「フェラで喜ばれたい!」の乙女心で実験した3つのアイテム、感想をレポするよ

こんにちは、大根蘭です。365日中365日、24時間中およそ8時間ほどエロいことを考えて生きている女でございます。

突然ですが、読者の皆さんはフェラチオって毎回しますか? 私は、フェラチオあってのセックスだ。という考えのため、毎度欠かさず! なのですが、「どうせフェラするなら、気持ちよくなってもらいたい」という乙女心により、いろいろなフェラにチャレンジしてみました。そのレポートをお届けします!

◎「刺激」を与えるためのアイテム「炭酸飲料」

 コーラでいこうか、いや待てしかし、コーラでは陰毛が脱色してしまう可能性もあるし(笑)、気付いたら彼の陰毛が茶髪になっているのは微妙だ。ということで、無色透明のサイダーをチョイス。炭酸のシュワシュワがなくなってしまうと意味がないので、口に含めて素早くGO!

 ……ですが、やはり液体。こぼれないように口をすぼめながらのフェラはなかなか難儀な技でございます。何度めかの挑戦でついに、こぼさずに炭酸の刺激をティンコにお届けすることに成功した! と思ったら、彼の反応は「イデッ!」。半勃起して敏感になっているティンコには刺激が強すぎる様子でした……。

 私はというと、口内のサイダーをこぼさぬように口をすぼめる事だけに集中しているため、舌を動かす余裕もない。それでもこぼれてしまう炭酸が、彼の陰毛の上で小さくシュワシュワ・・・・・・と息絶えていきます。一体何をやっているんだ?とにかく口をすぼめることに集中するあまり梅干と化した唇にエロさはないわ、そんな状態で笑いを堪えてるわで、罰ゲームをしている気にすらなってしまいました。

 ちなみに「イデッ!」と言われてからもそのままくわえ続けていたところ、炭酸の刺激は消え、「なんとなくぬるい液体にティンコが浸かっている状態」との感想をいただきました。ティンコに半身浴をさせただけだったということで終了。炭酸が抜けた炭酸水は、甘くて生ぬるい液体ってだけで飲み込むのも何だか……。炭酸ヘッドスパは気持ちいいですが、炭酸フェラはとにかくオススメしません。

◎「爽快感」を与えるためのアイテム「フ●スク」

 スースーさせると気持ちいいらしい。という情報のもと、やっぱりフ●スクでしょ。ただ食べ終わって、若干スースーした口内で・・・・・・なんて生ぬるいんじゃ! ってことで、10粒ほどダイナミックに口に放り込み、いざ出陣。

 結果・・・・・・噂のとおり、スースーして何だか気持ちいいようです。火照って汗ばんでいたところへの爽快感により、ティンコ大喜びか。そして、10粒のフ●スクがティンコに当たるのも新感覚で気持ちよさを感じるらしい。ただここで問題発生。大量に含んだフ●スクさん数名が、唇の隙間から脱出をし、彼のティンコやお腹あたりにペトッと落下。奴らを急いで口に戻すという行動が慌しい。

 何よりも口に残ったフ●スクをどこかで噛み砕かなければいけない。手を使っている間に高速噛み砕きをする事がなかなか・・・・・・疲れる。おまけに慌てて噛み砕いたフリスクが奥歯に詰まっているため、気になって……集中力に欠ける。高速噛み砕きが得意な方、奥歯に挟まったくらいで集中力欠けないし、っていう方は、是非!

◎「ローション感覚」を与えるためのアイテムは「ゼリー」

 口に含めてほんのり温かくなった果汁ゼリーは、ローションのようになるのではないか・・・・・・とのことで、自分好みのゼリーを選んでレッツチャンレンジ。

 結果・・・・・・これは相当気持ちよいとのこと!!!!!!狙い通り、ローションが絡まっている感覚に似ているらしいのです。こちらとしてはティンコ全体にゼリーをまとわりつけてやろう、という思いでしている作業が、相手にとっては、くまなく舐められ、包まれている感覚で、ゼリーの気持ちよさと舌の気持ちよさのダブル攻撃来たる、でダブル興奮的な。

 奉仕中の人間も、噛むことなく自然にトゥルンと飲み込めるので、苦痛がない。また、ゼリーなら口からこぼれ落ちたところで、滑稽な感じにはならない。ごく普通に吸い込んだり、舐め取ったりしているだけでも、これまたエロく映るようで喜ぶ。SEXで必要不可欠な“エロい音”という点でもペチャペチャ淫靡なミュージックを奏でるため、聴覚も満たしているのではないでしょうか。ただし、ゴロゴロ果実が入ったものは邪魔なのでNGでした。

ということで、堂々の第1位は、「ゼリー(果実なし)」。

 フェラしてあげたいけど、ティンコの匂いとか味とか何だか気になって、ちょっと苦手なんですよねぇ・・・・・・なんて人も、好きな味のゼリーで挑戦してみると意外と楽しくやれちゃうかもしれません。ティンコもゼリーも美味しく召し上がれ。

※おうちSEXの場合、なるべくベッドは汚したくないので、全てにおいて言えることはあまり口に含みすぎないように。そして、出来ればシーツの上にバスタオルを敷いておくとベター。

(大根蘭)

「フェラで喜ばれたい!」の乙女心で実験した3つのアイテム、感想をレポするよ

こんにちは、大根蘭です。365日中365日、24時間中およそ8時間ほどエロいことを考えて生きている女でございます。

突然ですが、読者の皆さんはフェラチオって毎回しますか? 私は、フェラチオあってのセックスだ。という考えのため、毎度欠かさず! なのですが、「どうせフェラするなら、気持ちよくなってもらいたい」という乙女心により、いろいろなフェラにチャレンジしてみました。そのレポートをお届けします!

◎「刺激」を与えるためのアイテム「炭酸飲料」

 コーラでいこうか、いや待てしかし、コーラでは陰毛が脱色してしまう可能性もあるし(笑)、気付いたら彼の陰毛が茶髪になっているのは微妙だ。ということで、無色透明のサイダーをチョイス。炭酸のシュワシュワがなくなってしまうと意味がないので、口に含めて素早くGO!

 ……ですが、やはり液体。こぼれないように口をすぼめながらのフェラはなかなか難儀な技でございます。何度めかの挑戦でついに、こぼさずに炭酸の刺激をティンコにお届けすることに成功した! と思ったら、彼の反応は「イデッ!」。半勃起して敏感になっているティンコには刺激が強すぎる様子でした……。

 私はというと、口内のサイダーをこぼさぬように口をすぼめる事だけに集中しているため、舌を動かす余裕もない。それでもこぼれてしまう炭酸が、彼の陰毛の上で小さくシュワシュワ・・・・・・と息絶えていきます。一体何をやっているんだ?とにかく口をすぼめることに集中するあまり梅干と化した唇にエロさはないわ、そんな状態で笑いを堪えてるわで、罰ゲームをしている気にすらなってしまいました。

 ちなみに「イデッ!」と言われてからもそのままくわえ続けていたところ、炭酸の刺激は消え、「なんとなくぬるい液体にティンコが浸かっている状態」との感想をいただきました。ティンコに半身浴をさせただけだったということで終了。炭酸が抜けた炭酸水は、甘くて生ぬるい液体ってだけで飲み込むのも何だか……。炭酸ヘッドスパは気持ちいいですが、炭酸フェラはとにかくオススメしません。

◎「爽快感」を与えるためのアイテム「フ●スク」

 スースーさせると気持ちいいらしい。という情報のもと、やっぱりフ●スクでしょ。ただ食べ終わって、若干スースーした口内で・・・・・・なんて生ぬるいんじゃ! ってことで、10粒ほどダイナミックに口に放り込み、いざ出陣。

 結果・・・・・・噂のとおり、スースーして何だか気持ちいいようです。火照って汗ばんでいたところへの爽快感により、ティンコ大喜びか。そして、10粒のフ●スクがティンコに当たるのも新感覚で気持ちよさを感じるらしい。ただここで問題発生。大量に含んだフ●スクさん数名が、唇の隙間から脱出をし、彼のティンコやお腹あたりにペトッと落下。奴らを急いで口に戻すという行動が慌しい。

 何よりも口に残ったフ●スクをどこかで噛み砕かなければいけない。手を使っている間に高速噛み砕きをする事がなかなか・・・・・・疲れる。おまけに慌てて噛み砕いたフリスクが奥歯に詰まっているため、気になって……集中力に欠ける。高速噛み砕きが得意な方、奥歯に挟まったくらいで集中力欠けないし、っていう方は、是非!

