ボスは高級外車で乗り付け……新型iPhone、半数以上は中国人転売ヤー集団の手に!?

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アップルストア前で警備員と押し問答となる、中国人転売ヤー集団の一員。
 9月19日午前、アップルの新製品「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」が満を持して発売となった。東京・銀座、渋谷、表参道の各店では、いずれも用意されていた商品が瞬く間に完売した。ところが、それらを手にした者たちの多くは、アップル信奉者というわけではなかったようだ。  発売を翌朝に控えた18日午後11時の時点で、アップルストア銀座店から続く行列は、100メートル以上離れた明治屋銀座ビル近くまで達していた。  行列の中ほどで、トランプゲームやおしゃべりに興じていた20人ほどの団体に話しかけてみたところ、彼らはみな中国人なのであった。  昨今の急激な円安により、両モデルの価格は日本が世界最安となったことで、中国人転売ヤーが食指を動かしていることは、すでに報じられていた。また、香港にある携帯電話市場「先達広場」では、9万9,800円で販売されているiPhone 6 Plusの128GBモデルに対し、約50万円での買い取り希望が公示されたことも話題となった。  そこで「誰に頼まれたのか」と彼らに聞いてみたが、「知り合いだ」と答え、「いくらもらえるのか?」との質問にも「知らない」とお茶を濁すのみ。しかし筆者は、まさに5分ほど前、スーツ姿の男が彼らに何やら指示を出していたのを目撃している。そして今、その男は彼らの一団が座り込む歩道に横付けしたBMW Z4クーペの運転席で、携帯電話で誰かと話しているのだった。  さらにその前方には、中国人転売ヤーのものかどうかは不明だが、リンカーン・コンチネンタルも止まっていた。  彼らの一段の後にいた、日本人の2人組はこう話す。 「最初、私の前にいた中国人グループは3人ほどだったんですが、仲間を割り込ませ、あれよあれよという間に、この人数に膨れ上がった。アップルが雇った警備員も注意したんですが、日本語が分からないのか、分からないふりをしているのか、らちが明かない。たぶん、これからもっと増殖しますよ」  筆者が目視で確認したところ、行列に加わっていた人の数は約200人。彼らが話す言語から判断して、そのうち、半数以上が中国人であった。Twitterなどの情報によると、渋谷、表参道各店も同様の状況だったようだ。  純粋なファンを満足させるより先に、転売ヤーを肥やす結果となっているこの状況を、スティーブ・ジョブズは草葉の陰からどう見ているのだろうか……? (文=牧野源)

「日本に住むなら、日本のルールを守って!」高級タワマン住民が激白 都心湾岸エリアが中国人に占領される!?

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イメージ画像(Wikipediaより)
 中国の海洋進出により、尖閣諸島周辺で緊張が高まって久しい。しかし、日中の摩擦が起きているのは国境付近だけではなかった……。 「日本に住むなら、日本のルールを守ってほしい」   そう口をそろえるのは、東京五輪を前に注目が高まる都心湾岸エリアに住むM美さん(36歳)とK子さん(33歳)の2人だ。実は今、彼女たちが住む高級タワーマンション内で、日本人住民と中国人住民の冷戦状態が続いているのだという。 「最近は中国人の入居者が増えていて、平均でワンフロアに一世帯は中国人家族なんじゃないかと思うくらい。彼らは彼らでグループを組んでいて、私たち日本人とはまったく交流しようとしないんです。言葉の問題もあるかもしれないし、それは別にいいけど、マンションの最上階にあるラウンジで、いつも中国人軍団が徒党を組んで、中国語でけたたましく談笑するのは、まるで中国に住んでいる気がするのでやめてほしい。この間なんて、子どものおむつをソファーの上で替えてたもんね」(M美さん) 「そうそう、うちのマンションには来客が泊まれるゲストルームがあるんだけど、数が限られているから予約制なんですよ。その予約のほとんどを中国人が独占しているんです。中国人の旅行者をネットで見つけて又貸ししているっていうウワサ」(K子さん)  こうした一部中国人住民のマナー違反について、彼女たちはマンションの管理事務所を通して改善を呼びかけたというが、改善は見られず。そればかりか、中国人住民たちのグループは、ほかの住民たちとの間に一層の高い壁を作るようになったという。  さらにマンションの外でも、両者の対立の火種が。 「近所のショッピングモールのフードコートはセルフサービスなのに、彼らのほとんどは食べた後に片付けない。食器や食べ残しをテーブルの上に放置して、そのまま立ち去る」(同) 「そのくせ、自分たちが被害者になると超めんどくさい。うちの子はマンションの下にある保育園に行かせているんですが、そこで中国人の園児が日本人の園児にかみつかれたらしいんです。迎えに来た父親がそれを知って、『どう責任取るんですか!?』『かみついた子どもの親を呼んでください!』って怒り散らした。あまりの剣幕に、その場に居合わせたうちの子もおびえていました。かみつくくらい、子どもにはよくある話なんですが」(M美さん)  ほかにも、バルコニーでのBBQや車の運転の荒さなど、中国人住民の素行への批判をぶちまけた2人。もちろん彼女たちの言い分のみで、単純に中国人住民たちを責めることはできない。さらに、隣人として歓迎すべき中国人もいるはずである。  ただ、中国人による不動産購入もますます盛んになる中、こうした摩擦はあちこちの集合住宅で起こりうる話だろう。 (文=牧野源)

