
山下達郎「Ray Of Hope」スペシャルサイトより
若い頃にアイドル的な人気を呼んだミュージシャンも、加齢による外見の衰えは避けられない。男性の場合、最も深刻なのは頭髪の問題。何らかの対策を打とうとしても、ステージで強いスポットライトを浴びるため、半端なカツラではすぐにバレてしまう。そのため、音楽界では古くから植毛が広く普及してきた。
音楽業界には3大植毛スターがいるという。
「俳優としても活躍するF、フォーク界の顔役S、ロック界の大御所Hです。彼らはみな30代半ばくらいから植毛施術を受けており、Sなどは年々髪の毛が増えていく様子が、ファンの間で話題となりました。Fは薄毛化のごく初期に手を打ったため、一般の人の多くは気付いていないかもしれません」(頭髪問題に詳しいイベント関係者)
ビジュアル系バンドを筆頭に、若い頃に髪や頭皮をいじめ抜いたミュージシャンの場合はとくに深刻だ。彼らの多くはアラフォー前後には薄毛となっている。バンド休止後にアイドルグループのプロデュースで成功したTもその一人。最近はパーマをかけて長髪にしているものの、無残なほど地肌が透けており、「今すぐに植毛が必要」(音楽雑誌編集者)との指摘も出ている。
そんな中、意外性のある名前が浮上した。先日、新しいアルバム『Ray Of Hope』(ワーナーミュージック・ジャパン)を発表して各界から高い評価を受けた山下達郎である。
「山下さんといえば、薄毛ミュージシャンの代表格です。薄くなっても髪の毛を伸ばし続け、落ち武者のような姿で平然とメディアに登場。ファンからは『音楽だけで勝負するヤマタツらしい』『変に隠すよりも潔い』と評価されてきました。しかし、今回出回っている宣伝写真は明らかに前髪がボリュームアップ。一頃のフォークシンガーSのように、頭髪全体も不自然に黒々としているのです」(前出のイベント関係者)
もっとも山下達郎の場合、薄毛が目立つ写真も出回っており、植毛を行ったと断言するほどの証拠はない。「スタイリング剤でボリュームアップさせただけ」という見方もできるが、いずれにしても今回、頭髪に関して何らかの対策を施したのは事実。
山下達郎のような実力派ミュージシャンまでもが、新規ファンの獲得を狙って外見を気にする――これも、長引く音楽不況の表れのひとつなのかもしれない。
(文=市場葵)
「16」タグアーカイブ
SMAP中居もタジタジ……神聖かまってちゃん、TBS生放送で"放送事故寸前"の大暴れ

YouTubeより
いじめや引きこもり経験を歌い、若い世代から支持を得ているバンド「神聖かまってちゃん」が29日、SMAP中居正広がMCを務める生放送音楽番組「カミスン!」(TBS系)に出演。過激なパフォーマンスを行い、「まるで放送事故」「マジキチ」などとネット上で話題になっている。
この日、31日発売のアルバム『8月32日へ』の収録曲、「23歳の夏休み」を披露したかまってちゃんだったが、歌い出しからボーカル・「の子」が大暴れ。歌詞を完全に無視し、「俺のナルトをみんなに食べてもらいたいんです」「みなさん、ナルトを食べてください」と、なぜかナルトを片手に絶叫。セットもお構いなしにステージ上で大暴れしたのち、その様子を冷ややかに見守っていたMC中居のもとへ。メンバーが制止するのも聞かず、「中居さん、ナルト食べますか?」と執拗にからむ「の子」だったが、これにはさすがの中居もタジタジの様子だった。
「かまってちゃんはデビュー前から、無許可で路上ライブをして警察に補導される様子を動画配信したり、ヴォーカル&ギターの『の子』がライブ中に腕をカミソリで切り裂いて血まみれになるなど、数々の伝説を作り上げている4人組バンドです。「病み」をテーマにした歌詞と、切なくポップなメロディーラインが10代を中心とした若い世代の共感を得ており、ニコ動画やYouTubeでその人気に火が付きました。昨年3月、ミニアルバム『友だちを殺してまで。』(バウンディ)でデビュー。同年12月には、メジャーとインディーズでそれぞれ、アルバム『つまんね』(ワーナーミュージック・ジャパン) 、『みんな死ね』(バウンディ)を同時リリース。カルチャー誌でこぞって取り上げられ、今一番アツい新世代バンドとして注目されています」(音楽雑誌のライター)
今年5月には、メジャーデビューからの3カ月間、ひきこもりがちの生活から若者たちのカリスマとなった「の子」に密着したドキュメンタリー番組がNHKで放送されたり、彼らの曲をモチーフに映画『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』が公開されるなど、エンタメ界全体においても、その存在が注目されている。
メジャーデビューにあたっては、かまってちゃん最大の武器である破天荒なパフォーマンスがメジャーでも受け入れられるのかなどと賛否両論を呼んだかまってちゃん。満を持しての地上波生放送初出演となったわけだが、何をやらかすか分からないこの危険なバンドをキャスティングするには、スタッフにも度胸とそれなりの覚悟が必要のようだ。
「メールで引退なら演歌はみんな永久追放!?」音楽界と暴力団の切っても切れない関係

波紋を広げている、紳助の引退会見。
暴力団幹部との交際発覚を理由とした、島田紳助の電撃的な芸能界引退。交際の実態については多くの憶測を呼んでいるが、音楽業界からは「メールのやり取り程度で引退なら、演歌歌手の多くは永久追放」と苦笑する声も出ている。
「芸能界と闇社会の関係が深いと言っても、芸人や俳優の場合は、小遣いをもらって一緒に飲みに行ったり、結婚式であいさつしたりする程度です。しかし"興行"が絡む歌手の場合は事情がまったく違うのです。地方でコンサートをやる場合、暴力団と深いつながりのある各地の有力者のOKが出なければ、チケットを売り出すこともできません。歌手と暴力団関係者は言わば、ビジネスパートナーの関係にあるのです」(イベント関係者)
癒着の典型例は、幾度となく暴力団との交際報道のあった演歌歌手であろう。細川たかしをはじめ、暴力団関係者との交際発覚で謹慎したケースは枚挙にいとまがない。
