
Airbnbで貸し出されていた李さんの部屋。こんなにきれいだったのだが……
日本でも急速に普及している民泊サイト「Airbnb」。中国人たちもこれを利用して、国内旅行の際には民泊をしているようである。
しかし、マナーが悪い宿泊客も多く、自分が所有する家を民泊に提供するには依然としてリスクがあるようだ。
浙江省杭州に住む李さんは、自身がかつてヨーロッパ旅行で民泊を楽しんだことから、市内に所有する135平米のマンションの部屋を改装し、2年ほど前から民泊営業を行っていた。
これまで多くの外国人旅行客が李さんの部屋を利用し、何も問題は起こらなかったが、今年2月下旬、同じ市内に住む朱という女性から、「3月3日に友達が来るので、部屋を一晩借りたい」という申し込みがあった。
最初は1名のみ宿泊という話だったが、その後、6名が宿泊、それに加えて12名が部屋で一緒に食事をするという連絡があった。
部屋で宴会でもされるのではないかと心配した李さんは、Airbnbのカスタマーサービスに相談したが、「心配だというだけでは、予約をキャンセルすることはできない」と言われ、仕方なく朱に直接連絡して「室内で宴会をして大騒ぎすることは禁止」だと何度も念を押し、朱も了承していた。

テーブルの上にはパーティーの残骸が
ところが、部屋を貸した翌日に李さんが部屋を確認に行ってみると、あたり一面にゴミが散らばり、まるでゴミ屋敷のような状態になっていた。床には動物の糞らしきものが放置されていた上、家具は勝手に動かされ、テーブルの上には酒の空き瓶や食べ残し……。さらに壁には、誕生日会用の飾りつけがくぎで打ちつけられていたという。また、室内は禁煙にもかかわらず、タバコの吸い殻が何本も転がっていた。そこで宴会をしていたことは明らかだった。

ハッピーバースデーの飾りまでが、壁にくぎで打ちつけられていた
李さんはすぐさまAirbnbにクレームを入れ、朱に清掃費と損害賠償として2,000元(約3万2,000円)を支払うよう求めたが、断られてしまった。
そこで李さんは、朱に直接連絡すると、部屋を汚したことについては謝罪したものの、「自分は早く帰ったので、彼らが部屋を汚したことは知らなかった」と、すっとぼけた。さらに2,000元の支払いについては同意せず、「代わりに誰かをよこして掃除させる」と言ってきた。
Airbnbから責任逃れされ、借り主から損害賠償も取れず、無力感に襲われた李さんは、自分の部屋をAirbnbのサイトから削除し、もう二度と民泊に出さないことを決めたという。
日本に来る中国人旅行客による民泊でのトラブルは伝わってこないが、これから利用者が増えるにつれて、いつ同じような被害に遭う部屋が出てくるかはわからない。
(文=佐久間賢三)