神格化される親子関係の「キズナ」と「しがらみ」

 「毒親」という言葉が市民権を得て久しい昨今。この「毒親」を巡って現在、SNS上で活発に議論が交わされています。

 発端となったのは元衆院議員で精神科医の水島広子さんのツイートです。該当するツイートの一部は「様々な誤解を招いている」として水島さんによって削除されていますが、そこには「毒親ブームが嫌い」「親がどんな障害をもっていようと子供は許す天才」といった内容が書かれていました。

 また今年1月につぶやかれたツイートには

私は「毒親」風潮が嫌いだ。確かに自らが大切にされなかったから子どもに対しても、という人は存在する。でも親は単に発達障害なのに「親と縁を切れ」「「親は自分のトラウマを子どもにぶつけている」と言われて10年以上も親と縁を切っているのを見ると本当に悲しくなる。
— 水島広子 (@MizushimaHiroko) 2015, 1月 8

 ともあります。

 これらのツイートが「虐待を受けている子供も親を許さなくてはいけないのか」「ただのブームと考えているのか」「毒親と発達障害を安易に結び付けている」といった批判を呼び議論となっています(くわしくは「『毒親ブームが嫌い』『子どもは許す天才』のツイートから始まった、反論と毒親に関する考察」)。

 ちなみに該当のツイートを削除した水島さんは「人格障害の毒親と違い、発達障害が原因で結果的に毒親のような振る舞いになってしまう相手なら、距離をとったりパターン分析してうまく付き合える可能性もある、と読んだ」というリプライに、「このように言いたかった」と応えられています。

◎毒親ブームの功罪と神格化される親子関係

 毒親とは、スーザン・フォワードが著書の『毒になる親』(講談社)で使用した、虐待などで子供に悪影響を与える親を指す言葉です。フォワードはこの本で「親のことは嫌いだけど、親だから許さなくてはいけないのではないか」と苦しんでいる毒親被害経験者に「毒親を許す必要はない」と書いています。

 親であることや子供あることといった親子関係は「キズナ」としてポジティブに捉えられがちですが、その一方で「しがらみ」でしかないネガティブな関係と捉えることもできます。そして、一般的に「しがらみ」よりも「キズナ」の側面が脚光を浴びがちなために、親子関係を断絶することが困難で、苦しんでいる人も少なくありません。「毒親」ではなくとも、「親子だからこそ」生じる問題で頭を悩まされた覚えは皆さんもお持ちでしょう。だからこそフォワードが「毒親」という言葉を生み出し「許さなくていい」と語ったことが、親子関係に悩まされる多くの方にとって救いになったのだと思います。

 ある問題や概念が新しく言葉になると、理解と周知が深まり、社会問題として認知されるようになります。その一方で、言葉が独り歩きしてしまい、具体的に何を指すのかがわかりにくくなってしまうこともあると思います。「毒親」はそのひとつではないでしょうか?

 いつのまにか「毒親」が「なんとなくヒドい親」のようにイメージされ、それぞれが「毒親論」を語るようになる。すると子育てに悩む親が、「私は毒親なのかもしれない」と思いつめてしまったり、子供が「(虐待を受けているにもかかわらず)自分の親は毒親とまでは言えないかもしれない」「みんな毒親で苦しんでいるんだから我慢しなくちゃいけない」と考えかねないことになる。救える人を救えず、苦しまなくて言い人が苦しんでしまう。たいへん不幸なことです。

 これはある種「毒親ブーム」の功罪ともいえます。そういう意味で水島さんの「毒親ブームが嫌いだ」という発言に反感は覚えませんが、言葉は慎重に選ぶべきだったと思います。「ブーム」と語ることは「ただの流行」と捉えられかねませんし、「嫌い」という言葉は、「毒親を問題視すること」にかかっているように思われかねない。水島さんの著作を読んできた読者にはその真意がわかるのかもしれませんが、誰もがアクセスできるTwitterでそれは通用しません。

 また発達障害と毒親を安易に結びつけるのは、どちらも誤解されがちな言葉であるがゆえに、さらなる偏見を生みかねませんし、「子どもは許す天才」という発言も、「なぜ(立場的には弱い)子供が許さなくてはいけないのか」という反感が出てきて当然です。そういう意味で水島さんの発言は非常に軽率だったと思います。

