実は金欠だった!? 詐欺で逮捕の“セレブ女医”脇坂英理子、知人に「300万円貸して」

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脇坂英理子オフィシャルブログ「おしえて~Ricoにゃん先生」より
 年収5,000万円を自称していたセレブ女医が、実は借金に追われていた。  自身の経営する「Ricoクリニック」の開業2年間で、不正な診療報酬を約7,000万円も得ていたとされる医師の脇坂英理子容疑者が逮捕され、その年収のほとんどが犯罪によるものだったということがわかってきた。だが、稼いだ金のほとんどが犯罪グループに渡っていたようで、本人は金に困って知人に借金の申し入れをしていたという。 「2年ぐらい前にテレビで年収5,000万円と言っていたその数日後に『300万円を貸してほしい』って連絡が……」  こう話すのは、セレブやタレント相手の美容セミナーを開催している実業家の女性Aさん。彼女はホストクラブを通じて知り合った脇坂容疑者から、借金を申し込まれたという。 「医師の仕事が忙しすぎて、入金前に大きな経費の払いがあって、運転資金が足りなくなっているというようなことを言ってました。でも、そういうことでお金を借りるなら、友人知人ではなく銀行とかでちゃんとやるべきだと断ったんです。それ以来、連絡がこなくなった」(同)  Aさんが驚いたのは、この数日前に放送されたテレビ番組『深イイ話&しゃべくり007 合体SP』(日本テレビ系)で、脇坂容疑者が「年収5,000万円」を自慢していたことだ。  2014年6月に放送された同番組で、脇坂容疑者は「花形職業の女性は本当に幸せなのか?SP」なるコーナーに出演、至るところにピンク色が配されているクリニックに出勤し、仕事後に歌舞伎町のホストクラブで豪遊する様子が伝えられた。週に1、2回は通うというホストクラブでは、総額3,000万円のボトルをキープ。稼いだ金は貯金せず、すべて使い切ることが年中無休の仕事へのモチベーションだと話していた。 「ホストに使うお金があるのに経費がないって変でしょ。同じ経営者として、破産寸前なのかなって思った」(同)  脇坂容疑者の背後には、指定暴力団・住吉会などの医療詐欺グループがいて、巨額の稼ぎも大半はそこに吸い取られていたと見られている。捜査関係者からは「クリニックの運転資金も組織に借りていたから、詐欺の利益が100万円あっても彼女の報酬は10~20万円だったと見ている」という話が聞かれ、実入りはテレビ出演などタレント仕事の方が多かった時期もあったようだ。  脇坂容疑者が12年に開業した千葉県船橋市の「Ricoクリニック」は翌年、東京都目黒区に移転するも、14年末に突然休業し、患者とのトラブルを抱えたまま昨年5月に閉院。前出のAさんはその直後の7月、脇坂容疑者と同じホストクラブで、すれ違いのニアミスになったことがあったという。 「ホストの男の子から『彼女は未払いのお金を払いに来てくれた』っていう話を聞いたので、客として来たのではなかったのかも。こういう店は未払いに厳しいんですけど、脇坂さんはバックにヤクザがいるからか、店側があまり強く催促はできなかったみたい」(同)  かつてホスト通いしていた頃の脇坂容疑者は、かなりイケイケで「他の客をライバル視して、自分が一番いいお客さんだというアピールをしたがるタイプだった」というが、一方で自宅やクリニックの家宅捜査を受けていたわけだ。  表では優雅に振る舞っていても、実情は警察と借金に追われる日々。今後の捜査次第では、もう二度と彼女がもてはやされることはなさそうだ。 (文=ハイセーヤスダ)

