遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は最終回前の第8話。視聴率は10.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、6話ぶりに2ケタに戻しました。 特別養子縁組制度によって本当の家族になろうとしていたハジメ(横山歩)を実の祖母・黒川月子(富田靖子)に連れ去られ、悲嘆にくれる信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の梅田夫婦。今回はそんな“被害者”2人が周囲に八つ当たりしまくるところからスタートです。 2人は会話もなく、信ちゃんの妹・春さん(坂井真紀)や巧くん(速水もこみち)が慰めに来てくれても耳を貸さず、挙句に信ちゃんは「二度と来るな!」と、妹弟を家から追い出してしまいます。美奈ちゃんは美奈ちゃんで「どこでもドアがあれば今すぐハジメに会えるのに」とか「石ころぼうしがあれば道端の石ころになってハジメのそばにいられるのに」とか、完全にお花畑状態。ふと我に返って子作りをしてみようとするものの、到底セックスなんかできる気分じゃないようです。 翌日、ハジメを黒川の家に戻すという決定を下した児相を訪れ、ずっとお世話になっている堂本さん(余貴美子)に「どうしたらまた、ハジメと暮らせるか」と相談。いちおう、家庭裁判所に「監護者指定」を申し立てるという方法があることを知ります。でも、それが通るのは奇跡に近いのだとか。 この「監護者指定」という制度。初耳だったのでちょっと検索してみたところ、離婚成立前に完全に別居している夫婦が、まだ親権が両親にある状態で、どちらが子を育てるかを定めるケースなんかで利用されるようです。3カ月間、里親になる前提で同居していたとはいえ、赤の他人である梅田夫婦にそれが適応されるのは、確かに難しそう。 でも美奈ちゃんは完全に“出来上がってる”ので、冷静な判断ができません。「私たちのことなんか関係ないって言い方ですよね」と堂本さんに逆ギレをかまし、信ちゃんと2人で長野の黒川邸を訪ます。そして鉄柵を乗り越えます。もうなんでもアリです。 すると、庭にハジメを発見。ハジメが「迎えに来てくれたの!?」などと口走ったのをいいことに、抱え上げて連れ去ろうとします。 そこに例の黒塗りベンツで現れた月子さん。沈着冷静に地元の「署長」に直電。「誘拐犯がいるんで、捕まえてもらえますか~」と、悠然と通報しました。110番じゃなくて署長に直電なあたり、月子さんの地元での立場や、イヤミな性格がよく表れていて素敵です。美奈ちゃんは、それでも「ハジメ!」と咆哮! ちなみに、黒川の家に戻ることが決まった時点で、この子の名前は梅田夫婦が決めた「ハジメ」ではなく、本来の「ヒカリ」なんですけど。 完全にブッ壊れた美奈ちゃんを、ほんの少しだけ大丈夫な信ちゃんがなんとかなだめ、警察沙汰にはなりませんでした。 帰宅後、今度は盛大な夫婦ゲンカです。美奈ちゃんは、おとなしく引き下がった信ちゃんが許せない。信ちゃんは、そうやって人のせいばかりにする美奈ちゃんが気に食わない。勢い、売り言葉に買い言葉で「出ていきゃいいだろ」「わかった」となって、美奈ちゃんは荷物を抱えて実家に戻ります。 で、すったもんだあるわけですが、結果的には信ちゃんも美奈ちゃんも自分の家族に今まで言えなかったことを言ったり言われたりして、「やっぱり家族って大事!」となり、美奈ちゃんは無事、梅田家に戻りました。 2人は抱き合って、お互いに「愛しています」と真剣に伝え合います。すごくいいシーンです。「どんなに辛いことがあっても、幸せのために一緒に頑張っていこうよ」と誓い合うのです。 信ちゃんと美奈ちゃんは、もともととても仲がよくて、幸せな夫婦でした。しかし、信ちゃんは母親に、美奈ちゃんは父親に、それぞれわだかまりを残したまま大人になってしまっていました。 もしあの日、ハジメという、あの男の子が現れなかったら──2人は死ぬまで親の愛を感じることができなかったかもしれない。胸にシクシクと残る痛みを抱えたまま、ただ慰め合うように暮らしていたのかもしれない。 しかし、ハジメが来て、人の親になろうとすることで、自らの親ともしっかりと向かい合うことができました。そして、自分たちの親が、本当に自分たちを愛していたことも実感できました。それは、ハジメが2人にもたらしてくれた福音でした。 ありがとう、ハジメ。もう二度と会えないけれど、ずっと忘れないよ。俺たちは幸せになる、だからハジメも、長野の地で幸せになっておくれ……という話なら、とっても美しいんですけど。 信ちゃんは、抱き合ったまま美奈ちゃんに言います。 「俺たちが愛してるもう1人の名前を、思いっきり叫びたい」 え? 「あたしも」 まさか……。 「ハジメー!」 「ハジメー!」 「ハジメー!」 「ハジメー!」 「ハジメー!」 「ハジメー!」 「ハジメー!」 いやいやいやいや。怖いよ。カルトかよ。 というか、今回、必要以上に梅田夫婦を“被害者”として描いていたように思うんですね。愛していれば法律も制度も関係ない、何をしてもいいという夫婦の態度を、あえて肯定的な語り口でミスリードしていたように見えたんです。 ここまで、このドラマの脚本はハジメことヒカリの実母である泉(志田未来)に対して、まったく手を差し伸べようとせず、ただただ断罪してきました。 「虐待は悪」 「虐待した泉は悪人」 「悪人から子どもを守るべき」 若くして子を産み、虐待し、精神を病んだ泉の母性と、美奈ちゃんの付け焼刃だけど深刻な母性を対比させて、そう繰り返し主張してきたんです。 だけど泉にだって、虐待にいたった事情があるはずだし、当然、再び幸せを求めて歩き出す権利だってあるはず。そういう本来論みたいなところを最後の最後に持ってきて、なんかドカン! とやりそうな感じです。いよいよ次回は最終回。ここまですごく楽しんで見てきたし、ラストもホントに楽しみです。 (文=どらまっ子AKIちゃん)テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
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フジ『フルタチさん』は失敗!? 『アメトーク』はネタ切れ!? 打倒『鉄腕DASH』日曜視聴率争いが激化!
