『アメトーーク!』だけじゃない! “継続は力なり”で人気をつかんだ「高校野球大好き芸人」たち

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『渡部・ザキヤマの高校野球研究部』より
「スポーツを語る」番組は年々増えている。だが、熱狂的なマニアやファンも多いだけに、ときに大きなバッシングを受ける。  12日深夜に放送された日本テレビ系『ナカイの窓』の「野球 VSサッカー企画」が、その顕著な例だ。  SMAP・中居正広を筆頭とする野球好き、ペナルティ・ヒデをはじめとするサッカー好きの芸能人、アスリートに分かれて「それぞれの競技の魅力」を語り合うというこの企画。いいとこ取りをしようとして内容が薄くなったばかりか、結果的に相手競技をけなす方向に走ってしまい、双方のファンから反感を買った。  中居は、芸能界きっての野球好きであるし、深い知識があるのは間違いない。今年からは「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)で連載コラムも始まった。披露すべきは、その深い野球愛と知識のはず。これは、中居の問題というよりも企画の問題ではあるのだが、実にもったいなかった。  一方、ネットを中心に好評だったのが、16日に放送されたテレビ朝日系『アメトーーク!』の「高校野球大好き芸人SP」。筆者は野球媒体での仕事もしているが、野球ライター、編集者といった専門の人間からも評価する声が多かった。  ひな壇に座ったのは、アンジャッシュ・渡部建、大友康平、長島三奈、TIM・レッド吉田、山崎弘也、いけだてつや、トータルテンボス・藤田憲右、バブルズマンション・池田和希、かみじょうたけし。  彼らが語る高校野球の話がなぜ面白いかといえば、普段から、そして何年も前からこの「高校野球トーク」に磨きをかけていたからだ。そして、世の高校野球マニアに負けず劣らず、芸人たちのマニア度、高校野球愛はすさまじい。その愛情をストレートに、出し惜しみすることなく披露するから、「高校野球大好き芸人」企画は毎回、好評を博している。 『アメトーーク!』で高校野球企画がスタートしたのは2014年。だが、彼らはそれ以前、10年頃から、どうすれば高校野球の魅力が伝わるのか、舞台や雑誌を中心に挑戦し続けてきた。だから、年期も違うし、必死さも違う。  今回の「高校野球大好き芸人SP」で彼らの話術に興味が湧いたとすれば、普段から続けている「高校野球トーク」にも目を向けてもらいたい。  たとえば、「芸人×高校野球」の旗印のような存在になった渡部は先月、『ワタベ高校野球の味方です。』(KADOKAWA/角川マガジンズ)を上梓。Amazonレビューは、驚くほどの高評価ばかりだ。  この渡部を筆頭に、いけだなどのプロダクション人力舎の面々が手弁当で始めたトークイベント「人力高校野球観戦部 高校野球大好き!!ナイト」はもう5年以上続く人気企画。今月のイベントはすでに終了しているが、甲子園大会終了後の8月26日には大会振り返りイベントが予定されている。  このイベント、来場者の半数が女性。しかも、しっかりと知識を備えたファンが多い。そんな来場者を満足させるため、渡部は忙しい今も地方大会を追いかけるし、いけだは甲子園期間中、球場そばで野宿をしながらベストポジションでの観戦を続ける。  トータルテンボス藤田は今月、『ハンパねぇ!高校野球』(小学館よしもと新書)を上梓。これを記念して、7月30日からの1週間、東京・神保町花月で高校野球がテーマのミュージカルやトークイベントを実施。また、今年公開された高校野球の伝説的監督にまつわるドキュメント映画『蔦監督』をプライベートで応援するなど、公私にわたっての高校野球漬けだ。  彼らの高校野球への深い知識量と愛情に目を向けたのが、夏の甲子園大会主催者である朝日新聞と、『熱闘甲子園』を制作する朝日放送。『渡部・ザキヤマの高校野球研究部』なる無料動画を、両社が手がける高校野球情報専門サイト「バーチャル高校野球」で公開。渡部と山崎、いけだの3人がAKB48・入山杏奈も交えて、高校野球のディープな話題を饒舌に紹介する。この企画は甲子園開幕の前日、8月6日にもABCテレビで放映予定だという。  高校野球の映像は、これまでバラエティで使用するのは御法度だった。それがここ数年、高野連の対応が急に軟化。テレビ朝日・ABC系列を中心に使用許可が下りるようになってきた。昨年の「高校野球100年」、さらには2年後に控える「第100回 記念大会」を前に、高校野球人気をより盛り上げようという狙いがあるのは明白。そこに、芸人たちの長年の努力がピタッとハマった形だ。  彼らを見ていると、「継続は力なり」という言葉を素直に実感することができる。それが、芸事の本来あるべき姿でもあるはずだ。 (文=オグマナオト)