◎「ローション感覚」を与えるためのアイテムは「ゼリー」

 口に含めてほんのり温かくなった果汁ゼリーは、ローションのようになるのではないか・・・・・・とのことで、自分好みのゼリーを選んでレッツチャンレンジ。

 結果・・・・・・これは相当気持ちよいとのこと!!!!!!狙い通り、ローションが絡まっている感覚に似ているらしいのです。こちらとしてはティンコ全体にゼリーをまとわりつけてやろう、という思いでしている作業が、相手にとっては、くまなく舐められ、包まれている感覚で、ゼリーの気持ちよさと舌の気持ちよさのダブル攻撃来たる、でダブル興奮的な。

 奉仕中の人間も、噛むことなく自然にトゥルンと飲み込めるので、苦痛がない。また、ゼリーなら口からこぼれ落ちたところで、滑稽な感じにはならない。ごく普通に吸い込んだり、舐め取ったりしているだけでも、これまたエロく映るようで喜ぶ。SEXで必要不可欠な“エロい音”という点でもペチャペチャ淫靡なミュージックを奏でるため、聴覚も満たしているのではないでしょうか。ただし、ゴロゴロ果実が入ったものは邪魔なのでNGでした。

ということで、堂々の第1位は、「ゼリー(果実なし)」。

 フェラしてあげたいけど、ティンコの匂いとか味とか何だか気になって、ちょっと苦手なんですよねぇ・・・・・・なんて人も、好きな味のゼリーで挑戦してみると意外と楽しくやれちゃうかもしれません。ティンコもゼリーも美味しく召し上がれ。

※おうちSEXの場合、なるべくベッドは汚したくないので、全てにおいて言えることはあまり口に含みすぎないように。そして、出来ればシーツの上にバスタオルを敷いておくとベター。

(大根蘭)

非常に多い「妻妊娠中の夫の浮気」。許したい妻、どうすれば

 先日、小倉優子の夫で美容師の菊地勲氏が、馬越幸子の自宅へ通い不倫していたことが報じられた。小倉は第2子妊娠中の身。そういえば、今年2月に同じく「週刊文春」(文藝春秋)にてスクープされた宮崎謙介元衆院議員とグラドルの不倫も、妻である金子恵美議員の妊娠中におこなわれていた。

 妊娠中に夫が不倫。妻にとっては大ダメージである。つわりやホルモンバランスの変化が起こり肉体的にも精神的にも不安定。妊娠は病気ではないというが、ほぼ寝たきり状態になる妊婦もいる。体調は母子ともに良好でも、産まれてくる子どものために、お酒やタバコなどの嗜好品も断つほか、遠出の旅行や夜の外出を控える妊婦が大多数だろう。みずからの体に起こりつづける変化と日々向き合いながら過ごさざるを得ないのが妊娠生活である。それなのに夫は別の女とセックスをしていた……。不貞行為そのものに加え、親になる覚悟のなさ、子を産み育てることに関する意識の差をそこに感じ、妻は落胆、そして失望するのではないか。

 意外と、妻妊娠中の夫の浮気は多いようだ。小町で「妊娠中 不倫」とトピ検索すると619件、「妊娠中 浮気」に至っては1327件(2016年8月18日現在)。意外とっていうか、非常に多い。このすべてが妻トピ主による妊娠中の夫の浮気相談ではないだろうが、それにしてもこのトピ数の多さには驚かされる。今回、そんな“妻妊娠中の夫浮気”トピから厳選した2つを紹介したい。

「妊娠中に旦那の浮気発覚!そして旦那がうつに…」

 トピ主は32歳女性。夫は48歳。交際期間9年、結婚3年目の夫婦で、不妊治療の末に妊娠した。トピ立て時、トピ主は妊娠8カ月。待望の妊娠でトピ主は喜んだが、夫の反応がイマイチだったことに違和感を覚えたことが全ての始まりだった。妊娠判明から1カ月後に夫から「離婚したいと思っている」と告げられたのである。

 頭が真っ白になりながらも、夫の行動に怪しい点があったので調べたところ、20代女性と浮気をしていることが判明した。トピ主は弁護士に相談、夫とも話し合い、夫と相手女性は別れる方向で交渉が進んでいる。夫はトピ主に謝罪し「これからは行動や態度で償っていきたい」と言ったのだが、それでもまだ、なんだか夫の様子がおかしい。またトピ主に対して「離婚したい」と言ってくるようになったのだ。

 それだけではなく、急にトピ主の前で「俺が全部悪いんだ~!」と泣き出したり、「不妊治療に反対だった、子供も欲しくなかった」と、トピ主の傷つくことを言ったりもするように。さすがにおかしいと思ったトピ主は夫を心療内科に連れて行ったところ、中~重度のうつだろうと診断された。

「ただでさえ、妊娠中の旦那の浮気で凹んでいたのに、うつまで発覚して頭がパンクしそうです。旦那の浮気やうつを乗り越えた方、凹んでいる私に前向きな言葉をお願いします!」

 という相談だ。トピ主から見れば、心穏やかに過ごしたい妊娠中に夫に浮気されただけでなく精神のバランスも崩され(しかも夫自身の浮気のせいで)いいかげんにしてくれ案件であろう。コメントは概ねトピ主に同情的だ。

「あなたは出産と育児、それに旦那まで看病もされるのでしょうか?」

「この場合、ご主人と浮気相手から慰謝料取り、財産分与、養育費を確実にして離婚した方が一緒に暮らすより精神的に楽だと思います。もうご主人に暮らす気がないんだし、何より生まれてくるお子さんのためにもね。この人の事は、見限るしかないと思います」

「48歳で20代女性と不倫…。若い子好きで浮気を繰り返しそうです」

「父親としての役目を果たさない浮気男は捨てて子供優先にします。もうこれだけ詰んでいる状態なら、優先順位をきっちりと決めて、最優先のものを最低限守り切ることに徹するしかありません」

 辛辣な言葉が並びまくる小町のコメントはときに痛快である。トピ主もこれらのレスを参考に行動に移した。まず自分の両親へは夫がうつになったことを告白し、出産時のサポートの約束を取り付けた。一方夫の両親へは、夫のうつ病とその原因である浮気についても伝え、夫の両親から「本当に申し訳ない。離婚はしないで欲しい。いざという時(旦那が働けなくなった時)は経済的にサポートしていく」と言質を取った。出産時のサポートや産後の経済的サポートが見込める現段階では、お腹の子を最優先に離婚は考えず過ごすことを決めたというトピ主。さらに、トピ主自身も心療内科を予約したという。素早く完璧。ただ、乳児の育児に追われながら夫のサポートは相当大変だと思う。2015年9月のトピであるため、現在はどうなっているのか気になるところである。

「妊娠中の浮気、夫をどう許すか」

 こちらは産後数カ月の時期に立てられたトピのようだ。トピ主(20代前半・女性)は結婚3年目。妊娠判明後、夫の部署異動による転勤が決まり、夫婦で引っ越した。夫は部署異動にストレスを感じており、トピ主も妊娠後期の突然の引っ越しや転院で余裕がなかったようだ。そんな日々のためか、切迫早産で約2週間入院した。退院後、夫の様子がおかしいと感じ、携帯を盗み見たところ、夫は転勤前の職場の同僚(既婚、トピ主と面識あり)と肉体関係を持っていたことが分かった。

 すぐに女を呼び出して謝罪してもらい、二度と連絡をとらないという約束を取り付けたのだが、話し合いの翌朝にトピ主は出血し、再び切迫早産となり6週間入院。トピ主が許せないことは以下だ。

・相手の女はトピ主夫婦の結婚式にも来ており、トピ主が妊娠し入院中であることを知っていた

・女は浮気した前月に結婚式をあげたばかり(新婚)

・浮気した日はトピ主が入院先の病院で処置によりお腹に強い張りが起こり、そのまま出産になるかもしれないという状態で、そのことを事前に夫に伝えていた。にも関わらず夫は終業後5時間も連絡が取れなかった(病院の近くのホテルで浮気していた)

・浮気したのは結婚記念日の二日前。夫は結婚記念日に「手紙がほしい」と言ったトピ主に手紙を書き忘れた

・トピ主が夫に書いたメールを、浮気相手のメールを受信するために全て削除していた。保護もなし

 夫は浮気判明後、夫婦関係を修復するために変わろうと努力しているらしい。夫曰く「浮気をしたのは一生のあやまち。自分が愛しているのは(トピ主)だけ。本当に後悔している」。しかしそう言われてもトピ主は、その後も夫の浮気を思い出し、夫にきつい皮肉や、怒りをぶつけてしまっている状態なのだという。

 さらに夫は、二度と嘘をつかないと約束したのに、嘘を今もつく。「禁煙したはずなのに、出先で吸って、吸っていないと嘘をつく」ことなどをトピ主は挙げる。しかしトピ主とて離婚を望んでいるわけではないし、まして間もなく夫婦の赤ちゃんが誕生するのだから、夫を許したい。どう許せばいいかという相談だ。

 入院中という浮気のタイミングにも腹が立つし、相手の女性も新婚で、しかもトピ主の入院を知っていたということにも、確かに腹が立つ。タバコのウソは『臭いで分かる』とトピ主は言うが、もういまは浮気されて夫のすべてを許せないということなのか。気の毒な話だが、コメントはビックリするような論法でトピ主を責めるものもあった。

「まあ、他人の携帯を盗み見るようなことをするトピ主ですからバチが当たったということでしょう。それに、妊娠中ということで、ホルモンとか訳の分からない理屈でご主人を蔑ろにしていたのではないですか?妻の妊娠中の夫の浮気は原因が妻の態度にあることが多いです」

 まるで浮気相手からのレスかと思うような内容だが、こう考える輩もいるのだとなかなか興味深い。ちなみに小町ではこのトピに限らず、夫に浮気をされたが許すにはどうしたらいいか、という相談はけっこうある。それに対してこんなコメントがあった。

「許さなくていいと思います。『絶対に許せない』と思っているのに、許そうとするから苦しくなるんだと思います。今は許せない自分を許す。だって仕方ないよ。許せないんだもん。許せはしないけど、旦那さんに当たり散らすのを減らそうとは努力する」

 トピ主はなんだかんだでこの夫のことが好きなんだそうである。夫が好きなら離婚に踏み切れないだろう。だが好きだからこそ許せないという気持ちが起こり、夫への当たりも従来よりキツくなり、結果さらに夫の気持ちは離れていくのか……。個人的には、夫婦の人生は平坦ではなく、山あり谷ありで、とても顔も見たくないという時期もあるのだから、そのときだけ別々に暮らすという選択があっても良いのではないかと感じる。夫婦は一緒に暮らすべきものである、という固定観念が夫婦をさらに苦しめているように思える。

 トピ主は「やっぱりどんな理由があろうと、浮気はしてはいけないと思いました。夫は浮気の原因を『仕事のストレス』相手に対しては「愚痴を言う相手で好意はない」と言います。仕事でストレスのある人はみんな浮気するのか? 愚痴を言うだけの相手となぜ肉体関係を持つ必要があるのか? 私は、そんなことはないと思います。夫を許し、平和な家庭を築きたいのに、これらのことを考えると許せない気持ちになるのです」とレスを綴る。

「相手の女を訴える準備はできています。でも、こちらが離婚していない状況では、相手の旦那さんからうちの主人が訴えられて慰謝料相殺、最悪揉めて職場にバレたらクビの可能性もあり(前職場内W不倫)訴えるのは離婚確定してからだなと思っています。できれば再構築したいです。子供のためにも」

