顧客から不当な報酬を受けながら、長く返金に応じなかった問題で、東京弁護士会から業務停止1カ月の懲戒処分を受けた大渕愛子弁護士は、月曜レギュラーを務めるTBS系『白熱ライブ ビビット』などを欠席。同番組のHPからも写真が削除されるなど、事実上の降板状態となっている。 さらに、ネット上では“悪徳弁護士”などといった批判が飛び交うほどのイメージダウンで、処分期間が明けても、すんなり番組復帰できるかどうかは不透明なままだ。 そのせいか、当の大渕弁護士がこれ以上の汚名が広がることを避けようと、関係者を通じてこの件を報じたワイドショーなどにクレームをつけたという話が聞かれる。 「クレームの内容は言えませんが、大渕弁護士の件を伝えたニュースの内容に不満があったようです。情報番組は“報道”というジャーナリズムの性格上、そうしたクレームにも臆することはないという姿勢を取っていますが、バラエティ番組などは別。『大渕弁護士から猛抗議が来た』となれば、この話題自体に触れないようにする弱腰姿勢ですよ」(フジテレビの情報番組ディレクター) とばっちりを受けたのは、フジテレビ昼のバラエティ番組『バイキング』だ。 「8月10日の放送分で、当初は大渕弁護士の件を大きく取り扱う予定だったんです。でも、ほかの番組でクレーム騒ぎがあったため、担当者が面倒がって、急きょ取りやめたんですよ」(同) 当日、『バイキング』では司会の坂上忍、おぎやはぎが、芸能ニュースについて、松嶋尚美やアンガールズ、ゲストのタレントらと議論する企画の中で、大渕弁護士が処分を受けた経緯を伝え、徳原聖雨弁護士に解説してもらう予定だった。 「ここでは、大渕弁護士が学生時代、アムラーファッションでディスコ通いをしていたこと、『怖かったら怖いほど、逆にそこに飛び込む』という、彼女の座右の銘、最近は弁護士全体の収入が減って貪欲な弁護士が増えたという話もやる予定だったそうです」(同) 大渕弁護士が問題を起こしたのは2011年だが、人気番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に出演し始めたのはその直後のことで、まさに「金に困った弁護士であった可能性」も示唆する話になる可能性があった。 しかし、『バイキング』はあくまでバラエティ番組で、タレントの色合いも強い大渕弁護士と対立するのを避け、結局この企画は白紙に。当日の放送はリオ五輪についての特集がメインで、ゲストの徳原弁護士は番組中、発言する機会がほとんどなかった。 「こういう面倒くさいタレントは避ける傾向にあるのがテレビ界。イメージダウンがなくても、何かとイチャモンがつくようなら、触らぬ神に祟りなしってことになっていくかも」(同) どちらにしても、タレント仕事は減っていく運命にあるのかもしれない。 (文=李銀珠)大渕愛子オフィシャルブログより
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大渕愛子弁護士の“ミニスカ謝罪会見”が物議「ベッキーは、ロングスカートだったのに……」
『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)や、『白熱ライブ ビビット』(TBS系)などに出演する“タレント弁護士”の大渕愛子(38)に批判が殺到。タレント廃業危機に瀕している。 大渕弁護士は、2010年に離婚した女性から養育費請求の依頼を受けたが、その後、女性が法テラスの代理援助制度を利用。規定上、法テラスを利用した依頼人から、弁護士が直接報酬を受け取ることはできないが、大渕弁護士は法テラスが支払った金額以外に、女性から着手金や顧問料として17万8,500円を受領。弁護士会の説得に応じた同年10月までのおよそ5カ月にわたり、返金を拒否していた。 東京弁護士会は2日、「弁護士の品位を失う非行があった」として、業務停止1カ月の懲戒処分を発表。これを受け、『行列のできる法律相談所』は、収録済みの7日放送分について「編集で対応する」とコメント。ほかのレギュラー番組も、出演を見合わせるという。 同日開かれた謝罪会見で、「法テラスの制度をよく知らなかった。依頼人の方に心よりおわび申し上げたい」と謝罪した大渕弁護士だが、ネット上では「1カ月なんて軽すぎる」「弁護士の資格、取り消すくらいしろよ」「法テラスの仕組みを知らない弁護士なんて、やばすぎだろ」などと厳しい声が相次いでいる。 また、会見で着ていたミニスカートに対し、「謝罪する気あるのか?」「誰に対するアピール?」「キャピキャピしすぎ」「妊婦なら、足冷やすなよ」「産婦人科医から『足冷やすな』って言われてないのかな?」との声も。 「会見に登場した大渕弁護士は、膝上10センチほどのミニスカートのスーツ姿で登場。妊娠6カ月のため、座ったままでの質疑応答となりましたが、会見の最後に立ち上がり、深々と一礼した際には、スカートのお尻側が上がり、太ももが露わになっていました。これまでのタレントの謝罪会見では、倖田來未の時のような黒のパンツスーツや、ベッキーの時のようなロングスカートが定番だった。そのため、ミニスカートに違和感を覚えた人も多かったよう」(芸能記者) 美人弁護士として人気を集めた大渕弁護士。夫で俳優の金山一彦からは、「今回のことを今後の弁護士活動に生かして、頑張っていきなさい」と言われたというが、少なくともタレント活動は今までどおりとはいかないだろう。大渕愛子オフィシャルブログより
なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した?
