少しでもかじれば特技? “メンツ第一主義”中国人の「張り子の虎」体質

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イメージ画像(「Thinkstock」より)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  1月2日、中国国防部は2隻目の航空母艦を製造し、年内に進水式を行うと発表しました。このニュースを聞いて、「ついに中国が完全なる国産空母を造り出した」と気を吐く中国人もいますが、僕を含めミリタリー事情に関して知識を持つ層は、「どうせまた欠陥船だろうな」と冷ややかな目で見ています。2012年に就役した中国軍初の空母「遼寧」は、旧ソ連時代の中古品を改造したものであり、単独では中国沿海しか航行できません。加えて、中国海軍は実戦経験もなく、艦上機も量産していないため、戦闘能力、空母支援能力ともに低いのです。そのため遼寧は、ネット上で「海上の巨大棺桶」などと揶揄されています。今回製造中の空母の性能は未知数ですが、おそらく中国政府は実際の戦力にするというより、自国の軍事力を国民や諸外国に見せつけるのが目的なのでしょう。「張り子の虎」という言葉を思い出す話ですが、このような虚言壁は中国人独特の国民性なのです。  多くの中国人が最も重要視することとは「メンツ」、つまり見栄や体裁です。僕が中国の企業で働いていたころ、取引先の女性社員と共に日本の方を接待する機会があったのですが、女性社員の名刺には「特技・日本語」と書かれていました。ですが、接待の際、彼女は先方の言葉をまったく理解できず、結局僕がひとりで通訳を行ったのです。その後、「日本語は、どの程度理解できるのか?」と尋ねたところ、彼女は「五十音と、あいさつの言葉を知っている程度」と答えたのです。  このような例は、中国では珍しい話ではありません。僕が就職活動時、「少しでもかじったものがあれば、履歴書の特技欄に書き込め」と教授に教えられました。例えば、大学でフランス語を専攻した生徒は「翻訳ができる」、カラオケで少し練習すれば「歌唱力は歌手レベル」、一回絵画を描いただけで「プロ級のデッサン力」といった具合です。ひどい例になると、プログラム入門書を買った日から「プログラマー」と名乗る生徒も存在しました。こうして同級生たちは、次々と誇張にまみれた履歴書を企業に提示したのです。虚言は中国社会では日常茶飯事であるため、中国の企業は面接時、特技欄に書かれていることを実際に学生に行わせます。そして特技が披露できず不採用となる中国人学生は、後を絶たないのです。  遼寧の例のみならず、現在の中国社会では多くの虚言が行われています。超高層ビルが立ち並び、未来都市のような威容を誇る中国の都市は、一歩裏通りに足を踏み入れると、そこには貧しい人々が暮らすスラム街が広がっています。世界中の経済状態を良化させるといわれたAIIB(アジアインフラ投資銀行)は始動したものの、中国企業の株と人民元の暴落により、行き先は不透明なものになっています。15年に完成した中国初の国産旅客機「C919」は、中国が製造したのは機体、座席のみで、エンジンなど主要な部品のほとんどが外国製品であるにもかかわらず、「5割は国産品だ」と自負する中国人は少なくありません。  日々拡大を続ける中国の軍事力に対し、脅威を感じる日本人は多いでしょう。しかし、国民性と同じく中国軍が保持する兵器の大半が「張り子の虎」というべき粗悪品であり、多くの中国軍人たちは、まともな軍事訓練を受けていない烏合の衆なのです。対して日本の海上自衛隊は優れた装備を持ち、加えて世界最強の軍隊であるアメリカ軍の支援を受けています。日本のみなさんが正確な軍事的情報を知れば、おそらく中国軍に対する脅威は、ある程度消え去ると思います。  しかし、中国軍は仮に日本との軍事衝突が発生した際、民間人が乗った船を中国艦隊の前に並べ、海上自衛隊が攻撃できないようにするという「人間の盾」など、日本の安保法案の盲点を突いた卑劣な作戦を実行することを機関メディア上で公表しています。今後日本が防衛体制を強化するためには、憲法改正を本格的に検討するべきだと僕は思います。
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>

