地銀にダマされた中小企業を死に追いやる中国工業団地の実態

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緊急経済対策について報じる
1月12日付朝日新聞より
 1月11日に閣議決定された緊急経済対策に、国際協力銀行(JBIC)と民間銀行などが出資するファンドを創設して、中小企業の海外進出を支援する事業が盛り込まれた。しかし、現実には中小企業が海外進出をするにはリスクも多い。これまでの中国進出ブームにおける多くの失敗を顧みるまでもなく、冷静な判断が中小企業には求められる。  ところが、その判断をゴーサインに追い込む状況が固められている。カギとなるのが、「中小企業金融円滑化法」(金融モラトリアム法)の期限切れである。この法律は、国民新党代表だった亀井静香議員の発案で2009年に施行され、中小規模の企業などの借り手から返済計画の変更(返済負担の軽減)を申し込まれた場合、銀行ができる限り要望に応じるよう義務付けられたもので、借り手の負担は大きく軽減されているものだ。  もともとは2011年3月末までの時限立法だったのだが、期限が2回延長され、いよいよ今年の3月末をもって終了するが、同法による影響の大きさは、以下の通り大きなものだ。 「金融庁がまとめた12年3月末時点の『貸付条件の変更等の実施状況』によると、それがハンパな金額でないことが分かる。全国1521金融機関に対する申し込み件数(累計)は313万3742件で、条件変更が実行されたのは289万3387件。条件を見直した債権の合計は79兆7501億円に上る。すさまじい金額である。このほか、住宅ローンの返済条件を見直した個人が20万4260人で、見直し額は3兆1610億円である」(当サイト掲載記事『金融モラトリアム法の終了でペーパーカンパニーが乱立する?』<2012年10月26日付>)  つぎ込まれた資金が巨額だけに、その副作用も甚大だ。この289万件以上の条件変更がなされた債権の一定割合が、金融モラトリアム法の期限が切れた後に不良債権化すれば、その倒産件数や金額規模はすさまじい水準になる。 ●詐欺に手を染める地銀・信金  その期限切れが近くなった現在、不穏な動きを見せている勢力がある。  中小企業に融資をしている、一部の地方銀行(地銀)や信用金庫(信金)だ。この不穏な動きの動機について、ある金融専門家はこう解説する。 「地銀も信金も金融モラトリアム法が期限切れになれば、融資先の倒産や不良債権化は避けがたく、担保価値の範囲内でも融資した資金の回収が危ぶまれる。さらに、現状は消費税の増税も決まっており、融資先企業の見通しも暗い。そこで、地銀や信金は、期限が切れて倒産する前に貸しはがしをして、早期に融資を回収しておきたい。しかし、露骨な貸しはがしには世論の目が光っているので、なんとかして貸しはがしの大義名分がほしい」  そこで、それらの回収を急ぐ両者が目をつけたのが、融資先の中小企業の、中国などアジアへの進出を推進する手口なのだ。先の金融専門家によると、その手口はこうだ。   「例えば、自宅や工場合わせて時価2億円程度を担保にしている融資先の中小企業があったとしても、日本国内の融資案件には融資金額規制があるため、銀行は一定金額(例えば、土地は公示地価の6割)までしか融資はできない。そこで、銀行員がそうした企業を訪問し、追加融資を断りながら、次のようにささやくんですよ」  それは、こんな内容だという。 「国内はもう需要がないから、中国やアジアなど海外市場に進出し、売り上げが伸びる事業計画にしたほうがいいのではないですか? それなら銀行の審査も通りやすいですよ。今は中国に○○業界の部品をつくっている日系企業が集まった工業団地があって、そこは大手メーカーの中国市場担当の偉い人がつくった工業団地ですから安心でしょうし、進出をサポートしている専門のコンサルタントも知っていますから、よかったら個人的にご紹介しましょうか?」  この進出の話の裏には、金融機関側にとって実においしい仕組みが用意されている。  金融機関は、海外案件なら融資額の規制が適用されないから、追加で貸せるようになる。しかも今は、政府から中小企業の海外進出にはさまざまな補助金がある。追加融資分の保証は信用保証協会などの政府機関がしてくれるため、金融機関は倒産時のリスクをとらずに規制枠を超えて貸すことができ、貸し出しが増えれば利子収入も増え、業績も上がる。 ●ヒト・技術・カネを身ぐるみ剥がされる“死の”工業団地  しかし、話はこれだけではない。