 水島さんは来年、書籍という形でこの考えをまとめられるようですが、ご自身の見解を改めてお話していただきたいところです。

 「毒親」がブームになる背景には、神格化された親子関係があると思います。それは「母親は常に母親であるべき」という「母性神話」と同質のものでしょう。「親は親であるべきで、子は子であるべき。そして親子は一緒にいるのが幸福だ」という考えが神格化されるほど、幸福な関係を築くことが不可能な人を苦しめてしまう。「幸せ」「正しい」とされるものが、全ての人に当てはまる価値観や関係ではないということを考えなくてはいけないと思います。
(門田ゲッツ)

「匂いを嗅ぐ」「密着する」触らない“新型痴漢”にも気をつけたい

◎痴漢は犯罪です

「渋谷のCDショップでスカートの中を盗撮されており、その姿をたまたま居合わせたファンが発見。街の人と一緒に追いかけて、無事に犯人を捕まえた」というグラドルの友人がいます。

この話を聞いて、盗撮された時点で本人の気分は決して良くないですが、彼女のように犯人を捕まえられるのは、まだラッキーなケースだなぁと思いました。

痴漢被害に関しては、messyでも何度も取り上げられています。

■しつこいナンパや痴漢被害を「言えなくする」ミソジニーとミサンドリー
■痴漢対策を被害者が“押し付けられている”現状
■痴漢を消費するネプリーグと、女性の自意識に矮小化する人びと

直接触ってくる痴漢に比べれば、盗撮してくるタイプの痴漢はその場で捕まえることができれば加害者のスマホなどに「証拠写真」が残っているので立件しやすいかもしれません。

しかし、盗撮犯もあの手この手で女を撮ろうと考えているようで、スマホカメラのシャッター音が鳴らないようにして忍び寄ってくるケースや、超小型カメラを靴のつま先やバックの底に仕掛け、小指の先よりも小さな穴を開けて狙ってくるというパターンなどが『警察24時』などの番組で明かされています。

こうした手口だと、被害者もその場で気付きづらいと思います。

私は何度か、声かけタイプの盗撮被害に遭ったことがあります。

「スカートの裾になんかついてますよ!?」と路上で声をかけられ、軽くスカートをめくられたり、立ち止まったところを携帯などで撮られました。
一瞬すぎて何が起きたかわからなかったし、気付いた時には逃げられていて、残念ながらその痴漢を捕まえることができませんでした。

さらに最近では、「匂いを嗅ぐだけ」や「密着するだけ」という新型痴漢が増殖傾向にあるそうです。

満員電車などで直接触られた経験のある人もいると思います。

しかし、混雑していればいるほど、何かが体に触れている気がしても本当に痴漢されているのかわからない……と声を上げづらいもの。そうこうしているうちに、電車が目的地に着いて、うやむやになったという経験は多くの人がお持ちではないでしょうか。

つい先日、電車で目の前に立っていた男性が、私の顔を『凝視』してきた後、私の横の座席が空いた瞬間にかなり密接して着席し、揺れとともに、だんだんとこちらににじり寄って来ました。
手の甲をだらんと上向きにして座席に置いていて、「あれっ、この人もしかして、私の太ももを触ろうとしているのかな?」と感じました。
少し様子を見ているうちに下車する駅に着いたので、私はそのまま降りました。
触られたわけではないので痴漢とは言い切れませんが、気持ち悪さを覚えたことは確かです。

“新型痴漢”と言いましたが、私の隣に座ったあの男性が、触ろうとしたタイミングを逸して触れなかった……ということなら「痴漢行為」ですよね。
また、混雑してるからといって、やたら顔を近付けてきて匂いを嗅がれたりしたら、それってやっぱり痴漢行為でしょ。近付けないで、むしろ逸らして!

