『生きうつしのプリマ』本編映像公開、主人公が母の秘密を知る記憶を亡くした老女と対面

【リアルサウンドより】  『ハンナ・アーレント』のマルガレーテ・フォン・トロッタ監督最新作『生きうつしのプリマ』より、本編映像の一部が公開された。  本作は、トロッタ監督が『ハンナ・アーレント』のバルバラ・スコヴァと再びタッグを組んだミステリー。主人公のゾフィが、亡き母エヴェリンに瓜ふたつのオペラ歌手カタリーナの存在を知ったことをきっかけに、母の真実の姿に直面する模様を描く。スコヴァがカタリーナとエヴェリンを1人2役で演じるほか、『帰ってきたヒトラー』のカッチャ・リーマン、『愛を読むひと』のマティアス・ハービッヒらが出演する。

『生きうつしのプリマ』本編映像

 このたび公開されたのは、リーマン演じるゾフィが、オペラ歌手のカタリーナの謎を探るため、カタリーナの母ローザが住む介護施設を訪れるシーン。認知症で記憶が曖昧なローザが、ゾフィから渡された写真を目にし、「私のエヴェリン。私の所に隠れていたの」と突然泣き出す模様が描かれている。 ■公開情報 『生きうつしのプリマ』 7月16日(土)、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー 監督・脚本:マルガレーテ・フォン・トロッタ 出演:カッチャ・リーマン、バルバラ・スコヴァ、マティアス・ハービッヒ 配給:ギャガ (c)2015 Concorde Filmverleih / Jan Betke 公式サイト:http://gaga.ne.jp/ikipuri/

負けるな、能年玲奈!「のん」に改名し本格復帰の能年に前事務所が卑劣な妨害工作、自ら明かした冷遇と洗脳報道の真相とは

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能年玲奈オフィシャルファンクラブ「くるぶし。」公式サイトより
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】  本日21時より日本テレビ系列で、能年玲奈と登坂広臣(三代目J Soul Brothers)が共演した映画『ホットロード』が放送される。今年1月にかんぽ生命のCMが終了して以降、能年玲奈がブラウン管に登場するのは、実に半年ぶりのこととなる。  そんな最中、今日発売の「FRIDAY」(講談社)2016年7月29日号に能年玲奈が登場。6月いっぱいでレプロエンタテインメントとの契約を終了し、今月から再始動するにあたって芸名を「のん」に改名するとインタビューで語っている。 「能年......ではなく「のん」になりました。ちょっとトボけた感じですが、ひらがなで「のん」です。  いろいろありまして──能年玲奈は本名なんですけど、芸名を改めて活動することになりました。renaだけにするとか、名字を変えることも考えたんですけど、それも変だな......って。思いつくまま、候補を箇条書きにしていったら「のん」が出てきたんです。簡単だし、響きがいいですよね。それに「のん」って英語の小文字で書くと「non」になる。ニコッて笑ってる顔文字みたいになるんです」  また、今週木曜日発売の「週刊文春」(文藝春秋)16年7月21日号では、阿川佐和子の対談連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」にも登場。今後は女優業の他にも、イラストや音楽といった分野の表現活動にも関わりたいとこれからの目標を語っている。  周知の通り、これまで能年玲奈は所属事務所から冷遇を受け続けてきた。昨年の「週刊文春」報道によれば、『あまちゃん』(NHK)出演時には、朝ドラのハードスケジュールにも関わらず事務所からのサポートは手薄で、そのうえ当時の月給はたったの5万円であったという。前述の阿川佐和子との対談で能年はその頃のことをこう振り返る。 阿川「資料によると、『あまちゃん』の撮影の時は洗濯する時間もないし、給料も月に五万円でお金がなかったって話がありましたけど......」 能年「きゃー恥ずかしい! 財布の中に一円玉しか入ってない時がありました。洗濯が間に合わないから、明日着ていく下着もないような時がありまして。マネージャーさんも新人の方で忙しくされてるし、泣き言を言って怒られたことがあったので、相談しちゃ駄目だと思ってたんです......」 阿川「エーッ! NHKの朝ドラのヒロインだよ! 普通は事務所が万全のケアをするもんなんじゃないの!?」 能年「うーん、それはわからないですけど......。そんな時に演技のレッスンをしてくれた滝沢充子先生が助けてくれて」 その後、『あまちゃん』終了後にはまともに仕事をもらえず生殺し状態に。レプロは能年自身も出演を熱望していた映画『進撃の巨人』からのオファーを勝手に蹴るなどして彼女を干し上げていた。同じ「あまちゃん」ブレイク組の有村架純が『ストロボ・エッジ』や『ビリギャル』など次々と話題作に出る一方、『あまちゃん』後に能年が出演したのは『ホットロード』『海月姫』の映画2本と『世にも奇妙な物語』(フジテレビ)のオムニバスドラマ1本のみである。  さらにレプロ側は、「週刊ポスト」(小学館)や「週刊女性」(主婦と生活社)をはじめとしたメディアを使いネガティブキャンペーンを展開。「彼女が演出家・演技トレーナーの滝沢充子氏に洗脳されており、マネージャーに罵詈雑言を浴びせるなど態度が変化。コントロールが利かなくなっている」などと報じさせた。この「洗脳報道」について前掲の対談のなかで彼女はこのように話している。 阿川「昨年の春ごろから、その滝沢先生に「能年さんが洗脳されている」という報道が出たでしょ、それらを目にしてどう思われました?」 能年「びっくりしました。「洗脳って!?」って感じです」 阿川「じゃあ、全く事実に反することなんですか?」 能年「はい。滝沢先生には、悩んでどうしたらいいのか分からない時に相談に乗っていただきました。しかも、「こうするべき」とか言うんじゃなくて、「こんな選択肢もあんな選択肢もあるけど、れなはどうしたいの?」ってお話をしてくださる方なんです。洗脳報道が出て以来、先生も精神的に参っていて......」  前述の通り、6月をもって彼女はレプロとの契約を終了し、個人事務所から再スタートを切るのだが、レプロ=バーニングプロダクションという芸能界の絶対的権力からの嫌がらせはありとあらゆるところに現れる。『あまちゃん』脚本家・宮藤官九郎は「週刊文春」16年7月7日掲載の連載コラムでこんな苦言を呈していた。 〈そう言えばトーク番組で『あまちゃん』の話題になり懐かしい映像が流れたのですが、映像使用の許諾が取れなかったのか、アキ(能年玲奈さん)がワンカットも映ってなかった。代わりに前髪クネ男(勝地涼くん)がガッツリ映ってて笑った。あまちゃんは能年さんの主演作ですよ、念のため〉  資料映像ですら顔を出させることを許さない徹底した締め出し。能年玲奈は本名であるのにも関わらず、今回彼女が「のん」と改名するのも、鈴木あみが鈴木亜美に、松本恵が松本莉緒に改名したのと同様、事務所による圧力を回避するためのものであるのは自明だ。  こうした理不尽な状況を考えると、レプロとの契約からは解放されたとはいえ、能年にとってまだまだ茨の道が続くことは間違いない。実際、妨害工作はもうすでに始まっており、レプロ側は、15年1月から今年6月までの期間は能年側が仕事や話し合いを拒否していたため契約不履行とみなし、その分の契約延長を申し入れているため、まだ契約は終了していないと主張。今回、能年が改名して活動を再開したことに関し、同社は法的対処も含め検討しているとのコメントを出している。  こういった事情を鑑みるに、レプロ=バーニングプロダクションによる圧力により、今後も能年がテレビやメジャー配給の映画で活躍するのは難しいだろう。しかし、今回「FRIDAY」「週刊文春」に登場したように、芸能界としがらみの少ない出版や、小資本の映画、舞台、ネットなどに登場することは可能だ。彼女の才能と魅力があれば、大手プロからの圧力に負けず、オルタナティブな場所で自らの立ち位置をもう一度確立することはできるはず。  ちなみに、前掲の阿川佐和子との対談で彼女は、今回の騒動を受けてこう語っていた。 「今は元気です! (しばらく無言の後)もちろん想像もしてなかった色んなことが自分に降りかかってきたのは事実です。でも、それが果たして、うつうつと考え込むほど自分にとって重要な事か疑問にしたとき、そうでないと気付きました」 「洗脳報道もそうですけど、色んな言葉を浴びてそれと対峙することで自分が成長できたんじゃないかなって今は感じてます。辛いこと、無駄なことは削ぎ落とすようになりました」  この経験を演技の深みに変え、今後、嵩にかかって責め立ててきた人間たちを見返すような仕事っぷりを見せてくれることを期待してならない。 (新田 樹)