少しでもかじれば特技? “メンツ第一主義”中国人の「張り子の虎」体質

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イメージ画像(「Thinkstock」より)
 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  1月2日、中国国防部は2隻目の航空母艦を製造し、年内に進水式を行うと発表しました。このニュースを聞いて、「ついに中国が完全なる国産空母を造り出した」と気を吐く中国人もいますが、僕を含めミリタリー事情に関して知識を持つ層は、「どうせまた欠陥船だろうな」と冷ややかな目で見ています。2012年に就役した中国軍初の空母「遼寧」は、旧ソ連時代の中古品を改造したものであり、単独では中国沿海しか航行できません。加えて、中国海軍は実戦経験もなく、艦上機も量産していないため、戦闘能力、空母支援能力ともに低いのです。そのため遼寧は、ネット上で「海上の巨大棺桶」などと揶揄されています。今回製造中の空母の性能は未知数ですが、おそらく中国政府は実際の戦力にするというより、自国の軍事力を国民や諸外国に見せつけるのが目的なのでしょう。「張り子の虎」という言葉を思い出す話ですが、このような虚言壁は中国人独特の国民性なのです。  多くの中国人が最も重要視することとは「メンツ」、つまり見栄や体裁です。僕が中国の企業で働いていたころ、取引先の女性社員と共に日本の方を接待する機会があったのですが、女性社員の名刺には「特技・日本語」と書かれていました。ですが、接待の際、彼女は先方の言葉をまったく理解できず、結局僕がひとりで通訳を行ったのです。その後、「日本語は、どの程度理解できるのか?」と尋ねたところ、彼女は「五十音と、あいさつの言葉を知っている程度」と答えたのです。  このような例は、中国では珍しい話ではありません。僕が就職活動時、「少しでもかじったものがあれば、履歴書の特技欄に書き込め」と教授に教えられました。例えば、大学でフランス語を専攻した生徒は「翻訳ができる」、カラオケで少し練習すれば「歌唱力は歌手レベル」、一回絵画を描いただけで「プロ級のデッサン力」といった具合です。ひどい例になると、プログラム入門書を買った日から「プログラマー」と名乗る生徒も存在しました。こうして同級生たちは、次々と誇張にまみれた履歴書を企業に提示したのです。虚言は中国社会では日常茶飯事であるため、中国の企業は面接時、特技欄に書かれていることを実際に学生に行わせます。そして特技が披露できず不採用となる中国人学生は、後を絶たないのです。  遼寧の例のみならず、現在の中国社会では多くの虚言が行われています。超高層ビルが立ち並び、未来都市のような威容を誇る中国の都市は、一歩裏通りに足を踏み入れると、そこには貧しい人々が暮らすスラム街が広がっています。世界中の経済状態を良化させるといわれたAIIB(アジアインフラ投資銀行)は始動したものの、中国企業の株と人民元の暴落により、行き先は不透明なものになっています。15年に完成した中国初の国産旅客機「C919」は、中国が製造したのは機体、座席のみで、エンジンなど主要な部品のほとんどが外国製品であるにもかかわらず、「5割は国産品だ」と自負する中国人は少なくありません。  日々拡大を続ける中国の軍事力に対し、脅威を感じる日本人は多いでしょう。しかし、国民性と同じく中国軍が保持する兵器の大半が「張り子の虎」というべき粗悪品であり、多くの中国軍人たちは、まともな軍事訓練を受けていない烏合の衆なのです。対して日本の海上自衛隊は優れた装備を持ち、加えて世界最強の軍隊であるアメリカ軍の支援を受けています。日本のみなさんが正確な軍事的情報を知れば、おそらく中国軍に対する脅威は、ある程度消え去ると思います。  しかし、中国軍は仮に日本との軍事衝突が発生した際、民間人が乗った船を中国艦隊の前に並べ、海上自衛隊が攻撃できないようにするという「人間の盾」など、日本の安保法案の盲点を突いた卑劣な作戦を実行することを機関メディア上で公表しています。今後日本が防衛体制を強化するためには、憲法改正を本格的に検討するべきだと僕は思います。
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>