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なぜ日弁連は、弁護士余剰の元凶・新司法制度改革を推進した? - Business Journal(11月5日)
司法試験合格者の就職難が恒常化する中、今年の司法試験合格者数は2102名。今年もまた約2000人の水準に据え置かれた。 2002年3月の閣議決定で定められた、「10年度に3000人合格」という目標を大きく下回ったまま、という言い方がある半面、これだけ就職難が深刻化してもなお、2000人を維持したともいえる。 一般に司法試験の合格者数の増加は、規制改革を進めた「小泉改革の負の遺産」というイメージが強いが、小泉改革で突然合格者が増えたわけではない。 90年まではほぼ500人だが、翌年以降ゆるやかな右肩上がりで増えていく。99年に1000人に達し、04年に1500人弱、そして新司法試験2年目の07年から2000人体制になっている。最高裁判所(「wikipedia」より)
また、「法曹人口の大増員は、それに反対し続けてきた日弁連が、経済界からの圧力に屈した結果」というのも一般的な理解だが、これについても、法曹人口問題の変遷を綴った、小林正啓弁護士の著作『こんな日弁連に誰がした?』(平凡社新書)によると、日弁連自身が推進したものだという。 その内容をざっと要約すると、次のようになる。司法試験合格者数の推移
●法曹一元と引き換えに法曹人口増賛同に転じた日弁連
法曹人口を増やせという社会の声は、60年代頃からあったが、日弁連の反対で司法試験は年間約500人しか受からない時代が長らく続く。よって立つ論拠は弁護士の「経済的自立論」である。 いわく、人権活動は赤字だから、法曹人口が増えて「食える仕事」が取り合いになると人権活動ができなくなる。つまり経済的に自立できなくなる。人権活動を担う弁護士の経済的自立を実現するには法曹人口は増加させられない、というロジックである。 潮目が変わったのは90年。平成バブル真っ盛りのこの時期、実入りが良い弁護士に人気が集中、裁判官や検事を志望する司法修習生が減り、危機感を持った裁判所や検察庁は、合格年齢が高いことにその原因を求め、結果司法試験の合格者を約700人に増やし、なおかつ若年志望者を優先的に合格させようという案を出してくる。 当然、日弁連は抵抗を示し、「700人で若年層の優先合格なし」を主張。裁判所・検察庁連合軍は、「若年優先がないなら1000人」を主張する。司法試験改革の問題は、この頃までは裁判所、検察庁、日弁連の法曹3者が握っていたが、2対1では旗色が悪いので、応援してもらうつもりで外部有識者というかたちで経済界に意見を求めたら、経済界は1500人以上が妥当という回答。日弁連はアテが外れただけでなく、法曹人口問題の決定権も失ってしまう。抵抗むなしく日弁連が1500人体制を受け入れたのは97年である。 合格者が増えれば、国費を投じる司法修習費用も膨らむ。このため、司法修習期間を短縮してコスト増を回避する一方、司法研修所に代わる教育機関として、法科大学院創設構想が浮上する。 この法科大学院創設構想には、日弁連の悲願である法曹一元構想がリップサービス的に加えられていた。法曹一元制度とは、経験を積んだ弁護士の中から裁判官や検事を選ぶという制度で、裁判官や検事を司法修習終了後純粋培養で育てる日本やドイツ、フランスとは異なり、英米では採用されている。 日弁連は1500人体制で法科大学院制度が創設されると当初は勘違いし、法曹一元実現のために1500人への増員もやむなしとして、一転、法曹人口増加賛成に主張を転換するのだが、後に実は合格者数は倍の3000人だとわかってからも、法曹一元の夢を捨てきれず、法科大学院構想に反対できなかった。●逆算で決めた合格者数3000人
99年に発足した司法制度改革審議会では、改革を進められない法曹3者はついにオブザーバーに格下げされて発言力を失う。結果、法曹一元も実現しないまま3000人体制も容認せざるを得なくなったーー。 以上、小林弁護士が整理するように、「法曹人口大増員を日弁連が後押ししてしまった」というのは、こういう事情だったのだ。 日弁連は法曹増員には反対し続けたと考える法曹人も少なくないので、小林弁護士の主張には異論もあろう。だが、法曹人口の大増員のいきさつを断片的に語れる法曹人はいても、これほど史実を踏まえた説得性の高い解説は、ほかに類を見ない。 ところで、なぜ司法制度改革審議会は合格者数を3000人に設定したのか? 法科大学院構想をスムーズに実現させるため、当初は、法科大学院の設置数や定員の上限を設けなかった。そうすると、東大などこれまで司法試験で大量合格者を出してきた大学が希望する枠だけで相当人数を食うので、総定員を4000人と想定し、その7~8割を合格させるには合格者数を3000人にしないと計算が合わなかったのである。 しかし実際にはその想定をはるかに上回る、74大学が法科大学院を設置、総定員も5800人を超えてしまった。だが、裁判官や検事の採用人数は増えないし、弁護士事務所が雇いきれる人数を大きく上回る人数の合格者が毎年送り出される。 現在日弁連は、1500人体制への削減を主張しているが、これほど就職難が問題になっているにもかかわらず、07年度以降ずっと2000人体制が維持されたままだ。その理由もまた諸説あり、中には有力政党との関係が深い、宗教団体系の法科大学院への配慮だとする説もある。●進む両極化、合格率引き上げに下位校は必死
