交際相手の心を引き止めるため警官になりきり、ニセ派出所まで作ってしまった男の末路

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ニセ派出所の内部。毛沢東の胸像と五星紅旗で、本物っぽさを演出
 電子製品やブランド品まで、さまざまな模倣品はびこる中国。「ニセモノ大国」との国際的批判を受け、警察当局も取り締まり強化に乗り出す中、大胆不敵にもニセ派出所を作ってしまった男がいる。  「中国楚天都市報」(7月17日付)によると、武漢市内の自宅をニセ派出所に改修し、警察官になりすましていた35歳の男が逮捕された。さらに現場からは、自家用車を塗り替え、赤色灯まで設置したニセパトカーや、ニセの警察手帳や制服も押収された。  犯行のきっかけは、ひとりの女性についたウソだった。男は、3年前に交際していた女性に対し、自分は警察官であると身分を偽称していた。ところが、彼女は男の身分を疑うようになり、ある日、別れを切り出した。  そこで男は“職場”を彼女に見せて信用を取り戻そうと、手の込んだ偽装工作に手を染め始めたのだ。しかし、そんな悪あがきも虚しく、女性の決意は揺るがなかった。すると男は、「2人の親密な動画を公開する」とリベンジポルノをほのめかし、脅迫を始めたのだった。  これに恐怖を感じた女性が警察に通報したことで、事件が明るみになったというわけだ。
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押収された警察の制服。中国では、比較的容易に実物を入手できる
 その後の警察の調査で、男は女性の車にGPSを仕掛けており、行動を監視していたことも判明。さらに、ほかにも複数の女性を、同じ手口でだましていたという。  また、武漢市内の村で地元役人に成りすまし、土地や建物の売買で便宜を図る見返りに約560万円の金銭を騙し取ったという余罪も発覚している。加えて、詐欺の前科もあった。  中国では、詐欺目的で軍施設や役所、銀行などのニセモノが作られる「ハコモノ偽装事件」が過去にも起きているが、女性目当てにここまで大胆不敵な犯行に及んだ例はあまりない。そもそも家も車もあり、中国の恋愛市場ではアドバンテージを得ていたと思われるこの男。まともに恋愛はできなかったのだろうか……。

