今週の注目記事 「スクープ 子宮頸がんワクチン推進の急先鋒 松あきら 公明党副代表夫と製薬会社の蜜月」(「週刊文春」6月27日号) 「女弟子を襲った『ドッグトレーナー』参院選候補 犬にも劣る品性」(「週刊新潮」6月27日号) 「東京ディズニーランドの食品が危ない!」(「週刊文春」6月27日号) 「加藤コミッショナー『小役人の大罪』」(「週刊文春」6月27日号) 「あなたのスマホもFBも全部読まれていますからね」(「週刊ポスト」7月5日号) 「『不倫SNS』が日本にやってきた」(「週刊ポスト」7月5日号) また競馬の話で恐縮だが、日曜日(6月23日)の「宝塚記念」ほどガッカリしたことはなかった。競馬歴50年。いろいろな経験をしてきたから大概のことには驚かないが、このレースはジェンティルドンナ、フェノーメノ、ゴールドシップの3頭で鉄板だと思った。だが結果は、ゴールドは圧勝したが2着にダノンバラードが粘り、ジェンティル3着、フェノーメノは4着に沈んだ。 3頭の馬単ボックス買いは見事に外れたが、それにしてもなんとも割り切れない結末である。ジェンティルは海外遠征帰り、フェノーメノには馬場が荒れていたのが響いたことは明らかだろうが、ほかの馬とは力が違いすぎるはずだ。 ゴールドの内田博騎手が、勝利ジョッキーインタビューで、「馬は生き物だから、走ってみなければわからない」と何度も言っていたのが印象的だった。 前回の天皇賞では圧倒的な1番人気に推されながらまさかの惨敗。汚い言い方になるが、畜生の上に人間が乗って走るスポーツだから、馬が走る気にならなければ騎手にはどうにもならない。競馬に絶対はない。それは十分に知っているつもりだったが、あらためて競馬の難しさを実感した。とまあ、グチから始まったが、もう一度ガッカリしたのは都議選の結果である。 予想はしていたが、ここまで勝たせるか? わずかな救いは共産党の躍進であった。投票率の低さ、小党乱立、民主党への嫌悪感が今なお根強いことが、自民党大勝に結びついたのだが、速報をテレビで見ながら、こう思った。 この国の人間は東日本大震災以降、10年、20年後を考えることをやめてしまったんだと。近いうちにきっと来るといわれている大地震への漠たる恐怖心とあきらめが、国民から連続性を奪い取り、民主主義的なものを捨て去って長いものに巻かれ、思考停止して生きるほうがいいと多くが思っているのだろう。 安倍自民党に、何が期待できるというのか? そうした政権選択しかできない国民が、この国をダメにしていくのだ。日本維新の会を惨敗させたのは、まだ幾分、理性が残っていると思えはするが。 ここで謹告。6月21日から老舗電子書店「eBook Japan」で「元木昌彦責任編集 e-ノンフィクション文庫」を創刊しました。以下は創刊挨拶。 「面白くてためになるノンフィクションを手軽に楽しんでもらいたい。これまでノンフィクションを手にとったことのない若い人にも読んでもらいたい。新発想の『ワンコイン・ノンフィクション』。ノンフィクションの新時代は、ここから始まる。そんな想いを込めて舟出します」 100円で読めるノンフィクション。創刊ラインナップは『〈シリーズ〉昭和を纏った男たち 日本マクドナルド藤田田 佐野眞一』『告発!日本人よ、これだけは忘れてはいけない 福島原発事故は収束なんてしていない 小出裕章』『決定版「編集者の学校」優秀な編集者は依頼文で身銭を切る 山田ズーニー』『AKB48は崩壊する 高崎真規子』など6冊。 ノンフィクションの「場作り」のための試みがスタートです。ご購読心からお願いします。URLはこちらです。 <http://www.ebookjapan.jp/ebj/sogotosho/> さて今週、注目記事に選ばなかった2本をまず紹介しよう。1本は文春の巻頭特集、姜尚中氏の記事である。彼の小説『心』(集英社)が売れている。4年前に亡くなった長男の死を見つめたものだと話題になり、30万部を超えたという。 いまや在日の大スターになった姜氏だが、文春によれば、この本を読んだ在日知識人のサークルから批判が出ているというのだ。いわく「息子さんのことはほとんど描かれていない」「自分に都合のいいことしか書いてなかった」「息子が死んだ年を間違えているのはなぜ?」などなど。 某在日女性が、姜氏にカラオケ屋で口説かれた話をしている。 有名税と言ってしまえばそれまでだが、長男を失っているにもかかわらず、ここまで書かれるとは、姜氏が気の毒になる。 夏目漱石の『こころ』を念頭に置いての書名であろうが、漱石のは主人公が慕う先生の自死の話である。姜氏はそのうち息子の死について書くと言っているが、どんなものになるのだろう。それまでは静かに見ていたいと、私は思う。 現代が「いよいよやってきた『年金制度廃止』」と大特集を組んでいる。第1部では「10年後には70過ぎてから、20年後には80過ぎてから支給」とあるが、日本人の男の平均寿命は79.59歳である。これでは、ほとんどの人間がもらえないことになるではないか。 そんなバカな、とは思わない。現実に日本の年金制度が破綻していることは間違いない。いくら綻びを繕っても限界はある。だからこそ、消費税増税は年金などの社会福祉に限定しなければいけないのに、民主党も自民党も、そこをごまかす。 消費税増税を年金などの社会福祉にだけ限定して遣うのなら、北欧並みの20%程度も致し方ないと、私は考える。だが今の政治家や官僚では、口先ばかりで信用ができない。参議院選で問われるべきは、憲法でも株高・円安でもない。この国のこれからの社会福祉の形であるはずだ。そこを問いかけなければ、こうした記事に魂を吹き込めないと思うのだが。 今週の注目記事1番手は、ポストの「不倫SNS」が上陸する話である。アメリカで不倫市場の潜在力に目をつけた起業家が「人生一度。不倫をしましょう」というキャッチフレーズでSNSを作ったら、これが大当たりし、世界27カ国1900万人が加入しているという。 それが日本に上陸するそうだ。登録の仕方は、PCやスマホでHPにアクセスし、性別や生年月日などを入力。この際、身長、体重、やせ形か筋肉質か、郵便番号も登録する必要がある。郵便番号は、近くの異性とマッチングする際に使用されるという。こうしておいて好みの女性を検索する。ここまでは無料。この先メッセージを送る段階からおカネが必要になる。 外国の場合、出張先で相手を見つけたい時などにも利用されるという。だが、これがうまく機能するためには、女性がどれだけ登録するかにかかっている。 日本のように、手近に本番ができる風俗がある地では、わざわざ高いカネを払ってまで利用する人間がいるとは思えない。また、こうしたSNSが暴力団の資金稼ぎのための美人局の場になりかねない。難しいと思うがね。 現代には「新研究『口でするセックス』」という特集がある。口でする? フェラチオでも指南するのかと思って読んだら、妻とセックスした後「ありがとう」のひと言を言うことが大切だという、ご高説なのだ。そろそろネタが尽きてきたか。 日本のメディアではあまり話題にならないが、元CIA職員エドワード・スノーデン氏が暴露した、米国家安全保障局(NSA)の秘密監視システム「PRISM」の存在は、海外では大変な問題になっている。 それを踏まえてポストが、日本でも社用メールはみんな読まれているし、スマホが「盗聴器」にもなるという特集を組んでいる。スマホのGPS機能を使えば、企業が社員の行動を監視することも簡単にできるようになった。だが、一番の問題は、メールなどほとんどの情報が米国に集まっていることなのだ。 「ニューズウィーク日本版」(6月25日号)は「ネットを監視するアメリカ政府の陰謀」という特集を組み、巨大に膨れ上がったネット企業の問題も追及している。オランダ選出の欧州議会議員ソフィア・イントベルトは電話取材に答え、PRISMの存在が明らかになったことにショックを受け、これでヨーロッパにおける個人情報保護規制は新しい段階に入るだろうと語っている。 「目を覚まさないといけない。これは深刻な事態だ。アメリカ政府はすべてを、文字どおり私たちのすべてを知っているのに、私たちにはその権力をチェックする手段がない。これでは民主主義と言えない」 ニューズウィークはこう書いている。 「何十年もの間、諜報機関は情報収集活動の一環として、国外の通信を監視してきた。しかし国連の言論・表現の自由に関する特別報道官フランク・ラ・ルエが今月の緊急報告で指摘しているように、新しいテクノロジーが状況を一変させた。 各国政府はそうした技術を利用して、かつてないほどあらゆる分野で秘密裏に、国民に知られることなく監視できるようになった。これがPRISM問題の本質だ。有力なネット企業もアメリカ政府の要請には応えざるを得ず、自分たちの顧客の基本的人権を踏みにじってきた」 PRISMの存在が報じられたとき、グーグル、マイクロソフト、フェイスブック、ヤフーなど大手ネット企業は関与を否定したが、数日もたたないうちに、一部企業の幹部が匿名で関与を認め始めた。 「NSAは、外国情報監視法に基づく秘密裁判所の判断を根拠に、電子メール、写真、動画、文書、チャットのやりとりなど、ユーザの個人データを収集していたようだ」(ニューズウィーク) 世界中のネットユーザーはこの10年ほど、どの程度明確に意識していたかはともかく、シリコンバレーの巨人たちと実質的に1つの「契約」を結んできた。ユーザーはあらゆる個人情報を差し出し、それと引き換えに無償、もしくは極めて安価なオンラインサービスを提供するという「契約」だ。 「この『契約』はそもそも不平等にできている。ユーザーは、どういう個人データが収集されて、それがどのように利用されているかが分からない。そのデーターが第三者に漏れる恐れがないかも確認しようがない。 いまやほとんどの人は、旧共産圏の秘密警察が見ればよだれを流しそうなくらい強力な『監視装置』を肌身離さず持ち歩いている。スマートフォンなどのネット接続端末には、誰と話し、何を買い、今どこにいて過去どこにいたのか、そしてどういう秘密や弱みを持っているのかというプライベートな情報が蓄積され続けている」(ニューズウィーク) これまでは、ユーザーが個人データを進んで差し出すから、フェイスブックやグーグルのビジネスモデルが成立してきた。しかし、PRISM事件を境にすべては変わったとニューズウィークは言う。報道の通りであれば、個人情報保護に関するネット企業の約束が信ぴょう性を失い、新しいタイプのオンラインサービスに対する需要が高まるかもしれないとも言っている。 このPRISM事件は、アメリカだけの問題ではない。同じようなことが、日本でも行われている可能性は極めて高い。 「日本政府は私たちのすべてを知っているのに、私たちにはその権力をチェックする手段がない。これでは民主主義といえない」 この問題を報じないマスメディアは、報道の名に値しない。そう断じていいはずである。 次の注目記事は、文春の加藤良三プロ野球コミッショナー批判記事。最近、これほどテレビを見ていて腹が立ったことはない。プロ野球選手はもちろん、ファンをバカにした統一球変更問題である。 文春によれば、6月11日、NPB(日本野球機構)と労組日本プロ野球選手会の労使交渉が行われていた。その場で選手会側からNPBに対して、今季から統一球の仕様が変わった事実があるのかどうか、答えるよう申し入れがあったという。 この場でNPBの下田邦夫事務局長は、ボールの反発係数を微調整していたと認めている。 しかし、その場ではこの事実はまだ公表しないということで両者が合意していた。その後いったん駅に向かった下田事務局長が、汗をダラダラかきながら、憔悴しきった様子で戻ってきた。そして記者たちに「ボールは微調整していた」といきなり“自白”を始めたという。その時、下田氏は間違いなく「コミッショナーと相談の上でやっています」と認めていたと、その場にいたNPB担当記者が証言している。 しかし、6月12日夜の釈明会見では、加藤氏が「私は知らなかった」と臆面もなく居直り、下田事務局長が「私も混乱していて」と前言を翻してしまったのだ。 最高責任者が知らないところで、選手の野球生命を左右する飛ばないボールから飛ぶボールへの変更などできるわけないこと、小学生でもわかる。なんでこんな人間がコミッショナーになれたのだろう? この御仁、元駐米大使で巨人ファンではあるが、野球にはド素人である。彼がコミッショナーになった経緯を、球界関係者はこう明かしている。 「加藤さんは自分から売り込んでコミッショナーになった。大使退任の直前、ちょうど前任のコミッショナーの任期が切れることを知り、知人に『どうすればコミッショナーになれますか』と相談して回っていた。『とにかく読売の渡邉恒雄会長の許可を得ない限り、絶対になれない』と言われ、挨拶に行って頼み込んだんですね。ですから加藤さんは、今でもナベツネさんには絶対に逆らえない」 ナベツネの操り人形なのだ。それなのに、加藤氏は「基本的に週一回の勤務で、ほとんど事務局には顔を見せません。コミッショナー事務局は帝国ホテルにあるが、カネの無駄遣いですよ。それでいてコミッショナー職で年収は約2400万円。他に三菱商事の社外取締役として、年間2000万円ほどの収入を得ているはずです」とスポーツ紙デスクが話している。 プロ野球を汚すような男には、さっさと引導を渡すべきだと思うが、いかがですかナベツネさん。 お次も文春。東京ディズニーランドで出される食べ物が危ないというのである。食品問題に詳しい、ノンフィクション作家の奥野修司氏がこう話している。 「たとえばディズニーシーで大人気の『ギョウザドッグ』は、中国・青島の工場で製造された冷凍品です。それをワゴン内で温めて出してるだけ。中国産の冷凍食品が何度も大きな問題を起こしてることは周知の事実です。しかも自社工場での製造ではないため、きちんとした管理がされてるのか疑わしい。子供に食べさせるものとしてはふさわしくありません」 東京ディズニーランドといえば、今年4月に開園30周年を迎え、昨年度の入場者数は2750万人で過去最高を記録した。 その大テーマパークで売られている食べ物に、中国産が多く見られると、追及している。 「一見、中国産食材はそれほど多くないように思える。だが、表示を最後まで見ると但し書きに〈本情報には『加工品』や『加工品の原料』の原産地は含まれていません〉との一文があった。つまり、ギョウザドッグのような加工品の原産地は、『中国産』にカウントされていないのである」(文春) このギョウザドッグについては、取引業者の間でも異論があったという。 「業者からも『子供たちが食べるのに、中国産でいいのか?』という意見がオリエンタルランドに寄せられていたそうです。しかし同社の担当者は『米国本部のロイヤリティーや新しいアトラクションを作る工事代のため、コスト削減が至上命題。上層部は聞く耳を持ってくれない』と嘆いていたそうです」(奥野氏) ここでは5月に、安価なベニズワイガニを“ズワイガニの入ったピザ”として売っていたことが、6月にはディズニーホテルのレストランで、車エビと表記しながら実はブラックタイガーだったという“誤表記”を発表している。老若男女に夢を売るテーマパークだけに、夢を壊すようなことだけは、やめてもらいたいものである。 さて「犬のしつけと女の教育は同じだ」、こう豪語した男がいると新潮が報じている。 発言の主は、福岡県朝倉市にある「青雲ドッグスクール」所長でドッグトレーナーの田辺久人氏(53)だ。「青雲ドッグスクール」は敷地面積1000坪以上。技能訓練するためのフィールドや犬用のプール、犬舎や宿舎を備えた大規模な施設である。所長の田辺氏は福岡県出身。地元の高校卒業、京都の警察犬訓練所を経た後、「青雲ドッグスクール」を開所したのは1986年、20代半ばの時だったという。 しかしこの施設では、女性訓練士が、田辺氏の暴行に耐えかねて逃げ出したり、別の女性訓練士が「性行為の強要」をされていたと、田辺氏をよく知るドッグトレーナーが話している。 こうした話に対して田辺氏は、新潮のインタビューに答えて、そのほとんどを否定している。だが、この人物、参議院選挙比例代表の自民党公認候補なのである。強く推したのは、安倍首相の夫人・昭恵さんだ。 このような“ウワサ”が出ていること自体、この人間が自民党公認候補に適した人間かどうか、大きな疑いが持たれるはずだ。 政治アナリストの伊藤惇夫氏は、こう批判する。 「昭恵さんは政治家ではないので、責任は取れない。そうなれば当然、これは安倍総理の責任問題になってきます」 新潮は、安倍総理がすべきはただ一つ。田辺氏の公認を今すぐ取り消すことだ、と結んでいるが、報じていることが事実ならば、由々しき問題である。 今週の最後は文春の子宮頸がんワクチンをめぐる疑惑追及記事。 今年4月、子宮頸がんワクチンの定期接種が始まった。これにより、それまでの任意から、行政が積極的に接種することを勧められるようになった。 文春によれば、このワクチンの接種対象は小学校6年生から高校1年生の女子。性交未経験者に3回接種することで、子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルスの感染予防効果あるというものだが、このワクチンの接種後、激しい頭痛や関節の痛みなどの異変が生じる「副反応」の報告が全国で相次ぎ、ワクチン接種の中止を求める声が上がった。 その結果、6月14日に行われた「第2回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」で、子宮頸がんワクチンについては、副反応の発生頻度などが国民に分かりやすく説明できるまでは「接種を積極的に勧めない」と結論付けられたのである。 定期接種スタートからわずか75日で、ワクチン接種に対する評価が一転してしまったのだ。 接種には年間300億円の税金が投入されている。文春によれば、この子宮頸がんワクチンの推進は、公明党副代表の松あきら氏が旗振り役となってきた。ワクチンは2種類あるが、その1つであるグラクソ・スミスクライン社(GSK)のサーバリックスを、GSKが日本で承認申請したのと同じ07年9月26日より、松氏の動きが始まったそうである。 ワクチン推進の姿勢は公明党も同じで、09年夏の総選挙では「早期承認、公費助成の導入」を公約化し、サーバリックスが承認されると「公明党の推進で承認が決定」(公明新聞09年10月3日)と報じた。 だが当時、ワクチン承認を審査する専門家の間には慎重論も強かったという。それにもかかわらず、松氏がこれほどまでにワクチンを推進したのなぜか? 文春で厚労省担当者がこう言っている。 「『松氏が熱心なのは、夫がGSKの顧問弁護士だから』と永田町や厚労省では言われていた」 夫は西川知雄氏。国際法律事務所「シドリーオースティン」の東京拠点「西川 シドリーオースティン法律事務所・外国法共同事業」の代表。さらにGSK英国本社の現・上席副社長のダン・トロイ氏は、かつて西川氏とともに「シドリー」で弁護士として活動していた人物だという。 文春は、こう追及する。 「政治資金収支報告書には、松氏個人の政治団体や松氏が代表を務める政党支部に対し、毎年のように西川氏が献金を行っている。その額は松氏が議員を務める十八年間で、確認できるだけでも約1億4000万円。少なくとも、夫は政治活動と無縁であるとはいい難いだろう。改めて(松氏を=筆者注)直撃すると、ただまくしたてるだけだった。『あなたなに言ってるの! ちゃんとキチンと来なきゃダメ! それに文書で出してるわよ! ワクチンだけじゃないのよ! あなたたちのおかげで検診も進まないのよ! みんなが嫌がっちゃってね。正しく伝えなきゃダメですよ、ハイッ!』」 文春はこう結ぶ。 「生活者の党を標榜する公明党の副代表からは、副反応に苦しむ少女をいたわる言葉など一言もなかった。(中略)三百億円という莫大な税金を投じ、副反応のリスクを冒してまで中高生の女子全員にワクチンを打たせる意味があるのか。そもそも、検診をしっかりと受ければ、子宮頸がんはほぼ全てを防げるとされる。製薬会社と利害のない人間による公平な評価がなされないかぎり、政府は子宮頸がんワクチンの定期接種を中止すべきである」 この問題に、公明党と松副代表は、真摯に答えるべきである。副反応で苦しむ少女たちに会いに行って、頭を下げるべきではないか。そうしなければ、有権者の厳しい批判にさらされること、間違いない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」6月27日号 中吊り広告
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ついに文春参戦! 週刊誌“老人セックス”特集は鉄板ネタ!?