「これもジャッキーの呪いか……」習主席に直電も、長男ジェイシーは厳罰必至!?

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『隔週刊 ジャッキー・チェンDVDコレクション 2014年9/30号』(デアゴスティーニ・ジャパン)
 大麻使用容疑で北京公安当局に逮捕されたジャッキー・チェンの息子、ジェイシー・チャン(31)の拘束が続いている。共犯としてともに拘束されていた、台湾人俳優のコー・チェントン(23)はすでに釈放されているが、ジェイシーは、大麻売買に関与していた容疑も出ているほか、吸引場所を提供したことや中国国籍であることなどから、より厳しい処遇を受けているようだ。一部では「死刑判決もありえるのでは?」という臆測まで出ている。  香港メディアによると、父ジャッキーは「子育てを間違った」とコメントする一方、自らの特権を駆使して習近平国家主席に電話で「寛大な処分」を直談判したものの、断られたと報じられている。  そんな中、ネット上では「またもジャッキーの呪いか……」という声が上がっている。ジャッキーがCMに出演したり、イメージキャラクターを務めた企業やプロジェクトが次々と災難に見舞われるという「ジェッキー・チェンの呪い」については、2011年11月に本サイトでも報じている(記事参照)。ほかでもない、ジャッキーは09年、中国の薬物乱用防止キャンペーンの大使に任命されているのだ。今回に限っては、呪いの矛先が自分の身内に向かってしまったようだ。  ともあれ、ジェイシーの処遇について、広東省ブロック紙社会部記者はこう予想する。 「当局としては、典型的な富二代(金持ちの二代目ボンボン)であるジェイシーが犯した罪への対応を誤り、格差社会に対する民衆の不満をさらに刺激させることを恐れている。また、この一件でジェイシーの贅沢な生活や放蕩ぶりが連日報道されており、相場よりも重い処分が下ることが予想される」  ジェイシーにとっては、スターの子として生まれたことが初めて不利になる事態に直面しているといえるだろう。 (文=牧野源)

中国不動産バブルも崩壊間近か……華人最大の富豪が物件を続々売却中!