20歳女がスマホ買ってもらえず、車道に寝転がって親に抗議!? 中国一人っ子政策が生んだ、困ったちゃんたち

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騒動になった20歳女性。あり得ない行動に批判が殺到した
 22日午後3時頃、春秋戦国時代から古都として栄えた湖北省荊州市の車道で、父親にスマホを買ってもらえなかった20歳の娘が車道中央に横たわって駄々をこね、最後にはスマホを買わせたことが報道され、ユーザーから批判が殺到している。  父親は娘とスマホを買いに来たものの、欲しかった機種は2,000元強(約4万円)と、父にとっては経済的に厳しい価格だった。「高くて買えない」と娘に告げると、娘は突然、車道に飛びだし路上で寝転んでしまったという。あまりにも大人げない、そして危険な行為を目の当たりにした交通警察は、車との接触事故を防ぐため、直ちに数人で娘を囲んだという。  その後、警察官は父と娘を別々に説得し、歩道へ連れ戻すことに成功。娘には、「交通法規を違反しており、捕まってもおかしくない」と注意したが、今度はその場に座り込んで駄々をこね始めたという。様子を見かねた携帯電話販売店の店主が値引き交渉に応じ、定価より安くスマホを売ってくれたため、事態は収まったという。  この娘の行為が報じられると、中国のネットは騒然となり、ユーザーからは多くの批判が寄せられた。中でも同年代からの批判が顕著で、 「私は18歳で働きに出て、今まで一度も両親にお金を要求したことはない」 「この女は20歳まで無駄に養われた。車にはねられればよかったのに」 「路上で寝たらスマホが安く買えるのか! 俺もやってみようかな」 などなど、厳しい意見が相次いだ。一方で、「2,000元ちょっとのスマホも買えない父親なんて、死んでいい」「欲しい物を買ってもらえないのに、父親なんているの?」といったコメントも見られた。90后と呼ばれる、1990年代に生まれたある中国ゆとり世代のユーザーは、「大学に入った時にアップル3セット(iPhone、iPad、iPod touchの3つ)を親にねだり、買ってもらったことがある」といったコメントも……。
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中国の「小皇帝」たち。ワガママに育った彼らの未来を心配せずにはいられない
 こうした“大きな駄々っ子”は、中国では珍しくないという。上海市在住の日本人大学院生は、こう証言する。 「つい先週も、デパートで見ましたよ。化粧品のセットを親に買ってもらおうと、20代の女が大声で泣きわめいていた。『自分の娘がみすぼらしい格好をしてたら、お前も笑われるんだからな!』って文句を言いながら、ハンドバッグで父親とおぼしき男性の顔をバンバン殴っていた。自動車が欲しくて、ディーラーの前で寝転んで駄々をこねてる20代後半の男も見たことがある。特に中国の若い女性は、親だけでなく、彼氏に駄々をこねて買ってもらう時も同じ方法を使います。80后、90后は子どもの頃から染み付いているんでしょうね。中国の玩具売り場では、そこら中でガキが駄々をこねています」  中国では、男の親が結婚資金やマンション購入費を援助するのは有名な話。親孝行という昔ながらの美徳は一人っ子の弊害から忘れ去られ、「親から搾り取れるだけ搾り取り、親が年を取ったらその時に面倒を見るか決める」というふうに変わってしまったという。そんな社会に、果たして明るい未来はやってくるのだろうか? (取材・文=棟方笙子)

冤罪で11年間投獄され、国から1,300万円の賠償金を得た男が5年で一文無しになったワケ

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国から賠償金を勝ち取った際の趙さん
 無実の罪で11年間も獄中にいた男が、出所してわずか5年で国から支払われた賠償金を使い果たし、ホームレスになりかけていると中国メディアで話題になっている。「中華網」ほかが伝えた。  趙作海さんは、河南省の小さな村の農民だった。1998年のある日、かねてより趙さんと不仲で、ケンカが絶えなかった男が失踪。しばらくすると、首と膝から下がない、激しく腐乱した遺体が村の井戸から発見された。趙さんは容疑者として捕らえられ、2002年10月に故意殺人罪で投獄された。同年12月には執行猶予2年付きの死刑が確定、翌年3月に刑が確定した。  しかし10年4月、被害者とされていた、死んだはずの男が、なんとひょっこりと村に現れた。この男いわく、趙さんとケンカして頭を切りつけ、自分が趙さんを殺してしまったかもしれないと思い、逃亡したという。男の帰省により、趙さんは無罪となった。こうして無実の罪で11年もの間、獄中生活を余儀なくされた趙さんは国に賠償金請求し、翌5月に賠償金および生活補助として65万元(約1,300万円)を得た(記事参照)。  中国の農民にとって大金である65万元が、なぜわずか5年間でなくなってしまったのか?   出所から2カ月後、趙さんの息子が結婚することになり、その準備で6万元(約120万円)を使った。さらに息子は、趙さんの口座からこっそり14万元(約280万円)を盗んでいた。その後、夫婦で小さな旅行会社を経営するも、8カ月で倒産。4万元(約80万円)の損失となる。次にマルチ商法にハマり、17.5万元(約350万円)をだまし取られる。そして、妻のポケットマネー10万元(約200万円)と合わせて、夫婦で40万元(約800万円)を地元の企業に投資。毎月2%の利益を得るはずだったが、責任者が失踪……。  最後の投資について、趙さんは「もう60歳だし、自分で働けないから、利子で食べていけるようにしようと思った。1年間の期限付きの投資だったし、毎月入金予定日の1~2日早く入金してくれていたのに……」と語る。さらに不運なことに、趙さんは投資回収の取り立てに行った際、人とぶつかり、ケガを負った。一文無しとなり、入院費も払えないので、自宅療養をしているという。  趙はマルチ商法の詐欺に遭った後、裁判所から地域清掃の仕事をあてがわれていた。月給1,000元(約2万円)にしかならない仕事だったが、労働で収入を得る喜びをひしひしと感じていた。しかしながら、道路事情の変化により通勤が遠回りとなり、そのために早朝から家を出なければならなくなり、ウンザリして辞めてしまった。その後は、それまで以上に投資生活をもくろんだが、完全に失敗した。
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趙さんと妻
 「自分は商売に向いていないと、よくよくわかった。農家に戻る。投資した金が戻ってきたとしても、もう二度としない。本当に金がなくなったら、ホームレスになるしかないな」と話す趙さんには、実はさらなる困難が迫っている。それは妻との離婚。妻の言い分としては、これまで苦労があっても夫に尽くしてきたのに「一文なしになったのは、金遣いの荒い女房のせいだ!」と知らない人にまで言われることに疲れ切ったためだそうだ。  言わずもがな、2000年あたりから10年間の中国はバブルを謳歌した時代であり、まさにその10年間を無実の罪により獄中で過ごした趙さんの心理的な焦りと、それによる無知が招いた結果であることは間違いない。  ネットでは「苦労の多い人生、本当にかわいそう」という声が多いが、「賠償金をもらってそのまま農業をやっていたら、一生悠々自適に過ごせただろうに。強欲すぎるからだ」という声も少なくない。とはいえ、今の中国で、突然の大金が手に入っても投資などせず、農家に戻ったほうがバカにされるのではないだろうか。  しかしながら、ここまで運の悪い人も珍しい。映画化などされて、さらに奇異な人生を送るのかもしれない!?

