エグすぎる! 民主党代表選の勝敗を左右した、青木愛不倫報道

motoki0915.jpg
「週刊文春」9月16日号 中吊り広告より
●第59回(9月8日~9月14日発売号より) 第1位 「スクープ入手!テレビ局が封印した小沢一郎と青木愛『京都の密会映像』」(「週刊文春」9月16日号) 同1位 「ご寵愛No.1の小沢ガールズ『青木愛代議士』が偽名の男と『不倫お泊まり』デート」(「週刊新潮」9月16日号) 第2位 「独占 村木厚子元厚生労働省局長が激白『検察は欲深き者...』」(「週刊朝日」9月24日号) 第3位 「ゴマすりコメンテーター大谷昭宏がもらった『講演料50万円』」(「週刊文春」9月16日号)  3位は、小品ながらピリッとした記事。代表選挙中は、テレビ嫌いの小沢一郎氏も、一局一回だけという条件で似合わない笑顔で出演していたが、その中には多くの「小沢氏の気持ちを忖度する『ゴマすりコメンテーター』が増殖していた!」(文春)ようだ。  中でも、9月3日の『スーパーモーニング』(テレビ朝日系)に出ていた、山口一臣『週刊朝日』編集長、大谷昭宏氏、三反園訓氏が挙げられている。山口編集長は、小沢と俳優・菅原文太の小沢ヨイショ対談をやり、三反園氏は、政治部記者時代から小沢氏に近く、7月の参議院選挙に出るのではと噂された人だから、という根拠。やや八つ当たり気味だが、大谷氏は、「〇七年八月『小沢一郎政治塾』で講演し、五十万円の謝礼を受けとっている」(文春)という理由だ。  金額に驚くが、大谷氏はこう釈明している。「後援会活動、選挙運動にかかわる催しは拒否しているが、勉強会などには参加している。講演料については他の講演会と同様の基準で受領している。破格の金額や無償のほうが利益供与につながる」  講演一回が50万円。それが破格な額ではないという感覚に、疑問を感じるのは私だけではないだろう。大谷氏が敬していたノンフィクション作家の本田靖春さんは、生涯社会部記者でありたいと言っていた。彼は取材の時、相手が出したコーヒーにも口を付けなかったほど、自分を厳しく律していたのだ。大谷氏の、元社会部記者という肩書きが泣きはしないか。  第2位は、今月10日に、無罪判決を勝ち取った村木厚子元厚生労働省局長のインタビューである。  「朝日」は当初からこれは冤罪であると主張し、取材を重ねてきた。見事な週刊誌の功績として記憶されるに違いない。  1年以上にも及ぶ検察との闘いは、村木氏にとってどんなものだったかという問いに、こう答えている。 「長くもあり、短くもありました。無実であることは自分が一番知っていましたが、早い段階で周囲の人間が『信じている』と言ってくれたことは大きかった。検察は必要な組織ですし、人間のやることだから、絶対に間違えないということはありえない。ただ、もっと丁寧に捜査してほしかった。今は、二度とこうしたことが起こらないよう、問題点を自らの手で検証してほしいと思っています」  次のページには、民主党の代表選が佳境になった時期に、最高裁から上告を棄却する決定を下された鈴木宗男氏がインタビューに答えている。 「私の『心友』の佐藤優さんがこんなことを言っていますね。村木厚子さんの無罪判決が出て検察批判の声が高まるのを恐れ、先手を打ってやったのではと。(中略)私が収監されることで、外交機密費の不正使用などへの追及がゆるみ、喜んでいるのは外務官僚たちだとね」  鈴木氏は熱烈な小沢支持だったが、この時期に最高裁がこうした決定を下したことに、ある強い「意志」を感じる。  次に触れる、小沢氏と青木愛代議士の密愛写真の流失や、同じ青木代議士と小沢氏の政策秘書との「不倫お泊まり」報道にも、肌がゾクッとするような陰湿なものを感じてならない。  民主党の代表選が終わり、新聞の予想通り、菅直人氏が党員、サポーター票を大量に獲得して、代表に選ばれた。  菅729票、小沢491票。これだけを見れば大差だが、国会議員票では、412対400と、6人の差でしかない。  なぜ、党員、サポーター票で大差がついたのか。ポストが書いているように、「大新聞も官邸も常軌を逸している『小沢嫌い』ここに極まれり!」と、読売新聞を筆頭に、大新聞の、小沢を総理にしてはならないという世論作りが功を奏したのだろう。そうでなければ、これほどの大差がつくはずがない。  その上、9日発売の「文春」が「スクープ入手! テレビ局が封印した小沢一郎と青木愛『京都の密会映像』」と謳って、二人が手を組んでいるかのような意味深な写真と記事を掲載した。  だが不思議なことに、この記事にはどこのテレビ局が撮影したか書いていないのだ。  「新潮」も同じ情報源ではないかと思われるが、青木代議士が茨城県の水戸駅近くのホテルで小沢氏の政策秘書と不倫していると報じた。おまけにこの秘書氏、代表選の票固めに地方を回っているはずなのに、一日に何時間もパチンコをやっている姿まで撮られている。  一連の報道が、「朝日」のように「謀略」ではないかと疑うのは当然だろう。それも、「朝日」によれば、流れたのは、小沢嫌いの読売系列、日本テレビの映像だというのだ。 「その映像は8月17日の同局のニュース番組『news every.』で放送されました。しかし、この番組では青木氏が現れた場面は使われていない。あまりに微妙な時期の微妙な映像だったため、上層部の判断でお蔵入りしたと言われています」(朝日)  その幻だったはずの素材映像が、党員・サポーター票の締め切り直前の微妙な時期に流失し、報道されたのだ。  誰が流したかは分からないが、意図ははっきりしている。そして、代表選で菅氏が圧勝したのは、党員・サポーター票で大量リードしたからだ。  市民派対剛腕対決と言われた今回の代表選だが、情報戦で勝利したのは意外にも市民派陣営だった。この代表選が新たな小沢の権力闘争の始まりになる。そんな嫌な予感がしてならない後味の悪い結末だったが、大きな影響を与えたであろう二誌の記事を同率1位とする。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
政権交代のシナリオ―「新しい日本」をつくるために バッチバチ。 amazon_associate_logo.jpg
郵便不正事件 村木元厚生労働省局長"無罪"で検察はどう責任を取る? 麻酔なしで腕をナイフで切られる以上の痛さ! 小錦が明かした男性不妊治療の実情 慈善事業なのに要風俗営業認可 セックスボランティアの厳しい現状

郵便不正事件 村木元厚生労働省局長"無罪"で検察はどう責任を取る?