今週の注目記事 「猪瀬直樹都知事『テレホンセックス』と『飲酒運転事故』を女性作家が実名告発!」(「週刊文春」6月20日号) 「アホノミクスへの大失望」(「週刊ポスト」6月28日号) 「ヘドロ水に生きる『中国人民』」(「週刊新潮」6月20日号) 「本田圭佑『眼球』の謎」(「週刊文春」6月20日号) 「AKB総選挙『下品すぎる前夜祭』撮った!」(「週刊文春」6月20日号) 「もう一度だけでいい20代の女性を抱いて死にたい」(「週刊ポスト」6月28日号) このところフライデーに精彩がない。新聞広告はレイアウトを変えてオシャレにはなったが、タイトル本数が少なくなった。そのため、よほどの張り込みネタがないと、買う気が起こらないのだ。 いっそのことタイトルは全部出して、一番の売り物のタイトルを伏せ字にするか、空白にしておいて読者の関心を惹くとか、何か手を考えたほうがいいのではないか。フライデーOBとしては、心配で心配で夜も眠れない。 さて、今週の注目記事に載せていない特集がある。それは新潮のNHK朝の連続ドラマ『あまちゃん』の主役・能年玲奈(19)についての記事である。書き出しはこうなっている。 「今から20年ほど前までは、30%、40%を叩き出すのも珍しくなかったNHK朝の連続テレビ小説、通称“朝ドラ”の視聴率も、近年は20%の大台が遠くなり、2004年以降で初回視聴率が20%を超えたのは、06年の『芋たこなんきん』が最後だった。だから『あまちゃん』の20.1%という初回視聴率は、快挙だったのだが、むろん、すぐに失速するドラマもあるから、ぬか喜びは禁物である。ところが、『あまちゃん』はこれまでのところ、視聴率20%を連発」 これは、宮藤官九郎の脚本がいいのはもちろんだが、主役の能年の人柄が役とマッチしていて素晴らしいという人が多いようだ。 辛口のドラマ評で知られる作家の麻生千晶さんも、べた褒め。 「ボーッとしてるところがいいんですよ。彼女が演じる天野アキには飢餓感がない。ガツガツしていないんです。現代の孫世代の実態に則して脚本が作られてるんですね。そこに玲奈ちゃんがいかにもはまっています。顔立ちは整っていますが、普通の女の子に見える。 そういったタイプは万人に好かれます。最大公約数的な魅力を持っているんじゃないかしら。彼女を悪く言う声を聞いたことは、一度もありません」 彼女が生まれたのは兵庫県の中ほど、城で名高い姫路から電車で1時間弱の神崎郡神河町。美しい川と清涼な水田が印象的な、民家もまばらな山間の地であるという。彼女は『あまちゃん』のオーディションで1,953人の応募者からヒロインに選ばれ、カルピスのCMでも注目を集めた。母親の真理子さんがこう語る。 「自分の好きなことをやってくれたらええと思ってきました。悪いことはしないとか、朝出かける時はみんなに挨拶するとか、基本的なことは教えてきましたけど、全然厳しくなかったと思います。ただ貧しいから、欲しいからって与えられへん。“ピアノを習いたい”とか言ってたけど、それは“ごめんなさい”って。 勉強はノータッチでしたけど、6年生のとき義務教育のシステムわかってなくて、“中学校に上がられへん”といって猛勉強したときもありました。服は好きで、2、3歳ごろから試着するのも嫌がらなくて、ファッションとか華やかなことには、元々興味があったんやろうなと思います」 温かな家庭でのびのび育ってきたことがうかがえる。 だがここから新潮は、能年の父親が今年2月に交通事故を起こしていたことを取り上げている。スターになれば、身内の不祥事を書かれるのは致し方ないが、まだ彼女はスターへの階段を上り始めたばかりである。父親も取材に対して真摯に答えている。 このことを取り上げる「必然性・公益性」があったのか? 私には腑に落ちないので、注目記事にはしなかった。 さて、このところ現代が還暦セックスを始め、ポストが追随し、エスカレートするばかりである。70代になり、現代はついに80代のセックスまで特集した。それほどの“需要”があるのかと思っていたら、この分野に文春までが参戦してきた。ということは、売れるということなのであろう。 今週のポストは、80歳まで生涯現役というモノクログラビア特集を組んでいる。 項目は「まず、『ジジイ好き女』を見極める」「『ステキジジイ』と『スケベジジイ』の境目」「20代女の『性器』と『愛し方』」とあるが、実用的なのは「それでもダメなら『5000円』フーゾクへ」であろう。ポストによれば、 「二極化が顕著なソープ業界では、手軽な予算で遊べる店が台頭し、早朝割引合戦に突入。しかも、激安店には20代の素人女性がどんどん参入してきているという。 吉原でも激安早朝ソープが覇を競っていて、ある店が、朝7時までなら30分で総額6000円と打ち出したところ、ライバル店も、同じ条件と同じ値段で対抗」 だそうである。時間帯や曜日にも注目すべきだという。 「HPで容姿年齢、出勤状況がチェックできます。学生やOLとプレイしたいなら、平日の17時以降の早めの時間帯、あるいは週末の昼過ぎが狙い目です」 本当に、80歳になっても風俗に行ってまでしたいのかね。そのうち80歳以上限定のキャバクラもできるかもしれない。老人パワー恐るべしか。 AKB48の総選挙なるバカ騒ぎは終わったが、AKB48の“天敵”文春が前夜の彼女たちのバカ騒ぎを報じている。 総選挙2日前の夜遅く、会場となった恵比寿の高級和食レストランに、板野友美、小嶋陽菜やAKBの運営会社社長の窪田康志氏などが集結。終わったのは午前0時を過ぎていたが、御一行たちは六本木へ移動。 文春によれば、その世界では有名なメンズサパークラブ「R」という店へ次々に突入していったという。六本木の飲食店に勤める黒服がこう話す。 「お下品な店ですよ、Rは(笑)。ショータイムには全裸の男たちが出てきて、アソコを団扇とかおしぼり、ペットボトルなんかで隠しながら曲に合わせて踊る。ポロリは当たり前、つか常にポロリなんです。それを見ながら、客はガンガンシャンパンを注文する。それをピッチャーに流し込んでイッキする。 六本木でいま最も勢いのある店ですね。会員制で、芸能人とかスポーツ選手もしょっちゅう来る。もともと新宿でホストクラブを何店舗も経営していたやり手オーナーが出店したんです」 このいかがわしすぎる店での前夜祭二次会には、窪田氏をはじめ、総監督の高橋みなみ、篠田麻里子、小嶋、板野、元SDNの佐藤由加理らが勢揃い。反省中の峯岸みなみもいたそうである。 テーブルにはウオッカの空き瓶が何本も並べられていたそうだ。強いね~、彼女たち。店から出てきたときにはひとりでは歩けない者もいたと、文春が書いている。 そして第5回になるAKB48総選挙では、文春でスキャンダルを書かれ、博多のHKT48に左遷されていた指原莉乃がまさかの1位になった。 私もテレビでこの中継をビールを飲みながら見ていたが、一人ひとりの女の子の容姿はどうということはないが、どの子も話だけはうまいのに感心した。劇場や握手会などで話す機会が多いからだろうか。 指原のセンターには批判も多いようだ。AKB48関係者が証言している。 「指原は秋元さんと直でメールや電話をする仲です。告げ口もする。影響力があるから誰も文句も言えず、その存在感、影響力はますます肥大化しています。二年ほど前は、前田敦子をはじめとする先発メンバーの腰ぎんちゃく的存在で、合コンなどにも呼ばれていましたが、文春スキャンダルで知名度は全国区に。態度は日に日に尊大になり、左遷先の博多では“天皇”と陰口を囁かれるほどです。今ではメンバー内に自分の派閥を作り、選抜メンバーからはただ煙たがられている。たとえ指原の自宅の近所で食事をしていても、彼女を誘う者はいません」 指原センターで、AKB48の崩壊が早まるかもしれない。 文春では以前、日本代表のエース・本田圭佑がレーシック手術に失敗したのではないかという「疑惑」を報じた。今回、オーストラリア戦やブラジル戦で活躍したが、それでも目の辺りの感じが、以前の本田と違うという声が多くあるし、私も。テレビを観ていて違和感を覚えた。 そこで文春は、またまた動いた。専門医を複数取材したが、その結果、レーシックではないだろうということになったらしい。 本田をよく知るというサッカー関係者がこう語る。 「本田はバセドウ病ではないかと言われています。本田がおかしいと気付いたのは、今年二月。最初は腎臓が悪いと思った。試合前から顔のむくみが気になったし、汗もかいていた。顔も全然変わってしまった」 もしそうだとしたら、疲れやすくなったり、動悸がしたりと、スポーツ選手には多いようだが、試合に支障は出ないのか。W杯の鍵を握る選手だけに、気になる「ウワサ」ではある。 新潮は以下のような、ショッキングな中国の水事情を特集している。 「世界的なコーヒーチェーン『スターバックス』の香港の店舗がトイレの水道でコーヒーを入れていたことが中国国内で報じられたのは5月30日。大盛況だった店は、一夜にして閑古鳥の巣と化したが、客が激怒したのは、取水場所がトイレだったことだけではない。 中国の場合、水道水は飲んだら危険な水として広く認知されているのだ。無論、日本の外務省のホームページでは北京ですら水道水の飲用は避け『ミネラルウォーターの使用を原則』とするように呼びかけている」 しかも、その水道水よりも基準がゆるい不純なミネラルウォーターが多く出回っているというのだから、何を飲めばいいのか。 「現在、中国では国内シェアトップのミネラルウォーターブランド『農夫山泉』(550ミリリットルで1.5元=約24円)の水質基準が大問題となっている。水源は浙江省の森林公園にある湖で、国が一級水源保護区に指定しているという安心感も手伝って人気を博してきた。 ところが、今年4月、北京の日刊紙『京華時報』によって『水質基準が水道水以下』と報じられた。カドミウム含有量などに関して農夫山泉が用いる浙江省のミネラルウォーター基準の方が国の水道の基準よりも甘かったのだ。さらに、浙江省の水質基準の策定に農夫山泉サイドが関わっていたこともスッパ抜かれた」 北京特派員がこう解説している。 「農夫山泉は京華時報を名誉棄損で訴えましたが、調べてみると、確かにペットボトル入りミネラルウォーターの国家基準は水道水よりもゆるいケースがあります。例えば、水道水では検出されてはならない大腸菌がミネラルウォーターでは微量ながらも許されている。実はミネラルウォーターに関しては、何十年も前の旧ソ連の衛生基準が今も使われているからです」 私も年に1回は中国へ行っているし、息子が昨年暮れから北京で仕事をしている。公害に水もダメだとすると、中国で暮らすのは大変なことだ。中国人は子どもの頃から水に慣れ親しんできているから平気なのかもしれないが、これでは中国で飲めるのはビールぐらいか。 上海在住のジャーナリストの調査によると「農夫山泉の取水を行っている浙江省の千島湖を調査したところ、ゴミが大量に浮いているゴミ溜めのような水域があちこち目に付きました。検査キット使って計ってみると、水質を示すCODは10~13。日本であれば下水のレベルだったのです」 また、中国事情に詳しい富坂聰氏もこういう。 「ミネラルウォーターの品質に対する疑念は中国人の誰もが抱いています。数年前にもCNNの潜入取材で、あるミネラルウォーターの製造工場でトイレの水道から水を引いていたことが発覚しました。その工場は摘発されましたが、同様のことが行われているケースは無数にあるはずですし、有名ブランドの偽造も横行しています」 ハンドバックや靴の偽造なら体には影響がないが、水となると……と考え込んでしまうね。 あれほどアベノミクスを礼賛した現代は、暴落以降、批判派に“大転向”して、今週はついに「株価1万円割れ、安倍退陣」という記事までやりだした。自民党閣僚経験者のこんな話を載せている。 「『これ以上、株価が下がり続けたら危険水域だ』と悲鳴が上がり始めた。もしも参院選で圧勝することに失敗し、“ねじれ”を解消できなければ、長期安定政権という首相の野望は潰えます。 日本株は投げ売りが加速し、本当に1万円を割り込み元の水準に戻ってしまう。安倍首相は選挙と失政の責任を取り、退陣せざるをえなくなるでしょう」 もしこのような事態になったら、現代はどのような責任をとるのか。そちらのほうも気になる。 アベノミクス批判だったら、ポストのほうが断然うまい。 安倍政権が高い支持率の陰で進めていたのは、国民の財産を掠め取り、雇用を失わせ、権力の維持のために老後の年金まで奪う「国民背信の政治」だったと書いている。 中でも6月3日に、社会保障制度改革国民会議で、安倍首相のブレーンとして知られる民間委員の伊藤元重・東大教授から「経済財政の視点からの社会保障改革」という資料が提示されたそうだが、その内容たるや、とんでもない代物である。増大する社会保障費の財源として「高齢者医療費をカバーする目的での死亡消費税の導入」の提案だというのだ。 立正大学法学部客員教授の浦野広明氏がこう語る。 「国は今後急速に増えていく社会保障費を賄いきれない。現役世代の負担にも限界がある。そこで消費税のように国民全員に死ぬときに財産から一定の税率を“社会保障精算税”として納めさせる。相続人ではなく、死者から取るから死亡消費税なのでしょう」 マイナンバー制度を導入したのも、そのためだそうである。 実際に導入されると、こんなことが起きるという。 「長年、介護してきた父が亡くなった。息子は介護のために会社を早期退職し、妻のパートで食べている。貯金も底を尽いた。遺産として同居していた家が残ったものの、評価額は3000万円。そこに『死亡消費税』の請求書が届く。消費税並みの5%なら150万円、消費税引き上げ後の税率10%なら300万円になる。とても払えず、家を手放すことになった──」 現在、個人の金融資産は1,545兆円。そのうち1,000兆円近くを高度成長期を支えた団塊の世代をはじめとする65歳以上の約3,000万人が保有しているといわれる。 そこに死亡消費税をかけるとどうなるか。65歳以上の世代が平均寿命を迎える今後15年間で、税率5%なら50兆円。消費税引き上げ後の10%だと100兆円の課税になるという。国民の財産を減らされ、国には途方もない金額が入ってくるというのである。 ポストは「棺桶を掘り返す“墓泥棒”」と難じているが、その通りである。第一、親を介護しても財産を手にできないとなれば、介護から逃げてしまう「親不孝」なガキどもが増えること間違いない。 アベノミクスをアホノミクスと命名した同志社大学大学院ビジネス研究科・浜矩子教授は、安倍首相が言っている「10年間で年収を150万円増やす」に対して、その見えすいた騙し方が「アホ」だと、こういう。 「国民総所得は『国民の給与所得』とは全く別の指標で、企業の利益や政府の公共投資が含まれる。たとえば企業が社員のクビを切って海外に工場を移転し、そこで利益をあげれば国民総所得は増えるし、政府が増税で公共事業をバラ撒いても増える。安倍内閣がこの指標を持ち出し『給料が上がる』と説明していますが、それは間違いなのです」 池田隼人元首相がいった「給料を2倍にする」とは、まったく違うのである。 さらにポストは、安倍首相が進めようとしているのは、サラリーマンの「首切り合法化」だという。 「これは、派遣や有期の契約社員など『非正規労働者』と『正社員』の中間形態として、勤務地域や職種を限定して採用する『限定正社員』(ジョブ型正社員)をつくるというものだ。 原則、正社員と同じ無期契約だが、正社員が『企業全体の業績の著しい悪化』などの4要件を満たさなければ解雇できないのに対して、限定正社員は企業の業績が良くても、その地域から工場や店舗を撤退したり、その職種が必要なくなった場合、企業の判断で解雇できるようにする」 労働問題に詳しいジャーナリストの溝上憲文氏がこう指摘している。 「雇用規制の緩和は財界の悲願です。現行制度で企業が個々の社員と解雇ルールを定めた契約を結ぶことができるといっても、裁判などで覆える可能性が高い。だから国に限定正社員を制度化させ、“首にしてもいい”というお墨付きが欲しいわけです」 また、安倍内閣は株価が大暴落を続けていた6月7日、厚労省傘下の「年金積立金管理運用独立行政法人」が突然、株の買い増しを決めたというのだ。 この組織はサラリーマンの厚生年金と自営業者の国民年金の積立金約120兆円を運用する「世界最大の年金ファンド」で、運用先は国債など国内債券が67%、国内株式11%、外国株式9%などと定められている。 ところが政府は、その資産運用配分を見直し、国内債権の割合を60%に引き下げ、かわりに国内株式を12%に引き上げた。わずか1%でも1兆円を超える。 社会保険労務士の北村庄吾氏は、厳しくこう指摘している。 「国民から預かっている公的年金の運用は手堅くすべきで、専門家の間にはリスクある株式での運用そのものに批判が強い。百歩譲って株を買うにしても、せめて株価上昇を始めた今年1~2月までに決めるべきでした。それなのにわざわざ株価急落の真っ最中に買い増しを決めたのは、国民の財産を政権維持のために使っているも同然です。株価がさらに暴落したら、国民の年金資金を失うことになる。その責任を一体、誰が取るのか」 アベノミクスのメッキが剥がれてきたようである。 今週の最後は、文春の猪瀬直樹都知事批判。この記事を読むと、「だから猪瀬は嫌われる」ことがよくわかる。 「『何であんな男が東京都知事になるの!』 昨年12月、猪瀬直樹氏が史上最多の約434万票の得票で東京都知事に就任したとき、私は思わずこう声をあげてしまいました。猪瀬氏の名前を聞くと、あの忌まわしい過去の記憶が蘇ってきてしまう。猪瀬氏は私と出会った後、政治と関わり合うようになり、作家から政治家へ転身を遂げていきました。その処世術は見事の一言です。でも、本当にこれでいいのか。私は猪瀬氏が政治家として出世していく姿を見る度に、危機感を覚えずにはいられませんでした」 こう語っているのは、作家の中平まみ氏。中平氏は『ニュースセブン』(NET・現テレビ朝日)のアシスタントを経て作家デビューし、1980年に『ストレイ・シープ』で文藝賞を受賞した。父親は『狂った果実』で知られる映画監督・中平康氏。 二人が付き合っていたのは1991年当時だから、相当古い話である。それを今になって暴露され批判されるのは、猪瀬という人、よほど人徳がないのであろう。テレホンセックスまがいのやりとりもあるが、彼女の話の中で聞き捨てならないのは、酒を飲んで車を運転し事故を起こしたのに、そのままその場を逃げて、知らんふりをしたというくだりであろう。 猪瀬氏は中平氏の車を借りて横浜中華街に出かけ、彼女と一緒に酒を飲んでの帰りだという。 「帰り道、猪瀬氏がハンドルを握り高速道路走っていました。今思えばアルコールを飲み、あたりは暗く、路面は雨で濡れてと悪条件が揃っていた。私は猪瀬氏がスピードを出しすぎていたように感じていました。 そのとき、車列の前のほうで追突事故が起こり、私たちの前の車が急ブレーキをかけたのです。猪瀬氏は『あー!』と叫び、ハンドルを大きく切った。車は中央分離帯に激突、360度回転した。凄い音と衝撃でした。全身を打ちつけられる。衝撃で『死んだかも』と思ったほどでした。 私は当然、警察を待つのだと思っていました。ところがです。猪瀬氏は再びアクセルを踏み込んだ。フロントがグシャグシャの車で、ネズミ花火みたいな勢いで車を走らせ始めたのです。 かなりの距離を走ったと思います。もう大丈夫と思ったのか猪瀬氏は車を路肩に止めハンドルに突っ伏してハァハァと喘いでいる。脂汗がダラダラ流れていた」 猪瀬都知事は文春の取材に対して、彼女との不倫関係は認め、指摘されたことを深く反省すると答えているが、飲酒運転の事故に関しては、飲酒の事実はないと否定し、事故も「軽微な自損事故」だったとしている。 猪瀬氏は、中平氏が離れていって3カ月もしないうちに新しい女性にアプローチを始めたそうだが、その女性もこう語っている。 「彼は最初から私を女として口説きに来た。2月には彼に誘われて『オフィスイノセ』の契約社員にもなった。毎月40万円という給料は、今思えばそういうもの(俺の女になれという意味)が含まれていたのかもしません。でも、男女関係とはちょっと違う。いい思い出なんてありません。猪瀬さんは事務所スタッフや業界人から凄く嫌われていましたし、鳩や猫をパチンコやエアガンで打つような人でしたから」 早く都知事を辞めないと、これからもスキャンダルが次々噴出するかもしれない。辞める時期は、東京五輪招致がダメだとわかる9月がいいのではないだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」6月20日号 中吊り広告より
現役最高騎手・藤田伸二が、騎手生命をかけてJRAに物申す!
