傷ついたのは誰の心? 作家・石田衣良と『君の名は。』新海誠のやりとりに感じた違和感

君の名は。
映画『君の名は。』公式サイトより。
 今なお大ヒット上映が続いている映画『君の名は。』。その映画について、『池袋ウエストゲートパーク』(文藝春秋)などの著作で知られる作家の石田衣良が、2017年1月4日に配信された「NEWSポストセブン」の「石田衣良氏の年頭所感 『新海誠氏と宮崎駿氏の違いは』」という記事で、感想を述べている。  いわく「たぶん新海さんは楽しい恋愛を高校時代にしたことがないんじゃないですか」「恋愛しない人の恋愛小説のパターン」「付き合ったこともセックスの経験もないままカッコイイ男の子を書いていく、少女漫画的世界と通底しています」など。  なるほど。石田衣良が学生時代どれほど楽しい恋愛してきたのかは知る由もないが、こう書くくらいなのだから、そうしてきた自負はあるのだろう。  そして一方の新海誠は、石田衣良の名前こそ挙げないものの、Twitter(@shinkaimakoto)で「最近は実に様々なお言葉いただきますが、なぜ面識もない方に僕の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされなければならないのか…笑。いやもう口の端にのせていただくだけでもありがたいのですけれど!」とコメント。  これについてネット上では、「石田氏は新海監督や宮崎監督の名前を出して有名になりたかったのでは?」「ヒット作が出ないことへの嫉妬でしょ」との批判がある一方、「よく読んでみれば、石田衣良は作品を褒めている」といった意見もあり、見ている我々も収拾がつかない状況だ。  ただ一つ、私の中でどうしても違和感を感じることがある。  2人のやり取りからは「高校時代に楽しい恋愛をすることが良い」というニュアンスが受け取れる。 「楽しい恋愛をしてこなかった人」を、やや高い目線から語っている石田衣良は楽しい学生生活を送ってきたのだろうし、はっきりと否定はしていないものの、指摘されたことに対して明らかに不満を感じている文言からすると、新海監督も「俺だって楽しい恋愛してきたぞ」といったところなのだろう。  しかし、そもそも高校時代に楽しい恋愛をしてこなかったことは、そんなに悪いことなのだろうか? そしてそれは恥ずべきことなのだろうか?  ここが私の感じた違和感だ。なぜなら、私はそう思わないから。  このやりとりは、2人だけの問題ではない。映画の作り手、つまりこの作品を“いい”と思っている人が、楽しい恋愛経験がないだろうということは、新海監督の映画を見て感動した多くの人達もまた、同じようにそのような経験がないと言っているようなものだ。  石田衣良の発言は、その意味で、かなり多くの人を不安にさせていると言ってもいいだろう。  だが、その点において不安になることはない。まず、学生時代に楽しい恋愛をしてこなかった人は、胸を張って生きていい。片思いをしていたものの、一言も話ができず、ずーっと彼女と話す妄想に浸っていたなどということがあれば最高だ。  個人的な考えではあるが、恋愛ものの映画であるとか、夢のような話であるとかは、その憧れに対する渇望感が強い方が、より楽しめると思う。  その考えに従えば、新海監督も悲しい思いをたくさんしてきた可能性はある。しかし、本人がそれを否定している以上、あれこれと詮索するのは野暮というものだ。もしかすると「自分では楽しい恋愛生活を送りながら、楽しい恋愛をしてこなかった人の心に沁みる作品を作る天才」もいるかもしれないのだから。  とにかく、どうしても言っておきたいのは、学生時代に楽しい恋愛をしてこなかったとしても、それは決して悪いことでも恥じることではなくて、むしろその時に養われた想像力や感受性で新たなクリエイト能力を身につける人もたくさんいるんだということだ。  私だって、学生時代楽しい恋愛をした記憶はないが、その反動でアイドルばかり追いかけていたら、アイドルライターとして仕事をいただけるようになった。  人生なんて最終的に何がどう転ぶかわからないのである。  そしてそれは多分、恋愛に限ったことではないだろう。お金がない生活を経験しているからこそ、自分で稼いだお金のありがたみがわかるのだし、食べるのに苦労してきたからこそ、やっと口にした食事の美味しさも分かろうというものだ。  実は、生まれながらにして恵まれているということは、ある意味で不幸なのである。  もちろん、お金にも女性にも恵まれず生きてきた者の慰みだと思ってくれてもいい、でも、世の中なんてそういう風にしてうまく成り立っているのもまた真実であると思うのだ。  今回の論争では、はからずも各々の恋愛観のようなものがあらわになる結果となった。  作家にしろ映画監督にしろ、クリエイティブな作業をする人は、何かよりどころとなる信念のようなものがあってしかるべきなのかもしれない。  ならば、それらの作品を享受する我々も、自分の中の価値観を見直し、物事に接したほうがよいのではないだろうか。 (文=プレヤード)

