「ネタがデジタル化している」「審査員が悪すぎる」ビートたけしが『THE MANZAI』に苦言


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芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  12月30日に放送される、年末恒例になった、ビートたけしと笑福亭鶴瓶の特別番組『たけしが鶴瓶に今年中に話しておきたい5~6個のこと 其の参』(TBS系)で、たけしがテレビで落語を初披露するという。たけしは昨年の同番組で「来年は落語をやる」と語っていたが、実際にそれを後押ししたのは、たけしが尊敬していた立川談志の死だったのかもしれない。  談志師匠の死後、筆者はたけしと食事をする機会があった。たけしは「談志さんは、すごい小心者なんだ。落語が大好きで実に細かい人なんだ。そういう人が開き直ると、切れちゃったりする。破天荒を演じることをやめられたら、"粋だね"ってなるけど、それができないから言い過ぎちゃったりする。それは神経が細かい証拠だよ」と、しみじみ語っていた。落語が大好きな談志師匠は、最後まで「(故・古今亭志ん生には)勝てなかった」とも言っていたそうだ。そんな談志師匠を敬愛していたたけしが、テレビでは初の落語を披露するというので期待したい。  さて、たけしは今年の初めに「お笑いブームは終わった」と断言していたが、そんな彼が17日に放送されたフジテレビの『THE MANZAI 2011』の大会最高顧問を務めたのは、新たな"お笑いブーム"を牽引する漫才師の出現に一縷の望みを託したにほかならない。自分が出演することで話題性を高め、新たな才能にも注目が集まればいいと思ったのだろう。  そんな中、優勝したのは吉本興業のパンクブーブーだった。食事の席で、審査には参加しなかったたけしが「パンクブーブーをはじめ、若手のネタはデジタル化している」と指摘したのが印象深かった。抽象的な表現だが、言い得て妙ではないか。言葉遊びやナンセンスなボケばかりを詰め込んで笑いを誘う、今の漫才師のネタには"味"がない。談志師匠の落語同様、そこに人間の業などから生まれる、そこはかとない笑いがないと、「0」か「1」のデジタルなネタになってしまう。たけしが高く評価していたのは、20年のキャリアを持ち、ネタや話術が練りこまれていた博多華丸・大吉の、人間が抱える日常の可笑しみを生かした"乾杯ネタ"だが、そんな彼らは最終決戦にも進めなかった。  「フジテレビの悪口を言っちゃまずいし、誰とは言わないけど、審査員が悪すぎる。思わず"お前らがここにきて、(漫才を)やってみろ"と言いたくなるよ」とも言ったが、同感である。  確かに、「さまぁ~ず」の大竹一樹や「キャイ~ン」の天野ひろゆき、それにAKB48のプロデューサー・秋元康が審査している姿を見て、「お前らに言われたくない」と思ったのは筆者だけではないだろう。もしこの番組を来年も続けるなら、フジは審査員を慎重にセレクトするべきで、笑いの量だけを評価軸にする人々(視聴者も含め)に対して、漫才の奥深さを啓蒙できるような人物を入れるべきだろう。  さて、今年は東日本大震災と福島第一原発事故が起こった直後に「映画なんか撮っている場合じゃない」と北野武監督は『アウトレイジ2』の撮影の無期延期を決めたが、同作の出演者の「いつまでもスケジュールを空けて待ってます」という言葉に北野監督は感動。当初と変わらぬキャスティングで、来年の春にはクランクインできるという情報も流れている。もし、実現すれば秋にも公開されるだろう。俳優ビートたけしとしては、高倉健さんが6年ぶりに主演する映画『あなたへ』(降旗康男監督、2012年8月公開)に出演したが、『あなたへ』が『アウトレイジ2』より前に公開されるのがたけしの出演条件だったという。今年、公開された映画が駄作ばかりだっただけに、来年の夏から秋にかけて公開される『あなたへ』と『アウトレイジ2』に期待したい。 (文=本多圭)
漫才 古きよき時代? amazon_associate_logo.jpg
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『妖怪人間ベム』の"ベラ役"がハマった杏 成長の影に両親の泥沼離婚騒動があった!?