このような多くの中小企業が送り出される先は、中国やアジア諸国の実態に詳しい人の間では、裏では穏やかではない呼称で呼ばれている場所が多いのだ。 「日本の会社が、それこそ100社以上も進出しているはずの工業団地などを紹介される。なのに、それにしてはオフィスの数が少ないとか、もしくは、異様に“完成して間もない感”があふれ、過去を調べようがないという工業団地。そこに、工場ごと移転するわけです」(金融専門家)  しかし、そうした工業団地は、表向きは投資会社などが経営母体となっているが、実際には中国などの地元政府系組織が、実質上の経営者になっている例が多い。彼らが欲しいのは、日本の中小企業が持つ自動車や家電などの製造技術なので、移転した中小企業は、こんな目に遭ってしまう。 ・現地採用の技術者が、情報とノウハウをもって退職する。 ・現地の合弁相手が技術を盗む。 ・技術者個人が持つ職人芸が重要な商品の場合は、その技術者だけをヘッドハントされてしまう。  こうして日本の技術は流出し続ける。そして早ければ移転後わずか3カ月程度で、近隣の中国などの地元企業が、その日本企業の製品とほとんど同じ製品を、現地の安い人件費を使って4~5割ぐらい安い価格でつくって販売する。こうなってしまうと、進出した中小企業は、お手上げ状態に追い込まれてしまう。親会社が取引先を安い中国の会社に切り替えてしまい、買い手がいなくなるのだ。 ●撤退すらできず、自殺する経営者も  苦境に陥った中小企業は、中国で会社が立ち行かなくなり、日本に帰ろうにも、日本の財産はすでに地銀や信金の担保に押さえられている。中国から撤退しようにも、中国側からは違約金や工場の清掃費用など膨大な金額を請求され、それもままならなくなる。  そこで、そのような中小企業の多くが1年も持たず消えていき、まじめな中小企業の経営者の中には、最後は自殺に至る例も多い。ゆえに陰では、歴史的な強制収容所の名称にちなんで「◯◯工業団地」と呼ばれている。  こうして中国などの現地側は、進出した企業の技術も、工場への進出資金も、会社がつぶれた後の工場の設備も、うまくいけば技術者もタダ同然で手に入り、さらに親会社の作った商品の販売先とのコネクションまで確保できて、非常においしい。そして、これらカモとなる中小企業を見つけてきた“中小企業向けの中国進出コンサルタント”に、中国側から裏金が流れているケースもあるという。 ●金融機関にはむしろメリット  金融機関側は、こうして送り出した中小企業が倒産した場合は、もともとの融資分は担保から回収して現金化すれば、モラトリアム法の期限切れ前に回収できてリスクを減らせる。回収した現金で国債を買えば、日銀の「日本の国債を買い支えるように」という要請にも応えられ、日銀からの評価も上がる。  特に信金においては、融資先企業はその見返りに信金に出資をしているケースが多く、信金は出資金に対して通常年間で4~5%という高い金利を支払っている。融資先が破綻してくれれば、金利払いが不要となる場合もある。海外に行かせることで融資先が破綻してくれれば、貸しはがしもできる上に、ただ単に貸しはがすよりもメリットが増えるのだ。  しかも、カモとなる中小企業を見つけたコンサルタントに、中国側が支払った裏金の一部を受け取っていると噂される信金の担当者などまでいる。これが事実ならば、担当者は業務実績とプライベートで二重においしい思いをしていることになる。  中小企業の間では、いまだに地銀や信金の信用力が高く、そこから紹介されるコンサルタントや工業団地なら、たとえ実際には営業担当者個人からの紹介であろうと、信用のできる案件と受け止めるのが通常ではないだろうか?  中国やASEAN諸国への中小企業進出に関する詐欺の手口は、実際には数多くある。主立ったものでは、現地の日本人経営者が日本企業を騙しにくる手口、「中国の公安部(警察に相当)に友達がいる」と嘘をついて報酬を得ている弁護士などが挙げられる。  海外進出は、このようなリスクが多い現実を理解した上で、慎重に検討することが、企業防衛の絶対条件であることを肝に銘じておきたい。 (文=編集部) ■おすすめ記事 初音ミクを生んだ“革命的”技術を徹底解剖!ミクミクダンス、音声、作曲… 株価急落アップルに暗雲? iPhone苦戦、スマホはサムスンのシェア半分 電力9社が支える日本原電、全原発停止でも最高益のカラクリ…出所は国民負担? JRのSuicaと改札は個人情報保護が万全じゃない!? 適切な通過速度とは? 国内初「卵子バンク」事業を民間団体が開始へ…金銭的報酬はなし

