中国での便宜供与の見返りに、中国政府高官の子女を採用した可能性があるとして、米金融大手JPモルガン・チェースが米証券取引委員会の贈収賄対策部門や、米司法省の調査を受けている。 一例を挙げると、2007年、鉄道建設大手「中国中鉄」の株式公開のアドバイザー役指名と引き換えに、鉄道省元幹部の娘を採用していた疑いがもたれている。しかし、外資系企業と中国政府高官とのこうした取引は、珍しい話ではない。 ロイター通信などの報道によると、同様の取引は外資系投資銀行を中心に20年前から行われており、業界関係者もJPモルガンは「運が悪かっただけ」と話しているという。 一方、「日本企業の多くも、高官の子息を採用している」と話すのは、中国在住フリーライターの吉井透氏だ。 「長年、中国で好調をキープしている某日系商社は、上海市党委員会常務委員の息子をはじめ、主要自治体の幹部の子息を社員として抱えている。また、ある大手重工メーカーでは、江沢民の縁戚に当たる人物が社外役員として名を連ねており、現在は東京本社に勤務している。ほかにも某有名広告代理店や、自動車メーカーなど、日本を代表する名だたる企業が、いわゆる“太子党”に属する人物を採用している。有力者の子息の採用は、人脈形成など、結果的に企業に利益をもたらすこともあるが、ほとんど場合は“子息への給与”の名を借りた賄賂といっていい」 9月には、自動車マフラー最大手のフタバ産業が、中国公務員への贈賄容疑で愛知県警に逮捕されたが(記事参照)、中国に進出する日系企業で常習化する形を変えた賄賂に、捜査のメスは入るのか? (文=牧野源)上海(Wikipediaより)
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「郷に従ったら逮捕された……」賄賂摘発で懸念される、日本企業の中国離れ
現地法人の便宜供与と引き換えに、中国の地方政府幹部に賄賂を渡したとして、トヨタ系の自動車マフラー大手「フタバ産業」の元専務が、愛知県警に不正競争防止法違反容疑で逮捕された。 元専務は、2007年12月ごろ、広東省東莞市のフタバ産業現地法人の工場が、中国の税関から違法行為を指摘された際、地元政府幹部に日本円で数十万円の現金や女性用バッグなどを渡し、処罰の軽減を依頼していた。元専務の証言によると、このほかにも複数の公務員に賄賂を渡しており、その総額は数千万円にも上るという。 98年に外国公務員への贈賄が禁止されて以降、中国を舞台にしたものとしては初となるこの事件は、中国在住邦人たちに衝撃を与えている。 「数十万円程度で立件されるなら、多くの日系企業は商売上がったりになる」 そう話すのは、中堅商社の上海駐在員だ。 「例えば新規事業の許可を申請するときでも、役所の窓口で“寄付”を要求される。応じれば3日で受理されるところが、断ると書類の不備を重箱の隅をつつくように指摘され、1カ月以上通いつめないといけなくなったりする。こんな社会ですから、金額の大小はあれ、中国に進出している日本企業の半数以上は、なんらかの形で役人に袖の下を渡しているはず」 また、広東省深セン市の自営業の男性によると「私の周りでは、逮捕された元専務に同情的な人がほとんど」だという。 一方、広州市にある日系メーカーの現地採用社員は不安に怯えている。 「そもそも、中国での賄賂行為が日本で罰せられること自体、知りませんでした。うちの会社では毎年、納税の時期になると税務署の職員を食事に招待し、帰りには手土産と足代まで渡している。こうすることで、申告に不備があっても大目に見てもらえる。ここ数年は、僕がこの食事会の幹事を担当しているんですが、バレたら捕まるのでしょうか……」 賄賂はビジネスの潤滑油といわれる中国で、仕方なく「郷に従う」という日本企業も少なくないようだ。そんな中、逮捕にまで至った今回の事件は、日本企業の中国離れを加速させる可能性もありそうだ。 (文=牧野源)イメージ画像 photo by cogdog from flickr.