台湾のマック赤坂か? 地方選で“ヤバすぎる”泡沫候補登場「俺は財神だ!」

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上半身裸で、選挙活動をする様子。
 選挙の時期になると必ず話題になるのが、一風変わった立候補者だ。一部の泡沫候補は陰謀論を突然唱えたり、奇抜なフッションで注目を集めたりと、ネット上を騒がせている。そんな日本の変わった立候補者を彷彿とさせる映像が、台湾から届いた。  先ごろ初の女性総統が誕生した台湾では現在、第9回嘉義市立法委員会の選挙も行われている。そして今回立候補した3名の中に、明らかにひとりだけ様子がおかしい人物がいるのだ。  この男の本名は黄宏成。だが、立候補登録書類には「黄宏成台湾阿成世界偉人財神統裁」という名前が書かれている。意訳をすると「世界の偉人で、金運の神で総裁の黄宏成」といったところだろうか。1月7日、台湾の公営テレビにて行われた政見放送で演説するこの男の姿が、ネットを中心に話題となっている。  自称、財神を名乗るこの男は、財神をイメージした衣装を着て登場すると、突然歌いだしたのだ。 「財神が来たぞ! 財神が来たぞ! おめでとう! おめでとう! 財神が来たぞ! 財神が来たぞ!」  政見放送の持ち時間12分の間、歌を披露したほか、 対立候補を厳しく批判したり、嘉義市名物の鶏肉丼を食べたりと、有権者たちに必死に訴えた(https://www.youtube.com/watch?v=TP9d2hthmAw)。  この男は自らの職業を作家や芸術家と名乗り、三輪車に乗って台湾や中国大陸各地の土にキスするという企画を2011年に行い、この頃からネットを中心に少しずつ知名度を得ていったようだ。またその後も、「台湾で一番長い人名」の称号を得るため二度の改名を行い、現在の「黄宏成台湾阿成世界偉人財神統裁」へ。奇抜なフッションと行動がメディアでも取り上げられるようになると、14年に政界入りを目指し、嘉義県の県知事選に立候補。しかし、過激な言論があったとして、選挙委員会から立候補を見送られるという経緯もあった。その後も、台湾地方公職人員選挙などに立候補したが、惨敗している。  中国版Twitter「微博」や台湾のSNSには、この男に対して多数のコメントが寄せられている。 「芸術家ではなく、頭の病気だな」 「終わった。こいつ俺の行ってた大学の出身だ。マジ恥ずかしい」 「選挙って面白いな。いつか投票してみたい」 「政見放送で、こいつの歌を一切笑わず、淡々と手話してる人がシュールで面白すぎる」  日本で例えると、マック赤坂氏とドクター中松氏と又吉イエス氏を足して3で割ったような人物、といったところか。今のところ政治的には期待されていないようだが、バラエティ的には活躍の場があるのかもしれない。 (取材=青山大樹)