愛人、隠し子に尼さんレイプ疑惑まで! 内部告発で、少林寺の“守銭奴住職”がいよいよ失脚か!?

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2つの身分証を使い分けていた、少林寺のトップ・釈永信住職
 悪党をカンフーでバッタバッタとなぎ倒す、映画『少林寺』。ところが、現実の少林寺は、映画の世界とはだいぶ違うようだ。  7月25日、「少林寺住職釈永信、この大老虎(汚職犯)を誰が監督するのか」と題する文章がインターネット上の掲示板に投稿された。筆名は「釈正義」で、「事情をよく知る者の代表」と記されている。その声明によると、嵩山少林寺住職の釈永信氏には、2つの戸籍と身分証があり、別人に成りすますことで奔放な性生活を送っているのだという。  正義氏によれば、永信氏には2人の隠し子がいる。ただし母親は別で、尼僧とハルピン人の愛人だ。さらには別の尼僧を強姦したり、深セン人の愛人をはらませ堕胎させたりと、仏をも恐れぬ奔放ぶりが赤裸々に記されている。反社会的組織とのつながりもあり、1980年代には2度にわたり、寺から除籍処分を受けたこともあるという。  永信氏のスキャンダルはこれが初めてではないが、今日に至るまで、失脚することなく少林寺のトップとして君臨してきた。全国人民代表大会(全人代)の代表を務め、中国共産党との関係が深いことが要因なのかもしれないが、今回はこれまで以上のインパクトを与えた。  当初、嵩山少林寺は、弁護士を通じて疑惑を完全否定。ところが28日、正義氏が新たな証拠を投稿すると、沈黙してしまう。その証拠とは、永信氏が除名処分を受けた際の書類や愛人の身分証などだ。それらが本物か否かは定かでないが、少林寺がだんまりを決め込んでいるのをみると、まったくのデマではなさそうだ。
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釈永信氏が関係を持った女性との相関図。厳しい修行を積んでいるだけあって絶倫だ
 中国では、僧侶は尊敬される存在である。にもかかわらず、今回の件に関して人民からは、まったくといっていいほど同情の声が上がっていない。それは、少林寺とその住職が、日頃どんな見方をされているかをよく表している。  少林寺は商業主義が色濃く、純粋な宗教施設とは言いがたい。入場料は100元(約2,000円)と高額で、映画のようなカンフーショーが上演される、まるでテーマパークのようなところだ。今年3月には、3億6,000万豪ドル(約326億円)もの巨額を投じ、オーストラリアに分寺を建立すると発表したが、なぜかリゾートホテルまで併設する計画も。永信氏が「仏門CEO」や「経済和尚」と揶揄されるゆえんだ。報道によると、少なくとも30億米ドル(約3,700億円)以上の資産を海外に隠し持っているという。  もちろん、真面目に仏道に励んでいる僧侶もいるが、永信氏が説明責任を果たせないのであれば、仏教そのものへの信頼が揺らぐ事態となりかねない。 (文=大橋史彦)

