ブラピやディカプリオなんて目じゃない!? “必勝サイクル”に乗り、最高の春を迎えるモテモテ「日本俳優」とは

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現役時のスクリーンヒーロー(wikipediaより)
 ジョニー・デップに、ブラッド・ピット……超一流の映画俳優に不倫騒動や色恋沙汰が付き物なのは、今更いうまでもない。例え結婚していようが、黙っていても美女が群がってくるのだから、彼らがモテモテなのはある意味「宿命」といってもいいだろう。  しかし2016年、そんな大物ハリウッド俳優さえ凌ぐVIP待遇、お年頃の美女が100や200に留まらない行列を作るのが確定的な超売れっ子「映画俳優」が、なんとここ日本にいるから驚きだ。それも、もうすでにレオナルド・ディカプリオやオーランド・ブルームなんて相手にならない数の子孫を残し、子どもたちは昨年も日本全国で大活躍。年の瀬には香港で快挙を成し遂げ、ついに世界進出を果たしたのだから、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いとはこのことだ。  その男の名は「銀幕の主役」という意味を持つ競走馬、スクリーンヒーロー。昨年の年度代表馬モーリス、さらには年末の有馬記念(G1)を制したゴールドアクターの父親なのだから、彼こそが今の日本でもっとも鼻高々の男に間違いないだろう。  競馬で大きな実績を残した牡馬は、引退後に種牡馬として自分の子孫を世に残すことができるようになる。それも種牡馬には“種付け料”が存在し、一発やるたびに……もとい、1度種付けを行うたびに数十万、数百万円単位の収入が転がり込んでくる。なけなしのお小遣いを風俗に突っ込んでいる世の男性からすれば、夢のような職業だろう。  ちなみに昨年のスクリーンヒーローの種付け料は250万円。そこからゴールドアクターが有馬記念を勝ち、モーリスが国内外でG1を3勝して年度代表馬に選ばれたのだから、今年の種付け料は「倍増の500万円は軽く超える」という声も聞かれるほどだ。  さらに上昇が見込めるのは種付け料だけではない。スクリーンヒーローは昨年ですら190頭の繁殖牝馬に種付けをしている人気種牡馬だが、今年はそんなもので済むはずがない。  有馬記念勝ち、年度代表馬など産駒が大活躍したイケメン種牡馬の“濃厚な一発”を求める生産者たちは山のようにいるし、それこそ今年は申し込みが殺到……その結果スクリーンヒーローが“精力の限界”に挑むことになるのは必至だ。  そんな男性からすれば前途洋々、夢のような春を迎えることになるスクリーンヒーローだが、彼が夢見る“王国”は、そんな程度では終わらない。  何故なら今年に種付けする数多くの良血牝馬の子どもたちが、おそらくは3、4年後に再びターフを沸かせるからだ。そうなればスクリーンヒーローの種牡馬としての価値はさらに高まり、種付け料はうなぎのぼり、春には酒池肉林のごとく美女が集まって来ること請け合いだ。  そして、そこで種付けを行った子どもたちがさらに活躍し……。  時には数千万、数億というお金が簡単に動く競馬界には、そんな勝ち組だけが得られる“必勝のサイクル”が存在する。そして、現在その頂点に立っているのが3,000万円の種付け料を誇る、あのディープインパクトなのだ。  だからこそ、現在「出世街道」まっしぐらにいるスクリーンヒーローでさえ、モーリスやゴールドアクターら子ども達には、まだまだ大活躍してもらわねば困るというわけだ。  世の男性はハリウッド俳優でなくとも、1度や2度の不倫で大問題になってしまう。しかし、一夫多妻制の競走馬であれば不倫し放題、さらに種付け料という“謝礼金”まで頂けるのだ。なんと自由な世界だろう。

