【姫乃たま】『あまちゃん』で3.11を迎え、『この世界の片隅に』で8.6を迎える……生きることに向き合うとはなんなのか

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映画『この世界の片隅に』公式サイトより。
 子供の頃、「恵まれた時代に生まれてよかったね」と言われるたびに、憂鬱な気持ちになった。  それがなくても子供の頃は憂鬱だった。将来にいくらでも可能性があると言われるたび、どんな選択肢があるのか知らないので苛立った。大人が責任を取らなければいけないと注意されるたびに、私が何をしたら誰が責任をとることになって、具体的に何をすれば責任とやらがとれるのかわからなくて不安だった。制限された生活の中で、将来への期待をむやみに寄せられるのは苦痛だった。社会という巨大なものが頭上でもぞもぞと動いていて、子供の頃の私はその世界の片隅で為す術もなく立ちすくんでいるような気がしていた。  映画『この世界の片隅に』は、主人公のすずが広島へおつかいに出るところから始まる。まだ子供の彼女は、自分の体ほどもある大きな箱を背負って船を降り、壁に寄りかかるように箱を押しつけて、箱を背負うための風呂敷を首元で結い直す。それだけで涙がこぼれた。彼女の姿があまりに生きることに一生懸命だったからだ。 “恵まれた時代”という言葉を、最近とんと聞かなくなった。恵まれた時代に生まれた私達は、日々の選択肢が多すぎて、純粋に生きるためだけの行為から遠ざかりつつある。紛れもなく恵まれた時代に生まれて、普段はそのことを忘れていて、そして恵まれているとはどういうことか、やや見失いつつある。今一度、生きることに真摯に向き合いたい気持ちが、人々がこの映画に惹かれる理由かもしれない。 『この世界の片隅に』は、生きるために生活する人々をひたすらに映し出した作品である。そのための食事や、性や、生きるために必要な行為がきちんと描かれている。家族が死んで、食料も減って、それでも生きていく彼女たちの戦いは、政府や国の戦いと比べて小さいけれど、近づいて見るとひとつひとつが力強くて温かい。  子供の頃、祖母から「砂糖を舐めるとお腹に蟻がわく」と脅かされた。戦時中で食料不足だった時、祖母は両親からそう言って聞かされていたそうだ。東京大空襲の後、何もなくなった東京からは富士山がすぐ近くに見えて、それがとてもきれいだったという。あの戦争の中で、私の祖母はたしかに生きていたのだ。  政治や軍事のことばかりが情報として頭に入ってくる戦争の最中にも、人々は自分の命と日常を守るために普通に生活していた。『この世界の片隅に』では、一部の凄惨なシーンより、作品のほとんどを構成する日常の何気ないシーンに胸を打たれた。食糧不足で、道ばたでたんぽぽの葉を拾って、それを台所で刻む。左手で持ったまな板に顎を乗せて、右手に包丁を持って、バイオリンを弾くように楽しげに……。  人は楽しいだけでは生きていけないし、悲しいだけでも生きていけないことがよくわかる。  能年玲奈さんは『あまちゃん』(NHK)で2011年3月11日を迎えて、のんさんは『この世界の片隅に』で1945年8月6日を迎えた。来たるべき時を知っている観客たちの緊張の前で、登場人物たちの日常はきらきらと輝いていた。日の光に照らされている毛糸のうぶ毛のような、ささやかで強い輝きである。  人の死が日常になった時、私たちはどうやって生きていけばいいのだろう。しかし、いま頭に浮かぶのは、笑顔に近い困り顔で「ありゃ~」とため息をつくすずさんの顔ばかりである。 (文=姫乃たま) ●姫乃たま 1993年2月12日、下北沢生まれ、エロ本育ち。地下アイドル、ライター。アイドルファンよりも、生きるのが苦手な人へ向けて活動している、地下アイドル界の隙間産業。16才よりフリーランスで地下アイドル活動を始め、ライブイベントへの出演を軸足に置きながら、文筆業も営む。そのほか司会、DJとしても活動。フルアルバムに『僕とジョルジュ』があり、著書に『潜行~地下アイドルの人に言えない生活』(サイゾー社)がある。11月23日にフルアルバム「First Order」を全国発売決定。 ★公式サイト<http://himeeeno.wix.com/tama> ★公式Twitter<https://twitter.com/Himeeeno> ★「恋のすゝめ/僕とジョルジュ」<https://youtu.be/KH4HGsKyFEo<ライブ情報> 姫乃たま3rdワンマンライブ「アイドルになりたい」 日時:2017年2月7日(大安吉日) OPEN18:00 START19:00 会場:渋谷WWW(東京都渋谷区宇田川町13-17 ライズビル地下) 前売り券2500円 当日券3000円 ACT:姫乃たま / 僕とジョルジュ DJ 中村保夫(和ラダイスガラージ) チケット絶賛発売中!▼ http://sort.eplus.jp/sys/T1U14P0010843P006001P002205215P0030001