Xデーは12月21日!? 中国国内で「邪教」の活動が活発化

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 中国共産党にとって、民主化要求の高まりよりも大きな脅威が出現した。それは、「全能神」と名乗る新興宗教の存在である。   全能神は1990年頃に、キリスト教の一派として黒竜江省で誕生したとされるが、「共産党を滅ぼし、新しい国家を樹立しよう」と密かに呼びかけているとされ、当局からは邪教として認定されている。  しかし、社会や自らの境遇に不満を持つ貧困層などを中心に地下での布教活動を続けており、一説によれば信者数は数百万人規模に及ぶともいわれている。  そんな彼らが最近、活動を活発化させているのだ。きっかけは、古代マヤ暦が予言していたとする「12月21日人類滅亡説」だ。  12月11日には河南省開封市の街中を、1000人以上の信者が「人類滅亡を防ぐことができるのは全能神だけ」などとシュプレヒコールを上げながら行進するというデモが行われた。彼らによる同様の行動は全国各地で見られ、今月だけでも10回以上を数えている。
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破壊された警察車両。
 一方、事態を重く見た当局は取締りを強化。今月19日までに全国で500人以上の信者を拘束している。また、デモを阻止しようとする警察隊と信者との衝突も発生しており、信者らは警察車両を破壊するという行動にも出ている。  こうした状況について、広東省地方紙の社会部記者はこう話す。 「信教の自由が認められていない中国では、新興宗教はすべて地下宗教としてしか存在し得ない。よって当局も、信者数や教義など、新興宗教の実態を把握できていない。日本の地下鉄サリン事件のように、誰もが想像だにしていないことが起こる危険性は十分にある」  終末論に科学的根拠はないが、この国の社会がすでに末期的状況にあることは、確か!? (文=牧野源)

マック赤坂、外山恒一、マタヨシ光雄……泡沫候補の政見放送が中国人民に与えた意外な影響とは?

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YouTubeより
 12月16日に投開票が行われた衆院選・都知事選は、自民党と猪瀬直樹の圧勝という下馬評通りの結果で幕を閉じた。  今回のダブル選挙には、隣国の人民たちも大きな関心を寄せていたようだ。注目点のひとつとなったのは、国防軍の創設や尖閣諸島への公務員常駐の必要性を公言し、中国では「極右政治家」として知られる安倍晋三氏の首相への返り咲きが実現するか否かである。 そして一方では、当選議員たちではなく、文字通り泡と消えた泡沫候補たちの戦いぶりにも注目が集まっていた。 「これが自由選挙というものか……」  中国版Twitter「微博」で、そんなコメントが付けられていたのは、動画投稿サイトにアップされた、都知事選候補者・マック赤坂氏によるNHKでの政見放送だ。内容は、スーパーマンの衣装を着込んだ赤坂氏が、自らが提唱するスマイルセラピーを大真面目に伝授するという、政見放送らしからぬものである。  しかしこれを見た中国人からは、「内容はどうあれ、人々に必死に何かを伝えようとする姿勢は、中国の政治家も見習うべき」「彼のような異端者でも国営放送で堂々と意見を述べることができるとは、素晴らしいこと」などといった称賛の声が寄せられているのだ。  さらにこの赤坂氏の動画をきっかけに、中国のネット上では日本の政見放送がプチブームとなっているようだ。動画投稿サイトにはこのほか、外山恒一氏やマタヨシ光雄氏などの有名泡沫候補や、都知事選に立候補した内田裕也氏など、過去に話題となった政見放送も中国語訳されてアップされており、多くの再生回数を記録しているのだ。  彼ら泡沫候補たちの戦いぶりに感化された人民が、民主化要求に目覚め、中国で本格的な自由選挙が実現したとすれば、没収された供託金も無駄ではない!? (文=牧野源)