『有吉反省会』で腰振りダンス、後輩叱責の直後に大チョンボ……「G1連敗記録保持者」田中勝春騎手の苦労人っぷり

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JRA公式サイト
 まさに“赤っ恥”である。  11日、中山競馬場で行われたフェアリーステークス(G3)。田中勝春騎手(45)の騎乗馬が外側に大きく斜行してしまい、あわや大惨事となるハプニングが起こった。  最後の直線、それも残り200mを切ったクライマックス。田中騎手騎乗のコパノマリーンが急に進路を外側に切り替え、外側を走っていた馬7、8頭が影響を受けて全滅。幸い落馬負傷等の事故にはつながらなかったものの、上位はすべて内側を走っていた馬が独占する“アンフェア”な結果となり、田中騎手は騎乗停止(16日間)となった。  これには、馬券を握りしめていた競馬ファンも大激怒。「バカヤロー!」「金返せ!」など、現場やネット上で批判の嵐が吹き荒れた。  若手ならまだしも、ベテランとしてはこの騎乗停止だけで十分こっ恥ずかしいことなのだが、田中騎手の“赤っ恥”はこれだけではなかった。彼にとって、このタイミングでの「違反行為」があまりにもイタい“事情”があったのだ……。  時は昨年の12月。あるレースのゴール後、田中騎手は、若手の石川裕紀人騎手を激しく叱責。内容までは明かされていないが、競馬ファンは一時騒然となったようだ。今でも大手ポータルサイトで石川騎手を検索すると「石川騎手 怒られる」というタブが表示されるほどで、ネット上でも波紋を呼んだ。  「関係者に伺ったところ、どうやらそのレースで、石川騎手が危険なコース取りをしたと田中騎手が判断したため注意していたそうです。ただ、実際にJRAからの注意等はなく『石川もなんで怒られてるのか、わからなかったんじゃないか』という声もあるほど。でも、相当怒っていたみたいですよ」(競馬記者)  そんな“疑惑の一件”からわずか1カ月、今度はその田中騎手の方が豪快に「やらかした」のだから、大先輩として若手に合わす顔もないだろう。それも、今回の被害馬の中に石川騎手が乗っている馬がいたのだから、これはもう目も当てられない……。  さらに、このレースとは関係ないが、田中騎手は9日放送の『有吉反省会』(日本テレビ系)に出演。反町隆史似であることを利用して本人に便乗したことを反省し、腰振りダンスなども披露していた。ここまでは「面白い」ですむのだが、その2日後に斜行してしまったことで「有吉と一緒に腰振ってんじゃねえよ」「もっと他に反省することがあるだろ!」と厳しいツッコミのネタとなってしまったのである。  とにもかくにも踏んだり蹴ったりの田中騎手。一体いつからこんなことに……。  田中勝春騎手といえば、若手の頃は “カッチースマイル”と称される爽やかな笑顔で人気を博していた。デビュー3年目の1992年、ヤマニンゼファーで安田記念(G1)を勝利するなど、関東期待のホープといわれていた。  ところが、その年の秋の天皇賞(G1)。田中騎手の有力なお手馬のヤマニンゼファーと、セキテイリュウオーの2頭が登録してしまう。田中騎手はどちらに乗るか迷った挙句、後者を選択した。結果、セキテイリュウオーは “ハナ差”で2着に惜敗。しかも勝ったのがヤマニンゼファーだったのだから、これには田中騎手もレース後に涙を流したという。  それから、田中騎手のJRA史上に残る“苦悩の日々”が始まる。毎年、JRAでそれなりの成績を収めながら、とにかくG1が不思議なほど勝てない。数えること足掛け15年の「139連敗」。もちろんJRAでの珍記録だ。  ただ、冷めない悪夢はなかった。田中騎手は2007年の皐月賞(G1)で、ついに連敗記録に終止符を打ったのだ。 「(G1勝利の味は)格別です。もう、勝つとか負けるとか忘れてましたよ」  勝利者インタビューでは勝った馬よりも、すっかり苦労人となった田中騎手に注がれていた大歓声。大舞台で惨敗を繰り返しながらも、どれだけ競馬ファンから愛されていたのかを表すような一幕でもあった。  競馬の酸いも甘いも噛み分けてきた苦労人だからこそ、騎乗停止の期間を糧にしてほしい。そしてバラエティ番組ではなく、今度は本業でも“カッチースマイル”を取り戻してもらいたいと願うばかりだ。

「言い訳不倫」ベッキー&川谷絵音とは“器”が違う!? 不倫疑惑・武豊の余裕コメントとは

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同じ不倫報道でも……
 タレントのベッキーと、ロックバンド・ゲスの極み乙女。の川谷絵音の「不倫密会騒動」の衝撃はいまだに冷めることなく、各マスコミが新情報を報じている。ベッキーを起用したCMの違約金が4億円だとか、一気に5キロもやせたとか、川谷が業界を追放されるかもしれないとか、第一報を報じた「週刊文春」(文藝春秋)からエグい第2弾が出るとか……。  また、ベッキーは川谷との交際中に数人で「女子会」を開いた際、友人に川谷との関係を「それは不倫だからやめたほうがいい」と止められていたのだとか。それでも突っ走ってしまったのだから、“恋は盲目”というしかないのだが、まあ許されない行為ではある。 「何より悪かったのは、不倫発覚時のベッキー、川谷両者の“対応”です。ベッキーは記者会見で同情を誘うような白いブラウスを着て、CMスポンサーの手前もあるのでしょうが『友人関係』を強調しましたが、ホテルでのツーショット写真や川谷実家訪問なども明らかになっている中で、苦しすぎる言い訳でしたね。川谷に至っては『結婚』の事実を最初は否定し、事が大きくなってから結婚を認めるというアタフタぶり。これだけで彼の“チキン”ぶりが明確になってしまいました。アタフタするくらいなら、不倫なんかするなよと……」(芸能記者)  お互い「不倫」の取材に対し、焦燥感の中であからさまな「逃げ」の一手を選んでしまったのが、バッシングを加速させた要因ということか。度胸もないのに「道ならぬ恋」に走るな、といういい例ではある。  今回の騒動で、2人の「器」のサイズがはっきりとわかってしまった感があるが、逆に、同じく「不倫」でその“器”の大きさを再確認した人物もいる。競馬の武豊騎手である。  武豊といえば、昨年10月にフリーアナウンサーの美馬怜子と六本木での「手つなぎツーショット」を報じられ、日本を代表する名騎手の“不倫騒動”として大きく騒がれた。その後「友人の一人」と関係を否定するところまでは、同じだったのだが……。 「不倫報道からさほど日もたっていない11月、『ウイニング競馬』(テレビ東京系)に騎手インタビューで出演した武さんは、レギュラーである競馬ジャーナリスト・原良馬氏(82歳)の若い頃の写真(かなりの男前)を見せられて『かっこいいですねえ』と称賛したんですが、その後『写真誌、大丈夫だったかな?』と不敵な笑みで語り、インタビュアーの芸人・キャプテン渡辺をオドオドさせました。さらに『気をつけてください、六本木は』と続けたかと思えば、『少々いいんですよ、やんちゃしても……いやだめです(笑)』と、次々にあの騒動を示唆するコメントを連発。キャプテンはもう笑うしかなくなってましたが、ファンの間でも『豊は無敵だな』『神』『スケールが大きな男』と絶賛でした。ギャグにしてしまうくらいの余裕はさすがです」(同)  不倫が正しいとは決していわないが、少なくともその後の対応やコメントで周囲の反応が大きく変わるのは間違いないらしい。川谷も、このくらいの堂々たる男っぷりを身につけてから不倫するべきだったのか……。