実は金欠だった!? 詐欺で逮捕の“セレブ女医”脇坂英理子、知人に「300万円貸して」

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脇坂英理子オフィシャルブログ「おしえて~Ricoにゃん先生」より
 年収5,000万円を自称していたセレブ女医が、実は借金に追われていた。  自身の経営する「Ricoクリニック」の開業2年間で、不正な診療報酬を約7,000万円も得ていたとされる医師の脇坂英理子容疑者が逮捕され、その年収のほとんどが犯罪によるものだったということがわかってきた。だが、稼いだ金のほとんどが犯罪グループに渡っていたようで、本人は金に困って知人に借金の申し入れをしていたという。 「2年ぐらい前にテレビで年収5,000万円と言っていたその数日後に『300万円を貸してほしい』って連絡が……」  こう話すのは、セレブやタレント相手の美容セミナーを開催している実業家の女性Aさん。彼女はホストクラブを通じて知り合った脇坂容疑者から、借金を申し込まれたという。 「医師の仕事が忙しすぎて、入金前に大きな経費の払いがあって、運転資金が足りなくなっているというようなことを言ってました。でも、そういうことでお金を借りるなら、友人知人ではなく銀行とかでちゃんとやるべきだと断ったんです。それ以来、連絡がこなくなった」(同)  Aさんが驚いたのは、この数日前に放送されたテレビ番組『深イイ話&しゃべくり007 合体SP』(日本テレビ系)で、脇坂容疑者が「年収5,000万円」を自慢していたことだ。  2014年6月に放送された同番組で、脇坂容疑者は「花形職業の女性は本当に幸せなのか?SP」なるコーナーに出演、至るところにピンク色が配されているクリニックに出勤し、仕事後に歌舞伎町のホストクラブで豪遊する様子が伝えられた。週に1、2回は通うというホストクラブでは、総額3,000万円のボトルをキープ。稼いだ金は貯金せず、すべて使い切ることが年中無休の仕事へのモチベーションだと話していた。 「ホストに使うお金があるのに経費がないって変でしょ。同じ経営者として、破産寸前なのかなって思った」(同)  脇坂容疑者の背後には、指定暴力団・住吉会などの医療詐欺グループがいて、巨額の稼ぎも大半はそこに吸い取られていたと見られている。捜査関係者からは「クリニックの運転資金も組織に借りていたから、詐欺の利益が100万円あっても彼女の報酬は10~20万円だったと見ている」という話が聞かれ、実入りはテレビ出演などタレント仕事の方が多かった時期もあったようだ。  脇坂容疑者が12年に開業した千葉県船橋市の「Ricoクリニック」は翌年、東京都目黒区に移転するも、14年末に突然休業し、患者とのトラブルを抱えたまま昨年5月に閉院。前出のAさんはその直後の7月、脇坂容疑者と同じホストクラブで、すれ違いのニアミスになったことがあったという。 「ホストの男の子から『彼女は未払いのお金を払いに来てくれた』っていう話を聞いたので、客として来たのではなかったのかも。こういう店は未払いに厳しいんですけど、脇坂さんはバックにヤクザがいるからか、店側があまり強く催促はできなかったみたい」(同)  かつてホスト通いしていた頃の脇坂容疑者は、かなりイケイケで「他の客をライバル視して、自分が一番いいお客さんだというアピールをしたがるタイプだった」というが、一方で自宅やクリニックの家宅捜査を受けていたわけだ。  表では優雅に振る舞っていても、実情は警察と借金に追われる日々。今後の捜査次第では、もう二度と彼女がもてはやされることはなさそうだ。 (文=ハイセーヤスダ)

詐欺逮捕の“セレブ女医”脇坂英理子を出演させ続けたテレビ局の罪「スタッフも架空の患者に?」

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脇坂英理子オフィシャルブログ「おしえて~Ricoにゃん先生」より
 セレブ女医とは大ウソ、詐欺で稼いだ金で豪遊していた。  患者の受診回数を水増し、東京都をはじめとする複数の自治体から診療報酬を不正受給した詐欺容疑で、警視庁組織犯罪対策4課は3月9日、タレント女医の脇坂英理子容疑者を逮捕。これは昨年、暴力団住吉会系組長らが接骨院や歯科医院などと共謀して仕組んだ大掛かりな事件として、関係者が次々に逮捕されていたもので、捜査線上で吉本興業所属のピン芸人・しあつ野郎の関与も発覚。架空の患者役として、芸人仲間を紹介していたことがわかっていた。 「アルバイトだと聞かされて関わっていた程度では立件しにくく、犯罪性や背後関係の認識がどこまであったかというポイント。逮捕できる者とそうでない者に分かれる」  捜査関係者がそう漏らしていたこの事件、脇坂容疑者は前者だと目され、逮捕が近いことは東京スポーツが「有名女医タレント逮捕へ」と、大見出しで早くから伝えていた。同紙の記事では実名を伏せ「美人女医としてメディアに取り上げられ、あけっぴろげなキャラクターで話題」という人物紹介から、ただちに脇坂容疑者のことだと指摘されていた。  同容疑者は一昨年末、経営していたクリニックを突然休業、すでに治療費の総額を支払った患者から返金を求められる大騒動を起こしていた。実は診療報酬の不正受給がささやかれて警察の内偵捜査があったのがこのころで、事情を察知したテレビ関係者が「あの女医を使うのはヤバい」と周囲に警告もしていた。  これは脇坂容疑者のクリニックの患者が、摘発された整骨院の患者とかなり重複しており、中には番組制作スタッフや芸人など業界人もいたことから「クロ」だとみられていたからだ。  しかし、そんなことはおかまいなしに、脇坂容疑者を相変わらず「セレブ女医」ともてはやし、起用していた番組が多々あった。  テレビ朝日では昨年4月、ヒロミのMCでスタートした女子会トーク番組『美女たちの日曜日』のほか、『Q様!!』や『美女も野獣』で起用。いずれも脇坂容疑者をまっとうなセレブとして扱っていた。フジテレビ『僕らが考える夜』では、MCを務めるHKT48の指原莉乃らを前に、男性経験が600人以上であるという話をさせ、テレビ東京の『ヨソで言わんとい亭』では美容業界の内幕を暴露させる内容だった。  ラジオでも、放送作家の鈴木おさむがMCを務めるラジオ番組『よんぱち』(TOKYO FM)ほか、『Blue Ocean』(同)などに出演していたが、そんな放送局には捜査関係者が「よくこんな人物をもてはやしているな」と言うほど、脇坂容疑者は真っ黒。12年に開院した自身の「Ricoクリニック」は14年に休業トラブルを起こしたが、今回の容疑がまさにその12~14年のもので、経営期間中、丸ごと犯罪に関与していたとみられている。  本人は出演番組で「5,000万円の年収があるが、貯金はゼロ。一晩で900万円を使う」とホスト通いなどを豪語していたが、犯罪者の話を疑いもせず、紹介していたメディアの罪はなかったか? 「美容関連で年収5,000万円なんて、よほどのセレブ患者を200~300人は抱えていない限りそんな額にならないですし、そんなに儲かっていたら、休業トラブルなんて起こっていない」とは医療関係者の話。  現在「Ricoクリニック」が、そもそも詐欺システムありきで開業した可能性も出ているが、一説にはテレ朝とテレ東の番組スタッフには架空の患者役となっている協力者がいたともささやかれる。  もしこれが事実なら、番組は犯罪者を起用していただけでなく、その犯罪の片棒を担いでいたことにもなる。今回の事件では、その売り上げが暴力団の資金源にもなっていたという話もあり、公共的使命を担うテレビ界にとっては非常に危うい話だ。  最悪、局内に捜査員が押しかける事態になるかもしれず、脇坂容疑者が逮捕されたことで、冷や汗をかくテレビマンがいるのなら、早めに真実を打ち明けておいたほうがよさそうだ。 (文=藤堂香貴)