元警察官の友人女性がいるのですが、彼女いわく、触られたり、盗撮するわけではない“新型痴漢”の被害を訴える人は増えているものの、なかなか立件しづらいそうです。

とはいえ、念のため通報して被害届を出しておくことで、後に同じような被害者が出た時に証拠になるケースもあります。

また、警察に行った時は、担当してくれた方にお名刺をいただいておくと、その後スムーズにことが運んだり、いざという時にも役立つそうです。向こうから差し出してくれない場合でも、「名刺をください」と言ってみましょう。

警視庁のHPにはしっかり、こう書かれています。

スカート内をカメラやビデオで盗撮しようとする行為は迷惑防止条例違反などの犯罪になる行為と記載されているので、少しでも疑わしい場合は、証拠を抑えて捕まえることが最良の方法です。

痴漢被害は、被害者側が恥ずかしさや恐怖を感じたり、軽いタッチなどの場合だと「本当にこれは痴漢なのか? 偶然触れてしまっているだけなのか?」と判断しかねることから、その場で声を上げにくいです。だからこそ、自分が被害の当事者でないときでも、「何かおかしいぞ」「あの女性、困ってそうだな」と気付いたら、証拠を抑える手助けをするなど意識していたいです。

初体験はどちらから? 『東京タラレバ娘』からみる男女恋愛不平等論

 みなさん、はじめまして。今回からmessyで漫画や映画などのサブカルチャーからニュースまで、様々な分野を通じて、読者のみなさまと「女性の生き方」について考える連載を始めることになりました永田夏来です。ぜひ、親しみを込めて「さにはに先生」と呼んでください。

 普段は大学で、少子化対策の分析だとか、結婚にはどんな意味があるのかだとか、若者にとってのセックスとは? など、若者の恋愛と結婚について研究をしています。この連載では、折に触れて私の専門である「家族社会学」などの知見も紹介していきたいと思っています。よろしくお願いいたします。

◎『タラレバ』の破壊力は「結婚至上主義」と「恋愛の保守性」にあり!

 さて、記念すべき初回は、『このマンガがすごい! 2015』(宝島社)オンナ編 第2位を受賞した東村アキコ先生の『東京タラレバ娘』(講談社)です。8月12日には最新刊の第3巻が発売されています。今回はこの作品を通じて、現代日本における「女性の生き方」を紐解いていきましょう。

 本作は「そんなにイケてないはずじゃなかった」のに、気がついたらアラサーになっていた女子3人が立てた「東京オリンピックまでに結婚する」という目標をめぐって繰り広げられるドタバタ恋愛が支柱となっています。アラサー女子の結婚狂想曲はラブコメの定番という気もしますが、ネットでは「とにかく刺さる」という感想だけでなく「精神的リスカ」とまで言ってのける不穏な呟きまで……(かくいう私もあまりの破壊力に、落ち着いて原稿を書くまでしばらく時間が必要でした)。

 ここでは『タラレバ』の破壊力の背景にある「結婚至上主義」「恋愛の保守性」という2つの視点を指摘したいと思います。

◎結婚=理想的な相手+年齢制限?

 本作の主人公は「ネットドラマのシナリオライター」の倫子(33歳)です。アシスタントを雇って表参道に事務所を構える彼女は、急なデートの勝負服にもポンとお金を出せる「自立した働く女性」。その上、美人で巨乳、貯金もあるという設定も踏まえると、働く女子の中でも「勝ち組」に属すると言えるでしょう。倫子の友人たちも、表参道でネイルサロンを経営している香(33歳)、都内の居酒屋の一人娘小雪(33歳)と、いずれもキラキラ感の溢れる人物が顔をそろえています。

 「40歳まで独身だったらヤバい」「酔って転んで男に抱えてもらうのは25歳まで」など、「結婚」と「年齢」が重要なキーワードとしてたびたび出てくる『タラレバ』ですが、これは現代的な現象のように思います。

 読者の皆さんは「理想的な相手と結婚したい」と「ある程度の年齢までに結婚したい」のどちらの考えを重視しますか? 国立社会保障人口問題研究所が継続的に行っている、独身者の結婚の意思についての調査によると、1980年代までは「ある程度の年齢までに結婚したい」と考えている人が過半数を超えています。「この人だ!」という確信を持てなくても、ある程度の年齢になったら結婚していた、当時の社会状況があらわれていると言えるでしょう。

