成長に陰りが見え始めた中国経済だが、それでも毎年、数字上は経済成長を続けている。「中国観察者網」(6月7日付)によると、そんな中国経済を支えてきた中国工業の水準に関して、中国科学院の下部組織「中国現代化研究センター」が専門家を集めて座談会を開催したと報じた。そこで報告された内容に対し、中国のネットユーザーが怒りをぶちまけている。 「中国現代化報告2015」というテーマのもと、世界131カ国の工業水準について専門家たちが意見を出し合った。その中に「中国の工業レベルはドイツ・イギリスより100年遅れており、日本にも60年の差がある」というやりとりがあったというのだ。さすがに専門家の意見らしく、冷静な現状分析をしたように思えるが、納得しなかったのは中国人たちだ。 ある中国人ネットユーザーは、「あまりに中国の工業レベルを卑下している」とコメント。欧州と比べ30~50年遅れているというならまだ理解できるが、100年遅れているというのはあまりに大げさだと指摘。 また別のネットユーザーも「1900年頃のドイツ・イギリスの工業レベルが、現在の中国と同じレベルというのは無理がある」と不満げ。ほかにも「小日本と60年の差? せいぜい20年だ!」や「ドイツ人もイギリス人も、今は中国製スマホを使ってる。すでに逆転してるだろ」と怒りのコメントが多く見られた。 しかし、今回の記事に関するネットユーザーのコメントをあらためて見てみると、約半数のネットユーザーは「100年遅れ」という報告を冷静に分析していた。 「みんなよく考えてくれ。山東省青島の下水管にはドイツの租借地時代のものがまだ普通に使われているんだが、これがもし中国製の下水管ならとっくにぶっ壊れてると思わないか? この報告書も、完全には否定できないよ」 「100年遅れだと! 200年遅れの間違いだろ! ここ間違えないで! 逆に怒っちゃうよ!」 「パクリ技術なら、全世界の1万年先を行ってるぜ!」 「先進国と比べて一番遅れている分野は、実は工業とかじゃなくて中国国民の人間性だと思う。やっぱり人間性がある程度しっかりしてる国は、工業も経済もしっかりしてるよ。中国の場合、歪んだまま工業や経済が成長してる気がするから不安だ」 こうした意見を見ると、冷静に自国を見つめる若者も徐々に増えてきたということなのだろうか? それにしても、日本の工業水準が英独から40年遅れているというのも納得いかないが……。 (文=青山大樹)
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「わたしのナイスバディを見て!」中国ネット上でセクシー“ヘソ出し”ギャルが急増中
これまでネット上ではさまざまな“自撮り”がはやってきたが、先日、被写体を選ぶ新たな自撮り方法が登場し、話題になっている。 6月初め、微博(中国版Twitter)上で「アメリカの科学者によると、自分の体がナイスバディかどうかは、手を背中の後ろに回して自分のヘソに触れるかどうかでわかる」という怪しげな説が流れると、それが一気に拡散。ボディ自慢の若い中国人女性たちが次々とおヘソ丸出しの写真をアップし始め、このヘソ出し写真は「炫腹」と名付けられた(炫は見せびらかすという意味)。なんともソソる角度からのショット。顔が見えないのが残念
アップされるのは、柳腰の女性たちのおヘソ部分。確かにこれは、ボディ自慢の女性でなくては撮れない写真だ。![]()
ところが、専門家の話によると、実際はこれができるかどうかはナイスバディとはあまり関係がなく、筋肉が少なく、体が柔らかいことのほうが関係あるのだとか。また、なんとか自分がナイスバディであることを証明しようと無理に腕を後ろに回したために、肩を脱臼してしまった女性もいるという。 それでもやはり、デブ……いや、肉付きのいい女性では撮れない写真であることに違いはない。被写体を選ぶ撮り方だけに、一気に拡散したのと同じくらいの速さで廃れていってしまうのは確実だろう。 (文=佐久間賢三)
「わたしのナイスバディを見て!」中国ネット上でセクシー“ヘソ出し”ギャルが急増中
これまでネット上ではさまざまな“自撮り”がはやってきたが、先日、被写体を選ぶ新たな自撮り方法が登場し、話題になっている。 6月初め、微博(中国版Twitter)上で「アメリカの科学者によると、自分の体がナイスバディかどうかは、手を背中の後ろに回して自分のヘソに触れるかどうかでわかる」という怪しげな説が流れると、それが一気に拡散。ボディ自慢の若い中国人女性たちが次々とおヘソ丸出しの写真をアップし始め、このヘソ出し写真は「炫腹」と名付けられた(炫は見せびらかすという意味)。なんともソソる角度からのショット。顔が見えないのが残念
アップされるのは、柳腰の女性たちのおヘソ部分。確かにこれは、ボディ自慢の女性でなくては撮れない写真だ。![]()
ところが、専門家の話によると、実際はこれができるかどうかはナイスバディとはあまり関係がなく、筋肉が少なく、体が柔らかいことのほうが関係あるのだとか。また、なんとか自分がナイスバディであることを証明しようと無理に腕を後ろに回したために、肩を脱臼してしまった女性もいるという。 それでもやはり、デブ……いや、肉付きのいい女性では撮れない写真であることに違いはない。被写体を選ぶ撮り方だけに、一気に拡散したのと同じくらいの速さで廃れていってしまうのは確実だろう。 (文=佐久間賢三)
「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」斬新な標語効果で、“中国式交通ルール”に異変!?