月収10万円を切ることもザラ!? 「映画とはぜんぜん違う」韓国ヤクザ社会の厳しい現実

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『卑劣な街』(ジェネオン エンタテインメント)
 韓国では、暴力団に関するニュースが頻出している。最近も、昨年11月に江原(カンウォン)で凄惨な流血事件が勃発していたことが明らかになったばかり。総勢29人の男たちが明け方の駐車場を舞台に、バットや角材のみならず、斧や刀まで持ち出しての大乱闘を始めたのだ。まるでヤクザ映画のワンシーンのようだ。  事件の様子は駐車場に備え付けられた監視カメラによって一部始終が録画されていて、事件から3カ月がたった2月17日、乱闘参加者17人を一斉検挙。逃げ延びた12人の行方は、現在も追跡中だ。  一般人への迷惑を顧みない問題行為だが、実際には、韓国における暴力団の数は減少傾向にあるという。  昨年9月時点で、韓国警察が把握する国内暴力団の数は213組であり、構組員は5,342人。日本の約2万2,300人(2014年度/警察庁発表)と比べて4分の1ほどと、意外に少ない。  また、韓国刑事政策研究院が発表した資料によると、彼らの稼ぎも実に少ない。月に500万ウォン(約50万円)以上稼ぐことができるのはわずか20.8%で、36.6%が月収100万ウォン(約10万円)を切る、厳しい経済状況なのだ。  さらに、新人の場合はもっと悲惨だ。給料の支払いは、微々たる“情熱ペイ”方式。これは、経験を積ませるという名目で先輩の仕事を手伝わせ、一般社会の最低賃金をも下回る給料しか与えないという搾取の構図だ。多くの下っ端組員は、一般人への恐喝などで生活をするしかないのが実情といえるだろう。    その結果、暴力団に入った組員の多くが抱く感想が「映画やドラマと違う」というものであり、逃げ出す者も後を絶たない。しかし、簡単に辞めることも許されない。  実際、2月11日には組から足を洗おうとしたキム氏(25)をバットで殴打するなどのリンチを加えた容疑で、同じ組のチョン容疑者(29)と取り巻き3人が拘束されている。    事件は、刑務所に収監されていたキム氏が、出所と共に足を洗おうと再就職先を探していたことに端を発する。キム氏はカタギの道に進むことを組に報告するのだが、彼に与えられたのは祝福ではなく、暴力だった。  チョン容疑者はキム氏の意思を聞くと、「脱退する組員は、ケジメをつけなければならない」としてバットで殴りかかり、彼の顔や頭に全治4週間のケガを負わせたのだ。さらに、身の危険を感じたキム氏が逃走すると、組員を動員してその行方を追わせるなど、執念を燃やしたという。  韓国でもヤクザ映画は人気ジャンルのひとつだが、創作の世界と現実は、天と地ほどの差があるようだ。