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イメージ画像(Wikipediaより)
 中国不動産バブル崩壊の足音が、一層大きく鳴り響いてきた。総資産3兆円以上といわれる華人最大の李嘉誠氏が、上海に保有するオフィスビルを売却する見込みであるという。  米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」によれば、李氏が率いる資産管理会社が売却しようとしているのは、上海市中心部にある31階建て、総床面積およそ5万7,000平方メートルのビルで、時価250億円以上に達する。  90年代から中国不動産市場に積極的な投資を行い、巨万の富を築いた李氏だが、このところ一転して保有資産の売却を急速に進めている。  同資産管理会社は、昨年12月にも南京市に保有していたオフィスビルを約410億円で売却している。また、李氏が率いる別のグループ企業は、建設中だった上海市のオフィスビルを、完成を待たずに約1,200億円で手放したほか、広州市内の大型商業施設も約410億円で売却している。  また、李氏の息子である沢楷氏も、北京のオフィスビルを約900億円で売却している。  「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、李氏やその親族が昨年8月以降に売却した中国の不動産資産は約3,300億円に上るとしており、中国不動産市場からの撤退との見方が出ている。  持ち前の先見の明で、立志伝中の人物となった李氏の撤退に、いつもは強気な中国不動産市場のプレイヤーにも警戒感が広がっている。李氏の行動に追従する投資家が続出すれば、改革開放後35年ほどで築かれた砂上の楼閣は、一気に崩れ去る可能性もありそうだ。 (文=牧野源)

入店拒否の飲食店やタクシー乗車拒否も……エボラ出血熱騒ぎで中国に広がるアフリカ人差別

YouTube「WHO responds to Ebola virus disease outbreak in West Africa」
 エボラ出血熱の感染拡大が止まらない。世界保健機関の発表によると、感染者は西アフリカを中心に、2000人に達しようという勢いだ。  一方、西アフリカから遠く離れた中国でも、感染への恐怖を背景に黒人差別が横行している。  特に顕著なのが、30万人以上のアフリカ系住民を擁する広東省だ。省都広州市の旧市街地区にある三元里は、衣類や革製品の卸売市場があることから、10数年前から買い付けに訪れるアフリカからの貿易商で賑わいを見せていた。その後、彼らの一部が定住化したことで、合法不法合わせ、10万人以上のアフリカ出身者が住む、アジア随一の「リトルアフリカ」へと発展している。  そんな広州市で、アフリカ人排斥の現場を目撃したというのは、同市在住の日本人男性だ。 「飲食店に入ろうとした二人組の黒人が追い出され、揉めごとになっていたのを目撃しました。理不尽な対応に、彼らが英語で抗議していると、店が通報したのか警官がやって来た。店員が『ほかの客が嫌がるから』と説明したのですが、その警官は自分の口を手で押さえながら彼らに近づこうとしない。5メートルくらい離れた距離から二人に、つたない英語で立ち去るように命じ、彼らは仕方なくその場をあとにしていました」  同市在住の日本人女性もこう話す。 「地下鉄で、黒人が乗ってくると、中国人の乗客は露骨に嫌な顔をして別の車両に移動する。また、『ラッシュ時なのにやたら空いているな』と思ったら、その車両に黒人の乗客が乗っているということが多々あります。以前だと、農村から出てきたばかりの田舎者が黒人を珍しがって、携帯電話で写真を撮ったりしていたのですが、そうした光景も見られなくなった。また、知人がタクシーを拾って、行き先を告げたところ『エボラが怖いから行きたくない』と乗車拒否されたそう。その行き先は、アフリカ人が多く住むエリアだったんです」 もともと黒人に対する偏見が根強い中国に暮らすアフリカ系住民は、エボラ騒ぎでさらに肩身の狭い思いをすることになりそうだ。 (文=牧野源)