40年間で1万6,000人が死亡!? 原発よりヤバい中国の石炭発電所が日本の空を汚す
慢性的な電力不足にあえぐ中国で、目下の課題となっているのが発電所の増設。そんな中、広東省の人口密集地域である珠江デルタでは、22の新規発電所の建設計画が進行中だ。そしてその多くは、中国で大気汚染の原因として問題視されている石炭火力発電所である。 22の新規発電所が完成すれば、その後40年間で1万6,000人を殺すという驚きの試算が、ある大気汚染調査コンサルタントによって発表された。 アメリカのPM2.5研究の専門家でもあるアンドリュー・グレイ博士が発表したレポートによれば、1万6000人の死因のうち、脳卒中と肺がん、心臓病が3分の2を占め、さらに1万5000人の児童のぜんそく、1万9000人の慢性気管支炎の発症が予想されるという。 現在、珠江デルタにはすでに96の石炭火力発電所が存在しており、 発電所周辺住民の間では呼吸器系統の疾患が続出している。2011年だけで3,600人が大気汚染によるとみられる疾患で死亡。4,000人の児童がぜんそくを引き起こしているとされ、 グレイ博士の試算もまったく過大ではないことが分かる。 それぞれの発電所の排煙処理設備が十分でないことも、健康被害の増加に拍車をかけていると指摘されている。 これほどまでに危険な石炭火力発電所だが、建設を続ける中国には、背に腹はかえられない事情がある。広東省ブロック紙社会部記者はこう話す。 「中国当局は原発建設を進めているが、その完成を待てないほど電力供給はひっ迫している。そこで、建設コストが安く、工期も短い石炭火力発電所を並行して新規建設している。石炭埋蔵量は世界3位で採掘量は世界一の中国では、発電コストも安上がり。 ただ、高性能な排煙処理設備はコストや工期の面で不利になってしまうため、おろそかにされている。その代償が人々の健康というわけ」 近年、中国発のPM2.5をはじめとする汚染物質が、日本にまで飛来してきているのは周知の通り。中国の電力供給の代償を日本が払わなければならないとしたら、まったくもって納得がいかない話だ。 (文=牧野源)イメージ画像(「足成」より)
日本領事館も注意喚起! インフレ中国で流行する「タクシー毒ガス強盗」
日本で「タクシー強盗」といえば、乗客が運転手を襲うものと相場が決まっているが、所変わればなんとやら。中国では、運転手が客を襲う「逆タクシー強盗」も頻発している。 そんな中、在広州日本国総領事館もホームページに掲載された、在留邦人からのある被害報告が、現地日本人社会を不安に陥れている。 「本年4月頃(夕方)、東莞市内から東莞総駅に向かうタクシーに乗車したところ、車内に煙のようなものが漂っており、異臭を感じた後、意識が朦朧としてきた。降車する際、運転手の言われるままの金額を支払ってしまった。その後、本年7月に中国人の友人が同様の被害に遭った旨を聞いた」 ぼったくり程度ならまだしも、毒ガス攻撃となると穏やかではない。同市に隣接する、広東省深セン市在住の日系企業勤務の男性も、あわや同様の手口による被害者となりかけたという。 「夕方、深セン市の鉄道駅から帰宅するためにタクシーを拾ったんです。乗り込んで行き先を運転手に告げている際に、座席の下から白い煙のようなものが上がっていることに気がついたんです。臭いなどは感じませんでしたが、息を吸い込むと頭がクラクラしました。中国では車の爆発事故も頻発しているので身の危険を感じた私は、『煙が出ているぞ』と運転手に伝え、車を降りました。しかしそのタクシーは、そのまま立ち去った。今思えば、まさに領事館が注意喚起している手口だったんです。白タクに乗って犯罪に巻き込まれる話はよく聞きますが、その時私が乗ったのは正規のタクシーでした」 広東省ブロック紙の社会部記者は、タクシー運転手による犯罪が増加している背景についてこう話す。 「最近中国では、インフレの進行などにより、副業としてモグリでタクシー運転手になる者が激増している。タクシーの車内に掲げられている運転手のIDの写真と、実際の運転手の顔が違うことがよくあるが、これは、正規の運転手が会社から支給された車両をモグリの運転手に又貸ししているから。そんななか、白タクだけでなく、モグリのタクシー運転手による強盗事件も多発しているんです」 中国でタクシーにご乗車の際は、防毒マスクが必須アイテム!? (文=牧野源)イメージ画像(「足成」より)
「ワニ、食いにいこうぜ!」大気汚染が深刻化する中国・広東省で、ワニ肉価格が高騰!
