「都知事選圧勝は間違いなし?」安倍内閣を足元から揺るがす、細川・小泉“脱原発”連合の猛威

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「週刊ポスト」1月24日
今週の注目記事 第1位 「細川・小泉連合なら都知事選『圧勝』」「舛添要一の凄すぎる『女』と『カネ』」(「週刊ポスト」1月24日号) 第2位 「安倍晋三はアメリカに潰される!」(「週刊ポスト」1月24日号) 第3位 「喜多嶋舞『息子は会見を見て号泣…もうこれ以上彼の心を傷つけないで!』」(「女性自身」1月28日号) 「大沢樹生VS.喜多嶋舞“毒親対決”悪いのはどっちだ?」(「週刊文春」1月16日号) 第4位 「日本が誇る『性の偉人』たち」(「週刊現代」1月25・2月1日号) 今週のおかしな記事 「誰が読むの? 『現代』『ポスト』の老人セックス特集」(「週刊文春」1月16日号)  昨日(1月13日)、韓国のMBCというメディアが取材に来た。1時間半ばかりカメラの前で、日本の週刊誌はなぜ反韓・嫌韓を煽るのかについてインタビューされた。私は、以下のように答えた。  週刊誌は時代の空気をすくい取るメディアだから、日本人の根底にある韓国への差別意識が竹島問題で高まり、安倍晋三首相の登場と歴史認識発言や靖国参拝で拍車がかかってきている、そうした空気を、週刊誌が表していることは間違いない。  反韓という空気を週刊誌が増幅していることは認めるが、それは日本人全体の考えではないし、週刊誌の編集長たちもそれに同調しているのではなく、「売らんがため」にやっているのだから、安倍首相が退陣したりして潮目が変われば元に戻るはずだ。  1月12日付の朝日新聞に「韓国の国民の約6割が日本との関係改善に朴槿恵(パク・クネ)大統領が積極的に取り組むべきだと考え、約半分が安倍晋三首相との首脳会談も開くべきだと望んでいる」という記事が出たが、日本人の多くもそう考えている。週刊誌も、そうした日韓の対話が進む方向へ後押しするような記事を心がけるべきであろう。  今週の現代の巻頭に「嫌中・嫌韓・反日 何でそんなにムキになるの?」という記事が出ている。内容はともかく、お互いの国が節度と寛容の心を持って共存することを考えるべきである。  今週の1番手は、文春のちょっと妙な記事。現代、ポストの「老人セックス特集」への批判だが、気鋭の思想家・仲正昌樹氏(金沢大学法学類教授)なる人物が、こう批判しているのだ。 「(ポストの12月13日号で=筆者注)『長寿社会の現在、性生活の充実はそのまま人生の満足度につながる』と、正論らしい主張を展開している。 一見もっともらしいが、この場合の『性生活の充実』とは、AV男優並みのテクニックを持ち、若い相手と週に何度もセックスすることなのか? また、性生活が彼らの考えている意味で“充実”してることが、人生の満足度に直結するのか? 仕事も勉強もせずにセックスし続ける若者の生活は充実しているのか? 本気でセックス漬けの老後をサポートしたいのであれば、余計な理屈など言わずにエログロ雑誌になりきるべきではないか?」  こうボルテージを上げているのだが、その後に続く彼の言い分は、なんとも「?」である。 「現在50歳の私は、そろそろ両誌の特集の想定読者ゾーンに入ってるはずだが、これまでの人生で、異性であれ同性であれ性的関係を持ったことがない。別に性的不能と言うわけではない。いろんな仕事が入ってきて、かなり忙しいので、セックスの相手も機会もなくても、さほど孤独を感じていない」  忙しさに取り紛れて、50近くまで女性との性的関係が一度もなかった? こんな風変わりな御仁に批判されても、現代、ポストの編集長は戸惑うばかりではないかね。  現代の「日本が誇る性の偉人たち」は、死ぬまでセックスの変形バリエーションだが、私はこういううんちくものが好きである。  作家の中村彰彦氏、歴史学者の氏家幹人氏、風俗史家の井上章一氏が、歴史上の人物たちの「性豪ぶり」を語っている。坊さんもスケベだったと、井上氏がこう語る。 「井上 浄土真宗を広めた僧侶・蓮如上人は生涯で27人の子どもをつくり、最後の子は84歳でできたとされます。しかし、それよりもすごいのは、蓮如と同じく室町時代に生きた一休宗純。 中村 トンチの坊主として知られるあの一休さんね。 井上 臨済宗大徳寺の住持になって、伽藍の再建に尽力したほどの高僧でしたが、77歳にしてアラサーの森女(しんじょ)という女性を見初めて、セックスに耽りました。  美人の淫水を吸う(吸美人淫水)、美人の陰部は水仙の花の香りがする(美人陰有水仙花香)といった美しい漢詩で、クンニリングスを愛し、丁寧に施す様子を書き残しています」  また、江戸時代の将軍たちも、好き者が多いという。 「井上 徳川家康は最晩年まで勃起の持続に神経を使って『死ぬまでセックス』していました。朝鮮ニンジンなどの薬草をお抱えの医師団に調合させ、66歳で子どもをつくっています。(中略)徳川家5代将軍・綱吉というのも困った人で、やたらと家臣の妻を欲しがった。家臣も相手が将軍では断ることができません。彼は、牧野成貞という家臣の妻を見初めて、すぐに城中に召し出させたと思ったら、その後、彼の娘も見初めて呼び寄せた。つまり、綱吉は『親子どんぶり』を嗜んだわけです」  俳人・一茶のセックス好きも、つとに有名だ。 「井上 小林一茶は52歳になってから28歳の女性と結婚しました。毎日のように日記を書いていて、それぞれの最後に『夜三交』とか『五交』と記すのですが、これ、セックスの回数です。連日3回もセックスする生活だったので、結婚後わずか9年でなくなった奥さんの死因を、セックスに疲れたことによる衰弱死だとする研究もあるくらいですよ」  政治家にも“性事好き”は多かった。 「中村 よく知られた話ですが、鳩山一郎の盟友だった三木武吉という政治家は、選挙中の立会演説で、対立候補から『妾を4人ももっていて不徳である』と責められた。そしたら『4人あると申されましたが、事実は5人であります。5を4と数えるのは恥とすべきであります』と反論して、聴衆の拍手喝采を浴びたんですよね──」  民主党委員長の春日一幸にも、似た話があったし、田中角栄が何人も愛人をもっていたのは有名な話だ。昔は「英雄色を好む」という言葉で政治家の女性問題はうやむやになってしまうことが多かったが、女性が強くなった現代ではそうはいかない。  せいぜい、カミさんを愛でるしかないようだ。  前回、元光GENJIのメンバーとして一世を風靡した俳優・歌手の大沢樹生(44)が、喜多嶋舞(41)との間にできた息子(16)のDNA鑑定をし、「父子確率は0%」だという結果が出たという週刊誌の報道を紹介した。  新潮は、その息子の父親は俳優の奥田瑛二か石田純一ではないかと報じたが、この騒動は年があらたまってますます泥沼化してきて、女性週刊誌が双方の言い分を載せ「代理戦争」になってきている。  喜多嶋サイドが1月6日発売の女性自身で反撃に出た。二人の息子・文也くん(仮名)が喜多嶋の父・修氏とともに取材に応じて「DNA鑑定の本当の結果を僕は見た。99.9%、僕はパパの子どもです」と、息子が都内の自宅で大沢の留守中に見た鑑定結果には、DNAが一致していたと証言したのだ。  文春は、この息子の証言に疑問を投げかける。 「家裁にも提出されている鑑定証を証言で否定するという内容だけに、説得力に欠けますね」(芸能記者)  文春では2012年10月4日号で、文也くんが大沢や喜多嶋から受けたすさまじい虐待の実態を伝えている。当時、文也くんは幼少期に受けた喜多嶋による肉体的、精神的な虐待の数々や、小学校高学年から始まった大沢による壮絶な暴力を赤裸々に語っている。  今回、文春の取材に対して文也くんはこう答える。 「取材を受けたのは、おじいちゃんに言われたからです。記者の人には鑑定結果の書類を見たことを伝えましたが、僕は英語が出来ないので、理解出来たのはローマ字で書かれたパパと僕の名前、それから99.9%という数字だけです。でも、僕にはそれで親子だと信じるのに十分だったんです」  さらに文也くんは、ため息混じりにこう続ける。 「二人とも好きにすればって感じです。僕からすればくだらないことです。なんでこんなことで大騒ぎするのか。僕の実の父だって言われる人の名前も出ているみたいだけど、馬鹿馬鹿しいよ。奥田さんだって急にそんなこといわれてもね……。僕は今でもパパの子だと信じています。顔つきとか仕草とか似てるんですよ」  そして今週の女性自身では、大沢の元妻・喜多嶋舞自らがこう反論している。  騒動の始まりは、昨年4月に届けられた大沢の弁護士からの書類だったという。そこで、07年に再婚した彼女の夫が代わりに弁護士に話を聞きに行った。 「そこで『DNA鑑定の結果、Aと大沢さんは親子関係にない』と伝えられて。おまけに、『実の父親は奥田瑛二さん』とまで決めつけられていたんです。もう、『何を言ってんの? 本当にありえない!』と驚きました。無関係な実名まであがって、ご迷惑をおかけしてしまって……。根も葉もないようなことを、いきなり弁護士さんから言われて、『いったいなんなの、この話は?』と、ただただ驚きました」  喜多嶋によれば、生まれてくる子どもに障害があることが妊娠発覚後にすぐにわかっていたという。当時、医師からも「まだ若いんですから、今回は……」と言われたこともあったと語っている。そして、こう続ける。 「断言します。Aの父親は大沢さんです。ですから、大沢さんが言っているようなことはありえない、あちらにもお話ししています。息子はいま、アメリカで心機一転頑張っているところなんです。独り立ちできるようになったころに、Aが望むなら再鑑定をすればいい。ただ、いまはそっとしておいてあげたい。もうこれ以上、息子の心を傷つけたくはありませんから……」  小倉智昭の『とくダネ!』(フジテレビ系)では喜多嶋の父親・修氏が取材に答えて、Aは鑑定証を見ている、親子の可能性は99.9パーセントであると言っている。  どちらが「ウソ」を言っているのか? まだまだこの騒動、続きそうである。  安倍首相の靖国参拝は、中国、韓国からの反発は織り込み済みだったが、盟友・アメリカからの強い批判は想定外だったはずである。  ポストは、オバマ・アメリカに安倍首相は潰されると書いている。これが今週の第2位。  知日派の米国シンクタンクの安全保障専門家が、安倍首相はアメリカを甘く見ていると本質を見誤ると、こう指摘している。 「安倍首相は、憲法改正や集団的自衛権は日米同盟を強化するもので、米国は歓迎するはずだと考えている。しかし、米国の反応はそう単純ではない。オバマ政権は、安倍首相の目的は、第二次大戦後の世界秩序を定めたサンフランシスコ条約そのものを否定して、日本が独自の軍備増強に走るためではないかという疑いを強く抱いている。いまは中国に対抗するという口実だが、いずれ、反米ナショナリズムに向かうという危惧だ。だから、小泉首相の靖国参拝には何も言わなかったのに、安倍首相の参拝には敏感に反応した。安倍が憲法解釈の変更などと同時に河野談話の見直しにまで踏み込むようなら、オバマ政権内の安倍警戒論が強まり、本気で“安倍NO”を突き付ける可能性がある」  またポストは、安倍首相に命取りになるのはアメリカだけではなく、天皇陛下もだと書いている。  80歳になった天皇が昨年12月23日の誕生日会見で、歴史認識についてこう踏み込んだ発言をしたことが、安倍首相のつまずきになると見ているのだ。 「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」  安倍首相の「戦後レジームからの脱却」に、真っ向から異を唱える発言である。景気が少しよくなってきただけで浮かれていた安倍首相にとって、背筋が寒くなる内憂外患であろう。  その上、都知事選出馬を表明した細川護煕元総理が当選すれば、安倍内閣は足元からも崩れると、ポストが報じている。これが今週の第1位。  先週、細川氏が都知事選出馬を考えているとスクープしたポストは、小泉純一郎元総理と脱原発連合を組むから「圧勝」すると書いている。自民党都連幹部も、それを裏付ける発言をしている。 「都知事選で細川、小泉コンビが街頭演説に立てば、舛添はおろか、誰を立てても勝ち目はない。その勢いの前には、安倍首相が舛添の応援に立っても霞んでしまう。首相は小泉さんと比較されるのが恐くて演説に立てなくなるのではないか。かつて小泉さんが自民党総裁選で田中真紀子の応援を得て旋風を起こしたような状況が再現されかねない。“風”が吹けば、猪瀬前都知事をはるかに凌ぐ500万、いや600万票を獲得するかもしれない」  自民党さえ「細川圧勝」と見ているわけだが、細川都知事になると安倍政権のダメージはただならないというのである。  まず、東京都は東京電力の大株主であり、都知事は同社の経営に大きな発言力を持つ。安倍政権は東電柏崎刈谷原発の再稼働を推進しているが、「原発ゼロ」の細川都知事が誕生すれば、小泉氏とともに真っ先に再稼働反対を突きつけて安倍政権と全面対決になるはずだ。  それだけではない。東京五輪の利権の構図も根底から覆るという。安倍政権は都知事不在のうちに五輪の大会組織委員会会長に森喜朗元首相を内定させたが、会長人事には開催都市のトップである都知事の同意が必要となるのだ。「NO」を突き付けられる可能性もあるというのである。  また、安倍政権が五輪に合わせて解禁しようとしている「お台場カジノ構想」についても「東京にカジノはいらない」と拒否する可能性があると、細川氏を古くから知る大臣経験者が語っている。  今度の都知事選挙は大都市東京の今後を占うというだけではなく、安倍首相の政権運営や彼の考える「原発推進」「戦争のできる普通の国」に対して「NO」を突き付けるか否かの国民投票と化すのである。  こうなると、タレント候補の東国原英夫前宮崎県知事などの出る幕はないだろう。私が細川氏の参謀だったら、反原発で競合する宇都宮健児氏とも話し合って、宇都宮氏に出馬断念してもらうよう説得するのだが。  過去には、出馬したが選挙中に話し合いで断念したケースはある。  こうなると自民・公明が推す舛添要一氏との一騎打ちの様相だが、ポストは舛添要一氏にはものすごい女性とカネの問題があると、報じている。  何しろ結婚3回、離婚2回、子ども2人に愛人の子3人、現在「隠し子、養育費裁判」係争中であるというのだから。  しかも彼の艶福家人生が災いして、舛添氏は現在、裁判を抱えているという。元愛人A子さんとの間にできた子どもの「養育費(扶助料)の減額」を求めて舛添氏が争っているのだ。  婚外子にあたるA子さんの子どもに対する月22万円の教育費の減額を求め、舛添氏は12年4月に、家裁に調停を申し立てたのである。理由は子どもが自立しており、自分の年収も激減しているというものであったが、二つとも納得しがたいとA子さん側が反発しているのだ。  A子さんの子どもは現在25歳だが、幼少時より重度の障害を抱え、今も週に5日、病院に通う日々を送っており、自立などとても不可能な状態であること。  また、舛添氏が国会議員ではなくなり、歳費の1800万円が「現在の収入は月10万円しかない」と主張していることにも疑義ありというのだ。  ポストによれば、あれだけのメディア露出があるのに月10万というのはおかしい。しかも舛添氏は相当な資産家で、東京・世田谷には3億円で取得した自宅があり、ほかにもファミリー企業「舛添政治経済研究所」名義で、神奈川・湯河原町と福岡・北九州市に別荘などを所有している。湯河原の別荘は敷地面積950平方メートル、総床面積270平方メートル超の、檜を使ったぜいたくな2階建て豪邸だという。  私は舛添氏を、東大の助教授時代から知っている。当時は才能も髪もフサフサとある、魅力的な人物であった。  東大を飛び出し、政治学者から政治家になってから少しずつ変わってきたが、凡百の政治屋に比べれば、女性問題を除けば首都・東京を託すに足る人物だとは思う。  だが、残念ながら自民党的体質が染みつき、脱原発や憲法改悪反対へ舵を切れない。舛添氏が自民・公明の推薦を蹴飛ばし、脱原発、憲法擁護を旗印に戦ったら、この戦、どちらが勝つかわからないが、そうはできまい。  今回の都知事選は、国政選挙を凌ぐ注目選挙になることは間違いない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