企業顔負けのPR戦略? 地元政府高官に決闘を申し込んだ10歳少女が話題に

6917407697696033873.jpg  絶対的な権力を振りかざす横暴な官僚に、民衆が泣き寝入りせざるを得ない事例が頻発している中国で、ひとりの少女が敵討ちに立ち上がった。 「お前は私のおじいちゃんを殴った。私が大きくなったらお前と決闘するから待っていろ!」  湖南省漣源市の路上で、そう書かれたプラカードを掲げた少女の名前は、劉敏★(★は「女」へんに「亭」))10歳。怒りに満ちたまなざしで、右手にはナイフを握りしめている。  彼女によると2年前、ペンキ販売店を営む祖父が顧客とトラブルになり、地元工商所の副所長が仲介に駆けつけた。しかし、仲介とは名ばかりで、顧客の肩を持つ副所長は祖父を殴りつけたという。負傷した祖父は9日間入院することとなり、数千元の治療費がかかった。彼女の家族は副所長に抗議を続けたが、いまだ謝罪の言葉も賠償もないため、実力行使に及ぶことを決意したという。    この決闘予告は、祖父を想う少女の微笑ましいエピソードとしてネット上で話題となった。しかし、そればかりではない。広東省ブロック紙社会部記者によると、少女の決闘予告は、すでに敵討ちとしての効果を発揮しているという。 「今回の決闘予告はおそらく、ネット上で注目を集めて相手に報復するために少女の家族が仕組んだ、巧妙な話題づくりだったのでは。このエピソードはネットニュースで紹介された後、中国版Twitterの『微博』では、決闘を挑む少女の画像が2週間で1万回以上転送されている。これにより、副所長の悪名は全国に知られることとなった。ネット上では副所長への批判も広がっており、その声に押し切られる形で地方政府が副所長になんらかの処分を下す可能性もある。これまで地方政府の汚職や悪政は、北京のいわゆる『陳情村』に直訴するしかなく、直訴しても中央政府が動くことは少なかった。しかし今や、陳情村に代わり、民衆の直訴先はネットになりつつある」  この国で正義を貫くには、企業顔負けのPR戦略が必要!? (文=牧野源)

基調講演までジョブズの丸パクリ! 中国スマホメーカーの新作発表

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もしもジョブズが中国人だったら……?
 黒ずくめの装いにメガネをかけた男が、スクリーンを背に縦横無尽に歩きながら聴衆に語りかける――。そんな、故スティーブ・ジョブズの基調講演を彷彿とさせるシーンが、北京五輪の水泳競技会場、ウォーターキューブで再現された。  男の名は、白永祥。中国のスマホメーカー、MEIZU (魅族)のCEOに就任したばかりの彼は、11月28日に行われた同社新製品「MEIZU MX2」の発表会で、基調講演に登壇したのだ。彼はボディーランゲージを駆使しながら、約30分以上にわたって新製品のアピールポイントをまくし立てた。故意か偶然か、頭部が少し禿げ上がったところまで、ジョブズそっくりである。  かつてMP3関連メーカーだったMEIZUは、2008年にiPhoneそっくりのモデルを発表するも、ドイツで行われた国際展示会で出展拒否。その後、中国国内で発売されるも、2010年にAppleのクレームによって販売中止に追い込まれたという、筋金入りの山寨(ぱちもん)メーカーだ。ところが最近では、高性能・高品質を売りに成長を続けており、中国でも最も勢いのあるスマホメーカーのひとつに数えられている。  今回発表のモデルも、中国、香港、台湾、ロシア等で発売される予定で、16GBモデルで2499元(約3万3,000円・中国国内価格)と、堂々とした価格である。  ジョブズを多分に意識したような彼のスピーチには、中国版Twitter「微博」上で、「ジョブズの再来だ!」と歓迎する向きもある一方、「製品だけでなく講演までパクリかよ!」「ジョブズには遠く及ばない」と批判的な声もあり、賛否両論。ただ、話題作りのパフォーマンスとして成功したことは確かなようである。 (文=牧野源)