 最後のトピ主レスは、「こういう夫にはどう接していけばいいのかつらすぎて眠れません。ああ、また明日(今日)も育児の一日が始まります…」という文で終わっている。このトピは11年4月のものなので、5年が経過したこの夏、トピ主の苦悩が解消していることを祈るしかない。

(ブログウォッチャー京子)

リスクの伴う「裸やセックス中の写真or動画」を、なぜ撮ってしまうのか

 高画質スマホカメラの普及により、身近なプレイとなった“ハメ撮り”。AV作品では大昔から定番シチュとして多用されていますが、あくまでそれはフィクションの世界でした。しかし、リベンジポルノの被害者数は増加しており、その9割は女性です。なぜ、リスクがあるとわかっていながら、写真や動画を撮影するのか……気になる。

 ということで、先週から募っていた「裸やセックス中の写真or動画を撮ったことはありますか?」調査。今回もたくさんのご意見をいただきました。誠にありがとうございます! 開票してみましょう。

 まず「裸やセックス中の写真or動画を撮ったことがある」割合を見ていきましょう。

・ある61.9%
・ない38.1%

 なんと、6割以上の方が「ある」と回答。リベンジポルノ防止法も成立するわけですね。誰と? 何で? 後悔してる? その心境は本人たちにしかわかりません。では、詳細を発表していきます。

◎「胸に夢中な彼が可愛かったので、つい」

 早速「誰と、なぜ撮ることになったのか」について。

・彼氏54.3%
・セフレ19.4%
・不倫相手16.4%
・夫8.6%
・行きずりの人1.3%

 多くの人が「彼氏」とは撮るけど「夫」になると撮らなくなって、でも「不倫相手」とは撮るんですね。その心理とは、一体……。詳細を見てみましょう。

【彼氏】
・私が撮りたくなってカメラを持って彼氏を撮った。

・昔の彼氏と。どうしてもと言われて。隠し撮りもされたみたい。

・長く付き合っていたのでマンネリ解消のため好奇心で撮影した。

・元恋人たち、ほぼ全員と。私自身の性的嗜好から。

・無音カメラで撮りました。胸に夢中な彼が可愛かったので、つい。

・付き合った人とは殆どハメ撮りしますね。普通に携帯持ち出せば、あ、そうかみたいな。

・彼氏の浮気の末の乗換によって別れることになって、最後の最後に会いに来た時に、事後に裸のまま寝ている彼の写真を撮った。乗換先の女性にいつか送ってやるためと、彼が私が裸で寝ている写真を撮ってたことがあったので、こちらも1枚くらい持っていないと危険だと思ったから。

【セフレ】
・同級生でもあるセフレと、最中に気付いたら何枚も撮影されてました!

・行為中撮りたいと言われ、断ったが強引に。

・雰囲気。

・写真を撮られるのが好きだから。でも彼氏には言えないから、セフレにお願いする。

・隠し撮り系のAVを一緒に見てたら流れで撮ることに。

・10代の頃に何度か。後腐れない関係だからこそ撮れた。

・4P中に遊び半分で撮影した。

【不倫相手】
・最初は相手から「下着の写メをちょうだい」と言われた。それから「胸の写メをちょうだい」、そして「足を広げた下着ナシの写メを送って」と。どれも最初は断ったんだけど、ムッとされたんで嫌われたくなくて送った。

・流行ってたから。

・W不倫で好きな時に会えるわけじゃないし、お互い家庭があるから、この先も一緒になれることはない関係とわかっていても、相手の配属者には少なからず嫉妬はあり、「あんたの知らない姿だ!」って感じで。完全に自己満足。

・お願いされて断れなかった。

・「会えない時は写真を見て抜く」と言われて、奥さんに勝ったと思えたから。

【夫】
・夫と、スワッピングの相手のカップルさんたちと。夫の希望でスワッピングを始めて、今では二人の趣味になってる。夫が個人的に見て楽しんだりスワッピングサイトに載せたりするために撮り始めた。相手のカップルさんたちとお互いに撮ってあげることもあり。

・現在の旦那とラブホ、もしくは自宅で、今の仕草、姿が気に入ったから残したいと言われて撮った。

・旦那の趣味。

【行きずりの人】
・抵抗したら面倒くさそうなので仕方なく。撮影したもの見せられても、別に綺麗でもないしかえって興ざめした。

・気づいた時には勝手に撮られていた。

 なるほど。ニュース等では、「男性に勝手に撮られた」「自撮りした」というパターンをよく目にしますが、「女性が男性を撮る」こともありがちなパターンなんですね。

◎「後で見返すと『エロいことしてるなぁ…』とまた興奮

 続いては「撮影時の心境について」。

・楽しかった/興奮した64.3%
・可もなく不可もなく26.1%
・嫌だった9.6%

【良かった】
・「撮りたいほどなんだな」と興奮しました。

・嬉しかった。自分をオナネタにしてくれると思うと超興奮した。

・美しくて良い光景だから、形に残しておきたかった。

・昔は“リベンジポルノ”という言葉もなかったから何も考えなかったし、楽しかった記憶がある。

・自分の携帯電話のカメラで撮影したのですが、後で見返すと「エロいことしてるなぁ……」とまた興奮。

・若い時の写真は撮っておきたかったから、とても嬉しかった。

・いつも以上にお互いエロい気分になった。

・恥ずかしいけど、刺激になる。自分もキレイになるような気がする。

・恥ずかしかったけど、嬉しかった。

・最初は相手の旦那に対する優越感。途中からは撮りながらすることに興奮してる二人がいて、いろんなシチュエーションで楽しみましたよ。

・「やっぱりこの人の身体が好きだなぁ」と思いました。

・はじめは誰かに見られたら嫌で、拒否していましたが、すぐに削除するってことで撮りました。撮られてると思うと恥ずかしさと同時に、いやらしくて興奮しました。

【可もなく不可もなく】
・まあそういうのもアリかな、後で見たりしたいんだろうなあと。

・とくになんともない。でもセフレのほうが興奮しだした。

・パートナーのことは信頼しているので疑いませんが、ホテルなどでエッチをするときはかなり警戒します。 パートナーも理解してくれていて、「電気消す?(カメラがあった時に映らないように)」と言ってくれます。

・高揚感と、「データは自分管理だな」という冷静な気持ちの両方。

・ばれたら「消せ」って言われるだろうな~くらいです。

・意外と冷静。

・記録です。

・私は美人でもないのに、こんなんで喜んで馬鹿らしいと思った。自分の個人情報は携帯のメアドだけだったので、ヤリ逃げすれば大丈夫と考えてた。

・恥ずかしかった。彼は、写真を撮るというアブノーマルな行為自体を楽しんでいました。また、その提案を受け入れるM体質の私を見て、ドS心を満足させていたようです。

・嫌だったけど、それをこちらに見せてきたりはしないのでまぁいいかなーと。

・「彼氏だから、他の人とエッチするよりはマシか……」としょうがなくという気持ちでした。特に興奮するとかはなかったです。

【嫌だった】
・恥ずかしいし、撮るのも難しいしどうしたらいいか分からなくて困った。ただ、嫌われたくなかった。

・はじめは恥ずかしかった。 後で写真を見て、自分の体型や肌の汚さにちょっと自己嫌悪でした。

・元カノとの行為中の動画を見せられたこともあったので、怖かった。別れる際も仕事上のことで脅迫されたりと揉めました。さらに、相手はポークビッツちんこなことを気にしていたりとコンプレックスが強く、別れる時にも揉めやすいだろな……と思って。実際に別れる時、相手が優位に立つ要素を与えてしまった、と大後悔。何年か後に会った際、「別れた後も見返している」「データは残っている」と言われ不快でした。

・大して興奮しないし集中できないので、「自分には合わない」と思った。

・初めは軽い嫌悪感。時間が経つにつれてやばいと気付いた。

 一旦、後のことは置いといて……やっぱり、撮る/撮られることに興奮する人って多いんですね。しかし、「嫌われたくない」から応じたり、「嫌悪感」を抱きながら撮影するには、リスクが多きすぎるプレイではないでしょうか。撮影を楽しむにしても「『データは自分管理だな』という冷静な気持ち」をお忘れなく!!!

◎「今でもたまにお世話になってます」

 最後に「撮ったことに対して、今はどう思ってるのか」についてです。

・後悔していない75.1%
・特に何も20.3%
・後悔している4.6%

【後悔していない】
・相手はもしその写メを家族や他の人に見られたら大変なので自分で見たら消去してると言っているのでそれを信じてます。

・別れた後もリベンジポルノをするような別れ方にはならなかったので良かった。

・撮ってよかったと思っている。

・今は自分でも時々見ては思い出して楽しんでいます。

・また撮って欲しい。

・満足している。

・若かったのかなと。自分の手元にデータがあったので後悔も心配もありません。

・顔は撮っらないようにお願いしたから、問題はないと思ってる。撮り終わった後は自分でも確認した。

・見飽きたら消します。

・写真は必ずその場で消去してました。その時だけのおふざけだったので、ちょっとしたいい思い出です。いまだに「あの頃、写真を撮って恥ずかしかったね」と振り返ることがあります。だから、リベンジポルノなんて考えられません。お互い結構いい年齢の大人だからでしょうか。

・撮ってよかった。今は別れちゃったけどたまに見てお世話になってます(笑)。

【何とも思っていない】
・その時の気分だったから何とも思ってません。

・動画は目の前で削除していたので。

・そこまで深く考えていない。ただの思い出。

・何事も経験。

【後悔している】
・別れたので画像を消して欲しい。

・気持ち悪いので二度としないです。

・別れた際消したそうですが、それが果たして本当なのか……不安でしかない。

・ニュースを見るたびに震える。

 「後悔していない」と答えた方の多くは「データを他者に委ねていない」そうです。繰り返しになりますが、これこそ“裸やセックス中の姿を撮影”する重要ポイントなのでしょう。