IT恐竜の上陸、中国ドラマの韓流化……韓国で“嫌中”が広がるワケ

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『最後の晩餐』(TCエンタテイメント)
 3日、中国の習近平国家主席が訪韓したが、これにより中国と韓国の関係は、ますます蜜月となったように映る。“反日国家”と呼ばれて久しい両国がさらに連携を深めたことで、うんざりした気持ちになっている人も多いのではないだろうか。  だが、中韓の良好関係は、どうやらパク・クネ大統領をはじめとする政治家だけに限った話のようだ。というのも、ごく普通の韓国人は年々、中国人嫌いになっているとのデータがあるからだ。韓国のテレビ局SBSによると、ここ10年で「韓国人が嫌いな国」に変化が見られるという。嫌いな国1位は相変わらず日本(44.1%)なのだが、ここ10年で2位はアメリカから中国に変わった。しかも、韓国人の中国嫌いは加速度的で、10年前と比較すると4.6%から19.1%に跳ね上がっている。嫌いな国3位の北朝鮮(11.7%)、4位のアメリカ(4.8%)を大きく突き放しているのだ。それほど韓国国内で“嫌中”が広がっているのである。  韓国人が中国人を嫌うワケは、さまざまに考えられる。例えば、経済的な面だ。韓国メディアが「中国IT恐竜たちが韓国に上陸」と危機感を訴えたように、韓国のIT業界やゲーム業界に次々と中国企業が参入している。世界のスマホ市場においても中国企業がシェアを伸ばしており、サムスンやLGを追撃。成長が止まった韓国のメーカーは、中国企業に追い詰められている状況だ。今回の中韓首脳会談では経済協力の合意がなされたが、各企業レベルで見ると予断を許さない状況に変わりはない。  また、エンタメ面からも「中国ドラマが“韓国ドラマ化”してきている」との声が。韓国ドラマといえば、財閥2世、出生の秘密、三角関係、記憶喪失など、どの作品にもほぼ必ず登場するキーワードがあるのだが、その十八番が最近の中国ドラマにも多く取り入れられているという。さらに、「韓国人のように化粧法・スタイルまで変えている」といった指摘も。いわゆる韓流が中国人に“パクられてる”と感じているのかもしれない。ほかにも、ベトナムの反中デモで韓国企業約50社が中国企業に間違えられて攻撃を受けたことなど、中国を嫌いになるきっかけは一つや二つではないのだろう。  それでも一番の原因は、やはり中国人観光客の増加にあると考えられる。韓国を訪れる中国人は、いまや年間400万人以上。ここ数年で、爆発的に増えているのだ。ソウル在住のある韓国人は、「少し前までは街中を歩いていると日本語が聞こえてきたが、今は中国語ばかりがやかましく聞こえてくる。彼らはどこに行ってもいる」とこぼしていた。当然、多くの中国人が入国しているため、彼らが起こす事件や問題も増えている。  要するに、すっかり中国との距離が縮まったことで、相手の本当の姿が見えてきたということだろう。その結果、中国を嫌う韓国人が増えていき、現在の嫌中ムードにつながっているというわけだ。それにしても、この“距離が近づいたことで相手国を嫌いになる”という流れ、どこかで見たような気がするが……。