もっとも、興行のために暴力団関係者と付き合うのは、何も演歌に限ったことではないという。
「一定規模のコンサートを行う場合、アイドルやロックバンドであっても、関係者による地元有力者への挨拶は欠かせません。よくコンサート会場の前で、明らかに違法な生写真や下敷きが堂々と売られていますが、あれは有力者とつながる地元の露店業者への利益供与。主催者と興行関係者との間で話がついているからこそ、普段はネットのコピペ写真1枚に神経を尖らせているマネジメント事務所が、あのような明白な海賊行為を見逃しているのです」(前出の関係者)
近年では、CD売り上げの低下もあり、多くのアイドルやロックバンドはTシャツやタオル、バッグなどのオフィシャルグッズ販売に力を入れている。そうなると、会場外で売られる違法グッズの売り上げも厳しくなるが、最近では利益供与の新手法が開発されつつあるという。
「オフィシャルグッズ売り場で、これまで露店に立っていたような怖いおじさんが会計をやっているケースが増えてきました。彼らはその売上の何%かをもらう仕組みのようです。その結果、コンサート会場付近の違法販売は減少しました」(前出の関係者)
図らずも、違法販売業者の取り込みが進んでいる昨今の興行事情。一見クリーンになったようだが、売り上げ代金の一部が暴力団関係者に流れている可能性は大きい。
(文=石山博美)
復活も近い!? 宇多田ヒカル、絢香……歌姫たちの活動再開情報相次ぐ

『HEART STATION』(EMI MUSIC JAPAN)
昨年、女性シンガーの活動休止が相次ぎ、多くのファンにショックを与えたが、ここに来て、何人かが活動再開の準備に入ったとの情報が飛び交っている。まず1人目は、昨年8月に「人間活動に専念する」との不可解な理由で、2011年からの無期限活動休止を発表した宇多田ヒカル。
「宇多田ヒカルの生みの親ともいうべきプロデューサーの三宅彰氏が6月にポニーキャニオンへと移籍し、同社傘下の新しいレーベルを設立したのです。音楽業界では『宇多田もポニーキャニオンに移籍か』とうわさされましたが、三宅氏はEMIグループとプロデューサー契約を結んでおり、宇多田ヒカルを引き続き手掛ける模様。活動休止の背景のひとつだった周辺環境が一新されたことで、早ければ来年前半にも活動再開に踏み切るとささやかれています」(マネジメント関係者)
宇多田本人もTwitterで、音楽ソフトを新しいパソコンにインストールした様子をツイートするなど、創作活動を継続している様子。春先に報じられた交際相手との関係も順調とみられることから、活動再開への期待が高まる。
一方、宇多田以上に活動再開が確実視されているのが、持病のバセドー病の治療のために無期限活動休止中の絢香。彼女の場合は、エイベックスグループからの再デビューが取り沙汰されている。
「絢香は水嶋ヒロとの電撃的な結婚発表が周囲の怒りを買い、前所属事務所をクビ同然で辞めていますが、エイベックスグループの助言もあって関係各所へのあいさつを行い、今年中にも"みそぎ"期間が終わるとみられています。復活すれば十万単位のCDセールスが確実視されており、既に水面下でレコーディングの準備が進んでいるようです」(前出の関係者)
他には、子宮疾患の治療のために休養中の大黒摩季にも、年内の活動再開情報が出ている。すでに7月には元宝塚の女優、紫吹淳に楽曲提供するなど作家活動を展開しており、近々イベント等に出演する可能性もあるようだ。
一時期、あたかも熱病のように広がった"歌姫"たちの活動休止劇。音楽業界の地盤沈下もあって、彼女たちも、ゆっくりと休んでいられないということか。
(文=外場林太郎)
世界のミヤモトが認めた名作ゲーム『ギミック!』を生んだプログラマー・酒井智巳インタビュー!

『Rom Cassette Disk In SUNSOFT
ディスクシステム編』
(シティコネクション)
「ゲームは1日1時間!」
と高橋名人も語っていた通り、かつてテレビゲームは一度始めたら止め時が分からなくなるほど麻薬的な魅力を放つエンタテインメントのひとつだった。
明るいニュースを聞くことの方が少ないような気がする昨今のテレビゲーム・シーンだが、1980年代から1990年にかけて、テレビゲームは、確実に日本のサブカルチャーの中心に位置していた。
「次はどんなすごいゲームが出てくるんだ!」
そんなあの時代の期待感と興奮をCDにパッケージして、21世紀によみがえらせるレトロゲーム専門レーベル「クラリスディスク」。
同レーベルが6月29日にリリースした『Rom Cassette In SUNSOFT』は、『アトランチスの謎』『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』『リップルアイランド』など、一度プレーしたら忘れられないサンソフト製ファミコンソフトのゲームミュージックを200曲以上収録。その濃い内容で、発売直後からゲームミュージックファンのみならず、当時ゲームキッズだった一般ユーザーの間でも大きな話題となった。
そこで今回も、前回から引き続きサンソフトが生んだファミコン末期の伝説的アクションゲーム『ギミック!』関係者から、ゲーム業界が熱く燃えていたあの時代のエピソードを聞いてみたいと思う。
イカしたゲームミュージックを生み出した影山雅司氏に話を伺った前回に続き、本作の生みの親であるプログラマー・酒井智巳氏から『ギミック!』誕生秘話を聞いてみよう。
■サンソフトの精鋭が集った『ギミック!』
学生時代からゲーム、プログラムに勤しんでいた酒井氏。
昼夜問わずプログラムソースを書きまくり、画家がデッサンの練習をするがごとくさまざまな物体の動きをコンピューター上で再現することを繰り返していたという彼は、ついにはゲーム上のあらゆるキャラクターの動きを、その目で見た瞬間にプログラムに起こせるようになっていたという。そんな彼の原点は「アーケードゲーム」だそうだ。