テレビ朝日は5日、長らく『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ)のひとり勝ち状態が続く“日曜夜7時台”で、雨上がり決死隊が司会を務めるバラエティ番組『日曜もアメトーーク!』を10月にスタートさせると発表した。 同番組は、木曜夜11時台で放送中の『アメトーーク!』のゴールデン版。同局にとって、バラエティ番組の週2回放送は、『シルシルミシル』を『シルシルミシルさんデー』としてゴールデンに進出させて以来、約6年ぶりの試み。『アメトーーク!』の担当プロデューサーは、「マニアックなテーマをポップに発信していくというスタンスは変わらず、子供から大人までゲラゲラ笑えるような番組にしていきたい」としている。 日曜の夜といえば、夕方5時台の『笑点』から、夜9時台の『行列のできる法律相談所』まで、日本テレビの人気番組が目白押し。特にTOKIOのバラエティ番組『ザ!鉄腕!DASH!!』の裏は、TBS、テレビ朝日、フジテレビが試行錯誤を繰り返すも、歯が立たない状況が続いている。ただ、最近の『ザ!鉄腕!DASH!!』は、15%を切ることも増え、「視聴者が飽き始めている」との指摘も。 そんな夜7時台に関し、『モヤモヤさまぁ~ず2』を放送中のテレビ東京を除く民放キー局は、こぞって10月の改編を発表。TBSは、12年にロンドンブーツ1号2号・田村淳らが司会を務めた下世話なクイズ番組『クイズ☆タレント名鑑』を、『クイズ☆スター名鑑』として夜7時台で復活させると発表。また、フジテレビは、夜7時からの2時間枠で、古舘伊知郎がMCを務める新番組『フルタチさん』を開始する。 ネット上では、「どれを見ようか、本気で悩む」「面白そうな番組ばっかり!」「これは、ターゲット被りすぎだろ」「心がキレイな人は日テレを見て、そうじゃない人はTBSを見ればOK?」といった声が上がっている。 「各局が自信のあるバラエティをぶつけてきたことで、視聴率争いが激化するのは自明。特に、F1・M1層(20~34歳視聴者)あたりが取り合いになりそう。ただ、『アメトーーク!』は、ネタ切れ感や、マンネリ感が指摘されて久しいため、週2での放送に不安を覚える視聴者も多い模様」(テレビ誌記者) さらに、フジテレビがスタートさせる『フルタチさん』に、ある不安材料が。 「若者向けの番組が多い中、古舘が司会なら、内容次第でF3・M3層(50歳以上の視聴者)を取り込めるため、今回の改編は、フジにとってはラッキーといえそう。しかし、そうなると心配なのは、『フルタチさん』というタイトル。この層は、内容が連想できるようなタイトルじゃないと、なかなかついてきません」(同) 日本テレビの独走を止める局は、現れるだろうか? 改編後の視聴率に注目したい。テレビ朝日公式サイトより
剛力彩芽の“現場人気”が高すぎる!? 差し入れに「ランチパック全種類、ワンダーコア」
女優の剛力彩芽が主演するテレビ朝日系ドラマ『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』。初回視聴率は7.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と好発進。リオデジャネイロ五輪期間は数字を下げたが、先月26日放送の第6話では6.9%まで戻している。 「深夜ドラマということで視聴率はあまり気にしていませんが、みなさん伸び伸びとやってますよ(笑)。現場は剛力さんが常に明るく振る舞っているので、にぎやかでいい雰囲気です。自身がCMをしている『ランチパック』を全種類差し入れしてましたよ。それだけではなくて『ワンダーコア』も複数台差し入れとして、スタッフたちに配ってました。どの現場でもこういったことをしてくれるので、彼女のことを悪く言う人はいませんよ」(芸能事務所関係者) これまで剛力というと、「ゴリ押し」「低視聴率女優」といったレッテルが貼られていたが、好感度の高さでカバーしてきた。 「今も仕事はまだ選べる立場でないので、事務所上層部の指示にすべて従っているみたいです。特に上昇志向があるわけではないみたいですしね。今のところ事務所も米倉涼子さん、上戸彩さん以外でゴールデンの主役を張るのは難しいと考えているようですし、武井咲さんじゃ難しいということもわかりましたからね。このまま剛力さんが深夜で“修行”を続ければ、再びゴールデンで主演の線もあると思いますよ」(テレビ局関係者) 返り咲きなるか――。
損して得取れ? テレ朝、剛力彩芽主演ドラマは低調でも『ドクターX』復活で大きなメリット
剛力彩芽が主演を務めるテレビ朝日系深夜ドラマ『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』(金曜午後11時15分~)が低迷を続けている。 初回は7.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でスタートしたが、第2話は6.7%と降下。第3話では4.1%と急落し、第4話=4.3%、第5話=5.0%と低迷。第6話は6.9%と持ち直したものの、これまでの平均視聴率は5.7%と低空飛行を続けている。 前クールの同枠ドラマ『不機嫌な果実』(栗山千明主演)の全話平均は7.7%で、現時点で大差がついている。このペースで推移すると、同枠では、昨年4月期に、これまた剛力が主演した『天使と悪魔 未解決事件匿名交渉課』の6.1%(全話平均)を下回りそうな気配だ。剛力は、この枠の常連で、2014年1月期にも『私の嫌いな探偵』で主演したが、その際は6.8%(同)だったで、『グ・ラ・メ!』は自身の同枠でのワースト記録を更新しかねないような雰囲気だ。 剛力は11年7月期『IS~男でも女でもない性~』(テレビ東京系)で連ドラ初主演(福田沙紀とのW主演)、12年1月期『ティーンコート』(日本テレビ系)で連ドラ単独初主演を果たし、その後、多くの連ドラで主演、ヒロインを務めてきた。しかし、その視聴率はことごとく低調で、残念ながら“低視聴率女優”と称されるようになってしまった。 