「自動車を買うよりは安い」交通渋滞が深刻な中国で、パラグライダー通勤がブーム!?

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 昨年、自動車保有台数が1億台を突破した中国。さらに、その後も年率15%以上という高い割合で増加しており、世界第1位の自動車大国であるアメリカを追い上げようとする勢いだ。  一方、モータリゼーションの進行とともに、深刻化しているのが交通渋滞だ。中でも首都北京は、世界一渋滞が激しい街にノミネートされているほどである。そんな中国で、驚きの通勤手段を利用している人たちがいる。  湖南省株洲市に住む公務員の40代男性は、背負ったプロペラ付きエンジンによる動力パラグライダーで、自宅から会社までの道のりを、ほぼ毎日往復している。15歳の頃から、競技選手としてパラグライダーでの飛行経験を積んできたという彼は、交通渋滞にうんざりしていた1年ほど前に、パラグライダーを通勤に利用することを思いついた。その後、すぐに実行に移すと、以前は車で数十分かけていたところを、2分足らずで通勤できるようになったという。  彼の通勤の足、ならぬ翼となっているプロペラ付きパラグライダーの装備の価格は、80万円ほどと高価ではある。しかし、彼は「自動車を買うよりは安いし、駐車場代もかからない」と、パラグライダー通勤の普及にも余念がない。  そんな彼の通勤スタイルはネット上で話題となり、今では10人以上が彼の“通勤仲間”に加わり、パラグライダー通勤を楽しんでいる。さらに150人以上がパラグライダー通勤を希望し、彼にコンタクトをとってきているという。      慢性的な渋滞も文字通り「高みの見物」の画期的な交通手段だが、このまま陸上の通勤ラッシュが解消されなければ、空まで渋滞になる日も近い!? (文=牧野源)

遺体にエステや整形手術まで……過激化する中国の納棺サービス

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 尖閣諸島問題に端を発した反日感情の悪化により、日本製品の不買運動も展開された中国で、「日本に見習え」との声が高まっている業種があるという。それは、葬儀ビジネスだ。  11月20日、武漢市で行われた葬儀業界の展示会には、納棺前の遺体にエステのようなサービスを施す「遺体SPA」なるものの実演が登場し、話題を呼んだ。  実演では、まず数人の“エステティシャン”が遺体を優しく洗浄。このときに使用されるシャンプーや石鹸は、体に優しい無添加なのだとか……。さらに、生前のコリをほぐすかのように、全身をマッサージ。そして仕上げに、手足のネイルケアも行われる。気になるお値段は1000元(約1万3000円)からと、通常のSPAと同程度だ。  遺体に対して行うにはやや過剰ともいえるこのサービスだが、葬儀社によると、約3カ月前にこの遺体SPAをスタートさせて以来、すでに30件ほどの依頼があったという。  遺体SPAのヒットについて、広東省ブロック紙の社会部記者は、こう話す。 「もともと移動しながら生活をする騎馬民族だった中国人は、遺体に対して無頓着。しかし日本映画の『おくりびと』は中国でも大ヒットし、日本人の死者に対する姿勢に衝撃を受けた中国人は少なくなく、自分や親の死においても質の高いサービスを受けたいという需要が高まっている。ときに高齢化社会に向かう中国では、葬儀業界は今後、大きな成長可能性を秘めているといわれており、過剰なサービスが次々生まれている。遺体の顔を美容整形するというサービスすらあるほどです」  死に際し、こうしたサービスを受けられるのはもちろん一部の富裕層のみ。一方では、病院が引き取り手のない遺体をゴミとして投棄するという事件も各地で起きている。中国のスーパー格差社会は、死後も続くのだ。 (文=牧野源)

総資産10兆円!“移民”中国富裕層の海外脱出が始まった!