 しかし90年代に入ると、徐々に結婚に対する考え方が「年齢」から「結婚相手としての確信が持てるかどうか(理想の相手)」にシフトし、2002年には「理想の相手がみつかるまで結婚しなくてもかまわない」が過半数となります。「歳なんて関係ないよ。好きかどうかが大事だよ」という基準が多数派になったのは、この20年ぐらいの現象なのです。

 こうした状況に対して警鐘が鳴らされます。1999年の「パラサイトシングル」や2008年の「婚活」です。その脅しが効いたのか、現在では再び「年齢で結婚を決めたい」としている人が多数派になっています。ただ、その内実は「年齢」が強い前提となっていた80年代と異なり、「確信が持てる相手(理想の相手)」という前提に「ある程度の年齢までに」という条件が加わっているのが実際なのではないかと私は考えています。

 倫子のように、オリンピック開催までに(つまりある程度の年齢までに)結婚したい(ただし納得できる相手と)と焦るのは、2015年における独身アラサー女性に共通の心の叫びなのです。

◎「結婚が出口」という設定の巧みさが引き起こす「精神的リスカ」

 それでも疑問は残ります。なぜ倫子は「結婚」に対して、強迫観念じみた執着を見せているのでしょうか? 「自立して働いている女性」ですし、出産を理由に焦っている様子も見られません。東京都における女性の平均初婚年齢30.4歳(2014年時点)は、もう過ぎちゃっているし(涙)、開き直って納得できる相手を探せばよいようにも感じます。

 理由はいくつか考えられるのですが、本稿では、倫子たちフリーランスの女性は経済的に「自立」しにくい――というと極端なのですが、少なくとも「先行き不透明」である――という点を指摘しておきたいです。

 フリーランスを統計的に把握するのは難しいのですが、総務省が定期的に実施している『国勢調査』の職業小分類には、「著述家」「記者、編集者」「デザイナー」などの項目があるのでそこから類推してみましょう。

 データをみてみると、2010年の時点で「雇人のない業主」である「著述家」は2万人ぐらい。日本全体の働いている人(労働力人口)の中では、1000人に3人ほどという計算になり、倫子はかなり珍しい立場に身を置いていると言えそうです。もう少し踏みこむと、特別な資格などは必要なくニーズもそれなりあるけど人数がとても少ない職種とでもいいましょうか。33歳の女性がフリーランスの著述業で自活できているという経歴は、それなりに「誇れる」ものだと言ってよいように思います。

 私の友人にもフリーランスのライターやカメラマン、デザイナーがたくさんいますが、みなさん勉強熱心で努力家です。倫子も(作中では描写されませんが)実力はもちろん、美貌やセンスの良さ、コネ、運など全てを動員してここまでのし上がってきたはずです。作中で、自ら「好きなことで飯が食えているだけマシ」とつぶやくように、仕事の上では「底辺」ではないことは本人も分かっている様子です。しかし、そのような実力を持っても「将来安泰」とは言い難い。なぜなら、業務を請け負う先、つまりIT企業や出版業界自体が不安定だからです。

 経営が悪化した企業はまず正規雇用の社員を守ろうとします。必然的に、倫子たちフリーランスや非正規雇用の労働者が、契約を打ち切られたり、報酬が安価になるといった形で犠牲になる。その意味で、エリートの倫子と一般の派遣社員やアルバイトはあまり差がないといえます。むしろ特殊技能が売りであるフリーランスの方が「つぶしが利かない」分、不利なのかもしれません。

 こうした先行きの不透明さは、働くアラサーの抱える「いつまでがんばらないといけないのかしら?」「働くって何なの?」という漠とした不安に対してなんともいえない出口のなさを突きつけてきます。倫子ほどの「勝ち組」ではなかったとしても、雇用の不安定化や賃金格差にさられているアラサー女子は同じようなことを考えた経験があるのではないでしょうか。