7月31日、中国環境保護省は、今年上半期の大気中のPM2.5の平均濃度を発表した。それによると、北京市周辺では基準値の3倍超、上海市を中心とする長江デルタ地域や広東省の珠江デルタ地域でも、それぞれ基準値を大幅に上回る値となった。
中国医師協会などが先ごろまとめた報告書では、都市部に住む市民の77%に呼吸器系の異常があることが判明。PM2.5が主な原因だとみられている。
そんな中、中国南部の広東省で、ある食品が人気を博しているという。現地で自営業を営む日本人男性は、こう話す。
「PM2.5が問題になり始めた昨年くらいから、このへんではワニ肉料理がブームになっています。市内の番禺という新興住宅地にワニ園があり、その中にワニ料理レストランがあるのですが、週末はいつも予約でいっぱい。ワニ園の展示用のワニがだんだん減ってきているというウワサもあるほどです。また、市内の水産市場では、需要が増えてワニ肉価格が高騰しているそう。広東人の間では、PM2.5の数値が高い日は『ワニ、食いにいこうぜ!』が合い言葉ですよ」
PM2.5とワニ肉。一見なんのつながりもなさそうだが、これは一体どういうワケか? 広東省ブロック紙の社会部記者はこう話す。、
「広東省では、昔からワニ肉は肺や気管支にいいと言われている。ワニが長時間水の中に潜っていられることから広まった迷信だと思われますが、PM2.5Pによる健康被害が問題視されて以降、ワニの消費量が増えているのは確か。供給が追いつかず、価格高騰につながっているほどです」
ネズミ肉を使ったニセ羊肉や、病死した豚の肉など、偽装食肉が横行する中国のこと、偽装ワニ肉が現れなければいいが……。
(文=牧野源)
母乳取引に応じた日本人女性が証言! 中国から母乳愛好家たちが絶賛来日中!?
中国で、富裕層の男性に広がる母乳の飲用が社会問題となっている。 複数の中国メディアによると、母乳愛好家たちは、乳飲み子を持つ貧しい女性を“乳母”として雇い、文字通り母乳を吸い上げている。彼らにとって、母乳は栄養ドリンクという位置付けなのだという。報道を受け、富裕層の母乳の飲用行為は、世論からの「道徳の喪失」との批判にも晒されている。 そんな折、中国の母乳愛好家たちが、日本にも上陸しているという情報をキャッチした。「複数の中国人に母乳を売った」と話すのは、都内の母乳ヘルスに勤めるMさん(23歳)だ。 母乳ヘルスとは、文字通り母乳フェチの男性をターゲットにする店である。生後6カ月の子どもがいるというMさんは、自身の母乳を客にかけたり飲ませたりといったサービスを行っている。 「ここ2カ月くらいの間に、4人の中国人のお客さんに授乳しました。これまで、外国人のお客さんはいなかったのですが、受付の話では、みんな同じガイドの男性に連れられてやって来たみたい。店全体では、ここ数カ月のうちに10人くらいの中国人が来たらしい」 Mさんによれば、彼らのプレイにはある特徴があるという。 「うちのお客さんは、母乳フェチっていっても最後にはヌイて帰るんですが、中国人の場合はヌキは求めないで、空腹を抱えた赤ん坊のようにひたすらオッパイを吸うだけ。楽なんだけど、あまりに熱心に吸われるんで、彼らを相手にすると家に帰って子どもに授乳する時、出が悪くなってしまうんです……。でも、みんな身なりもいいし、裕福そうな印象。 一番最初に来た中国人のお客さんなんて、オプションで母乳の持ち帰りをした上に、1万円のチップをくれました 」 カネにモノを言わせた富裕層の母乳飲用に批判の声が高まる中、愛好家たちは海を越えて日本にやって来ているというのだろうか……。このままでは、次世代を育む日本人女性の母乳が買い占められる? (文=牧野源)「桶谷式直接授乳訓練用 母乳相談室 ほ乳器」(ピジョン)
一人っ子政策はやはり失政だった? 中国役所襲撃事件が浮き彫りにした、強制中絶の実態!