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「LIGHTS」(ERJ)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  日本テレビ系のドラマ『妖怪人間べム』で共演しているKAT-TUNの亀梨和也と女優の杏との交際がウワサされているが、杏の女優としての成長ぶりには驚かされる。言わずもがな、父親が渡辺謙だけに「蛙の子は蛙」と言うべきなのだろうが、杏の場合は、皮肉にも両親の離婚スキャンダルの犠牲になったことが、今の女優活動に深みを与えているのかもしれない。  渡辺は、2002年に劇団「円」から大手芸能プロ「ケイダッシュ」に移籍。渡辺自身はこの移籍を「FAのようなもの」と言っていたが、移籍前に高島礼子との"W不倫スキャンダル"が女性誌に報じられたことから、「大手プロに入れば、スキャンダルは止まる」という思惑があっての移籍といわれた。  ところが、皮肉なもので移籍後に、渡辺の妻(当時)が子どもたちの同級生の母親たちや、宗教団体「釈尊会」の故・小野兼弘氏から、理由不明で5億円以上もの多額の借金をしていたことが発覚。これまで以上の大きなスキャンダルに見舞われてしまう。このトラブルをきっかけに夫婦関係がこじれ、2人は別居。その時、長男の渡辺大と長女の杏は母親についた。  さらにこの後、泥沼の離婚裁判に突入するのだが、その時の一番の犠牲者が杏だったといえよう。当時、杏は高校生で「サンミュージックブレーン」に所属するモデルだった。兄の大は大学生。家計が困窮する中、杏は大に大学卒業を勧めつつ、自分は生活費を稼ぐために高校を中退して、仕事に専念することになった。サンミュージックはスキャンダルが発覚するまで、杏の父親が渡辺謙だとは知らなかったそうだ。彼女自身が"七光り"を嫌って、父親の名前は言わなかったのだ。母親がサンミュージックまで金を借りにきた時、初めて分かったという。  その後の渡辺の離婚裁判では、夫人側の弁護士から、渡辺と不倫のウワサが立った女優として、若村麻由美、高島礼子、荻野目慶子、斉藤由貴、池上季実子といった実名が暴露された。渡辺は否定したが、この実名報道に一番ショックを受けたのは、杏だったかもしれない。  04年に離婚は成立。その後、渡辺が女優の南果歩と再婚したこともあり、渡辺と杏は絶縁状態が続いていると思っていた。ところが最近になって、杏を女優として後押してきたのが渡辺だということが分かった。杏はサンミュージックブレーンに所属時、父親の渡辺が米アカデミー賞助演男優賞にノミネートされたことに触発され、モデルから女優の道に進むことを選んだ。そんな杏の願いをかなえるべく、サンミュージックに渡辺が直接「娘を移籍させてやってほしい」とお願いに上がっていたというのだ。  しかし、渡辺が勧めた移籍先はモデル事務所だったため、女優としての活動ではイマイチぱっとしなかった。その後、渡辺プロダクション系列の「トップコート」に所属してから頭角を現してきた。これも、父・渡辺の陰ながらの応援があってのこと。やはり、血は水よりも濃し。亀梨、杏と真剣交際するためには、まずは渡辺に認められる俳優になるというハードルを越える必要に迫られそうだ。 (文=本多圭)
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「来春以降も!?」ナンチャンの低視聴率番組『ヒルナンデス!』が終わらない裏事情

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日本テレビ『ヒルナンデス!!』公式サイトより
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  ウッチャンナンチャンの南原清隆が司会を務める日本テレビ系昼の情報番組『ヒルナンデス!』は、視聴率低迷で以前から打切り説が流れている。だが、日テレ系列の親しいプロデューサーから「来年の4月以降も続けるみたいよ」という意外な情報を入手した。  『ヒルナンデス!』は中山秀征が司会を務めていた『おもいッきりDON!』の後番組として今年3月末からスタートしたが、司会が南原だと聞いて、「ウッチャンではなく、大丈夫かいな」という印象を抱いた。案の定、視聴率は低迷。スタート直後の4月には、直前に放送されている『キューピー3分クッキング』よりひどい、3.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録したというニュースが話題になった。その後も、3~5%をさまよっているというのだから、頻繁に"打ち切り説"が流れるのも頷ける。ところが、直近の打ち切りはないどころか、来年4月以降も続行がほぼ決まっているという。  その理由として、一部報道では「スポンサーがターゲットにしている女性層の視聴率に限ると悪くなく、番組で紹介した商品がバカ売れするなど、訴求力も高い。CM枠が空くのを待っている企業がいるほど」などと報じられた。だが、理由はそれだけではないようだ。  ある芸能関係者は「南原の事務所と日本テレビとの力関係だ」と言う。