真珠ペニスでヒィヒィ?「女性を喜ばせるため」改造したティンコは快感を与えるのか

誕生石はアメシストです。こんにちは、大根 蘭です。

 陰茎に「真珠」を入れると、女性側の快感が増幅してヤバイ……なんて噂、昔っからありますよね。アウトローな方々は自分で入れちゃう、なんて話も聞いたことはありますが、実際に私自身、真珠を入れた方と関係を持ったことはなく、想像したこともありませんでした。しかし最近、知人男性がティンコを改造しているとの発言がありました。ただ、飲みの席で「真珠を入れてるんだよね~」とあまりにも軽々しく言うので、ジョークと受け取っていたのですが・・・・・・女友達がその彼と関係を持ち、彼女の証言により真実が明らかになったのです。「真珠、本当に入れてたわ・・・・・・6個」

◎「真珠」は女が喜ぶ?

 調べてみると、知人男性は「真珠」と表現していましたが、おそらく、今現在は身体の安全性などを配慮し、シリコン製の楕円形や半球型のボール。その名も「シリコンボール」なるものが一般的のようです。大きさも十数種類あるようですね。このシリコンボールをティンコの皮膚の下に挿入するらしい……考えただけでも痛い。

 例えば、自分の胸にコンプレックスがあって、豊胸手術をする女性、自分のティンコにコンプレックスがあって、ペニス増大などの男性器形成手術をする男性など、自分に自信をもつための整形手術も今や珍しいものではないでしょう。ただ、この真珠・シリコンボールを入れる理由はただひとつ。

「真珠を入れると、女が喜ぶ」

 そうした施術をするクリニックのwebサイトを訪れ、シリコンボールについての紹介文に目を通してみると、「女性側が受ける刺激がアップ!」と書かれています。もちろん、「女性が非常に痛がる可能性もあるため、個数や形状に注意しましょう」とも記載されています。が、手術を考えている男性の場合、注意書きよりも「これで彼女をヒィヒィ言わせてやるんでぃっ!」で頭がいっぱいなんでしょう。

◎結果、女は「ヒィヒィ」言う!

 さて、「シリコンボール」を入れた男性とセックスをした友人の感想はどうだったのか? 結論。見た目は、でかいイボがたくさんあるみたいで不自然。挿入時は何も変わらない、なんなら異物感を感じる。手術している人は、クリトリスに当たる部分にひとつ入れることが多いようですが、彼もそのひとりだったとのこと。しかしながら、違うところにズレて固定されているらしく、もはや何の意味も持たず、ただのでかいイボだ、と。

 実際にシリコンを入れた方のブログやクリニックの奨励写真など拝見させていただきましたが……うわぁ、本当にでかいイボ状態。挿入時も特に快感を得なかったのは、彼女だけかもしれない……他の方の意見も探してみました。「とにかく痛い。それだけ!」「アソコの中で、シリコンボールがゴリゴリ当たって、妙な異物感しかなかった」という意見がずらり。「彼女も“何だか不思議な感覚~”と喜んでいたぜ」などのポジティブ意見はシリコンボールを入れた男性側が目立っておりました。気を遣った結果「不思議な感覚」と表現したことで勘違いさせてしまった様子。ある意味、女性がヒィヒィ言うかもしれませんが、歓喜の声ではなさそうですね。

◎悲しい結末……

 ネットの情報によると、シリコンボール手術後は、セックスやオナニーは1カ月ほど厳禁。更に、その知人男性の場合ではありますが、この異物が痛いようでオナニーができないそう。更に更に、シリコンボールが入っていると、コンドームもかぶせにくいらしい。これだけでも涙ぐましいのに、彼女が痛がったために、取り出し手術をする方も少なくないという、何とも悲しい結果。

 色々とリサーチをしていて私が気になったのは、フェラする時に、あの異物は邪魔そう、ということです。痛くないのか気を遣いそうだし・・・・・・。そしてもうひとつ、ご自身の指で頑張るのではなく、クリトリスに当たる部分にシリコンボールを入れて刺激しよう、という男性の考えが、何だかさもしく感じられて、悲しくなったのでありました。

 ふと思い出したのは、女性の“べろピアス”。フェラの時に気持ちいいらしいという話が出たことを思い出しました。“べろピ”を装着している女性とセックスをした男性から「異物感を感じて気持ちいいものではなかった」という意見を聞いたことがあったなぁと。セックスで快感を得るのって、単純に物理的な強い刺激があればいいわけじゃなくて、安心感やムード、体温などいくつもの要因が重なった結果なのだと思います。結論、“異物”に頼らず、「己の舌や指でパートナーをヒィヒィ言わせましょうよ」ということですね。

(大根 蘭)

「とにかくツラい…」紗倉まなが密かに困っている“セックス中の男性の言動”

この世に完璧な人間なんていないなんてことは心の中でよぉくわかってはいるものの、自分が抱いている“理想”を無意識のうちに相手に求めてしまうのが人間の性。それは内面的なことや外見的な魅力云々のことだけではなく、もちろんセックスにおいても同じことが言えるのではないでしょうか。

 “痘痕も靨(あばたもえくぼ)”なんていう言葉の通り、好きだからこそ許される短所もあるけど、相手に多少の不満が芽生えたら(もしくは大して好きでもない人の不完全な部分なんて)悪いけど、もう気になって気になって仕方ないのだよ……! 私だってそりゃ「最高の女だった」って思われるような、とんでもなく思い入れのある、情熱的で、相手にとって欠点のない素晴らしいセックスをしてみたいけど。それでも、自分のことを棚に上げてでも、相手に言いたい不満ってやっぱりあるんです……(男性の皆さま、なんかごめん……)。

 例えば、長く付き合っていると起こりがちな“セックスレス”だってそうだし、セックス中に「え、なにこれ?」って気になる言動もそう。女性用の風俗なんて少ないし、男性に比べれば手軽に利用できないからこそ、女性の性の不満はなかなか解消しにくかったりするのではないでしょうか。

 逆に男性は、女性に対してセックス中にどんな不満を抱いているのだろう……と疑問に思いネットを見ていたところ、「男性が密かに思っているセックス中の女性の困った特徴5選」なんてものがあげられておりました。簡単にまとめると、

・完全消灯を要求される
(あんまり明るいところだと、肌とか化粧とかも鮮明に見えてちょっと恥ずかしいし、アルコールでも注入していない限り集中できないよね……)

・薄目を開けてこっちをちらちら
(繰り返す、このチラリズム……)

・両手であそこをふさいで見せない
(そうは簡単に御開帳しないんだからね!)

・動物のような豪快な喘ぎ声
(これは私にも思い当たる点が……)

・失神して爆睡
(うん、眠かったんだね)

 なんてラインナップでございました。最初の3つは「日本の隠す文化」を明確に象徴しているような、恥じらう淑女っていう感じ。てっきり男性的には好印象なのかと思っていたけど、意外と不満に思われがちなのね……勉強になります~。恥ずかしいっていう感情は大事なのにな~って思ってしまうのは、もう恥じらいなど遠い彼方に置いてきてしまった私にとって、なんとも羨ましい“女性の抵抗”だからかもしれません。

 後半の「豪快な喘ぎ声」「失神して爆睡」という、欲望に忠実な何ともダイナミックな行為。これはもう、手に取るようにわかるよ……。この結果は、前半3つは「女性特有の“セックス中の演出”を意識している人たち」で、最後の2つは「欲に忠実な人たち」。これもどちらが良いとか悪いとかっていうのは、男女間の相性も加味されるだろうし、意識すれば治せることも多いような気がします。

◎紗倉だって困ってるんですよ

 ではでは。「それなら私だって」と世の殿方に言わせてもらいたい。もう、ただ言いたいだけになっているけど、言いたい。言わせてプリーズ。ということで、「もし私が男性に対して抱くちょっと困った特徴を5つ選んだとしたら」。それがこちらだ、ワン・ツー・スリー!

・手マンした後にさりげなくシーツ (もしくはマイボディー)に指をなすりつける
(うまく切り抜けたと思っているかもしれないが、ばれているんだよっ!)