「おにぎりが厳しい視線に……」FFXV“おにぎり問題”をディレクター説明! 一方で鈴木達央は万感の思いも

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『FINAL FANTASY XV』公式Twitter(@FFXVJP)より
 ついに“FF”最新作『FINAL FANTASY XV』(スクウェア・エニックス/以下、『FFXV』)が11月29日、全世界で同時発売された。  その日本での発売スタートを告げるイベントが秋葉原・ヨドバシAkibaで同日早朝に開催。主人公のノクティス・ルシス・チェラムを演じた声優の鈴木達央や、スクエニの関係者も登場し、徹夜組も含めた約300人が集まるほどの反響を見せていたという。このイベントを取材したゲーム好きというワイドショー関係者がこう語る。 「ゲストの前にまずはスクウェア・エニックス代表取締役社長の松田洋祐氏から、全世界同時発売ですでにプレーを始めているユーザーの話をすることがあり、『海外の批評家・レビュアーからはその内容を高く評価する声が続々と届いております』と、好感触の発進になったとアピール。さらに、本作のディレクターである田畑端氏からは『FF XV』になっても1作目から変わらない部分は『プレイヤーが物語の主人公の体験をできること』で、それを大事に作ってきたと熱弁していました」  そんな熱の入ったコメントが出るのも、本作が06年に『ファイナルファンタジー ヴェルサスXIII』のタイトル名で発表されたものの、その後、発売時期未定のまま7年間も、ディレクターも交代など紆余曲折があって発売を迎えたという経緯あってのもの。それは鈴木も同じだったそうで……。 「鈴木さんも長期間にわたり関わり続けているらしく、『何度も形が変わったり、さまざまな出来事があった作品。ですが、そのすべてを見届けさせていただいた身として、自分ができることはすべて込めさせて頂きました』と、発売までこぎつけたことに思いがあふれているようで、『ヴェルサス時代から録っていた声も入ってます』『進んでいくと、なぜこの作品がファイナルファンタジーなのか分かる作りです!』と、熱く語っていました」(前出のワイドショー関係者)  また、『FF XV』といえば、体験版が遊べるようになった際に、ゲーム中に出てくる食事のおにぎりが超美麗に、細かくリアルに描かれ、巨大な召喚獣リヴァイアサンと同じデータ量であったという、すさまじいこだわりだったことから「おにぎりいいからバグなくせよ」など“綺麗すぎるおにぎり”としてネット上をザワつかせた。イベント当日には、このおにぎり問題に対してのコメントもあったのだとか。 「田畑ディレクターへ、このおにぎりへの質問が飛んだんです。田畑ディレクターは、現実で旅をするときに食事は楽しみの1つということから、本作でも料理にこだわりがあると前置きし、『作中におにぎりが出てきますけど、おにぎりって日本人だとどんなにしっかり作っていても、ちょっとでも本物のおにぎりと違うと気づくじゃないですか? そうしているうちに召喚獣というすごく大きくてクオリティーの高いモンスターとおにぎりがだいたい同じぐらいのデータの容量になってしまいました。それは無駄なことをやっているんじゃなくて、いかにおにぎりがみなさんの厳しい視線にさらされているかということで……』と説明していたけど、ちょっと歯切れが悪かったような……」(前出のワイドショー関係者)  とりあえず、発売された『FFXV』はクリスマス商戦も控えるこの時期だけに、どれくらいの売上を叩き出すのだろうか? おにぎりでも食べながら見守りたいところだ。

『コードギアス』劇場総集編&新作発表でファン歓喜もイベントは後味の悪い結果に

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「CODE GEASS 10th Project」オフィシャルサイトより
 2006年10月に放送されたTVアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』は、超大国ブリタニアの少年ルルーシュ・ランペルージ(声:福山潤)がブリタニア占領下の日本でC.C.(声:ゆかな)という謎の美少女に出会い、人に対して1度だけ命令を絶対順守させる力・ギアスを授けられ、仮面の男・ゼロとしてブリタニア、ひいては全世界を覆すために凄惨な戦いに身を投じる姿が描かれた、SFロボットアクション・ピカレスク作。  07年には続編シリーズ『コードギアス 反逆のルルーシュR2』も放送され、たびたび舞台化されたほか、パチンコ・パチスコ化もいされ、TV2シリーズでBlu-ray、DVDが累計170万本以上も販売された大人気作。だが『R2』は、劇的なエンディングを迎えつつも、少しの謎を残しており、根強く続編を祈る声がファンからは寄せられていた。。  そんな人気作の放送10周年を祝う「コードギアス 反逆のルルーシュ キセキのアニバーサリー」が11月27日に舞浜アンフィシアターで開催。福山、櫻井孝宏(枢木スザク役)らも出演する豪華なもので、全国42館の劇場でライブビューイングも上映と、いまだその人気の高さを見せていたという。このイベント昼の部に運良く当選したという30代女性がレポートする。 「会場はどこを見回しても女性ばかり、8~9割は女性でした。イベントは若本規夫さんが演じているシャルルがスクリーンいっぱいに映って、『人は平等ではなーい!! 人は差別されるためにあーる!!』『強者こそが正義だ!強者のみが進化を得ることができる!』と、溜めと巻き舌をたっぷり効かせた演説から始まりました(笑)。あまりのインパクトに櫻井孝宏さんも、『皇帝くどくなってません? 時の流れとともにブースターかかってません?』と、笑いながらツッコミを入れたほどでした」  イベントは約1時間ほどキャストの生アフレコも交えた、本編映像の振り返りながらのトーク、そしてその後、約15分間ほどの、アッシュフォード学園の生徒会メンツがタイムカプセルを掘り返して、10年後の未来を語るという新作ピクチャードラマの上映の流れから、「新プロジェクト始動」との特報の発表になったという。 「3部作でTVアニメ全話をまとめた劇場総集編と新作『コードギアス 復活のルルーシュ』のプロジェクトが始まったことが告げられ、熱心なファンの方たちは泣きながら見守ってましたよ。ただ、福山潤さんは劇場総集編がすべて新録(新規録音)と聞いて、『僕が一番気になったのはセリフをもう一度録り直す部分でしょうか……』と、10年前の熱量を出せるのか心配そうな感じではありましたけど(笑)」(前出の30代女性)  さらに、その後、谷口悟朗監督も登場し、気になる劇場総集編と新作について、説明を始めたという。 「新作にルルーシュが出て来るのかどうかについては『キャラクターが生きているか死んでいるかは瑣末なこと。それ自体私は何がどうこうと考えていなくて』と、ルルーシュを主人公するとはしたものの、どういう登場の仕方なのかは明言はされませんでした。また、谷口監督は、今年10月に玉城真一郎役の田中一成さんが亡くなったことにも触れて、『1度私の中ではキャラクター自体を封印しようかと悩んでいた時期がありました』と、葛藤があったようなんです。  そこでシリーズ構成の大河内一楼さんから『田中さんが生きていたら、やはりキャラクターを全うしてほしいと言うんじゃないか』という言葉で思い直したらしくて、残った私たちが思いを引き継いで未来に繋げていくと、やむを得ないキャスト変更もあるようでした」(前出の30代女性)  おおむねファンも満足の内容だったよう。しかし、現場では1つ嫌な思い出が残ることもあったようで……。 「キャスト・スタッフ、さらには若本さん演じるシャルルに至るまで、夜の部(イベントは昼夜の2部構成)を楽しみにしている人たちのために、ネタバレを禁止と再三アナウンスしていたにもかかわらず、劇場総集編と新作の発表直後にSNSにアップした人がいたようで、さらにそれを某有名まとめサイトでまとめられ、あっという間に拡散していましたよね。私にも通知で届いていましたし。  そしたら帰り際、出口近くで取材に来ていた編集・ライターらしき人たちが、イベント関係者を取り囲んで、すでにまとめサイトに情報が出てしまっていることを、声を荒げながらすぐ止めるよう訴えかけ、抗議していたんです。私も含めてまだ観客が大勢残っているというのに、言葉使いも荒く、えらい剣幕で。せっかくのうれしいニュースがあったイベントだったのに、後味が悪かったです」(前出の30代女性) 『コードギアス』といえば、かつて『R2』放送期間中、第3話の後半5分ほどが放送前にYou Tubeにアップされたり、同作第5話の予告映像が流出するという“事故”も起きたことをを連想したファンもいたかもしれないが、17年から公開が始まるという劇場総集編ではこのようなことが起きないよう、祈りたいものだ。