「アーケードは長時間遊ばれるともうからないので、すぐに難易度が上がって本気でプレーヤーを攻撃してきます。しかし、それをクリアするプレーヤーもいて、前人未踏の世界を垣間見せてくれる。そういうロマンがありました。当時(80年代初~中期)は、ゲームセンターで何人ギャラリーをつけるか、というのがゲーマーの指標みたいなものだったんです。本当にうまい人ってただゲームが上手なだけじゃなくて、ギャラリーを喜ばせるプレーをするんです。いかに魅せるかを知っているんですね。僕はそういう感覚がエンタテインメントの原点だと思っているんです」
その言葉を裏付けるように、彼が開発した『ギミック!』は腕を磨けば磨くほど「魅せる」プレーが可能となるアクションゲームだ。
だが、ライトユーザーにはクリアすらままならないほどの高難度のために、最有力ゲーム情報誌「ファミコン通信」(現「ファミ通」。エンターブレイン発行。当時の出版元はアスキー)では低評価を受けてしまったという不遇のタイトルである。
また、スーパーファミコンやメガドライブなど16ビットマシンの時代に移行しつつあった1992年という発売時期も、ゲームにとっては逆風となっていたようだ。
「当時、『ギミック!』は問屋がほとんど相手にしてくれませんでした。東京おもちゃショーとかに展示すると、「このゲームはスーパーファミコン用?」って聞いてくるんですが、ファミコン用だって分かると興味をなくして去ってしまうんです。僕からしたら、ファミコンで次世代機かと思うようなゲームを作ったことに対して評価してくれてもいいんじゃないかって思ったんですが(笑)」
この言葉にもあるように、『ギミック!』はファミコンの限界を超えるべく作り上げられた意欲作だったのだ。
「当時、『メタファイト』に参加していた岩田君と駕屋君というデザイナーがすごく上手で、いつか自分のオリジナルを手がける時に参加してもらいたいと思っていたんです。それで、けっこう根回しをしましたね(笑)。彼らのチームと同じタイミングで自分のチームのゲームを完成させればメンバーに入れやすいと思って、自分のタイトルのスケジュールを調整して完成させたりしました。岩田君はすでに『バットマン』に入っていたのもありますが、『ギミック!』には駕屋君の絵柄がとても合っていたんです。また当時はすでにサンソフトを退社していた諸田君という天才的なサウンドプログラマーにも、無理を言って外注で参加してもらいました」
と、優秀な人員を確保するために、かなりの無茶をしたのみならず、
「技術的な話をするとファミコンはキャラクターが256枚入るところがあるんですが、丸ごと切り替えると無駄ができてしまいます。2分割して128枚ずつにして、例えば主人公キャラと敵キャラというように分けて合理化する技術は出て来ていました。それを4分割の64枚ごとにすればさらに無駄が減らせるだけでなく、切り替えて背景の歯車や床のアニメーションに使えると考えてチップの仕様を決めたんです」
と、元々優れたプログラマーであった酒井氏は、このほかにも本作にさまざまなアイデアを投入していった。またゲームミュージックに対しても並々ならぬこだわりを見せた。
「当時、PCエンジンで開発していた『アウトライブ』というゲームの音楽を聴いて、『ギミック!』の音楽は(作曲していた)影山(雅司)さんしか考えられないと思って、彼にお願いしました。ただ、影山さんのコード感を再現するにはファミコンの音数では足りないんです。絵は駕屋がいるからOK。動きは僕が頑張ればOK。そう考えた時に、曲は影山さんならクオリティーは心配ないけど、鳴らすハードの音数が足りないのはなんとかしないと。そう思った時に、拡張音源を搭載することに決めました」
「スーパーファミコンに対抗するべく、とにかく最高のスタッフが必要だった」と酒井氏も語るように、サンソフトの精鋭を多数起用し『ギミック!』は完成した。
「評価されるのに10年以上もかかっちゃった」
当時を振り返りつつ酒井氏はそう苦笑する。
ポップなグラフィックと、フュージョンテイストのクールなゲームミュージックが当時の一部のゲームファンの間で話題となった『ギミック!』は、今もなおレトロゲーマーの間で愛され続け、ネット上の動画サイトなどでは達人たちの「魅せプレー」が多くのギャラリーを沸かせている。
■世界のミヤモトも唸った完成度
冒頭でも述べた通り、残念ながらヒットには至らなかった『ギミック!』だが、プレーヤーの心には大きな影響を及ぼしていたはずだ。その証拠のひとつとして意外な人物が評価していたらしい、と酒井氏は語った。
「『ギミック!』を作った後に、宮本茂さん(※注)の知り合いの方が、宮本さんが「『ギミック!』は遊べますね」って言ってたって教えてくれたんです。まず人の作品を褒めないそうですけど、「あの人がそう言うのはすごく悔しがってるんだと思いますよ」って。『マリオ』も含めたすべてのアクションゲームをしのぐものにしたいと思っていましたから、本当に嬉しかったですね」
※注 宮本茂...『スーパーマリオブラザーズ』『ぜルダの伝説』『星のカービィ』など、テレビゲーム史に多大な影響を及ぼした大ヒット作を数多く手がけるゲームクリエイター。
世界のミヤモトが評価したというエピソードだけでなく、『ギミック!』以降、他社ゲームに本作で使用されたアイデアが流用されていたことや、動画サイトで見かけた「『ギミック!』に感動して自分もプログラマーになった」という匿名のコメントを見かけたこともうれしかった、と酒井氏は語る。時代の流れに逆らい、信念を貫き通し完成した『ギミック!』と彼の魂は、確実に業界に一石を投じていたのだ。
■攻略するのに年齢は関係ない! 酒井氏の挑戦は続く
『ギミック!』発売後、独立した酒井氏は有限会社エレクトリックシープを設立。さまざまなゲームを開発した後、ゲーム業界からは離れライター、WEBエンジニアとして現在活躍している。また、プライベートでもバス釣り、語学、写真とさまざまな趣味をこなし、数年前からは楽器演奏を始めたそうだ。
「YouTubeを見ていて、作詞作曲と全パートの演奏をひとりでやってみたくなったんです」