 こうした閉塞感を打ち破るのが「結婚による、生活の安定化と社会的ポジションの変化」だと、現代社会ではみなされているようです。だからこそ「オリンピック開催までに(つまりある程度の年齢までに)結婚したい(ただし納得できる相手と)」と倫子たちは走るのです。こうした設定の巧みさが、「精神的リスカ」と言わせるほど、読者に刺さる効果をもたらしているように思います。

◎初体験で、相手のパンツを脱がせる女性はほぼいない

 もうひとつの刺さる要素、「恋愛の保守性」についても考えましょう。

 現在の日本は「男女が平等になった」とよく言われます。確かに1980年代以降、性別役割分業の変容をうかがわせるデータは数多く存在しています。男性も女性も同じように社会参加するという男女共同参画が今日では前提となっているのですが、果たして本当に「男女平等」が実現しているのか? と思わせるシチュエーションがまだまだ多いのはmessyの読者なら気付いていることでしょう。

 私は、現代社会において「平等」の実現が遅れている領域の筆頭として男女における恋愛状況を挙げられると考えています。恋愛は「お互いに相手のこと好きだというコンセンサスの元に形成される人間関係」ともいえるわけで、対等で平等なのが基本なのでは? という気もしますが、データで検討してみるとどうやらそうした状況にあるとは言い難いようです。

 しかし、「はじめてのセックスの経験は、どちらから要求しましたか」という質問に対する女子大学生の回答の年次推移をみると(日本性教育協会による経年調査のデータ)、自分からセックスを言い出せる女性は非常に少なく、2011年でも2.1%しかいないのが現状です。ちなみに男性は42.1%が「自分から」としていますので、セックスに関するイニシアチブ(主導権)は男女で全く異なっています。

 統計的には、はじめてのセックスで「自分から」押し倒してパンツを脱がせるという展開は、男性だと4割程度が経験するのに対して女性はほぼない。別の視点から考えると、「どちらからともなく」セックスに持ち込む、あるいは「相手にイニシアチブを取らせる」のが女子の戦略としては多数派であり続けてきたとも言えそうです(初交時のイニシアチブと権力関係がテーマになっている作品はたくさんあるので、そのうち取り上げたいと思います)。この辺りが、私が「恋愛ではこの20年、『平等』など実現していない」とする根拠の一つとなっています。

 でもまあ、はじめてのセックスだったらそんなものなのかもしれません。しかし『タラレバ』は、「はじめてのセックス」どころか、仕事や恋愛でもそこそこに経験を積んできた30歳代半ばの3人が主人公です。彼女らですら、恋愛ではやっぱり「受け身」であろうとするお姫様気質がまだまだ説得力を持っていること、そしてそれに多くの人が共感できてしまうという状況が私にはあらためて衝撃でした。

 作中ではこの3人が「告白され」たり「セックスに誘われ」たりする顛末が描かれますが、男性に対して毅然と立ち向かったり、周りの空気も読まずに自己主張をする場面はほとんど描かれません。倫子が年下の男性から「迫られ」てセックスした後、相手に真意を確かめることも自分の気持ちを見つめ直すこともしないで「魔が差したのだ」と結論付けるくだりは、本作における「受け身」な恋愛観を象徴するシーンといえます。倫子のこうした「受け身」な態度は、恋愛におけるイニシアチブの非対称性を見事にえぐっているのです。

 以上見てきたように、仕事と恋愛において未婚のアラサー女性が明るい未来を描くのは、データ的にはかなり厳しい状況です。だからこそ『タレラバ』は刺さりまくるのでしょう。しかしデータはあくまでデータに過ぎません。これからの仕事や恋愛をどう組み立てていくのかは、ひとりひとりが自分のやり方にあわせて決めていくことができるはずです。東村先生は現代社会における「女性の自立」をどう描くのでしょうか。今後の展開に目が離せません。

永田夏来(ながた・なつき)
さにはに先生。ニックネームの由来は"SUNNYFUNNY"(パラッパラッパーというゲームのキャラクター)→"さにふぁに"→"さにはに"です。1973年長崎県生まれ。2004年に早稲田大学にて博士(人間科学)を取得後、現職は兵庫教育大学大学院学校教育研究科助教。専門は家族社会学ですが、インターネットや音楽、漫画などのサブカルチャーにも関心を持っています。WEB:http://www.n-nagata.com Twitter ID:sunnyfunny99