傷ついたのは誰の心? 作家・石田衣良と『君の名は。』新海誠のやりとりに感じた違和感

君の名は。
映画『君の名は。』公式サイトより。
 今なお大ヒット上映が続いている映画『君の名は。』。その映画について、『池袋ウエストゲートパーク』(文藝春秋)などの著作で知られる作家の石田衣良が、2017年1月4日に配信された「NEWSポストセブン」の「石田衣良氏の年頭所感 『新海誠氏と宮崎駿氏の違いは』」という記事で、感想を述べている。  いわく「たぶん新海さんは楽しい恋愛を高校時代にしたことがないんじゃないですか」「恋愛しない人の恋愛小説のパターン」「付き合ったこともセックスの経験もないままカッコイイ男の子を書いていく、少女漫画的世界と通底しています」など。  なるほど。石田衣良が学生時代どれほど楽しい恋愛してきたのかは知る由もないが、こう書くくらいなのだから、そうしてきた自負はあるのだろう。  そして一方の新海誠は、石田衣良の名前こそ挙げないものの、Twitter(@shinkaimakoto)で「最近は実に様々なお言葉いただきますが、なぜ面識もない方に僕の人生経験の有無や生の実感まで透視するような物言いをされなければならないのか…笑。いやもう口の端にのせていただくだけでもありがたいのですけれど!」とコメント。  これについてネット上では、「石田氏は新海監督や宮崎監督の名前を出して有名になりたかったのでは?」「ヒット作が出ないことへの嫉妬でしょ」との批判がある一方、「よく読んでみれば、石田衣良は作品を褒めている」といった意見もあり、見ている我々も収拾がつかない状況だ。  ただ一つ、私の中でどうしても違和感を感じることがある。  2人のやり取りからは「高校時代に楽しい恋愛をすることが良い」というニュアンスが受け取れる。 「楽しい恋愛をしてこなかった人」を、やや高い目線から語っている石田衣良は楽しい学生生活を送ってきたのだろうし、はっきりと否定はしていないものの、指摘されたことに対して明らかに不満を感じている文言からすると、新海監督も「俺だって楽しい恋愛してきたぞ」といったところなのだろう。  しかし、そもそも高校時代に楽しい恋愛をしてこなかったことは、そんなに悪いことなのだろうか? そしてそれは恥ずべきことなのだろうか?  ここが私の感じた違和感だ。なぜなら、私はそう思わないから。  このやりとりは、2人だけの問題ではない。映画の作り手、つまりこの作品を“いい”と思っている人が、楽しい恋愛経験がないだろうということは、新海監督の映画を見て感動した多くの人達もまた、同じようにそのような経験がないと言っているようなものだ。  石田衣良の発言は、その意味で、かなり多くの人を不安にさせていると言ってもいいだろう。  だが、その点において不安になることはない。まず、学生時代に楽しい恋愛をしてこなかった人は、胸を張って生きていい。片思いをしていたものの、一言も話ができず、ずーっと彼女と話す妄想に浸っていたなどということがあれば最高だ。  個人的な考えではあるが、恋愛ものの映画であるとか、夢のような話であるとかは、その憧れに対する渇望感が強い方が、より楽しめると思う。  その考えに従えば、新海監督も悲しい思いをたくさんしてきた可能性はある。しかし、本人がそれを否定している以上、あれこれと詮索するのは野暮というものだ。もしかすると「自分では楽しい恋愛生活を送りながら、楽しい恋愛をしてこなかった人の心に沁みる作品を作る天才」もいるかもしれないのだから。  とにかく、どうしても言っておきたいのは、学生時代に楽しい恋愛をしてこなかったとしても、それは決して悪いことでも恥じることではなくて、むしろその時に養われた想像力や感受性で新たなクリエイト能力を身につける人もたくさんいるんだということだ。  私だって、学生時代楽しい恋愛をした記憶はないが、その反動でアイドルばかり追いかけていたら、アイドルライターとして仕事をいただけるようになった。  人生なんて最終的に何がどう転ぶかわからないのである。  そしてそれは多分、恋愛に限ったことではないだろう。お金がない生活を経験しているからこそ、自分で稼いだお金のありがたみがわかるのだし、食べるのに苦労してきたからこそ、やっと口にした食事の美味しさも分かろうというものだ。  実は、生まれながらにして恵まれているということは、ある意味で不幸なのである。  もちろん、お金にも女性にも恵まれず生きてきた者の慰みだと思ってくれてもいい、でも、世の中なんてそういう風にしてうまく成り立っているのもまた真実であると思うのだ。  今回の論争では、はからずも各々の恋愛観のようなものがあらわになる結果となった。  作家にしろ映画監督にしろ、クリエイティブな作業をする人は、何かよりどころとなる信念のようなものがあってしかるべきなのかもしれない。  ならば、それらの作品を享受する我々も、自分の中の価値観を見直し、物事に接したほうがよいのではないだろうか。 (文=プレヤード)

人気声優200人が選んだ『声優総選挙』の“大人の事情”が見え隠れする結果に賛否両論!?