父親が面接官に「給料はいくら払うんだ?」 中国超ゆとり世代“小皇帝”のびっくり就活

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中国の就職合同説明会の模様。大卒の就職難も社会問題となっている
 1979年から国策として導入された一人っ子政策によって、人口増加に歯止めをかけてきた中国。両親や親戚の寵愛を一人で受け、過保護に大切に育てられてきた子どもたちの中には、協調性や人間性に問題を抱えている者も少なくない。彼らが、そのワガママっぷりから、「小皇帝」と呼ばれていることは有名な話だろう。  そんな中、いま社会問題になっているのが、90后と呼ばれる1990年代以降に生まれた若者たちの就職活動だ。「重慶晩報訊」(7月19日付)では、今年、重慶市内で行われた大学生向けの就職説明会で目撃された、驚くべき小皇帝の実態についてレポートしている。 (1)両親と一緒にやってきた小皇帝/女子大生A(女性・21歳)  就職説明会の会場では、たくさんの会社がブースごとに学生たちの面接を行っている。現地のアパレル会社の人事担当者が、Aのエントリーシートを見ながら質問をする。 「興味のある部署はありますか? 長所はなんですか?」  すると突然、Aの父親が人事担当者に逆質問をしだしたのだ。 「うちの子には、どれくらいの給料を保証してくれるんだ? 職場の環境は?」  矢継ぎ早に面接官に逆質問をする父親の横にいるAは、とても気まずそうにしていたが、やがて退屈になったのか、携帯でゲームを始めたという。 就職をするのは、親と子のいったいどちらなのだろうか……。とりあえずゲームはやめろ! (2)自分が何をしたいのかがわからない/専門学校卒Bさん(女性・21歳)  Bは昨年、専門学校を卒業したのだが、残念ながら就職浪人になってしまった。この1年間、条件に合った仕事を見つけることができなかった。就職説明会のこの会場で、ふらふらさまよい歩く彼女を見かねて、IT企業の人事担当者が声をかけた。 「あなたは学校で何を専攻していたの? どんな仕事を探しているの?」  Bの答えに、人事担当者は言葉を失った。 「自分でも、何がしたいのかわからない……。専門学校では一応、経済について勉強しました。アルバイトで子ども服を販売したことがありますが、これからなんの仕事をしたらいいのかわかりません」  この就職説明会の関係者の話によると、両親と共に就職説明会に現れる就活生や、履歴書などの書類すら持ってこない就活生が急増しているという。「微博」(中国版Twitter)でも、小皇帝の就職活動に苦言を呈するユーザーが多い。 「就活に親が同行するって、めっちゃ恥ずかしいな」 「親が子どもを信用していない証拠。つまり、親が子どもにしてきた教育を親自身が否定してしまっている。子どもへの教育に自信がないから、なんでも親がやろうとしているんだ」 「研修や入社式も親子で来るんじゃないか」  深セン市に住む、就職活動中の中国人大学生はこう語る。 「同じ大学の寮に住む室友(同部屋の同級生)は毎日、親と電話していて、親の選んだ会社にしかエントリーシートを送っていませんでした。大学で専攻した学部も親が選んだと言っていましたよ。しかも、本人は企業に送る志望動機書がまったく書けないので、これも親に書いてもらっているみたいです」  小皇帝の中でも、特に都市部の小皇帝は学校の成績は優秀でもメンタルが弱く、企業に入社しても2週間もたたず辞めてしまう人が多く、中国でも社会問題となっている。広東省で下請け工場を経営する日本人社長はこう分析する。 「都市部の若者と農村部の若者では、親孝行の考え方が違うのです。都市部の若者にとっては、親が敷いたレールの通りに人生を歩むことが親孝行。農村の若者にとっては、都市部で頑張っていい会社に入り、お金を稼いで親に楽をさせるのが親孝行だと考えている。ウチでも辞めずに頑張っているのは、意外と地方出身の若いヤツが多い」  小皇帝世代が中国社会の中心となる数十年後だが、その頃、中国はどうなってしまうのだろうか? (取材・文=青山大樹)