・結局なんとなく騎乗位に持っていこうとする
(足腰痛くなるからなるべく避けようとして、最後は攻防戦になるやつ)

・汗の目薬
(相手が覆い被さった時に、とんでもなく垂れてくる汗。これ、お化粧は落ちるし、目に入って痛いですよね。汗は嫌いじゃないけど、目薬は染みるぜ~)

・ろくにクンニもしてくれないくせに要求されるフェラ。
(もどかしくてツラい)

・ろくにクンニもしてくれないくせに要求されたフェラ中の爆睡。
(とにかくツラい)

 とりあえず「楽して気持ち良くなりたい」っていう男性側の願望というか惰性が垣間見えた瞬間に、心も欲望も風船がしぼんでいくみたいに萎えてしまうんですよね……。ここを戦場だと思ってよ! 釣った魚だって、ちゃんと調理しないと美味しくならないんだぞ! ふぁっきゅん! って言いたい気持ちはやまやまだけど、空気は壊したくないしなあ……と葛藤する時間って、一体何なんでしょうか……。言いたいのに言えないあの感じ……。

個人的には、クンニってセックスにおけるひとつの醍醐味だと思っていて、男性がフェラを当たり前のように要求する中で、クンニってすごいおざなりにされることが多いじゃないですか。あれ、絶望の闇に包まれるくらい悲しいですよね。もはや困っているというよりはただの不満なだけのような気がしてきましたけど、困惑も不満も表裏一体っていうことでいいかなぁ……(白目)。

 完全に私の持論ですが、女性にモテてきた男性や、ネットで簡単にエロ動画が見れて性欲の発散のはけ口に困ったことがない、文化の恩恵を受けて過ごしてきた男性ほど、性に対する執着や女性を喜ばせてあげようとする奉仕の心が欠けているように思えるんですよね。そして私は、そういう「困ったことがない男性たち」にとても困っている……。毎日クンニしてくれるっていう確約がもらえるなら、私もダイソン並のバキューム力でフェラができるようにペットボトルを毎日咥えて練習するし、騎乗位マスターになれるくらいスクワットして足腰だって鍛えるし、アクロバティックな体位のリクエストに応えるように腹筋ワンダーコアだって愛用して頑張るよ。

 お互いウィンウィンになれるセックスが一番いいよ。だから、クンニはとことん大事だよ……。そう、今回言いたかったのはこれでした。あ~クンニされたいな~。

■ 紗倉まな
高等専門学校の土木科出身。18歳の誕生日の翌日に事務所に応募し、所属が決定。2011年にイメージビデオデビュー、翌年2月にAVデビューするや否や人気沸騰! SOD大賞2012では最優秀女優賞、優秀女優賞、最優秀セル作品賞、最優秀ノンパッケージ作品賞などなどを総なめで6冠を達成する。『ゴッドタン』キス我慢選手権でも「かわいすぎる」と話題☆

ヴィジュアル系バンドマンのセフレになりたくて追いかけたJK時代の話

 みなさんは、“バンギャ”にどのようなイメージを持っていますか? かつて私は、このイメージにだいぶ苦しめられました。

「ビジュアル系が好きだったよ」

 そう言うと、たいてい返ってくるのは、

「バンギャだったの?」

 という返答。その言葉の端には、「バンドのメンバーとヤッたりしたんでしょ?」という思いが見え隠れするんです。それもこれも全部、矢沢あいの名作マンガ『NANA』(集英社:未完)のせいなんですけど……。

 世の中には、バンギャへの大いなる誤解が存在します。追っかけていればメンバーとヤれる? そんなワケないじゃないですか! みんながみんな、バンドのメンバーとヤレるだなんて思わないでほしいんです! ヤリたくてもヤレるわけないんだよこんちくしょう!(他のヴィジュアル系好きの方々も、そう思ったことありませんか!?)

 遡ること20年前の中学2年生当時、実家近くのCDショップ・新星堂でたまたま目にした黒夢のアルバム『feminism』のジャケットで、儚げに口を半開きにする清春に一目惚れした私は、その日から彼の虜になりました。

 同作はもちろん、8cmシングルやインディーズ時代のCD(ミニアルバム。驚きのタイトルは『生きていた中絶児』!)から、『SHOXX』(音楽専科社)や『FOOL’S MATE』(フールズメイト)などのヴィジュアル系専門誌を、お年玉貯金の通帳(母がぬか床に隠していた)からこっそり切り崩し、収集。黒夢の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)登場時には緊張のあまり唾液を飲み込めないほど喉がカラカラになりました。少しでも情報を求め『HOT WAVE』(テレビ埼玉)を毎週観るように。

 ときはミスチル全盛期。黒夢が好きと告白すると集まるのは、スカートの長いヤンキー系の先輩方でした。なかでもLUNA SEA好きの先輩と仲良くなり、休み時間のたびに、

「これ、さっき授業中にINORAN描いたんだけど……」

 と恥ずかしそうに似顔絵を見せる先輩に、

「似てます! カッコイイ! 次の時間は清春も描いてください!」

 とリクエストするなど、それは充実した日々を過ごしていました。

 清春のラジオにリクエストハガキを出し、読まれた日にはラジカセの前でひとり赤面身悶えし、卒業文集の将来の夢の欄には「清春とFRIDAYに載る」と書き、推薦入試で早めに高校が決まっていたため文集の表紙イラストを描くことになったときには、恥も外聞もなくLUNA SEAのJの似顔絵を描いたものです(同級生のみんなにはどうか表紙だけ破り捨てていてほしい)。ちなみに、高校入試の面接では「尊敬する人は河村隆一です」と澄んだ瞳で言い放ったことをたった今思い出して、胸が苦しくなるばかりです。

 客観性のないヲタ丸出しの言動ですが、当時は“おたく”といえば“宅八郎”とか本気で気持ち悪い人の蔑称でしたし、まだ「ヲタ」が一般化されていない時代ゆえ、こうした行動が「ファン」の範囲で見られ、許されていたのかもしれません。

◎やっぱり、出会えない

 高校入学、世界はもちろん広がります。なんたって、中学時代は禁止されていたライブに行けるようになったのですから!

 入学してすぐ、同じクラスで唯一マリスミゼルを知る者同士として仲良くなったA(二軍選手のカキタレを目指して奮闘した処女たちの話参照)を、さっそく黒夢のライブに誘うとOKとの返事! ですがまだ、できたてほやほやの友情です、Aは前日に「風邪を引いたから」と無念のドタキャン。母親が迷惑そうな顔をして寝る横で、「清春さーーん!」と全力で叫んだ市川市文化会館での黒夢ライブを、私は一生忘れることはないでしょう(涙)。

 この頃になると、世間ではGLAYやL’Arc~en~Cielが大ブレイク。hydeが『ポップジャム』(NHK)に出演した際、司会の太田光から“ヴィジュアル系”と紹介され、「俺たちはヴィジュアル系ではない」と激怒して番組をボイコットした、なんて尖った逸話もあったほど、ヴィジュアル系とJポップの境目が曖昧な“ヴィジュアル系黄金期”が到来しました。

 おのずと興味はよりインディーズに潜り、ここで私は他のヴィジュアル系とは一線を画す(と思っていた)楽曲とライブパフォーマンスを誇る、PIERROT(ピエロ)に出会います。

 原宿のヴィジュアル系インディーズ専門CDショップで過去のアルバムを全て買い、ファンクラブにも入会。主戦場はまだライブハウスでしたから、チケットはそれはもう取りにくかったのを覚えています。

 あるとき、ライブ情報をチェックしている、なんとチケットを取り逃していた、ヴィジュアル系が一堂に介する『SWEET TRANCE』という公演が武道館にて3日後にあることが判明。いまだライブに行けていなかった私は、すがる思いでファンクラブのファン交流電話のメッセージを聞きました。これは、誰かがメッセージを残すと、それを順番に聞いていけるという、簡単に言うとツーショットダイヤルみたいな仕組みですね。

「チケット、1枚余っています。一緒に行ける方、連絡待ってます」

 なんと! チケットがあるというメッセージが! すぐにツーショットに持ち込み、当日、九段下の駅前で待ち合わせ。彼女は20歳、名前を「美羽(みはね)」さんといいました。名刺ももらいました。ホラー漫画フォントに、蝶のイラストを施した、黒地に赤の名刺です。

 これが噂の“ライブネーム”と、その名刺かーー。初めて触れるリアルなヴィジュアル系文化に、ちょっと気恥ずかしくも憧れもありました。

年齢は違えど目線は同じ。私たちはすぐに打ち解け、以来、美羽さんとライブに行くようになりました。彼女の話は、とても貴重なものでした。もっと小さいライブハウスでやっていた頃の話。その頃はまだ打ち上げにも参加できた話。お互いに好きだったヴォーカル・キリトの地元での話。そしてなんと、キリトのプライベートの話!

「あいつ、朝が弱くて、よくモーニングコールを頼まれるんだよね」

 すごい! すごい! さすが20歳の大人! まるで私もキリトのプライベートを共有しているかのようで、胸がいっぱいになったものです。

 さてピエロがメジャーデビューすると、ファン層に変化が見られるようになりました。私よりも若い子や、黒い服を着ていない子が増えたのです。

 私はライブのチケットが取れなくても、会場から漏れる音を聞きたいのと、少しでもキリトを見たいからと、出待ちや入り待ちをしていました。そこに同じように来ている子たちと話すようになると、

「元々、松潤担だったんだ」
「コスプレイヤーもしてるよ」

 なんて言うのです。なんと、ジャニーズやヲタ界隈からもファンが侵食するようになったのです。当然、美羽さんは面白い顔をしません。が、美羽さんよりも彼女たちのほうが年が近い私は、彼女たちとも行動を共にするようになりました。

 ある日、いつも群馬から来ていた女子高生の愛紗(あいしゃ)と戒音(かいね)から、音楽専門学校のライブに誘われました。

「このライブに、シークレットゲストでピエロが来るかもしれないんだって! はるちゃん、一緒に行こうよ!」
(※私はネーミングセンスがないので、ライブネームは作りませんでした)

 ライブに出演予定なのは、金髪だけがとりえといった風情のしょっぼい無名バンドだったのですが、ピエロも来るかもしれないのなら話は別。しかもその話、私たちしか聞きつけていないのか、会場はガラガラ! まるでピエロと私たちのプライベート空間!