3冠パートナー・オルフェーヴルより暴れん坊!? 池添謙一騎手の「DV騒動」と“一撃必殺”

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池添謙一公式サイト
 競馬において、リーディングジョッキーやフェアプレー賞など、騎手にとってのまさしく「名誉」となる賞は数多くあるが、やはり「G1競走での勝利」というのは、騎手にとってこれ以上ない喜びに違いない。  さらに、そのG1の中でも最も歴史と伝統のある「皐月賞・日本ダービー・菊花賞」の「クラシック3冠」を1年の間に全て制覇する、いわゆる“3冠馬”の騎手というのはまさに“スペシャル”。この栄誉を勝ち取るには、騎乗技術はもとより、圧倒的な強さを持つ馬に騎乗するための「めぐり合わせ」や「運」も重要になってくる。  武豊&ディープインパクト、岡部幸雄&シンボリルドルフなど、これまでこの「クラシック3冠」を制した騎手は7名。その中でも最近、若くして3冠を制した騎手が、池添謙一騎手である。  “日本競馬の帝王”武豊や“レジェンド”岡部幸雄と比較すれば、一般の知名度はいわずもがな低い池添騎手。成績の面においても、武や岡部のように当たり前のごとく100勝をした経験があるわけではなく、JRAでの最高成績は2002年の79勝。他の年も40~60勝をコンスタントに積み重ねてはいるものの、リーディング上位に名を連ねたことはほぼ皆無だ。  しかしこの池添騎手、とにもかくにも「勝負強い男」で有名だ。 02年に桜花賞で13番人気のアローキャリーに騎乗し、G1初制覇を達成すると、その後もデュランダル、スイープトウショウなど、ここぞという時の“一撃必殺”でG1を制覇してきた。通算勝利数1,000勝に満たない(948勝)騎手としては、異常なほど高い数字を重賞でたたき出している。  そんな池添騎手が主戦となって11年にクラシック3冠を制した馬が、「金色の暴君」とあだ名されたオルフェーヴルだった。オルフェーヴルの兄であるドリームジャーニーで池添騎手はG1を2勝(09年宝塚記念、09年有馬記念)しており、その縁でオルフェーヴルに騎乗することになったのは有名な話。やはり「3冠」を獲得するには“縁”が大切なのだなあと、多くのファンは痛感したのではないだろうか。  まあ、こうした一撃に強い池添騎手ではあるが、競馬ファンからの太鼓判を押されるほどの人気があるかというと、そうでもない様子。若い頃はG1を制すると、とにかくオーバーリアクションでガッツポーズを連発し、とにかくよく泣いていた(オルフェーヴルの時は振り落とされるのが怖くてポーズは取れなかった)。あまりにもリアクションが大きすぎてファンが引いてしまい、ネット上で「キモ添」なんてあだ名が付けられたことも……。  その程度ならまだかわいい話なのだが、オルフェーヴルで菊花賞を制し3冠ジョッキーとなったすぐ後、写真週刊誌「フライデー」(講談社)が、彼の「ホステス愛人DVスクープ」を掲載。結婚して子どももいながら北海道でホステスに手を出したが、そのうち馬乗りになって殴ったり、腕をかんだなんて話も載っていた。強く殴って「骨が折れた!」と大騒ぎしたというのだから、かなりコワい話である。不倫だけで留めておいたら、こんな話題にはならなかったような気もする。  そんなこんなで人気としては“超一流”とはいえない池添騎手だが、現在も勝負強さは健在の様子。15年もショウナンパンドラで混戦のジャパンカップを制し、「池添は本当、勝負強いなあ」と改めて思った人も多いだろう。今後もG1の際は、彼をチェックしないわけにはいかないようだ。  ちなみに、オルフェーヴルを筆頭に、スイープトウショウなど気性に難のある「暴れ馬」に乗る機会が多い池添騎手。「類は友を呼ぶ」ではないが、とりあえず一番の暴れん坊は本人ということでいいだろう。

武豊に失言、ほしのあきと離婚秒読み? 、そして暴力団……三浦皇成騎手の「不運」と「自業自得」

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JRA公式サイト
 今週の中央競馬は月曜が祝日ということで3日連続開催。月曜の11R フェアリーS(G3)に、三浦皇成がダイワドレッサー騎乗で出走する。 「武豊2世」といわれたのも今は昔。いまだにG1勝利に手が届くこともなく、浜中俊など同年代の騎手がG1を勝つ中で、重賞勝利自体もごくたまにというのだから、デビュー時の騒がれ方を考えればさびしいと言わざるを得ない(これまでの年間勝利数もデビュー年の91勝が最高)。  もちろん、毎年60勝~70勝をコンスタントに稼いでいるのだから、中堅騎手としてなかなかの成績を残しているのだが、期待に応えられているというほどではない。なぜ、三浦騎手はなんとも地味な存在になってしまったのか。それは、もちろん運に見放された部分もあるのだろうが、「身から出た錆」が多い点も否定できない。  2008年のデビュー時、武豊が持っていた新人最多勝記録に並んだ後、記録更新まで少し足踏みしてしまった三浦騎手。その間、武豊騎手に9週連続で先着されたことに対して質問された際、彼はこう発言した。 「言い訳になっちゃいますけど明らかに武豊さんの方がいい馬に乗っていますし、正直武豊さんの馬に乗っていれば僕も9回中9回先着していた自信はあります」  普通なら「勝ち気で結構」となり、プロとして勝負師として正しい姿なのだが、競馬界の“帝王”武豊様を聞き方によっては「小馬鹿」にしたような発言に、ファンからは大ブーイングの嵐。武自身もこれまでの実績と努力でその地位をつかんだのは間違いなく、「この小童が!」と競馬界でもバッシングを食らう有様となり、後の騎乗馬に影響が出たなんて話もある。今の頭打ちの成績を見ると、「三浦こそ最初はいい馬乗っていただけじゃ……」なんてツッコミも入れられてしまうだろう。  そして、11年にほしのあきと結婚したことも、競馬界やファンから冷ややかな目で見られた。12歳年上のグラビアアイドルとの交際は、三浦の家族も、JRAも、一般人も反対していたが、聞く耳を持たずできちゃった結婚。ほしのが後にペニーオークション詐欺に関連した騒動で芸能活動をできなくなった点を見ると、周囲の不安がばっちり的中してしまったと言わざるを得ない。  さらに、三浦は結婚後も女子大生とカラオケボックスで抱き合っている写真を週刊誌に撮られるわ、合コンしまくってる情報が流れるわで完全に「遊び」に未練がある様子。これでは競馬にも集中していないように見えてしまう。  そして、彼の師匠であり、デビュー当初の彼に質のいい騎乗馬をあてがうために営業を重ねた河野通文調教師が11年、暴力団関係者との交流を理由に調教師の免許を取り消されたのも大きかった。この事件が起きたのが三浦とほしのの入籍翌日というのだから皮肉なものである。  運が味方しない部分もあるが、「武豊2世」ということで舞い上がった本人の責任も大きいということだろう。現在はどちらかというと「穴騎手」の扱いだが、再び「主役」の座につくことができるか。まずは、できる限り早くG1を勝つことが求められるところだ。

