
『チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮』フジテレビ

「さすがに、視聴率もハネ上がると思っていたのに……」 そうこぼすのはテレビ関係者だ。22日の生放送終盤に突如、司会のタモリが来年3月の放送打ち切りを発表した『笑っていいとも!』(フジテレビ系)。お昼の定番となっていた番組だけにその衝撃度はすさまじく、フジテレビには視聴者から1,000件以上の問い合わせが殺到したという。 それだけに、翌23日放送の視聴率に注目が集まったが、平均視聴率は関東地区で5.8%、関西地区で6.1%と、打ち切り発表前となんら変わらない“非情な数字”だった。 「視聴者が『いいとも!』終了と聞いて“久しぶりに見てみるか”となると想定していたのに、これまで通りの5%台。昼の時間帯はTBSの『ひるおび!』が6%台後半を維持していて、わずかにリードしていますが、基本的には群雄割拠。『いいとも!』終了を前倒し発表して、その注目度から一気にトップをかっさらうフジの作戦は失敗に終わった」(他局の編成マン) タモリとしても、32年続けてきた番組だけに有終の美を飾りたいところ。それが世間の冷たい反応を如実に表すこの数字では、さらにヤル気を削がれても仕方がない。 前出編成マンは「慌てた番組スタッフが、タモリさんを盛り上げるために、ビートたけしさん、明石家さんまさんの“お笑いBIG3”を再び結集させようと動き出したそうです。番組終了前にはその3ショットが実現するのでは?」と話す。 一時代を築いた名物番組の最終章に向けて、フジテレビだけでなく、芸能界全体が動いていくことになりそうだ。『森田一義アワー 笑っていいとも! 』―フジテレビ
20日に放送された対戦型バラエティ番組『ほこ×たて 2時間スペシャル』(フジテレビ系)の企画「実弾スナイパーVS逃げるラジコン」に出演した男性が、同番組の“ヤラセ”をネット上で告発した。 告発したのは、老舗ラジコンメーカー・ヨコモに勤める広坂正美さん。同社のサイト上に23日、「偽造された編集内容が余りにも酷かった為、事実をお知らせする事に致しました」(原文ママ、以下同)とヤラセが放送された経緯を明かしている。 同企画では、ラジコンヘリ、ラジコンカー、ラジコンボートを操縦する“日本ラジコン軍団”と、逃げるラジコンを銃で仕留めようとする“米国スナイパー軍団”の3対3の勝ち抜き戦を放送。 対決ではまず、ラジコンヘリがスナイパーのクリスに打ち抜かれ敗北。次に、広坂さんが操縦するラジコンカーを、残り時間1秒でクリスが打ち抜き、連敗。最後に登場した最高時速202キロメートルのラジコンボートがスナイパー3人に連勝し、日本ラジコン軍団の勝利で幕を閉じた。 告発文の説明によれば、当初、番組が用意した対決ルールは、ラジコンボートの対決のみだったが、撮影が始まるとラジコンボートがあっさり3連勝してしまったためか、急きょヘリとカーの対決を追加撮影することに。 放送では、男性スナイパー・クリスがラジコンカーに勝利しているように編集されているが、実際に広坂さんと対決したのは女性スナイパーのレヤ。しかし、撮影前に決めた「(制限時間2分のうち)最初の1分間は撃ってもよいが、決してラジコンに当ててはならない」という内々のルールをレヤが守らず、開始早々にラジコンカーが大破。撮影は中止に。 広坂さんは制作スタッフに出演辞退を申し出、同時にスナイパー軍団と制作サイドとの折り合いもつかなかったため、「実弾スナイパーVS逃げるラジコン」の企画は中止となった。 しかし、放送直前になって、番組サイドから今回の編集内容が広坂さんに知らされる。広坂さんは「もしこの内容で放送された際には、事実を発表します」と変更を要請したが、そのまま放送されてしまったため告発に踏み切ったようだ。 さらに広坂さんは、過去に放送された「最速のタカVS最速ラジコンカー」(2011年10月17日放送)、「猿軍団VSラジコンカー」(12年10月21日放送)についても、ヤラセを暴露。