体重停滞によって課せられた18時以降の食事禁止令が厳しい!!【メシ子本気のダイエット/汗と涙の記録4】

 ただいま、結婚式の招待状作成に追われているメシ子です。あれってすごく面倒くさいんですね。少しでも費用を抑えるために、招待状のキットを購入して印刷や宛名書きは自分で行うことにしたのですが、100枚近くある封筒と返信用はがきに切手を貼ったり一通一通必要書類の入れ忘れがないかチェックして、とてつもなく疲れてしまいました。

 そんな中、3回目となる24/7のトレーニングに行ってきたのですが、体重も体脂肪も変動なし。この数値を見たトレーナーさんに「なるべく18時以降の食事は控えてください。寝る前に空腹を感じるくらいがベストです」と言われました。ライザップに通っていた時は、「夕食はなるべく19時まで、遅くとも21時まで」と言われていたのですが、24/7ではそれよりもさらに早い時間で夕食を摂らなければならないそうです。

 18時というとまだ仕事中なので、夕食を摂るにはタイミングが合わないのですが、私は自宅で仕事をしているので、習慣を変えることもできなくはなさそう。そうなると、帰りが遅い主人と一緒に夕食を摂ることはできなくなりますが、これも結婚式のため……。

 早速、この日は頑張って18時半に夕食を終えましたが、21時くらいにはすでにお腹が減ってきました。炭酸水を飲んで耐えようとしたものの、我慢ができずにところてんを食べてしまいました。ローカロリーなところてんで抑えられたのはまだよかったのかもしれませんが、炭酸水だけで乗り切るのが理想的ですよね。ああ、後悔……。

 ですが、18時以降何も食べないことを習慣にできればもっと数値に現れるはず。付き合いの飲み会なんかもたまにあるので、徹底することは難しいかもしれませんが、できるかぎり実践していきたいと思います。

【24/7・トレーニング3回目後の体型データ】
身長160.2㎝(±0)
体重58.0kg(-2kg)
体脂肪率30.0%(-1.6%)
バスト96㎝(±0)
ウエスト83㎝(±0)
ヒップ87㎝(-1㎝)
太もも周囲43㎝(-1㎝)
二の腕周囲26㎝(±0)

(リオネル・メシ子)

あなたの職場にもいるLGBT 企業が性的マイノリティ施策を打つメリットとは?

近年、LGBT(L:レズビアン、G:ゲイ、B:バイセクシュアル、T:トランスジェンダー)などの性的マイノリティに関する取り組みに対する注目が高まっています。しかし、性的マイノリティが働きやすい環境が整っている企業はいまだに多くありません。社員がセクシュアリティにかかわらずいきいきと働く職場をつくるには、どのような対策が必要なのでしょうか。企業向けに性的マイノリティに関する研修会などをおこなう「特定非営利活動法人 虹色ダイバーシティ」代表の村木真紀さんにお話を伺いました。

◎職場でカミングアウトするリスク

――そもそも「性的マイノリティ」といっても、その言葉には多様な性が含まれるんですよね?

村木 はい。最近よくメディアに出てくる言葉は「LGBT」ですが、現実にはLGBT以外のアイデンティティを持っている方も多く、性のあり方は本当にさまざまです。たとえば、Xジェンダーという「女性でも男性でもない性自認を持つ人」や、Aセクシュアルという「特定の人に恋愛感情を抱かない人」もいます。LGBTはマスコミで取り上げられることが増えましたが、それ以外の性的マイノリティについてはまだあまり知られていません。まずは、性のあり方はとても多様なものだということを理解することが大切です。

――性的マイノリティの人々は就職活動時にどのような困難を抱えているのでしょうか?

村木 採用担当者が性的マイノリティについてよく知らない場合に、当事者が面接等でカミングアウトすると、「(性的マイノリティの人は)うちの会社では前例がないから」という理由で不採用になる事例がありました。すでに働いている人が、カミングアウトをきっかけにイジメの対象になったり、辞めさせられてしまったりすることもあります。そのリスクを考えると、多くの性的マイノリティは就職活動時にカミングアウトすることができません。カミングアウトの壁があると、「履歴書やエントリーシートに自分が望む性別や名前を書けない」とか、「家族構成を聞かれたときに、同性パートナーのことを話せない」といった問題が生じてくるわけですね。

――自らのセクシュアリティを隠し通して内定をもらったとしても、働き始めてからさまざまな問題が生じるのでは?

村木 その通りです。ただでさえ、異性愛者の振り、トランスジェンダーではない振りをするのはストレスになりますが、セクハラになるような周囲の差別的言動や性的マイノリティになんの配慮もない就業規則など、働く上でのバリアとなるものもたくさんある。結果として、心を病み、退職せざるを得なくなってしまう人も多くいます。

もっとも緊急度が高い問題は、「現状は、性的マイノリティが働きづらい職場環境だ」ということを、各社の従業員の相談窓口となるべき人事部門、産業医や産業カウンセラーなどの保健スタッフが認識していないこと。これでは、当事者が、就業上、何か困ったことがあっても、どこにも相談できません。性的マイノリティの多くは、職場の相談窓口に相談やカミングアウトをせず、他の理由を言って辞めていくので、「社内に性的マイノリティがいる」ということすら把握できていないことが多いんですね。

――なぜ性的マイノリティの方々は産業医などに相談できないのですか?

村木 性的マイノリティの多くは、日常的に、自分たちが冗談やからかいの対象になっている場面を見聞きしています。いくら守秘義務があると言っても、産業医や産業カウンセラーに話しても大丈夫なのか、ちゃんと聞いてもらえるのか、確信がもてないのです。また、「相談することで、性的マイノリティであることが社内にバレるかもしれない」という恐怖感もあると思います。

――たとえ就職できても、周囲の理解がなければ勤続は難しいわけですね。

村木 はい。職場の誰にも自分の問題の核心を相談できないまま、休職・転職を繰り返す性的マイノリティは数多くいます。そして、現在の日本では、度重なる転職は貧困につながるリスクが高い。どんどん厳しい状況に追いやられてしまうんですよね。

◎何気ない一言がセクハラになる

――性的マイノリティが居心地いいと感じる環境はどのようにつくればいいのですか?