実は、南原の相方である内村光良はいまや日テレの看板タレント。同局では『世界の果てまでイッテQ!』と『スクール革命!』という人気番組の司会を務めるほか、10月21日に日テレで放送された内村司会の金曜スーパープライム『ザ・トリックハンター』の平均視聴率は14.7%、瞬間視聴率は19%台を記録。この数字は、金曜スーパープライムでは歴代最高視聴率だという。  日テレとしては当然、今後シリーズ化やレギュラー化を図りたいところだろう。そんな、"数字を持っている男"内村のスケジュールを確保するためにも、南原の『ヒルナンデス!』を切るに切れない状態だという。事実だとすると、南原にとっては屈辱的な話だ。  さらに、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)の来年3月打ち切り説も『ヒルナンデス!』継続を後押ししているそうだ。5%台の視聴率も珍しくなくなり、タモリの高額なギャラがネックになっているなどとして、これまでもたびたび打ち切り説が流れてきた『笑っていいとも!』だが、来年で30周年を迎える。これを節目に番組は終了し、高島彩をキャスターに据えた社会情報番組の企画が極秘で進んでいるともいわれる。  そんな情報が日テレにも届き、同番組さえ終了すれば、視聴率アップを見込めると踏んでいるようなのだ。確かに、『ヒルナンデス!』は、芸人+女性タレント+ジャニーズなどといった、『笑っていいとも!』と似たようなタレントの布陣が出演するバラエティー色の強い生活情報番組で、『笑っていいとも!』が終了すれば、その視聴者が流れてくるかもしれない。そうなれば、同時間帯のトップに出ることも不可能ではない。しかし、その狙いが本当ならば、なんとも情けない状況だ。  「視聴率が悪くても、スポンサー受けがよければいい」「ウッチャンをつなぎ留めておきたい」「ライバル番組が終わってくれる」......。『ヒルナンデス!』の番組継続が、このような後ろ向きな理由ばかりで決まるのだとしたら、それはそれで、低迷するテレビ界を象徴している状況といえるのだろう。番組制作者には、本当に面白い番組を作って視聴率を奪い返す、という奮起を促したい。 (文=本多圭)
僕の「日本人の笑い」再発見 狂言でござる ボケとツッコミには600年の歴史があった 頑張れ、ナンチャン! amazon_associate_logo.jpg
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家元・立川談志逝去 "師匠"の死に"弟子"ビートたけしは何思う……


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『立川談志 ひとり会 第二期 落語ライブ
'94~'95 第十二巻』(竹書房)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  "落語界の風雲児"と呼ばれた立川流の家元の立川談志師匠が、21日に喉頭がんで亡くなっていたことが明らかになった。  少し前にビートたけしが「談志師匠のお見舞いに爆笑問題の太田(光)と行かなきゃな」と言っていたことを覚えている。実際にお見舞いに行ったかどうかは確認していないが、たけしは20日ごろから、『たけしアート★ビート』(NHK-BS)の海外ロケでヨーロッパに行っていたはず。そのため、どのメディアも、訃報直後にたけしコメントを発表していないが、彼自身は尊敬する師匠の死に目に会えず、さぞ悔やんでいることだろうと思う。  談志師匠は、ブラックユーモアと毒舌で独自の世界を築き上げて、落語界から異端児扱いされたこともあったが、落語の腕前を取っても師匠の右に出るもはいないと確信しているのは筆者だけではないはず。お笑い芸人としてのたけしの原点も「ブラックユーモアと毒舌」であり、それゆえ、彼は談志師匠に弟子入りまでしたのだ。談志師匠もたけしの才能を認めて、「立川錦之助」という高座名を与えている。  2010年8月に発売された「新潮45」(新潮社)では、談志師匠とたけしに爆笑の太田も加わって、歴史に残るブラックユーモア対談が実現した。この対談記事の見出し通り、「最後の大"毒"演会」になってしまったのが残念でならない。  今年の夏には、こんなことがあった。たけしが客員編集長を務める東京スポーツのインタビューで、彼に「『笑点』(日本テレビ)の司会者がタモリに代わるといううわさがあるけど、どう思う?」と振ると、開口一番「あのおやじ(司会の桂歌丸)何も面白くないもん。大喜利のネタは全部、何人もいる作家が考え出したものだし」と暴露して、「三遊亭圓楽を始め、みんなクビにした方がいいよ。もともと『笑点』に司会は立川談志さんがやっていて、若手の面白い落語家が出ていて、大喜利もハイレベルだった。ハイレベルすぎて視聴者がついていけず、視聴率が取れなかった。それを思うと、談志さんはいかにすごい落語家だったか」と絶賛していた。  たけしが訃報直後にお悔やみのコメントを求められたとしても、こうした談志師匠譲りの毒のあり、真実をついた言葉を発していたのではないか。  少し前に"落語ブーム"と呼ばれる時期があったが、そこから談志師匠のような真のスターは生まれていないし、たけし自身が実力を認めている噺家は一握りしかいない。そんな中で、最近は高座に上がることがないたけしが以前「落語をやってみたい」と語っていた。談志師匠の死を機に、師匠の意志を継いでチャレンジするのもいいかもしれない。"落語界の風雲児"の死に改めて合掌! (文=本多圭)