motoki0906.jpg
「週刊朝日」9月17日号より
●第58回(8月31日~9月7日発売号より) 第1位 「村木厚子・元厚生労働省局長 いよいよ無罪へ」(「週刊朝日」9月17日号) 第2位 「独占120分インタビュー 菅原文太が聞く永田町の仁義なき戦い」(「週刊朝日」9月17日号) 第3位 「『山本モナ』結婚引退宣言に『たけし』が怒った!」(「週刊新潮」9月9日号) 「『大槻教授』に宣戦布告された怪しい『アグネス・チャン』」(「週刊新潮」9月9日号) 「沢尻エリカCNNサイトで『ウソ泣き』暴露の内幕」(「週刊朝日」9月17日号)  土曜日(9月4日)朝、われわれの業界では有名人だった親友・猪坂豊一さんが、2カ月近くの入院の末、亡くなった。マスコミ業界はもちろんのこと、大使館にもすごい人脈を持っていた人で、ロシアを始め多くの国の大使には、アポなしでいつでも会えた。外務省にも、これほどの人間関係を持っている人間はいない。享年64歳。惜しい人を亡くしてしまった。  今週は、腹の立つ芸能人の記事ばかりを集めて書こうと思ったが、小粒な話ばかりなので、まとめて3本を第3位にした。  沢尻エリカほど腹の立つタレントはいないと思っている。「別に~」事件などはどうでもいいが、その後の生き方が無様である。今回は、米CNNが運営する情報サイトで、「別に~」への謝罪は「ウソ泣き」だったと暴露した。歌った曲が連続でオリコンで1位になったそうだが、歌謡曲みたいで好きじゃなかったと「応援してくれたファンまでバカにする始末」(朝日)。とうに賞味期限の切れた半人前のタレントは、無視するに限る。  ユニセフ親善大使という肩書をもった元(?)歌手・アグネス・チャンの「怪しいビジネス」におかしいと声を上げたのは、早稲田大学の大槻義彦名誉教授。自身のブログに、「アグネス・チャンとパワーストーン業者の深いつながりがあるという疑惑」と書いて、そこで販売している「風水パワーストーン」は霊感商法そのものだと批判する。また、「五色霊芝」は、その辺に生える「マンネンタケ」で、貧血やガンに効くというのは、薬事法に抵触する可能性があると指摘したのだ。 「彼女がやっているのは、オカルト集団が壺や掛け軸を売りつけるのと同じ霊感商法です」(大槻名誉教授)  しかも、アグネスの夫で、「チャンズ」の社長・金子力氏は、「すべて私の管理不行届」と平謝り。「新潮」の書いているように、即刻、「ユニセフ親善大使」の肩書は返上せよ。だいぶ前に、某月刊誌でアグネスの講演料のことを書いたとき、社長にまで直訴して、誌面で大々的なお詫びをさせたことがある。講演料なしでボランティアでやっているのを、多額の講演料をもらっていると書いたのならお詫びは当然だが、ハッキリ額は覚えていないが、30万円を50万円と書いたに過ぎない。だが、そのお詫びの仕方が大げさすぎると、社長の逆鱗に触れ、その雑誌はお取り潰しになってしまった。  モナのことなどどうでもいいが、たけしが怒っているというので読んでみた。その理由は、モナが結婚して引退すると言ったことに起因する。 「モナちゃんだってよ、ウチにまだだいぶ借金残ってんじゃないの?(中略)何たって2回も仕事降ろされてるわけだしな。(中略)カミさんが借金を残して引退したいってんなら、ダンナが代わりに借金返せっての!」(たけしの親しい知人が代弁)  モナの男好きはビョーキの域に達しているのではないか。大方の見方は、すぐ別れるというもののようだ。まあ、たけしも人間を見る目がなかったということで、諦めるしかないんじゃないのかね。  14日の代表選に向けて、菅と小沢の舌戦はヒートアップしているが、どちらが勝つかについても、週刊誌対新聞の戦争の様相を呈してきた。新聞は、「民主党代表にふさわしいのは? 菅氏66% 小沢氏18%」(読売新聞9月6日朝刊)と、世論は菅を支持しているとしているようだが、週刊誌のほとんどは、「とうとう小沢総理」(現代)と、小沢楽勝ムードである。  さらに新聞のいけないところは、見出しと内容が違いすぎるのだ。よく読むと、日本経済をどちらが立て直せるかという質問には、菅37%、小沢36%。政治主導の実現では、菅39%、小沢43%。ねじれ国会を乗り切ることができるのは、菅37%、小沢32%と、ほぼ拮抗しているのだ。  内容は大同小異なので、小沢のインタビュアーに「仁義なき戦い」の広能昌三役で知られる俳優の菅原文太を起用した、朝日を選んだ。120分も聞いたわりには中身はごく薄い水割り程度だが、小沢の目指しているのは、鳩山や菅と違って、小さな政府だということが分かる。 「約30兆円ある政策的予算(裁量的予算)も、介護や生活保護などをすべて地方に任せてしまえば必ずコストダウンできる。それは、他の政策実現に使える財源が生まれるということです。地方にできることを地方に任せれば、いま国でやっている仕事の半分以上はなくなります」(小沢)  「ポスト」の「小沢一郎が7年前から書き進めていた『新日本改造計画』仰天の500頁」と併せて読むと、小沢のやりたいことの(できることではない)幾分かは分かろうというものだ。  「朝日」の「菅VS.小沢『私はこちらを支持する』で、森永卓郎氏、佐藤優氏、岸博幸氏、孫崎享氏が、菅よりも小沢に期待している。私も小沢有利と読んではいるが、その後が怖いというのも本音だ。  さて、郵便不正事件で逮捕・起訴された村木厚子元厚生労働省局長の判決が、9月10日に下される。「朝日」は、事件当初から、大阪地検の強引な捜査のやり方を批判し、数々の重要証言を取材してきた。  9月7日には、緊急出版として『私は無実です 検察と闘った厚労省官僚 村木厚子の445日』(朝日新聞出版)を出す。  この事件は、政権交代目前だった民主党に狙いを定めて、東京地検が小沢一郎、大阪地検が副代表の石井一を落とす意図を持ってやられたというのだ。特に、大阪地検は、強引なストーリーをもとに、自白を強要し、都合のいい供述調書をつくっていたことなどが、出廷した証人たちから次々と暴露された。ある大阪地検幹部も、「今回はヤバい」と漏らしているという。  元大阪市助役で弁護士の大平光代氏もこう語っている。 「9月10日、村木さんに無罪判決が下されることを確信していますが、大阪地検には控訴してほしくありません。無実の彼女を逮捕・起訴した上、さらに控訴することは、彼女の人生を二重に奪うことになる。それよりも、どう責任をとるのか、どうやって彼女の名誉を回復するのかを考えてほしいと思っています」  「朝日」が心血を注いだキャンペーンが、「村木無罪」で実を結ぶのか。だが検察という組織は、そう簡単に自分たちの恥部を見せたり、謝罪したりしないところである。この注目の判決が、検察のこれからを変える可能性がある。注目である。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
私は無実です 検察と闘った厚労省官僚村木厚子の445日 隠された真実。 amazon_associate_logo.jpg
麻酔なしで腕をナイフで切られる以上の痛さ! 小錦が明かした男性不妊治療の実情 慈善事業なのに要風俗営業認可 セックスボランティアの厳しい現状 ついに雑誌業界にも波及! 3Dで楽しむ小向美奈子のヌードグラビア

麻酔なしで腕をナイフで切られる以上の痛さ! 小錦が明かした男性不妊治療の実情

motoki0830.jpg
「週刊ポスト」9月10日号中吊り広告より
●第57回(8月24日~8月30日発売号より) 第1位 「小錦 涙の壮絶不妊治療告白『キン●マ切開手術は気絶するほど痛かったよ』」(「週刊ポスト」9月10日号) 第2位 「雅子さまの新作『フェンディ』バックが波紋を呼んだ」(「週刊新潮」9月2日号) 第3位 「ショーケン萩原健一『60歳過ぎて女ができるとは』」(「週刊現代」9月11日号)   小沢一郎前幹事長と菅直人総理大臣の代表の座を巡る争いは、菅が鳩山由紀夫前総理を介して、小沢に「和議」を申し入れるそうだから、小沢が代表選に出馬してもしなくても、小沢の復権は間違いないだろう。少しでも総理を長くやりたいために、国民を蔑ろにした民主党内の茶番劇で、腹立たしい限りである。  このところ、100歳以上の老人たちの行方不明が大きな問題になっているが、それで言えば、60歳なんぞはハナタレ小僧だが、その小僧の代表、ショーケンこと萩原健一が、カリスマ元主婦モデルの冨田リカ、41歳と結婚するという、誠におめでたいインタビューが第3位。  雑誌の対談で知り合ったとき、彼女は結婚していたが、その後離婚。晴れて結婚を前提に付き合っているそうだ。彼女を口説いたメールを萩原が紹介しているが、これがなかなかいい。 「おはようございます。リカさん、私はあなたに会うまでいつも、『もう60歳なんだ』と、トシを意識しすぎていたことに気づきました。リカさん、きみと出会った日から『まだ60歳なんだ』という言葉に変えました。(中略)あなたのような素敵な女性でしたら、たくさんの男性からお誘いがあると思います。私は、隅っこで結構でございます。正式におつきあい願えますでしょうか」  60歳には60歳の恋がある。「ひとりぐらいは、本当に幸せにしないといけない。(中略)おれはいままで、一度も完投してないから」(萩原)。前期高齢者の星よ、頑張れ。  2位は、タイトルに惹かれて読んでしまった。8月16日夕刻、東北新幹線の那須塩原駅に降り立ち、市民たちの歓迎を受けた雅子さまの手に提げられていたバッグが、波紋を呼んでいるというのだ。  これは「フェンディのバゲットバッグ」で、市価は税込みで11万1300円だそうだが、それがなぜか、皇室関係者の間ですこぶる評判がよくないという。  その代表的な意見は、皇室評論家の渡辺みどり氏のこの言葉だ。 「そもそも皇室の方々は、外国のブランド品はまずお使いになりません。(中略)原則的に日本のブランドを身につけることがほとんどで、しかも当然、どこのブランドだと分かるようなものをお召しになることもない」  バッグ一つに目くじらを立てなくてもと、こちとらは思うのだが、皇室の一員となるとそうもいかないのか。その上、適応障害で公務に出られなくなったころから、雅子さまのファッションが様変わりして、バランスが悪く、周囲からどう見られるか気に留めていないファッションになってきた、とまでいわれる。 「確かにバッグなどはご自分で購入されるほか、友人や妹たち家族からのプレゼントもあるでしょう。でも、それを公の場で身につけるなど、やはり判断を誤っているとしか言えない。私は最早、雅子さまはご自分で行動の是非を判断できなくなっているのではと心配しています」(皇室ジャーナリストの松崎敏弥氏)  皇室とはかくも大変なものかと、雅子さまに同情してしまう俺って、正常な判断ができてないのだろうか。  今週の1位は「キン●マ」の勝利。一読して、ドキッとするタイトルである。だが内容はいたって真面目な記事だ。  「新潮」では、不妊治療に取り組んでいた野田聖子議員が米国の病院で卵子提供を受け、現在妊娠15週だと告白しているが、こちらは昔体重が300キロ超あった小錦の、涙ぐましい不妊治療の話だ。  彼自身10人兄弟だったことから、大家族に憧れていたが、結婚してからなかなか子どもが授からないため、夫婦で検査に行った。すると、問題があったのは奥さんではなく、小錦のほうで、「精子がない」と医者から言われたのだ。  日本では、不妊に該当する夫婦は10組に1組で、WHOの調査によると、男性に原因があるケースは48%もあるという。  こうなると残されているのは、精巣(精子が造られる場所)から直接取り出す手術しかなかった。手術を受けたのは今年の6月下旬。麻酔をするが、その痛さは、「麻酔なしで腕をナイフで切られる倍以上といえば分かるかな」(小錦)というすさまじいものだった。  それだけの痛みに耐えたが、残念な結果に終わってしまった。今後いろいろやっても、どうしてもダメだったときは、兄弟から精子をもらうことを考えているという。今回告白したのは、男性の不妊治療への理解が少しでも世の中に広まってくれれば、という思いがあったという。 「不妊に悩む夫婦は、奥さんだけでなく、自分も精液検査をしてみて。その際、一緒に行くこと。パートナーの理解と協力が何より必要だからね」(小錦)  ネバーギブアップだ小錦! (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
LOCO STYLE マジ痛かった!!! amazon_associate_logo.jpg
慈善事業なのに要風俗営業認可 セックスボランティアの厳しい現状 ついに雑誌業界にも波及! 3Dで楽しむ小向美奈子のヌードグラビア もはやジャーナリズムではない!?  自浄能力が失われかけた大新聞の大罪