大沢樹生・喜多嶋舞元夫妻の長男騒動「99.9%僕はパパの子ども」発言で広がる波紋 

motoki0105.jpg 今週の注目記事 第1位「元妻喜多嶋舞 周辺に大物俳優で『そして誰が父になる?』」 (「週刊新潮」1月2・9日号) 第2位「安倍政権NSC初代局長 許されざる『特定秘密』」 (「週刊文春」1月2・9日号) 第3位「小泉がまた動いた! 都知事選には『あの人』を担ぐ」 (「週刊ポスト」1月17日号) 第4位「『中国猛毒偽装食品』いま最も注意すべき30品目摘発リスト」 (「週刊文春」1月2・9日号) 第5位「米倉涼子が毎週泊める日本一の幸せ男 何者だ?」 (「フライデー」1月10・17日号) 第6位「『みのもんた』に骨董通りで土下座したテレビ局員」 (「週刊新潮」1月2・9日号) 番外「現代・ポストの袋とじ対決!勝者はどっちだ」  明けましておめでとうございます。早速、私事で恐縮ですが、今年はよい年になるかもしれない。といっても競馬の話だが。1月5日に行われた「中山金杯」「京都金杯」に連勝したのだ。私の半世紀近い競馬歴でも初めてのことである。  この両方のレースは年初のレースでハンデ戦とあって、難解この上ない。それを馬単(1着2着を当てる)で、ズバリ当てたのである。必勝法をお教えしよう。  ハンデ戦というのは、建前上ではハンデキャッパーがゴール前、馬が横一線になるようにハンデをつけることになっている。ならば馬の優劣はどこに出てくるのか。  馬が同じ力ならば、違うのは騎手の力量である。そこで「中山金杯」は、ベリー騎乗のオーシャンブルーから手広く流す。「京都金杯」は、ルメール騎乗のエキストラエンドからの流し。  オーシャンブルー(5番人気)が見事1着で、2着に8番人気のカルドブレッサが追い込んで馬単1万4,390円と好配当。  エキストラエンドは6番人気ながらルメールの見事な騎乗で楽勝し、2着に1番人気のオースミナインが来ても馬単5,820円とまずまず。  騎手の藤田伸二が『騎手の一分』(現代新書)で、外国騎手がやたらありがたがられるが日本の騎手と遜色ないと書いているが、残念ながら私は相当の技術的な差がまだまだあると考えている。それを証明して見せてくれたのが金杯であった。  本題について語る前に、1月4日に買った現代とポストの話をしたい。新聞広告を見ていたら、現代400円に対してポストは420円とあったので、早々とポストは値上げしたのかと思い、中野駅の売店で両誌を買うと840円を請求された。  あれ? と思い現代を見ると、ポストと同じ特別定価420円と表紙に書いてある。オフィスで新聞広告をもう一度確認すると、現代は本体400円の横に税込み420円と小さく書いてあるではないか。  現代のほうは外税的な書き方だが、これで400円の5%の20円が消費税分だから、4月の消費税アップ分を先取りし定価420円を固定化するつもりなのだろうか。これで週刊誌の売り上げがさらに落ち込まないか心配である。  さて現代、ポストは新年号付録のつもりなのだろう、袋とじでお得感を出そうとしのぎを削っている。  ポストはW袋とじで「永久保存版 美熟女専科1万円写真集 創業25年富士出版 ベストセレクション 豪華ミニ写真集」と「それだけでアナタのSEXライフは10倍の快楽を得られます! 完全保存版 女性ためだけの『秘密のフェラチオ講座』」  現代も袋とじで「こんなことしてお嫁に行けるの? やばいSEX」というのをやっていている。  「富士出版 ベストセレクション」は小雑誌になっていて、素人だそうだが、中年女性のあられもない姿がなかなかのわいせつ感を醸し出している。  もう一方は、ポストお得意の「最新最強のアダルトグッズ」の紹介があり、現代もカリスマAV女優が舌技を教えているページがある。  この袋とじ対決、お得感とわいせつ感でポストが現代を上回っている!  ここで提案。われわれが少年時代は「少年倶楽部」などの新年号8大付録に心を躍らせたものだった。付録に関する規制が緩和され、今の女性誌にはトートバッグやマフラーや傘までが付録につく。  週刊誌も新年号ぐらいは袋とじだけではなく、「サライ」のように万年筆や手帖、またはポーチなどを付録につけたらどうだろう。そうすれば部数は伸びるし、話題にもなるから損はしないと思うのだが、いかがだろうか。  さて、まずは第5位から。新潮のみのもんたのグラビア。  12月20日の21時過ぎ。港区南青山の骨董通りに面した高級割烹店から、ご機嫌な表情で出きたみのもんた(69)に対して、スーツ姿の男性が突如、冷たいアスファルトに膝をついて平伏したというのだ。  新潮によればこの人物、TBSの社員だという。その晩、みのが食事していた相手は「TBS前報道局長の取締役と報道局畑の局員たち」だった。  TBSにとって、朝を支え続けてくれたみのは「功労者」だという。それを降板させるということで、報道局員たちには負い目がある。そこで先の土下座になったというのだが、これではみのとTBSの上下関係はいつまでたっても変わらないようである。  久しぶりにフライデーを取り上げよう。平均視聴率23パーセントと大ヒットしたドラマ『ドクターX』(テレビ朝日系)の主役で、いま乗りに乗っている米倉涼子(38)が「結婚間近」だという張り込みネタだ。  12月上旬の夕方、真っ赤な「フォード・マスタング・コンバーチブル」に乗った米倉は、所属事務所での打ち合わせ終えると、南青山の交差点へと向かった。歩道には、ビジネスバックを持った長身の男性が待っていたという。  途中、明治屋などで買い物をした後、2人は米倉の自宅マンションへ入ると、そのまま一夜を明かしたそうだ。  気になる彼氏だが、彼の友人によるとこうだ。 「リクルートの元社員で、12年8月に独立したフリーの編集者です。現在は『ホットペッパー』などの情報誌を手がけています。  同じ8月に『女性セブン』にも二人の密会を報じられましたが、それ以降、本格的に付き合うようになったようです。年齢は30代半ばで米倉さんより年下ですが、入社5年目で『ホットペッパー』の編集長に抜擢されたほど優秀な人ですよ。雰囲気は、俳優の堺雅人さんに似ています」  米倉には『ドクターX』終了後、大きなスケジュールは入っていないという。フライデーは新春早々にも、サプライズ発表があるかもしれないと書いている。  この果報者め! 編集者って意外にモテるんだね。そういえば昔、週刊現代の副編集長が関根恵子と付き合っていて、彼女が編集部に夜食を届けに来たことがあった。  フライデーにいた編集者は、若い頃の藤原紀香とベットインしたことがあると自慢していたな。  幻冬舎の見城徹社長は若い頃、某女優と付き合っていると週刊誌のネタになったことがある。私にはそうした浮いたウワサが何一つなかったが、今からではもう遅い。  私は、文春が続けている中国の食品バッシングは好きではない。この欄でもほとんど取り上げていないが、今週の「中国猛毒偽装食品」は読んでいて反吐が出そうなぐらいひどい。  これが事実だとしたら、マルハニチロホールディングスの子会社「アクリフーズ」の群馬工場で製造された冷凍食品から農薬マラチオンが検出された問題など、許せる気がするほどである。  これを読んだら、中国からの輸入食品は食べられないと思う。紹介してみよう。  文春は、山東省最大の魚工場である栄成市石島の水産加工工場へ行った。日本向けにイカのリングや白身魚のフライなどを年間5,000トン出荷しているというこの工場では「さらに不衛生な環境下で産地偽装が行われていた」というのである。 「工場内は薄暗く、長靴や手袋をしている従業員もいたが、農作業のような軍手姿。それも洗っていないらしく、真っ黒だ。素手で作業してる者も大勢いた。汚れたバットに入ったイカは常温で放置され、だいぶ傷んでいることがひと目でわかる。イカは添加物の水溶液に漬けられてからカットされるという。鼻を突く刺激臭を発するその液体は『酸化防止剤』という。  液体の臭いを確かめてみようと指を入れようとしたら、いきなり社長の怒声が飛んできた。 『危ない! 絶対に口に入れるなよ!』  そんな危険な溶液にイカを漬けるのかと背筋が凍りつく。社長によれば、イカをその溶液に浸すと膨れるため見栄えがよくなり、高く売れるという。 『でも自分で食べるなら、もちろん形が悪くても添加物なしのほうを選ぶね』  社長は卑屈に笑った。(中略)  私たちの『不衛生だ』という指摘に社長はカチンときたらしく、『ウチはマシなほう。百%日本向けに作っている工場で、もっと汚いところがある』と言い、近所の工場へ案内された。  そこは魚のフライ工場だった。遠くまで強烈な魚の腐臭が漂い、工場内は大量のハエが飛び交っていた。床には腐敗した魚の臓物が散乱していたが、作業員たちは魚が落ちても洗いもせず、そのままトレイに戻して捌いていた。滅菌室も消毒液もない。  この魚のフライは、日本の大手スーパーで売られるという。中国の大手企業に納入して、そこから日本に輸出しているそうだ。(中略) 『衛生管理が徹底してるのは、中国でも10~15%ぐらい。八割は零細工場で加工したものを大企業が買い付け、そこの商品と偽装して日本に輸出しているのです』(中国の大手食品加工会社社長)」  この記事を読んでも中国から輸入された食品を食べられる人は、よほど肝の据わった人か、食になんの関心もない人であろう。  大手メディアは多くの中国の食品加工工場を取材して、ここに書かれていることが一部の工場だけの話なのか、広く中国全土で行われていることなのかを取材して、報告してほしいものである。  安倍首相は景気が上向き加減なのをいいことに、圧倒的な数を頼んで「国家安全保障会議(日本版NSC)」創設関連法や特定秘密保護法も成立させ、共謀罪まで視野に入れている。  韓国軍へ1万発の銃弾を無償譲渡して、武器輸出解禁へと踏み出した。今年の通常国会では、本丸である国家安全保障基本法案が提出される見込みだ。  一気に「戦争のできる普通の国」へ持っていこうとしている先には、中国と一戦交えようという腹があるのではないか。気弱で女々しい男が被った狼の仮面が剥がれるのは、いつになるのだろう。  我が世の春と思われていた猪瀬直樹都知事が、徳洲会からの5,000万円借り入れで辞任に追い込まれるとは思わなかったが、政治の世界は一寸先は闇である。  その躓きにつながるかもしれない記事が文春に載っている。安倍首相がご執心の日本版NSC初代局長谷内(やち)正太郎氏の「許されざる『特定秘密』」がそれである。 「NSC設立の狙いは、他国の情報機関との機密情報の共有により、日本の情報収集・分析能力を高めること。ありていに言えば、アメリカの機密情報をもらうための受け皿です」(政治部記者)  だが、アメリカも眉をひそめる友人が、谷内氏にはいるというのである。  「寛総会」という会が谷内氏にあるという。この会には朝日新聞の木村伊量社長など錚々たる顔ぶれが並んでいるが、パチンコ・パチスロメーカー「セガサミー」の里見治会長も名前を連ねている。  セガサミーは、今年法整備が進むと見られる国内カジノの参入を目指しているといわれる。  谷内氏はセガサミーの顧問を務めているが、顧問契約はセガサミーと株式会社谷内事務所との間で結ばれているそうだ。  そして、寛総会の事務局長として会を取り仕切っているのが、Kという人物だという。では、K氏とはどういう人物なのか。  今から約17年前、住宅金融会社(住専)がバブル崩壊で巨額の不良債権を抱え、社会問題化していたとき、「K氏も、住専四社から約六百億円の融資を受けた大阪の不動産会社社長としてバッシング報道の渦中にいたのだ」という。  不動産関係者がこう語る。 「あの頃大阪で成功した地上げ屋であれば、少なからず山口組系宅見組との接点を持っているはずですが、K氏の会社も例外ではありませんでした。頼み事をするには、組長の趣味だったフランスのエミール・ガレの高級美術品を持参するのが常識とされていたことから、贈り物探しに奔走していました。先頃韓国で仮釈放された許永中元受刑者が『韓国青年会議所を作ろう』とK氏に持ちかけてきたり、許氏と昵懇の実業家が度々会社を訪ねてくることがありました」  バブル崩壊まで突き進んだK氏の不動産会社、ピーク時で都銀や住専からの借金が総額約1,500億円まで膨らんでいたという。K氏はその後、自宅を差し押さえられたものの、一定の不良債権を処理した後、夜逃げ同然で、大阪から忽然と姿を消したそうだ。  そのK氏が谷内氏と結びついたのだ。  日中間に人脈を張り巡らせるK氏にこんな話があるという。公安関係者が絶対匿名を条件にこう明かしている。 「彼は、少なくとも一九六九年から一九八〇年までは韓国大統領直属の情報機関、KCIAのエージェントだったことが確認されている。 KCIAのエージェントは最盛期で八千人超いたと言われ、統一協会系の国際勝共連合などが隠れ蓑として使われていた。Kは活動資金が民団から出ている民団系のエージェントだ。北朝鮮情報の収集を担当し、日本国内では韓国大統領の一等書記官の指揮下にあった」  こうした背景が事実だとしたら、K氏と親しい谷内氏の初代NSC局長就任というのに疑問符がつかないのだろうか。  K氏は文春の取材に対して、KCIAのエージェントについてだけ「事実無根」だと伝えてきたという。  だが、官邸関係者がこう懸念している。 「実は、谷内氏はワシントンの大使館勤務の経験はあっても見るべき米国ルートがない。谷内氏の“人脈”をアメリカが把握すれば、機密情報を渡してくれるのか疑問です。これでは、何のために特定秘密保護法を無理押ししたのか……」  カジノ利権に関わる人物や韓国とのパイプが強い人物との交流に対して、谷内氏は釈明をすべきであろう。それとも自ら「特定秘密」に指定して蓋をしてしまうのであろうか。  お次は2月9日に投開票が決まった都知事選のお話。どうやらここへきて、候補者が絞られてきたようである。出る出ると大騒ぎの東国原英夫元宮崎県知事。自民党と公明が仕方なく推薦しそうな舛添要一元厚労大臣。宇都宮健児日弁連前会長。そして、ただ参加するだけの田母神俊雄元航空幕僚長。  新潮は、下馬評に挙がっている小池百合子元防衛大臣や橋本聖子参院議員、丸川珠代参院議員は出馬なしと読んで、東国原氏に勝てる候補となると舛添氏しかいなくなり、「消去法で200万票を貰う『舛添都知事』でいいのか?」と問うている。  そこでポストは、小泉純一郎元総理が動くと読む。これが第3位。  小泉元総理が都知事選に担ぐのは、やはり元総理の細川護煕氏だというのである。  細川氏は昨年10月に小泉氏と会談した後、脱原発を主張し、「幕末も薩長土肥が攘夷で一致した」(朝日新聞のインタビュー)と国民運動の必要性を唱えるようになったという。事実とすれば、小泉氏は都知事選に脱原発独自候補擁立を視野に入れて動いているということになると、ポストは書いている。  ポストはさらに、今年は1月19日投開票の沖縄名護市長選、2月9日に東京都知事選と続き、4月27日には徳洲会事件で失職が確実とみられている徳田毅代議士(自民党離党)の衆議院鹿児島2区補欠選挙が行われる。  この選挙は4月1日から消費税が8パーセントに引き上げられた直後のため、その影響が直撃するといわれているから、自民党は苦戦必至である。  その上ポストは6月の日本経団連総会で財界トップが交代するが、そこで脱原発派の会長が選ばれる可能性もあるというのである。  したがって東京都知事選は脱原発選挙になり、そこで勝った都知事が国に脱原発を迫るという筋書きである。面白い想定だが、細川氏や小泉氏自ら出馬しなくては、絵に描いた餅でしかない。果たしてそうなりますかな。  元光GENJIのメンバーとして一世を風靡した俳優・歌手の大沢樹生(44)が、喜多嶋舞(41)との間にできた息子(16)のDNA鑑定をし、「父子確率は0%」だという結果が出たという週刊女性の報道は、世の夫婦に衝撃を与えた。  大沢と喜多嶋は1996年にできちゃった婚している。だが9年後に離婚し、大沢は15歳年下の元モデルと再婚したが子どもはいないようだ。  息子の親権は大沢が持ち大切に育ててきたが、彼はずっと、この子は俺の子ではないのではないかという疑いを持っていたというのである。それは“ある夜の出来事”があったからだと、週刊新潮が報じている。これが今週の第1位。  2人をよく知る関係者がこう語った 「喜多嶋さんと結婚して3年ほど経った頃のこと。深夜、仕事を終えた彼女がひどく泥酔して帰宅したことがあったそうです。大沢さんが介抱していると、彼女は泣きじゃくりながら、こう話し出したのです。“奥田瑛二さんがね、『君が産んだ子は、俺の子じゃないのか』と言うの”と」  意を決してDNA鑑定をし、親子ではないとわかって大沢は7月に「親子関係の不存在」の確認を求める調停を東京家裁に申し立てている。  大沢は息子が自分の子でないとわかっても愛情に変化はないと、メディアの取材に答えている。  では、この子の本当の「父親」は誰なのか。喜多嶋は沈黙したままなので新潮は父親探しを買って出る。  名前が出た俳優・奥田瑛二(63)はどうなのか。奥田のマネジャーが、事実無根、どうして喜多嶋が自分の名前を出したのか見当がつかないと、奥田は当惑していると答えている。  先の関係者が、大沢の弁護士が「奥田さんの子どもですか」と聞いたところ、喜多嶋は「付き合っていた時期が(妊娠した時期と)違います」と答え、そのまま俯いてしまったという。  新潮はそこで、あの男に注目する。「不倫は文化」という迷言を吐いた石田純一(59)だ。  大沢と喜多嶋が結婚した96年当時、「この年の2月に、石田がホスト役を務めていた日テレのトーク番組に喜多嶋がゲスト出演したことがキッカケで、2人の交際が始まりました」と女性誌記者が語っている。  では、石田は何と答えるのか。当然ながら「喜多嶋さんと交際していた事実をまったくありません」と否定している。  しかし、96年4月に2人が南青山のサパークラブでデートする姿がメディアに報じられている。当時取材に当たった芸能記者が、こう話す。 「深夜、この店で石田と喜多嶋が頬寄せ合って、楽しそうに酒を飲んでる姿が頻繁に目撃されていた」  子どもが生まれた時期から計算すると、喜多嶋が大沢以外の男性と関係を結んだのは96年3月頃となり、石田との交際はまさにこの時期と重なると、新潮は書いている。  さてこの騒動、どういう結末を迎えるのだろうか。 (文=元木昌彦)

2013年【週刊誌スクープ大賞】BEST10はこれだ!