新司法試験が回を重ねるごとに、実績は残酷に積み上がる。合格率が高い上位校への志願者が増えるのは当然で、下位校との差は開く一方だ。姫路獨協、神戸学院、明治学院、大宮、駿河台の5校が撤退を決めたが、それ以外の低合格率校25校への補助金削減も決まっている。 毎年法務省から公表される、法科大学院別合格者数を独自に集計している弁護士のブログもいくつかある。中でも秀逸なのは、社会人経験がある新司法試験組の弁護士のブログ「JAPAN LAW EXPRESS」である。法科大学院修了者は5年以内3回の受験が可能なので、修了年度別に集計した合格者の延べ人数を、受験者の延べ人数で割って、累積合格率を出しているのである。 結果はというと、上位12校くらいまでは、12年度の合格率と概ね同じ順位なのだが、それ以下になると、12年度の合格率が20位以内なのに、累積合格率だと40位以下という不思議なケースが出てくる。個別に見てみると、受験者数が近年極端に少ない。 こういうケースを見てしまうと、合格率を上げるために合格水準に達しない学力の修了者には受験を踏みとどまらせる法科大学院がある、という噂話が信憑性を帯びてくる。 逆に、累積合格率は比較的高いのに直近が低いというケースもある。新司法試験開始当初1~2年の合格率が高いので、直近が低くても累積だと高く出る。年々、優秀な学生が上位校に流れていった結果がこれなのだろう。 500人時代に社会人から司法試験に挑戦し合格した知人の弁護士が、以前「司法試験受験はバクチみたいなもの。合格は宝くじに当たるようなもの」と言っていた。合格者が2000人に増えたことで、合格ではなく法律事務所に就職できることが宝くじに当たるようなものになったのかもしれない。●当事者は意外なほど気丈
だが、先輩弁護士や社会から気の毒がられている新司法試験合格者本人たちは、意外なほど気丈だ。「法科大学院修了者の25%しか司法試験に合格できないことも、司法修習を終了しても就職先は容易に見つからないであろうことも、新司法試験3年目の受験者あたりからは織り込み済み」だという。 弁護士は生身の人間を相手にし、実務経験を積み上げてはじめて機能する。だから法律事務所に就職し、先輩から指導を受けることが絶対条件になる。だが、中途半端な事務所に就職すると、誤った指導を受けてしまうリスクもある。きわどい案件に手を染めざるを得なくなることもあるだろう。 その一方で、就職がかなわず、やむなく即独(即、独立の略)を余儀なくされても、弁護士会の分野別の研究会にこまめに参加し、先輩弁護士に教えを請い、時には案件を手伝わせてもらいながら経験を積んでいるという弁護士は少なからずいる。弁護士は他の業界ではまず見られないほど、同じ事務所でもなんでもない、縁もゆかりもない後輩の面倒をよく見る傾向にある。 「自分は2000人体制だからこそ合格できた、だから自力で研鑽を積むのは当然なのだ」という若い弁護士に出会うと、「これから淘汰されるのは、研鑽を積むことを忘れた、年配のロートル弁護士のほうだ」という思いを強くするのである。 (文=伊藤歩/金融ジャーナリスト) ■おすすめ記事 日本の物流が変わる!? ヤマト運輸、驚きの「当日配送」構想 “再建途上”三菱自動車の足を引っ張る三菱グループの思惑 出社は週1回、業務はほぼ全部iPadで?最新のベンチャー事情 「経営者が次々と破綻」呪われしカーチスの新経営者に驚嘆の声 “編集”でPV倍増!? オモコロがさらに面白くなったワケ寺・法律事務所・ヤクザがグル!?倒産物件転売で大儲け?
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『リーガル・ハイ』。(「フジテレビHP」より)
「ブラック企業アナリスト」として、テレビ番組『さんまのホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)、「週刊SPA!」(扶桑社)などでもお馴染みの新田龍氏。計100社以上の人事/採用戦略に携わり、あらゆる企業の裏の裏まで知り尽くした新田氏が、ほかでは書けない、あの一流法律事務所と有名寺の"闇"を暴く!