斬新かつ失礼な交通標語が、中国のネット上で話題になっている。「騰迅網」などが伝えた。 中国の交通ルールでも、赤信号は止まれ。横断歩道を渡ることができるのは、信号が青の時だけ。横断歩道がないところで、道路を横切ってはいけない。 しかしながら、中国人の生活上の交通ルールではそうではない。左右を見て、自分の判断で渡れると思えば渡る。その際に重要なのは、焦ってヘタに走ったりしないこと。のんびりぷらぷらと「歩いてるよ~」という調子で道路を横切っていると、ドライバーのほうも同じ思考の人間なので「あ、前に人歩いてるわ」と認識して、それ相応のスピードで車を走らせる。そのため、ヘタに走ったりすると、想定されている速さと異なるのでむしろ危険なのだ。それが暗黙の中国式交通ルールだった。 ただ最近は、以前に比べても交通事故が多発しており、また社会規則を遵守することが重要だという雰囲気があり、交通ルールに対する認識も高まってきているのは確かだ。とはいえ「左右を見て車が来ていないのに、自分だけ横断歩道のところまで行って青信号になるのを待つのは損をしている気がする」と思うのか、青信号を待つ人が以前よりも増えてきてはいるものの、道路を横切る人が激減したかといえば、もちろんそうではない。 福建省のアモイ大学広告学部の研究生たちが、数カ月の間に同じ道路で4つの異なる表現の標語を表示し、その効果を測定した。一般的な「歩道橋を渡ってください」、事実を伝える「歩道橋を渡っても9.4秒しかかかりません」、斬新かつ失礼な「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」、そして何も掲げない場合。 標語がない時に道路を横切る確率を70.02%とした時に(つまり7割が横切るということ!)、「歩道橋を渡ってください」では横切る確率が69.78%、標語がない時とほぼ同じ結果だった。「歩道橋を渡っても9.4秒しかかかりません」は60.96%、「ブサイクなお前は、平気で道路を横切るね」は40.12%と、失礼な標語では横切る人が約30%減少し、効果は歴然だった。 ネットでは「普通の標語は目に入らない。斬新で面白いから注意するということだよね」「効果は確かにあるかもしれないけど、標語が失礼なのはいかがなものか」という声が多いが、古典的な標語では効果が見られないならば、失礼な標語こそ適切ということなのではないだろうか……。
【中国旅客船転覆事故】遺族を徹底的にマーク!? 絶対に報じられない、中国共産党の“醜悪”事故対応
6月1日、中国湖北省で458人を乗せた旅客船「東方之星」が転覆、沈没しました。この一件は、日本でも大きく報道されましたが、事故後の共産党による醜悪な対応は、僕の見る限り報じられていませんでした。2008年の四川大地震、11年の温州市鉄道衝突脱線事故など、中国で大きな災害や事故が起こった際、中国政府は決まってある対処方法を取ります。今回もその例に漏れず、同様の行為を行ったので、ご紹介しましょう。 今回の沈没事故が起こった際、人民日報をはじめとする各紙の1面に以下の文字が躍りました。 「習近平主席が迅速に救援の指示を出した」 「李克強(国務院総理)が現場を訪れ、救助隊を勇気付けた」 そして紙面上には、事故の処理にいそしむ中国の指導者たちの写真が大きく掲載されていました。こうした記事を読むと、中国の指導者がいかに人民のことを考えているか実感することができます。中国に生まれてきてよかった……と思う人も中にはいるでしょう。ですが当然のことながら、それは政府の策略にすぎません。 中国共産党は、大事故や大災害が起こると、まず何よりもその後の対応を共産党の手柄にして、それを宣伝に使うことを考えるのです。現場の詳細を見てみましょう。 李克強が事故現場を訪れると、救助隊は全員、救助活動の作業を止め、軍隊のように整列してその到着を熱烈に歓迎します。そして記者たちは、政府の関係者から、英雄が到着する瞬間の雄姿を記事で強調するようにきつく言い伝えられます。 記者たちはその後も救助隊ではなく、李克強を追い続けます。そして、この一国のナンバー2が、生死の狭間を漂う庶民のため、汗をだらだら流しながら真剣に救援活動に取り組んでいたことを、まるで英雄ドラマの主人公のように賛美的に紙面で描き出すのです。