がん医療のタブー…効かない抗がん剤、寿命を縮める手術が横行するカラクリ

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 『パズドラ』でガンホーが8倍増益 アイテム商法苦戦でDeNAとGREEの活路は? 読売、清武潰しの実態〜損害賠償1億請求、出版妨害、社員尾行疑惑? ■特にオススメ記事はこちら! がん医療のタブー…効かない抗がん剤、寿命を縮める手術が横行するカラクリ - Business Journal(2月25日)
『どうせ死ぬなら「がん」がいい』
(宝島社新書/近藤誠・中村仁一)
 現在、日本人の死因1位であるがん。がん治療といえば、抗がん剤や外科手術が頭に浮かぶが、慶應義塾大学医学部講師で、昨年10月に『どうせ死ぬなら「がん」がいい』(宝島社新書/中村仁一共著)を上梓した近藤誠氏によると、こうした治療は寿命を縮めるだけではなく、多くの苦痛をもたらすという。  そんな近藤氏に、 「がん患者は、がんではなく“がん治療”で苦しむ」 「がんの9割に抗がん剤は無意味」 「がんの外科手術をしないほうが寿命が伸びる」 「なぜ病院・医者は、無意味だと知っていても、抗がん剤投与や手術をするのか?」 「人間ドックやがん検診で寿命が縮まる?」 などについて聞いた。 ーー本書は『どうせ死ぬなら「がん」がいい』と、かなり挑発的なタイトルですが、なぜ、死ぬならがんがいいのでしょうか? 近藤誠氏(以下、近藤) がんは、ほとんどの場合、最後まで患者の意識はしっかりしていますし、普通の生活を送れます。また、何よりも周りにかける迷惑の度合いが、他の病気と比べて低いので、家族などに惜しまれながら死んでいくことができます。日本人の死因でがんの次に多い心筋梗塞や脳卒中では、なかなかそうはいかない。例えば、脳卒中の場合などは半身不随になって、何年も寝たきりになる人も多いですね。そういう介護生活になると、本人も大変ですが、周りにも迷惑をかけてしまいます。 ーーしかし、「がんは痛い」というイメージがあります。 近藤 皆さんがそういうイメージを持たれているのは、抑えきれないほどの強烈な痛みや苦しみを伴い、のたうち回って死ぬと思われているからでしょう。そういう痛みや苦しみは治療から来るものであって、世間で思われているほどがんは痛くはありません。つまり、患者は手術で痛み、抗がん剤で苦しむわけです。そういう治療の痛みを、がんの痛みだと思ってしまうわけです。痛いのは治療するからですよ。そして不必要な手術をしたり、抗がん剤治療をするから、苦しい死、悲惨な死になってしまうのです。  病院経営という面から見ると、がんの治療というのは、すごく大きな割合を占めています。がんが怖いから病院に来たり、人間ドックを受けたりするわけですよね。でも、医者が「外科手術はほとんど無意味だから、放射線治療でいい」とか、「抗がん剤は効かない」「がん検診や人間ドックは受ける必要がない」というようなことを言い始めたら、誰も病院に来なくなり、治療の数も減って、つぶれる病院がたくさん出てしまいます。だから、医者はそういうことを知っていても誰も言わないわけです。  それから、痛みという意味では、治療を受けて当面延命できた場合には、どこかに転移している病巣が育つ時間を与えるということです。つまり、「骨に転移が出て痛い」「脳に転移して麻痺が出た」というようなことにつながるわけです。これも、やはり治療したがゆえの痛みであり、苦しみです。 ーー外科手術でがんを切り取らないほうが、長生きできるのですか? 近藤 胃がんで外科手術というのは、間違っていると思います。とにかく食事がとれていれば胃がんでは死にません。でも、歴史的に外科医が治療に当たってきましたから、「がんというと外科手術」という風潮がまだ残っているわけです。そして、それを疑わない人が多い。固形がんの治療は、痛みが現れたときに、それを抑えたり、QOL(Quality of life:生活の質)を維持するために緩和的な治療をすればいいと思います。 ーーそれは若い人にも言えることですか? 近藤 若い人こそ先が長いのですから、QOLが高い治療を選ばないといけませんね。「まだ若いのだから、徹底的にやりましょう」と言う医者がいますが、これは罠です。徹底的にやると、臓器を全部摘出されてしまいますよ。気をつけてください。 ●固形がんに抗がん剤は効かない? ーー「がんには、抗がん剤を使うのが当たり前」と思っている人が多いと思います。 近藤 間違えないようにしないといけないのは、がんには血液がんと固形がんの2種類あって、固形がんというのは、胃がん、肺がん、肝臓がん、大腸がん、乳がんのような塊をつくるがんです。このような日本人がよくかかるがんには、抗がん剤は効かない。でも、急性白血病や悪性リンパ腫のような血液がんには効果があります。先日亡くなられた市川団十郎さんが急性前骨髄球性白血病と診断されたのは、2004年でしたね。昔ならだいたい半年くらいで亡くなられていたと思います。団十郎さんの場合も治ったわけではなくて、延命効果ですけれども、それにしてもやはり10年近くも長生きできたというのは、抗がん剤の効果もあったと考えなければいけない。 ーー本の中で、9割の人はがんという病気そのものではなく、治療に苦しめられているとも書かれていますね。 近藤 寿命を縮めるがん治療というのは、すごく多いのです。中村勘三郎さんの場合が典型的ですね。勘三郎さんの場合には、人間ドックでがんが見つかったわけですが、それまではなんの自覚症状もなかったと聞きます。いずれは食べ物などがのどを通りにくいというような自覚症状が出たと思いますが、治療をせずに放置しておけば、あと2~3年は生きられたでしょう。もちろん4月の新歌舞伎座のこけら落としにも出演できました。がん検診を受けてがんが見つかると治療に走ってしまう、これは多くの人が陥りやすい間違いなのです。自覚症状が出てから医者にかかれば十分です。 ーーがんと診断されたら、どのように治療すればいいのでしょうか? 近藤 早期発見努力をせずに、例えば肺がんであれば少し呼吸が苦しいとか、食道がんや胃がんは食べ物が通らないとか、そのような自覚症状が出てがんが見つかった場合は、それは「がんもどき」ではなく、本物のがんですね。それに対しては体が一番楽な治療、つまり外科手術は避け、臓器を残す非手術的な治療を選ぶことです。  選択の道は2つあります。例えば食道がんだと、1つは、食べられなくなっても完全放置することです。そうすると、最後には水も飲めなくなって餓死することになります。健康な人が食べたいのに食べられないというのは悲惨ですが、体が衰弱して食べようと思っても無理というときには、心理的な飢餓感は少なくなるようです。この道を選ぶのはなかなか難しいのですが、体は楽なまま死ねます。  もう1つの道は、放射線治療を選択する道です。食事をすることができるようにもなりますし、長生きできる。それに臓器を残すわけですから、QOL、生活の質の面でもいいですね。12時間もかかる、開胸・開腹手術をしなくても済みます。しかも、比較試験の結果を見れば、外科手術より放射線治療のほうが成績がいい、治療で死ぬ人が少ないというのははっきりしているのです。比較試験というのは、外科手術を受けたグループと放射線治療を受けたグループの2つに分けて、それぞれを5年後の生存率などいろいろな観点から比較するものですが、試験結果は論文などで公表されていますから、外科医も当然知っているはずですよ。 ●病院・製薬会社・厚労省のタブー ーーそうした事実を知りながらも、なぜ病院はがん患者に対し、抗がん剤投与や外科手術を行うのですか? 近藤 まず病院側は、先ほども申し上げた通り、病院経営の大きな部分を、がん検診や抗がん剤投与、外科手術をはじめとするがん治療が占めている。外科医は、手術をしなければ、自分のよって立つものがなくなってしまう。製薬会社にとっても、抗がん剤は大きな収益をもたらせる。そして厚生労働省はこうした現状を是認しているし、基本的には病院、製薬会社寄りの立場です。つまり、外科手術や抗がん剤を否定することは、病院・製薬会社・厚労省にとってタブーともいえます。 ーーそのタブーを侵した近藤さんに対し、圧力がかかったりすることはないのでしょうか? 近藤 20年ほど前、月刊誌「文藝春秋」(文藝春秋)に『がん検診・百害あって一利なし』を載せた際は、病院の上層部から呼び出されて、「謝罪しろ」と言われたりしました。また、今でも肩書は講師のままで、出世させないなどという程度の措置は受けていますが、それ以上の圧力をどこからか受けたりするようなことはありません。また、私の主張は論文やデータに基づいていますので、正面切って反論してくる人もいません。 ーー外科医の方々は、実際に自身や家族ががんになっても、手術をするのですか? 近藤 普段がん患者の手術を行っている外科医でも、自分や母親ががんになると、手術ではなく放射線治療にするケースは多いですよ。 ●がん検査で発がん率上昇? ーーCTスキャンなどを使った検査が原因の発がん死亡率は、日本が世界一だと書かれていますね。 近藤 これほど国民に被曝させている国はないですね。原発事故での被曝量が問題になったときに、特攻隊の隊長さんが27ミリシーベルトの放射線を浴びて問題になりました。ですが、CT検査を受けると普通は20〜30ミリシーベルト程度は被曝しますし、多い人だと50〜100ミリシーベルトの人もいます。CT検査を受けたことで、5~10%くらいは発がんしている可能性があります。10年以上前にイギリスで出された報告では、すでに日本人のがん死亡の3%くらいは、放射線によるものだと推定されました。 ーーがんを予防するには、どのようにすればよいのでしょうか? 近藤 喫煙者は禁煙することです。それから規則正しい生活を送り、適量のバランスがとれた食事をとるのが一番だと思いますね。太りすぎもよくないし、痩せすぎもよくない。メタボと騒がれていますが、ちょっとくらいメタボでも、それほど寿命が短いわけではありません。それから、「長生きしたければ、肉を食べるな」と言う人もいますが、そういうことをしたら逆に寿命を短くしてしまいます。肉ではないにしても、魚や卵など、良質のタンパク質は必要です。  人間は、何万年、何十万年にわたって、炭水化物、野菜、あるいは動物性タンパク質を食べて生きてきました。そして、それに適応して今の体があるわけです。ある特定の食べ物を長く断つと、体にゆがみやきしみを生じることがありますね。 ーー一般にがん予防というと、がん検診や人間ドックが頭に浮かびます。 近藤 がんの中には、大きくならず、あるいは放っておくと消えてしまうものがあります。こういうものを「がんもどき」と言っているのですが、痛い、苦しいなど日常生活で不便を感じる症状がなく、検査や人間ドックなどで見つかるがんは、ほとんど「がんもどき」です。つまり、がん検診や人間ドックなどの早期発見努力をしてがんを無理やり見つけ出すから、放っておけば消えてしまうがんもどきのために臓器を失って苦しむことになるわけです。  死ぬまで気づかずに共存共生できるがんというのは、たくさんあります。50歳以上の男性では、50%以上の人が前立腺がんを持っていますが、普通は気づきませんね。前立腺がんが原因で亡くなる男性は1%しかいない。胃がんでも大腸がんでも、同じような傾向があります。 ーーしかし、会社員は年1回の健康診断を受けなければなりません 近藤 私は、定期的に健康診断を受けさせるのは、人権侵害だと思っているのです。健康診断を義務づけている国は日本以外にありません。でも、そういうことを主張して会社と闘うのは難しいでしょうから、健康診断を受ける際には、がんが発見されそうなものはなるべくやめる。身長、体重、視力を測って、それで済めばそれだけにしておくのが一番ですね。採血検査、それから胃のレントゲンや胸部レントゲンとか、とにかくがんが発見されそうなものはなるべく省く。そうすると、はるかに長生きできますよ。 (構成=編集部) ■おすすめ記事 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 『パズドラ』でガンホーが8倍増益 アイテム商法苦戦でDeNAとGREEの活路は? 読売、清武潰しの実態〜損害賠償1億請求、出版妨害、社員尾行疑惑? ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか

『パズドラ』でガンホーが8倍増益 アイテム商法苦戦でDeNAとGREEの活路は?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 がん医療のタブー…効かない抗がん剤、寿命を縮める手術が横行するカラクリ 読売、清武潰しの実態〜損害賠償1億請求、出版妨害、社員尾行疑惑? ■特にオススメ記事はこちら! 『パズドラ』でガンホーが8倍増益 アイテム商法苦戦でDeNAとGREEの活路は? - Business Journal(2月25日)
CMでもガンガン宣伝中のパズドラ。
(「パズル&ドラゴンズ HP」より)
ガンホー・オンライン・エンターテインメント(以下、ガンホー)が絶好調だ。昨年リリースした『パズル&ドラゴンズ』がAppStoreをはじめ、各アプリストアで通年1位を獲得。同社の営業利益はなんと前年比8倍を記録した! ・ガンホー通期業績発表、『パズドラ』大ヒット寄与し売上2.7倍、営業利益は8倍 ー インサイド(2月14日)  2月14日に発表した2012年1月~12月の業績は、売上高168%増の258億円、営業利益は690%増の92億円! 文字通り桁外れなこの業績を受け、同社の株式は連日ストップ高に。一年前と比較すると、当時17万円からおよそ15倍となる258万円の株価をつけている(2/21現在)。ピーク時には時価総額が一時3000億円を超え、グリーやマクドナルドなどを上回り、ジャスダック市場で第3位となった同社。もはや、好調という段階を超え、一種のバブル状態になっている。 ・ガンホー森下社長に聞く--脱パズドラで革新的なゲームを世に出したい ー CNET Japan(2月8日)  ガンホーのCEOである森下一喜氏にインタビューを行った本記事。爆発的なヒットを続けるパズドラだが、「ダウンロード数については、正直なところ特に感想という感想は無い」「数字で一喜一憂することはない」とクールに対応する。  また、様々な問題を抱えるソーシャルゲームについては「課金のやりすぎがユーザーさんのゲーム離れに繋がる部分も(略)もう少しゲーム性で勝負していくという流れだといいかな」と提言。近年のマネタイズ一辺倒の流れについても「ナンセンス」と一蹴し、ゲーム製作者としてのプライドを語る。  2002年から『ラグナロクオンライン』の運営を行なっている同社は、オンラインゲームの草分け的な存在。いくらパズドラがヒットしても「ガンホーにとって象徴的なタイトルというのは、この先も『ラグナロクオンライン』であることは変わらない」と森下氏。これまでに、職員による不正アクセス事件や、国民生活センターへと苦情が相次ぐなどのトラブルに見舞われたものの、「地雷という地雷は全て踏んできたと思ってます」と10年の歴史を振り返っている。 ・ソーシャルゲームに陰り アイテム商法のツケ、2強の活路は… ー SankeiBiz(2月13日)  ガンホーの景気のよさに比較して、ソーシャルゲーム市場全体は先行きの不透明な状態。矢野経済研究所によれば、2013年度の国内市場は12年度見込み比で10%増。拡大は維持するものの、これまでの急成長にはブレーキがかけられる見込みだ。  もはや、拡大の余地のない国内市場から脱却し、業界の目は海外へと向き始めた。DeNAは11年に英語、中国語版を、12年には韓国語版も投入し各国での普及に務める。一方のグリーも、米国で行われる世界最大規模のゲーム見本市「E3」に出展。カナダでの子会社設立や、韓国への本格参入なども果たしている。しかし、両社の必死の進出にも関わらず、海外事業黒字化の見通しは立たないままだ。これまで好調に推移してきたソーシャルゲーム市場だが、2013年は業界にとっての分岐点となるだろう。 ・Yahoo! JapanとGREEが共同でスマホ向けソーシャルゲームの新会社を設立 ー TechCrunch(2月18日)  3月15日、グリーでは、Yahoo!と共同でスマートフォン向けソーシャルゲームを開発する新会社「ジクシーズ(仮称)」設立。Yahoo!の集客力とグリーのノウハウを活かしたゲームの開発や、エンターテイメント事業を手がける。この新会社の社長にはグリーから、弱冠29歳の井坂友之氏が就任する。  一方、ライバルであるDeNAは、1月にオンラインゲームのネクソンとソーシャルゲーム事業における提携を発表。すでにネクソングループのタイトルはモバゲーに提供されているものの、提携の樹立によって、ネクソンとのさらなる関係強化に努めたい考えだ。  DeNAとグリー、両社の提携合戦は加熱の一途をたどる。 (文=萩原雄太/かもめマシーン) ■おすすめ記事 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 がん医療のタブー…効かない抗がん剤、寿命を縮める手術が横行するカラクリ 読売、清武潰しの実態〜損害賠償1億請求、出版妨害、社員尾行疑惑? ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか

ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め!