団地の貯水タンクから男性の遺体!? 現地人も飲めない、中国“キケンすぎる”水事情

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事件が起こった団地の貯水タンク
 末期的な水質汚染が国家存亡の危機となっている中国。汚染水には慣れっこのはずの中国人だが、そんな彼らも思わず嘔吐してしまいそうな事件が発生した。  福建省の地元紙「福州日報」が7月19日に伝えたところによると、福州市内にある団地で、同じ棟に住む住民らから「水道水から異臭がする」との苦情が相次いだ。そこで、屋上にある水道タンクを調べてみたところ、そこで見つけたのは……なんと男性の死体だった。  調べによると、この男性は、近所で警備員として働く40代の男性で、この団地には友人がいたため、よく遊びにきていたという。ところが先日、この男性が団地に出かけたまま帰ってこないため、男性の家族から警察に捜索願いが出されていたところだった。
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貯水タンクの中。タンクというより、深い湯船のよう。下の黒いものは水垢か……
 屋上の水道タンクにはふだんは鍵がかけられており、どうやって男性が中に入り込めたのかはわかっていない。すでに警察は、事件の面から捜査を進めているという。  この水道タンクは業者によって徹底的に洗浄されたが、すでに死体エキス入り水道水を飲んでしまった団地の住民たちは「心理的にもう水道水は飲めない……」とボヤいている。
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水道の蛇口から時折出てくる、糸ミミズ状の虫
 中国の水道水は浄水技術が未発達であるために、直接の飲用には適していない。地元の人でさえ、必ず一度煮立ててお茶にして飲むか、ペットボトルやタンクに入ったミネラルウォーターを購入して飲んでいるほどだ。    高層のマンションや団地などの場合、水道水は屋上に水道タンクを備え付け、そこから階下の住民たちに給水しているのだが、この水道タンクがクセモノ。定期的な清掃を行わず、タンク内に垢やサビが発生しているところも多いという。  上海在住の日本人男性はこう話す。 「かつて築30年のアパートに住んでいたときのこと、蛇口から出た水の中に糸ミミズのような赤い線状の小さい虫がうごめいていることがたびたびあった。朝起きると、台所のシンクの水たまりで動いていたこともある。中国の水は川の水と同じと思ったほうがいい。ハミガキやうがいなど、口に含む水はすべてミネラルウォーターというのがこの国の常識です」  中国の水道水は煮立てようが浄水器でろ過しようが、飲まないほうがよさそうだ。 (文=佐久間賢三)