もう昨年末のお話になるが、小さく報道されたこの事件をご存じの方はいらっしゃるだろうか。
元警察官の組幹部に名義貸し=詐欺容疑で住職ら逮捕―警視庁 - Newsweb(2011年12月8日)
概要としては、江戸川区にある「広済寺」という寺の住職が、暴力団幹部に名義を貸し、車のローン契約を結んで逮捕されたのだ。実際には暴力団組員が使う車なのに、この寺の名義で購入するよう偽ったことが問題となった。
仏教界と暴力団。一見縁遠い関係のように見えるが、実際には一部で密接な関係を築いて、利益を分け合っている構図がある。大手メディアでは決して触れられることがない、「日本の暗部」とでもいえる話である。公になれば、かなりの問題になるはずなのだ。まず、こういった事件があったことを念頭においていただきたい。
そして今回の主役である「森・濱田松本法律事務所」(以下:森濱田)に話は移る。同事務所は前回の記事で紹介のとおり、法曹の道を目指す人にとっては憧れの一流ブランドだ。
前回記事では、大企業が「産業医」という切り札を使って、自社に都合が悪い社員をクビにする生々しい実態を報道したが、今回はもっとタチが悪い。何しろ、法を守るべき存在である「法律事務所」が、自らの利益のために、率先して「限りなくブラックに近い、きわめてグレーな仕事」をしているからだ。
本題に入る前に、ひとつだけ用語の解説をしておきたい。「破産管財人」という存在についてである。会社を破産させる手続きの中で、破産会社の財産を管理したり、処分したりする権利を持つ者のことだ。一般的には、弁護士が担当することが多い。皆さんも企業倒産関連のニュースなどで、この言葉をお聞きになったことがあろうかと思う。今回は、この管財人にまつわる話だ。
大手法律事務所が不動産転売ビジネスにも進出?
さっそく本題に入ろう。企業の破産に際して森濱田に所属する「とある弁護士」がA社の破産管財人になると、その権限をフルに活用し、A社の不動産などを激安価格で「とある組織」にまわす。その組織は闇社会とつながっており、「市価では到底ありえない安値」で物件を入手する。そしてその「とある組織」の人間は、不当に安く入手した物件を一般的な市場価格で転売して、莫大な金を得る。そして最後に、森濱田の管財人弁護士が「とある組織」から収益のバックマージンを得るという、「破産ムラ」とでもいうべき利権が形づくられているというのだ。
ちなみに、あるファンドの関係者からは、「この利権のために、つぶす必要がない健全な会社まで、つぶしているケースも多い」という声もあがっている。
ここで、話は冒頭のニュースにつながる。お察しのとおり、闇組織とは全国規模の反社会的勢力であり、そのフロント企業として物件の売買を仕切っているのが、「とある宗教法人」=「寺」なのである。
こんな怪しい動きをしている森濱田であるが、不思議と裁判所で問題になることはない。なぜなら、裁判所にとって森濱田は一種の「利権」だからだ。
法律事務所は裁判官の天下り先
その利権とは何か?
すなわち、裁判官にとっての「天下り先」である。
この実態は、実は百科事典サイト「ウィキペディア」などでも簡単に調べることができる。同サイトによると、森濱田には、最高裁裁判官から検事総長まで天下っているということが実名で書いてある。自分自身の将来の人生が気になる裁判官なら、あえて天下り先に不利になるようなことはしないはずである。
法律事務所と裁判所、そして闇社会の利権が絡み合った、ドス黒い金の流れ。この魔の手に、健全な大手企業がいつ狙われるかもわからないという状況になっているのだ。
本来、悪を裁くべき存在であるはずの司法が、こんな状態でいいのだろうか?
もちろん、今回お伝えしたのは、破産管財人を務める一部の弁護士の行動である。全部が悪質というわけでは毛頭ない。むしろ大部分は、倫理観を持ってきちんと仕事をしてくれていることを補記しておく。
(文=新田龍)
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すなわち、裁判官にとっての「天下り先」である。
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司法修習期間に優秀と認められた人のみ
裁判官になれる。(「Thinkstock」より)
裁判官、検察官、弁護士になるには、司法試験に合格した上、司法修習という1年間の厳しい研修を受けなければならない。
この研修期間には、国から修習生に給与が支払われてきたが(「給費制」)、財政難などを理由に昨年10月に廃止。翌月に司法修習が始まった新65期司法修習生から「貸与制」がスタートした。例えて言うならば、研修期間中の新入社員に給与を払わず、かわりに生活費を貸し付け、後で返済させる、まるでブラック企業のような仕組みだ。
5月23日、東京都内で、給費制復活を求める市民集会が開かれた。会には、司法試験を受けたばかりの法科大学院(ロースクール)卒業生も駆けつけた。神戸のロースクール修了生(34歳)Kさんも、そのひとりだ。Kさんはバツイチで子どももいる。法律事務所の事務員として5年働く中で、離婚に悩む人から相談を受けるようになったのをきっかけに、法律家を目指した。幸い学費免除で国立大学のロースクールに通い、無事卒業した。
事務所の仕事は債務整理が多く、債務整理方法の一種である個人再生の認可が下りた依頼者が、自殺したことがある。借金の恐ろしさにショックを受けた。そうした経験から「国が強制的に借金を背負わせる貸与制に、理不尽なものを感じています」と打ち明け、こう訴えた。
「私のような立場の人間でも、自由に法律家を目指すことができるような制度になってほしいな、と思います」
そもそも1999年から開始された、ロースクールなどを導入した司法制度改革では、Kさんのような社会人が、その経験を活かして法律家として活躍できることを目指したものであった。ところが現状は、ロースクールの学費が高く、卒業しても司法試験に受かる割合が低く、なんとか弁護士になれても就職難と経済苦にぶつかるとあって、志望者が激減する異常事態が起きている。
司法修習修了時に700万円の借金!