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テレビ朝日宣伝部公式Twitter(@tv_asahi_PR)より。
 9日に放送された『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』(テレビ朝日系)。その名の通り、声優200人の投票で約6,300人の声優の頂点が決まったのだが、その結果を受け、現在、ネット上では賛否両論が巻き起こっている。  この番組は、200人を超える人気声優たちに「すごいと思う声優」についてアンケート調査を実施。1位10ポイント、2位5ポイント、3位1ポイントで採点し、合計ポイントが高い順にランキングを作成し、プロが選ぶすごい声優ベスト25を決定するというもの。  気になる結果だが、ランキングトップ10を紹介すると、 1位 山寺宏一(『新世紀エヴァンゲリオン』加持リョウジ役など) 2位 野沢雅子(『ドラゴンボール』孫悟空役など) 3位 藤原啓治(『クレヨンしんちゃん』野原ひろし役など) 4位 沢城みゆき(『ルパン三世』峰不二子役など) 5位 関智一(『クレヨンしんちゃん』スネ夫役など) 6位 田中真弓(『ワンピース』ルフィ役など) 7位 高山みなみ(『楽しいムーミン一家』ムーミントロール役など) 8位 中尾隆聖(『ドランゴンボールZ』フリーザ役など) 9位 古川登志夫(『ドラゴンボール』ピッコロ役など) 10位 大塚明夫(『ブラックジャック』ブラックジャク役など) 【※( )内の代表作は、番組にしたがった】  といった、レジェンド声優たちが顔を揃えており、全体をみても、ベテラン勢がランキング大半を占める結果に。そんな中、注目したいのは、05年から『ドラえもん』でスネ夫役を務めている5位の関智一と、11年のテレビスペシャルから『ルパン三世』で峰不二子役を務めている4位の沢城みゆきだ。  関は、『黒子のバスケ』(TOKYO MXほか)で黒子テツヤ役を演じている小野賢章から「天性の天才」、『昭和元禄落語心中』(MBSほか)への出演をキッカケに2年前に弟子入りをした落語家の立川志ら乃には「説明すると全部理解して思った通りのことをやってくれる」と評され、その他アンケートでは役の幅の広さを評価され、トップ5入りを果たした。  一方、「7色の声を持つ」としてさまざまな作品で声優を務めているほか、報道番組『報道ステーション』のナレーターを務めている沢城は、その演技力の高さから、山寺宏一に「異性でよかった。男だったらつぶしてやろうと思う」と言わしめるほど。大物声優がひしめく中、大健闘をみせた。    その他、トップ10以降には、『テニスの王子様』(テレビ東京系)の跡部景吾役で知られ、昨年秋には女性を中心に人を集めたフィギュアスケートアニメ『ユーリ!!! on ICE』でヴィクトル・ニキフォロフ役を演じた諏訪部順一が14位にランクイン。さらに、ランキング全体を通してみると、『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』など、テレビ朝日を代表するアニメの声優陣が多数ランクインしている。  また、7位の高山みなみの代表作といえば、放送開始から20年以上も声を務めている『名探偵コナン』(日本テレビ系)の江戸川コナン役や、『忍たま乱太郎』(NHK教育)の猪名寺乱太郎役を思い出すが、番組で紹介されたのは、『楽しいムーミン一家』ムーミントロール役。テレビ局や声優事務所など、“大人の事情”がうかがえる番組内容となった……。  今回の放送を受け、ネット上では「さすが関さん!5位おめでとうございます!!!!」「みゆきち4位すごい!」「1位はやっぱり山ちゃんかぁぁ!!」などと祝福の声が上がる一方で、若手声優ファンからは「大御所ばっかりすぎて正直面白くないなー」と否定的な声が。また、「期待してたのと違ってたけど普通に面白かった」「哲章、奉忠、規夫が居ないのはあり得ん」「緒方恵美さん松本梨香さん石田彰さんが入ってなかったこと以外は非常にいいランキングだった」「大人の事情が付きまとわない声優総選挙を是非やってもらいたい」と賛否両論を呼んでいる。  しかし、多少の違和感は残ったものの、今回ランクインした声優陣の技術力の高さはもちろん、ベテラン勢が声優の価値を引き上げ後進の育成に励み、今ある声優ブームの礎を築いてきたことは確かだろう。今後の活躍に注目しつつ、若手声優の台頭にも期待したい。

「コウモリの仮装しているただの男か?」今冬公開『ジャスティス・リーグ』は“本当に大丈夫?”