「ガソリン代だけで赤字だろ?」「ウケ狙い」“食の安全”を訴え、ランボルギーニで肉まんを出前する男に疑惑の目

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ランボルギーニのドアを颯爽と開ける経営者。白い車体は、肉まんをイメージさせるため?
 つい先日「2時間で6人の客を取る! 時速130kmのBMWで駆けつける『超高速デリヘル売春』が話題に」というニュースをお伝えしたばかりだが、今度はランボルギーニを駆って肉まんを出前する男が現れた。  中国・四川省成都市で肉まん店をオープンした男性が、オープン当日に自身のランボルギーニに乗って出前を行ったと、「中国ニュースネット」(1月6日付)が伝えた。  中国で肉まんは非常にポピュラーな朝ご飯だが、かつては肉の代わりにダンボールを入れたり、飲食産業では食の安全が大きな問題となっている。そこで、経営者自らが高級車に乗っていることを見せて、そんなセコい金儲けはしないというアピールをしたかったようだ。 ちなみにこのランボルギーニによる出前をしてもらうには、1回当たり100個以上の肉まんを注文することが条件。大きな会社で社員用にまとめて注文するような時にしか、利用できそうもないサービスである。  これにはネット民たちも、かなり批判的な目を向けているようだ。
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とても肉まんが100個入っているとは思えないのだが……
「肉まん1個の儲けはいくらだよ? ガソリン代だけで、もう赤字だろ?」 「肉まん100個って、誰が注文できるんだよ。パフォーマンスじゃね?」 「こんなの、単なる宣伝目的のウケ狙いに決まってる」 「ランボルギーニだって、どうせレンタルだろ?」 「だいたい、金持ちになるほど汚い金儲けがうまくなるものだ」 「今の中国、食の安全を言うなら、材料からして大きな問題だろ? それとも、材料の肉も野菜も自分で作っているというのか?」  善人な商人どころか、怪しさ満点の、この経営者。早くも、経営危機に陥りそうな気配である。 (文=佐久間賢三)

韓国でタレントそっくりに整形、一晩で数十万円稼ぐ女も! 中国の新手売春集団「外囲女」とは

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警察に踏み込まれた売春の現場
 中国東部の江蘇省泰州市で、15の省と市にまたがる巨大な売春紹介ネットワークが警察によって摘発された。容疑者の数は3,500人以上、金額は数千万元(数億円)にも及んでいるという。「新華報業ネット」(1月7日付)などが伝えた。  今回の摘発のきっかけは、まったく別の事件に関する捜査からだった。昨年2月、上海に住む女性が、泰州市に住む姪っ子の夫に1,700万元(約3億円)をだまし取られたとして、同市の警察に訴え出た。その男は姿をくらましていたのだが、3月になって妻がまもなく出産するという時に、こっそり戻ってきたところを詐欺罪の容疑で逮捕された。
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昨年3月に逮捕された“外囲女”の喬聖依などは「準ミス・ワールドに選ばれた」という記事まででっち上げ、ネットに掲載していた
 警察が男を取り調べたところ、1,700万元は高利貸しからの借金の返済や高級車の購入、そして女性タレントやファッションモデルの買春で使い切ってしまったという。この“女性タレントの買春”について警察がさらに問いただしたところ、この男は半年の間に160人以上の女性タレントやモデルを相手に買春し、280万元(約5,000万円)も使ったという。それを突破口に警察は捜査を進め、数カ月後、中国各地にまたがる巨大な売春紹介ネットワークを摘発することに成功したというわけだ。  逮捕された女性たちは、実際には本物のタレントでもモデルでもなく、いわゆる「外囲女」と呼ばれる女性たちだった。この外囲女というのは、タレントやファッションモデルを自称しているが、実際のところはそれをウリにして高額で売春を行っている女性たちのこと。モデル業界の外囲(周辺)でこっそりとうごめいていることから、「外囲女」と呼ばれるようだ。  この「外囲女」について、中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、こう説明する。
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でっち上げの写真。いかにも本物っぽく、これにだまされた人も多いという
「“外囲女”という言葉が世間に知られるようになったのは、2013年。中国南部のリゾート地・海南島で金持ちのボンボンたちがパーティーを開いて若い女性たちを相手に乱痴気騒ぎを起こしていたことが明るみになり、この時の女性たちというのが、いわゆる“外囲女”だったんです。半年くらい前から再びニュースでたびたびこの言葉を見かけるようになったので、またぞろこういった売春形態がはやってきたのかもしれません」  どうやら最近は、この外囲女の世界に自ら望んで飛び込んでいく女性が多いようで、今回捕まった外囲女の一人などは、名門大学を卒業したばかりの才女だった。彼女の学生時代の成績は抜群で、そこそこ裕福な家のお嬢さんだったが、周りの同級生たちはもっと金持ちで、彼女らが高級スポーツカーに乗って通学しているのを見て嫉妬。もっと金持ちになってスポーツカーに乗りたいという気持ちから、外囲女の世界に入っていた。泰州市の警察によると、この女性のように見栄や虚栄心から高学歴の女性が外囲女になるケースも少なくないという。  売春ネットワークの中には、女性に韓国で整形手術を受けさせて有名タレントに似た顔立ちにさせるだけではなく、そのタレントの名前と写真が入った身分証明証まで偽造して、女性に持たせて商売させるところも。さらには、ニュース記事をでっち上げ、ネットで配信、女性を本物のタレントやモデルのように見せかけるケースもあるという。  何が本物で何がニセモノなのかわからない、中国の夜の世界。それは中国らしいともいえるのだが、いずれにしても、こういった女性にうかつに手を出さないほうが身のためなのは確かなようだ。 (取材・文=佐久間賢三)