「猿がラジコンカーを怖がって逃げてしまうので、釣り糸を猿の首に巻き付けてラジコンカーで猿を引っ張り、猿が追いかけているように見せる細工をしての撮影でした」などと驚愕の内容を明かしている。 「バラエティ番組において、演出上のヤラセは容認されている部分がありますが、『ほこ×たて』は真剣対決が“すべて”。番組の性質上、ヤラセを疑われれば、番組自体が崩壊してしまいます。同番組は、ゴールデンに進出した直後、視聴率16%台を記録するほどの人気でしたが、今や1ケタ続きで6%台まで落ち込むことも。今回の騒動に関係なく、以前から“打ち切りは時間の問題”と言われていました」(テレビ誌ライター) 告発文の最後を、「フジテレビさんには放送開始当初の輝いていた人気番組『ほこ×たて』の再興を強く願っております」と結んだ広坂さん。これが事実であったとしたら、フジテレビは今後、視聴者の信用を取り戻すことができるだろうか?フジテレビ『ほこ×たて』番組サイトより
女子アナ人気No.1のフジテレビ加藤綾子アナウンサーとプロ野球・西武ライオンズ片岡治大内野手の熱愛が15日、東京スポーツで報じられた。 記事では、ある制作会社スタッフの「2人の関係を聞いたのは昨秋ごろ。カトパンは野球の取材で球場に行くことはないから、フジのスタッフが仲介してグッと親密になったようです。局内では知る人ぞ知る話」というコメントを掲載。 今春には東京・渋谷の高級焼き肉店でデートしていたそうで、密会を目撃した芸能プロ関係者によると「その店は黒を基調としたシックな雰囲気で、全席個室。周囲にバレないから、お忍びで会うのにはもってこいなんです。で、例の密会だけど、店員が個室のドアを開けた瞬間、見えてしまって……。カトパンと片岡選手が顔をかなり近づけて、仲むつまじく談笑する姿をね。ウワサはホントだった! って、もうビックリ。シーズン中は会うのを極力避けていたようだけど、今季、片岡選手がケガしていた時も、マメに連絡して支えていたと聞きます」という。 事実なら、カトパンファンにとってはなんともショッキングな話だが、ある週刊誌記者は懐疑的な目を向ける。 「確かにこの2人の組み合わせはウワサされていて、今春に複数の朝刊スポーツ紙が記事化に向けて動いていたのは事実。ただ、その時は球団からNGがかかったそうだ。そこから情報が漏れ始め、東スポ記者の耳にも入ってきたのだろうが、某週刊誌がここ数カ月間、2人を徹底的に張り込んだところ、ツーショットはおろか、会うこともなかったらしい。現時点でどうかと言われると、かなり微妙だ」 西武が14日のクライマックスシリーズに敗退したのを見届けてから記事化されたことで、東スポにしては珍しく(?)記事の信ぴょう度は高いと見る向きもあるが、当のカトパンは局内で「あはは。書かれちゃいましたぁ~」と、あっけらかんと笑い飛ばしていたという。あと半年早く記事にしてれば、大スクープだったかも!?フジテレビ公式サイトより
「テレビはつまらない」という妄信を一刀両断! テレビウォッチャー・てれびのスキマが、今見るべき本当に面白いテレビ番組をご紹介。 「風邪をこじらせて歌うことができなかったんですが……。僕、25年間風邪が治らないんですけど、なんとかなりませんかね?」 7月31日に放送された『FNSうたの夏まつり2013』(フジテレビ系)では、数々の見せ場が用意されたSMAP。ほかのメンバーはそれぞれ、木村拓哉×斉藤和義のようにコラボレーションで登場したが、いつもの通りほとんど歌うことがなかった中居正広は、エンディングトークでそう言って笑わせた。 そして9月9日、『SMAP×SMAP』「前代未聞生放送ライブ シングル50曲40分間ノンストップSP」でも、中居はまだ“風邪”が治っていなかったのだろう。ほとんど歌うことはなかったが、得意のダンスで魅了した。 この企画は、SMAPのCDデビュー記念日がちょうど『SMAP×SMAP』放送日であることで実現。SMAPにとっても、デビュー25周年という節目に当たる年だ。