 が、そんな期待は脆くも崩れ去り。退屈な演奏が終わると、会場からは終了のアナウンス。ピエロの影すら見えませんでした。ガセネタにまんまと騙されたのです。

「あーあ、誰だよ、行こうって言ったの」
「私は最初からガセネタかもって反対したよね?」

 愛紗と戒音が喧嘩をはじめます。

「はるちゃん、一緒に帰ろう」
「いやいや、うちとご飯食べてから帰ろうよ」

 喧嘩をやめて、ふたりを止めて、私のために、争わないで、もうこれ以上ーー。とばかりに、愛紗と戒音の喧嘩は激化。最終的にふたりは泣いてしまい、キリトと同じような目の周りを黒くメイクしていた戒音は、漆黒の涙を流していました。そして漆黒の涙を流したまま3人でJR高崎線に乗り、無言で揺られ、帰路についたのです。

 そんなこともすっかり忘れた数カ月後、ピエロファンが心待ちした野外ライブが富士急ハイランドにて行われました。美羽さんほか、愛紗や戒音などと一緒にツアーバスで現地へ向かいます。道中、またしても美羽さんは、キリトの話を披露してくれました。しかも今回は写真つき!

「これ、キリトのプラベ写真なんだ」

 チラリと私だけに見せた写真を、愛紗たちも見逃してはいませんでした。

 高校生の私たちはライブ後はバスで帰る予定でしたが、大人な美羽さんだけが近辺のホテルをとっていました。

「休んでいいっすか?」

 会場付近に着くや、愛紗と戒音は美羽さんのホテルに押しかけると、群馬から持ってきた荷物をどっかりとベッドに置き、横たわります。渋々承諾した美羽さんを横目に、きゃっきゃうふふとふたりの世界。そして私にも手招きすると、こう言いました。

「さっきのプラベって言ってた写真、あれ、原宿の生写真屋で見たことあるよ(笑)」

 ぷーくすくすくす。ふたりがわざとらしく笑うと、美羽さんはなにかを察したように気まずそうに、部屋の隅に立ち尽くしたままでした。

 ライブが始まっても、美羽さんは心なしか元気がありません。なんなら涙目になっているではありませんか。あんなに好きなキリトが目の前にいるのに、美羽さんも、そして私も、心に枷がついたように、自由に動けなくなってしまったのです。

 ライブ終了後、私たちはバスに乗り、美羽さんはホテルへ。それが美羽さんを見た最後の姿でした。後日、原宿の生写真屋に行くと、知りたくなかった現実が、そこにはありました。

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 いかがでしたでしょうか。これが“バンギャ”の真実です。どこにバンドのメンバーとヤレる隙がございましょうか! どこに出会うきっかけがありましょうか! これ以降、私は野球選手(二軍)のカキタレになって処女を捨てたいという野望を抱くようになるのですが……それはまた、別のお話。

 数年前、アイドルの卵を撮影中、「昔、ヴィジュアル系が好きだった」と言うので、「私も好きだったよ! 黒夢とかピエロとか」と言うと、はい出ました!

「えー、うちキャバもやってんだけど、清春さんに指名してもらってるよ。なんか気に入られてるらしくて。めっちゃ紳士だよ」

 清春の奥様も元ホステスだったかと思いますが、やはりこういう展開なのです。ファンが悲しい嘘を重ねている間にも、清春もキリトも可愛い女の子とパーッとしたいですよね。そんな世の摂理に、処女は一体、いつ気づくのでしょうか――。


■ 有屋町はる
AVメーカー広報、実話誌編集を経てフリーライターに。現在は週刊誌にて、中年男性目線の芸能記事やピンク記事を中心に執筆中。U15アイドル周辺が好き。


両親が離婚して「本当に好きな人」と再婚…大人の恋愛を描いた『ママレード・ボーイ』

90年代「りぼん」の名作を改めて読み返すこの企画(初回『こどものおもちゃ』)。第2回目は、吉住渉の『ママレード・ボーイ』を取り上げる。集英社『りぼん』1992年5月号から1995年10月号に掲載されていた『ママレ』は、1994年にはアニメの放送も開始(1994年3月13日から1995年9月3日まで全76話)。オープニング曲の「だけど気になる~♪」というフレーズは、今も私の耳にこびりついているが、同じように印象に残っている方は多いのではないだろうか。遊と同居してからの光希の心の中を表現した、かわいい歌詞だった。

 当時多くのりぼん読者を惹きつけたのは、ヒロインの光希が『気になる男の子といっしょに暮らす』設定だろう。本来学校でしか会えず、学校での様子しか知ることができないはずの彼とひとつ屋根の下で暮らし、同じ時間を共有するなんて、ドキドキワクワクする。しかも遊は、見た目は正統派のイケメンで背が高くてクールっぽいのに笑顔がかわいくて、勉強もスポーツも優秀、人あたりはよく話しかければニコニコ応じるけど、その一方でミステリアスな雰囲気を併せ持つ……。そんな魅力的な男子とフツーの女子がいっしょに暮らすという設定がりぼん読者にウケないはずはなく、『ママレ』以降、『ベイビィ★LOVE』や『グッドモーニングコール』『あいしてるぜベイべ★★』など、類似設定が盛り込まれた作品も次々ヒットしていく。『ママレ』はその先駆けだった。

 まして『ママレ』の光希と遊は、単なるルームシェアとはワケが違う。新しい夫婦関係と、これまで通りの親子関係を維持するため、6人まとめて<家族>になった格好だ。光希と遊はやがて惹かれ合うようになり両想いとなるのだが、高校生の段階で<家族>であり<恋人同士>とは、ドキドキワクワクはもちろん、ふたりの親密性の高さ、結びつきの強さを感じずにはいられなかった。

◎トレンディな暮らしぶり

 物語は、主人公である女子高生・小石川光希の両親、仁&留美がにっこり笑って離婚宣言するところからはじまる。後述していくが、ちょっとトレンディドラマ仕立ての少女漫画だ。

 仁&留美は、光希を置いて出かけたハワイ旅行で知り合った松浦要士&千弥子夫妻と意気投合、どころかお互い相手のパートナーと恋に落ちたという。つまり仁&千弥子、要士&留美で恋をしたわけである。片方だけだったら浮気だの不倫だのドロドロの事態になるところだが、夫婦同時に恋する相手が見つかったのだから問題ナシ、いっそパートナーを交換して再婚しよう、と合意したというのだ。これに娘の光希は大反対。昔から少々変わったところのある両親だったけど、今回ばかりは許せない、交換結婚なんていう社会常識からはずれたマネをするのを見過ごせない、と怒りを露わにする。

 光希のキャラクターは、明るく元気、単純な性格、部活は中学から続けているテニスと、ごく普通の女の子。通っているのは中学から大学までエスカレーター式の私立桐稜大学附属高等学校。親友の秋月茗子や男友達の須王銀太に囲まれて、高校生活を楽しんでいる様子。気取らず裏表がない素直な光希は、りぼん読者が親しみを持ち、応援したくなるタイプだったといえる。

 小石川家と松浦家(両親ズ)で初会食をする日、光希は彼らの交換結婚を断固阻止してやると決意してレストランに向かう。そこに、松浦夫妻の息子である松浦遊が遅れてやってくる。光希と同じく高1、かっこよくて笑顔がかわいい遊に光希はどきっとするものの、両親ズの交換結婚に「本人たちが納得してんならいいんじゃねぇの」と異論のない様子の彼に唖然とする。「非常識な両親だけどあたしのパパとママなんだからどっちかと別れなきゃなんないなんてやだ」と訴える光希に、両親ズは「心配することない」という。なぜなら、広い家を借りて6人で一緒に住もうと思っているから。つまり、離婚&再婚で夫婦関係は変化するけど親子関係は変わらずに同居。今まで通りの組み合わせを両親と思えばよく、光希と遊は戸籍上父親側に引き取られたことにすれば苗字も変わらず面倒じゃない、いいプランでしょ? と。両親ズは本当に離婚、半年は再婚できないため、引っ越した家には二組の元夫婦とその子どもたちが住むという、珍しい構成の6人生活がはじまる(光希の語りでは「異常」と表現されている)。さらに遊は、光希の高校に転入、クラスも同じ。同じ家に住み、同じ学校に通うことになった光希と遊に、恋の気配を感じて読者はドキドキしたものだ。

 はじめは交換結婚や6人で暮らすことを渋っていた光希だが、変な家族だけどひとりひとりはいい人たちで何だかんだいいながらも新しい家族の生活に馴染んでいく。本作のメイン舞台のひとつ「小石川&松浦家」では、リビングやダイニングに6人が集まってワイワイ、という光景が度々描かれる。みんな(とりわけ両親ズは)やたらと楽しそうで、その光景は当時流行のトレンディドラマに通じるものがあるように思う。テーブルのお菓子は、両親ズのいずれかの出張みやげなのかもしれない。仁は銀行員、要士は商社マン、留美は化粧品メーカー(宣伝部)、千弥子は洋酒メーカー勤務と、彼らはそれぞれ仕事を持ち、帰ってきたら気の合う配偶者、友人夫婦(元配偶者でもある)、年頃に成長した子どもがいる。光希も遊も問題児タイプではなく親の手を煩わせることは少なそうだし、子どもを学費の高そうな私立一貫校に通わせ、自分たちはハワイ旅行に行くくらいだから、収入もそれなりにあるだろう。両親ズ、羨ましい。

◎成熟した大人たちは自由だ

 光希の男友達・銀太と、遊の元カノ・鈴木亜梨美の横やりを受けながら、両思いの恋人同士になった光希と遊。両親ズには内緒だが、両親ズの不在時には家でイチャつくのを楽しんでいる。この幸せがずっと続くとふたりは思っていた。が、高3のクリスマスを目前にして、ふたりの幸せは崩壊する。