『シン・ゴジラ』の前座、じゃない! 驚異のコバンザメ体質で世間の荒波を泳ぐ河崎実監督の最新作が劇場公開

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河崎実監督作『大怪獣モノ』。大巨人が活躍するが、これは『進撃の巨人』(15年)ではなく、『フランケンシュタイン対地底怪獣』(65年)を意識したもの。
 人はそれを便乗商法と呼ぶ。バカ映画の巨匠・河崎実監督の最新作『大怪獣モノ』が7月16日(土)より劇場公開される。夏休みに合わせてこの公開日が設定されたわけではない。SFアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズを大ヒットさせた庵野秀明が脚本・総監督を務める特撮大作『シン・ゴジラ』が7月29日(金)より全国公開されるのに先駆け、その話題性に乗っかったものだ。『シン・ゴジラ』を観るつもりが、うっかり映画館を間違ってしまったという人たちを取り込もうという狙いがある。  河崎監督には前科がある。『シン・ゴジラ』にも参加している樋口真嗣監督の『日本沈没』(06年)が公開されるのに合わせて、筒井康隆原作のSFパロディ『日本以外全部沈没』(06年)を映画化。今はなき映画会社トルネードフィルム社が配給し、同社にとって数少ないヒット作となった。他にも洞爺湖サミット開催イヤーには『ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発』(08年)、AKB48人気にあやかった『地球防衛ガールズ P9』(11年)、壇蜜ブームに合わせた『地球防衛未亡人』(14年)などを劇場公開。おそるべきコバンザメ体質の男なのだ。  だが、そんな河崎監督の便乗商法には、ある種の人生哲学が感じられる。大作映画やブームの話題性に乗っかって低予算で作られた便乗映画だが、どれも怪獣映画だということで一貫している。『シン・ゴジラ』に登場する新ゴジラがフルCGで描かれるのに対し、河崎監督が撮る怪獣映画のクリーチャーたちは今なお着ぐるみである。『ウルトラマン』(66年~67年)をはじめとする円谷プロ製作の特撮シリーズに幼少期から慣れ親しんで育った河崎監督は、異形だがどこか温かみのある着ぐるみ怪獣たちの活躍の場を、誰から頼まれたわけでもないのに延々と作り続けているのだ。もはや河崎監督作品に登場する着ぐるみ怪獣は、歌舞伎や能・狂言といった伝統芸能の一種だと言っていい。便乗でもいい、たくましく生き延びてほしい。そんな想いが河崎監督の怪獣映画には込められている。 『メガ・シャーク』シリーズなど超低予算な海洋パニックものをやたらと撮っている米国のアサイラム社もコバンザメ体質で有名だ。1997年に設立されたこの映画会社は、著作権の切れていたH・G・ウェルズ原作の古典的SF小説『宇宙戦争』を『H.G.ウェルズ ウォー・オブ・ザ・ワールド』(05年)として映画化しているが、スピルバーグがトム・クルーズ主演作として同じ原作を製作準備していることを知り、「これは勝てっこない」と製作中止を考えていた。ところが、DVDの販売会社から「逆に話題性があっていいんじゃないの」と励まされて製作したところ、スピルバーグの映画『宇宙戦争』(05年)もアサイラム社のDVD作品『ウォー・オブ・ザ・ワールド』もどちらも大ヒット。以後、アサイラム社は「予算・タイミング・スピード」の3つを合い言葉にして、年間15本という驚異的なペースで便乗映画を作り続けている。便乗ネタを探すので、スタッフは大忙しだ。ちなみに作品のクオリティーは4つめに重要な要素らしい。インディーズ企業ながら、サバイバル能力に優れた組織である。  話を河崎監督の『大怪獣モノ』に戻そう。主演はDTTと新日本プロレス、インディーズとメジャーの両団体と同時に契約したことで話題を呼んだ人気レスラーの飯伏幸太。火山活動が活発化した明神岳から伝説で言い伝えられてきた大怪獣モノが現われ、地球防衛軍の兵器を寄せ付けないモノは東京に接近。超理化学研究所で開発された万能細胞セタップXを注入された草食系男子の新田(斉藤秀翼)がみるみるとマッチョな大巨人(飯伏幸太)に変身して、モノと激突するというストーリーとなっている。飯伏の他にも、ビジュアル系レスラーの赤井沙希(赤井英和の娘!)が女スパイ役、クライマックスシーンではプロレス界でいちばん性格の悪い鈴木みのるが登場。ここ数年のプロレスブームも取り込んだものとなっている。岩井志麻子、会田誠など文壇やアート界を代表する著名人たちも唐突に出演。とてもカオティックな内容となっている。現在オンエア中の『ウルトラマンオーブ』(テレビ東京系)のメインライター中野貴雄と河崎監督との共同脚本作だそうだ。
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6月27日に行なわれた『大怪獣モノ』の完成披露に、斉藤秀翼、飯伏幸太、河西美希、河崎監督らが登壇。低予算映画だけど、みんな楽しそう。
 完成披露に飯伏、斉藤、赤井、ヒロイン役を務めた河西美希らと共に登壇した河崎監督は誇らしげにこう語った。 「まともなことをやっても勝てません。『シン・ゴジラ』の前座になっちゃう。前座になるつもりは、まったくありません。真剣にやってますから。マジメにバカやってます。現役のプロレスラーが怪獣をガチでリンチしてしまうという驚愕の内容です。ご覧になった方は、怪獣に同情するかもしれません。これが僕のスタイルなんです」  昔ながらの着ぐるみ怪獣への愛情一本で、技術力でも宣伝力でも遥かに上回る『シン・ゴジラ』の牙城にどこまで迫れるか。庵野秀明vs河崎実、怪獣オタク同士のバトルの行く末に注目したい。 (文=長野辰次) 『大怪獣モノ』 監督・特技監督・脚本/河崎実 脚本/中野貴雄  出演/飯伏幸太、鈴木みのる、斉藤秀翼、真夏竜、河西美希、古谷敏、きくち英一、堀田眞三、赤井沙希 配給/アーク・フィルムズ 7月16日(土)よりヒューマントラスト渋谷ほか全国公開  (c)2016『大怪獣モノ』製作委員会 http://mono-movie.com