四半世紀アイドルを続け、40歳を超えるメンバーもいながら、現役の第一線を走り続けているのは、まさに前代未聞。そんな前代未聞のアイドルが、やはり前代未聞の企画に挑んだのだ。 これまで発売したシングルCDの50曲すべてをノンストップで40分間歌い続ける、というライブ企画。それも生放送で。その間、もちろんCMも入らない。しかもSMAPはアイドルだ。激しいダンスもしながら歌わなければならない。その上、ずっとサビが続くから、誰かのソロパートで休める、なんてこともほとんどない。そんな過酷なライブを、SMAPの5人は実に楽しそうに歌い上げ、踊り切った。 1991年に発売された「Can't Stop!!-LOVING-」から始まり、2年ぶりに歌ったという大ヒット曲「世界に一つだけの花」などを経て、最新曲「Joy!!」で締められたライブ。その歌詞の遍歴は、そのまま少年から大人のアイドルに成長する過程を綴っているようだ。歌い終わって草彅剛は「あのね……『27時間テレビ』で100キロ走った時よりすごかった。コトイチだね。今年一番熱くなってる」と振り返った。稲垣吾郎は「“SMAP酔い”した」とつぶやいたが、まさに「無駄なことを 一緒にしようよ」という「SMAP酔い」の40分。ひたすら楽しく、アイドルの底力を見せつけられたライブだった。 実はそんな一場面が、今年の『27時間テレビ』にもあった。 番組の後半に差し掛かった2日目のお昼。今年のメインパーソナリティは森三中、友近、オアシズ、椿鬼奴といった女芸人が務めていたが、番組内では光浦靖子、大島美幸、鬼奴、友近の母と随所に中継をつないでいた。そんな母親たちに向けてのサプライズドッキリに一役買ったのがSMAPだ。彼らが突然登場し、「ビストロSMAP」で母親たちをお客さんとしてもてなすというもの。当然のように歓喜する母親たち。それを見て、母親たちよりも早く真っ先に号泣したのが、鬼奴だった。 鬼奴は女芸人の中にあっても、苦労人のひとり。おそらく彼女は目の前で歓喜する母親の姿を見て、本当の親孝行ができたと実感して、涙をこらえきれなかったのだろう。「どうした?」とアシスタント代行を務めていた今田耕司に問われた鬼奴は、言葉をつまらせながら答えた。 「だって……こんな華々しいことが……」 それに対して、まさかのもらい泣きをする今田。 「不思議な涙やったわ~」 みんなを喜ばせ、「不思議な涙」を誘発させる。これこそがアイドルの力ではないだろうか。 中居はもとより、SMAPは決して歌がうまいわけではない。ダンスだって超一流とは言いがたい。よく欧米の歌手などと比較して「日本人はアイドルのヘタな歌で満足していておかしい。幼稚だ」などという言説や、それに対して「不完全な部分を愛するのがアイドルだ」という反論がある。だが、SMAPの前ではそんなことは全部どうでもよくなってしまう。歌がうまい/ヘタなんて関係ない。なぜなら、圧倒的なアイドルとしての表現力があるのだから。たとえば「Joy!!」を歌がめちゃくちゃうまい人が完璧に歌ったとしても、SMAPが歌う「Joy!!」にはかなわないだろう。中居ががなり声で「みんなで!」と叫び、「Joy!! Joy!!」と声を合わせ歌った時に押し寄せる多幸感に勝るものなんてないのだ。 毎日のようにテレビに出続けながらも、「40分生ライブ」なんていう革新的でワクワクする企画に挑み続けるSMAP。かつて「素敵な夢を見させておくれ」と歌った少年たちが、僕らに素敵な夢を見させてくれている。自分たちが最強のアイドルであることを、汗まみれで証明し続けているのだ。そして草彅は収録後に語った。「まだまだ全然走れる」と。 (文=てれびのスキマ <http://d.hatena.ne.jp/LittleBoy/>) ◆「テレビ裏ガイド」過去記事はこちらから『SMAP×SMAP』フジテレビ