今週の注目記事 「『安倍昭恵』しゃしゃり出て『参院選候補』は元暴力団組長ご推薦」(「週刊新潮」6月13日号) 「三浦雄一郎(80歳)エベレスト登頂は、本当に快挙なのか」(「週刊文春」6月13日号) 「藤田伸二 競馬界への『遺言』」(「週刊現代」6月22日号) 「競馬新聞が書けない天才騎手横山典と藤沢厩舎『2度目の絶縁』内幕」(「週刊アサヒ芸能」6月13日号) 「自民党参院候補『ワタミ渡邊会長は“Mr.ブラック企業”』これだけの根拠」(「週刊文春」6月13日号) 「山岸舞彩にも毒牙が…日本テレビプロデューサー『密室セクハラ』の生贄たち」(「週刊文春」6月13日号) 「みんなの党『渡辺喜美代表』は資金ゼロ円だって!」(「週刊新潮」6月13日号) 「スキャンダル 中島知子」(「週刊ポスト」6月21日号) ポストの現代批判が、苛烈さを増している。今週もポストは「『株価4万円』から一転して『米国発 すごい大暴落がやってくる』と手のひらを返した現代に至っては、もはや論評に値しないが、一応、同誌で『4万円説』を唱えたエコノミストの武者陵司氏にコメントを求めたところ、『海外出張のため答えられない』とのこと。残念」と書いている。 だが、続けて「とはいえ、“数字や恐怖は大きく書いた方が反応は大きく売れる”という発想の報道が、2年前の原発事故で国民に多大な“二次被害”を与えたことだけは忘れてはなるまい」と書いているのは、いかがなものだろうか。 現代が放射能の恐怖を煽ったことを指しているのだろうが、アベノミクス礼賛と一緒にしてはいけない。特に福島の子どもたちへの放射能の影響は、まだフォローが始まったばかりだし、早くもチェルノブイリ以上の甲状腺異常が出ているという報告もある。「心配するほどの影響はない」と軽々しく口にしては絶対にいけないということは、今さら言うまでもない。 その現代は「アベノミクスの信認は大きく傷ついた。損を強いられた個人投資家からは、すでに『アベノミス』『アホノミクス」などと非難の声が上がり始め、『結局、失敗だったんだ』と、悲観論も広がり始めている」と書き、さらにこう結んでいる。「誰もが何も考えず熱狂できる“宴”は終わった。これからは、アベノミクスの真価を注意深く見つめていかなければならない」。注意深く見ていかなくてはいけないのは現代のほうであろう。株価のように乱高下していては、読者が離れてしまうこと間違いない。地に足をつけ、判断力を磨くことである。 先週の話になるが、現代に対するある判決が6月4日に東京地裁で出たが、その報道に異議ありだ。 吉本興業に所属する漫才師・中田カウスと暴力団との関係や、同社の元社員への違法な監視を報じた週刊現代の記事に対して、吉本興業側が名誉毀損で訴えた件で、講談社に110万の賠償命令が出たと、多くの新聞が報じた。 しかし、この判決の一番重要な部分を“意識的”に無視した。それは、中田カウスと暴力団とのつながりは「真実」だと、裁判所が認定した箇所である。 現代編集部は「吉本興業と暴力団の親和性を認めた画期的な判決で、実質勝訴だ」と語っている。新聞は名誉毀損裁判の判決の時、“週刊誌側が敗訴”としか書かないから、週刊誌はいつもウソばっかりだという間違った世論が形成されてしまうのである。この裁判はたしかに“実質”勝訴である。 さて今週の注目記事、最初はポストの、お騒がせ女・元オセロの中島知子のセクシーグラビア。 彼女には「サイゾー」が6月号で「中島知子×苫米地英人、洗脳騒動の作られ方」というスクープ・インタビューをしている。 その中で彼女は、同居していた占い師に洗脳なんてされていないと語っているが、たしかに、このグラビアを見ても“目力”はあるし、一時のダブダブした体から、締まった豊満バディになっている。40は超えているはずだが、なかなかそそる体である。興味のある方は買ってご覧あれ。 先日公開された衆議院議員の資産報告書で、「該当なし」「資産ゼロ」と書いた議員が480人中62人に上った。実に全体の12%強である。その大半は当選1回か2回の若手だが、みんなの党の代表・渡辺喜美氏がゼロというのには、違和感を覚えた人は多いはずである。 鋭く追及している、新潮の記事に注目。 「渡辺喜美さんと言えば、言うまでもなく“ミッチー”の愛称で親しまれた自民党の大物、渡辺美智雄元副総理の長男です。1995年秋、ミッチーが亡くなった際、その遺産は約12億円と報じられました。その一部を引き継いだ喜美さんが資産ゼロとは俄に信じがたい話です」(全国紙の政治部デスク) なぜこうなるのか。そのカラクリを資産公開に詳しいベテラン国会議員秘書がこう明かしている。 「実は、報告しなくてもよい資産が結構あります。[1]普通預金やタンス預金[2]配偶者や子どもの資産[3]資産管理会社など、法人名義の資産[4]未公開株や資本金1億円未満の会社の株など。つまり、今の制度は、本人の名義を変えれば、簡単に資産を隠すことができる。喜美さんの場合、この抜け道を非常にうまく使っているように見えます」 新潮は隠し資産を探す旅に出る。渡辺代表の地元・栃木県のJR宇都宮駅から車で約10分走ると、宇都宮市内の下戸祭地区に着く。この町の一画(約2000平方メートル)に「和三紫(わさし)ビル」が建っている。 このビルの名義上の所有者は、美智雄氏が71年に設立した和三紫という有限会社だが、現在は渡辺喜美後援会が入り、実質的には渡辺代表のものであろう。評価額は土地と建物合わせて2億円ぐらいはするという。 「04年と06年の資産公開では、喜美さんは、東京・渋谷区内に広さ60平方メートル位のマンションを一室所有していた。この部屋は、元々美智雄さんのもので、喜美さんが相続した。で、07年に資産管理会社の和三紫に売却したため、09年の資産報告書からは消えています」(元後援者) なんのことはない。「資産ゼロ」にすることなど、容易いのである。だが、公党の代表たるもの、モラルに欠けると批判されても仕方なかろう。 文春は、日本テレビの報道番組『NEWS ZERO』の名物プロデューサーが、キャスターや女性スタッフへのセクハラ、パワハラ問題で更迭された前代未聞の醜聞を追っている。発端は、当欄のある「日刊サイゾー」が5月16日に報じた、複数の日テレ関係者による告発記事だった。 4月に『NEWS ZERO』のキャスターに就任したばかりの山岸舞彩が、番組プロデューサーのセクハラとパワハラに悩まされ、ノイローゼ寸前に陥っているというものだ。この記事がネットにアップされた時点で内部調査が行われ、調査結果を受けて、日テレは6月1日付の人事異動でプロデューサを更迭したのである。 『NEWS ZERO』の関係者がこう語っている。 「記事では名前が伏せられていましたが、すぐにピンと来ました。報道局生活文化部カルチャー班のトップ、A氏(本文では実名)です。実はA氏が山岸に迫っていたことは、ZEROの現場でも問題になっていた。用もないのに山岸のメイク室や衣装部屋に入り、個人的に指導したりといったようなA氏の行動は、上司の耳にも入っていたはずです」 A氏から山岸宛に送られたメールの文面には「2人で反省会をしよう」とか「飲みに行こう」とあったという。しきりに2人きりになりたがるのを、山岸は頑なに断り続けたことがA氏の逆鱗に触れ、彼女を無視するようになった。 A氏は40代前半。中央大学経済学部出身で、高校時代は野球、大学時代はアメフトに熱中したスポーツマンだった。 「ファッションやヘアスタイルは一見売れないミュージシャン風ですが、当人はいけると思っている。上司に媚、部下や目下の人間には、たとえ年上だろうが威張り腐るタイプで、人望はなかった。彼のパワハラでうつ病寸前に追い込まれたり、半年以上仕事を休んでいる制作会社のスタッフもいます」(番組関係者) 日テレには「日テレ・ホイッスル」と名付けられた、セクハラやパワハラなどの内部告発制度があるそうだ。そういったものを作らなければいけないほど、セクハラやパワハラが日常化しているということだろうか。 お次も文春。居酒屋チェーン「和民」創業者でワタミの渡邉美樹会長(53)が、7月の参院選に自民党から出馬することを表明した。本人は安倍首相から直々に要請を受けたと言っているそうだが、ワタミといえば“ブラック企業”という評判が高いが、大丈夫かと文春が噛みついている。 文春によれば「08年6月12日、和民京急久里浜駅前店に勤務していた森美菜さん(当時26)は、雨の降る中、社宅から六百メートル離れたマンションの7階と8階の踊り場から飛び降りた。 彼女の死は4年経った昨年2月、労災認定された。その決定書によれば、森さんは1日12時間から15時間勤務で、1カ月あたり141時間も時間外労働していたという。厚労省が定めている『過労死ライン』の月80時間残業を大幅に上回っている」という。 渡邉会長から社員へのメッセージがまとめられた「理念集」には、次のような言葉が掲載されている。 「365日24時間死ぬまで働け」 さらに、森さんの自殺の翌09年から昨年までに、時間外労働の上限時間を超えて従業員を働かせていたとして、労働基準監督所から10件の是正勧告を受けているというのである。ワタミの元社員がこう語っている。 「勤務時間は夕方から明け方まで12時間以上なのに休憩はとれても30分。ワタミの場合、その日の売り上げ目標から逆算して人件費の額が決められている。そのため、売り上げが少ない日は、人件費を抑えるため、社員がただ働きすることもある。私は3年いましたが、午前7時からの『早朝研修』やミーティングの後も営業し、36時間寝ないのがザラだった」 ワタミの08年のCSR報告書によれば、社員の平均勤続年数3.3年(09年以降は平均勤続年数を公表せず)だそうだ。まさに典型的なブラック企業ではないか、と文春は書く。 「社会問題化しているブラック企業は、解決が急がれる政策課題の一つだ。にもかかわらず、Mr.ブラック企業の渡辺氏に出馬要請した安倍首相、公認した自民党の責任はあまりに重い」 と結んでいる。従業員6000名を抱える飲食業大手だが、実体は過酷な労働条件と搾取の構造では、威張れたものではない。参院選が近づけばもっと内情が出てくるに違いない。渡辺氏は、出なければよかったと後悔するかもしれない。 先週も触れたと思うが、騎手・藤田伸二が書いた『騎手の一分』(講談社現代新書)が面白い。それを現代が取り上げ、藤田にインタビューしている。 藤田は23年に及ぶ騎手人生で、1万4000回を超える騎乗回数を誇り、重賞勝利数93は歴代8位。現役最高の騎手のひとりである。その藤田が、騎手生活を懸けてJRA批判をしている。騎手は免許制である。多くの騎手が引退後に望む調教師の道もJRAの許認可がなければ開業すらできないが、藤田は引退したら競馬界から離れると言っている。 最近、突然引退した安藤勝巳も調教師にはならないという。競馬界はそれほど魅力ないものになってしまったのだろう。 最近、武豊が終わったという声がよく聞かれる。05年には212勝を飾り、天才の名を欲しいままにしていたトップジョッキーが昨年わずか56勝だから、限界説が流れても仕方がない状況だった。 「でも決して豊さんの腕が落ちたわけではなかった。じゃなぜか? 答えは“いい馬に乗れなくなった”から。いくら豊さんでも、有力馬に恵まれなければ勝てませんよ。すべてはJRAにエージェント制度が導入されたことが理由です」(藤田) かつては騎手はさまざまな厩舎を訪ね、自らが乗りたい馬を探し、調教師に騎乗したい旨を伝えるのが常だった。その活動の中で信頼関係を深めてゆくことができたのだが、10年ほど前から厩舎に顔の利く競馬記者などが、騎手に代わって乗りたい馬の調教師などにコンタクトを取り始めた。この交渉代行者をエージェントと呼ぶ。エージェントは調教師のみならず、より実権を持つ馬主にまで接触を図るようになった。 「大手馬主に強いコネを持つエージェントと契約した選手にばかり、騎乗依頼が集中する事態を生んだんだ。騎手と馬主・厩舎との信頼関係は希薄になり、馬主の“天の声”で安易に外国人ジョッキーへの乗り換わりが行われるようになった」(藤田) 30年前に250人以上いた騎手が今は130人になっている。競馬学校の受験者も97年には761人いたのが、2010年にはたった148人。2割以下になっている。「競馬に魅力がなくなっているんだ」と藤田はこう話す。 「今の競馬界があまりにもつまらなくなっているから。その原因は閉塞的な今のシステムを作り上げたJRAにあるとオレは思っている。いや、みんな思っているんやろうけど、やっぱりいろいろあって言えないんだろうね」 騎手の技術の低下にも警鐘を鳴らす。 「はっきり言って、うまくもないのにリーディング上位に入ってるやつが多くなってる。そうするとレースが面白くないから競馬ファンが減る。でもJRAは一部の大手クラブや有力馬主の顔色しか窺わない」 藤田がうまいとお墨付きを与えているのは武豊と、かつての岡部幸雄、田原成貴。ほかには横山典弘、四位洋文、ランフランコ・デットーリである。 岩田康誠騎手は認めていない。 「康誠のように馬の背中にトントンと尻をつけるような追い方だけは、絶対に認めたくない。いくらなんでも不格好だし、なにより、馬の背中を傷めてしまうから。(中略)馬は、康誠のああした乗り方のおかげで伸びているんじゃない。繰り返しになるけど、強い馬に乗っているから、康誠は勝てているんだ」(『騎手の一分』より) 外人ジョッキーにすぐ乗り換わらせてしまうやり方も批判している。 「それなのに、日本だけがなぜか外国人騎手をありがたがっている。それは、それぞれの国でリーディング上位になっている騎手だというのもあるけど、外国人騎手たちは、自国では馬主とその所有馬に最優先で乗るという条件で契約している。フランキー(ランフランコ・デットーリ騎手)なんて、モハメド殿下との契約だけで、年間何億円ももらっていたと言われている。ライアン(ライアン・ムーア騎手)だってウイリアムズ(クレイグ・ウイリアムズ騎手)だってそう。腐るほどお金を持っている。それでもなお、俺たち日本人騎手にオフシーズンはないけど、彼らは本国のオフシーズンを利用してお金を稼ぎに来ている。 そんな彼らのためになんでいい馬を回してさらに稼がせる必要があるのか。日本には十分に乗せてもらえず、稼げない騎手が山ほどいるのに。 エージェント制度の導入や外国人騎手の多用によって、長期的な視野で騎手を育てようとする風潮がなくなっているけど、このままでいいとJRAは本気で思ってるんだろうか」(『騎手の一分』より) アサ芸はダービーでコディーノの主戦騎手である横山典が降ろされ、ウイリアムズに乗り代わりになったことを取り上げている。藤沢和雄調教師は、それを直接横山に伝えず、マスコミ報道でそれを知った横山は、相当ショックを受けていたと報じている。過去にも大レースで降ろされた騎手はいたが、横山ほどの天才騎手が降ろされるケースを、私は知らない。 私は、ウイリアムズのコジーンが負ければいいと思ってレースを見ていたが、案の定、折り合いを欠き惨敗してしまった。 藤田が腹をくくって語ったことを、真摯にJRAは聞くべきである。三連単、WIN5など、射幸心を煽るばかりでは、真っ当な競馬ファンはそっぽを向く。早急な「改革」が求められている。 「概算で約1億5000万円です。うち約1億円がスポンサー、約1800万円がサポーターの方々からの支援金です。残りの約3000万円は、三浦個人が講演料などで得た収入でまかないました。内訳は、今回のエベレスト登頂に要した費用は約3000万円です。エベレストの入山料700万円のほか、酸素ボンベが500~600万円、そして現地のシェルパの報酬、スタッフの保険料、航空券代などを合わせた額です」 三浦雄一郎氏の80歳7カ月でのエベレスト登頂は快挙だが、文春はそのためにいくらかかったかを関係者に聞いて報じている。余計なお世話、カネの問題ではないという声も聞こえてきそうだが、週刊誌というもの、素朴な疑問に答えるのが主要な役割の一つであるから私は、興味をもって読んだ。 テレビで見ても、三浦氏を助けるスタッフが多くいたことは見てとれる。私も、相当な費用がかかっただろうと推測し、1億から2億ぐらいかなと思っていた。 これだけカネを集められる三浦氏はすごいと思う。私の知っている世界的なクライマーは、アルバイトに精を出し、知り合いや企業を回ってスポンサーになってもらうことを頼み込み、何年かかけて、ようやく登頂する。失敗すればかなりの借金を抱える。また何年かは借金と再チャレンジの金を稼ぐためにアルバイトに精を出すのだ。 今回、三浦氏とは正反対に、カツカツのお金で、ヒマラヤの世界第7位の高峰ダウラギリ(8167メートル)登頂を目指した河野千鶴子さん(66)は、三浦氏がエベレストの山頂に到達した5月23日の夜、疲労で体が動かなくなり亡くなった。 河野さんの夫・昌治さんがこう語る。 「実はもうお金が尽きていたのです。今回の費用も、入山料、2人雇ったシェルパ代など、約200万円くらいはかかったと思います。最後の挑戦だったのだから、せめて頂上に立たせてやりたかった……。本人も悔しかったと思います」 公表されている三浦氏の遠征隊リストを見ると、錚々たる布陣である。アタック隊が三浦親子のほか日本人2名、アタック隊サポートメンバーが日本人2名、ベースキャンプサポートメンバーがドクターなど日本人3名。コックを含めたシェルパが18名の総勢27名の大部隊だった。 それでも三浦氏の超人的な体力がなくては叶わなかった快挙ではあるが、彼に触発されて中高年の無謀な富士登山が増えるのではないかと、静岡県警本部地域部山岳遭難救助隊の眞田喜義隊長が警鐘を鳴らしている。 「中高年の登山者は15年ほど前から増え始めました。富士山頂には毎年『高齢者番付』という登頂者の年齢を順位付けした記録が出ますが、それに載りたいために無謀な登山をする高齢者もいます。昨年は富士山も含め県内の山で11名の中高年の方が亡くなっています」 気をつけよう、暗い夜道と富士登山。 新潮は安倍首相の奥さん、アッキーこと昭恵さんが「安倍内閣」のアッキーレス腱になるのではないかと書いている。それは、参院選比例代表の自民党公認候補になる2人が、昭恵さんからの推薦枠だと思われ、いささか問題ありというのである。 その2人とは「東京プリン」の歌手・伊藤洋介氏(49)とドックトレーナーの田辺久人氏(53)のことだそうだ。伊藤氏は昭恵さんの父親が社長を務めていた森永製菓の元社員で、古い付き合いのようだ。問題なのは、田辺氏のほうだという。 「彼が公認された背景を詳(つまび)らかにするには、昭恵氏と“ある人物”の関係に触れておかなければならない。その人物とは、京都にある動物愛護団体『UKC JAPAN』(以下UKC)代表理事の細康徳氏(52)だ。氏の経歴を知るのに便利な本が出てるのでここで紹介したい。書名は『組長をカタギに変えた犬 命どぅ宝』 著者である細氏の妻は、こう書いている。 〈私が惚れて結婚した男は“ヤクザ”!ほんまもんの“ヤクザの中のヤクザ”です〉」(『新潮』) 細氏の人生は1匹の犬との出会いによって大きく変容したそうである。アメリカンピットブルテリアの“タッズ”。米国では闘犬競技に使われることが多い犬種だという。 細氏はその美しさと賢さに魅せられて、30代半ばに差し掛かった時にヤクザ稼業から足を洗ってカタギになることを決断した。 昭恵さんと知り合ったのは昨年3月ごろ。きっかけはもちろん犬だった。細氏の妻がこう語る。 「昭恵さんのご友人が渋谷で一頭のワンちゃんを保護し、その飼い主を探していらっしゃったのですが、それを私たちもお手伝いしていた。で、結果的に飼い主が見つかり、昭恵さんがフェイスブックを通じて“細さんのおかげです。ありがとうございます”とお礼を言ってくれたのです」 以来、交流が始まった。その後、昭恵さんは「UKC」の名誉顧問に就任している。 細氏は参議院選に挑むことを考えたが、過去があるため、田辺氏に白羽の矢を立てたというのである。ドックトレーナーとしては十分な知識を有する人物だというが、知名度はゼロだから、昭恵さんの後押しがなければ、自民党公認を得られたかどうか、はなはだ疑問だと新潮は追及する。 そうしたことに、昭恵さんご本人はこう答えている。 「細さんは刺青が入っているし、指もないかもしれませんが、まさにヤクザから社会に貢献する人へと再チャレンジをして努力を重ねてきました。彼のことは夫も知っています。首相夫人だから問題だと言うのかもしれませんが、私の夫は再チャレンジをしてきた人でもあります。今の細さんはしっかりとした方ですから、“UKC”の名誉顧問の職を降りる気はありません」 2人が公認を得たことに対しては、 「2人とも私の知り合いで、自民党には“私の友人よ”ということくらいは言ったかもしれませんが、推薦というか、押し込んだということはありません」 ファーストレディとしては軽率だと思わざるを得ないが、政治アナリストの伊藤惇夫氏も、こう苦言を呈する。 「彼女ほどハッキリと目に見える形で候補者選定に介入する総理夫人は聞いたことがない。普通ではあり得ないことで、安倍総理や他の議員が止めなければならないのですが、総理は彼女をコントロールできていない」 女房一人操縦できなくて国の舵取りができるのか。安倍政権の心配の種がまた一つ増えたようである。 (文=元木昌彦)「週刊新潮」6月13日号 中吊り広告より
日本経済の見通しは明るくない!? 参院選を前に、問われるアベノミクスの真価