 クリスマスツリーを出そうと物置を探っていた遊は、若い頃の両親ズが4人で映っている写真を見つける。彼らはハワイ旅行で初めて知り合ったのではなかったのか? さらに写真の中の4人は、カップル×2。元夫婦ではなく、仁&千弥子、要士&留美という、現在のカップルと同じ組み合わせであることが一目瞭然であった。交換結婚より前の時点で、自分は要士の息子ではなく、千弥子と前の恋人との間にできた子どもだということを「知って」いた遊は、親戚を通じて耳に入っていた、千弥子に学生時代から付き合っていた恋人がいたこと、結婚前に恋愛問題でゴタゴタがあったことなどの情報を総合し、悟る。自分の本当の父親は、光希の父親の仁ではないかと。つまり自分と光希とは、血のつながった兄妹なのだと、遊は思い込む。

 思えば交換結婚も、初対面の夫婦同士でありながらそれぞれ相手のパートナーと恋に落ちるなんて都合がよすぎるが、それぞれが昔の恋人同士だったのなら腑に落ちる。合点がいった遊は、光希に気持ちが冷めたと一方的に別れを告げる。両親ズを責めたり光希にこのことを伝えて家族がバラバラになるよりも、自分ひとりの胸にしまっておくことを遊は選んだ。読者はやきもきする。遊、ひとりで抱え込みすぎ。しかしポーカーフェイスのママレード・ボーイである遊は京都の大学に進学し、家を出る。光希はエスカレーターで附属大に進み新しい生活を始めるが、遊を忘れられるはずもなく、それは遊も同じであった。夏休み、帰省した遊に「あたしが好きなのは今でも遊だ。遊の気持ちが冷めても、自分が遊を好きだという気持ちを大事にしたい」と告げる光希。ここへきて堪えきれなくなったのか、遊は光希に、別れを選んだ理由、自分たちが兄妹であることを告げる。当然、光希はショックを受け、どうしてこんな大事なことを黙っていたのかと両親ズに確かめようとするが、遊は止める。あきらめるしかないのは変わりないのに、暴き立てたって家族がめちゃくちゃになるだけだ、と。どこまで物分りのいい息子なんだ。だが、最後の想い出にとふたりで出かけた旅行が終わりかけた時、遊はついに覚悟を決めた。「結婚しよう」と光希に告げる。血のつながりなんてかまわない、常識だってモラルだって破ったっていい、光希と生きていくためなら何だってやる、と。何もかも自分で抱え込もうとして、胸に秘めてしまう男・遊が成長した瞬間である。要士が自分の父親ではないとしても両親に感謝しているという遊だったが、両親への恩を大事にするあまり家庭崩壊を極端に恐れているようにも見えた。そんな彼が、両親よりも自分がどうしたいのかという気持ちをストレートに表し、決断を下したのだから、『ママレ』の物語で成長を遂げたのは光希よりも遊であったように思う。

 駆け落ち覚悟で光希と遊は、両親ズに自分たちの関係を打ち明ける。すると両親ズの口から、意外な真実が……。結果的に、光希と遊は、きょうだいではなかったのである。それどころか、ずっと「本当の父親ではない」と遊が思い込んでいた要士は、正真正銘・血縁の父親だった。すべては遊の勘違いだった……という、トレンディなだけに少々ずっこけなオチ。ただ、両親ズの独白は、連載当時に小学生読者だった筆者にはよく意味がわからないものだったが、大人になった今は「なんてすごい決断をしたんだ」と感心させられる。

 大学~新入社員時代、今の組み合わせで男女交際していた両親ズ。しかしすれ違いが重なり、要士と千弥子が、仁と留美が心から愛し合うようになって結婚・妊娠・出産、家庭を築いた。遊が大きな誤解をしていた「要士は本当の父親ではない」という情報だが、千弥子は仁との子を妊娠していたが流産、その後、支えてくれた要士と結婚し身ごもった子どもが遊だったのだ。それぞれの子ども(遊と光希)が高校生になるほどの長い年月を経て、夫婦の愛情が友情に近いものに戻っていった頃、4人は偶然、ハワイ旅行で再会。誤解は解け、昔のときめきがよみがえり、かつての恋人ともう一度恋に落ちた。話し合った結果、パートナーを交換してやり直そうということになった。恋も友情も4人で改めて育もうと思った、と、両親ズは経緯を説明する。幼稚な誤解と嫉妬による別離、さらに勢いでくっついて結婚したため、子どもたちに経緯を言いにくかった、とのこと。これにより、光希と遊が晴れて親公認の恋人同士となったところで『ママレ』の連載は終了した。なかなかお騒がせな家族だったが、無事ハッピーエンドとなり、当時わたしは胸を撫で下ろした。とはいえ、千弥子が自分との子を流産していたと知った時の仁と、千弥子の苦しみを知らなかった留美はきっと罪悪感に苛まれただろう。

 2016年現在、再読してもっとも印象深かったのは、高校生のときめき恋愛模様ではなく、両親ズの生き方である。『ママレ』の最終巻で作者も述べているが、もし光希と遊が本当に兄妹だったら、両親ズはただのひどい人たちだったということで終わっていただろう。子の心情を無視した交換結婚は、作品内で、も光希をはじめとする登場人物に「ひどすぎる」「常識がない」と非難されていた。連載終了から21年後の現在も、たとえば「発言小町」あたりで光希or遊の立場からトピを立てた場合、メタクソに叩かれるだろう。いやいや、両親ズの誰かが「交換結婚をする予定なのですが、子どもの同意が得られません」なんて相談トピを立てたとしても、ボロクソ言われるだろうな。では、家族とは、<戸籍上のつながり>がなければ成立しないのか? おりしも自民党改憲草案における憲法24条の改正について、日本における家族観が問われている現在、『ママレ』は「家族とは何か」というテーマを持ったマンガのひとつと言えるだろう。

 もちろん両親ズは非常に特異なケースであり、現実には「交換結婚」、つまり4名の総意で結婚相手を入れ替え、しかも全員で同居することはレアであろう。まず彼らは元恋人同士だし、偶然にハワイで再会して全員に同様の心の動き(=学生時代の恋人とヨリを戻したい)が起こったこと、など複数の前提条件があってこその「交換結婚」だ。『ママレ』はマンガだからご都合主義なんだといわれてしまえばそれまでだが、交換結婚をした両親ズが新夫婦ごとに住居を構えていたら、光希と遊は、自分の父と母どちらかと別れて暮らさなければならず、また義理の父もしくは母との関係も築かなければいけない。親子関係を変えずに済むという点を重視すれば、6人いっしょに暮らすことによって子どもへの影響や負担は最小限にとどまっているように思える。両親や血縁以外の大人と生活することは、多様な価値観に触れる可能性が高まり、子どもにとってもマイナスではないだろう。多感な時期の子どもは、自分の父や母と話したくないこともある。血縁ある親子だからといって相性の良さが保障されているわけでもない。自分の父、母以外に相談できる大人がいることで救われることもあるかもしれないのだ。まあこれも、家族内にイヤな大人がいないからだが……。

 ただ、トレンディかつリベラルな両親ズは、大人であっても親であっても、友人関係を深めていい、自分の人生を楽しんでいい、恋に落ちていい……と教えてくれる。何より彼らは両組とも対等な夫婦関係だったし、4人が4人とも経済的・精神的に自立していたため、このような決断を下せたのかもしれない。自分自身の人生を受け入れ自尊感情を確立させていなければ、このような家族関係は成り立たないし、継続しないだろう。一見すると“不道徳”となじられそうな両親ズの行動だが、実はそれぞれが成熟しているからこその関係性であることを忘れてはならない。

 2013年より集英社の大人向け少女漫画雑誌『Cocohana』(元コーラス)では、両親ズがアラフォーにして同時期に妊娠・出産した、光希と遊の弟・妹にあたる立夏(要士と留美の娘)と朔(仁と千弥子の息子)の物語『ママレード・ボーイ little』が展開中である。『ママレ』の登場人物たちともう一度会えるのもうれしいところ。彼らの「その後」が気になっていた元りぼん読者の方にはぜひ読んでいただきたい。

(中崎亜衣)

キスマークや痣、性交時のマーキングは「愛情表現」で受け入れていいもの?

こんにちは。「運動の秋」しか選択肢がないであろう、大根 蘭です。

 ある日、女友達から報告を受けました。「セックスのとき、彼が、太ももや柔らかい場所をつねってアザを作ってくる」と。特に悩みでも相談でもありません。ただの報告ですが、なぜだか心配になったのです。キスマークであれば、心配になることはなかったかもしれません。

 そういえば、10年近く昔のことで忘れかけていましたが、キスマークをつけたがる彼がいました。見える場所はイヤだと伝えたところ、おっぱい(乳首周り)にたくさんつけられ、バスタイム前に自分のおっぱいを鏡越しに見ると、計10個ほどの乳首があるように見えた……苦い思い出です。そんなふうにキスマークをつけられた経験はあるけど、つねられてアザをつけられた経験はありません。女友達に、「アザがつけられるほどつねられるって、相当痛いんじゃない?」と質問すると、「すごい痛いよ」との回答。ええっ、すごい痛いのに……?

◎「愛情表現」? YES意見とNO意見

 報告をしてきた彼女以外に、セックスでつねられる経験者がいないか聞き込みましたが、私の周りでは「つねった経験のある男性」1名しか見つからず。しかしネットリサーチしてみると……結構いるものですね。つねられる女性たちの経験談がざくざく。様々なコメントを読んでいて、捉えた傾向ですが、今現在「彼がつねってくる」という女性のほとんどが、その行為を「愛情表現」と受け止めています。でも、経験のない方や男性意見の多くは、「それは愛情表現じゃない」と捉えたアドバイスを送っている。うーん……どっち? あるいは、ケースバイケースなのか?

