人気ユニット・CHAGE and ASKAのASKAが重度の覚せい剤中毒状態にあると、1日発売の「週刊文春」(文藝春秋)が報じた。これを受け、ファンの間では12年前にテレビ出演したASKAの様子が「確かにおかしかった」と指摘する声が上がっている。 「シャブ&飛鳥の衝撃」という見出しが打たれた文春の記事によると、ASKAは重度の中毒状態で、吸引現場を盗撮したビデオが存在するといい、記者による直撃インタビューに対してASKAが支離滅裂に応答する様子も生々しく記されている。 問題の番組は、2001年8月8日にASKAが出演した『笑っていいとも!』(フジテレビ系)内の人気コーナー「テレフォンショッキング」。司会のタモリが、レコーディング中だというASKAに、「顔、ちょっとやつれてるけど大丈夫? そんなにつらいの? レコーディング」「ほっぺた黒いよ」「痩せた痩せた、痩せてるし、やつれてるよ」「色が黒いよ、ほっぺた。『ここ(頬)の髭剃った?』みたいな感じになってる。相当苦労してるね」「寝ないの? 食べないの?」と異変を執拗に指摘しているのだ。 この映像は現在、動画サイトに上がっており、閲覧者からは「勘の鋭いタモリは、ASKAの異変に気付いている」「もしかして、薬やってることを疑ってる?」という声のほか、ASKAの滑舌の悪さや、ぶっきら棒な口調に驚きの反応も。 「ASKAさんは、87年頃に元アナウンサーの女性と結婚し、89年に家族でロンドンに移り住みました。文春の記事によると、この海外移住をきっかけにドラッグを経験したとありますから、『いいとも』と時期のつじつまも合います。まだ疑惑にすぎませんが、彼にクリーンなイメージを持っていた多くのファンは、相当ショックを受けているようです」(芸能誌記者) 報道を受け、所属事務所やレコード会社は、今後どんな対応を見せるのだろうか? 古くからの熱狂的なチャゲアスファンたちも、気が気でないだろう。Blu-ray『CONCERT MOVIE GUYS』(ユニバーサル シグマ)
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「天下のサザンオールスターズがAKB商法にひれ伏す!?」赤西仁との“復帰作対決”の行方
8月7日に5年ぶりとなるCDを発売するサザンオールスターズと、同日に1年5カ月ぶりにCDをリリースする歌手で俳優の赤西仁との、“復帰作対決”に注目が集まっている。 2009年以降、バンド活動を休止していたサザンは、今年6月に活動再開を発表。復活後、初タイトルとなる「ピースとハイライト」(ビクターエンタテインメント)は、全3形態で発売。通常版のほか、ポンチョが付属された限定盤や、特大ステッカーが付いてくるアナログ盤が用意される。 一方、赤西は、昨年2月に女優・黒木メイサと“電撃デキ婚”するも、事後報告だったため、ジャニーズからペナルティーとして、主演ドラマの出演や、全国ツアーを中止。謹慎期間を送っていたが、ついにみそぎを終え、「HEY WHAT'S UP?」(ワーナーミュージック・ジャパン)を発売する。 同曲は、本人が作詞・作曲をしたポップなダンスチューン。久しぶりの日本語詞については、赤西のマネジメントに関わっていると一部で報じられたSMAPのチーフマネジャー・飯島三智氏が、“英語ばかりだった歌詞を書き直させた”というウワサも出ているが、「日本語なのに英語に聞こえる」「日本語に直した意味ない」との意見も出ているようだ。 