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 2013年は政治とメディアの年だった。特定秘密保護法の成立や猪瀬直樹都知事の辞任、年末には安倍晋三首相の靖国参拝で、中国・韓国ばかりではなくアメリカにまで批判されてしまった。  こうした権力をチェックするべきメディア側にも不祥事が続発してしまった。これで権力の監視はできるのか。不安を残したまま新しい年を迎える。  去年今年貫く棒の如きもの。2013年に起きた事件や提起された問題は、忘れることなく引き続き考えていかなくてはならない。  そのためにもこれらのスクープ記事を読み返してほしい。 第10位「今度は『共謀罪』まで言い出した 安倍総理、気分はもう戦争」 (「週刊現代」12月28日号/12月16日掲載)  編集長が交替して、かなり安倍政権への批判を強めようとしている現代だが、今週も巻頭で「安倍総理、気分はもう戦争」と小気味いい。これを今週の第1位に推す。  鈴木崇之編集長は「音羽の杜から」でこう書いている。 「いま自分たちも猛烈な砂嵐の中にあって、いつの間にかとんでもない事態になっているんじゃないか。特定秘密保護法に続き、共謀罪創設なんて話も聞こえてくる昨今。日本が戦争への道を進み、恐竜たちのように滅びるのは真っ平御免です」  現代によれば、EU(欧州連合)28カ国の在日本大使館の政治担当参事官が毎月1回集まり、世界情勢について意見交換する昼食会を開いているそうである。  その会合に先日、米国の政治参事官が呼ばれた。目的は安倍晋三総理がいま、何を考えてるのかを聞き出すためだったという。欧州の大使館関係者がこう語る。 「そこで米国の参事官が、安倍総理が中国と戦争するつもりではないかとの危惧を示したから会議が騒然としました。会合では今夏の麻生太郎財務相のナチス発言に触れて、いまの安倍政権の特定秘密保護法案への強硬姿勢も、まるでナチスと同じ手口ではないかという声も上がりました。要するに、いま欧米先進国の間では、安倍政権が戦争に突き進むのではないかとの不安が渦巻いてる。それほどまでに、日本は世界から『気分はもう戦争』という危険状態にあると見られているのです」  さらに驚いたのは、12月11日に「政府は共謀罪の新設検討」と朝日、日経新聞などが報じたことだ。共謀罪というのは殺人など重大犯罪の実行行為がなくても、謀議に加わっただけで処罰の対象とされるもので、現代の「治安維持法」として批判されてきたのだ。その悪法が、ここへきて急浮上してきた。 「安倍政権は11月末に『国家安全保障会議(日本版NSC)』創設関連法も成立させている。NSCは総理大臣、官房長官、外相、防衛相をメンバーとする『4者会合』を中核とし、外交・安全保障政策の司令塔となる組織。巨大な権限を持つことから、『戦争司令部』になりうると批判されているものだ。こうした既成事実を列挙すれば、確かに安倍政権は『戦時モード』へ突き進んでいるようにしか映らない」(現代)  現役米大使館幹部もこう話す。 「誤解されていますが、米国は秘密保護法に反対の立場です。東アジア情勢が安倍政権下で悪化する中で、なぜ戦時下の言論統制を連想させるような法案をあえて可決しようとするのかと、頭を抱えているほどです。オバマ大統領は、キャロライン・ケネディ駐日大使を通じて、安倍総理に『靖国だけには参拝するな』『これ以上中国を刺激して尖閣問題が再燃したら、米国は日本を助けない』とのメッセージも届けています。しかし安倍政権の動きを見ていると、忠告が全く響いていないように見える」  さらに現代は、安倍政権はこれに飽きたらず、戦時モードの強化へと突き進もうとしていると追及する。  NSC、秘密保護法はまだ序の口で、来年の通常国会では、本丸である国家安全保障基本法案が提出される見込みだというのである。 「昨年7月に自民党がまとめた法案の概要を見ると、戦争ができる国への一歩を大きく踏み出そうとしているのがよくわかります。例えば第3条では教育、科学技術など各内政分野は、国防を優先しろとの旨が書かれている。さらに第4条では『国民の責務』として『安全保障の確保に寄与』とある。早い話が国民も国防に協力しろという、国家総動員法まがいの内容です。さらに第10条では集団的自衛権を認め、第12条では武器輸出を解禁しようとしています」(弁護士の伊藤真氏)  国家安全保障基本法案がどれほど危険なものか。ビジネス情報誌「エルネオス」(13年10月号)で東京新聞編集委員の半田滋氏と対談したとき、半田さんはこう言っている。 「国家安全保障基本法案というのは去年の7月、自民党が野党だったときに総務会で決定しました。概略しか自民党はつくってませんけど、その中で自衛隊というものを法的に位置づけると言っていて、その中身を読んでいくと憲法とほとんど変わらないような規定なんです。たとえば『国民の責務』という項目があって『国民は、国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与し、もって平和で安定した国際社会の実現に努めるものとする』と書いてある。  自民党の憲法草案にも似たような文章があって、要するに国防の義務を国民に負わせていくというような趣旨で、憲法九条の二項に『陸海空戦力をこれは保持しない』と書いてあるけれども、この中では『陸上・海上・航空自衛隊を保有する』と書いてあります。戦力という書き方じゃなくて自衛隊と明記した上で保有するとあって、国連には個別的・集団的の区分けがないところをうまく利用して、集団的自衛権の行使をやると書いている。  重要なのは、この法案は憲法よりは下だけれど国家安全保障の全体像を描いた上位法です。この法律だけでは漠然としてるので、下位法として集団自衛事態法をつくる。また自衛隊法を変えて集団自衛出動的任務規定を盛り込むということが書いてあります。それと国連の安保理制裁決議で武力行使が行われる場合には参加できるという項目もあるし、驚くべきことに武器の輸出ができるという規定まであります。  私がこの本(『集団的自衛権のトリックと安倍改憲』(高文研)=筆者注)を書いたときは、自民党の幹部の方が、これは議員立法でやりますと明言していたんです。三権分立ですから立法府としてこの法律をつくります。行政府、内閣はこの法律に従って自衛隊の活動を規定してくださいと要求していく。それによって自ずと自衛隊の海外における集団的自衛権の行使や武力行使ができるようにすると言っていた。  ところが今はシナリオがちょっと変わってきていて、安倍さんは内閣立法でやると言い出している。つまり安全保障は国の責任でやるべきだから閣法提出にすべきだ。それが内閣法制局長官の交代につながっているんです。つまり閣法で出すということは、内閣法制局で今の憲法解釈と齟齬がないか吟味してもらわなければいけません。これは合憲ですよと言ってもらわなければいけないわけで、イエスと言える法制局長官に差し替えて、万全の態勢で出していくという手続きが必要だと変わってきているんです」  内閣法制局長官を替え、体制は着々と整いつつある。これを阻止するには、民意の結集が必要である。  幸い、特定秘密保護法を無理やり通した後の世論調査では、NHKやJNNが10ポイントも下がって50%になり、共同通信などは47.6%にまで落ち込んでいる。  国民の怒りをくみ取り、安倍首相がしようとしている「戦争のできる普通の国」をやめさせるために週刊誌は何ができるのかを、真剣に考え誌面化しなくてはいけないこと、言うまでもない。 第9位「現役100人ヤクザ世論調査」 (「週刊ポスト」1月1・10日号/12月24日掲載)  ポストがヤクザ100人に世論調査をしたという。  対象は山口組、住吉会、稲川会といった広域団体をはじめ、全国の指定暴力団に限定してあるという。  役職の内訳は一次団体のトップである代紋頭1名、一次団体幹部6名、二次団体幹部67名、一般組員が26名。  まず「景気は回復していると思いますか?」という問いに、「いいえ」が94%。暴力団側の言い分はこうだ。 「今のヤクザの景気は飛行機の尾翼だ。上がるのは最後で落ちるときは最初」(56歳、東京)  「安倍政権を支持しますか?」では、「いいえ」が81%にもなる。その理由を聞いてみると、 「目が死んでる。線が細すぎる。死ぬ気でやってるとは思えない。本気で喧嘩ができるようにも見えない」(66歳、中国)  意外にも「自宅は持ち家ですか? 賃貸ですか?」には、持ち家が73%もいる。  「月々の飲食費はいくらですか?」には、0~5万円が41%、5万~10万円が25%、それ以上使うヤクザが34%もいる。  「去年と比較して年収は上がりましたか?」には、「いいえ」が96%と、ほぼ全員が暴力団排除法などの影響を受けて収入は下がっているようである。  「結婚していますか?」という問いには、「はい」が56%もいる。「生まれ変わってもヤクザなりますか?」というのには、なんと「はい」が60%もいるのだ。しかも、若いヤクザに多いというのである。 「俺はヤクザという生き方が好きなんで、何度でもヤクザをやる」(25歳、中部)  「はい」と答えた暴力団員の9割は20代の若手組員だったそうだ。「NO」と即答したのはすべて年配の経験豊富な上層部だったという。  こんな面白い世論調査は、週刊誌にしかできない。  第8位「『ユニクロ』『ワタミ』はなぜ新入社員が次々やめるのか」 (「週刊現代」4月13日号/4月2日掲載) 「ワタミ」には失礼だが、論じる価値はあまりないと思うが、天下の「ユニクロ」が“ブラック企業”のようなところがあるというのは興味津々である。  冒頭、現代はショッキングな数字を示す。09年に「ユニクロ」に入社した新卒新入社員の「3年内離職率」が、なんと53%にもなるというのである。しかも、ここ数年間も50%前後で推移しているというのだ。  11年に入社して昨年退社したA君が、こう語る。 「採用活動自体は、エントリーシート、筆記試験、面接数回、という他の企業と変わらないものでした。ただ、内定後からとたんに厳しくなった。まず研修。僕のときは、夏休みにホテルに2~3日軟禁状態にされ、23カ条に及ぶ長い社訓を丸暗記させられました。  最後の日にテストをするんですが、一字一句間違えてはいけない。かなりの数の内定者が合格できず、居残りで勉強させられた。営業部長クラスの社員が指導に当たっていたんですが、『ふざけてんのか』『やめたい奴は今のうちに言っておけ』と常にプレッシャーをかけられていましたね」  入社してからが、さらにきつかったという。店長になるための昇進試験を受けさせられるのだが、そのために、会社が作っているマニュアルを覚える。門外不出のため、店を閉めてから勉強を始めるから深夜に及ぶこともある。  A君は見事一発で店長試験に受かり、わずか半年で店長になる。しかし、試験に受かっていない年上の部下と、スーパーバイザーと呼ばれる上司との板挟み、売上げ目標の達成が至上命令で、半年ぐらいで「うつ病」と診断され、結局退職する。  仕事量は多く、新入社員は残業代が出るが、店長は管理職扱いだから、朝から夜中まで働いても残業代は出ない。  しかも、幹部社員全員の口調が柳井正社長にソックリで、恐ろしくなったと、元社員のB子さんが話している。  こうした個人企業は得てして宗教団体のように、一人のカリスマの下にひれ伏してしまうようになりがちだ。それ自体が悪いとは言わないが、今どきの新入社員はそうしたものに馴染めずに辞めていくのだろう。  学生側の甘えの体質にも問題はある。だが、早すぎる管理職登用は、安く社員をこき使おうという会社の意志だと思われても仕方あるまい。日本有数のグローバル企業のお寒い内情は、柳井社長が率先して反省し、変えていくしかないはずである。  「ユニクロ」は週刊誌にとって大事なクライアントではないのかもしれないが、天下の「ユニクロ」に噛みついた現代の心意気やよしである。 第7位「『大手マスコミ』の人事部長が就活女子学生をホテルに連れ込んでいた!」 (「週刊文春」5月23日号/5月21日掲載)  グランプリが出るのは久しぶりである。だがこの記事、興味を持って読み始めたが、どうもよくわからない。  昨年暮れ、有名大学に通うA子さんは、企業説明会で共同通信総務局兼人事部長だった52歳の今藤悟氏と知り合い、作文の添削をしてあげると呼び出された。  夕食をともにし、その後、酒を飲んだのだろう。終電がなくなり、タクシー代もなかった彼女は、男が「ホテルを取ってあげる」という言葉を信じて(?)、ホテルの部屋に入ったところで、関係を迫られたというのである。  ここにはどこまでコトが進んだのかは書いていないが、彼女は男の卑劣な行為が許せない、訴えたいと思い、男と会って話したが平行線に終わり、彼女は文春に持ち込んだのであろう。  その後、今藤は上司にこのことを告白し、部署から姿を消してしまうのである。  本人も会社側も、彼女との件を知った上での処分なのかと思うと、文春のインタビューに共同通信の三土正司総務局総務は、その件は承知していないと答えている。  それに「単なるウワサでいちいち調査します?」とまで言ってのけているのである。  今藤のほうは「合意の上」とでも上司を言いくるめているのであろうか。文春は実名まで出して書いているのだから、相当な裏付けがあるはずである。  それにしては大通信社の対応がはっきりしないのはなぜなのか。こうしたウワサが出ること自体、メディアにとって由々しきことなのだから、はっきり調査をして事実関係を調べるべきであろう。  こう思っていたら、今日(5月21日)のasahi.comにこの記事が出た。 「共同通信社は20日、就職活動中の女子学生に不適切な行為を行ったとして、今藤悟・前人事部長を懲戒解雇とし、監督責任がある石川聡社長を報酬減額とするなど計6人の処分を決め、発表した。  同社によると、前人事部長は同部長だった昨年12月、就職活動中の女子学生と個別に接触し、作文指導したのをはじめ、不適切な行為をしたという。社長らその他の役職員は、前人事部長への管理監督責任が問われた。前人事部長については、週刊文春5月23日号が「企業説明会で知り合った女子学生を呼び出し、ホテルに連れ込んだ」などと報道。共同通信社は「『不適切な行為』の詳細は説明できない」としている。(中略)  <共同通信社の伊藤修一専務理事の話> 今回の事案を極めて重く受け止めており、二度とこのようなことを起こさないよう職員の規律維持に全力を挙げ信頼回復に努めます。これまで公表してこなかったのは当該学生の就職活動に影響がないよう配慮したためです」  明らかに伊藤専務理事は虚偽の発言をしている。文春が報道しなければ、ウヤムヤにすまそうと思っていたに違いない。三上総務は「ウワサだ」と断言しているのだ。  比較的良心的だといわれる共同通信でさえ、この体たらく。メディアの信用はどこまで落ちれば底を打つのか。暗澹たる気持ちになる。 第6位「週刊朝日新編集長が“セクハラ常習”で更迭」 (「週刊文春」10月17日号/10月15日掲載)  週刊朝日にまたまた不祥事が起こり、編集長が更迭されてしまったというのだ。それも文春が取材してから、慌てて処分を発表したのだから、朝日新聞のコンプライアンスはどうなっているのかと心配になる。  朝日は佐野眞一氏の「ハシシタ」で橋下徹大阪市長から猛烈な抗議を受け、当時の編集長が更迭され、朝日新聞出版社長が辞める大騒動になってしまった。  その立て直しを図るべく小境郁也氏が編集長になったが、その小境編集長が「セクハラ常習者」だったというのだから、お粗末すぎて開いた口が塞がらない。  朝日新聞出版関係者がこう話している。 「いまは朝日新聞社と朝日新聞出版に分社化されていますが、08年までは同じ会社だった。社員の行き来がある2つの会社のなかの何人かの女性が、小堺氏と関係を持っていたというのです。小境氏には妻子がいますが、長く別居していて現在は一人暮らし。ある女性記者と不倫関係にあったのは社内では有名だし、過去にも別の女性問題が取り沙汰されたこともありました」  別の朝日新聞出版関係者もこう語る。 「気に入っている女性がいると、『○○と飲んでるからおいでよ』と動誘いだし、女性が来ると同席していた人を帰らせて2人っきりになるのが常套パターン。酔った勢いで抱きついたり、いきなり胸を揉んだり無理やりチューしたり。テーブルの下で強引にスカート内に手を入れ、太ももの奥を触りまくることもありました」  今回はセクハラを受けていた女性が周囲の女性に相談し、これまで関係があった女性の名前などを書いた連判状のようなものを作り、朝日新聞本社に報告したという。  だが、文春の取材に対して朝日新聞側は「現在、事実関係を調査中」と悠長なことを言っていたのだが、文春が発売される前日に「週刊朝日編集長を懲戒解雇 重大な就業規則違反」と紙面で発表したのである。 「朝日新聞出版は、同社が発行する週刊朝日の小境郁也編集長(53)=朝日新聞社から出向=に重大な就業規則違反があったとして編集長を解任し、朝日新聞社は8日付で小境編集長を懲戒解雇処分にした。併せて朝日新聞出版は上司の監督責任を問い、9日付で青木康晋(やすゆき)社長を役員報酬減額、尾木和晴雑誌本部長を減給処分とする」  後任の編集長には、朝日新聞東京本社写真部の長友佐波子(ながとも・さはこ)フィーチャー写真担当部長が9日付で就いたという。女性ならセクハラはないだろうという朝日新聞らしい姑息な考えのように思えるのだが。  その長友新編集長は、今週号の挨拶でこう書いている。 「前編集長は重大な就業規則違反があり、8日付で懲戒解雇処分となりました。昨年、小誌は橋下大阪市長の差別記事を掲載した反省から『家庭で安心して読めるニュース週刊誌』を目指してスタートしたばかりでした。1年にも満たない時期での不祥事に読者の皆様の期待と信頼を再度裏切ることになりました。深くお詫びします。(中略)たいへん厳しい状況ではありますが、1922年発刊、92年目を迎えた週刊朝日が社会から信頼される雑誌となるために、編集部一同、初心に帰って努力していきたいと思います」  先週オフィスへ来た、AERAで働いたことのある人間がこう言っていた。 「小境編集長は以前から女性関係に問題のあることで有名でした。あんな人を橋下の不祥事のあった後に据えるのは問題だと言われていた。今度の長友編集長にも、そうした噂があると聞いています。なぜ朝日はそうした人を据えるのか。人材がいないのでしょうね」  次に何か起こせば確実に休刊となる。長友編集長には相当な覚悟で臨んでもらいたいものだ。それと、もっと面白い読みでのある雑誌にしてほしいと、お願いをしておく。  なんとか創刊100周年までは頑張れ! 第5位「不倫露見で私生活が『死のロード』『阪神和田監督』と『モノマネ女王』修羅7年の記録」 (「週刊新潮」7月11日号/7月8日掲載)  2012年は巨人の原監督に女性スキャンダルが出て大騒ぎになったが、今週は阪神を率いる和田豊監督(50)の女性スキャンダルを新潮がすっぱ抜いた。この記事に久しぶりのグランプリを贈りたい。私がアンチ阪神だからというわけではありませんぞ。念のため。 「和田さんは元々、松田聖子さんの大ファン。それで、聖子さんのモノマネもしている私のファンになったそうです。初めて会ったのは、03年の冬。(中略)それからしばらくの間は友人としての関係が続きました。(中略)  初めて肉体関係を持ったのは05年の10月。この年、阪神はリーグ優勝し、日本シリーズの相手はロッテだった。で、日本シリーズの4戦目、この日負けたら終わり、という試合を甲子園まで見に行ったのです。結局、試合には負けてしまい、その日は和田さんの友人たちも一緒に居酒屋で残念会になった。(中略)  その後、和田さんがホテルまでタクシーで送ってくれ、一緒に部屋に入り、キスをしてベッドに倒れこんで……。避妊はしなかった。和田さんと付き合い始めてから、私はピルを飲むようになりました。  同じ年の12月、ハワイの優勝旅行があったのですが、和田さんから頼まれて同行しました」  こう語っているのは松田聖子などのモノマネで知られるタレントの星奈々さん(40)。星さんは93年にテレビのモノマネ番組に出演して芸能界デビュー。以降、フジテレビの『ものまね王座決定戦』の常連となり、2000年までに優勝3回。幅広いレパートリーを誇る「女王」としてモノマネ界に一時代を築いた。  男と女の関係になったのは和田氏が42歳、星さんが32歳のときになる。和田氏はその当時、阪神の一軍の打撃コーチだったそうだ。  しかし、甘い交際は長くは続かなかった。06年1月に、和田氏の奥さんから「もうやめていただけますか?」というメールが来るのだ。  自宅のパソコンにあった2人のやり取りを、すべて見られてしまったのである。  それからの和田家の惨状は凄かったようだ。奥さんのほうは一度は離婚も考えたようだが、子どもがいるため踏みとどまった。  その後も和田氏のほうが煮え切らずズルズルと関係を続けていくが、07年の末に、あることがきっかけで2人の仲は決裂してしまう。  彼女はそのことでうつ病になり、声が出なくなる。歌が歌えないので仕事も来なくなり、借金をするまでになってしまったという。  和田氏は新潮の取材に、俯いたまま何も答えなかったが、弁護士からの回答文で、彼女との関係を認め、深く反省しているとしている。彼女は、和田氏が無言だったということに憤り、こう語る。 「しかし、彼はまたしても逃げた。私から逃げ、取材からも逃げた。曖昧な態度に終始して逃げ続けたことが今のこの事態を招いたという事実。彼は未だにそれが理解できていないのでしょうか」  阪神ファンの反応はどうなのか。甲子園で和田監督へのヤジは飛ぶのだろうか。 第4位「三鷹ストーカー殺人事件」 (「週刊文春」10月24日号/10月21日掲載)  東京・三鷹市でタレントの卵、鈴木沙彩さん(18)が池永チャールストーマス容疑者(21)に殺された事件は、週刊誌の格好のネタだと思うのだが、新潮にしては珍しくワイドの一本でしかやっていない。  現代、ポストも続報はなし。文春だけが5ページ割いて追っているが、捜査担当者から聞き出したに違いないと思わせるほど、かなり詳しい内容である。事件取材はこうでなくちゃいけないと思わせてくれた文春が今週の第1位だ!  事件が起きたのは10月8日16時50分頃、三鷹市の閑静な住宅街に住む私立高校3年の鈴木さんは、自宅内にいるところを、かつての交際相手だった池永容疑者に襲われた。  池永容疑者は昼ごろ、鍵のかかっていなかった2階の窓から鈴木さん宅に侵入、潜んでいた。  文春は犯行までの経過をこう書いている。 「十月八日──。犯行直前、池永は沙彩さんの自宅内にいた。隣家の室外機を伝って無施錠だった二階窓から侵入し、一階にある沙彩さんの部屋のクローゼットの中で身を潜めていたのだ。  その暗闇の中からスマートフォンを操作し、A君(池永の友人=筆者注)らに無料通話アプリ『LINE』を通じて、次々と唐突な文言を送り始める。 〈ふんぎりつかんからかなりストーカーじみたことをしてる〉(中略)  その後も、立て続けに池永からのメッセージがA君のスマホに表示される。 〈元カノの家の押し入れにて〉 〈誰がいるかわからないんだ〉 〈普通にでようども鉢合わせしたら終わってしまう〉(中略)  十四時三十分。池永からのメッセージは次の一言で途切れた。 〈詰みだわ〉  約二時間後、沙彩さんが学校から帰宅。前述の通り、沙彩さんはこの日の朝、両親と三鷹警察署を訪れ、池永によるストーカー被害を相談したばかりで、彼女が三鷹署員から帰宅確認の連絡を受け取ったのが十六時五十一分。約二分後に通話が終わると、クローゼットを飛び出した池永は、刃体約十三センチのペティナイフを手に、制服姿の沙彩さんを強襲したのだった。  池永は凶行後に再び親友たちと連絡を取った。今度は直接、A君の携帯電話が鳴る。電話口の向こうでは息切れが聞こえ、走りながら通話している気配があったという」  池永容疑者は京都出身で、フィリピン人の母親と日本人の父親をもつハーフ。日本国籍を持っている。  身長は約180センチと大柄で、高校時代は柔道部に所属していた。沙彩さんは刃物で首や腹など4、5か所を刺され、首の動脈が斬られたことが致命傷になった。使用された凶器は、9月末に現場からほど近い吉祥寺の雑貨チェーン店「ロフト」で購入したペティナイフだった。  逮捕された池永容疑者は取り調べに対し「交際をめぐり恨んでいた。殺すつもりで刺した」と供述しているという。  文春によれば、出会いは2011年の秋だったという。京都在住の池永は立命館大学の学生だと偽り、フェイスブックで沙彩さんと知り合った。遠距離恋愛の始まりだった。  だが、池永容疑者は沙彩さん以外の女性にも「卑劣な腹いせ行為」をしていたというのである。  被害者は兵庫県在住のB子さん(24)。B子さん本人とその家族から事情を聞いた人物がこう打ち明けている。 「一昨年の秋頃、出会い系のチャットで知り合ったのが池永でした。ハーフで英語が得意だといい、モデルのようなイケてる写真を送ってきたそうです。会うようになって何度か体を重ねたが、行為中に携帯で動画を撮られた自覚があったとのことでした。  その後、池永が持ち歩いていたノートパソコンを覗く機会があり、B子さんはその中に大量の女性の裸の画像を保存したファイルを見つけてしまった。池永本人らしき男が映りこんでいるものもある。B子さんは池永に不信感を抱き、もう会わないと切り出した。それが昨年の二月のことだったそうです」  しばらくして、B子さんのもとに池永から“恨みのメール”が送られてきた。 「そこにはURLが貼られていて、リンク先に以前撮られた動画がアップされていた。女性は友人男性に相談し、池永に削除するようかなり強い口調で電話をしてもらった。池永はその際はあっさり謝罪して引き下がっている。今回の事件後、B子さんの家族に警視庁から電話があり、事情を聞かれたそうです」  リベンジポルノといわれる嫌がらせを沙彩さんのときだけではなく、常習だった可能性があるようだ。  沙彩さんと池永の交際は1年弱。彼女から別れを切り出したが、池永のほうは未練たっぷりで、よりを戻したいと訴えていた。  今年6月、沙彩さんの父親が池永に、娘に連絡をしないでくれと通告している。  そして両親と一緒に三鷹署に相談に行った日に、彼女は刺殺されてしまったのである。  京都市右京区のマンションで、池永とは年の離れた妹と暮らす母親にもインタビューしている。 「妹もいるのになんでこんなことを……。この妹が十年してどう思うか。ショック。アホ。息子でも許せない。息子はサアヤがオンリーワンで、初めての彼女だったのに」  と絶句したという。この母と娘のこれからが心配である。  桶川女子大生殺人事件でストーカー法がつくられたが、その後もストーカー殺人は後を絶たない。法を生かす警察側の積極的な運用が必要な時期である。 第3位「安倍総理夫人が夫への『違和感』を告白」 (「週刊現代」12月21日号/12月9日掲載)  今週の第1位は、現代の安倍首相夫人・昭恵さんインタビューである。インタビュアーはジャーナリストの松田賢弥氏。  松田氏はもともと現代に籍を置いて仕事をしていたが、ここ数年は現代を離れ、文春の仕事が多かった。そのエース記者が古巣へ戻って、先日は菅義偉官房長官インタビューをやっていたが、これはどうということはなかった。  だが、今週号の安倍夫人インタビューは面白い。これが今週の第1位。  このインタビューの面白さは、インタビュアーの突っ込みのよさもあるが、ひとえに昭恵夫人の率直な受け答えにある。これほど現役総理夫人が“ホンネ”で語ったことはほとんどなかった。いくつか紹介しよう。  まずは、希代の悪法「特定秘密保護法」を強引に通したことについてどう思うかと聞かれ、こう答える。 「最近、皆さんにそのことを聞かれます。たしかに大きな時代の流れとしては、情報の開示は進めたほうがいいと思うんですね。主人は時代に逆行してるように見えるかもしれない。けれども、国民をだまして戦争しようとか、そういうことではないと信じている。日本という国がきちんと独立していく過程で必要な法案であり、いま通さなくてはいけない理由が、何かあるんだと私は理解しています」  この「いま通さなくてはいけない理由」こそが問題なのだと、私もあちこちでいっているが、彼女もそう感じていることが読みとれる。  石破茂自民党幹事長がデモとテロはあまり変わらないと言ったが、どう思うかと聞かれ、「デモができるということは健全な社会である証拠ですから、それをテロと言うことはちょっと許されないと思います。私には原発反対デモをしている知人もいますし」  亭主の政敵への“批判”もちゃんとするところがいいね。  彼女は反原発派で知られるが、亭主との違いを聞かれてはっきりとこう答えている。 「はい。もし、もう一度事故が起きれば、日本は終わってしまうと思うんです。以前、福島第一原発の20km圏内にも行きましたが、これだけの広範囲に未だに誰一人入ることができないという状況は、やはり普通ではないと感じました。(中略)子どもを持つお母さんたちは不安とストレスを抱え、風評被害は収まらず、除染も進まない。そんな状況で『原発は安全でしかも安い』と言われても。何か起きてしまえば莫大なお金がかかるわけですから、安いとは考えられません」  しかし、亭主は海外に原発を輸出するセールスマンになっているではないか。 「国内の事故が収束していないのに、外国に原発を売るというのは、私個人としてはなかなか心苦しいところがあります。(中略) 主人は『中国製の原発の方が危険なんだから、日本製を買ってもらったほうがいい』と言っています。実際、そうなのかもしれません。でも理想としては、日本が原発に代わる技術を開発して、それを売り込むのが筋なんじゃないか、と思います。なかなか簡単ではないでしょうけれど」  中国の原発なんか買う国があるわけないじゃないか。パチパチパチである。彼女は韓流ファンとしても知られるが、やはり相当プレッシャーがあるらしい。 「この前、日韓交流のイベントに行ったと(Facebookに=筆者注)書き込んだら、炎上するほど批判が寄せられたりして、大変な部分もあります。(中略)私は以前からずっと、日韓関係をよくしたいと考えていましたから、韓国の方々が喜んでくださるならそれでいいかな、と個人的には思います。でも、最近は非常に(日本国民からの批判が)厳しいですね…… 韓国のことについて発言すると」  これを読んでいて、私にはあるアイディアが浮かんだ。  きっかけは、『現代中国悪女列伝』(文春新書)というすこぶる面白い本を書いた、福島香織さんと会ったことだった。  この本には「金欲と情欲にまみれた中国を、ウラで動かす美女たち」という帯が着けられている。薄熙来の妻の谷開来や、温家宝の妻の張培莉などの「悪妻」と並んで、習近平の奥さんの彭麗媛夫人の「あげまん」ぶりが書かれているが、彼女は美人で中国を代表する歌手でありながら、現役将校でもある。彼女のおかげで習が人民解放軍に影響力を持てるといわれているほどだが、彭夫人は親日家でもあるといわれている。  実際、彼女は日本で公演を行い、皇太子ともパイプを持っている超大物だが、彼女と安倍昭恵首相夫人を会わせて「日中の女性問題を考える」というイベントでもしたら、深刻さを増す日中関係がほぐれるきっかけになるのではないか。ついでにミシェル・オバマ大統領夫人も加えたら最高だろう。  外交下手の習近平と安倍首相に任せていたら、両国関係は進まない。男がダメなら女の知恵を借りて、どうにもならないものを動かしてみたらいいのではないか。このインタビューを読みながら、そんな“夢”を描いてみた。 第2位「『みのもんた』の背中が育てた『超バカ息子』全行状」 (「週刊新潮」9月26日号/9月24日掲載) 「みのもんた『成金コネ一家』の崩壊」 (「週刊文春」9月26日号/9月24日掲載)  文春と新潮がみのもんたの次男逮捕の特集を組んでいるが、タイトルは新潮に軍配をあげるが、内容は文春に分あり。両誌を今週の第1位にした。  文春では社会部記者が、次男逮捕の経緯をこのように述べている。 「事件発生は逮捕の約1ヶ月前、8月13日の午前1時過ぎ。新橋の路上で泥酔していた40代男性に警官が声をかけたところ、近くにいた不審な男が逃げるように走り去った。男性はバッグを盗まれており、直後に任意で事情を聞かれたのが雄斗容疑者。  その日のうちに帰されたが、のちの捜査でコンビニの防犯カメラに、男性のカードでATMから現金を引き出そうとする容疑者の姿が写っていたことが判明した。映像が決め手となり、逮捕につながったのです」  みのもんたの次男で日本テレビ勤務の御法川(みのりかわ)雄斗(31)が窃盗未遂容疑で警視庁に逮捕されたのは9月11日であった。  新潮は、みのが2007年に上梓した『義理と人情』(幻冬舎)という新書の中で、いじめ問題に触れてこう書いているとしている。 「教育委員会がどうの、校長はどうの、教師がどうのと言う前に、子供をきちんと躾けることを問うべきだと思います」  次男も慶應幼稚舎から慶應大学で、相当なやんちゃなこともしたそうだ。日テレもコネ入社だといわれているそうである。しかも親の七光りがあると勘違いしていたのか、態度も悪かったと新潮で日テレ局員がこう話す。 「髪は長めで、ところどころ金色に染まっている部分があり、チャラいと思いましたが、それ以上に、他の新入社員とは態度が違った。普通は何でもがんばりますという態度で仕事に取り組むものですが、彼は“おはようございます”とか基本的なあいさつもできず、一切質問もしてこない。仏頂面で、真剣に仕事をしないので、こちらも何ひとつアドバイスをしなかった。どこの部署に行っても使いづらいだろうな、と思いましたね」  やはり、しつけが悪かったのか。だが、こうなった責任はみのを甘やかしたテレビ局にもありそうだ。  キー局関係者が、銀座のバーでのテレビ局トップの行状をこう言っている。 「みのさんに酒を勧められれば、局の上層部でも断れない。某局のトップなんか、べろべろに酔わされて、店の床柱を抱きかかえてミンミン鳴く“蝉の芸”をやらされたそうです」  TBSでは「毎朝9時になると、生放送を終えたみのを、幹部やスタッフが一列に並び、最敬礼で見送るという光景が繰り返されてきた」(文春)というのである。  白い巨塔の大名行列のようだ。これでつけ上がらないほうがおかしいのかもしれない。  文春によれば、「みのは『せがれとはしばらく会う機会がなかった』と話したが、これは真っ赤な嘘だ」と追及している。 「事件から10日後の8月23日、みのと雄斗は東京・銀座の超高級クラブ『B』で豪遊していたのだ。  居合わせた目撃者が言う。 『Bはみのが行きつけのクラブで、以前から次男やTBSにいる長男をよく連れてきていました。その日はみのの誕生日の翌日で、次男と、もう一人連れの男性がいた。いつものようにグラスにクラッシュアイスを敷き詰め、バランタインの30年ものをなみなみ注いだ“みのスペシャル”を一気飲み。次男も同じものを飲んでいた」  30を過ぎた息子が逮捕されようが、本来なら親とは関係ない。だが、テレビの司会者で、社会的な発言をしてきた人間が、自分の息子が警察に呼ばれたというのを知っていて、銀座で一緒にバカ騒ぎでは、親の責任はどうなるといわれても仕方あるまい。  看板番組『朝ズバッ!』(TBS系)を降ろそうという動きもあるようだが、そうなれば年間5億円といわれるギャラが吹っ飛ぶ。みの人生最大のピンチのようである。  この事件でも、いつも通り「親の責任論」がやかしい。現代がそれについて特集を組んでいるが、評論家の呉智英氏のコメントが一番面白かったので紹介しておこう。 「日本では家族主義、親族主義が強いため、『食卓のない家』(円地文子作=筆者注)で描かれたような議論は昔からありました。今回のみの氏とその息子の一件に関して言えば、みの氏が成人した子供の責任を負う必要はないと考えるなら、徹底して突っ張るべきだと思います。報道番組だろうと、バラエティ番組だろうと出演自粛などしなければいいのです。  みの氏が、『社会人として息子を罰すべきは、きちんと罰してください。私を罰すると言われても、私には責任がない』と断言したら、インパクトはあるでしょうね。それがプラスになるか、マイナスになるか。私は信念を持って毅然と言い切れば、最終的にはみの氏にとってもプラスになると考えます」  この意見を、みのもんたはどう聞くのだろうか。 第1位「シャブ&飛鳥の衝撃」 (「週刊文春」8月8日号/8月6日掲載) 文春の「シャブ&飛鳥」はタイトルもさることながら、内容的にも衝撃度は高レベルである。  人気デュオ「CHAGE and ASKA」のASKAが、クスリ漬けだというのだ。  ASKAが覚せい剤を吸引しているビデオが「一部の暴力団関係者など、闇ルートに流出している」(文春)そうで、以下はその映像の描写である。 「映像はシンプルな部屋を映し出す。あまり物を置いておらず、掃除が行き届いている清潔そうな室内には、中央に三人掛けの大きなソファが置いてある。その真ん中にゆったりと腰掛けるのは大物人気デュオ『CHAGE and ASKA』(以下、チャゲアス)のASKA(飛鳥涼、本名=宮崎重明、55)だ。(中略)  ASKAはテレビで見るようなシャープな輪郭ではなく、顔が病的にむくんでいる。そんなASKAに何者か分からない男が、『はい、これ』と言って、小さなビニール袋に入った何かをテーブル越しに手渡す。少し前かがみになって受け取るASKA。白い結晶のようなものが光っている。ASKAは慣れた手つきでビニール袋を指でなぞるように確認し、かたわらにある透明なガラスのパイプを取り出した。  その動きに淀みはないが、終始無言でピリピリとした緊張感が漂っている。ビニール袋から白い結晶のようなものをパイプに入れたASKAは、軽くパイプを口にくわえた。その後、右手でライターを取り、おもむろにパイプを下から火であぶると、結晶が気化した白い煙を深く吸い込んだのだった。  一服するとASKAはソファーの背もたれに深く体を預け、足を大きく開いて座りなおした。その姿勢のまま目を閉じ、まるで霊的な気体を吐くように口をゆるませ、恍惚の表情を浮かべた」 「CHAGE and ASKA」は大学在学中に結成され、ヤマハ・ポプコンで入賞した「ひとり咲き」でデビュー。91年に「SAY YES」が300万枚の大ヒット、93年には「YHA YHA YHA」がダブルミリオンを記録している。  しかし、デビュー30周年の2009年1月に「無期限活動休止」を発表し、事実上解散していたが、今年1月、唐突に復活を宣言してファンを喜ばせた。だが6月になって、ASKAの事務所の公式ホームページで、ASKAの体調が悪いため延期すると発表していた。  ASKAのクスリ疑惑は、知る人ぞ知るだったようだ。  そのきっかけは、札幌に拠点を置く山口組系暴力団の山本(仮名)だというである。山本とASKAは中学時代の同級生だった。ASKAと親しい芸能関係者がこう語る。  「ASKAは山本にクスリの手配を依頼し、山本は頼まれたブツを持ってわざわざ北海道から東京に来ていました。またASKAは6年前に札幌円山公園近くのタワーマンションを購入し隠れ家にしていて、山本は頻繁にそこを訪れているのです」  ASKAはコカインやマリファナも好きで、くだんの山本によると、シャブをひと月に30グラムも使用しているという。麻薬Gメンによれば、ヘビー麻薬常習者でもひと月4~5グラム程度だというから、相当な末期麻薬中毒者であろう。  だが、その山本ともカネのことで揉め、件のビデオはその山本が隠し撮りしたというのだ。  ASKAの体を心配したCHAGEがライブの延期を言い出し、ASKAが殴りつけたという情報もある。確かに、文春のインタビューに答えるASKAの言葉は支離滅裂で、聞き取りにくい。だがクスリで揉めていることには、こう答えている。 「──山口組系暴力団員からクスリのことでゆすられていると聞いていますが。 『(少し間があり)……そうそう、それはね「お金を貸してくれ」って言われたの。それで、俺は嫌だって言ったらね。「嫌だ」って。そうそうそうそう、それで揉めただけでぇ』」  以前から言われていることだが、芸能界の麻薬汚染は相当に拡がっているのは間違いない。警察は動くのか?  ASKAの所属事務所は1日、公式サイトでこう否定した。 「報道内容は事実に反しており、大変遺憾です。弊社としてはこれらの報道に対し、厳重に抗議します」  しかし「厳重抗議」ではなく、事実でないなら告訴すべきであろう。ASKAの音楽生命が絶たれるかどうかの瀬戸際である。この事務所の対応からも、この問題の深刻さがうかがえる。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