“汚職官僚6万人”の中国でも前代未聞! 村ごと乗っ取った地方議員は、マフィアのボスだった!? 

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法廷に立つ張。マフィアの貫禄も消え去ったようだ(出典:新華網)
 中国「全国人民代表大会」(日本の国会に相当)の下級機関、「市・県人民代表大会」の議員が“マフィアのボス”だったことが判明し、話題になっている。「新京報」(1月11日付)によると、山西省方山県の張志雄議員がマフィア組織を結成し、数々の犯罪行為に手を染めていたというのである。  張は、1989年に国営の中国人民銀行方山支店に就職。すると早速、地元マフィア組織「菜刀団」と手を結んだ。後ろ盾を得た彼は、支店長を恐喝・暴行し、銀行が提供していた駐車場や住居を私的に流用するなどの犯罪行為に手を染めるようになっていった。その後、同県のある村が株主として所有していた鉱山採掘会社の社長を恫喝し、この会社を乗っ取るなど、次第に地元の“顔役”になっていった。  張は以降、マフィアの手下を使って別の鉱山採掘会社の所有する鉱山を次々と非合法な手段で手に入れ、鉱山周囲の村の地下層に存在する鉱物・ボーキサイト採掘に乗り出した。その際、住宅21戸を無許可で取り壊したという。張の報復を恐れて、警察や行政に訴える村人は誰一人いなかった。  2010年になると、地元での影響力を背景に、同県第九期人民代表大会のメンバーに選出された。張はそれまでの悪行を隠すため、議員特権を利用し、厳しく村人たちの行動を監視。村の共産党委員のメンバーも、全員自らの腹心である部下たちで固めた。そんな中、警察当局と国土局は09年と11年に、安全上の問題から張の鉱山採掘会社に家宅捜索に入ろうとしたが、張の手下に邪魔されて何もできず、中止となっていたという。  習近平政権が誕生し、「反腐敗運動」が内陸部にまで浸透した14年12月、ようやく捜索が再開され、張と関係者27名が暴行・恐喝・恫喝・職権乱用など30以上の罪に問われて逮捕・起訴された。15年12月に起訴され、張が所有していた約8,500万元(約15億円)の資金と、数億円相当の不動産などが没収された。中国版Twitter「微博」では、この事件に多くのネットユーザーからコメントが寄せられている。 「ヤクザに乗っ取られた村か。映画化決定だな」 「こんなの氷山の一角! 腐った公務員や政治家は、あと数万人はいるぞ」 「人民代表大会という名前を、マフィア代表大会に変えるべき。裏社会とのつながりがないと、議員になれないんだろ」  中国の政治や社会問題に詳しい香港在住の日本人ジャーナリストは、今回の事件について次のように語る。 「中国政府は、15年に逮捕された汚職官僚・政治家の人数が約6万人に達したと発表しました。そのほとんどが贈収賄などの汚職か、愛人を囲っていたなど女性関係です。今回のように村ごと乗っ取り、暴力や脅迫で村人を支配していた事件は聞いたことがありません。村人たちはいまだに張を恐れていて、警察の捜査に対して被害を訴える人は出てきていないそうです。中国にはまだ4万以上の村があるので、今回のような悪政に苦しんでいるところはほかにも存在していると思います。内陸部に行けば、まだまだ“中世”のような環境なんです」  張が村に与えた一番の損害は、村人の心の傷かもしれない。 (文=青山大樹)

“汚職官僚6万人”の中国でも前代未聞! 村ごと乗っ取った地方議員は、マフィアのボスだった!? 