韓国人トップ夜逃げで現地下請け企業が倒産……失速中のサムスンが中国で完全にオワコンか

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倒産した蘇州普光の工場。途方に暮れる若い従業員の姿も
 主力となるスマホの販売不振で、韓国サムスン電子の凋落が指摘されて久しいが、頼みの綱である中国市場でも同社をめぐって混乱が起きている。 7月20日、サムスンの部品メーカーとして受託生産(OEM)を手掛けていた蘇州普光が倒産したというニュースが報道され、ネット上ではさまざまな臆測が飛び交った。「中国毎日経済新聞」が伝えたところによると、影響は同社が大株主である広東省の「東莞普光」にも波及。液晶ディスプレイをサムスンに提供する東莞普光は7月1日から現在まで約1カ月間、生産ラインがストップしている状況だという。  倒産した蘇州普光は、韓国財閥の普光グループが07年4月、蘇州市東南部に位置する呉江開発区に設立した企業で、主要な業務は新型電子部品の開発と生産だった。しかし、実質的な顧客はサムスン1社のみで、サムスンのあらゆる製品を受託していたため、親会社である韓国普光グループが破産申し立てを行うと、中国の現地法人も自然と立ち行かなくなった。蘇州普光はサムスンからの発注が減少していく中、徐々に経営困難に陥ったが、状況を悪化させたのは、現地法人で働く韓国人責任者が6月中旬に突如、“夜逃げ”するがごとく帰国してしまったことだ。管理責任者のいなくなった現場は大混乱に陥り、資産は債権回収のため銀行に差し押さえられたという。
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突然、操業を停止した東莞普光。韓国人責任者が軟禁される事態に
 蘇州普光は約1,900平米の敷地に800人余りの従業員を抱えており、従業員への補償問題が未解決状態だ。銀行から4億元余り(約80億円)の負債を抱え、下請け企業への支払いも滞っているため、債権者たちが集まって紛糾している。こうした状況の中、蘇州サムスンは話し合いの末、職員の給与と賠償金については開発区の管理委員会が債務状況を清算整理することが決まったものの、下請け企業への多額の支払いは依然、どうなるかわからない状況だという。  広東省東莞市に住む日本人ビジネスマンは、こう証言する。 「操業停止した東莞普光には、もともと3,000人以上の従業員がいたんですが、いまや200人以下しかいないそうです。管理職を含め、7月1日~8月1日まで給与なしの休暇通知が出されたタイミングで蘇州普光の韓国人責任者の夜逃げが伝わってきたので、若い従業員が朝から晩まで韓国人責任者の逃走を阻止しようと軟禁したそうです。併せて工場内でもかなりの乱闘騒ぎがあったみたいですが、東莞市の労働部門が介入し、職員との間に支払いを確約する取り決めが交わされ、やっと事態は収束しました」
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中国で一世を風靡したGalaxyも、いまや完全にオワコンか
 サムスンはこの数年、モバイル部門の売り上げが中国でも不調だ。高機能で低価格なスマホを商品化する国産メーカーが次々と台頭してきたため、iPhoneとGalaxyが競り合う勢力図はあっという間に塗り替えられたからだ。2015年第二四半期の中国国内のスマホのシェア統計では、小米(シャオミ)が18%、華為技術(ファーウェイ)16%、Appleが12%と続き、vivo(歩歩高)が10%、サムスンが9%という結果となり、低迷感は拭えない。中国サムスンは利益の60%前後をモバイル部門が占めており、スマホの売り上げが傾けば企業全体への影響は避けられない。  中国の“アキバ”こと深セン市・華強北に住む日本人バイヤーは言う。 「つい2年ほど前までサムスンがひとり勝ちだったのに、いまや見る陰もない。サムスンのスマホを売っていた代理店も、みんなシャオミやOPPOなど国産メーカーの販売店になってしまった。例えば、最新のGalaxy S6はこっちで10万円以上するのに、同等スペックの中国製スマホは4万円くらいで買える。デザインも中国製は良くなってきているのに対し、サムスンは基本的に数年前からあまり変わってない。若い女性たちから見放されていて、いまやGalaxyを使っているのは農民工や田舎のオッサンだけ。中国でも、完全にオワコンです」  日本だけでなく、中国でもサムスン離れが加速する中、韓国経済を牽引する動力の失速は、世界経済にどんな影響を与えるのか? (取材・文=五月花子)

