上海市の“選挙“で珍現象 トランプ氏が圧勝、蒼井そらが次点で……

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多くの若者が、江沢民やトランプ氏に票を投じた。中には絵を描く器用な有権者も
 ドナルド・トランプ氏が劇的な勝利を収めた米大統領選挙の興奮冷めやらぬ中、時期を同じくして中国では地方都市の下部組織・単位における人民代表選挙が各地で行われた。中国ではいわゆる国政選挙や地方選挙はないものの、都市部では社区(コミュニティ)の選挙、地方では村民委員会の選挙が存在する。  しかし、そこは中国。11月16日に実施された上海市の選挙では、珍現象が起きた。 「明報新聞網」(同日付)が伝えたところによると、同市松江区の社区選挙において、投票所のひとつになっている上海工程技術大学での投票結果が話題を呼んでいるというのだ。この投票所の有権者は学内の寮に住んでいる学生がほとんどなのだが、結果はこうだ。 ドナルド・トランプ 10% 蒼井そら      6% 江沢民       5% その他       18% 棄権        21%  もちろん、彼らが立候補しているわけはないが、同様の現象は、ほかの選挙区でも見られた。「ラジオ・フリー・アジア(RFA)」(同17日放送)によると、別の選挙区では、“ヒラリー・クリントン氏”が優勢だったという。しかし、実際の候補者が過半数の票を獲得できなかったため、再投票が行われている。
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政治家と並んで人気が高かったのは蒼井そら。共産党員になったら、本当に当選しそうだ
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北京市通州区の選挙では、投票用紙に「投好庄厳一票(非常に厳粛な一票を投じよう)」というスローガンを書いた皮肉な有権者も
 こうした選挙では一般民衆に投票権はあるものの、候補者は一方的に選定、実質的な決定権を持つ。つまり、誰もが立候補できるわけではないのだ。特定の人間だけがその権利を持っていることに対する不満が、今回の選挙結果につながっているとRFAは報じている。  同様のケースは、4年前にも上海復旦大学で起こっている。中国の若者は、なぜこのような行動に及ぶのだろうか? 上海でコンサルティング会社を営む日本人は、こう指摘する。 「4年前というと、ちょうど日本で総選挙が行われた直後で、自民党が民主党を圧倒し、再び政権を取り戻しました。そして、先日アメリカでは、予想外の結果ながら、国民全体を熱狂させた。中国の若者は、こうした海外の選挙に触発され、行動を起こしたのでしょう」  単なる悪ふざけではないということか。実際、ネットでは「候補者のことをまったく知らないし、これまでの実績などもわからない。こんな状況で、どうやって選べというんだ?」「候補者が選挙活動をしているところを見たことがないし、ポスターが貼られているのも見たことがない」「人民を愚弄している」など、怒りの声が噴出していた。  中国では、彼ら若者世代が政治の中心になるまでは、到底民主化を実現できないだろう。 (文=中山介石)

これぞチャイニーズドリーム!? “中国一の資産家”アリババ創業者が、自身と激似の極貧少年に経済支援

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くだんの少年とマー氏本人。親子以上にそっくりだ(百度百科)
 11月11日の「独身の日」、中国最大のECサイトを運営するアリババグループは昨年に続き大セールを行い、日本円でなんと1兆9,000億円という売上額を記録した。グループの会長、ジャック・マー(馬雲)氏の個人資産は3兆円ともいわれており、事実上、中国一の資産家である。  そんな彼が、片田舎に住む極貧少年に奇跡をもたらしたと、話題になっている。 「人民日報」(11月3日付)によると、江西省吉安市の小さな農村に暮らす8歳の少年、ファン・シャオチン(范小勤)は、親の仕事を手伝うため、小学校に通えない生活を送っていた。家族構成は、事故で足を切断し身体障害者となった父親、子どもの頃から小児麻痺を患っている母親、認知症を患う祖母と、シャオチンと同じように学校に通えない兄の5人。極貧生活を送るシャオチン一家だったが、ある特徴が、彼らの運命を大きく変えることとなった。この少年、顔がマー氏に激似だったのだ。  昨年、偶然この村を訪れた人物が「ジャック・マーに似ている」としてシャオチンの写真をSNSに掲載したところ、徐々に中国国内で拡散されていき、彼について報じるメディアも現れ始めた。  そんな中、メディアを通じ、シャオチンの境遇を知ったマー氏本人が、彼が学校に通えるように経済援助を申し出たのだ。その上、大学まで進学できるよう、学費も提供すると発表。さらにマー氏は、シャオチンの写真を初めて見た時の感想として、「てっきり私が小さい頃の写真を、知り合いがネットに掲載したのかと思ったよ。小さい頃はわんぱくで、走り回って遊んでいるうちに、洋服のボタンもほとんどなくしてしまうような少年だった」と、子ども時代を懐かしむようにSNSにコメントを寄せている。
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マー氏本人の幼少期時代の写真(一番左)。確かに、シャオチンとそっくりだ
 奇跡は、これだけではなかった。シャオチン一家の暮らしぶりを知った地元政府関係者が視察に訪れ、毎月の食料配給、生活費の補助、住宅の改修費などの援助を申し出たのだ。政府関係者は、2020年まで一家に援助していく方針だという。  マー氏といえば、幼少期は経済的に恵まれず、英語教師の職から現在の地位まで上り詰めた苦労人だ。そんな自らの幼少期を彷彿とさせる少年に、彼は居ても立ってもいられなかったのだろう。  ただ、シャオチンのような境遇の子どもたちは、中国全土に何千万人と存在する。そんな子どもたちにも、マー氏の天文学的な資産の一部を分け与えてほしいものだ。  (文=青山大樹)