“精神病院24時”ここは生き地獄、それとも楽園? モザイク処理なしの裸の中国人像『収容病棟』

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鉄格子で覆われた精神病棟。カメラに向かって笑顔を見せる患者もいるが、ほとんどの患者はカメラがあることを意識せずに立ち振るまう。
 あなたの知らない世界を疑似体験させてくれるもの。映画という媒体をそう定義するならば、ワン・ビン監督のドキュメンタリー映画『収容病棟』ほど映画らしい映画はない。中国南部の雲南省のとある精神病院の鉄格子に覆われた収容病棟の中にカメラは入り、モザイクなしで患者たちの“ありのままの姿”を映し出す。しかも3時間57分にわたって。気力と体力に自信のない人は気をつけたほうがいい。スクリーンから発せられる負のオーラに引き込まれかねない。しかし、そのリスクに挑む価値は充分にある。テレビカメラに向かって反日、抗日を訴える中国人とは異なる、カメラをまったく意識していない“裸の中国人”像を知ることができるからだ。いや、政治や社会から隔離された人間本来の姿と言うべきかもしれない。  ワン・ビン監督が2013年1月~4月、ほぼ毎日にわたって密着取材した『収容病棟』。モザイク処理はおろか、ナレーションもBGMも流れない。収容されている患者の名前と収容された年月がクレジットされるだけ。収容者数は200人以上で、収容された理由は実に様々。精神異常犯罪者、薬物やアルコール依存者、家庭内暴力を振るうために収容された者、政府のひとりっ子政策に違反したために収容された者もいれば、認知症や鬱病などコミュニケーション障害がある者も一緒。家族や地域社会の手に負えなくなった人々が、ひとまとめに収容されている空間なのだ。経済成長が目覚ましい中国だが、中国当局は2010年に「精神病患者1億人」と発表している。社会の変化についていけなかった人たちである。彼らだけで、別の国がつくれてしまうではないか。そう、『収容病棟』は今まで知ることのなかった、もうひとつの中国を描き出している。  消灯後、病室で眠りに就こうとしていた男性患者は便所に行くのが面倒くさいのか、床に向かって放尿する。一応、床には洗面器が置いてあるものの、薄汚れた病室に湿った臭気が立ち込める。他の患者たちはもう慣れっこで、平気な顔で眠っている。収容されて間もない若者は元気を持て余している。上半身裸になって廊下をぐるぐると走り回る。それでも興奮が収まらず、他の患者のベッドを蹴り壊してしまう。医者から注射を打たれて、ようやくおとなしくなった。食事シーンも強烈だ。みんなで中庭に出て、雑炊みたいなものを一斉にかき込む。食べ物に執着する患者は、残飯を捨てたバケツにまで箸を伸ばし、「ゴミまで食べるな」と注意される。患者たちは、みんな口をそろえて願う。「早く家に帰りたい」と。裸で走り回っていた青年は「収容されてから、おかしくなった」と訴えている。ここはこの世の生き地獄なのか? いつしか自分も、彼らと一緒に収容病棟で暮らしているかのような恐怖心を抱いてしまう。
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200名以上の患者が収容された病棟の中で、氏名不詳のまま6年間暮らしているヤーパ。ひとりで眠るのを嫌い、他の男性患者のベッドに潜り込む。
 だが、数時間にわたって彼らと一緒に過ごすことで、徐々にだが自分の意識が変容し始めていることに気づく。ヤーパ(唖者)と呼ばれる男性患者は、発達障害か幼少期のネグレクトが原因で言葉をしゃべらなくなったらしい。夜、ヤーパは他の男性患者のベッドに潜り込む。最初はホモっけがあるのかと思っていたが、どうやらそうではないらしい。ひとりで眠るのが淋しいのだ。人肌が恋しくて、他の患者のベッドへと入っていくヤーパ。温もりを求めているのはヤーパだけではない。誰もが淋しくて淋しくて堪らない。ひとり寝に耐えられず、他の患者と添い寝し合うことで人肌の温かさを確認する。また、プーと呼ばれるオッサンは、下の階にいる女性患者と鉄格子越しに愛を毎晩のように語り合う。収容病棟で育まれるプラトニックラブ。プーのいる男性患者専用フロアに女性患者が上がってきて、鉄格子の隙間から飴玉を渡すシーンがある。この飴玉はどんな口づけよりも甘く、どんな媚薬よりも刺激的だ。一見、うらぶれた精神病院にしか見えないが、よく目を凝らして見ると、ここには愛が溢れていることに気づく。家に帰っても居場所のない彼らにとって、収容病棟は最後の楽園なのかもしれない。  精神科診療所を舞台にした想田和弘監督のドキュメンタリー映画『精神』(08)もモザイク処理なしで、患者ひとりひとりに撮影許可をもらった上で取材を進めた労作だったが、『精神』が外来の診療所だったのに対し、『収容病棟』は患者たちの生活をそのまま全部見せるという“ありのまま感”に圧倒される。ワン・ビン作品を『鉄西区』(03)以降、『無言歌』(10)『三姉妹 雲南の子』(12)と日本で配給し、本作の共同プロデューサーも務めた武井みゆきさんにワン・ビン作品の製作内情を聞いてみた。
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収容されて9年になるプー。毎晩大声で求愛し続けた甲斐あって、下の階にいる女性患者が逢いに来た。しかも差し入れ持参だ。
武井「中国というと厳格な中央集権国家の印象がありますが、あれだけ広い国なので、地方にまでは行政の目が行き届かないんです。ワン・ビン監督は最初は北京の精神病院に取材を申し込んだのですが、断られています。そのうち『三姉妹』の撮影取材で雲南省へ通ううちに病院関係者と知り合い、撮影OKな病院を見つけたようです。細かいことは気にしない病院だったようですが、ワン・ビン監督はドキュメンタリー映画として公開すること、でも中国では上映しないこと等、きちんと病院側に企画内容を説明した上で撮影しているんです。完成した作品も病院側に観てもらっています。ワン・ビン監督はとても倫理観が強く、相手を騙して撮影したり、盗撮などはできない人。また中国で資本を受けると中国側の検閲が入ることから、外国からの資本のみで作品を撮り続けている希有な映像作家なんです。怖いもの見たさでもかまいません。映画を観る動機は人それぞれですから。でも、劇場に足を運んでもらえば、自分が想像していた以上のものを何かしら発見できると思うんです」  『収容病棟』だけでも相当ハードだが、もう一本超ヘビーなアジア発のドキュメンタリー映画が公開される。カンボジア出身のリティ・パニュ監督の『消えた画 クメール・ルージュの真実』だ。1970年代、ポルポト政権下のカンボジアでは一般市民が数百万人規模で大虐殺された。少年期を地獄のような環境で育ったリティ監督は故郷に戻り、かつて大量の死体が埋められた水田の土と水をこねて泥人形をこさえ、往年の故郷を模したジオラマに泥人形を並べ、家族や友達が強制労働の中で次々と死んでいった悪夢の日々を再現する。泥人形の素朴なかわいらしさと大量殺戮というシリアスな事実とのギャップに、観ている自分の心も張り裂かれる。非業の死を遂げた泥人形が軽やかに空を飛ぶ場面があるが、これほど胸を掻きむしられるファンタジーシーンはかつて観たことがない。  映画は自分の知らなかった世界を疑似体験させてくれる。そして、数時間後には劇場は明るくなり、元の世界に戻ることができる。自分がいる世界がスクリーンの中とは別世界であることに、ほっとひと安心する。だが、本当にそうだろうか。劇場の扉を開けると、そこにはさっきまで観ていた収容病棟とそっくりな空間が待っていて、ひとつ先の角を曲がると泥人形たちが暮らすジオラマが広がっているのではないか。映画を観た後のあなたの目には、今までとはまるで違った世界が映っているはずだ。 (文=長野辰次) shuyobyoto04.jpg 『収容病棟』 監督/ワン・ビン 撮影/ワン・ビン、リュウ・シャンフイ 編集/アダム・カービー、ワン・ビン 製作/Y.プロダクション、ムヴィオラ 字幕翻訳/武井みゆき 監修/樋口裕子 配給/ムヴィオラ 6月28日より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開中  (c)Wang Bing and Y. Production http://moviola.jp/shuuyou ku-meru.jpg 『消えた画 クメール・ルージュの真実』 脚本・監督/リティ・パニュ ナレーション/ランダル・ドゥー 人形制作/サリス・マン 配給/太秦 7月5日(土)より渋谷ユーロ・スペースほか全国順次ロードショー (c) CDP / ARTE France / Bophana Production 2013 All rights reserved http://www.u-picc.com/kietae/