25年前の人気トレンディドラマ『抱きしめたい! I WANNA HOLD YOUR HAND』(フジテレビ系)の続編にあたるスペシャルドラマ『抱きしめたい!Forever』が10月1日に放送されることが発表され、早くも賛否が飛び交っている。 連続ドラマは、1988年に浅野温子、浅野ゆう子がW主演を務め、トレンディドラマの先駆けとして人気を博した。2人は当時“W浅野”と呼ばれ、ファッションやライフスタイルが若い女性たちの憧れに。連ドラ放送後もスペシャルドラマが何度か放送され、前作が放送された99年以来、14年ぶりの復活となる。 新作では、夏子(ゆう子)の夫・圭介(岩城滉一)に、隠し子がいることが発覚。離婚の危機に面した夏子を、優しく慰める26歳の従業員・リュウ(市原隼人)だが、この2人の間にも深い秘密が……。一方、会社社長兼、ライフスタイリストとして雑誌などで活躍する麻子(温子)には、58歳で離婚歴ありの独身・恭一郎(草刈正雄)との新たな恋が訪れる。 主題歌は、25年前にカルロス・トシキ&オメガトライブが歌った「アクアマリンのままでいて」を、Every Little Thingがカバー。現在、52歳(ゆう子)と53歳(温子)のW浅野だが、劇中の設定は共に54歳。現在、YouTubeで公開されているダイジェスト動画を見ると、市原と浅野ゆう子演じる2人の恋愛を示唆させる意味深なシーンや、「54歳の恋は素敵かい?」「火遊び!?」「好きになっちゃったんだも~ん」といった恋愛ドラマらしいセリフが飛び交う。さらに主演の2人は、ウエディングドレス姿も披露するようだ。 14年ぶりの復活に関して、ネット上で「W浅野は2人ともキレイ!」「懐かしい」「石田純一出てないのか、残念」と楽しみにしている中年女性がいる一方で、「こんな企画、誰が考えて誰がOK出したんだよ」「年寄りの恋愛ドラマなんて、誰が見るんだよ」「ギャグ?」「いや、抱きしめたくないよ」などという声も。 また、『料理の鉄人』を13年ぶりに復活させた『アイアンシェフ』や、97年の『ビーチボーイズ』を彷彿とさせる月9ドラマ『SUMMER NUDE』、11年ぶりに復活した『ショムニ2013』など、昔に成功した番組の焼き直しや続編が目立つフジテレビに対し、「またフジの焼き直し商法か」「どれも結果出てないのに」「過去にしがみ付きすぎ」といった声も聞かれる。 「正直、『抱きしめたい!Forever』を求めている層が見えません。最近、フジに対し『考え方の根本が時代に取り残されている』という意見が増えている。6日に行われた10月の改編発表会では、『楽しくなければフジテレビじゃない』という精神を掲げていましたが、81年の局のスローガン『楽しくなければテレビじゃない』となんら変わらない。上層部やプロデューサーたちが変わらなければ、フジ独特のバブリーで古い精神は変わらないでしょう」(テレビ誌ライター) W浅野は、視聴率低迷にあえぐフジテレビの救世主となるのだろうか?フジテレビ『抱きしめたい!Forever』公式サイトより
情報番組『アゲるテレビ』(フジテレビ系)が、視聴率低迷のため9月で終了し、以後は2時間サスペンスドラマや、連ドラの再放送枠になることが分かった。 『アゲるテレビ』は、日本テレビからフリーに転向した西尾由佳理アナと、フジの中村光宏アナという新タッグで注目されたものの、初回から平均視聴率2.1%と振るわず。その後も1%台を叩き出すなど、以前から打ち切りがささやかれていた。 前番組の情報番組『知りたがり!』でも、ロンドンブーツ1号2号の田村淳や、元NHKのフリーアナ・住吉美紀という盤石の体制で臨んだものの、ひどい時は1~2%と低迷。メイン司会者の伊藤利尋アナのひき逃げ騒動や、淳の警察官罵倒騒動などの不祥事もあり、新風を吹き込むように人気の西尾アナを迎え、『アゲるテレビ』にバトンタッチ。しかし、裏番組の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)や、テレ朝の刑事ドラマの再放送には、到底及ばなかったようだ。 また、西尾アナの空気の読めない発言に時折、視聴者から非難が集中。5日の放送でも、「2020年東京五輪が決まったら見に行きたい?」