「最近は静物画を描いています」「最初は人体解剖図から」いよいよ始まったCG児童ポルノ裁判控訴審、たったの7分で結審

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東京高等裁判所。
 12月1日、CGで描かれた少女のヌードが児童ポルノに該当するか否かをめぐって争われている「CG児童ポルノ裁判」の控訴審が、東京高等裁判所818号法廷で開廷した。  本サイトでも継続して取材しているこの裁判は、2013年7月に岐阜県在住のデザイナー・高橋証さんが作成し、メロンブックスを通じてダウンロード販売したデジタル画集『聖少女伝説』『聖少女伝説2』が、「過去に販売されていた少女ヌードの写真集をスキャンし、加工して販売した」として、児童買春・ポルノ禁止法違反容疑で逮捕されたことによって幕を開けたもの。  高橋さんは「参考のために取り込んだ画像はあるが、すべてPhotoshopで一から描いたものだとした。またその作成目的は、写真ではできない技法を使い理想の人体を描くことを目的としたものである」として、無罪を主張した。  しかし、今年3月15日、東京地裁は「作成経緯や動機を踏まえ、重要な部位において、一般人が実在の児童を忠実に描写したと認識出来る場合は、実在の児童とCGの児童が同一と判断できる」と、高橋氏に対して懲役1年罰金30万円、執行猶予3年(求刑は懲役2年罰金100万円)の有罪判決を下したため、高橋さんは「不当判決」として、控訴していた。  1日から始まった控訴審は、裁判長裁判官・朝山芳史、右陪席裁判官・杉山愼治、左陪席裁判官・市原志都、検察官・和久本圭介の構成。果たして、裁判の行方はどうなるのか……。  地裁の審理の時から明らかだったが、この裁判に対する世間、とりわけ「表現の自由」云々を主張するのが好きな人々の関心は低い。  地裁の審理では、当初は行列ができたものの、途中からはガラガラである。この裁判と、ほぼ同時期に始まり、この裁判の弁護団の主任弁護士である山口貴士弁護士が同じく主任弁護士となっている「ろくでなし子裁判」が、多くの支援者を集めたのとは、好対照だ。  そんな寂しい雨の中、法廷の前にたどり着いたのは開廷1時間前の午前10時。誰もいない寒い廊下で裁判官の名前を新聞検索サイトで調べていると、弁護団の奥村徹弁護士が到着する。挨拶した後に、奥にある待合室でなにやら仕事の電話をしている奥村弁護士。聞き耳を立てずとも会話の内容が聞こえてしまうので、筆者は法廷の入口前の廊下にいたのだが、それでもずっと電話の声が聞こえてくる。この建物は、やたらと人の声が響くのだ。  10時30分になり、ようやく傍聴者らしき人が1名。そして、また何も動きがないままに、時間だけは過ぎていく。10時40分になり、弁護団が2名。傍聴人は来ない。  10時44分、早くもドアが開き傍聴人の入廷が許可される。ようやく弁護団も揃い始める。  弁護団は7名。緊張気味に汗を拭っている高橋さんに対して、弁護団はずっと雑談してリラックスしている雰囲気だ。暖房もたいしてきいておらず寒い法廷で汗をぬぐっているのだから、相当に緊張しているのであろう。  そのまま時間は過ぎ、開廷直前になって弁護団が一名増える。椅子が足らず、すぐに事務官が椅子を追加してくる。  11時、裁判官が入廷。傍聴者は6人、司法記者クラブ所属の記者が7人。それ以外の取材者が筆者ともう一人。弁護団の席ばかりが賑やかな妙な雰囲気である。  朝山芳史裁判官は、老練な雰囲気の人物。年齢相応の、少し抑えた声で弁論を始める。  弁論とはいえ、これは控訴審。弁護団や地裁の判決に対して、新たな趣意書や陳述書などを提出する。また「弁何号証は~」と確認する作業。司法記者の一人は、早くも寝ている。  開廷から7分、朝山裁判官は告げる。 「では、以上で弁論を終結します」  控訴審は早いと聞いていたが、驚くほどの早さである。裁判官は判決期日を指定し、高橋さんに出頭の義務はないなどの事務的な説明を行う。  待っている時間のほうが長い裁判。ホッとした顔の高橋さんに「このためだけに、岐阜から呼び出すとは……」と声をかけると、噴き出すように笑う。  高橋さんは、体格のよい木訥な人物である。無口で控えめな雰囲気で、出会った人は「真面目な人」という印象を得るだろう。もちろん、彼が逮捕された理由となった作品を見ると、単にそれだけの人物ではないことがわかる。人によっては、相当な気合の入った変態である。少女の絵画を、ひたむきに描いてきた筋金入りのロリコンの変態……そんな風に見る向きもあるだろう。  実は筆者も「この人は、一種の筋の通ったロリコンなんだろうな」と思っていた。だから、高橋さんだが、もう少女のヌードを描くことに興味を失っていることを語ったのには、少々驚いた。  それからしばらく経った現在、どんな作品を制作しているのか尋ねてみた。すると高橋さんは「最近は静物画を描いているというのだ」。  そもそもが少女を描くことによって興奮を得ているのではなかったのか。そう尋ねてみると、笑いながら否定された。 「少女を描きたいのではないのです。自分が惹かれているのは人間の肉体です。ですので、年齢はもちろん、性別も関係ありません。ただ、これまで題材に少女が多かったのは肉体の幅が広いからなんです。男性の場合だと、どうしても筋肉の付き方などは決まった形になります。ところが女性の場合には裁判でも争点になった乳房の大きさとか、肉体の幅が広いんです」  つまり、高橋さんは本気で肉体を描くことに、性欲とは違うベクトルの興奮を見いだしていたのだ。ならば、いつからそのようなものに惹かれるようになったというのか。 「思春期前から人体解剖図を見て、エロティックな感覚を覚えていました。ただ、それが何かわからないままに、ずっと肉体を描き続けていました。こうやって、話すことができるのは、頭の中でモヤモヤしてきたものが、裁判を通して初めて言葉にすることができたからです」  裁判を経て、長らく追い求めてきたものが、一旦ゴールを迎えたということだろうか。裁判の行方とは別に、次は何を描き始めるのかが気になる。  控訴審の判決は、1月24日(火)午前10時30分より、東京高裁818号法廷で行われる。 (文=ルポライター/昼間たかし http://t-hiruma.jp/