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? ■特にオススメ記事はこちら! ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! - Business Journal(2月24日)
NTTドコモ代々木タワー
(「Wikipedia」より)
 NTTドコモが「ひとり負け」といわれている。携帯キャリアの中で、契約者がMNP等で他社へ切り替える数のほうが、新規契約やMNPで増える数よりも多くなる「純減」を唯一連発しているのがドコモだからだ。  2012年11月の実績で5年ぶりに純減を記録して話題になったが、12月は持ち直したものの1月には再び純減。契約者数というのは、端末を無料で配ったり、1台購入すれば2台目が無料/安価で利用できるサービス、回線契約を必要とするフォトフレームの配布などで増やすこともできる。だから「純増/純減に目くじらを立てても仕方がない」という意見もあるのだが、少なくとも順調な状態ではないことだけは確かだといえるだろう。 ●iPhoneが来ればドコモは復活する?  ドコモ、au、ソフトバンクモバイルという3大キャリアを並べた時、誰もがドコモだけがiPhoneを扱っていないことに気づくだろう。実際、「ドコモでiPhoneを」と望む人は多いようで、たびたびそうした可能性が話題に上る。2月に入ってからも海外で同様の報道があった。  しかし、iPhoneを手がけられるようになればドコモ復活につながるのかというと、それも疑問だ。海外ではすでに総契約数ではAndroidのほうがiPhoneよりも多くなっている。もちろんAndroidはあらゆるメーカーからリリースされており、1対多での戦いというのはおかしいのかもしれないが、要するにiPhoneがなければまったく勝負にならないとは言い切れないだろう。  そしてiPhoneが世界的に不振だ。厳密には最新モデルであるiPhone 5が伸び悩んでいるという状態だが、すでにアップルの株価にも影響を及ぼしている。iPhoneにドコモの不調を一気に逆転させられるほどの求心力が、今となってはあるのかどうか、かなり怪しい。 ●ドコモiPhoneの可能性はある?  iPhoneは当初、1国1キャリア限定販売だった。それが複数キャリアで販売できるようになったわけだが、それでもアップルからキャリア側に厳しい要求が出されていた。例えば、 「販売するスマートフォン(スマホ)のうち半分はiPhoneでなければならない」 「iPhone用の安価な料金プランを用意しなければならない」 というような契約があるといわれている。  ドコモとしてはその条件が負担であることと、ドコモ独自のコンテンツサービスを入れ込むことができないのを理由に、iPhone導入に至っていなかったのだが、1月にドコモ社長コメントとして「iPhoneの販売台数が当社の扱うスマホ全体の2〜3割なら、受け入れ余地はある」という内容が発表された。  これまで要求されてきたことから比較すると、かなりの譲歩を求めている格好だ。もしこれがドコモが一方的に希望している条件ならば、実際にiPhone販売を手がけるにはだいぶ時間がかかりそうだ。そして仮にアップル側の要求が低くなり、両社の交渉ができる状態になってきているのだとしたら、iPhoneの競争力が下がっているということではないだろうか。いずれにしろ、魅力あるかたちでのドコモiPhoneの登場は、かなり難しそうに見える。 ●ドコモはガラケー屋になれ?  ではiPhoneに頼らないかたちで、どうしたらドコモが復活できるのかを考えてみよう。とりあえず今の大きな問題は、iPhoneと戦えるような魅力的なスマホがないことだ。残念ながら現在ドコモで販売しているAndroid端末にには、それほど魅力的なものがなく、不具合も多い。  そこで提案したいのが、開き直って「ガラケー屋」になることだ。  すでに国内メーカー製のスマホは、赤外線通信やワンセグ、おサイフケータイといった機能を搭載してガラパゴス化し始めている。ユーザー側も1度はスマホに買い換えたが使いづらい、使い切れないという声がある。フィーチャーフォンに買い換えたいが、新機種が出ないから買い換えられないという話も聞く。  だったら、他社がスマホに注力している間に、ドコモがフィーチャーフォンに注力すれば、アンチスマホなユーザーが集められるのではないだろうか。ドコモに居残っているユーザーの中には、年配層やビジネスユーザーなど片手で物理ボタンを押して利用できるフィーチャーフォンの使い勝手を好むユーザーが多そうに思えるし、割とよい方法ではないかと思うのだが……。 (文=エースラッシュ) ■おすすめ記事 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか 仕事のプロになるために新入社員が身につけておくべきこと