 キスマークもアザも、情事の後でもすぐには消えない痕が残るわけで、いわばマーキングなようなもの。そこに「征服欲」や「所有欲」が見え隠れすることは、言うまでもありません。ただ、それを含めてのプレイ、つまり「性癖」ということもあります。性癖は人それぞれ、お互いが納得していれば、外部がとやかく言う必要もないことです。ちなみに私は、好きな人の耳たぶや首へのハムハム(甘噛み程度)は好きです。これも「性癖」でしょう。縛られる、噛まれる、尻を叩かれる、などなど痛みを伴うセックスが好きな人は男女どちらにもいますし、SM愛好家同士のお付き合いに口出しするのは野暮というもの。ここまでならOK、それ以上はNOというボーダーラインも、おのおの違います。

◆「愛情表現」と捉える人の意見

 傾向として、つねられている人は、噛まれ(歯形がつくほど)てもいます。そして、そういう方はネット上でなんだか嬉しそうに報告しているんですね。さらに、「この行為がなくなってしまったら、愛情が薄くなったのか不安になるかも」なんて意見も。マーキングされてうれしい、束縛されることに愛情を感じるっていう感覚も、一切わからないわけではないです。でも……。

「つねってくるのはセックスの時だけ。痛いけど、普段の彼の優しさはわかっているし、悪意がないのはわかっている。愛撫が人より強いだけかな♪」

それって、余計なお世話ながら、「DV被害の真っ只中にいる人みたいだな……」と心配度は増しました。

◆「愛情表現ではない」と捉える人の意見

 実は、私の知人である「つねった経験のある男性」1名は、それをしていながら「愛情表現だからつねっている」という認識ではありませんでした。つねっていた相手女性は、セフレでした。

「独占欲もない、征服欲もない、セックスで興奮するためのスパイス。好きな彼女だったらやらない、痛い思いなんかさせたくない」

ひ、ひどい。ネット上にも、「好きから生まれる征服欲じゃなくて、“俺には逆らえない”と見くびられているのだ」と諭すような意見がありました。そもそも「好き」から生まれた「征服欲」なら、行使していいのかどうか、という問題もありますよね。

◎あなたのボーダーラインは?

 セックスうんぬんに限らず、人は自分が求めている答えに近いものしか、受け入れないものですよね。彼に愛されているのだと信じたければ、「これは愛情表現なんだ」と思い込むようになりますし、彼と別れたい気持ちが強ければ、たとえ彼自身は愛情表現のつもりでやっていたことでも「こんなの愛情表現じゃない」とつっぱねるものでしょう。

 恋愛が盛り上がっているときには、好きな相手がしてくる行為は何でも愛しいと思い、受け入れてしまうことが多いのではないでしょうか。100年の行為が冷めたら「ウワーきもっ」と思うようなことでさえ、うれしかったり……。性癖について、自分の中でのOKとNOのボーダーラインをあらかじめ見極めておき、いざというときに備えておくのもいいかもしれません。私の場合、強い痛みを伴うかどうかが、ボーダーラインなんだと気付きました。耳たぶや首へのハムハムは、やめませんよ。

(大根 蘭)

性犯罪者が犯行時に目の前の現実をどう捉え、何を考えていたかを知る/「性犯罪は男性の問題である」対談・後篇

 映画『月光』はレイプシーンの生々しさ以上に、心から血を流し、声にならない声で叫びつづける被害者の姿と、そこからの回復が印象に残る映画だった。監督の小澤雅人氏は、高畑裕太による強姦致傷事件に関する一連の報道をみて、被害者に対する想像力があまりに欠如していると指摘する。

 精神保健福祉士・社会福祉士である斉藤章佳氏は、東京・榎本クリニックで性犯罪加害者の更生プログラムに10年前から従事し、それによって再犯率が比較的高いといわれる性犯罪を1件でも減らすことを目指している。

 両氏の対談、後篇は9日報じられた高畑裕太の不起訴処分から話がはじまった。

▼対談前篇は、こちらから。「性犯罪はなぜ起こる? 加害者性・攻撃性は男性全般に共通するパーソナリティだ」

斉藤章佳さん(以下、斉藤)「強姦致傷では起訴されるのは、全体の約3~4割と言われていて、そのほとんどが示談で終わります。つまり、被害者の多くが泣き寝入りしている可能性があると想像できます」

小澤雅人さん(以下、小澤)「それ以前に、性犯罪は被害を受けた女性が訴え出ないことがほとんどですよね」

斉藤「はい、被害届を出すのは全体の15~20%と言われています。だから裁判までいくのは、ほんのひと握りではないでしょうか。そうなってしまう原因のひとつに、被害者にとって裁判員裁判のハードルが高すぎることがあげられます。“強姦致傷”は裁判員裁判で争われますから、国民から選ばれる6名の裁判員に、事件の内容を詳細に知られることになります。場合によっては、生い立ちなどまで明らかにされます。それが被害者にとって、どれだけ苦痛か。おまけに、裁判員裁判は長期間に及びます。これが“強姦”だと職業裁判官による裁判になるので、致傷の部分だけ取り下げ、強姦だけで争うケースもあります。でも、一般的に強姦致傷より刑が軽くなると予想されます」

 どちらにしても、被害者はジレンマにさいなまれる。

斉藤「被害者は自分が受けた被害や痛みを、裁判のなかで正当に評価されないのが現状です。そもそも示談金の額が多くても、被害者の受けた傷は報われません。その女性はこれからずっとその性被害というトラウマの苦しみを背負っていくからです。かたや加害者は示談などで不起訴になった場合、罪を背負って生きていくとはいえ、履歴書上に傷はつかないので、普通に働くことができます。人によっては普通に結婚して、普通の家庭を作れるかもしれない。理不尽ですよね。もし起訴されて実刑になっていたら、刑務所内で再犯防止プログラムを受けることになる場合もあります。そういうケースだと、専門的なプログラムのなかでなぜ自分は性犯罪に至ったのかについて振り返る機会を得ます」

 そして示談になったことで、事件の内容は被害者本人が何らかの方法で公表しないかぎり一切表に出てこないことになる。

小澤「そうなるとこの一件も単なる芸能ゴシップとして消費され、そのまま風化しますよね。高畑裕太氏に関するこれまでの報道を見ていて僕は、被害者への想像力が圧倒的に欠如していると感じました。その苦しみに触れない一方で、テレビでよく見る“芸能人親子”には親近感があるからそちらばかりを採りあげる。被害者も、それを見ているかもしれないサバイバー女性たちも、完全に置き去りにされています。『月光』の性被害者、カオリのような存在は全国にいっぱいいるのに」

斉藤「被害者にフォーカスした報道はほとんどありませんでしたね。今回の当事者についてあれこれ報道するのは配慮に欠けますが、被害者を支援している団体に被害の実態を訊くなどの方法があるはずで、それはまだ声を上げられていない人たちへの『相談する場所がある』というメッセージにもなり得ますが、私の知るかぎりではそういうアプローチはテレビや雑誌においてはほとんど見られませんでした」

小澤「取材といえば、『月光』について取材に来てくれたのはすべて女性の記者さんたちでした。男性はひとりもいなかった」

斉藤「そうなんですよ、私に性犯罪について取材に来るのも、いつも女性向け媒体の方々です。メディアにいる男性にとって性犯罪は“自分たちの問題”ではないのですね。高畑裕太氏についてはテレビや雑誌などから取材の申し込みがありましたが、“性欲の強さと性犯罪の関連性”といったピントのずれた内容だったのでお断りしました」

◎性犯罪を「点」でなく「線」で見る

小澤「加害者を報道するにしても、僕が知りたいのはその背景です。彼だって、映画の撮影中にそんなことをすればどうなるのかはわかっていたはず。それでも一線を超えてしまうほどに、彼は何らかの葛藤やストレスを抱えていたのか。“加害”というものを社会が理解するためには、その検証が必要だと思います」

斉藤「たしかに。そして、彼らの“認知の歪み”にも、もっと迫らなければいけませんね。性犯罪者の多くにこれが見られるわけですから」

 斉藤氏は、“認知の歪み=性的嗜癖行動を継続するための、本人にとって都合のいい認知の枠組み”と定義している。

斉藤「仮に高畑氏の事件に関して実際に報道内容が正しかった場合、彼は歯ブラシを口実に自分で呼んだとはいえ『自分の部屋に入ってきたんだから多少成りゆきで触ってもいいだろう』『有名人の俺とセックスできて相手はうれしいはずだ』など、その瞬間には、必ず目の前で起きていることを自分にとって都合のいいふうに意味変換し、それが正しいと理解しています。だからこそ、行動化できるはずなんです。実際、釈放に際して高畑氏側の弁護士が発表したコメントに『高畑裕太さんの方では合意があるものと思っていた可能性が高い』とありますよね。その瞬間に高畑氏が何を考えどう現実を捉えていたのか……これを知ることは、今後、私たちが性犯罪の問題を理解していくうえでとても重要です」

小澤「『月光』で性犯罪と性虐待の加害者として登場するトシオも、女性が自分の車に乗ってくれた時点で、何かしらの合意があった、少なくとも相手は拒否していないという、認知の歪みがあったのかもしれません」