 過半数の方が「撮った経験がある」と答え、「楽しかった/興奮した」し「後悔もしていない」という結果となった本調査。もし、「私も後で彼氏にお願いしてみよ~☆」なんてモンモンとしている方がいらっしゃいましたら、すべての意見を熟読してからご提案してくださいませ。少数派とはいえ、「嫌だった」り「後悔している」人もいる上に、あくまで“ハイリスク・ノーリターン”なプレイなのですから。だからAVというファンタジー作品にて描かれているのですから。

肉体派雑誌『ターザン』のセックス特集に、「愛の押し売り」は見られない

 セックスには「事前に知っておきたいこと」と、「実際に体験しながら学ぶこと」があります。でも実際の私たちは、「事前に知っておきたいこと」についてとてもあやふやな知識しか持っていなかったり、AV由来の間違った知識だったりします。

 たとえば私たちは、「子宮」や「膣」について習う機会はありますが、外性器についてはその機会がほとんどありません。おかげで自分の外性器を見たことも触ったこともない、つまりは何も知らないも同然という女性は、思いのほか多いです。バージンじゃなくて、すでに性経験のある女性でも、自分の性器をアンタッチャブルなものにしがち。そんなところをいきなり男性に見られ、触られ、人によってはかなりの痛みをともないながら受け入れるって……怖い!! かくいう私も処女のときは見ざる触らざる状態でした。そんな丸腰の状態で、よくロストバージンなんてビッグイベントをやってのけたものです。性器については最低限「事前に知っておきたいこと」だなぁと、いまさらながら思うわけです。

 さて話は変わり、8月の雑誌界は性に関する特集が花火のごとくあちこちから打ち上がっています。webマガジンでも、日経DUALで「男の子の性教育、女の子の性教育特集」が、クーリエ・ジャポンで「特集:世界『性革命』報告」が特集されていました。紙の雑誌における代表格はもちろん、『an・an』。そして私が昨年からにわかに注目している『GLITTE』の「LOVE and SEX」も入手しています(これは来週、お伝えする予定です)。日本人はセックスしなくなっているといいますが、夏=セックス! というイメージはいまだ強固なのですね。

◎セックスをするメリットって?

 そして、カラダ作りをしている自分が大好き!系な人たちの愛読誌『Tarzan』最新号も「性〈SEX〉学」と銘打って総力特集しています。『an・an』と同じ出版社から発売されている雑誌ですが、こちらは「自分史上最高のセックス~」「愛されるセックス~」的ふわっとしたイメージは求められていません。理屈と理論と実証とでカラダのことを徹底的に知り、そのうえで実践したい! というリアリストたちのための雑誌は、セックスをどう切り取るか?

 最初に結論をいいますと、同誌では「事前に知っておきたいこと」とザクザク出会えます。

 いえ、ツッコミどころも多々あるんですよ。たとえば、「すればするほどモテる!? モテ・スパイラルの謎を追え!」という漫画仕立てのページ。ここでは、『an・an』よろしく「セックスをするときれいになる」が議題にあがっています。「セックスする → 女性ホルモンが増える → きれいになる」は華麗に否定されましたが、それでも女性ドクターが「きれいになるセックスはある」と主張。そのためには、「愛する人と行うのが絶対条件。でないとオキシトシンもオーガズムも得られません」ってさ~~~~~。

 私、力が抜けてしまいました。マガジンハウスはどうしても、愛とセックスとは不可分のものと考えているようです。愛がないセックスでもオーガズムはあります(キッパリ)。愛と女性美とセックスをひとつの箱に詰め合わせて押し売りする、これはマガジンハウスのお家芸なのでしょうか?

 先週のコラムで私は「男性向けメディアで『セックスでかっこよくなる』というフレーズを見たことがありません」と書きましたが、なんと! ここで出会ってしまいました。断言は避けていますが、「セックスする → 男性ホルモンが分泌される → モテる!!」と匂わせています。ここでは「セックスするメリット」に光があたっていますが……メリット、必要ですか? セックスして気持ちよかった、パートナーといい時間を過ごせた、場合によっては子どもができた、それだけでいいじゃないですか。「セックスすると女はきれいになるんだって!」「男もモテるようになるらしい!」「やっぱセックスっていいよね~」って、どんだけの人の共感を得られるの? 心から疑問です。

 上記のお家芸以外にも大なり小なりのツッコミどころはあります。が、おおむねはセックスについて「事前に知っておきたいこと」がたくさん詰まっています。たとえば、男女における性反応の違いや、そのときにカラダで起こっている変化。男性の海綿体が平常時と勃起時でどう違うか、または、女性の愛液はどこから出てくるかなどが詳細に図解されています。そんなの知らなくたってセックスできるよ、と思われるかもしれません。たしかにそうでしょう。でも、「正しく刺激すれば、正しい反応が得られる」と知っておくことは、非常に重要です。

◎都合よく愛を持ち出す人たちへ

 女性のカラダがまだ興奮気にも入っていないのにぐいぐい強引な愛撫しても、心身がついていかない……男性だけでなく、女性にも必要な知識です。身体のメカニズムを知らないがゆえの、間違った愛撫では気持ちよくなれないということが、世の中の男女に常識レベルで浸透してほしい。

 というのも、こういうときにかぎって「愛していれば、どんな愛撫でも気持ちよくなれるはず」と、都合よく愛を持ち出す輩がいるからです。だから私は愛とセックスを切り離して考えたいし、同誌のように淡々とメカニズムを伝えてくれる記事に安心するのです。悩み相談のページでも、回答者が“カップル間のコミュニケーション”に言及することはあっても、“愛”を持ち出すことはありませんでした。愛という実態のないものがセックスにおいて具体的に役立つことって、実際はあまりないのではないでしょうか。

「セックスにまつわるびっくり世界珍記録」「読む秘宝館! 歴史と記録で知るセックス古今東西」「これぞ生命の神秘! 動物のセックス、8つの深イイ話」など、性に関する雑学もたっぷり。私たちの性生活にすぐに還元されることはなくとも、単純に面白いトリビアの連続で、特集を最後まで興味深く読めました。セックストークのネタとしても打ってつけですしね! シモネタではなく教養に裏打ちされたセックストーク、楽しいじゃないですか。そのヒントをじゃんじゃん提供してくれる『Tarzan』、とてもお得感がある1冊でした。

■ 桃子
オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

あっさりセックスで女児誕生!? 「男女産み分け」法に妊活商法の闇を見る

 妊活という言葉がすっかり定着している中で、冷えとり健康法や骨盤矯正、水素水など根拠もデータもない物件が活性化中ですが、さらに一歩深いところを眺めてみると〈産み分け〉という有名物件に出くわします。

 着床した受精卵が、男の子になるか女の子になるか。本来は神のみぞ知る世界でありますが、それをコントロールして親が希望する性別にしようという試みです。子どもの性別は2種ある男性の精子のどちらが卵子と受精するかによって決まるしくみになっていて、X精子とドッキングすれば女の子、Y精子なら男の子となります。その2種の精子はそれぞれ活動的になる条件や寿命が異なるため、そこを利用して希望する精子を卵子に送り届けようというわけです。

 こちらの記事でも宋美玄医師が語っているように、もちろんそんなことは不可能です。記事内で指摘されていますが、産み分けが叶うのなら、男子継承者が必要なロイヤルファミリーや梨園、働き手として男の子が欲しいけど国の決まりで1人しか産めなかった中国がとっくにやっているっつーの! あ、もちろん〈極秘情報だから出回らない〉とか〈倫理上やらないだけで実はできる〉等のお説は、遠慮させていただきますね。産み分け指導で超有名な某クリニックも、HPに〈産み分け指導やってまっせ〉という旨を一切記載していませんし、〈実はできない〉というご自覚をお持ちなんじゃないかと、にらんでいます。

 では絶対に絶対に不可能なのかと言われればそんなことはなく、上の記事にもありますが、体外受精後に受精卵の染色体を調べ希望する性別のものを子宮に戻すという方法があります。これは現在日本で禁止されていて、海外の一部の国で行われているもの。しかしこの医療行為は基本的に、重篤な遺伝性の病気を回避するために行われるものであることも、頭に入れておきましょう。

 精子を遠心分離器にかける〈パーコール法〉は日本でも可能な産み分け法ですが、こちらは日本産科婦人科学会によって科学的根拠ナシと発表されているので、これをやっているクリニックって激しく信頼できなそう。

◎巷のアヤシイ産み分け法

 ネット上では〈男性が水素サプリでアルカリ体質になると、男の子ができやすくなる(そもそもアルカリ体質ってなんでしょ)〉だの、〈女の子が欲しければ、男性が電磁波を浴びる(男の子になるY精子が破壊されるんですと)〉だの、妙なお説が出てきますが、まずは産み分け指導で有名な杉山力一医師の『女の子・男の子 生み分けBOOK―女の子が欲しい! 男の子が欲しい! の願いに応えます』(日本文芸社)から、基本となるお説をみてみましょう(産み分け指導はこれに統一されているわけではなく、それぞれの医師が自身の経験や知識から独自の方法を行っているようですが、これが最もポピュラー)。

■男の子が欲しい場合は?
排卵日ドンピシャに、女性が深くオーガズムを感じられるような〈濃厚かつ、挿入の深い体位でのセックス〉を行う。オーガズムを感じると膣からの分泌液によって膣内がアルカリ性に傾き、Y精子が活動しやすい環境になるからである。さらに女性が杉山医師おすすめの「リンカル」というカルシウム剤を服用していると、成功率アップ‼ 同書には「リンカルを飲んだ妊婦から生まれたのは全員男の子だった」とまで書いちゃってるけど、消費者庁から怒られたりしないの? これ。

■女の子が欲しい場合は?
排卵日2日前に、浅く挿入して即行終わらせる「あっさりセックス」を行う。膣内が酸性に保たれるので、寿命が短くかつ酸性の中では活動しにくいY精子だけが、卵子が出てくるまでにいなくなる。そしてそれぞれの環境を後押しするために、膣内のphをコントロールするための潤滑ゼリーが販売されている。

 以上が、基本的な考え方です。

 同書によると、産み分けを希望する人の圧倒的多数が女の子を望んでいるとのことで、となるとあっさりセックスが必須。ゼリーを仕込んで即射精というスタイルに不満を覚える夫が多いとのことで、そりゃそうだ~と大笑いです。

◎産み分けにこだわって、遠回りの妊活に

 さらに同書は産み分けに重要な排卵日を自分でチェックしようねというスタンスで、排卵痛や基礎体温表、おりものの粘度変化によって特定する方法を紹介しています。「生理が順調な方であれば、総合的に判断すれば80%の確率で排卵日を判断できる」とありますが、それって実際はかなりの特殊能力だと思うのですが。一般的な体外受精でも採卵のため排卵日を特定する必要が出てきますが、そちらは血液中のホルモン値などで測定されます。

 ところが産み分け班は、それらの方法を「どうしても正確な排卵日を知りたい場合は~」と、最終手段かのような雰囲気で紹介。産み分けに必要と謳われるサプリやゼリーはそこそこ高価ですし、そもそも狙った日以外は絶対に避妊することが条件ですので、産み分け法は妊娠そのもののチャンスが激減するのも特徴です。良心的な医師なら、少しでも時短を目指すんじゃないのですか? これってやっぱり、ただの商売?