群衆が逃げ遅れた中年女スリの服を剥ぎ、フルボッコ! “司法不信”の中国で犯罪者への「私刑」が横行中

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この暴行に、女性まで加わっているから驚きだ
 湖南省の田舎町で、一人の中年女スリが群衆に囲まれて服を脱がされ、ボコボコに殴られるという事件が起こった。  スリの常習犯であるこの女は7月12日、仲間の男とともに地元の商店を訪れ、店主にある商品を取りに行くよう要求。店主が商品を取りに行っている間に、そこにあった店主の財布を置引し、逃亡しようとした。しかし、それに気づいた店主が後を追いかけると、商店街の人の助けもあり、女だけは捕まえることに成功した。女が盗んだ財布の中には、1万元(約20万円)以上の現金が入っていたという。  それで警察に通報すれば一件落着──のはずだったが、そうは問屋が卸さないのが中国。興奮した群衆が女スリを取り囲むや、引き倒して無理やり服を脱がせた上、殴る蹴るの暴行を加える騒ぎに。通報を受けた警察が現場に到着して、ようやく暴行は収まった。
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暴力はもちろんだが、女性の服を脱がせるのは行き過ぎだ
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 群衆たちのこの暴挙には、さすがの中国でも大きな問題に。暴力による解決は違法だとして、こういった行為を戒める報道が相次いだ。  しかし最近の中国ではこれまでにも、捕まったスリや泥棒を怒った群衆が取り囲み、暴行を加える事件が起こっている。  2012年12月、湖北省武漢市の衣服市場で、スリと疑われた中年男性が店員4人から暴行を受けた後に警備員に引き渡されたが、間もなく病院で死亡している。  また13年7月には雲南省の村で、捕まえたスリに村人が暴行を加え、死亡させるという事件が起こっている。この事件では19人が逮捕され、6人が暴行傷害致死の容疑で起訴されている。  そして昨年11月には安徽省淮南市のショッピングセンターで、50代の夫婦がスリに間違われ、数名の警備員に殴打されてケガを負うという事件も起こっている。  もはや警察は無用とばかりに、犯罪者に自分たちで制裁を加える人民たち。司法に処罰を任せたところで、大した罪にならないということもあるのだろうが、彼らの姿は、世の中に対する日頃の鬱憤を晴らしているようにも見える。 (文=佐久間賢三)