立川談志 ひとり会 第二期 落語ライブ'94~'95 第十二巻 絶頂期のすさまじさ。 amazon_associate_logo.jpg
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「一桁寸前……」視聴率垂直落下の『南極大陸』TBSとジャニーズの醜い癒着

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TBS日曜劇場『南極大陸』公式サイトより
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  前回の当コラム(記事参照)で危惧した通り、TBSとジャニーズとの癒着の賜物である、木村拓哉主演ドラマ『南極大陸』の視聴率が、第5話にして13.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)まで落ちた。「1話あたり製作費6,000万円もかけて、この数字とはなんだ」と、TBSの上層部を慌てさせているようだ。  あるTBSの制作スタッフは、「裏番組で、バレーボールや日本シリーズがあったから」と弁解したが、それ以外にも視聴率が落ちる理由はあった。今回の作品は、キムタクには不相応だったのだ。  キムタクは時代劇映画『武士の一分』や、TBSの創立55周年記念ドラマ『華麗なる一族』で、シリアス路線を演じてみたが、どうもいつものキムタクと変わらない。『南極大陸』では、キムタクを将来的に高倉健さんばりの俳優にしたいというジャニーズ側の思いもあって、映画『南極物語』での健さんとダブる役回りに挑戦させた。明らかに健さんを意識して、低く野太い声を出してみても、やはりキムタクはキムタク。演技が板についてなく、違和感がありすぎる。要するに演技力がないのだ。  最近、車のCMでキムタクと共演したビートたけしにキムタクについて聞いてみたが、「いい役者とは言えない」と多くを語らなかった。たけしは先だって、2012年秋公開予定の映画『あなたへ』において、27年ぶりに高倉健さんと共演。改めて、健さんの存在感に敬服したという。察するところ、キムタクにはその存在感がなく、『南極大陸』では個性的かつ豪華な演技派脇役陣に飲まれてしまっているのだ。  それにしても、なぜTBSは、これほどまでにキムタク贔屓なのか。いや、最近では香取慎吾主演の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のドラマや映画でも大ゴケしているように、SMAPへの優遇ぶりが目に余る。その理由は前回のコラムでも指摘したが、それだけではなかったようだ。  TBSの関係者によると、彼らがSMAPに頭が上がらない大きな理由のひとつが、毎年、TBSが中心になって手がける複合施設・赤坂サカス内に期間限定でオープンする「SMAP SHOP」にあるという。  SMAP SHOPは、SMAPの関連グッズを販売するタレントショップだが、08年から毎年年末に1カ月ほど限定で、赤坂サカスのTBSストアにて営業されている。これは、同年にオープンした赤坂サカスへの集客のための目玉イベントで、テレビ事業が不振の同局にとっては、SMAP SHOPから得ている経済効果はバカにできないものになっている。単なる物販売り上げではなく、同ショップ目的でやってきた女性たちがサカス内の他の施設でもお金を落としてくれるのだ。  こうした旨みを知ってしまったTBSには、SMAPとは切っても切れない関係ができてしまった。そして今は、SMAPファンを相手に商売をするために、公共の電波を利用して、SMAPを接待しているような状態だ。昨年公開したキムタク主演映画『SPACE BATTLESHIP ヤマト』にしてもしかり。TBSが製作委員会の中心である同作品に客を呼ぶために、電波を使いまくり、テレビ事業の赤字を埋めるための収益を確保。宣伝のために他局のバラエティ番組にまで出演して、PRに奔走するキムタクの姿は哀れみさえあった。そんな"タレント"に、高倉健をタブらせようということ自体、無理があるのだ。  前回、TBSの制作スタッフによる「ジャニーズと心中したくない」という訴えを紹介したが、その言葉がいよいよ現実になろうとしている。SMAP人気の低下が叫ばれ、SMAP SHOPだっていつまで続けられるかわからない中、「ドラマのTBS」を本当の意味で復活させたいのなら、SMAPに限らず、主演俳優の知名度に頼ることはやめ、優良なドラマを制作できる人材育成や環境整備をすることが最優先だろう。 (文=本多圭)
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「精算すべきは"ドン"との関係」"暴力団排除の指針"発表のNHKにモノ申す!