 結局のところ、何をしても希望の性別が生まれる確率は50%、とそこそこ高確率ですし、もし希望がかなわなくても、生まれてしまえばそれなりに嬉しく忙しく、「どうしてくれるんだ!」なんて騒ぎにはまずならなそう(継承や文化の問題があるお国は一大事でしょうが)。

〈産み分けは根拠なし〉と指摘されているにもかかわらず、助産院や病院で未だ指導が行われているのは、妊娠出産の心理につけこんだ、罪深い商売なんじゃないでしょうか。

 ネット上の怪しげな商品では、「このお守りで恋人ができてたからくじにもあたって人生ウハウハ!」的なノリで「病院に行かなくても女の子ができた 奇跡の女の子産み分け術」というテキスト、ゼリー、音声ファイル(何が聴こえるんだろ)のセットが15,800円で販売されておりました。「成功率99.3%」ですって。ありえない~。

 一方スピリチュアル界の皆様は、この物件を〈性別を選ぶのは親のエゴであり、男か女かは子どもの魂が決めている〉と考えるよう。そして、杉山流の一見科学風な産み分け術と、スピ的な解釈をちゃっかり両方いただいちゃってるのが、胎内記憶の池川明医師! この夏、貞子と伽椰子がまさかの合体でえらい化け物になってしまったように、手におえない物件に育たないことを願います(願わなくても確実に育ちませんが)。

(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)

あっさりセックスで女児誕生!? 「男女産み分け」法に妊活商法の闇を見る

 妊活という言葉がすっかり定着している中で、冷えとり健康法や骨盤矯正、水素水など根拠もデータもない物件が活性化中ですが、さらに一歩深いところを眺めてみると〈産み分け〉という有名物件に出くわします。

 着床した受精卵が、男の子になるか女の子になるか。本来は神のみぞ知る世界でありますが、それをコントロールして親が希望する性別にしようという試みです。子どもの性別は2種ある男性の精子のどちらが卵子と受精するかによって決まるしくみになっていて、X精子とドッキングすれば女の子、Y精子なら男の子となります。その2種の精子はそれぞれ活動的になる条件や寿命が異なるため、そこを利用して希望する精子を卵子に送り届けようというわけです。

 こちらの記事でも宋美玄医師が語っているように、もちろんそんなことは不可能です。記事内で指摘されていますが、産み分けが叶うのなら、男子継承者が必要なロイヤルファミリーや梨園、働き手として男の子が欲しいけど国の決まりで1人しか産めなかった中国がとっくにやっているっつーの! あ、もちろん〈極秘情報だから出回らない〉とか〈倫理上やらないだけで実はできる〉等のお説は、遠慮させていただきますね。産み分け指導で超有名な某クリニックも、HPに〈産み分け指導やってまっせ〉という旨を一切記載していませんし、〈実はできない〉というご自覚をお持ちなんじゃないかと、にらんでいます。

 では絶対に絶対に不可能なのかと言われればそんなことはなく、上の記事にもありますが、体外受精後に受精卵の染色体を調べ希望する性別のものを子宮に戻すという方法があります。これは現在日本で禁止されていて、海外の一部の国で行われているもの。しかしこの医療行為は基本的に、重篤な遺伝性の病気を回避するために行われるものであることも、頭に入れておきましょう。

 精子を遠心分離器にかける〈パーコール法〉は日本でも可能な産み分け法ですが、こちらは日本産科婦人科学会によって科学的根拠ナシと発表されているので、これをやっているクリニックって激しく信頼できなそう。

◎巷のアヤシイ産み分け法

 ネット上では〈男性が水素サプリでアルカリ体質になると、男の子ができやすくなる(そもそもアルカリ体質ってなんでしょ)〉だの、〈女の子が欲しければ、男性が電磁波を浴びる(男の子になるY精子が破壊されるんですと)〉だの、妙なお説が出てきますが、まずは産み分け指導で有名な杉山力一医師の『女の子・男の子 生み分けBOOK―女の子が欲しい! 男の子が欲しい! の願いに応えます』(日本文芸社)から、基本となるお説をみてみましょう(産み分け指導はこれに統一されているわけではなく、それぞれの医師が自身の経験や知識から独自の方法を行っているようですが、これが最もポピュラー)。

■男の子が欲しい場合は?
排卵日ドンピシャに、女性が深くオーガズムを感じられるような〈濃厚かつ、挿入の深い体位でのセックス〉を行う。オーガズムを感じると膣からの分泌液によって膣内がアルカリ性に傾き、Y精子が活動しやすい環境になるからである。さらに女性が杉山医師おすすめの「リンカル」というカルシウム剤を服用していると、成功率アップ‼ 同書には「リンカルを飲んだ妊婦から生まれたのは全員男の子だった」とまで書いちゃってるけど、消費者庁から怒られたりしないの? これ。

■女の子が欲しい場合は?
排卵日2日前に、浅く挿入して即行終わらせる「あっさりセックス」を行う。膣内が酸性に保たれるので、寿命が短くかつ酸性の中では活動しにくいY精子だけが、卵子が出てくるまでにいなくなる。そしてそれぞれの環境を後押しするために、膣内のphをコントロールするための潤滑ゼリーが販売されている。

 以上が、基本的な考え方です。

 同書によると、産み分けを希望する人の圧倒的多数が女の子を望んでいるとのことで、となるとあっさりセックスが必須。ゼリーを仕込んで即射精というスタイルに不満を覚える夫が多いとのことで、そりゃそうだ~と大笑いです。

◎産み分けにこだわって、遠回りの妊活に

 さらに同書は産み分けに重要な排卵日を自分でチェックしようねというスタンスで、排卵痛や基礎体温表、おりものの粘度変化によって特定する方法を紹介しています。「生理が順調な方であれば、総合的に判断すれば80%の確率で排卵日を判断できる」とありますが、それって実際はかなりの特殊能力だと思うのですが。一般的な体外受精でも採卵のため排卵日を特定する必要が出てきますが、そちらは血液中のホルモン値などで測定されます。

 ところが産み分け班は、それらの方法を「どうしても正確な排卵日を知りたい場合は~」と、最終手段かのような雰囲気で紹介。産み分けに必要と謳われるサプリやゼリーはそこそこ高価ですし、そもそも狙った日以外は絶対に避妊することが条件ですので、産み分け法は妊娠そのもののチャンスが激減するのも特徴です。良心的な医師なら、少しでも時短を目指すんじゃないのですか? これってやっぱり、ただの商売?

 結局のところ、何をしても希望の性別が生まれる確率は50%、とそこそこ高確率ですし、もし希望がかなわなくても、生まれてしまえばそれなりに嬉しく忙しく、「どうしてくれるんだ!」なんて騒ぎにはまずならなそう(継承や文化の問題があるお国は一大事でしょうが)。

〈産み分けは根拠なし〉と指摘されているにもかかわらず、助産院や病院で未だ指導が行われているのは、妊娠出産の心理につけこんだ、罪深い商売なんじゃないでしょうか。

 ネット上の怪しげな商品では、「このお守りで恋人ができてたからくじにもあたって人生ウハウハ!」的なノリで「病院に行かなくても女の子ができた 奇跡の女の子産み分け術」というテキスト、ゼリー、音声ファイル(何が聴こえるんだろ)のセットが15,800円で販売されておりました。「成功率99.3%」ですって。ありえない~。

 一方スピリチュアル界の皆様は、この物件を〈性別を選ぶのは親のエゴであり、男か女かは子どもの魂が決めている〉と考えるよう。そして、杉山流の一見科学風な産み分け術と、スピ的な解釈をちゃっかり両方いただいちゃってるのが、胎内記憶の池川明医師! この夏、貞子と伽椰子がまさかの合体でえらい化け物になってしまったように、手におえない物件に育たないことを願います(願わなくても確実に育ちませんが)。

(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)

『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』で一躍有名になった女性向け風俗店「レズっ娘クラブ」の苦節10年史 オーナー・御坊氏インタビュー【前編】

コミックエッセイ『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(永田カビ著/イースト・プレス刊)が、刊行から約2カ月で5刷というヒットを記録している。著者・永田カビ氏が訪れた「レズっ娘クラブ」は、今年で10年目となる、業界でも珍しい息の長い女性向け風俗店だ。ここまで愛され続ける理由はどこにあるのだろうか? 創立者である御坊さんに、史上初となる顔出し取材をお願いした。インタビュー前半では「レズっ娘クラブ」開業から現在までの経緯を伺う。(インタビュアー・構成/牧村朝子)

――ブログを拝見していると、きちんと法令遵守されているお店なのに、メディアからいかにも裏社会みたいな書き方をされているんですね。きっと「どういうお店なんだろう」と不安に思っている方も多いと思います。そこで今回は、「レズっ娘クラブ」をどういう人がやっていて、どういうサービスをしているのかを伺いたいと思っています。最初に「レズっ娘クラブ」は、どんな方がどんなことを楽しめるお店なのか教えていただけますか?