平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? ■特にオススメ記事はこちら! 平均年収は300万円以下?! 衰退化が止まらない美少女ゲーム業界の現状 - Business Journal(2月24日)
「minori」代表兼プロデューサー酒井伸和氏
(写真/吉岡教雄)
 『リトルバスターズ!』『トータル・イクリプス』『恋と選挙とチョコレート』『Fate/Zero』......これらは2012年に放送されたテレビアニメのタイトルだ。アニメファンでなくても、タイトル名くらいは聞いたことがあるかもしれない。  実は、これらのアニメには共通点がある。それは物語の原作が美少女ゲームであることだ。美少女ゲームとは美少女キャラクターが登場し、物語の主軸をなすPCゲームを指す。物語の進行中に18禁要素(性描写などのアダルト要素)を含んでいるのが大きな特徴だ。  美少女ゲーム原作のテレビアニメは2000年代に入ってから増え、有名なところでは『Kanon』『AIR』(Key)、『君が望む永遠』(アージュ)、『School Days』 (Overflow)、『ef』(minori)などがある。特に、事故の影響で記憶を失った主人公の元恋人と現在の恋人との間に起こる葛藤を描いた『君が望む永遠』に至ってはい、かつて日本でも社会現象化するほど人気を博した某韓流ドラマにプロットが酷似しているとして、このドラマが本作を盗作したのでは、という疑惑で話題になったこともある。また11年に大ヒットを飛ばし、数々の文化賞を獲得したテレビアニメ『魔法少女まどか・マギカ』の脚本家である虚淵玄氏はもともと美少女ゲームの人気脚本家であり、同氏が所属し、まどか・マギカのアニメ制作にも携わったニトロプラスは美少女ゲーム制作会社だ。  こうしてみると意外と身近に存在する美少女ゲームなのだが、学園ものであったり、キャラクターデザインが幼かったりすることなどから児童ポルノに当たるとしてマンガ・アニメ・ゲーム表現規制法問題を生み出したり、激しい暴力や性犯罪が描かれることも多く、犯罪助長につながるものだとバッシングを受けたりするなど、公序良俗の観点から批判の的になることも多い業界だ。こうした背景もあり、制作する企業側も表舞台に立つことはあまりなく、謎に包まれている部分が多い。  美少女ゲーム業界自体は、パソコンが一般家庭に普及し始めた90年代後期から2000年代初頭にかけて市場を拡大し、その売り上げは一時期年間300億円に迫るほどであった。しかし、その後は徐々に縮小し、いまでも年間に600タイトル近く発売されているのであるが、昨年の売り上げは220億円にとどまると予測されている。(2012年矢野経済研究所調べ)  そこで今回はこの美少女ゲーム業界の実態を確かめるべく、efシリーズでも有名な人気ブランド「minori」の代表兼プロデューサーでもある酒井"nbkz"伸和氏に直撃インタビューを敢行した。
アニメ化され様々なメディア展開を見せたefシリーズ。"
アニメ化され、様々なメディア展開
を見せたefシリーズ。
ーーまずお聞きしたいのですが、美少女ゲームの制作費ってどのくらいなのでしょうか? nbkz  コスト管理をする経営者としての立場からお話しさせていただくと、ある程度のクオリティを維持する作品にするなら3,000万円くらいからでしょうか。  例えば、原画・彩色・シナリオ・ディレクターという最小構成5人の内部スタッフがほかをいろいろ兼任する前提で、月給25万円のメーカーとして1年間でフルプライス(※編注:8,800円)のゲームを作るとします。まず年間の人件費が1,500万円。音声、音楽、プログラム、背景を外注したとして外注費400万円。宣伝用ムービーやらチラシ、ポスター、交通費の営業費で150万円。地代・税金・光熱費・通信費など、会社の維持費が年間360万円。ここまでで2,410万円です。これに、プレス代、箱代などの変動制作費が加わり、社員への社会保障費などを加味すると、最終的に3,000万円は必要になるだろうと。  実際には、この人数でフルプライスに堪え得るものを1年で作るには相当な負荷がかかりますから、よりきちんと手を入れていけば、タイトルによって億を超えることもあります。minoriで言えば『すぴぱら』(※編注: 12年春発売の、minori初のアダルト要素が一切ない全年齢向け作品)、『ef』(※編注: 06年前編、08年後編の2部構成で発売された代表作。後にシャフトによりアニメ化され、PS2にも移植された)は1億円を超えています。 ーー1億円!? どこに、そんなにお金がかかるんですか? nbkz   一番がCGの制作費ですね。CGは動きで見せるアニメとは違い、静止画として1枚の完成度が要求されますので、線の処理が複雑であったり、彩色としては複雑にグラデーションがかかったり、エフェクトもかけたりと、作業工程がものすごくかかるんです。作業時間は当然長くなるので、それだけ人数を割かなければなりません。この枚数が多ければ多いほど、コストは増大します。また、背景画も長時間見るものなので綿密に作る必要があります。  最近は解像度が上がっていることもコスト増の原因です。以前は800×600がメインでしたが、いまは1920×1080が中心です。単純に、塗る面積は4.3倍に増えたことになります。これにより当然作業時間は増大し、より綿密な画像処理が求められます。大容量のデータを扱うことを考えると、ユーザーの使用するPCのスペックも考えていかないといけなくなります。ユーザー全員が最新のマシンを持っているわけじゃないので、どこまで対応するかが悩みどころになってきます。PCゲームの場合、コンシューマー機と違い、ユーザーの環境を画一化できませんから。
人に薦めたい美少女ゲームNo.1は「腐り姫」とのこと。
人に薦めたい美少女ゲームNo.1は
「腐り姫」(Liar-soft)とのこと。
ーーminoriのリリースは年間1本程度です。年に1本だけのリリースで、会社の運営は大丈夫なのですか? nbkz  年間1本出せれば会社は回せます。とはいえ、他社さんも同じかと思うのですが、フルプライス作品として満足いくタイトルを1ライン当たり年間1本以上出すのって難しいんですよ。全てがオリジナルですので、シナリオはもちろん、キャラクターデザインや背景といった世界観など、いわゆる設定を作る時間を大きく費やさなければなりません。これを1年に何回もやるのは難しいものです。年間に複数出すブランドもありますが、これは複数の制作ラインがあるからで、会社全体として1タイトルで1万本売るのか、複数で1万本売るかの違いかと思います。 ーー12年末にリリースされた新作『夏空のペルセウス』の豪華特装版には特典がたくさんついていますが(※編注:ソフトのほかに、ボーカル曲収録CD 1枚、BGM楽曲データ収録DVD 1枚と、おまけ冊子が封入)、通常版と特装版では、どちらが売れた方が利益は出るのですか? nbkz  特装版はおまけをたくさんつける分、コストが当然かかっています。利益だけを考えるのなら、通常版がたくさん売れた方がよいですね。でも美少女ゲームの売れ方って、ロングテール化しないんですよ。発売日からの3日間、金・土・日で売れるだけ売ってしまうんです。その3日が過ぎると、ソフトはほとんど売れなくなります。だからコストがかかっても予約初回特典をつけて、初動で買ってもらうことが大事なんです。そのタイトルが赤字になるか黒字になるか、受注の〆日で勝負が決まってしまいます。 ーー11年、12年と御社はB.G.M festival(※編注: 美少女ゲームブランド「OVERDRIVE」の代表bamboo氏主催による、美少女ゲーム楽曲による音楽フェス)にも参加されました。このフェスは全く新しい分野の音楽フェスで、NHKからの取材もあり注目度は高かったと思いますが、ソフトの売り上げに影響はありましたか? nbkz  即効性のある、目に見える影響はなかったです。そもそもの趣旨が音楽フェスであって、ゲームファンというより音楽ファンが多く集まったイベントでしたから、それは仕方なかったのかもしれません。ゲーム主題歌は確かに強力な広報媒体ではありますが、歌だけでゲームが買われるわけじゃないんです。でも、minoriという名前は知ってもらえたと思うので、中長期的に見て、ブランディングという意味では成功したんじゃないでしょうか。いまの業界に必要な打開策としては、良いイベントだったと思います。 ーーアニメになるなど美少女ゲームが一般化している中で、アダルト要素を排除してPS3などにタイトルが移植されることについてはどうお考えですか? nbkz  個人的には、あまり意味があるものとは思っていません。PCとPS2やPS3って、プラットフォームの観点からすればぶつかり合っている気がするんですよ。プレーヤーはイスに座ってモニターの前に固定されてやらなければならないわけですからね。もし同じプラットフォームでやるなら、何かしらの新しい要素、新しいCGを加えたり、新しいシナリオを追加したりしないとダメでしょうね。  それに、移植作品ってなかなか売れないんです。本タイトルに対して50パーセント売れたら大勝利じゃないでしょうか。だけど元データがあるので、制作費が安く済むのは利点ですね。本体の制作費が5,000万円でも、移植作は1,000万円で作れたりするわけです。そうなると、あまり売れなくても黒字化はしやすいかもしれません。 ●社員の平均年収は300万円に届かないほど厳しい現状 ーー90年代後半からインターネットの発展と共にPCが一般家庭にも普及し、テレビアニメ化なども手伝って美少女ゲーム自体は人知れず身近な存在となっていると思うのですが、実際の市場の傾向はどうですか? nbkz  売り上げ自体は年々右肩下がりです。市場も縮小してますよ。制作会社は大小含めていまも200社近くあるようですが、どんどん減ってきていますね。PCが一般家庭に普及したとはいえ、盛り上がりを見せていた2000年頃でも美少女ゲームは10万本売れればスーパーヒット、3万本で大ヒット、2万本でヒットという狭い世界でした。それがいまじゃ1万本でヒットという世界にまで落ちました。1万なんて、未成年を除いた国内人口約1億人に対して、0.01パーセントでしかありません。結局、ほとんど誰も知らない、やったことがないのと大差ないんです。これはアニメの視聴率などと比較すれば、よくわかるかもしれません。
minori最新作<br>『夏空のペルセウス』
minori最新作
『夏空のペルセウス』
ーー減少傾向になってしまった原因は、どう分析されますか? nbkz  コンテンツが多様化してきたからじゃないでしょうか。いまはYoutubeやニコニコ動画があって、ソーシャルゲームもあって、ゲーム機はPS3、PSP、3DSなどと多種多様にあります。それに伴って、時代の流れとして、スタンドアローンコンテンツが厳しくなってきたんでしょう。いまはオンラインで他人とつながってプレイしたりするものが増えているじゃないですか。でも美少女ゲームは、基本1人でやるものです。  それに加え、いまは全てのコンテンツにスピード感が求められるようになってきたからだと思います。いまはテレビアニメですらスピード感が求められ、一昔前は4クール放送(放送期間が約1年)だったのに、いまではほとんどが1クール(放送期間が約3カ月)になりました。1クールの実放映時間は5時間程度です。それに比べて美少女ゲームは長い。1タイトルで読むテキスト量はだいたい1M(メガ)から2Mです。1Mのプレイ時間の目安は、だいたい18~20時間くらい。ボイスを飛ばし読みでもその半分くらいです。そうなると圧倒的にプレイ時間が長くて、時代の求めるスピード感とは相反するんです。他人と話題を共有し、輪を広げていくといった点において、プレイ時間が長すぎることはデメリットでしかありません。アニメや映画の評論に対してゲームの評論が少ないのも、この辺が原因のような気がします。  ならば安く、短めのものを作ればいいかといえば、そういったものは美少女ゲームの市場では軽く見られてしまいがちです。企画にかかる労力を考えると、短いものを安く短期間で作ることは制作上のストレスにもなります。それを避けるために、ライトノベルや漫画などはひとつの作品を完結していなくともある程度たまったところで単行本として発刊し、コストを回収するのですが、美少女ゲームが同じことをすると“分割”と称され、避けられる傾向にあるようです。 ーー近年の秋葉原という街自体が活性化していき、オタク文化が一般化していったかと思うのですが、この流れと業界が連動して盛り上がるということはなかったのですか? nbkz  ないですね。期待はあったのですが、結果的には購入層がまるで違ったんですよ。声優がアイドル化したり、アニメが数多く作られたり、ライトノベルが売れたりと、活性化したことは事実です。確かにオタク層の低年齢化は進んでいるんです。でも、若年層が買えるものは主に1,000円以下の商材なんです。要するにマンガとライトノベルまでで、さらにその層の話題の中心となるアニメは、テレビやネットで無料で観られるわけです。それに対して美少女ゲームは8,800円がメインで、最近では9,800円のタイトルも多い。初回特典版になると、10,000円を超えてくるものもあります。そうなると到底その層は買えないんですよ。そう考えると、美少女ゲームの購入層はそこではないということになります。支持層ではなく購入層というのがポイントです。 ーーここまであまり良い話がなかったように思うのですが、業界の平均的な年収ってどのくらいなんでしょう? nbkz   平均でいえば、300万円を割ってると思います。400万円もらえているところは、ほとんどないんじゃないでしょうか。年収300万円って、ボーナスなしで月給25万円ですよ。現状でこれだけ出せるのは、ある程度以上売れているメーカーだと思います。もちろん大ヒットをすれば一時金が支給されたり、著名な原画家さんとかは副収入があったりもしますけどね。  とにかくいまや何をしても儲からないのが、この業界なんです。だから当然年収は低くなります。3,000万円の制作費を回収するには、流通会社への卸値5割としても、フルプライス作品なら6,819本の売り上げがあって、ようやくトントンになります。でもいまの1タイトル当たりの平均販売本数は5,000本以下といわれているんです。未回収分をグッズの売り上げで補う考えもありますが、数千本しか売れなかったソフトより、低価格で売られるグッズの売り上げなんて微々たるものです。  こんな状況だから、潰れてしまう会社が多いんです。ヒット作を出しても、10年続いても、すぐに赤字転落して消滅するなんてよくあります。minoriだって『すぴぱら』をリリースした直後は、本気で解散すると思っていました。 ーー『すぴぱら』は売れなかったんですか? 全年齢作品に挑戦という点はあったにしろ、実にminoriらしい良作だったかと思うのですが......。 nbkz  期待の半分程度しか売れなかったんですよ。残念ながら今回のチャレンジは実を結びませんでした。事業を拡大させるために新しいことに挑戦すべきなんでしょうけど、基盤が脆弱な企業が全力で手を出すのは大きなリスクを負うということです。成功するにはリスクを負うのは当然ですが、やはり足元を固めることは重要だと再認識しました。そこで初心に戻って制作した『夏空のペルセウス』で多少は盛り返すことができたのですが、1本で会社が揺らぎ、1本で持ち直す程度の規模で動いているということの方が問題だと思います(苦笑)。
minori最新作<br>『夏空のペルセウス』
minori初の全年齢向け作品
『すぴぱら』
●タニマチ商法に頼らざるを得ないほど、業界は衰退化 ーー市場が縮小し、制作会社も減っているというお話でしたが、今後、美少女ゲーム業界はどうなっていくと思われますか? nbkz  美少女ゲーム業界に限らず、近い将来全てのビジネス的なエンターテインメントコンテンツは終わってしまうのではないかと思います。作品に対するプロフェッショナルという概念がなくなるんです。ニコニコ動画のようなものが、コンテンツの最終形態なんじゃないですかね。つまり、プロが作ったものはお金がかかって高いから、アマチュアが作ったかつてのプロっぽいものを、なんとなく無料で楽しむ世界になるんです。実際クオリティといった面でとらえても、デジタル化が進み、商業作品とアマチュア作品の大きな差異はなくなりつつあります。  一時期海賊版やら違法ダウンロードといったものがあるから美少女ゲームに限らず様々なソフトが売れないという論調がありましたが、そうではないと思っています。フリーライドしている層(※編注:お金を払わずプレイする層)は、それらが手に入らなくなったら、無料で楽しめる他のコンテンツへシフトするだけなんじゃないでしょうか。お金を出さない人は、何をしても出さないんです。 ーーその対抗策はあるのでしょうか? nbkz  現状は経済基盤があって、次を見たいと思って投資をしてくれるファン層に支えてもらうしかありません。言いにくいことですが「複数買い(※編注:1人のユーザーが同じタイトルをいくつも買うこと)」っていうのが、まさにそうでしょう。だいぶ前から美少女ゲーム業界はこうした"タニマチ"的な流れに乗っていましたが、今後も加速の一途でしょうね。かつて音楽が一部の限られた貴族層の娯楽としてのみ存在したように、美少女ゲームは時代を逆行して、その流れに戻るかもしれません。一部の層のためだけに存在していくんです。だから全ての声に耳を傾けるのでなく、自分たちにお金を払ってくれている層の声を聞き分けていくことが、今後さらに大事になっていくと思います。  いまは販売店舗も激減して、地方の店舗はほとんどなくなってきました。市場の縮小については、業界全体の問題として、ずっと前から考えなくちゃいけなかったんだと思います。この危機を生き延びるという意味では、やはり"タニマチ"に頼っていくことになってしまうんでしょう。 ーーそれでもminoriは、今後も続けていくのですか? nbkz  社長でありプロデューサーでもある立場としては、今後どうするかは考え中ですね。この先に未来はあるのか? 続けていくことに意味はあるのか? その見極め中です。新作を作り続けるのか、続けたとしてもリリース本数を決めて業界から撤退する前提で進めるのか、別の事業を立ち上げるのか、もしくはコストカットして制作費に見合った作品をリリースしていくのか。それだけの局面を迎えたということです。もちろん、一制作者としては別視点で考えていますが、これはまた別の機会に。  正直、僕個人はいつでも社長やプロデューサーといった立場を投げ出すつもりでいますよ。だって儲かりませんから(笑)。 (構成=編集部) ■おすすめ記事 ドコモにiPhoneは不要?ガラケー特化でスマホ嫌いを囲い込め! 日銀新総裁に黒田氏有力との朝日新聞スクープ、財務省のリークか 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… 仕事のプロになるために新入社員が身につけておくべきこと

LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望…

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ブラック化する大手新聞社、恐怖政治敷く“引きこもり”不倫社長の下で人材流出… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? 大人気の消せるボールペンは開発に30年? パイロット社に直撃取材! ■特にオススメ記事はこちら! LINE、ナンパ目的のユーザーが減らない意外な理由~ケータイ、結婚願望… - Business Journal(2月23日)
bj_line0222.jpg
※イメージ画像:LINE公式サイトより
 iOS版のLINEでも、携帯電話番号やFacebookアカウントによる認証が必須となったLINE。大量のアカウントを取得して無作為にメッセージを送りつけるスパム行為や、他人へのなりすまし、無作為に女性をナンパするなどの迷惑行為を少しでも少なくして、安全かつ安心に利用してもらおうと、運営元のNHN Japanが一生懸命になっている。  しかし、逆にいえば、電話番号さえ手に入れば、認証されたLINEお墨付きのアカウントがつくれてしまうのもまた事実。規制強化されても、ほぼ匿名でLINEを利用して女性と出会ったり、ナンパすることが可能なのだ。実際に、LINEを使った売春事件もいくつか発生しており、ターゲットとなっている女性の中には18歳未満の少女も含まれている。(http://wjn.jp/article/detail/9913364/) ●規制の逃げ道がまだまだある  現在、LINEで行われている規制は以下の通り。

・携帯電話番号またはFacebookアカウントで個人認証

・「2ちゃんねる」をはじめとする掲示板サービスに投稿されたLINEのIDを、検索対象から外す

・18歳未満のID検索を停止(現在はauのAndroid版のみ)

 これらの規制のうち、出会いに必要なのは上の2つだ。携帯電話番号を入手して、捨てアカウントをつくってしまえば、匿名で不特定多数の女性に声をかけることが可能になるし、掲示板サービスにIDを投稿しても検索対象から外れない工夫ができれば、規制が強化されていても、LINEを出会い系として利用し続けることができる。 (1)携帯電話番号を入手する  日本ではなくアメリカの番号となってしまうが、「HeyWire」というアプリを使えば、電話番号をゲットできる。LINEの個人認証に使う電話番号は、日本のものでなくても大丈夫なので、だれでも簡単に匿名アカウントがつくれてしまう。しかも、タブレット端末やiPodtouchなどキャリアの音声通話機能がない端末でも番号が取得できてしまうから、出会い専用のLINE端末を用意して、本名を使ったアカウントと完全に分離して使うことができる。
linedeai0221_01.jpg
linedeai0221_02.jpg
linedeai0221_03.jpg
linedeai0221_04.jpg
HeyWireの登録画面
必要事項を入力したら、携帯電話にMMSを飛ばして、
もらいアカウントを有効化する。有効化すれば、アメリカ
の番号がすぐにゲットできる。
(2)友だち募集掲示板を選ぶ  友だち募集掲示板に投稿したIDがLINEに検知されないためには、どうすればいいのだろうか? 手っ取り早いのは、IDを画像として投稿してくれる掲示板を利用することだ。クローラーと呼ばれる掲示板サイトを巡回してLINE IDがあるかどうか調べるツールは、文字列のみを対象としているから、画像には無反応であるため、規制を回避できる。また、LINE IDをQRコード化したものを掲示板に貼りつけても、同様に、文字列でIDを検出できないので、現状では規制対象にはなっていない。
linedeai0221_05.jpg
 IDが画像として保存される掲示板
文字列としてIDが検出できないため、規制対象とはならない。
女性からの友だち募集書き込みもされている。
 これらの回避策をもってすれば、まだまだLINEを出会い系として使うことができてしまうのが実情だ。 ●LINEユーザーは結婚願望強いのか?  また、LINEを使うユーザー層の特性にも、出会い目的のユーザーが減らない理由が隠れているのかもしれない。  ニフティが実施した新成人への調査(http://www.nifty.co.jp/cs/newsrelease/detail/130111004211/1.htm)によれば、「LINE」を使っているユーザーのうち、恋人がいないユーザーは57.6%にとどまっており、Twitterユーザーよりも少ないが、将来結婚したいと思っている女性の割合は95.5%と、他のSNSユーザーより高かった。  なぜこうした傾向になるのだろうか?   LINEの独特なスタンプやUIを持つ連携アプリの存在は、同性・異性を問わずコミュニケーションをより活発にしてくれる効果がある。恋人がいて、将来結婚したいと思っている女性には、ネットナンパされるのを嫌って他のコミュニケーションツールを使うのは避けているが、知名度もあり、同性の友だちとも楽しくコミュニケーションできるLINEだけは使っているという人が多いのではないだろうか。  一方で、恋人と結婚したいと思っている女性が、同性と楽しくコミュニケーションしつつ、LINEを使って他の異性とも、もっと親密になりたいと思っている可能性も高いかもしれない。ニフティの調査結果は20歳の女性を対象にしたものであり、20歳前後の女性が対象となった事件の報道は見かけないが、水面下で多数の出会いが芽生えている可能性は高いだろう。  以上のような特性のため、出会いを求める女性を餌食にしようとする男性ユーザーが減らないのかもしれない。 (文=久我吉史) ■おすすめ記事 ブラック化する大手新聞社、恐怖政治敷く“引きこもり”不倫社長の下で人材流出… 中国の所得格差は暴動寸前レベル 当局は不可解な統計で隠蔽か? 大人気の消せるボールペンは開発に30年? パイロット社に直撃取材! できる上司は背中で語らず、○○で語る ボーイング、787運航再開のメド立たず、日本企業に責任なすりつけ!?