という視聴者アンケートを受け付ける際に、「“いいえ”という方、いるんでしょうか?」と発言し、「賛否が起きている現状を知らないのか?」「偏った意見を押し付けるような発言は、アナウンサー失格」などと反感を買っていた。 「西尾アナは、かつて『好きな女子アナランキング』で1位になったこともあるほどの人気でしたが、男性票が圧倒的。主婦層をターゲットにした『アゲるテレビ』では、反感を買うことが多かった。今回の低視聴率でミソが付いてしまいましたから、しばらく帯番組に抜擢されることはないかもしれません」(番組制作関係者) フリーアナの花形と言われるセント・フォースに移籍した途端、挫折を味わうことになってしまった西尾アナ。今後の活躍に支障が出なければいいが。フジテレビ『アゲるテレビ』公式サイトより
「コンビニの店員がアイスケースに入った」「宅配ピザのアルバイトがピザ生地を顔に貼りつけた」「大学生が某アミューズメントパークのアトラクションで迷惑行為」……昨今、急増しているこれら“SNSでの悪ふざけ自慢”。実際に店舗が休業に追い込まれたり、本人も学校を退学になるなど、単なるいたずらでは済まされない事態に発展することも多い。 これらの行為に対して、「最近の若者たちは幼稚すぎる」「ネットリテラシーを知らない」など一元的に断罪することは簡単だ。ただ1976年生まれの筆者にとって、連日メディアを賑わすこれらの自己中心的で稚拙でくだらないイタズラを、他人事のように笑えない。私たちは若者がアイスケースに入るより数倍過激で数倍くだらなくて数倍危険なことを、かつてテレビの向こうに見ていたからである。 『80年代テレビバラエティ黄金伝説』(洋泉社MOOK)のキャッチにはこうある。「早朝バズーカ!マムシ風呂!ポロリ!なんでもアリ!!過激でハチャメチャだったけど、刺激的な番組をもう一度観たい!!」。若者たちを熱くさせた80年代テレビバラエティ。新しいものが生まれては消えていったあの激動の時代を、タレント、番組、スタッフ、テクノロジーなどの視点から多角的に分析したのが『80年テレビバラエティ黄金伝説』である。『オレたちひょうきん族』のような大メジャー番組から、『ハロー・ジャガー』(千葉テレビ)に代表されるローカル魂溢れる局地的番組まで、等しい愛情と尊敬を持って言及している80年代バラエティ愛、いやテレビ愛に満ちたMOOKである。 80年代、すべてがキラキラして浮かれていてバカっぽかったあの時代。テレビで見る大人たちはみな襟を立て、セーターを肩からぶら下げて、よく分からない業界用語を口にしていた。その軽薄さこそがオシャレで、土曜8時に『ドリフ』の6チャンネルから『ひょうきん族』の8チャンネルに推し変することは大人の階段を上ることを意味していた。一方で『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』のような泥臭いバラエティも全盛。もっと身近で視聴者を煽りながら、本当とウソの間にあるゾクゾクするような面白さを素人のローカルヒーロー化という形で示したり。ウソだと思っていた大仏魂が近所の団地にやって来て、それを兵藤ゆき姐がリポートしているのを生で目撃した時、一小学生だった私はテレビという化け物に玉砕したのだ。 さて、本書でもかなりのページ数を割いて解説されている「フジテレビバラエティ」、そして「ビートたけし」。当時どうしても下に見られがちだった“お笑い”をテレビのメインに押し上げたのは、間違いなくこの2つのムーブメントだ。『THE MANZAI』『オレたちひょうきん族』『笑っていいとも!』などの番組を演出していた佐藤義和氏も本書のインタビューで「そのころお笑いって蔑視されている空気があったから『お笑い番組が世に出るにはどうしたらいいか?』ということを考えて、僕なりに実験をしていました」と語っている。思えば、佐藤氏自身が一般人から「サトちゃん」と呼ばれたり、独特の口調「○○だかだ~」が流行したり、フジバラエティにおけるスタッフのタレント化の先陣を切っていた。