この両者の復帰作対決は、サザンファンの間では「圧倒的なサザン優勢」「サザンファンの数には勝てない」との声が多いようだが、そこはランキング1位にこだわるジャニーズ。赤西のCDには“仕掛け”があるという。 「赤西サイドは、本気で1位を取りに来てますね。初回限定盤A・B・C・通常盤の4形態で発売するだけでなく、先着の予約・購入者にはそれぞれ別バージョンのポスターや、オリジナル待ち受け画面も付きます。 さらに、全4形態を購入すると、東京と大阪で開催されるスペシャルイベントに応募できる特典もあり、熱狂的なファンの中には、『仁のためなら、夏のボーナス全部突っ込む!』『仁に振り回されるのは慣れてる。テッペン見させてあげる』と大量に予約した女性もいるそうです」(芸能誌ライター) サザンの桑田佳祐といえば、今年3月に発売したソロシングル「Yin Yang/涙をぶっとばせ!!/おいしい秘密」(ビクターエンタテインメント)が、“AKB商法”でおなじみの乃木坂46や、数種のポスターを付属した山下智久にチャートで敗北。自身のラジオで、「あんたら、ずるいよ! 売れりゃいいのかよ、いや、売れりゃいいんだよね(笑)」などとグチるような発言をし、話題となった。 日本が誇るビッグバンド・サザンが、AKB商法にひれ伏すことはあるのだろうか? 対決の結果が楽しみだ。[左]「ピースとハイライト」(ビクターエンタテインメント)、[右]「HEY WHAT'S UP?」(ワーナーミュージック・ジャパン)
“世界最大のレコード会社”ユニバーサルに「身売り話」が出ているワケ
大手通信会社ソフトバンクが、世界最大の音楽会社ユニバーサルミュージックに対し、85億ドル(約8,540億円)で買収提案をしていた――。英フィナンシャルタイムスが18日に報じたニュースが、音楽業界に衝撃を与えている。 ブルームバーグの続報によれば、ユニバーサルミュージックの親会社であるビベンディの取締役会は、ソフトバンクからの打診を受けた直後に提案を拒否した。ビベンディは現在、株価低迷や携帯電話市場での苦境を背景に事業構成の見直しを進めており、ユニバーサルミュージックの売却案も、以前から水面下で取り沙汰されていた模様だ。 「世界的に売り上げを落としているレコード会社ですが、業界トップであるユニバーサルミュージックは昨年、多くの名門レーベルを傘下に持つEMIミュージックのレコード事業を買収したことで、今後の経営体制は万全と見られていました。しかし、今回は親会社が即座に拒否をしたとはいえ、ユニバーサルミュージック売却話が表面化したことで、その経営内容に疑問を投げかける向きも出てきています」(エンタメ業界に詳しい証券関係者) 現在の音楽業界では、新作音源のセールスが低迷しているため、過去の音源をいかに再利用するかが各社の経営のカギを握ると言われている。その点、多くのレーベルや音楽出版部門を有するEMIミュージックは“宝の山”とされたが、ユニバーサルミュージックの市場寡占化を懸念するEUの圧力もあり、2次使用の権利を扱う音楽出版部門はソニーに売却された。 さらに、ユニバーサルミュージックが一旦買収した各レーベルについても、EUの要請に応じる形で一部売却計画を進めている。そんな中、売上高に占める新作音源の割合が高まっていることが、世界的な音楽産業の退潮とも相まって、ユニバーサルミュージックの成長性に対する懸念へとつながっているようだ。 