ボーイング、787運航再開のメド立たず、日本企業に責任なすりつけ!?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) ナイナイ岡村、番組内で壇蜜に出演オファーを断られたと告白 千葉カジノ構想、経済効果1兆円? 森田知事再選のためのアメにすぎない? サントリー佐治社長が“愛した”「夜の銀座」のオンナたち…禅譲宣言でもお盛ん? ■特にオススメ記事はこちら! ボーイング、787運航再開のメド立たず、日本企業に責任なすりつけ!? - Business Journal(2月22日)
初飛行中のボーイング787(「Wikipedia」より)
 全日本空輸と日本航空が相次ぐ機体トラブルで「ボーイング787」の運航を停止してから2月16日で1カ月になる。日米の運輸安全委員会が調査中だが、搭載しているリチウムイオン電池(バッテリー)の出火や過熱の原因究明は難航し、運航再開の見通しは立っていない。  B787の部品点数は100万~300万点といわれ、自動車の100倍だ。100万点以上の部品があるロケットの場合、基幹部品に重大な故障があれば、半年以上、打ち上げが延期されることもある。B787の復旧に時間がかかると、それだけエアライン(航空会社)やB787の機体に関係している企業の経営のリスクが高まることになる。  B787の価格は1機200億円前後。引き渡し済みのものを含め、受注は850機で、総額17兆円。それだけに、日本の部材供給メーカーの期待は大きかった。  基本設計は米ボーイング社が行ったが、主翼や胴体部分など、機体の35%は日本企業が製造する。B787は、まさにニッポンの技術の粋を集めた“準国産機”なのだ。  主翼は三菱重工業、主翼と胴体をつなぐ中央翼は富士重工業、前部胴体の一部や主脚格納部などは川崎重工業、エンジン部品はIHIが製造した。タイヤはブリヂストン製だ。  東レは、炭素繊維複合材を鉄やアルミに代わる素材として独占的に供給。これで機体の軽量化が実現し、「ドリームライナー」の異名を持つ“夢の翼”に貢献した。東レ業績へのB787の寄与は2014年3月期の売り上げで200億円。営業利益で40億円といわれている。21年までの16年間で、60億ドル(約5260億円)超の売り上げを見込んでいる。  また、B787に搭載されるすべてのリチウムイオン電池を納入するのが、ジーエス・ユアサコーポレーション(GSユアサ)である。ボーイング社は従来、電動工具などに使われているニッケルカドミウム電池を使っていた。B787で初めてリチウムイオン電池に替えた。機体の大幅な電子化、軽量化を進めるために採用を決断した。  B787は「電気飛行機」と評されるほど、最新の電子制御システムを導入している。従来の飛行機は油圧装置で機械的に主翼などを動かしているが、B787は電線1本で電気信号を介して操作する。  発煙したリチウムイオン電池は新しい素材だ。運輸安全委員会の専門家も「これまでリチウムイオン電池に焦点を当てて調査したことがない」という。ほとんど、未知のアイテムといってよく、だからこそ調査は難航している。  国土交通省と米連邦航空局(FAA)は1月21日、GSユアサの本社に立ち入り検査に入った。炭化した全日空機のバッテリーの設計・製造が適切だったかどうかを検証するためだ。GSユアサは同電池をフランスの航空機器大手、タレス社に納入。タレス社がB787の電源システムをボーイング社に供給している。  ジーエス・ユアサは2004年に旧日本電池と旧ユアサコーポレーションが経営統合して誕生した純粋持ち株会社。傘下の事業会社がGSユアサだ。自動車用や産業用のリチウムイオン電池に強みを持ち、「新しい事業の柱」と位置付けている。2012年3月期のリチウムイオン電池事業の営業損益は32億円の赤字。11年同期は12億円の赤字だった。電気自動車(EV)に使う車載用電池が、主力取引先となる三菱自動車のEVの販売不振で大きく伸び悩んだ。  自動車メーカー向けの赤字を穴埋めするため航空機市場への売り込みを図り、B787向けには、2010年から納入を開始した。 「FAAが早期にGSユアサ製のバッテリー原因説を流したことで日本の技術への不信が語られ始めているが、そもそも原因は調査中。多分、原因は複合的、多面的なはずだが、米当局はボーイング社の責任にしたくない。日本に責任のすべてを押し付けてくる可能性がある」(国交省の関係者)  経済産業省は昨年末、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の生産拡大による雇用創出を期待して、GSユアサに補助金を出した。もともと発火性の高い材料を使っているため自動車業界では導入に慎重な姿勢を示してきたが、今回の事故で、導入はさらに遠のくだろう。だが、リチウムイオン電池は日本が世界に誇る先端技術であり、これが原因だと経産省は大いに困る。  B787は850機を受注しているが、キャンセルが相当出るだろうと予想されている。それより何より、ポスト「B787」といわれる次世代小型機「B737MAX」の開発に影響することが懸念されている。「B737MAX」はB787の技術をベースに、さらに電子化、軽量化を進める計画だからだ。「B737MAX」は2017年就航予定にもかかわらず、既に1000機超の受注を獲得している。LCC(格安航空会社)は近距離飛行に適する低燃費の小型機を必要としていて、このニーズに「B737MAX」はピタリ合う。 「B787」に続く「B737MAX」でもGSユアサ製のリチウムイオン電池が使われることになっていた。しかし、「B787」のトラブル続発で、「B737MAX」の開発の先行きが見通せなくなってきた。これは機体用に炭素繊維の複合部材を提供している東レにとっても、大きな痛手となる。  GSユアサは、経営的にピンチを迎えるのではないのかとの見方が出ている。日本が技術的に先行するリチウムイオン電池がこけたら、それこそ大変なことになる。 (文=編集部) ■おすすめ記事 ナイナイ岡村、番組内で壇蜜に出演オファーを断られたと告白 千葉カジノ構想、経済効果1兆円? 森田知事再選のためのアメにすぎない? サントリー佐治社長が“愛した”「夜の銀座」のオンナたち…禅譲宣言でもお盛ん? iPhone販売不振、早くも日本企業に打撃…中国経済下押し懸念も 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発?

朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 ■特にオススメ記事はこちら! 朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北? - Business Journal(2月21日)
朝日新聞東京本社(「Wikipedia」より)

 朝日新聞社とテレビ朝日系列が「微妙な関係」になっているため、昨年、朝日新聞社長に就任した木村伊量氏が役員人事で苦労している。これは、朝日新聞経営トップ層がコーポレートガバナンスに関して理解不足であるがゆえに起きている「災難」でもある。  朝日新聞の一部経営層は現在、危機感を抱いている。「2012年度は広告の出稿額で読売新聞に初めて負けそう」(関係筋)だからだ。これまで朝日新聞社内では「部数では読売新聞に歯が立たないが、紙面のクオリティはうちが上で広告価値が高いため、広告出稿額では絶対に負けない」という自負があったが、それが崩れようとしているから一大事なのだ。  ご多分に漏れず、新聞広告も不況の波に襲われているが、朝日新聞社の場合、経済部出身で広告担当常務だった久保田泉氏(11年に退任)がトップセールスを展開し、落ち込みになんとか歯止めをかけていた。しかし、同じく経済部出身で後任の和気靖常務が「お調子者のまったく無能な役員で、理屈だけは口からポンポンと出てくるが、実行が全く伴わない」(朝日新聞幹部)との評判で、不況と相まって落ち込みに歯止めがかからなくなったという。  この和気常務は、広告担当の前はデジタル部門などを担当していたが、ここでもほとんど成果を出せなかった。ただ、経済部系の「ドン」と呼ばれる箱島信一元社長の覚えがめでたく、週刊朝日での「橋下問題」の責任を取って退任した朝日新聞出版社長だった神徳英雄氏と並んで、箱島派の「助さん格さん」と呼ばれていた。「記者としても管理職としても和気氏は無能だが、秋山耿太郎前社長は箱島氏から社長を禅譲してもらった恩もあったため、箱島派への恩返しで番頭格の和気氏を役員に抜擢した」(同)というのが実情のようだ。  しかし、能力不足の和気氏はどこの部署を担当させても成果を出せず、木村体制では「お荷物役員」となりつつある。このため、木村氏は和気氏を、テレビ朝日系の中核会社である朝日放送(本社・大阪市)に社長含みの役員で送り出す方向で動いている。 ●朝日新聞、朝日放送を子会社だと勘違い?  これに困ったのが朝日放送である。朝日放送側も和気氏が無能で役に立たないことを察知しており、「朝日放送の脇坂聡史社長が、朝日新聞側に『和気氏を送り込まれては困る』と猛抗議した」(テレビ朝日関係者)ようだ。その関係者は「朝日放送は朝日新聞の子会社ではないので、役員人事は朝日新聞の意向だけでは決められない。資本の論理では動かせない会社なのに、朝日新聞は勘違いして子会社だと思って、無能な役員や幹部の天下り先として活用している」と語る。  確かにテレビ朝日や朝日放送は朝日新聞の子会社ではなく、持ち分法適用会社である。  テレビ朝日と朝日放送の関係を見ても、朝日放送はテレビ朝日の子会社ではない。朝日新聞とテレビ朝日の関係については、かつてテレビ朝日は朝日新聞から34%の出資を受け、定款変更などで拒否権を持たれて支配された会社だったが、朝日新聞が創業家の村山家が保有する株式を相続対策としてテレビ朝日に引き受けてもらって以来、会社法の決まりで出資比率を下げなければならず、テレビ朝日は朝日新聞の支配権が完全に及ぶ会社ではなくなった。この「資本の論理」を朝日新聞社の経営トップが理解していないのである。  世間一般の企業の事例をご紹介しよう。例えば、グループ企業の多いトヨタ自動車を見てみよう。グループ最大手の自動車部品メーカーのデンソーは売上高の半分をトヨタに依存しているが、トヨタの支配権が完全に及ぶ子会社ではなく、持ち分法適用会社である。トヨタはデンソーを支配すべく、社長や会長を送り込もうと画策しているが、デンソーはしたかたにそれを拒否するケースもある。特に社長ポストはトヨタに絶対に渡さない動きが強まっており、トヨタが送り込もうとすると、機先を制して先に役員人事を決めてしまい、トヨタが入り込めないようにすることすらある。  デンソーは、売上高の半分をトヨタに頼っているとはいえ、見方を変えれば、半分はトヨタ以外の自動車メーカーとの取引であり、「トヨタ色」がつきすぎるのも得策ではないからだ。 ●テレ朝のしたたかさ  朝日新聞とテレビ朝日系列も、同じような関係だ。現場の人的つながりやビジネスでは強い関係があるが、朝日新聞は「資本の論理」ではテレビ朝日系列を支配できなくなっており、役員人事は意のままに動かせないのである。それを一番理解して巧みに役員人事に活用しているのが「脱子会社」に成功したテレビ朝日の早河洋社長である。朝日新聞との無益な摩擦を避けるために、朝日新聞側からは一旦役員を受け入れても、早河氏の判断で即座に役員を異動させる。  先に述べた久保田泉氏は朝日新聞常務を退任後、テレビ朝日専務に天下ったが、わずか1年で退任に追い込まれた。「自分に意見してくる久保田氏を嫌った早河氏が、久保田氏を東北の系列局である東日本放送社長に送り出そうとしたが、久保田氏がこれを蹴ったために退任した」(朝日新聞関係者)という。 「親・子会社」というこれまでの朝日新聞とテレビ朝日の関係であれば、不祥事でもない限り、親会社の常務から引き取った人物をわずか1年で異動させることなどは絶対にできなかった人事であろう。今年は、朝日放送が和気氏を受け入れるか否かの人事が注目される。 (文=編集部) ■おすすめ記事 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 iPhone販売不振、早くも日本企業に打撃…中国経済下押し懸念も 東大は滑り止め?ハーバード大志望学生増は素晴らしいことである

朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 ■特にオススメ記事はこちら! 朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北? - Business Journal(2月21日)
朝日新聞東京本社(「Wikipedia」より)

 朝日新聞社とテレビ朝日系列が「微妙な関係」になっているため、昨年、朝日新聞社長に就任した木村伊量氏が役員人事で苦労している。これは、朝日新聞経営トップ層がコーポレートガバナンスに関して理解不足であるがゆえに起きている「災難」でもある。  朝日新聞の一部経営層は現在、危機感を抱いている。「2012年度は広告の出稿額で読売新聞に初めて負けそう」(関係筋)だからだ。これまで朝日新聞社内では「部数では読売新聞に歯が立たないが、紙面のクオリティはうちが上で広告価値が高いため、広告出稿額では絶対に負けない」という自負があったが、それが崩れようとしているから一大事なのだ。  ご多分に漏れず、新聞広告も不況の波に襲われているが、朝日新聞社の場合、経済部出身で広告担当常務だった久保田泉氏(11年に退任)がトップセールスを展開し、落ち込みになんとか歯止めをかけていた。しかし、同じく経済部出身で後任の和気靖常務が「お調子者のまったく無能な役員で、理屈だけは口からポンポンと出てくるが、実行が全く伴わない」(朝日新聞幹部)との評判で、不況と相まって落ち込みに歯止めがかからなくなったという。  この和気常務は、広告担当の前はデジタル部門などを担当していたが、ここでもほとんど成果を出せなかった。ただ、経済部系の「ドン」と呼ばれる箱島信一元社長の覚えがめでたく、週刊朝日での「橋下問題」の責任を取って退任した朝日新聞出版社長だった神徳英雄氏と並んで、箱島派の「助さん格さん」と呼ばれていた。「記者としても管理職としても和気氏は無能だが、秋山耿太郎前社長は箱島氏から社長を禅譲してもらった恩もあったため、箱島派への恩返しで番頭格の和気氏を役員に抜擢した」(同)というのが実情のようだ。  しかし、能力不足の和気氏はどこの部署を担当させても成果を出せず、木村体制では「お荷物役員」となりつつある。このため、木村氏は和気氏を、テレビ朝日系の中核会社である朝日放送(本社・大阪市)に社長含みの役員で送り出す方向で動いている。 ●朝日新聞、朝日放送を子会社だと勘違い?  これに困ったのが朝日放送である。朝日放送側も和気氏が無能で役に立たないことを察知しており、「朝日放送の脇坂聡史社長が、朝日新聞側に『和気氏を送り込まれては困る』と猛抗議した」(テレビ朝日関係者)ようだ。その関係者は「朝日放送は朝日新聞の子会社ではないので、役員人事は朝日新聞の意向だけでは決められない。資本の論理では動かせない会社なのに、朝日新聞は勘違いして子会社だと思って、無能な役員や幹部の天下り先として活用している」と語る。  確かにテレビ朝日や朝日放送は朝日新聞の子会社ではなく、持ち分法適用会社である。  テレビ朝日と朝日放送の関係を見ても、朝日放送はテレビ朝日の子会社ではない。朝日新聞とテレビ朝日の関係については、かつてテレビ朝日は朝日新聞から34%の出資を受け、定款変更などで拒否権を持たれて支配された会社だったが、朝日新聞が創業家の村山家が保有する株式を相続対策としてテレビ朝日に引き受けてもらって以来、会社法の決まりで出資比率を下げなければならず、テレビ朝日は朝日新聞の支配権が完全に及ぶ会社ではなくなった。この「資本の論理」を朝日新聞社の経営トップが理解していないのである。  世間一般の企業の事例をご紹介しよう。例えば、グループ企業の多いトヨタ自動車を見てみよう。グループ最大手の自動車部品メーカーのデンソーは売上高の半分をトヨタに依存しているが、トヨタの支配権が完全に及ぶ子会社ではなく、持ち分法適用会社である。トヨタはデンソーを支配すべく、社長や会長を送り込もうと画策しているが、デンソーはしたかたにそれを拒否するケースもある。特に社長ポストはトヨタに絶対に渡さない動きが強まっており、トヨタが送り込もうとすると、機先を制して先に役員人事を決めてしまい、トヨタが入り込めないようにすることすらある。  デンソーは、売上高の半分をトヨタに頼っているとはいえ、見方を変えれば、半分はトヨタ以外の自動車メーカーとの取引であり、「トヨタ色」がつきすぎるのも得策ではないからだ。 ●テレ朝のしたたかさ  朝日新聞とテレビ朝日系列も、同じような関係だ。現場の人的つながりやビジネスでは強い関係があるが、朝日新聞は「資本の論理」ではテレビ朝日系列を支配できなくなっており、役員人事は意のままに動かせないのである。それを一番理解して巧みに役員人事に活用しているのが「脱子会社」に成功したテレビ朝日の早河洋社長である。朝日新聞との無益な摩擦を避けるために、朝日新聞側からは一旦役員を受け入れても、早河氏の判断で即座に役員を異動させる。  先に述べた久保田泉氏は朝日新聞常務を退任後、テレビ朝日専務に天下ったが、わずか1年で退任に追い込まれた。「自分に意見してくる久保田氏を嫌った早河氏が、久保田氏を東北の系列局である東日本放送社長に送り出そうとしたが、久保田氏がこれを蹴ったために退任した」(朝日新聞関係者)という。 「親・子会社」というこれまでの朝日新聞とテレビ朝日の関係であれば、不祥事でもない限り、親会社の常務から引き取った人物をわずか1年で異動させることなどは絶対にできなかった人事であろう。今年は、朝日放送が和気氏を受け入れるか否かの人事が注目される。 (文=編集部) ■おすすめ記事 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 iPhone販売不振、早くも日本企業に打撃…中国経済下押し懸念も 東大は滑り止め?ハーバード大志望学生増は素晴らしいことである

朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 ■特にオススメ記事はこちら! 朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北? - Business Journal(2月21日)
朝日新聞東京本社(「Wikipedia」より)