その多趣味ぶりに驚かされるが、彼は「多趣味とは違う」と言い切る。
「自分にとってはゲームを攻略するのと同じなんです。ただそれが画面の外にあるだけ。次に挑戦したいことは小説ですね」
インベーダーゲーム時代からの生粋のゲーマーだった彼は、今は「人生」という名のゲームのイベントをひとつひとつ攻略している最中なのだ。
「当時は何でもありの時代でした。例えばアイレムの『スぺランカー』はちょっと落ちただけで死ぬんですが、デザイナーは人が落ちたら死ぬのは当然だと考えていたんでしょう。そういう自由さがあった。ファミコンが出て来たころのゲームは今ほど洗練されていなかったり、粗削りなものが多かったりしたんですが、その瞬間にしか体験できない刺激や毒がありました。どんなジャンルでも、カオスの時代がいちばん面白いですよね。ちょうどそんな時代にゲームに関われて幸せだったと思っています」
酒井氏は、『ギミック!』時代をこう回顧しつつ、最後に「久しぶりに(ゲームの)プログラムをしてもいいかな」とつぶやいた。
誰でも楽しめる、マイルドなゲームがもてはやされる今だからこそ、もう一度酒井氏の手掛ける「ガチ」のゲームで、生きるか死ぬかのスリルを楽しんでみたいものである。
(文=有田俊)
「職場恋愛が続々……」アミューズは恋愛天国!? 大物カップルが誕生するワケ

『VOICE』(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
Perfumeのあ~ちゃんとONE OK ROCKのボーカルTakaが"合鍵交際"をしていると8月4日発売の「女性セブン」(小学館)が報じ、双方のファンにショックを与えている。
「あ~ちゃんの交際報道は以前にもありましたが、今回の相手は女好きで有名なTakaですからね。これまでも鈴木えみをはじめ数々の美女とうわさになってきましたから、あ~ちゃんがいいように遊ばれてしまうのではないかと心配するファンも多いようです」(芸能雑誌記者)
あ~ちゃんとTakaは同じアミューズ事務所に所属しており、いわば職場恋愛。ONE OK ROCKのライブの打ち上げをきっかけに交流を深めたと言われるが、「アミューズ内ではタレント同士の交流が盛んで、他にもカップルが複数いる」との証言もある。
その一例が、女優の吉高由里子とflumpoolのベーシスト尼川元気の交際。2人は結婚を前提とした関係であると言われてきたが、7月29日発売の「フライデー」(講談社)で「吉高由里子と生田斗真が朝までダーツ&カラオケ」なる記事が掲載された。同記事の写真中では尼川の顔になぜかボカシが入った状態で写っていたことも話題を呼んだ。
「吉高と尼川の関係は『女性セブン』が昨年報じており、追っ掛けている記者も多いのですが、『フライデー』の担当者は事情をよく知らなかったらしい。飲み会中の男女で唯一見たことのない顔ということで、一般人だと思い込み、ボカシをかけてしまったようです」(講談社関係者)
実際は吉高と尼川の交際は順調で、一説には年内に結婚するという情報もある。これにはアミューズ内でも反対の声が多いというが、吉高の態度次第では結婚まで突き進みそうだという。
「アミューズは音楽中心の事務所として発展した経緯から、恋愛などプライベート面では他の芸能事務所に比べて監視の目がユルいんです。吉高の場合も、結婚はビジネス的には痛手ですが、本人がしたいと言い張れば認めるのではないでしょうか。もっとも、今やアミューズは芸能界きっての有力事務所で、マスコミ対応もコワモテ。スキャンダルのネタがあっても、報道しにくい事務所であるのは確かですね」(前出の記者)
他にもたくさんの人気タレントやミュージシャンが所属しているアミューズ。"職場カップル"の組み合わせを考えるのも楽しいかもしれない。
(文=端下義人)
運にも見放された!? エイベックスが社運を賭けるK-POP&AKB48移籍に予期せぬ事態

エイベックス・グループ・ホールディングス
公式サイトより
良くも悪くも、今もっとも勢いがあるレコード会社と言えばエイベックスだろう。常に"攻め"の姿勢を崩さず、先月には韓国大手事務所YGエンタテインメントと共同で新レーベル「YGEX」を設立。人気グループの「BIGBANG」の事実上の移籍を発表した。
さらに一部では、現在「KARA」と並んでK-POPシーンの双璧を成す「少女時代」の獲得も目指しているという報道もある。これもすべて、日本でのK-POPブームの過熱ぶりに目を付けたものだが、その矢先に"どエライこと"が起きてしまった。
俳優・高岡蒼甫に端を発した一連の韓国バッシングだ。
ネット住民の批判の矛先は韓国番組ばかり放送するフジテレビだけにあらず、次第に韓国文化そのものにシフトしつつある。週刊誌記者は「すぐに騒動は終わるかと思っていましたが、ネット上ではサッカーの日韓戦や韓国人野球選手の発言などにも噛みついたスレッドが乱立しています。『韓国番組と日本番組、どちらが好きですか?』という露骨なアンケートも行われている。エイベックスとしては、せっかくの韓流ブームに水を差されたくないところでしょうが......」と解説する。
歴史的な背景もあり、両国の根底には"対抗意識"が存在すると言われる。高岡のTwitter騒動と時を同じくして、竹島問題調査のため韓国・鬱陵島(ウルルンド)を訪問しようとした日本の国会議員3名が韓国から入国拒否されたことも、火に油を注いでしまった。
「K-POPに対する不買運動も行われ始めている。これはエイベックスにとって頭の痛い悩みでしょう。もともとYGエンタテインメントと結んだ契約は対等ではなく、よほど売れない限りエイベックスは恩恵を受けることができないと言われていますからね」(音楽関係者)
エイベックスを襲う不運は続く。水面下で国民的アイドルグループ「AKB48」の電撃移籍を画策中というのだ。
「まだ正式決定ではないが、既定路線と言われている。現在所属している『キングレコード』との間で莫大な移籍金が生じることになるが、それでもエイベックスは欲しいそうだ。来春までに何とか話をまとめたいところだろう」(レコード会社幹部)