村木 とにかく一人一人がセクハラへの「感度」を上げることですね。男女に関するセクハラは、白黒つけられないグレーゾーンの事象が多いと思いますが、当事者たちは非当事者よりセクハラに敏感な人が多いと思います。同性同士のセクハラといえば、テレビの中では、いわゆる「オネエタレント」が男性タレントにセクハラ行為をして、笑いをとっている場面をよく見かけますが、現実の職場にはそんな事例は少ない。むしろ性的マイノリティ当事者が周囲からのセクハラの対象となってしまうことのほうが圧倒的に多いと思います。

たとえば、「ホモ」、「オカマ」、「オネエ」という言葉は、ゲイやトランスジェンダーに対する蔑称と感じる人も多いので、安易に使ってはいけません。また、「宴会芸として男性従業員に女装やオネエタレントのまねをさせる」なんてこともよくありますが、嫌な気持ちになっている人は多いと思います。

また、日常会話の中の何気ない一言が性的マイノリティにとっては苦痛に感じることもあります。たとえば、「結婚はまだなの?」「子どもは考えてる?」「どんな異性がタイプ?」「好きな芸能人いる?」といった結婚・子育て、恋愛に関する質問は、私たちのアンケートでも嫌だという人が多かった項目です。

それから、オネエタレントの話題として、「ああいうのって生理的にムリ」「うちの職場にはそういう人はいないよね」と言うこともよくあります。そのタレントさんに対してどういう感想を持つのかは各人の自由だと思いますが、同じ属性を持つ人たちを一括りにして話すのは、問題だと思います。国籍や障害について同じことをしたら、それは差別だと言われる話ですよね。カミングアウトしていない当事者がこんな話題を見聞きすると、「やはりここでは決して言えない」と思ってしまいます。

「その人個人を攻撃している訳でもないのに、そんな日常的な話題で傷つくなんてナイーブすぎじゃない?」と思う人もいるかもしれません。しかし、当事者は毎日のようにこうした話題に接していて、たとえ小さな傷でもそれが癒える間がないのが現状です。普段から我慢を重ねていて、何かがきっかけになって気持ちが溢れてくるのだと理解してください。当事者のナイーブさの背景には、日本社会の強固な性別役割分業や同性愛嫌悪などがあることを理解する必要があります。

――「性的マイノリティのことを理解したい!」と思った人はどうすればいいですか?

村木 「自分は、性的マイノリティの友人たちも楽しく働ける職場にしたいと思っている」ということを是非周囲に宣言してほしいですね。こうした理解者・支援者のことを英語でALLY(アライ)と言います。性的マイノリティに関する差別的発言があればすかさずツッコミを入れたり、机の上にレインボーグッズを置いてみたり、名札に「アライ宣言カード」を入れてみたり、さまざまな方法で自分がアライであると表明することができる。それだけでも、みなさんの周りにいる当事者たちは心が楽になるはずです。

――当事者自身が追い込まれる前に、何かできることはできないのでしょうか?

村木 個人的に信頼できる友人や同僚を増やしていくことですね。職場にアライがいると感じている人は勤続意欲が高い。性的マイノリティに対する理解はどんどん進んでいますから、保守的だと感じる職場でも、誰か一人くらいは分かってくれる人がいるはずです。性的マイノリティに関するニュースが話題になった時に、肯定的に反応している人を探してみてください。最近の世論調査の結果では、同性婚に対する意見も、実は賛成の方が多い。当事者側も「誰も理解してくれるはずはない」と思い込んで、自分で周囲との間に壁をつくっていることがあるのではないかと思います。

◎優秀な人材を確保するためには、性的マイノリティ施策を進めたほうがいい

――性的マイノリティのために企業ができることはないのですか?

村木 ひとつは「差別禁止の明文化」ですね。経営層が「性的マイノリティを差別してはいけない」と宣言するだけですから、一番取り組みやすいはずです。例えば、「ゲイであれば、家族を養う必要はないだろう」とずっと昇進させてもらえない例や、男性従業員が「心は女性なので、職場でも女性として扱ってほしい」とカミングアウトしたときに「分かった。ただし、これからは女性の給与で働いてほしい」と給与を減らされてしまった例なども聞きます(男女で給与が違うのはそもそも労基法違反です)。

――幾重にも差別が重なっていますね……。

村木 ええ、このような事例が報道されれば、企業のイメージとしても良くないですよね。逆に性的マイノリティへの差別禁止を打ち出せば、企業イメージは上がる。国際的な人材獲得競争の中で、差別禁止の明文化はもう最低ラインなのではないかと思います。

そして、次は、人事担当者や管理職が研修を受けて、性的マイノリティに関する基礎知識を身に付け、社内の当事者にしっかり対応できるようにすることですね。

――村木さんの「虹色ダイバーシティ」では企業向けに性的マイノリティに関する研修を行っているんですよね。

村木 はい、大体90分から2時間くらいの社会人向けの研修を行っていて、昨年は100件以上受注しています。そのノウハウを詰め込んで、今年、「職場におけるLGBT対応ワークブック」をつくりました。「性的マイノリティってどんな人たちなの?」、「なにがセクハラや差別に当たるの?」、「性的マイノリティのお客様や従業員にどんな対応が必要なの?」という素朴な疑問に応える内容になっています。

――なるほど。「虹色ダイバーシティ」の研修を受けることで、本で読むような基礎知識だけでなく「性的マイノリティ対応の応用力」を学ぶことができるわけですね。

村木 はい。おかげさまで非常に好評です。本当はみなさんに私たちの研修を受けてほしい。ただ、性的マイノリティへの関心の高まりもあり、とても多くの企業からご依頼をいただいているため、私たち「虹色ダイバーシティ」だけではすべてをお受けすることが難しい状況なんです。

「なかなか受講機会がないが、すぐに動き出したい!」という方は、是非、7月に出版する著書『職場のLGBT読本: 「ありのままの自分」で働ける環境をめざして(仮)」(実務教育出版)を読んでみてください。また、最近は性的マイノリティに関する講演会が全国で行われていますから、いくつかの団体の話を聞いてみるのもおすすめです。それから、既に何からの施策を行っている先進企業に話を聞きに行くという手もありますね。

――村木さんから見て、「ここならば信頼できる」という支援団体や企業はありますか?