御坊さん(以下、敬称略):18歳以上の女性の方が、女性のキャストとデートができたり、ホテルに行っていわゆるレズビアンセックスができたり、というものですね。

―― 18歳以上の女の人が、女の人と色々楽しいことできるよ……っていうことでいいんでしょうか?

御坊:そうですね。

――なぜお店を立ち上げたられたのでしょうか? 御坊さんお一人で始められたのですか?

御坊:2006年頃、僕が20代半ばのときに、脱サラしてホームページ制作を始めたんですね。その中で、風俗店のホームページ制作の依頼があったんです。当時の風俗店さんは、どこの会社にもホームページ制作を断られてたんですよ。でも僕は「職業にナントカなし」ってことで、全部受けていました。そうやって色々な仕事を受ける中で、あとあと一緒に店を立ち上げることになるメンバーと出会ったんです。

独立してけっこうギラギラしてたんで、「いろんなことしたろ!」って、風俗店を始めようかなと思ったんです。でもホームページ制作業で男性向け風俗店をお客さんにしてたんで、かぶらないようなお店といえば……女性向け風俗店や! と。当時、女性向け風俗店は、都内に2件と、名古屋に1件あったくらいで、大阪にはなかったんです。「あ、今や!」と思って、すぐできましたね、1カ月ぐらいで。

――開業してからは順調だったのでしょうか? お店を経営するノウハウは事前に勉強されていたんですか?

御坊:けっこう、もう、行き当たりばったりでした。最初の1~2カ月は、今と違ってルールもなにもなくて。キャスト(※従業員)同士が、もう、ハッテン場か! ってくらいイチャイチャしてたりとか(笑)。

ただね、風営法の届け出はきちんとしてましたね。「女性同士の風俗店なら届け出はいらん」って言われたけど、出していました。風営法って異性へのサービスを前提にしているんですよね。

キャストはガンガン集まりました。求人応募の電話が1日5~6本はありましたね。それで、お客さんのほうは……1週間で0人。2週間目になってようやく3人でした。僕は狭い事務所の狭いデスクで、背後から、こう……キャストのキツ~い視線を浴びながら待ってました。で、やっと電話かかってきた! と思ったら、求人応募やし。ははは。

なので、ネットの掲示板サイトに広告を出したんですけど。そしたらそこの掲示板に、「このお店を利用したらキャストに財布抜かれた!」とか書かれて。いや、そんなワケないやろ……お客さん、まだ誰も来てませんでしたから(笑)。

(一同爆笑)

――窃盗疑惑にはどのような対応を取ったんですか?

御坊:その場で掲示板に書き込みましたね。「そんなことないですよ」って。ハイ。そしたら「やってないっていう証拠は!?」って。「警察に言ってください」って返事したんですけど。

あとあと知ったことなんですけど、実はうちより前に大阪でレズ風俗やってらした方がいて。で、そこも、ネットに「財布抜かれた!」って書かれてるんです(笑)。書き込みしたのは同じ人やと思いますね。あー、これ、ウチもやられたことある! と思って(笑)。今でも、僕が直接掲示板で対応することありますよ。その度に「降臨!」とか言われてます。

――その、降臨が功を奏したのか……? どれくらいでビジネスとしてまわりはじめました?

御坊:ここ4、5年じゃないですかね。

――それまではどうなさっていたんですか?

御坊:他の仕事もしながらでしたけど、ほんと、両方しんどくなってきたりして、何回も潰れかけてますよ、うちの店は。これ、今やから言えますけど、何年か前、ほんまにムチャクチャやったんです。電気止められたりとか、家賃滞納して、最終的に追い出されたりとか……ははは! 「西日本唯一のレズ風俗だからもっと儲かってるはず」って、税務署からガサが入ったこともあるんですけど、向こうが思っていた利益よりケタがひとつ少なかったみたいです。情けないことにそれだけ儲かっていなかったんですよね。『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』が出てから、レズ風俗が増えているみたいですけど、「そんな甘くないぞ」って思ってます(笑)。

何回も潰れかけた中で、今でもトラウマのエピソードがあって。もともとキャストが非番だったときに、「ホームページの作り方教えたるよ」って言ってたんです。その一環で、キャスト兼スタッフっていうのを入れて、仕事を任してたんです。ある日スタッフ帰った後にパソコン開いたら……「事業計画書」とかいうのが出て来て(笑)。今までのノウハウとかキャスト、ごっそり抜かれそうになってたんですよ。顧客データは渡さなかったんで、よかったですけど。そこからもう、スタッフとか雇ってないですね。

――家賃も払えない、スタッフに裏切られる……そんな辛い時代から抜け出したきっかけは?

御坊:そうですね、いいキャストが入って来てたっていうのと、あと、姉妹店として「レズ鑑賞クラブティアラ」ができたっていうのもあったかな。こちらだと、一部のコースで、男性のお客さんも鑑賞っていう形で利用できるので。要は、風俗を利用することに対して、女性より男性のほうが、壁が低いからだと思いますね。

――女性だって風俗行きたい人はいますよね。

御坊:そこ、書いといてください(笑)

――男性も利用できる姉妹店ができて、やっとビジネスが回り始めて……そのあと、なにか大きい出来事はありましたか?

御坊:お店の半分くらいの売り上げを誇るような人気キャストが辞めたことですね。

その子は3年間いたんですけど、まあ、僕がつけたあだ名は、「告白される率ナンバーワン」(笑)。お店のルール上、告白NGなんですけどね。すごかったです。お泊まりコースで旅行に行ったり、東京に何回も遠征したり。

だから、その子が辞めるってなった時は、お客さんみんなに会えるように、5カ月ぐらい前に発表したんです。もう、ばーっと予約埋まって。で、辞めた後売り上げがガーンと減って……売り上げの半分を占めてた子やからね。だから「家賃どないしよ……」みたいな。

そう思ってたらそのあと、pixivで、永田カビ先生が「女が女とあれこれできるお店へ行った話」ってウチの店のことをマンガに描いてくださったんです。それが『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』として書籍化したんです。1カ月で4刷のヒットになって。それで、やっとこう……また笑ってしゃべれるようになりました(笑)。

――よかったですね。神は見捨てなかったですね。

御坊:ほんまに。タイミングが。

――鳴かず飛ばずの3、4年間の中で、やめようとは思いませんでしたか?

御坊:「なんのためにやってるんやろう」と思ってましたよね。でも、意地でやってましたね。今も意地ですけど。ハイ。

ー―意地なんですね。

御坊:意地です。立ち上げたからには、レズビアン風俗の中で1番でやりたいなと思って。……まあ、1番でしょうけど(笑)。

もともとビジネスチャンスだと思って仕事として始めたんですけど、蓋を開けたらレズビアンの方だけがお客さんじゃなかったんですよね。最近「お客様アンケート」を取ったら、常連のお客さんのうち「レズビアン」と答えた方がだいたい30%、バイセクシャルと答えた方が40%で、あとはわからないと答えていたんです。思った以上にニーズがあることを知りましたね。

――珍しい「女性向け風俗店」だからこそ、「私が行ってもいいのだろうか」といった不安を抱えている方も多いでしょうし、「レズビアン 風俗」と検索することをためらう人もいると思います。決して怪しいお店じゃないことは読者にも伝わっていると思うので、このあとは「レズっ娘クラブ」の楽しみ方をお聞かせください。

※「レズっ娘クラブ」と「テロファクトリー」のコラボTシャツを読者にプレゼント! 詳細はインタビュー後編にて。

模索される「新しい男らしさ」は、マッチョに回帰するのか。いま必要とされている長渕剛成分。/杉田俊介×西森路代【2】

4月に『長渕剛論』(毎日新聞出版)を出した批評家・杉田俊介さんと、女性性・男性性に関する映画批評をmessyで連載しているライター・西森路代さんの「男らしさ」対談。「マッチョな男らしさ」を否定する先に「新しい男らしさ」は見つかるのか。全3回。

・否定形で語られる「男らしさ」から、「男らしくない男らしさ」の探求へ

西森 暴力的な作品を見て「なんかわかんないけどすごい」といった感想を持つ風潮がありますよね。私はその風潮に乗れないけれど、そういう気分が存在する理由みたいなものはなんとなくわかるんですよね。だからこそ、「その気分はなんだろう」と思って暴力が描かれた作品は全部見に行くようにしてるんです。そのことは日々起こる事件とまったく無関係にも思えなくて。

杉田 社会正義的な、PC(ポリティカルコレクトネス)としての正しさに対する息苦しさを感じている人は多いと思うんですね。『ズートピア』にはその辺りの両義性があると思います。あれは一つのリベラルユートピアの夢だと思うけど、ラディカルなものを根こそぎにしたディストピアでもある。ラストにみんなでダンスするシーンは、結構不気味でした。現実はもっと酷いんだ、とアメリカ社会は多分よく分かっていて、だからこそ、これまでの歴史が積み上げてきた人類の英知を大事にして、未来に向けてさらにリベラルな夢を育てていこうよ、という方法的な感じだと思うんです。完全なユートピアは実現不可能かもしれないけど、少しずつリベラルな世界を目指そうよ、と。PC的な政治性と大衆的な娯楽性を融合させることに、見事に成功している。