だが、飛ぶ鳥を落とす勢いだったAKB48も、このところ人気に陰りが見え始めている。
「AKB48側はアノ手この手を使って、人気の急落に歯止めをかけようと必死。今はまだ何とかなっているが、1年後どうなっているかと言ったら......。高額な移籍金を準備しているエイベックスにとっては、ある種の賭けと言っていい」(同)
時代の先頭を行くエイベックスが"読み違えない"ことを祈るばかりだ。
規制だらけの音楽業界への挑戦 桑田佳祐「AKBの姐ちゃんとおっぴろげ」歌詞の裏事情

「明日へのマーチ/
Let's try again ~kuwata keisuke ver.~/
ハダカ DE 音頭~祭りだ!! Naked~」
(ビクターエンタテインメント)
初期の食道ガンから見事復帰を果たした桑田佳祐が8月17日、トリプルA面となる14thシングル「明日へのマーチ/Let's try again ~kuwata keisuke ver.~/ハダカ DE 音頭~祭りだ!! Naked~」(ビクターエンタテインメント)を発売する。そんな彼が8月5日に、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に登場。そこで「明日へのマーチ」と共に披露した「ハダカ DE 音頭 ~祭りだ!! Naked~」の鮮烈な歌詞がネット上で話題を呼んでいる。
「『AKBの姐ちゃんとおっぴろげのげ』『ピンク・レディーのUFOで半開きの目』と、歌詞にAKB48とピンク・レディーが登場し、浴衣姿のバックダンサーが股をおっぴろげてコミカルに披露。さらに、『嗚呼父さん固くなる 嗚呼母さんはビショ濡れだ』など桑田流の下ネタ歌詞も織り交ぜながら盆踊り風のアレンジからジャズに展開するなど、"まじめにふざける"センス満載でした」(音楽雑誌の記者)
シャイであるがゆえに、テレビでは大胆なパフォーマンスを見せる桑田の"大人の遊び心"だったようだ。今回歌詞に登場させたAKB48について、桑田は7月16日放送のラジオ『桑田佳祐のやさしい夜遊び』(TOKYO FM)でこう触れている。
「テレビ見ていたらレディー・ガガが出ていて、素晴らしいですね。あれが売れるのは健全。親日家で日本のことを思ってくれて、インテリジェンスもあってね。ゴルフで有村智恵さんがアルバトロスとホールインワンやったり、震災以降、女の人は最近頼りになるな、すごいなと。なでしこ(JAPAN)もそうだし、AKB48もそうかもしれない。マツコ・デラックスもそうかもしれませんけど(笑)」
被災地で3度ミニライブを行っているAKB48に対して桑田は、レディー・ガガ、なでしこJAPANと並べて語り、笑いを交えながらだが、一定の評価をしている様子だ。94年発表の「すべての歌に懺悔しな!!」では自分も含んだミュージシャンを揶揄し、サザンオールスターズの「マンピーのG★SPOT」(ともにビクターエンタテインメント)では、歌詞に芥川龍之介、スライ(スライ&ザ・ファミリー・ストーン)が登場。ボキャ貧のアーティストのお決まりの「会いたい」「切ない」「光が射す」などの同じ歌詞ばかりで、自主規制だらけの音楽業界において、桑田は、確固たる信念と表現への飽くなき欲求を見せている。
東日本大震災から半年を迎える9月10、11日に、被災地の宮城県でライブを行う桑田。宮城県を訪れ、がれきと化した町を目の当たりにし、「未曾有の震災を前にして、"音楽"にどれほどの力があるのか悩んだ時もありました。けれど、自分にできることはやっぱり音楽しかありません」と決意し、食道がんから復帰後初の本格的ライブを敢行する。大病を経ても一貫して変わらない音楽への真摯な姿勢と遊び心、それが桑田の魅力に違いないはずだ。
「エイベックスへの負債は10億超!?」予想以上に早く"テレビ復帰"した小室哲哉の今後

『Digitalian is eating breakfast 2』
(エイベックス)
かつては音楽界に一大ブームを巻き起こした"世界のTK"こと、音楽プロデューサーの小室哲哉。しかし、知人男性への自身の作品800曲の著作権譲渡をめぐって5億円の詐欺罪で逮捕・起訴され、2009年5月に大阪地裁で懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡された。
「執行猶予が付くかどうかギリギリだったが、情状証人として公判にも出廷した小室が所属するレコード会社・エイベックスの松浦勝人社長が解決金を含めた6億5,000万円をポケットマネーで立て替え、被害者に完済したこともあり、なんとか実刑を免れた」(音楽関係者)
その小室が、今月6日に放送された『FNS歌謡祭 うたの夏まつり2011』(フジテレビ系)で、"テレビ復帰"を果たした。今回の復帰について、テレビ関係者はこう証言する。
「小室の執行猶予が明けるのは14年の5月。昔なら執行猶予中でもテレビに出したが、今はスポンサーがいろいろうるさいので、報道番組以外は厳しいと思っていた」
『FNS歌謡祭』で小室はコメントこそしなかったものの、他の出演アーティストとともに会場に用意されたテーブルに着席していた。
「同番組は一切、出演歌手の歌唱がなく、過去のVTRのみで構成。メイン企画は日本を勇気づける名曲200曲をカウントダウン形式で発表したが、小室がプロデュースされた曲が何曲かランクインし、その度にワイプ画面に小室の表情がアップで映し出された。小室は終始、リラックスムードだった」(スポーツ紙デスク)
小室は判決が下された09年の12月に放送された『芸能界の告白 特別編』(フジテレビ系)にVTR出演し、事件の真相について語ったが「あの番組は報道扱いで問題がなかった。酒井法子も薬物事件で執行猶予中だが、昨年末にTBSの報道番組のインタビューに応じた」(フジテレビ関係者)という。今回のテレビ出演をきっかけにいよいよ復活の狼煙を上げそうだという。