『グランド・イリュージョン』予告編、ダニエル・ラドクリフがフォー・ホースメンを「殺す」と脅迫!?

【リアルサウンドより】  9月1日に公開される『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』より、予告編とポスタービジュアルが公開された。
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 本作は、2013年に公開された『グランド・イリュージョン』の続編。華麗なトリックとド派手なショーを駆使し、汚れた金だけを奪う犯罪集団フォー・ホースメンと、天才エンジニアのウォルター・メイブリーの闘いを描く。ジェシー・アイゼンバーグ、ウディ・ハレルソン、デイヴ・フランコ、マーク・ラファロ、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマンらが前作から続投するほか、『127時間』のリジー・キャプラン、『グリーン・ホーネット』のジェイ・チョウ、『ハリー・ポッター』シリーズのダニエル・ラドクリフらが出演する。  このたび公開された予告編では、アイゼンバーグ演じるリーダーのアトラス、キャプラン演じる超新星のルーラ、ハレルソン演じるメンタリストのメリット、フランコ演じるカード使いのジャックの“フォー・ホースメン”が、ステージ上で「君たちはもう終わりだ」というメッセージを受ける模様が描かれる。さらに、ラドクリフ演じる天才科学者メイブリーが、「やらないなら殺す」と、彼らに盗みを働くよう命令する姿も映し出されている。  あわせて公開されたポスターには、“ド派手なイリュージョンで、巨大な悪を暴く。”のコピーとともに、ラドクリフを中心に主要登場人物の姿が捉えられている。

『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』予告編

■公開情報 『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』 9月1日(木)全国ロードショー 監督:ジョン・M・チュウ (『G.I.ジョー バック2リベンジ』、『ジャスティン・ビーバー ネヴァー・セイ・ネヴァー』) 出演:ジェシー・アイゼンバーグ、マーク・ラファロ、ウディ・ハレルソン、デイヴ・フランコ、ダニエル・ラドクリフ、リジー・キャプラン、ジェイ・チョウ、マイケル・ケイン、モーガン・フリーマン 配給:KADOKAWA TM & (c)2016 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. 公式サイト:http://grandillusion.jp/

明仁天皇の「生前退位の意志表明」は安倍政権と日本会議の改憲=戦前回帰に対する最後の抵抗だった!