昨年4月期『天使と悪魔』を最後に、女優業を一時休業。歌手活動専念を宣言したが、肝心のCDセールスがあまり伸びず、それもままならなかった。結局、同年12月から女優に復帰。当初はBSやwebドラマ、スペシャルドラマの脇役で出演していたが、今年4月期の日本テレビ系深夜ドラマ『ドクターカー』で、丸1年ぶりに連ドラの主演に起用された。 しかし、その視聴率は2、3%台を連発するなど、やはり低調で、全話平均は3.5%と厳しいものだった。それでも、深夜枠とはいえ、2クール連続で連ドラ主演の座を勝ち取ったのには恐れ入る。その背景には何があったのか? 「『グ・ラ・メ!』には主演の剛力のみならず、内藤理沙、2013年ミス・ユニバース日本代表の松尾幸実と、オスカー・プロモーション勢が多数キャスティングされており、同事務所の辣腕ぶりが手に取るようにわかります。オスカーとテレ朝といえば、何といっても、同事務所の看板女優である米倉涼子が主演する『ドクターX~外科医・大門美知子』の復活です。同ドラマは米倉の意向もあり、シーズン3でいったん封印されましたが、今年7月3日にスペシャルが放送され、10月期には2年ぶりに連ドラが復活します。同ドラマはテレ朝にとっては、“キラーコンテンツ”であり、20%超えが期待できる作品。『ドクターX』を放送するためには、やはりオスカーと良好な関係を保つ必要があります。オスカー的に、米倉以外の女優も使ってほしいのは、ビジネスとして当然のこと。確かに剛力主演ドラマで視聴率は取れないかもしれませんが、『ドクターX』が控えているため、テレ朝的には決して損ばかりの編成ではありません。むしろかえって大きなメリットがあるといってもいいでしょう」(テレビ制作関係者) 『グ・ラ・メ!』は低視聴率で終わったとしても、テレ朝からすれば、その分、『ドクターX』で十分取り返せるということなのだろうか……。 (文=森田英雄)テレビ朝日系『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』番組サイトより
夏目三久との交際報道でタレント生命“崖っぷち”! 有吉弘行がつぶされる!?
日刊スポーツで、交際中のフリーアナウンサー・夏目三久が妊娠しており、年内にも結婚すると報じられたタレントの有吉弘行が27日深夜、日本テレビ系『24時間テレビ39』(27日~28日放送)内のコーナー「有吉反省会! これが私の生きる道で大丈夫?一斉取締りSP」に生出演した。 有吉は日刊の記事が出た24日夜、自身のTwitterを更新し「これを狐につままれたような気分というのか。。。」と投稿。26日放送の『ヒルナンデス!』(同)に生出演した際には、共演の陣内智則から「僕らは心配しているよ」と意味深なツッコミを受け、一瞬険しい表情を浮かべたがうまくかわし、明言を避けていた。 そのため、「有吉反省会!」コーナーでの発言が注目されていたが、冒頭で「誤報記事を書かれてしまってすみません。って、なんで俺が反省しなきゃいけないんだ!」とあいさつ。また、28日夜にはMCを務めるラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN)では、「新聞報道、熱愛と妊娠とか結婚というのは、本当にまったくないこと」と、より踏み込んだ形で報道を全面否定した。 「日本テレビの局アナ時代から夏目アナのことを気に入り、退社後、自社に“ヘッドハンティング”した大手芸能プロ・田辺エージェンシーの田邊昭知社長が、報道に対して激怒。各テレビ局に『日刊の記事を扱うな。あれは誤報だ』と圧力をかけまくった。有吉が所属する太田プロダクションには『こちらの指示通りにやってもらう』と強硬な姿勢を取り、太田プロダクションも田辺側の意向を受け『事実無根』とのみコメントを発表。当事者の有吉は交際を否定するしか選択肢がない状況に追い込まれてしまった」(芸能デスク) もう1人の当事者、夏目は司会を務めるTBS系情報番組『あさチャン!』に、一報が出た24日と続報が出た25日ともに通常通り生出演したが、自身の報道については一切触れず。29日からは夏休みに入っている。 このままだと、うやむやなまま事態が沈静化してしまいそうだが、どうやら、有吉はかなりの“崖っぷち”に追い込まれてしまったようだ。 「夏目といえば、一時期は田邊社長の“愛人疑惑”も出たほど寵愛を受けていた。そのため、有吉との交際が発覚するや、2人が共演していたトークバラエティー番組『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)から夏目を3月で降板させたのは有名な話。現在、田邊社長は報道をなかったことにするための“裏工作”を仕掛けているようだが、それが終わったら、今度は夏目アナにちょっかいを出した“有吉つぶし”に取りかかるといわれている。現在、テレビ11本、ラジオ1本の計12本のレギュラーを抱える有吉だが、来年の末あたりにはレギュラーがなくなっているかもしれない」(テレビ関係者) 以前、一部で自宅近くの行きつけのガールズバー店員との親密な関係が報じられた有吉だが、今回は選んだ相手が悪すぎたようだ。
ゆるやかに狂いだした江口洋介と尾野真千子が怖い『はじめまして、愛しています。』
遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は第7話。視聴率は9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、前回より0.5ポイント上昇です。物語も盛り上がってきましたし、2ケタまで戻すかもしれませんね。 突然、家の庭に迷い込んできた人間の子ども(横山歩)に運命を感じ、特別養子縁組制度を利用して本当の家族になろうと頑張る信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の梅田夫婦。前回は、そんな2人の前に黒川さん(富田靖子)が黒塗りベンツで現れ、2人が「ハジメ」と名付けた子に「ヒカリ……?」と語りかけるところまでが描かれました。 黒川さんによれば、ハジメはヒカリで、ヒカリは黒川さんの娘の息子、つまり孫なんだそうです。黒川さんは病院を経営していて、娘がヒカリを虐待していたことなんて知らなかったのだとか。そんで、その娘は入院中なんだとか。 そんな黒川さんは、信ちゃんと美奈ちゃんにヒカリの出生届を突きつけて「引き取らせてほしい」の一点張り。「血のつながった本当の家族ですし」と、イヤミったらしく正論でまくし立てます。『アイコ十六歳』のころの、愛らしかった富田靖子はもうどこにもいません。 当然、納得のいかない信ちゃん美奈ちゃんですが、特別養子縁組で本当の家族になるということは、実の親と養子が本当の家族でなくなるということ。実母が行方不明のままだったらよかったんですが、出てきちゃったからには、このまま手続きを進めるわけにはいきません。 当のヒカリはといえば、まったくもってハジメです。おばあちゃんには会ったこともなかったというし、梅田夫婦を「お父さん、お母さん」と呼ぶし、「ぼく、どこにも行きたくない。ずっとこのうちにいたい」と健気につぶやくのです。 でもまあ、制度は制度ですし、法律は法律ですので、ハジメはとりあえず施設に戻されることになりました。児童相談所の大人たちで相談して、黒川さんに引き渡すか梅田家に戻すか、その妥当性を審議するのだそうです。 ハジメが施設に戻る日、信ちゃんも美奈ちゃんも「すぐに迎えに行く」とか「ハジメはお父さんとお母さんの子どもだから」とか、混乱させるようなことを半泣きで言い聞かせます。ハジメは逆に、そんな2人を元気づけるように、笑顔を見せるのです。 「オッケー牧場!」「ファイトでーす!」 ううっ、泣ける~! しかし、ハジメが梅田家に現れたのが運命なのだとしたら、富豪おばあちゃんがヒカリを迎えに来たのも、また運命なのでしょう。こうなった以上、信ちゃんも美奈ちゃんもあきらめるしかありません。 ところが、まったくあきらめる気配がない2人。ゆるやかに狂い始めます。 美奈ちゃんは、ヒカリの実母の面談に向かった児童相談所の堂本(余貴美子)を長野まで尾行し、黒川さんの経営する病院に忍び込みます。そして立ち入り禁止になっている精神科病棟の廊下にまで入り込んで、よりによって実母の病室の前で黒川さんに詰め寄るのです。 美奈ちゃん「ハジメは~」 黒川さん「ヒカリです」 美奈ちゃん「ハジメの~」 黒川さん「ヒカリですから」 美奈ちゃん「ハジメを~」 黒川さん「ヒカリですよ」 みたいなハジヒカ問答の末、黒川さんは「金が欲しいのか?」とまで言い出しました。まあ、「運命だから子どもを寄越せ」って言ってくる人もなかなか珍しいでしょうから、なんとも言えませんが。 後日、正式にハジメはヒカリとして黒川の家に引き取られることが決まりました。ずっと信ちゃんと美奈ちゃんの面倒を見てくれていた堂本は「梅田家に戻すべき」と主張したようですが、鼻で笑われて終わりです。 ヒカリが引き取られる日。施設にいつものベンツで乗り付けた黒川さんは、ヒカリを後部座席に乗せて、運転手に「出して」と一言。ところが走り出したベンツの前に、信ちゃんが両手を広げて立ちはだかるのです。 ヒカリことハジメは急停車したベンツから飛び降りて、2人のほうへ駆け寄ってきます。固く抱きしめあう3人。黒川さんは悠然と降りてきて「何やってるの、帰るわよ」とヒカリに言います。 その瞬間、まず信ちゃんが、続いて美奈ちゃんが高速土下座。3分だけでいいから、ヒカリをハジメと呼ばせてほしいと懇願します。黒川さんも、さすがに情けをかけることにしたようです。 信ちゃんと美奈ちゃんとハジメは、熱烈に別れを惜しみます。 「ごめんなハジメ、お父さんもお母さんも悔しいんだけど」 「ハジメと会うことができて、お父さんとお母さんもいっぱいいっぱい幸せになったもん」 「愛しています、ハジメ、ずっとずっと」 涙涙、また涙のシーンですが、その合間に黒川さんの乾いた声が響きます。 「30秒経過ぁ~」 「1分経過ぁ~」 「2分経過ぁ~」 そして、 「3分たちました。行くわよヒカリ!」 そうして運転手の手によって梅田夫妻から引きはがされたヒカリはベンツに押し込まれ、去っていこうとします。 ふと、美奈ちゃんが助手席に人影を認めました。美奈ちゃんは、助手席の窓をガンガン叩きながら、ヒカリの実母を糾弾する叫びを上げます。相手が精神科に入院している患者だってことも知っているのに、なかなかひどい仕打ちです。 というわけで、黒川さんがかなり露悪的に描かれていることもあってそうは見えませんが、いちおう物語的には収まりました。 不幸にも一度は離れ離れになったヒカリと実母でしたが、祖母の尽力もあって一緒に暮らせることになりました。実母は心を病んでいるものの、虐待傾向は見られないそうです。経済的にはかなり裕福ですし、すくすくと育っていくのでしょう。ヒカリが梅田夫妻と暮らしたのは、たった3カ月ですからね。5歳のころの3カ月間の記憶なんて、すぐに忘れてしまうものです。何事もなかったように、長野の地で成長していってほしいところです。 一方、梅田家にとっても、ヒカリとの日々は決して無駄なものではありませんでした。つかの間の子育てを通して夫婦関係や家族について改めて考えをめぐらせることができたし、ヒカリの天才的なピアノを聞いて感動した信ちゃんママは、長年苦しんできたアルコール中毒から脱却し、信ちゃんと一緒に実家で暮らしたいと申し出ているそうです。きっと、悲しい家族の歴史によって失われた時間を、信ちゃんとママもこれから取り戻していくのでしょう。 これにて一件落着! とは、いかないんですよねー。次回予告で何やら塀を乗り越える美奈ちゃん、ヒカリを抱きかかえて走る美奈ちゃんが映ってました。どうやら、警察のご厄介になりそうな展開が待ち受けていそうです。今後も超楽しみ! (文=どらまっ子AKIちゃん)テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
『アメトーーク!』日本代表応援芸人、土田晃之のキャスティングに非難殺到! サッカーに興味ないはずでは?