AKB48・大和田南那、卒業発表に「文春砲でクビ?」 “ぱるる級”塩対応に「何でアイドルになったの?」

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「【大和田南那 】 公式生写真 AKB48 第7回じゃんけん大会2016 ステージVer. 3種コンプ」より
 先月29日、AKB48のメンバー・大和田南那が、東京・秋葉原にあるAKB48劇場で行われた公演で、「私、大和田南那はAKB48を卒業します」と卒業を発表。それに対してネット上では「文春砲でクビに?」「スキャンダルの責任を取らされたのかな?」などといった声が飛び交っている。  卒業に関して大和田は「AKBに入って4年目なんですけど、いろんな経験をさせてもらったので、グループの外に出て新しい自分を見つけたい」と、自ら卒業を申し出たようにも聞こえるような発言をしていたのだが、大和田といえば、今年の10月にニコニコ生放送で配信された「文春砲Live」(文藝春秋)によって、AKB48のメンバーである西野未姫と共に、少年隊・植草克秀の長男で俳優の樋口雄太と、イケメン読者モデルの4人で、深夜にゲームセンターでWデートをしている姿を掲載されていただけに、「卒業というか、解雇でしょ?」「西野も卒業発表したら、解雇決定だね」などと指摘する声が広まっている。 「ファンにとっては、スキャンダル報道が流れただけでもショックでしょうけれど、Wデートの写真が撮られた9月17日は、その2日前に17歳となった大和田を祝うために行われた『生誕祭公演』の当日とあって、『南那ちゃんの誕生日を一生懸命お祝いした俺ら、馬鹿みたい』『裏切られた気分』などと、ファンは落胆。その結果、急速にファン離れが進み、最近では干され気味になっていただけに、AKB48ファンの間では、今回の卒業を解雇処分とみなしている人が多いようです。また、大和田といえば、握手会などでファンに素っ気ない態度を取る、いわゆる塩対応アイドルとして知られているだけに、『最初から、イケメンと付き合うために芸能界入りしたのでは?』と揶揄する声も広まってしまっています」(芸能関係者) “塩対応”という言葉を一躍広めたのは、AKB48の島崎遥香といわれているが、大和田は、その島崎に負けず劣らず、ファンへの対応が酷すぎるといわれ、握手会や写メ会をやる度に、その犠牲となったファンから「顔が完全に死んでた」「笑顔、一切なし。さすがに萎えた」などといった報告が寄せられ、着実にファンを減らしていた。それだけに、ネット上では「何でアイドルになったんだ?」という疑問の声が飛び交っている。 「アイドル歴が短くて緊張しているだけだったり、女性だけにターゲットを絞っているメンバーもいるでしょうから、一概に批判はできないのですが、女優や歌手になるための踏み台として仕方なくアイドルをやっているメンバーや、憧れのジャニーズタレントやイケメン俳優と近づくため、あるいは、来年の2月に卒業&芸能界から引退することを発表している、乃木坂46の橋本奈々未のように、“お金のため”と公言しているメンバーもいるため、ネット上では『アイドルをやる理由はそれぞれの自由だけど、それを隠すのがプロでしょ』『アイドルのモラルが低下したのは、アイドルブームでやたらめったらアイドルが増殖してしまったのが原因だろうな』などといった批判の声が飛び交ってしまっています」(同)  AKB48グループなどの大きなアイドルグループは、加入した途端にスターとなり、ファンからチヤホヤされてしまうため、「売れない時期の辛さを知らないから勘違いしちゃうんだろうな」「勘違いアイドル製造工場」などと揶揄されてしまっている。