中国地方役人が“賄賂ロンダリング”!? オークションに出品された、総額1,200万円超の高級品に疑惑の目

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腐敗撲滅運動で現金のやりとりはご法度だが、プリペイドカードなら許されるという
 中国拍売行業協会(中国オークション業協会)の発表によると、2015年の国内のオークション落札額の合計は256億6,000万元(約4,105億6,000万円)に達するという。中国経済が減速しているとはいえ、富裕層の利用が多いオークション市場は、依然として活況を呈しているようだ。  そんなオークションに出品された品物が、物議を醸している。11月19日に湖北省武漢市で行われたオークションに先立って公開された出品物は、書画や工芸品、ジュエリー、腕時計、電子製品、記念硬貨、切手、プリペイドカード、金券、有価証券報告書、酒類など、その数159種類に及び、開始価格の合計は80万元(約1,280万円)を超える。とはいえ、出品者がただの金持ちなら話題になるような話でもないが、問題は、同市の役人が出品していることだ。さらに、それらは上納品だという。 「長江日報」(11月14日付)などによると、特に注目すべきは酒で、高級とされる茅台酒が2本と五粮液が6本含まれているという。茅台酒は50年ものと15年ものが1本ずつで、市場価格はそれぞれ3万元(約48万円)を超える。  ほかにも、フランスの高級筆記用具メーカー・パーカーのペン1万1,800元(約19万円)、大手宝飾品店・周大福の金のネックレス3万4,800元(約56万円)など、ぜいたく品が含まれている。  しかし、不自然に数が多かったのは、スーパーや百貨店などのプリペイドカードだ。全部で56枚あり、いずれも1万元(約18万円)分ほどのものだったという。その理由を、中国の役人に詳しいコンサルティング会社社長が、こう指摘する。
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オークションは、ぜいたく品を合法的に換金するマネーロンダリング!?
「習近平政権になってから、汚職への取り調べが強化されているのは周知の通りですが、抜け道があるのも中国。現金の受け取りはアウトですが、品物やプリペイドカードなら見逃されるため、口利きへの見返りとして多用されているのです」    報道を受け、ネット上では「これが上納品だって? じゃあ、どういうのを賄賂っていうんだ」「使い切れなかったものを出品しているだけだろう」「出どころがバレなそうなものは自分で使って、バレそうなものをオークションに出しているのでは」「たったの80万元? ひとりの貪官(註:欲が深く、賄賂などをむさぼる役人)が手にする額は、こんなもんじゃないだろう」などと手厳しい意見が多い。これらの品は、氷山の一角にすぎないということか。  賄賂は品物やプリペイドカードで受け取り、オークションで換金。そんな賄賂ロンダリングが、中国のオークション市場を支えている!?  (文=中山介石)