芸能レポーター・梨元勝さんの死を悼む

nashimoto.jpg
謹んでご冥福をお祈りいたします。
  梨元勝さんが8月21日に亡くなった。享年65歳。 「梨もっちゃん」と私の付き合いは長い。彼が、講談社の女性誌「ヤングレディ」で芸能モノの記者をしていた頃からだから、40年近くになる。  私は「週刊現代」(同)の編集者だったが、ほぼ同年ということと、ウマがあったのだろう、よく会っては、学生運動崩れの連中が集まる新宿の居酒屋で、大酒を呑んだものだ。  彼は当時、大宮あたりに住んでいたと思う。お祖父さんに育てられたそうで、両親の話は聞いたのだろうが、忘れてしまった。お祖父さん子で、可愛がられて育ったのだろう、私のようにひねくれてない、明るく、気持ちの優しい、誰からも好かれる好青年だった。 一緒にサウナやトルコ風呂へ行ったり、焼き肉好きな彼とあちこちの焼き肉屋を食べ歩いた。  彼もあちこちでしゃべっていたが、「ヤングレディ」時代は取材の報告をさせると面白いが、原稿を書かせるとからきし駄目な記者だった。  その頃の「ヤングレディ」は、「ギャングレディ」と言われていたぐらい、芸能界では恐れられていた雑誌で、それだけにプロダクションとのトラブルも多く、そのたびに人柄を買われて、彼が謝りに行かせられたようだ。  何度か愚痴を聞いたことがある。今でも怖いプロダクションとして有名なTBS近くの某プロへ行くと、部屋に閉じこめられ、何時間も「バカ野郎! このままで帰れると思っているのか。どう落とし前をつけるんだ」と責められ続け、その間、例の調子で、「恐縮です。すいません」と謝り、数時間後、ようやく開放されたときは、ホットして、涙が出たといっていた。  その「ヤングレディ」が部数に翳りが出始め、芸能ネタをやらなくなってきたというので、私のいる「週刊現代」の記者としてこないかと、声をかけた。  後から聞いた話しだが、「ヤングレディ」時代、テレビで芸能記者座談会などがあると、上から彼に指名がかかり、ときどき出ていたという。持ち前の明るさと、話しの面白さで、テレビ局から芸能記者をテレビでやってみないかと、言われて悩んでいた。   彼から相談を受けたとき、私は反対した。「梨もっちゃん、アンタのような顔の大きな巨体では、テレビ画面に入りきれないよ」。半分冗談だったが、その当時、朝のワイドショーに出てくるレポーターたちは立て板に水の如くしゃべる人が多く、彼のように話しは面白いが、どちらかというと訥々としたしゃべりでは難しいと考えたのだ。  彼は悩んだ末、テレビで勝負してみたいと、雑誌を離れて行った。  そして彼は、それまでのレポーターとはまったく違うやり方を考えて、テレビに登場したのだ。  それは、雑誌と同じ取材方法をテレビでやって見せたのだ。「密愛」がバレた芸能人を、梨元さんが「恐縮です、恐縮です」と言いながら追いかける。その後ろからカメラがその姿を追う。マイクを突きつけるが、何も答えないで、家の中に入ってしまう。インターホンで、彼が、「恐縮です。彼女とはどういう付き合いなんですか?」と問いかけるが、答えは返ってこない。  これが雑誌の取材なら、コメント無しで終わり。無理矢理書いても2,3行にしかならない。だが、テレビで見ると、汗を流しながら、ドタドタ追いかける梨元さんと、無言で逃げる芸能人の姿が、視聴者に何かを伝えるのである。こうして新しい芸能レポーターのスタイルを確立した彼は、元祖芸能レポーターとして、テレビ界の寵児になる。  私の結婚式の披露宴では、出席者たちの声を聞くレポーター役を務めてくれた。故・山城新伍が言い出した「梨元に言いつけるぞ」が流行語になっても、忙しい合間を縫って、私が編集長をしていた「フライデー」や「週刊現代」のパーティに顔を出してくれた。  彼には、私が教えている大学の授業にもたびたび来てもらった。法政大学時代、学生運動の闘士だったこと、書けないダメ記者がテレビ界へ入っていく時、無言で相手に迫っても視聴者にはつまらないので、「恐縮です」という言葉を多用したらこれが受けたことや、芸能界の裏話を、身振り手振りを交えて話し、学生たちは目を輝かせて聞いていた。  彼がテレビ界で成功したのは、人脈の多さや、情報の早さが抜きん出ていたからではあるが、もう一つ忘れてはいないことがある。それは、権力への批判精神である。  この場合の権力は、芸能界を牛耳っている権力のことである。2001年に「SMAP」の稲垣吾郎が逮捕されるという事件が起きた時、ジャニーズ事務所に配慮して報道を控えたい上層部と対立して、『やじうまワイド』『スーパーモーニング』(テレビ朝日系)への出演をボイコットしたことがある。  ジャニーズでもバーニングでも、言うべき時にいうべきことはいう。それが彼と、他の凡庸な芸能レポーターとの決定的な違いであった。  結果的には、そうした反骨精神がテレビ界から疎まれていく。06年6月に、レギュラー出演していた番組が、「これからはジャニーズのニュースは扱わない」との方針を打ち出したことに反発し、降板したことから、テレビへの露出が激減していった。  だが、梨もっちゃんは意気軒昂だった。もはやテレビの時代ではないと、慣れないながら、ネットを駆使して、「梨元芸能!裏チャンネル」などを開設し、芸能情報を発信し続けていった。  私も昔、インターネット・マガジン「Web現代」をやっていたこともあり、彼もよく相談に来ては、これからやらなければならないことを語り合った。  私も30年ほど前、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川氏のスキャンダルを記事にして、週刊誌から女性誌にすっ飛ばされたことがある。今や大権力になったジャニーズ事務所について、二人がゲストを呼んできて毎週語り合う、ネット番組をやろうかと話し合っていた。  毎年恒例になった、正月にハワイで過ごす芸能人を追いかけるために、一人でパソコンとビデオカメラを担いで、ネット中継も続けていた。  昨年の、のりピーこと酒井法子夫妻の覚せい剤事件の時は、彼の依頼で、「酒井法子 隠された素顔」(イーストプレス)を緊急出版するプロデュースをした。  そのなかで彼はこう書いている。「芸能人の薬物事件は断固として許さないという姿勢で、社会、そして私たちジャーナリストは臨む必要があります。保釈後の記者会見での酒井法子の姿。それを決して「きれい」で終わらせてはいけないのです」  体のためだと、地方のテレビ局へ出演しても、毎日、1万歩は歩いていた。タバコは吸わず、昔のように暴飲暴食もしなかった。それは、権力にひれ伏し、自分の口を封じようとしたテレビ局や、権力を笠に着てワガママ放題の芸能プロとの闘いを継続するために、彼なりの決意の表れだったのだと思う。  今年6月、突然のがんの告白にビックリした。メールの返事に、「いろいろご心配かけて恐縮です。副作用凄く面会謝絶になってしまいました。頑張ってます。ツィター毎日やってます。面会できるようになったら是非是非お会いしましょう。ありがとうございます」とあったので、退院できるまでに少し時間がかかると思っていたが、これほど長きになるとはと心配していたのだが、残念で仕方がない。  長い友人として、同じ現場で闘った戦友として、梨元勝さんの死を心から悼む。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
梨本勝の芸能界暗黒都市伝説 もう「恐縮です」って聞けないんだね。 amazon_associate_logo.jpg
慈善事業なのに要風俗営業認可 セックスボランティアの厳しい現状 ついに雑誌業界にも波及! 3Dで楽しむ小向美奈子のヌードグラビア もはやジャーナリズムではない!?  自浄能力が失われかけた大新聞の大罪