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『ジャスティス・リーグ:誕生』(小学館集英社プロダクション)
 前回は、異世界のスパイダーマンたちが集結するコミック『スパイダーバース』から実写化できないであろうスパイダーマンたちを紹介した。今回は、来年公開予定のアメコミ映画をレビューする。  映画『デッドプール』の大ヒットで幕を開けた2016年のアメコミ映画シーン。2017年、日本ではベネディクト・カンバーバッチ主演の『ドクター・ストレンジ』をはじめ、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーVol.2』『スパイダーマン ホームカミング』『ソー: ラグナロク』『アベンジャーズ 第4弾』『ワンダーウーマン』などの公開が予定されている。  そんな中、最も注目したいのが『ジャスティス・リーグPART 1』。スパイダーマンやキャプテン・アメリカ、アイアンマンなどマーベルヒーローが集結する『アベンジャーズ』に対して、こちらはバットマン、スーパーマンを中心にDCのヒーローたちが集結するチームものだ。  今年公開された『バットマン vs スーパーマン』とのつながりもあり、現在公開されているティザー予告では、『バットマン vs スーパーマン』後、バットマンことブルースが「メタヒューマン」を集結させる様子が描かれている。 「メタヒューマン」は、DCコミックスの中では超人的な能力を持ったスーパーヒューマン、宇宙人、エイリアン、ミュータント、科学技術によって特殊な能力を備えたいたり大胆に改造を施された人、魔法の力を持った人なども含まれた大まかな総称だ。今作ではバットマン、スーパーマンの他に、ワンダーウーマン、アクアマン、フラッシュ、ヴィクター・ストーンなどの多種多様なヒーローの出演が決定している。  そんな『ジャスティス・リーグPART 1』だが、映画公開に向けて超個人的に“大丈夫か?”なポイントを3つ挙げたい。 ■悪役として公開されたステッペンウルフがマイナーすぎる ■ダークすぎる展開が望まれていない ■バカにされすぎるバットマンが拝めない  同作品に悪役として登場するステッペンウルフ。実はこの悪役は、アメコミファンでも「誰?」となってしまうほどのマイナーキャラ。ジャスティス・リーグの最大の敵という立場なのだが、原作では腕利きのハンターという設定で登場している。  鎧をかぶった人型で登場するが、映画ではエイリアンのような姿に変更され、ジャスティス・リーグが2部作であることを考えると、多くのヒーローに時間を割り振るため、出番が少ないかもしれない。「誰?」という印象のまま、上映時間が終わってしまうことが危惧される。  続いて「ダークすぎる展開が望まれていない」だが、制作側が『バットマンVSスーパーマン』から学んだことは「観客はスーパーヒーローたちの解体を望んでいない」ということだったという。  ストーリーの中で、重要なパートを『バットマンVSスーパーマン』ではダークに描いており、重すぎてスカっとすることが少なかったため、集客では若い世代を逃した。原作コミックの『バットマンリターンズ』を元にした映画だったこともあるが、あまりにダークな展開は賛否が分かれるところだ。  ただ、ダークすぎる展開が、客足を遠ざけるのは間違いない。先の『バットマンVSスーパーマン』の轍を踏まないよう『ジャスティス・リーグ』は、若い層にアピールしていく作品を予定しているという。新登場するフラッシュが明るいキャラクターとして、作品を照らしてくれるとか。  そして「バカにされすぎるバットマンが拝めない」。原作の『ジャスティス・リーグ』で登場する強力なヒーロー・グリーンランタンは重要なポジションだが、いまだに映画版に出るのか出ないのか発表されていない。  原作では「飛行能力はないのか?」「怪力とかは?」「ちょっとまてよ。コウモリの仮装しているただの男か?」と、スーパーパワーを持たないバットマンをこき下ろすシーンがある。  めちゃくちゃなスーパーパワーを持つ怪人たちが勢揃いする同作品では、めちゃくちゃにただ強いだけの中年バットマンだけが浮いている。そこをあえてディスるグリーンランタンが拝めない映画化となれば、アメコミ史に残る損失と言ってもいい。  かなり個人的な意見になってしまったが、いずれにせよぜひ見てほしい。アメコミに詳しくない人を誘うなら『DC版アベンジャーズ』と紹介したほうが入りやすいだろう。 『ジャスティス・リーグ』が発表されたのは、なんと1960年。『アベンジャーズ』が登場したのは1963年なので、『アベンジャーズ』は『ジャスティス・リーグ』に対抗して作られたチームだといえる。ちなみに、『アベンジャーズ』のメンバーのチグハグ感が強いのは、『ジャスティス・リーグ』の成功を受けたマーベルが焦って急遽作り上げたために、寄せ集め感が強くなったといわれている。  全米では、今年11月17日公開予定。国内では、同じく今冬に公開が予定されている。 (文=大野なおと) アメコミ実写化奇譚の過去の記事はこちら

“新生クソアイドル”BiSH、殺人予告に清掃員一同歓喜! アイナ復帰に「キャバクラ我慢して良かった!」

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『KiLLER BiSH』(avex trax)
 1日、女性アイドルグループ・BiSHが公式Twitterで「あけおめ ことよろ 今年は問答無用でぶっちぎるぜ まずはNEVERMiND TOURでお前らを殺してやるから覚悟しとけや清掃員ども」と、ファンに向けて新年の挨拶をツイート。これを見たファンからは「死ぬ気でかかってこいや!」「返り討ちにしてくれるわ!」などと、歓喜の声が飛び交った。  BiSHは、2015年に、オーディションで選ばれた5人のメンバーで発足。Brand-new idol SHiT」(新生クソアイドル)の略でBiSHと名付けられたのだが、ライブ中には客席にダイブしたり、清掃員(クソを掃除する者、という意味でファンのことを意味する)をステージに上げて裸にし、馬乗りになったりと、他のアイドルとは一線を画す過激なスタイルで人気を誇っている。 「BiSHは、昨年5月にavex traxからメジャーデビューすることを発表した際、『avexに失礼だから』という理由で“新生クソアイドル”の肩書きを“楽器を持たないパンクバンド”に変えることを発表し、今月3日には公式Twitterで『NEVER MiND TOURよりリフト禁止はもちろんのこと、ダイブ、サーフも禁止となります。発見した瞬間にライブ終了となります』と発表したことで、一部のファンからは『avexに清浄化されてしまっていいのか?』『どんどん普通のアイドルになっていってないか?』などといった不満の声が寄せられているものの、3月には2ndメジャーシングル『プロミスザスター』(avex trax)の発売も決定し、熱狂的なファンからは『禁止事項が増えていく中で、どれだけ俺らを楽しませてくれるか、期待してるよ』『avexパワーで、まさかの紅白出場もあるかもな』などと期待する声も飛び交っています」(芸能関係者)  また、声帯手術のため、先月1日のライブを最後に活動休止していたアイナ・ジ・エンドが、今月2日に行われたライブで復帰。「やっぱり、アイナがいるとパワーが増すね!」「さらにパワーアップしたのでは?」などと、ファンからは喜びの声が押し寄せている。 「グループ結成当初からのオリジナルメンバーであるアイナは、魅惑的なハスキーボイスと抜群の歌唱力でグループを牽引し、猫系のキリッとした顔立ちで人気を博しているだけに、活動休止が発表された際には、ファンの嘆く声が殺到。音楽ニュースサイト・Billboard Japanのインタビューでアイナが『戻ってくるまで浮気しないで下さい。キャバクラ禁止』と語ると、ファンからは『絶対に浮気しないから、絶対に戻ってきてね!』という声が寄せられていました。それだけに、2日のライブでアイナが元気な姿を見せると、『キャバクラ我慢した甲斐があった~』と大喜びするファンが続出していました」(同)  avexの意向で、今後もさまざまな制約が課されてしまう可能性はあるかもしれないが、アイナのみならず、他のメンバーの歌唱力も高いだけに、メジャー2年目となる今年、さらなる飛躍に業界内でも注目が集まっている。