覚せい剤逮捕の清原和博“ヤクザ雑誌”で連載予定あった! 幻の「番長の遠吠え」企画とは

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 覚せい剤取締法違反(所持)の容疑で警視庁に逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者に、月刊誌の連載コラムのプランがあったことがわかった。この月刊誌が、なんと暴力団の動きを中心に取り扱う「実話ドキュメント」(マイウェイ出版社)だというから驚きだ。清原容疑者の覚せい剤入手ルートには暴力団の存在が浮上しており、この奇妙な一致は何を意味するのか?  同誌は毎号、表紙に山口組関係者が掲載されるなど、暴力団の動向を詳細に伝える記事がメインとなっている。ただ、同誌の編集デスクによると「誤解されやすいのですが、暴力団と付き合いがあるわけではない」という。 「接触があるとすれば、人名などを間違えた場合のクレームぐらい。むしろ、暴力団を追う警察のほうが近く、彼らからの情報が大半ですから、毎号、暴力団関係者の起こした刑事事件を一覧にしているほどです」(同)  そんな同誌に清原容疑者の連載コラム企画が浮上したのは、昨年8月。清原容疑者と親交の深いフリーライターA氏から「清原さんが話す内容を僕がまとめる形で、野球に関する話をつづる」という企画案があったという。 「タイトルも『番長の遠吠え』に決まっていたんですよ。薬物疑惑が出てから多くの媒体で清原さんを扱いにくくなっていましたから、前向きに検討をしました」と同デスク。  しかし、ネックとなったのは、皮肉にも同誌がいわゆる“ヤクザ雑誌”だったことだ。 「警察からの内密な情報で、清原さんが薬物関連で捜査を受けていることを知ったんです。『逮捕されるのは時間の問題』という話もありました。さらには、清原さんが複数の暴力団関係者と親しくしているという情報も入ってきたんです。編集会議で『ウチはヤクザを扱っているからこそ、慎重に』ということで、この話は一旦、保留にされたんです」(同)  もうひとつ問題もあった。企画を持ち込んだA氏は清原容疑者と親しくはあったが、「最近は連絡が取れないこともある」と話していたことだった。そのため、連載の企画について「Aさんは口頭では清原さんに伝えて了承してもらっていましたが、最終的な打ち合わせが不十分で、企画書を正式に所属事務所に通せていなかった」という。 「事務所には後で話をするとしても、清原さんと連絡がつかないことが多いと、締め切りまでに話をまとめられない不安があったんです。いま思えば、テレビ仕事などもスムーズに運んでいなかったのは、清原さんの乱れた生活が原因だったんですかね。様子がおかしいという、六本木での目撃情報もよくありましたし」(同)  昨年夏といえば、清原容疑者に「10月逮捕」のウワサが流れた頃でもあった。8月下旬に路上の清原容疑者を直撃したジャーナリスト・片岡亮氏も、その情報をキャッチしていたひとりだが「赤坂の雑居ビルから出てきたところで話しかけたとき、酔っているふうでもなかったのに、会話がかみ合わなかった」(前出デスク)というから、とても連載コラムどころではなかったのかもしれない。  幻と消えた「番長の遠吠え」なる連載企画、デスクは「もし今後そういった企画があるとすれば野球関係ではなく、『番長の懺悔』とかいうタイトルで、謝罪と後悔をする内容にしかならないですね……」と残念がった。同誌には、受刑者からの手紙を、30年間にもわたって紹介し続けてきた「拘置所通信」なるコーナーがあるが……。 (文=鈴木雅久)

覚せい剤逮捕の清原和博“ヤクザ雑誌”で連載予定あった! 幻の「番長の遠吠え」企画とは

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 覚せい剤取締法違反(所持)の容疑で警視庁に逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者に、月刊誌の連載コラムのプランがあったことがわかった。この月刊誌が、なんと暴力団の動きを中心に取り扱う「実話ドキュメント」(マイウェイ出版社)だというから驚きだ。清原容疑者の覚せい剤入手ルートには暴力団の存在が浮上しており、この奇妙な一致は何を意味するのか?  同誌は毎号、表紙に山口組関係者が掲載されるなど、暴力団の動向を詳細に伝える記事がメインとなっている。ただ、同誌の編集デスクによると「誤解されやすいのですが、暴力団と付き合いがあるわけではない」という。 「接触があるとすれば、人名などを間違えた場合のクレームぐらい。むしろ、暴力団を追う警察のほうが近く、彼らからの情報が大半ですから、毎号、暴力団関係者の起こした刑事事件を一覧にしているほどです」(同)  そんな同誌に清原容疑者の連載コラム企画が浮上したのは、昨年8月。清原容疑者と親交の深いフリーライターA氏から「清原さんが話す内容を僕がまとめる形で、野球に関する話をつづる」という企画案があったという。 「タイトルも『番長の遠吠え』に決まっていたんですよ。薬物疑惑が出てから多くの媒体で清原さんを扱いにくくなっていましたから、前向きに検討をしました」と同デスク。  しかし、ネックとなったのは、皮肉にも同誌がいわゆる“ヤクザ雑誌”だったことだ。 「警察からの内密な情報で、清原さんが薬物関連で捜査を受けていることを知ったんです。『逮捕されるのは時間の問題』という話もありました。さらには、清原さんが複数の暴力団関係者と親しくしているという情報も入ってきたんです。編集会議で『ウチはヤクザを扱っているからこそ、慎重に』ということで、この話は一旦、保留にされたんです」(同)  もうひとつ問題もあった。企画を持ち込んだA氏は清原容疑者と親しくはあったが、「最近は連絡が取れないこともある」と話していたことだった。そのため、連載の企画について「Aさんは口頭では清原さんに伝えて了承してもらっていましたが、最終的な打ち合わせが不十分で、企画書を正式に所属事務所に通せていなかった」という。 「事務所には後で話をするとしても、清原さんと連絡がつかないことが多いと、締め切りまでに話をまとめられない不安があったんです。いま思えば、テレビ仕事などもスムーズに運んでいなかったのは、清原さんの乱れた生活が原因だったんですかね。様子がおかしいという、六本木での目撃情報もよくありましたし」(同)  昨年夏といえば、清原容疑者に「10月逮捕」のウワサが流れた頃でもあった。8月下旬に路上の清原容疑者を直撃したジャーナリスト・片岡亮氏も、その情報をキャッチしていたひとりだが「赤坂の雑居ビルから出てきたところで話しかけたとき、酔っているふうでもなかったのに、会話がかみ合わなかった」(前出デスク)というから、とても連載コラムどころではなかったのかもしれない。  幻と消えた「番長の遠吠え」なる連載企画、デスクは「もし今後そういった企画があるとすれば野球関係ではなく、『番長の懺悔』とかいうタイトルで、謝罪と後悔をする内容にしかならないですね……」と残念がった。同誌には、受刑者からの手紙を、30年間にもわたって紹介し続けてきた「拘置所通信」なるコーナーがあるが……。 (文=鈴木雅久)