村木 当事者支援の団体で、当事者の声を直接聞く現場を持っていて、かつ、講演も行っているのは、大阪の「QWRC」、横浜の「SHIP」、愛媛の「レインボープライド愛媛」などですね。最近はLGBT支援をうたった様々な団体や企業があり、残念ながら、なかには「それって本当に大丈夫なの?」というところも出てきています。LGBTに関する講演の質の「目利き」はなかなか難しいですが、複数の講演を聞きに行くと、信頼のおける情報を発信しているのはどこか、ある程度見極められるのではないかと思います。

もちろん、性的マイノリティ対応は大企業でなくてもできます。例えば最近ニュースになったのは「認定NPO法人フローレンス」です。病児保育を行うNPOですが、代表が性的マイノリティをしっかり理解・支援していて、当事者の従業員が声をあげ、福利厚生もしっかり整備しています。大企業でなくてもここまでできる、という素晴らしい事例だと思います。また、金融業界には「LGBTファイナンス」という企業の性的マイノリティ対応担当者の集まりがあり、ここでは各社が互いに学び合う環境ができています。

――性的マイノリティの方々は企業に対してどのような協力を望んでいるのですか?

村木 私たちの行ったアンケート調査では、60%以上の当事者が「福利厚生で同性パートナーを配偶者として扱うこと」を望んでいます。福利厚生などの社内規則を変えるのは、組合や役員への説明も必要で、なかなか大変な手続きになりますが、先進企業では徐々に事例ができてきています。

トランスジェンダー当事者は「性別移行などへの配慮」を強く望んでいます。現状、ほとんどの企業では、誰かがカミングアウトしてきたら、その人に個別に対応しています。しかし、それでは人事や直属の上司の価値観によって、対応が大きく変わってしまう恐れがあります。企業として、「働きながら性別を移行することを会社として支援する」というメッセージを明確に出す必要があります。そうしないと、せっかく育てた人材が「自社で性別移行は無理だろう」と勝手に判断して仕事の継続を諦めてしまいかねません。

また、意外かもしれませんが、性的マイノリティのイベントへの協賛を求めている当事者も多いです。社内の人間には関係ないと思うかもしれませんが、「イベントへの協賛=対外的に性的マイノリティ支援を宣言する」というメッセージになるのです。福利厚生などはカミングアウトしないと使えないこともありますが、カミングアウトしていない当事者にとっても、会社としての支援メッセージは心強く、嬉しく感じるのではないかと思います。

――企業内に性的マイノリティ向けの相談窓口や職場内グループをつくるという手は?

村木 もちろん、ないよりはあったほうがいいです。しかし、非当事者が思うより、性的マイノリティ自身はまだそんなにニーズが高くない、というデータがあります。「相談窓口などを利用すること=カミングアウトすること」になってしまうのでは、と思うからです。家庭や友人にもカミングアウトしていない人が多い日本で、職場でのカミングアウトは非常にハードルが高い。まずは、人事担当者などが性的マイノリティに関する研修や勉強会を行い、そのことを全社員に発信していくことで、「この人たちならば相談しても大丈夫」という当事者の信頼を獲得していくのが大切だと思います。

――企業が性的マイノリティ施策をやるメリットはあるのですか?

村木 ひとつは社員の勤続意欲が上がるということです。アンケートを分析すると、性的マイノリティ施策のある企業に勤めている人のほうが勤続意欲が高い。つまり、ここで頑張ろうという意欲になるのではないかと思います。

また、グローバル化が進む中では「性的マイノリティについて知らない」ということ自体が、コンプライアンス上のリスクとなることもあります。たとえば、世界には同性愛が違法とされる国があります。最悪は死刑です。そうした国にゲイの社員を派遣した場合、企業はその社員の身の安全を守らなければいけない。逆に同性婚が認められている国では、同性パートナーをちゃんと配偶者として扱わないと、差別だと訴えられてしまうかもしれません。企業は、関心がないではすまない状況になっているのです。

性的マイノリティは全人口の数パーセント程度と言われています。たしかにマイノリティではありますが、20人以上の企業なら1人はいるくらいの人口割合です。その1人にまでしっかり配慮できる会社というのは、社員全員が働きやすい会社になるのではないかと思います。

――企業内向けの施策だけでなく、小売業やサービス業では性的マイノリティのお客様向け施策も考えられますよね。

村木 その通りです。性的マイノリティに配慮できる企業は、消費者としての目線から見ても印象がいい。われわれのアンケートでは「消費者として、企業がLGBTフレンドリーであることを重視する」と答えた人は60%を超えます。

――お客様向けの施策は具体的にどのようなものが考えられますか?