「松浦氏が肩代わりした6億5,000万円の他、小室はエイベックスに対して仮払いさせたプロデュース料など合わせて軽く10億を超える負債を抱えている。判決後はエイベックス所属のAAA、浜崎あゆみ、他のレコード会社所属の森進一、SMAP、やしきたかじんらへ楽曲を提供したが、特にヒットした曲はなく、このままだといつになったらエイベックスへの負債を完済できることか」(レコード会社関係者)
最近ではラジオ・ネット動画番組への出演や雑誌の取材を精力的にこなし、約13万5,000人のフォロワーがいるTwitterを頻繁に更新しているが、「やはりテレビの力は絶大なのを小室本人が嫌というほど分かっているから、今後は何かと機会を見つけてはテレビへの露出を増やしていくようだ。さすがにオファーはそうそうないが......」(同)
まだまだ細々と活動している印象の小室だが、"テレビの力"を借りずにはエイベックスへの借金返済もままならないようだ。
GACKTが認めたニコニコ動画ユーザー かにみそPが語るボーカロイドの未来
7月13日に発売され、シングルデイリー初日2位、週間3位となったGACKTの39thシングル「Episode.0」(HPQ)。この曲は自作曲にこだわってきたGACKTの作詞作曲ではない。ニコニコ動画に楽曲を発表してきた「mathru/かにみそP」(以下、かにみそP)という、いわば一般ユーザーの作詞作曲なのである。
この楽曲誕生の背景は、3年の時をさかのぼる。初音ミクで知られる音声合成技術・ボーカロイドを用いて、GACKTの声で楽曲を作ることができるボーカル音源ソフト「がくっぽいど」が08年7月31日に発売。このソフトを用いてユーザーが数多くの楽曲をニコニコ動画に投稿し、09年にGACKT本人の審査によって「がくっぽいどコンテスト」が開催。そこで、グランプリ作品となったのが、かにみそP制作の「Episode.0」で、GACKTは「今回の曲の中で一番泣ける。これは本当に良い曲だと思った」と絶賛した。
司会のラジオDJ・やまだひさしの「歌ってみてもらえないですか?」という提案をGACKTは快諾。自ら歌い、ついにシングル化が実現したのだ。アーティストが一般ユーザーをクリエイターとして評価し、シングルとして3万枚以上を売り上げたという実績は、ボーカロイド文化の一つの到達点と呼んでも過言ではない。そこで、かにみそPに楽曲に込めた思い、ボカロP(ボーカロイドプロデューサー)としての未来をうかがった。
――まずは、音楽の原体験からお聞かせください。
かにみそP 小学1年生から9年エレクトーンを始め、高校のころからバンドをやっていて、ボーカル、キーボード、ギターをやっていました。最初はL'Arc~en~Ciel、MALICE MIZER、Mr.Childrenなど、メンバーが好きなバンドのカバーをやって、それから僕が作詞作曲してオリジナル曲をやっていました。
――MALICE MIZERはまさにGACKTさんが所属していたバンドですね。そのバンドでオーディションを受けたり、プロを目指したりは......。
かにみそP それは全くなくて、完全に趣味の範囲でした。その後、自作の曲を自分で歌ったりしてMP3投稿サイトなどに上げてたんですが、友達から教えてもらって初めて、初音ミクの存在を知りました。実はそれまでニコニコ動画もあまり見てなかったもので(笑)。当時は高専の研究で音声合成技術を勉強していて、機械にしゃべらせるアプリケーションを作っていたんですが、"歌わせる"ことは考えてなかったんです。なので、初音ミクを知って、「これなら一人で楽曲制作を全部できるんじゃね?」と思って即買いました。これまでやってきた音楽の経験と、高専での研究がガチっとクロスした瞬間でしたね。
――なるほど。初音ミクを触ってみていかがでしたか?
かにみそP ソフトを立ち上げて、イジってみたら意外とすんなりできて、「コレはいける!」と思って、ニコニコ動画に投稿したんですよ。そしたら(視聴者からの)コメントがイマイチで(笑)。今から考えたら、初音ミクの調教(調節)ができてなくて、音痴だし、オケ(オーケストラ=バックの音)と合ってなくて、修正してはアップするのを10回ぐらい繰り返しました。すると、「前より良くなった」と書いてもらえたり、また、悪いコメントを書かれながら、徐々に進化していった感じですね。
――そんな試行錯誤を経て、「がくっぽいど」での曲作りを始められたんですね。
かにみそP 曲作りは、曲のテーマ、メロディ、歌詞の順番で作っています。風呂やベッドでゆっくり考えてアイデアが浮かんだときに録音するという方法です。その当時、そうして曲を作っていたものの、最高5,000回再生程度で、もっと再生されたかったんですよ。なので、ボーカロイドの新作が発売された日に投稿すると注目されるので、発売日にその新作で曲を作って投稿しようと思ったんです。そのとき、ちょうど出たのが、「がくっぽいど」だったんですよ。当時福岡に住んでいたんですけど、発売前日にフライングゲットするためだけに青春18きっぷを使って東京に出てきたんです。でも結局、前日には買えなくて、発売日に秋葉原のヨドバシカメラに開店と同時に行って買って、ネットカフェで自分のノートパソコンにインストールして、曲をアップしました。当時、実は大学の論文も書かなきゃいけなくて再生数を見たい衝動を我慢しながら、論文を書いていたら、5,000回再生を1時間で突破してビックリしました。その曲が「ダンシング☆サムライ」です。
――「ダンシング☆サムライ」は現在175万回再生されて、がくっぽいどの最高再生数となっています。この曲に登場する侍の前世を描くために作られたのが、「Episode.0」だそうですね。
かにみそP 「Episode.0」は特にコンテスト用に作ったわけではなくて、ちょうど、「がくっぽいど」発売1周年で、「ダンシング☆サムライ」が生まれるまでの物語を書こうというコンセプトでアルバム『ダンシング☆サムライ』(ドワンゴ・ミュージックエンタテインメント)用に12曲を書いていて、その中の1曲なんです。コンテストは、「がくっぽいどコンテスト」というタグを付けるだけだったので、気軽に参加してみたら、選ばれてビックリしました。まさかこんなことになるとは......という気分でしたね。でも、評価してもらったことで、もっと楽曲制作を上手くなろうと思いました。音源のミックスもまだまだですし、さらに自分に足りないものが見えました。