覚せい剤逮捕の清原和博は「覚悟して待っていた?」 暴力団が“架空の供述シナリオ”用意か

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 覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで2月2日の夜に警視庁に現行犯逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者に、「逮捕を覚悟して待っていた」説が浮上している。  清原容疑者の逮捕は昨年から何度も記者や関係者の間でささやかれており、その根拠は警察の内偵捜査情報が漏れていたことだった。  2年前、週刊誌で薬物疑惑を報道された後、テレビでの露出が激減して経済的な窮地に立たされていた清原容疑者が、この状況で薬物を所持していたことには「中毒性」の疑いがある一方で、別の説を持ち出す人もいる。 「清原は暴力団のルートで薬物を入手していて、週刊誌の報道が出てからは、親しかった暴力団関係者が捜査の波及を恐れて距離を置いていた」  こう話すのは清原容疑者と5年ほどの付き合いがあり、その周辺情報を耳にしていたというバー経営者だ。 「“番長”と呼ばれていても、実際に会ってみると小心者であることはよく知られていたし、清原がもし逮捕されたら麻薬ルートをすべてしゃべってしまう可能性もあるわけでしょ? 捜査が長々と続いていることに業を煮やしたヤクザが、清原に『このままでは周囲に迷惑がかかったままになるから、さっさと逮捕されてこい』と、架空の供述シナリオを用意させたというウワサを聞いた」  逮捕を想定して清原容疑者がわざわざ薬物を自宅に置き、警察の踏み込みを待っていたというなら驚きだが、そうなると供述でも実際の入手ルートを隠す可能性は高まる。  逮捕直後の取り調べでは、麻薬の入手元については「今は話せない」とした清原容疑者だが「そのあたりも警察に疑われないよう、あらかじめ用意された供述の仕方かもしれない」とバー経営者。そんな姑息な話が2年間も徹底して清原容疑者を追った警視庁に通用するとは思えないが、バー経営者は「これだけの有名人が逮捕できれば、捜査班にとってすでに御の字というところもあるはず」と話す。  清原容疑者には昨年10月、逮捕のXデーといわれた日があった。この直前、筆者が東京・麻布の容疑者の自宅マンション前に行くと、TBSの取材班が連日、張り込みを行っていた。結局、逮捕はなかったのだが、私服の捜査官と見られる人物がマンションの出入りまでチェックしている様子も見られた。ただ、これだけの監視体制を本人が気付かないわけがなく、携帯電話4台を人脈によって使い分けながら自宅に薬物を持ち込んでいたのは、不自然なところもある。  清原容疑者がブログを開設したのは、逮捕情報が流れた後の昨年11月25日のこと。まるでXデーを過ぎたことによる再出発であるかのように、1回目の記事は「新たなスタートをしたい」というものだった。  これが危ない橋を渡りきった安堵からのものだったのか、それとも近く訪れる逮捕を覚悟してのものだったのかはわからないが、逮捕前日に筆者のもとにはある筋から逮捕情報が入り、実名抜きにブログで予告記事を書いておいた。昨年張り込みをしていたTBSも唯一、逮捕時の連行シーンを撮影。こうして一部関係者の間では、前々から逮捕情報が出回っていたにもかかわらず、清原容疑者は午後9時前に覚せい剤0.1グラムの所持で逮捕された。同時に注射器やストロー、パイプなどの器具も押収。「覚せい剤は私のものに間違いありません。自分が使うために持っていました」とした。  捜査関係者によると、容疑を認めた際、特に動揺している様子もなかったという。2年もの長い間、疑惑の目に晒されながら薬物を断ち切れなかったのは本当に中毒症状だけだったのか、疑問が残る。 (文=片岡亮)