「ユニバーサルミュージックへの経営懸念は、傘下のゲーム会社の経営不振と並んで、ビベンディの株価低迷の原因となっています。一方、ソフトバンクのような通信会社が豊富な音源資産を活用してシナジーを出すという計画は、投資家にとって魅力的に映るのも事実。音楽産業単体では成長が見込めない、というのが市場のコンセンサスですね」(前出の証券関係者) 世界最大のレコード会社を襲った身売り騒動。現時点では実現していないとはいえ、音楽業界の苦境を象徴する一例といえそうだ。 (文=柴田勇気)ユニバーサルミュージックグループ公式サイトより
「売り方を見直す時期?」B’z、BUMP OF CHICKEN……ベスト盤をめぐる人気バンドの苦悩

『BUMP OF CHICKEN I [1999-2004]』(トイズファクトリー)
「安室奈美恵はアーティストではない」「エイベックスは音楽業界を舐めてる」話題のMVをふかわりょうが痛烈批判
25日に動画サイト上で公開された歌手・安室奈美恵の最新ミュージックビデオ「Let Me Let You Go」について、タレントのふかわりょうが30日、自身のラジオ番組で苦言を呈した。 同MVは、米ロサンゼルスの夕暮れの海辺で、安室が白いピアノを弾きながら情感たっぷりに歌っているもの。一部報道によると、ピアノ演奏は本人の提案によるものだという。 テレビやニュース媒体は「安室奈美恵、ピアノ演奏初披露」などの見出しで大きく取り上げ、たちまち話題に。同曲は7月10日発売のアルバム『FEEL』(Dimension Point)の収録曲だといい、日本トップアーティストの新作にビッグセールスが期待されている。 一方、ふかわりょうといえば、幼少期からピアノを習い、芸能界屈指の腕前を持つことで有名。また、1998年頃からROCKETMAN名義で音楽活動を行い、シングルがiTunes Storeで1位を獲得するなど音楽好きの間で支持を集めているという。 そんなふかわが、自身のラジオ番組『ROCKETMAN SHOW』(J-WAVE)で、同MVに映る安室の指元について「指の形が、どうしても初心者の形」「その弾き方では、この音は絶対に出ない」と“当てぶり”であることを指摘。「(“弾き語り初披露”をうたうのなら)発表する音は自分で奏でた音じゃないとアウトだと思っている」とした上で、「安室さんというのは、アーティストではなくパフォーマーなんだ、と思った。アーティストだったら、あれはできない」と述べた。 さらに、「安室ちゃんのファンの中にも、軸足がピアノにある人がいる。そういう人はたぶん、すごく悲しい気持ちになってると思う」と話し、レコード会社のエイベックスに対しても「音楽業界を舐めてんのか?」と批判した。 これを受け、ネットでは『演出と割り切れば、当てぶりでもいい』といった意見もある一方で、『安室ちゃんにがっかりした』『しょせん、アイドル歌手だった』という声も上がっているようだ。 「ふかわさんは一昨年、同じラジオ番組で、韓流に傾倒するフジテレビについて意見を述べ、それが反響を呼び、多くの支持を集めたことがありました。今回の発言も大きな反響を呼んでいるようですから、音楽業界に思わぬ影響を及ぼすかもしれませんよ」(芸能記者) 音楽にも真剣に取り組んでいるふかわの声は、安室側に届いているのだろうか? ■外部リンク:YouTube 安室奈美恵「Let Me Let You Go」YouTubeより
「学生時代は超モテ!?」女性シンガーmiwaの素顔とは?