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宮内庁「天皇陛下お誕生日に際し(平成25年)」より
【本と雑誌のニュースサイトリテラより】  いったいこれはどういうことなのか。昨日、 NHKが報じた「天皇が生前退位の意向」。NHKの情報源は「宮内庁関係者」ということだったが、その直後に宮内庁の山本信一郎次長が「そうした事実は一切ない。陛下は憲法上のお立場から、皇室典範や皇室の制度に関する発言は差し控えてこられた」と完全否定した。  さらに、時事通信によると、深夜には、風岡典之宮内庁長官も「(皇室の)制度については国会の判断にゆだねられている。陛下がどうすべきだとおっしゃったことは一度もなく、あり得ない話だ」と否定した。また、菅義偉官房長官もオフレコながら「承知していない」と事実を認めなかった。  では、NHKは何を根拠にこの「生前退位の意向」報道に踏み切ったのか。常識的に考えると、NHKのような官僚的なメディアがこうした重要な情報を宮内庁長官のオーソライズなしに報道するというのはありえない。もしそれができるとしたら、天皇周辺から直接、情報をとっているというケースだろう。  実際、今回のNHKの情報源は、天皇本人にきわめて近いスジではないかといわれている。 「今回、スクープしたのはNHKの宮内庁担当のHという記者なんですが、彼は秋篠宮に食い込んでいる。そんなところから、天皇が秋篠宮を通じて意志を伝えたのではないかといわれています。実際、秋篠宮は数年前、記者会見で「(天皇の)定年制が必要になってくると思います」と述べたことがあり、このときも天皇の意向を代弁したものだといわれました。天皇はこのころからしばしば生前退位の制度を作るよう要望を出されていたのですが、1年前くらいからその意向が非常に強くなったようです」(全国紙宮内庁担当記者)  たしかに、NHKがここまで踏み込んで報道したというのは、それくらい天皇の意志が強いということだろう。実はNHKは参院選を前にこのニュースを出そうとしたものの、官邸からストップがかかって、一旦、報道を断念している。普通ならそれでたち消えになるところを、NHKはもう一回、参院選が終わったタイミングで出してきた。これは、官邸を超える存在、つまり天皇サイドからの絶対的な後押しがあったとしか考えられない。  では、なぜ、天皇は改めて、生前退位の姿勢を強く示したのか。新聞・テレビはたんに「自らの体調を考慮」などと報じているが、そんなことでこの行動は説明できない。なぜなら、現行の皇室典範でも天皇が公務に支障がある場合は、摂政をおくことができるからだ。  実は、宮内庁関係者の間では、今回の「生前退位の意志」報道が、安倍政権の改憲の動きに対し、天皇が身を賭して抵抗の姿勢を示したのではないか、という見方が広がっている。  というのも、生前退位こそが、今、安倍政権や日本会議が復活を目指している大日本帝国憲法の思想と真っ向から対立するものだからだ。  実は、生前退位というのは江戸時代後期までの皇室ではしばしば行われていた。ところが、明治になって、国家神道を国家支配のイデオロギーと位置づけ、天皇を現人神に仕立てた明治政府は、大日本帝国憲法と皇室典範によって、この生前退位を否定、天皇を終身制にした。「万世一系」の男性血統を国家の基軸に据え、天皇を現人神と位置づける以上、途中で降りるなどということを許すわけにはいかない。終身制であることは不可欠だったのだ。  つまり、明仁天皇はここにきて、その明治憲法の真髄とも言える終身制をひっくり返し、真逆の生前退位を打ち出したのである。天皇が生前に退位するということは、天皇は国家の「役職」にすぎないということを示すことだ。役職だから、時期が来たら退位する。役職を果たせなくなったら交代する。もし、これが制度化されたら、天皇をもう一度、現人神に担ぎ上げ、国民支配のイデオロギーに利用することは難しくなる。そのために、天皇はこの「生前退位の意志」を明確にしたのではないか、というのだ。  これはけっして、妄想ではない。天皇と皇后がこの数年、安倍政権の改憲、右傾化の動きに危機感をもっていることは、宮内庁関係者の間では、常識となっていた。実際、第二次安倍政権が発足し、改憲の動きが本格化してから、天皇、皇后はかなり具体的で踏み込んだ護憲発言を何度も口にしている。  たとえば、2013年には、天皇が誕生日に際した記者会見で、記者の「80年の道のりを振り返って特に印象に残っている出来事を」という質問にこう答えている。 「戦後、連合国軍の占領下にあった日本は、平和と民主主義を、守るべき大切なものとして、日本国憲法を作り、様々な改革を行って、今日の日本を築きました。戦争で荒廃した国土を立て直し、かつ、改善していくために当時の我が国の人々の払った努力に対し、深い感謝の気持ちを抱いています。また、当時の知日派の米国人の協力も忘れてはならないことと思います」  日本国憲法を「平和と民主主義を守るべき、大切なもの」と最大限に評価した上で、わざわざ「知日派の米国人の協力」に言及し、「米国による押しつけ憲法」という右派の批判を牽制するような発言をしたのである。  また、美智子皇后も同年の誕生日に、憲法をめぐってかなり踏み込んだ発言をしている。この1年で印象に残った出来事について聞かれた際、皇后は「5月の憲法記念日をはさみ、今年は憲法をめぐり、例年に増して盛んな論議が取り交わされていたように感じます」としたうえで、以前、あきる野市五日市の郷土館で「五日市憲法草案」を見た時の思い出を以下のように記したのだ。 「明治憲法の公布(明治22年)に先立ち、地域の小学校の教員、地主や農民が、寄り合い、討議を重ねて書き上げた民間の憲法草案で、基本的人権の尊重や教育の自由の保障及び教育を受ける義務、法の下の平等、更に言論の自由、信教の自由など、204条が書かれており、地方自治権等についても記されています。当時これに類する民間の憲法草案が、日本各地の少なくとも40数か所で作られていたと聞きましたが,近代日本の黎明期に生きた人々の、政治参加への強い意欲や,自国の未来にかけた熱い願いに触れ、深い感銘を覚えたことでした。長い鎖国を経た19世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するものとして,世界でも珍しい文化遺産ではないかと思います」  日本国憲法と同様の理念をもった憲法が日本でもつくられていたことを強調し、基本的人権の尊重や法の下の平等、言論の自由、信教の自由などが、けっして右派の言うような「占領軍の押しつけ」などでないことを示唆したのである。  また、天皇、皇后は日本国憲法の精神に沿った新しいかたちの皇室作り、皇室の旧弊の改革にも熱心に取り組んできた。小泉政権のときに、女性・女系天皇が検討されたのも、実は明仁天皇の意向があったとされているし、皇居や御用邸を一部開放、最近は、自分の葬儀や墓について、陵墓を縮小して、埋葬を土葬から火葬へ切り替えたいという希望も表明している。  しかし、安倍首相やそれを支える右派勢力にこうした天皇皇后の姿勢を真摯に受けとめようという気配はまったくない。それどころか、八木秀次など御用評論家に天皇批判をさせる一方、改憲の動きをますますエスカレートさせた。そして、先の参院選ではとうとう改憲勢力が3分の2を超えた。  しかも、安倍政権の背後に控える改憲の発信源は、戦前回帰を狙う日本会議だ。日本会議の改憲の究極の目的は、まさに、明仁天皇が脱却を目指してきた大日本帝国憲法の復活であり、自民党の改憲草案もその明治憲法回帰の延長線上にある。  もし、そんな方向での改憲が進められれば、これまで進めてきた護憲と皇室改革が水泡に帰す。天皇はこれに相当な危機感を抱き、再び天皇が「現人神」として利用されることがないよう「生前退位」の制度化の流れを作り出そうとしたのではないか。  こうした見方は、まったく報道されていないし、これからも報道されることはないだろうが、皇室取材をしている記者やジャーナリストの間では、一般的な認識になっている。海外メディアの中には、今回の行動が安倍首相の改憲に対するものであると書いている新聞もある。  たとえば、米「ニューヨークタイムズ」は13日付けの紙面で、「生前退位の知らせは、まさに安倍晋三総理の自民党が参議院で圧勝した3日後のことだ。安倍総理は改憲発議の要件である3分の2議席を獲得したのである。安倍氏は長年にわたり、日本の完全な戦争放棄を謳う憲法の条文を覆したい(overturn)という野望を抱いている」と書いた上で、「天皇は公的な政治的権限を有していないにせよ、今上天皇が生前退位によって皇位を継承させる徳仁皇太子の存在は、安倍首相が目指す憲法改正と好対照をなしているかもしれない」と指摘している。  一方、安倍官邸や日本会議は逆に、この報道に苛立ちを隠せない。官邸は、一旦は報道を天皇の強い希望ということで、渋々参院選後の報道をOKしたものの、オフレコで、菅官房長官がNHKに激怒するコメントを発しているという。  また、安倍政権の御用学者で、日本会議常任理事でもある百地章日本大学教授は朝日新聞に「明治の皇室典範をつくるときにこれまでの皇室のことを詳しく調べ、生前退位のメリット、デメリットを熟考したうえで最終的に生前譲位の否定となった。その判断は重い。生前譲位を否定した代わりに摂政の制度をより重要なものに位置づけた。そうした明治以降の伝統を尊重すれば譲位ではなくて摂政をおくことが、陛下のお気持ちも大切にするし、今考えられる一番いい方法ではないか」と、困惑を隠しきれないトーンで生前退位を否定するコメントを出した。  天皇の身を賭した最後の改革への試みは果たして実を結ぶのか。安倍政権は官邸に渋々、皇室典範の改正の検討チームをつくったといわれているが、明治憲法を否定する「生前退位」に本気で取り組むとは思えないのだが......。 「ただ、安倍さんは歴史に名前を残すということにものすごい執着がありますからね。皇室典範を改正し、自分の任期中に生前譲位ということになれば、元号を自分の手で変えることができる。意外と深く考えずにそっちに乗る可能性もあります」(政治評論家)  いずれにしても、安倍の頭の中にあるのは天皇を政治利用することだけ。こういうのをきっと連中の用語では「君側の奸」というのだろう。 (エンジョウトオル)