今週の注目記事 「ジム・ロジャーズ『私が日本株をすべて売り払った理由を話そう』」(「週刊現代」6月15日号) 「黒田総裁の安倍離れ」(「AERA」6月10日号) 「消費者が全然気づかない『隠れ値上げ』商品一覧」(「週刊ポスト」6月14日号) 「朝日新聞社員『変態社員』がわいせつ画像流出で警視庁に摘発された!」(「週刊文春」6月6日号) 「99歳史上最高齢で蛇笏賞受賞 文挾夫佐恵さん『白寿なお現役』」(「週刊ポスト」6月14日号) 「サンミュージック『相沢会長』没して『岡田有希子』自殺後の真相」(「週刊新潮」6月6日号) 先日、桜井秀勲さんにお会いした。元「女性自身」の名編集長で、その後、祥伝社で隔週刊女性誌「微笑」を創刊し、大ヒットさせた伝説の編集者である。80歳は超えているが矍鑠(かくしゃく)という言葉が実に似合う、素敵な人である。桜井さんの前では私など、ハナタレ小僧だ。女性にモテる人で、女性に関する本だけでも100冊以上出している。 いろいろ話を聞いたが、中でも面白いのは「微笑」の話である。 時は1971年。私はこの雑誌が出た時、あまりの衝撃に絶句したものだ。特集もすごいが、「付録」はもっとすごい。いくつか挙げてみよう。 【上つき・下つき測定器】 【クンニリングス舌技練習カード】 【ペニス愛撫 実習用くり抜きカード】 などなど。私が「よくやりましたね」というと、桜井さんは「これぐらいやらないと売れないですからね」と答えた。 それから今の雑誌、週刊誌の話になる。「なぜ面白くないんでしょう?」と聞くと、「思い切ったことをやっていないからです。編集長が辞表を懐に入れて、やろうと思えばなんでもできる。それをやろうとしないから、面白いものができない」と桜井さん。 桜井さんは売れる雑誌作りのために、「衝動買い8つの作戦」なる理論を考え出した人でもある。それは 1、組織票を狙える企画(例えば宗教関係) 2、菊印作戦(皇室に関するスクープ) 3、芸能スクープ企画 4、あっと驚かせる瞠目企画 5、各ページに読者へのプレゼント記事 6、読者の感性に訴える“泣き”の記事 7、実用企画の特集作戦 8、社会的キャンペーン記事 である。この8項目を1冊の中に入れていけば、あらゆる階層と幅広い年齢層の女性たちを包含することができると、桜井さんは考えたのだ。これは女性誌だけではなく、現在の週刊誌にも当てはまる手法ではないだろうか。 さて、サンミュージックの相沢秀禎会長が亡くなった。享年83歳。私は会ったことはないが、なかなかの人情家であったと聞く。桜田淳子、松田聖子、岡田有希子、酒井法子などの育ての親として知られる。 自分のところのタレントを、自宅に下宿させることでも有名だった。相沢さんの盟友、福田時雄さん(現・サンミュージック名誉顧問)がこう語る。 「相沢が下宿生活させたのは、一つは親御さんを安心させるため。一緒にご飯を食べ、悩みなどを聞き、精神薫陶を授けて育てるのが彼のやり方です。今とは違って、1970~80年代は一つの芸能事務所からデビューするタレントは1人や2人。だから下宿させることもできた。女性アイドルは、自分の娘のように育ててきました」 だが、この人ほど所属タレントに苦しめられてきた人もいない。 松田聖子は男関係が奔放で、何度も尻ぬぐいをしてやっているのに、突然独立すると言いだす。一番惚れ込んだ聖子に離れられ、相沢さんは福田さんの前で泣いたという。 桜田淳子は統一協会の合同結婚式に参加し、これも離れてしまう。のりピーこと酒井法子は、09年8月に覚せい剤所持で逮捕されてしまうのである。 中でも岡田有希子の自殺は、相沢さんにとって痛恨事であったろう。18歳の若さだった。自殺の原因は年上の俳優に惚れて、それが叶わなかったためといわれている。 芸能ジャーナリストの本多圭氏は、こう話す。 「相沢さんは当初、岡田さんの自殺について“自殺未遂して僕に何か言われると思い、突発的に飛び降りたと思った”と言っていた。が、その後、自殺の原因と思われることが書かれてあったノートが見つかった。そこには、はっきりと峰岸徹の名前が書いてあり、彼に対する恋心と、いくら想っても叶わぬもどかしさで、まるで真綿で首を絞められるような苦しみが綴られていたそうです。相沢さんは、それを読んで自殺は突発的なものではなく、思い詰めた末の行動だと分かったそうです」 当時、峰岸は売れっ子の俳優で42歳。婚約者がいた。24歳も年下の岡田とは、ドラマ『禁じられたマリコ』(TBS系/85年11月~86年1月放送)での共演をきっかけに交際していたと報じられた。峰岸自身は「私は関係ない」と言い続け、数年前に亡くなっている。 あの世で、岡田、峰岸、相沢さんたちは、どんな話をするのだろう。 ポストは、99歳で史上最高齢蛇笏賞受賞した文挾夫佐恵(ふばさみ・ふさえ)さんについての特集を組んでいる。私はこういうポストの嗜好が好きである。 こういう句がある。 <あな踏みし華奢(きゃしゃ)と音してかたつむり> 金子兜太氏がこう解説している。 「思わず踏んでしまった、かたつむり。その殻の音。この句がうまいと思うのは、踏んだ時の音感を華奢という漢字で表記し、きゃしゃ、とルビをふって見せている点」 次の句は92歳のときに読んだ。 <艦といふ大きな棺沖縄忌> 佐怒賀正美さんはこう語る。 「『艦』は『ふね』ではなく、『かん』と読む。字義は『いくさぶね』。沖縄戦で『艦』といえば真っ先に思い浮かぶのは『大和』である。しかし、この句はそれだけを表しているのでは決してない。 この句では、『大和』以外の自国の戦艦、さらには敵の軍艦まで思いが拡がります。どの『艦』にも兵として乗っていた多くは、文挾さんと同世代の純粋な若者たちでした。さらに『沖縄』こそが紛れもない『艦』であり、大きな『棺』でもあったわけです。戦争が生み出した軍艦や戦闘機、戦車などの本質が『棺』だとわかった時、あらかじめ組み込まれた悲劇性と人間の愚かさが浮かび上がってくるのです」 戦後68年たつ今も、戦争への思いを強く噛みしめている句がある。 <身は古りてかの夏の日の海は在り> 老いを見つめる句の中で、情熱のほとばしるような句も多い。 <胸の炎のボレロは雪をもて消さむ> <香水は「毒薬(ポアゾン)」誰に逢はむとて> <九十の恋かや白き曼珠沙華> 元気をもらえる句である。 お次は、文春が朝日新聞社員の首を取った記事である。 朝日新聞の社員が、自分の局部を写した画像をネット上に上げていて、警視庁生活安全部サイバー犯罪対策課に摘発されたというのである。これは「わいせつ物頒布などの罪」の改正に当たって追加された、「わいせつ電磁的記録媒体陳列容疑」という罪だそうだ。 文春によれば、「現在40代前半のAは山形県出身。山形の県立高校から名古屋大学理学部に進み、同大大学院の工学研究科でエネルギー理工学を専攻。大学院時代にはプラズマに関する研究論文を複数発表するなど、『理系エリート』の順風満帆たる人生を歩んできた」そうである。今は製作センターというところに勤務して、妻子もいるという。 これを取材している時点では、警視庁も朝日新聞もこの事件については一切公表していない。そのため、警視庁内では「朝日上層部とうちが取引したのではないか」ともささやかれているそうである。別の捜査関係者は、次のように明かしている。 「実は、捜査員が令状を取る直前に、朝日上層部が生活安全部に属する捜査幹部のX氏に連絡を入れたという話があるのです。『全面的に捜査協力をするので、できれば広報発表は控えてほしい』と。結局、微罪ということもあり、X氏は了解したという。朝日ほどの大マスコミの社員の検挙となれば、当然のことながら警視総監も把握しています」 だがX氏によると、発表しなかったのは警視庁の判断で、初犯で前科はないし、本人も反省しているからだという。 ならば文春もお情けがあってもいいのではと、私は思うのだが、文春は世の不正はどんなものでも許せないようである。真っ向から竹割り。こう結んでいる。 「増加傾向のネット犯罪に警鐘を鳴らすのが、本来の報道機関の役割。社員がその犯罪に手を染めたのに、公表もせずに処分もしていないのであれば、報道機関失格ではないか」 文春の発売に合わせて、5月30日付の朝日新聞朝刊はこう書かざるを得なくなった。 「わいせつな画像をインターネット上のサイトに投稿したとして、警視庁は今月下旬、朝日新聞社製作本部名古屋製作センターの男性社員(41)を、わいせつ電磁的記録媒体陳列の疑いで書類送検した。社員は容疑を認めている」 さらに朝日新聞社広報部の談話として、「本社社員が書類送検されたことを重く受け止め、厳正に処分しました」としている。 「厳正処分」とはいかなる処分だろう。「変態社員」と書かれては社内に居づらかろう。因果応報といってしまえばそれまでだが、ネット社会が生み出した悲劇の一つではある。 残りの3本は関連しているので、まずはジム・ロジャーズ氏の話からいこう。 ジム・ロジャーズ氏(69歳)は、米国生まれの世界的投資家。希代のカリスマトレーダーとして有名なジョージ・ソロス氏とともに、70年代に「クォンタム・ファンド」を設立して、10年間で投資額の4,200%もの驚異的な利益を生み出した“投資の神様”といわれる人物。 彼は日本株を、昨年11月に安倍首相が「無制限の金融緩和政策を行う」と発表した直後に買ったが、5月6日の週にすべてを売り払ったと語っている。彼が日本株を買ったのは、アベノミクスを評価してではなかった。 「日本国民は株価が上がったことでアベノミクスを歓迎しているようですが、巨額の財政出動は、根本的な問題解決ではなく、先送りに過ぎない。 長期的に見れば円安は止められなくなり、通貨の価値は下がり続けるでしょう。日本経済の見通しは、決して明るくないのです。(中略) 日銀はインフレターゲットを2%としていますが、政府がインフレ率をコントロールすることはまず不可能。歴史的に考えても、インフレを起こしながら通貨の切り下げに成功した国を、私は見たことがない」 続けてこう語る。 「今の日本は応急処置ではどうにもならない、本質的で深刻な問題を抱えています。それは、人口の減少と、増え続ける借金です。日本では高齢化と少子化が進み、労働力が不足しています。これを解決するには、移民を受け入れるか、女性をもっと効率よく労働力として使うか、もしくは労働システムを変えなければならない。例えば、欧米のように、定年を無くすなどです。欧米では仕事ができるかどうかが問題なのであって、年齢は問題ではない」 そして、こう結んでいる。 「総合的に見て日本株の相場は不安定です。今度の参院選後に暴落する可能性も十分にありえる。これから新しく買おうと思っている人は、リスクが伴うことを忘れてはいけません」 AERAは黒田日銀総裁が、密かに安倍首相離れをしていると報じている。 5月22日、下がるはずの長期金利が、逆に上がっていることを問われ、「完全にコントロールできるものではない」という弱気な発言をしたことから、日銀OBはこう話す。 「2%の物価上昇なら、長期金利は3%ぐらい上がってもおかしくない。国債に評価損が出て銀行が危うくなる事態があり得るから、白川前総裁は慎重だった。黒田さんも総裁になり立場がわかったと思います」 早くも黒田総裁は日銀に取り込まれたのかというと、そうではないようである。 「噴き出すアベノミクスの副作用を抑えるには日銀の協力が欠かせない。微妙に軸足を移しているように見える」(AERA)というのだ。 安倍首相の周りにはリフレ派・新自由主義グループ。財政出動を求める国土強靱化グループ。悲願の消費税を導入したい財務省の3本の脚がある。 アベノミクスのこれからは、消費税増税をめぐる仲間割れが起きるかもしれない。黒田発言の微妙な変化は「その予兆でもある」(AERA)と結んでいるが、今日(6月3日)も続く株の下落は、不吉な予感がするではないか。 ポストは、消費者が気づかない隠れ値上げ商品がたくさんあると報じている。 隠さないでも、輸入原材料の高騰による値上げの多さには、ただただ驚くばかりである。 「まず『食』では、小麦粉や植物油などの輸入価格高騰の影響が大きい。7月1日には山崎製パンが食パン『芳醇』や『高級つぶあんぱん』など15品目を2~6%値上げし、日清製粉も『マ・マーパスタソース』のうち10品目を9~11%値上げ、味の素は8月1日出荷分から家庭用マヨネーズを6%上げる。 水産加工品も上がる。世界的な鰹の不漁と漁船用燃料重油の値上がりなどで、水揚げしてすぐに瞬間冷凍される加工用冷凍鰹の価格は1年前の2倍に急騰。そのため、はごろもフーズは5月からツナ缶『シーチキンL』を330円から340円に引き上げ、鰹節大手のマルトモは、6月から『削りぶし』『花かつお』などの商品を10~20%値上げする。(中略)マクドナルドはこの5月7日から『100円マック』を120円、チーズバーガーを120円から150円へと2割以上引き上げた。回転すしチェーンのかっぱ寿司はこの夏をメドに1皿94円から105円に価格を改定している」 その上、価格を据え置きに見せて内容量を減らす「隠れ値上げ」が進行しているというのである。 「日本ハムは7月からハム、ソーセージなど89品目で容量を減らし、主力のあらびきウィンナー『シャウエッセン』は1袋138グラムから127グラムになる」 こうしたこと以外に、海外ブランドが軒並み値上げしている。ルイ・ヴィトンが2月に過去最大の平均12%値上げし、カルティエやティファニーなども値上げに踏み切っている。大塚家具はこの4~5月に輸入家具を平均4.8%値上げしたばかりだが、さらに6~7月には輸入品4,400品目を平均5.9%アップするそうだ。 さらに、建設資材が値上がりしている。鋼材価格は前年比2割アップ、外壁用コンクリート、断熱材など軒並み大幅値上がり中だから、今後のマンションや住宅の建設費が大きく上がるのは間違いない。 ポストは、景気停滞下で物価だけが上がっていく状況を経済学ではスタグフレーションと呼ぶが、こうした最悪の事態が起こるかもしれないと警鐘を鳴らしている。 アベノミクスの真価が問われる6月が始まった。有権者は官僚の言いなりになるマスメディアに踊らされることなく、しっかり目を見開いて真贋を見極め、参議院選に備えなくてはいけない。 (文=元木昌彦)「週刊現代」6月15日号 中吊り広告より
維新の会、橋下徹の慰安婦問題をめぐる発言でいよいよ分裂か!?
【今週の注目記事】 「維新壊滅 ソープ接待にご満悦 橋下徹と風俗街の“深イイ関係”」「『ハシモトはクレイジー』『全米軍を敵に回した』ケビン・メア」(「週刊文春」5月30日号) 「『秋元康』盟友の黒い交際 AKB48創始者と暴力団の証拠写真」(「週刊新潮」5月30日号) 「松嶋菜々子・反町隆史『ドーベルマン襲撃事件』の凄惨現場」(「週刊文春」5月30日号) 「NHKが検察に屈した『取り調べ可視化』番組放送延期事件」(「週刊ポスト」6月7日号) 「『痛風がビールで治った』って本当?」(「週刊ポスト」6月7日号) 【ワースト記事】 「米国発 すごい大暴落がやってくる」(「週刊現代」6月8日号) また競馬の話で恐縮だが、今回のダービーはいろいろな意味で面白いレースだった。 現役花形騎手の藤田伸二が書いた『騎手の一分』(講談社現代新書)という本がある。今のJRA体制への痛烈な批判を含めて、半端な覚悟で書いたのではない本である読みどころはいろいろあるが、騎手仲間、特に岩田康成への厳しい評価、それと正反対に武豊への友情あふれる書き方が興味深い。 昨今はエージェント制があり、仲間や言いなりになる騎手でないと馬が回ってこないそうだ。その上、巨大馬主たちが我が物顔に振る舞い、レースにどう乗るかにまで口を出すそうである。そうしたエージェントや馬主たちに擦り寄らない藤田や武には有力な馬が回ってこないから、勝ち星が挙がらなくなっている。藤田は、武豊の騎乗技術は外人騎手を凌ぐものがあるのに、おかしいと怒っている。 今回のダービーに3頭も出走させた藤沢厩舎は、コジーンの主戦騎手である横山典弘からウイリアムズに替えてしまった。 騎手の中で3本指に入る名ジョッキーを替えてしまう“非情”なやり方には、いくら勝ちたいからといってもやり過ぎだと、私を含めた多くの競馬ファンは思っている。 レース前、武の勝利とウイリアムズ騎乗のコジーンの凡走を祈っていた。レースは予想通り、アポロソニックの逃げで始まったが、向こう正面に差しかかり、藤田騎乗のメイケイペガスターがまくり気味に先頭に並びかけ、場内がどよめいた。 藤田はレース後に「ペースが遅すぎて、掛かり方が半端じゃなかった」(スポニチ)と語っているが、私の推測だが、ペースが遅く、最後方から追いこむキズナには不利と見た藤田が、ペースを上げるために思いきって先頭にまで馬を押しやったのではないか。 もちろん、まったくの成算がなかったわけではないだろうが、追い込みを武器とする馬の乗り方ではない。 直線では案の定、前が塞がり、馬群を割って出られないでもがくキズナを尻目に、福永騎乗のエピファネイアが先頭に立つ。間に合わない。見ている者の多くはそう思ったに違いない。最後の100メートルで空を飛ぶが如く追い込んできたキズナの脚は、文字通り“鬼脚”だった。レース後、武豊が目を押さえるシーンをテレビが映していた。日本一の騎手から並みの騎手へと落ち、屈辱に耐えた日々を思い返していたのかもしれない。 長々と書いてしまったが、競馬に関心のある人は、ぜひ読んでほしい本である。 今週は、現代には失礼だが、ワーストを設けさせてもらった。 驚くべき変わり身というしかない。株が上がる株が上がる株が上がるぞ~と囃し立ててきた現代が、5月23日に日経平均株価が前日比1,143円の大暴落をしたからだろうが、180度転換して「大暴落から早く逃げよ」と巻頭特集を組んだのだ。 もちろん週刊誌だから、毀誉褒貶は日常茶飯事。驚くことではないのだろうが、それにしても、ちょっと前まで3万円もあると煽っていたのに、と思わざるを得ない。 この欄でも何度か書いたが、株高、円安誘導は、安倍政権が有効な手を次々繰り出したわけではない。アベノミクスという言葉と国民の期待感がマッチし、そうした空気が後押ししたに過ぎない。 物価は上昇し、長期金利も上がり、アベノミクスの副作用が目に見える形で出始めたところへ、アメリカや中国の不安材料が重なり、歴史的といってもいい大暴落へとつながったのであろう。 現代は「もう売るしかない」と小見出しをつけ、「結局、日本株はアベノミクスで上がっていたのではなく、米国の動向を受けていただけに過ぎない。『米国がくしゃみをすれば、日本が風邪を引く』という構図は21世紀になっても変わっていないのだ」と書いているが、おいおい、今頃そんなことに気がついたのかと、こちらもビックリ。 日本が欲しがるシェールガスについても、シェールガス会社による投機的なやり方が問題になっており、これを実行しているのが投資会社だから「シェールガス革命はバブル以外のなんでもない」(MITのモリス・アデルマン名誉教授)というのである。 結びで現代は「先般の暴落はまだ端緒に過ぎない。株式市場のさらなる大暴落はすぐそこまできている」としているが、これまで現代を読んで株を買ってきた読者は、この記事をどう読むのだろうか。 私の周りにも痛風で悩んでいる友人がいる。ゴルフ場でゴルフが終わって飲むビールは格別だが、そうした人はビールではなく、焼酎の水割りなどを飲んで、恨めしそうにこちらを睨んでいる。 痛風に悩む人には朗報なのだろう。ポストは「ビールを飲んで痛風が治った」という記事を掲載している。 『ビールを飲んで痛風を直す!』(角川書店)の著者で元昭和薬科大学教授、現在は病態科学研究所の田代眞一所長(医学博士)がこう豪語しているという。 「日本人の場合、尿酸の排出機能が低下するケースが多く、いかに尿酸を体外に出すかが問題となっている。ビールには利尿作用があるので、ビールをどんどん飲んで、余分な尿酸を体外に出せばいいというのが、私の考え。もちろん、ビールでなければ痛風が治らないというわけではありませんが、ビールを含めた水分をとることが重要なのです」 また、元鹿児島大学病院長の納光弘医師も『痛風はビールを飲みながらでも治る!』(小学館文庫)を書き、こう語っている。 「日本酒に換算して1日1.5合(270ミリリットル)は尿酸値を下げ、3合(540ミリリットル)まで飲むと尿酸値が上がった。つまり、適量さえ守れば、ビールを飲みながら尿酸値をコントロールできるのです」 風が吹いても痛いというのが痛風だ。水代わりにビールを飲めばいいというのは朗報だが、よし、といって飲んで痛みがきたらどうするのかね。いささか心配ではある。 同じポストがNHKの番組放送延期の問題を取り上げている。ポストによれば、こうである。 「NHKの報道番組『かんさい熱視線』(毎週金曜夜7時30分~55分)だった。関西の“いま”を切り取る同番組の4月8日放送回は、『“虚偽自白”取調室で何が』と題され、被疑者が嘘の自白をさせられてしまう取り調べの実態に迫った。番組ハイライトは、10年9月、兄弟ゲンカの末に弟の首を絞めて窒息死させたとして、兄が逮捕・起訴された事件の検証である。 大阪地検の検事が作成した調書には『隙をついて背後に回り首を絞めた』『手加減しなかった』などと書かれてあり、兄が弟の首を絞めている認識があったかのように読める。しかし取り調べの模様を記録したDVDが裁判員裁判に公開されたことで検察のストーリーは崩壊した。 DVDには調書に署名した後に、兄が『結果的にそうなってしまった』と話すシーンが録画され、兄の証言が調書の内容と食い違うことが明らかになったのだ」 結局、調書は信用できないとして、兄は無罪となり、大阪地検は控訴を断念した。 これはNHKの『クローズアップ現代』でも放送される予定だったのに、延期になってしまったのだ。それも待ったをかけたのはNHKの内部からだったというのである。NHK関係者がこう話す。 「NHK東京本社の記者が検察の激怒を知って、上層部に進言したそうです。『証拠DVDを再度放送すれば番組関係者が検察に捜査される可能性もある』として、番組中止を訴えた。当局にすり寄る記者連中と、それに反発するディレクターの対立というのはNHKではよくある構図ですが、今回はあまりにもひどい」 そのうち放映される予定だというが、内容が骨抜きにされる可能性があるようだ。NHKの権力に弱い体質が、ここでも露呈したようである。 さて、松嶋菜々子と反町隆史夫妻が飼っていたドーベルマン・カイザーが同じマンションの住人に大けがをさせたことがワイドショーで取り上げられているが、この事件、かなりのものだったと文春が報じている。 事件を知る関係者が、阿鼻叫喚の現場を解説している。 「反町の娘は、愛犬の散歩のためカイザーを二階フロアの共有スペースに連れ出していました。その時A子さんと子どもは一つ上の三階フロアの廊下を歩いていたのです。 すると突然カイザーが暴走し、反町の娘を半ば引き摺るようにして三階に駆け上がった。そしてカイザーはリードをふりほどき、A子さんと子どもに襲いかかるように突進していったそうです。そもそもドーベルマンは力が強く、とても六歳の子どもの手では引っ張りきれるわけもない。カイザーは咄嗟に我が子を守ろうと盾になったA子さんの太腿に咬みつき、そのままずっと離れなかった。A子さんの子どもは横で怯えて泣いていたそうです」 文春によれば、ドーベルマンが人を襲う事件は少なくないという。2010年には愛知県で老人と飼い犬のトイプードルが近所のドーベルマンに襲われ、老人は脳挫傷、トイプードルは咬み殺された。 11年には部活動中の東京の大学生がドーベルマンに襲われ重傷を負っている。