
『七つの甘い吐息』(新潮社)
■今回の官能小説
『白い波に溺れて』早瀬まひる(『七つの甘い吐息』/新潮社より)
女に産まれて来たからには、誰しも少なからず持ち合わせているヒロイン願望。男にちやほやされ、身も心も支配されたい――ふたりのシナリオに書かれている甘いラブストーリー。オンナの恋愛や結婚観には、少なからず、頭のなかに自分だけの「シナリオ」は存在しているのではないだろうか。そのシナリオを演じることが目的ならば、たとえば相手役が降板したとすれば、他を見つければ良い。あくまでも、ゴールは「物語の達成」なのだから……しかし、果たしてそうなのだろうか?
「白い波に溺れて」の主人公・優香は、かつて先生と生徒……また、恋人同士でもあった銅版画家の塩尻の個展で、彼と再会した。逃げるようにギャラリーを後し、恋人のもとへと急ぐ。優香には、雅人という婚約者がいた。