 なぜ彼は問題を起こしたのか、だけでなく、彼は犯行後何を思っていたのかも今後、語られることはない。性犯罪者は女性を傷つけ、尊厳を踏みにじる行為である。「バレない」と思っていたのだろうか。

小澤「トシオは、行為が終わった瞬間に後悔しています。レイプしたカオリに対しても、性虐待している娘のユウに対しても、罪悪感で心が占められている。現実の性犯罪者たちも、ひとつひとつの犯行に対して後悔はしているのではないでしょうか。ただ、その後悔をさらに上回る何かがあるからこそ、女性への加害が常習化してしまう……」

◎火を消さずに、議論を。

斉藤「まさにおっしゃるとおりで、私が性犯罪の加害者臨床で関わるなかで多く見てきたのが、『これを最後にしよう』と思いながら行為に及び、対象行為後は一時的に罪悪感に襲われるパターンです。けれどそういう、スリルとリスクが極めて高い状況下での犯行だからこその達成感もあるようで、すぐに次の行動への渇望感が高まります。このようなサイクルをくり返すと、いずれ自分ではコントロールできなくなってきます。でも『誰かに止めてほしい』とは思うようで、逮捕されたときの気持ちを聞くと『やっと逮捕された』『逮捕されて安心した』という加害者は少なからずいます。被害者の方々にとっては許しがたいことですが、これが彼らのなかではリアルに起きている心のメカニズムなんです」

 高畑裕太は犯行後、「寝ていた」と報道されている。

斉藤「だから私は純粋に知りたいんです。仮に報道のような犯行があったとするならば、彼があのとき、その現実をどう捉えていたのか」

小澤「事件自体はその日に起こったものですが、彼のなかではそれを起こしてしまった原因の種をずっと前から抱えていたのかもしれない。そして彼は自分でも知らないうちに、それを育ててしまっていた……。事件を点ではなく、線で見直したいですね」

斉藤「今回の事件の報道で、強姦という理不尽な性暴力への疑問や怒りの火が胸に点った人は少なくないと思います。他の性犯罪も同様、不起訴になって報道されなくなるにしたがって、その火が消えていくのはあまりにやるせないことです。ここから性犯罪についてもう一歩踏み込んだ『性犯罪者への再犯防止プログラムの必要性』にまで議論を発展させたいですね。そのためにも性犯罪は女性の問題ではなく“男性の問題”であると男性自身が認識し、加害者の実態や被害の残酷さを知ることが、いま求められています。性犯罪者をモンスター化するだけで考えを止めてしまうのは、彼らの罠にハマっているも同然ですから」

◎information

映画『月光』
第32回ワルシャワ国際映画祭・国際コンペティション部門に選出!

同映画が、ポーランドで開催されている、歴史と伝統ある国際映画祭のインターナショナ ル・コンペティション部門にて上映されることになりました。
「性犯罪の捉え方は国によって異なります。この映画を受けての反応も日本とは違ったものになると思うので、楽しみです」(小澤監督)
国内でも引き続き順次公開中! 劇場情報は公式HPをチェック。http://gekko-movie.com/

(構成・写真=編集部)

性欲が高まるのは、いつ? 突発的で切羽詰まった欲望を感じるときの法則

性欲を自覚する年齢は、人それぞれです。私がオナニーデビューをしたローティーンのことを思い起こせば、性欲を感じたときにベッドのなかでの秘め事を愉しんでいたわけではないように思います。欲求とはっきりいえないような、ぼや~んとした霞のようなムラムラ感を覚えることもありましたが、それよりも性的な好奇心がきっかけとなって、していたんじゃないかなぁ。習慣になってもいたし。なにぶん遠い昔のことなので、よく覚えていませんが。

 処女のころはオナニーが終わると決まって、「あ~、早くセックスしたい!」と思っていました。これも、オナニーでこんなに気持ちいいんだから、たくさんのオトナが夢中になるセックスってどんだけ気持ちいいんだろう……という好奇心からの渇望で、「性欲」とは別モノです。

 大学進学とともに親元をはなれて行動の自由度があがり、頻繁にセックスするようになると、さすがに性欲を自覚するようにもなった気がするのですが、セックスをする動機は何も性欲だけとはかぎりません。純粋に肉体的欲求が高まる“性欲”と、相手とのスキンシップや愛情表現を求めて「したい」と思う“性交欲”は分けて考えたほうが私にはわかりやすく、そうするとセックスするのはたいてい性交欲が発動しているときで、性欲はむしろオナニーで解消していました。これは、いまでも変わりません。

 ほかの女性たちはどんなときに性欲を感じるんだろう? と興味をそそられたのですが、性欲に関する調査(アンケートではなく、然るべき機関による調査)は案外ないものです。「セックスに積極的になれない理由」「セックスレスの理由」など、“したくない動機”に関する調査はあるんですけどね。ではアンケートレベルではどうかというと、今夏に熟読した『an・an』『Tarzan』『GLITTER』を見なおしたのですが、性欲について問う項目はありませんでした。

◎男も気になる「女性の性欲」

 いま手元にあるものでは情報を得られなかったというだけで、ネットの世界には「女性の性欲が高まる5つのパターン」「女性の性欲がMAXになる瞬間4つ」など雑多な情報があふれ返っています。「生理前」「排卵日前後」という身体のサイクルとリンクするケースと、「好きな人といるとき」「相手と交際したばかりのとき」など関係性から発動するケースに分かれるようですが、これは前者は性欲、後者は性交欲でしょう。あと「ストレスを感じたとき」という意見もあり、これはどの欲にカテゴリーしていいか不明ですが、すごく共感!

 それにしても、「女性の性欲が高まる時期を知りたい」男性は多いものなのですね。でも性欲が高まる=簡単にセックスに応じる! ということはありません。あなたとしたい、という性交欲を発動させる努力もせずに「できる!」と思うのは、ほんとうに浅はか。ここ数年、スポーツ紙でラブグッズを紹介する連載をしていますが、そこでもこう考える男性が少なくないと感じます。年齢層高めの男性が主な読者ですが、媚薬を紹介したときの反応が異様にいいんですよ。これさえ飲ませれば女性の性欲が高まってムラムラとペニスを欲しがるから、あとは俺様の出番だぜ~というオジサンたちの思考回路が透けて見えます。

いろいろ考えてみましたが、結局、私の“性欲”発動スイッチは特定できないままです。生理前はPMSがあるので性欲だだ下がりだし、排卵日前後もこれといった変化ナシ。でも、最近、ひとつ気づいたんです。

 膣カンジダが発症すると、むっちゃムラムラする!

 今年1月に「カンジダになって実感した、シモのトラブルをカップル間で話しにくい理由」とコラムに書きましたが、なんと現在、2016年が始まって以来9カ月で4回目のカンジダ発症中です。免疫弱りすぎだよ、自分……。症状をはっきり自覚する前、つまり外陰部のかゆみが出たり白濁したおりものが出たりする前、になんだかアソコがむずむずして、それにともなって脳もソワソワして、したくてしたくてたまらなくなる!

◎ほかに何も考えられないほど

 彼と抱き合いたいというタイプの欲求ではなく、「もう何でもいいから挿れたい!」という感じの、直接的で切羽詰まった欲求です。彼の存在が頭にないわけではないのですが、セックスに至るまでの過程を考えると、まだるっこしい~~~~。そういうのすっ飛ばして、手っ取り早くこの欲求を解消したいんですー!! と叫びたいぐらいの衝動で、私の場合、自宅に帰れば挿れるもの(バイブ等)はいくらでもあるのですが、日中、仕事しているときにかぎってこの現象が起きるので、ほとほと困ってしまうのです。

 どういう原理かは知りませんが、かゆいと自分が認識するよりもっと前段階の刺激を、脳が「性欲」と勘違いしているようです。私は性欲というのは脳からはじまって、それで身体がなんだか落ち着かないモゾモゾした感じになるのだと思っていましたが、身体に反応して脳が欲求を発動する、ということもあるのですね。人体の不思議を感じます。

 「家に帰ったら思いきりしよう!」と仕事を早めに切り上げるのですが、帰宅するころにはかゆみが強くなり、おりものが出はじめ、「あ、カンジダでしたか……」とやっと気づいて婦人科に予約の電話を入れる、というのがお決まりのオチ。そろそろこのパターンに慣れてもいいころなのですが、そのときに感じる欲求が強すぎて、まともな判断力も奪われてしまうのです。結果、欲求を満たすどころか、しばらくは禁欲生活……。突発的&強烈にわきあがる性欲のツラさだけが、記憶に残るのです。

■ 桃子
オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

超スピリチュアルな農法で作られた「形が不揃い」「味が濃い」野菜の真実

自然派もていねいな生活派もハイソな意識高い系も、皆大好き〈オーガニック〉とは、有機栽培によって生産された農作物、またはその加工品のこと。〈農法の特徴であり特別体にいいわけではない〉などの突っ込みどころは多々あるものの(ご興味ある方は過去の記事「オーガニック=安全、中国産=危険は真実か? 食の専門家がズバリ答えます」も是非ご覧くださいませ)、なんとなくいいことしている気分になれたり、ブランド的なおしゃれさといった魅力は理解できます。ところが同じ有機栽培の中には、〈バイオダイナミック農法〉という、どっぷりスピリチュアルで理解不能ものがありました。

 Wikiをチラリとみるだけでも、かなりおなかいっぱい。作物を育てるための〈調合剤〉のひとつには、根を強化させるために〈雌牛の角に糞を詰めたもの〉を使うようです。その一部を引用してご紹介しましょう。

“牛の角は、その中に詰めた材料にフォースを受け取り、濃縮する特別な力があるとされる。たくさんの胃袋を持つ牛は強力な消化力を持つが、そのエネルギーは角に阻害され体外に抜けることができず、角にエネルギーが集中しており、また角には宇宙のエネルギーを漏斗のように集める効果があるのだという。冬の地中では精神の世界とつながりあう生命活動が活発に行われるため、角に糞を詰めて冬に地中に埋めておくと、冬の間の高次の生命が角を通して牛糞に注がれる”

 胸やけがはじまるのでこのへんで中断しておき、雰囲気だけ味わっていただけましたでしょうか。不思議なのはこれらの調合剤だけでなく、農法のベースとなる〈思想〉です。

◎創始者は、教育者として有名なあの人

 宇宙の力を土壌に呼び込み、さまざまな天体の作用を農業に生かすべしというのですから。太陰暦・占星術に基づいた「農業暦」で種まきや収穫を行い、前出のような牛の角や水晶などを土に巻くという手法は、なんとなくホメオパシー療法を思わせます。しかも満月など定められた時刻に土に入れるというので、ほとんど魔術!?