死と隣り合わせでも、いきなり年収3,000万円は当たり前! プロ野球・Jリーグも呆然「騎手の収入」

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武は3億円!?
 2015年の競馬界は、2人の外人騎手がJRA日本中央競馬会所属騎手となったことで激変。その2名、ミルコ・デムーロとクリストフ・ルメールは2人で年間230勝したわけだが、逆にいえば彼らが来なければその230勝が日本人騎手に割り振られた可能性もあるわけで、その影響は甚大といえるだろう。  14年に続いて年間リーディングを獲得した戸崎圭太騎手は130勝を記録したが、2014年は146勝だったことを考えれば10%以上も勝利が減った計算になる。  14年2位で136勝だった岩田康誠騎手は、15年101勝と35勝も減少。3位の浜中俊騎手も125勝から98勝と27勝も減らしている。さらに甚大なのが中堅騎手で、14年117勝の北村宏司騎手は15年76勝と41勝も減少、タレントほしのあきの旦那である三浦皇成騎手も73勝→64勝、和田竜二騎手も68→48勝と大幅に成績をダウンさせている。  しかし、これだけ成績が下がっても、このあたりの騎手なら収入は“ウハウハ”だ。  年間リーディングを獲得した戸崎圭太騎手はレース総賞金27億2,435万2,000円を獲得。騎手の取り分は5%なので1億3,621万7,600円が賞金からの収入になる。さらに、騎手はレースに騎乗すれば2万6,000円から最大6万3,000円(障害騎手なら最大14万4,200円)の騎乗手当があり、さらに騎乗するごとに1万5,500円の騎手奨励手当が交付される。  各種手当とレース賞金と合わせれば、報酬総額はJRAだけで1億7,898万円を超えており、地方や海外成績を加えれば約2億円、れっきとした一流スポーツ選手なのである。なお、15年の全JRA所属騎手をザッと見ると13名ほどがこの1億円プレイヤーという状況だ。  また1億円に届かなくても、15年にデビュー2年目で年間60勝、総合17位の好成績をおさめた松若風馬騎手は、まだ21歳ながら推定収入約4,000万円。しかしデビュー1年目ですら3,000万円以上の報酬を得ており、これはプロ野球選手やJリーガーも目が飛び出る金額。馬券はファンに夢を与えるが、騎手の報酬はそれ以上に魅力的といえるだろう。  しかし、競馬は完全な優勝劣敗の世界。勝ち組もいれば負け組もいるのが世の常。戸崎圭太騎手や松若風馬騎手のように成功をおさめた騎手もいれば、年間で1勝もできないような騎手も少なくない。  例を挙げれば、障害騎手としてキャリア14年の鈴木慶太騎手はこれまで14年間でわずか8勝、15年は年間10回の騎乗にとどまり、10年を最後に勝利がない。障害競走1Rあたりの騎乗手当8万4,200円+騎手奨励手当1万5500円で10回の騎乗だから合計99万7,000円の報酬となる。これに調教手当を加えても100万円ちょっとといえる金額であり、一般的なフリーターと何ら変わりない。  もちろん、こういった騎手は騎手だけの収入では食っていけないので、厩舎に所属して厩舎の仕事で給料をもらったりしているわけだが、トップクラスとはまさに雲泥の差といえるだろう。  全盛期の武豊騎手は年間3億円を超える収入があったといわれているが、人気ジョッキーともなればテレビやイベント出演、CM、グッズ販売など副収入も多彩だ。しかし苦労して騎手になりながらも表舞台で輝くことなく消えていく騎手も多いのが現実。勝負の世界は残酷なのである。