とりわけ李克強が弁当を食べながらも指示を出している写真は、各紙で大きく使用されました。この英雄は、食事の時間ですら休むことなく現場に張り付いていたのです。 当たり前ですが、国民は李克強が何をやったかなんて興味はありません。なぜ、この事故が起こったのか、その原因や、救援活動の実態を知りたいのです。ですが、僕たちが知りたい真実が明らかにされることはありません。 まず、今回の事件においては、はなから「竜巻に船が巻き込まれたせい」と報道されました。ですが、その周辺の道路や木々などにまったく被害が出ていないことから、竜巻が起こった可能性はかなり低いと推測されます。政府サイドや旅客船関係者にとって最も好都合だったのが、「竜巻」だったのでしょう。このように、大事件や大災害の際には「自然災害だから仕方ない」の一言で片づけられるのが常で、避難誘導はどうだったのかとか、船に問題はなかったのかといった問題にはまったく目を向けられません。四川大地震の際には、学校の手抜き工事が疑われましたが、それを指摘した建築家の艾未未氏は軟禁されました。また、鉄道衝突脱線事故の際には「落雷」と結論付けられ、政府側はそれ以上の議論を拒みました。 報道は規制され、政府にとって都合の悪い情報は決して表に出ないように配慮されます。その上で徹底的にマークされるのが「遺族」です。遺族が妙なことをしゃべらないように厳重な注意が施され、1人の遺族に対して4人の国家安全局工作員がつけられます。彼らがメディアと接触しようとした際には、この工作員たちは妨害行為を働きます。被害者だというのに、まるで犯人扱いです。 また今回、中国の地方紙の記者が自身のブログ上にて「取材が立ち入り禁止になった。中央テレビの記者しか入れない」と苦情を訴えましたが、海外メディアも含め、各メディアは、中央テレビの取材資料しか発表できませんでした。そのため、どのメディアを見ても、同じ原稿と写真、そして同じ映像が流れるという事態になりました。 ネット上においても、今回の事件の目撃者や関係者が書き込んでいましたが、それらはすべて「デマ」と認定され、強制削除されるに至りました。 今回の事故における、新聞各紙の見出しを以下に書き出しましょう。 「中国人に生まれて幸せ」(中華網) 「4日3夜、感動する瞬間」(人民日報) 「中国政府の救援の決心を世界に見せつけた」(★球网/★はおうへんに不) 「同じ客船事故なのに、なぜタイタニックだけが忘れられないの?」(捜狐) 安全面に対して問題提起する批判的な論調は一切なく、すべて感動的なエピソードにまとめられていますね。 2014年の韓国のセウォル号事故の際には、韓国中から非難の声が渦巻きましたが、一国の首相が遺族に対して謝罪するという点においては、中国の旅客船事故よりもはるかに素晴らしい対応だったと思います。「民主国家に生まれたかった」と、あらためて思わざるを得ません。事故現場を訪れた李克強首相
●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>
フェミニズムかフェティシズムか……マニア垂涎!? 中国で「女性脇毛写真コンテスト」開催
中国の微博(中国版Twitter)上で、5月26日から6月10日にかけて、奇妙な写真コンテストが行われた。その名も「女子脇毛写真コンテスト」。なんと、女性たちに自分の脇毛写真を投稿してもらおうというものである。そこでもっとも多くシェアされたり「賛(いいね!)」を得た写真の人には、賞品として1位にはコンドーム100個、2位には電動マッサージ機、3位には女性用立ち小便器が贈られることになっていた。 このコンテストを主催したのは、フェミニズム活動家として知られる蕭美麗さん。「女性の脇毛は気持ち悪いもの? みっともないもの? どうして女性は脇毛があることを恐れる必要があるの? 女性はもともと脇毛はあるもの。私たちは選択の自由を持つべき。この自然に生えてくるものを受け入れるかどうかは女性自分で決めよう」ということで、このコンテストを始めたのだという。こちらが、シェアと「賛」で202票を得た第1位の写真。確かに美しい……?