広西チワン族自治区東興市で23日、一人っ子政策を管轄する計画生育局の建物にナタを持った男が押し入り、職員らに切り掛かる事件が発生。男は駆けつけた警察によって取り押さえられたが、職員ら2人が死亡、4人が負傷した。 警察によると、33歳のこの男には4人の子どもがおり、計画生育局から一人っ子政策に違反した場合に徴収される罰金を科せられていたという。ところが、男が罰金を滞納したため、同局は4人目の子どもの戸籍登録を拒否。これに恨みを持ったことを、犯行の動機としている。また、男には精神科への通院歴もあったという。 一方、ネット上にはこの事件に関し、別の見方が存在する。中国版Twitter「微博」では、「男の妻は5人目の子どもを妊娠中だったが、計画生育局に連行、強制中絶させられ、中絶手術の失敗により妻も死亡した」といった内容の書き込みが広がっているのだ。 現時点では未確認情報にすぎないが、こうしたウワサがまことしやかにささやかれるほど、強制中絶は当たり前に行われているのだろうか? 広東省ブロック紙の社会部記者は、こう話す。 「強制中絶が、中央の政策として行われたことはない。しかし中央は地方政府に対し、出生率の上限を課している。それを元に、計画生育局の現場担当者にさらに細かいノルマが設定される。これを達成できない場合には、マイナス評価につながることになる。ノルマ達成のため、現場の裁量で市民への強制中絶をやっている可能性は否定できない」 しかし、強制中絶が実際に行われているとすれば、もちろん中央政府もトップとしての「使用者責任」を問われるべきだろう。 (文=牧野源)
日本人襲撃事件も発生! モンゴルで“ナチズム”が台頭するワケ
ハーケンクロイツの腕章を誇らしげに掲げ、ウランバートル市内をにらみを利かせながら闊歩する、黒ずくめのコワモテ集団。彼らは、モンゴルの民族主義集団「ツァアーンハス」(白い鉤十字の意)だ。1990年に発足し、総勢100名の構成員を擁するツァアーンハスは、自国民の反民族的行為や、外国企業による環境汚染や労務環境に対する監視活動を行っている。
ここ数年、モンゴルでは一部の若者たちの間で右傾化が進んでおり、彼らのような民族主義集団が複数誕生している。規模の大きなものでは数千人の構成員を擁する集団も存在する。
そんな民族主義台頭の背景となっているのが、隣国・中国の存在である。もともと歴史的に中国と遺恨の深いモンゴルだが、ここ数年、中国資本の進出が相次ぎ、反中感情に拍車がかかっている。
実際、多くの民族主義集団は、外国の中でもとりわけ中国を敵視している。中には、中国系スーパーやホテルを襲撃したり、中国人に身体を売った女性を見つけ出して丸刈りにするという、攻撃的な集団も存在する。過去には、中国に留学経験のある男性が、過激派団体に殺害されるという事件も起きている。
外務省の海外安全ホームページでも、「中国人に対する暴行事件等が日常的に発生しており(中略)一部の過激な国粋主義運動団体が、外国人(特に中国人)を排斥する活動を行っていますので、巻き添えにならないよう注意が必要」と呼びかけられている。同ホームページによると、日本人が中国人と間違えられ、モンゴル人に殴られる事件も発生しているという。
日本でも社会問題化しつつある排外デモしかり、グローバリゼーションの中、「汝、隣人を愛せ」という言葉は口で言うほど簡単ではないのかもしれない。
(文=牧野源)
中国製“殺人スマホ充電ケーブル”「日本にも流入している」との証言