■GACKTとついに初対面 2人の音楽への真摯な姿勢がクロスオーバーする
――実際にGACKTさんに初めて対面されたのが7月15日のニコニコ生放送の『木曜ニコラジ』。GACKTさんは「Episode.0」について、「歌詞の一節の『歌声で人を救えるような存在になりたい』は、まさに自分が思い続けてきたこと。最後に、命を吹き込んで曲にしなければならない」という言葉が印象的でした。
かにみそP 番組内でお会いして、自己紹介した直後に握手していただいて、緊張しました。曲についてはそこまで、歌詞の意味を読み取ってくださったんだという感動がありましたね。「Episode.0」の歌詞には、野望に満ち溢れた侍が、人を支配するために刃を振るんじゃなくて、人は誰かを救うために頂点を目指すべきだということに気づく......という思いを込めたんですよ。そこで、侍は戦に敗れてしまうけど彼の耳に、人の心を洗うような少女の歌声が聞こえてくる。そこで侍が、人を幸せにできるような音楽に生まれ変わりたいと思って、「ダンシング☆サムライ」に転生する、という......。
――単に戦国の世のエピソードのみならず、現代にも演繹して考えられる深遠なテーマだと思います。さて、コンテスト以降、GACKTさんはあえて、かにみそPさんとカップリングの「Paranoid Doll」を制作されたnatsuPさんにはお会いされなかったそうですね。それは、作詞作曲者本人も含めて感動を届けたいという意図で「その代わり、絶対に期待には応える。モノを作り続ける上で、決めているのは『予想は裏切る、でも気持ちには応える』。クリエイターの二人には、もっと衝撃を受けて、もっといいモノを作ってほしい」という話もありました。
かにみそP クリエイターとして評価していただいたのは本当にありがたいですし、GACKTさんバージョンの「Episode.0」をいただいて、聞いたときは飛び上がって喜びました。「売れるな」と思いましたよ(笑)。GACKTさんご本人の声ならシングルバージョンのロックなアレンジの方がいいと思いました。
――今回のムーブメントはほかのボカロPの背中を押すことにもなったと思います。ほかのボカロPへのメッセージなどはありますか?
かにみそP 大事なのは楽しく、思うがままに曲を作ってほしい。曲の方向性などでユーザーから求められているものがわかってくると思うんですよ。でも、批判があったり、賞賛してもらうこともあるけど、それに振り回されずに最後までやりきってほしい。曲作りって行き詰まることが多いので、途中でやめたくなることもあるんですけど、そこで諦めずに初志貫徹でやりきって、経験を積むことが大事だと思います。
――今後はどのように活動されていくおつもりですか?
かにみそP 今、自分は微妙な立ち位置にいるんですよ。例えば、supercellのryoさん【編註・740万回再生の初音ミク「メルト」を手掛け、中川翔子にも楽曲提供をしているニコニコ動画出身のアーティスト】ぐらいの再生数を連発しているわけではないので......。だから、今のスタンスで、曲を作り続けながら、ユーザーさんの反応を見ている状態ですね。『ドリームクリエイター』(テレビ東京系)という番組に出演して、そこからゴムさん【編註・560万回再生の「ロックマン2 おっくせんまん!(Version ゴム)」で知られる歌い手】とコラボで曲を書くというオファーがあって、そういう楽曲提供もやらせてもらおうと思っています。ボーカロイドやニコニコ動画で曲を発表するのは、やりたいことが制限なく、なんでもできる世界。もっと世の中に知ってほしいですね。
* * *
ボーカロイド文化についてGACKTは「新しいメディアの誕生で、このサブカルチャーは絶対広がるとわかった。でも大切なのは広げ方で、遊びなら、終わる。飽きるから。でも、なんで文化が続くかというと、その遊びを本気でやってると芸術になるんだよ。芸術は文化になり、感動を呼ぶ。人の心が動く。そうすると、揺るがないものになる。そこまで持っていかないとダメだと感じた」と語る。
本気で楽曲制作に取り組んだ、かにみそPをGACKTが賞賛し、歌詞・メロディーはそのままに自らのアレンジを加えて発表した「Episode.0」。その歌詞は「誰かの重荷を外せたなら」という印象的なフレーズで幕を閉じる。音楽とは古来、まさに、聞いているその刹那だけでも日常の重圧や苦痛から解放してくれるものであったはずだ。「Episode.0」は、そんな音楽の根源的な意義を示唆した楽曲となった気がしてならない。ニコニコ動画という自由な表現のフロンティアから飛び出した新たなクリエイターがこれからどのような音を紡ぎだしていくのか期待したい。
(取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)
●かにみそP(かにみそぴー)
1984年8月生まれ。小学生からエレクトーンを始め、高校時代にバンドを結成。ボーカロイドと出会い、楽曲制作を開始し、トランスやバラードなど幅広い楽曲を投稿。「ダンシング☆サムライ」は170万回再生、「Episode.0」は30万回再生を記録。好きなアーティストは、DAISHI DANCE、アルファゾーン、Mr.Children。公式サイト<http://mathru.net/>
●関連リンク
「ニコニコ動画」内"かにみそP"タグ検索結果
Episode.0(DVD付)
ジャケットイラストは三浦建太郎

【関連記事】
AKB48、ももクロ......ヒャダイン/前山田健一が語るニコ動&アイドル曲方法論
トップクリエイターわかむらPが語る「ニコニコ動画」と「商業」の未来
現場記者の七尾氏が語る! ニコニコ動画が「政治」をやるワケ