「“生まれ変わってもヤクザになる”は過半数!」ヤクザ100人に聞きました

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「週刊現代」1月4・11日号
今週の注目記事 第1位「『餃子の王将』創業家の『カネとオンナ』問題」 (「週刊現代」1月4・11日号) 第2位「NHK新会長・籾井勝人氏が語る『偏向報道』と『九州人脈』」 (「週刊文春」12月26日号) 第3位「現役100人ヤクザ世論調査」 (「週刊ポスト」1月1・10日号) 第4位「佐野眞一特別寄稿『猪瀬直樹君への手紙』」 (「週刊ポスト」1月1・10日号) 第5位「ビートたけしの『妄想AVネーミング大賞』」 (「週刊ポスト」1月1・10日号)  「有馬記念」のオルフェーブルの勝ち方は見事だった。調教は動かず、パドックでもおとなしすぎて心配されたが、走ってみれば8馬身差の圧勝だった。これでディープインパクトと並んだといってもいいだろう。  あとは、オルフェの仔どもたちがディープを超えられるかが次の勝負になる。3年後、オルフェとディープの仔がダービーで競う姿を想像すると、今からワクワクする。  ワクワクではなく腹が立ってしょうがないのは、安倍晋三首相だ。早速できたばかりの「国家安全保障会議(NSC)」で武器輸出三原則をいとも簡単に打ち壊し、南スーダンにいる国連部隊に「銃弾1万発」を提供することを決定してしまったのである。安倍首相は、この大量の銃弾がどれだけの人命を奪うかに思いを馳せることはないのだろう。この御仁、早く戦争がしたくて仕方ないとしか思えない。来年早々には集団的自衛権を容認させ、アメリカから手を貸せといわれればイランでもシリアへでも兵を差し向け、自分は安全な塹壕に隠れていて、自衛隊員に「天皇のために死んでこい」といえる男なのだろう。この男の“きな臭さ”は本物である。  今週は、そんな憂さを忘れさせてくれるものを選んでみた。ここには載せなかったが、週刊女性が報じた、俳優・大沢樹生が元妻で女優の喜多嶋舞との間に産まれた16歳の長男のDNA鑑定をしたところ、父子確率0%という結果が出たという記事はショッキングである。  DNA鑑定した経緯は省くが、ということは、この長男は結婚1年ぐらいして産まれているから、喜多嶋が他の男と不倫して作った子どもで、それを知らずに大沢は育てていたということになる。  この報道をワイドショーで女房と一緒に見ていた亭主たちは、多くが女房の顔を思わず見たに違いない。喜多嶋のコメントが聞きたいものである。  さて、手元にポストの綴じ込み付録「日本一美しい春画絵巻」という小雑誌がある。冒頭の月岡雪鼎の「幻の肉筆絵巻」は色遣いも美しく、男が自分自身をオンナのアソコに挿入しようとしている瞬間が鮮やかに描かれている。  またポストには「2014年版『性生活の知恵』」という特集もある。この元本である謝国権著『性生活の知恵』(池田書店)が出たのは1960年。たちまち大ベストセラーになった。  私は高校生だった。この本を買って授業中にクラスで回覧し、女生徒たちのひんしゅくを買ったことをよく覚えている。  いま見ればピノキオみたいな人形が足を開いたり、上向きになったりしているだけだが、こういうものでも興奮した時代であった。それが今はヘア・ヌードはもちろん春画に外性器である。だが、忘れないでほしい。こうした時代が到来したのはそう遠い昔ではないということを。  私が週刊現代で「ヘア・ヌード」という言葉を作った1990年代の初めは、ヘア・ヌードグラビアを載せる一般週刊誌など、一冊もなかったのである。  ヘア・ヌードという言葉が人口に膾炙し、それにつれてヘアの露出も増えていったが、警視庁の人間からは「取り締まるとすれば、現代かポストだ」と言われ続けていた。  刑法175条のわいせつの基準は、何一つ変わっていない。取り締まる側の胸三寸でいつでも二昔前に戻るのである。  わいせつ表現の自由の闘いは、出版の歴史でもある。私が入社した頃も、ずいぶん日が経ってからも、自分がやっている雑誌に春画を載せられる日が来るなどと思ったことはなかった。  わいせつ表現の自由は報道の自由のように、お上から与えられたものではない。私の先輩たちが闘い勝ち取ったものである。そんなことを春画を眺めながら考えた。  このところ文春、新潮の木曜発売組に精彩がない。月曜発売の現代、ポスト、特に今週はポストに面白いものが多い。  まずはビートたけしの「21世紀毒談」スペシャル版「妄想AVネーミング大賞」からいこう。  まずは今年の流行語からお題を頂戴して、「絶世の美女・滝川クリ●リスさんがあの手この手を使って男性委員を口説き落とす『クリちゃんのお・も・て・な・し』」 「現代文のスペシャリストが言葉攻めで女をとろけさせる『イクなら今でしょ』」 「視聴率40%超えの『半勃ち直樹』の『パイ返し』」  NHK朝ドラからは「ナマちゃん」が登場。「作品のクライマックスでは挿入歌の『潮吹きのメモリー』が流れる」  自転車のサドルばかりを200個盗んで捕まったという変態事件から、エロのトレンドはどんどん細分化して行かなきゃダメなんだよといいながら『サドルを舐めたい』をノミネート。  時事ネタからは『イノセクンの5000マンお借りします』。「人妻を一晩お借りして5000人斬りを達成する実録ドキュメント」。「後で不貞を追及されると、“奥さんを貸してくれるなんて親切な人だと思った”という名ゼリフを吐く」  宮崎駿監督最後の長編作品『風立ちぬ』はシンプルに『カリ勃ちぬ』。アニメで大ヒットした「進撃の巨人」からは『進撃の巨チン』。放送中止になった問題番組からは『ソコ×勃て』。  結局、たけし審査委員長の「第一回妄想AVネーミング大賞受賞作」は『サドルを舐めたい』に決定!  こうした“毒”のあるものをやらせると、たけしはうまい。  お次もポスト。ノンフィクション作家・佐野眞一氏の「猪瀬直樹君への手紙」である。  佐野氏は約1年前、週刊朝日に書いた橋下徹大阪市長批判で轟々たる非難を浴び、連載を1回で中止した。またポストに連載した創価学会論「化城の人」に他人からの盗用疑惑があると指摘され、訴えられて現在訴訟中である。  佐野氏が批判されていたとき、猪瀬氏も批判の列に加わっていた。佐野氏と猪瀬氏は20代の頃から仕事を一緒にしてきた古い仲間である。  世の批判を受けていた頃、佐野氏は「私はいわば生ける屍も同然だった」と書いている。  だが氏は、その時の復讐を猪瀬氏にしたいためにこの一文を書いたのではないと断っている。そして、こう記している。 「『いくら身から出たサビとはいえ、ここまでマスコミの晒し者になってしまった猪瀬が気の毒だなあ』という正直な思いだった。そういう気持ちになれたのは、私が大きな失意を体験し、立ち上がったばかりだったからかもしれない。猪瀬の徳洲会問題と私が休筆を余儀なくされた問題は、もちろんまったく次元の異なる問題である。だが、私から言わせれば、一年を経ずして起きた二つの出来事に、猪瀬と私の間の巡り合わせを感じざるをえなかった。先輩たちが孜々(しし)営々として築き上げたノンフィクションの信用を裏切ったという点では、猪瀬問題も私の問題も変わらないではないか。ノンフィクションに関わる後輩たちにそう思われるのが、私には一年前の古傷に塩をもみこまれるようで、一番つらい」  猪瀬氏の都知事辞任はやむを得ないものの、この事件の本質は別のところにあると、こう続ける。 「徳洲会事件の背後には、猪瀬の後ろに隠れて甘い汁を吸った“巨悪”がいることは、ほぼ間違いない。それを放っておいて、猪瀬という批判しやすい“小物”ばかりを攻撃するマスコミは、どう考えても健全とはいえない。それは一時代前の“トップ屋”と同じやっつけ仕事の匂いがする。私がこの事件は同世代として悲しいと言ったのは、そういう意味である。(中略) 心ある都民は猪瀬の弁明にもならない弁明にみな呆れ返っている。釈明をすればするほど、猪瀬はもう晩節を汚すだけである」  1年ばかりの間にノンフィクション界の大物2人に、あってはならないスキャンダルが持ち上がった。  ただでさえ取材費が嵩み売れないノンフィクションに、出版社は手を出そうとしなくなっている。そうした中で、ノンフィクションの信用までも失墜させた2人の責任は重大である。  彼らは次なる作品で自らの汚名を晴らすとともに、ノンフィクションの真価を見せなくてはならない。  この“猪瀬事件”関連でいえば、現代は猪瀬辞任の陰にもっと大きな疑惑があると書いている。 「東電病院疑惑は、あくまで猪瀬氏と徳洲会の問題。実はその背後には、もっと巨大な構図の、まさに隠された疑惑があると指摘するのは、自民党閣僚経験者の1人だ。『それは、このところ急速に実現の機運が高まっている『カジノ』利権に関する問題だ。  猪瀬氏はもともと強力なカジノ推進派で、これまでも国内にカジノを設置すべきだと繰り返し発言し、安倍政権にも積極的に働きかけてきた。猪瀬氏とカジノ関連会社との付き合いは、かなり深いというのが当局の見解。しかしこの“カジノサークル”の本丸は、猪瀬直氏ではない。政権与党である自民党の問題だ』」  東京・お台場などを候補地に、国内初のカジノを設置する法案は、安倍首相や細田博之幹事長代行ら自民党幹部の肝煎りで推し進められ、次期通常国会での成立が期待されているという。現代によれば、 「仮に都議会で百条委員会が開催されたら、猪瀬氏はその周辺を洗いざらい調査され、偽証や証言拒否も不可能になる。そうなれば、徳洲会問題だけでなく、このカジノ利権の疑惑追及にも、一気に火がつく可能性があった。そんなことになれば、猪瀬氏1人のクビでは足りないだろう」 というのである。興味深い指摘である。  週刊朝日はポスト猪瀬は百花繚乱で、都知事選は女の戦いになると書いている。  朝日によれば、自民党で最初に取り沙汰された候補は、橋本聖子参議院議員だったという。冬季、夏季計7回の五輪出場を誇り、2014年2月のソチ冬季五輪の日本選手団団長にも決まっているから、東京五輪の顔としても最適だというのだ。それ以外でも、小池百合子元総務会長も虎視眈々と狙っている。  東国原英夫元宮崎県知事も出る模様だが、こんな秘策があるのではないかと、自民党関係者が語る。 「橋下市長が都知事選に出馬し、空いた大阪市長の椅子に東国原氏が座る、との合意がすでにあるというウワサが流れています。落ち目の2人が一度、立場をリセットしようというものです。そんなに簡単に行くとは思いませんが」  ふざけるなであるが、本命不在であることは事実である。  3位もポストの記事。ヤクザ100人に世論調査をしたという。  対象は山口組、住吉会、稲川会といった広域団体をはじめ、全国の指定暴力団に限定してあるという。  役職の内訳は一次団体のトップである代紋頭1名、一次団体幹部6名、二次団体幹部67名、一般組員が26名。  まず「景気は回復していると思いますか?」という問いに、「いいえ」が94%。暴力団側の言い分はこうだ。 「今のヤクザの景気は飛行機の尾翼だ。上がるのは最後で落ちるときは最初」(56歳、東京)  「安倍政権を支持しますか?」では、「いいえ」が81%にもなる。その理由を聞いてみると、 「目が死んでる。線が細すぎる。死ぬ気でやってるとは思えない。本気で喧嘩ができるようにも見えない」(66歳、中国)  意外にも「自宅は持ち家ですか? 賃貸ですか?」には、持ち家が73%もいる。  「月々の飲食費はいくらですか?」には、0~5万円が41%、5万~10万円が25%、それ以上使うヤクザが34%もいる。  「去年と比較して年収は上がりましたか?」には、「いいえ」が96%と、ほぼ全員が暴力団排除法などの影響を受けて収入は下がっているようである。  「結婚していますか?」という問いには、「はい」が56%もいる。「生まれ変わってもヤクザなりますか?」というのには、なんと「はい」が60%もいるのだ。しかも、若いヤクザに多いというのである。 「俺はヤクザという生き方が好きなんで、何度でもヤクザをやる」(25歳、中部)  「はい」と答えた暴力団員の9割は20代の若手組員だったそうだ。「NO」と即答したのはすべて年配の経験豊富な上層部だったという。  こんな面白い世論調査は、週刊誌にしかできない。  第2位は文春の記事。安倍首相がゴリ押しし、意のままに動く人間に交代させようと画策していたNHKの新会長が決まった。  やはり下馬評通り、日本ユニシス前社長の籾井勝人氏(70)である。文春はその籾井氏に、決定直前にインタビューしている。そこで氏は、こう語った。 「それはNHKに限らず、テレビの報道は皆おかしいですよ。例えば、『反対!』っていう人たちばかり映して、『住民が反対している』と。じゃ何人がデモに来ていたかというのを言わない。僕は言うべきだと思っている。賛成と反対があるならイーブンにやりなさい。安倍さんが言っているのはそういうことですよ。何も、左がかってるから右にしろと言ってるわけではないと僕は理解しています。中国が安倍さんのことを右傾化していると言っていたけど、何を言っているのかと。それで言うと中国なんかはもっと右じゃないか。それのことを日本のメディアはもっと考えてもらわないと困る」  やれやれである。時の政権にとって都合のいい「中立公正報道」がNHKに蔓延していくのだろう。先の特定秘密保護法のときもNHKは、この法案がどれほど危険なものかを論評せず「客観報道」に終始した。これからはもっと「安倍さまのためのNHK」になること間違いない。  さて、今週の第1位は、現代の取材ものだ。もう現代はカネがかかる事件取材はやらないのかと思っていたが、編集長交代で取り組む姿勢を見せている。拍手したい。  餃子の王将の社長・大東隆行氏(享年72歳)が早朝、何者かに「22口径ベレッタ」で射殺された事件は、いまだ手がかりがつかめないようである。  大東社長は人望もあり、酒も飲まず、人に恨みを買うような人柄ではないといわれている。  そこで現代は、創業家に注目し取材を進めていくうちに「カネとオンナ」問題があることを突き止めたという。創業者の加藤朝雄氏が京都で小さな中華料理店を始めたのが1967年。大東氏は創業者の義弟で、店を手伝い始めた。順調に成長してきた王将だったが、93年に朝雄氏が68歳で急死した後からおかしくなるという。  1年間のサラリーマン社長時代をはさみ、94年6月に長男の潔氏が社長に就任した。  同社の元幹部がこう明かす。 「バブルの末期、カネの流れが不透明な不動産投資や融資が増えたんです。先代(朝雄氏)から付き合いのある京都の不動産会社Kを通してのものでした。なかでも問題になったのは、99年に大阪国税局に申告漏れを指摘された、いわゆる『戎橋事件』でした」  89年2月に大阪市中央区の王将戎橋店の調理場で火災が起こり、店が入るビルの上の階に住んでいた、ビル所有者の夫婦が焼死する事件が起きてしまった。 「この夫婦の遺族と損害賠償で揉め、先代の指示もあって、そのトラブル処理をKに依頼した。そのためにKに支払った謝礼は1億円。Kは乱脈融資で大問題になった住専(住宅金融専門会社)からも100億円以上引っ張っていた、問題の多い会社でした。社長が潔さんに代替わりしてからの97年、王将は結局、戎橋のビルと土地を8億5800万円で買い取ることになります。その時に、Kに支払った解決金1億円を、不動産取得の経費として計上した。国税はこれに目をつけたんです」(元幹部)  さらに、元幹部が続ける。 「戎橋の土地取得と相前後して、王将は福岡のゴルフ場運営会社に約90億円もの多額の貸し付けをしている。そして、このゴルフ場運営会社と、不動産会社の社長は同一人物だったのです。バブル期によくあった構図ですよ。何かをキッカケに企業が怪しい勢力に取り込まれ、際限なくカネを引っ張られるという。王将の場合、これらはすべて創業家とKのつながりで行われていた。こうした状況に義憤を燃やしたのが、当時副社長の大東さんを筆頭とする古参幹部たちだったのです」  限界だと判断した幹部社員たちは、件の90億円融資を世間に公表し、その経営責任を取らせる形で、00年4月に潔社長を退任に追い込んだというのだ。  そのことと今回の事件が関係しているのかどうかは、現代も追及できてはいない。  さらに王将創業家にはこんな問題も起きていた。  ウクライナ出身の加藤カチェリーナさん(30)が潔氏の長男・貴司氏と結婚したのは03年のことだった。  ところが、この結婚は悲劇に終わる。子どもを連れて逃げるようにウクライナに帰ったカチェリーナさんを、貴司氏が追ってきた。そして「3人で暖かいところに行こう」と妻子をエジプト旅行に誘い出し、そこで、息子と共に忽然と姿を消してしまったというのだ。  以後、2人は杳として行方知れずだというのである。カチェリーナさんはもう6年近く、息子に会っていないと嘆く。  急速に成長した餃子チェーンの内情は、どうもスッキリ味というわけにはいかないようである。 (文=元木昌彦)