音楽業界で「今年一番のブレイク候補」の呼び声も高いのが、23歳の女性シンガーのmiwaだ。今年の3月には武道館公演を成功させ、5月に発売した3rdアルバム『Delight』は初動で約7万枚を記録。7月13日からスタートするライブツアー「miwa concert tour 2013 “Delight”」では、3,000人クラスの公演チケットがすべてソールドアウトしている。いま最も勢いのある女性シンガーだが、デビュー当初は「コケるのでは?」という声が業界内から上がっていたという。 「所属レコード会社がSony Recordsとあって、多くのシングルにタイアップがつくなど、デビュー当初から売り出し体制は万全。しかし、ギターで弾き語る姿や透明感のある歌声、等身大の女性を描く歌詞はYUI(yui)とイメージが被りますし、また148.9cmと小柄であることから、『狙いよりは目立たず、プロモーション先行に終わるのでは?』とささやかれていました。しかし、デビューから3年たった今では、業界内でもファンが増えているんです」(音楽業界関係者) 人気上昇のきっかけとなったのは、昨夏リリースの9thシングル「ヒカリヘ」だ。エレクトロサウンドに挑戦し、また月9ドラマ『リッチマン、プアウーマン』(フジテレビ系)の主題歌に起用されたことでも話題を集め、自身最高となるオリコンチャート最高位4位を獲得。「楽曲の幅が広がって、いろんな場面で流しやすい」と放送関係者からも好評だったという。 「人気には、本人の人柄も関係しているようです。miwaの父親はエリート金融マン、祖父は某大学の名誉教授といわれており、育ちの良さが性格に表れているのだとか。本人も慶應義塾大学卒の才女で、その“お嬢さま”ぶりに、関係者はトリコになってしまうようです。加えてあのルックスですから、大学在学中は交際相手が途切れなかったというウワサも。『今後さらにブレイクして、スキャンダルが発覚したら……』と心配している人も多いと思いますよ(笑)」(同) 『Delight』は、ラップ、打ち込み、ラジオボイスなど、あらゆる要素を取り入れた意欲的な作品。miwaは過去のインタビューにおいて「演奏面でも、きちんと表現できるように頑張りたい」という趣旨の発言をしており、気合は十分のよう。ツアーはもちろん、間を縫って出演する夏フェス・イベントでの活躍も期待できそうだ。 (文=木野雪)『Delight』(SMR)
「次はRADWIMPSか……!?」くるり脱退騒動に見る“ワンマンバンド”の危うさ
ロックバンド・くるりから吉田省念が脱退を発表。くるりは2002年にオリジナルメンバーの森信行が脱退して以後、5人が加入・脱退しており、ネット上の音楽ファンからは「もう慣れた」「次に10人に増えたとしても驚かない」などの声が上がっている。 一方で、「ここまで出入りが激しいと、変な疑いを持ってしまう」「やはり岸田繁に合う人はなかなかいないのか」などの意見も。くるりのメンバーが定着しない理由は、ボーカル・岸田繁の“ワンマン体制”に原因があるのでは……と、ささやかれている。 Mr.ChildrenやBUMP OF CHICKENなど、ボーカルがほぼすべての楽曲で作詞作曲を担当するロックバンドは多い。ボーカルはバンドの顔でもあるため、ある程度のワンマンぶりも仕方がないのかもしれないが、行き過ぎればメンバー同士の不仲やバンドの崩壊につながってしまう。ある音楽関係者はこう話す。 「RADWIMPSのボーカル・野田洋次郎も、ワンマンぶりが有名ですね。自分でも『性格がひん曲がっている』と公言していますが、これまでにメンバーとしばしば衝突しており、5枚目のアルバム『アルトコロニーの定理』(EMIミュージックジャパン)を発売する前には解散の危機にまで陥っている。今年3月からソロプロジェクトのillion(イリオン)を始動したことで、関係者の間では『今後はバンド活動に割く時間を減らす』と見られています」 他方で、デビュー20年を超えるスピッツはメンバー仲が良好なことで有名。ライブのMCにおいて「死ぬまで解散しない」と話しているほどだ。 「ミスチルも、桜井和寿がメンバーの演奏スキルに不満を抱いているとは言われていますが、関係性自体は良好。