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第62回NHK紅白歌合戦公式サイトより 
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  NHKが、番組出演者周辺からの暴力団排除の指針を発表したことで、年末の『紅白歌合戦』の出場者の選定が注目されている。だが、NHKに出入りしている筆者の知人の音楽プロモーターは「出場者は去年弾かれたK-POP勢が加わるだけで、例年とたいして変わりませんよ」と言う。  10月1日に東京都で暴力団排除条例が施行される前から、活字メディアでは、過去に暴力団との交際が発覚した芸能人や黒い交際のうわさがある芸能人の名前が飛び交っている。テレビ局が作成したといわれる「BG(ブラック芸能人の略)リスト」まで出回っている。  名前を挙げられた歌手や所属プロは『紅白』出場を控えて、さぞ戦々恐々とした日々を送っているだろうと思われていた。特に、北島三郎をはじめとして演歌勢は、当落に怯えているのではないかと。ところが、前出の音楽プロモーターによると、騒いでいるのはマスコミだけで、本人たちは平然としているという。なぜなら、当局は、暴排条例は過去の暴力団と交際は問わない――つまり"現行犯"以外はお咎めなしという方針だからのようだ。  暴排条例施行前に"黒い交際"のうわさがあった芸能人や所属プロの中には、一時的にせよ、暴力団との交際を断ち切ったり、暴力団側からのアプローチに対しても無視を決め込んだりしている者が多いという。それに対して、暴力団幹部から「こっちから付き合いはゴメンだ」と"絶縁宣言"されている芸能人も多い。  警視庁は暴排条例施行に向けて、芸能人やプロダクションが暴力団へ利益供与を行なっているという点を暗に喧伝している節があった。確かに、昔は興行に暴力団が絡むことで利益を得ていたということはあるだろう。だが、最近は興行で客を呼べる歌手はほとんどいなくなり、また警察の目が厳しいために、そこで暴力団が利益にあずかることは稀だった。暴力団にとって、芸能というシノギは決してうまみのあるものではなくなったのだ。反対に、芸能人が暴力団幹部に金品をもらっいるというのが現実だ。このように、散々、芸能人に利益供与しながら、島田紳助の引退騒動以来、急に煙たがられたとあっては、暴力団側から手を切りたくなるのは当然かもしれない。  話は逸れたが、NHKが暴力団排除の指針を出しても、歌手側としては、痛くも痒くもないということだ。「今は交際していない」と主張する歌手側に対して、それを追及できるほどNHKは腰が据わっているわけでもないし、そもそも、そう簡単に歌手たちを切れないという、これまでの蓄積がある。  何よりも芸能界において問題なのは、暴力団との関係より、テレビ局の制作・編成と芸能プロとの癒着だ。当コラムでも何度も指摘しているように、テレビ局側は特定の芸能プロの接待攻勢にズブズブに浸かっているし、視聴率やスポンサーを獲得できるタレントを抱えている事務所などにはめっぽう弱い。『紅白歌合戦』についてもご多分に漏れず、番組スタッフは、演歌からJポップにまで影響力を持つ「芸能界の実力者」に"毒まんじゅう"を食わされてきており、この実力者の意向を汲んで『紅白』出場者も決まってきた。今年も同じ。簡単にその構図からは抜けられないのだ。  本当にNHKがクリーンさを求めるのなら、まずはこの実力者との関係を見直さないといけない。この実力者こそ、暴力団と深い関係を続けてきた当事者なのだから。そうした意味では、当局もこの実力者を暴力団との「密接交際者」として認定し、公表すれば、芸能界は大きく変わるのではないだろうか。その日は遠くないと、筆者は信じたい。 (文=本多圭)
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「ジャニーズと心中したくない」TBS『南極大陸』視聴率崩壊で局内から悲痛な叫び

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TBS日曜劇場『南極大陸』公式サイトより
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  SMAP木村拓哉主演のTBS創立60周年記念ドラマ『南極大陸』の視聴率が初回の22.2%から右肩下がりで、第4話では15.8%にまで下がったと話題になっている。SMAP、そしてキムタク神話崩壊もここに極まれりという感じだ。  TBSは『南極大陸』の1回目の2時間スペシャルに1億円の製作費をかけ、2話からも1本当たり、6,000万円をかけているといわれている。広告不況で番組経費の大幅削減が報じられてから久しい。しかも、TBSのテレビ事業は赤字続き。横浜ベイスターズも売り払わなければいけない状況なのに、キムタクドラマには湯水のように金をつぎ込んでいる。これは、SMAPのチーフマネジャーの飯島三智女史への借りの大きさ、いや"屈服させられた"という関係性から来ているものだろう。  