「気分はもう戦争──?」特定秘密保護法成立の安倍政権下、週刊誌ができること

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「週刊現代」12月28日号
今週の注目記事 第1位「今度は『共謀罪』まで言い出した 安倍総理、気分はもう戦争」 (「週刊現代」12月28日号) 第2位「にわかに露出アッキーは官邸のイメージ戦略か」 (「AERA」12月23日号) 第3位「ヌードで赤裸々告白 優希まこと さんまさんのお家で……」 (「週刊現代」12月28日号)  長いことこの欄を受け持っているが、これほど読むべき記事が少ない週は珍しい。中でも文春、新潮は“冬枯れ”どころではなく、木枯らしが吹きすさぶ厳冬期のようだ。  たとえば、両誌がこぞってやっている韓国の朴槿恵(パククネ・61)大統領批判がある。  新潮が「身内に犯罪者『朴槿恵大統領』孤独の夜」、文春が「日本人は知らない 韓国マスコミが突いた朴槿恵大統領の『急所』」。  ともに朴大統領が対日強硬派であることを難じている内容であるが、他国の大統領をここまで批判するのは、何が目的なのであろう。  膠着状態にある日韓関係を憂い、首脳たちの対話を促すなら、こうした記事がマイナスに働くこと間違いない。それとも両誌は、日韓の緊張をさらに高めてほしいのだろうか?  ともあれ、新潮から見てみる。大手新聞のソウル特派員はこう話す。 「行政府、立法府から司法府まで、あらゆる勢力がコングロマリットの如く、反日を規範に行動しているのが今の韓国です。朴大統領の父親・朴正熙(パクチョンヒ)は、KCIA(中央情報部)の部長などを側近にして、16年にわたり独裁者として恐怖政治を敷きました。程度の差こそあれ、彼女もそのDNAを受け継ぎ、独断主義を通しているので、怖れられているわけです」  諫言できるブレーンもいなければ、彼女には夫もいない。では兄弟姉妹はどうかというと、これが醜聞だらけだという。  妹の朴槿令育英財団前理事長は、契約金名目で7,000万ウォン(約640万円)を騙し取ったとして、詐欺罪で有罪判決を受けている。また実弟の朴志晩は、覚せい剤使用で保護観察処分。しかも同罪での摘発が89年の初犯以降5回もあるというのである。新潮はこう書いている。 「心から頼れる身内もいない朴槿恵大統領。反日に凝り固まる彼女は、他の多くの政治家とは違い、夜の懇親会の会合は入れず、青瓦台で独りの時間を過ごすという。夜毎、ドラマを見ながら、ひとり酒を傾けつつ……」  さながら、寂しき青瓦台の女王といった趣である。  さらに、朴槿恵大統領が昨年の大統領選で目玉の公約に掲げたのは「国民幸福基金」という現代版徳政令と、「高齢者向け年金の給付」だった。  ジャーナリストの勝又壽良氏が、このように解説する。 「韓国は財閥企業による輸出依存型経済です。結果、個人より企業に富が集中し、貧乏人が増える格差社会になっている。個人消費が落ち込み内需が低迷し、10年ほど前からクレジットカードを利用しようというキャンペーンが起きました」  その影響で、個人債務者が急増してしまった。一般家庭の債務の総額は2002年で464兆ウォン(40兆円)だったのが、12年には963兆ウォン(84兆円)にまで増加したそうだ。勝又氏がこう続ける。 「韓国では04年以降、これまで負債減免政策は3回行われ、今回の『国民幸福基金』で4回目。過去3回の徳政令の元金減免率は30~50%だった。今回は一律50%で、生活保護を受給していれば、なんと70%も減額されるのです。これまでにない大盤振る舞いと言えます」  この非常識な経済政策で国内経済はガタガタだというが、私にはちょっぴりうらやましい気がする。  父は反共だったのに、なぜ朴大統領は中国べったりなのかとも批判している。それは、韓国の今年1月から10月の対中国輸出額が1500億ドル(約15兆3100億円)で、日本を抜いてトップになったから、中国におべっかを使っているというが、致し方ないのではないかと、私は思うのだが。  文春では、早くも朴大統領に退陣を要求するデモが拡がっていると報じている。  12月7日、ソウル中心部は、朴大統領の退陣を求めるデモ隊に埋め尽くされたという。「朴槿恵大統領は退陣せよ」という約2万3000人のデモ隊は、機動隊と衝突し、放水も行われた。 「就任1年目でここまでのデモが起こるのは異常です。任期はあと4年ありますが、レームダック(死に体)も早いかもしれません」(在韓ジャーナリスト)  さらには、かつて隠し子報道も飛び出したそうである。40歳年上の崔という牧師との関係がウワサされ、朴大統領は、07年の大統領選候補を選出するハンナラ党予備選挙で、こう言ったという。 「検証聴聞会で自らDNA鑑定の可能性に触れている。それは『わたしに隠し子がいるとの説が出回っている。もし実在するなら、その子どもを連れてきてみてはどうか。そうすればDNA鑑定を受けてもいい』というものだった」(朝鮮日報07年8月3日)  両誌を読み比べて、正直ため息が出た。こうした情報を欲しがり、韓国に対して怒りをもっている読者がいるのであろう。だが、こうして国内の反韓感情を高めれば高めるほど、両国関係は拗れ、歩み寄ることは難しくなる。  韓国も日本に負けず反日情報をまき散らしているのであろうが、それと同じところへ下りていくことはない、そう考える。  安倍政権の反韓・反中路線の核弾頭として批判しているのであれば、両誌が常々辛口で書いている大新聞の政権ベッタリ、大本営発表たれ流しと同じになりはしないか?  どちらにしても、このところの強圧的な政権運営で支持率が落ちている安倍政権と同じように、このままいけば部数も落ち込んでいくのではないかと心配している。  ポストは先週合併号なので、今週はお休み。よって、注目記事はどう拾っても上記の3本しかない。困ったものである。  まずは現代のカラーグラビア袋とじ。  先日フライデーされた明石家さんまの自宅お泊まり相手、優希まことがヘアヌードになって、さんまとのことを告白している。彼女はレースクイーンとして活動後、2010年にAVデビュー。瞬く間に人気ヌードルになったそうだ。  といっても、“赤裸々”なのはヌードのほうで、さんまとのことはほんのちょっぴりなのが残念だ。 「さんまさんは本当に優しくて紳士的。肌がきれいで60歳近くとは思えない体のキレが印象的でした。いろんな意味で、まさに大人の魅力、でしたよ(笑)。詳しい内容? うーん……、あまり話すと怒られちゃいそうだからなぁ。でもラブラブな雰囲気が好きみたい。すごくかわいいんです」(優希)  堂々たるヘアに、小ぶりなおっぱいがカワイイ。ベットではいい女だろうなと思わせる肢体。この体をさんまが愛でたというのは、少しうらやましい。  先週、安倍首相の奥さん、安倍昭恵夫人をインタビューした現代の記事を紹介したが、このところの彼女のメディア露出はすごいものがある。  AERAはその「放言」には官邸の陰が見え隠れしていると書いている。これが今週の第2位。  現代以外でもこう言っている。 「“50歳からの人生に向けて、安倍晋三の妻としてより、ひとりの女性・安倍昭恵としてどう生きるかを考えたい”と思ったのです」(「エクラ」14年1月号) 「(安倍首相にとって)一番大きいのが憲法改正なんだと思う。それが国会議員になって最もやりたいことだったんだろうと思う」(12月7日付「ウォールストリート・ジャーナル」電子版) 「自分の国で事故がきちんと収束していないのに、(原発を)海外に売り込むことに対し、私はやはり『どうなんだろうな』と思っている」「主人に『小さいところは本当に大変なので、消費税は上げないでください』と毎晩言っていた」(11月12日の北海道新聞東京懇話会)  現代では、石破茂自民党幹事長が「デモとテロはあまり変わらない」と発言したことに対しても、 「デモができるということは健全な社会である証拠ですから、それをテロと言うことはちょっと許されないと思います。私には原発反対デモをしている知人もいますし」 と、バッサリ斬っていたのは見事だった。  だがAERAによると、彼女の発言に官邸は痛し痒しで、こんなことをしていると官邸関係者が語っている。 「いま官邸にはチームアッキーの部屋があって、専属の女性秘書2人がついています。実質的には監視役。インタビューなどはすべて目を通してますし、官邸がコントロールしようとしているのは明白です。タカ派色を強める安倍首相に対して、アッキーの露出を増やすことでバランスを取ろうという意図も見え隠れします」  私も、アッキーの一連の反原発発言や消費税、特定秘密保護法反対の姿勢は、官邸の「意志」があると思っている。  安倍首相のタカ派路線、国会軽視の強硬路線が国民の反発を招くことは、首相周辺は重々承知しているはずである。  そこで、安倍首相の妻が、首相の考えをちょっぴり批判することで、タカ派イメージを薄め、あの奥さんがいるから安倍首相もそんな変なことをしないのではという「安心感」を与えようとしているのではないか。  特定秘密保護法案が出てきた頃と、多くのメディアに彼女が露出し始めた時期は重なる。彼女のすべての言葉が、自分の意と反する意見を言わされているとは思わないが、安倍首相周辺が黙っていることなどありえない。  そうでなく、現代で「政治家の夫婦って、一緒に外に出るときには仲の悪い素振りなんて見せられませんから」と言っていることが誠なら、この夫婦は「仮面夫婦」で、遠くない将来、小沢一郎のように、奥さんのほうから三行半を突き付けられることになるだろう。  今のところのアッキー発言は眉にツバをつけながら、少し割り引いて聞いていたほうがいいはずである。  編集長が交替して、かなり安倍政権への批判を強めようとしている現代だが、今週も巻頭で「安倍総理、気分はもう戦争」と小気味いい。これを今週の第1位に推す。  鈴木崇之編集長は「音羽の杜から」でこう書いている。 「いま自分たちも猛烈な砂嵐の中にあって、いつの間にかとんでもない事態になっているんじゃないか。特定秘密保護法に続き、共謀罪創設なんて話も聞こえてくる昨今。日本が戦争への道を進み、恐竜たちのように滅びるのは真っ平御免です」  現代によれば、EU(欧州連合)28カ国の在日本大使館の政治担当参事官が毎月1回集まり、世界情勢について意見交換する昼食会を開いているそうである。  その会合に先日、米国の政治参事官が呼ばれた。目的は安倍晋三総理がいま、何を考えてるのかを聞き出すためだったという。欧州の大使館関係者がこう語る。 「そこで米国の参事官が、安倍総理が中国と戦争するつもりではないかとの危惧を示したから会議が騒然としました。会合では今夏の麻生太郎財務相のナチス発言に触れて、いまの安倍政権の特定秘密保護法案への強硬姿勢も、まるでナチスと同じ手口ではないかという声も上がりました。要するに、いま欧米先進国の間では、安倍政権が戦争に突き進むのではないかとの不安が渦巻いてる。それほどまでに、日本は世界から『気分はもう戦争』という危険状態にあると見られているのです」  さらに驚いたのは、12月11日に「政府は共謀罪の新設検討」と朝日、日経新聞などが報じたことだ。共謀罪というのは殺人など重大犯罪の実行行為がなくても、謀議に加わっただけで処罰の対象とされるもので、現代の「治安維持法」として批判されてきたのだ。その悪法が、ここへきて急浮上してきた。 「安倍政権は11月末に『国家安全保障会議(日本版NSC)』創設関連法も成立させている。NSCは総理大臣、官房長官、外相、防衛相をメンバーとする『4者会合』を中核とし、外交・安全保障政策の司令塔となる組織。巨大な権限を持つことから、『戦争司令部』になりうると批判されているものだ。こうした既成事実を列挙すれば、確かに安倍政権は『戦時モード』へ突き進んでいるようにしか映らない」(現代)  現役米大使館幹部もこう話す。 「誤解されていますが、米国は秘密保護法に反対の立場です。東アジア情勢が安倍政権下で悪化する中で、なぜ戦時下の言論統制を連想させるような法案をあえて可決しようとするのかと、頭を抱えているほどです。オバマ大統領は、キャロライン・ケネディ駐日大使を通じて、安倍総理に『靖国だけには参拝するな』『これ以上中国を刺激して尖閣問題が再燃したら、米国は日本を助けない』とのメッセージも届けています。しかし安倍政権の動きを見ていると、忠告が全く響いていないように見える」  さらに現代は、安倍政権はこれに飽きたらず、戦時モードの強化へと突き進もうとしていると追及する。  NSC、秘密保護法はまだ序の口で、来年の通常国会では、本丸である国家安全保障基本法案が提出される見込みだというのである。 「昨年7月に自民党がまとめた法案の概要を見ると、戦争ができる国への一歩を大きく踏み出そうとしているのがよくわかります。例えば第3条では教育、科学技術など各内政分野は、国防を優先しろとの旨が書かれている。さらに第4条では『国民の責務』として『安全保障の確保に寄与』とある。早い話が国民も国防に協力しろという、国家総動員法まがいの内容です。さらに第10条では集団的自衛権を認め、第12条では武器輸出を解禁しようとしています」(弁護士の伊藤真氏)  国家安全保障基本法案がどれほど危険なものか。ビジネス情報誌「エルネオス」(13年10月号)で東京新聞編集委員の半田滋氏と対談したとき、半田さんはこう言っている。 「国家安全保障基本法案というのは去年の7月、自民党が野党だったときに総務会で決定しました。概略しか自民党はつくってませんけど、その中で自衛隊というものを法的に位置づけると言っていて、その中身を読んでいくと憲法とほとんど変わらないような規定なんです。たとえば『国民の責務』という項目があって『国民は、国の安全保障施策に協力し、我が国の安全保障の確保に寄与し、もって平和で安定した国際社会の実現に努めるものとする』と書いてある。  自民党の憲法草案にも似たような文章があって、要するに国防の義務を国民に負わせていくというような趣旨で、憲法九条の二項に『陸海空戦力をこれは保持しない』と書いてあるけれども、この中では『陸上・海上・航空自衛隊を保有する』と書いてあります。戦力という書き方じゃなくて自衛隊と明記した上で保有するとあって、国連には個別的・集団的の区分けがないところをうまく利用して、集団的自衛権の行使をやると書いている。  重要なのは、この法案は憲法よりは下だけれど国家安全保障の全体像を描いた上位法です。この法律だけでは漠然としてるので、下位法として集団自衛事態法をつくる。また自衛隊法を変えて集団自衛出動的任務規定を盛り込むということが書いてあります。それと国連の安保理制裁決議で武力行使が行われる場合には参加できるという項目もあるし、驚くべきことに武器の輸出ができるという規定まであります。  私がこの本(『集団的自衛権のトリックと安倍改憲』(高文研)=筆者注)を書いたときは、自民党の幹部の方が、これは議員立法でやりますと明言していたんです。三権分立ですから立法府としてこの法律をつくります。行政府、内閣はこの法律に従って自衛隊の活動を規定してくださいと要求していく。それによって自ずと自衛隊の海外における集団的自衛権の行使や武力行使ができるようにすると言っていた。  ところが今はシナリオがちょっと変わってきていて、安倍さんは内閣立法でやると言い出している。つまり安全保障は国の責任でやるべきだから閣法提出にすべきだ。それが内閣法制局長官の交代につながっているんです。つまり閣法で出すということは、内閣法制局で今の憲法解釈と齟齬がないか吟味してもらわなければいけません。これは合憲ですよと言ってもらわなければいけないわけで、イエスと言える法制局長官に差し替えて、万全の態勢で出していくという手続きが必要だと変わってきているんです」  内閣法制局長官を替え、体制は着々と整いつつある。これを阻止するには、民意の結集が必要である。  幸い、特定秘密保護法を無理やり通した後の世論調査では、NHKやJNNが10ポイントも下がって50%になり、共同通信などは47.6%にまで落ち込んでいる。  国民の怒りをくみ取り、安倍首相がしようとしている「戦争のできる普通の国」をやめさせるために週刊誌は何ができるのかを、真剣に考え誌面化しなくてはいけないこと、言うまでもない。 (文=元木昌彦)

「2年で30万円が2000万円に増えた」為末大は“インチキ投資ファンド”の広告塔だった?

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「週刊現代」12月21日号
今週の注目記事 第1位「安倍総理夫人が夫への『違和感』を告白」 (「週刊現代」12月21日号) 第2位「金正恩は朝鮮人民軍に暗殺される」 (「週刊現代」12月21日号) 第3位「中田英寿が3億円ブチ込んだ“インチキ投資ファンド”」 (「週刊文春」12月12日号) 第4位「中国『防空識別圏』を飛ぶJAL&ANA国際線全便リスト」 (「週刊ポスト」12月20・27日号) 番外1「2013ミステリーベスト10」 (「週刊文春」12月12日号) 番外2「小学校の音楽の先生が出ていた『無修正AV』ちょっと凄いぞ」 (「週刊現代」12月21日号)  今週の週刊新潮は、ちと期待外れ。週刊現代が編集長交代(藤田康雄編集長から鈴木崇之編集長)の御祝儀もあったのか(もっとも今号は前編集長からの引き継ぎ企画だが)、読み応えのある記事が多かった。  まずは、その現代の記事。わいせつ電磁的記録・記録媒体頒布ほう助の疑いで11月30日に逮捕されたA子(27歳)だが、現代によれば「罪名がわかりにくいが、インターネット上で配信するための無修正AVと知りながら、女優としてAV制作を助けた、つまり出演したという容疑である」そうだ。  実名を出すのは酷な気がするが、この容疑者が名門東京藝術大学の声楽家を卒業後、都内の小学校で音楽の先生をしていたというから、大きな話題を呼んだ。  60代男性がこう語る。 「この地区の運動会の開会式で『君が代』を斉唱していました。唄うように頼んだ人は、東京藝大出身と聞いて、『この地区に芸術家がいる』と喜んでいました。綺麗で愛想もよくて、この町のスターです。AV? 何かの間違いじゃないかな」  インターネット上にあるAVの写真まで出されては、先生としてやっていくことはできまい。ハイエナ週刊誌に「藝大出身の元小学校の先生Eカップの“お詫びヘア・ヌード”」なんてグラビアが載るのは近いかもしれない。かわいそうに。  私のようなミステリー好きにはたまらない、文春恒例の今年のベストミステリー。ベスト3と寸評を紹介してみよう。  国内部門の第1位は『教場』(長岡弘樹・小学館)  汐見薫「ある章の登場人物が次の章では全く違った人間像を見せる。その無駄のない文体と鮮やかな展開に感服」  第2位は『祈りの幕が下りる時』(東野圭吾・講談社)  田村良宏「こんなにも悲しい動機を描いたミステリーに出会ったのは初めて。いつまでも忘れられない作品になるだろう」  ちなみに東野氏は10位にも『夢幻花』(PHP研究所)が入っている。この作家の衰えない創作力には脱帽である。  第3位は『ノックス・マシン』(法月綸太郎・角川書店)  千街晶之「マニア気質と遊び心の融合から生まれた至高のパロディー短編集」  海外部門の第1位は『11/22/63』(スティーヴン・キング・文藝春秋)  狩野洋一「ファン待望の長編。ケネディー暗殺に時間を戻し、その後の歴史を織り込んだ読み応えのある力作」  第2位は『緑衣の女』(アーナルデュル・インドリダソン・東京創元社)  岩井志麻子「つらい物語だった。死体の身元を解き明かしながら、家庭内暴力も暴かれていく。心の中ってのが最大のミステリーか」  第3位は『遮断地区』(ミネット・ウォルターズ・創元推理文庫)  芹澤恵「人の弱い所、嫌な所を描くと右に出る者のない作家だが、今作では弱い人間にも骨がある所を丁寧に描く。それでいてこのスピード感」  私がこの中で読んだのは、高村薫の『冷血』、ジェフリー・ディーヴァーの『ポーカー・レッスン』、ローラン・ビネの『HHhH プラハ、1942年 55』だが、キングの本は早速読んでみよう。  さて、11月23日午前10時、中国国防部は、東アジア諸国・地域を震撼させる次のような発表を行った。 「本日、午前10時をもって、魚釣島(尖閣諸島)海域一帯に、防空識別圏を設定する。今後、この空域をわが国に許可なく通行することを禁じ、指示に従わない航空機に対しては防御的緊急措置を講じる」  文春「中国は世界の嫌われ者!」の中で、航空自衛隊幹部がこう懸念している。 「今回の防空識別圏の設定によって、海南島事件のようなケースが起きてしまうことです。日中の制服レベルのホットラインがない現状では、一度何か起きれば、事態がエスカレートしてしまいかねません」  海南島事件とは、2001年に中国南部の海南島から110キロの南シナ海上空で偵察活動を行っていた米軍の電子偵察機と、警戒にあたった中国軍の戦闘機が空中衝突した事件のことで、東シナ海上空に侵入する中国軍機が増えれば、このような事件が起きる恐れが高まるという。  アメリカもこの中国の発表に警戒感を強めているようだし、中国側の出方次第ではきな臭くなってくるかもしれない。  ポストは、民間機の安全がピンチだと、このあたりを飛ぶJALとANAの国際線のリストを掲載している。かつて大韓航空機撃墜事件があったから、客にとっては知りたい情報である。これが今週の第4位。  23日の中国側の設定以降、その空域を国際線の飛行経路とする全日空(ANA)と日本航空(JAL)は、中国政府にフライトプランを提出した。  安全運行を考えれば素直に従うほかなかったのだが、それに待ったをかけたのが日本政府だった。26日には国交省から、業界団体である定期航空協会に「中国にフライトプランを提出しないように」という要請が出たのである。その結果、両航空会社は27日の0時から提出をやめてしまったのである。  しかし、アメリカは民間の航空会社がフライトプランを提出することをやめさせなかった。  ポストで米国国防関係者が言う。 「防空識別圏に設定された区域は、米軍が軍事演習を行う地域でもある。アメリカは軍用機の対応では日本と一致しており、中国政府に対して演習の事前通達をすることはない。だが、民間機は別だ。不測の事態は絶対に避けなければいけない。国民の安全を考え、“中国政府の出した方針に従うべき”というスタンスをとった」  国民の安全を考えればこの措置が当然だと思うが、日本政府は考え方が違うのである。おかしいと思うが、こうなったら自分の身は自分で守るしかない。  ポストによれば「日本から、当該の空域を通るのは原則、『台湾』と『香港』への往復航路になる。実際に、2航路のフライトプランは11月23~25日まで提出されていた。現在、その航路を飛行するのはJALとANA、そしてLCC(ローコストキャリア)のPeachを合わせて、1日に台湾便が28便、香港便が18便の計46便となる」そうだ。  こちらへ行く方は、くれぐれもご覚悟を。  2001年の世界陸上400メートルハードルで銅メダルを取り、侍ハードラーとして名高い為末大が広告塔になっているアジア・パートナーシップ・ファンド(APF)という投資ファンドが、えらいことになっているという記事が文春に載っている。これが第3位。  そもそもは11月1日、証券取引等監視委員会(SESC)がAPFグループの実質的代表である此下益司氏(46)に対して、40億9605万円の課徴金納付命令を出すよう金融庁に勧告したのである。社会部記者がこう話す。 「これまでの課徴金勧告の最高額は法人で約16億円、個人では約1億2000万円でした。個人に約41億円というのは前代未聞です」  APFグループは投資家から資金を集めて、タイなど東南アジアで不動産や企業などに投資し運用してきたそうだ。日本やタイで不動産、証券、食品などの企業を傘下に収め、07年末には運用規模1200億円を超えていたとされる。 「SESCの発表では、APFグループの会社ウェッジホールディングスが、虚偽の情報を公表し、株価を上昇させたとして金融商品取引法違(偽計)の疑いがあるというものでした」(同)  APFがメディアで取り上げられるようになったのは、04年3月に為末が所属選手となったことがきっかけだったようだ。  為末は著書『インベストメント ハードラー』(講談社)で、此下氏との出会いについて明かしている。 「此下氏は超小型のファンドを作ってくれ、そのアドバイスに従って運用した結果、2年で30万円が2000万円に増えた。為末は『とても手堅くビジネスを推し進めていました』『怪しいなんて、とんでもない。この人は、本物だ』『此下会長から多くのことを学びました』」(文春) と絶賛しているそうである。確かに、為末の著書の帯には「30万円が2000万円に増えた話」と特筆大書してある。  APFの顧客には元サッカー日本代表の中田英寿や水泳の北島康介、野球の古田敦也。芸能界では美川憲一やうつみ宮土理などのセレブがいるという。  だが、ため息まじりにこう語る70代女性がいる。 「APFの担当者は私のことを『おかあさん、おかあさん』と呼んで、いろんなところに連れ出してくれた。お寿司を食べに行ったり、うつみ宮土理さんの舞台に招待してくれたり。でも、3年前に配当が止まってからは、きちんとした説明もない。一番、後悔しているのは自分の稼ぎだけでなく、夫の分もつぎ込んでしまったことです。夫が亡くなった時に、もっと好きなことをやらせてあげられたのではないか、と。それもこれも上手い話にのせられた自分が悪いんです」  此下氏は、約41億円もの課徴金を課せられる可能性があるほか、今年の5月には、投資家16名から4億6200万円の損害賠償を求めて、大阪地裁に提訴されている。原告弁護団の橋口玲弁護士はこう語る。 「我々は、詐欺的な勧誘をした疑いがあると主張しています。口頭で元本保証をうたって商品を勧誘した疑いがあり、これは出資法違反の疑いがあるのです」  隆盛だったAPFの転機となったのは、10年6月、APFグループの会社に架空増資の疑いがあるとして、SESCが強制調査に入ったことだった。  投資家B氏によると、強制調査の前からAPFには異変が起きていたという。「タイで暴動が起きて事務所がクローズしたので」とか「タイにいる役員が辞めたから」といって、とにかく配当を先延ばしにしようとしたそうである。  そのうち強制調査が入って完全に配当が止まり、内容証明を送ったら、その日から一切連絡が取れなくなったという。  文春は、此下氏に対する「疑惑」には捜査当局も関心を持っていて、情報収集を続けているとある。  約40億円の課徴金を課せられる裏に悪徳商法でもあったら、為末の責任も問われることになるであろう。  12月3日に韓国発で衝撃的なニュースが飛び込んできた。故・金正日総書記の妹・金敬姫書記の夫で、北朝鮮の実質上のナンバー2である張成沢国防委副委員長(党行政部長)が失脚したというのである。加えて、張副委員長の腹心の2人の幹部が、公開処刑に処せられたというのだから、驚いた。  しかし、これは北朝鮮側によって裏付けられるのだ。北朝鮮の朝鮮労働党が8日、政治局拡大会議を開き、張成沢国防委副委員長をすべての職務から解任し。党から除名すると決めたと、朝鮮通信が伝えたのである。  若い金正恩を支え、後見人とまでいわれてきた人物の突然の失脚の裏には何があったのか、現代が詳しい。これが第2位。  中国の外交関係者がこう語る。 「金正恩政権のスローガンは『経済発展と核大国』だが、経済発展の担当責任者が張成沢だった。張は頻繁に訪中し、『わが国も中国を見習って経済発展したい』というのが口癖だった」  そんな張国防委副委員長がこの春以降、勝負に出たという。同じ関係者が続ける。 「中国が経済特区の指導をして、5月に経済開発区法を制定したのに続き、10月下旬には、国内14カ所に、中国式の経済特区を設置することを決めたのだ。この経済特区のポイントは、中国などから外資を誘致し、民間主導で都市の経済発展を図るというものだった。 これに真っ向から噛み付いたのが、120万朝鮮人民軍だった。朝鮮では、インフラ建設は軍の独占的利権だ。それを切り崩されたら、軍の大幅削減は必至なので、軍が焦燥感を募らせたのだ」  そこへ不幸が重なったというのだ。 「それは、金敬姫書記の健康問題だ。2年前の12月に独裁者だった金正日総書記が死去した後、金正恩第一書記が直ちに後継者となったが、黒幕は金敬姫だった。過去2年間の重要人事はすべて、金敬姫の意のままだったと言っても過言ではない。金正恩も張成沢も、金敬姫あってのナンバー1でありナンバー2だった。その金敬姫が、持病の糖尿病を悪化させ、絶体絶命のピンチに陥っているのだ」(同)  そんな中で朝鮮人民軍は、経済特区設置によって軍の権益が侵されたとして一気に反撃出たのだという。国情院関係者がこう語る。 「だが、経済改革の旗手を失ったことで、14カ所の経済特区の開発は事実上ストップした。経済はいよいよ破綻し、この冬は再び大量の餓死者と凍死者を出すことになるだろう。そうなると、民衆の反乱が起こる可能性もある」  北朝鮮が内乱状態になり、軍が暴走する事態も考えられるのではないか。いよいよ北朝鮮王朝の断末魔も近いのかも知れないが、日本もそうなれば巻き込まれることになるはずである。北朝鮮からは目が離せない。  今週の第1位は、現代の安倍首相夫人・昭恵さんインタビューである。インタビュアーはジャーナリストの松田賢弥氏。  松田氏はもともと現代に籍を置いて仕事をしていたが、ここ数年は現代を離れ、文春の仕事が多かった。そのエース記者が古巣へ戻って、先日は菅義偉官房長官インタビューをやっていたが、これはどうということはなかった。  だが、今週号の安倍夫人インタビューは面白い。これが今週の第1位。  このインタビューの面白さは、インタビュアーの突っ込みのよさもあるが、ひとえに昭恵夫人の率直な受け答えにある。これほど現役総理夫人が“ホンネ”で語ったことはほとんどなかった。いくつか紹介しよう。  まずは、希代の悪法「特定秘密保護法」を強引に通したことについてどう思うかと聞かれ、こう答える。 「最近、皆さんにそのことを聞かれます。たしかに大きな時代の流れとしては、情報の開示は進めたほうがいいと思うんですね。主人は時代に逆行してるように見えるかもしれない。けれども、国民をだまして戦争しようとか、そういうことではないと信じている。日本という国がきちんと独立していく過程で必要な法案であり、いま通さなくてはいけない理由が、何かあるんだと私は理解しています」  この「いま通さなくてはいけない理由」こそが問題なのだと、私もあちこちでいっているが、彼女もそう感じていることが読みとれる。  石破茂自民党幹事長がデモとテロはあまり変わらないと言ったが、どう思うかと聞かれ、「デモができるということは健全な社会である証拠ですから、それをテロと言うことはちょっと許されないと思います。私には原発反対デモをしている知人もいますし」  亭主の政敵への“批判”もちゃんとするところがいいね。  彼女は反原発派で知られるが、亭主との違いを聞かれてはっきりとこう答えている。 「はい。もし、もう一度事故が起きれば、日本は終わってしまうと思うんです。以前、福島第一原発の20km圏内にも行きましたが、これだけの広範囲に未だに誰一人入ることができないという状況は、やはり普通ではないと感じました。(中略)子どもを持つお母さんたちは不安とストレスを抱え、風評被害は収まらず、除染も進まない。そんな状況で『原発は安全でしかも安い』と言われても。何か起きてしまえば莫大なお金がかかるわけですから、安いとは考えられません」  しかし、亭主は海外に原発を輸出するセールスマンになっているではないか。 「国内の事故が収束していないのに、外国に原発を売るというのは、私個人としてはなかなか心苦しいところがあります。(中略) 主人は『中国製の原発の方が危険なんだから、日本製を買ってもらったほうがいい』と言っています。実際、そうなのかもしれません。でも理想としては、日本が原発に代わる技術を開発して、それを売り込むのが筋なんじゃないか、と思います。なかなか簡単ではないでしょうけれど」  中国の原発なんか買う国があるわけないじゃないか。パチパチパチである。彼女は韓流ファンとしても知られるが、やはり相当プレッシャーがあるらしい。 「この前、日韓交流のイベントに行ったと(Facebookに=筆者注)書き込んだら、炎上するほど批判が寄せられたりして、大変な部分もあります。(中略)私は以前からずっと、日韓関係をよくしたいと考えていましたから、韓国の方々が喜んでくださるならそれでいいかな、と個人的には思います。でも、最近は非常に(日本国民からの批判が)厳しいですね…… 韓国のことについて発言すると」  これを読んでいて、私にはあるアイディアが浮かんだ。  きっかけは、『現代中国悪女列伝』(文春新書)というすこぶる面白い本を書いた、福島香織さんと会ったことだった。  この本には「金欲と情欲にまみれた中国を、ウラで動かす美女たち」という帯が着けられている。薄熙来の妻の谷開来や、温家宝の妻の張培莉などの「悪妻」と並んで、習近平の奥さんの彭麗媛夫人の「あげまん」ぶりが書かれているが、彼女は美人で中国を代表する歌手でありながら、現役将校でもある。彼女のおかげで習が人民解放軍に影響力を持てるといわれているほどだが、彭夫人は親日家でもあるといわれている。  実際、彼女は日本で公演を行い、皇太子ともパイプを持っている超大物だが、彼女と安倍昭恵首相夫人を会わせて「日中の女性問題を考える」というイベントでもしたら、深刻さを増す日中関係がほぐれるきっかけになるのではないか。ついでにミシェル・オバマ大統領夫人も加えたら最高だろう。  外交下手の習近平と安倍首相に任せていたら、両国関係は進まない。男がダメなら女の知恵を借りて、どうにもならないものを動かしてみたらいいのではないか。このインタビューを読みながら、そんな“夢”を描いてみた。  最後に、私が関係している本について紹介させてもらいたい。竹書房から出た三吉眞一郎著『翳りの城』という戦国時代小説である。  武田の大軍勢に囲まれた今川軍の残党が立て籠もった謎の城。そこへ攻め入った者は、二度と生きては戻ってこられない。“驚愕”という形容詞がこれほど当てはまる、手に汗握る小説は珍しいと思います。  ぜひお手にとってご覧下さい。後悔はさせません。 (文=元木昌彦)