歴代勝ち馬には“超名馬”の名も……週末の『シンザン記念(G3)』を競馬部門スタッフが徹底談義

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JRA公式サイト
 過去10年の連対馬にはダイワスカーレット、ジェンティルドンナ、ミッキーアイルらG1馬の名も。若駒の登竜門『シンザン記念(G3)』で、今年最初の3歳重賞を制するのはどの馬か。サイゾーの競馬部門スタッフが徹底談義を重ねる。 デスクF 金杯が終わったばかりなのに、もうシンザン記念か。まったく変則日程は忙しくてかなわんな。 記者T まあ、そうぼやかないでくださいよ。我々にとっては仕事があって喜ばしいじゃないですか。 デスクF さすが、金杯で良い目を見た人間は心が広いね。そこまで余裕あるんだから、当然いい情報あるんだろうな。 記者T シンザン記念と同じ、京都マイル戦の京都金杯を牝馬のウインプリメーラが勝ったじゃないですか。その流れで今週も牝馬は要注意ですよ。 デスクF 確かに過去にはダイワスカーレット、ジェンティルドンナら名牝級の出走もあるな。そんなに今年もいい牝馬がいるのか? 記者T 出走を予定しているのはジュエラーラルクの2頭です。甲乙つけ難い素質馬ですが、どちらも11月京都の新馬戦は楽勝でした。そのまま暮れのG1参戦プランもあったのに、じっくり仕上げてここに照準を合わせてきたみたいです。 デスクF 翌日には中山で牝馬限定戦のフェアリーステークス(G3)があるのに、あえて牡馬と走るってのは、やはりそれだけ自信があるからか? 調査班M それもあるんでしょうが、経験の浅い時期に関東に遠征したくないみたいです。ジュエラーを管理する藤岡健一調教師は『初戦の内容からも、直線が長いコースがいいと思ってね。中山(遠征)は考えなかった』と言っていました。レースは(ミルコ・)デムーロみたいですね。 デスクF なに、デムーロ先生か。重賞4勝の姉ワンカラットは、もうこの時期からバリバリだったし、こりゃジュエラーは買うしかないなあ。 調査班M 待ってくださいよ。有馬記念でちょっといい思いしたからって、いきなりデムーロ“先生”ですか。もう一頭のラルクも軽視しない方がいいと思いますよ。 デスクF こっちは武豊か。金杯は1番人気でダメだったからなあ。 調査班M その武騎手が去年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズで、G1なのに珍しく乗ってなかったでしょう。それって、このラルクが出てなかったからじゃないでしょうか。なんせ、この馬の新馬戦には2週連続で武騎手が追い切りに来る熱の入れ様でしたからね。 記者T お母さんはアメリカのG1馬で、セレクトセールでは1億4,500万円の値がついた馬。松永幹夫調教師も『G1も考えたけど、ジョッキーと相談してここに。 スタートがいいし、競馬も組み立てやすい。牡馬相手でも楽しみ』とやる気です。ラルクも要注意ですよ。 デスクF なるほど。こりゃ牝馬のワン・ツーまであるかな。男馬で何かいないのかよ。 記者T 筆頭はピースマインドでしょうね。新馬戦は2着に敗れましたが、相手はあのリオンディーズ……。 デスクF 去年の2歳チャンピオンか。まあ、事故みたいなもんだな。 記者T それでも3着には3馬身離していましたし、その後の未勝利戦では6馬身差の圧勝。リオンディーズにリベンジを果たすためにも、ここは負けられませんよ。 調査班M 坂路の動きも良かったみたいですよ。管理する宮徹調教師も『大きな走りをする。いい状態で来てる。楽しみにしてる馬だから、良い結果を期待したいね』と好感触でした。 デスクF 新馬戦で運悪く“化物”と当たってしまった名馬っていうと、コンゴウリキシオーを思い出すな。新馬戦でディープインパクトに負けた後、未勝利、500万下、きさらぎ賞(G3)と3連勝。最終的には重賞4勝だもんな。 調査班M ピースマインドもそれくらいのポテンシャルは秘めているかもしれませんよ。 デスクF そうなるとシンザン記念は“堅い”って結論付けるしかないんだけど……。 記者T なら“騎手買い”はどうですか。シンザン記念の過去6年で浜中俊騎手が3勝、3着1回。池添謙一騎手も1勝、2着2回の好相性ですよ。 デスクF 2人とも連対率(1、2着に入線する確率)5割ってことか。浜ちゃんはロジクライ、池添はツーエムレジェンドだな。 記者T ツーエムレジェンドの朝日杯はリオンディーズ、エアスピネルといったトップクラスには突き放されましたが、3着のシャドウアプローチとは0.1秒差の6着。競り合った相手には小倉2歳S(G3)の覇者シュウジ(5着)もいました。 調査班M 池添兼雄調教師も『気配はいいよ。G1であれだけ頑張ったんだから、ここでもね』と一発狙ってますし、兼雄調教師と謙一騎手の“池添親子コンビ”は中山金杯を勝った勢いがあります。 記者T 浜中俊騎手のロジクライは人気にならないでしょうが、前走は1番人気に推されていただけに見限るには早いかと。須貝尚介調教師も『中1週でも疲れはないし、元気はいい』と巻き返しに期待していました。 デスクF なるほど。“シンザン記念男”の浜ちゃんがいい仕事してくれれば、おいしい配当にもありつけそうだな―― ――金杯の余韻が冷めやらぬまま、今週末の競馬は3日間開催。果たしてサイゾーの競馬部門スタッフは、おいしい配当にありつけるのだろうか。シンザン記念(G3)は1月10日(日)15時45分発走予定。

アヤパンと破局に暴行事件、涙の復活……武幸四郎の抱える“ハンデ”と、兄・豊にない“魅力”