これには、ネット上でも賛否両論。 「私は自分の脇毛が大好き。自然の毛と自信と平等を支持するわ」 「私は自分のカラダの全部が好き。もちろん脇毛も含めて」 というコメントがある一方で、嫌悪感を表す女性も。 「なんて悪趣味なコンテスト。誰も『脇毛を剃れ』なんて言わないわ。脇毛はみっともないから剃るだけよ」 「脇毛を剃らないなんてマナー知らず。それは男も女も同じよ」 フェミニズム活動家が主催しているだけあって、エロさを競うのではなく、女性の権利意識の向上が主趣旨となっているようで、今年3月、バスや電車などの公共交通機関でのセクハラ撲滅運動を行ったために中国公安当局に1カ月以上にもわたって拘束された5人の女性人権活動家のうちの3人も、自分の脇毛写真を投稿して参加している。
そもそも中国では、以前は脇毛を剃る習慣はなかったという。 「中国でも10年くらい前までは、若い女の子が平気な顔してノースリーブから脇毛をはみ出していたりしました。しかも、男性の私より“フサフサ”だったので衝撃を受けたのを覚えています。最近の若い子には剃毛の習慣が浸透していますが、ジョリジョリだったり、剃り残しがあったりと、まだまだ雑です」(香港と中国で駐在経験がある商社マン) 結局、このコンテストには46名の女性が写真を投稿。外国のメディアでも「彼女たちが反抗しているのは、女性は脇毛を剃らなければならないのに、男性はその必要がないというダブルスタンダードに対してである」(CNN)、「女性の人権に対する戦い:脇の下という名のもとに」(ニューヨーク・タイムズ紙)などと取り上げられた。 ちなみに、このコンテストを開催する際に腋毛写真の例として挙げられた有名人の写真の中に、レディー・ガガやAV女優として一世を風靡した黒木香とともに、なんと山口百恵の脇毛写真も!? 実はこれ、なぜか中国のネット上で広く出回っている合成写真であった。結局、中国では何をやってもニセモノとは縁が切れないようである。 (取材・文=佐久間賢三)
被害児童の母親にも批判集中 中国で多発する「子ども用エアートランポリン」事故
日本でも小さい子どもに人気のエアートランポリンだが、中国ではこの遊具による重大事故が多発している。 ポータルサイト「捜狐」によると、6月4日夜、広西チワン自治区の西部に位置する田陽県の大型スーパーに設置されたエアートランポリンが強風に煽られて飛ばされた。地上から十数メートル浮くかたちとなったトランポリンから、遊んでいた3歳の女児が地面に落下。全身を強く打って死亡した。 この一件に関し、ネット上ではこのトランポリンの運営者をはじめ、監督責任のある地元当局にも批判が高まっている。さらに不思議なことに、目の前で娘を失い、悲しみにくれる母親にもバッシングが相次いでいる。 というのも中国では、ここ数年類似の事故が多発しており、「エアートランポリンは危険」という認識が広がっているのだ。 昨年10月には、浙江省温州市でもエアートランポリンが強風で跳ね上がり、遊んでいた2人の子どものうち、6歳の少女が落下時の衝撃で20針を縫うケガを負っている。 また同年6月、河北省東南部に位置する泊頭市の広場でも同様の事故が発生。数人の子どもが落下し、2人が重傷、1人は一時瀕死の状態に陥った。 さらに2013年6月には、西安の新興住宅街に設置された高さ3メートル、横幅4メートルにもなる巨大なエアートランポリンが強風で10メートルほど舞い上がり、20メートル離れた道路に落下した。遊んでいた4人の児童が負傷し、うち1人はその後死亡している。 中国事情に詳しい、フリーライターの高田信人氏は、エアートランポリン事故続発の要因についてこう話す。 「ビニールに空気を入れるだけで集客できるエアートランポリンは、利ざやが大きく、テキヤのような流しの業者が多いんです。しかし、安全面への配慮は皆無。