かつて同局は"ドラマのTBS"といわれたが、1990年代はドラマの視聴率が低迷。白羽の矢が立ったのが、当時人気絶頂だったSMAPだ。それまでフジテレビとの関係が強かったSMAPのメンバーを自局のドラマに出演させよ、という至上命令が下り、若手の編成マンたちがまるで北朝鮮の"喜び組"の男性版のように飯島女史に接待攻勢をかけ、なんとか落としたといわれている。その甲斐あって、2000年にはキムタク主演の『ビューティフルライフ』、01年には中居正広主演の『白い影』というヒットドラマが生まれる。  SMAPメンバーが出演するドラマに関しては、企画の段階から携わり、脚本の中身にまで目を通すことで知られている飯島女史。TBSとの蜜月が出来上がったころに彼女が持ってきたのが、松本清張の名作『砂の器』を中居主演でドラマ化するという企画だった。飛びついた制作サイドは、飯島女史に言われるがままに製作費を捻出。1本当たり6,000万円をかけたと聞いたTBS内の他のドラマ関係者から総スカンを食っていたのを覚えている。  その後、キムタク主演の『華麗なる一族』や『Mr.BRAIN』にも莫大な製作費を投入した。SMAPメンバー主演だからこそ、スポンサーも付きやすいという事情はあるだろうが、それも視聴率が取れていればの話。『Mr.BRAIN』は平均20%以上を確保できたからこそ、今回の『南極大陸』への企画とつながったわけだが、今作の平均が20%割れをしようものなら、キムタクに「次」はないだろう。  それ以前にTBSは、香取慎吾主演のドラマ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』で、"国民的ドラマにする"という意気込みもむなしく大惨敗した。にもかかわらず、『こち亀』を映画化。10億円ともいわれる莫大な宣伝費をかけてこの夏に公開されたが、興行配収は2億円にも届かなかったという。  そんな中、TBSの"親SMAP派"が背水の陣で望んだ『南極大陸』の演出を手がけるのは、TBSの福澤克雄というプロデューサー。なんでも福澤諭吉の末裔に当たるという。彼は中居主演の『砂の器』でも演出を務め、TBSが制作した中居主演の映画『私は貝になりたい』の監督でもある。その頃から、制作スタッフからは「上層部は、福澤だけを優遇する」という声が上がっていた。その不満が『南極大陸』の視聴率低下で一気に爆発しそうな気配濃厚だ。親しいTBSの社員は筆者に「ジャニーズと心中したくない」と言ったが、当然だ。TBSは飯島女史との癒着を解消すべき時期に来ている。 (文=本多圭)
1/350 艦船シリーズ TBSドラマ「南極大陸」宗谷 "第1次南極観測隊" 40080 船はかっこいい。 amazon_associate_logo.jpg
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松方弘樹・水野美紀"暴排条例"でテレビ追放! その裏にやはり「バーニング」の影?

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『最後の侠客』(GPミュージアムソフト)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  先週発売の写真週刊誌「フライデー」(講談社)に「NHK紅白歌合戦出場者マル秘リスト独占入手!暴交遊を身体検査された歌手たち」という記事が掲載された。このリストは、あるNHKのプロデューサーが制作したものだというが、多くのベテラン歌手や演歌歌手について、暴力団と交際があることをにおわせる記述がされていた。だが、親しい警視庁のマル暴担当の刑事は筆者に「我々が知らないことばかり。どこで調べたんですかね」と首をかしげた。  東京都暴力団排除条例が施行される前から、メディアでは、暴力団と黒い交際がある芸能人の名前が取り沙汰されてきた。また、テレビ界では"芸能界浄化作戦"なるものが水面下で展開されているというが、筆者にすれば、それらは眉唾のような気がしてならない。本当に浄化すべき点に踏み込んでいるのか、という疑問があるからだ。  一部で報道されたが、フジテレビが俳優の松方弘樹を暴排条例に抵触しかねない危険人物として、極秘に使用禁止の通達を出したという。続いて日本テレビが、女優の水野美紀に関して、同じ理由で使用禁止の通達を流したそうだ。テレビ局がナーバスになっている問題だけに、2人は事実上テレビ界から追放されたといっていいだろう。だが、果たして、テレビ局に特定の芸能人を"出入り禁止"にするだけの調査能力があるものなのかと疑ってかかっていたら、案の定、それらの情報は芸能プロからの提供されたものだったということが分かった。しかも、その芸能プロは、フジと日テレに絶大な影響力を持つ、大手プロダクション関係者だという。  松方と水野の共通点は、テレビ局にも甚大な影響力を持つ大手芸能プロ「バーニングプロダクション」から独立していることだ。松方は今年8月にバーニングから独立したあが、事務所との間に金銭トラブルを抱えていたといわれ、円満独立ではなかった。