「地獄の沙汰も金次第」というわけで、最も一般的なのが紙幣を模した紙銭。比較的リアルなものから、子ども銀行券のようなものまで、さまざまだ。 一方、ここ数年のはやりといえば、なんといっても最新型のiPhoneだ。あの世で、いったい誰に電話するのかという疑問は野暮である。
パソコンだって、アップル(苹果)製品である。
そして人気自動車ブランドのBMW。ナンバープレートが「MF8888」というのが中国っぽい。MFはおそらく「冥府(Ming Fu)」の略ではないだろうか? 8は、中国で一番縁起のいい数字だ。
そしてなんと、愛人のお供え物まで。男女そろっているのは、男の先祖には美女を、女の先祖にはイケメンをという配慮であろう。
たとえ現世ではボロ家住まいだったとしても、大丈夫。あの世では、レンガ造りの豪邸が用意されるのだ。
それでも足りないものがあるとすれば、「冥都銀行」発行の限度額ナシのクレジットカードで爆買い可能なのである。
中国人たちは、あの世に行っても、煩悩だけはなくならないようである……。 (取材・文=佐久間賢三)



