声優のプライベートが脅かされてしまう!? 神谷浩史の結婚をスクープした週刊誌に不買の声が上がる

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『ハレロク』(ランティス)
 超人気声優・神谷浩史の結婚スクープが声優ファンを騒然とさせている中、神谷の結婚を報じた12日売りの週刊誌「FLASH」(光文社)の“不買運動”がファンを中心に広がっているという。 「実は結婚していた『おそ松さん』声優」と、「幼稚園児の愛娘」を抱えた姿がスクープされた神谷。記事によれば、妻は『荒川アンダーザブリッジ』(スクウェア・エニックス)などで知られる人気マンガ家・中村光。神谷と中村といえば、2010年放送のアニメ『荒川アンダーザブリッジ』で、神谷が主人公役の声を担当した――というつながりがある。  そんな2人が「結婚しているのでは?」というウワサは、業界だけでなくファンの間でも前々からささやかれていたが、週刊誌でその事実が発覚するというまさかの事態に、「声優も週刊誌に追われるようになったか」「声優がパパラッチされる時代に」と、驚きの声が上がっている。 「過去を遡れば、“ニャンニャン写真”付きで熱愛が報じられた平野綾、最近だと“AV出演疑惑”が報じられた新田恵海など、スキャンダルで週刊誌を賑わせた声優は少なくありませんが、プライベートをパパラッチされた声優はそう多くはありません」(声優ライター) “アジアナンバーワン声優”と称されるほどの人気を持つ神谷だからこそ、週刊誌も目を付けたのかもしれないが、今回の報道に声優ファンは一抹の不安を覚えているよう。 「今回の『FLASH』が売れたら、『今後、声優が週刊誌に目をつけられてしまう』と危惧する声が声優ファンから上がっていて、一部では不買を呼びかける声も見受けられます。『声優のスクープが金になる』と週刊誌が判断してしまった場合、ほかの声優の生活も脅かされてしまうのでは、と心配する声優ファンも多いようです」(同)  報道の同日、神谷の所属事務所・青二プロダクションは「所属タレントのプライバシーに関わる事、プライベートな事に関して、 弊社としてはお答え致しかねます」と声明を出している。  声優ファンを騒然とさせている今回のスクープ。ある意味、“声優の人気”を証明しているのかもしれないが――