年末格闘技「RIZIN」と反社会的勢力の関係は大丈夫!? フジテレビ局内からも疑問の声が……

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RIZINオフィシャルサイトより
 年末の12月29日、31日に行われる新格闘技イベント「RIZIN」に、暴力団との関係がウワサされている。  イベントには、柔道金メダリストの石井慧や、3年前に引退していた元PRIDE王者のエメリヤーエンコ・ヒョードル、元力士の把瑠都や曙、4年ぶりの復帰戦を行う桜庭和志らが出場するが、先日、元プロレスラーで格闘技団体代表の前田日明氏がニュースサイト「R-ZONE」のインタビューで「ダメですね!真っ黒ですよ、あれ。反社会的勢力が付いてる」(原文ママ、以下同)と、発言。  RIZINの前身であるPRIDEは、かつて暴力団とのつながりを週刊誌で暴かれるのと時を同じくして、放送局のフジテレビが撤退して消滅に至ったが、これについて前田氏は「反社会的勢力の連中が●●●●●●●の金を持ってきていたんですよ。だから、普通の団体が払える3倍、5倍、10倍のギャラを払えたんです。●●●●●●●をやってたのは、●●興業だったでしょ?5代目から6代目に替わった時に●●興業が潰されて、金が入ってこなくなって借金がバーっと増えて、それでグシャッと潰れたんですよ」と、暴力団絡みの内情を暴露。さらに「で、また●●会でやろうとしてるでしょ」と、新イベントもまた、別の暴力団組織と関係しているかのように話した。  ●●会と伏せ字にされている部分は、08年に引退するも、今年12月に復帰した山口組元直系組長の組織ではないかという推察が暴力団関係に詳しい情報筋から上がっている。Twitterでは、その人物の実名を挙げ「誰もが知る有名格闘技イベントを、形を変えて復活させた」としている人もいるのだ。  さらにRIZINについては、正式発表前の6月、暴力団に詳しいフリーライターの鈴木智彦氏がTwitterで「山口組にがじられ、それがめくれて消滅した格闘技のPRIDE、今年の年末、フジテレビで復活すると聞きました。ヤクザ筋だから確かな情報かわかりません。情報ルートをみても分かってもらえるはずですが、よくやるよなぁとしか言えない」とつぶやいていたが、その“ヤクザ情報”通りにイベントが立ち上がったため、暴力団との関係を心配する声がファンからも上がっていた。  こうした話について、ある格闘技ライターは「実は、RIZINに出場する若い選手から『●●会の人が関わっているみたいですが、大丈夫ですか?』と聞かれた」と打ち明けている。 「格闘技ブームが去って仕事が激減しているので、いま取材拒否されたら死活問題だから実名では言えないし、そういう記事も書けないですが、RIZINはPRIDE時代に負った未払い金の清算などで関係者がヤクザに詰められて、やむなく始めたというウワサもあります」(同)  もっとも、大会の実行委員長である榊原信行氏は10月8日の発表会見で「みなさんから非難を受け、脇が甘かった部分も反省し、企業としての防衛力を高め、自分たちを律します」として、元警視庁刑事部理事官の菅村明仁氏や2名の弁護士、中村信雄氏と大鶴基成氏をコンプライアンス担当に迎えている。前田氏や鈴木氏の発言からうかがえる暴力団との関わりが実際にあるのかはわからない。しかし、こうした相次ぐ疑惑の材料について団体側からハッキリ潔白が示されたということはなく、グレーなまま。問題は、そんなイベントをフジテレビ、スカパー!が堂々と放送することでもある。  フジは4年前、全国の暴力団排除条例施行を受け、加盟する日本民間放送連盟が示した指針に従い「経営トップから制作現場に至るまで一丸となり、反社会的勢力に介入の隙を与えないという態度を徹底」としていたが、一方で島田紳助が暴力団との交際を理由に芸能界引退となったときには、情報番組のキャスター小倉智昭が「トラブルを闇社会の人が解決することもある」と暴力団を容認する発言をするなど、脇の甘さもあった。その指針もよく読めば、暴力団との関わりが判明した場合に契約解除ができるという、事後対応にすぎない内容でもある。 「フジはCSの番組企画で立ち上げていた『巌流島』という格闘技イベントを、この夏、理由を示すことなく急きょ不自然な形で放送中止にしていて、これは格闘技界に関わる背後の力関係が作用したといわれています。RIZINのバックが、いかにコワモテかってこと」(同)  スッキリしないRIZINには、さすがにフジ社内でも「疑惑があるのに放送するのはおかしいし、一歩間違えば局自体が反社会的勢力の食い物にされるかもしれない」と、放送に反対する関係者もいる。 「PRIDE時代に大きく関わったプロデューサーは、いまだ暴力団組織との直接関与が弱みになっているという話もありますから、RIZINの放送強行は何か付け込まれているんじゃないかと疑いたくもなる」(同)  フジ広報部にこうしたRIZINの暴力団関係疑惑について聞いてみたところ、なんとその回答は「地上波で放送する予定ですが、大会の主催・運営には関わっておりません」という一文のみだった。  あくまで放送をするだけというスタンスで、イベント自体が暴力団と関わろうとフジに責任はないというニュアンスだ。これは先の「反社会的勢力に介入の隙を与えないという態度を徹底」という指針と大きくかけ離れた印象があるのだが、これもバラエティ、ドラマなど軒並み苦戦するフジ凋落の象徴だろうか? 年の瀬に行われる熱戦をめぐり、リング上の汗のみならず、フジ関係者の冷や汗が落ちなければよいのだが。 (文=ハイセーヤスダ)