 朝日新聞社とテレビ朝日系列が「微妙な関係」になっているため、昨年、朝日新聞社長に就任した木村伊量氏が役員人事で苦労している。これは、朝日新聞経営トップ層がコーポレートガバナンスに関して理解不足であるがゆえに起きている「災難」でもある。  朝日新聞の一部経営層は現在、危機感を抱いている。「2012年度は広告の出稿額で読売新聞に初めて負けそう」(関係筋)だからだ。これまで朝日新聞社内では「部数では読売新聞に歯が立たないが、紙面のクオリティはうちが上で広告価値が高いため、広告出稿額では絶対に負けない」という自負があったが、それが崩れようとしているから一大事なのだ。  ご多分に漏れず、新聞広告も不況の波に襲われているが、朝日新聞社の場合、経済部出身で広告担当常務だった久保田泉氏(11年に退任)がトップセールスを展開し、落ち込みになんとか歯止めをかけていた。しかし、同じく経済部出身で後任の和気靖常務が「お調子者のまったく無能な役員で、理屈だけは口からポンポンと出てくるが、実行が全く伴わない」(朝日新聞幹部)との評判で、不況と相まって落ち込みに歯止めがかからなくなったという。  この和気常務は、広告担当の前はデジタル部門などを担当していたが、ここでもほとんど成果を出せなかった。ただ、経済部系の「ドン」と呼ばれる箱島信一元社長の覚えがめでたく、週刊朝日での「橋下問題」の責任を取って退任した朝日新聞出版社長だった神徳英雄氏と並んで、箱島派の「助さん格さん」と呼ばれていた。「記者としても管理職としても和気氏は無能だが、秋山耿太郎前社長は箱島氏から社長を禅譲してもらった恩もあったため、箱島派への恩返しで番頭格の和気氏を役員に抜擢した」(同)というのが実情のようだ。  しかし、能力不足の和気氏はどこの部署を担当させても成果を出せず、木村体制では「お荷物役員」となりつつある。このため、木村氏は和気氏を、テレビ朝日系の中核会社である朝日放送(本社・大阪市)に社長含みの役員で送り出す方向で動いている。 ●朝日新聞、朝日放送を子会社だと勘違い?  これに困ったのが朝日放送である。朝日放送側も和気氏が無能で役に立たないことを察知しており、「朝日放送の脇坂聡史社長が、朝日新聞側に『和気氏を送り込まれては困る』と猛抗議した」(テレビ朝日関係者)ようだ。その関係者は「朝日放送は朝日新聞の子会社ではないので、役員人事は朝日新聞の意向だけでは決められない。資本の論理では動かせない会社なのに、朝日新聞は勘違いして子会社だと思って、無能な役員や幹部の天下り先として活用している」と語る。  確かにテレビ朝日や朝日放送は朝日新聞の子会社ではなく、持ち分法適用会社である。  テレビ朝日と朝日放送の関係を見ても、朝日放送はテレビ朝日の子会社ではない。朝日新聞とテレビ朝日の関係については、かつてテレビ朝日は朝日新聞から34%の出資を受け、定款変更などで拒否権を持たれて支配された会社だったが、朝日新聞が創業家の村山家が保有する株式を相続対策としてテレビ朝日に引き受けてもらって以来、会社法の決まりで出資比率を下げなければならず、テレビ朝日は朝日新聞の支配権が完全に及ぶ会社ではなくなった。この「資本の論理」を朝日新聞社の経営トップが理解していないのである。  世間一般の企業の事例をご紹介しよう。例えば、グループ企業の多いトヨタ自動車を見てみよう。グループ最大手の自動車部品メーカーのデンソーは売上高の半分をトヨタに依存しているが、トヨタの支配権が完全に及ぶ子会社ではなく、持ち分法適用会社である。トヨタはデンソーを支配すべく、社長や会長を送り込もうと画策しているが、デンソーはしたかたにそれを拒否するケースもある。特に社長ポストはトヨタに絶対に渡さない動きが強まっており、トヨタが送り込もうとすると、機先を制して先に役員人事を決めてしまい、トヨタが入り込めないようにすることすらある。  デンソーは、売上高の半分をトヨタに頼っているとはいえ、見方を変えれば、半分はトヨタ以外の自動車メーカーとの取引であり、「トヨタ色」がつきすぎるのも得策ではないからだ。 ●テレ朝のしたたかさ  朝日新聞とテレビ朝日系列も、同じような関係だ。現場の人的つながりやビジネスでは強い関係があるが、朝日新聞は「資本の論理」ではテレビ朝日系列を支配できなくなっており、役員人事は意のままに動かせないのである。それを一番理解して巧みに役員人事に活用しているのが「脱子会社」に成功したテレビ朝日の早河洋社長である。朝日新聞との無益な摩擦を避けるために、朝日新聞側からは一旦役員を受け入れても、早河氏の判断で即座に役員を異動させる。  先に述べた久保田泉氏は朝日新聞常務を退任後、テレビ朝日専務に天下ったが、わずか1年で退任に追い込まれた。「自分に意見してくる久保田氏を嫌った早河氏が、久保田氏を東北の系列局である東日本放送社長に送り出そうとしたが、久保田氏がこれを蹴ったために退任した」(朝日新聞関係者)という。 「親・子会社」というこれまでの朝日新聞とテレビ朝日の関係であれば、不祥事でもない限り、親会社の常務から引き取った人物をわずか1年で異動させることなどは絶対にできなかった人事であろう。今年は、朝日放送が和気氏を受け入れるか否かの人事が注目される。 (文=編集部) ■おすすめ記事 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 iPhone販売不振、早くも日本企業に打撃…中国経済下押し懸念も 東大は滑り止め?ハーバード大志望学生増は素晴らしいことである

朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北?

 サイゾーのニュースサイト「Business Journal」の中から、ユーザーの反響の大きかった記事をピックアップしてお届けします。 ■「Business Journal」人気記事(一部抜粋) 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 ■特にオススメ記事はこちら! 朝日新聞とテレ朝系列、無能役員押し付け合いでゴタゴタ…広告額でも読売に敗北? - Business Journal(2月21日)
朝日新聞東京本社(「Wikipedia」より)

 朝日新聞社とテレビ朝日系列が「微妙な関係」になっているため、昨年、朝日新聞社長に就任した木村伊量氏が役員人事で苦労している。これは、朝日新聞経営トップ層がコーポレートガバナンスに関して理解不足であるがゆえに起きている「災難」でもある。  朝日新聞の一部経営層は現在、危機感を抱いている。「2012年度は広告の出稿額で読売新聞に初めて負けそう」(関係筋)だからだ。これまで朝日新聞社内では「部数では読売新聞に歯が立たないが、紙面のクオリティはうちが上で広告価値が高いため、広告出稿額では絶対に負けない」という自負があったが、それが崩れようとしているから一大事なのだ。  ご多分に漏れず、新聞広告も不況の波に襲われているが、朝日新聞社の場合、経済部出身で広告担当常務だった久保田泉氏(11年に退任)がトップセールスを展開し、落ち込みになんとか歯止めをかけていた。しかし、同じく経済部出身で後任の和気靖常務が「お調子者のまったく無能な役員で、理屈だけは口からポンポンと出てくるが、実行が全く伴わない」(朝日新聞幹部)との評判で、不況と相まって落ち込みに歯止めがかからなくなったという。  この和気常務は、広告担当の前はデジタル部門などを担当していたが、ここでもほとんど成果を出せなかった。ただ、経済部系の「ドン」と呼ばれる箱島信一元社長の覚えがめでたく、週刊朝日での「橋下問題」の責任を取って退任した朝日新聞出版社長だった神徳英雄氏と並んで、箱島派の「助さん格さん」と呼ばれていた。「記者としても管理職としても和気氏は無能だが、秋山耿太郎前社長は箱島氏から社長を禅譲してもらった恩もあったため、箱島派への恩返しで番頭格の和気氏を役員に抜擢した」(同)というのが実情のようだ。  しかし、能力不足の和気氏はどこの部署を担当させても成果を出せず、木村体制では「お荷物役員」となりつつある。このため、木村氏は和気氏を、テレビ朝日系の中核会社である朝日放送(本社・大阪市)に社長含みの役員で送り出す方向で動いている。 ●朝日新聞、朝日放送を子会社だと勘違い?  これに困ったのが朝日放送である。朝日放送側も和気氏が無能で役に立たないことを察知しており、「朝日放送の脇坂聡史社長が、朝日新聞側に『和気氏を送り込まれては困る』と猛抗議した」(テレビ朝日関係者)ようだ。その関係者は「朝日放送は朝日新聞の子会社ではないので、役員人事は朝日新聞の意向だけでは決められない。資本の論理では動かせない会社なのに、朝日新聞は勘違いして子会社だと思って、無能な役員や幹部の天下り先として活用している」と語る。  確かにテレビ朝日や朝日放送は朝日新聞の子会社ではなく、持ち分法適用会社である。  テレビ朝日と朝日放送の関係を見ても、朝日放送はテレビ朝日の子会社ではない。朝日新聞とテレビ朝日の関係については、かつてテレビ朝日は朝日新聞から34%の出資を受け、定款変更などで拒否権を持たれて支配された会社だったが、朝日新聞が創業家の村山家が保有する株式を相続対策としてテレビ朝日に引き受けてもらって以来、会社法の決まりで出資比率を下げなければならず、テレビ朝日は朝日新聞の支配権が完全に及ぶ会社ではなくなった。この「資本の論理」を朝日新聞社の経営トップが理解していないのである。  世間一般の企業の事例をご紹介しよう。例えば、グループ企業の多いトヨタ自動車を見てみよう。グループ最大手の自動車部品メーカーのデンソーは売上高の半分をトヨタに依存しているが、トヨタの支配権が完全に及ぶ子会社ではなく、持ち分法適用会社である。トヨタはデンソーを支配すべく、社長や会長を送り込もうと画策しているが、デンソーはしたかたにそれを拒否するケースもある。特に社長ポストはトヨタに絶対に渡さない動きが強まっており、トヨタが送り込もうとすると、機先を制して先に役員人事を決めてしまい、トヨタが入り込めないようにすることすらある。  デンソーは、売上高の半分をトヨタに頼っているとはいえ、見方を変えれば、半分はトヨタ以外の自動車メーカーとの取引であり、「トヨタ色」がつきすぎるのも得策ではないからだ。 ●テレ朝のしたたかさ  朝日新聞とテレビ朝日系列も、同じような関係だ。現場の人的つながりやビジネスでは強い関係があるが、朝日新聞は「資本の論理」ではテレビ朝日系列を支配できなくなっており、役員人事は意のままに動かせないのである。それを一番理解して巧みに役員人事に活用しているのが「脱子会社」に成功したテレビ朝日の早河洋社長である。朝日新聞との無益な摩擦を避けるために、朝日新聞側からは一旦役員を受け入れても、早河氏の判断で即座に役員を異動させる。  先に述べた久保田泉氏は朝日新聞常務を退任後、テレビ朝日専務に天下ったが、わずか1年で退任に追い込まれた。「自分に意見してくる久保田氏を嫌った早河氏が、久保田氏を東北の系列局である東日本放送社長に送り出そうとしたが、久保田氏がこれを蹴ったために退任した」(朝日新聞関係者)という。 「親・子会社」というこれまでの朝日新聞とテレビ朝日の関係であれば、不祥事でもない限り、親会社の常務から引き取った人物をわずか1年で異動させることなどは絶対にできなかった人事であろう。今年は、朝日放送が和気氏を受け入れるか否かの人事が注目される。 (文=編集部) ■おすすめ記事 不倫告発された新婚スターとは? 「池田大作死亡ネタ」を繰り出す最強芸人とは? 学費週38万円!ラーメン界のドンが経営する学校…戦闘機から製麺機を開発? 楽天・三木谷社長、安倍政権中枢進出で政商への道着々!?カジノ解禁にも意欲 iPhone販売不振、早くも日本企業に打撃…中国経済下押し懸念も 東大は滑り止め?ハーバード大志望学生増は素晴らしいことである