【劇場アニメレビュー】TVアニメを凌駕する迫力アクション、艦娘たちも可愛い! 若干の喰い足りなさが惜しい『艦これ』

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アニメ『艦隊これくしょん―艦これ―』公式サイトより
 第二次世界大戦下に活躍した日本海軍艦艇を擬人化した“艦娘(かんむす)”を育成・強化していく育成シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん―艦これ―』(DMM.com)を原作とする、同名TVアニメーションシリーズのその後を描いた劇場用アニメーション映画。  TVシリーズでは人類を脅かす謎の敵“深海棲艦”と艦娘たちの戦いが描かれていたが、このときは多くの謎が残され、また設定そのものもどこか曖昧で、全体の構成もシビアな路線とコミカルな萌え描写とのバランスが今ひとつだったため、原作ゲームファンの賛否を呼んだことも記憶に新しい。  何せゲームに登場するキャラも多いため、そのすべてをTVアニメでフォローできるはずもなく、そのことでまた批判が殺到するのをはたで見ていて、ちょっと製作サイドが可哀想に思えたりもしたものだ。  私自身の感想を述べると、まあそこそこ普通に楽しんだというのが本音ではあったが、いざ艦娘たちが戦闘モードに入ったとき、どうしても彼女たちが艦(ふね)に見えず、単に美少女たちが武装して水上を走っているようにしか見えないというのが唯一最大の不満ではあった。  しかし今回の劇場版、いきなり海戦シーンから始まるのだが、そこで戦闘態勢に入る艦娘たちは、まさしく艦に見えた。その理由は、映し出されるのが銀幕の大画面だからということだけでなく、TV版での反省や教訓を踏まえたスタッフの腹のくくり具合が、うまく画に描出されているからだと思う。正直、この冒頭の戦闘シーンだけで、入場料金の元は取れたと思った。またTV版に登場しなかった艦娘たちがここで一斉に登場するのも、少しでもそれぞれの艦娘ファンの期待に応えてあげたいというスタッフの計らいではあるのだろう。  また今回のストーリー的なお楽しみとして、艦娘と深海棲艦との相関関係が明かされ、そのツールとして、TVシリーズで殉死した如月がドラマの中で大きな役割を果たすことになるのだが、映画ばかり見続けてスレてしまって久しい身としては、今さら多少のサプライズで仰天することもなく、むしろ想像の範疇。やがては主人公・吹雪に関する驚愕の真相も描かれていくが、こちらも「ああ、そう来ましたか……」といった程度の感慨でしかない。  とはいえ、そのあたりをくさすつもりも毛頭なく、今回はTV版を優に超える戦闘シーンのダイナミズムと、ダーク・ファンタジーとしての設定が、比較的巧みに融合し得ているように思う。特に戦闘シーンは、急に赤く染まったソロモンの海域によって艦娘たちが徐々に腐食していくというリスクを背負っての戦いでもあり、その悲痛さが実によく描かれている。個人的には大和がボロボロになりながらも決死の活躍を示してくれるのがうれしい。音楽・音響も効果的で、正直爆音上映で見なかったことを後悔してしまったほどである(何せ立川シネマシティまで片道1時間半ほどかかるもので、今回はつい近場のシネコンへ……)。  一方で本作は、艦娘たちの美少女ぶりをとことん追求したかのような秀逸な作画で攻めまくる。今回はコミカルな描写はほとんどなく、シリアスでダークなモードが主体となっているが、それゆえに引き締まった艦娘たちの表情が一段と映え渡る。  赤い海域と吹雪をめぐる謎解きとなるクライマックスも、定番的な観念の描出ではあるものの、そこそこ納得しながら見ていられる。演じる上坂すみれはもともと若手の中でも実力派ではあるが、今回は完全に吹雪(ほか蒼龍、飛龍役も)の光と影を掴み得ているように思えた。  ……と、そこそこ満足しながら本作を鑑賞していたのだが、見終えてしばらく経つと、やはりどうにも何か物足りない。そんな気持ちを払拭できないのだ。  まず本作の上映時間は1時間半ほどだが、やはり駆け足過ぎてゆとりがないことと、それゆえに艦娘それぞれの魅せ方も二の次となり、総体的に筋を追うので精一杯といった作りになってしまっている。  もちろん「上手くスピーディにまとめた」という褒め方もあるだろうが、せっかくの角川映画40周年記念作品なのだから、『ガールズ&パンツァー劇場版』のように2時間越えとまではいかなくても、もう少し尺を伸ばしても良かったのではないか?  そう、本作は角川映画40周年記念アニメーション映画なのだが、それこそ76年の角川映画第1作『犬神家の一族』からリアルタイムで角川台風の直撃を喰らい続け、また『幻魔大戦』(83)や『少年ケニヤ』(84)『カムイの剣』(85)『時空の旅人』(86)など、とてつもないまさかまさかの企画を見事に具現化し続けてきた角川アニメの猛威を肌で知る身としては、やはりどこか寂しい。  それは深夜アニメの劇場版だからとか、美少女アニメだからといった、とかくアニメを見下したがるマスコミのお偉方の目線ではなく、いや、むしろゲーム原作の美少女萌え深夜アニメの劇場版を堂々と『君の名は。』や『聲の形』『この世界の片隅に』などにぶつけて勝利してやる! といった気概があってこその角川映画であり、本作もそういった心意気によって幾重にも風格を備えた大作たり得ることも可能だったと思うに、やはりどこか悔しいのだ。 (これが往年の角川春樹体制だったら、「もはやゲームでもテレビでも映画でもない!」とか「今、世界の運命は美しき艦娘たちに委ねられた!」といった、ハッタリをかましたキャッチコピーでガンガン攻めの宣伝展開していたことだろう。それが今の時代に効果的かどうかはさておいて)  実際、11月26~27日の国内映画ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)によると、本作は第5位。全国60スクリーンで、初日から2日間で動員7万人、興収1億人強。最終的に興収5億円以上が見込めそうとのことだが、都内の映画館にて公開2日目の夜の回に入ると、場内は30人前後といったところで、どこか寂寥としており(たまたま、その映画館の入りが少なかっただけなのですかね?  ただ、この春のリメイク版『セーラー服と機関銃』も初日に見に行ったら、お客は私を含めて5人だったので、それに比べたらかなり良いほうか?)、もちろん客層はほとんど男。予想通りとはいえ、やはりせっかくの40周年、「女も萌えます美少女艦娘!」くらいの勢いもあっていい(って、これはちと恥ずいな?)。  などなどと嫌みばかり書いているようだが、せっかく『劇場版艦これ』がそれなりに気持ちの良いプログラムピクチュアの佳作に仕上がっているのに、何だかもったいない気がしてならないし、もしも作る側や売る側が「アニメ映画なんて、マニアだけ見てくれれば、そこそこ稼げて良いんじゃね?」とでもいった考えをいつまでも持ち続けているのだとしたら、それこそ時代からずれていると言ってもいいだろう。  それは今年のアニメ映画群の大躍進を見ても明らかなのである。角川映画は、角川アニメは、いったいいつトレードマークの“火の鳥”のように甦るのか? (文・増當竜也)