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JRA公式サイトより
 競馬界の「顔役」といえば、みなさんご存知の武豊で間違いないだろう。昨年、中央競馬通算勝利数は3,700勝を超え、重賞勝利数も300勝を達成と、空前絶後の記録を更新し続けている。40代後半ながら、2015年の勝利数は6年ぶりに100勝(最終的に106勝)の大台を突破し、その騎乗技術がいまだ衰えていないことを満天下に示している。  ただ、その豊と同じ血を引く弟・武幸四郎は、成績というか「数字」でいえば、偉大な兄の足の小指くらいといわざるを得ないのが現状である。  豊の中央競馬年間勝利数の最大値は212勝(05年)のJRA記録だが、幸四郎の最大値はデビュー3年目、1999年の62勝。その後も100勝に到達することはなく、09年以降は30勝にも到達できていない。  ただ、知名度だけは一流ジョッキーにヒケをとらない。なんといっても「武豊の弟」というネームバリューがなせる業である点は否定できないが、彼自身がそうそうできない記録を残した部分もあるからだ。  1997年にデビューした幸四郎。その2日目で、マイラーズカップ(G2)を、11番人気のオースミタイクーンで勝利。初勝利が重賞、さらにはJRA史上最短記録となるデビュー2日目での重賞勝利という快挙は、多くの競馬ファンに大きなインパクトをもたらした。その後数年は50~60勝あたりをキープしていたので、中堅どころの騎手として、そこそこの人気を博していたのだ。  さらに、幸四郎は一般の知名度も高い。当時人気番組だったスポーツバラエティ『ジャンクSPORTS』(フジテレビ系)に定期的に出演し、合コン好きなどチャラめな素顔を披露したかと思えば、当時フジテレビのアナウンサーだった高島彩アナとの熱愛が報じられるなど、ハデに世間を騒がせていた。  が、私生活の喧騒と反比例するように、その後成績は下降の一途をたどる。09年6月から同年11月にかけて118連敗を記録したこともあり、兄の豊がそのスランプを気にかけたくらいだった。  さらに、3年間交際した高島彩とも破局。最後は待ち合わせ場所に彼女が現れず、幸四郎は号泣したとかなんとか……。  ついには、11年、京都市東山区内の飲食店で居合わせた客の男に殴られ、左ほおを骨折する全治3カ月の重傷を負ってしまった。まさに踏んだり蹴ったりの状況である。  その後復帰した幸四郎の姿には、なんとも哀愁が漂って仕方なかったものだが、13年、コンビを組んだ牝馬・メイショウマンボでG1を3勝(オークス、秋華賞、エリザベス女王杯)し、復活を宣言。オークス勝利時には、不遇の時代も支えてくれた「メイショウ」の馬主、松本好雄氏と共に涙を流した幸四郎。このシーンには、多くのファンが感動したことだろう(2015年は13勝とまた暗闇に入った感があるけど……)。 「騎乗技術は優れていますし、関係者の多くも幸四郎の実力を認めています。人気薄でも腹をくくったレースを見せた時には、穴を開けることも少なくありません。馬券的な見地からしても、ある程度信頼できる騎手の1人だとは思うんですが、問題は彼の“身長”。177cmという身長は、騎手としてはあまりにも高く、毎週過酷な減量を要求されるんです。体型のせいで『骨年齢が70代近い』と診断されたことすらあるほど。こればかりはどうしようもありませんが、メイショウマンボの例があるように、『たまに爆発する』彼のキャラクターもまた、日本競馬の一つのアクセントになっています」(競馬記者)  競馬界の帝王である兄・豊がレースもプライベートもソツがなさ過ぎる分目立ってしまう弟だが、競馬ファンにとっても競馬界にとっても、「憎めないかわいいヤツ」ということなのだろう。少し待てば、また「幸四郎祭り」が見られるかもしれない。

G1並みの売上も「強引日程」で調教どころじゃない!? 荒れに荒れる正月競馬「東西金杯」の裏にある真相

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2015年中山金杯(JRA公式サイト)
 今年も5日からの「東西金杯」を皮切りに中央馬がスタート。中山金杯ではフルーキー(牡6歳)、京都金杯ではトーセンスターダム(牡5歳)がそれぞれ有力視されているが、果たして新年を飾る名物競走の結果はどうか。  3連単が誕生して以来、金杯の配当が万馬券を大きく下回ったことはなく「よく荒れるレース」として、競馬ファンに“お年玉”を届けているこのレース。  だが、なぜ「金杯は荒れる」といわれているのだろうか。  古くから「一年の計は元旦にあり」といわれているのと同じく、競馬界では「一年の計は金杯にあり」という言葉がある。こんな“格言”も手伝ってか、金杯は年末の有馬記念の余韻冷めやらぬ競馬ファンが、1年の運気を占う重要なレースとなっているのだ。 「G1並みの売り上げが見込めることから、毎年金杯は主催者側のJRAにとっても極めて重要なレース。だからこそ正月気分で競馬ファンの財布の紐が緩んでいるうちに開催したいのが“本音”でしょう。ですから金杯は、毎年ほぼ1月4日か5日には必ず開催し、中には正月三が日に開催した年も。今年は火曜日の開催になりますね」(競馬記者)  しかし、そんな「利益第一主義」といわんばかりの、強引とも思える日程で競馬を開催して支障は出ないのだろうか。  昔聞いた話では「正月の調教師は、馬主へのあいさつ回りで、馬の世話どころじゃない」とか「マスコミ各紙の競馬番も年末年始は少人数制で、まともに仕事なんかできない」など、とにかく『正月競馬は荒れる』という噂を耳にしたことがあるが……。だが、それには前出の競馬記者とマスコミ関係者ともに口を揃えて反論する。 「確かに正月から馬主に挨拶回りをしている調教師もいるかもしれませんが、実際に競走馬の世話や調教をするのは調教助手や厩務員といった方々。今の厩舎は企業のように統制されていて、調教師という“社長”が不在でも現場が回らないといったことはありません」(競馬記者) 「今は正月出勤にも手当や代休が確立されているところも多く、スポーツ紙各社も休業なのは元旦くらいです。年末年始の変則開催だからって人手不足になることはまずありませんよ」(マスコミ関係者)  ただ、1番人気の勝率が「通常のレースでは約30%」となっていることに対し、“金杯”をはじめとした「正月競馬のハンデ戦に限っては勝率10%程度」まで激減するという、おもしろいデータがある。事実、過去10年の京都金杯で、1番人気はわずか1勝しかしていない。  だが、これにも競馬の“手抜き調教”を示す昔からの隠語「ヤリ・ヤラズ」などではなく、明確な理由があるようだ。 「まず、金杯をはじめとしたハンデ戦は、文字通りすべての馬に勝つチャンスを与えるためにハンデが設けられています。JRAのハンデキャッパーのレベルは世界最高水準と言われ、本来なら実力が上のはずの馬も、接戦を強いられるように設定されています」(競馬記者) 「もう一つは、正月気分で“初夢”を賭ける競馬ファンの微妙な心理の影響でしょう。昨年も東西金杯とも1番人気の単勝オッズが4倍以上、2番人気が5倍と、まさに『決めきれない』といった右往左往した結果が勝手に1番人気を祭り上げてしまったといった感じでした」(同)  確かに去年の金杯は、今や「年度代表馬候補」とまでいわれているラブリーデイが4番人気……。結果的にレコードで圧勝されて、その後G1を2勝もされたのだから、我々競馬ファンが、いかにホロ酔い気分で馬券を握りしめていたのかがうかがい知れるといったところだ。  では、“正月競馬にまつわる噂”の数々はあくまで都市伝説で、実際の金杯は他のハンデ戦とあまり変わらないのか……。そう結論付けようとしたところに、前出の競馬記者が微笑みながら待ったをかけた。 「競馬には土日にレースをして、月曜日は完全休養、火曜日は水曜木曜または金曜の追い切りに備えて軽めの調整という1週間のサイクルがあります。馬は頭のいい生き物ですし、人間と同じく生活のリズムや日々の営みが習慣付けられている。そういった意味で、金杯のような普段競馬が行われない変則開催は、馬がレースと調教を『勘違い』してしまうこともあるかもしれません」 昨年はたまたま日曜日だったが、今年は火曜日が金杯。普段、馬にとって休み明けの火曜日は軽めの運動程度らしい。ならば、フルーキーやトーセンスターダムといった有力馬が“勘違い”すれば、今年の金杯は大荒れになる可能性も……。