7月11日、中国・新疆ウイグル自治区で、iPhone 5で通話しようとした女性が感電死した。被害者は、中国南方航空の23歳の客室乗務員で、充電中だったiPhone 5にかかってきた電話に応答しようとした際に、充電ケーブルから感電したとみられている。 この事件は、中国版Twitterで爆発的に広がり、アップルの責任追及を求める声も上がった。こうした事態を受け、アップルは声明で遺族に哀悼の意を示し、原因の徹底究明と当局への協力を表明した。 ところが、警察のその後の調べで、問題となった充電ケーブルは、非正規メーカーが製造した “山寨品”(盗作品)だったことが判明。さらに、女性が使用していたのはiPhone 5ではなく、iPhone 4であったことも明らかになった。 「中国製の非正規スマホ充電ケーブルは、 爆発や発火、感電などの事故が相次いでいる」 そう明かすのは、広東省ブロック紙の社会部記者だ。 「特に危険なのが、iPhoneのドック型の充電器のケーブル。昨年9月に発売されたiPhone 5では、コネクタがライトニングに変更になった。そこで非正規メーカーは『従来タイプが廃れる前にできるだけ稼ごう』とばかりに、安全性度外視の粗悪品を大量に生産している。5月には北京でもiPhoneのドック型充電ケーブルが爆発し、のちに非正規品だったことが判明しています。こうした中、中国消費者権益会(中国の消費者団体)は、政府による認証を得ていない充電器について、『手りゅう弾と同じ』と警告しているほどです」 一方、こうした危険をはらむ中国製ケーブルは、日本にも大量に輸入されているというから対岸の火事でいられない。中国事情に詳しいルポライターの奥窪優木氏が話す。 「100円ショップやディスカウントストア、ネット販売店で正規品の半額から10分の1で売られているスマホ充電ケーブルは、多くが中国製。広東省深セン市にある電気街に行くと、充電ケーブルをはじめ、充電器、バッテリーなどのスマホ周辺機器をロットで買い付けている日本人の業者をよく目にします。彼らは一定の安全検査は行っているでしょうが、サンプル検査にすぎず、危険な粗悪品が紛れている可能性は否定できない。日本で同様の事故が起きる可能性も十分にある」 私たちを取り囲む中国からの危険物は、もはや毒食品だけではないようだ……。 (文=牧野源)広東省深セン市の電気街
国産表示でも半分以上が輸入品!? 養殖ウナギの原産地表示の怪
7月22日に土用の丑の日を控える中、ウナギ価格の上昇が続いている。養殖用の稚魚であるシラスウナギの不漁が主な原因で、水産庁によると、ここ2年でシラスウナギの相場は約3倍となっている。 とはいうものの、「年に1~2度の土用の丑の日くらいは奮発して国産ウナギを食べたい」というのが日本人の心情というもの。また、安全への不安が高まる中国産を避ける目的で、国産を選ぶ人も多いはずだ。 しかし、養殖ウナギに限っていえば、たとえ国産と産地表示されていても、元をたどれば輸入品、ということのほうが多いのだ。といっても、産地偽装というわけではない。 消費者問題研究所代表で食品表示アドバイザーの垣田達哉氏が、そのカラクリを明かす。 「産地表示について定められているJAS法には、『長いところルール』と呼ばれる原則が存在するんです。これは、例えば中国の領海で捕獲されたシラスウナギでも、中国での生育期間より、日本での成育期間のほうが長ければ『国産ウナギ』と表示できるというものです」 養殖ウナギとは、捕獲したシラスウナギを養殖池で成魚となるまで成育させたものだ。水産庁によると、昨年12月から今年5月までのシラスウナギの仕入れ量は約12.6トン。内訳で見ると、国産が約5.2トン。一方、中国を中心とする外国産が7.4トンとなっている。つまり、国産として出回っている養殖ウナギも、実際は半分以上が輸入品ということになるのだ。 こうした中、間違いなく純国産ウナギを食べるには、もはや天然物のウナギを探すしかなさそうだが、庶民にとっては養殖ウナギ以上に高嶺の花。しかし逆をいえば、中国産ウナギも育った環境が違うだけで、国産養殖ウナギと同種。そう思えば、牛丼チェーンのウナギも捨てたもんじゃない? (文=牧野源)『SHUEI 国産 ジャンボうなぎ蒲焼セット』