【劇場アニメレビュー】TVアニメを凌駕する迫力アクション、艦娘たちも可愛い! 若干の喰い足りなさが惜しい『艦これ』

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アニメ『艦隊これくしょん―艦これ―』公式サイトより
 第二次世界大戦下に活躍した日本海軍艦艇を擬人化した“艦娘(かんむす)”を育成・強化していく育成シミュレーションゲーム『艦隊これくしょん―艦これ―』(DMM.com)を原作とする、同名TVアニメーションシリーズのその後を描いた劇場用アニメーション映画。  TVシリーズでは人類を脅かす謎の敵“深海棲艦”と艦娘たちの戦いが描かれていたが、このときは多くの謎が残され、また設定そのものもどこか曖昧で、全体の構成もシビアな路線とコミカルな萌え描写とのバランスが今ひとつだったため、原作ゲームファンの賛否を呼んだことも記憶に新しい。  何せゲームに登場するキャラも多いため、そのすべてをTVアニメでフォローできるはずもなく、そのことでまた批判が殺到するのをはたで見ていて、ちょっと製作サイドが可哀想に思えたりもしたものだ。  私自身の感想を述べると、まあそこそこ普通に楽しんだというのが本音ではあったが、いざ艦娘たちが戦闘モードに入ったとき、どうしても彼女たちが艦(ふね)に見えず、単に美少女たちが武装して水上を走っているようにしか見えないというのが唯一最大の不満ではあった。  しかし今回の劇場版、いきなり海戦シーンから始まるのだが、そこで戦闘態勢に入る艦娘たちは、まさしく艦に見えた。その理由は、映し出されるのが銀幕の大画面だからということだけでなく、TV版での反省や教訓を踏まえたスタッフの腹のくくり具合が、うまく画に描出されているからだと思う。正直、この冒頭の戦闘シーンだけで、入場料金の元は取れたと思った。またTV版に登場しなかった艦娘たちがここで一斉に登場するのも、少しでもそれぞれの艦娘ファンの期待に応えてあげたいというスタッフの計らいではあるのだろう。  また今回のストーリー的なお楽しみとして、艦娘と深海棲艦との相関関係が明かされ、そのツールとして、TVシリーズで殉死した如月がドラマの中で大きな役割を果たすことになるのだが、映画ばかり見続けてスレてしまって久しい身としては、今さら多少のサプライズで仰天することもなく、むしろ想像の範疇。やがては主人公・吹雪に関する驚愕の真相も描かれていくが、こちらも「ああ、そう来ましたか……」といった程度の感慨でしかない。  とはいえ、そのあたりをくさすつもりも毛頭なく、今回はTV版を優に超える戦闘シーンのダイナミズムと、ダーク・ファンタジーとしての設定が、比較的巧みに融合し得ているように思う。特に戦闘シーンは、急に赤く染まったソロモンの海域によって艦娘たちが徐々に腐食していくというリスクを背負っての戦いでもあり、その悲痛さが実によく描かれている。個人的には大和がボロボロになりながらも決死の活躍を示してくれるのがうれしい。音楽・音響も効果的で、正直爆音上映で見なかったことを後悔してしまったほどである(何せ立川シネマシティまで片道1時間半ほどかかるもので、今回はつい近場のシネコンへ……)。  一方で本作は、艦娘たちの美少女ぶりをとことん追求したかのような秀逸な作画で攻めまくる。今回はコミカルな描写はほとんどなく、シリアスでダークなモードが主体となっているが、それゆえに引き締まった艦娘たちの表情が一段と映え渡る。  赤い海域と吹雪をめぐる謎解きとなるクライマックスも、定番的な観念の描出ではあるものの、そこそこ納得しながら見ていられる。演じる上坂すみれはもともと若手の中でも実力派ではあるが、今回は完全に吹雪(ほか蒼龍、飛龍役も)の光と影を掴み得ているように思えた。  ……と、そこそこ満足しながら本作を鑑賞していたのだが、見終えてしばらく経つと、やはりどうにも何か物足りない。そんな気持ちを払拭できないのだ。  まず本作の上映時間は1時間半ほどだが、やはり駆け足過ぎてゆとりがないことと、それゆえに艦娘それぞれの魅せ方も二の次となり、総体的に筋を追うので精一杯といった作りになってしまっている。  もちろん「上手くスピーディにまとめた」という褒め方もあるだろうが、せっかくの角川映画40周年記念作品なのだから、『ガールズ&パンツァー劇場版』のように2時間越えとまではいかなくても、もう少し尺を伸ばしても良かったのではないか?  そう、本作は角川映画40周年記念アニメーション映画なのだが、それこそ76年の角川映画第1作『犬神家の一族』からリアルタイムで角川台風の直撃を喰らい続け、また『幻魔大戦』(83)や『少年ケニヤ』(84)『カムイの剣』(85)『時空の旅人』(86)など、とてつもないまさかまさかの企画を見事に具現化し続けてきた角川アニメの猛威を肌で知る身としては、やはりどこか寂しい。  それは深夜アニメの劇場版だからとか、美少女アニメだからといった、とかくアニメを見下したがるマスコミのお偉方の目線ではなく、いや、むしろゲーム原作の美少女萌え深夜アニメの劇場版を堂々と『君の名は。』や『聲の形』『この世界の片隅に』などにぶつけて勝利してやる! といった気概があってこその角川映画であり、本作もそういった心意気によって幾重にも風格を備えた大作たり得ることも可能だったと思うに、やはりどこか悔しいのだ。 (これが往年の角川春樹体制だったら、「もはやゲームでもテレビでも映画でもない!」とか「今、世界の運命は美しき艦娘たちに委ねられた!」といった、ハッタリをかましたキャッチコピーでガンガン攻めの宣伝展開していたことだろう。それが今の時代に効果的かどうかはさておいて)  実際、11月26~27日の国内映画ランキング(全国週末興行成績・興行通信社提供)によると、本作は第5位。全国60スクリーンで、初日から2日間で動員7万人、興収1億人強。最終的に興収5億円以上が見込めそうとのことだが、都内の映画館にて公開2日目の夜の回に入ると、場内は30人前後といったところで、どこか寂寥としており(たまたま、その映画館の入りが少なかっただけなのですかね?  ただ、この春のリメイク版『セーラー服と機関銃』も初日に見に行ったら、お客は私を含めて5人だったので、それに比べたらかなり良いほうか?)、もちろん客層はほとんど男。予想通りとはいえ、やはりせっかくの40周年、「女も萌えます美少女艦娘!」くらいの勢いもあっていい(って、これはちと恥ずいな?)。  などなどと嫌みばかり書いているようだが、せっかく『劇場版艦これ』がそれなりに気持ちの良いプログラムピクチュアの佳作に仕上がっているのに、何だかもったいない気がしてならないし、もしも作る側や売る側が「アニメ映画なんて、マニアだけ見てくれれば、そこそこ稼げて良いんじゃね?」とでもいった考えをいつまでも持ち続けているのだとしたら、それこそ時代からずれていると言ってもいいだろう。  それは今年のアニメ映画群の大躍進を見ても明らかなのである。角川映画は、角川アニメは、いったいいつトレードマークの“火の鳥”のように甦るのか? (文・増當竜也)