慈善事業なのに要風俗営業認可 セックスボランティアの厳しい現状

motoki0809.jpg
「週刊ポスト」8月20・27日号 中吊り広告より
●第56回(8月3日~8月10日発売号より) 第1位 「衝撃の長編ルポ セックスボランティア」(「週刊ポスト」8月20・27日号) 第2位 「憂国対談 野中広務×立花隆『菅と小沢最終戦争を読む』」 (「週刊現代」21日・28日号) 第3位 「ワイド特集 私は見た!今だから語れる『時代の主役51人』」(「週刊文春」8月12日・19日号)  私事で恐縮だが、今週火曜日(8月10日)発売の「週刊アサヒ芸能」で、私の連載「セックス・スキャンダル~世間を驚愕させた女の今~」が始まる。  いつの時代も、セックス・スキャンダルは大きな話題を呼び、世の批判を浴びた権力者たちは、それを境に、権力の座から滑り落ちていった。  しかし、告白した女性たちのほうも傷つき、その後の人生は平坦ではなかった。まして、実名でテレビにまで出て、顔を覚えられた女性は、どこに身を隠しても、世間の目は追いかけてくる。  そうしたことが予想できたのになぜ、彼女たちは命がけで、自分の房事のことまで、メディアの前で話してしまったのか。  大騒ぎしたメディアから忘れられた彼女たちは、その後の人生をどのように生き、どんな思いで当時をふり返るのだろうか。併せて、メディアの責任ということも考えてみたいと、筆を執った。第1回は、1989年に、宇野宗佑総理(当時)を告発した「三本指の女」中西ミツ子氏。  さて、先週発売の「文春」、「新潮」から始まった合併号ウイーク。両誌は例年通りのワイド特集が売り物だが、「現代」と「ポスト」は、長目のルポや対談などで、じっくり読ませようという誌面作りだ。   まずワイド特集の優劣だが、新潮の「沢尻エリカ独占激白40分」が目立つが、内容は「まだ離婚できない」と愚痴っているだけで、1本1本見ていくと、文春に読み応えのあるものが多い。  まずは勝新太郎。がんが見つかってメディアが大騒ぎする中、勝が開いた記者会見で、医者に止められているはずのタバコをふかし、ビールをうまそうに飲み干して見せ、周囲を驚かせたが、これは勝が命を賭けた「大芝居」だった。旧知の芸能レポーターに勝が、「待ってました! 勝新」と掛け声をかけてくれと頼んでいたのだ。勝は最後まで、豪放磊落な勝新太郎を演じきって死にたかったのだという、希有な役者バカのちょっといい話。  昨年亡くなった女優の大原麗子。実弟によると、病気の悪化のために仕事を控えたため、高価な美術品もほとんど売り払われ、年金も繰り上げ受給していたほど困窮していたそうだ。それでも役者であることにこだわり続け、スタジオジブリから破格の条件で声優のオファーをもらったときも、「私は声優ではないから」と断った。  作家の藤沢周平は、大変な寂しがり屋で、妻が病気で入院中も、「必ず一日に4回は電話をくれ」と頼んでいたそうだ。手術後の痛みを我慢して電話をかけ続けた奥さんも、すごい!   第2位は、知の巨人と政界のご意見番の対談。鳩山由紀夫首相が辞めたのは、アメリカから要求されたからで、しかも、小沢一郎幹事長も道連れにしろとの野中氏が講演会で話しているが、その程度の根拠があるのかと立花氏が聞くと、野中氏は、 「その話しは、アメリカ側の意向を鳩山さんに伝えた外務省の元高官から、私が直接聞いた話しです。(中略)アメリカ側は、その外務省元高官に鳩山さんへのメッセージを託した。『これからの日米関係のために、日本の総理を辞めなさい。ついでに小沢を降ろしなさい。それから普天間問題では沖縄に行って仲井眞弘多知事に会い、辺野古案を受け入れる宣言をしなさい。それだけやって総理を辞めなさい』と」  これが事実だとしたら、日米関係を大きく揺るがす大問題である。しかし、アメリカ側のどういう立場の人間の発言なのかも明らかにせず、さも、私は大物だから何でも知っているのだといわんばかりの発言は、無責任ではないのか。  官房機密費発言のときも、「政治評論家などに渡した」といってから、口をつぐんでしまった。それだけではなく、テレビに出た野中氏は、「現職の記者には渡したことはありません」「官房長官と番記者との関係はきちんとしていたと思います」などと、記者たちを擁護する発言をしていたと、上杉隆氏が、今週のポストの「官房機密費マスコミ汚染問題」キャンペーンで書いている。   この御仁、ときどき思わせぶりな発言をして、メディアが騒ぐのを面白がっているだけでは、憂国の士の看板が泣こうというものだ。特に、今回の発言は、言いっぱなしではなく、確たる根拠を示さなくては、鳩山、小沢はもちろんのこと、国民が納得しない。不思議なのは、これほど重大な発言を、知の巨人・立花氏がまったく追及していないことだ。今どき、アメリカの意向で総理の首が飛ぶというのは、絵空事とは言わないが、説得力に欠けると思うのだが、そうしたことも含めて、読んでほしい対談である。  合併号に相応しい記事がポストにある。綾瀬はるかが優しく微笑む表紙だが、「セックスボランティア」は重いテーマである。  これを書いた河合香織氏が、ノンフィクションの佳作『セックスボランティア』(新潮社)を上梓したのは2004年だった。70歳近い男性の自慰介助する施設スタッフの男性や、知的障害者夫婦にセックスの仕方を教える大学の教員など、衝撃的な内容だった。  今回は、個人的な慈善事業として行われていた障害者の性的介助を、排泄や食事の介助 と同様にとらえ、組織的にサポートする2つの団体の活動をレポートしている。 「ホワイトハンズ」という団体は、新潟で08年に設立された。代表の坂爪真吾さんは、東京大学文学部卒の29歳。彼は、学生時代に、新潟古町の風俗嬢と知り合ったことをきっかけに、「性風俗を健全化したい」と思ったという。まずは、社会性のある事業を始めて認知されたいと、見過ごされてきた要介護者の性について興味を持ち、性の情報サイト「ピーチ・ケア」を立ち上げる。  試行錯誤しながら、「ホワイトハンズ」を立ち上げるが、NPO認定はされず、射精介助を行うと法律的に風俗営業の許可を取らざるを得ないために、「結局、風俗だろう」という批判も浴びた。現在スタッフの数は全国に20人だが、スタッフ希望の申し出は増えているという。  スタッフの一人、最年長の62歳の女性は、大学病院で看護師として働いてきたから、導尿や浣腸と同じ延長線上で、抵抗感はないと話す。夫も二人いる娘も、彼女の仕事を理解してくれているという。 「NPOノアール」の代表、熊篠慶彦さんは重度の脳性麻痺であるが、現在、性的介助士という資格試験を作成したり、性的環境支援コーディネーターという資格も考えている。 両氏とも、将来的には他の介助と同じように、1割負担にしたいという高い目標を掲げているのだ。   性に関する情報は週刊誌に溢れているが、だからといって、性についてオープンに話すことや、自分が抱えている性の悩みを他人に話すことは、そう簡単なことではない。 興味本位ではなく、障害者の性の問題に真っ向から取り組んだ、こうしたノンフィクションを読んで、性について考えてみようではないか。   (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
セックスボランティア (新潮文庫) これも立派な福祉です。 amazon_associate_logo.jpg
ついに雑誌業界にも波及! 3Dで楽しむ小向美奈子のヌードグラビア もはやジャーナリズムではない!?  自浄能力が失われかけた大新聞の大罪 職場で好かれる上司は青森出身? データで分かるビジネスマンの県民性