高層ビルの谷間風が吹く商業施設の前庭のようなところで営業していることが多く、トランポリン自体が老朽化していたり、そもそも粗悪品だったりして、ロープを固定する部分が突風ではずれてしまうことが、多くの事故に共通する原因です」 ずさんな安全管理が当たり前の中国では、すべては消費者側の自己責任ということなのか……。 (文=牧野源)広西チワン自治区で発生した死亡事故の様子。風に煽られたエラートランポリンが宙に浮いているのがわかる。トランポリン上の女児に、母親と思われる女性が手を伸ばすが、この直後、トランポリンは地上十数メートルの高さまで舞い上がってしまう
中国コンビニ飲料に毒物混入で5人が死傷! 格差拡大で続発する貧困者の“報復テロ”
5月28日、広東省東莞市のスーパーで購入した殺鼠剤入り飲料を飲んだ5人が中毒症状を訴え、うち1人が死亡、4人がICUに入る重傷となった。被害者5人が購入したのは紙パックの漢方茶「王老吉」だった。警察は翌29日、容疑者として遼寧省出身の44歳の男を逮捕。男は罪を認めており、社会に不満があり“報復”するために市内の複数のコンビニ、スーパーなどで王老吉に殺鼠剤を混入したとしている。東莞市内のコンビニを捜査する警察。紙パック飲料はすべて撤去されたという
このニュースに東莞市内はパニックになり、警察や地元の食品薬品監督管理総局などは事態が収束するまでコンビニやスーパーなどに、王老吉のほか、牛乳、紅茶など紙パック飲料の販売を停止するよう要請した。 昨今、中国では社会への報復を目的とした犯罪が増え続けている。 2013年6月には、厦門市で60歳の男性がBRT(バス高速運輸システム)バス車内の後部座席にガソリンを撒いて点火。車内は瞬く間に炎に包まれ、乗客80人はパニックとなり、逃げ遅れた47人が死亡。37人が重軽傷を負った。犯人の男も死亡したが、男の自宅から見つかった遺書には、貧しい家に生まれ育った環境を呪い、社会への報復を示唆する一文が書かれていたという。今回、殺鼠剤が混入された漢方茶飲料。華南地方ではポピュラーな飲み物だ
さらに14年7月には、上記事件の模倣犯が出現。街そのものが世界最大級の日用品雑貨卸売市場といわれる義烏から杭州に向かうバスの車内で可燃物に点火し、29人が重軽傷、本人も重傷を負う事件を起こした。男は人付き合いが苦手で、会社の部署をたらい回しにされており、事件を起こして名を挙げたかったと供述している。同月には広州市内のバスでも同様の事件が起きており、2人が死亡、37人が重軽傷を負う惨事が続いた。この事件の犯人は、田舎の山奥から出稼ぎにきた内装業の青年で、ヘルニアを患った後、仕事ができなくなり生活が破綻。生きる希望を見いだせなくなった後、犯罪行為に及んだという。 犯人に共通しているのは社会的弱者であり、社会から、努力しても報われない環境へ追い込まれたと感じていることだ。貧乏や、定職に就けない者を蔑視する社会で虐げられても、物事の善悪だけでも正しく考えるための教育すら受けていない者たちが短絡的な社会的復讐を繰り返している傾向にある。報復対象は普段の生活で関わりのある者とは限らず、電車やバスで偶然、一緒になった人々も対象となる。失意の底に沈む彼等もまた、中国の経済成長と共に広がる格差社会の被害者だ。 「繁華街なんかに行くと、たまに気が触れたかのような出稼ぎっぽいおじさんがいて、理由もなく子どもを殴ったり、おばさんに蹴りを入れたりしている。たぶん仕事にあぶれた人なんでしょうけど、自暴自棄になって憂さ晴らししている光景をここ数年、たびたび見かけるようになりました。車内での放火ももちろん怖いですが、日常的にそういう不審者がウロウロするようになると、いよいよこの国の経済はヤバイなと実感しますね。株高? そんなのは、中間層以下には関係ない話でしょう……」(深セン市内に住む日本人駐在員の妻) 中国国家衛生・計画生育委員会が5月に発表した「2015年中国家庭発展報告書」によると、世帯所得上位20%と下位20%の差は19倍に達したという。貧富の格差が急激に進む中、“交通機関での自爆テロ”や“食品テロ”が今後も増えることが予想される。習近平政権は腐敗役人の一掃にはある程度の成功を収めたが、こうした社会不満の蓄積に対してはまだまだ手つかずの状態だ。 (取材・文=棟方笙子)広州市でのバス放火事件の模様。2人が死亡した