 このバイオダイナミック農法の創始者は、日本では教育思想家として有名な、あのルドルフ・シュタイナー氏です(「シュタイナー教育」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう)。氏の提唱する教育、医学、農業はすべて神秘主義的な思想体系(アントロポゾフィーや人知学とも言う)に深く根付いているため、疑似科学や新興宗教、オカルトなどと批判されることもあるよう。特にシュタイナー教育の信者は、ワクチン接種を否定する傾向があるため、過去には麻疹(はしか)のアウトブレイクがシュタイナー学校から始まった事件があったことも大きいでしょう。

 さて、農法のほうはファンタジーな魔女マンガあたりに出てきそうな不思議な世界ですが、今でも一部で実践されているというから驚きです。オーガニック系のコスメやビオワインの世界ではそこそこ認知度があり、かの有名なヴェレダもバイオダイナミック農法の自社農園を持っているのだとか(トップ画像参照)。ヴェレダ、そこそこ好きだったのにな~とちょっぴりショックな気持ちが湧きあがってくるのは、スピ的なものに苦手意識があるから?

 しかしワインやコスメは加工される過程が山ほどあるため「これの原料はバイオダイナミック農法でございます」と言われても、よく分からないのが正直なところ。でも、農業そのものを見学するのはなかなかのハードルが高く……ということで、まずは手軽にバイオダイナミック農園直営のカフェなるものへ行ってみたのです。

残暑厳しい8月某日。世界の食糧事情に詳しいコンサルティング会社勤務のI氏とmessy編集女子と連れ立ち、カフェへ入店。ディナータイムに注文できるのは、定食1種のみでした。でもお品書きを見ると、なんだか盛りだくさんで普通のごはんとして期待できそうな感じ!

 席に着くと、まずはモロヘイヤのお浸しがでてきました。……うん、しみじみおいしい。実はこの日、数年に1度かというレベルでお腹を壊していたのですが、朝から水分もまともにとれなかった体にやさしくじんわり染みわたる感じ。涙目で「おいしいよ~」とつぶやいてしまう。お腹の調子が不安でこわごわ口にしたものの、やさしい味わいにホッと和むひととき。ところでバイオダイナミック農法は「有機農法の一種」って言ってもいいんですかね?

I氏「ノーマルな有機農法の人たちは『一緒にすんな』って思う人も多いでしょうね。〈有機〉でくくるには、おおざっぱすぎると思いますよ

 それはプログレもメタルも「ロック」と片づけてしまう雑さのようなニュアンスでしょうか。

I氏「まさに、そんな感じです」

こちらにも例の謎肥料である雌牛の角が登場しています。

◎おいしい、んだけど……。

天ぷら、ごまあえ、煮物、蒸し物、酢の物サラダと種類豊富です。ところでお品書きに「一般にはほとんど出回らない珍しいお野菜もふんだんに」と説明がありますけど、農法のこと? それとも品種のこと?

I氏「それもあるけど、規格外の形や収穫時期なので農協には出荷させてもらえないレベルの野菜=一般には出回らない、という解釈もできます。形がバラバラな野菜を自然だとありがたがる層もいますけど、今どきの野菜は本当によく品種改良されてますから、本当はどんなに雑に育てても、そこそこ形の整ったものができるはずなんですけどね。だから今どき規格外な野菜に育つのは、土壌のバランスがよっぽど狂ってるか、壊滅的に育て方が下手なのかどっちかですよ」

 なーるほど。確かにこのかぼちゃ、美味しいけど固いわあ(ガリガリ)。

I氏「熟れすぎとか逆に若すぎるとか、収穫のタイミングを見極められないのも、家庭菜園ならいいですけど商売的には問題あるでしょう。農協の視点・基準に比べると、栽培レベルが低いのは間違いありません」

編集女子「土がついて形が不揃いなのが無造作に木箱に入っていたりすると、いかにもオーガニックって感じでありがたみを感じる人もいますよね。この甘酒もすごくいい味なんですけど……玄米が舌の上でゴソゴソしますねえ(笑)」

◎市場に出せないゴミ!?

I氏「今はえぐみや苦みの薄い野菜が消費者に好まれるので、普通はえぐみが出る前に集荷、出荷され流通しているんですよね。品種の違いもあるでしょうけど、明らかにうまく作れてないのが原因なのに、それこそが自然であると主張して売っているものもありますよ。わざと固く味が濃い状態にして出荷してるのかもしれないですが、物は言いようです。よくある直売所とか道の駅も、大抵このパターン。自分から見れば、市場に出せないゴミを処分する場ですよ。でも、わからない人は有難がる。あれらはお互い満足してるので、いいんでしょうけど。

バイオダイナミック農法の場合は一種の宗教のようなものですし、主義の実践であって野菜の味や商業的な視点は重要視していませんから、農協の出荷基準なんてクソくらえなんでしょうが、普通の産業なら不良品を出荷するなんてありえないんですよ。この産業は本当に意識が低い。〈もったいない〉という言葉で全て誤魔化せるから」

 意識が高いのか低いのか、よくわからない!

 この日の野菜は、ピーマンとナス。うん、確かにスーパーではなかなかお目にかからないような形です。

 味は、ごくノーマル。しかし、お店で食べたのと同じく、皮が硬いのが特徴でした。しっかりかむという健康効果は得られるのかもしれません。よくわからないけど、シュタイナー的に言うならば、その背後にある霊的なものも一緒に食べているからよし、なんでしょうか? 自分的には、雑に作られた印象の、規格外野菜でしかないけれど。

(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)


「ヴィンテージマンションをリノベ」と「築浅物件」どちらがお得? 見極めるための必須チェックポイント

 家を購入する際に、築浅にこだわるかどうかは大きなポイント。概して築浅は割高ですし、立地のよい家がなかなか見つからないこともあります。最近では築年数の経ったマンションの部屋を、おしゃれにリノベーションして住まうことがひとつのトレンドにもなっていますよね。

 今回は、ヴィンテージマンションのリノベーションに憧れていたにも関わらず、結局築浅物件を購入した田畑さんにお話をうかがいます。彼女は物件選びをするなかで考えが変わったといいますが、どんな原因があったのでしょうか。

◎メーカー勤務の田畑さん(40歳)の場合

【田畑さん&お部屋のプロフィール】
田畑さん:メーカー勤務。購入時は35歳、独身。現在は子どもと2人暮らし。九州出身。マンションは実家の沿線。当時の年収は300万円程。

所在地:福岡市中央区 天神駅徒歩12分
専有面積:約57㎡
築年数:6年(購入時)
間取り:2LDK(例:間取りは15帖のLDK、7帖と5帖にトイレとバスルーム)
価格:2,150万円
管理費:5,200円
修繕積立金:6,000円
月々のローン返済:月々約6万円 30年ローン

ーー当時は独身で、ご実家も現在の住居から近いのですね。マンションを購入されたきっかけはあったのですか?

田畑「もともとインテリアが好きで、内装に自分の希望を反映して作りなおす、いわゆる”リノベーション”に興味を持ち、築30年くらいのマンションを安く購入して好きなように改造しようと思ったのがきっかけです。今のマンションを買う前は賃貸物件に住んでいたのですが、それが62㎡のリノベーション物件でした。その物件の外観と部屋のギャップが気に入ったんです。当時新築マンションには手が届かないと思っていましたが、内装を一度すべてサラにしてからのリノベーションなら値段も安く、しかも新築同様に自分の思い通りの部屋に住めるのではないかと思いました」

ーーリノベーション物件、流行っていますよね。どんなお部屋が好みなんですか?