「女性ならでは」の目線を乱発し、「女性なのに」と貶める政界とメディアの体たらく

 本サイトを読まれる方が日頃手にすることがないであろうオヤジ雑誌群が、いかに「男のプライド」を増長し続けているかを、その時々の記事から引っ張り出して定点観測していく本連載。

 相も変わらず、国民を「たかが国民」としか思わない選民気取りによる、足りない知恵の暴走が続いている。自民党の武藤貴也議員がTwitterに、国会前で抗議活動を続ける学生団体SEALDsについて「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」と記したのは、「極端な利己的考えに基づく」発言で「非常に残念」だったが、こういった稚拙な妄言がいつまでも蔓延するのはなぜなのだろう。思いあぐねていたら、武藤議員の発言を受けた麻生太郎財務大臣が「自分の気持ちは法案が通ってから言ってくれ」と本音を吐露したことでその構造が見えてしまった。

 「私が総理大臣なんですから」と、ド田舎の中学校の番長でも叫ばないようなオレ様発言で異論をねじ伏せようと躍起になっている現在、その家臣たちは、番長に次ぐ大臣から「今言うと国民にバレるから後で言え」と叱られているわけだ。陳腐なやり取りが体育館の裏で起きているならばまだしも、実際にこの国を動かす面々の間で、公に交わされているのだからまったく笑えない。

 安全保証関連法案を議論する参議院の審議では、与党の質問時間が野党よりも3倍に増えている。その「良識の府」「再考の府」こと参議院で行われているのは、仲間が仲間に問いかけ、自分たちの外に立ちこめる不安をいたずらに払拭するだけの「黙認の府」である。野党が、これまでいかに後方支援部隊が狙われ死傷してきたかを具体的に伝えても、仲間たちは「後方支援は戦闘が起きている現場のすぐそばでやるという間違った考えを持っている国民がいる」(自民党・佐藤正久議員)という把握で済ませてしまう。

 これでは対話にならない。彼らお得意の火事の例えに便乗するならば、「これまでの事例では、隣の家まで火の粉が降りかかって家が燃えてしまったんですよ」と苦言を呈しているのに、「火事はそんなに燃え広がりませんよ」と答えているわけだ。彼らが口を揃える「平和安全法制」が、平和や安全について熟慮などなされていないことは明らかだが、その不安を体育館裏の不良たちのような強引な話法のみで乗り越えようとしているものだから、不安はどこまでも募る。こちらが不安を煽っているのではなく、そちらが募らせているのだ。政治家が不良中学生に見えるのは、学級崩壊のような国会論戦を見すぎたせいだろか。今回は、そんな不良たちを献身的に慰め続ける女性の弁から入ろう。

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「韓国に対するヘイトスピーチが行われるようになったのも、中国や韓国の横暴と歴史のねつ造に加え、それを後押しするような国内メディアへの鬱憤もあるのではないでしょうか」櫻井よしこ/『櫻井よしこ責任編集 増刊SAPIO』(2015年8月増刊)

 これだけヘイトスピーチが社会問題と化していようとも、ヘイトスピーチを向けられるほうも悪いのです、と責めたてるかのような弁舌に呆れる。「苦言を呈したいと思います。相手を批判をする時には明白な事実と、冷静さをもって行なうべきです。中国や韓国と同じ土俵に乗るのでは、国際社会から『日本も同じ』と見られてしまいます」と付け加えているが、差別行為をあたかも喧嘩かのように仕立て上げることで、間接的に肯定している。昨年7月に国連人権委員会が日本に対して、ヘイトスピーチなど人種差別を助長する行為の禁止を勧告していることなどご存じないのだろう。