村木 たとえば、アンケートや申込フォームの性別欄を「男・女・その他」にしたり、カップル割引の対象に同性カップルも含めたり、といったこと。また、「奥様、旦那様」ではなく「ご同居の方、パートナー、お連れあい」と言うなど、お客様が自ら表明しないうちは、できるだけ性別や関係性を問わない言葉を使う、といった、新しい接客マナーを現場に浸透させる必要があります。

ただ、消費者向けの施策ばかりアピールすると、「性的マイノリティで金儲けしようとしている」といった反発をうけることになってしまいかねないのが難しいところです。イジメや自死などのハイリスク層であるという社会問題にも配慮しつつ、従業員向けの施策とお客様向けの施策の両方をバランス良く推進し、本当に「ダイバーシティな企業」にならなければ、当事者の評価は得られないと思います。

――現状で性的マイノリティ施策が進んでいるのはどんな企業ですか?

村木 施策に取り組むのは、2、3年前はほとんど外資系企業やグローバル企業だったのですが、最近は製造業、エネルギー、通信など、老舗の日系企業にも広がってきました。私たちのクライアントは、たまたま大企業が多いですが、中小企業が遅れているかというとそうでもありません。中小企業の場合は社長に理解があれば、とんとん拍子に施策を進めることができます。

実は、職場でのカミングアウト率は大企業よりも中小企業のほうがやや高い。これは想像ですが、大企業だと従業員全員の顔が見えるわけではないし、異動もありますから、今は良くても次は理解のない人と仕事をする事態になるかもしれない。そのリスクを考えると、カミングアウトするメリットより、リスクのほうが大きいと判断してしまうのかもしれません。その点、中小企業であれば、ほぼ全員の顔が見えるので、上層部が支援的でさえあれば、カミングアウトしやすいのかもしれません。

今、中小企業は人手不足に喘いでいます。私は、「いい人材が欲しい」と言っている中小企業ほど、性的マイノリティ施策を進めるべきだと思います。当事者たちは自分らしく働ける場所を切実に求めています。大企業や他社がこの問題に気づいていなかったり、まだ二の足を踏んでいたりする、今がチャンスです。早くやればやるほど、性自認や性的指向によらず、よい人材を集められる可能性が高まると思います。

――最後に一言お願いします。

村木 「性別」は、自分で思っている以上に、根源的なものです。私だってパッと見て相手の性別を判断してしまうことは多い。だからこそ、「それに当てはまらない人もいる」という知識を持つ必要があるんです。その知識は、残念ながら、日本の学校では習いません。だからこそ、職場での教育がとても大事な分野なのです。

是非これをきっかけに、性的マイノリティについて興味を持ってください。会社や同僚が性的マイノリティを理解し、支援する気持ちを表明してくれたら、「ここでがんばろう」という気持ちになる当事者も増えるでしょう。それは会社にとっても、社会全体にとっても大きなプラスとなります。ためらわずに、当事者以外の人から、声を挙げてほしいと思います。
(聞き手・構成 雨井千夜子)

村木真紀(むらき・まき)
特定非営利活動法人虹色ダイバーシティ代表。1974年茨城県生まれ。京都大学卒業。日系大手製造業、外資系コンサルティング会社等を経て現職。LGBT当事者としての実感とコンサルタントとしての経験を活かして、LGBTと職場に関する調査、講演活動を行っている。大手企業、行政等で講演実績多数。2015年 「Googleインパクトチャレンジ賞」受賞。関西学院大学非常勤講師、大阪市人権施策推進審議会委員。第46回社会保険労務士試験合格、事業場内メンタルヘルス推進担当者養成研修会(通常コース、アドバンス・コース)修了。

セックスを「そろそろしないとヤバイ」と捉えることの意味

 セックスはただ性欲を解消するためのものではない、というのは多くの人が感じていることだと思います。相手との肉体的な繋がりを持つことで精神的にも繋がりやすくなると思っている人もいますし、セックス中の相手の振る舞いから自分への愛情を感じるという人もいます。こうした場合には、快感を得られるかどうかは二の次だったりします。例え気持ちよくなくても、精神的に満足すればよい。セックスにはそういった捉え方もあります。

 また、数年前に「セックスで女性はキレイになる」といった特集がさまざまな媒体で特集されたことがありましたよね。この“セックスでキレイになる説”は医学的にも根拠があるそうで、ニューヨーク州立大学によると「規則的にセックスしている女性はうつ病やヒステリーになりにくい」という研究結果が出ていたり、気持ちいいセックスをすれば女性ホルモンの分泌が促進され、美肌効果があるという話もよく聞かれます。さらに、多くの女性はセックス前にムダ毛処理などの身だしなみを気にします。そうした意味でもセックスには女性がキレイに近づく要素がありますよね。その情報が刷り込まれているのか、はたまた信じているのか「女としてのキレイを保つ」意味でセックスを必要とする女性もいます。

 美を保つためのセックスをしたいという女性の中には、セックスを「しなきゃいけない、そろそろしとかないとヤバイ」と表現する人もいます。私の周りにいる何年も彼氏がいない友達や、彼氏とセックスレス気味の友達がよくこう言っている場面に遭遇するのです。私個人は、性欲的な意味でセックス「したい」ので、「しなきゃいけない」と危機感を覚えたことはありません。一方、「しなきゃいけない」派の彼女たちは性欲がほとんどないと言います。それでも、「しておかないと女としてダメになっていく気がする」と漠然とした不安を感じるそうです。

 “セックスでキレイになる説”がある程度信憑性の高いものだとしても、実際のところ定期的にセックスしている女性とそうでない女性の美しさに雲泥の差があったり、していないと女としてダメかというと、そうではないでしょう。いい例がこの私です。私は10年以上、定期的にセックスをしていますが、だからといってキレイではないし、女として合格か不合格かなんてわかりません。結局、美しさというのは個々の価値観によって変動する部分もありますし、その人の生まれ持った素地や、自分が理想とする女性像に近づくために日頃から高い美意識を持っているかどうか、そしてある程度自分に自信が持てる環境で充実した生活を送れているかどうかで決まるもの。セックスは関係ないんじゃないでしょうか。