在米華人が大激怒! 全米最大規模のデパートが、南京大虐殺をモチーフにしたTシャツを販売

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SNSで拡散されたTシャツのデザイン。まさに処刑の瞬間だ(人民日報)
 全米で最大規模の高級大型チェーンデパートとして知られる「ノードストローム」 で販売されたTシャツが原因で、現地の華人だけでなく中国本土の中国人も怒り心頭となっているという。 「人民日報」(11月12日付)によると、ノードストローム社のオフィシャル購入サイトで販売されていたTシャツには、南京大虐殺をモチーフにした写真がプリントされており、これに対して在米華人がホワイトハウスを巻き込み、政治問題化しようと署名活動を始めているという。
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ノードストローム社の公式サイトで販売されていた、実際の写真
 Tシャツにプリントされた写真には、南京大虐殺を描いた映画『南京!南京!』のワンシーンが使用されており、日本兵に処刑される中国人の様子が大きくプリントされていた。発売開始直後、アメリカの華人コミュニティーを中心に、SNSでこのTシャツの写真が広まり、事態は深刻化。中には、アメリカ政府の公式ホームページに嘆願書を提出し、政治介入を呼びかけるといった署名活動などの動きも見られた。  アメリカ在住の華人たちはFacebookなどのSNSで、次々と「もしアメリカ人がアフリカ人奴隷を処刑しているような写真がTシャツになったらどうなんだ? 中国人の気持ちを考えろ!」「アメリカ人は南京で何があったのか知っているのか! 冗談では済まされないぞ! 謝っても許されない!」などと、怒りのコメントを次々とアップされている。
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公式SNSで謝罪を発表するノードストローム社
 今回の件に関して、ノードストローム社側は公式ホームページ上で、多くの人の感情を傷つけてしまったことへの謝罪や、すでに該当商品を販売停止とし、在庫はすべて処分したことを発表。しかし、それでもなかなか事態が沈静化しないことから、このTシャツを販売したブランド会社も公式ホームページで、特定の民族を傷つける意図がなかったと謝罪した。また、TシャツをデザインしたデザイナーのAndrea Marcaccini氏もSNS上で、「Tシャツでは、いまだ論争の続く出来事をあえて表現することで、美しい未来を考えるきっかけになればいいと思い、制作した。申し訳なかった」とコメントを寄せている。  そもそも南京事件においては、その全容において,いまだ日中間の主張の隔たりが大きく、議論が続いている状態だ。今回の問題に関しては、いまだアメリカの華人コミュニティーでは批判の声がやまず、しばらくほとぼりは冷めそうにない。 (文=青山大樹)

米国から「トランプマスク」20万個超の大型受注で、中国に早くもトランプバブルが到来中!

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トランプマスクを自ら掲げるトランプ氏。果たして、これはどこ国の製品か?
 先日の大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選して以来、アメリカでは各地で反トランプデモが巻き起こる一方、ヨーロッパでは各国首脳たちがトランプ氏の当選を歓迎したりと、世界中でさまざまな動きが起こっている。  そんな各国を尻目に、中国広東省深セン市では、早くも“トランプバブル”が到来中だという。  広東省といえば、かつて“世界の工場”と呼ばれていた、中国の中でも特に製造業が盛んな地域。省の地域総生産(GDP)は1兆ドルを超えており、同国第1位。これは、韓国のGDPにほぼ匹敵する数字だ。  ただ最近は、最低賃金の高騰や人民元高の影響による貿易不振などから、一時の勢いが衰えつつあった。
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工場の乾燥室に並ぶ、型抜きされたばかりのゴムマスク
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ゴムマスクに下塗りをしたところ。トランプ氏に似ているような似てないような
 そんな中、アメリカ大統領選挙が始まって以来、昼夜フル稼働して生産にいそしんでいる工場があると、地元紙の「深セン晩報」が伝えている。それは、ゴム製のマスク(お面)を製造する工場である。  今年4月に入り、その工場にはアメリカからヒラリー・クリントン氏とトランプ氏のマスクを注文する次々とオーダーが入ってきていた。そのうちの90%は、トランプ氏のものだったという。  そして11月8日にトランプ氏当選が決まると、工場はトランプ氏のマスク生産一色に。これまでに20万個以上のマスクを製造して箱に詰め込み、中国の税関での通関を待っている状態だ。その後、船に詰め込まれてアメリカに送られ、半年後にはトランプマスクがアメリカの消費者の元に届けられることになっている。
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手で一つひとつ着色していくのだろうか? これで20万個も作るとは……
 ちなみに、日本の埼玉県にあるゴム製マスク工場でも、同じようにトランプマスクの製造に追われているが、報道によると、すでに約1,870個のマスクを出荷し、トランプ氏の当選が決まった後、さらに2,000個の追加オーダーが入ったという。  中国と日本の工場で同じように作られているトランプマスクであるが、大きな違いは生産量。日本の工場では4,000個以下であるのに対し、中国の工場は20万個以上。これは、日本の工場の製品が主に日本市場向けであるのに対し、中国の工場のものはアメリカ市場向けであることが理由として考えられる。  ちなみに、中国製の製作価格は1個30元(約50円)ほどで、輸送費や関税などを入れても、コストはせいぜい100円程度だろう。  トランプフィーバーもしばらくすれば収まり、トランプマスクの注文も素早くなくなるのだろうが、需要の急激な増加に対し、安価な大量生産で迅速に対応したあたり、さすがは中国、といったとことだろう。 (文=佐久間賢三)