環境省の統計によれば、犬による咬傷事故は年間5,000~6,000件にも上り、あまり知られていないが、犬による“殺人事件”も実は少なからず起きている。05年度には年間で11人の被害者が死亡しているが、そのほとんどが老人か子どもだというのである。 飼うには相当な注意が必要なのだ。反町は雑誌「愛犬の友」(08年8月号)のインタビューでこんなことを話している。 「飼い方の責任というのは、かなり問われるなと僕は思っているんです」 反町たちが住んでいたマンションは、大型犬の飼育は禁止されていたというのだから、責任感が欠如していたといわれても致し方なかろう。 AKB48スキャンダルは文春ばかりではないぞと、新潮が「AKB48創始者と暴力団の証拠写真」を掲載している。 この創始者とは秋元康、窪田康志と一緒にAKB48立ち上げた芝幸太郎である。彼は「office48」の代表取締役で、AKB48の48は「芝(しば)」からの語呂合わせである。 芝氏は、強引な取り立てで有名になった「商工ファンド」の優秀な営業マンを振り出しに、いくつかの起業を経て、今のオフィスを設立した。 新潮では以前「秋元康研究」を連載し、そこで芝氏が「暴力団との付き合いもあった」と書いたことで、損害賠償請求訴訟を起こされているのである。 それを証明するために、新潮編集部は取材し、今回の写真を入手したのであろう。さすが新潮。写真には前に男女、後ろに4人の男がいる。左端の人物を除いて全員目隠しをされている。 新潮によれば左端の男が芝氏で、和服姿の女性は山口組後藤組の組長夫人で、その隣にいるのが「後藤組と極めて近い総会屋」、他の男たちは山口組の組関係者だという。 撮られたのは10年ほど前で、組長夫人がやっていたお店の何周年かのお祝いのパーティを、静岡県富士宮市のホテルで開いたときに撮られたものではないかと、書いている。 芝氏は新潮の取材に代理人を通じて、パーティには行ったことがあるが、暴力団との交際はないと答えているが、いささか苦しい言い訳ではないか。 またAKBのバカ騒ぎ「総選挙」が始まった。5月23日付の日刊スポーツがこう報じている。 「まさかの1位だ。21日に投票が始まった第5回AKB48選抜総選挙の速報結果が22日、東京・秋葉原のAKB48劇場で発表された。昨年総選挙1位のAKB48大島優子(24)が過去最低の3位となる中、昨年4位のHKT48指原莉乃(20)が初の首位に立った。2万8563票で2位渡辺麻友(19)に倍近い大差。スキャンダルで移籍した影響を感じさせない驚きの強さを示した。投票締め切り日は6月7日、開票イベントは横浜・日産スタジアムで6月8日に開催される」 アイドルやファンたちの夢舞台の裏で、新潮、文春が報じてきている“黒い交際”や、商品である彼女たちを“愛人”にするような事実があるとすれば、この巨大アイドル・プロジェクトの崩壊も近いかもしれない。 最後の注目記事は、文春の橋下徹大阪市長批判の記事。 5月27日、慰安婦発言で追い込まれた橋下は「外国特派員協会」での会見に臨んだ。 ニコニコ動画で生中継していたから見てしまったが、冒頭、神妙に沖縄の在米軍司令官に言った「風俗へ行け」発言は全面的に謝罪した。 大戦中の慰安婦に対しても謝罪し、二度とこうしたことがあってはいけないと言ったが、河野談話にある、国家が関与して女性を強制的に慰安婦にしたというところは、今のところ明確な証拠はないから、日韓双方での歴史的な検証が必要だと、繰り返し述べた。 質問する側の突っ込み不足が目立った。最初にこのところの一連の発言に関して全面降伏し、その後の真摯なやり取りを含めて、会見自体は決定的なマイナス点にはならなかったのではないだろうか。 私だったら、慰安婦問題で女性の人権を蹂躙したと認め、謝ったことと、在日米軍は性欲処理のために女を買いに行けばいいといったことの整合性が取れていないが、あなたの根底に女性に対する差別意識があるのではないのか、と聞いてみたかった。 「維新が支持を集めてきたのは、『橋下総理』というカードがあったから。橋下氏に期待感はあっても、維新の議員に支持があったわけではなかった。ところが、今回の一連の言動で、橋下氏が総理にはなれない人物であることがはっきりした。これまでは橋下氏の人気が、維新の“求心力”だった。だが、厳しい世論調査の結果を受けて、橋下離れをアピールしないといけないという“遠心力”が働きだした。六月の都議選で惨敗すれば、分裂の方向に進むのではないか」 これは文春の中で政治部デスクの言葉であるが、女性票は間違いなく逃げたと、私も思う。 会見でも質問が出たが、文春は橋下市長がかつて、大阪西成で今も売春が行われているといわれる飛田新地の風俗店を束ねる「飛田新地料理組合」の顧問弁護士をやっていたことを暴露している(橋下も顧問をやっていたことは認めた)。 橋下が風俗好きで、よく通ったという兵庫県福原にある高級ソープランド店Xの従業員は、こんな話をしている。 「橋下さんが弁護士だったころ、よく来られていました。橋下さんが顧問をしているとかで、飛田新地の方が接待をしていたそうです。おそらく大阪で風俗に行くと目立ってしまうので、福原まで足を延ばされたんと違いますかね。サービスした女の子に聞くと『橋下さんとはベッドとマットで二回戦。プレーは普通やけど、凄く風俗が好きなんだろうなというのがわかった』と言うてましたわ(笑)」 橋下市長の風俗好きは年季が入っているのだ。しかし、自分が好きだからといって、あんたたちも「風俗へ行け」と公的な場で、在日米軍司令官に言ってしまうとは、なんと政治家として無自覚なことか。ケビン・メア元国務省日本部長が語っている。 「米軍人みんなが怒っています。私も腹が立っている。『そんな人が政治家になるのか』と。米軍の軍法では、女性の人権侵害になるため、軍人が売春婦を買うこと自体を禁じているのです。風俗施設でお金を払って、性的関係を持ってもいいという考え方はそもそも米軍にはない。私も沖縄に三年いましたが、米軍人の性犯罪は日本の法律のもとで厳しく対処すべきでしょう」 橋下氏の心ない発言が、女性や韓国だけでなく、アメリカまでも怒らせてしまったのだ。老婆心だが、これ以上舌禍をしないためにも、政治の世界から早く身を引いたほうがいいのではないだろうか。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」5月30日号 中吊り広告より
共同通信人事部長が就活学生をホテルに連れ込み! 「文春」スクープに、上層部のお粗末すぎる対応
今週のグランプリ 「「大手マスコミ」の人事部長が就活女子学生をホテルに連れ込んでいた!」(「週刊文春」5月23日号) 注目記事 「マイナンバー制度 実は巨額利権だった」(「週刊現代」6月1日号) 「静かなブーム、女性向けAV」(「週刊朝日」5月31日号) 「NHK野球解説『武田一浩』の馬乗りDV診断書」(「週刊新潮」5月23日号) 「『八代亜紀作』の絵は私が描きました」(「週刊文春」5月23日号) 「食卓に米国産『危なすぎる食材』」(「週刊新潮」5月23日号) 「裁判所が検察・警察のいいなりでどうすんの!」(「週刊現代」6月1日号) 「ストレス解消に“涙活”してみる?」(「週刊朝日」5月31日号) 今週の発表をする前に、私の個人的な趣味で恐縮だが、ポストの「謎の美女YURI」をずっと注目してきたことは、この欄で何度か書いている。 そのYURIが今週、初めて「衝撃の告白」をしているのだ。それによると長崎生まれで、20歳の時に上京してきて、いろいろアルバイトをやり、夜のお店もちょっとだけやったとある。現在27歳の一般人。ここで見逃せないのは、アサヒ芸能でAV嬢だと暴露された件について「アダルトビデオですか……知りません。私じゃないと思います」と曖昧に否定していることだ。 私が購入したAVビデオの女性は偽物なのか? アサ芸さん、早速、事実関係を確認してほしいね。 現代とポストは、よほど60歳以上の読者が多いらしい。「死ぬまでSEX、生涯現役 60歳超えた恋は不倫じゃない!」(ポスト)「60歳過ぎたら遠慮はいらない あの素晴らしいセックスをもう一度!」(現代)と、じいさんたちに盛りをつけようと、大特集を組んでいる。 恋とかセックスは「秘すれば花」とまでは言わないが、こう大声で「やれ、やれ!」と連呼させると、いささかげんなりしてくる。そのうち袋とじで「還暦セックス」特集を組むんじゃないだろうか。見たかないね。 さて、みなさんは“涙活(るいかつ)”って知ってました? 泣きたい人たちが集まって意識的に涙を流す会があるという。こういう新情報を得るのも、週刊誌を読む楽しみである。 その会を主催している、自称「涙のソムリエ」嵯峨崇司さん(31)が名付け親だという。朝日によると、この日は宮沢賢治の詩「告別」の朗読を聞いたり、泣ける動画を見て、ともに泣くのだそうだ。参加した40代の半導体のエンジニアはこう言っている。 「泣くことで自分を出せると思いました。知らない人たちだから気にせず、それに周りの人たちが泣けば雰囲気に流されて泣けるのでは、と参加しました」 泣くことは若さの秘訣でもあるという。ホントかいな? 泣ける映画として、韓国映画の『建築学概論』『サニー 永遠の仲間たち』を挙げている。また、男泣きできる本として『ほかならぬ人へ』(白石一文)、『そうか、もう君はいないのか』(城山三郎)、『悼む人』(天童荒太)なども紹介している。 今の世の中、泣きたいことがいっぱいあるというのに、それに気づかない人が多いということなのだろうか。 現代の、株が上がる、株が上がると連呼する特集に私はまったく興味がないが、「PCなりすましネコ男事件」をしつこく追及する姿勢には拍手を送りたい。 今回が「連続追及第11弾」。元東京高裁の判事・木谷明氏がこう告発している。 「4回の逮捕に2回の起訴が行われ、片山(祐輔)君(30歳)は2月10日に逮捕されてから、すでに100日間も身柄を拘束されています。検察の言い分を鵜呑みにして、拘留を認めているのは裁判所です。その対応に、私は心底落胆しています。 しかも裁判所は、せめて母親や弟さんだけでも会わせてやってほしいという弁護人の申し出も棄却しました。『罪証隠滅のおそれがある』というのが、その理由です。検察官は『接見を許せば、被疑者が(家族などに)真犯人を装ったメールを送信させるおそれが高い』と主張しています。検察の言いなりになって、裁判所は家族との接見さえ認めていないのです。 しかし、母親や弟さんとわずかな時間、しかも看守立ち合いの上で接見させることで、証拠隠滅工作などできるのでしょうか。とくにパソコンにまったく詳しくない母親に、そんなことができるわけないではありませんか。裁判所が本気で証拠隠滅のおそれがあると考えているのだとしたら、その常識を疑わざるを得ません」 木谷氏は今は弁護士で、片山氏の弁護も引き受けている。その立場からの発言だが、十分うなずける言い分である。 木谷氏は裁判官の不甲斐なさをこう嘆く。 「(中略)裁判官の多くは、検察が違法行為に手を染めるなどと考えていないのです。 しかし、捜査機関は時として『違法な捜査』に手を染めることがあります。捏造は論外としても、これまで検察は被告人に有利な証拠を隠してきました。(中略)ただ、その問題に入り込むと、警察、検察という巨大な国家機関に対して、裁判所が真正面から大戦争をしなければなくなる。それが厄介だということで、裁判官が『捜査の違法性』という根本的な問題を避けているのではないかと、私には思えます」 検察と裁判官は一体。これが冤罪を生み出す悪の“温床”になっていることは、間違いない。早く全面取り調べの可視化をするべきである。 お次は新潮の記事。文春の向こうを張って、危ない食材は中国だけではない、アメリカのほうがよほど危ないという特集を巻頭で組んでいる。 「日本人視察者が目を疑った『牛肉』飼育現場は糞尿まみれ」では、アメリカの飼育現場や食肉処理場がいかに汚いかを山田正彦元農水相に語らせている。 「米国産『牛乳』輸入禁止24年で欧州はホルモン依存性ガンが減少」では、北海道対がん協会細胞診センター所長の藤田博正医師がこう言っている。 「米国産牛肉には、国産に比べると赤身で600倍、脂身で140倍のエストロゲン(女性ホルモン)が含まれていたのです」 エストロゲンは、乳がんや子宮体がん、前立腺がんなどの「ホルモン依存性がん」の危険因子である。日本におけるホルモン依存性がんの発生率は1960年代と比べて5倍になっている。それと比例するように、牛肉消費量も同じく60年代比で5倍に増えていて、そのうち約25%は米国産牛肉と見られているという。 「カリフォルニア産オレンジに強烈なる『防カビ剤』」では、農薬や殺虫剤の主原料でもあるOPPは発がん性が、TBZには妊婦が多量に摂取すると奇形児を出産する恐れがあると指摘されている。そのため約40年前には、当時の厚生省がOPPなどを使用した柑橘類の輸入を自粛するように警告していた。 だがその後、アメリカ側がOPP使用容認を強く迫ってきたため、日本は食品添加物として認可してしまったそうである。 日本人の好きな養殖サーモンも危ない。衝撃的なレポートがコーネル大学など米国の名門大学の研究者によって05年に発表されたという。それは「養殖鮭と天然鮭を消費する際のメリットおよび危険性に関する定量分析」というタイトルのレポートである。そこにはこうあるという。 「米・メイン州、ワシントン州の養殖サーモンを食べるのは年に3回から6回に留めるべきだ」 「養殖の鮭で何より危ないのが脂身です。畑などに撒かれた農薬や殺虫剤は、川の流れに乗って沿岸部に行き着き、養殖場の鮭の体内に取り込まれる。この時、化学物質を最も吸収しやすいのは脂肪分なのです」(食政策センター ビジョン21の安田節子氏) そのほかにも「袋を開けたらカビだらけだった『カリフォルニア米』の有毒性」「米通商代表部が『大腸菌付着に問題なし』と冷凍フライドポテト」などがある。 TPP加入よりも先に国内の食糧自給率を上げる政策をとらないと、日本人の体は外国食材でボロボロにされそうだ。 八代亜紀という歌手、昔は好きではなかった。ただ、高倉健と倍賞千恵子が出ていた映画『駅 STATION』で、雪深い汚い居酒屋で、2人が酒を飲んでいるところに流れる紅白歌合戦の「舟歌」は絶品である。 最近では、絵を描いたり本格的なジャズを歌う姿がいいと思うようになった。 彼女の絵はフランスの「ル・サロン展」にも入賞しているというが、その彼女に「盗作疑惑」が起きていると文春が報じている。 美大系の学生Aさんがこう語る。 「私が最初に八代さんの絵を描いたのは、四、五年前のことです。当時、私は首都圏にある美大受験専門の予備校に通っていました。ある日、その予備校の職員Xさんから、授業が終わった後に別の教室に来るように指示されました。指定された教室へ行くと、私を含めて、だいたい十人くらいの生徒が集められていました。そこで『猫の絵を描くように』と指示され、油絵の紙にアクリルで猫を描いたのです。ちなみに、私は油絵を専攻しているわけではありません。油絵専攻だけでなくいろんなクラスの生徒が集められていたので、不思議に思いました。それに、なぜか絵を『完成させないで』といわれたこともありました。こうして描いた絵はすべて回収され、私たち学生の手元には戻ってきませんでした。 こうした異例ずくめの授業は何度かあり、他にも『麦わら帽子』や『紙風船』を描いたことも覚えています。授業の中では八代さんの名前は一切出ませんでした」 八代の絵のモチーフは猫や麦わら帽子が多いという。この話が事実なら盗作とはいわないまでも、いささかモラルに欠けると言わざるを得ないかもしれない。 だが「ル・サロン展」そのものが、なんの権威もないものだそうだから、目くじらを立てることでもなさそうだ。美術史家で神戸大学大学院准教授の宮下規久朗氏がこう言う。 「本物の美術ファンは八代氏の絵には見向きもしないでしょう。演歌ファンが有り難がるだけで、彼女の絵はもともと予備校生のレベルと変わらない素人の作品なのです」 素人の絵をもて囃したメディアの目が節穴だったということだ。 夫婦ゲンカものは週刊誌の“華”であるが、新潮の元プロ野球投手・武田一浩(47)の話には驚いた。武田の奥さん(35)がこう語っている。 「いつの間にか、ナイフは叩き落とされ、私は仰向けに倒されていた。夫は、私に馬乗りになり、髪の毛を掴んで何度も何度も頭を床に打ちつけたり、首を絞めたりしました。その横では、娘を抱いた夫の妹から“迷惑なんだよ!”などと罵声を浴びせかけられた。私が嘔吐したら、2人は“コイツ、ゲロ吐きやがった”とあざ笑いました」 これが事実だとしたら、尋常な暴力ではない。 彼女が警察の勧めで取得した診断書には、頸部捻挫、両上肢、大腿部打撲傷などで、全治3~4週間と記されているという。 武田はプロ野球選手としては申し分のない実績の持ち主である。1988年、明治大学からドラフト1位で日本ハムファイターズに入団。その後福岡ダイエーホークス、中日ドラゴンズ、読売ジャイアンツを渡り歩き、12球団全てから勝利を収める史上3人目の快挙を成し遂げている。 ただ一匹狼の面があり、気性が激しいので、自分が納得できなければ誰であろうと反発していたと、スポーツライターの永谷脩氏がいっている。 武田は8カ月になる子どもを連れて家を出てしまったそうだが、武田の言い分は、かなり違っている。 「DV? 僕の方が被害者です。彼女はお酒を飲むと暴れて、噛み付いてきたりしました。僕が子供を連れて家を出たのは、彼女と一緒にいると子供が危険だからです。ミルクも与えているし、おむつも替えている。ちゃんと面倒をみています。ただ子供のことを考えれば、離婚するよりも、やり直せないかと考えていますけど……」 奥さんのほうは弁護士を立てて離婚調停を申し立てる予定で、加えて、暴行の刑事告訴の準備も進めているという。 どうやら、このバッテリーの修復は難しいようである。 女性向けAVの売れ行きが好調だという。3,000本売れればヒットいわれるAV業界の中で、1万本以上のヒット作品を出しているそうである。 ソフトで女性の気持ちに寄り添った作りは当然だが、男優が向井理を思わせる甘いマスクと清潔感があるというのだから、なるほどと思う。 朝日の山岡三恵記者が突撃取材している。 「業界初の“専属男優”である一徹は、女性向けAV人気の火付け役。有名大学法学部を卒業後、公認会計士になるべく専門学校に通う勉強漬けの中で、アダルトサイトで見つけた男優募集に応募し、業界入り。既婚者で、パパでもある」(朝日) 撮影現場での注意事項が興味深い。 「女優に対しては、<(男女とも)オーバーな『イク~!』はNG。イキそうなときは『気持ちいい』や『もうだめ』><いきなり舌を出すキスはNG><男性の乳首をつままない><あえぎ声はいつもより抑え気味に> などなど。一般女性が共感しづらい『アバズレ感』『下品に見える行為』はほとんどNGなのだ。男優に対しても、 <パンツの上からでも激しく触らない><キスは唇だけでなく顔面、首筋、もも、指など、至るところに><淫語は言わない> そして、最大の特徴はコンドームをつけるシーンが必須なこと。当初は啓蒙的な意味だったが、男性が彼女のことを考える優しさが伝わってきた、と好評だったという」(同) 現代やポストのセックス記事よりためになる。 5月9日に納税や年金などの情報を国が一元管理する「共通番号(マイナンバー)制度」法案が衆院を通過したが、大きな話題にはならなかった。 国民ひとりひとりに番号を振って年金や納税、家族構成などの情報を管理するため、政府の試算によればシステム構築に3,000億円程度の税金が必要になる。法案が成立すれば2016年1月から施行されることになるのだ。 2002年に導入された「住民基本台帳ネットワーク」(住基ネット)も同じようなものなのに、なぜ必要なのか? 現代が「ITゼネコン(大手ITシステム会社)の巨大利権だから」だと報じている。 元経産省官僚の古賀茂明氏が住基ネットの現状をこう語る。 「数々の反対を押し切り、システム構築に約400億円もかけて導入したけれど、今に至るまでほとんど使われていません。交付率は10年経った今でもわずか5%(!)。にもかかわらず、年間百数十億円もの維持運営経費をつぎこんでいます。これに輪をかけた壮大なムダが、今回のマイナンバー制だと思ってください」 元財務官僚で嘉悦大学の高橋洋一教授も、住基ネットをそのまま使えばカネがかからないのに、やるのは「ITゼネコン」のおまんまのためだといっている。 「米国では、日本のマイナンバーに相当する社会保障番号(以下、SSN)が広く普及している。SSNには、名前・住所・生年月日・家族構成・メールアドレスなどの個人情報が入っており、納税などの際公的機関で使われるほか、就職やクレジットカードの申し込み、保健、医療サービスなど、さまざまな分野でその人を証明するIDとして使われてきた。その結果、番号の窃盗による詐欺などの被害が、なんと年間5兆円にも達しているのだ」(現代) 被害もそうだが、個人情報を国家だけが握ってしまうことへの危機感が、日本人にはない。そこが一番危険だ。 今週のグランプリには文春のスクープを挙げる。グランプリが出るのは久しぶりである。この記事、興味を持って読み始めたが、どうもよくわからない。 昨年暮れ、有名大学に通うA子さんは、企業説明会で共同通信総務局兼人事部長だった52歳の今藤悟氏と知り合い、作文の添削をしてあげると呼び出された。 夕食をともにし、その後、酒を飲んだのだろう。終電がなくなり、タクシー代もなかった彼女は、男が「ホテルを取ってあげる」という言葉を信じて(?)、ホテルの部屋に入ったところで、関係を迫られたというのである。 ここにはどこまでコトが進んだのかは書いていないが、彼女は男の卑劣な行為が許せない、訴えたいと思い、男と会って話したが平行線に終わり、彼女は文春に持ち込んだのであろう。 その後、今藤は上司にこのことを告白し、部署から姿を消してしまうのである。 本人も会社側も、彼女との件を知った上での処分なのかと思うと、文春のインタビューに共同通信の三土正司総務局総務は、その件は承知していないと答えている。 それに「単なるウワサでいちいち調査します?」とまで言ってのけているのである。 今藤のほうは「合意の上」とでも上司を言いくるめているのであろうか。文春は実名まで出して書いているのだから、相当な裏付けがあるはずである。 それにしては大通信社の対応がはっきりしないのはなぜなのか。こうしたウワサが出ること自体、メディアにとって由々しきことなのだから、はっきり調査をして事実関係を調べるべきであろう。 こう思っていたら、今日(5月21日)のasahi.comにこの記事が出た。 「共同通信社は20日、就職活動中の女子学生に不適切な行為を行ったとして、今藤悟・前人事部長を懲戒解雇とし、監督責任がある石川聡社長を報酬減額とするなど計6人の処分を決め、発表した。 同社によると、前人事部長は同部長だった昨年12月、就職活動中の女子学生と個別に接触し、作文指導したのをはじめ、不適切な行為をしたという。社長らその他の役職員は、前人事部長への管理監督責任が問われた。前人事部長については、週刊文春5月23日号が「企業説明会で知り合った女子学生を呼び出し、ホテルに連れ込んだ」などと報道。共同通信社は「『不適切な行為』の詳細は説明できない」としている。(中略) <共同通信社の伊藤修一専務理事の話> 今回の事案を極めて重く受け止めており、二度とこのようなことを起こさないよう職員の規律維持に全力を挙げ信頼回復に努めます。これまで公表してこなかったのは当該学生の就職活動に影響がないよう配慮したためです」 明らかに伊藤専務理事は虚偽の発言をしている。文春が報道しなければ、ウヤムヤにすまそうと思っていたに違いない。三上総務は「ウワサだ」と断言しているのだ。 比較的良心的だといわれる共同通信でさえ、この体たらく。メディアの信用はどこまで落ちれば底を打つのか。暗澹たる気持ちになる。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」5月23日号 中吊り広告より