仮に解散するとしても、“桜井と他メンバーの衝突”が理由になることはないでしょう。バンドを長続きさせるには、ほかのメンバーがボーカルの作る音楽や意向に歯向かわないことが条件になるんです」(同) くるりはデジタルサウンドを積極的に取り入れたり、クラシックとの融合を図ったりと、時期によって音楽性が大きく異なる。メンバーが辞めたタイミングを見ると、バンドの音楽性が変化し始めた時期が多い。メンバーを残すことよりも、自分の作りたい音楽を貫く――岸田の音楽にかける純粋な思いが脱退を招いてしまう、とも考えられる。メンバーの入れ替わりは激しくても、リリースのたびに着々と成果を上げ、日本語ロック界で確かな地位を築いたことは事実。3人になったくるりが、どんな音楽を届けてくれるのか楽しみに待とう。 (文=木野雪)『everybody feels the same』
(ビクターエンタテインメント)
小山田圭吾の離婚に見る「90年代のカリスマたち」の落日……
1990年代に渋谷系ミュージシャンとして絶大な人気を誇ったコーネリアスこと小山田圭吾が、妻の嶺川貴子と離婚していた。4月16日発売の「週刊女性」(主婦と生活社)がそう報じ、話題を呼んでいる。同記事では嶺川が記者の直撃取材に応じ、言葉を選びながらも、「気持ちのスレ違いが重なった」などと離婚理由を明かしている。 「小山田と嶺川は00年に結婚した当時にも、『あの2人が付き合っていたのか』と話題となった経緯があります。嶺川はもともと、フリッパーズ・ギター時代に小山田の相棒だった小沢健二の彼女と言われていましたから、当時はそちらのほうが話題でした。もっとも、結婚後の2人は子ども連れで散策する姿もたびたび目撃されており、『渋谷系のプリンスもパパになり、すっかり丸くなった』とみられていました」(音楽雑誌編集者) ミュージシャン同士の結婚・離婚といえば、古くは桑名正博とアン・ルイス、布袋寅泰と山下久美子などが思い浮かぶ。いずれも離婚時の壮絶バトルで世間をにぎわせたが、今回の離婚劇は「極秘に進められていた」という。 「周辺取材を進めると、実は数年前から別居生活を送っていたという情報も浮上しました。小山田に新たな恋人ができたとの見方もあり、ここ数年はクラブなどでの目撃談も出ています。しかし、坂本龍一のコンサートには毎年夫婦そろって楽屋口を訪れるなど、“公式”の場では仲睦まじい姿を演じていた、ということですね。長男の中学入学を待ち、離婚に踏み切ったものと見られます」(別の週刊誌記者) 他方、フリッパーズ・ギターのもう一人のメンバーだった小沢健二は、米国人女性と結婚。昨年末には、今年6月に妻が出産を控えていることも公表している。 「反グローバリズム思想に染まった近年のオザケンからは想像できませんが、昔の彼はとんでもないオンナ好きで有名でした。ある時期はモデルやタレント女性と多数交流を持ち、友人たちに次々と“遊び相手”をあっせんするなど、女衒まがいのことをしていたとの証言もあります。そんな彼が晩婚ながら子どもの誕生を心待ちにする一方、女性関係にはマジメだった小山田が離婚するとは、皮肉な成り行きという印象もありますね」(前出記者) CHARAと浅野忠信の離婚に続く、90年代を彩った大物サブカル系カップルの離婚劇。かつてのカリスマたちも、人生の曲がり角を迎えているといえそうだ。 (文=市場葵)『ORIGINAL CLIPS & CMs』(ポリスター)
ソニーがJ-POPを殺した!? 音楽業界10年間の凋落史『誰がJ‐POPを救えるか?』
ピークだった1999年には6000億円の市場規模を誇っていた音楽ソフト市場。しかし、2000年代は右肩下がりに凋落し、2010年の市場規模は配信とパッケージソフトの売り上げを合わせても3700億円にまで縮小している(「日本のレコード産業」日本レコード協会)。12年を例に取れば、ミリオンセラーシングルはわずか5枚、しかもオリコン年間ランキングは秋元康とジャニーズに独占される結果となった。「終わってる……」もはや、CDなどファングッズのひとつに過ぎない時代なのだろう。 そんな音楽業界に対して舌鋒鋭い批判を展開するのが、作詞家であり「日経エンタテインメント!」