ついに雑誌業界にも波及! 3Dで楽しむ小向美奈子のヌードグラビア

motoki0802.jpg
「週刊現代」8月14日号 中吊り広告より
●第55回(7月27日~8月2日発売号より) 第1位 「完全保存版 発表!名医が選んだ『50人の名医』」(「週刊現代」8月14日号) 第2位 「親が入れたい企業25社」(「AERA」8月9日号) 第3位 「週刊誌初 これが話題の3Dグラビアだ」(「週刊現代」8月14日号)  このところ、木曜日発売の週刊誌より月曜日発売のほうが勢いがあるようだ。木曜日の「文春」や「新潮」のように派手なスクープはないが、大型企画ものや「ポスト」の官房機密費連続追及のように、地道な取材で大新聞の恥部を抉る、本来の週刊誌がやるべき原点を押さえた企画が光る。  ところで、朝日の山口一臣編集長が「編集後記」に、電車の中吊り広告で、今週号の記事「女医が教える『本当にいいSEX』」のタイトルがJRの広告審査に引っかかったと書いている。 「いいSEX」という言葉が卑猥だというのだ。SEXがダメならセックスではどうかと聞いても、やはりダメだという。結局、交渉の末、「S●X」となった。「伏せ字ならOKという感覚はどうも理解できません」と書いている。私が「現代」の編集長時代、新聞広告のタイトルに「セックス」と入れるとダメで、「SEX」ならいいと言ってきたのは朝日新聞だった。理由は、「セックス」は子どもが読めるからダメで、「SEX」なら子どもが読めないからOKだというのだ。おかしな理屈だと、何度も抗議したが、頑としてはね除けられた。私も「S●X」のほうが、よほど卑猥だと思うね。  さて、週刊誌は面白くなくてはいけないのはいうまでもないが、何が面白いのかを、最近の週刊誌は忘れているのではないかと思っていたら、現代がやってくれました。  映画にテレビに「3D」ブームが起きているが、これを、週刊誌のグラビアでやって見せたのだ。「3D」は、昔は「立体写真」といって、一時雑誌でもブームになったことがある。その焼き直しではあるが、「3D」と言われると、何か新しいもののような気がして、ちょっぴり遊び心をくすぐってくれる。  綴じ込んである赤と青のメガネをつけると、石川遼のアイアンショット、ビーチバレー浅尾美和のレシーブの瞬間、東京スカイツリー、小向美奈子のヌードまで、たしかに立体的に見える。  印刷技術が進歩したため、なかなかよくできた楽しめるグラビアだ。だが、映画『アバター』もそうだったが、一度観れば、二度三度観ようとは思わないのではないか。ともあれ、こうした遊びも週刊誌の大事な要素である。まずはご覧あれ。  第2位は、雑誌の定番企画だが、そのときそのときの企業の評価のされ方が、時代を反映していて興味深い。  この調査は、「年収1千万円以上のビジネスパーソン」が登録しているという転職支援会社が、今年6月に行った会員向けのアンケートによる。  親が、息子を入れたい会社は、1位から、三菱商事、グーグル、ソニー、アップル、本田技研工業、公務員、三井物産。  娘を入れたい会社では、1位から、資生堂、P&G、三菱東京UFJ銀行、ベネッセコーポレーション、全日空空輸、三菱商事、公務員となっている。  ちなみにトヨタ自動車は、息子の中で第10位、娘の中には入っていない。マスコミでは、フジテレビジョンが、娘の中で16位に入っているだけで、朝日新聞はもちろんのこと、出版社などどこを探してもない(ベネッセは現在、教育、語学、介護事業が中心の企業)。  不況になると公務員志望が多くなるというが、親は、いくら批判されていても、公務員にでもなれば一生食いっぱぐれがないと思っているようだ。日本人の親方日の丸思考は、永遠に不滅なのだろうか。  今週の第1位は、企画力を買って、「現代」の記事を推す。「朝日」なども名医シリーズを何度もやっているが、これは少しひねってあることと、サザンオールスターズ桑田佳祐が食道がんに罹っていることが騒がれているタイミングの良さもある。  私にも、何人か医者の友人がいるが、時に彼らが、自分ががんになったら、絶対あいつに診てもらうと話すことがある。医者が信頼する医者とは、医者としての技術だけではなく、人間として信頼できるかどうかが大きい要素だと、彼らから聞いた。  ここでは、三笠宮寛仁親王殿下の主治医として有名な頭頸部がんの手術の名手、杏雲堂病院の海老原敏院長や、がん・感染症センター都立駒込病院の佐々木常雄院長など多くの医師が、名医の条件について話している。  いい医者の条件を、「患者さんと向き合うことが好きなこと」「患者としての痛みを知っているかどうか」「症例数で医者の優劣を判断しない」などを挙げ、最終ページに、胃がん、脳血管障害、糖尿病、高脂血症など50人の「名医」リストを付けている。  私事で恐縮だが、私の親友が、3週間前にくも膜下出血で倒れ、今は、病院のベッドで、死を待つばかりになってしまっている。もっと早く、専門医にかかっていればと悔やんでも詮無いが、がんも含めて、早期発見が一番である。いい医者と出会えるかどうかは、運不運があるが、この記事も参考にしてみてはいかがだろうか。    (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
視力回復によく効くファンタジー3D サイケ! amazon_associate_logo.jpg
もはやジャーナリズムではない!?  自浄能力が失われかけた大新聞の大罪 職場で好かれる上司は青森出身? データで分かるビジネスマンの県民性 「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相