国民栄誉賞受賞も、祝う家族はなし……“英雄”長嶋茂雄の悲しき余生
今週の注目記事 第1位 「国民栄誉賞『長嶋茂雄』晴れの舞台のあとの寂寥」(「週刊新潮」5月16日号) 第2位 「雅子妃が『小和田雅子』に戻られた夜」(「週刊文春」5月16日号) 第3位 「坂口憲二・伊藤英明『真夜中のダブルス』撮った!路チュー&立ちション疑惑」(「週刊文春」5月16日号) 第4位 「『猪瀬さんは男の風上にも置けない』櫻井よしこ」(「週刊文春」5月16日号) 第5位 「火宅のウクレレ『牧伸二』の愛人と隠し子」(「週刊新潮」5月16日号) 第6位 「橋本愛『共演俳優とオフは自宅で』」(「フライデー」5月24日号) のっけから私事で恐縮だが、このところ馬券が好調である。先週のNHKマイルこそ10番人気のマイネルホウオウにやられたが、天皇賞のフェノーメノとトーセンラーは3点買いでバッチリ。フロ-ラステークスは1番人気と2番人気だがまとめ買い。 昨日のヴィクトリアマイルはヴィルシーナとサウンドオブハートの2頭から馬単で流した。12番人気のホエールキャプチャも東京、1600メートル巧者だから押さえて見ていた。ヴィルシーナが先頭に躍り出て勝利を確信したところにホエールが矢のように外からすっ飛んできて、やられたと思った。しかしホエールも苦しくなったのだろうヴィルシーナに馬体を寄せて、内田と蛯名の叩き合い。もう一度ヴィルシーナがグイと出たところがゴールだった。きわどい写真判定。ハナ差でヴィルシーナが勝って、馬単は1万2600円の好配当になった。 今朝(5月13日)は朝早く起きて男子ゴルフツアー「プレーヤーズ選手権」の最終日を見た。タイガー・ウッズがきわどい1打差ながら優勝。これで優勝回数は78となった。 話をこの欄の本道に戻そう。土曜日(5月11日)に月刊誌「創」の座談会に出てきた。テーマはノンフィクション・ライター佐野眞一氏の週刊朝日の連載打ち切りや、宝島から出た『佐野眞一が殺したジャーナリズム』について。出席者はノンフィクション・ライターの森功氏と今西憲之氏。「創」の篠田編集長が司会。 週刊朝日問題についてはこの欄でも何度か触れているので書かないが、『佐野眞一が殺した~』についていえば、嫌な感じのする本である。たしかに、本来なら「引用」とすべきところを、出典を明記せず、あたかも自分が調べたかのように書いた佐野氏に非があることは間違いない。だが、彼がこれまで発表してきたノンフィクションにおける業績を全部否定するかのようなやり方は、私は認めるわけにはいかない。佐野の書いたものがノンフィクションに値しないのなら、大宅賞に何度もノミネートされ、『旅する巨人』で受賞することはないはずである。彼は間違いなく、優れたノンフィクション・ライターなのだ。 先日会った田原総一朗氏も「あの本はひどいね」と怒っていた。水に落ちた犬は叩けとばかりのやり方は、少なくともノンフィクションに携わる人間のやることではない。 このところノンフィクション氷河期といわれるほど、ノンフィクションが売れない。出版社も出したがらない。そんなときに仲間内でモメていていいのか。 座談会でも話したが、1970年代に柳田邦男、本田靖春、沢木耕太郎などが出てきて日本にノンフィクションの時代を作り上げたとき、各氏らとノンフィクションとはどうあるべきかを、夜を徹して語り合ったものである。 伝聞の会話はどこまでが許されるのか。ゲイ・タリーズが自らソープランドを経営して書いた『汝の隣人の妻』の手法について侃々諤々の議論をした。 沢木氏は自分の見たこと、聞いたことしか書かないという手法で『一瞬の夏』を朝日新聞に連載して話題になった。 佐野氏や猪瀬直樹氏はノンフィクション第二世代といわれるが、第一世代が試行錯誤して築き上げてきたものを、ただ真似するだけではなく、自分たちがそれを発展させていく役割を担っているはずである。それが十分にできていないところに今のノンフィクションの低迷があると、私は述べてきた。 寄り道ばかりで恐縮だが、昨年下半期のABCの雑誌部数調査が出たので紹介しよう。週刊文春が約48万部でトップ。第2位が週刊現代で約43万。週刊新潮が約37万。週刊ポストが約32万。フライデーが約17万。週刊大衆が約14万で週刊朝日が約13万。前年同期比100%を超えたものは一誌もない。この数字から見ても、フライデーと週刊朝日は休刊目前の危険なところにあると思う。もう二踏ん張りしないといけない。 そのフライデーの記事が今週の第6位。 NHK連続テレビ小説『あまちゃん』が好調のようだ。中で使われる「じぇじぇじぇ!」という言葉も流行の兆しを見せているそうである。『あまちゃん』の主役ではないが、「北鉄のアイドル」こと足立ユイ役を演じて人気急上昇中の若手女優・橋本愛(17)のかわいいツーショットである。 橋本は映画『告白』で注目を集め、『桐島、部活やめるってよ』では日本アカデミー賞新人俳優賞をはじめ数多くの賞を獲得している。 4月中旬の深夜、世田谷区内を2人が歩いている。相方のイケメン男性は、俳優の落合モトキ(22)。芸歴は長くて4歳で子役として芸能界に入っているそうだ。落合のほうも『桐島』に出ていて、愛が演じるヒロインと人目を偲んで交際する男子高校生という役である。 この小さな愛の物語、うまくいくといいね。 「やんなっちゃった節」で一世を風靡した牧伸二(78)の自殺は、私のように彼の全盛時を知っている人間には相当ショックである。なぜ自殺までしなければならなかったのか。それを追った新潮の記事が第5位。 新潮によれば、自殺の背景には彼が会長を務める東京演芸協会の「資金流用疑惑」があるという。 コトの概要はこうだ。「同会には、歴代会長から引き継がれ、会長が保管する資金がある。その額は約650万円とされ、いつごろからか、それを牧が私的に流用している、との噂が会員の間で囁かれるようになった」というのだ。 真偽のほどはわからないが、5月の総会で牧は、その疑惑をはっきりさせると言っていたという。 牧には金が必要だった。 40年来の付き合いの愛人がいて、彼女との間には、今は30代になっている娘までもうけていたそうだ。 「愛人は元芸者だという話で、現在、70歳くらいになっていると聞いています。娘の下の名前は、彼の芸名と同じ“マキ"らしい。そして、いつまで続けていたのかわかりませんが、少なくとも数年前までは毎月、生活費を渡していたはずだと小耳に挟んだことがあります」(事情通) 奥さんも承知の上で二重生活をしていたようだ。だが、かみさんが2人いるようなもので、もはや浮気などというものではないだろう。 650万が小さい金だとは思わないが、死を選ぶほどのことはなかろうに。02年に脳出血で倒れているから、思うに任せない体と頭に「あ~やんなっちゃった」ということも考えられないでもないが、もう少し頑張ってほしかった。 猪瀬直樹都知事のイスラム圏に対する発言は、各方面に波紋を呼んでいる。 文春では櫻井よしこさんと佐藤優氏が猪瀬発言に過激に怒っている。これが第4位。 「道路関係四公団民営化推進委員会委員当時の猪瀬さんを見ていて感じたことは、彼は他者を褒めるよりも、けなすことで自分の評価を高める、という手法をよく使うということでした。敵を作り上げることで、自分を正義の味方のように見せていく。偽りの自画像を作り上げることで足場を固めるという印象が今も色濃く残っています。同じ手法を、五輪招致の場でも使おうとしたのは大変残念ですね。 また、『九十八%は東京をPRしていた』と語っていますが、日本国を代表して、招致委員会の会長として海外メディアの取材に答えているのですから、発言の一つ一つが重い意味を持ちます。 それを、『最後の雑談をクローズアップされた』などというのは、言い訳にもなりませんし、男の風上にも置けません。政治家の風上にも置けない。情けない発言です。謝るなら最初から『私が不適切なことを言いました。すみませんでした』と潔く謝罪すべきだったのではないでしょうか」 佐藤優氏は、猪瀬発言は日本へのテロを誘発しかねない危険があると、こう話す。 「猪瀬さんの一連の言動はツイッターやフェイスブックを通して、国際的に拡散しています。アラーにまで言及し、イスラム全体を侮辱した発言が、例えばイスラムの過激派をどう刺激するかに思いが至らないようでは、政治家をやる資格はありません」 この問題はまだまだ尾を引きそうである。 「美女と仲睦まじく手をつなぐのは、今をときめくイケメン俳優・坂口憲二。レンズが見つめているとも知らず、美女と組んずほぐれつを繰り広げたかと思えば、なんと立ちション疑惑まで招いてしまったのである。 それから数刻、イチャつく2人のところに現れたのは、これまた美女をご同伴の伊藤英明。現在TVドラマ『ダブルス』でも共演中の2人、プライベートでもバディを組んでいるらしい」 こう書いて、文春がカラー、モノクロ、活版を使ってやっているのは坂口憲二(37)と伊藤英明(37)、イケメン俳優の夜の御乱行。グラビアをご覧いただきたいという通り、カラーとモノクロで撮られた写真がとても面白い。これが第3位。 伊藤は、中野美奈子(33)や山田優(28)、黒木メイサ(24)など、数々の女性との恋中が報じられてきた当代きってのプレイボーイ。 坂口は女性と絡んでいたかと思うと、急にズボンのチャックを下げて建物の物陰に行って用を足したようだ。終えてからまた女性と路チューしたりと組んずほぐれつ。 そこに伊藤が登場。友人とみられるモデル風美女と業界関係者と思われる男性らとタクシーを降り、坂口と合流。一行は手を挙げて大はしゃぎしながら伊藤の自宅へと入っていった。 この記事が二重に面白いのは、文春が前号で報じたAKB48の河西智美(21)とAKS運営会社の窪田康志社長の「お泊まり愛」を張り込んで撮っていたとき、この2人が偶然そこへ飛び込んできたことである。 なんでも伊藤と窪田は馬主仲間で、仲がいいそうだ。坂口は『ダブルス』に主演している関係で警視庁新宿署から感謝状をもらっているそうだから、立ちションはまずいだろう。要反省! 雅子妃バッシング記事を見ない週はほとんどない。今週はオランダ訪問の際、雅子妃が両親と会ったことが取り沙汰されている。中でも文春の記事が当夜の状況をよく伝えている。これが第2位。 「ご両親との笑顔のご対面が撮れるかもしれない。各局のカメラマンはホテルの駐車場の入り口でそのチャンスを狙っていました。 ですが、カメラが近付くと小和田氏は『撮るな』と言わんばかりに、急いで車内のサンバイザーを下ろしてカメラを遮ったのです。その動作はメディアに顔が出るのを遠慮するというような慎ましいものではなかった。マスコミに対する嫌悪がありありと見てとれました」 これは皇太子夫妻がオランダ滞在4日目に、夫妻が宿泊するホテルオークラアムステルダムに滑り込んできた雅子妃の両親、小和田恆・優美子夫妻が乗るクルマを目撃していた記者の談話である。 テレビなどでは、ご両親にお会いできてよかったというコメントが多かったが、現場はそんな雰囲気ではなかったようなのだ。 当然ながら文春には、皇太子妃の両親なのだから、メディアに顔を背けるような行動をとるべきではないという、天皇皇后に近いある千代田関係者(どんな関係者なんだ!)の批判コメントが載っている。 報道陣は帰りの小和田夫妻への取材を要望し、宮内庁東宮職を通じて伝えたが、そこでも一悶着あったようだ。 テレビカメラを向けられるのは困るという小和田氏からの意向があったのか、帰りの映像は代表取材だけになったのである。 ギリギリまで決まらず、ようやく実現したオランダ訪問だから、雅子妃にとって気分を変えるいいきっかけになるのではないかと期待されていた。 だが新潮によると、オランダ紙「メトロ」などに「彼女は、流産を3回経験している」という事実無根のことまで書かれたそうで、心静かにというわけにはいかなかったようだ。 唯一の心楽しい時間が両親と会うことだったのだろうが、文春は美智子皇后の父親、正田英三郎氏の例を出し、「正田家は、皇后陛下が嫁いでからは身を慎み、特に英三郎氏は世間の目を引くような会合に出席されることさえ控えるようになりました。それが『けじめ』だとお考えになったからでしょう」(別の千代田関係者)と、ここでも小和田家に批判的である。 おまけに昨年9月には小和田夫妻の金婚式のお祝いの会までやっている。両陛下にはなかなか会いに行かないのにと、小姑のような書き方である。 女性セブンがさらに火に油を注ぐように「雅子さまを追って! ご出発翌々日 実は小和田夫妻は日本から発った」という記事を掲載している。 4月30日、成田空港に向かうため、自宅からハイヤーに乗り込む小和田夫妻を撮っているから、念が入っている。 雅子妃のオランダ訪問が直前まで決まらなかったのは、小和田氏が雅子妃と相談していたからだとし、外務省関係者にこんな話をさせているのだ。 「小和田さんは3月下旬に帰国されました。恆さんは帰国して間もない3月27日に、安倍晋三首相と面談しています。このとき、雅子さまのオランダ訪問について首相に相談されたそうです」 雅子妃の“健康問題"を心配しての親心なのだろうが、ここまで来ると、いささか親の過干渉ではないかとも思えてくる。 どちらにしても、これだけ情報が漏れてくるというのは、東宮職や宮内庁の中にディープスロートがいるのであろう。雅子妃にとってはメディアが最大のストレスだというのは、わかる気がする。 今の彼女に一番必要なのは、皇太子と娘とともに静かに過ごす時間であろう。今しばらく温かく見守ってあげることができないものだろうか。 長嶋茂雄と松井秀喜の東京ドームでの国民栄誉賞セレモニーは、安倍首相の政治利用が見え見えで腹立たしかったが、長嶋の肉声には、涙が止まらなかった。絶望的とまでいわれた脳梗塞から9年。自らに厳しいリハビリを課しての奇跡的な復活は、これこそ国民栄誉賞ものであろう。 長嶋の不自由な体をかばい、自然な仕草で師を支えた松井もよかった。安倍首相のどや顔は見たくなかったが、いい授賞式であった。 だが新潮によると、その日、ホテルで記者会見を終えた後、長嶋は一人で自宅に帰り、その家を訪ねてくる者は一人もいなかったという。こうした視点が老舗週刊誌、新潮のいいところである。これを今週の第1位に推す。 亜希子夫人は6年前に他界しているが、長男の一茂や次女の三奈も、他の子どもたちも顔を見せなかった。 一茂は父親に無断でミスターゆかりのグッズを売り払い、父親に激怒された。また「長嶋茂雄」の商標登録をめぐって一茂と三奈の間で揉め、訴訟一歩手前までいったこともあった。そのために一茂は実家に近寄りがたく、双子の子どもを父親に会わせられないそうである。 長嶋と親しい張本勲氏がこう憤っている。 「とにかく、一茂が大バカ者なんです。私は友人の『セガサミー』(大手パチスロメーカー)の里見治さん(会長)に頼んで、亜希子さんの縁の品は取り返してもらった。しかし、親父の分はダメでした。本当に不幸な家族ですよ。長嶋さんは何も言わないけど、寂しいに決まっている。子どもが4人もいるというのに……、あれだけの人を、どうして他人が面倒を見ているのか」 長嶋は毎日のように、開門前の公園で1キロほどの早歩きをしている。厳しいリハビリにも週に4、5回は通っているという。栄光の背番号3番は何を思って歩いているのか。天覧試合のサヨナラホームランのことだろうか。 ここではほとんど触れなかった現代とポストについて書いておきたい。現代は部数維持のためなのだろう、アベノミクス礼賛ばかりが目立つ。今週も6月は株が暴騰するか暴落するかの正念場だとしているが、中味は安倍首相が決断できるかどうかにかかってはいるが「期待感をパンパンに膨らませている」(現代)。また、参議院選挙予測5000人調査をやっているが「合計すると、自民党の推定獲得議席は77。今回の非改選組と合わせると参院での勢力は126に達し、安倍首相が目標とする『単独過半数』が可能となる」(現代)そうである。 まるで自民党の機関紙を読んでいる気がするのは、私だけだろうか。週刊誌は反権力などというお題目さえも、誌面のどこにも感じられない(あるのは大橋巨泉のコラムだけか)。 ポストはやや安倍政権に批判的ではあるが、今号では「安倍超長期政権10年計画」という特集を組み、安倍が退いたあとの後継者には、他派閥ながら小野寺防衛相が有力視されているというのだから、眉に唾つけながら読んでも解せない。 そんな両誌がともに力を入れているのが、60歳以上はどんどんセックスを楽しめという特集である。現代などは「一挙19ページ」も割いて「60で始めるセックスの流儀」まで載せている念の入れようである。 これほどの大特集を組んでいるのは、それなりの読者がいるということであろう。たしかに還暦を超えても性の意欲が衰えない男性もいるだろうし、妻より若い女性とセックスしたい者もいるだろう。だが、みんながみんな渡辺淳一化しろと檄を飛ばされているようで、いささかげんなりする。 現代やポストを買い込んでバイアグラをせっせと飲み、小汚い連れ込みホテルの安ベッドでデリバリーされてくるオネエチャンを待つのは、侘びしさの極地だろう。まあ、そんな心境もたまにはいいと思うが、セックス以外にもっと楽しい老後の楽しみ方はないのかね。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊新潮」5月16日号 中吊り広告より
ブラック企業と呼ばれても仕方がない!? 相次ぐ“ユニクロバッシング”に柳井氏は……
今週の注目記事 第1位 「安倍晋三と朝日新聞の『不適切な蜜月』」(「週刊ポスト」5月17日号) 第2位 「最新版 全国長者番付を掲載する」(「週刊現代」5月11・18日号) 第3位 「AKB河西智美 社長宅に『禁断のお泊まり』撮った!」(「週刊文春」5月2・9日号) 第4位 「ユニクロは『ブラック企業』か『グローバルカンパニー』か」(「週刊ポスト」5月17日号) 「大論争『ユニクロはブラック企業なのか』私はこう考える」(「週刊現代」5月11・18日号) ユニクロは入社して3年以内に辞めていく社員が半数にも上るため、ブラック企業ではないかという批判が噴出している。柳井正社長は朝日新聞などで否定しているが、その中で「社員の賃金を世界で統一する」と発言して、また波紋を呼んでいる。 今週はポストと現代がユニクロ問題を取り上げており、いささか温度差があるようだが、これが第4位。 ポストは世界統一賃金の仕組みとはどんなものか整理してくれている。 「現在、ユニクロの『グローバル総合職』社員は世界に約5000人いる。(中略)執行役員や上級幹部ら合わせて51人の上位7段階はすでに世界で『完全同一賃金』になっている。完全同一賃金とは、例えば、日本円で年収5000万円のグレードに属する海外採用社員は、通貨や物価が違っても、その額に相当する年収を受け取ることができるというものだ。それをさらに下位のグレードにも広げていこうというのが、今回のユニクロの構想である」 信州大学経済学部真壁昭夫教授はユニクロ戦略を、こう分析して評価している。 「単純労働に従事する若い労働力ならば集めるのはそう難しくない。しかし、 1つの店舗をマネジメントする能力を持った優秀な人材は希少で、高賃金などのインセンティブがないと集めることができない。 ユニクロの試みが成功すれば、現地国の有能な人材の発掘や、すでにいる人材の底上げ効果にもつながる。組織内の競争も激化し、生産性が上がって、企業収益にも貢献するはずです」 ポストは一定の評価をしながらも、こう結んでいる。 「終身雇用システムによって高度経済成長を成し遂げ、『総中流化』を果たした日本の姿は、世界に『奇跡』と認められた。人の何倍も稼がなくても、働くことに喜びを感じ、多くの日本人が自分を『幸福だ』と感じていたはずだ。 柳井氏も『日本人のDNAが武器になる』と感じているのなら、日本企業だからこそ生み出すことができる、新しい雇用の形もあるのではないか」 現代は多くの識者に語らせているが、その多くは批判的である。その一つ、京都大学名誉教授・竹内洋氏の批判を紹介しよう。 「残念ながら、柳井さんの経営理念には、歴史に対する不勉強、文化や社会に対する無理解を感じざるを得ません。職位が下の社員に成果求め、それがかなわないなら低賃金に甘んじろというやり方は、労働者を苦しめた初期の資本主義時代の考え方ですよ。(中略) 企業が儲かるのは大切なことです。しかし、そのために『Grow or Die』が必要ですか? 多くの精神疾患者を出し、まるで産業廃棄物を捨てるようにヒトを吐き出していくやり方が、グローバル企業だから仕方がないと、許されることでしょうか。企業は公器。品格のある成長を、ユニクロには求めたいと思います」 現代はこう切り捨てている。 「自分だけが生き残れば、あとは死んでも構わない。それがユニクロの経営哲学なのであれば、ブラック企業と呼ばれても仕方がないだろう」 先にも書いたが、大学を出たばかりの新入社員が試験に合格すれば店長に昇格する“制度”には無理がある。世界統一賃金もいいだろうが「人を育てる」という意識がない企業には、優秀な人材は育たない。