米国から「トランプマスク」20万個超の大型受注で、早くも中国にトランプバブルが到来中!

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トランプマスクを自ら掲げるトランプ氏。果たして、これはどこ国の製品か?
 先日の大統領選挙でドナルド・トランプ氏が当選して以来、アメリカでは各地で反トランプデモが巻き起こる一方、ヨーロッパでは各国首脳たちがトランプ氏の当選を歓迎したりと、世界中でさまざまな動きが起こっている。  そんな各国を尻目に、中国広東省深セン市では、早くも“トランプバブル”が到来中だという。  広東省といえば、かつて“世界の工場”と呼ばれていた、中国の中でも特に製造業が盛んな地域。省の地域総生産(GDP)は1兆ドルを超えており、同国第1位。これは、韓国のGDPにほぼ匹敵する数字だ。  ただ最近は、最低賃金の高騰や人民元高の影響による貿易不振などから、一時の勢いが衰えつつあった。
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工場の乾燥室に並ぶ、型抜きされたばかりのゴムマスク
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ゴムマスクに下塗りをしたところ。トランプ氏に似ているような似てないような
 そんな中、アメリカ大統領選挙が始まって以来、昼夜フル稼働して生産にいそしんでいる工場があると、地元紙の「深セン晩報」が伝えている。それは、ゴム製のマスク(お面)を製造する工場である。  今年4月に入り、その工場にはアメリカからヒラリー・クリントン氏とトランプ氏のマスクを注文する次々とオーダーが入ってきていた。そのうちの90%は、トランプ氏のものだったという。  そして11月8日にトランプ氏当選が決まると、工場はトランプ氏のマスク生産一色に。これまでに20万個以上のマスクを製造して箱に詰め込み、中国の税関での通関を待っている状態だ。その後、船に詰め込まれてアメリカに送られ、半月後にはトランプマスクがアメリカの消費者の元に届けられることになっている。
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手で一つひとつ着色していくのだろうか? これで20万個も作るとは……
 ちなみに、日本の埼玉県にあるゴム製マスク工場でも、同じようにトランプマスクの製造に追われているが、報道によると、すでに約1,870個のマスクを出荷し、トランプ氏の当選が決まった後、さらに2,000個の追加オーダーが入ったという。  中国と日本の工場で同じように作られているトランプマスクであるが、大きな違いは生産量。日本の工場では4,000個以下であるのに対し、中国の工場は20万個以上。これは、日本の工場の製品が主に日本市場向けであるのに対し、中国の工場のものはアメリカ市場向けであることが理由として考えられる。  ちなみに、中国製の製作価格は1個30元(約50円)ほどで、輸送費や関税などを入れても、コストはせいぜい100円程度だろう。  トランプフィーバーもしばらくすれば収まり、トランプマスクの注文も素早くなくなるのだろうが、需要の急激な増加に対し、安価な大量生産で迅速に対応したあたり、さすがは中国、といったとことだろう。 (文=佐久間賢三)