 サイゾー新ニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けしちゃいます! ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ライブドア元幹部が語る、粉飾に仕立てられた(?)“事件” 印税は紙の7倍!? Kindleネット出版をやってみた スマホOSから始まる!? Windowsが“少数派”になる日 ■特にオススメ記事はこちら! 総資産10兆円!“移民”中国富裕層の海外脱出が始まった! - Business Journal(11月19日)
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「Thinkstock」より
 前回、中国の格差社会の背景には、正規の給与以上に表に出ない収入があるというレポートをお届けした(『反日デモは約100兆円の賄賂が原因…数字で知る中国の経済格差』)。特に、公務員や国営企業の幹部は、給与以外にもさまざまな恩恵を受けていると言われる。給与など正規の収入は「白色収入」と言われ、賄賂など非合法な収入は「黒色収入」、その中間を「灰色収入」と言う。実は「黒色収入」と「灰色収入」の表に出ない「隠性収入」が、彼らの収入の大半を占めている。  例えば「紅河」というタバコは1カートン2300元(約3万円)する。さらに「利群」は1カートン5000元(約6万円)。「天価煙」とも呼ばれているこれらのタバコは、喫煙し味わう為に買われるのではない。あくまでも贈答用に買われる。だが、もらった人間はこれらを吸う事は無く、すぐに転売して現金化するのだ。こうした贈答習慣が、同国での賄賂の象徴になっている。  これらの収入は、中国当局が把握している統計には表れない収入であり、格差のもとになっている。そして、中国の抱える隠れた問題の一つに、これらの富裕層が海外への“逃避”を考えており、その資金が海外に“避難”している現実があるのだ。  中国では70年代末に、密出国や出稼ぎのため、多くの人民が海外に渡った。80年代には留学ブームが到来し、多くの大学生が海外で学んだ。そして現在、移民の主体は富裕層による資産の海外逃避である“投資移民”に主体が移っているようだ。  1000万元の投資資産を持つ同国富裕層の14%が既に海外への移民を決め、46%が移民を計画中だと言われている。1億元の投資資産を持つ富裕層の27%が既に移民の手続きを終えている。さらに「双重国籍」(中国で二重国籍を表す言葉)を持っている人間が、政府幹部の中にもいると言われている。  90年代半ば以降、経済事犯で海外に逃亡した政府、公安、司法、国有企業幹部は、1万6000人から1万8000人いると言われ、彼らが海外に持ち出した人民元は8000億元(約10兆円)にのぼると言われている。  11年には、2969人の中国人が米国移民局に投資移民ビザを申請し、同年に投資移民ビザが認められた移民のうち75%を中国人が占めた。中国では、経済成長の波に乗って富を得た人間、あるいは裏経済によって富を得た人間、つまり中国を利用して富を得た人間の多くが、その資産を海外に移し、自らが移民になっていく。  58年に中国産の白黒テレビ第1号が生産され、78年には上海でカラーテレビの生産が開始された。86年には白黒テレビの生産は世界一となり、12年に中国は世界のスマートテレビの市場の4分の1を占めるまでに成長した。93年の深圳で個人が所有していた自動車台数はわずかに2100台だったが、10年後の03年には20万台となり、4年後の07年には100万台、5年後の12年には200万台になった。  まさに“飛ぶ鳥を落とす勢い”の成長を続けている中国は、その裏で政治の腐敗、社会的なモラルの低下、政治権力と結びついた特権階級による富裕層の誕生、権力と結びつくための賄賂、裏社会、地下経済といったさまざまな問題を抱えた。それが、中国が最も頭を悩ませている“格差問題”と強く結びついている。  しかし、今や、こうした腐敗によって誕生した富裕層すらも、中国という国家から逃げ出そうとしているのだ。 (文=鷲尾香一/ジャーナリスト) ■おすすめ記事 ライブドア元幹部が語る、粉飾に仕立てられた(?)“事件” 印税は紙の7倍!? Kindleネット出版をやってみた スマホOSから始まる!? Windowsが“少数派”になる日 ヤクルト買収でお家騒動! 販売会社が仏ダノンと組む!? 倒産予備軍は5万社!? 金融円滑化法で混乱する地銀の苦悩