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法廷に立つ張。マフィアの貫禄も消え去ったようだ(出典:新華網)
 中国「全国人民代表大会」(日本の国会に相当)の下級機関、「市・県人民代表大会」の議員が“マフィアのボス”だったことが判明し、話題になっている。「新京報」(1月11日付)によると、山西省方山県の張志雄議員がマフィア組織を結成し、数々の犯罪行為に手を染めていたというのである。  張は、1989年に国営の中国人民銀行方山支店に就職。すると早速、地元マフィア組織「菜刀団」と手を結んだ。後ろ盾を得た彼は、支店長を恐喝・暴行し、銀行が提供していた駐車場や住居を私的に流用するなどの犯罪行為に手を染めるようになっていった。その後、同県のある村が株主として所有していた鉱山採掘会社の社長を恫喝し、この会社を乗っ取るなど、次第に地元の“顔役”になっていった。  張は以降、マフィアの手下を使って別の鉱山採掘会社の所有する鉱山を次々と非合法な手段で手に入れ、鉱山周囲の村の地下層に存在する鉱物・ボーキサイト採掘に乗り出した。その際、住宅21戸を無許可で取り壊したという。張の報復を恐れて、警察や行政に訴える村人は誰一人いなかった。  2010年になると、地元での影響力を背景に、同県第九期人民代表大会のメンバーに選出された。張はそれまでの悪行を隠すため、議員特権を利用し、厳しく村人たちの行動を監視。村の共産党委員のメンバーも、全員自らの腹心である部下たちで固めた。そんな中、警察当局と国土局は09年と11年に、安全上の問題から張の鉱山採掘会社に家宅捜索に入ろうとしたが、張の手下に邪魔されて何もできず、中止となっていたという。  習近平政権が誕生し、「反腐敗運動」が内陸部にまで浸透した14年12月、ようやく捜索が再開され、張と関係者27名が暴行・恐喝・恫喝・職権乱用など30以上の罪に問われて逮捕・起訴された。15年12月に起訴され、張が所有していた約8,500万元(約15億円)の資金と、数億円相当の不動産などが没収された。中国版Twitter「微博」では、この事件に多くのネットユーザーからコメントが寄せられている。 「ヤクザに乗っ取られた村か。映画化決定だな」 「こんなの氷山の一角! 腐った公務員や政治家は、あと数万人はいるぞ」 「人民代表大会という名前を、マフィア代表大会に変えるべき。裏社会とのつながりがないと、議員になれないんだろ」  中国の政治や社会問題に詳しい香港在住の日本人ジャーナリストは、今回の事件について次のように語る。 「中国政府は、15年に逮捕された汚職官僚・政治家の人数が約6万人に達したと発表しました。そのほとんどが贈収賄などの汚職か、愛人を囲っていたなど女性関係です。今回のように村ごと乗っ取り、暴力や脅迫で村人を支配していた事件は聞いたことがありません。村人たちはいまだに張を恐れていて、警察の捜査に対して被害を訴える人は出てきていないそうです。中国にはまだ4万以上の村があるので、今回のような悪政に苦しんでいるところはほかにも存在していると思います。内陸部に行けば、まだまだ“中世”のような環境なんです」  張が村に与えた一番の損害は、村人の心の傷かもしれない。 (文=青山大樹)