『海街』是枝裕和監督が「当たる要素がてんこ盛り」と批判した『君の名は。』、大ヒットのキーワードは「結び」!?

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NHK『クローズアップ現代+』公式サイトより。
 日本中で社会現象を巻き起こしている『君の名は。』。観客動員数は1,498万人を超え、興行収入は194億円を突破し、宮崎駿監督のアニメ映画『もののけ姫』(97年)の193億円を抜いて邦画歴代興行収入3位に入るなど、異例のヒットを続けている。200億円超えも確実だろう。  しかし、この状況に、『そして父になる』(13年)や『海街diary』(15年)など数々のヒット作を手掛ける是枝裕和監督は、「現代プレミアム」のインタビューで、「良くも悪くも、日本映画は国内のマーケットだけで投資を回収できる可能性があるため、企画が国内で受けるものに特化してくる」と日本映画界へ危機感を顕わにしている。さらに、「『君の名は。』は、当たる要素がてんこ盛り。これ限らず、女子高生とタイムスリップという題材からはそろそろ離れないといけない」と苦言を呈し、ネット上で話題になっている。  そんな中、28日に放送された『クローズアップ現代+』(NHK)では、『君の名は。』を特集。驚異の大ヒットを続けている理由について、関係者へのインタビューやデータ分析、さらには独自の試写会を開いて、5つの仮説を立てながら検証した。  日本人の8人に1人が劇場に足を運んだ計算になるという同作。新海誠監督は、10代・20代の人に見て欲しくて作ったというが、公開から1カ月が過ぎると、親世代からの口コミが増えるようになったとか。映画の鑑賞者の年代別構成比を見ても、公開1週間後は、10代20代が7割を占めていたものは、公開から14週が経った現在は、30代以上の中高年が49.3%とおよそ半数を占めている。  若者向けに作られたこの映画がなぜ、中高年の心を捉えたのか。番組では、その理由として背景などの「リアルさ」、宮崎駿監督に認められ、『千と千尋の神隠し』も手掛けた安藤雅司氏という「作画監督」、総カット数はおよそ1,650、1カット平均3.9秒という視聴者の注意をひきつける「スピード感」、“夢の中で出会う”“男女が入れ替わる”といった「日本伝統のモチーフ」といったキーワードを挙げつつも、「映画のヒットにはまだ何か理由があるのでは?」と、映画を観ていない男女53人を招いて独自の試写会を開催。  上映後のインタビューによれば、53人中36人が、過去に自分が経験した出会いや別れを思い出したという。そのキッカケとなったキーワードが「結び」という言葉。映画では、2人の主人公・瀧と三葉を結びつけるものとして“組紐”が登場するが、これが運命の赤い糸を連想させ、過去の出会いの記憶を呼び覚まし、視聴者の心を揺さぶったのではと、映画のヒットの理由を導き出した。  これについて、番組出演者で世界的ギタリストのマーティ・フリードマンは、「とても日本的なコンセプトですね」とコメント。「日本では海外と違って年配の人を尊敬する。この映画は10代・20代をターゲットにしていたけど、一番大事なセリフは三葉のおばあさんが言うんですよ。それも大事ですし、日本人は漢字をすごく大切にする。いろんな使い方があるし、人による意味も違うし、『結び』というコンセプトは、年を超えてそれぞれ共感するポイントがあるので、年齢関係なくみんな楽しめるんだと思います」と独自の視点から分析した。  視聴者からは、「誰よりも日本のことを、日本人のことをわかっているマーティ、素晴らしい」という声や、「すげぇ! 流石NHK。腑に落ちる」「良かったのが、上の世代が映画の意図を飛び越えたところに感想を持ってたこと」「観に行っておいた方がいいんだろうか?」などと、まだ映画を観ていない人も、番組をキッカケに興味が沸いたようす。  驚異的なヒットにより、是枝監督が未来を嘆くほど、日本映画界に大きな影響を与えた『君の名は。』は、世界92の国と地域で配給が決まり、すでに公開中の台湾や香港、タイでは興行ランキング1位を獲得するなど、海外からも高い注目を集めている。そのぶん、次回作へのハードルは高くなるばかりだが、新海監督は今作と同じように「思春期にいる少年、少女を扱うことになる。3年以内に東宝で新しい作品を作りたい」と明かしているだけに、次回作も楽しみに待ちたい。

『海街』是枝裕和監督が「当たる要素がてんこ盛り」と批判した『君の名は。』、大ヒットのキーワードは「結び」!?