それに追い打ちをかけたのが、給費制廃止だった。新65期生の場合、ロースクールに通うために奨学金制度を利用した人は52%で、貸与型の場合の平均は約340万円(日弁連調べ)。司法修習のとき貸与金を申請したのは全体の84%で、平均は月23万円×13回の299万円(最高裁発表)。新米弁護士・検事・裁判官たちは700万円近い債務を背負って、世に出ることが一般的になったのだ。
その結果、法曹志望者(法科大学院適性試験志願者数)は、2003年の約6万人から、11年には8000人を切るまでに激減した(公益財団法人日弁連法務研究財団適性試験管理委員会発表による)。
貸与制には別の問題もある。貸与したカネを確実に回収するため、連帯保証人を2人つけるか、それが無理なら信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)に保証料(貸付1000円につき21円)を払って、機関保証してもらわなければならない。生身の人間を借金のカタにする連帯保証は「平成の奴隷制」と呼ばれ、多くの悲劇を生んできた。また、オリコは、高齢者へのリフォームや布団の悪徳商法業者と提携するなど、消費者トラブルでしばしば名前が挙がってきた。貸与を受けた元修習生(弁護士ら)は、返済が滞ったら、国に代位弁済したオリコから取り立てを受けることになる。
司法修習を管轄し、修習生に対してカネを貸す立場の最高裁は、いったい何を考えているのか?
筆者の取材に対し最高裁は、「貸与制への移行は基本的に立法政策の問題であるから、裁判所が見解を述べることは差し控えたい。税金から貸与される以上、保証人を立ててもらうことには合理性がある。オリコは公正な企画競争の結果、選定した」と回答した。なお、「公正な競争」に応募した金融会社は、オリコのほかわずか1社だ。
開始からわずか数カ月で批判集中の貸与制
これではまずいと、「政治」も腰を上げた。
前述の集会では、民主党法務部門会議で座長を務める松野信夫参議院議員が、「自民党、公明党と何度も実務協議を重ねた。しっかりした法曹養成に関する審議会を立ち上げ、給費制復活も含め経済的負担軽減を検討する」と表明。弁護士でもある公明党の大口善徳衆議院議員も、「このままでは法曹の基盤が崩れる。審議会の結論が出たら、工程表を作って、政府にはすぐ対応してもらう」と発言し、与野党議員が口を揃えた。
国会では現在、経済的困難を抱えた元修習生(弁護士ら)に対し貸与金の返済を猶予する「裁判所法の一部を改正する法律案」が審議中だが、民主・自民・公明は、4月20日に交わした3党合意にもとづいて、松野、大口両議員が語った「法曹養成に関する審議の場」設置を盛り込んだ修正案をまとめた。昨年11月から始まった途端に修正が必要になるとは、貸与制の欠陥は隠しようもない。
日弁連・司法修習費用給費制存続緊急対策本部委員の新里宏二弁護士は、「3党合意のなかに、給費制復活の望みが残された。まずは今国会で、修正案を通してほしい。ただ、法曹養成改革は大問題だ。『希望者が誰でも目指せ、国民に信頼される制度』をつくるために、日弁連一丸となって取り組みたい」と話している。
法曹界をより健全なものにするためにも、法曹育成改革は待ったなしだ。法案審議から、目が離せない。
(文=北 健一/ジャーナリスト)
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急増する借金まみれ弁護士、オリコの取り立てに戦々恐々!? - Business Journal(6月8日)

司法修習期間に優秀と認められた人のみ
裁判官になれる。(「Thinkstock」より)
裁判官、検察官、弁護士になるには、司法試験に合格した上、司法修習という1年間の厳しい研修を受けなければならない。
この研修期間には、国から修習生に給与が支払われてきたが(「給費制」)、財政難などを理由に昨年10月に廃止。翌月に司法修習が始まった新65期司法修習生から「貸与制」がスタートした。例えて言うならば、研修期間中の新入社員に給与を払わず、かわりに生活費を貸し付け、後で返済させる、まるでブラック企業のような仕組みだ。
5月23日、東京都内で、給費制復活を求める市民集会が開かれた。会には、司法試験を受けたばかりの法科大学院(ロースクール)卒業生も駆けつけた。神戸のロースクール修了生(34歳)Kさんも、そのひとりだ。Kさんはバツイチで子どももいる。法律事務所の事務員として5年働く中で、離婚に悩む人から相談を受けるようになったのをきっかけに、法律家を目指した。幸い学費免除で国立大学のロースクールに通い、無事卒業した。
事務所の仕事は債務整理が多く、債務整理方法の一種である個人再生の認可が下りた依頼者が、自殺したことがある。借金の恐ろしさにショックを受けた。そうした経験から「国が強制的に借金を背負わせる貸与制に、理不尽なものを感じています」と打ち明け、こう訴えた。
「私のような立場の人間でも、自由に法律家を目指すことができるような制度になってほしいな、と思います」
そもそも1999年から開始された、ロースクールなどを導入した司法制度改革では、Kさんのような社会人が、その経験を活かして法律家として活躍できることを目指したものであった。ところが現状は、ロースクールの学費が高く、卒業しても司法試験に受かる割合が低く、なんとか弁護士になれても就職難と経済苦にぶつかるとあって、志望者が激減する異常事態が起きている。
司法修習修了時に700万円の借金!