中国センター試験にドローン投入!? 最新カンニンググッズとのいたちごっこに四苦八苦
日本の「大学入試センター試験」に相当する「高考(中国 全国統一考試)」が6月7~8日の日程で行われた。中国教育省によると、今年の受験者数は942万人を超えたという。日本のセンター試験の受験者数は56万人(2015年)だから、その多さはさすがというしかない。さて、さまざまな事件やエピソードが報じられる高考だが、今年も入試初日から多くの事件が勃発した。早速、ご紹介したい。 ■カンニング対策にドローン投入! 河南省洛陽市内の試験会場では、なんとカンニング対策のためドローンを投入。各種カンニンググッズは無線電波で信号を送受信して行われるため、無線状況を監視するドローンを会場周辺に飛行させてチェックしたのだという(「BBC中国」8日付)。試験会場に入る学生たち。警察官や警備員の厳しいチェックを受けている
■替え玉受験組織が暗躍! 中国の大学入試で毎年必ず起こるのが、替え玉受験。今年も例に漏れず、各所で発生した。「新京報」(9日付)によると、入試初日7日、中国江西省南昌地区の試験会場で、替え玉受験を行ったとして関係者9人を逮捕。事件発覚のきっかけは「南方都市報」の記者による、替え玉受験組織への潜入調査だった。 この記者はインターネット上で替え玉受験を請け負う組織に接触、偽造された身分証と本物の受験票を組織から受け取り、7日の試験に臨んだ。その後、記者は現地警察に報告し、事件が明るみになった。記者の潜入取材に関して賛否両論はあるが、多くのネットユーザーからは、記者のおかげで不正が暴かれたと、称賛の声が多く寄せられた。現在も詳しい捜査が行われている。 ■4年後に発覚! 裏口入学詐欺事件 ご想像の通り、賄賂社会の中国では裏口入学は珍しくない。5月28日付の「新浪新聞」は、まるで小説のような裏口入学を報じている。中国屈指の名門大学・武漢大学に4年前に入学した(と信じていた)学生20人が卒業式間近になって、学籍さえも与えられていない、ただの大学部外者だと気がついた。 事の発端は、4年前の裏口入学だった。当時、大学入試に失敗したある学生は、父親のコネで15万元(約300万円)の裏金を支払い、武漢大学への入学通知書を手に入れた。武漢大学では経済管理を専攻し、仲介業者の手配により、大学院生用の宿舎も与えられた。授業前の出席確認も、自分の名前は呼ばれなかったが、仲介業者の「特別枠の学生だから」と言う、訳のわからない言い分を信じ、4年間を過ごした。その間も、学生証が発行されないことや、大学内の図書館にすら入れないことも仲介業者の巧みな話術で納得させられていたという。 仲介業者には、毎年授業料や宿舎費の名目で1万5,000元(約30万円)を支払った。結果的に、4年間の青春を武漢大学の学生として過ごしたその男を含む20人は、卒業証明書が発行されなかったことでようやく自分たちがだまされていたことに気がついたのだ。日本では信じられない事件だが、それにしても裏口入学とはいえ、4年間を無駄にした彼らには少しばかり同情してしまう。 ■最新カンニンググッズ かつて日本でも、カンニングをテーマにした映画がブームとなったことがある。中国では、小型電子化された最新のカンニンググッズがインターネットで販売されている。人気カンニンググッズ1位は、イヤホン型グッズ。外部からの音声電波を受信するためのものだ。数年前からこのイヤホン型が普及したが、バレないように小型化していった結果、耳の奥に入ったまま取り出せなくなった人も続出。中には、化膿して耳を切開した学生もいたというから要注意だ。カンニング防止のため、ドローンを飛ばす地元警察