もはやジャーナリズムではない!?  自浄能力が失われかけた大新聞の大罪

motoki0726.jpg
「週刊ポスト」8月6日号 中吊り広告より
●第54回(7月21日~7月26日発売号より) 第1位 「徹底検証 大新聞は国民の敵だ」(「週刊ポスト」8月6日号) 第2位 「大論争 社内公用語が英語って、何か違うんじゃない?」(「週刊現代」8月7日号) 第3位 「茨城空港・上海往復4000円ポッキリ 初登場!中国『スーパー激安航空』に乗ってみた」(「週刊文春」7月29日号)  「フライデー」がこのところ立て続けに張り込みスクープを放っている。女優で歌手の北乃きい(19)と、俳優・佐野和真(21)との「路チューとお泊まりデート」、氷川きよしと年上の俳優・松村雄基との「熱い夜」、そして今週は、女優の石原さとみが7歳年上のカメラマンとの「忍ぶ恋」。  だが、他のスクープに比べて石原の話題は、ネット上では盛り上がっていないようだ。その理由が、彼女が某巨大宗教団体の熱心な信者だからだというのだが、真偽のほどは分からない。  さて、今週一番笑わせてくれたのは、「文春」の「中国の激安航空」に乗ってみたという記事だ。7月28日から、週3便、上海~茨城を運行することになった「春秋航空」は、最安チケットが何と往復4,000円程度だというのだが、中国国内でも曰く付きの航空会社のようだ。  チケットがスーパーのレシートのようでも、出発ロビーが「旧ターミナル」でも、これだけ安いのだから仕方ないが、この春秋航空の場合、飛び立つまで気が抜けないのだ。何しろ、過去には、夜9時台の便が7時間も遅れたことがあり、1~2時間遅れはザラのようだ。  さらにこの会社、運行スケジュールに対して充分な機体数がないために、少ない機体をフルに使い回すから、着陸後1時間以内に再離陸という、タッチ・アンド・ゴーのような強行スケジュールは当たり前。  座席ポケットは破れ、テレビは消えたまま、トイレの便座は塗装が剥がれかかっている。仰天するのは、昨年6月、低価格及び乗客数増を図るために、「立ち乗り便」をぶちあげたそうだ。さすがに、中国当局や航空機メーカーの反対に遭い、計画は頓挫したというが、こんな航空機にでも乗って日本に来たい「命がけ」の中国人団体観光客が増えることは間違いなさそうだ。真夏の度胸試しと、一度乗ってみようという日本人はどれだけいるだろうか。  第2位は、最近、楽天、ユニクロなどが、社内公用語を英語にすると発表したことに、「何か違うんじゃない?」と疑問を呈した「現代」の記事。  三木谷楽天社長は「(英語の公用語化は)日本企業であることをやめて、世界企業になるための第1歩」と発表し、楽天社内では、取締役会だけではなく、幹部会なども、すべて英語で行われているという。  それに対して、能力はありながら、英語が不得意だということで、実力より低い評価を受ける社員が出てくれば、社員のモチベーションが下がり、経営に悪影響を及ぼす可能性があるのではないかと、経済ジャーナリストの松崎隆司氏などが疑問を呈している。  本田技研の伊東孝紳社長は、「日本国内で英語を使おうなんて、バカな話だ」と一刀両断。お茶の水女子大学名誉教授の藤原正彦氏は、英語をマスターすることは大変なことだし、そのために、読書や思索を犠牲にして勉強しなければ英語は上達しない。その結果、仮に社員の英語力がアップしても、他の重要な能力は身につかず、会社全体の活力も失われてしまうと警告する。  アシスト社のビル・トッテン氏は、楽天やユニクロが目指す国際化志向そのものがおかしいと、こう言う。 「(中略)ビジネスがグローバル化する時代は終わりつつあると思います。(中略)これからの世界のビジネスは、グローバルではなく、ローカルに向かっていく。だから日本人も、英語より日本語を磨いた方がいい。そもそも今の日本人は、日本語が弱すぎます」  私も、日本の文化や伝統、歴史を学ばないで英語だけがうまくなってどうするのかと考える。日常会話程度はしゃべれたほうがいいとは思うが、大事なビジネスは、通訳を付ければいい。そうしてこれまでも日本人はビジネスをやってきたではないか。  私が、楽天、ユニクロのトップ二人の発言から連想したのは、いよいよ、日本語を滅ぼし、日本名を強制的に英語名に変えさせ、アメリカがすすめてきた日本属国化の最終段階に入ったのではないかというものだ。取り越し苦労であればいいのだが、今、日本人が見直さなくてはいけないのは、日本語であり、日本文化であり、日本の企業に、かつてはあった労使の一体感であるはずだ。  「ポスト」の「総力特集 大新聞は国民の敵だ!」は、ボリュームもあり、さまざまな角度から大新聞やテレビの有り様を批判している、読み応えのある特集である。  上杉隆氏が連続追及している、官房機密費マスコミ汚染と併せて読むと、大新聞の自浄能力が失われてきていることがよく分かる。  まずは、各紙が社説で主張している「消費税増税キャンペーン」が、財務省の振り付けに踊らされていると斬り込む。「5大紙はじめメディアの経営トップとは事務次官や主計局長が会合をもって、必要性を説いてきた」(財務省主計局官僚)。その甲斐あって、読売新聞が今年5月に「消費税10%」の緊急提言を打ち出すと、自民党が続き、菅直人総理も公約に掲げた。参院選で民主党が惨敗したにもかかわらず、大新聞は、消費税増税は国民の大半は納得していると言い続けているが、これは、社内にある反対意見が紙面に載らないからなのだ。 「増税に慎重な学者を登場させようとしても、社の上層部の判断で、財務省に近い学者の評論を載せるように指示が出る」(大手経済部の幹部)  また、先頃、IMF(国際通貨基金)が出した「日本は消費税15%引き上げろ」という提言も、財務省のヤラセ疑惑があるというのだ。IMFへの出資比率では米国に次いで2番目のスポンサーである日本は、49人の日本人職員を出しているが、そのうちの10数名が財務省からの出向。何のことはない「消費税15%」提言には、「財務省の別働隊」が関与していたようなのだ。  20年前に日米構造協議に関わったことがあるコロンビア大学経済学部のディビッド・ウェインスタイン教授は、こういう。 「(中略)日本の政府当局者が自分たちの望むような改革をするためにアメリカの"外圧"を使おうとして、アメリカ側に内部情報をリークすることはしばしばありました。アメリカが提示する要求の多くは"メード・イン・カスミガセキ"だった。今回も財務省がIMFに対して同様のことをしていても、驚くべきことではない」  他にも、2兆4,000億円の電波帯を「不当占拠」する新聞・テレビの「メディア財閥」批判。新聞ことばが日本語を破壊しているという呉智英氏。元共同通信記者・青木理氏の体験的新聞記者批判など、新聞がジャーナリズムとは遠い存在になってきていることが分かり書かれている。ポストは、出版社系週刊誌の重要な役割である「大新聞批判」を中心据えて、部数回復を狙う戦略に出てきたようだ。期待したい。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
2011年新聞・テレビ消滅 バイバーイ! amazon_associate_logo.jpg
職場で好かれる上司は青森出身? データで分かるビジネスマンの県民性 「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相 消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った!