山口組分裂報道に見る警察のマスコミコントロール「分裂は当局による仕掛けだった」説も……

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『血別 山口組百年の孤独』(サイゾー)
「ある意味、警察が仕掛けたクーデターでもあるんです」  創設100年を迎えた暴力団、山口組の分裂騒動について、実話誌の記者からそんな話が聞かれる。 「警察が今回の分裂で今にも各地で抗争がドンパチ始まりそうなことを言っているのは、これを機に山口組を一気に叩いてしまおうということなんでしょうが、そもそも警察が分裂を煽った説があるんですよ」(同記者)  山口組の分裂は、先代の五代目組長を輩出した傘下の有力二次団体、山健組をはじめとする旧主流派が、六代目組長就任以降の勢力争いで劣勢になり、これへの不満に端を発して関西系の13組が離脱したもの。実はこの状況は暴力団の動向をメインに追う実話誌ではすでに予測解説されていたことで、今回のクーデター報道が間に合わなかった8月29日発売の「月刊実話ドキュメント」(マイウェイ出版)でも「世代交代」という言い回しでその構図が解説されている。  山口組では、組長と親子の盃を交わした「直参」の数が五代目から六代目にバトンタッチした10年前に大きく変化していた。73名の直参うち、三代目組長時代に直参となった者は、五代目時代には12名いたが、六代目になるとわずか2名に激減。同じく四代目世代の直参は14名からたった1名に減っていた。  そして五代目世代は67名も直参がいたところ、六代目になると22名と大幅に減っており、逆に六代目世代は48人が新たに直参となって7割近くの数を占めていたのだ。  組の要職に就く者の数も、幹部12名うち8名が六代目世代の直参で、「実話ドキュメント」ではこれを「世代交代を進める組織改革」と伝えていた。同誌で長年、暴力団の取材を続ける記者によると「勢力図がそのまま金の流れに表れるので、五代目世代の者たちは経済難から不満を募らせていた」という。 「ただ、その動向が以前より鮮明に見えなくなっていて、それは暴力団排除条例などでヤクザ専門の記者が取材にしくくなっていることが大きいんです。普通の業界であれば関係者と親しくなって食事でもしながら定期的に話を聞いたりしますが、これがヤクザ相手だと下手すれば交友関係と見なされてしまうので、携帯電話に暴力団関係者の番号ひとつ残しておけなくなっています」(同)  結果、近年では暴力団情報入手の比重を高めているのは本職よりも警察からの情報で、記者以上に警察が暴力団情報をコントロールするようになっているという。 「警察関係者は、マスコミに情報を流す中で暴力団組員たちを仲たがいさせようと、偏った情報を流したり、一方を極端に貶める内容の暴露本を出版させたりしていたので、ある意味では今回の分裂騒動は警察が起こしたクーデターだという人もいますよ」(同)  たしかに分裂報道は専門誌ではなく大手の全国紙が一斉に報じており、その情報源はいずれも警察発表だ。 「大手メディアでは、抗争の危険が迫っていると主張する記事が目立っていて、これなんかは警察にとって暴力団潰しの口実になる話。ただ、実際には今の暴力団は抗争してしまえば自分の首を絞めることになるので、もっと慎重ですよ」(同)  警察が警戒するのは1985~87年、四代目組長の人事トラブルから全国での銃撃戦に発展した「山一抗争」の再現だが、これは92年施行の暴力団対策法やその後のたび重なる法改正、全国の排除条例につながっており、かえって組織の弱体化を招いた歴史がある。 「少しでも何か事件が起これば警察は大々的に報じさせて徹底した弱体化を狙うんでしょうが、怖いのは、その弱体化が訪れた後です」(同)  というのも、数万人の組員たちがさらなる弱体化で日々の生活費にも困る事態になれば、なお末端での犯罪者化が進むという見方がある。組織の方針に背を向けて一部が暴徒化するのは、現状よりも怖い話だ。最近は関東連合など半グレと呼ばれる少数精鋭の不良集団が一般人に紛れて犯罪集団化しており、こうなると警察でさえもその実態をはかりにくくなっている。  暴力団は反社会勢力として不要な存在となっているが、かつて彼らが握っていた警備やパチンコなどのビジネスは、今や警察利権の柱となって拡大しているとも言われており、別の問題の浮上も危惧される。だからといって暴力団を守るべきともいわないが、目先の分裂以上に怖い未来への不安が存在する。 (文=ジャーナリスト・片岡亮)