国を挙げてのイジメ撲滅運動も効果なし? 女子中学生が同級生に“生ゴミ礼拝”を強要「被害少女は放心状態で……」

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ひざまずいてゴミをより分ける女子中学生
 当サイトでは、これまでもたびたび中国で起こった校内暴力や陰湿なイジメのニュースをお伝えしてきたが、その暴力の連鎖はいまだ収まる気配を見せない。  先日、ネット上に1本の動画がアップされた。それは、中学校と思われる場所で、女子生徒が陰湿なイジメを受けている映像だった。  くだんの女子生徒は生ゴミがいっぱいのゴミ箱の前にひざまずくと、自らその中に頭を突っ込んでいく。彼女が頭を上げると、ゴミ箱の前に立っていたジャージ姿の同級生Aがゴミ箱に蹴りを入れ、何か叫んだ。周りからは、ほかの同級生たちのはやし立てる声が聞こえる。女子生徒は、今度は手でゴミをかき分け、再びひざまずいてゴミ箱に頭を突っ込んだ。
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自ら勢いをつけて、頭をゴミ箱に突っ込んでいく
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同級生が足で頭をグイグイと押さえつける。イジめているほうも、女子のようだ
 しばらくして立ち上がると、彼女の口に何かがくわえられている。どうやら棒付きキャンディの残りのようだが、Aはすぐさまそれを奪い、またゴミ箱の中に放り込んだ。女子生徒は再びひざまずいてゴミ箱に頭を突っ込み、同じ動作を繰り返す。  そして3度目、女子生徒がゴミ箱に頭を突っ込んだところで、Aが足で彼女の頭を何度もグイグイと下に押しつける。誰も止める者はおらず、逆にはやし立てる声のほうが大きくなる。  女子生徒は放心状態なのか、抵抗することも泣きだすこともなく、同じ動作を何度も繰り返す。  中国事情に詳しいフリーライターの吉井透氏は、度重なる校内暴力に対する政府の対応について、次のように説明する。 「校内暴力やイジメが大きな社会問題になっていることから、政府は今年に入り、各学校に対してイジメを撲滅するよう通知を出していましたが、一向に収まる気配がない。そのため、先日には教育部門などから、校内暴力やイジメを行った生徒には矯正教育や処罰を施し、それでも収まらず何度も繰り返す場合は特別教育施設に送り込む措置も必要だという意見書が出されたほどです。一方、一般市民たちからは、イジメを行った生徒に対しては未成年保護を適用せず、厳重に処罰すべきだという声も上がっています」  国が経済的に豊かになっていく一方で、荒れていく教育現場。日本でもかつて同じようなことが起こったが、中国の若者たちの怒りの対象は、いったいなんなのだろうか? (取材・文=佐久間賢三)