週刊ポスト VS 朝日・読売新聞 仁義なき“新聞広告エロタイトル”闘争

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「週刊新潮」12月5日号 中吊広告
今週の注目記事 第1位「子供騙しの言い訳しかない『猪瀬直樹』都知事は首都の恥」(「週刊新潮」12月5日号) 「さらば猪瀬直樹」(「週刊現代」12月14日号) 第2位「本誌VS朝日・読売『エッチなタイトル<珍>闘争』をあえて公開します」 (「週刊ポスト」12月13日号) 第3位「スクープ! でたらめ除染 放射性ごみ民家裏に投棄」 (「週刊朝日」12月13日号) 第4位「『成分も効き方もみな同じ』ではなかった『ジェネリック医薬品』」 (「週刊新潮」12月5日号) 第5位「スクープレポート すわ米中開戦か 習近平は本気で日本の航空機を撃墜する」 (「週刊現代」12月14日号)  次号から週刊現代編集長が、藤田康雄氏から鈴木崇之氏に替わる。今週号、藤田編集長が「音羽の杜から」でお別れの言葉を書いている。  今週号のグラビア企画「墓碑銘2013」を読んでの感想から入り、「長命だった人も、非業の最期を遂げた人も、改めてその人生を振り返ると、誰もが大命をまっとうしたのだなと思った。さよならだけが人生だーー。」として、「次号から編集人が変わります」と続けている。  少しばかり短かった編集長在任期間だったが、大命はまっとうした、やるべきことはやったと言いたいのであろう。ご苦労様でした。  このところ、韓国・中国に対する批判を多くの週刊誌が熱心にやっている。文春は「『中韓同盟』10の虚妄」という大特集。目次を拾ってみると「伊藤博文暗殺テロリストを現地ハルビンの中国人は誰も知らない」「共同研究なんてムリ 中国の歴史は『プロパガンダ』韓国は『ファンタジー』」「朴槿惠は『韓国の土井たか子』習近平は『中国の小沢一郎』」。  新潮は「『朴槿惠大統領』を反日に染め上げた父の捏造教育」とあり、「ソウル近郊『反日スポット』ここまでやるか!」「まもなく石碑建立でも『安重根』の『伊藤博文』射殺に異議あり」「韓国『労働者』は生き地獄」。  ニューズウィーク日本版でも「アメリカも困惑する韓国の世界観」という特集をやっているし、朝日でも「暴走中国 防空識別圏で加速 尖閣諸島“強奪”シナリオ」、ポストでも「世界から嫌われる韓国その沈みゆく経済」をやっている。  その中では現代の、中国の脅威の記事に注目した。  11月23日午前10時、中国国防部は、東アジア諸国・地域を震撼させる発表を行った。 「本日、午前10時をもって、魚釣島(尖閣諸島)海域一帯に、防空識別圏を設定する。今後、この空域をわが国に許可なく通行することを禁じ、指示に従わない航空機に対しては防御的緊急措置を講じる」 というものである。  日本が尖閣列島を国有化したことへの本格的な報復措置が始まったと、現代で日本政府の外交関係者が話している。  また、軍事評論家の世良光弘氏によれば、不法侵入した他国の航空機を撃ち落としてもよいというのは、海岸線から12海里(約22.2km)までに限るというのが国際常識で、今回のような広大な東アジア海域を、いわば“準領空”だと主張したのは非常識も甚だしいという。  これには、安倍晋三首相が怒り狂ったという。25日に開かれた参議院の決算委員会では「中国による力を背景とした現状変更の試みには、わが国の領海領空を断固として守り抜く決意で対応する」と答弁した。  また、中国側も感情をエスカレートさせており、 「これからの日中関係はまったく違う展開になるということです。まず、中国空軍の東シナ海における活動範囲が、これまでの12倍に拡大します。そのため、戦闘機や哨戒機などを大量生産し、防空ミサイルも続々配備する。(中略)逆に日本は、民間航空機が撃墜されるリスクも出てきた。日本側の覚悟が問われます」(産経新聞北京特派員の矢板明夫氏)  撃墜などという事態は考えたくないが、民間航空機が中国側から威嚇を受けるようなことがあれば、集団的自衛権行使を進めたい安倍首相にとって絶好の口実になり、危険なルビコン川を渡ることになるかもしれない。  アメリカもこの中国側の発表に警戒感を強めているようだし、中国側の出方次第ではきな臭くなってくるかもしれない、要注意である。  新潮に、廉価で新薬と同じ効き目のあるジェネリックについての特集がある。これが今週の4位。  近畿大学薬学部教授・松山賢治氏は、ジェネリックのすべてが「先発薬」と同じ効力を持つと考えるのは危険で、注意しなくてはいけない点も多々あるというのだ。  日本でのジェネリック数量シェアはおよそ45%で、欧米各国は軒並み70%前後をキープしているから、まだまだだという。厚労省はそこで、18年3月までに数量シェアを60%以上に引き上げる方針を打ち出した。  だが、薬には薬効のある「主薬」のほかに、主薬の分解を防ぐために用いられる「安定化剤」や、錠剤の嵩を増やして消化液に溶けやすくする「賦形剤」から成り立っているが、ジェネリックに使えるのは特許が失効した主薬だけの場合が多いという。  たとえば「ランソプラゾール」という胃潰瘍の薬は、高温多湿の条件下では分解しやすいため、先発薬では安定化剤には炭酸マグネシウムが用いられているが、ジェネリックではこれが使えない。  そうなると、長期保存が難しく薬効が弱くなる恐れがあるという。そのほかにも、こうした危険薬が出回っているが、それはジェネリックには、極端な条件下における安定性を確保するための「苛酷試験」が義務付けられていないからだというのだ。  高血圧や狭心症に用いられる「ニフェジピン」というのは徐々に溶ける二層錠の形をとるから、副作用を大幅に軽減できるが、特許の関係で二層錠の形をとれないジェネリックでは、ニフェジピンが一気に放出されてしまい、心筋梗塞を引き起こして死に至ることもあるという。従って、先発薬と同じではないジェネリックも多く出回っていることも事実のようである。  近畿大薬学部の研究チームがまとめた、ジェネリックの使用状況が興味深い。ジェネリックを処方された割合が最も多かったのは共済組合を除いた被用者保険に加入している人で、次いで国民健康保険の加入者、次に高齢者医療制度の適用者で、最も低かったのが公務員たちの加入している共済組合だったというのである。  松山教授は「ジェネリックはやはり不安なので、自分や家族に使うとなると、役人もためらってしまう。さらには、そうした実態を彼ら自身も分かっているのでは……」と勘ぐられても仕方ないのでは、と批判する。  ジェネリックをもらうときは、こうしたことを頭に入れておくべきだろう。  朝日に、昨今すっかり忘れられてしまっている、福島の違法除染のことが載っている。ジャーナリストの今西憲之氏と本誌取材班によれば、11月初旬に一通の告発文書が送られてきたという。福島県の田村市東部にある一戸建ての家の庭に、除染業者が無断で放射能に汚染されたガラクタを埋めているというものだった。  今西氏たちが訪れた家は、立ち入り可能地区だが、近くには年間20ミリシーベルト以下の避難指示解除準備区域に指定されているところもあり、ほとんどの人が仮設住宅にいて、帰ってきていないという。それをいいことに現場責任者が独断で指示し、埋めたというのである。  市役所職員立ち会いの下、地図に指定されたところをパワーシャベルで掘り進んでいくと、大きな布きれのようなものが大量に発見されたのだ。連絡した福島県警の警察官は「刑事事件を前提に現状保全して、捜査します」と筆者に告げたという。  今年1月4日にも、朝日新聞が、除染で取り除いた土や木の葉、洗浄で使った水を、作業員たちが周囲の山などに捨てている場面を撮影し、大きな問題になった。    除染費用は今年度までに約1兆3000億円の予算が組まれ、最終的には5兆円かかるといわれている。これだけの巨額な税金を投入しても、除染の効果は疑問視されているのだ。その上、業者が手抜きはする、人の家の庭に勝手に埋めてしまうでは、税金ドロボーといわれても仕方あるまい。  このような悪質業者は実名で告発すべきだと思うが、この記事ではすべてが匿名なのはなぜなのか? そこが気に入らないが、こうした問題を地道に追いかけている朝日にはエールを送りたい。いっそのこと、福島県情報に特化して、福島第一原発や除染問題、仮設で暮らす人たちの暮らしぶり、津波被害の復興の現状などを報じる「専門誌」になったらいいと思う。それだけでも膨大な情報があり、読者もいるに違いない。テレビはもちろん、新聞も週刊誌も福島を忘れてしまったかのような今こそ、そうした雑誌が求められているはずである。朝日編集長、ご一考を。    ポストの業界内幕ものが好きだ。今週はポストが毎回やっている「死ぬまでSEX」シリーズの新聞広告のタイトルをめぐって、朝日新聞と読売新聞との間で交わされた「戦い」の内幕を書いている。  11月25日号の「したことがないSEXをしたい」というタイトルで朝日新聞と揉め、新聞広告ではSEXという文字が小さくされた。先日も朝日新聞を見ていると「動く女●器」というタイトルがあり、ハハー、新聞側と揉めたなと思ったが、案の定だったらしい。  新聞社には「広告倫理綱領」というわけのわからないものがあり、それも各社まちまちに判断するから、めんどくさいことこの上ないのだ。  ポストによればこの1年間で新聞社側から言い換えを求められた言葉は、このようのようなものだったという。 ・潮吹き→快楽の極致へ!  ・濡れちゃう→反応しちゃう ・やっぱり入れたい→やっぱりひとつになりたい ・抱いて死にたい→愛し合いたい    おかしいのは、煽り文句「オンナの『イクゥ』演技を見破る法」の「イクゥのゥ」に、NGランプが点灯したというのである。結局「いく」で決着したらしいが、これでは編集部の意図が伝わるまい。「イク」「イクゥ」「いく」の違いさえ分からない新聞社には、私もずいぶん腹を立てたものであった。  ひとつ披露すると、「○○のセックス」というのがひっかかったことがある。なぜかと問うと、新聞は子どもも読むからセックスという言葉はやめてほしいというのだ。では、どう変えたらいいのかと聞くと、「SEX」ならいいという。なぜなら、子どもには英語が読めないからだというのである。こんなバカなやりとりがごまんとある。  強精剤の広告さえ堂々と載せるようになった新聞が、週刊誌のセックス記事で新聞の気品が損なわれるなどとよく言えるものだと、私も再び腹が立ってきた。  猪瀬直樹都知事の徳洲会からの選挙資金5000万円受領問題は、収まるどころか爆発寸前のようである。ほとんどの週刊誌が猪瀬辞めろという論調だが、その中で新潮と現代の記事を今週の第1位に推す。  猪瀬氏が、公職選挙法違反で東京地検特捜部の捜査を受けている「徳洲会」から、都知事選挙直前に5000万円もの大金を受け取っていたことが発覚した。つじつまの合わない「言い訳」をしている猪瀬都知事だったが、11月26日の「借用書はこれだ」と見せたことが、より大きな批判を招いてしまった。  新潮に沿って猪瀬発言の変遷の経緯をまとめれば、こうなる。  11月22日午後1時過ぎ、登庁時のメディアによる囲み取材で「資金提供という形で応援してもらうことになった。選挙に使った場合には、収支報告書に書くつもりだった」と説明した。これが午後3時の定例会見では「個人の借入金。選挙資金ではないと断言できる」と変化。  定例会見ではさらに「申し出があれば、断るのも失礼」となり、さらには「(先方が)持ちかけてきたわけでも、こちらからのお願いでもない」と奇妙に変容していく。翌日23日の囲みでは「貸すと申し出があった」に落ち着いた。  借金なら借用証が必要だが、これをめぐっては22日の定例で「受け取る際、借用証を書いた」と発言した。これが23日には「探せば、ある。公開する必要はない」と言っていたのに、11月26日の会見では借用証を公表。だが、徳田様という宛名と、猪瀬氏の名前が記入されているだけで、印鑑すら押されていないために偽造ではないかという声も出ているようだ。  しかも突如「極めて重要なもので、貸金庫に保管していた」と、それまでとは180度違うことを強弁し、恬として恥じないのだから恐れ入ると、新潮は書いている。 元外交官で鈴木宗男事件に絡んで東京地検特捜部に逮捕、起訴されたことのある佐藤優氏が文春でこう語っている。 「当初、ぶら下がり取材で『選挙関連のカネだ』と認めていた時点では、猪瀬氏は『どうやって釈明しよう』と都民と国民の方を見ていたのだと思います。ところが都庁での会見の瞬間から、彼は東京地検特捜部のことしか意識していない。逮捕されないためには何を言えばいいのかという目的から、前言を翻して『個人の借り入れ』と発言したのでしょう。社会通念上は批判されても違法にはならないというラインを狙っての発言です。  それは猪瀬知事がパニック起こしてるからです。正直に『選挙関連のカネ』と言えば法には触れるかもしれないが、みんな政治にカネがかかることはわかってるのだから一定の理解は得られる。社会的な復権は出来るのです。しかし、彼は捕まりたくない一心で社会的な復権の道を自ら閉ざした。冷静な判断ができなくなっているのです。(中略)もはや都知事としての資質がないことは明白。即刻辞任していただきたい」  佐藤氏の言うように、選挙資金として借りたものなら、記載していないから公選法違反か政治資金規正法違反に問われるが、個人の借金とすれば「ゴメン」で済むという腹づもりなのであろう。  しかし、新潮には「徳洲会」の総帥徳田虎雄氏と、次男で選挙違反の捜査を受けている徳田毅氏との、猪瀬氏へのカネをめぐる生々しいやりとりが書かれている。  それは、昨年の11月19日のこと。虎雄氏のいる「奥の院」を尋ねてきた、あおぞら銀行の常務や部長など3人の幹部がいるとき、毅氏から虎雄氏の携帯電話にかかってきた。携帯電話はハンズフリーのスピーカー機能に切り替えられ、その部屋に居合わせた誰の耳にも、相手の声が聞こえる状態になったという。話の概要はこのようだった。  毅代議士が「都知事選の応援で、猪瀬は1億5000万円とか言ってきました。でも結局は1億を先にくれ。残ったら、“返すから”という話になりました」  すると、虎雄氏は「とりあえず5000万円にしろ」と言ったという。  「受け渡しはどうしましょうか」と言う毅代議士に「向こうに取りに来させろ」、毅代議士が「議員会館でやりましょうか」と言うと「議員会館でやれ。足がつかないようにしろ」と指示があったというのだ。  これは決定的な「証言」である。文春で書いているように、一水会の木村三浩代表が仲介して、猪瀬氏は虎雄氏に会い、虎雄氏から都知事選挙の応援をするという約束をもらい、後日5000万円を受け取ったのである。  選挙には意外にカネがかからず、5000万円は手付かずだったようだが、明らかに選挙のための裏金であり、個人的な借金ではないだろう。  新潮で元東京地検公安部長の若狭勝弁護士が、この事件の展望をこう語っている。 「徳洲会の一部幹部が“借用書なんて知らない”“返金の打診を受けていない”と証言しているため、5000万円は寄付と見なせる可能性がある。出納責任者への報告を怠っており、公選法でダイレクトに猪瀬知事の責任を問えます。私はむしろ借用書が出てきた方が面白いと思っていました。特捜はそれが偽造されたものかどうか、必死で調べることになりますから」  現代は、安倍首相が猪瀬切りをすると書いている。現役の東京地検検事がこう語っている。 「上層部は『こうなる前に、猪瀬は辞職表明するはずだった』と漏らしています。一方で、安倍総理が『外聞が悪い』としきりにボヤいているという話も伝わってきている。要するにウチの上層部と官邸の間で、辞職させるから立件は見送るという内々の了解があったんでしょう。だが、猪瀬は辞職すれば、かつての金丸信(副総理)のように逮捕されると考えて、都知事の座にしがみつくことを選んだ。もう官邸は守ってくれない」  なぜ、徳洲会がポンと5000万円もの大金を猪瀬氏に出したのか? 現代は、徳洲会側が知事の許認可権をあてにして出したのではないかと見ている。  東京五輪への悪影響も心配されると現代は書いているが、猪瀬氏が都知事に居座ると、そうしたことも出てくるかもしれない。早くも辞任した後の都知事選挙の予測までしているが、本命は舛添要一元厚労相が有力だそうである。  猪瀬氏は、87年に『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し、小泉純一郎政権下で道路公団民営化推進委員会の委員になり、政界への足がかりを作る。上昇志向と権力欲が異常なほど強く、あの小さな体で人を威圧する態度をとる彼に、ノンフィクション界の先輩や仲間からも嫌がられていた。だが、400万票以上を集め、東京五輪招致まで決まり、得意の絶頂で事件が発覚してしまった。  新潮で、かつて民営化推進委員会で一緒になった関係者がこう指摘している。 「猪瀬さんという人は、一見、改革派の旗印を掲げているように見えます。しかし、それと権力志向とは二律背反ではありません。つまり、彼は権力を掴むためにはどう行動すべきかを一貫して考えていた。反権力的な動きをし、人気を勝ち取った上で、権力の中枢に食い込んでいく手法です」  猪瀬氏が私淑していたノンフィクション作家の本田靖春さんは、猪瀬氏を嫌っていた。彼とは生き方がまったく違うと『我、拗ね者として生涯を閉ず』(講談社)で書いている。本田さんは「気の弱い人間である」から、いささかでも強くなるために自分に課した禁止事項があると『拗ね者』で書いている。 「欲の第一に挙げられるのが、金銭欲であろう。それに次ぐのが出世欲ということになろうか。それと背中合わせに名誉欲というものがある。これらの欲を持つとき、人間はおかしくなる。いっそそういうものを断ってしまえば、怖いものなしになるのではないか」  5000万円のカネをほとんど面識のない人間からもらって平気な人間には、ノンフィクションを書く資格はないと、本田さんが生きていたら断じたであろう。  都知事という座にしがみついても地獄、離れてもノンフィクション作家には戻れまい。書けるのは『なぜ私は5000万円で都知事の座を棒に振ったのか』という私ノンフィクションぐらいのものであろう。それはそれで読んでみたい気はするが。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