『アメトーーク!』だけじゃない! “継続は力なり”で人気をつかんだ「高校野球大好き芸人」たち

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『渡部・ザキヤマの高校野球研究部』より
「スポーツを語る」番組は年々増えている。だが、熱狂的なマニアやファンも多いだけに、ときに大きなバッシングを受ける。  12日深夜に放送された日本テレビ系『ナカイの窓』の「野球 VSサッカー企画」が、その顕著な例だ。  SMAP・中居正広を筆頭とする野球好き、ペナルティ・ヒデをはじめとするサッカー好きの芸能人、アスリートに分かれて「それぞれの競技の魅力」を語り合うというこの企画。いいとこ取りをしようとして内容が薄くなったばかりか、結果的に相手競技をけなす方向に走ってしまい、双方のファンから反感を買った。  中居は、芸能界きっての野球好きであるし、深い知識があるのは間違いない。今年からは「週刊ベースボール」(ベースボール・マガジン社)で連載コラムも始まった。披露すべきは、その深い野球愛と知識のはず。これは、中居の問題というよりも企画の問題ではあるのだが、実にもったいなかった。  一方、ネットを中心に好評だったのが、16日に放送されたテレビ朝日系『アメトーーク!』の「高校野球大好き芸人SP」。筆者は野球媒体での仕事もしているが、野球ライター、編集者といった専門の人間からも評価する声が多かった。  ひな壇に座ったのは、アンジャッシュ・渡部建、大友康平、長島三奈、TIM・レッド吉田、山崎弘也、いけだてつや、トータルテンボス・藤田憲右、バブルズマンション・池田和希、かみじょうたけし。  彼らが語る高校野球の話がなぜ面白いかといえば、普段から、そして何年も前からこの「高校野球トーク」に磨きをかけていたからだ。そして、世の高校野球マニアに負けず劣らず、芸人たちのマニア度、高校野球愛はすさまじい。その愛情をストレートに、出し惜しみすることなく披露するから、「高校野球大好き芸人」企画は毎回、好評を博している。 『アメトーーク!』で高校野球企画がスタートしたのは2014年。だが、彼らはそれ以前、10年頃から、どうすれば高校野球の魅力が伝わるのか、舞台や雑誌を中心に挑戦し続けてきた。だから、年期も違うし、必死さも違う。  今回の「高校野球大好き芸人SP」で彼らの話術に興味が湧いたとすれば、普段から続けている「高校野球トーク」にも目を向けてもらいたい。  たとえば、「芸人×高校野球」の旗印のような存在になった渡部は先月、『ワタベ高校野球の味方です。』(KADOKAWA/角川マガジンズ)を上梓。Amazonレビューは、驚くほどの高評価ばかりだ。  この渡部を筆頭に、いけだなどのプロダクション人力舎の面々が手弁当で始めたトークイベント「人力高校野球観戦部 高校野球大好き!!ナイト」はもう5年以上続く人気企画。今月のイベントはすでに終了しているが、甲子園大会終了後の8月26日には大会振り返りイベントが予定されている。  このイベント、来場者の半数が女性。しかも、しっかりと知識を備えたファンが多い。そんな来場者を満足させるため、渡部は忙しい今も地方大会を追いかけるし、いけだは甲子園期間中、球場そばで野宿をしながらベストポジションでの観戦を続ける。  トータルテンボス藤田は今月、『ハンパねぇ!高校野球』(小学館よしもと新書)を上梓。これを記念して、7月30日からの1週間、東京・神保町花月で高校野球がテーマのミュージカルやトークイベントを実施。また、今年公開された高校野球の伝説的監督にまつわるドキュメント映画『蔦監督』をプライベートで応援するなど、公私にわたっての高校野球漬けだ。  彼らの高校野球への深い知識量と愛情に目を向けたのが、夏の甲子園大会主催者である朝日新聞と、『熱闘甲子園』を制作する朝日放送。『渡部・ザキヤマの高校野球研究部』なる無料動画を、両社が手がける高校野球情報専門サイト「バーチャル高校野球」で公開。渡部と山崎、いけだの3人がAKB48・入山杏奈も交えて、高校野球のディープな話題を饒舌に紹介する。この企画は甲子園開幕の前日、8月6日にもABCテレビで放映予定だという。  高校野球の映像は、これまでバラエティで使用するのは御法度だった。それがここ数年、高野連の対応が急に軟化。テレビ朝日・ABC系列を中心に使用許可が下りるようになってきた。昨年の「高校野球100年」、さらには2年後に控える「第100回 記念大会」を前に、高校野球人気をより盛り上げようという狙いがあるのは明白。そこに、芸人たちの長年の努力がピタッとハマった形だ。  彼らを見ていると、「継続は力なり」という言葉を素直に実感することができる。それが、芸事の本来あるべき姿でもあるはずだ。 (文=オグマナオト)