でも、日本の場合、アメリカに比べてはるかにPC的な意識が根付いていないから、『ズートピア』の世界はまさに空想にしか思えない。日本では、近代化すら十分に根付いてないのに近代批判(ポストモダン化)の意識が強い、としばしば言われますけど、PCが十分に根付いてないのにPC批判が先行しているから、『ズートピア』に対しても、もう一段階、ねじれた感情を持たざるを得ないのかなと。「SNSなんかで微妙な発言を少しでもすると、すぐにリベラルな人々が集まってきて、火だるまにされる」という被害者意識を抱えていて、そういう社会をどこか息苦しく思っているがゆえに、ある種の保守的な発言や愚直な暴力へ魅かれていく、ということもあるのでしょうか。そういう人々にとっては、『ズートピア』はきっとディストピアですよね。

西森 ある時、私にはちゃんと線引きができない発言に対して、「それはいけないことである」と断言している人がいたんですね。それを見たときに、良い/悪いの線引きを自分よりも知ってる人が、すごく権力を持っているように思えて。PCについて語られるようになって、「これは良い、これは悪い」っていう尺度が急にたくさん必要になったし、その尺度をちゃんと理解していかないと、置いていかれたような気分になるのではないかなと思ったんです。まあ、だからと言って、PCを無視しようって言ってるわけじゃないんです。私も人を傷つけるような発言はしないように、と思っています。ただ、どういう気持ちでPCが忌み嫌われるか、息苦しく感じるのかを、想像してみようと思って。だってもう、そこ考えないと身の危険すら感じるわけじゃないですか。

杉田 不思議なんだけど、マジョリティの人間は、社会構造的にはぜんぜん被害者じゃないのに、逆に被害者意識に染まりやすい。社会的弱者やマイノリティのせいで俺たちは不当に制限され、損していると。昨今の暴力映画がそうした「マジョリティの被害者意識」に変にシンクロしてしまうと、危うい面もあるのかもしれません。僕は障害者介助の仕事をしてきたから、「PC疲れ」「リベラル疲れ」は確かにある、というかリベラルってそもそも疲れるものなんだよ、と認めた上で、それでもユーモアや笑いを見失わないでいたいですね。そういう意味では、『アイアムアヒーロー』は、暴力と男性性の問題、PCと娯楽の問題などに、結構しっかりと向き合っている感じはしました。

たとえば『キャプテン・アメリカ』の場合も、ヒーローの正義が自明ではなくなったポストヒーロー的な時代に、どうやって新しい正義や秩序を見出すのか、という物語でした。キャプテン・アメリカって、じつは長渕にそっくりです。もともと体が貧弱で、女性にもてず、でも祖国の役に立ちたくて、肉体改造して、マッチョになり、でもどこか滑稽で……冗談と本気の区別がつかなくなるその時にこそ、真のキャプテン=ヒーローが誕生する、という感じ。そのねじれ方が面白い。長渕にも『Captain of the Ship』という曲がありました。彼はキャプテン・ジャパンなんです。

西森 私は『キャプテン・アメリカ』の中に出てくる「強者は生まれつき力が強く力に敬意を払わない、だが弱者は力の価値を知っている。そして哀れみも」ってセリフを聞いて、長渕と同時に清原のことを考えました。子供の頃から常に周囲の人より体が大きかった清原はキャプテン・アメリカと違って体格にコンプレックスはなかった。でも成績不振になって、2000年頃に初めて肉体改造をする。ただ、急激に鍛えたためにヒザを悪くしてしまった。もともと体格的に恵まれている、つまり力を持っている人は、その価値を意識するときが、なかなかないものなのかもしれないなと気づきました。これって、体格の面だけじゃなくて、力のある立場の人は、他人の置かれた立場を想像することも難しいのかもしれないし。

杉田 清原と長渕はかつて友人だったけど、決別したと言われています。長渕と清原、どちらの人生がどうこうという話は僕にはわかりませんが、今の状況を見ると、清原は苦しいですよね。ほんの少しのたまたまの違いで、行きつく場所が変わってしまうのかなあ、と。逆に言うと、清原氏だってこれから変わり得るのかもしれない。

漫画の『ヒメアノ~ル』(講談社)も似たようなことを感じました。森田と岡田も学生時代はそんなに変わらない境遇にいたのに、大きく異なった人生になってしまう。岡田は平凡な幸せを手に入れ、森田は殺人を重ねて破滅していく。

原作を読んでいくと、作者の古谷実さんは、森田の非人間性に最後まで寄り添っていて、ぎりぎりまで粘ったけど、でも最後まで救いは見出せなかった……という感じです。ドストエフスキーの『罪と罰』みたいなことを試みていた。経済的な貧困とか社会問題にすら回収できないような、脳の機能の損壊すれすれの、現実に対する宿命的な齟齬が、言葉にならない森田の悲しみであり、「どうしようもなさ」なんですね。そういう意味での「階級」の話だと思う。映画版ではそれを90年代的な「いじめのトラウマゆえの殺人」というメロドラマに回収してしまった。思想としての暴力の問題を考え続けてほしかったですね。

本音をいえば、『アイアムアヒーロー』の場合も、花沢さんの原作にあるような、どろどろのルサンチマンやミソジニーや非モテ意識を抱えたもっと嫌な人間が、いろいろな状況に巻き込まれて、試行錯誤を続けながら、現代日本にふさわしい別の男性像やヒーロー像をふと実現してしまう、というような物語を見てみたかった。

西森 映画の中の英雄だと、最初からルサンチマンとミソジニーを持っていない人として出てくるから、物語が進むにつれて価値観を変化させたというわけではない、と解釈できちゃいますもんね。それは、大泉さんの持つ資質と映画の中の英雄があわさったからこそできあがったキャラクターなのかもしれませんけど。

『青天の霹靂』という映画で大泉さんが演じた役って、まさに最初はルサンチマンの塊で、後にいろいろな出来事があって新しい価値観を獲得する物語だったんですよ。そのルサンチマンの塊のときの大泉さんの、卑屈で憂鬱そうな表情にやたらとリアリティがあって。ルサンチマンの塊だったら、今みたいな人気者になってないかもと思うと、人はどっちにも行く可能性があるのかなって思っちゃいますね。

杉田 映画版の英雄はかなり「いい人」になってるので、原作ファンの中には物足りなく感じる人もいたでしょうね。古谷さんも花沢さんもルサンチマン系で、男性のダメなところ、嫌なところを執拗にえぐっていく作家ですよね。そういう人たちだけが描くことができる、新しい現代日本のマスキュリニティ(男らしさ)って何だろう、と。

西森 さっきから、「考え続ける」って話が出ていますが、杉田さんの本に出てくる「憑依」も大切だなと思うんですよ。憑依って特殊なことに見えるけれど、「人のことを他人事だと思わない」ってことではないかと。私は、自分以外の人のことを考えられるだけでいいのではないか、と思ってるんです。それこそ、力のある人が力を持ってない人のことを想像できないことって一番危険じゃないですか。

杉田 長渕剛ってインドの最貧困の子供とか、アフガンの女の子とか、沖縄の人にあっさり憑依してしまうんですね。政治的な文脈や歴史をすっとばして。それはマジョリティ男性による危ういマイノリティ憑依なのかもしれない。ただ、長渕さんの場合、変な上下関係とか権力意識が限りなく希薄な気がするんですね。目の前の存在をつねに対等に見るというか。逆にいえば、他人に対しても自分と同等の熱量を求めてくるので、暑苦しさを感じる人もいるでしょうけれど。

僕の長渕論は、男性の内側から男性性を食い破ろうとして、マッチョではない非暴力的な男らしさを求めて試行錯誤し、ひたすら考え続ける、というものです。そうした方法自体が男性的な独りよがりという気もしますが、率直なところ、これは女性から見てどうなのでしょうか?

西森 私は、そんな風にはあまり思いませんでした。杉田さんは、森岡正博さんの『感じない男』(筑摩書房)を意識してると言われてましたよね。『感じない男』を初めて読んだときに、男性が自分の中に目を向けようとしていることを珍しく感じたんです。なかなか男性ってそういうことが難しいのかなと思うと、それをしようとしていることに興味を持ちました。ただ、ちょっと思うのは、考える行為ってけっこうマチズモとつながっていくこともあるのかもしれないという危惧もあります。人より考えたからこそ、考え方が強固になりすぎるのはちょっとなと。

杉田 最近、男性学の本がたくさん出てきたのは、戦後的な家父長制的なシステムが崩れたことで、男性が今まで通りの社会的な承認が受けにくくなったために、内省モードを強いられてるからだって思うんですね。戦後的な男性像や父親像に変わる、男性たちの代替的なライフスタイルのモデルが手元にない。最近のカルチャーもその辺りの感じを共有しているのかな。ただ、足元に基盤のない中で男らしさを求めていくと、過剰な男らしさとか、国家の暴力性みたいなものに、割とあっさり取り込まれてしまうかもしれないですね。

西森 それはどういうところに出ていると……。

杉田 保守的な強い男性観に急激に自分をフィットさせようとしたり、あるいはその裏返しとして、自分より立場が弱い人間を叩いてコンプレックスを解消するとか……。よく言われますけど、フリーターとかニートというよりも、中高年の中流層の男性がネトウヨ的な行動にコミットしやすい、という話もありますよね。自分に自信がなかったりするんでしょうね。

西森 そういう中で、長渕は新たなモデルとして存在している部分はあるんですか。

杉田 『長渕剛論』の元となるエッセイを「すばる」(集英社)に書いたとき、結構びびっていました。僕の長渕論は、強さも弱さも男らしさも女々しさも、色んな矛盾を抱えたところが面白いんだよ、というスタンスでした。だから、熱狂的な長渕ファンから苦情や批判が来るのではないか、とちょっと心配していた。でも、「自分も長渕のそういうところが好きだった」とメールやメッセージをくれる人が結構いたんですね。男らしくはなれないけど、男であることを捨てられない、という葛藤の中で、長渕の存在に魅力を感じているファンの人たちも結構いるのかもしれない、と思いました。

――杉田さんは、書く前から感覚としてそれを感じていたんですか? 書きながら長渕剛の矛盾などを感じ始めるようになった?