ミア・ワシコウスカ主演『ボヴァリー夫人』予告編、無垢な少女が愛を求め堕ちていく

【リアルサウンドより】  7月17日より新宿シネマカリテにて公開される『ボヴァリー夫人』より、ポスタービジュアルと予告編が公開された。  本作は、風紀紊乱の罪に問われた文豪ギュスターヴ・フローベールの同名不倫小説を映画化した人間ドラマ。年上の医師と結婚したものの退屈な日々を送っていたエマが、資産家のマルキに抱かれたことにより、悲劇に陥っていく様を描く。  メガホンを取ったのは、『コールド・ソウルズ』のソフィー・バルテス監督。『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』のミア・ワシコウスカが主人公・エマ役に体当たりで挑むほか、『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』のエズラ・ミラー、『プロメテウス』のローガン・マーシャル=グリーン、『サイドウェイ』のポール・ジアマッティ、『アメイジング・スパイダーマン』のリス・エヴァンスらが脇を固める。  修道院で育つ無垢な少女エマが「私の前に素敵な男性を」と神様に祈るシーンからはじまる予告編では、エマが医師チャールズ・ボヴァリーと退屈で質素な結婚生活を送る様子や、美しい青年レオンに惹かれてゆく模様、愛を求め堕ちていく姿などが収められている。一方のポスタービジュアルには、“どこまでも満たされない、心と身体”というコピーとともに、ワシコウスカ演じるエマが様々な男性と身体を重ねる場面が捉えられている。

『ボヴァリー夫人』予告編

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■公開情報 『ボヴァリー夫人』 7月17日(日)、新宿シネマカリテほか全国順次ロードショー 監督・脚本:ソフィー・バルテス 出演:ミア・ワシコウスカ、リス・エヴァンス、エズラ・ミラー、ローガン・マーシャル=グリーン、ポール・ジアマッティ 撮影:えアンドリー・パレーク 衣装:クリスティアン・ガスク、ヴァレリ・ランシュ 編集:ミッケル・E・G・ニルソン 原作:ギュスターヴ・フローベール「ボヴァリー夫人」 配給:クロックワークス 日本語字幕:町野健二 原題:「MADAME BOVARY」/2014年/ドイツ・ベルギー・アメリカ/119分/カラー (c)2014 BOVARY DISTRIBUTION LTD. ALL RIGHT RESERVED.

「AV出演強要」存否論争の中、人気AV女優・香西咲が「洗脳」されてAVデビューを強要されたと告発

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「エスワンナンバーワンスタイル」公式サイトより
 先月11日、大手AVプロダクション・マークスジャパンの元社長ら3人が、「グラビアモデル」として契約したはずの女性にAV出演を強要し、女性がそれを拒否すると「違約金を払え」「親に請求書を送る」などと脅して、さらに出演強要を行ったとし、労働者派遣法違反容疑で逮捕された。この件は、7月1日に略式起訴され、同日、3人に罰金100万~60万円、マークスジャパン社に罰金100万円の略式命令を出されたが、AV業界をめぐる問題はこれで幕引きになったわけではない。  NGO団体のヒューマンライツ・ナウはこういった手口によるAV出演強要が業界内で横行していることを以前から指摘しており、今年3月に発表した報告書ではAV出演をめぐるトラブルの相談件数が2012年からの4年間の間に93件もあったと指摘されている。こうした事情を鑑み、内閣府は「AV出演強要についての実態把握に努める」旨の答弁書を閣議決定。ヒューマンライツ・ナウの報告書に出てくるような事例は、ごく一部の悪徳なメーカーやプロダクションに限った話で、現在の健全化が進んだAV業界ではかなり特殊なケースであるとの反論も出ているが、今後もこの件をめぐる議論はしばらく続いていくことだろう。  そんななか、有名AV女優の香西咲氏が「週刊文春」(文藝春秋)16年7月14日号(「週刊文春デジタル」リンク)にて、自分もAVデビュー時に出演強要にあっていたことを告白。その卑劣な手口を明かし話題となっている。  08年よりレースクイーンやモデルなどタレント活動をしていた香西氏だったが、10年夏、五反田の駅前でAVとは無関係を装ったスカウトに声をかけられたのをきっかけにこのトラブルの幕が上がる。ちょうど、前の所属事務所が解散してしまいフリーの状態だった香西氏は話だけでも聞くことに。そこで引き合わされたのが、投資会社という触れ込みのマークスインベストメント・青木亮社長だった。  青木氏は香西氏と会うなり、いきなりこうまくしたてたと言う。 「面会した青木は、『俺なら君を売り出すのに、まずはストーリー仕立てのイメージDVD三本セットを発売して、芸能活動のフックにする』と持論を展開しました。肌の露出は『背中が見える程度』だと」(前掲「週刊文春」より。以下同)  続けて彼は香西氏に「夢」を尋ねた。彼女の夢は雑貨店を開業することだったのだが、その店への出資を約束するとともに、週に1回、香西氏の将来について話し合う90分から2時間の面談を行うことになったのだと言う。その「面談」は「洗脳」に他ならないものだった。 「週一の面談で青木は、畳み掛けるように問いかけてきました。『何歳で何をしている?』『その時の年収は』『どこに住んでいる?』『私生活は?』と。成功した未来像を具体的に次々とイメージさせていくのです。次にいま何が足りないのかを分析し、戦略を練るのです」  度重なる「面談」の結果、話題性のある女社長となるために、まずタレントとしての成功を目指すことになったのだが、それらはすべて青木氏の思うつぼだった。というのも、青木氏はマークスインベストメントの社長である他に、AVプロダクション・アットハニーズのオーナーでもあったからだ。  青木氏は、未来設計を考えるための「ビジョンブック」なる、目標やそれを叶えるためにするべきことを書き出したノートを10冊以上も香西氏につくらせ、どんどん洗脳を完成させていった。その過程で「目的のためなら手段を選ぶな」「これからは中国だ。そして中国で最も人気があるのは「セクシー女優」だ」「モニカ・ベルッチやシャロン・ストーン、日本ならば土屋アンナや菅野美穂、みんな脱いで成功した」などという考えを彼女に刷り込んでいく。「AV」という言葉こそ使われなかったものの、度重なる「面談」のなか、香西氏はカメラの前で脱がなくては成功はないというように思い込まされていったのである。  さらに、青木氏は「プロモーター」や「相談係」と称する自分の息がかかった人物を次々と香西氏に送り込んでいき、これまでの彼女の人間関係を壊そうと画策する。 「気がつけば当時の私の人間関係は、青木氏とその関係者が全てになっていました。『否定的なことを言う人間とは連絡をとるな』と言われ、友人や家族とは疎遠に。同棲していた恋人と別れて、青木氏の関係者の勧めで引っ越しもした。けっきょく、相談相手は誰もいなくなってしまいました。でも、囲い込まれたという自覚は全くありませんでした。自分を応援してくれる人たちに囲まれている充実感すらありました」  言葉巧みな洗脳の結果、青木氏と引き合わされた日から約1年後の11年6月、香西氏はAVデビュー作の撮影を行うことになる。 「青木に怒られるのが怖くて、嫌だとは言えない雰囲気になっていきました。一方で青木は『全力でお前の夢を応援する。だから俺だけを信じろ』と、優しく語りかける。最初の作品は『お前を売るための起爆剤だ』と説明されました。撮影が行われる頃には“思考停止”の状態になっていました」  ツイッターではこの時、富士山近くの人里離れたスタジオで20人近くの男性スタッフに囲まれ、怖くて「ノー」と言える雰囲気ではなかったと綴っている(当該ツイートはすでに削除済み)。  香西氏はAV出演強要が社会問題となっている今ならばこの問題の解決への道筋ができるのではと思い、つらい過去を告発した。「週刊文春」の次号では、AVデビュー後、さらに「スポンサーへの性接待」まで強要された過去を明かす予定だという。  元AV女優で現在は作家として活動している川奈まり子氏が女優の人権を守るための団体の設立を宣言するなど、今回のAV出演強要問題については業界内での対応も行われており、今後どのような展開を見せるかは分からないが、いずれにせよまだまだ議論は続いていくことになりそうだ。 (田中 教)