水野も05年に事務所の反対を押し切って独立したことで、フジテレビの人気ドラマ『踊る大捜査線』のレギュラーからも外され、一時芸能界から干されていた時期があった。  松方に関しては、以前から、暴力団幹部の主催のパーティーに出席したビデオが存在したり、黒い交際のウワサは絶えなかった。だが、そのビデオには他の芸能人も映っていたし、暴力団との親密交際をウワサされる芸能人は数知れない。水野に関しても、干されていた時に知人を通じて、九州の暴力団関係者を紹介されたという話が出回った時点で、仕事に対する嫌がらせがピタッと止まったという。  またその後、水野には暴力団に近いという俳優Tとの熱愛のウワサがあったが、今は関係がない。もちろんそれ以降、暴力団との交際のウワサは聞かない。松方にしても、最近、黒い交際のウワサは聞かなくなった。筆者が知る限り、当局もこの2人を暴力団との密接交際者として認定しようという動きはない。そんな2人をフジと日テレは芸能プロ関係者からの情報を鵜呑みにして、テレビ界から追放した。そこに、真実性や公平性はあるのだろうか。  前述した「マル暴交遊を身体検査された歌手たち」というリストについても、何の根拠もない歌手の情報が入っている。NHKは『紅白』の選考に関して、社会部記者総動員で調べていると言ってるらしいが、暴排条例を担当する警視庁組織犯罪対策3課の関係者はリストを見て、「暴力団との交際者として聞いたことがない歌手の名前も挙がっている。濡れ衣を着せられている人もいるのでは?」と同情するほどだ。  特定の芸能人を「干してやりたい」という芸能関係者の思惑で情報が操作され、"芸能界浄化作戦"の一環に利用されたら、人権侵害にもつながりかねない。NHKや民放は出演者の身体検査をする前に、芸能プロとの癒着体質を検査し、浄化することが先決のはずだ。 (文=本多圭)
最後の侠客 暴力団並みに怖い。 amazon_associate_logo.jpg
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中野英雄、哀川翔、白竜……暴力団とVシネマ界のズブズブ交友録

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『白竜10』(GPミュージアム)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  10月1日の東京都暴力団排除条例のスタート前から、活字メディアは芸能人と暴力団の黒い交際を積極的に報じていたが、施行後、報道はより一層激しさを増している。最近知り合った、警視庁組織犯罪対策課の"暴排条例"の担当者は、「週刊誌には我々が知らないことばかり書いてあって驚いてますよ」と筆者に苦笑いしていた。しかし、芸能人が暴力団との交際を断ち切ることができるならと、一連の報道を歓迎している部分が大きいようだ。  筆者は知人に頼まれて、芸能人で"もっとも暴力団に近い男"といわれていた俳優の中野英雄による、暴力団との「絶縁宣言」という告白記事を「週刊実話」(日本ジャーナル出版)でプロデュースした。中野と会う前から、Vシネマに出演している俳優の中には、暴力団との付き合いがない者などいないと聞かされていたが、中野の取材を通じて、改めてそのことを実感した。その中野が「週刊文春」(文藝春秋)で暴力団と交際を暴露されたが、同じ紙面で暴力団関係者が「(中野と同じ一世風靡出身の俳優)哀川翔は「ヤクザ付き合いせんことで知られてますわ」と語っている。「文春」のこのコメントだけ聞くと、哀川は清廉潔癖な俳優と思われそうだが、とんでもない。彼もまた、中野と同じように過去に暴力団との交際歴があるという。  Vシネ出演俳優といえば、俳優の白竜と暴力団との黒い交際もうわさに上っている。ところが、白竜は事務所関係者に対して、「俺は暴力団と付き合ったことは一切ない」と清廉潔白を主張しているという。これはあまりにも見え透いたウソだ。  筆者は銀座6丁目にあった高級クラブ「R」で、白竜が暴力団幹部らしき人物と飲んでいる姿を目撃している。相手は一体何者かと思い、店のスタッフに聞いたところ「山口組系幹部のTさんですよ」と教えられた記憶がある。また、親しい銀座のクラブ責任者も「その人物とは、静岡の清水一家の高木康男総長ですよ。『R』が店名を変えてからも、高木総長と白竜は一緒に来てましたよ。店の従業員だけでなく、銀座のポーターたちも白竜を見てますよ」と断言する。ちなみに、高木総長は山口組系の「五菱会」会長だったが、03年に"ヤミ金の帝王"といわれた梶山進が逮捕された五菱会事件で組織犯罪処罰法違反で実刑判決を受け、出所してから、清水一家の総長に就任した。  さらに情報を集めると、白竜が山口組だけではなく、稲川会の幹部とも、以前8丁目にあったクラブ「M」での目撃情報があった。白竜は、稲川会をテーマにしたVシネマ『実録 最後の愚連隊』の主演を演じている。その縁で、酒席を共にしたという情報だ。  暴排条例では、暴力団との交際が継続的に認められれば、"密接交際者"として認定されるといわれている。それが現在進行形であろうが、過去の交際歴であろうが関係ないそうだ。それだけに、過去に暴力団と関係があった俳優たちには、どのような交際内容だったのか話す義務がある。「仕事上で会った」「銀座のクラブで豪遊させてもらった」など公にした上で、「今後は暴排条例に従う」と言えば済む話だ。にもかかわらず、「俺は暴力団との交際は一切ない」とシラを切る白竜には、違和感を覚えて仕方がない。一緒に仕事をする周囲に人間も、本当のことを言わない男には手を出しにくいだろう。 (文=本多圭)