世界一の華人富豪が出資 中国伝統の“ニセ卵”が正式商品化

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イメージ画像(「足成」より)
 動物性たんぱく質不使用で、黄身や白身、殻までも忠実に再現したニセ卵は、中国が誇るさまざまなニセ食品の中でも伝説的な存在だ。そんな中国伝統のニセ卵が、このたび晴れて正規商品として、香港の大手スーパーマーケットで発売されたという。  “ニセ卵”といっても、人体に有害な化学物質や毒物を含んでいるわけではない。米国出身の研究者が、植物から抽出した栄養分で、鶏卵と同じ味と栄養価、そして外見までもを再現した人工卵なのだ。  研究段階だった人工卵を、華人最大の富豪として知られる李嘉誠氏が口にしたことがきっかけで、氏の基金などから約23億7000万円の出資を獲得。商品化にこぎ着けたというわけだ。  栄養価は一般的な鶏卵を25%上回る一方、価格は半額程度だという。半年後には大陸へも進出する計画だという。中国や香港では卵価格の乱高下が続いており、安定した価格で供給できる人工卵には一定の需要があると見込まれている。  しかし、商売の鬼、李嘉誠氏が目をつけたのは、コストの問題だけではない。  広東省ブロック紙の社会部記者はこう話す。 「鳥インフルエンザをはじめとする伝染病や、母鶏への禁止薬物の使用などが頻発している中国では、生活者は食品の中でも卵の安全性に特に大きな不安を抱えている。また、大気汚染といった生活環境の悪化からか、卵アレルギーを持つ人の割合も急増している。こうした中、人工卵には大きなビジネスチャンスがあると見込まれている」  とはいえ、科学技術によって造られた卵など、どことなく気味が悪い気がするが、ニセ卵に慣れた中国人にとっては没問題!?