25日(木)に放送予定の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)「W杯アジア最終予選を楽しむために!サッカー日本代表応援芸人」に土田晃之、平畠啓史、ライセンス井本貴史、ペナルティとナオト・インティライミが出演する。サッカーファンの楽しみの一つであるこの企画だったが、残念ながらキャスティングに批判が殺到しているようだ。 平畠は、自身のサッカー経験を活かし、BSスカパー!の『Jリーグマッチデーハイライト』のメインMCを務め、他にも数々のサッカー番組に出演。ファンの間ではおなじみの存在だ。井本もインターハイに出場するほどの実力者。平畠同様、スカパー!で『J3リーグハイライト』のMCを務めており、海外からJ3までの広い知識でファンから信頼を勝ち得ている。 ペナルティの2人は名門・市立船橋高校でインターハイ制覇の経歴を持つ芸能界きってのサッカー芸人だ。ヒデは横浜フリューゲルス(現在は消滅)に入団内定していた過去を持っており、ワッキーも大学で膝を故障してしまうが、プロへの道が約束されていた選手だった。ナオト・インティライミに至っては、なんと柏レイソルU-15出身。世界を放浪していた時期も、エジプトでプロのスカウトにあったという。 土田晃之はサッカー経験こそないものの、ジュビロ磐田監督の名波浩など数多くのサッカー選手と親交があり、10年以上もサッカー芸人として芸能活動を行っている。しかし、今回この土田のキャスティングが波紋を呼んでいる。 「土田は選手に対して“君付け”するなど、親交があることを鼻にかけるところがサッカーファンから嫌われてしまっているんです。それなのに、スペイン代表の“イニエスタ”の事を“イエニスタ”と一番組中ずっと言い間違えていたこともあります。これは字面でしかサッカーを追っていない証拠ですね。そして決定的なのは、今年6月に自身のラジオ番組での『(サッカーへの)興味が失せてきてる』『サッカーは吉本興業が全部押さえている』と、ビジネスファンだったと思しき発言です。これでファンからは『二度と偉そうにサッカーの仕事するなよ!』と怒りを買っていたんです。それなのに今回のアメトーーク!出演ですからね。『土田はサッカー観ないんだろ? じゃあ俺もアメトーーク観ないわ』『どんないいこと言ってもイエニスタがちらつく』『なんで恥ずかしげもなく出れるのかわからん』と非難轟々です。もしMCの雨上がり決死隊がそこをイジッたとしても、それぐらいではファンの怒りは冷めないでしょうね」(スポーツライター) おそらく番組スタッフとしては、安定感のある土田をひな壇に置いておきたかったのだろう。果たして、サッカーに興味がない人間が「W杯アジア最終予選を楽しむために!」と言ったところで、本当に視聴者は納得するのだろうか? (文=沢野奈津夫)テレビ朝日系『アメトーーク!』番組サイトより
超人化する5歳児・ハジメの大衆扇動能力がすごすぎた『はじめまして、愛しています。』
遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は第6話。視聴率は9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、五輪開催中のわりには堅調に推移しています。 信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の夫婦は、特別養子縁組制度を利用してハジメ(横山歩)を本当の家族として迎え入れようと奮闘中。 前回はヒステリーを起こした信ちゃんがハジメを庭に放り出し「出て行け! 施設に戻ればいい!」などととんでもない発言をしたりしましたが、ハジメは「すてないでください」と書いた手紙を手渡すなどして、再び家族のもとに帰ることになりました。このあたりのハジメの機転というか、何をどうすれば大人が感動してくれるかをわかっている感じが、ちょっと気味が悪かったんですが、今回もハジメ無双。ハジメ機転が冴え渡りました。 この日から、幼稚園に通うことになったハジメ。すっかりいい子になっており、みんなの前で「はじめまして、うめだはじめです。みんなに愛していますって言いたいです」などと大人びた演説をしてみせます。これには付き添いに来ていた信ちゃん美奈ちゃんも大喜び。ハジメはどうやら、初日からうまく幼稚園に馴染めたようです。そりゃ、いい大人だって手玉に取るハジメ先生ですから、幼稚園児を懐柔するなど赤子の手をひねるようなものでしょう。 ところが後日、ハジメがトラブルを起こします。老人ホームで開催される出張おゆうぎ会の練習中に、イジメっ子を押し倒したそうです。 幸い、お相手の親御さんは温厚な方だったらしく、信ちゃんが電話で謝罪するとあっさり許してくれます。しかし、この謝罪の様子を見ていたハジメは納得いきません。 「僕は悪いことしたの?」 「なんで謝るの?」 「僕は間違っているの、お母さん?」 「また同じことがあったら、僕はどうすればいいの?」 信ちゃんも美奈ちゃんも、まともに答えることができません。 美奈ちゃんが児童相談所の堂本(余貴美子)に相談すると、虐待に遭っていた子がイジメを見ると、極端な正義感に走ることがあるんだそうです。アドバイスを乞うても、堂本は「自分で考えろ」しか言いません。 必死で考えた信ちゃんと美奈ちゃんの答えは、こうでした。 「イジメを見かけたらどうすればいいか、それはハジメが決めるしかない」 「ハジメが決めたことなら、お父さんとお母さんは全力で応援する」 そんなこんなで、おゆうぎ会の本番の日を迎えます。おゆうぎ会は、信ちゃんママの入っているホームで行われるのでした。 ホームに梅田家の家族親類が集まります。今回、周囲のそれぞれの家族が問題に直面していました。 