「トランプ氏の勝利は想定内」米大統領選で、中国人がメディアに“洗脳”されなかったワケ

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 こんにちは、中国人漫画家の孫向文です。  11月8日に行われたアメリカ大統領選挙において、共和党候補のドナルド・トランプ氏が当選しました。今回の大統領選では、アメリカをはじめ、世界各国のメディアは民主党候補のヒラリー・クリントン氏の当選を予想していたため、この結果は大反響を呼びました。 ■メディアに洗脳されない中国国民  一方、中国メディアは比較的中立的な立場で大統領選を報道していましたが、大多数の中国人にとって、トランプ氏の勝利は想定内でした。彼らがメディア報道に“洗脳”されなかった理由は、商業的な意味合いでリベラル、平和主義的な報道を行うことが多い資本主義国家のメディアに比べ、中国メディアは、政府の都合のため誇張・捏造された情報を毎日のように報道しています。そのため、多くの中国人がメディア報道に対し、懐疑的になっているのです。  新聞、テレビなどアメリカの主要メディア27のうち、トランプ支持を表明したのはわずか2つだったそうです。トランプ氏はその事実を知り、自身のTwitterに「不公平だ!」と書き込みましたが、僕自身も報道の偏向性を感じました。中でも、中国人の僕にとって一番容認できない記事は、3月24日付のニュースサイト「ニューヨーク・タイムズ」中国語版に掲載されたものです。記事のタイトルは「なぜ、中国人がトランプ氏を支持しているのか?」。トランプ氏の提唱するイスラム教徒弾圧や中国の海洋進出に触れ、トランプ氏の政策は中国にとって都合がいい、という内容が書かれていました。確かにこれらの一部は事実ですが、中国版Twitter「微博」上に「川普粉糸団」というトランプ氏のファンコミュニティが存在することに言及し、「毛沢東を崇拝する中国人は、同じく独裁的なトランプを支持している」と、毛沢東の体にトランプ氏の顔を合成した写真を掲載しました。  しかし、「川普粉糸団」の参加者は、不法入国者の強制送還などトランプ氏の「法治精神の貫徹」に共感しているのであり、独裁的な面を支持しているわけではありません。しかも彼らは、欧米風の民主主義、いわゆる「普世価値観」(普遍的な価値観)を支持する人が大半です。そのため、ニューヨーク・タイムズの記事内容に多くの中国人が反発し、サイトのコメント投稿欄には「トランプ氏は民主、法治の理念を貫徹する素晴らしい人物だ」「アメリカの左派層は社会主義を浸透させ、自国を蝕んでいる。(トランプ氏を)中国共産党と比較するなんて、侮辱だ」「トランプ氏を毛沢東に例えることは、公衆への信用をなくす行為」などと批判的な書き込みが殺到しました。 ■ある意味、中立的な機関メディア  僕自身はトランプ氏が当選した後、アメリカのメディアは彼に対する認識を改めると思ったのですが、全米各地で反トランプデモが発生していることや、大統領選後に株価が暴落したことを大々的に報道するなど、スタンスをまったく変えませんでした。日本や香港のメディアも、大半がアメリカに追従したような報道を繰り返しており、僕は失望しました。そんな中、中国メディア「鳳凰衛視」が「日本の安倍首相がトランプ氏と急いで会談する真意は?」「アメリカの内向化で、日本の防衛体制に不安が」「トランプ氏は日本に核兵器保有を容認したが(その後、否定)、被爆国の日本国民は許さないだろう」という中立、客観的な記事を掲載しました。  僕自身は、「米軍基地撤退」を掲げるトランプ氏の大統領就任をきっかけに、日本国憲法9条第2項「目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」を削除し、自衛隊を国防軍化するべきだと思います。仮に本当にアメリカ軍が撤退した場合、日本の国防は瀬戸際を迎えます。今回の大統領選は、日本がアメリカ依存の防衛体制から脱却を図るきっかけとなるかもしれません。  防衛体制の変革が必須になっているにもかかわらず、憲法改正を訴える主要メディアはごく一部です。日本のみなさんは報道をうのみにするのではなく、自身が正しいと思う主義主張を選ぶべきです。そのためには、中国人のメディアに対する懐疑的な姿勢は、ある意味、参考になると思います。 ◆「チャイナめった斬り」過去記事はこちらから
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●そん・こうぶん 中華人民共和国浙江省杭州市出身の31歳。中国の表現規制に反発するために執筆活動を続けるプロ漫画家。著書に、『中国のヤバい正体』『中国のもっとヤバい正体』(大洋図書)、『中国人による反中共論』(青林堂)、『中国が絶対に日本に勝てない理由』(扶桑社)がある。 <https://twitter.com/sun_koubun>

逆恨みした女が知人女性を襲撃! 腹を斧でかっさばき、腸をわしづかみに…… 

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今回の現場のものと思われる写真だが、それにしては出血量が少ない
 10月末、中国東部にある山東省の省都・済南市で、身の毛もよだつ恐ろしい殺人未遂事件が起こった。  地元紙「斉魯晩報」によると、10月31日の午後、同市に住む女性・薛(シュエ)さん(43)が外出するために家のカギを閉めようとしていたところ、突然、一人の女に背後から襲われ、腹をナイフで突き刺さされた。薛さんが「助けて!」と叫びながら相手を見ると、その女は知り合いの柴(ズー/46)だった。  柴はなおも、ナイフで薛さんを切りつけようとする。そこにちょうど隣人が通りかかり、柴のナイフを奪うことができたのだが、なんと柴は、持っていたバッグから今度は斧を取り出し、それを振り回して再び薛さんに切りかかってきたではないか。驚いた隣人は、これはかなわないと思い、警察を呼びにその場を離れてしまった。  しばらくして、ようやく警察官が現場に駆けつけると、柴が薛さんの体の上にのしかかった状態で2人は殴り合いをしているところだった。  地面に体を押し付けられた薛さんが「おなかが、おなかが……」と叫んだため、警察官が目をやると、驚いたことに柴が薛さんの腸を握りしめている。 「その手を離せ! さもないと大変なことになるぞ!」と叫んだものの、柴は聞く耳を持たない。斧をなんとか奪うことができたものの、腸を握る手は離さない。このままでは薛さんの命に危険が及ぶと判断した警察官は、警棒を柴の腰に叩きつけ、なんとか腸から手を離させることができた。  その時、すでに薛さんの腸は体内からかなりの部分が引き出されており、意識が朦朧としていた薛さんは、すぐさま病院へ運ばれて治療を受けた。頭部に4カ所の傷を負い、腸が引き出された腹部の傷は長さ10数センチ、腸の一部は破裂状態だったというが、一命は取り留めたという。  警察の調べによると、柴と薛さんは、一昨年から昨年にかけて一緒に商売をしており、その間に柴は日本円で100万円ほど損したが、逆に薛さんのほうはかなり儲けたと思い込み、薛さんのことを恨んでいたという。それに加え、独身の薛さんは柴の男友達と知り合いだったため、柴は2人が実は男女関係にあるのではないかという疑いも持っていた。  柴の供述によると、今年初めに乳がんにかかっていると診断されていたという。そんな中、10月19日の夜に柴がこっそり薛さんの家に行き、ドアに耳を当てて中の様子を盗み聞きしていたところ、薛さんが電話口で「極楽に行く」などと話しているのが聞こえた。柴はそれを、自分がもうすぐ死ぬと薛さんが言っているのだと思い、薛さんに対して殺意を持ち始めた。  柴は「ひとつも後悔していない。自分の命ももう長くないから、彼女を殺してやろうと思った」と話しており、警察は柴が殺意を持って行った犯行であることは明らかだとしている。  被害者の薛さんの命に別状がなかったことは幸いだったが、それにしても、人の腸を引きずり出して離さないとは、恨みつらみというのは恐ろしいものである。 (文=佐久間賢三)