“新生クソアイドル”BiSH、殺人予告に清掃員一同歓喜! アイナ復帰に「キャバクラ我慢して良かった!」

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『KiLLER BiSH』(avex trax)
 1日、女性アイドルグループ・BiSHが公式Twitterで「あけおめ ことよろ 今年は問答無用でぶっちぎるぜ まずはNEVERMiND TOURでお前らを殺してやるから覚悟しとけや清掃員ども」と、ファンに向けて新年の挨拶をツイート。これを見たファンからは「死ぬ気でかかってこいや!」「返り討ちにしてくれるわ!」などと、歓喜の声が飛び交った。  BiSHは、2015年に、オーディションで選ばれた5人のメンバーで発足。Brand-new idol SHiT」(新生クソアイドル)の略でBiSHと名付けられたのだが、ライブ中には客席にダイブしたり、清掃員(クソを掃除する者、という意味でファンのことを意味する)をステージに上げて裸にし、馬乗りになったりと、他のアイドルとは一線を画す過激なスタイルで人気を誇っている。 「BiSHは、昨年5月にavex traxからメジャーデビューすることを発表した際、『avexに失礼だから』という理由で“新生クソアイドル”の肩書きを“楽器を持たないパンクバンド”に変えることを発表し、今月3日には公式Twitterで『NEVER MiND TOURよりリフト禁止はもちろんのこと、ダイブ、サーフも禁止となります。発見した瞬間にライブ終了となります』と発表したことで、一部のファンからは『avexに清浄化されてしまっていいのか?』『どんどん普通のアイドルになっていってないか?』などといった不満の声が寄せられているものの、3月には2ndメジャーシングル『プロミスザスター』(avex trax)の発売も決定し、熱狂的なファンからは『禁止事項が増えていく中で、どれだけ俺らを楽しませてくれるか、期待してるよ』『avexパワーで、まさかの紅白出場もあるかもな』などと期待する声も飛び交っています」(芸能関係者)  また、声帯手術のため、先月1日のライブを最後に活動休止していたアイナ・ジ・エンドが、今月2日に行われたライブで復帰。「やっぱり、アイナがいるとパワーが増すね!」「さらにパワーアップしたのでは?」などと、ファンからは喜びの声が押し寄せている。 「グループ結成当初からのオリジナルメンバーであるアイナは、魅惑的なハスキーボイスと抜群の歌唱力でグループを牽引し、猫系のキリッとした顔立ちで人気を博しているだけに、活動休止が発表された際には、ファンの嘆く声が殺到。音楽ニュースサイト・Billboard Japanのインタビューでアイナが『戻ってくるまで浮気しないで下さい。キャバクラ禁止』と語ると、ファンからは『絶対に浮気しないから、絶対に戻ってきてね!』という声が寄せられていました。それだけに、2日のライブでアイナが元気な姿を見せると、『キャバクラ我慢した甲斐があった~』と大喜びするファンが続出していました」(同)  avexの意向で、今後もさまざまな制約が課されてしまう可能性はあるかもしれないが、アイナのみならず、他のメンバーの歌唱力も高いだけに、メジャー2年目となる今年、さらなる飛躍に業界内でも注目が集まっている。