前代未聞の異常事態!? 習近平体制発足で、党大会終了も厳戒態勢続く北京

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『習近平が仕掛ける新たな反日』
(徳間書店)
 11月8日から北京で行われていた中国共産党の第18回党大会は、最高指導者に習近平を選出するという予想通りの結果で幕を閉じた。党大会開催に当たり、北京市内では厳戒態勢が敷かれ、街の各所に治安要員を配備、地下鉄駅で行われた乗客の持ち物検査においては、はさみや爪切りりも没収の対象となった。  テロ対策や治安維持のためのこうした措置は、北京五輪や毎年の全国人民代表大会など、国家的イベントのたびに取られてきた。しかし今回は、いまだに厳戒態勢が解除されていないのだという。 「市内を走るタクシーは、車内から銃撃されたり危険物を投げられたりすることを防ぐ目的で、党大会の2週間ほど前から窓を開けることが禁止された。しかし、党大会が終わった今でも、タクシーの後部座席の窓を開ける手動レバーは取り外されたままで、窓を開けることができないんです」  そう話すのは、北京市に住む日本人駐在員だ。また、北京市の女子留学生もこう話す。 「党大会に際して、市内中心部で灯油やガソリンの携行缶販売や刃物類の販売が制限されましたが、北京市民はこうした措置には慣れていて、今回も『党大会だから仕方ない』と不便に耐えていました。しかし、党大会後もなかなか平常化されない中、『なにか変だ』と不穏な空気を感じている人も少なくありません」  党大会終了後も続く厳戒態勢について、広東省ブロック紙の社会部記者はこう話す。 「党大会での人事の結果は、胡錦濤が属する青年団派の完敗。胡錦濤政権下で起きた反日デモへの対応の甘さを、習近平率いる太子党に突かれたことも大きなダメージとなったといわれているが、そもそも反日デモの暴徒化を仕組んだのは習近平一派だという話もある。 その証拠に、反日デモ後に設置された日本大使館周辺のバリケードが、習近平政権発足直後に取り払われている。一方、そんな権謀術数にはまってイニシアチブを奪われた青年団派は、今度は習近平新体制の出鼻をくじこうと、はかりごとを企てているという情報もあり、新政権は警戒を強めているのでは」  指導者たちが権力闘争ばかりに執心し、民を案じないのは、どこの国も同じ!? (文=牧野源)