手術費捻出のため、重い心臓病を患う2歳児が自ら空き缶拾い……中国医療保健制度の闇

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ペットボトルを探し、路上を歩く笑笑ちゃん。この写真が、募金のきっかけに
 中国福建省から、また残酷なニュースが入ってきた。「網易新聞」(1月7日付)によると、福建省福州市ビン侯県に両親と3人で暮らす笑笑ちゃん(2歳)は先天性の心臓病を患っており、医師から手術が必要だと宣告された。しかし、手術費用は10万元(約200万円)で、小さな裁縫店を営む笑笑ちゃんの両親がとても工面できるような金額ではない。  さらにこの一家にとって絶望的だったのは、笑笑ちゃんは3歳までに手術をしないと命が助からないという現実だった。手術費を少しでも早く稼ぐため、両親は実家に笑笑ちゃんを預け、都会へ出稼ぎに行った。さらにそれでは足りないので、笑笑ちゃんは祖父母らと一緒に、路上でペットボトルや空き缶の回収をして換金するという生活が始めたのだ。  最初は祖父母だけで空き缶拾いをしていたが、笑笑ちゃんはその姿を真似するようになり、毎日自ら進んで路上で空き缶やペットボトルを拾い集めるようになったという。無邪気にペットボトルを一生懸命拾う笑笑ちゃんの姿が中国のネット上にアップされると、中国版Twitter「微博」を中心に、同情の声が集まった。さらに、中国の医療制度の不備を嘆く者も少なくなかった。 「この少女の笑顔を奪ってはいけない。笑笑ちゃんに募金したい」 「国の医療保険の余剰金は7,600億元(約15兆2,000億円もあるのに、なんで必要としている人に渡らないんだ!」 「こんな小さな女の子ひとりすら助けないで、政治家は何が“中国の夢”だ。笑わせるな」  笑笑ちゃんの記事が拡散されると、中国全土から募金の申し出が殺到し、わずか3日で手術費を大きく超える23万元(約460万円)もの募金が集まった。募金には、笑笑ちゃんと同じ福州市出身の中国の大人気女優・姚晨(36)からのものも含まれていた。笑笑ちゃんは現在、無事に手術を終え快方に向かっており、昨年12月に3歳の誕生日を迎えることができたという。
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拾ってきた空き缶とペットボトルを分別している
 今回、ネットユーザーの善意でひとりの幼児の命を救うことができたが、中国の医療保険制度は一体どうなっているのだろうか? 中国の社会問題に詳しい上海在住のジャーナリストは、次のように指摘する。 「戸籍などによって大きく2つに分類されています。任意加入の農村医療保険、強制加入の都市医療保険(児童や学生は任意)の2種類です。同じ中国人でも、出身地によって加入できる公的医療保険が異なるのです。この2種類の保険制度には医療給付金の金額や給付上限に大きな差があり、圧倒的に都市部が優遇されています。その上、中国の医療機関では代金踏み倒し防止のため、治療費は先払いが多い。医療費をまず自分で支払ったその後、給付金を受け取ることができる制度なのです。中国政府は2020年までに医療制度改革を行うことを発表していますが、その間にも十分な治療を受けられずに亡くなる人は大勢いる」  出身地によって命の重さに差がつけられてしまう悲しい現実が、中国にはあるようだ。 (文=青山大樹)

6歳女児の性器から謎の出血! 中国農村で相次ぐ、祖父による孫娘への“性的イタズラ”