5年、10年後のユニクロに不安を覚える。 文春とAKB48の取材合戦は、もはや“戦争”といってもいいのかもしれない。 2012年2月18日号で「AKB48は事務所社長の『喜び組』」という記事を掲載して、AKB48の運営会社「AKB」窪田康志社長から提訴され、係争中だという。 さらに峯岸みなみや柏木由紀のスクープのあたりから、文春の記者の顔写真やクルマのナンバーが、メンバーやスタッフの間に出回ったそうである。 だが、窪田社長とAKB48の河西智美(21・第2期)との動かぬ証拠写真を「めげずに張り込んだ」末にものにしたのだ。これが第3位。 文春によれば、こうである。 「男はAKB48を管理運営する会社のトップ窪田康志氏。他に類を見ないアイドル集団を作り上げた、辣腕の社長である。ヒロインはAKBの河西智美。これまで『総選挙』で上位を維持してきた、ファンに支持されるメンバーだ。写真集の表紙に児童ポルノまがいの写真を使い、騒動を巻き起こしたこともある彼女だが、 五月三日の公演を最後に、AKBを卒業することが発表されている。 (中略)場面は深夜の高級住宅街へと移る。眼光鋭く周辺を警戒する男のもとに女がかけ寄る。上下ジャージのリラックスした格好。馴れた様子で男につき添う姿から、浅い付き合いでないことがうかがえる」 二人は男の家へと姿を消していったという。 河西が現在住んでいる超高級マンションの販売価格は、なんと数億円だそうである。しかもそこは、窪田社長が以前住んでいた場所。 プールにサウナ、フィットネスジムが完備され、コンシェルジュが常駐し、自室までは5重のオートロックで守られた、お城のようなマンションであると文春は書いている。 AKB関係者が彼女についてこう話している。 「セレブ女優がつけてそうな大きなサングラスをして集合場所に堂々と遅刻してくるし、レッスンや握手会をドタキャンすることもある。その癖、本番直前に目立つ所で一人で練習して『できない』『どうしよう』と泣き出すんだけど、わざとらしかった」 窪田社長はどう答えるのか? 電話でこう話したという。 「彼女だけでなく選抜(メンバー)とは毎日のように順繰りに食事をしてますよ。三百六十五日あったら三百日はメンバーと食事してるんじゃないですか。(河西は)卒業前なのでいろいろ相談ごとがありますし、昨日も河西以外の子と食事してますし。将来は不安を持つじゃないですか。それを聞けるのは僕だけだってことですよね、今のAKBは」 文春はこんな言い訳に納得するはずがない。こう結んでいる。 「だが、カメラはしっかりと業界御法度の“商品お手つき”の決定的証拠を捉えている。恋愛禁止のルールを破った河西、そして社長には今後どのような処分が待っているのだろうか」 AKB48と若いタレントやファンとの恋愛沙汰なら、何度も起きているから驚かないが、運営会社の社長が商品に手をつけたのでは、示しがつくまい。秋元康裁定はいかに? かつてこの時期になると、週刊誌の編集者は「長者番付」を求めて、知り合いの新聞記者回りをしたものである。そんな懐かしいことを思い出させてくれたのが現代の「全国長者番付」の記事である。これが第2位だが、もう少し気の利いた、読みたくなるタイトルを付けてほしいと苦言を呈しておく。 後半に1951年からの長者番付15位までが載っている。1951年から70年までのトップは「松下電器」の松下幸之助である。2位にも「三洋電機」の井植歳男、「大正製薬」の上原正吉がいる。 1981年から90年のバブル期になると、1位は上原だが、2位に不動産を売却して利益を出した秋山光男、株の仕手戦で勇名を馳せた是川銀蔵、不動産の貸し付け業者の岩井久雄、10位にも不動産貸付業者の玉野喜一郎が顔を出している。05年から12年には上から「任天堂」の山内溥、「ユニクロ」の柳井正、「ソフトバンク」の孫正義などがいるが、現代調べではガラッと変わっているのである。 1位には笠原健治(37歳)。「ミクシィ」社長で資産は1347億3200万円。2位は人材派遣の「テンプスタッフ」会長兼社長の篠原欣子(78歳)、751億8800万円。「比較.com」社長の渡邉哲男(41歳)で715億8800万円。 4位は「グリー」社長の田中良和で658億3800万円。5位は「アルペン」社長の水野泰三(64歳)で625億5400万円となっている。 「アルペン」は愛知県のスポーツ用品販売会社だが、それ以外は派遣とITである。時代がそのまま収入にも表れているということか。 「アルペン」の水野氏はもともとプロスキーヤー志望だったが夢をあきらめ、父親から援助を受けた300万円を元手に、名古屋市内に25坪のスポーツショップを開いたのが始まりだったそうである。 金持ちになる秘訣をこう語る。 「開業以来、一度も赤字なしでここまでやってきました。これから少子高齢化でパイは減っていきますが、崖っぷちに立つとパワーが出るものですよ。あきらめないこと。これが大切です」 あきらめないでこれだけの資産がつくれるものなのか、貧乏人にはわからないが、その裏には他人にはいえない苦労もあったのだろう。 一旗揚げたい人には必読かもしれない。 今週の第1位は、ポストの朝日新聞批判の記事である。週刊誌創刊時の記事の柱の一つが「メディア批判」であった。当時はテレビはメディアとしてそれほどの影響力をもっていなかったから、中心は新聞である。 中でも朝日新聞は目玉で、他紙より売れたのである。このところ朝日新聞批判をあまり見かけなくなったが、ポストはその中では新潮と並んでよくやっている。 今週は朝日新聞が安倍首相にベッタリだというのである。これまで朝日は安倍政権には批判的だったのだが、それが宗旨替えをしたというのだ。 ポストを引用してみよう。 「ここにきてその朝日の論調が一変した。これを読んでいただきたい。 安倍首相が、『強い日本。それを創るのは、他の誰でもありません。私たち自身です』と国民に呼びかけた施政方針演説に対して、朝日は社説で、『施政方針演説 さあ仕事をしよう』(今年3月1日付)とエールを送り、 4月5日には、『政権100日 難所はこれからだ』という社説でこう持ち上げているのだ。 〈安倍首相が『経済再生でロケットスタートを』と宣言した通り、大規模な財政出動と金融緩和の『アベノミクス』を打ち出し、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉参加に道を開くなど、次々と手を繰り出した。首相の持論である『戦後レジームからの脱却』をひとまず封印し、最大の懸案だった経済再生に集中的に取り組んできた姿勢は評価できる』」 べた褒めと言っていいとポストは書く。これほど安倍首相におべんちゃらを言うのは、ある事件が絡んでいるというのである。 「この事件は、朝日新聞が05年1月に、『NHK「慰安婦」番組改変、中川昭・安倍氏『内容偏り』前日、幹部呼び出し指摘』との見出しで報じた。NHKの従軍慰安婦問題番組の放映前、安倍氏が『公平ではない』として番組内容を変えるように政治圧力をかけたという報道だ」(ポスト) それ以来、朝日と安倍の仲は犬猿になるのだが、その安倍が首相になってしまったから、朝日は慌てた。そこでこんなことを企んだとポストで朝日の政治部記者が話している。 「追い込まれた朝日は“相打ち”に持ち込もうとした。『こっちも、“だったら政権を潰してやろう”という気になる。当時、安倍さんは公務員改革で官僚の反発を浴びていたから、政権批判の材料なら官僚からどんどんリークが来る。官僚と仲良くなって、追い落としをかけたら政権が本当に潰れてしまった』 朝日の変化でもう一つ見落とせないのは、かつてリクルート事件報道で竹下内閣を退陣に追い込むなど「反権力の調査報道」に定評があった社会部の弱体化だという。この数年、政治家の構造汚職など大型スキャンダル報道が紙面から消え、社会部のベテラン記者はこう嘆いているという。 「政治家とトラブルを起こすばかりの社会部はいらないと上層部から批判され、一昨年10月に調査報道専門の特別報道部を独立させたのが原因です。結局、社会部の士気は下がり、せっかく作った特別報道部は原発事故検証の連載『プロメテウスの罠』にかかりきり。政治スキャンダルを発掘する力がなくなった」 また安倍首相のメディア攻勢は朝日だけに限ったことではなく、「首相就任以来、朝日、読売、毎日、日経、産経のトップと会談し、テレビも民放キー局の会長や社長を総なめにしている」(ポスト)というのである。 メディアの経営者が政権のトップと会うというのは、ポストならずとも、おかしいと思う。そうした権力への擦り寄りが部数に響いてくると、都内の朝日の販売店の経営者がこう話している。 「最近、購読者から『記事がつまらなくなった』『以前は紙面がとんがっていたが、今は戦っている感じがしない』といった声が非常に増えている。昔からずっと読んでいる人ほど、そう感じるようです。私から見ても、一体、右を向いているのか左を見ているのかわからないお茶を濁すような書き方ばかりで、朝日らしさが減った」 最近は、安倍首相が朝日をよく読んでいるそうで、「あの記事はよかった」という電話がかかることがあるというのだ。 権力者から喜ばれる新聞など、大方の国民は読みたくない。私は朝日新聞の読者だが、確かに今の朝日は消費税増税にも肩入れし、アベノミクスにも批判的ではない。消費税を後押ししたのは、第一次安倍政権で、安倍を批判する材料をもらったからなのか。 朝日の存在意義が問われていることは間違いない。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊ポスト」5月17日号
「市場規模は1兆円」‟男余り国家”中国で性産業が急成長の予感?
今週の注目記事 第1位 「巨人澤村は交際女性に『妻 森麻季アナの不倫』を打ち明けていた!」(「週刊文春」4月25日号) 「『巨人・澤村』から逃げ出した『森麻季元アナ』の青痣」(「週刊新潮」4月25日号) 第2位 「オランダ新国王の憂鬱『雅子妃の精神状態は深刻だ』」(「週刊文春」4月25日号) 第3位 「潜入体験ルポ 東電 福島第一原発事故『賠償金算定』驚愕の実態」(「週刊朝日」5月3・10日号) 第4位 「日本の『幸せな会社』ベスト50」(「週刊現代」5月4日号) 第5位 「遺伝するもの、しないもの」(「週刊現代」5月4日号) 第6位 「中国人13億人『性欲は爆発だ』」(「週刊ポスト」5月3・10日号) まずは注目記事には取り上げなかったが、面白いものを紹介しよう。 文春の、気の早い参院選全選挙区完全予測。文春によれば「自民党の予測値は、選挙区で四十六議席、比例で十八議席、合計で六十四議席を獲得。非改選議席と合わせて、百十三議席にまで達する見込みだ。公明党と合わせた選挙後の自公の予測議席数は百三十議席で、過半数(百二十二議席)を優に確保。衆参のねじれはあっさりと解消されそうだ」 新潮はワイドばかりだが、読むべきものが多い。「アウン・サン・スー・チーは実に嫌な女だった!」というのはきついタイトルだね。彼女、日本政府の招きで27年ぶりに来日したが、かつて京都大学に留学していたことがある。 彼女が当時、銀座の高級クラブで働いていたことがあるというのである。 信じがたい話だが、その店で働いていた元ホステスがこう語る。 「ママにアフリカのVIPの知人がいた縁で、80年代からアフリカやベトナムなど発展途上国のトップや大使のご息女を店で預かることになったようです」 そうした中にミャンマー(当時はビルマ)の女性も2人ほどいて、スーチー女史に酷似する女性は当時30~40歳だったという。 だとすれば、彼女は京都から週に1~2回東京に通ってきていたことになる。こういっては失礼だが、彼女が若いときは目を見張るような美人だったから、銀座で話題になったはずだが、そうした噂を私は聞いたことがない。 このところ国内で彼女に対する批判が強くなっているといわれていると、95年から3年間ミャンマー大使を務めた山口洋一氏が語る。 「昨年の選挙で国会議員となり、最大野党NLDを率いる彼女は、“軍部けしからん”“民主化しろ”と言うだけで、政治的素養もビジョンもない。現政府が民主化に動いている今、もはや存在意義がなくなり、人気に翳りが出てきています」 彼女は昔の彼女ならずなのだろうか。 ケリー米国務長官が来日し、日米関係は盤石だと思っていたら、こんなことがあったようだ。「ディナーを振られた『岸田外相』」より。 ケリー長官は「日米同盟の状態は過去最高だ」とリップサービスしたが、実は、岸田外相から晩餐会をセッティングされていたにもかかわらず、アメリカ側から断りの連絡が入っていたというのだ。 慌てた外務省は米国務省に何度か掛け合ったが、拒否され続け、結局、晩餐会は実現しなかった。総理大臣官邸関係者がこう言っている。 「私の知る限り、自民党政権が米国側から食事の誘いを断られたのは今回が初めてです」 朝日新聞が報じているように、TPPをめぐる駆け引きは、日米首脳会議で共同声明を出したにもかかわらず、アメリカの一方的な勝利に終わりそうである。ケリーのこんな態度に日米関係の真の姿が透けて見えるようだ。 お次は首相公邸にまつわる幽霊話。安倍首相がなかなか首相公邸に入らないのは、かつて森喜朗元首相が言っていたように、あそこには「ネズミもヘビも幽霊も出る」からではないのかといわれているそうである。自民党関係者が新潮で、官邸についてこう語る。 「1929年に建てられた旧官邸を改装したもの。『二・二六』では岡田啓介首相の義弟が、『五・一五』では犬飼毅首相が射殺された現場で、様々な政治ドラマの震源地でもある。そうした歴史的価値を評価し、公邸として残すことになった」 寝室は広くて20畳を超える部屋もある。かつての東京・武蔵野の森をイメージした常緑樹の庭と間接照明のせいで、日中でも暗いそうだ。こんなところからこうした怪談話が出てくるのかもしれない。 安倍首相はゴールデンウィーク明けには“決心”して入居するようだ。 4月21日は元キャンディーズのスーちゃんこと田中好子の三回忌になる。「春一番」はいわずと知れたキャンディーズの代表曲だが、これがカラオケで歌えなくなっているというのである。新潮で音楽関係者がこういっている。 「これを作詞・作曲した穂口雄右さんが昨年3月末、JASRACから退会し、『春一番』を自己管理にしたためです。(中略)脱会は大きな波紋を読んでいます」 穂口さんが言うには、一般の人たちが演奏会などを開いて音楽を楽しもうとしても、JASRACに申請して面倒な手続きをし、一律に料金を取られてしまう。そのため、自己管理にし、安く楽しんでもらおうと考えたのだそうだ。だが、JASRAC側がウンといわない。 「穂口さんの行動は過去に例がなく、追随者が出てくると、契約の手続きが煩雑になり、カラオケ業者にとっては痛手になる。業界では、既成のルールを破壊しようとする穂口さんには反感も強く、彼を利するようなことはしない、という暗黙の了解があるのです」(音楽関係者) 私の贔屓の綾瀬はるか主演のNHK『八重の桜』が低視聴率に喘いでいるようである。 安倍首相がこんなことを言っていると文春が報じている。 「総理になってから日曜日は空くようになって『八重の桜』を見るようになったんだ。でも吉田松陰の描き方は失敗だったよね。荒っぽすぎる。あとは久坂玄瑞もちょっと軽く描きすぎ。あれじゃ長州をバカにしすぎだよ(笑)」 薩長に歯向かった会津藩の物語だから、長州の安倍首相には面白いわけはなかろう。だが、はるかが悩んでいるとなると、可哀想でならない。 NHK関係者が、4月7日放送分の第14回は、視聴率が11.7%(関東地区ビデオリサーチ調べ)まで落ち込んだと話している。 新潮では低視聴率の理由を、テレビ業界に詳しい上智大学の碓井広義教授が解説している。 「肝心の綾瀬が、ほとんど出てこないのです。八重を描く上で、歴史上の出来事や八重の兄や結婚相手のことに触れなければいけないのは分かります。ただ、そこにこだわりすぎて、全体の5分の4は男たちのドラマになっている。彼女の登場シーンは、その頃八重はこんなことをしていた、という程度。もう少し、八重の人生をクローズアップして欲しいですね」 はるかをもっと出せ。入浴シーンを出せば視聴率50%越えは間違いない! ボストンマラソンの爆弾テロ事件は世界中を震撼させたが、現代では日本が狙われると警鐘を鳴らしている。 アラブのテロの温床だったレバノンで大使を務めた天木直人氏も、「テロリストは日本を狙い出す」と懸念を示す。 「安倍首相が日米同盟を強化すればするほど、テロリストは日米を同一視して襲ってきます。私はアラブのテロの恐ろしさを身に沁みて知っていますが、あれは襲ってきたら防ぎようがありません」 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏によれば、日本には、いわゆるテロ三要素が揃っているので、特に要警戒だと語る。 「まず第一に、大量のテロ予備軍の存在です。格差社会の閉塞感の中で、社会に不満を持つ引きこもり、民族主義者、軍事マニアなどが大勢います。 第二に、爆弾の製造が容易だということです。爆薬の入手は難しいものの、工業用爆薬や化学肥料からも作れます。そして爆薬さえ入手すれば、今回のテロに使われたような爆弾の製造方法は、インターネットを見れば、懇切丁寧にに書いてあります。 そして第三に、日本は欧米先進国に比べて、極めて警備が緩いということです」 今の時代、テロはどこでも起きる可能性がある。その憎しみを生み出した元凶の一つは間違いなくアメリカである。対米追随ではなく、こういう観点からも日米同盟を考えなければいけないはずである。 ポストはランキングしなかったが「危ねえよ!!『歩きスマホ』を禁止しろ」は頷けるし、石川遼がフィアンセと別れたのではないかという記事は、思わず読んだ。結局、仲良くしているという話なのだが。 今週の6位は、13億人以上の人口を抱える中国では、2020年に男性の結婚適齢期人口が女性よりも3,000万人多くなると予測されているそうで、男余りの国家では「性欲処理」が深刻な問題となるというポストの記事。 中国のアダルトグッズの見本市「第10回中国国際成人保健及生殖健康展覧会」が、4月12日から3日間、上海市で開催されたそうである。数々のオナニーグッズも出品され、中には「TENGA」の偽物「TENCA」もある。 『中国セックス文化大革命』(新潮社)の著者・邱海涛氏が「中国のアダルトグッズメーカーは3000社を超え、市場規模は今や1兆円に迫ると推測されています」という。 日本人AV嬢も人気がある。『知らないとバカを見る 中国人の取扱説明書』(日本文芸社)の著者・中田秀太郎氏がこう話す。 「中国ではエロサイトの閲覧が規制されていますが、『迅雷』などのフリーソフトを使って日本のAV画像を違法にダウンロードする人がほとんどです。路上でも違法DVDが闇販売されています」 中田氏はこうも語る。 「非合法ですが、中国にも性産業が存在します。上海だと、本番ありのデリヘルが600元(約9900円)ほどです。サウナといって、大浴場で汗を流した後、個室に案内されて女性と一戦を交える風俗店もあります。上海なら650元(約1万725円)からが相場です」 自動車産業よりも、こちらの産業のほうが将来性がありそうだな。 第5位は現代の「大研究 遺伝するもの、しないもの」。がんなどは遺伝するといわれるが、それでも5%程度だという。では、人の寿命はどうか。東大大学院の石浦章一教授がこう言っている。 「人間の寿命にも、当然遺伝的要因があります。寿命を決めるのは、食生活か、運動の習慣か、それとも学歴か、様々な研究がなされました。しかし最終的には、『親の寿命』が最大の要因だということがわかったのです。もちろんこれは、単に遺伝だけが理由ではなく、生活習慣を受け継いでいるせいかもしれません。それでもこの研究結果は、寿命に関しても遺伝が大きく関係してることを裏付けているといえるでしょう」 容貌も遺伝的要素は大きいようである。表の「人はどこまで遺伝で決まるのか」を見てみると、遺伝が大きいものは4つ星になっているが、挙げてみよう。 味覚、猫舌、性欲、寿命。集中力は5つ星。文才、数学力、足の速さ、跳躍力、目の大きさ、鼻の高さ、顔の輪郭。ハゲは5つ星。足の長さ、デブ、肌の色も5つ星。体臭、巨乳も5つ星。タバコ、方向オンチも遺伝するというのである。 話のネタにはなる話である。 同じ現代の「日本の幸せな会社ベスト50」が第4位。 生きがいをもって働ける会社とはどんな会社なのか。意外な会社を挙げてみよう。 「アイリスオーヤマ 毎年1000件ほどの新商品を生み出し、主力事業が次々と変わる変幻自在企業。『ペット用品からインテリア、LED照明まで、様々な部署を経験できるので、能力がつくスピードが速い』(取引先)毎週月曜日の会議では、社員が社長ら幹部に直接プレゼンできるなど『組織も超フラットで平等』(同)」 「オオクシ 千葉県を中心とする理美容チェーン。規模拡大を『身の丈で進めているのが特徴』(社員)で、『事業効率化のために社員個人の成績から社長の報酬まで徹底した情報公開を進める取り組みも。一方で客の奪い合いにつながる成果主義は取らない。ぎすぎすした人間関係がないので、安心して働けます』(同)」 「サイバーダイン 筑波大学のベンチャー。装着すると、成人を軽々抱えあげられるほどの力を発揮できるロボットスーツ(HAL)を開発、販売。医療用など利用範囲の広がりが期待されるが、米軍から製品購入のオファーが来ても『あくまで平和利用目的』と突っぱねたとの逸話もある。全世界が注目する最先端企業」 「タイセイ 包装資材の通信販売。『女性中心の職場で、働く主婦のために昼休みを長く取っている。その間に自宅で掃除、洗濯、夕食の準備などができるようにした。給料は決して高くはないが、親孝行休暇やPTA休暇もあり、これほど充実した職場環境はない』(経済ジャーナリスト)。創業以来14期連続で増収」 「星野リゾート 『星のや』ブランドを中心に全国でリゾート、旅館を運営。東京・大手町で日本旅館プロジェクトを進めるなど先進的な経営スタイル。『総支配人になるには立候補制。専門職の社内公募制もあるから、手を挙げれば挑戦できる』(社員)『言いたいことは言う』という社風で、活気のある職場」 こんな会社で働いてみたいものである。 第3位は週刊朝日の「東電福島第一原発事故『賠償金算定』驚愕の実態」である。 東京都江東区にある、福島第一原発事故をめぐる東電の補償業務データ入力の仕事をしたジャーナリストのレポート。 