「キレ芸」→「イジラレ」で再ブレークのカンニング竹山を現場の放送作家が絶賛中


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『カンニング竹山単独ライブ
「放送禁止 Vol.3」』
(アニプレックス)
 「キレ芸」でおなじみのカンニング竹山隆範。それがいま、なぜか再び「オチ担当」「イジられ役」として、注目を集めている。  顕著な例は『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)。近年、役者仕事を多くこなしていることから、「俳優」「役者」とイジられてきたが、「格付け」コーナーなどでは有吉弘行とザキヤマ(アンタッチャブル・山崎弘也)の間の席が定位置となり、ふたりから関係ない話題を振られ、オチにされ、イジり倒されるというのが定番のパターンとなっている。  竹山不在の回ですら、有吉とザキヤマの間の席に座ったフットボールアワー・後藤輝基が「竹山席」と言われ、イジられていたほどだ。  竹山を間に挟む有吉・ザキヤマの様子は、ほとんど子ども同士、あるいは動物のジャレ合いにも見えるけど......。実は以前、ラジオ番組『有吉弘行のSUNDAY NIGHT DREAMER』(JFN系)で、有吉がこんな話をしていたこともある。 「俺の楽屋がザキヤマさんと竹山さんと一緒だったの。もう、オジサン3人がね。ザキヤマさんと竹山さん、ずっと1時間くらいキャッキャキャッキャしてるの」  竹山とザキヤマ、有吉といえば、かつて『虎の門』(テレビ朝日系)で活躍していた仲間のはず。有吉・ザキヤマという超売れっ子のふたりが、仲良しの竹山を盛り立てていこうとしているのだろうか。ある放送作家は言う。 「売れっ子といっても、タレント側が他のタレントを呼んだりということは基本的にできません。また、『虎ノ門』はもともとスタッフにお笑い愛があり、面白い人しか出さない番組でしたので、竹山さんの"キレキャラ"も、そもそも昔から面白かった。最近、アンガールズ田中卓志の"キモキャラ"が達人技的に面白くなったのと同じように、竹山さんのキャラも達人の域に達してきたということだと思います」  思えば、バナナマンやバカリズム、U字工事など、『虎の門』出身で、後にテレビで大ブレークした芸人は多数いる。発掘度で考えるとすごい率だが......。 「『虎の門』スタッフは先見の明がありましたからね。ただ、深夜番組でしたし、もともと面白いことが好きな人が見る番組だったので、ブームというまではいかなかった。たとえば、大阪で売れてる芸人が東京で売れるまでは時間がかかるのと同じく、お笑いに詳しくない人がハマッて初めてブームになるもの。それが、バラエティーにおいてトーク全盛のいま、バラエティーに対応できる人として『虎の門』出演者たちが中心になってきているのは、ごく自然なことだと思います」  さらに、お笑い通の関西のライターは言う。 「竹山さんといえば、老舗番組『探偵ナイトスクープ』(朝日放送)での探偵業の成果も大きいと思いますよ。最初は"関東のお笑いの人(よそ者)"と思う人が多かったように思いますが、今では番組内でも最も地道で丁寧な仕事をする探偵さんになっています」  ロケ番組が少なくなっている今、ロケの経験値がタレントや芸人のトークスキルの差として出てしまうというのは、ときどき指摘されること。  もともと持っていた力に、丁寧に地道に積み重ねたロケ経験値が加わり、かつての一過性の「キレ芸」ブームとは別の安定感あるキレ芸が完成されているのかも。
カンニング竹山単独ライブ「放送禁止 Vol.3」 ギトギトに脂乗ってます♪ amazon_associate_logo.jpg
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