オナホが日中関係の架け橋に!? トイズハートが見た反日デモの実像

トイズハートブースの前には人だかりが……!
 尖閣諸島国有化を端緒に、この秋、中国で突如勃発した反日デモ。その規模は過去最大級のものとなり、テレビやネットニュースなどでも盛んに報道された。日系スーパーやコンビニエンスストア、工場などが暴徒の標的となり、徹底的な攻撃や強奪を受ける様子を映した映像は日本人にとっても恐怖を感じるものだった。  この暴動を受け、日系企業は相次いで中国での経済活動を縮小、もしくは停止という措置をとった。また、中国市場におけるリスクを目の当たりにしたことから、これまで続いていた中国進出の波も、退潮の兆しをみせている。だが、そのような緊張状態の最中に、中国・広州で開催された「2012広州性文化節」に出展を行ったのが、オナホールやバイブなどのアダルトグッズを手がける「トイズハート」だ。反日デモの熱気が冷めやらない10月に、どうしてトイズハートは展示会への出展を行ったのだろうか? そして、現地の様子はどのようなものだったのだろうか……?
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会場前、「性文化」の文字が見える。
 広州は上海、北京に続く中国第三の都市。10年ほど前から開催されている「2012広州性文化節」は、中国国内外から数万人単位の来場者と、コンドームやアダルトグッズなどを手がける業者が集う、中国国内最大級のイベントだ。経済発展を続け、まだまだ伸びしろが見込まれる中国市場。トイズハートは広州では2回目、中国市場としては4回目の出展となるが、今回は暴動に巻き込まれるリスクは非常に高かったはずだ。だが、同社常務取締役の石田貴之氏の観測は、あくまでも楽観的なものだった。 「反日デモが激化する直前の9月15日まで、中国・深センに出張で訪れていたんです。夜の街もふらふらしていましたが、日本人と気づかれても何もありませんでした。日本に帰って、みんなから『大丈夫?』と心配されて、デモの大きさを知ったくらいです。実情を知っていたので、広州での展示会もおそらく問題ないだろうと考え出展を決めました」  展示会の主催者からは、トラブルを避けるために「ブース内で日本語で話すな」「日本とわかるものを掲示するな」との注意がなされた。しかし、パンフレットは出稿してしまっているし、パッケージを見れば日本企業ということは一目瞭然……。「主催者の言うことは気にせず、普通に出展しました。そもそも、この展示会に入場するためには30元(約400円)のチケット代が必要なんです。わざわざお金を払って、暴動に来るような人はいないでしょう。結果、中国のバイヤーとも交渉は進み、ビジネスとしてとても有意義でしたね。日本企業がほとんど出展しておらず、ライバルが少なかったのも好材料でした」
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コンパニオンさん
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カメコのみなさんの熱量は日本も中国も同じ?
 まるで、反日デモなどなかったかのように、トイズハート社は大盛況のうちに展示会を終了した。石田氏は、現地をつぶさに観た印象から中国の現状をこのように語る。「デモに参加している人は一部の人だと思います。特に、ハイパーインフレが起こっている中国で、収入が上がらない低所得層が参加しているのではないでしょうか。中国人に話を聞いたところ、『中国政府はデモの様子をビデオに収めているため、何かあれば違う理由で逮捕されてしまうかもしれない』と言っていました。その意味でも、やはり“一般層”は参加していないようです。通訳をしてくれた20代の方も『まさか中国であんなことがあるなんて……』と驚いている様子でしたね」
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現地メディアの取材を受ける石田氏(写真左)
 そして、石田氏が語るのは、反日デモの報道からはうかがい知ることのできない“新しい”中国の側面だ。 「特に、20代〜30代前半の中国人には、日本と中国のニュースをネットで見比べている人が多いそうです。そういう意味では、彼らのほうが冷静に事態を眺めているのかもしれないですね。また、かつては“偽物大国”と知られていた中国ですが、偽物/本物の区別にも厳しくなっています。弊社のコピー製品も大量に出回っているようですが、特に若い層には本物の価値が浸透してきており、ちゃんと本物を購入しています。彼らが40代になったら、きっと中国という国は大きく変わっていくことでしょう」 IMG_1142.jpg  トイズハートの手がけるオナホールは、関税や輸送コストの影響で4,000〜5,000円という販売価格となり、オナホとしては最高級品の部類。それでも、中国の富裕層はメイド・イン・ジャパンの高品質を求めて同社の製品を購入している。今後もますますの成長が見込める“おいしい”市場であることは間違いない。石田氏も「経済成長によって、弊社製品に手が届く層も増えてきています。来年は、現在出展している上海、広州の他に、北京の展示会にも参加し、北京のバイヤーにもアプローチをしていく予定です」と、中国進出の手綱をより一層強めていく方針だ。  反日デモに参加する中国人が偏った情報をもとに動いているように、日本人もまた、偏った視点からしか中国のことを見ていないのかもしれない。相互を理解するためには、お互いの意見にもっと耳を傾ける必要があるのではないか。「同じトイズハートのオナホを使っている」そんなつながりが、日中関係の回復に一役買う……かもしれない。