 とはいえ、「しなきゃいけない」派の女性たちが、「自分が女でいられて、キレイになれる(かもしれない)方法=セックス」と考えていることを否定はしません。プラシーボ効果のようなもので実際キレイになることもあると思いますし、セックスすれば危機感から解放され「ああ、しばらくこれで大丈夫」とストレスが軽減することもあるはずです。あまりにも「セックスしなきゃ女でいられない」という思い込みが強いと、パートナーがいない時に悩んでしまうことがあるかもしれませんが、自分にとってポジティブな効果があるならばセックスをどう捉えていようと自由です。そしてセックスの捉え方に限らず、自分が幸せを感じられる方法を知っている人は、楽しい人生を送れている人のように感じます。

 何はともあれ、セックスがその人にとってプラスになることであったらいいなと思っています。

■Lollipop-Rumiko(ロリポップ-ルミコ)/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。

歌声とゲロにまみれて深まりゆく女たちの熱き友情『ピッチ・パーフェクト』

◎『ピッチ・パーフェクト』   ジェイソン・ムーア監督

 LAで音楽プロデューサーになることを夢見る主人公・ベッカは、父親の勧めで嫌々ながらも地元の大学に入学する。友だちも作らず、ひとりで地味な学生生活を送っていた彼女は、わけあって女子アカペラサークル「バーデン・ベラーズ」に参加することになった。最初はうまくいきそうもなかった風変わりなメンバーたちが、歌を通して徐々に大切な仲間になっていく。まあいわゆる、青春音楽コメディだ。俳優たちの歌声が本当に素晴らしく、アカペラに興味がなくても無意識にテンションが上がってくる。これは是非劇場で体験していただきたい。

 欧米でアカペラが少し流行っているらしい昨今だが、アメリカの大学においてアカペラこそが最高にクールでイケてるサークル! だなんてことはない。バーデン・ベラーズの面々は、日本の感覚で言うと、スクールカースト中の下くらいのちょいダサガールズだ。彼女たちも、敵対する男子アカペラグループも、垢抜けず田舎臭い雰囲気。学内でカッコイイ扱いも全く受けていない。アカペラをかっこよくスタイリッシュに見せようという映画ではないわけだ。筆者は『ブリングリング』みたいなオバカセレブガールズや、『SEX AND THE CITY』に登場するスタイリッシュで都会的な女性たちが大好きだが、ベラーズの女子大生たちの描き方も大好きだ。彼女たちのルックスはイケてないし、モテないが、観客にとってはこれ以上ないほど魅力的だ。

 彼女たちはセレブじゃないしアイドルでもない普通の女子大生として描かれるわけだが、学生が趣味で唄って踊る世界であっても、ルッキズムは残酷に機能する。ステージに立って歌う以上、少なからず容姿が重視され、それなりのビジュアルを求められる。ストーリーではベラーズがアカペラ全国大会出場を目指す過程が描かれるが、だから“イケてない”彼女たちはわりと不利である。

 たとえば、自ら「(ファット)太っちょ」と名乗る(理由は、「痩せた女に陰でデブと言わせないため」!)歌唱力自慢のエイミーはティピカルなデブキャラ。何を考えているかまったくわからない謎のアジア人もブッ飛んでいる。サークルの部長であるオーブリーは、全国アカペラ選手権での優勝を目標に、超保守的な選曲しか認めず(なのでコンテストでは飽きられている)、伝統的なしきたり(男子グループのメンバーとデキてしまうと即強制退部)を頑に守り、悪い人じゃないんだけど、周りの意見を一切聞かない。これじゃサクセスしようがない!

 新曲や最新のアレンジを取り入れた方が良いと主張するベッカと、コンサバ・オーブリーの確執は深まり、一時は決裂。しかし疑問を感じた他のメンバーたちも含め、女同士、ゲロまみれで本音で殴りあって和解に至る。大暴れして、最後は笑って仲直り。ガールズムービーの醍醐味的瞬間はきっちり押さえている。なんの論理的説明もないけれど、それで十分なのだ。

 可愛らしい恋愛エピソードもあるにはあるが、映画はあくまでアカペラという音楽を通じて女子同士の連帯感が強まる感動に重きを置いていて、やっぱり色気より友情!ガールズサイコー! と共感する観客は多いんじゃないだろうか(事実、水曜のレディースデーの劇場は女性客で超満員だった)。

 ただ、若者が主役のアメリカ映画を見ていつも思うことなのだが、アメリカの大学生ってこんなにガキっぽいのかとちょっと驚く。本作でも、男子が女子に向かって食べ物を投げつけて喜んだり、どうでもいいことで乱闘したり……。金八先生か? クスリでラリったりするより全然いいんだけど。

■gojo /1979年生まれ大阪出身、立教大学社会学部社会学科卒。2005年より自身のサイト「gojo」にて映画日記を執筆、2010年には蓮實重彦、黒沢清『東京から 現代アメリカ映画談議』(青土社)の出版記念トークイベントにてインタビュアーをつとめた。「森﨑東党宣言!」(インスクリプト)に寄稿。gojogojo.comで映画日記を更新中。

女子大生の就職活動ルックは、どうしてダサくなきゃいけないのか?