(日経BP社)創刊にも関わった麻生香太郎氏による『誰がJ‐POPを救えるか? マスコミが語れない業界盛衰記』(朝日新聞出版)だ。フィクションの形式を取りながらも、「音楽番組」「つんく」「韓流」などを例に、時代ごとに移り変わる業界構造や、それがJ-POPにもたらした影響を語る同書。章タイトルには「~がJ-POPを殺した」とカゲキな文字が躍るが、本書のタイトルからもわかるように、決して「犯人探し」だけが目的ではない。 麻生氏が最も鋭い批判を投げかけるのが、第1章「ソニーがJ-POPを殺した」だ。Appleのリリースした“黒船”、iTunes Music Store(現iTunes Store)に時代の比重が移る中「携帯音楽プレーヤーの世界で、ウォークマンブランドが、負けるわけがない」と頑なにプライドという名の“上から目線”を続けてきた同社。そんな裸の王様が牽引する音楽業界は、年を追うごとに収益を減らしていく。結局、王者といえども時代の流れには逆らえず、12年、ソニー・ミュージックは所属アーティストの楽曲販売をiTunes Storeに解禁。「それにしても、それにしても、あまりに遅すぎた」。麻生の嘆きは、音楽ユーザーたちの気持ちを代弁したものだろう。 一方、作詞家という立場もあってか、ネット上では批判が相次ぐJASRAC(日本音楽著作権協会)に対しては寛容な姿勢だ。日本全国津々浦々の小さな居酒屋に至るまで、音楽著作権使用料を徴収するJASRAC。その姿勢は裁判も辞さない強硬なものだが、こと著作権者にとっては心強い存在となっている。だが、もちろんJASRACにも問題はある。麻生は「JASRACは文科省のれっきとした天下り組織である」と断言し、「社会人になってからJ-POPを聞いたこともないお役人が平然とJASRACの理事に名を連ね、毎月の手当と退職金をもらっているのである」と告発する。 思えば、“違法コピー撲滅のため”と、「コピーコントロールCD」「レーベルゲートCD」などが登場したのが02年。その後も、iTunes Storeの進出を渋り、着メロ・着うたに執心だった日本の音楽業界はユーザーの存在を軽視していた。そして、世界の潮流から乗り遅れ、ガラパゴス化の一途をたどる。アメリカやヨーロッパではすでに一般化しているストリーミングサービスSpotifyは、現在も日本をスルーしたままになっている。 おそらく、音楽の質が低下したわけではないし、身の回りに流れる音楽の量が減ったわけではないだろう。ただ、利権を守るため、日本の音楽業界は時代の変化を認めなかったのだ。「この失われた20年で、われわれは、この国を良くしていくには、政治や官僚や教育や会社組織には、何も期待できないということを思い知らされた。その怠惰な流れの中で漂うように音楽業界はゆるやかに失速していった」。音楽業界の凋落は、そのまま日本社会の凋落に似ている。 麻生は、“J-POPを救う”希望を、平成10年代生まれの子どもたちに託す。スマホを使いこなし、YouTubeで音楽を楽しむ次世代が大人になった時に「新しい音楽が生まれてくるような気がする」と語る。その時、音楽業界はかつてのような巨大な産業ではないかもしれない。しかし、現在のような利権にがんじがらめの産業ではなく、本当に自由な音楽の楽しみ方を提供してくれる業界になっていると信じたい。 (文=萩原雄太[かもめマシーン]) ●あそう・こうたろう 評論家、作詞家。大阪市生まれ。東大文学部在学中から、森進一、小柳ルミ子、野口五郎、小林幸子、TM NETWORKなどに作品を提供。「日経エンタテインメント!」(日経BP社)創刊メンバーに加わり、以降エンタテインメントジャーナリストに転身。音楽・映画・演劇・テレビを20年以上にわたって横断的にウオッチし続けている。著書に『ジャパニーズ・エンタテインメント・リポート』(ダイヤモンド社)などがある。『誰がJ‐POPを救えるか? マスコミ
が語れない業界盛衰記』
(朝日新聞出版)
「“伝説”ウドーフェスの悪夢再び!?」海外大物出演の野外フェス「TOKYO ROCKS」に心配の声

『TOKYO ROCKS 2013』HP