「ディープやオルフェを上回る“あの男”が帰ってくる」 どこよりも早い!? 2016年‐競馬展望

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ドゥラメンテ(JRA公式サイト)
 昨年末の競馬界はゴールドシップを始めとした名馬が次々と引退を表明し、今年の勢力図は大きく変化することとなった。そこで今回は5日の東西金杯から始まる2016年の展望を「中長距離、牝牡クラシック、短距離、マイル、ダート」と5つの路線に分けて占ってみた。

・ディープやオルフェを上回る“あの男”が帰ってくる――古馬中長距離編

 主要G1レース◇天皇賞・春、宝塚記念、天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念  ゴールドシップという核が抜けた古馬中長距離路線は、宝塚記念と天皇賞・秋を勝ったラブリーデイに、ジャパンカップを制したショウナンパンドラが続く形。  ただ、2頭とも春の天皇賞は回避が濃厚となり、今年2着のフェイムゲームと菊花賞馬のキタサンブラック、それに有馬記念で2着したサウンドオブアースが人気を集めることになりそうだ。新興勢力の中心は、やはり暮れの香港で大仕事を果たしたエイシンヒカリ。その軌跡を悲運の名馬サイレンススズカに重ねるファンも多く、鞍上が武豊ということもあって、来年も常に大きな期待を背負うことになるだろう。  しかし、そういった古馬の王道路線に激震を走らせる存在が、満を持してカムバックする。 昨年の春、皐月賞と日本ダービーを圧勝したドゥラメンテである。皐月賞と日本ダービーを制した際、JRAが付けたレーティング(競走馬の能力を数値化したもの)は過去最高を記録。言い換えればディープインパクトやオルフェーヴルを上回っていたということだ。  つまり、順当ならば2016年の競馬はドゥラメンテ一色。すでに故障は完治しているらしく、来春の復帰に向けての調整が進んでいる状況だ。しかし、ドゥラメンテは今年の日本ダービー後に骨折して以降、まったくレースをしていない。したがって、今春の輝きをそのままに復帰すれば、史上最強の走りを再び拝めるかもしれないが、逆にそれが嘘のように輝きを失っている可能性もあるのが、競馬の難しいところだ。
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リオンディーズ(JRA公式サイト)

・不動の中心メジャーエンブレム――3歳クラシック牝馬編

 主要G1レース◇桜花賞、オークス、秋華賞  筆頭は当然ながら、昨年末の阪神ジュベナイルフィリーズを制したメジャーエンブレム。単勝2.5倍の1番人気かつ、ゴール前は鞍上・ルメール騎手が肩越しに後方の様子を伺う余裕を見せながら2着ウインファビラスに2馬身もの差をつけたのだから、現段階では頭一つ抜けた存在だ。  ただ、そのウインファビラスは前哨戦で5着に敗れており、阪神JFでも10番人気の低評価だったこと、さらには2着から12着までが1秒以内の差だったことからも「メジャーエンブレム以外の阪神JF出走組は横並び」といえるだろう。  従ってメジャーエンブレムの牙城を崩せる可能性があるのは他路線組、もしくは未だデビューしていない有力候補となるが現時点で目立った存在はおらず、メジャーエンブレムが健在である限り、今年の牝馬クラシックはこの馬を中心に展開するだろう。