この内輪ノリを含め、ちょっと視聴者を突き放すような「この面白さ、分かる?」という挑戦的な姿勢が、『冗談画報』『夢で逢えたら』へと続き、80年代フジバラエティの黄金期を築いたのだろう。 そして「これを今やるのは無理だよね……」という枕詞で説明される80年代過激バラエティの先頭にいたのが、ビートたけし。たけしの実験性とテリー伊藤の狂気がうなりを上げた『元気が出るテレビ』、リアクションを芸として認知させた『お笑いウルトラクイズ』……本書で振り返ると、あらためてたけしの“今まで見たことないもの”への尋常ならざるこだわりを痛感させられる。そして視聴者もそれを期待し、受け入れていたことも。その辺りを片岡鶴太郎はインタビューでこう述懐する。 「芸人は、というか、テレビの作り手も含めて、多くの人に向けてなにかを表現したいという欲を持っている人間は誰しも、どこか破綻した部分を持っているものなんです。でも、その破綻した部分こそが魅力だったりするわけで。80年代という時代は、そのことを認めてくれる人が多かったような気がするんです」 先日、とある中堅芸人さんを取材したときに「中学生くらいのときですね。その頃テレビに出てた芸人たちはホント滅茶苦茶なことをやっていて、それを見て楽しそうだなって。それで芸人を目指したんですよ」と遠い目で語っていたのを思い出した。この本の面白さは、ただ単に80年代を「あの頃は良かった」と懐古するところではなく、80年代のバラエティを通して今のテレビが抱える現実が見えてくるところにある。あの頃、作り手たちはお笑いの地位向上のために戦っていた。もちろん今も面白い番組作りのために戦っている。しかし現代の難儀なところは、テレビの戦うべき相手がハッキリしていないということではないだろうか。局のエライ人たちなのか、予算なのか、視聴者なのか、コンプライアンスという名の世間なのか。そうしてテレビが「破綻」を手放した結果、冒頭の悪ふざけのような「破綻もどき」を若者たちが自作自演しだしたにすぎないようにも思えてくる。 暑苦しくてがむしゃらでデンジャラス、そしてちょっと切ない。80年代バラエティを季節にたとえれば、ちょうど今年のような猛暑の夏か。テレビを取り巻く環境がどんなに変わろうと、テレビにしかできないことがあるということを、この本はあらためて気づかせてくれるに違いない。 (文=西澤千央)『80年代テレビバラエティ黄金伝説』(洋泉社MOOK)
現在、テレビで引っ張りだこの、元フジテレビアナウンサー・“マーサ”こと高橋真麻。古巣のフジを辞めてからというもの、同局はもちろん、日本テレビにテレビ朝日、TBSと民放のバラエティ番組に総ナメ出演するなど多忙を極めている。 「彼女は単独でも数字が取れますし、父親である高橋英樹さんとのセットもいけますからね。コメントも上手ですし、どの番組でも重宝されていると思いますよ」(テレビ局関係者) 先日も、“史上最大の放送事故”とネット上で話題を呼んだテレビ東京の『隅田川花火大会中継』で、びしょ濡れになりながら懸命にレポートした姿が視聴者の好感を呼んだ。 「それもあってか、花火大会としては異例の“再放送”までされました。なんたって、花火大会の最高視聴率を記録しましたからね。それは彼女のおかげといっても過言ではないと思います」(テレ東関係者) そんな“マーサ”が、在局中から現在もなお尊敬してやまないのが、同じフリーアナウンサーの高島彩だという。 「彼女の“アヤパン”好きはかなり有名ですよ。先日も、あるバラエティ番組で共演したときに、アヤパンから彼女に『久しぶり』って声をかけていたのですが、マーサは『先輩、あの番組見ましたよ、あれも見ました』などと、最近のアヤパンの出演番組をすべて挙げていました。ほぼ“ストーカー”状態ですよ(苦笑い)。さすがのアヤパンも、ちょっと困った表情をしていましたね」(テレビ局関係者) ただ、そのアヤパンも、自身がMCを務めるバラエティ番組『テレビシャカイ実験あすなろラボ』の視聴率が低空飛行を続けるなど、以前と比べると置かれている状況はいいとはいえない。 「今のところ、フリーアナのギャラのトップはアヤパンですが、これからの活躍次第ではマーサが上回ることも可能だと思いますよ」(広告代理店関係者) 憧れの先輩への下剋上となるか──。高橋真麻 オフィシャルブログより