白竜10 人は見た目が9割。 amazon_associate_logo.jpg
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「恩讐の彼方に」香川照之 父・猿之助と45年ぶり和解の裏で涙する市川右近

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『慢性拳闘症』(講談社)
芸能取材歴30年以上、タブー知らずのベテランジャーナリストが、縦横無尽に話題の芸能トピックの「裏側」を語り尽くす!  俳優の香川照之が父・三代目市川猿之助と和解し、歌舞伎役者としての活動も始めるという。かつての家庭内の泥沼を、猿之助は「恩讐の彼方に」という言葉で払拭し、スポーツ紙は美談としてこれを報じた。だが、筆者は香川の策が見事にはまったことで、その影で泣いているであろう市川右近の心中を察すると複雑な思いがしてならない。  猿之助は、1965年に元宝塚女優の浜木綿子と結婚。同年、長男の香川が生まれるが、猿之助は初恋の人であった"日本舞踊藤間流"の故・藤間紫のことが忘られずに、彼女の元に不倫に走って、妻子を捨てた。  浜は、女手ひとつで香川を育てた。香川は母親の愛情に報いるために東大文学部に入学。卒業後、俳優になった。一方、猿之助はスーパー歌舞伎を生み出して、歌舞伎界からは異端児扱いされたものの、歌舞伎の新しいジャンルを確立したと国内外から高く評価された。ところが、2003年に脳梗塞で倒れて以来、舞台に立つことはできず、現在は演出面に回っている。  そんな猿之助に代わって、スーパー歌舞伎を支えてきたのは、猿之助の部屋子となって長年修行してきた市川右近だった。かつては猿之助も、後継者は血縁がなくてもいいというような発言をしており、関係者の間では、四代目猿之助は右近が襲名すると思われていた。ところが、今回の和解を機に、香川のいとこにあたる市川亀治郎が四代目を襲名することも決定した。右近にとっては、青天の霹靂だったことだろう。これも、香川の企てであるような気がしてならない。  というのも、香川は自分がなりたかった歌舞伎役者の夢を長男・政明に継がせ、将来、猿之助の名を襲名させたいと願っていたからだ。こうした思いは、先日の会見での「『この船(筆者注:140年の歴史がある一族の屋号・澤瀉屋)に乗らなくていいのか』と彼(政明)が生まれたこの7年、ずっと思ってきた」という言葉からも見てとれる。やはり、自身に流れる歌舞伎の血を自分の息子に継がせたかったのだ。  そもそも、歌舞伎関係者の間では、古くから香川と右近の間での、猿之助襲名をめぐる確執がささやかれていた。もし香川が歌舞伎界に戻ってくることがあれば、猿之助継承の大本命になる。しかし、香川も40歳を過ぎ、さすがに今さら歌舞伎界に戻ってきても、重ねられる芸歴からいって猿之助を襲名できるところまではいけないだろうと思われた。それゆえ、右近の猿之助襲名が有力視されていたのだ。ところが今回、亀治郎が猿之助を襲名することになった。同時に香川が歌舞伎界入りし、市川中車を襲名。さらに政明に市川団子を襲名させた。これは、亀治郎の後、政明に猿之助襲名させるための布石と見るのが妥当だ。自分に猿之助襲名の資格がないならば、一度はいとこに預け、将来、息子に"奉還"してもらおうということだ。  猿之助は8年前に脳梗塞を患い、2年前には故・藤間さんに先立たれ、心細い日々を送っていた。その心の隙間に香川が入り込んでいった。息子に猿之助を襲名させるためだ。妻子を捨てて、故・藤間さんの元に走った猿之助を浜さんは許さなかったが、今回は孫のためということで許したという。それを聞いて猿之助は「浜さん、ありがとう。恩讐の彼方に。ありがとう」と感謝した。しかし、そうした言葉の影で、右近は泣いているはずだ。歌舞伎界で異端児扱いされているスーパー歌舞伎の後継者の右近は、猿之助襲名の夢が破れただけではなく、後ろ盾であった猿之助の思いが香川一家や亀治郎に移ったことで、歌舞伎界での立場も微妙になった。こうなると、いくら「血は水よりも濃し」といっても、近年、猿之助に代わって、スーパー歌舞伎の発展に尽力してきた右近が哀れだ。香川や亀治郎には、猿之助が育てたスーパー歌舞伎をどうするつもりなのか、ぜひ問うてみたい。 (文=本多圭)
慢性拳闘症 役幅広い。 amazon_associate_logo.jpg
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