職場で好かれる上司は青森出身? データで分かるビジネスマンの県民性

motoki0720.jpg
「週刊ポスト」7月30日号
●第53回(7月15日~7月20日発売号より) 第1位 「ビジネスマンの県民性47都道府県衝撃データ」(「週刊ポスト」7月30日号) 第2位 「氷川きよし『松村雄基と過ごす熱い夜』」(「フライデー」7月30日号) 第3位 「男と女『遺言』で何を語るか!」(「週刊アサヒ芸能」7月29日号)   今週も、政治記事には見るべきものがない。菅直人総理を、いくらバカだ空き缶だと口汚くこき下ろしても、国民の多くは国のトップを軽々と取り替えるものではないと考えているようだ。選挙後に行われた世論調査の数字がそれを示している。ただし、内閣支持率は下落傾向が止まらない。ということは、菅総理を今すぐに替えてみても、次に期待できる政治家はいないということである。  一部に小沢一郎待望論があるようだが、これも彼一流の政治駆け引きだろう。一国の総理ともなれば、1円のカネはもちろんのこと、妻の資産まで明らかにしなければならなくなる。自分の政治資金団体を通じて行った、不自然な不動産購入のための資金の出と入りが明らかになる危険がある。そんなことを彼がするはずはないと思うからだ。  ところで、7月10日に亡くなった劇作家のつかこうへい氏(享年62歳)の「遺言」には、胸を突かれた。 「友人、知人の皆様、つかこうへいでございます。思えば恥の多い人生でございました。先に逝くものは、後に残る人を煩(わずら)わせてはならないと思っています。私には信仰する宗教もありませんし、戒名も墓も作ろうとは思っておりません。通夜、葬儀、お別れの会等も一切遠慮させて頂きます。しばらくしたら、娘に日本と韓国の間、対馬海峡あたりで散骨してもらおうと思っています。今までの過分なる御厚意、本当にありがとうございます」  お前さんが恥多い人生だったら、オレはどうすりゃいいんだ。雑誌屋稼業を30年以上続け、人の粗探しばかりやってきた人間は、最後に、何と書いたらいいのだろう。  「アサヒ芸能」がタイムリーな特集を組んでいる。粛然たる死を前にしたとき、人間は何を語るのだろうか。  格好いい言葉を残した男たち。 「一、葬式無用 一、戒名不要」(白洲次郎)「孤独と苦悩に耐え得る者、それを男と称します」(鶴田浩二)「自分は努力だけはしてきた。それは努力が好きだったからだ。思うように成果はなかったけれども、八十歳になってもなお働くことができたのは有難い」(松本清張)  悲痛な叫びを残した女たち。 「私、私、社長‥‥、私‥‥仕事、したい‥‥」(胃ガンに冒され23歳で死んだグラビアアイドル堀江しのぶ)「あこがれていたのに、最近冷たくされて悲しい。勝手なことをしてすみません」(飛び降り自殺したアイドル歌手・岡田有希子・18歳=俳優の峰岸徹ことが好きだったと言われている)  私がこの記事にひかれたのは、私の数少ない友人の一人が脳出血のため、脳死状態で病院のベッドに横たわっていることと深く関わっている。いつかは必ず来ることだが、何十年も同じ道を歩んできた友の死に臨んで、やはり納得できないやりきれなさでいっぱいである。  この特集は、遺言は妻と愛人両方に書くことなどの「作法」にも触れている。必読とは言わないが、死はまだまだ遠いものだと考えている若い人に読んでもらいたい特集である。  2位は、私が知る限り、テレビはもちろんのこと、他のメディアが扱わない、演歌界の王子様・氷川きよし(32)の初スキャンダル。それも相手は、84年にラグビー・ドラマ『スクール☆ウォーズ』で札付きの不良生徒を演じた男前の俳優・松村雄基(46)だというのだ。  男対男。しかも年の差、実に14歳。松村が夜、愛車を駆って氷川の家に来て、二人で朝まで過ごすことが多くあるという。今年の4月、フライデーはこんな「友愛場面」に遭遇した。氷川が、松村のジーンズの尻ポケットに手を突っ込んで歩いてくる。氷川の部屋に入った二人。部屋に明かりが灯ると、笑顔の松村が窓際に立つ。と、次の瞬間、上着とシャツを脱ぎ、上半身裸になった。  これをどう読むかは、読み手側の想像力が試される。芸能界にはありふれた、男と男の恋物語と読むか、氷川の事務所がコメントしているように、よき先輩後輩としての男同士の友情物語なのか。  演歌界最大のスターに降って沸いたスキャンダルの続報が待たれる。  世の中が表面上だけだが平穏無事に見えるとき、どういう企画もので凌ぐかが、週刊誌編集長の腕の見せ所である。  「現代」はセックス、長寿などの企画ものの大特集が功を奏し、このところ部数を伸ばしてきているが、今週はポストが企画の冴えを見せた。  だいぶ前になるが、殿山泰司という怪優が『日本女地図―自然は、肉体にどんな影響を与えるのか』(角川文庫)という本を書いて評判になった。殿山自身が、撮影のために全国各地で出会った女たちの「味」の違いを、軽妙なタッチで描いたものだが、「ポスト」は、県によって好かれる上司のタイプや、嫌われる上司、仕事の相性が分かるというのだ。  これを解説するのは、『ビジネスの9割は「県民性」でうまくいく』(学研新書)を書いた「ナンバーワン戦略研究所」の矢野新一所長だ。  その結果、職場で好かれる上司は1.青森 2.愛媛 3.富山 4.兵庫 5.福岡で、その反対に、嫌われる上司は1.鳥取 2.京都 3.和歌山 4.山梨 5.佐賀となっている。  仕事の相性ベストは、1.神奈川×兵庫 2.大阪×岡山 3.北海道×沖縄。反対にワーストは、1.岩手×大阪 2.北海道×岐阜 3.宮城×長野だそうだ。  データから分かる「自己破産が多い県」は当然ながら東京、2位が高知、3位が北海道。「ギャンブル好きな県」は、人口あたりパチンコの台数が一番多いのが宮崎で、鹿児島、大分と続く。異性との攻略法も出身県を見れば分かるそうだ。「アプローチが成功する県」は、愛知、静岡、沖縄。「セックスに積極的な県」は、北海道、兵庫、神奈川。「浮気に寛容な県」は、出稼ぎ文化の発達している青森だそうで、同県は、バイタリティ溢れる女性が多いので、女性社長輩出率でも全国1位なのだそうだ。  その他にも、「巨乳日本一は岩手女」「トイレが清潔な大阪人」「ペット好きな愛知人」など、酒を呑んだときのつまみに、好感を持っている女性とのきっかけ作りに、使えるネタが満載である。ただし、群馬県出身者に「君の県は、稼いだお金をバクチと車に注ぎ込むそうだね」(自動車保有率は全国1位)とか、香川県出身者に「君の県は、人の足を引っ張ってでも出世したい県民性だ」(主要省庁幹部職員の人口比率が第1位)などと言わぬよう、くれぐれもご用心を。   (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
ビジネスの9割は「県民性」でうまくいく なんでもかんでも県民性で片付けないでよッ! amazon_associate_logo.jpg
「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相 消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った! "毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな!

「路上チュー」中井洽国家公安委員長がまたヤラカシた? 武蔵川理事長との密会の真相

motoki0713.jpg
「週刊文春」7月22日号 中吊りより
●第52回(7月6日~7月14日発売号より) 第1位 「武蔵川理事長と中井洽国家公安委員長 参院選の陰で疑惑の『料亭密会』」(「週刊文春」7月22日号) 第2位 「日本のサラリーマンの『小遣い』は世界最低になった」(「週刊ポスト」7月23日号) 第3位 「谷亮子 スキンヘッドの父が小誌記者に『文春はタタキ殺す』」(「週刊文春」7月22日号)  参議院選挙が予想以上の民主党惨敗で終わり、どの週刊誌も菅直人総理大臣バッシング記事がトップを飾っている。  代表が替わっただけなのに、自分への国民の期待の高さだと錯覚して、もともとありもしないリーダーシップを発揮しようと焦り、党内合意もないまま消費税をぶち上げた。挙げ句に、言動がコロコロ変わっての自滅である。しょせん、総理の器ではないのだろう。  これで消費税論議は凍結かと思っていたら、そうではないと、14日付の朝日新聞が一面でこう書いている。朝日が12、13日に実施した全国調査によると、「消費税の議論を『すすめた方がよい』とする人は63%と『すすめない方がよい』29%を大きく上回り、大勢は議論の必要性を認めていることがわかった」そうだ。大新聞はあくまでも、消費税を上げる方向へ世論を誘導したいようだが、今回の参院選で、国民は「消費税10%ノー」とレッドカードを出したではないか。やるべきは、無駄な官僚や政治家の削減である。  菅総理と並んで、総攻撃を受けているのが、柔ちゃんこと谷亮子。投票日前日、富士登山を敢行した彼女の写真を撮り、「政治家を目指すよりヒマラヤを目指せ」と書いた「新潮」もいいが、「文春」の嫌みたっぷりの書き方を上と見る。  谷の父親・勝美氏に、「保険金詐欺で逮捕、保釈中に暴力団賭博に関わり再逮捕、保険金詐欺で実刑を受けた」過去があると書いた「文春」が、当選後に当人を直撃すると、勝美氏が、「『週刊文春』? タタキ殺すよ。コメントすることない! 週刊誌ごときに話すことはない!」と怒鳴り上げる。しかし「文春」は、「娘の公人としての門出の日に、まことに、"紳士的な"対応の勝美氏であった」と書く。「文春」に座布団一枚!  「ポスト」は、男性の消費が増えないのは「お小遣い制」のためだと喝破し、日本は世界一お父さんが恵まれない国だとする。世のお父さんたちが涙なくしては読めない「珠玉の記事」である。  社会学者の山田昌弘氏が、日本、アメリカ、イギリス、イタリア、中国で「男性の消費に関する調査」を実施したところ、「日本男性はアメリカ男性に次いで稼ぎが多いが、自由に使える額はアメリカ男性が約8万円なのに対し、日本は半分の4万円。物価水準を考えれば、都市部に住んでいる中国男性よりも使いでがありません」  日本男性のお小遣いのピークは、1990年の7万6,000円で、それから20年間で、3万5,000円以上下がっているのだ。何たることか!  しかも「お小遣い制」があるのは日本だけで、その起源は江戸時代に遡る。その上、損保ジャパンDIY生命の調査によると、今年、昨年夏よりもボーナスが増えた家庭が20.2ポイント増加しているのに、増えてもお小遣い増額はなしと答えた主婦は、調査開始以来最高の48.6%に達した。これを鬼妻と言わずして何とする。これで消費税が上がったら、小遣い破産で自殺するお父さんが続々出てくるぞ!  「朝日」では、北尾トロ氏が、1カ月4万5,000円で乗り切れるかという、体験ルポを載せている。タバコ代が削れないために、コーヒーは仕事場で作り、ランチ代を削り、コンビニには寄らず、用がなければまっすぐ帰宅の日々でも、「4万5,000円の壁を痛感した」という。  日本の景気は、お父さんの小遣いを、月に1万、いや、2万円上げただけでV字回復するに違いない。無理だろうけどね。  大相撲名古屋場所が開催中だが、その間にも続々と新たな不祥事が明らかになってくる。「新潮」で、元大関・千代大海、現佐ノ山親方(34=本名・須藤龍二)が野球賭博と裏カジノの常連だったと書いているが、その号が発売される前から、相撲協会の特別調査委員会が調査を開始し、佐ノ山親方から事情を聞いている。  佐ノ山親方は否定しているが、もし野球賭博に関与していたとなれば虚偽の報告をしたことになり、解雇を含めた厳罰は免れない。  「新潮」の記事を読むと、暴力団と相撲界をつなぐ野球賭博の仲介者が、メモを手に詳細に語っている。"親方危うし"である。  この相撲界の大不祥事を捜査しているのは、警視庁組織犯罪対策3課だが、13日の閣議後の記者会見で、中井洽国家公安委員長が、「警視庁が捜査している大相撲の野球賭博事件に関して『押収した携帯電話やメールの解析を急いでいるということ。押収した中には暴力団関係者と思われる名前が何件か出てきたものがあった、ということは聞いています』と述べた。さらに『携帯を替えたり、古い携帯を売り飛ばしたりしている人もいる』とも発言した」(asahi.comより)というのだ。  国家公安委員会は警察行政全般を監督するだけで、具体的な事件の指示や命令をする組織ではないはずだ。なのに、なぜこのような不用意な発言をしたのか。  首を傾げたくなるが、もっと驚くことが、「文春」には書いてある。  力士たちの野球賭博への関与があったのかどうか一斉調査をし、特別調査委員会設置が決まった6月21日に、神楽坂の料亭で、武蔵川日本相撲協会理事長と中井洽国家公安委員長が、アマスポーツ界のドンといわれる田中英壽日本大学理事長の仲介で、密かに会っていたというのだ。  しかも、中井氏はその日、防災担当相として宮崎入りし、口蹄疫対策で奔走する農家を視察し、その足で東京へトンボ返りしているのだ。捜査される側とする側が仲良く酒を酌み交わす。現場の捜査員が見たら、激怒することは間違いない。  中井氏は少し前「新潮」に、娘ほども年の離れた銀座ホステスと「路上チュー」を撮られ、しかも、その女性に議員宿舎のカギまで渡していたことが明らかになった御仁である。  そのときにも書いたが、このように自分の置かれている立場を考えず、捜査担当者たちの苦労も考えない人間に、これ以上いまの地位に留まってほしくないと思うのは当然だろう。  中井氏は否定しているようだが、事実無根なら文春を訴えて然るべきだ。それができないなら、さっさと職を辞したほうがいい。今週の第1位は、これで決まり! (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
老人賭博 賭博ブーム到来中? amazon_associate_logo.jpg
消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った! "毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな! 日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは......