女性信者に性行為を強要していた中国カルト教団「妊娠が発覚したら“神の水”を飲ませ……」

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呉沢衡にすがる女性信者。彼女もまた被害者か……
 体制に都合の悪い宗教を“邪教”として認定し、迫害している中国だが、異論を挟む余地のない正真正銘の邪教も存在する。  自らを釈迦の生まれ変わりと信者に騙り、洗脳した女性信者に性的暴行を繰り返していた新興宗教「華藏宗門」の教祖、呉沢衡と教団関係者が、広東省珠海市で逮捕された(「人民網」7月15日付)。  5年前から信者数を急激に伸ばし、国内外に数千人の信者がいたとされる同教団。教祖として絶対的な存在だった呉容疑者は、複数の女性信者に自らとの性行為を強要し、少なくとも6人の子どもを出産させていたという。  20代の元信者の女性によると、呉容疑者は「男女が一つになることで仏教の悟りが開け、最高の力を手に入れることができる」と詭弁を弄し、多くの女性信者に関係を迫っていたという。  その言葉を信じてしまったこの女性は、呉容疑者の子どもを3回にわたって妊娠。しかし、呉容疑者からもらった「神の水」を飲むと、流産してしまったという。神の水の正体は、中国の薬局で市販されている堕胎薬だとみられている。  また、当局の調べによると、この呉容疑者は弟子をカモにした詐欺も行っていたようだ。新しい信者を獲得すると、入会費、献上費、グッズ購入、僧衣購入、数珠購入などの名目で金銭を巻き上げていた。さらに、2011年の東日本大地震の直後には、「地震除け」と称して、400円以下で市販されている携帯用の仏具グッズを、約2万円で販売していた。
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信者たちによる集合写真。若い女性信者も多い
 強姦と詐欺の容疑で逮捕された呉容疑者の元からは、1億4,000万円相当の現金や、信者から巻き上げたとみられるマンションの権利書などが見つかったという。  中国ではここ数年、新興宗教絡みの犯罪が多発している。14年5月28日には、山東省のファストフード店内で、新規の信者獲得のため勧誘をしていたカルト教団「全能神」の信者が、店内の一般客と口論となり、この客を殺害するというショッキングな事件が起きたことも記憶に新しい。  中国では、極度の競争社会にさらされる若年層や、一向に縮まらない格差に悶える貧困層を中心に、心の拠りどころとして宗教を求める人々が増えている。そんな社会的弱者をターゲットにした、カルト教団やインチキ宗教が跋扈しているのだ。  また、一部のカルト教団は、潤沢な資金をもとに、日本にも進出しているともいわれており、日本人も対岸の火事ではいられない。

偽札か、イタズラか……人民元の“透かし毛沢東”がウインク!? マニア垂涎の珍・エラー紙幣

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エラー紙幣(上)と通常の50元札を並べて見せる董さん
 山東省済南市に住む董さんが、市場で買い物をし、お釣りで50元札を受け取った。もしかしたら偽札をつかまされたかもしれないと心配になった董さんは、家に帰ってから光にかざしてお札を見てみると、透かしの中にいる毛沢東主席の目が、片方は開き、片方はつぶっている。なんと、毛沢東がウインクしている透かしだったのだ。  これは偽札に違いないと近所の銀行に行って調べてもらったところ、驚いたことにホンモノだという鑑定結果が出た。
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この角度からだとわかりにくいが、上のお札の向かって左側の目がつぶっているように見える
 これは、いわゆる「エラー紙幣」で、お札を印刷する際にミスが起こり、それがそのまま市中に出回っているお札のこと。存在そのものが珍しいことから、コレクターの間では高値で取引されているシロモノだ。  日本でもこういったエラー紙幣のマニアは存在するが、中国では今年6月、一部の報道で100元札(約2,000円)のエラー紙幣が100万元(約2,000万円)前後の価値があるという記事が出た。そのため、一般の人たちまでが、手持ちのお札に印刷ミスがないか探そうとする騒ぎに。  エラー紙幣などそうそう見つかるわけはないのだが、中国の場合、やたら変な印刷ミスのお札があるのも事実だ。
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こちらは笑顔の毛沢東の透かし
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痩せた顔と太った顔。どちらもホンモノだというのが信じられない
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こちらも最近発見された、10元札のエラー紙幣。市場価値は約14万円だという
 「印刷がズレてしまった」「お札の表面に傷がある」「二重に印刷されてしまった」「番号にミスがあった」などというのは、印刷工程を考えれば理解できるし、日本のエラー紙幣のほとんどもこの類いである。  しかし、今回の50元札のように、透かしの毛沢東がウインクしているというのはどういうことか。これ以外にも、笑顔の毛沢東、太った顔、痩せた顔の毛沢東などがあり、しかも偽札などではなく、どれもホンモノ。もはやこうなると印刷ミスなどではなく、イタズラで作ったとしか思えない。そもそも、こういうデザインの原版がなければ、ウインクした毛沢東の透かしなど、印刷できるはずがないのだから。  これについて解説している現地メディアの記事が見つからなかったので真相はわからないが、造幣局の職員がわざとエラー紙幣を作り、こっそりと高値で売りさばいている……なんていうのは、穿った見方だろうか? (文=佐久間賢三)