D・パテル&J・アイアンズ共演『奇蹟がくれた数式』公開決定 歴史的数式証明の実話を描く

【リアルサウンドより】  『スラムドッグ$ミリオネア』のデヴ・パテルと『ハイ・ライズ』のジェレミー・アイアンズが共演する映画「The Man Who Knew Infinity」が、『奇蹟がくれた数式』の邦題で、10月22日に公開されることが決定した。
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 本作は、ロバート・カニーゲルの著書『無限の天才 夭折の数学者・ラマヌジャン』を原作にした伝記映画。ケンブリッジ大学の英国人数学者ハーディ教授と、インドの名もなき事務員ラマヌジャン、生まれも境遇も異なる2人の天才による奇蹟と友情を描く。  独学で数学を学び、数学界に多大な貢献をもたらした“アインシュタイン並みの天才”と称えられるラマヌジャン役のパテル、ラマヌジャンを見出し、共同研究に人生を懸けた英国人数学者G.H.ハーディ役のアイアンズをはじめ、『ハンガー・ゲーム』シリーズのトビー・ジョーンズ、『ホビット』シリーズのスティーヴン・フライらが出演する。舞台となるケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジの全面協力により、映画として初めて当カレッジで撮影が行われた。  あわせて公開されたビジュアルには、ケンブリッジ大学の建物を背景に、パテル演じるラマヌジャンの手のひらからたくさんの数式が溢れ出す様子が捉えられている。 ■公開情報 『奇蹟がくれた数式』 10月22日(土)角川シネマ有楽町、Bunkamuraル・シネマ、角川シネマ新宿ほか全国公開 監督・脚本:マシュー・ブラウン 原作:ロバート・カニーゲル 出演:デヴ・パテル、ジェレミー・アイアンズ、デヴィカ・ビセ、トビー・ジョーンズ、スティーヴン・フライ 配給:KADOKAWA 2016年/イギリス/英語/カラー/スコープ/5.1ch/108分/字幕翻訳:松浦美奈 (c)2015 INFINITY COMMISSIONING AND DISTRIBUTION, LLC. ALL RIGHTS RESERVED. 公式サイト:kiseki-sushiki.jp