投票権転売ビジネスも興隆中 AKB48総選挙が中国の民主化実現の原動力に!?

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「淘宝」より
 7日に開票日を控えるAKB48第6回選抜総選挙に、中国からも大きな関心が寄せられている。  中国版Twitter「微博」には、早くも開票結果予想や、自らの推しメンへの声援などが多数書き込まれている。  昨年の第5回総選挙では、初の1位となった指原莉乃に、一人の中国人富豪が9,108票を投じたことも話題となっており、“中国票”も無視できない存在となってきている。その一方、密かに興隆しているのがAKB投票権転売ビジネスだ。  中国の大型ショッピングサイト「淘宝」では、今回の選挙の投票権がすでに3,000枚以上販売されている。  5月上旬には1枚50元(約820円)ほどだった投票権の相場は、投票日が近づくにつれ上昇傾向となり、現在は65元(約1,065円)ほどで取引されている。  中国在住フリーライター、吉井透氏はこう話す。 「淘宝で売られているのはごく一部で、ほかのショッピングサイトや微博、中国版LINE『微信』上での取引なども含めると、数万の票が転売されていると考えられる。もちろん、投票権入りのCDも正規品・転売品含めて売られており、それらを合計すると中国人は10万近い票を持っているのでは」  前回の選抜総選挙では、圏内入りとなるための当落ラインが、1万1,000票あまりであることを考えると、これがいかに大きな数字であるかがわかる。  しかし、中国人がこれほどまでに選抜総選挙に熱を上げるのには、AKB自体の人気以外の理由もあるという。 「共産党一党支配の下、選挙の経験がない中国人にとって、AKB総選挙は最も身近な選挙なんです。中国の民主化の前進に影響を与えるかもしれない」(同)  カネ次第で複数の票を買うことができるのは、民主主義の真の姿とは言えないのだが……。 (文=牧野源)

【画像あり】地方政府の無法ぶりを知らしめた、中国・天安門「全裸老婆テロ」

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 車両突入事件や焼身自殺など、政府に不満を持つ者たちによる事件が相次ぐ天安門広場で、またもや“テロ”が発生した。  5月25日の昼過ぎ、五星紅旗はためく広場内で、3人の老女が衆人環視の中で突然、身に着けていたものをすべて脱ぎ去ったのだ。  さらに、天安門に掲げられた毛沢東の肖像画に自らの裸体を見せつけるかのように手を上げると、「娘を返せ! 法律を返せ! 人権を返せ!」とシュプレヒコールを上げた。  彼女たちは河南省信陽市からやって来た60~70代の女性で、それぞれの息子や娘が省政府に無実の罪で捉えられていることを訴えるために、こうした行動に及んだのだという。  一人の女性の息子は、省政府に陳情に行ったところを捕らえられ2年の懲役刑を受けているといい、別の女性の娘はこの息子の妻で、やはり無実の罪で捕らえられ、ともに刑務所で虐待を受けていると訴えた。  さらにもう一人の女性は、孫娘が強姦されたものの犯人が野放しにされていることに苦情を申し立てたところ、孫娘の母親が2年の懲役刑に処されたという。また、今年の全国人民代表大会会期中には、彼女自身も拘束されたと話しており、中央政府に直訴されることを地方政府が妨害したとみられる。  数分後、彼女たちは駆けつけた私服警官らにパトカーで連行されたというが、この一件は中国のネット上でも話題となっており、中央政府も河南省政府に対し、なんらかの措置を取るべく重い腰を上げざるを得ないだろう。  しかし、ここまでしなければ正義を勝ち取れないとは、法治国家といえるのだろうか……。 (文=牧野源)