逆恨みした女が知人女性を襲撃! 腹を斧でかっさばき、腸をわしづかみに…… 

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今回の現場のものと思われる写真だが、それにしては出血量が少ない
 10月末、中国東部にある山東省の省都・済南市で、身の毛もよだつ恐ろしい殺人未遂事件が起こった。  地元紙「斉魯晩報」によると、10月31日の午後、同市に住む女性・薛(シュエ)さん(43)が外出するために家のカギを閉めようとしていたところ、突然、一人の女に背後から襲われ、腹をナイフで突き刺さされた。薛さんが「助けて!」と叫びながら相手を見ると、その女は知り合いの柴(ズー/46)だった。  柴はなおも、ナイフで薛さんを切りつけようとする。そこにちょうど隣人が通りかかり、柴のナイフを奪うことができたのだが、なんと柴は、持っていたバッグから今度は斧を取り出し、それを振り回して再び薛さんに切りかかってきたではないか。驚いた隣人は、これはかなわないと思い、警察を呼びにその場を離れてしまった。  しばらくして、ようやく警察官が現場に駆けつけると、柴が薛さんの体の上にのしかかった状態で2人は殴り合いをしているところだった。  地面に体を押し付けられた薛さんが「おなかが、おなかが……」と叫んだため、警察官が目をやると、驚いたことに柴が薛さんの腸を握りしめている。 「その手を離せ! さもないと大変なことになるぞ!」と叫んだものの、柴は聞く耳を持たない。斧をなんとか奪うことができたものの、腸を握る手は離さない。このままでは薛さんの命に危険が及ぶと判断した警察官は、警棒を柴の腰に叩きつけ、なんとか腸から手を離させることができた。  その時、すでに薛さんの腸は体内からかなりの部分が引き出されており、意識が朦朧としていた薛さんは、すぐさま病院へ運ばれて治療を受けた。頭部に4カ所の傷を負い、腸が引き出された腹部の傷は長さ10数センチ、腸の一部は破裂状態だったというが、一命は取り留めたという。  警察の調べによると、柴と薛さんは、一昨年から昨年にかけて一緒に商売をしており、その間に柴は日本円で100万円ほど損したが、逆に薛さんのほうはかなり儲けたと思い込み、薛さんのことを恨んでいたという。それに加え、独身の薛さんは柴の男友達と知り合いだったため、柴は2人が実は男女関係にあるのではないかという疑いも持っていた。  柴の供述によると、今年初めに乳がんにかかっていると診断されていたという。そんな中、10月19日の夜に柴がこっそり薛さんの家に行き、ドアに耳を当てて中の様子を盗み聞きしていたところ、薛さんが電話口で「極楽に行く」などと話しているのが聞こえた。柴はそれを、自分がもうすぐ死ぬと薛さんが言っているのだと思い、薛さんに対して殺意を持ち始めた。  柴は「ひとつも後悔していない。自分の命ももう長くないから、彼女を殺してやろうと思った」と話しており、警察は柴が殺意を持って行った犯行であることは明らかだとしている。  被害者の薛さんの命に別状がなかったことは幸いだったが、それにしても、人の腸を引きずり出して離さないとは、恨みつらみというのは恐ろしいものである。 (文=佐久間賢三)