新年は危険なゲームで運試しに挑戦! 神経質な現代社会をバーチャル化してしまう『NERVE/ナーヴ』の世界

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スマホを使って現実世界をゲーム化してしまう『NERVE』。退屈だった日常生活が刺激に満ちて、キラキラと輝き始める。
 VR元年と呼ばれた2016年。仮想現実と映画は相性がよく、これまでにも『マトリックス』(99年)や『サマーウォーズ』(09年)など仮想現実を題材にした様々なヒット作が生まれている。電脳化が進んだ未来社会を描いたハリウッド実写版『ゴースト・イン・ザ・シェル』も日本での公開が4月7日(金)に決まり、2017年はますます注目度が高まりそう。そんな中、スマホユーザーにとって見逃せない映画が『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』。“ポケモンGO”を楽しむ感覚で、現実世界を別次元へと変えてしまうサスペンスドラマだ。上映時間96分間、観客を退屈させない内容となっている。  バーチャル空間を楽しむ仮想現実とは異なり、『NERVE』では自分のいる現実世界が自前のスマホによってゲーム化されていく。仮想現実ならぬ、現実の仮想化だ。それまで心を閉ざし気味だった主人公が、ゲームをきっかけに現実世界で大きく変身を遂げていく姿が見どころとなっている。  高校生のヴィー(エマ・ロバーツ)は、自分に自信が持てずにいる奥手な女の子。派手好きな親友・シドニー(エミリー・ミード)からオンラインゲーム「NERVE」がすごく面白いと勧められる。「NERVE」は課金制の多人数参加型ゲームで、挑戦者としてエントリーした者は視聴者が考えたミッションをクリアすることで賞金を得て、ステージを上がっていくというもの。自分が挑戦者になるなんて考えもしなかったヴィーだったが、高校卒業後の進路を決められず、また想いを寄せているアメフト部の人気者にきちんとコクることもできない自分の気弱さにほとほと嫌気が差し、度胸試しのつもりで「NERVE」にエントリーしてしまう。
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視聴者からの指示で、裸になるヴィー(エマ・ロバーツ)とイワン(デイヴ・フランコ)。ゲームだと割り切れば、大胆になれちゃう。
「NERVE」の挑戦者となったヴィーに与えられた最初のミッションは、【ダイナーで知らない男とキスすること】。意を決したヴィーはダイナーに一人で佇んでいた青年・イアン(デイヴ・フランコ)へのキスに成功。この様子はヴィーのスマホを通じてネット中継されており、ファーストミッションをクリアしたヴィーは賞金と視聴者からの声援を浴び、今まで感じたことのない高揚感を覚える。実はイアンも「NERVE」の挑戦者で、2人はタッグを組んで次々と難易度が上がっていくミッションに挑む。それまで地味で冴えない存在だったヴィーが、危険なミッションを体当たりでクリアしていくことで、イケてる女の子としてキラキラと輝き始める。「誰でも15分間はスターになれる」とはアンディ・ウォーホルが残した名言。そんな言葉が相応しい、ネットセレブとなったヴィーにとって最高に刺激的な一夜が過ぎていく。  知らない相手から電話でミッションを与えられ、クリアすると高額の報酬がもらえるというプロットは、タイ映画『レベル・サーティーン』(06年)とほぼ同じ。『レベル・サーティーン』ではツールがまだ携帯電話だったが、『NERVE』ではスマホへとバージョンアップ。また、冴えない男性サラリーマンが主人公だった『レベル・サーティーン』では【ウ●コを完食せよ】といった強烈グロ系ミッションが用意されていたが、『NERVE』では【目隠しをしてバイクで疾走】といった尾崎豊系“危険な青春”ミッションへとシフトチェンジ。まぁ、ここらへんはハリウッド映画らしいアレンジですな。
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目隠しをしてバイクで疾走せよ。ミルグラム実験のように、どんどん危険度が高まっていくが、もう後戻りできない。
 下流人生を歩んでいた主人公たちが危険なゲームに身を投じる作品は、藤原竜也と香川照之が顔面バトルを繰り広げた『カイジ 人生逆転ゲーム』(09年)、ゲテモノ喰いがお好きな方にお勧めな『ザ・スリル』(13年)、緊迫のロシアンルーレットを題材にした『13/ザメッティ』(07年)など、世界各国で今世紀以降いろいろと作られている。それらの作品では金欠状態の主人公がお金欲しさで違法なゲームに参加することになるが、『NERVE』の主人公は自己承認と刺激を求めてゲームに参加するという動機が異なっているところがポイント。ヴィー役のエマ・ロバーツはジュリア・ロバーツの姪っ子、デイヴ・フランコはジェームズ・フランコの実弟と身内の七光りで芸能界入りした主演の2人だが、本作ではなかなかの熱演ぶりを見せている。七光りだけで生き残れるほど、ハリウッドの世界もあまくはないようだ。  ゲーム中、ヴィーとイワンはブランドショップでの万引きまがいの行動やストリップ、さらにはバイクでの危険走行など、違法行為の数々をやらかしてネット上で人気者になっていく。バカッターや過激ユーチューバーを思わせる展開だが、執拗にモラルやマナーを求めたがる息苦しい現代社会への反発心、同調圧力からの脱出願望がそこには感じられる。ただし、視聴者の考えるミッションはどんどん過激になり、挑戦者たちを追い詰めていく。ゲームを勝ち進んでいったヴィーたちは、やがて「NERVE」というゲームを考案した主宰者と対峙することに。暴走化したゲーム「NERVE」を、ヴィーは止めることができるだろうか。  学校や職場でも、セルフプロデュースによってキャラクター化された自分を演じることが日常となっているスマホネイティヴ世代。彼らにとって『NERVE』は共感度が高い作品だろう。 (文=長野辰次)
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『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』 原作/ジーン・ライアン 監督/ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン 脚本/ジェシカ・シャーザー 音楽/ロブ・シモンセン 出演/エマ・ロバーツ、デイヴ・フランコ、ジュリエット・ルイス 配給/プレシディオ 1月6日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー (c)2016 LIONSGATE ENTERTAINMENT INC.ALL RIGHTS RESERVED. http://www.start-nerve.jp