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下腹部に大量の異物を詰め込んでいた女児と、その母親。果たして真相は……?
 本サイトではこれまで、中国の未就学児に起こった性早熟症についてたびたび紹介してきた(参照記事)。性早熟症とは、成長促進剤などを多量に含んだ食品を摂取することで、急激に成長ホルモンが分泌され、女児の場合、「胸が膨らむ」「初潮が訪れる」といった症状が体に表れることを指している。  今回、中国江蘇省蘇北の農村に住む女児の性器から突然出血し、性早熟症が疑われた。しかし、診断の結果、意外な事実が判明した。 「頭條新聞」(1月6日付)によると、ある日の夜、この農村に住む6歳の女児がお風呂に入ろうとした時、母親が女児に出血の跡があることに気がついた。母親はとっさに、誰かから性的暴行を受けたのではないかと疑い、娘を問いただしたが、娘はかたくなに口を割らなかったという。両親はすぐに病院に連れていき、娘を受診させた。  そこで両親は、驚くべき診断結果を目の当たりにする。医師は性早熟症の可能性を否定し、性器内に複数の異物が混入していることを告げたのだ。複数の異物は、性器内部の奥深くまで達しており、レントゲン写真を見た両親に衝撃が走った。女児の膣内から石ころ、貝殻、おもちゃのビーズアクセサリーなど大小異なる10個の異物が見つかったのだ。  さらなる検査により、これらの異物は性器に入り込んでから1~2年ほど経過していることもわかった。さらにこの女児は、母親から今回のことについて尋ねられると、ようやく「おじいちゃんから『何も言うな』と言われている」と証言したことから、女児の祖父が関与した可能性も指摘されている。
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女児のレントゲン写真。大きな棒のような異物が確認できる
 中国版Twitter「微博」には、女児を心配するネットユーザーからコメントが寄せられている。 「1年以上もこんなものが詰め込まれていたら、普通、親が気づくだろ! 農村の親は全然子どもを見ていないんだな」 「もし自分の親が孫にこんなことしたら、殺しちゃうかもしれない」 「子どもが言い訳をするために、おじいさんの名を出したと信じたい」  中国では2012年、祖父が6歳の孫娘の性器に大量のティッシュペーパーや錠剤などを詰め込み、傷害を負わせ逮捕されるという、信じられない事件も実際に発生している。  農村部では実家に子どもを預け、両親だけが都会に出稼ぎに行く家庭が非常に多い。そのような場合、子どものちょっとした変化に気づきにくいという現実もある。子どもにとって体だけでなく心にも大きな傷を残すこのような事件が、なくなることを祈るばかりだ。 (文=青山大樹)

“日本神級組合”SMAP解散報道に中華圏も激震「オフザケはやめて!」「飯島のババァが黒幕なのか?」

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SMAP解散を報じる、香港メディアのニュース(東方日報電子版)
 SMAP解散の一報で日本全国が揺れる中、お隣の中国や香港、台湾などでも解散のニュースはトップで報じられ、大きな反響を呼んでいる。1月13日早朝より、日刊スポーツの報道を引用する形で、中華圏メディアも一斉に解散報道を配信。「SMAP驚きの解散! 木村拓哉以外のメンバーが全員事務所脱退」(網易娯楽/中国)、「結成27年の“日本神級組合”SMAP解散!」(東方日報/香港)、「驚愕! SMAP解散へ キムタクはジャニーズ残留」(自由時報/台湾)など、エンタメニュースはどれもSMAPの話題で持ち切りだ。  中華圏ではSMAPファンも多く、ファンの交流掲示板なども数多い。『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)やSMAPメンバーが出演するドラマは、日本での放映直後にネットなどにアップされ、ほぼリアルタイムでファンが視聴しているほどだ。一方、中国は、SMAPの初の海外公演が行われた国であり(2011年9月/北京)、この中国公演をきっかけにファンになった人も多いという。  中華圏でも絶大な人気を誇るSMAPだけに、中国版Twitter「微博」をはじめ、中華圏のSNS上は悲しみの声があふれている。 「昨日はデヴィッド・ボウイ、今日はSMAP……私の青春は終わったわ」 「今夜は眠れないよ。絶対ヤダ!」 「SMAPよ、オフザケはやめて。受け入れられない!」 「安倍首相が辞職するより、衝撃的なニュースだ」  一方で、今回の解散劇の裏側にあるジャニーズ事務所内の派閥争いについては中華圏ではうまく伝わっていないらしく、「飯島のババァが黒幕なのか?」「飯島マネジャーがSMAPを解散に追い込んだ、許せない」などと、退社してキムタク以外のメンバーを率いることになると報じられているマネジャー・飯島三智氏に対する批判の声も上がっている。  香港紙「アップルデイリー」は、解散の背後に飯島氏とジャニーズ事務所のメリー喜多川副社長の対立の構図を報じ、嵐やNEWS、Kis-My-Fit2など他のグループに影響を及ぼす可能性があると報じている。  日本のみならず、アジア圏でも絶大な影響力を誇った“神級組合”だけに、その影響は計り知れない。 (文=五月花子)