週刊新潮「24億円横領男」報道に見る、週刊誌というメディアの原点

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「週刊朝日」11月29日号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位「『治安維持法』復活の危険性」 (「週刊朝日」11月29日号) 第2位「ラモス瑠偉と親しかった『24億円横領男』黄金の日々」 (「週刊新潮」11月21日号) 第3位「2013年版 警視庁『天下り』リスト」 (「週刊現代」11月30日号) 第4位「『細木数子』を恐怖していた『島倉千代子』」 (「週刊新潮」11月21日号) 第5位「原発メーカーに金を出させる『小泉純一郎元総理』の脱原発会見」 (「週刊新潮」11月21日号)  注目記事に入れなかったが、新潮に池田大作名誉会長(85)が「復活した」という記事が載っている。  この3年半ほど消息が伝えられなくて、相当重い病気ではないか、死亡説まで流れた池田名誉会長が、11月5日の総本部の「落慶入仏式」で導師を務める姿が、機関紙「聖教新聞」に掲載されたのである。  新潮が取材したところ、復活したのは間違いないとしている。しかも、池田氏の意向で、後継者と見られていた谷川佳樹事務総長が外れて、教団ナンバー3の正木正明理事長が次期後継者に指名されたというのである。  ドンの復活で創価学会がどう変わるのか、注視していきたい。  さて、このところ小泉純一郎元総理の「脱原発発言」が大きく取り上げられているが、新潮は「原発メーカーを連れたツアー」で脱原発とは片腹痛いと批判している。これが今週の5位。  小泉氏はフィンランドの高レベル核廃棄物最終処分場「オンカロ」を視察して、脱原発へと舵を切ったそうだが、同行したのは三菱重工、日立、東芝などの原発メーカーであった。  それは小泉氏が顧問を務める「国際公共政策研究センター」というのが、経団連の奥田碵元会長が呼びかけて、トヨタやキャノン、東電などが出資している団体で、その中に先の原発メーカーも入っているからだ。  原発メーカーに金を出してもらっているのに脱原発とはいかがなものかと言いたいのだろうが、私はそれでも、正しいことは正しいと言える小泉氏のほうを応援する。  だが、この人の難点は、ワンフレーズだけ言って、その後は知らん顔するところである。  新潮では、精神科医で京都大学非常勤講師の片田珠美氏がこう話す。 「昔のようにスポットライトが当たらなくなると、かつての成功が忘れられず、今度は脱原発という新しいワンフレーズでもう一度注目を浴びようとしているように思えます。 一般的にスポットライト症候群と言うのですが、これは常に注目を浴びていないと気が済まず、自己愛が異常に強いことが特徴です。よくあるのが芸能人ですが、このタイプの人が組織にいると、いわゆる“困った人”になるのです」  新潮の考え方は、日本経済のために原発再稼働やむなしというところにあるようだから、小泉氏の発言にケチをつけたいのだろうが、私は、小泉発言を支持したい。  だが、本気でそう考えるのなら、安倍晋三首相に直接会って彼の考えを伝えるべきであろう。安全なところにいて“遠吠え”するだけでは、みのもんたと同じスポットライト症候群だと言われても仕方ないところもある。  今週は、新潮の誌面がほかを圧倒している。お次も同誌の「島倉千代子が細木数子を恐れていた」という記事が面白い。  島倉が亡くなってしまった。享年75歳。彼女のデビュー曲「この世の花」を私は、中野駅近くの映画館で聞いた。1955年、この曲は大ヒットして200万枚を売上げ、同名の映画が作られたからだ。  「想うひとには嫁がれず 想わぬひとの言うまま気まま」という歌詞が、その意味もわからなかった小学生の私の心にとどまり、今も時々口をついて出てくる。  島倉とは何度か会っている。新潮が書いている、細木数子氏との絡みである。  実は、私と細木氏との付き合いはかなり古い。彼女が渋谷の道玄坂あたりでクラブをやっていた頃である。その後、彼女は新潮にあるように、赤坂にクラブ「艶歌」やディスコ「マンハッタン」を作る。そこへも何回か行ったことがある。  だが、経営はうまくいかなかったようで、その後、喫茶店のようになっていたと記憶しているが、定かではない。  当時、細木氏から、島倉の話を聞いた。彼女によれば、ある夜、彼女のマンション近くで島倉が裸足でフラフラしているのを見つけたので、家に連れてきて介抱してあげたという。島倉は精神的にも大きなダメージを負っていて、あのままだったら自殺したかもしれないとも言っていた。  その話を聞いて私は、島倉にインタビューを申し込み、確か細木氏のマンションで話を聞いたと思う。  そこには細木氏の彼氏、小金井一家の堀尾昌志総長も同席していたと記憶している。  島倉は、元阪神タイガースの藤本勝巳と結婚したが、夫婦で経営したクラブがうまくいかずに、6,000万円の借金を引き受けて離婚する。その後も、事務所を任せていた実弟がカネを使い込み、この時もその負債を引き受け、10歳年上の眼科医のところに走る。  彼女は62年にファンが投げたテープの芯が目に当たり重傷を負うが、その治療に当たったのがその眼科医だった。眼科医は、失明の恐れがあると脅し、公演から帰ってくると島倉を真っ黒なカーテンで締め切られた部屋に閉じこめた。その後、眼科医は不動産業に手を出し、手形を島倉に裏書きさせ、十数億円の手形を決済できずに破産し、失踪してしまう。  彼女にはまた3億円近い借財ができ、債権者に追われる身となってしまう。債権者たちが新宿コマ劇場まで押し寄せ、怒号が飛び交ったと新潮が書いている。追い詰められていたとき、島倉は細木と出会ったのである。当時の島倉は、細木さんがいなければどうなっていたかと、感謝の気持ちを私にも話してくれた。  「人生いろいろ」どころではない苦難の人生を歩んできた島倉だが、その表情にも歌う姿にも、そんな陰を見せることはなかった。  だが、だいぶ経ってから、島倉が細木の所を離れたと聞いた。  債権者を説き伏せて返済を引き延ばす一方で、細木氏は島倉の興行権を手に入れた。その後の経緯を、新潮はこう書いている。 「その興行権に、大いなる価値があったという。 『当時の島倉は日建ての稼ぎが800万円。私は松尾和子を扱ったことがあったが、半分の400万円。島倉の稼ぎは破格だった。細木はミュージックオフィスを作り、島倉のマネージャー兼プロダクション代表を務めたのだが、島倉が稼ぎまくる金を、借金の返済に積極的に回したという話を聞かないのは、どいうことだろうか』(ヤクザ組織に詳しい事情通) (中略)細木のことを無二の恩人だと語っていた島倉も、次第にこうこぼすようになったという。 『いくら働いても借金は減らないし、こんなに働いているのに、私には何も残らないのよ』」  新潮によれば、コロンビアレコードが、細木と堀尾側に“手切れ金”として1億数千万円を払って関係を断ち切らせたという。  以来、島倉は細木については自伝の中でも一切触れていないそうである。  文春では、島倉が幼い頃の輸血がもとでC型肝炎になり、子どもへの影響を考えて、子どもを産めなかったと書いている。その子どもが産まれたら「忍」という名前を付けたいと、かわいがっていた歌手の小林幸子に語っていたという。  彼女の墓石には「音の門」と彫られ、その横には「忍」と刻まれている。  戦後を代表する女性歌手といえば、美空ひばりと島倉千代子である。私生活では恵まれなかったところも共通している。幸少なく忍ぶことばかり多かった人生だったが、今度こそ島倉が安らかに眠れることを祈りたい。  警視庁幹部の最新天下りリストを現代が入手した。平成24年4月1日から25年3月31日までの1年間に、警視庁を退職した幹部の再就職先が記されている。  リストにある企業名は「みずほフィナンシャルグループ 上席審議役」「東京電力 部長」「住友不動産 嘱託」「野村證券 参与」「日本マクドナルド 法務部顧問」など、有名企業ばかりである。  公務員の天下りは規制が強まり、厳しく取り締まられているはずなのに、警視庁では人事課主導型の天下りがまかり通っているという。全国紙社会部記者がこう話す。 「確かに、国家公務員の天下りに関してはずいぶん厳しくなりました。しかし、警視庁は霞ヶ関にありながら、実は東京都の組織。そのため、盲点となってマスコミの批判を受けることもなく、今も天下りし放題なのです」  ある銀行に天下っている警視庁OBが、インタビューにこう答えている。 「一応は、コンプライアンス問題や、反社会的勢力の対応が私の主な任務ということになっています。ですがこれまで2年間在籍して、仕事はほとんどありませんでした。そもそも社内には専門の担当者がいるので、私の出番はないんです」  2名の警視庁OBがいる「みずほ」が暴力団への融資問題を起こして追及を受けているのを見れば、天下りは形だけだと思わざるを得ない。  もっと悪いのは、天下り警視庁OBの存在が捜査の中立性を妨げることもあると、ジャーナリストの大谷昭宏氏は言う。 「ある消費者金融には毎年のように警視庁から天下っていて、ついに元警視総監まで籍を置くようになった。その消費者金融に不祥事を持ち上がった際に、警視庁内から『大物OBに恥をかかせるわけにはいかない』という声が出て、なかなか捜査に着手できなかったということが実際にありました。天下りは、このような不正の温存にもつながりかねない」  東京電力は警視庁OBを受け入れてる理由を、こう答えている。 「電気事業を営んでいく上で、当社社員にない警察OBとしての豊富な経験や専門知識を有している者として採用している」  原発反対運動のデモを取り締まらせるつもりなのだろうか?  しかも、天下り警視庁OBの待遇は殊の外いいという。公益財団法人・東京タクシーセンターの担当者が明かしている。 「常勤の常務理事として来ていただいています。常勤の場合、週に3日以上の勤務と定めています。報酬は月額65万円でボーナスも出ます。年間の報酬は1100万円です」  先の大谷氏がこう続ける。 「彼らがどこに再就職しようと、能力を買われているなら構いません。問題なのは、警視庁側が事実上『おまえのところは何人引き受けろ』と、企業に採用枠を押しつける形なっている場合です。長年にわたる先輩からの申し送りで、ポストが指定席化しているのに、表向きは『企業側から強い要請があったため』と言ってごまかしている」  猪瀬直樹都知事はこの天下り問題をどう考えるのか。見解を聞いてみたいものである。  週刊誌が事件を追いかけなくなってしまった。金がかかる割りには読者受けがよくない、部数に結びつかないということなのだろう。だが、事件を取材しない週刊誌などメディアと呼べないと、私は思っている。  今週の新潮の事件報道を、編集者はよく読むべきである。週刊誌の原点がここにある。これが今週の2位だ。 「“車が欲しい”と言われればポンと買ってあげるし。“家具が欲しい”と言う子には、平気で海外の800万円もする家具一式を買ってあげたりとかね。今は閉店しているけど、六本木にお店をオープンさせてあげたこともあったそうよ。女に貢ぐ額が一桁違うの。一度でもセックスできると、一人当たり軽く1000万円は貢いでいたと思う。そういう具合で、好きな女の子一人に入れ込むタイプではなく、常時3、4人の女の子と付き合っていて、私が知る限り二十数人の子と関係を持っていた」  新潮で、長野県建設業厚生年金基金元事務局長・坂本芳信(56)容疑者の、かつての酒池肉林の遊びっぷりを語るのは、坂本がよく来ていた銀座クラブのママ、エリ(仮名)さんである。  それにしてもよく見つからずに、これだけの大金を横領できたものだ。気づかなかった年金基金側にも大いに責任ありだが、新潮の記事は、そこには踏み込んでいないのがいささか物足りない。  だが、長野市内の家賃5万5,000円の家に家族と暮らし、週に何日かは東京で豪遊していた坂本を、エリさんは、新橋にある投資ファンドの社長だと信じて疑わなかったという。  200~300万はするオーダースーツを着こなし、時計は1,500万円の海外ブランド品。店を終わって女の子を連れて行く店は、銀座の高級寿司屋「久兵衛」。  エリさんにいわせると、私のような年増は相手にせず、21~25歳ぐらいまでの、銀座ズレしていない女性が好みだったという。20人の女性に1,000万円ずつ貢いだとして、それだけで2億円が消えた計算になると、新潮はいらぬお世話の算術をしてみせる。  エリさんと坂本が出会ったのは六本木のクラブだったが、それから坂本がポンとカネを出して銀座のポルシェビルに「ピノ」というクラブを08年11月に開く。保証金や内装費、スタッフの支度金合わせ1億円はかかったという。  その当時、元Jリーガーのラモスとも知り合い意気投合した。社員旅行はハワイで、ラモスも同行、「久兵衛」の社長らと職人を連れて行き、プールの傍のダイニングキッチンで寿司を握らせたという。  しかし10年9月に事件が発覚し、坂本はタイに逃亡する。そこでも残っていたカネを湯水のように使って遊んでいたそうだが、最後は愛人に家賃を無心して通報されお縄になる。逮捕されたときの所持金は1万円と少しだった。  横領男が女性に貢いでいた事件では、青森県住宅供給公社の経理を担当していた男が14億円以上を横領して逮捕されたが、男がカネのほとんどを貢いでいたのがチリ人の人妻・アニータさんだったことが話題になった。  今回は、坂本が貢いだカネの大半は日本女性らしいが、大枚を払ってセックスしても、女性たちには次々に去られてしまったと、先のエリさんが話している。  約5年間で24億円だから、1年で約5億円、1日で140万円ぐらい使える。オレだったら何に使うだろう。貢ぐ相手はいないし、酒もそんなには飲み切れないし……、とりあえず貯金しておこうか。  貧乏が染みついた身には、空想の世界でも大金の使い道に困るのである。  さて、安倍晋三首相は、なんとしてでも特定秘密保護法を通すつもりである。民主党が修正案を出すと言っているのに無視して、“強行採決”する腹づもりのようだ。  だが、一部の新聞を除いて、この法案に反対を表明しているところは少ない。週刊誌などは、俺たちに国家機密など関係ないと言わんばかり、この問題に触れることもしないのが大半である。もはや、メディアの末期症状と言わないわけにはいかない。  ごく少ない「反対を表明している週刊誌」である朝日は、今週は「ツワネ原則」というものを引き合いに出し、特定秘密保護法がこの原則に違反しているかを報じている。これが今週の第1位だ!  ツワネ原則とは、秘密保護法制の作成の際にどこの国でも問題となる「安全保障のための秘密保護」と「知る権利の確保」という対立する2つの課題の両立を図るための原則のものである。 「例えば、ツワネ原則(第47)では『ジャーナリストや市民が秘密を入手し、公開しても罰せられるべきではない』と規定されているが、政府の法案は真逆だ。特定秘密保護法案では『ジャーナリストや市民が特定秘密を不当な方法で入手しようと共謀(相談)をしたり、教唆(そそのかし)をしたり、煽動(呼びかけ)をしだけでも懲役刑を科す』と規定されているのだ」(朝日)  ツワネ原則では「すべての秘密に接することができる独立した監視機関を置く」と定めているが、同法案にはどこにも明記されていない。  さらに同原則は「秘密の開示を求める手続きを定めなければならないとする。だが、政府案では秘密の有効期限は最大30年で解除され、国立公文書館に移されるが、内閣の承認さえあれば、永遠に封印できるという内容になっている。  しかも、この法案の担当大臣である森雅子担当相は「(ツワネ原則を)読んだことはないので、確認したい」というお粗末さである。 「内閣府の岡田広副大臣は、国会で特定秘密の提供を受けた国会議員がぶら下がり、飲食しながらの取材を受け、記者らに秘密を漏えいした場合、『最長で懲役5年、500万円以下の罰金が課せられる』という見解を示した。法案が成立すると、メディア、公務員だけでなく、国会議員すらも萎縮する危険性がある」(同)  なんとしてでもこの法案成立を阻止しなくてはならないのだが、残された時間は僅かである。日本よ、すべてのメディアよ、総決起せよ! そう叫ばずにはいられない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。

「次期会長はエビジョンイルの側近」NHKが安倍内閣の御用放送局へ?

coverpage1111.jpg「週刊ポスト」11月22日号
今週の注目記事 第1位「怪文書飛び交う『安倍NHK支配』意中の人物」 (「週刊ポスト」11月22日号) 第2位「ノーム・チョムスキー『メガバンクが破綻して世界金融危機がやってきます』」 (「週刊現代」11月23日号) 第3位「山本太郎 天皇『手紙テロ』の罪と罰」 (「週刊文春」11月14日号) 第4位「フジテレビはどうしてこうもダメになってしまったのか」 (「週刊ポスト」11月22日号) 第5位「高島屋でも成型肉!『ニセ和牛肉』はこうやって見分ける」 (「週刊新潮」11月14日号) 第6位「朝日新聞『エロい報告書』」 (「週刊文春」11月14日号) 第7位「本誌は特定秘密保護法案に反対します 原発関連の内部告発も厳罰化で隠蔽される」 (「週刊朝日」11月22日号)  特定秘密保護法案の審議が国会で始まったが、与野党ともに書いた原稿を読み上げるだけの危機感のなさには、あきれ果てるを通り越して恐怖感さえ覚える。  憲法第21条違反が明確で、言論表現の自由を抑圧して国民の知る権利にフタをしてしまうような重大な法律を決めようというのに、反対する国会議員にもメディアにも、本気で成立を阻止しようという気概が見えてこないのはどうしたことだろう。  週刊朝日の発売は火曜日であるが、都内のキオスクでは“堂々”と月曜日に売っているので、朝日が掲載している特定秘密保護法についての特集から紹介しよう。  特定秘密保護法ができれば、防衛や外交はもちろん、TPPの交渉内容や原発事故情報も“特定秘密”に指定されるのは明らかである。そうなれば、内部告発をしようと思っても厳罰の前に躊躇したり、取材者も「著しく不当な方法による取材行為」は処罰対象になり、著しいかどうかを判断するのは行政の長や官僚であるから、自主規制してしまうことが必ず起きてくる。  朝日はこの法案にはっきり反対を表明し、今号では「西山事件」で有名な元毎日新聞記者の西山太吉氏にインタビューして、この法案の危険性を語らせている。  西山事件とは、1971年の沖縄返還協定に関する外務省の“密約電文”が漏洩し、毎日新聞政治部の西山太吉記者と外務省女性事務官が国家公務員法違反で有罪となった事件である。  西山氏は、自民党政権には秘密保護法を提出する資格はないと、厳しく言及している。 「秘密保護法の細目の議論に入る前に、まず自民党の過去の情報犯罪を問題にすることが重要です。イラク戦争についてアメリカ政府は、『大量破壊兵器をつくっている』とデッチ上げて軍事介入したことを認めた。それに比べて日本は、アメリカからあれだけの資料が出てきても沖縄の密約を認めていない。いまだに都合が悪いものを全部隠している。嘘をついたら、つきっぱなしの状態です。だから民主党は新しい情報公開法をつくることを公約に掲げて政権交代し、2011年4月には法案を提出した。それなのに民主党は、その後、国会で努力を全くしなかった。官僚の猛反発で鳩山政権が潰れた後、自民党と大して変わらない民主党右派政権が秘密でも何でもない尖閣ビデオ流出問題を機に秘密保全法制の準備を始め、安倍政権の先鞭をつけてしまったのです。  空文に等しい情報公開法しかない中で、今回の秘密保護法が成立すると、沖縄密約の時と同じように非合法な国家の行為までもが次々と特定秘密に指定され、広がっていく。都合が悪い情報を隠し通す日本の現状をさらに悪化させ、民主主義が機能しなくなることは明らかです」  日本版NSCと特定秘密保護法が成立すれば、日本にはどうでもいい情報だけが溢れ、国民には何も知らされないままアメリカの言いなりに「集団的自衛権」行使ができる国に変容し、いつか来た道をたどることになりはしないか。心底心配である。  文春得意の朝日新聞バッシング。先日更迭された週刊朝日編集長のセクハラよりもエグい、社内の男女の醜聞である。これが今週の第6位。  舞台は大阪・中之島の朝日新聞大阪本社である。2009年春、広島総局勤務から次長待遇として写真部に戻ってきた40代の古田新太似のAデスクは、編集局に派遣されていた20代後半の契約社員、美脚自慢のメガネ美人B子さんと出会って入れあげ、デートをするたびに高価なものをプレゼントしたり、マンションの家賃まで負担してあげたのだそうだ。  結婚へ本気モードだったが、このB子さん、なかなかしたたかで、Aデスクだけではなく、同じ編集局のスポーツ部デスクCさんとも付き合い、こちらが本命だったという。  そしてB子さんから別れを切り出すと、Aデスクはこれまで貢いだ分を返せと要求した。  だが、逆にB子さんはAデスクのことを「ストーカー」として警察に届け出た。Aデスクのほうは、債務不存在確認の民事訴訟を起こすなど泥沼化したのである。  B子さんからはカネを返してもらうものの、Aデスクは、このことを会社に知られ、昨年春に富山総局の一記者として左遷されてしまうのだ。  そのA記者を富山総局前で直撃すると、意外にも事実関係を淡々と認めたという。 「裁判で決着したんで、もういいかなと思っています。B子さんは家賃も水増しした金額を私に払わせていたような性格なので。Cと不倫して私と二股かけていようが、事実を告げてくれたらよかったので『本当のことを言ってくれ』と何度もメールしたのに、彼女は逃げるばかりでしたね。まぁ、返ってきたパソコンの中に全て真実が詰まっていたので、調べるまでもなかったんですけど。彼女はスマートな方なんですけど、IT関係は弱いんでしょうね。(中略)  当初はCにも頭にきたけど、彼も娘が生まれたばかりで家庭を壊すつもりもなかったので、私は何も騒いでいません。富山はいいところ。食べ物もおいしいし、上司にも恵まれていい仕事をさせてもらってる。今は結果オーライかなと思っています。でも文春に書かれちゃったら次はどこに飛ばされるのかな……」  どこか哀れを誘うコメントである。朝日新聞記者がこう言う。 「朝日には社内不倫など乱れた男女関係の話が多い。週刊朝日のセクハラも起こるべくして起きた。今回の件も特に驚きませんね」  昔は「朝日文化人」なる言葉まであった朝日新聞記者だったが、昔日の面影すでになしのようだ。  さて、今週の第5位は新潮の記事。有名ホテルから料亭、デパートまで「偽装表示」が次々に明らかになっている問題である。  芝海老ではなくバナメイエビでした。九条ネギではなくそこらの普通のネギでした。車海老ではなくブラックタイガーでしたとなると、明らかに「偽装」ではなく「詐欺」だと思う。  奈良にある近鉄系の「奈良 万葉若草の宿 三笠」では和牛と称していた肉が、オーストラリア産の成型肉だったというのだ。店を怒るより、そんなものを食べさせられて満足していた客の舌の鈍感さが気になるが、成型肉とは、はて、どんなものなのか?  食の安全を考える会・野本健司代表によれば、成型肉とはこうだ。 「外国産牛のモモ肉などブロック状に細切れになった赤身の肉に、酵素添加物をまぶしてやわらかくし、型に入れ、結着剤で人工的に固めたもの」  米沢牛の10分の1程度の値段だから、店にとってはボロ儲けである。しかし、成型肉には安全性に問題ありだという。野本氏が指摘する。 「成型肉を焼いても、肉の内側に菌が残る可能性は排除できず、O-157が肉の中に残った状態で提供される恐れもある。だから成型肉の調理法はウエルダンしかありえないのに、店側がその危険性を理解せず、焼き加減の好みを客に尋ねてレアで出すことがある」  安いものには、それなりの理由があるのだ。では値段は張るが国産牛を食べたいと思ったら、どうすればいいのか? 店自体を識別する方法を、精肉店が教えてくれる。 「10年ほど前から、農水省は国産牛に個体識別制度を導入しました。畜産農家で牛が生まれると、生後すぐに1頭ずつナンバーが割り振られ、DNAが検体ごとに採取される。そして肉屋もレストランも、和牛を使うメニューを提供する以上、この識別番号を店頭に掲げないと商売ができなくなった」  個体識別番号を店に明示しているかどうか、店側に尋ねればいいというのだ。焼き肉屋でも壁に貼ってあるところも多くなってきたから、そういう店は安心できそうだが、それすら「偽装」だったら、どうしよう?  第4位は、テレビメディアについての特集。少し前までは「民放の絶対王者」といわれたフジテレビの凋落が激しいが、ポストはどうして「ダメになってしまったのか?」と、ストレートに疑問をぶつけている。 「82~93年に12年連続、04~10年に7年連続で、『視聴率三冠』(ゴールデンタイム、プライムタイム、全日)を獲得したが、昨年はテレ朝の躍進で3位に転落。さらに今年8月の平均視聴率では、『半沢直樹』を大ヒットさせたTBSに抜かれ、ついに4位に転落した」(ポスト)  振り向けばテレビ東京が迫ってきているのだ。今年の大みそかは早々と敗北宣言したような「報道番組」に内定したという。NHK『紅白』や日テレの『笑ってはいけない~』とは勝負しないようだ。  だが、より深刻なのは、フジがこれまで得意にしてきたバラエティやドラマに往年の輝きが見られないことだろう。その理由の一端は、亀山千広社長はまだ57歳と若く、フジ系列の番組制作会社の天下り社長たちが、亀山には文句を言わせないと先輩風を吹かせ、企画をゴリ押ししてくることだというのだ。 「そうした“上層部”から押し付けられるのは、大抵がバブル時代のトレンディードラマの焼き直しや、かつて視聴率を取った女優の再起用など『昔取った杵柄』ばかりで、新鮮味は皆無。これでは、視聴者に見捨てられても当然だろう。現場の混乱を招いているのは、ほかならぬ80年代以降の視聴率1位という栄光を築き上げた。“幹部”たちということだ」(同)  今年4月にフジを辞めてフリーに転身した長谷川豊アナウンサーはこう言っている。 「(中略)話題を次々に作ってきたフジテレビのはずですが、いろいろと叩かれ始めたためか、4~5年前からすっかりチャレンジ精神を失ってしまい、“ミスのない”番組作りを目指すようになってしまった。制作会社の持ち込み企画は保身のためか全部ボツになって、新しいものを受け入れなくなってしまったんです。そのボツ企画を、深夜枠で拾って成功してるのが今のテレ朝です」  かつて親しくしていた日テレの氏家齊一郎CEOは、私に、日テレがフジを抜いて成功した理由をこう話してくれた。 「オレは企画には口を出さないが、これだけはいつも言っている。オレがおもしろいと思う番組は作るな。オレがわからないものを作れ」  上の顔色をうかがって保身ばかり考えている現場にいいものができるはずはないこと、テレビでも雑誌でも同じである。  長きにわたってフジテレビを率いてきた日枝久会長が退くだけでも、フジの雰囲気は変わるのではないかと思うのだが。  さて、山本太郎参議院議員が10月30日に赤坂御苑で開かれた園遊会で天皇に手紙を渡したことについて、週刊誌の書き方は、みのもんた攻撃と同じように厳しいものがほとんどである。  文春は「手紙テロ」という表現を使い、新潮は「軽挙妄動のパフォーマンス、浅知恵に基づいた詭弁、有権者を欺くペテン、思考停止の風評妄信、そして大いなる無知」この五拍子揃ったのが山本氏だと酷評している。  この“事件”についてはどれも同工異曲だが、文春にやや分がありと見て、これを3位にした。  文春によれば秋晴れの下、約1,800人の出席者は穏やかに談笑しながら、天皇皇后や皇族のご到着を待っていたという。  その中に、明らかに周囲から浮いている山本太郎参議院議員がいた。皇族の到着直前、蝶ネクタイ姿の山本議員は宮内庁担当記者が集まる取材エリアのすぐ近くまでやってきた。そこは、巨人軍の長嶋茂雄氏や、プロスキーヤーの三浦雄一郎氏ら著名な招待客が並ぶ、いわばVIP席だった。  山本議員は長嶋さんから3~4人挟んだあたりに割り込もうとしたが、入り込めるようなスペースがなく、少しはみ出す状態になっていたのを宮内庁の職員が認め「他の場所へお願いします」といって移動させた。  それから数分後、天皇皇后が到着され、式部館長に先導されながら、両陛下が会場を歩き始められた。  そして、山本議員の前を天皇が横切ろうとした時、 「実は、お持ちしたものがありまして」 と山本議員が手紙を差し出したのだ。戸惑われたような表情の天皇は、その言葉に何度か頷かれ、そして侍従長に手紙を託し、軽く会釈をされてから再び歩み始められた。  手紙の内容は「巻紙に筆で書かれた手紙は<不躾にもお手紙を陛下にお渡しする無礼、お許しください>と始まり、福島の子供たちの健康被害や原発作業員の健康管理がなされていない実情を訴える内容だった」(文春)という。  内容はともかくとして、こうした行為は、山本議員の憲法違反行為で、辞職に値すると言わざるを得ない。即位の際、憲法を遵守すると宣言した天皇が一番当惑しているであろう。  議員は天皇に直訴するのではなく、国会で堂々と意見を述べ、安倍首相を追い詰めるべきである。これでは憲法軽視、議会制民主主義軽視といわれても致し方ないと、私は考える。  東日本大震災以来、福島県三春町で避難民の受け入れを行っている作家で僧侶の玄侑宗久氏は、山本参議院議員のことをこう批判している。 「そもそも山本さんは福島県に住んでいる人の立場で考えていないだろうと感じていました。福島県民で彼の政治活動に期待する人はあまりないと思います。彼の発言の多くは起こりうる最悪の想定をもとに繰り返されるわけですが、最悪の可能性を基準にしては、福島県には住んでいられないということが理解できていない。私は、皇室がこれまで放射能について言及してこなかったことに非常にありがたさを感じています。  天皇陛下は、震災後の夏、いつも通りに那須の御用邸に避暑に行かれ、いつも通りに御料牧場で取れた野菜、鶏、豚、羊を召し上がりました。一方、御用邸や皇居の放射能数値が公表されることはない。山本氏は、国民に心配をかけさせまいという陛下の気持ちを察することができない人物なのでしょう」  山本議員は辞職せずと言っているようだが、それならばパフォーマンスばかりを先行させるやり方ではなく、福島に住み着いて、そこから国会へ通うぐらいのパフォーマンスをするべきである。  現代の「世界の知性に聞く」シリーズが好きである。日本の週刊誌のよさというのは、死ぬまでSEX特集がある中に、こうした硬派記事もしっかり載っているところである。こういう週刊誌は、ほかの国にはないであろう。  今回は第5回。“世界最高の論客”といわれるノーム・チョムスキーMIT名誉教授の登場である。氏はメガバンクが破綻して、再び世界金融危機がやってくると語っている。 「もちろん、再び起きると思います。’08年秋の金融危機に対しては、その場凌ぎの解決策は講じられていますが、根本的な問題は、依然として解決されていないからです。  世界的金融危機の火蓋を切ったアメリカでは、銀行を規制する法案が議会を通過しましたが、ロビイストたちから徐々に骨抜きにされています。『ニューヨーク・タイムズ』によると、ロビイストたちが、金融規制を弱めるために、法案の一部を書き換えさせたそうです。このようなことは、ワシントンでは日常的に起きています。選挙という問題もあります。アメリカの選挙は莫大な企業献金に頼っており、議員は退職後の就職先も考えなくてはならないため、企業の要求をのむ行動をしてしまいます」  中国の軍事的脅威に対してはこう答えている。 「軍事的視点から見た場合、中国は何の脅威もありません。まだ『アメリカの足元にも及ばない』段階です。中国の目的は、交易路である自国周辺の海域をコントロールすることです。この海域は、日本や韓国、台湾、さらにはその背後にいるアメリカという“敵国”に囲まれているため、中国は防衛目的から、海域をコントロールしたいと考えているのです。一方、アメリカは、中国の海域に自由にアクセスしてコントロールしたいと考えています。  しかし、それは不均衡なことではないでしょうか。カリフォルニア沖では、中国沖で起きているようなもめ事は起きていないのですから。  数年前、米中間で対立が起きた時のこと。アメリカは空母ジョージ・ワシントンを中国近海に送りましたが、中国側の主張によれば、空母には北京を攻撃できる核ミサイルが搭載されていました。アメリカは当然そうする権利があると考えていたのです。しかし、もし逆に、中国がワシントンを攻撃するような核ミサイルを搭載した空母をカリフォルニア沖に配備したとしたら、アメリカはどう対応するでしょうか? おそらく戦争を起こすでしょう。このように、アメリカには非常に根強い帝国主義的傲慢さがあるのです」  アベノミクスについては、壮大な実験をやっていると見てはいるが、成功するか失敗するかはまだよく見えてこないと語っている。  今週の第1位は、メディア支配を目指す安倍首相が、NHKを手中に収めようとしているというポストの記事を推す。  NHK会長人事は経営委員が会長を任命し、国会で同意を得た上で首相が任命するのだが、安倍首相はその経営委員たちを自分の息のかかった人間にして、NHK会長に自分の意のままに動く人物を据えようとしているというのである。 「安倍政権が10月25日、国会に提示したNHKの経営委員人事案は、安倍氏と会談したばかりの作家・百田尚樹氏、安倍応援団の代表格である保守派の評論家・長谷川三千子氏、そして安倍氏の元家庭教師だった日本たばこ産業(JT)顧問といった、首相に近い面々。安倍支配が始まったと、NHK局内では早くも悲鳴が上がっている」(ポスト)  すでに安倍政権との接近を示すことが起きていたという。 「10月5日に放送されたNHKスペシャル『ドキュメント消費増税 安倍政権2か月の攻防』の冒頭は、『NHKのカメラが、今回初めて総理大臣執務室に入りました』で始まる。安倍首相がどのような覚悟と男気を持って決断したかが描かれた番組だ」(同)  社内から「NHKは政権の広報機関でしかない」という声が上がっているという。  ポストによれば、安倍首相は第一次安倍政権はメディアの偏向報道に潰されたという思いが強く、特にNHKと朝日新聞が最大の天敵だそうだ。  今の松本正之会長の「公平・公正」方針が気に入らないようだ。では誰を据えたいのか?  NHK問題を取材するジャーナリストの町田徹氏がこう言っている。 「NHKインターナショナル経営特別主幹の諸星衛氏を推す声が強まっています。諸星氏は、NHK政治部記者出身で、海老沢勝二元会長の側近としても知られた人物です。実は彼は、当時官房副長官だった安倍氏らが従軍慰安婦問題などを扱ったNHKの番組内容に対する政治圧力を疑われた『番組改変問題』で、当時理事として『政治圧力ではなかった』と火消しに回った中心人物。安倍氏にとっては、“自分のために汗をかいてくれた”功労者で適任と考えておかしくない」  よく知られているようにNHKの予算は国会での承認が必要だから、そのためにNHKが政治に弱いというのは定説である。だが、この安倍首相のゴリ押しが通れば、NHKは安倍内閣の御用放送局となり、さらに政権ベッタリの大本営発表を垂れ流すことになる。  「国民には、政権にとって都合の悪いことは何も知らせるな」が安倍首相の“国家観”であること間違いない。やれやれである! (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 