 暑い日が続いておりますが、普段オフィスにこもって仕事していることが多いため、季節を感じるのは通勤・退勤時ぐらいしかありません。気持ちだけは夏に向かっているのか、冷やし中華を中毒患者のように食べている私ですが、外回りの仕事をしている人はこの時期、大変ですよね。「スーパー・クールビズ」という言葉も定着した感がありますが、金融業などの堅い業種の営業をされている方は、猛暑でもスーツが当たり前だったりするわけでしょう。金融業でも本社勤めはクールビズで働いているのに、営業の最前線にいる方はスーツ、って完全逆にしたほうが良いと思います。

 会社員もそうですが、就職活動中の大学生たちも大変そうです。クールビズで仕事できる会社員はいても、クールビズで就職活動をしている学生はさすがにいないですもんね。特に最近は、採用スケジュールがこれまでよりも後ろにズレる傾向にあります。来春新卒の採用スケジュールは、8月から面接開始ということになっているようですから、暑さが最も厳しい時期にもスーツを着なきゃいけない。

◎今の学生の就職活動って昔より大変そう

 私が就職活動をおこなっていた頃(もう10年ぐらい前ですが)だと「ゴールデンウィーク明けに内定をもらっていない人は遅い」と言われていたので、スーツがツラくなる前に、就職活動を終える人が多かったハズです。今の学生さんは、昔よりも大変なのかもしれません。

 採用スケジュールが後ろにズレてるからといって、冬から春にのんびりしていられるか、というとそうではなく、インターンシップに出かけたり、企業説明会に出かけたり、と就職活動期間が長くなっているだけなんじゃないのか、とも思われます。学生にとってはオトナの世界の事情に振り回されて、いい迷惑ですよ、きっと。

 なかにはすでに内々定を出している会社もあるでしょうし、「ウチもみなさんに合わせて8月から面接ですよ」とか言いながら、リクルーター面接(人事が若手社員に声をかけて、学生と面談させてできそうな人材に目星をつけておく制度)なんかをバリバリやって優秀な学生を囲い込んでいる会社もあるでしょう。先日も都内某所の喫茶店で休憩していたら、周りの席の大半が、大手金融機関のリクルーター面接をやっていて驚かされました。学生の方々は、こうした採用抜け駆け企業の情報もチェックしなきゃいけないようです。

◎女性のリクルート姿のイケてさなは、なんとかならないのか?

 それにしても、女性のリクルート姿ってもう少しなんとかなんないんですかね。

 男性は全然良いですよ、黒で、柄が入ってなくて、オシャレ過ぎない普通のスーツを着ていれば良いんでしょ。髪型も、ちょっとサワヤカな感じにして(このNaverまとめの『いるいる! こういう就活中の男子学生! 新人男性社員!!』感がすごい)。

 男性のリクルート姿って普通の仕事着の延長線上にあると思うんですが(リクルートスーツと、普通のスーツの違いもほとんどない)、女性のリクルート姿は仕事着とまるで違います。あんなダサい格好で仕事している女性、研修中と思わしき時期以外は全然見かけないじゃないですか。ボディラインを可能な限り隠すもっさりした形のスーツ、謎にデカいシャツの襟、ヒールの太い黒パンプス、ひっつめ黒髪、すべてがダサい。春先は皆、一様にトレンチコートを羽織ってダサさをやや隠せるものの、トレンチとあの独特な就活メイクのミスマッチが悲劇的。就活スタイルで美人に見える人は、もともと相当な美人のみでしょう(学年上位3名の美女くらい、すなわちAKBにいないレベル)。そもそも“適切な清潔感の出し方”なんて誰も教わらないことで、きっちりした格好をしているつもりなのに“微妙に不潔っぽい”状態になってしまう就活学生さんを電車内や通勤経路で見かけるたびになんとなく悲しくなります。

 将来のためとはいえ、女子だけまるで罰ゲームみたいな姿で就活しているのは不憫です。採用担当者も困らないんですかね。普段とまったく違う感じで面接に来られて、そのコの人となりがわかるものなんでしょうか。「就活メイクで面接に来る = 常識とか慣習に従順である = 会社にも従順だろう」と見ているとしたら、もっと別なやり方をしてあげて欲しいと思います。

◎この「イケてる女子社員紹介」がアツい!

 さてさて、数年前からの傾向だとは思うのですが、優秀な学生をとるために採用サイトのコンテンツ作成に力を入れている企業が多く、さらに近年は「ウチは女性が活躍できる職場です!」というイメージを打ち出している企業が増えています。そこでは、容姿に恵まれた女性社員の方々のイケてる姿が写真付きで紹介されていたりする。前述した女性のリクルート姿のイケてなさと真逆のベクトルにいる、イケてる女性社員たち。企業各社の「女性社員紹介コンテンツ」の充実ぶりには(私個人の)関心が高まっています。で、先日から、仕事をするふりをしながら、有名企業の採用サイトをぐるぐると巡回してしまいました。今年の「新卒採用サイト女性社員紹介コンテンツ オブ・ジ・イヤー」を作るならば、私は損害保険ジャパン日本興亜株式会社さんを推したいですね。

 女子学生向けにわざわざ用意された、こちらの「From Real Sompo Japan Nipponkoa Woman」というコンテンツでは7名の女性が登場し、自分がどんな仕事をしているのか、どれだけ素敵な会社かを語っています。もちろん「ウチの会社はとってもやりがいがあって、働きやすくて、素敵なところなんですよ!」と訴えかける内容しか書いてないので、別段面白くはありません。私が「アツいわ~」と思ったのは、女性社員のカバンの中身を紹介しているところです。まるで女性ファッション誌の読者モデルコーナーのようではないですか。これ、コンテンツ制作を請け負ってる会社(基本的にコンペで決まる)の担当者と、人事部担当者が「ファッション雑誌みた~い」「楽し~い」と目を輝かせながら作ったんでしょうね。

 面白いのは、女性社員のカバンに入っているアイテムのPRADA率の高さ!! 「ウチ、結構給与良いっすよ」とほんのりとアピールしているみたいで最高です(噂によれば、基本給は決して高くないものの賞与が大盤振る舞いらしいですね~)。この小物紹介コンテンツは、来年から他の企業でも率先してパクって欲しい。

 こうしたリクルート・コンテンツに登場する社員は男女どちらも選ばれし精鋭ばかりで、適度なキラキラ感を放つものです。だからこそ余計、「女子大生のリクルート姿」に視線を戻してみると、その異様さが際立ちます。入社したらキラキラしても良いけど、入社前はキラキラしちゃダメ、みたいな? 企業側も、学生も、大学も、仲介者となるリクナビやらマイナビやらのスタッフも、誰も疑問に思わず「自己を地味に整える、良識ある学生」を求めているのでしょうか。まあ、私も自分の就活時にそんな疑問を持つ余裕はなかったように思いますが……。