永六輔が自民の改憲草案を「ちゃんちゃらおかしい」と痛烈批判していた!“総理が改憲と言い出すのは憲法違反”とも

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TBSラジオ「六輔七転八倒九十分」番組サイトより
 永六輔氏が、先週の7月7日に逝去していたことが、きのう明らかになった。永といえば「上を向いて歩こう」「見上げてごらん夜の星を」「こんにちは赤ちゃん」の作詞など、戦後を代表するタレント、作詞家だが、戦争そして憲法について繰り返し語ってきたことでも知られる。  周知の通り、先日行われた参院選の結果、改憲勢力が3分の2議席を獲得した。それを受けて安倍首相は改憲について「今回の選挙の争点は改憲ではない」「今後、与野党で議論しながら慎重に進めていく」と語っているが、昨年の安保法制の時の国会運営を思い出してもわかる通り、議論すらまともに行わないまま数の暴力で強行に進めていくとみて間違いないだろう。  権力者によって憲法が蹂躙されようとしているいまだからこそ、あらためて永氏の憲法そして反戦への思いをあらためて振り返りたい。 「本来、一般市民は憲法なんて気にしなくてもいい、それが平和な世の中というものですよ。市民が『改憲ハンタ〜イ』なんてデモするのは、けっして平和な状況ではない。憲法はあくまで国の舵取りをする政治家や役人、つまり為政者を縛るための法律なんであって、国民は憲法に縁がなくても、幸せならそれでいいんですよ」(「現代」06年6月号/講談社)  市民が「改憲反対」なんてデモをしなくてはいけないような状況になること自体が、すでに異常事態である、と。まさに現在の状況を予見するような重要な指摘を、永は10年も前に語っていたのである。  憲法は為政者を縛るためのもの。昨年夏の安保法強行採決や今回の騙し討ち選挙によって破壊された立憲主義について、永はさらにこんな指摘もしている。それは、「9条を守る」ことは「99条を守ることだ」というものだ。 「憲法議論でいうとね。第9条ばかりに目がいきがちだけど、条文の最後のほうの第99条には、憲法をまとめるように、『天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ』とあるんですよ。この大事な99条にまで議論が及ばない」(「現代」05年8月号)  しかし、現在自民党が出している改憲草案では、この条文に「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」という文章が加えられ、本来為政者を縛るためにあるはずの憲法が国民を縛るものに変わっている。これは「憲法」の根幹を揺るがすような変化なのだが、選挙前にこの事実を伝えるマスコミはほとんどなかった。 「(99条は)憲法を変えてはいけないという条文です。天皇陛下といえども変えられない。それなのに国会議員が変えると言い出すのはおかしいでしょう」 「国民に義務を課すなんてちゃんちゃらおかしいですよ。憲法は国民を守るためのルール。それなのに99条を変えると言い出すなんて、政治家が憲法を勉強してこなかった証しです」(毎日新聞13年5月23日付夕刊)  自民党の改憲草案を「ちゃんちゃらおかしい」と批判。そもそも総理大臣や国会議員が憲法を変えると言い出すこと自体、憲法違反だとまで語っているのだ。  ただ、永氏は憲法を改正すること自体に反対とは言っていない。しかし、それは、日本を確実に戦争ができる国に変え、国民を縛る監視国家にしようとする自民党の考える改正とはまったく違う発想のものである。 「ぼくが前から言っているのは、9条だけを日本国憲法にすべきだということ。ほかは全部、他の法律に入れちゃえばいい」(『この国が好き』所収の鼎談より/文・鎌田實、絵・木内達朗、マガジンハウス)  永氏の考える日本国憲法は、たった一行だけ。「二度と飢えた子供の顔は見たくない」。これだけである。 「僕は憲法はこれでいいと思うんです。条文を書き連ねるんじゃなくて、この言葉の中に全部盛り込まれていると思う。戦争の問題、貧困の問題、教育・福祉の問題。僕は戦争が終わって、最初に選挙する時、興奮したし感動もしました。その感情がいまは無くなってしまった。だからもう一度元に戻して、『二度と飢えた子供の顔は見たくない』という、たった一行、世界でいちばん短い憲法にしたらどうかと思うんです」(「創」13年9・10月号/創出版)  永氏が「二度と飢えた子供の顔は見たくない」という一行を生み出した理由。それはもちろん、1933年生まれの彼自身が戦争を体験した世代だからだ。  永氏はこれまで、事あるごとに自分の戦争体験を語ってきた。それは、「中年御三家」の盟友であった小沢昭一や野坂昭如と変わらないし、他の戦争を体験した人々とも同様である。ただ、その戦争体験の「伝え方」に関し、永氏には反省があるようだ。  戦争を体験した世代の人々が先の戦争を語る際、強調されるのは当然のことながら家族や友人の死など、悲惨な出来事ばかりである。ただ、幸運にも戦争中そのような悲しい憂き目にはあわなかった人もいるし、また、終戦時にはまだまだ子どもで戦争の実態がいまいち分かっていなかったという世代もいる。  終戦時、国民学校の6年生だった永氏は、戦争体験について聞かれた際、「僕は戦争が面白かった」と答えている。東京大空襲の時も疎開先の長野から真っ赤に見えた東京の空を見て、「まるで夕焼けみたいに綺麗だった」とも感想を述べた。戦争体験としてはあまりに異質な感想だが、それが、終戦時12歳だった子どもの“実体験からの感想”だったのだ。 「子どもからすれば、自分の家さえ燃えなければ、火事というのは面白い。空襲もそんなものにすぎなかった。  親子関係だって、別れていくのが当たり前。  毎日、近所のお兄さんが出征していき、かわりに遺骨が帰ってくる。『だれそれが亡くなった、こんどは誰ん家が焼けた』、とそれが日常でした。  僕がもう少し大人だったのなら、戦争のすさまじさが分かったのだと思います。  三つ年上の野坂昭如さんは、軍需工場で働いているから、戦火を逃げ回った経験をお持ちです。小沢昭一さんは、飛行機に乗って突っ込んでいく準備をしているわけです。  でも僕は子供だったからそんな経験もない。だから戦争は面白かった。 (略)  大人になってから気が付きました。 『戦争が面白い』  そんな風に思っている子供がいたなんて、そんな子供時代をすごしていたなんて、なんと怖いことだろうと」(「小説宝石」05年8月号/光文社)  戦争がどれだけたくさんの悲しみを生み、そして自分の命すら脅かしてしまうものなのかを理解できぬまま軍国教育を受け続けると、このような感想を抱く子どもが生まれてしまう。永氏は実体験からその恐ろしさを伝えようとしているのである。  戦後の平和な時代になり、このような率直な感想を語る人は少ないが、これもまた、戦争の恐ろしさを十二分に伝える逸話である。だからこそ、戦争を体験した世代は、自分たちが本当に感じた「戦争」を後の世代に語り継いでいかなくてはならなかった。永氏はそのように感じていたようだ。 「体験といっても、ぼくらのような学童疎開した世代と、実際に戦争に行った人では『戦争』の意味が違うし、同じ昭和ひとケタでも、小沢昭一さんと野坂昭如さんと、そしてぼくの『戦中』『戦後』はまったく違う。(略)疎開世代でいえば、小沢さんも野坂さんも、ぼくもそれぞれ違う。それを「昭和ひとケタ」でくくってしまうところが釈然としないだけで。戦争体験といっても、ほんとに撃ったり、撃たれたり、戦地での経験を持っている人と、戦地へ行く手前の少年兵だった小沢昭一さんたちと、動員されて軍需工場で働いていた野坂昭如さんと、ぼくらみたいに、ただ疎開したというのが一緒になっているから、話はズレます」(前出「現代」05年8月号)  小沢昭一氏は2012年に亡くなり、野坂昭如氏も昨年12月に亡くなってしまった。「中年御三家」最後の一人だった永六輔氏も、もうこの世にはいない。戦争体験を語り継いでくれる人も年々減り続け、現在の日本は「戦争の本当の恐ろしさ」を理解している世代が次々と鬼籍に入りつつある。  日本国内から「戦争」への忌避感が急速に失われつつある。そして、70年ものあいだ、日本を戦争から守ってきた憲法が破壊されようとしている。いまいちど、永六輔氏の残してくれた言葉を肝に銘じておきたい。 (新田 樹)