今夏にプロデビューが予定されている、ロンドン五輪金メダリストの村田諒太。既報の通り、アマチュアボクシング界の至宝であった村田をプロに引っ張り出したのは、フジテレビ&電通の強力タッグによる力業だった。数千万円とも噂される破格の契約金に加え、東洋大学の職を辞す村田にフジのグループ会社での正社員待遇を保証してまで本人を口説き落としたというから、まさに資本力にモノを言わせた大人買いである。 そんな村田の所属先は過去に輪島功一ら3人の世界チャンピオンを輩出した三迫ジム(東京都練馬区)。同時に、業界最大手である帝拳ジムとの共同プロモートになることも発表された。これは一般的には知られていないレアケースだが、まずはその経緯を解説しよう。 そもそも長年に渡ってフジのボクシング番組に試合を提供してきたのは三迫ジムだ。フジが絡むことから、村田が三迫ジム所属になるのは自然な流れであるが、本来、日本テレビ系である帝拳ジムがサポートに絡むのは極めて異例。これは村田自身がプロ入りの条件として、帝拳ジム入りをかたくなに主張したためだと業界内で囁かれている。 「古くは大場政夫から西岡利晃まで、多数のチャンピオンを輩出してきた帝拳は世界に広いネットワークを持ち、国内随一のプロモート能力を備えたジム。特に村田の主戦場となる重量級のマーケットはアメリカ中心で、国内で世界タイトルマッチを組むのは容易ではありません。本気でプロの頂点を目指すなら、帝拳以外は考えられないという村田の主張は正しい」(某ジム会長) 帝拳ジムはプロモート面だけでなく、レベルの高い海外での練習環境を提供するなど、村田育成プロジェクトの中枢を実質的に担うことになる。業界内ではこれを「長年培われてきたクラブ制度【1】を崩壊させかねないウルトラCだ」(別のジム関係者)と揶揄する向きもあるが、国民的な知名度を誇るトップアスリートの参画は、ボクシング界を活性化させる話題に疑いはない。 こうした中、村田がプロ転向を発表した4日後の4月16日、当のフジが21年ぶり【2】にゴールデンタイムでボクシングの生中継を 敢行 したことも話題になっている。 中継されたのは、高校7冠のアマチュア実績を引っさげてプロ入りした、井上尚弥のプロ第3戦。ノンタイトル戦でありながら生中継がついたのは、辰吉丈一郎や畑山隆則を凌駕する素材と期待される井上であればこそ。村田のプロテスト中継(これまた異例のことだが)とのセット放送で、2時間の枠を用意する力の入れようだった。しかし、井上の過去2試合は、フジではなくTBSが中継してきた。局をくら替えしてのこのVIP待遇の裏には、フジの並々ならぬ野心が見え隠れする。 「井上が所属する大橋ジムでは、井上が価値のある商品に育つことを見越して、TBSとは1試合ごとの単発契約にとどめていたとか。そこで井上獲得に名乗りを上げたフジが破格の契約金を提示。TBSも負けじと提示額を吊り上げ、『大橋ジムとしては理想的な競り合いが繰り広げられた』ともっぱらです」(スポーツ紙記者) 村田獲得が大人買いなら、こちらはいわば先物買い。そもそもテレビ業界にとってボクシング中継は、ここぞというタイミングで高視聴率を叩き出す優良コンテンツのイメージが根強い。近年の亀田興毅の20%超えはいうに及ばず、1994年の薬師寺保栄vs辰吉丈一郎の一戦(関東地区平均で39・4%、関西で43・8%)などはもはや伝説的だ。 とりわけ昨年の大晦日には、井岡一翔を擁するTBSと内山高志を擁するテレビ東京がボクシング中継で好成績を挙げたのに対し、裏番組で『料理の鉄人』あらため『アイアンシェフ』で煮え湯を飲まされたフジである。村田と井上が、近い将来の大晦日商戦への切り札として期待されるのはもはや必然だろう。 