消費税率引き上げは2012年秋!? 菅総理の既定路線に待った!

motoki0706.jpg
「週刊ポスト」7月16日号
●第51回(6月30日~7月5日発売号より) 第1位 「騙されるな!菅首相は間違いなく2年後『消費税10%』を強行するつもりだぞ」(「週刊ポスト」7月16日号) 第2位 「新たな政変はあるのか―渡辺恒雄激白100分」(「AERA」7月12日号) 第3位 「参議院選全選挙区当落予想 本誌のファイナルアンサー!」(「週刊朝日」7月16日号) 次点 「元『AKB48』初期メンバー もっとも美しいヘアヌード!!」(「フライデー」7月16日号)  サッカーWCは、日本の敗戦で熱気は冷めたが、参議院選と大相撲・野球賭博問題一色の感のある昨今、一息つかせてくれるのは、やっぱり「フライデー」。先週号で反響が大きかったのだろう、いまや国民的アイドルにまで上り詰めた「AKB48」の初期メンバー、やまぐち・りこちゃん、19歳の第2弾。  愛くるしい顔に似合わず、胸の大きさと、堂々と見せるヘアのご立派さに、目が釘付けになる。ヌードル界の大型新人というキャッチフレーズに偽りはない。一見の価値あり。  さて、菅直人総理大臣の迷走が止まらない。7月5日付の朝日新聞によれば、菅内閣の支持率は39%に大きく下落し、不支持率は40%(前回29%)にまで急上昇した。  同日の読売は、菅内閣の支持率は45%、不支持率は39%(前回37%)と、朝日ほどではないが、落ち込んでいることは間違いない。  今週も、多くの週刊誌が選挙予測をしている。「民主52議席『過半数割れ』決定的」(文春)「民主53,自9,み10」(AERA)と、大方は民主党が過半数に届かないとしている。  朝日は、「民主55vs.自民42」と予測しているが、これは、政治ジャーナリスト野上忠興氏のもので、もう一人の政治評論家森田実氏は、「民主49、自民党49」と、いちばん厳しい見方をしている。選挙終盤で、菅民主党の支持率がここまで落ち込んでいることを考えると、この数字が「実態」に一番近いのではないだろうかと考え、これを第3位にした。  AERAは、そういえばこの御仁がいたと、気づかせてくれる特集。ナベツネこと渡辺恒雄読売新聞主筆に100分インタビューしたそうだが、それにしては2ページと少ないが、随所に注目すべき発言がある。 「実は総理になる前に、菅さんの話を聞いたら、『消費税引き上げは急いでやらなきゃいかん、しかもじわじわ上げるのはダメだ』と言っていた。10%よりももっと大きな数字が念頭にあったような気がしたね」  次の総選挙前に政界再編が起きるのは必至だとのお告げ。小沢一郎氏はどう動くのかとの質問に対しては、 「菅さんが絶対安泰と言えるのか。参議院選で限りなく50議席に近づく。すると、代表選で小沢さんは自ら立候補するよ。68歳の彼にとって最後の勝負だ。ただし、検審で強制起訴にならないという前提でのことだけどね」  参議院選挙後に、小沢対反小沢派の最後の勝負が始まると読んでいる。  経済政策に強くない菅総理が、財務省の官僚たちに丸め込まれて、消費税アップ論者になったことは、周知の事実になっているが、このところ、その言質がコロコロ変わることで、国民の不信感を増大させている。  では、本当に、解散・総選挙で、国民の信を問わずに、菅総理は消費税値上げをやるのだろうか。「ポスト」は、やる、やる、絶対やる! と断言する。  菅総理と財務省との間では、「最速の場合2012年秋」が既定路線になっているというのだ。「2年後の実施」というのは、2年間かけてじっくり議論するのではない。税率を引き上げる場合は、銀行のATMから商店のレジ、企業の会計システムの変更など、膨大なインフラ整備が必要なため、国会で法案成立してから施行まで、最低でも1年間の周知期間が必要だからだ。  また菅総理たちは、消費税への風当たりを和らげるために、「年収300万円以下は消費税分を全額戻す」「生活必需品は税率を低く抑える」と発言しているが、財務省側に言わせると、「いずれも将来の課題でしかない。12年秋までの2年間で戻し税に必要な納税者背番号制など新制度を実施するのは不可能だ」(ポスト)  記者会見やテレビ討論の機会が多い閣僚や民主党幹部には、想定問答集が渡されているという。そこには、消費税引き上げの前に総選挙で国民の信を問うのかと尋ねられたときは、「あらかじめ国民に信を問うのが本来のあるべき姿と考える」と、官僚がよく使う「べき」論で逃げ、やらない場合もあるのかと突っ込まれたら、「超党派の話し合いが順調に進むのか、進まないのか」その展開によって変わってくるとそらし、最後には、「今のところ、いつ頃どうこうというようなことを申し上げる段階ではない」と、言質を与えないようにしろというものだ。  この通りのことを、テレビの党首討論で、菅総理がしゃべっていたな。どちらにしても、消費税値上げはこれから論議することで、本格的に固まったら、総選挙で信を問うなどというその場限りの「まやかし」に騙されることのないよう、11日の投票日には、慎重に、候補者、政党選びをしようではないか。私事だが、筆者は4日の日曜日に、不在者投票に行ってきた。 (文=元木昌彦)
motokikinnei.jpg
撮影/佃太平
●元木昌彦(もとき・まさひこ) 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。 【著書】 編著「編集者の学校」(編著/講談社/01年)、「日本のルールはすべて編集の現場に詰まっていた」(夏目書房/03年)、「週刊誌編集長」(展望社/06年)、「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社/08年)、「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス/08年)、「競馬必勝放浪記」(祥伝社/09年)、「新版・編集者の学校」(講談社/09年)「週刊誌は死なず」(朝日新聞社/09年)ほか
働かざるもの、飢えるべからず。 消費税アップよりもB.Iを! amazon_associate_logo.jpg
"毒まんじゅう"に蝕まれた相撲界と政界 常套手段に騙されるな! 日本のおっぱいは世界標準!? 欧米人が憧れる"JAPPAI"の魅力とは...... 年上女性か野球部マネジャーか 急成長株・小泉進次郎の本命彼女はどっち?