信ちゃんの妹・春代(坂井真紀)は、小学生の娘・アスカちゃんが言うことを聞かなくてイライラ中。ところが、アスカちゃんは春代の保護者会での傍若無人な振る舞いが原因で、クラスでイジメに遭っていました。 なんとか仲直りしたものの、今度はその親子の仲の良さを見せつけられた信ちゃんママが、アル中で育児放棄したことを思い出し「ごめんね、春代……」と涙。春代も涙。 信ちゃんの弟・タクミ(37歳フリーター)は、信ちゃんママの担当職員さんを孕ませてしまい「堕胎せよ」と説得中。自分に父親になる資格がないことを美奈ちゃんに吐露し、「変われない自分」に悩んでいます。 そんなこんなで、おゆうぎ会オンステージです。 先生のピアノの伴奏にあわせて、20人ほどの園児が「手のひらを太陽に」を合唱します。その中には、ハジメもいます。ニッコニコです。 ところが歌の最中、ハジメの後ろでイジメが勃発。2人の園児が、ひときわ小柄な男の子の足を踏んだりなど、ちょっかいを出し始めます。気付いているのはハジメだけ。ハジメは先生にアイコンタクトを送りますが、演奏に夢中の先生は気付いてくれません。 ここでハジメが、信ちゃんと美奈ちゃんに「ハジメが決めるしかない」と言われた通り、行動を起こします。 まず、足で床ドン! そして、周囲をにらみつけます。迫力満点。歌が中断しました。先生は「ハジメくん、前見て歌いましょ」と不安気です。 次にハジメは、イジメっ子2人の手を引き、先生の前に連行します。そして、意外なことを言うのです。 「先生、ピアノを弾かせてください」 「3人で、ピアノを弾かせてください」 「お願いします」 イジメっ子2人に手分けして左手パートを弾くよう手ほどきをすると、自分は右手のメロディを奏でます。曲はサン=サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」。美奈ちゃんパパがハジメに弾いて聞かせた曲です。ハジメは、世界的なコンダクターである美奈ちゃんパパがそうしたように、イジメっ子2人に音楽の美しさを説くのです。 「この世界にはきれいなものがいっぱいあるんだよ」 「それなのに、どうしてみんなケンカするの」 「どうしてみんなで仲良く歌を歌わないの」 一同、厳粛に受け止める中、今度は「ドレミの歌」を弾き語り始めました。もう独壇場です。アスカちゃんも、信ちゃんママも、イジメっ子も、イジメられっ子も、歌いださずにはいられません。ホームで暮らすご老人たちも巻き込んで、大合唱になります。 なんたる扇動能力でしょう。インパクト抜群の登壇から始まり、シンプルで明快な演説、さらに、全員を自然な形で合唱に参加させることで群衆心理を操ってみせます。時代が違えば、言葉悪いけど、すごく悪い例を出すけど、先に謝っておくけどごめんなさいね、これ、ヒトラーかよ! と思いました。信ちゃんママなんてずっとアル中で苦しんでたのに、この会のあと、飲みかけのお酒捨ててたからね。 でもまあ、そんな超人ハジメも、やっぱり虐待の過去を引きずっています。幼稚園で「家族の絵を描け」と言われて描いた絵には、信ちゃんと美奈ちゃんと手をつないだ自分、その斜め上に、顔面をグチャグチャに黒塗りされた人物が浮いていました。 それでも、信ちゃんと美奈ちゃんはうまくいってたんです。堂本も、「このままいけば裁判所の判断で特別養子縁組が認められる」と太鼓判を押していました。でもその条件は、ハジメが「親に捨てられた子」のままであることなんですね。 今回のラスト、ハジメの生みの親を名乗る人間が現れます。黒塗りの高級セダンから高級オバサマ(富田靖子)が降りてきて、ハジメに「ひかり?」と語りかけるのです。 ここまで、ハジメの実母はクソ貧乏アパートから姿を消した最悪の貧乏女で、男も取っかえひっかえだったので父親も不明と説明されていましたが、正反対の川島なお美さんみたいな富田靖子さんが現れたのです。さて、どうなることやら……どうなることやら! このドラマ、おもしろーい! あと、富田靖子さんが川島なお美さんに見えたのもそうですし、1話目のときに「宮地雅子さん出てるー」と思ったら坂井真紀さんだったり、なんか時間の流れを感じました。関係ないけど。 (文=どらまっ子AKIちゃん)テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
超人化する5歳児・ハジメの大衆扇動能力がすごすぎた『はじめまして、愛しています。』
遊川和彦脚本の『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)は第6話。視聴率は9.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と、五輪開催中のわりには堅調に推移しています。 信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)の夫婦は、特別養子縁組制度を利用してハジメ(横山歩)を本当の家族として迎え入れようと奮闘中。 前回はヒステリーを起こした信ちゃんがハジメを庭に放り出し「出て行け! 施設に戻ればいい!」などととんでもない発言をしたりしましたが、ハジメは「すてないでください」と書いた手紙を手渡すなどして、再び家族のもとに帰ることになりました。このあたりのハジメの機転というか、何をどうすれば大人が感動してくれるかをわかっている感じが、ちょっと気味が悪かったんですが、今回もハジメ無双。ハジメ機転が冴え渡りました。 この日から、幼稚園に通うことになったハジメ。すっかりいい子になっており、みんなの前で「はじめまして、うめだはじめです。みんなに愛していますって言いたいです」などと大人びた演説をしてみせます。