“ご意見番”テリー伊藤に愛人報道「関係は20年以上」「みんな知ってる」

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「週刊文春」11月7日号 中吊広告より
今週の注目記事 第1位「みのもんた『バカヤロー!』会見の大嘘」 (「週刊文春」11月7日号) 第2位「テリー伊藤『カネと愛人』」 (「週刊文春」11月7日号) 第3位「私を塀の中に落としたバカラ台の悪魔」 (「週刊新潮」11月7日号) 第4位「日本版NSC(国家安全保障会議)の大愚作 機密情報を制するのは外務省か」 (「サンデー毎日」11月17日号) 第5位「天安門爆発!習近平体制はもうボロボロです」 (「週刊現代」11月16日号) 第6位「巨人エース内海が『女性問題』で脅されていた」 (「週刊文春」11月7日号)  私は由緒正しい親子2代の巨人ファンだから言わせもらうが、日本シリーズで楽天が勝てたのは、原巨人軍監督の最低・最悪の采配があったからである。  それがはっきり出たのは第7戦であった。第3戦に先発して2回途中で4失点・降板した杉内を、最も大事な試合で再び先発に起用したことである。  短期決戦では、調子の悪い選手が復調することはない。阿部慎之助、坂本勇人を見ればわかるはずだ。楽天の田中を打ち崩して勢いに乗る巨人だし、投手陣は充実しているのだから、一人1回ずつ投げさせてもいいはずなのに、一番出来の悪い投手を先発させ、早々と先取点を取られたにもかかわらず、交代させなかった原監督の大ボーンヘッドは、巨人ファンにとって“万死に値する”。  巨人9連覇の大監督・川上哲治は草葉の陰で嘆いていることであろう。巨人のフロントは選手の首切りをする前に、原監督を真っ先に切るべきである。  だらしない選手が多かった中で、エースの内海哲也はそれなりに頑張った。だが、文春では、その内海にシリーズ初戦の前日、こんな動きがあったと報じている。これが今週の6位。  読売新聞関係者が絶対匿名を条件に、こう語っている。 「読売グループの法務部長らが内海の女性関係のあるトラブルを相談するため、読売新聞の警視庁担当者のフォローを得て、密かに警視庁を訪れたのです。発端は広島のキャバクラ嬢との過去の交際トラブルだったそうです。まず、昨年の開幕前にこの女性のオトコを名乗る人物が内海に接触をして脅してきた。そこで内海はある知人にこの件の解決を依頼。知人は内海から百万円を受け取って広島に行き、話を付けてきた。この件で、内海は知人に対して直筆の礼状を渡しています。一枚の紙に走り書きのような文字で事の経緯などを記し、最後に自分のサインを書いたものです。しかし、ここから話が拗れ、謝礼を期待していた知人との関係が悪化、今年になって、礼状をネタにした次なるトラブルへと発展してしまったのです」  ここで問題になったのは、内海がトラブルの解決を依頼した知人というのが、山川一郎(仮名)という元暴力団員だったことだ。また、トラブルになった女性は、元山口組幹部の関係者の紹介だったという。  読売巨人軍側は、内海が山川らと会食していた事実があったことを認めた上で、内海が山川から恐喝を受けた事実は一切なく、第三者から恐喝を受けているという事実も一切ないと答えている。  これを読んで、昨年話題になった原辰徳監督の女性問題を思い出した。巨人は球界の紳士たれ、という言葉を覚えている選手などいないのだろうな。  10月28日に北京の中心にある天安門広場で起こった自動車爆破テロは、大きな衝撃を習近平体制に与えたと現代が報じている。  乗っていたウイグル族の実行犯3人を含む5人が死亡し、付近を歩いていた観光客ら40人が負傷するという惨事となった。  ウイグル族は、中国西端の新彊ウイグル自治区に住む、人口約1,100万人の少数民族。敬虔なイスラム教徒だが、中国からの独立志向が強いため、長年にわたって中国政府と対立を繰り返してきた。  現代によれば、新彊ウイグル自治区では、習近平総書記が国家主席に就任した今年3月以降、報道されているだけでも、10人以上の死者を出す事件が3度も起こっているという。  獅子身中の虫であるウイグル民族を弾圧するために、習近平はこんな作戦を考えているというのである。  ウイグル民族の中国からの分離独立を組織する「世界ウイグル会議」副総裁のイリハム・マハムティ氏はこう語る。 「第一に、ウイグルの農民の土地を奪い、その土地を、たっぷり国から手当をもらって移住してきた漢民族に引き渡す。第二に、土地を奪われて生活苦に喘ぐようになったウイグルの子供たちを、学習と就業の機会を与えるという口実で、中国の農村部に移住させる。そうやって、現在の1100万人を500万人にまで半減させようとしています。そうした上で、残った住民に徹底的な弾圧を加え、ウイグル人を羊のように黙らせるという狙いなのです」  習近平総書記にとって、新彊ウイグルは、少数民族問題であると同時に、資源問題、そして地域の覇権を取ることでもあるのだというが、ロシアがチェチェンに対して行った暴挙がウイグルに対して再び繰り返される恐れがあるようだ。  現代の中国情報は貴重なものである。週刊誌の中では数少ない読むべき内容のあるものだと、私は思っている。  特定秘密保護法案とセットになっている日本版NSC(国家安全保障会議)だが、この問題を報じる週刊誌のなんと少ないことか。こうした国の命運を決めかねない重要事項に対して、あまりにも週刊誌は鈍感である。  数少ないNSC問題を、毎日が報じているので取り上げた。 「増長と暴走の止まらない日本と、有効な制御策」  こうしたタイトルのリポートが9月上旬、米国防総省の中枢に届いたという。  安倍首相が靖国参拝をするために周囲とどんな協議しているのか、首相官邸でどのような会話が交わされているのかが書かれているものだという。  文責は米国国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA)の連名。オバマ米大統領のブレーン機関関係者が、概要をこう語っている。 「堂々とスパイが潜り込んでいるとは思えません。何らかの手段で、通信を傍受していたとみるのが自然でしょう」  これは、日本の官邸で繰り広げられていた打ち合わせが、米国諜報機関に盗聴された可能性がある“衝撃証言”だというのである。  英紙「ガーディアン」などによると、米NSAは2006年頃、同盟国を含む世界の指導者35人の電話を盗聴し、10年には80都市以上で通信を傍受していたと報じている。ドイツのメルケル首相がオバマ大統領に事の真偽を問い、オバマが「知らされてなかった」と謝罪する始末である。  日本を盗聴することなど、アメリカにとっては容易いことであろう。  アメリカの真意は、安倍首相が靖国神社へ参拝することによって、中国との関係がこれ以上悪化するのを避けたい思いがあるからであろう。  毎日はこう書いている。 「米国は『中・韓と同じように靖国神社を“軍国主義の象徴”と捉えている』(外務省関係者)  10月3日、日米安全保障協議委員会のため来日したケリー氏とヘーゲル国防長官は靖国神社に見向きもせず、安倍首相と面会する前に、千鳥ヶ淵戦没者墓苑へ足を運んだ。別の外務省幹部が頭を抱える。『参拝は事前に米国側が伝えてきた。しかし、一方的だったのでウチが止められる余地はありませんでした。安倍首相の側近からは「米国がはっきりと反対のメッセージを出してきた以上、靖国カードは当面切れなくなった。外務省の責任だ」と散々ドヤされましたよ』」  そんな米国の意向を無視するかのように、安倍首相は日本版NSCを11月下旬に関連法案を可決成立させ、年内にも発足する見通しだという。  NSC事務局トップである国家安全保障局長のポスト争奪戦も激しいようだ。現段階でリードしているのは外務省とされる。安倍首相の外交ブレーンである谷内正太郎内閣官房参与がそれである。防衛省幹部は、その意義をこう話す。 「そもそもNSCは、外務省が他省庁のネットワークや権益を組み込んで、活動を拡大するような組織です。それはもはや“新・外務省”“外務省の特殊部隊”と言っていいレベル。そこに、谷内氏が下馬評どおり事務方トップに君臨すれば、機能低下が指摘されて久しい外務省の完全復権を意味するのも同然です」  しかし、軍事ジャーナリスト神浦元彰氏は、NSCができても軍事情報はダダ漏れになると指摘している。  確かに今年5月、元米中央情報局(CIA)職員で、元米国家安全保障局(NSA)勤務経験もあったエドワード・スノーデン氏が、NSAの情報収集をメディアに告発したし、 2010年11月には、内部告発サイト「ウィキリークス」に米国の機密文書が公開された。  漏えいしたのは、陸軍上等兵のブラッドリー・マニング被告であった。今年8月の米軍事法廷で、被告には35年の禁固刑が言い渡されたが、軍や警察官の機密漏洩罪を厳しくしても、高い知識やモラルを持って、国民の不利益になる情報を公にする人間は後を絶たないはずである。  だが、翻って日本を見た場合、公務員はもちろんメディアにいる人間たちに、それほどの良識と実行力を持った者がいるのか。特定秘密保護法ができ、日本版NSCができれば、日本だけが情報鎖国になってしまう恐れは十分あるはずである。  スリルは賭けた金額に比例する。ギャンブル好きには有名な言葉だが、国内シェア3位の製紙メーカー、大王製紙の井川意高前会長(49)は、さぞかし最高のスリルを味わったことだろう。新潮のこの記事が今週の第3位。  彼が東京地検特捜部に逮捕されたのは、2011年11月22日のことだった。  その後の裁判で、カジノの借金を返済するために関連会社7社から計55億3,000万円を不正に借り入れて損害を与えたという会社法違反(特別背任)の罪に問われ、最高裁は今年6月、井川前会長の上告を棄却し、懲役4年の実刑判決が確定した。  彼は今、栃木県の「喜連川社会復帰促進センター」にいるという。  彼の独占手記を新潮が掲載している。よくもまあ書く気になったと思うが、書き方は淡々としている。  彼が国内の違法カジノに顔を出すようになったのは、六本木のクラブで働くママの紹介だという。  それから裏カジノに誘われ、気が付けば数カ月で8億円も負けていたことになっていた。それからしばらくはカジノから遠ざかっていたが、バカラ漬けになるマカオを訪れたのは06年からだった。  彼は集中力が削がれるので、バカラの最中には酒を一滴も飲まない。アドレナリンが出ているから、食欲もあまりなく、サンドウィッチやスパゲッティなどを口にするぐらいだったという。ギャンブルとは臨死体験だ、とも言っている。 「勝てば返し、負ければ借りるを繰り返した揚げ句、11年の3月には、資産管理会社と関連会社を併せて借金総額は50億円に膨れ上がっていた」というからすごい。  遅くとも関連会社が中間決算を迎える9月までには、20億円の借金をなんとか返さねばならなかったそうだ。 「私は主戦場をマカオからシンガポールに移す必要に迫られました。(中略)ここは1回に賭けられる上限が、マカオの1.5倍、3000万円だったからです」  早く取り戻さねばならないと、毎週末、シンガポールに向かったという。  一気に挽回しようとし、3億円からバカラをスタートした。しかし彼のチップはみるみるうちに減り続け、最後には2万5,000シンガポールドル(約150万円)のチップ1枚だけになってしまった。しかしそこから4時間余りの間連勝につぐ連勝で、150万円から一気に22億円まで盛り返したという。  しかし「最後の最後までバクチを打ってしまう私の性格に加え、勝ち続けた高揚感も手伝って、次に倍の40億円に増やすことができれば、即座に借金を返済できると考えてしまったのです。結局のところ、すべてのチップを失うことになってしまいました」  ギャンブルで、カネはもちろん社会的な地位も名声もすべて失った彼のこれからは苦難の道であろう。  だが、こんなケースがあるにもかかわらず、日本にカジノを作ろうという連中が、東京五輪を当て込んで動いているというのだ。  同じ新潮によれば、10月23日に超党派の国会議員で組織する国際観光産業振興議員連盟(通称カジノ議連)が幹事会を開催し、11月にも総会を開いて「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(カジノ基本法案)を、今国会に提出することを確認したというのである。  議連の中心メンバー柿沢未途代議士が、こう語る。 「シンガポールはカジノを中心とした統合型リゾートを2つ作ったら、海外からの観光客が増え、経済成長につながりました。もし東京の臨海部に統合型リゾートを建設すれば、売上げにして5000億円以上のポテンシャルがあると言われています。わが国も成長戦略の一環として早期実現を図るべきです」  カジノや覚せい剤特区を作って、廃人をどんどん増やせばいい。井川のような人間をこれ以上作ってどうする、阿呆! ほかにやることないのか。  みのもんたの息子スキャンダルに続いて、今度はやはりテレビで“ご意見番”として正論を吐いているテリー伊藤の女性問題が、文春によって発覚した。これが今週の第2位。  テリーが代表を務めるテレビ番組制作会社・ロコモーション関係者が語る。 「テリーさんは奥さんとは長らく別居状態にあると聞いています。この女性は、“第二夫人”と呼ばれるAさんですよ。Aさんは会社員で五十代。テリーさんとAさんとの関係は長い。その付き合いは、もう二十年近くなるはずです」  お次はAさんの知人である。 「いわゆる不倫関係ですよね。二人が出会ったのはAさんが三十代の頃。テリーは一目で彼女のことが気に入って『好きだよ、マジだよ、本気だよ』と口説いたのです。Aさんも『面白い人』とテリーを気に入り、ゾッコンになった。出会った当初、テリーはAさんの家に入り浸っていた。テリーは“Aちゃんへfromテリーwith love”という、傍から見ると歯の浮くようなメッセージを送ってくることもあった」  テリーはもともと演出家として『天才たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)や『浅草橋ヤング洋品店』(テレビ東京系)などの人気番組を手がけてきた。90年代後半からは演出家では飽き足らなくなってきたのか、タレント活動やコメンテーターをやり始める。  みの同様、“正義面”して政治や芸能人のスキャンダルを断罪していたが、自分がその立場になったらどうするのかが見物である。  この不倫関係、テリーの周囲では有名な話で、私も、テリーとかつて一緒に仕事をしたことがある人間からも、Aさんの姉である某作家からも聞いていた。  Aさんの知人がため息をつきながら、こう語る。 「二十年近く不倫関係のまま、Aさんは今も独身。以前は頻繁に会っていたのに、最近は不定期に会うだけだそう。周りからすれば、奥さんとの別居も長いわけですし、テリーにはケジメをつけて欲しい。何しろAさんは三十から四十代の女盛りを全てテリーに捧げたんですから……」  さて、テリーはどう答えるのか? 返答次第ではみのの二の舞になり、コメンテーターの座も危うくなる。  ところがAさんとの関係はと聞かれて、普通の友達ですよと答えたが、最近会っている写真を見せられると、その後はしどろもどろ。 「テリー『あーっ! あれ、それ……。デートじゃないよ。どここれ? ああ、そうだ彼女の飼っている犬が死んでさ……』 ──彼女の犬が死んだ? テリー『いや、全然関係ないと思う(笑)。これ、どこかもわかんないんだよッ。女友達ですよ』」  妻とは別居もしていない、Hも何年もしてないと逃げているが、これではこれから、芸能人の不倫問題にはコメントしづらくなるのは必定だろう。  潔く認めないのは、まだテレビにしがみつきたいからなのだろう。こんな男と袖すりあった女性が哀れではある。  今週の第1位は、まだまだ続く「みのもんた騒動」。みのが記者会見して『みのもんたの朝ズバッ!』(TBS系)などを降板すると言ったが、週刊誌は「まだ許さへんで!」と詰め寄っている。  ポストを除いては、各誌相当なページを割いている。中でも文春は「独占対決120分」、毎日は牧太郎元サンデー毎日編集長を担ぎ出し、みののインタビューを掲載している。  毎日のインタビューにも読みどころは多々あるが、文春の切り口に「まいった!」とばかりにインタビューに応じているほうが内容的に一枚上だと思い、こちらを取り上げた。  可哀想なのは現代で、取材をOKしたのに、「それは僕が最初に聞いていた趣旨と違うよ」と、会ったとたんみのから断られてしまったのである。 「資産のこと、お子さんのことなど、みのさんにとって不利な質問もすることになると思います」と切り出した瞬間、みのは無表情にこう言ったそうだ。 「そういうつもりならば、ここから先はマネージャーと話したほうがいいと思いますよ。そういう(批判を含む)趣旨でということなら、お断りするのが筋ですから」  しかし、毎日のインタビューでもこう答えているのだ。 「牧『会社名義のマンションにして住まわせている、都心の一等地に2億円の宅地を買い与えた、という報道もあったけど』 みの『これはきちんとお金を取ってます。マンションは空き部屋に入れて適正な家賃をもらい、土地は次男名義の貯金から支払いを受けました。しかも競売物件でそんな値段じゃありません。税務署はそんな甘いところじゃないです。きちんとした商取引じゃなければ通りません』 牧『倅さんをテレビ局にコネで入社させたんじゃないかという思いがあった。実際どうなの?』 みの『長男は元々アナウンサー志望でTBSを受けましたがダメで、一般職に切り替えて採用されました。でも、次男の場合は『どうしてもテレビ局へ行きたい、スポーツ関係の仕事がしたい』と言うので、日本テレビのさる方にお願いをした……これは事実です』」  要は、みのは現代には話したくなかったか、虫の居所が悪かったのであろう。文春には思いの丈をぶちまけている。 「いったいどこまで僕の人格否定をすれば気が済むんですか。次男の事件だけならまだしも、私の人品骨柄、収入まで全否定していますよ。もはや“人格否定”ではなく“存在否定”です。私はこの世から消えていなくなればいいんですか。文春さん、なんでここまで書かれなきゃいけないのか教えて下さいよ。普通、何かを論じる場合には“寸止め”をするじゃないですか」  よほど文春に書かれたことが堪えたと見え、こう続ける。 「会見でも語りましたが、活字の批判が厳しくなって、辞めざるをえないような風潮になってきた。(中略)特にひどかったのが文春さん。最初の事件、これは仕方がない。(中略)で、最新号の『みのもんたの品格』、あれが決定的でした。記事に書かれてあるように、そんなに僕は品がないのか、と思い、正直ショックを受けました。あのタイトル、やられたなと思いましたね」  次男には厳しくしてきたと記者会見でも話したが、ここでもこう答えている。 「次男には厳しすぎたくらいだ、と思ってます。ただ、しっかり者の長女やお兄ちゃんがいて、末っ子の次男はヤンチャだったけど、どうしても可愛いんだよね。(中略)僕は命がけでやってきた、一番大事な報道キャスターを辞めたんですから。今でも報道キャスターをやりたいと思っています。いつかまた絶対に、その場所に戻ってくるつもりです」  当人はここへきても「報道バラエティ番組のご意見番」程度ではなく「報道キャスター」だと思っているようである。みのはバラエティ番組は降板しないと強気だが、週刊新潮によれば、その席も危ういというのだ。  日本テレビの幹部社員によれば、 「会見でみのが慰留されたと語った、読売テレビ制作の『秘密のケンミンSHOW』も、スポンサーからの苦情で、これ以上続けるのは難しい。すでに局内では、来年3月までで打ち切るか、大幅にリニューアルすることが内定しています」  新潮はこう結んでいる。 「総理と食事をしたと自慢し、我が世の春を謳歌できなければ、報道になど価値を見出さないのが、みののみのたる所以だろう。もはや八方塞がりでも、方々積み残した思いにとらわれ、成仏は遠そうである」  このあたりで、みのもんた騒動は打ち切りにしたらどうだろう。食傷気味でゲップが出る。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。