新年は危険なゲームで運試しに挑戦! 神経質な現代社会をバーチャル化してしまう『NERVE/ナーヴ』の世界

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スマホを使って現実世界をゲーム化してしまう『NERVE』。退屈だった日常生活が刺激に満ちて、キラキラと輝き始める。
 VR元年と呼ばれた2016年。仮想現実と映画は相性がよく、これまでにも『マトリックス』(99年)や『サマーウォーズ』(09年)など仮想現実を題材にした様々なヒット作が生まれている。電脳化が進んだ未来社会を描いたハリウッド実写版『ゴースト・イン・ザ・シェル』も日本での公開が4月7日(金)に決まり、2017年はますます注目度が高まりそう。そんな中、スマホユーザーにとって見逃せない映画が『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』。“ポケモンGO”を楽しむ感覚で、現実世界を別次元へと変えてしまうサスペンスドラマだ。上映時間96分間、観客を退屈させない内容となっている。  バーチャル空間を楽しむ仮想現実とは異なり、『NERVE』では自分のいる現実世界が自前のスマホによってゲーム化されていく。仮想現実ならぬ、現実の仮想化だ。それまで心を閉ざし気味だった主人公が、ゲームをきっかけに現実世界で大きく変身を遂げていく姿が見どころとなっている。  高校生のヴィー(エマ・ロバーツ)は、自分に自信が持てずにいる奥手な女の子。派手好きな親友・シドニー(エミリー・ミード)からオンラインゲーム「NERVE」がすごく面白いと勧められる。「NERVE」は課金制の多人数参加型ゲームで、挑戦者としてエントリーした者は視聴者が考えたミッションをクリアすることで賞金を得て、ステージを上がっていくというもの。自分が挑戦者になるなんて考えもしなかったヴィーだったが、高校卒業後の進路を決められず、また想いを寄せているアメフト部の人気者にきちんとコクることもできない自分の気弱さにほとほと嫌気が差し、度胸試しのつもりで「NERVE」にエントリーしてしまう。
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視聴者からの指示で、裸になるヴィー(エマ・ロバーツ)とイワン(デイヴ・フランコ)。ゲームだと割り切れば、大胆になれちゃう。
「NERVE」の挑戦者となったヴィーに与えられた最初のミッションは、【ダイナーで知らない男とキスすること】。意を決したヴィーはダイナーに一人で佇んでいた青年・イアン(デイヴ・フランコ)へのキスに成功。この様子はヴィーのスマホを通じてネット中継されており、ファーストミッションをクリアしたヴィーは賞金と視聴者からの声援を浴び、今まで感じたことのない高揚感を覚える。実はイアンも「NERVE」の挑戦者で、2人はタッグを組んで次々と難易度が上がっていくミッションに挑む。それまで地味で冴えない存在だったヴィーが、危険なミッションを体当たりでクリアしていくことで、イケてる女の子としてキラキラと輝き始める。「誰でも15分間はスターになれる」とはアンディ・ウォーホルが残した名言。そんな言葉が相応しい、ネットセレブとなったヴィーにとって最高に刺激的な一夜が過ぎていく。  知らない相手から電話でミッションを与えられ、クリアすると高額の報酬がもらえるというプロットは、タイ映画『レベル・サーティーン』(06年)とほぼ同じ。『レベル・サーティーン』ではツールがまだ携帯電話だったが、『NERVE』ではスマホへとバージョンアップ。また、冴えない男性サラリーマンが主人公だった『レベル・サーティーン』では【ウ●コを完食せよ】といった強烈グロ系ミッションが用意されていたが、『NERVE』では【目隠しをしてバイクで疾走】といった尾崎豊系“危険な青春”ミッションへとシフトチェンジ。まぁ、ここらへんはハリウッド映画らしいアレンジですな。
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目隠しをしてバイクで疾走せよ。ミルグラム実験のように、どんどん危険度が高まっていくが、もう後戻りできない。
 下流人生を歩んでいた主人公たちが危険なゲームに身を投じる作品は、藤原竜也と香川照之が顔面バトルを繰り広げた『カイジ 人生逆転ゲーム』(09年)、ゲテモノ喰いがお好きな方にお勧めな『ザ・スリル』(13年)、緊迫のロシアンルーレットを題材にした『13/ザメッティ』(07年)など、世界各国で今世紀以降いろいろと作られている。それらの作品では金欠状態の主人公がお金欲しさで違法なゲームに参加することになるが、『NERVE』の主人公は自己承認と刺激を求めてゲームに参加するという動機が異なっているところがポイント。ヴィー役のエマ・ロバーツはジュリア・ロバーツの姪っ子、デイヴ・フランコはジェームズ・フランコの実弟と身内の七光りで芸能界入りした主演の2人だが、本作ではなかなかの熱演ぶりを見せている。七光りだけで生き残れるほど、ハリウッドの世界もあまくはないようだ。  ゲーム中、ヴィーとイワンはブランドショップでの万引きまがいの行動やストリップ、さらにはバイクでの危険走行など、違法行為の数々をやらかしてネット上で人気者になっていく。バカッターや過激ユーチューバーを思わせる展開だが、執拗にモラルやマナーを求めたがる息苦しい現代社会への反発心、同調圧力からの脱出願望がそこには感じられる。ただし、視聴者の考えるミッションはどんどん過激になり、挑戦者たちを追い詰めていく。ゲームを勝ち進んでいったヴィーたちは、やがて「NERVE」というゲームを考案した主宰者と対峙することに。暴走化したゲーム「NERVE」を、ヴィーは止めることができるだろうか。  学校や職場でも、セルフプロデュースによってキャラクター化された自分を演じることが日常となっているスマホネイティヴ世代。彼らにとって『NERVE』は共感度が高い作品だろう。 (文=長野辰次)
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『NERVE/ナーヴ 世界で一番危険なゲーム』 原作/ジーン・ライアン 監督/ヘンリー・ジュースト、アリエル・シュルマン 脚本/ジェシカ・シャーザー 音楽/ロブ・シモンセン 出演/エマ・ロバーツ、デイヴ・フランコ、ジュリエット・ルイス 配給/プレシディオ 1月6日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、TOHOシネマズ新宿ほか全国ロードショー (c)2016 LIONSGATE ENTERTAINMENT INC.ALL RIGHTS RESERVED. http://www.start-nerve.jp

Kalafina、ClariS、そしてざーさん……ソニーが発足した新レーベル「SACRA MUSIC」はアニメ&アニソン特化型レーベル!?

