
イメージ画像:「Thinkstock」より
女優の喜多嶋舞(43)が、8日発売の女性誌「婦人公論」(12月22日・1月4日号)の取材に応じ、「女優としての自分の人生にピリオドを打ち残りの人生を母として妻として生きていこうと決めた」と、長男のために芸能界から引退することを明かした。
元夫である俳優の大沢樹生(46)が、喜多嶋との長男(18)に対して「親子関係不存在確認」を求めた裁判は、先月19日に東京家裁が「長男との親子関係なし」との判決を言い渡したことにより決着。判決には、大沢が資料として提出したDNA鑑定の結果が強く影響したと考えられているが、喜多嶋はこのDNA鑑定の結果に納得せず、今後「再鑑定で身の潔白を証明したい」と語っている。
さて、大沢が実施した長男のDNA鑑定では「生物学的父親ではない」すなわち“父性確率0%”とする結果が出たと伝えられているが、そもそもDNA鑑定において“父性確率0%”という結果が得られるものなのか? トカナはまずこの点に疑問を呈したい。昨年、「足利事件」の冤罪は、DNA鑑定を信用しすぎた結果生じたものであることが
判明した。たしかに20年以上前と比べて、DNA鑑定の精度は飛躍的に向上しているだろう。しかし、それでも“0%”と言い切れる結果は得られないはずだ。“ほぼ0%”であれば、それは0%ではない。そしてもう一つ、考慮しなければならないのが、「DNAキメラ」の存在だ。
■2種類のDNAを持つ「DNAキメラ」とは!?

キマイラ 画像は「Wikipedia」より引用
では、この「DNAキメラ」とは一体何か。キメラという言葉は、ギリシア神話に登場する伝説の生物、「キマイラ」に由来する。この「キマイラ」は、ライオンの頭とヤギの胴体、そしてヘビの尾を持つハイブリッドのような怪物だ。つまり「DNAキメラ」とは、同一の個体内に異なる複数の遺伝情報を持つ細胞が入り混じっている状態であり、発現率は10億人に1人という極めて稀な現象ではあるが、実例の報告もあるのだ。

イメージ画像:「Thinkstock」より
2002年、米国ワシントン州に暮らす26歳のシングルマザーが、生活保護を受けるために3人の子どもとの親子関係を証明するDNA鑑定を受けた。すると、別れた父親と子どものDNAは一致するが、シングルマザー本人と子どものDNAが一致しない。「実母でない」という結果が出てしまったのだ。
しかし有能な弁護士や医師たちによる尽力の結果、シングルマザーの全身50カ所から採取したDNAのうち、子宮から採取したDNAが子どもと一致することが判明。晴れて親子関係が証明されるに至った。そう、シングルマザーのDNAは「DNAキメラ」であり、DNAを採取する体の場所によって、細胞内に含まれる染色体や遺伝子が異なっていたというわけだ。
この「DNAキメラ」現象は、「マイクロキメリズム」現象とも呼ばれ、過去にトカナでも複数回報じている。前述のようなケースだけでなく、
ドナー卵子による出産で子どもの遺伝子に生みの母親の遺伝子が混ざったり、
男児の遺伝子を母胎が獲得するケースなども報告されている。まだ研究は道半ばであり、メカニズムには不明点も多いが、主に胎児の時に別のDNAを持つ細胞が入り込み、そのまま分化・成長することで起きるものと考えられている。最も考えられるのは、本来は二卵性双生児として生まれるはずだった受精卵同士が合体してしまったり、一方に吸収されてしまうケースだという。
■DNA鑑定は確実ではない!!
このように「DNAキメラ」現象という“死角”が存在するため、DNA鑑定に“絶対”はあり得ない。今回の喜多嶋と大沢のケースでも、大沢か息子のどちらかが(極めて稀ではあるものの)「DNAキメラ」である可能性を考慮する必要があるだろう。喜多嶋が浮気を一貫して否定している事実に鑑み、米国人シングルマザーの事例同様、大沢と息子の両者の全身数十カ所からDNAを採取した万全な検査が行われる必要もあるのではないか? そう考えれば、喜多嶋の「再鑑定で身の潔白を証明する」という主張にも一理あるといえるだろう。
今後、喜多嶋と大沢の泥沼劇は、生命の神秘「DNAキメラ」現象の謎も絡んだ意外な展開を見せるのだろうか。いずれにしても、息子にとっては迷惑な話以外の何物でもないはずだが……。
(編集部)
参考:「
ヘルスプレス」、「
スポニチ」、「
朝日新聞」、ほか