それに追い打ちをかけたのが、給費制廃止だった。新65期生の場合、ロースクールに通うために奨学金制度を利用した人は52%で、貸与型の場合の平均は約340万円(日弁連調べ)。司法修習のとき貸与金を申請したのは全体の84%で、平均は月23万円×13回の299万円(最高裁発表)。新米弁護士・検事・裁判官たちは700万円近い債務を背負って、世に出ることが一般的になったのだ。
その結果、法曹志望者(法科大学院適性試験志願者数)は、2003年の約6万人から、11年には8000人を切るまでに激減した(公益財団法人日弁連法務研究財団適性試験管理委員会発表による)。
貸与制には別の問題もある。貸与したカネを確実に回収するため、連帯保証人を2人つけるか、それが無理なら信販会社オリエントコーポレーション(オリコ)に保証料(貸付1000円につき21円)を払って、機関保証してもらわなければならない。生身の人間を借金のカタにする連帯保証は「平成の奴隷制」と呼ばれ、多くの悲劇を生んできた。また、オリコは、高齢者へのリフォームや布団の悪徳商法業者と提携するなど、消費者トラブルでしばしば名前が挙がってきた。貸与を受けた元修習生(弁護士ら)は、返済が滞ったら、国に代位弁済したオリコから取り立てを受けることになる。
司法修習を管轄し、修習生に対してカネを貸す立場の最高裁は、いったい何を考えているのか?
筆者の取材に対し最高裁は、「貸与制への移行は基本的に立法政策の問題であるから、裁判所が見解を述べることは差し控えたい。税金から貸与される以上、保証人を立ててもらうことには合理性がある。オリコは公正な企画競争の結果、選定した」と回答した。なお、「公正な競争」に応募した金融会社は、オリコのほかわずか1社だ。
開始からわずか数カ月で批判集中の貸与制
これではまずいと、「政治」も腰を上げた。
前述の集会では、民主党法務部門会議で座長を務める松野信夫参議院議員が、「自民党、公明党と何度も実務協議を重ねた。しっかりした法曹養成に関する審議会を立ち上げ、給費制復活も含め経済的負担軽減を検討する」と表明。弁護士でもある公明党の大口善徳衆議院議員も、「このままでは法曹の基盤が崩れる。審議会の結論が出たら、工程表を作って、政府にはすぐ対応してもらう」と発言し、与野党議員が口を揃えた。
国会では現在、経済的困難を抱えた元修習生(弁護士ら)に対し貸与金の返済を猶予する「裁判所法の一部を改正する法律案」が審議中だが、民主・自民・公明は、4月20日に交わした3党合意にもとづいて、松野、大口両議員が語った「法曹養成に関する審議の場」設置を盛り込んだ修正案をまとめた。昨年11月から始まった途端に修正が必要になるとは、貸与制の欠陥は隠しようもない。
日弁連・司法修習費用給費制存続緊急対策本部委員の新里宏二弁護士は、「3党合意のなかに、給費制復活の望みが残された。まずは今国会で、修正案を通してほしい。ただ、法曹養成改革は大問題だ。『希望者が誰でも目指せ、国民に信頼される制度』をつくるために、日弁連一丸となって取り組みたい」と話している。
法曹界をより健全なものにするためにも、法曹育成改革は待ったなしだ。法案審議から、目が離せない。
(文=北 健一/ジャーナリスト)
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グルになって原告をダマす!? 弁護士と裁判官の"不適切な"関係

東京地方裁判所。裁判官自ら同所内を
ガイドしてくれるツアーも実施している。
(画像はウィキペディアより)
「あなたね、私にこの証拠資料を全部読めって言うんですか? そんな暇ないですよ! 和解って言ったら、和解なんですよ!」
数年前にA氏(原告)が不当配置転換取り消しを求めて、勤務先である某大手メーカー(被告)を相手に起こしたある民事訴訟。A氏は、第1回と第2回口頭弁論の間に行われた裁判官、原告、弁護士による会議(後述参照)で、裁判官から和解を促されたが、「何とか判決を出してほしい」と嘆願していた。すると裁判官がバンバン机をたたきながら声を荒げ発したのが、冒頭の言葉である。A氏はその姿を見て、それまで抱いていた「冷静かつ公平な裁判官」というイメージが、一気に崩れたという。
ローソン子会社訴訟(5月判決)【註1】、JR西日本訴訟(7月判決)【註2】、オリンパス訴訟(8月判決)【註3】など、社員が勤務先の会社を相手に起こした民事訴訟で、原告側が勝訴する例が相次いでいる。しかし、これらのように原告の主張が認められ無事勝訴に至ることは未だに少なく、「その裏では、多くの原告が不条理ともいえる裁判の犠牲となり、泣き寝入りを強いられるケースが多い」(労働組合幹部)という。