■カエターノ・武野・コインブラ/80年代生まれ。福島県出身のライター。

映画も春画も。国内のポルノには甘く海外の性表現には厳しい日本の不思議

 カンヌ映画祭でド迫力のセックスシーンが3D映画として上映されたというニュースがありました。「セックスや性器を3D映像で丸写しにするとんでもない作品」であり、「男根から精液が飛び散るシーンまであったそう」です。名匠ギャスパー・ノエ監督の最新作『LOVE』。まだ海外の映画情報サイトにもトレーラーは出ていませんが、これは期待しちゃいますよね。公開されているビジュアルイメージ(トップ画像)だけでも、おしゃれエロティックな感じが伝わってくるし。

 ここではその性描写の過激さ、それが3Dで表現されることの可能性に終始していますが、米国の映画情報サイトによると「ひとりの男とふたりの女による、セクシーなドラマ。よろこびに満ちたセックスを祝福するラブストーリー」とあります。セックスだけをドライに描いたものではなく、恋愛という濃い人間模様を描いた映画のようですね。

 ただ、記事にあるとおり、日本でそのまま公開できるか否かという問題があるようです。SM純愛映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』もセックスシーンでボカシを入れ、肝心な部分がほとんど見えない状態で公開されていたぐらいですから、ノーカット上映はむずかしいのではないかという危惧は当然です。

 裸も性器も卑猥なもの、だから隠さなければいけないということなのですね。そりゃ裸や性器を見たい人もいるでしょうけど(私は、性器はともかく美しい裸を見たいという欲求はあります)、セックスシーンをとおして『フィフティ~』ならふたりの純愛、この『LOVE』なら祝福的な愛の形を見たいのです。映画を製作する人も演じる人も、表現したいのはそこでしょう。

◎なんで映画や春画はダメなの?

 なのに「裸だから」というだけでボカシちゃうのは無粋というか冒涜というか。『フィフティ』に関しては、R18指定verも上映され、そちらだとギリギリのところまで見られたようですね。『LOVE』が公開されるとしたら、そんなことがないよう祈ります。それにしても技術的なことは私にはまったくわかりませんが、3D映像でもボカシやモザイクって入れられるのでしょうか?

 性を扱うコンテンツに対して「日本では公開/開催できるかどうか」という話題がのぼるたびに、私は首を傾げてしまいます。だって、日本にはこんなにポルノグラフィがあふれているのに。

 つい最近、話題になったのは〈春画〉です。今年9月から12月まで永青文庫で国内初となる春画展が開かれるというニュースは、性に関心の高いmessy読者のみなさんならとっくにキャッチされているでしょう。

 この裏には、ロンドン・大英博物館で2013年に開催された「Shunga-日本美術における性とたのしみ」展の日本巡回が実現できなかったという背景があります。会場が確保できなかったというのがその理由で、これについてはかつて当連載でも触れました。へんなの。日本が生んだセックスカルチャーなのに。

 大英博物館の展示は約3カ月間で9万人前後が来場したというから大盛況です。でも、日本の美術館の上層部は「自分が館長のときには騒がれたくない」という思いの人が多く、わが館を会場に、と名乗り出る館がどこもなかったという報道もありました。なんてツマンナイ人たち。

 というか、それって私たち観覧者が春画の性表現、特に誇張された性器の表現や、ちょっとアブノーマルな江戸の性遊戯を見て、興奮して騒ぎを起こすと考えられているってことでは? セックスシーンをとおして男女の情から江戸の文化までいろんなものを観る、あるいは純粋にその画力や芸術性を楽しむのは、一般人には無理だとでも? いえいえ、もしかするとメディアが偏った紹介の仕方をすると心配しているのかもしれません。でも、いまでこそ文化的価値の高い春画ですが、そもそもは江戸の人たちの性的好奇心を満たす役割も担っていたものです。それだって、人の営み。下世話なものとして掃き捨てるのはおかしな話です。

◎志ある文化人のおかげで

 そもそも、日本にはこんなにポルノがあふれているのに。そのなかでは、痴漢やレイプといった性犯罪が当たり前のようにエンタテインメントとして消費されているのに。そっちは野放しにして、海外から入ってくる文化的価値の高い作品(春画は逆輸入という形で)にはこれほどまでに身構えるって、矛盾しか感じません。それによって、おとなが性的なコンテンツを愉しむ権利まで奪われることに、どうしても納得がいかないのです。

 永青文庫の春画展は、この大英博物館「Shunga」展の巡回がダメならダメで日本独自の展覧会を開催しようという、熱い思いを持った人たちが実現にこぎつけたものだそうです。春画展日本開催実行委員会が組織され、その熱意が元首相で現在は永青文庫の理事長を務める細川護熙氏を動かしたという経緯には、ほんとうに頭が下がります。細川理事長曰く、「(春画は)出版物では二十数年前から自由に流通しているのに、本物の鑑賞が禁じられているのはおかしな話。そういうタブーは破っていかないといけない」。そうですよね、以前、本連載でも「芸術新潮 2015年1月号」の〈月岡雪鼎の絢爛エロス〉を紹介しましたが、こうした出版物があるかぎり、本物を見たくなるのが知的好奇心というものです。

 おかげで私たちは今秋、約120点の春画を鑑賞できます。「Shunga」展で展示された作品のうち70点もが上陸するそうです。18歳未満の入館は禁じられるのだとか。セックスカルチャーをただ消費するのではなく、おとなの愉しみとして鑑賞する権利が守られたことに、感謝の念をいだかずにはいられません。ということで、激混みが見込まれますが、早く春画を浴びるように観たーい! いまから秋が待ち遠しいです。