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「SACRA MUSIC」公式サイトより
 6日、ソニー・ミュージックレーベルズが、新たな音楽レーベル「SACRA MUSIC」(サクラミュージック)を4月より発足させると発表。所属するアーティストは今までソニー・ミュージックのほかレーベルに所属していた、Kalafina、ClariS、LiSA、EGOIST、佐香智久、花澤香菜、春奈るな、ELISA、GARNiDELiA、SawanoHiroyuki[nZk]、綾野ましろ、TrySail、PENGUIN RESEARCH、ツキクラの14組。  各紙の記事によると、「アニメタイアップを中心としたヒットの実績あるアーティストたちを集結させる」「グループ会社のアニプレックスによる海外戦略と連携し、海外でのイベント・ライブ開催、楽曲リリースなど世界規模での展開を視野に運営していくとしている」とのこと。  ソニー・ミュージックエンタテインメントグループ内には、映像作品の企画・製作、販売を行うアニプレックス、さらにそのアニプレックスの傘下にはアニメ制作会社A-1 Picturesがあることもあって、今までもソニー・ミュージックレーベルズグループ内の各レーベルのアーティストは積極的にアニメ作品とのタイアップを行ってきた。  それだけに何を今さら……とも感じられるが、所属するアーティストの名を眺めると、よりアニメとのタイアップ、アニソンに特化したレーベルになるのだろう。ネット上でも「AKBや嵐とかザイルよりは アニメのOP/EDになってるアニソンの方が世界に通用するわな、人気もあるし」「アニサマよりも面子が良いのでは」「すげーメンツ。勝ったなガハハ!」といった声があがるなど、割と歓迎ムードのようだ。  中には花澤香菜が所属するとあって、「ミューレとはどう違うの?」という声も。人気声優ユニット・スフィアが所属することで知られる「ミュージックレイン」もたしかにソニー・ミュージックエンタテインメント傘下の企業。だがミュージックレイン音楽出版社でもあるが、声優・俳優所属事務所でもある。花澤は声優としては大沢事務所に所属しているので、そこはきっちりと違うのだろう、多分。  また記事は「2017年5月27日・28日、さいたまスーパーアリーナにて開催予定のソニーミュージックグループ主催のライブイベント『SME MUSIC THEATER 2017』にも、『SACRA MUSIC』所属アーティストが多数出演することが決定している」と結ばれている。  2015年6月20、21日、数多くのアニメ作品の制作に携わり、多くのアニメソング歌手や声優が所属するキングレコードが初めて主催した大型アニソンフェス「KING SUPER LIVE 2015」がさいたまスーパーアリーナにて開催。2日間で合計5万4,000人もの来場者を集める大盛況になったのも印象に新しいが、「SACRA MUSIC」所属アーティストがこぞって参加すれば、かなりの盛り上がることだろう。アニメファン的にも楽しみなイベントとなることは間違いない。  なお「KING SUPER LIVE」は17年3月にも開催予定だ。アニメ、アニソン界に大きな影響を与えそうな2レーベルがどんなライブフェスを開催し、またどんな楽曲を世の中に放っていくのだろうか。そしてフェス開催となったら、ClariSはやっぱりまた覆面して登場するのか。諸々、注目が集まりそうだ。

【C91】列の崩壊が相次いだ企業ブース……次回は「出禁」扱いとなる企業も続出か?

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待機列の様子。
 今回もコミケ会場のあちこちに誕生した長大な待機列。寒さの中、朝も早くから多くの参加者は、目当ての同人誌やグッズを手に入れるべく、ひたすら我慢の時を強いられていた。  もはや、コミケにおいて人気サークルや企業ブースで待機列に並び、長い「待ち」の時間を強いられるのは必然である。とはいえ、今回の企業ブースでは多くの混乱が後を絶たなかった。  とりわけ、参加者から罵声も混じる不評をかっていたのは、次々と発生していた列形成の中止である。これは、長大な待機列の発生による混乱を避けるために、そもそも列を作って並ぶこと自体を中止するという行為。始発に乗って、勇んでやってはきたが、並んで待つどころか、そもそも並べないという現実に、ガックリと肩を落とす姿も見られた。  比較的スムーズに列を処理していた企業ブースに参加していた人物は、その様子を見て次のように語った。 「列形成の中止は、いわば企業ブースにだけ認められた特権です。でも、混乱を避けるためとはいえ、せっかくグッズを求めてやってきたファンに対する裏切り行為にほかなりません。絶対に、アレだけはやりたくないですね……」
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 さらには、巨大なブースを確保しながらも運営がまったく崩壊している企業もあった。  そのブースでは、横幅のあるブースの左側から行列を誘導してたのだが、買い物を終えた参加者が移動するであろう、ブースの右寄りのところでは、同時に無料配布を行っていたのである。当然、そこにも人は群がっていく。結果、買い物を終えた参加者も動くことはできず、列も進まなくなり完全に導線は崩壊していたのである。  その惨憺たる様子を見ていた周囲の企業ブースやスタッフからも「あそこは、次回はないな……」という声も飛んでいた。  こんな崩壊が起こった原因は列整理のスキルを持った人材の枯渇である。  前回から大幅にスペースが拡大した企業ブースであるが、参加する企業の数に対応できるだけの列整理のスキルを持った人間などいない。  とある企業ブースに参加していた人物は語る。 「開催の3日くらい前に、取引のある企業から列整理をやってくれないかと依頼を受けました。ウチの会社も企業ブースで参加しているので無理な話です。そもそもが、列整理のスキルがある人間の多くは準備会スタッフをやっているわけですし……元準備会スタッフなどのスキルのある人間は取り合いになっていますよ」  さらに、企業ブースには、こんな問題点も。 「隣近所の企業ブースが、どのような配置になっているのかは、当日来てみないとわかりません。ですので、導線の混乱には拍車がかかるんです」(ある準備会スタッフ)  各企業が、ここぞとばかりに利益を上げようと熱を入れる企業ブース。それは、破綻寸前の危うさの中で運営されているのである。 (文=昼間たかし)