その実態を探るため、前述のA氏の民事裁判を取材すると、そこには、裁判官と弁護士の"不適切"ともいえる関係が垣間見えてきた(なお、A氏のプライバシー保護のため、以降、一部曖昧な表現があることをご容赦いただきたい)。
まず、この裁判が始まって間もなく原告のA氏は、依頼人であるA氏の意向をことごとく無視する弁護士の姿勢に疑念を抱いたという。
「私の主張は、とにかく会社が私に行った一連の非人道的な行為の非を認めてもらいたい、不当配置転換を取り消して欲しいという点だけでした。ですので、それをA社が認めない限り、和解【編註:原告側と被告側が互いに譲歩し、争いを止める合意をすること。勝訴/敗訴の判決は出ない】などで妥協する気はまったくありませんでした。もちろん弁護士にも、その強い意向を伝えていましたが、弁護士はことあるごとに私に、『訴訟が公になったことで、あらぬ風評被害を会社側へ与え、ブランドを傷つけたことを詫びる』『配置転換を受け入れる』『和解金は受け取らない』という一方的に会社側が有利な内容で和解をするよう促してきました」(A氏)
こうして、原告と弁護士の意思疎通がぎくしゃくしたまま始まった裁判の途中で、弁護士は原告に対し、「和解は判決で勝訴を得るためのステップですので、戦略的に一旦和解しましょう」と提案してきた。A氏は「判決での勝訴を目指すのであれば」と、弁護士の言葉を信じて、その方向で裁判は進んだが、のちに弁護士は信じられない行為に及んだという。
「実は弁護士が和解して裁判を終わらせようとしていたことが判明し、弁護士に抗議しましたが、なんと弁護士は私の許可なく勝手に和解案を作成して、裁判官にFAXで送付するという暴挙に出たのです【編註:民事訴訟法上、和解が成立した時点で裁判は終了してしまうため、「和解成立後に再度判決を得るのは、実務上極めて困難」(労働問題に詳しい弁護士)】。正式な和解申し入れではなかったため、結局成立には至りませんでしたが、自分の味方をしてくれるはずの弁護士、裁判官、そしてもちろん被告側の全員が敵だと分かったときは、本気で自殺を考えました」(A氏)
そしてA氏は裁判を通じて、裁判官の驚くべき実態も知ることになる。
民事裁判は、原告と被告、及び両者の弁護士が裁判官をはさみ、法廷で主張や事実内容を争う「口頭弁論」が数回行われた後、最後の口頭弁論=結審を経て、通常その1〜2ヵ月後に判決が出される。実際にはその口頭弁論とは別に、法廷外の会議室などで、裁判官、原告、弁護士で裁判の争点や証拠の整理を行う会議(弁論準備手続きなど。通常、原告側と被告側に分けて別々に実施される)が開催される。第1回と第2回口頭弁論の間に実施された最初の会議で、裁判官もA氏に対してしきりに和解を勧めた。しかしその内容は、「配置転換を受け入れる」など到底合意できない内容であったため、A氏は和解ではなく判決を出してもらうよう求めたときの光景は、すでに冒頭で述べたとおりである。
「弁護士の『一旦和解』という偽りの戦術に乗ってしまったため、原告と被告双方が和解する前提で裁判が進み、結審を迎えようとしていました。しかし、弁護士にだまされていたことに気づいた私は、結審数日後に開かれた最後の会議で、和解を拒否し判決を求めたため、会議は大混乱となりました」(A氏)
A氏の話をもとに、その混乱模様を以下に再現してみよう。
裁判官(以下、裁)「それで、やはり和解はしないのですか?」
弁護士(以下、弁)「Aさんも十分に言いたいことは言いましたし、反省もしていますので、和解ということで......」
Aさん(以下、A)「ですから、和解はしません。判決を出してください」
裁「(裏返った声で)わがままを言うのも、いい加減にしなさい!」
弁「(Aをにらみ、机をたたきながら)ですから、和解! 和解しかないんですよAさん!」
A「裁判官、この人は私のただの代理です! 話を聞く必要はまったくありません! 今ここでクビにします! 私の話だけを聞いてください!」
弁「結構です。私は代理人を降ろさせていただきます!」
裁「(弁護士をにらみつける)」
弁「いや、ですから、そう意味ではなくて、降りるというのは撤回します......」
その後弁護士は、原告が裁判当初から何度も「払わせてくれ」とお願いしても、なぜか受け取りを拒んでいた着手金を、判決日直前にいきなり請求し、判決日の法廷に姿を現すことはなかった。もちろん判決の結果はいわずもがなであった。
ちなみに後日、裁判所に提出した証拠資料などを別の弁護士に見せたところ、「和解前提ではなく、判決で勝訴を得るための戦術を立てて普通に戦えば、間違いなく勝てたでしょう」と言われたという。
■大手弁護士事務所は裁判官の"天下り先"!?