これには付き添いに来ていた信ちゃん美奈ちゃんも大喜び。ハジメはどうやら、初日からうまく幼稚園に馴染めたようです。そりゃ、いい大人だって手玉に取るハジメ先生ですから、幼稚園児を懐柔するなど赤子の手をひねるようなものでしょう。 ところが後日、ハジメがトラブルを起こします。老人ホームで開催される出張おゆうぎ会の練習中に、イジメっ子を押し倒したそうです。 幸い、お相手の親御さんは温厚な方だったらしく、信ちゃんが電話で謝罪するとあっさり許してくれます。しかし、この謝罪の様子を見ていたハジメは納得いきません。 「僕は悪いことしたの?」 「なんで謝るの?」 「僕は間違っているの、お母さん?」 「また同じことがあったら、僕はどうすればいいの?」 信ちゃんも美奈ちゃんも、まともに答えることができません。 美奈ちゃんが児童相談所の堂本(余貴美子)に相談すると、虐待に遭っていた子がイジメを見ると、極端な正義感に走ることがあるんだそうです。アドバイスを乞うても、堂本は「自分で考えろ」しか言いません。 必死で考えた信ちゃんと美奈ちゃんの答えは、こうでした。 「イジメを見かけたらどうすればいいか、それはハジメが決めるしかない」 「ハジメが決めたことなら、お父さんとお母さんは全力で応援する」 そんなこんなで、おゆうぎ会の本番の日を迎えます。おゆうぎ会は、信ちゃんママの入っているホームで行われるのでした。 ホームに梅田家の家族親類が集まります。今回、周囲のそれぞれの家族が問題に直面していました。 信ちゃんの妹・春代(坂井真紀)は、小学生の娘・アスカちゃんが言うことを聞かなくてイライラ中。ところが、アスカちゃんは春代の保護者会での傍若無人な振る舞いが原因で、クラスでイジメに遭っていました。 なんとか仲直りしたものの、今度はその親子の仲の良さを見せつけられた信ちゃんママが、アル中で育児放棄したことを思い出し「ごめんね、春代……」と涙。春代も涙。 信ちゃんの弟・タクミ(37歳フリーター)は、信ちゃんママの担当職員さんを孕ませてしまい「堕胎せよ」と説得中。自分に父親になる資格がないことを美奈ちゃんに吐露し、「変われない自分」に悩んでいます。 そんなこんなで、おゆうぎ会オンステージです。 先生のピアノの伴奏にあわせて、20人ほどの園児が「手のひらを太陽に」を合唱します。その中には、ハジメもいます。ニッコニコです。 ところが歌の最中、ハジメの後ろでイジメが勃発。2人の園児が、ひときわ小柄な男の子の足を踏んだりなど、ちょっかいを出し始めます。気付いているのはハジメだけ。ハジメは先生にアイコンタクトを送りますが、演奏に夢中の先生は気付いてくれません。 ここでハジメが、信ちゃんと美奈ちゃんに「ハジメが決めるしかない」と言われた通り、行動を起こします。 まず、足で床ドン! そして、周囲をにらみつけます。迫力満点。歌が中断しました。先生は「ハジメくん、前見て歌いましょ」と不安気です。 次にハジメは、イジメっ子2人の手を引き、先生の前に連行します。そして、意外なことを言うのです。 「先生、ピアノを弾かせてください」 「3人で、ピアノを弾かせてください」 「お願いします」 イジメっ子2人に手分けして左手パートを弾くよう手ほどきをすると、自分は右手のメロディを奏でます。曲はサン=サーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」。美奈ちゃんパパがハジメに弾いて聞かせた曲です。ハジメは、世界的なコンダクターである美奈ちゃんパパがそうしたように、イジメっ子2人に音楽の美しさを説くのです。 「この世界にはきれいなものがいっぱいあるんだよ」 「それなのに、どうしてみんなケンカするの」 「どうしてみんなで仲良く歌を歌わないの」 一同、厳粛に受け止める中、今度は「ドレミの歌」を弾き語り始めました。もう独壇場です。アスカちゃんも、信ちゃんママも、イジメっ子も、イジメられっ子も、歌いださずにはいられません。ホームで暮らすご老人たちも巻き込んで、大合唱になります。 なんたる扇動能力でしょう。インパクト抜群の登壇から始まり、シンプルで明快な演説、さらに、全員を自然な形で合唱に参加させることで群衆心理を操ってみせます。時代が違えば、言葉悪いけど、すごく悪い例を出すけど、先に謝っておくけどごめんなさいね、これ、ヒトラーかよ! と思いました。信ちゃんママなんてずっとアル中で苦しんでたのに、この会のあと、飲みかけのお酒捨ててたからね。 でもまあ、そんな超人ハジメも、やっぱり虐待の過去を引きずっています。幼稚園で「家族の絵を描け」と言われて描いた絵には、信ちゃんと美奈ちゃんと手をつないだ自分、その斜め上に、顔面をグチャグチャに黒塗りされた人物が浮いていました。 それでも、信ちゃんと美奈ちゃんはうまくいってたんです。堂本も、「このままいけば裁判所の判断で特別養子縁組が認められる」と太鼓判を押していました。でもその条件は、ハジメが「親に捨てられた子」のままであることなんですね。 今回のラスト、ハジメの生みの親を名乗る人間が現れます。黒塗りの高級セダンから高級オバサマ(富田靖子)が降りてきて、ハジメに「ひかり?」と語りかけるのです。 ここまで、ハジメの実母はクソ貧乏アパートから姿を消した最悪の貧乏女で、男も取っかえひっかえだったので父親も不明と説明されていましたが、正反対の川島なお美さんみたいな富田靖子さんが現れたのです。さて、どうなることやら……どうなることやら! このドラマ、おもしろーい! あと、富田靖子さんが川島なお美さんに見えたのもそうですし、1話目のときに「宮地雅子さん出てるー」と思ったら坂井真紀さんだったり、なんか時間の流れを感じました。関係ないけど。 (文=どらまっ子AKIちゃん)テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより
『はじめまして、愛しています。』善人・江口洋介の“ウソっぽさ”の正体とは
前回、衝撃の“出産ごっこ”で視聴者の度肝を抜きつつ血涙を搾り取った『はじめまして、愛しています。』(テレビ朝日系)。脚本の遊川和彦の番組公式サイトでの発言によれば「4話までは取材したことをそのまま」「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」だそうですが、今回がその第5話です。 前回までで、里子になった子どもたちのほとんどに現れるという“試し行動”や“赤ちゃん返り”といった典型的な問題行動の時期は終わりました。つまり、今後は養子として引き取られたハジメ(横山歩)がどんな行動に出るのか、誰にもわからないということです。 信ちゃん(江口洋介)と美奈ちゃん(尾野真千子)にとって、初めての育児。信ちゃんは、とにかくハジメを甘やかします。丸めた新聞紙でブッ叩かれても怒りません。ちょっと「いただきます」とか言おうものなら、ライオンをホメるムツゴロウさんのようにハジメをホメまくります。 一方、美奈ちゃんはなかなかハジメをホメることができません。野菜も食べなきゃ「ダメ」、箸の持ち方がそれじゃ「ダメ」、「ダメよ~ダメダメ」と、とにかくダメ出ししまくりです。公園デビューを飾っても、すべり台の「じゅんばんをまもりましょう」という看板を無視して別の子の順番を抜かしたハジメに「ダメ!」です。 ところがハジメくん、字が読めなかったんですね。ならば字を教えるのも美奈ちゃんの役目です。普遍的な子育ての負担が、ストレスとなって美奈ちゃんを追い詰めていきます。 ハジメはハジメで、ストレスをため込んでいきます。信ちゃんだけでなく、美奈ちゃんにもホメられたくて自主的に字の練習をしたり、お豆で箸の練習をしたりしますが、一向にホメてくれません。 ピアノ教室の生徒のことはめっちゃホメるのに! というわけで、ハジメは授業中のピアノ教室に乱入。「ボクが弾く!」と言い放ち、生徒さんをイスの上から突き飛ばします。なかなかの問題行動です。 当然、美奈ちゃん激怒。 「謝りなさい!」 「ボク悪くないもん!」 「いいかげんにしなさい!」 思わず振り上げた手をなんとか止めた美奈ちゃんでしたが、「どうするのが正解なんだろう」と自問するしかありません。 今回描かれたのは、子育てにおける「正解のなさ」でした。突然、成り行きでハジメの親になった美奈ちゃんは、「ハジメにどんな人間になってもらいたいか」を一生懸命考えます。信ちゃんの妹(子持ち)に相談して「普通はそんなふうに考えないんじゃないかな」「子どもに幸せになってほしいだけ」と言われても、どこかピンときません。 児童相談所の堂本(余貴美子)は、子育てには2パターンしかないと言います。 「自分が親にされたのと同じようなことをしたいと思うか、親にしてもらえなかったことをしたいと思うか」 美奈ちゃんは自分を全然かわいがってくれなかった父親に、信ちゃんはアル中になって家族生活を放棄した母親に、それぞれ「どんな人になってほしかったか」と聞いてみますが、やはり腑に落ちるような答えを得ることはできません。 そんなある日、ハジメが夫婦に問います。 「愛って、何?」 「幸せって、何?」 なんとなく口先だけで答えを取り繕う美奈ちゃんと、美奈ちゃんにピアノを弾かせて「どうだ幸せだろう」と悦に入る信ちゃんでしたが、これは甘かった。 ハジメはピアノを弾いている美奈ちゃんに割り込むと、鍵盤を乱暴に叩いて咆哮します。 「幸せじゃない! お母さんのピアノ聞いても幸せじゃない! お母さん嫌い! 大っ嫌い!」 本当の母親ではない美奈ちゃんを「お母さん」と呼びながら「大っ嫌い!」と叫ぶしかないハジメの複雑な心理が描かれますが、信ちゃんにはそのへんの機微は伝わりません。おもむろにハジメを抱え上げると庭に放り出してしまいます。 「だったら出て行け! 施設に戻ればいいだろ!」 絵に描いたようなネグレクトです。ほとんど殺人行為と言っていいでしょう。これもう、お話終わっちゃうじゃん、と思いました。 ところが、意外なハジメの機転によってドラマは感動の展開を迎えます。家を閉め出されたハジメは児童相談所に堂本を訪ね、「手紙を書きたいから字を教えろ」と言い、「おとうさんとおかあさんへ」の手紙をしたためるのでした。 その手紙には、たった2行、こうありました。 「ごめんなさい」 「すてないでください」 堂本によれば、ハジメはもう一言、書きたかったそうです。でもその一言は、直接伝えることにしたんだそうです。 ハジメは、信ちゃんと美奈ちゃんをしっかりと見つめ、口を開きます。 「愛しています」 そう、はっきりとした口調で。 いや、あのね、泣けるんです。実に泣ける展開なんですけど、なんかすごく不穏な空気がドラマ全体を包んでいる気がするんですよね。特に今回、「愛」とか「幸せ」とか、そういう言葉が言葉として乱発されすぎてる。どんどん意味が希薄になってきてる。というか、今回はハジメの行動が混乱と解決の両方を担っているので、夫婦の発する言葉が上滑りして聞こえるし、行動がことごとくバカに見えるんです。 タクミ(速水もこみち)が、信ちゃんを評して「ウソっぽいまでに家族を大切にするノリ」となじった場面がありました。 こっちのほうが、しっくりくる見え方なんですよね。ドラマ全体が、愛と幸せを語るフリをしながら、のちのちこの夫婦を断罪しようとしているんじゃないかと邪推してしまうんです。 だって、あの遊川が言うんだもん。「5話以降は、この家族がどうなっていくか、ドラマとして自分で描いていかなければならない」って。 (文=どらまっ子AKIちゃん)テレビ朝日系『はじめまして、愛しています。』番組サイトより