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NHK『クローズアップ現代+』公式サイトより。
 日本中で社会現象を巻き起こしている『君の名は。』。観客動員数は1,498万人を超え、興行収入は194億円を突破し、宮崎駿監督のアニメ映画『もののけ姫』(97年)の193億円を抜いて邦画歴代興行収入3位に入るなど、異例のヒットを続けている。200億円超えも確実だろう。  しかし、この状況に、『そして父になる』(13年)や『海街diary』(15年)など数々のヒット作を手掛ける是枝裕和監督は、「現代プレミアム」のインタビューで、「良くも悪くも、日本映画は国内のマーケットだけで投資を回収できる可能性があるため、企画が国内で受けるものに特化してくる」と日本映画界へ危機感を顕わにしている。さらに、「『君の名は。』は、当たる要素がてんこ盛り。これ限らず、女子高生とタイムスリップという題材からはそろそろ離れないといけない」と苦言を呈し、ネット上で話題になっている。  そんな中、28日に放送された『クローズアップ現代+』(NHK)では、『君の名は。』を特集。驚異の大ヒットを続けている理由について、関係者へのインタビューやデータ分析、さらには独自の試写会を開いて、5つの仮説を立てながら検証した。  日本人の8人に1人が劇場に足を運んだ計算になるという同作。新海誠監督は、10代・20代の人に見て欲しくて作ったというが、公開から1カ月が過ぎると、親世代からの口コミが増えるようになったとか。映画の鑑賞者の年代別構成比を見ても、公開1週間後は、10代20代が7割を占めていたものは、公開から14週が経った現在は、30代以上の中高年が49.3%とおよそ半数を占めている。  若者向けに作られたこの映画がなぜ、中高年の心を捉えたのか。番組では、その理由として背景などの「リアルさ」、宮崎駿監督に認められ、『千と千尋の神隠し』も手掛けた安藤雅司氏という「作画監督」、総カット数はおよそ1,650、1カット平均3.9秒という視聴者の注意をひきつける「スピード感」、“夢の中で出会う”“男女が入れ替わる”といった「日本伝統のモチーフ」といったキーワードを挙げつつも、「映画のヒットにはまだ何か理由があるのでは?」と、映画を観ていない男女53人を招いて独自の試写会を開催。  上映後のインタビューによれば、53人中36人が、過去に自分が経験した出会いや別れを思い出したという。そのキッカケとなったキーワードが「結び」という言葉。映画では、2人の主人公・瀧と三葉を結びつけるものとして“組紐”が登場するが、これが運命の赤い糸を連想させ、過去の出会いの記憶を呼び覚まし、視聴者の心を揺さぶったのではと、映画のヒットの理由を導き出した。  これについて、番組出演者で世界的ギタリストのマーティ・フリードマンは、「とても日本的なコンセプトですね」とコメント。「日本では海外と違って年配の人を尊敬する。この映画は10代・20代をターゲットにしていたけど、一番大事なセリフは三葉のおばあさんが言うんですよ。それも大事ですし、日本人は漢字をすごく大切にする。いろんな使い方があるし、人による意味も違うし、『結び』というコンセプトは、年を超えてそれぞれ共感するポイントがあるので、年齢関係なくみんな楽しめるんだと思います」と独自の視点から分析した。  視聴者からは、「誰よりも日本のことを、日本人のことをわかっているマーティ、素晴らしい」という声や、「すげぇ! 流石NHK。腑に落ちる」「良かったのが、上の世代が映画の意図を飛び越えたところに感想を持ってたこと」「観に行っておいた方がいいんだろうか?」などと、まだ映画を観ていない人も、番組をキッカケに興味が沸いたようす。  驚異的なヒットにより、是枝監督が未来を嘆くほど、日本映画界に大きな影響を与えた『君の名は。』は、世界92の国と地域で配給が決まり、すでに公開中の台湾や香港、タイでは興行ランキング1位を獲得するなど、海外からも高い注目を集めている。そのぶん、次回作へのハードルは高くなるばかりだが、新海監督は今作と同じように「思春期にいる少年、少女を扱うことになる。3年以内に東宝で新しい作品を作りたい」と明かしているだけに、次回作も楽しみに待ちたい。

橋本マナミ、“3年前の離れ乳”ショットにファン大興奮! “知らずに愛人”には疑惑の声も

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橋本マナミ公式インスタグラムより
 20日、タレントの橋本マナミが自身のインスタグラムに「3年前のアタシ」と、3年前、素肌の上からジャケットを着て、男性向けファッション雑誌「GQ JAPAN」(コンデナスト・ジャパン)のグラビア撮影をした際の画像をアップ。「離れ乳がたまらなくエロい!」「3年経った今はさらに熟しているのでは?」などとファンを大興奮させた。  3年前といえば、「愛人にしたい女No.1」というキャッチフレーズで、橋本の名がジワリジワリと世間に浸透し始めた頃だが、推定Gカップの巨乳がジャケットからこぼれ落ちんばかりのセクシーショットに、ファンからは「他にも画像ないの?」というおねだりが殺到。また、32歳となった今でも現役でグラビア活動をしている橋本なだけに、「同じ衣装着た姿を見せて欲しい」という声も少なくなかった。 「バラエティ番組や女優業で大忙しの橋本ですが、今でもコンスタントにグラビア活動を続け、その豊満なボディは衰えるどころか、円熟味を増し、ますますファンを魅了。来月13日に発売予定の、お笑いタレント・今田耕司がカメラマンを務めた写真集『今田耕司が撮った13人のオンナ』(光文社)では、広瀬すずや中条あやみ、平佑奈など、今田セレクトの厳選美女13人の中で最年長モデルとして抜擢されているのですが、すでに公開されている先行カットでは、ほとんどただの布切れといっても過言ではない露出過多な紫色のドレスを身に纏った姿を披露し、『1人だけ群を抜いてドスケベ』『ヌードよりエロい』などと、発売前からすでに話題を集めています」(芸能関係者)  年齢を重ねるごとに「愛人にしたい女No.1」「国民の愛人」などといったキャッチフレーズが似合う色気の漂う美女へと進化している橋本だが、先月27日に放送された『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)では、過去に本当に愛人だったことがあることを告白し、ネット上を騒然とさせた。 「橋本は、過去に男性から『離婚した』といわれて交際していたものの、その男性が実は離婚していなかったことを、『最近になって分かった』と告白。ネット上では『本当に愛人だったんじゃん!』と衝撃を受ける声が飛び交う一方で、橋本といえば、中学1年生の時に芸能界入りしたものの、鳴かず飛ばずの日々が長く続いていただけに、『本当は離婚してないの知ってたのでは?』『お金持ちのパパがいたのでは?』などといった疑惑の声が広まる事態となってしまったようです」(同)  橋本は、来年1月に公開予定の映画『破門 ふたりのヤクビョーガミ』で初の愛人役を演じるとあって、「愛人経験豊富かどうかを見極めてやる」「あまりにも様になってたら、クロだな」などといった声がささやかれているが……。