田畑「北欧風といいますか、ナチュラルなテイストでベースは白色、木の暖かみのあるシンプルな感じが好きです。インテリアショップでいうと、アクタスやウニコの提案している雰囲気です」

ーーいいですよねー。北欧風のお家。元々北欧には古いものを大事に使う考え方が根付いているので、リノベーション物件と北欧インテリアはよく合うんですよね。でも結果的に築浅物件を購入されたのは、なぜでしょう。

田畑「購入する物件は、立地や広さも重視していました。駅近など立地のよいところで60㎡ぐらいの物件だと、築30年くらいのものでも1,000万円くらいするんです。そういう物件を自分の満足いくようにリノベーションすると600万円はかかります。合計1,600万円かかるとなると、もう少しお金を足せば築浅物件が買えるんですよね。それなら築浅を買った方がいいのではないかという気になったんです」

 以前は築30年以上経った物件には価値がないと言われていましたが、近年はリノベーション物件の価値が見直されています。なかには築年数の経った中古マンションでも、新築と変わらないような価格の物件もあるのです。

◎ヴィンテージ物件でかさむ費用

 その理由のひとつは立地。単純な話ですが、早く建てた方が先によい場所を押さえられるもの。古くから人気がある街の一等地は、バブル期までにすでにマンションが建てられています。田畑さんが望んだような好立地の物件は、高価なヴィンテージマンションで占められていたのかもしれません。

――ヴィンテージ物件でも価格が高いものは、立地がとてもよいとか、つくりがしっかりとしているなどの美点があることもありますが、それでも築浅物件の方がよいと思われたんですね。

田畑「自分が所有する視点で見ると、やはり築年数が古い物件は気になる点も多くありました。そういったマンションは修繕積立金が新築に比べて高額です。また配管などの見えない部分の老朽化も気になりました。実際、購入を考えていた中古物件では配管が古くて赤サビが出たり、上階から水漏れした過去があったりしたのです」

――なぜ分かったのですか? 配管のような内部の損傷はなかなか分からないもの。購入前に調べる方法が知りたいです。

田畑「付近に詳しい知人に聞く、不動産屋や管理人と仲よくなる、などの方法で情報を得ました。そのときに『赤サビって出ますか』とズバリ聞くとか、同じマンションに住む人のことや周囲の環境についてたずねるとか……。朝、昼、夜、現地に行ってマンションや周辺の雰囲気を確認するのは必須ですよ」

――わー! 周辺環境も聞き込みするとは。そこまでやるんですね。

田畑「大きな買い物なので、当然だと思いますよ。実際、買おうとしたマンションにその筋の方の事務所があったこともありました。物件のことを知人に話したら、『そこのマンションで以前に発砲事件があった記憶がある』と言われたのです。不動産屋に聴いても誰も知りませんでしたが、物件を見にいったときに上階へ上がったらマンションの扉に看板が掲げてあり、間違いないと思と思ったんです。他の物件でも、見に行ったときにヤクザ風の人と出くわして、ネットで検索したら、事務所があったこともありました」

◎買ってからでは、遅い。

――マンション内で発砲事件がある環境、怖すぎます。それじゃ、オートロックでも意味がないじゃないですか……! その筋の事務所が多いのは土地柄にもよるのかもしれませんが、他にもご近所トラブルはいろいろありますものね。やっぱりできればマンションを買う前に、聞き込みや張り込みをした方がいいようです。

田畑「買ってからでは遅いのですから、できるだけの調査はしておくべきです。私は徹底的に調べたいタイプなので、実際の購入まで2年もかかりました」

――じっくり調べた結果、築浅がよいと思われたんですね。当初希望だった中古物件のリノベーションには興味を失ったのでしょうか。

田畑「リノベーションをして思い通りの住まいをつくることには、今でも興味があります。でも将来転売する可能性を考えると今後築40年、50年と年数を重ねていく物件に手を出して、さらにリノベーション費用をかける決断はできませんでした。資産価値という点で不安が大きいので、ギリギリの収入で購入するものではないですよね。私が望む物件は予算オーバーのものばかりだったので、せめて将来転売したときの価値が読める築浅物件にしようと思ったのです。でも、今でもお金に余裕ができたら、リノベーション用の物件を購入して、自分の好きなようにアレンジしてみたいですよ」

 田畑さんのお話をうかがってもわかるように、昨今は”中古物件=安い”とは、一概にいえません。重視すべき条件は、立地なのか、インテリアの自由度なのか、将来的な資産価値なのか? 優先順位を決めて、物件を選ぶ必要があるでしょう。

(蜂谷智子)

セックス=「男が求め、女がそれを受け入れるか決めるもの」? マグロ女子を考える

数年前からダシを使う時は、カツオでも昆布でもなく「あごだし」派。こんにちは、大根 蘭です。

 私の友人で、可愛いのでよく口説かれる女性(A子)がおります。彼女は特定の彼氏がいない場合、とりあえず告白されて付き合ってみるものの、10回未満のデートでフラれてしまう傾向があります。私が知っているだけでも5人の男性に告られ、すぐにフラれてしまいました。「性格が合わないとわかった」とか、「そもそも1回ヤリたかっただけで近づいてきた男だった」など別れの背景は様々ですが、彼女の話を聞いていて、なんとなーく気になったことが。

「チミは、もしかしてマグロなのかい?」

……というのも、彼女の言う「スタンダードなセックス」は、女性が受け身一辺倒で、相手とのコミュニケーションが薄いような印象を受けたのです。

 A子がセックスに対して消極的なのかというと、「軽く首を絞めてほしい」など、もっとこうしてほしい願望を相手に伝えていたり、一見すると“積極的な女性”ふうでもあります。セックス自体は嫌いではないそう。しかし彼女のスタンダードは、自分の要望だけ伝えて、「あとは気持ちよくしてくださ~い」な受け身状態のセックス。これは……どうなのでしょうか。

 「マグロ」疑惑をぶつけた私に、彼女はこう返してきました。「マグロって仰向けのまま、まるで動かないんでしょ? 私はちゃんと頼まれたら騎乗位もするよ。乗るだけで動かないけど」。喘ぎ声に関しても、“一応”「アンアン」言ってるらしい。う~ん……そもそも「マグロ」の定義ってなんだろう?

◎ 「セックスして“あげている”」という思考

 「マグロ女子の見分け方!」だの「普段からこういうタイプはセックスもマグロだ!」のような、マグロ女性について取り扱った記事は週刊誌でもweb媒体でもたくさんありますが、どれもA子のタイプには当てはまりません。私も彼女のセックスを見学したわけでもないので、A子自身の証言をもとに想像するしかありません。

 私が一番引っかかったのは、A子とガールズトークしているときによく彼女が使うワード、「ヤラせてあげたんだけど」「フェラしてあげたんだけど」。そもそも私は「~してあげた」という表現が苦手なので、A子の言葉にもいちいち敏感になっているだけなのかなぁと、違和感を覚えてもスルーしていましたが、あらためて考えてみると、A子は「セックスをしてあげている」つもりだったんですね。彼女自身は、したいと思わなかったということなんでしょうか。もしかしたら、「セックスは男がしたがるもの。女はそれを受け入れるか否や拒むかを決めるだけ」「あなたが求めてきたセックスを受け入れただけでも感謝して」と、無意識に考えているのでは? これは、「男=性欲が女より強い」という固定観念に基づいて形成された価値観かもしれず、だとしたら根深いものがあります。

◎そもそも「マグロ」ってどんな状態?

 「マグロ女子」の由来は、<冷凍マグロのようにカチコチになって動かず、手も足も出ない状態から名付けられている>……さすがに、合意のうえで行為に及んで、いくらなんでも、大の字スタイルで手足ピーン! 状態の女性はいないでしょう。私の思う「マグロ女子」は、基本的に正常位で、男性のピストン次第でしか動かず、表情も冷静で喘いだりはしないんだろうなぁ、という認識でした。でもA子のセックス観について考えて、マグロってそれだけじゃないな、と思い至りました。

 彼との初セックスだったら、緊張感や恥じらいなどで、マグロ化してしまうのもわかる気がしますし、それすら可愛くうつるのかもしれません。緊張はお互い様だと思うのでモーマンタイ。ただ、回数を重ねても変化なしの男任せセックスだったら、双方にとって楽しさに欠けるセックスになってしまいます。

 喘ぎ声に関しては、マグロとは関係なく、喘げばいいというものでもないし「アンアン」演技をする必要はないと思います。ただ、気持ちいいかどうかを伝え合うって重要! セックスは男女間のコミュニケーションレベルMAXな状況、あるいは、セックスによって、コミュニケーションレベルがMAXになるってこともあると私は考えています。どちらか片方が、受け身一辺倒のセックスなんて楽しくないっ!

 A子が「首を軽く絞めて~」と望むように、自分が気持ちよくなることを追求するのは否定しません。が、「一緒に気持ちよくなる」ことこそセックスの醍醐味だと私は思うのです。潮吹きさせてドヤ顔の男性は、独りよがりのセックスでしかないのと同じで、マグロ女子も独りよがりのセックスなのではないか、と。「私を気持ちよくして」ではなく、「私だって気持ちよくさせてやる」くらいの情熱で挑んだら、体が自然と反応して、セックスがめちゃくちゃ楽しい行為に変わるかもしれません。

◎「マグロ女子」の反対は「トビウオ女子」

 「感度抜群」「自ら動く」「騎乗位だってなんのその!」なセックスをする女性を「トビウオ女子」というらしいです。私もはじめて聞きました。感度抜群で、感じまくる女性を見るのは、男性としては誰でも嬉しいかもしれませんが、自ら動きまくって、彼の上にまたがりながらグネングネンしている女性に、全男性陣が好意的かどうかはわかりません。が、結局のところ、気持ちいセックス(コミュニケーション)をするためには、積極的に気持ちいい体位や、感じる場所などを探求していくことが必要ではないかと、私は思っております。

※ちなみに冒頭にかいた私の好きな「あごだし」はトビウオの出汁です。だからでしょうか、感度が高いのは。関係ないですね。

(大根 蘭)