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

見せようとしなければ、見えない、私たちの女性器

【messyより】

nagako0603cw.jpg
(イラスト/別珍嘆)

◎ロック座で拍手喝采

 先日、友人が浅草の老舗ストリップ劇場『ロック座』にて、初めてのストリップ公演を行うと聞き、仲間たちと共に応援に駆けつけた。

 私の周囲には光栄なことに、バーレスクやポールダンスのショーを行う素晴らしいパフォーマー、ダンサーが大勢いる。彼女たちのステージはこれまで何度も鑑賞しているし、自分の主宰イベントにご登場いただいたこともある。しかし女性器を露にするストリップを間近で見るのも、歴史のあるロック座に足を踏み入れることも初めての経験だったので、初めてディズニーランドを訪れた子供のごとく、ドキドキしながら門をくぐった。

 興奮を押さえるためにレモンサワーをがぶ飲みしながら、拍手のポイントや応援マナーを教わっているうちに、開演。以降、7名のダンサーが代わる代わる登場し、個性の異なるパフォーマンスを披露するのだが、まず、そのダンスの精度、豊かな表現力、表情の作り方等、総じてクオリティーが高いところに圧倒された。

 ダンスは言うまでもなく身体表現であり、表現を可能とするまでには相当な鍛錬の積み上げを要する。この日登場したダンサーのみなさまのポージングも、強靭な体幹と柔軟性がなければ到底成し得ない芸当であることが、素人目でも分かる。コミカルな演出もあれば、ロックに合わせた激しい動きもある最中、ついに女性器が開放される際のポージングが、指の先から足の先までしなやかで、とにもかくにも美しい。

続きを読む

見せようとしなければ、見えない、私たちの女性器

【messyより】

nagako0603cw.jpg
(イラスト/別珍嘆)

◎ロック座で拍手喝采

 先日、友人が浅草の老舗ストリップ劇場『ロック座』にて、初めてのストリップ公演を行うと聞き、仲間たちと共に応援に駆けつけた。

 私の周囲には光栄なことに、バーレスクやポールダンスのショーを行う素晴らしいパフォーマー、ダンサーが大勢いる。彼女たちのステージはこれまで何度も鑑賞しているし、自分の主宰イベントにご登場いただいたこともある。しかし女性器を露にするストリップを間近で見るのも、歴史のあるロック座に足を踏み入れることも初めての経験だったので、初めてディズニーランドを訪れた子供のごとく、ドキドキしながら門をくぐった。

 興奮を押さえるためにレモンサワーをがぶ飲みしながら、拍手のポイントや応援マナーを教わっているうちに、開演。以降、7名のダンサーが代わる代わる登場し、個性の異なるパフォーマンスを披露するのだが、まず、そのダンスの精度、豊かな表現力、表情の作り方等、総じてクオリティーが高いところに圧倒された。

 ダンスは言うまでもなく身体表現であり、表現を可能とするまでには相当な鍛錬の積み上げを要する。この日登場したダンサーのみなさまのポージングも、強靭な体幹と柔軟性がなければ到底成し得ない芸当であることが、素人目でも分かる。コミカルな演出もあれば、ロックに合わせた激しい動きもある最中、ついに女性器が開放される際のポージングが、指の先から足の先までしなやかで、とにもかくにも美しい。

続きを読む

発達障害者は恋愛・結婚を諦めるほうがいい? 「誰もが結婚して当然」という価値観を疑う

【messyより】

kekkon0602cw.jpg
該当togetterより

 先日、「発達障害者には恋愛・結婚を諦めるよう心理療法的去勢するのがよい」というTogetterが話題になっていた。「成人ASD(自閉症スペクトラム)当事者は、恋愛や結婚は障害受容(自らの障害を受け入れること)の問題が出てくるため、異性との関係を築くことを早い人生の段階で諦めてもらう、心理療法的『去勢』と障害受容が現実的なツールだ」と主張するツイートを発端に重ねられた議論をまとめたものだ。

 Togetterのタイトルが「自閉症スペクトラム」ではなく、「発達障害」となっているのは、おそらくふたつの違いが込み入っているため、より馴染みのありそうな「発達障害」というワードを使ったのだろうと思われる。

 発達障害はいくつかのタイプに分類される。例えば、5月25日の『あさイチ』(NHK)で、発達障害であることを公表したモデル・俳優の栗原類さんは「注意欠陥障害(ADD)」だった。ここ数年でよく耳にするようになった「アスペルガー症候群」も発達障害のひとつであるし、「自閉症」や「注意欠如・他動性障害(ADHD)」も発達障害に含まれている。ひと括りに「発達障害」といってもその特性は様々なのである。

続きを読む

官能小説の知られざる世界に突入! 朗読劇も楽しめるイベント『蜜談Ⅱ』にご招待

mitsudan2.jpg
(C)いしいのりえ

 最近は電子書籍の影響もあってか官能小説の売り上げが伸びているそうで、書店でも一瞬恋愛小説と見まごうような表紙の作品が増えています。男性だけでなく、若い女性の読者層を取り込みながら、注目度を高めている官能小説。気になっていたけど、なかなか足を踏み入れづらかったという人に、ピッタリなイベントをご紹介します。

 昨年第1回を開催し、大好評だったイベントの第2弾『蜜談Ⅱ~素晴らしき、愛と禁断の官能小説ワールド~』が、6月5日(金)に新宿ネイキッドロフトで開催されます。主催はサイゾーウーマンの官能小説レビューでもおなじみいしいのりえ氏。ゲストにはCA、モデル、クラブママという経歴を持つ、オンナの世界を知り尽くした官能小説家・蒼井凜花氏、そして唯一の官能小説専門誌である「特選小説」(綜合図書)編集長、畠山健一氏を迎えるそうです。