かにみそP 「Episode.0」は特にコンテスト用に作ったわけではなくて、ちょうど、「がくっぽいど」発売1周年で、「ダンシング☆サムライ」が生まれるまでの物語を書こうというコンセプトでアルバム『ダンシング☆サムライ』(ドワンゴ・ミュージックエンタテインメント)用に12曲を書いていて、その中の1曲なんです。コンテストは、「がくっぽいどコンテスト」というタグを付けるだけだったので、気軽に参加してみたら、選ばれてビックリしました。まさかこんなことになるとは......という気分でしたね。でも、評価してもらったことで、もっと楽曲制作を上手くなろうと思いました。音源のミックスもまだまだですし、さらに自分に足りないものが見えました。
■GACKTとついに初対面 2人の音楽への真摯な姿勢がクロスオーバーする
――実際にGACKTさんに初めて対面されたのが7月15日のニコニコ生放送の『木曜ニコラジ』。GACKTさんは「Episode.0」について、「歌詞の一節の『歌声で人を救えるような存在になりたい』は、まさに自分が思い続けてきたこと。最後に、命を吹き込んで曲にしなければならない」という言葉が印象的でした。
かにみそP 番組内でお会いして、自己紹介した直後に握手していただいて、緊張しました。曲についてはそこまで、歌詞の意味を読み取ってくださったんだという感動がありましたね。「Episode.0」の歌詞には、野望に満ち溢れた侍が、人を支配するために刃を振るんじゃなくて、人は誰かを救うために頂点を目指すべきだということに気づく......という思いを込めたんですよ。そこで、侍は戦に敗れてしまうけど彼の耳に、人の心を洗うような少女の歌声が聞こえてくる。そこで侍が、人を幸せにできるような音楽に生まれ変わりたいと思って、「ダンシング☆サムライ」に転生する、という......。
――単に戦国の世のエピソードのみならず、現代にも演繹して考えられる深遠なテーマだと思います。さて、コンテスト以降、GACKTさんはあえて、かにみそPさんとカップリングの「Paranoid Doll」を制作されたnatsuPさんにはお会いされなかったそうですね。それは、作詞作曲者本人も含めて感動を届けたいという意図で「その代わり、絶対に期待には応える。モノを作り続ける上で、決めているのは『予想は裏切る、でも気持ちには応える』。クリエイターの二人には、もっと衝撃を受けて、もっといいモノを作ってほしい」という話もありました。
かにみそP クリエイターとして評価していただいたのは本当にありがたいですし、GACKTさんバージョンの「Episode.0」をいただいて、聞いたときは飛び上がって喜びました。「売れるな」と思いましたよ(笑)。GACKTさんご本人の声ならシングルバージョンのロックなアレンジの方がいいと思いました。
――今回のムーブメントはほかのボカロPの背中を押すことにもなったと思います。ほかのボカロPへのメッセージなどはありますか?
かにみそP 大事なのは楽しく、思うがままに曲を作ってほしい。曲の方向性などでユーザーから求められているものがわかってくると思うんですよ。でも、批判があったり、賞賛してもらうこともあるけど、それに振り回されずに最後までやりきってほしい。曲作りって行き詰まることが多いので、途中でやめたくなることもあるんですけど、そこで諦めずに初志貫徹でやりきって、経験を積むことが大事だと思います。
――今後はどのように活動されていくおつもりですか?
かにみそP 今、自分は微妙な立ち位置にいるんですよ。例えば、supercellのryoさん【編註・740万回再生の初音ミク「メルト」を手掛け、中川翔子にも楽曲提供をしているニコニコ動画出身のアーティスト】ぐらいの再生数を連発しているわけではないので......。だから、今のスタンスで、曲を作り続けながら、ユーザーさんの反応を見ている状態ですね。『ドリームクリエイター』(テレビ東京系)という番組に出演して、そこからゴムさん【編註・560万回再生の「ロックマン2 おっくせんまん!(Version ゴム)」で知られる歌い手】とコラボで曲を書くというオファーがあって、そういう楽曲提供もやらせてもらおうと思っています。ボーカロイドやニコニコ動画で曲を発表するのは、やりたいことが制限なく、なんでもできる世界。もっと世の中に知ってほしいですね。
* * *
ボーカロイド文化についてGACKTは「新しいメディアの誕生で、このサブカルチャーは絶対広がるとわかった。でも大切なのは広げ方で、遊びなら、終わる。飽きるから。でも、なんで文化が続くかというと、その遊びを本気でやってると芸術になるんだよ。芸術は文化になり、感動を呼ぶ。人の心が動く。そうすると、揺るがないものになる。そこまで持っていかないとダメだと感じた」と語る。
本気で楽曲制作に取り組んだ、かにみそPをGACKTが賞賛し、歌詞・メロディーはそのままに自らのアレンジを加えて発表した「Episode.0」。その歌詞は「誰かの重荷を外せたなら」という印象的なフレーズで幕を閉じる。音楽とは古来、まさに、聞いているその刹那だけでも日常の重圧や苦痛から解放してくれるものであったはずだ。「Episode.0」は、そんな音楽の根源的な意義を示唆した楽曲となった気がしてならない。ニコニコ動画という自由な表現のフロンティアから飛び出した新たなクリエイターがこれからどのような音を紡ぎだしていくのか期待したい。
(取材・文=本城零次<http://ameblo.jp/iiwake-lazy/>)
●かにみそP(かにみそぴー)
1984年8月生まれ。小学生からエレクトーンを始め、高校時代にバンドを結成。ボーカロイドと出会い、楽曲制作を開始し、トランスやバラードなど幅広い楽曲を投稿。「ダンシング☆サムライ」は170万回再生、「Episode.0」は30万回再生を記録。好きなアーティストは、DAISHI DANCE、アルファゾーン、Mr.Children。公式サイト<http://mathru.net/>
●関連リンク
「ニコニコ動画」内"かにみそP"タグ検索結果