・争いは母から子へ……11年前の因縁再燃か――3歳クラシック牡馬編

 主要G1レース◇皐月賞、日本ダービー、菊花賞  先述した明け3歳牝馬が全体的に小粒間の否めない分、牡馬は例年に比べても極めて層が厚く、未来の競馬界を背負っていくようなスター候補が目白押しとなっている。 それでも中心は、昨年末の朝日杯フューチュリティステークスを異次元の末脚で優勝したリオンディーズだ。  スタートでやや出遅れ、道中は最後方。しかし、ほぼ直線だけでライバル15頭をかわすほどの豪脚。最後には1番人気エアスピネルもろとも、G1完全制覇の懸かっていた武豊の記録達成を粉砕した末脚は、武が愛したディープインパクトさえ彷彿とさせるものだった。  母は日米のオークスを制した歴史的名牝シーザリオ、兄に菊花賞馬がいることから、早くも今年の牡馬三冠の声さえ聞こえるほどだ。また、勝ち馬の脚に屈してしまったエアスピネルも3着を4馬身突き放しており、世代トップクラスの力を改めて証明している。ただ秋華賞馬エアメサイアを母に持つこちらは3000mの菊花賞よりも天皇賞を選択しそうなタイプか。  他路線組からは重賞3勝を挙げた名牝ディアデラノビアの仔となるドレッドノータスを挙げておく。すでに2戦2勝で重賞を制しており、クラシックの切符を手にしていることからも、今年はいよいよ王道を歩みだすことだろう。  実はリオンディーズの母シーザリオは2005年のオークスの勝ち馬であり、その2着がエアスピネルの母エアメサイア、3着がドレッドノータスの母ディアデラノビアである。地元の運動会と同じで、母親が同世代なのだから同じ時に子供が走ることはあるだろうが、それがいずれも牡馬で、しかも母と同じく世代の覇権を握るほどの能力の持ち主となれば、これはもう競馬の神の悪戯か、大いなる因縁を感じずにはいられない。
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モーリス(JRA公式サイト)

・2016年はアーサー王権の始まりか――古馬短距離編(1000m~1400m)

 主要G1レース◇高松宮記念、スプリンターズステークス  昨春の高松宮記念を勝ったエアロヴェロシティは香港馬、秋のスプリンターズステークスを制したストレイトガールは昨年に引退し、今年は主役不在の群雄割拠の様相として幕を開けることになる。  実績No.1はスプリントG1の2着が2度あるハクサンムーンだが、とにかく戦績にムラが目立つ。今年で7歳となることからも、これ以上の上積みは厳しいかもしれない。次点は今秋のスプリンターズSを2着したサクラゴスペルだが、こちらは昨年暮れの香港で12着の大敗を喫し、立て直しに時間が掛かりそうだ。そんな実績組に虎視眈々と逆転を狙っている新興勢力の筆頭がビッグアーサー。今年の短距離戦線には必ず絡んでくる馬だろう。  ただし今の日本の短距離路線は低レベルといわれており、仮にエアロヴェロシティを筆頭とした香港勢が参戦、もしくはマイル王モーリスのスプリント挑戦プランなどがあれば、勢力図は一気に塗り替わる恐れがある。

・再びの世界制覇へマイル王に死角なし――古馬マイル編(1400m~1600m)

 主要G1レース◇安田記念、マイルチャンピオンシップ  昨春の安田記念と秋のマイルチャンピオンシップを制しただけでなく、暮れの香港マイルも制して世界制覇。目下6連勝中であり、今年の年度代表馬の呼び名さえ聞こえるマイル王モーリス。現段階では死角らしい死角は見当たらず、来年の古馬マイル路線はモーリスが国内で走るか否かが、最初にして最大の焦点となる。  今年の始動時期は未定だが、春のドバイ遠征が濃厚。その結果によってさらなる遠征を続けるか、日本に戻るかが決められる算段が高い。仮にモーリス不在となった場合は、マイルCSで2着だったフィエロと皐月賞馬イスラボニータの争いが中心になりそう。ただ、その場合はアルビアーノを筆頭とした、若い4歳馬に世代交代を迫られる可能性も十分にあるだろう。

・ノン子の夢は、今度こそ叶うのか?――古馬ダート編

 主要G1レース◇フェブラリーステークス、チャンピオンズカップ  昨冬に12番人気の低評価を覆してチャンピオンズカップを制したサンビスタこそ引退を発表したが、フェブラリーステークスを制したコパノリッキー、地方合わせてG1を9つ制しているホッコータルマエが健在のため、今年もとりあえずはこの2頭の争いを中心として展開されるだろう。しかし、チャンピオンズカップで2着したノンコノユメを筆頭に、3着サウンドトゥルー、4着ロワジャルダンら新興勢力の台頭は目覚ましく、2月のフェブラリーステークスを境に業界再編が行われるかもしれない。ただしダートは芝よりも脚への負担が軽く、トップレベルの競走馬でも息の長い競走生活を送れることが特徴。そのため、ダート路線の世代交代は芝と比較して非常に緩やかなものとなることが多い。

展望総括

 ゴールドシップを始めとしたスターホースがターフを去るものの、海外で結果を残したモーリスやエイシンヒカリ、史上最強の評価を受けていたドゥラメンテが復帰するとあって、2016年の競馬は近年にないハイレベルな争いが期待できる。  やはり、かつてのTTG(トウショウボーイ、テンポイント、グリーングラス)時代やオグリキャップ、スーパークリーク、イナリワン時代、ナリタブライアン、マヤノトップガン、サクラローレル時代、スペシャルウィーク、エルコンドルパサー、グラスワンダー時代など「誰が見ても強い」と判断できるスターホースがライバル関係を築いている時代の競馬は極めておもしろいもの。そこにリオンディーズを筆頭に粒ぞろいの3歳馬が、どう割って入ってくるのか……興味は尽きないが、これ以上の“妄想”は今年の初夢として2016年の展望とさせていただく。