杉田 僕は中学の頃にいちばん長渕の音楽を聴いていたのですが、彼が急速に愛国化して、日の丸のイメージをまとっていった時には、やっぱり一度、ついていけなくなったんですね。でも、ずっと経ってから、東日本大震災の後に彼が自衛隊の人々を励ますために行ったライブの映像を見て、印象がまた変わった。この人は一貫して優しかったし、自分を変え続けようとしてきたんだ、って。書きながら、その辺の感覚を言葉にしようと思いました。

西森 それは、杉田さんの見方が変わっただけではなく、長渕自身も変わったからついていけると思ったんですか?

杉田 そうですね。確かに、彼が長い時間をかけて、少しずつ自分を変えて、円熟し続けてきたから、僕は長渕さんに出会い直せたのかもしれないです。たとえばやはり愛国的な論客としての小林よしのりという人は、若者に対して最終的に「父親」になろうとするんですね。価値観を上から教え込む、厳しい父親。それに対し、長渕剛の場合、一貫して「兄貴」なんですよね。父親じゃなくて兄貴。対等だけど、ちょっと年上。そういう感じかな。ぎりぎりのところで父権的にはならない。彼がファンからアニキと呼ばれ続けてきたのは、理由があると思います。

西森 さっき杉田さんが、英雄がどろどろのルサンチマンやミソジニーを持っているところからスタートして新しい男らしさに到達できたらいいのにって言われいてましたけど、長渕って、英雄のようになると思えないスタート地点から始まっても、ここまで到達できるんだよ、というモデルになりそうですよね。

杉田 長渕さんは個性の強い人だから、人によって好みは分かれると思うけど、少なくとも、僕にとってはそうでしたね。そういう具体的なモデルになる人間や作品が、たくさん増えればいいですね。選択肢が増えますしね。たとえば、僕自身がものすごい非モテ意識やルサンチマンの塊りなので、花沢さんの原作の『アイアムアヒーロー』にも、この先に、さらに何か新しい突き抜けたマスキュリニティのあり方を見せてほしい、とどうしても期待してしまいます。

※第三回に続く

人はひとりでは変われない。演劇を通して自尊心を回復し、変容を遂げたHIV陽性の女性たち/映画『トークバック』坂上香監督インタビュー

舞台のうえで、こんなにも人生をさらす女性たちがいる。しかもその人生は、平凡とはほど遠いものである。米国サンフランシスコのアマチュア劇団「メデア・プロジェクト」は、HIV/AIDS陽性の女性と元受刑者の女性で構成されている。偏見のなかで日々を送り露骨な差別を受けている彼女らは、劇団に参加するまでは感情にフタをし、声を押し殺して生きてきた。そんな女性たちが自分自身と向き合い、その過去を言語化し、舞台上で声を上げるまでの軌跡を描いたドキュメント映画『トークバック 沈黙を破る女たち』が全国各地で上映され、じわじわと賛同者を増やしている。

 8年もの年月をかけて同劇団を取材、撮影した監督の坂上香さんは、これを「変容」の映画だという。

坂上香さん(以下、坂上)「HIV感染に至るまでは日常的に虐待、売春、薬物中毒を体験し、感染を機に周囲の対応や環境が音を立てて変わっていく……彼女たちの人生はとても過酷なので、遠い世界のことのように感じる人もいるかもしれません。が、私は長らく日本の社会で生きづらさを感じてきました。その背景には失敗を許さず、他人と違うことについて過度に厳しい風潮があります。そんななかで、私は彼女たちの声をあげる姿に希望を見ました。失敗したり他人と違ったりという理由で排除され、社会からスティグマ(負の烙印)を与えられた人でも、変容し、よりよい人生を選ぶことができるんだ、と。私たちは誰もが多かれ少なかれつらい経験しながら、すごく我慢してこの社会を生きています。目を凝らせば、彼女たちと自分とを結ぶ線がきっと見えてきます」

◎傷が、ケアされていなかった

 いまでこそ「生きづらい」という語をよく見聞きするが、坂上さんのなかでそれは長らく、名付けられない感情として存在していた。

坂上「私が10代のころは校内暴力が激しい時代で、中学2年生のときに上級生や同級生からリンチを受けました。私にとって学校は、暴力への恐怖と切り離せない場所でした。高校卒業後にアメリカの大学に進学しても、そのときの傷はずっと抱えたまま。何十年も経ってからようやく、私はリンチなどの暴力に傷ついただけでなく、それ以上に“なんのケアもされなかった”とに傷ついていたと気づきました。当時、学校に訴えても知らん顔されましたし、親も『どうしよう』とオロオロするだけ……。演劇で自己を表現したり、日記にうずまく感情を吐き出したりして、つらい時代をなんとか生き延びたのですが、もしあのとき話を聞いてくれる場所を知っていたり、誰か手を差し伸べてくれる人がひとりでもいれば、だいぶ救われていたと思います」

 『トークバック』のHIV/AIDS陽性女性たちも、誰からもケアをされていなかった。適切な医療は受けられても、社会に一歩でも出れば差別や偏見が常につきまとう。坂上さんがアメリカでHIV/AIDSについて取材を始めたのは1993年ごろ。大人はもちろん、子どもの陽性者にまで多様なケアが用意されているのを見て、感動したという。

坂上「これだけの環境があるのだから近い将来、差別や偏見もなくなるだろうと楽観的に考えていました。その後、私は別のテーマを追ってこの問題からいったん離れたのですが、20年経って再びHIVに目を向けたとき、『何も変わっていないじゃないか!』と思わず叫びました。医療は進歩しているし制度上の変化もあるけど、特に女性に向けられるまなざしは変わっていませんでした。HIV/AIDSは健康問題であって、それ自体が罪ではありません。それなのに、彼女たちは声をあげることすら許されない。舞台に立ち、私たちからの取材を受け入れてくれる人でさえ、カメラの前で体験を語るとなると口が重くなります。彼女たちの希望で、インタビューはホテルの一室で行いました。私は自宅にうかがいたかったのですが、彼女らは身近な人にこそカミングアウトできていないんです。たとえばルームメイトとか。撮影隊が来ることで、病気のことを知られるのを恐れていました」

 身近な人に受け入れてもらいた、けれど親(ちか)しい人に受け入れてもらえなかったときの打撃は大きい。映画では、家族から拒絶されたときの苦しい胸の内を明かす女性もいた。そうして、彼女らの自尊心は削がれていく。

◎自尊心の回復が、変容の鍵

坂上「映画に登場するHIV専門医は、どんなに最先端の医療処置を施しても彼女たちを救うには限界がある、と話してくれました。社会のなかで傷つけられ、人間としての尊厳を踏みにじられてきた彼女たちを救うには、医療だけでは足りません。HIV/AIDS陽性者のなかには、この病気によってもたらされる死を待つことなく、自殺でこの世を去る人がとても多いこともわかってます。自分を自分で傷つけるのは、自尊感情が欠落しているから。自尊心を回復させることが変容の鍵となると考えた彼が、HIV/AIDS陽性女性に『メデア・プロジェクト』への参加を提案したんです」

 劇団に参加したからといって、すぐに舞台に上がるわけではない。まずは自分の過去を掘り下げて、舞台から発信したいこと、訴えかけたいこと、その表現方法を模索する。が、過酷な半生を言語化することはそれだけ痛みもともなう。

坂上「この先もずっと自身の過去を見ないまま、なかったことにして生きることは、彼女たちが抱える問題の解決にはつながりません。ここでは演劇の手法でそれが行われましたが、その時期や手法は人によって違うと思います。『トークバック』の前に製作したドキュメンタリー映画『ライファーズ 終身刑を超えて』では、米国で終身刑を宣告された男性受刑者たちの変容を追いました。彼らは犯罪者更生プログラムを受けるなかで、自分の過去を振り返り、必要に応じてそれを他の受刑者の前で語ります。そのプロセスを経ることではじめて、罪をどう償って今後どう生きるのかを考えられるようになるのです」

HIV/AIDS陽性者も受刑者も、なりたくてそうなった人はいない。貧困や虐待、性犯罪、薬物など社会のひずみを一身に受け、苛烈な人生以外の選択肢を持てなかった人たちを追ってきた坂上さんだが、現在製作中の最新作『プリズン・サークル』でもそれは変わらない。が、舞台は大きく変わり、日本の刑務所で取材を重ねている。

坂上「日本の刑務所では、受刑者たちは人として扱われていないといえます。もちろん例外はあるけれど、刑務官の眼差しからして、あきらかに人を見る目ではないことが多いのです。けれど、ある刑務所が『ライファーズ』で紹介した犯罪者更生プログラムを採用したと知り、まずは数日間見学させてもらいました。規律と管理が徹底した日本の刑務所では無理だと思い込んでいましたが、実際に見て驚きました。しっかりと機能していたのです。その後も講師として関わらせてもらい、可能性を感じました。そして、私はそれをとおして変容していく受刑者たちの姿を映像化したいと思ったのです……が、刑務所に提案したら、刑務所と法務省からは『前例がない』の一点張り! なかなか企画を動かせず、やっと撮影にこぎつけても制約が多くて苦労の連続でした」

坂上「といっても私は次作で日本の刑務所に関するもろもろの制度を批判したいわけではなく、『聞く』『語り合う』をテーマに据えています。撮影している受刑者のなかには、女性や弱者に暴力を振るった人もいます。被害者の視点で見ると許せないと思うこともあります。だからこそ、彼らは変わる必要があるのです。誤った価値観や行動を変える必要があるのです。でも、人はひとりでは変われません。能面のように無表情だった受刑者が、人の体験を聞き、自分の体験に耳を傾けてもらい、語り合うことで変容していく。その様子を映像で伝えていきます。これは刑務所内だけの問題ではありません。彼らを生み出したのも、彼らが帰っていくのも私たちの社会なのですから」

◎information

現在、坂上香織監督最新作『プリズン・サークル』では、制作支援のためのクラウドファンディングを募っています。撮影許可を得るまでに6年、刑務所内の撮影に2年、出所者や関連の撮影に5年を費やした意欲作を応援したい人は、こちらをチェック!

(三浦ゆえ)