「結局、私が在籍した5カ月間で、“有意義”な仕事をしたのは全就労時間の3分の1程度だったのではないか。事実、作業が中断するたびに、派遣社員の間から『一日でできることを4日でやる会社』という声が囁かれ始めた。 その後ろめたさのせいか、体力的には楽な仕事だったが、辞めていく人が相次いだ。派遣会社は人員増に躍起になっていて、昨夏には、われわれに対して、誰かが面接に来てくれたら5千円、契約したら3万円という破格の“紹介キャンペーン”まで提示。昨年9月ごろには、他の派遣会社も含めて人員は2千人ほどにまで膨らんだ。単純計算すれば、派遣会社はわれわれに支払う人件費だけでも月3~4億円。東電につぎ込んだ税金が、こんな形で使われていたのである」 機密保持のためと昼でもブラインドを下ろし電気を煌々と灯していたのに、こんな盲点があった。 「さらに危惧すべきことは、ここから東電の社内ネットワークにつながることだ。われわれ派遣社員も使っていた社内ネットワークの項目を見て驚き、怖くなった。外部につながらないという安心感からなのか、社員名簿から原子力設計情報、管理部、各発電所の情報、高圧線管理など、あらゆる分野の項目があった。 さすがに、そこから先は専用パスワードが必要なため、内容を見ることはできなかったが、優秀なハッカーであれば、簡単に入り込めてしまうだろう」 こうした東電の体質のために、補償金を待ちわびる被災者のもとへ届かないとしたら、こんなバカなことはない。われわれの税金を投入していることを東電はどう考えているのか。こうした情報はもっと流して欲しいものである。 さて、雅子妃が4月30日にアムステルダムで行われるオランダ王室の王位継承式典に出席することが決まったが、決まるまではさまざまなことがあったようである。 時間がかかったのは健康上の理由だけではなく、6年前に皇太子夫妻がオランダに静養に行ったことが関係していると、文春は書いている。これが第2位。 やはり雅子妃の精神状態の不安定なことから、オランダでも“波紋”を広げたというのである。文春は真相を探るべく記者をオランダに派遣した。さすがナンバー1週刊誌、取材費が潤沢と見える。 夫妻が訪れたマウリッツハイス美術館では、美術館関係者がこんなことがあったと証言している。 「私は皇太子ご夫妻と、ベアトリックス女王をご案内しました。ただお三方は、予想よりもだいぶ早く、ものの十五分もしないうちにお帰りになってしまいました」 ブルヘルス動物園でも、立食パーティを用意して待っていると、入ってきて何も食べずすぐに帰ってしまったというのである。現地メディアの中には、日本の皇族の来訪を奇異な目で見る報道もあったようだ。 今回も同じようなことが起きたらと、皇太子夫妻側が考えてしまったために、時間がかかったというのだろうか。在欧王室ジャーナリズムはこう言っている。 「雅子さまの病気のことは、王室のニュースに興味のあるオランダ人ならもちろん知っています。今回の王位継承行事も、雅子さまの病気のことを知るベアトリックス女王が、雅子さまに休んでもらいたくて、オランダで自由を感じてもらいたくて招待したのです」 ベアトリックス女王の息子ウィレム・アレクサンダー皇太子の父親、故クラウス殿下がうつ病だったため、ウィレム皇太子も、雅子妃の健康をとても心配しているそうである。 皇太子夫妻は式典に参列した後、しばらくオランダでゆっくり過ごすのがいいと、私は思うのだが。 「(森が)『女友達とご飯を食べに行く』って出かけていくそうです。その時、不審に思った彼が知り合いを使って奥さんの後をつけさせたら、日テレの上重聡アナウンサー(32)と密かに会っていたというんです。しかも彼、その件でもめたらしく、奥さんを『(森の)実家に説明に行かせた』とまで言っていました」 これは文春に出ている巨人軍の澤村拓一投手(25)と交際していた女子短大生Aさん(当時19歳)の証言である。今週の第1位は澤村離婚報道。 澤村は日テレのアナウンサーだった7歳年上の森麻季(32)さんと結婚したが、わずか15カ月でスピード離婚してしまった。 その離婚の理由が「妻の不倫にある」というのだが、新潮では澤村の暴力から逃げ出したのだと、こう書いている。 「彼女は顔に青痣をつくり、相当にショック受けた様子でした。さすがに愛想も尽きて、離婚を切り出したのです。澤村投手がシーズンオフになるのを待って離婚手続を一気に進め、彼女自身もフリーアナとしての復帰を決めました」(日テレ関係者) 私が巨人ファンだから言うのではないが、澤村はいい投手である。だが、結婚してから以前のような切れのいい球が投げられていない。先のWBCでも不本意な投球しかしていなかった。その理由が家庭内にあったのなら、離婚で吹っ切れるかもしれない。だが新潮でスポーツ紙の記者が言っているように、すごい気短だとすると、投手としては大成できないかもしれない。 「本格派の右腕なのは間違いありません。ただ、気性の激しいのが玉にキズ。打ち込まれたりすると、ベンチを蹴り上げたり、ロッカールームで暴れたりするのは日常茶飯事です。さらに、酒の席で、記者から気に入らないことを質問されれば、グラスのウイスキーをぶっかけることもめずしくありません」 澤村よ、投手にはどんなことがあっても動揺しない平常心が大事だ。離婚は仕方ないのかもしれないが、失敗を糧にして、体の鍛練よりも心の鍛錬をすべきだ。せっかくの素質を持った選手なのだから。 (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊文春」4月25日号 中吊り広告より
年中無休の62歳が大エース!? “地雷娘”が集まる、史上最悪のフーゾク店
今週の注目記事 「史上最悪のフーゾク店へようこそ」(「週刊ポスト」4月26日号) 「ついにミサイル発射! 狂気の金正恩『日本よ、死ね!』」(「週刊現代」4月27日号) 「『朝鮮人を殺せ!』新大久保“ヘイトスピーチ団体”って何者?」(「週刊文春」4月18日号) 「野口悠紀雄一橋名誉教授が警告する『最悪のシナリオ』の被害者」(「週刊新潮」4月18日号) 「市川海老蔵が心酔する謎の“手かざし占い師”」(「週刊文春」4月18日号) 眠い! 4日間連チャンでゴルフのメジャー「マスターズ・トーナメント」を朝4時頃から見ていたためである。アダム・スコットがアンヘル・カブレラ(アルゼンチン)をプレーオフで破って、オーストラリア勢として初めて優勝した。 石川遼も、最終日だけだが、自己ベストの68をマークした。惜しかったのはタイガー・ウッズだった。2日目のロングホールの第2打がナイスショット過ぎて直接ピンに当たり池ポチャ。その上、3日目の朝に、打ち直しのやり方にルール違反があったと通告され、2打罰が加算。2日目のロングホールはトリプルボギーになってしまったのだ。 ピンに当たっていなければバーディをとれていたはずだから、心中察するにあまりある。調子はよくなってきているから、残りのメジャーで勝てるかもしれないが、ちょっぴり後味の悪い大会になってしまった。 「自重堂」という会社の広告がこのところやけに目立つ。今週も現代とポストの表紙の裏(表二)に見開きで載っている。メガネをかけた鋭い眼光のオヤジさんが腕組みをしているだけの写真である。その会社の社訓だろうか「自重を胸に進取な心で」とある。 知らない企業だから調べてみた。広島県福山市にある日本を代表する作業服メーカーだそうである。ユニフォーム・メンズカジュアル・医療用白衣・セーフティスニーカーの企画・製造・販売をしていて、従業員は284名。中企業だろうが、勢いを感じさせる広告である。 今週はこれはという記事が少ないため、すべてを同列に紹介する。 まずは文春の市川海老蔵の記事。オセロ中島のように、占い師にすがる芸能人は多い。単に占ってもらうだけならいいが、洗脳され、心だけではなくカネまで自由にされるケースが多くなってきているようだが、海老蔵の場合はどうなのか。 渋谷区宇田川町のゲイバーに海老蔵が現れたのは、3月28日深夜のことだという。 「この日は、海老蔵ら当代の名だたる歌舞伎役者が一堂に会し、ファンのために銀座を練り歩く『お練り』が行われた翌日である。海老蔵が忙しい合間を縫ってお忍びで会いに行く占い師とは、いったい何者なのか。海老蔵の知人男性が声を潜めていう。『占い師のT子でしょう。T子といっても四十三歳のゲイで、もともとは新宿二丁目の人間。海老蔵とは六~七年の付き合いです。彼は彼女にかなりの頻度で占ってもらっていて、彼女自身も『彼はあたしの言うことは何でも聞くわよ』って自慢していました」(文春) 海老蔵が被害を受けた港区西麻布での暴行事件についても、周囲に次のように吹聴していたという。 「あの件も、あたしは一年から一年半前には分かってたの。その当時、彼のオーラを見たら『港区』『赤い服を着た人』『血だらけになりながら歩いてる』っていう映像がスコーンと出てきたの。『ああ、この子は赤い男に殴られるんだわ』って思った。それも彼には事前に『気をつけなさい』って伝えていたのよ。そうしたら結局、I・R(注・話の中では実名)にやられちゃった。Rは赤い服だったでしょう」 T子は元銀行員で妻子もいると、ゲイバーの店員が語っている。こうした人間を頼って占ってもらわなければ、海老蔵は自分のこれからに自信が持てないのだろうか。そこのところが心配ではあるが。 新潮で一橋大学の野口野口悠紀雄名誉教授氏が、アベノミクスで起きるかもしれない「最悪のシナリオ」を語っている。そこを引用してみよう。 「黒田さんは、日銀による国債購入を増やすことで、2年で消費者物価上昇率を2%に引き上げようとしていますが、とても無理です。 国債の購入で、資金供給量をこれまでの2倍の約270兆円に増やすと言っているわけですが、大事なのはお金を企業が借りたいと思うか否か。いくら国債の買い上げで日銀が銀行にお金を回しても、それは企業にまで行き届かなければ、景気は良くなりません。しかし、今の日本の企業に設備投資するマインドはなく、資金需要はない。結局、銀行にお金が留まってしまい、何も変わらない。 ユーロ危機などがあり、日本に資金が流入しましたが、いわば“国債バブル”。いつ国債価格が下落するか分かりません。これまで銀行は、国債の売却益で儲けていましたが、もし金利が上昇すると、売れば損する。したがって、銀行は国債を手放さずに償還期限まで保有し続け、金利を得ようとする可能性が考えられます。つまり、企業どころか、銀行にもお金が流れなくなる。その時、日銀はどうするか。禁じ手とされる“引き受け”に手を染めるかもしれません」 引き受けというのは、市場を介さず直接日銀が政府から国債を購入することだそうだ。そうなると、政府が財政支出を抑える必要がなくなり、支出が止めどなく増えてインフレが起きる。それを予想した投資家が海外に逃げ、国債が暴落し、円安で輸入物価が高騰して2%どころではない超インフレになる危険性があるというのである。 ここへきてようやくアベノミクスへの危機感が出てきたようだ。それはそうだろう。黒田日銀総裁は就任早々、大胆な金融緩和政策を発表して株式市場は大いに沸いたが、いくら目先の参議院選へのなりふり構わない援護射撃とはいえ、すでにして持ち玉を使い切ってしまったのではないか。 橋下徹大阪市長が週刊朝日に噛みついている。4月12日号で「賞味期限切れで焦る橋下市長」とやったのがケシカランというのだ。たしかに彼の言動は以前ほど関心を集めないし、バラエティ番組への露出が増えているのだろう。 書かれたことが事実と相違するなら、抗議すればいい。それをまた、自分の出自を朝日が書いて謝ったことを持ちだし、加害者が反省もなく自分のことを誌面で批判するのは許せんというのは、まったく解せない。 この人、顔が童顔なだけでなく、頭の中も成長していないのではないか。あの件で、朝日側は報道陣の前で橋下に謝り、朝日出版の社長が辞任し、編集長が更迭された。 それでけじめがついたと、橋下は会見で語ったではないか。 一度過ちを犯した者は二度と自分を批判してはならぬというのは、ヒットラーを超えた独裁者のいい草である。この男の辞書には言論、報道の自由という言葉がないらしい。 ポストでも「橋下市長、『朝日を告訴』の“ご乱心”は安倍首相への『嫉妬心』ではないですか?」をやっているが、それほど批判されるのが嫌ならさっさと市長を退き、市井の片隅でひっそりと余生を過ごせばいいのだ。そうした覚悟もなく、ツイッターで悪口雑言をまき散らす自分勝手な男に牛耳られる大阪人が哀れに思えてくる。 哀れといえば、以下のようなことを言った大阪鶴橋(生野区)の女子中学生も哀れである。 「みなさんが憎くて仕方ないです。もう殺してあげたい。いつまでも調子に乗っとったら、南京大虐殺じゃなくて鶴橋大虐殺を実行しますよ!」 これは文春でジャーナリストの安田浩一氏がルポしている中に出ている。 私が住んでいるところから近い新大久保はコリアンタウンとして有名で、週末になれば若い女性や中年のオバサンたちで一杯になり、有名店には長い行列ができる。 そこで毎週のように行われているのが「特定アジア粉砕・新大久保排害カーニバル」と称される「嫌韓デモ」である。 日の丸と旭日旗を振り「朝鮮人売春婦を叩き出せ!」「韓国人は国に帰れ!」と大声で叫びながら、拳を突き上げて通る。聞くに堪えない韓国人を侮辱する言葉も吐かれる。「朝鮮人ハ皆殺シ」という殺人教唆のようなプラカードもあり、在日コリアンの中には、日本で暮らすのが不安だともらす人もいるという。 それを批判する人々も集まりはじめ、「レイシストは帰れ」「仲良くしようぜ」などと書かれたプラカードを掲げて無言の抗議をしているという。 それが大阪のコリアンタウンにも飛び火したのである。先の女子中学生の父親は地元では知られた民族派の活動家だという。父親は「我が国に喧嘩を仕掛けているのは韓国のほうじゃないですか。(中略)ヤツら(韓国人)は竹島を奪い取り、ときには日の丸燃やしたりするなど過激な反日活動を繰り返している」と語っている。 日本と韓国の間には不幸な歴史があった。60余年ぐらいでは消し去ることのできない深い傷を朝鮮の人たちに植え付けてしまったのである。 ノンフィクション・ライターの本田靖春さんは『時代を視る眼』(講談社)の中でこう書いている。 「朝鮮の民衆の意志と誇りを踏み潰して、のちに『土地を奪い、名を奪い、言葉を奪った』といわれた朝鮮支配は推し進められたのである。どこからどう見ても、日本は『加害者』であり、朝鮮は『被害者』であった。これは、明白な歴史的事実である」 「ネトウヨ」といわれるネット右翼の言い分は一部のもので、多くの国民は冷静で理性的である。だが、こうした声を世論と勘違いする政治家も中にはいる。いま起こっている北朝鮮の挑発行為は許されることではないが、だからといって、必要以上に過剰反応してしまうことは、もっと危険な状態に北を追い込むことになるはずである。ここは日本人が大人になって、あくまでも話し合いをする努力を続けることこそ肝要であろう。 したがって、このところの現代の北朝鮮や中国特集は「反」の色が強すぎて、私は腰が引けてしまう。だが、今週の特集の中の「あるルートを通じて、朝鮮労働党幹部へのインタビューに成功した」は、どれぐらいの幹部かは知らないが、内容は興味深いものがある。 金正恩は何を考えているのかという質問には、こう答えている。 「何を考えているのかは、日々わが国の当局が発表している通りだ。つまり、米帝(アメリカ)がわが国を敵対視する限り、わが国も米帝及びその傀儡に対する報復の度合いを上げていくということだ。2,000万朝鮮国民は一致団結して、米帝との最終戦争に臨むという決意を示している。ミサイル実験は、その覚悟を示したものだ。第2次朝鮮戦争になるかどうかは、米帝の態度次第だ」 ここまでは建前の部分だろうが、国内の食糧事情が悪化していることは素直に認めている。 「人民軍でも最近は、食料調達が苦しくなっているのは事実だ。地方では軍と住民との諍いも、しばしば起こっている」 この冬は凍死者も出ているという。 「それは凍死者も出た。地方は寒さをしのぐ術が乏しいので、仕方ないことだ。冬に地方出張へ行ったが、道端に屍体がゴロゴロ転がっていた。油を撒いて火で焼かないと、腐敗して菌が発生するのだが、油も不足しているため、そのまま放置されていた。週に1度現れる清掃員は、多くの屍体の始末で大変だった」 4度目の核実験を強行するのかと聞かれ、こう答える。 「核実験やミサイル実験にいくら費用がかかるか分かるか。100億ドルだ。それでも核実験は続ける。核兵器なくして、わが国の存続はないからだ。『人間はその日の米がなくても死なないが、兵器がなければ即死する』。将軍様(故・金正日総書記)が残されたお言葉だ」 韓国への南進もやるといっている。だが「少なくとも安倍政権が存続している間は、日本の事は相手にしない方針だ」というから、対話を進めるのは難しいようである。 同特集の中で中国側はこう見ているという記述がある。 「4月10日には、中国共産党機関紙『人民日報』が発行する中国最大の国際情報誌『環球時報』に、中国で最も有名な北朝鮮研究者の張璉瑰(ジャンリエングイ)・中国共産党中央党校教授が、次のような原稿を寄せた。 <朝鮮半島に近く戦争が起こる確率は、7割から8割くらいあるだろう。北朝鮮にとって武力統一は、昔からの既定路線だからだ。金正恩は、金日成と金正日が成し遂げられなかった祖国統一を、いまこそ果たそうとしているの>〉」 相当きな臭くなってきているようである。 注目記事には取り上げなかったが、現代は「PCなりすまし猫男事件」を8週連続で追及している。今週は新聞記者の匿名座談会で、中で若手とベテラン記者がこんな話をしている。 「若手 僕らだって捜査当局の発表を基に報道しているだけで、大した独自取材をしているわけじゃないでしょ。個人的には佐藤弁護士(博史・片山祐輔被告の弁護士=筆者注)の意見を聞くにつけ、本当はどうなのだろうかと不安になりますけど。(中略) ベテラン 自戒を込めて言うが、そうやってマスコミが警察や検察の片棒を担いできたことが問題なんだ。(中略) 若手 僕らは記者クラブに入っている以上、当局の情報を疑うことはしませんよね。日頃から捜査員と良好な人間関係を作っていて、それで情報がもらえていると思っていますから、それを疑ってしまうとその先の取材ができなくなる。それが警察のお先棒担ぎ、御用聞きと言われるなら仕方がありません。やっぱり自分でも疑問に思いますし。(中略) デスク 複雑な思惑の絡んだ事件だからこそ、今回も誤認逮捕だったら、トップの責任どころか、日本の警察・検察の存在意義が問われる大問題になる」 冤罪ではないかという見方は大きくなっているようである。検察は再逮捕を繰り返していないで、明確な証拠を開示すべきであろう。 ポストを読んで、なんとすごいフーゾク店が出てきたものだと驚いた。「地雷女」ばかりを集めたデリヘルが、大ブームになっているというのだ。「地雷女」とは、ほかのフーゾク店では置いてもらえない、個性的すぎる女性たちの意だという。 私は、週刊現代に配属されたばかりの頃、トルコ(今のソープランド)の記事ばかり作らされた。当時はこうしたトルコ情報は週刊誌の売り物だったので、ときにはデスクから「取材費」をもらって、体験取材をした。 広岡敬一さんというトルコロジスト(トルコの専門家)から情報をもらって、鼻を膨らませて突撃する。領収書はもらえないから、相方の女の子に、自分の名刺に「金2万円 たしかに頂きました」と書いてもらって経理に出せば、お咎めなしの時代だった。 その当時でもデブ専など好事家好みの店はあったが、これほど個性的な店は聞いたことがない。 店のホームページに上げられた宣伝文からしても前代未聞である。 「地雷ガールの濃厚危険球! 貴方のバットで見事打ち返して下さい。消える魔球~ビーンボールまで、迷・珍選手たちの多種多様な艶熟ボールを体当たりで体感して下さい。風俗を止めたい方~各種宴会の罰ゲームまで、遊べば夫婦円満! 彼女の有り難さ倍増! 都内随一危険球専門店」 この店の名は「デッドボール」。東京は鶯谷、新宿歌舞伎町、埼玉・西川口に拠点を構える派遣型フーゾクである。 「『デッドボール』で採用されなければ風俗という業界を諦めてもいい」と言い切る。「デブでも、ブスでも、大丈夫! ルックス問いません」「妊娠線、手術痕なんのその! 刺青・タトゥーもOK」だそうだ。 この店の殿堂入り、終身名誉地雷と讃えられている大エースが62歳のオビスポ選手だ。身長157センチ、バスト100(Dカップ)、ウエスト80、ヒップ100。彼女のキャッチコピーは「年中無休の看板娘」だそうで、還暦を超えているのに、一日も休まず激務をこなしている。 「問答無用のデッドの看板娘!! 毎日自分で言った時間に来た事がない、仕事を振っても行くまでが遅い上に、場所がわからず迷子になり逆切れ気味で電話が掛かってくる」 「毎日なぜかスーパーの袋を持ち歩いていてそこから異臭がするが中に何が入っているかは未だに謎です」 三大地雷といわれる45歳の石川選手は、40代にして総入れ歯である。 「総入れ歯、パイパン、ツチノコみたいな体型、(中略)新人イビリ、オプション品の100円で店が購入したローターをお客様に1,000円で売りつける性悪さetc」 ちなみにこの女性たちは通常価格では客がつかないため、すべて70分6,000円の激安価格となっているそうである。なかなかの繁盛だそうだが、私は行く気はないがね。こうした笑える記事も週刊誌を読む楽しみである。どなたか挑戦してみます? (文=元木昌彦) ●もとき・まさひこ 1945年11月生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社入社。90年より「FRIDAY」編集長、92年から97年まで「週刊現代」編集長。99年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長を経て、06年講談社退社。07年2月から08年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(2006年8月28日創刊)で、編集長、代表取締役社長を務める。現「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催、編集プロデュースの他に、上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで教鞭を執る。「週刊ポスト」4月26日号 中吊り広告より