続いて2位は、消しゴム型グッズ。外部からの電波をキャッチし、包装紙の下の液晶に、正解が表示されるという。3位はスマートウォッチ型の腕時計だ。こちらも外部からの電波をキャッチし、時計の液晶に正解が表示される。価格は200~600元(4,000~1万2,000円)と、お手頃だ。こんな小さなイヤホンを耳に入れてカンニングするのだ
中国では、上記のカンニンググッズがネット販売を中心に飛ぶように売れている。また、カンニング防止のための電波遮断機器や、金属探知機なども実際に試験会場で使用されることが多くなってきた。一方、今年はすべての試験会場で「Apple Watch」が持ち込み不可になったという。 ドローンの監視やスマートウォッチの装着禁止でますますカンニングをめぐる状況が厳しくなる中、来年には新しいグッズが誕生するかもしれない!? (文=青山大樹)消しゴム型はバレにくいと評判のようだが……
新商品バカ売れで思い出される、辛ラーメン「ゴキブリ混入事件」 “一人勝ち”農心の不安すぎる衛生管理
異物混入騒動により販売を休止していたカップやきそば「ペヤング」が、首都圏での販売を再開し、注目を集めている。「ペヤング」復活にファンが盛り上がる中、韓国インスタントラーメン業界では、熾烈なシェア争いが勃発している。 韓国のインスタントラーメンで不動の人気No.1商品として君臨しているのは、日本でもおなじみの「辛ラーメン」。インスタント食品メーカー、農心の商品で、累計売り上げは1,000億ウォン(約100億円)を超える。しかし最近は、新製品の勢いに押され気味だということをご存じだろうか? 下剋上を果たそうとしているのは、同じく農心から4月20日に発売された、ジャージャー麺風のインスタント麺「チャワン」だ。 「チャワン」は発売からわずか40日間で売り上げ130億ウォン(約13億円)を突破。大手デパートであるロッテマートの5月上旬の販売集計では、辛ラーメンより30%も多く売り上げたそうだ。1袋が約1,500ウォン(約150円)なので、単純計算で850万食以上売れたことになる。ちなみに、世界ラーメン協会の調べ(2014年)によると、韓国人が1年で消費するインスタントラーメンの数は、1人当たり約74.1個。個人単位での消費量は、世界最多となるそうだ。 そんな“インスタントラーメン大国”で、「チャワン」は売り切れ続出の大ヒットとなり、流通現場からも「供給を増やして!」というラブコールが殺到。農心側は既存の生産工場だけではなく、辛ラーメンの製造ラインまで使って、フル稼働で対応しているという。 ただ、フル稼働する農心の製造ラインには、一抹の不安を感じざるを得ない。というのも、農心は過去に何度も異物混入騒動を起こすなど、衛生面での問題点を指摘されてきたメーカーだからだ。 辛ラーメンには08年、約13ミリの大きさのクロゴキブリが混入する事件があった。日本のペヤングと同様の不祥事だが、まるか食品が非を認め数十億円の代償を払った一方で、農心は「流通での混入は認めるが、製造では問題がなかった」と、一切の回収や賠償に応じなかった。なんとも厚顔で、問題解決を目指そうとする姿勢が備わっていないメーカーであることがわかるだろう。 現在、韓国では「チャワン」が「辛ラーメン」からシェアを奪えるかと、大きな注目を集めているが、どちらに転んでも喜ぶのは農心だ。しかし、商品が売れれば売れるほど、品質管理は難しくなるもの。辛ラーメン同様、「チャワン」で“ゴキブリ混入事件”が起こらないことを願うばかりだが……。韓国で大ヒット中の農心「チャワン」


