山口組元直系組長の太田守正・元太田興業組長が独白!山口組六代目継承クーデターの真実

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太田守正・元太田興業組長
 ここ最近、ヤクザ業界をはじめ、アウトロー社会全体が騒がしくなっている。  その要因のひとつが7月28日に出版された『血別 山口組百年の孤独』(小社刊)にあるという。著者は2008年10月に除籍処分を受け、山口組を去った元直系組長の太田守正・元太田興業組長。その名を世界に轟かせる強豪揃いの山口組の中でも、屈指の超武闘派軍団の太田興業を率いる、有力親分のひとりであった。 「太田組長は山口組の渡辺芳則五代目組長(故人)が、初代山健組内で興した健竜会に入門して以来、渡辺五代目から厚い信頼を受けたようだ。その後、山健組では舎弟頭や相談役といった要職を歴任し、同組の首都圏における勢力拡大に著しい貢献を果たしたこともあって、関東のヤクザ社会では良くも悪くも名を馳せていた。ずいぶんと痛い目に遭った関東ヤクザは多い」(大手在京組織の三次団体幹部)  そうした太田元組長が著した書籍であれば、業界で大きな反響を呼ぶのは当然、発売からわずか数日で初版は完売となり、急きょ増刷態勢が敷かれている。  今回は、著者である太田元組長にインタビューし、『血別』を執筆した動機などについて熱く語ってもらった。 ――まずは、このたび『血別』を書こうと思われた動機は何ですか? 太田守正氏(以下、太田) それは、盛力(09年に山口組から除籍された元直系組長の盛力健児・元盛力会会長)が、2年前に出した『鎮魂 さらば、愛しの山口組』【1】(宝島社)の内容が、まるで事実と違っていたからですよ。ワシらみたいに長いことヤクザやってきた人間、特に山口組にいた者なら、何行か読んだだけで「ああ、これはウソやな」ってわかります。しかし、ヤクザの世界を知らん人も読むんで、ウソが真実として世間でまかり通りつつありました。それを止めたかったんです。 ――『鎮魂』を書かれた盛力元会長とはどのようなご関係ですか? 太田 盛力のほうが歳は4つ下やが、山健組では先輩やったので当初は(顔を)立てていました。事実、当時はまともやったし、渡辺五代目、杉秀夫さん(初代健心会会長=05年引退)と並んで「山健組の三羽ガラス」と呼ばれてました。  ところが、抗争で長い懲役に行ってから人が変わってしまったんです。おかしな人間とばかり付き合うようになり、中でも「ミナミの帝王」のモデルだと言い触らす和田アキ子の叔父【2】という男は最悪でした。インチキばかり言うサギ師で、ワシも手形を勝手に回されたり、若い衆をこき使われたことがあるから、盛力にも何度も付き合うのをやめるように忠告したんですが、ずっと付き合うてましたな。もしかしたら、かなりの額を騙されてるかもしれません。 ――太田元組長が除籍処分を受け、他に10人の直系組長も処分されることになった08年に開かれた会合は、『鎮魂』では謀議とされていますね。 太田 謀議という認識はなく、単なる直系組長だけの話し合いと思って出席しました。ある日、信頼していた井奥文夫・元井奥会会長(絶縁)から、「これから若い衆を連れず直系組長だけで会いたい。仲のいい直系組長がいれば連れて来て欲しい」と電話で誘われました。そこで、川﨑昌彦・元二代目一心会会長(除籍)と、浅井昌弘・元浅井組組長(謹慎)の2人に連絡して一緒に神戸のある場所へ向かったんです。その部屋には、なぜか奈須幸則・元三代目大門会会長(絶縁)ら、十数名の直系組長がおりましたよ。  盛力本では、その席で謀反の企てが行われて、ワシらが「司忍六代目と髙山清司若頭を殺す」と言ったと書いてありましたが、そんなことは言っていません。盛力はおらんかったくせに、よう書けるもんですわ。  ただ、その場ののりで物騒な話をしたのは事実です。あとは、その集まりが秘密のはずやったのに上層部に筒抜けで、出席したほとんどの直系組長が処分を受ける事態となったことにも驚かされました。集まっただけで謀議と受け取られたのかもしれません。出席しなかった盛力も、信用できないと見なされたのか除籍されました。出席したのに処分を受けなかった現役の直系組長が1人おりますが、そいつが上層部にしゃべったんでしょう。処分されるのが腹立たしくて、一度はケンカしようかとも考えましたが、自分は当時、70歳目前で、今後、若い衆の面倒を見切れるかどうかわからんこともあって処分を受け入れたんです。 ――『鎮魂』には、五代目山口組の宅見勝若頭の暗殺を、渡辺五代目が事前に了承しており、司六代目(当時若頭)が、その事実を提示して渡辺五代目に引退を迫ったとされる記述があります。いわゆるクーデターはあったのでしょうか? 太田 これも、まったくの盛力の作り話です。盛力本によれば、神戸の山口組総本部の奥にある部屋で、司六代目から詰められた渡辺五代目ががっくりとうなだれたそうです。そのとき、盛力は中国の青島にいたんですよ。ここでも、現場にいないのにまるで見てきたように書くんですから呆れましたわ。だいたい、渡辺五代目のことを「渡辺、渡辺」と呼び捨てにできる神経を疑います。亡くなったら、元の親分を慕う気持ちは消えてしまうんでしょうか。ワシにはまったく理解できません。 ――最後に、『血別』を書き上げての感想をお願いします。 太田 とにかく自分が体験した真実のみ書くことを心がけました。例えば「ある親分」ではなく実名を書いて注釈も付けています。伝聞や推論も避けました。そして、渡辺五代目は先見の明があって統率力もある立派な親分でした。ケンカの収め方のほかにも、さまざまなヤクザとしての所作を学ばせていただきました。そして、ワシの道連れで処分されてしまった、いまは亡き川﨑と浅井の2人が、義俠心にあふれた本物の男であったことは間違いありません。亡くなった方に鞭打つようなマネだけは絶対に許されません。死者は反論できないんですから。今回、『血別』を書いた動機として、真実を広めたいとともに、渡辺五代目をはじめ亡くなった親分らの名誉を回復させたいとの思いも強くありました。盛力には『鎮魂』に書いた渡辺五代目ほか、いまは亡き親分衆について、しっかりと詫びてもらいたい。  これまで、『憚りながら』(山口組元舎弟の後藤忠政・元後藤組組長著/宝島社)、『鎮魂』という山口組の元直系組長による書籍は、いずれも大ヒットを記録した。そして、このたびの『血別』も予想通りの売れ行きを見せている。ただ、『血別』のあとがきには、「書いた以上は逃げも隠れもいたしません。(中略)説明しに来いと言われれば、どこにでも出向く所存です」とあるように、行間から漂う本気度や真実味は、とてつもなく大きい。  暴力団排除の流れがますます厳しくなる昨今、アプローチは違えど、日本の裏面史を浮き彫りにした『血別』の凄みをぜひ体感してほしい。 (文=柳沢壱郎) 【1】『鎮魂 さらば、愛しの山口組』 2013年8月30日発売。「宅見若頭射殺事件」に渡辺五代目の介入があったと断言したほか、司忍六代目が興した弘道会が、中部国際空港の利権で最大派閥にのし上がったなど、現体制批判とも取れる内容となっている。大きな話題となったが山口組は沈黙を保ったまま無反応であったという。 【2】和田アキ子の叔父 〈4年間付き合ったけど、ただの1度も美味しい目に遭わせてもらえんどころか、うちの若い衆をタダで使いよるんですわ。(中略)東京へも四国に行くにも、小遣い渡さんと旅費も宿泊費もわしら持ちですわ〉『血別』第4部「斃れざる者たち」P243より