だがしかし、井上第3戦はゴールデン枠にもかかわらず、平均視聴率6・9%という結果に甘んじた。 「番組制作を担当したプロデューサーK氏は、ボクシング界とお笑い界に太いパイプを持つことで知られる人物。CSのボクシング番組でも、昨年からMCに千原ジュニアを起用するなどファン層拡大のテコ入れに努めてきました。今回、村田&井上のために用意された2時間番組でも千原のほか、パネラーに9人の元世界チャンピオンを招くなど、少しでも視聴者の興味を引こうと努力していましたが、視聴者の声を拾ってみると、今ひとつMCと元王者たちの対話がかみ合わず、全体的に間延びした印象が指摘されています」(同) いささか不安が残るフジの思惑だが、一方で、確かな収穫もあった。プロテストで元日本王者とのスパーリングに臨んだ村田が、随所にプロに向けたモデルチェンジを感じさせる出色の出来と好評なのだ。 「アマ時代はブロック主体で地味なスタイルが目についたが、フリッカージャブを振ったり、世界ではやりのL字ガードを見せたり、プロで頂点を獲るための試行錯誤が感じられた。それまで『あのスタイルでは、プロでは厳しい』と見ていた関係者が翌日、『順当に育てばイケるかも』と手のひらを返していたのが印象的です(笑)」(某ジム・トレーナー) こうなると、井上で思い通りの数字が取れなかったフジにとって、村田への期待は俄然高まるはず。「今年は無理でも、来年の大晦日なら世界挑戦もあり得るのでは!?」(同)との声も上がっている。 そして、村田特需に期待を寄せるのは、テレビ局だけではない。これまで日が当たりにくかった国内の重量級ボクサー【3】が、こぞって村田との対戦をアピールしているのだ。なにしろ村田の対戦相手に選ばれれば、生中継がつくのは確実で、一気に全国区の知名度が得られる。まして、あわや 村田食い を果たそうものなら、即座に世界戦線に踊り出るのも夢ではない。もっとも、テレビならではの弊害も囁かれている。 「局の都合で、弱い相手ばかりを選んで勝ち星を積み重ね、いざ世界へ挑む段階でボロを出すパターンを我々は何度も目撃してきました。これでは拙速なキャリアづくりを強いられ、せっかくの素材を潰してしまうことになる。村田クラスの注目度でそれをされるのは、競技全体のイメージダウンにもつながります」(前出・スポーツ紙記者) テレビ局にとってボクシングは、あくまでビジネス。それゆえの論理が、不世出の逸材に重い足枷とならなければ良いが……。 (友清哲) 【1】クラブ制度 日本では伝統的に、プロボクサーは所属ジムが管理する制度が主流。これに対し、海外では選手がトレーナーやマネージャーを選んで契約する手法が採られている。後者のほうが人気選手同士のビッグマッチが組みやすいメリットがあるといわれている。 【2】21年ぶり フジテレビがボクシングの試合を生中継するのは、92年11月のWBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ、ヘナロ・エルナンデス vs 渡辺雄二戦以来のこと。渡辺は10戦10勝(10KO)のパーフェクトレコードを持つイケメンボクサーで、同局の大きな期待のもとに王者エルナンデスに挑んだが、6RTKO負けで戴冠は叶わなかった。 【3】重量級ボクサー 長らく日本重量級の第一人者として活躍してきた石田順裕もそのひとり。石田はこの3月に引退を表明したばかりだが、先だって催されたトークショーで村田との対戦希望を明言。村田の持つ抜群の知名度は、去りゆく選手の後ろ髪を引くほど魅力的なのだ。 【「サイゾーpremium」では他にもスポーツの裏側に迫る記事が満載です!】 ・金正日総書記死後も変化なし!? チョン・テセが語る朝鮮とサッカー ・中田英寿の祖父は朝鮮総督府のエリートだった!? 覗き見厳禁! 狂気のスポーツタブー本 ・一番ダークなスポーツは野球!? 切っても切れないスポーツと闇社会『101%のプライド』(幻冬舎)
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