それにしても、なぜ裁判官と弁護士が一緒になって原告に和解を迫るなどという事態が起こるのだろうか? 不当解雇などの労働法関連の裁判に詳しい労働組合幹部と、企業のコンプライアンス制度に詳しい経営コンサルタントに尋ねると、「よくあることですよ」と口をそろえ、その理由を教えてくれた。
「社員対会社というA氏の事例のような労働法関連の裁判は、社員側が勝訴になる確率が低い上、たとえ勝訴しても賠償金は数百万円程度なので、弁護士にとってみればたいしたカネになりません。また、勝訴しても被告が控訴すれば、再びカネにならない裁判が延々続くので、判決まで行かずにさっさと和解で終わらせてしまった方が都合がいいのです。一方の裁判官も、労働法がらみの裁判は、判決を出しても負けた方が控訴するケースが少なくなく、控訴審で自分の判決を覆される可能性も出てくるため、できるだけ判決を出さずに済ませたい。結果として、裁判官と弁護士の利益が一致してしまうのです」(同労働組合幹部)
これでは、双方の弁護士と裁判官がグルになって、原告の訴えを潰そうとしていると言われてもおかしくない。そもそも、原告の利益を最大限優先するのが弁護士の使命ではないか?
「弁護士も裁判所あっての弁護士ですから。特に経験の浅い弁護士は、裁判官の機嫌を損ねてしまうと、裁判で必要以上に書類提出を求められたり、しつこく書類や手続きの不備をネチネチ指摘されたりといった意地悪をされてしまいます。また、裁判官の間で『アイツは勝たせてやらない』と裏でささやかれ、以降の裁判でなかなか勝てなくなってしまうこともあります」(同経営コンサルタント)
まるでテレビドラマでよく見る、お局様が新人OLをイジメる風景とまったく変わらないではないか......。
上記のような実態は果たして本当なのか? 裁判所職員OBのB氏に尋ねてみると「まー裁判官も人間ですからね」と答え、その背景にある現行の司法自体が抱える問題について説明してくれた。
「00〜10年の間、合格者の大幅増を目的のひとつとした新司法試験制度(06年開始)の影響もあり、弁護士の数は1.7倍に増えた一方、裁判官は1.3倍しか増えていません。加えて、06年以降消費者金融への過払い請求訴訟が急増し、扱わなければならない裁判の件数は、完全に裁判所の処理能力を超えています。例えば東京地裁の裁判官は、結論(判決、和解など)を出さなければならない事案が1人あたり月間平均40件もあり、みなさん土日も出勤して判決文を書いたりしています」
B氏によると、このように裁判官が激務を強いられている現状が、裁判官と大手弁護士事務所の癒着を生み出していると指摘する。
「はっきり言うと、裁判官は証拠資料をすべて読む時間的な余裕がないので、今回のAさんの裁判のように、原告と被告の主張が真っ向から対立する場合、会社側の代理人に大手弁護士事務所の弁護団がつくと、『大手だから信用できるだろう』と、安易に会社側の主張や証拠資料に基づいた事実認定【編註:証拠に基づき、判決を出すための事実を認定すること】を進めてしまいやすい。そして大手弁護士事務所側は、事務所のブランド力を高めるために毎年定年後の裁判官を一定数受け入れていますが、裁判を有利に進めるため、裁判官に定年後の"見返り"をちらつかせることもあります」
B氏によると、意外とこの方法は効くという。
「定年がない弁護士や、将来ヤメ検弁護士として活躍する道がある検察官と違い、裁判官の定年後の選択肢は狭い。そんな彼らにとって、大手弁護士事務所は、数少ない"おいしい"再就職先のひとつ。恥ずかしい話ですが、"天下り先"に目がくらみ、裁判官が裁判の過程でいろいろな手心を加えてしまうケースがあることは否定できません」
これから訴訟を起こそうと考えている人たちは、よく肝に命じておかなければならない。野田佳彦総理の大好きな相田みつを氏の言葉を借りるまでもなく、「"裁判官だって"人間だもの」という事実を。
(文=編集部)
【註1】 ローソンの完全子会社、九九プラスが運営する安売りコンビニエンスストア「SHOP99」の元店長が、権限のない「名ばかり管理職」として残業代なしの過酷な長時間労働で健康を壊したとして、未払い残業代と慰謝料の支払いを求めた訴訟。
【註2】 JR西日本が業務でミスをした運転士らを対象に行った「日勤教育(通常勤務から外れ、再発防止を教育する取り組みの通称)」で精神的苦痛を受けたとして、同社の運転士と車掌計258人が、同社に対し、損害賠償を求めた訴訟。
【註3】 社内のコンプライアンス窓口に通報したため不当に配置転換されたとして、オリンパスの社員が配転の無効確認などを求めた訴訟の控訴審。