 安保法制に反対する国会前で繰り広げられているデモを取材した産經新聞の記者は「政界徒然草」という記事の中で、デモを「倫理的に問題のある『ヘイトスピーチ』といって過言ではない」(7月29日)と記しており、閉口する。「単なる不快な表現ではなく、国籍、民族、性などの属性を理由に、マイノリティの人間としての尊厳を否定する言葉の暴力であり、差別や暴力を社会に蔓延させる差別煽動」(師岡康子・『ヘイトスピーチとは何か』著者)と、その定義を何度繰り返し説明しても、マジョリティに向かう批判までをもヘイトスピーチだと括り、「そっちだって下品だ」と正論のつもりで放ってくる。政権の指針にどこまでも従順な論客や新聞が仕掛ける煽動の不正確さが散見される。この手の分かりやすい不正確は、彼らが後押しする平和安全法制という言い分を鵜呑みにしてはいけないというシグナルにもなるのではないか。

 櫻井よしこが理事長を務める「公益財団法人 国家基本問題研究所」は全国紙に広告を打った。櫻井氏の顔写真がデカデカと載る横に、「安保法制が『戦争法案』ですって?」とメッセージを掲げ、その主張を記した文章には「一部野党や市民団体を名乗る安保法制反対勢力は、国民のリスク軽減を語らず、憲法違反とのレッテルさえ貼っています。国会における党利党略は日本の国力を削ぎ、悪辣な国を喜ばせるだけです」とある。

 国民のリスク軽減を語らないのは国民のリスクが増大することが明らかであるからだが、この手のいたちごっこを続けておけば、数的優位と「私が総理大臣なんですから」のスローガンが強固にタッグを組み、望む通りの行き先に事を運ばせることができる。その数と声を担保にした上で、中国がね、韓国がね、と外への悪口を内々に投じて、肯定の度合を高める。「日本の国柄は、ひとりひとりの人間を大切にし、世界の国々を平等に扱うというもの」ではないか……と、書いているのは私ではなく、この増刊号の巻頭言を記した櫻井氏である。「世界の国々を平等に扱う」と書いた人が「悪辣な国を喜ばせる」と宣言した意見広告に登場しているわけだが、自身の言動がブレているとお感じにはならないのだろうか。

「私が女だから、スキャンダルとして繰り返し拡散し、女性活用を掲げている安倍政権に水を差したいということもあるのかもしれません」中川郁子・農水大臣政務官/『婦人公論』(2015年8月11日号)

 故・中川昭一元財務大臣の妻で、現在、農水大臣政務官を務める中川郁子議員が、同じく衆議院議員である門博文議員と不倫、路上キスの瞬間を週刊誌にスクープされたのは今年3月のこと。亡き夫の名前を連呼した弔い選挙で手にした議員の職。自分の上司であり、派閥の先輩でもある西川農水相が辞任した日に撮られた写真だったことも重なって、彼女に対する批難が殺到した。

 夫を失い独身である彼女がその男女関係を「不倫」と書かれるのは、もちろん相手の門議員が妻子持ちだから。中川議員の肩を持つつもりもないが、週刊誌が「なんて女だ!」という方向で記事を連ねていたことには毎度ながら違和感がある。真っ先に問いただすべきは、妻子ある門議員ではなかったか。

 女性タレントが家に夫以外の男を連れ込めば芸能界から一定期間干されるのに、男性タレントの場合は武勇伝の一つとして「ガハハ」と笑い飛ばすだけで済まされる風潮は、政界にも流れている。

 しかし中川議員が意を決してインタビューに答えたのはいいが、上記の引用部分のような理解に至るのは解せない。手垢まみれの「悲劇のヒロイン」なんてフレーズを投げたくもなる。「不倫路上チュー」報道の後にも再デート報道が続いたことを指して、「繰り返し拡散し」としているのだろうが、これらを報じたのは「週刊新潮」(新潮社)である。最近では「なぜか疎外されている『集団的自衛権は合憲』の憲法学者座談会」といった記事を作るなど、政権擁護方面の記事も少なくない。血気盛んに「安倍政権に水を差したい」という記事作りをしているわけではない。既婚の門議員と路上でキスをしたから撮った。それだけである。

 興味深いのは「再デート」報道について潔白だと言い張るための言い訳である。「仕事着であるスーツから、やけに短いスカートにわざわざ着替えて」(週刊新潮)と書かれたことについて、この日は派閥の大先輩である江崎鐵磨議員から食事に誘われたから、自宅に戻り一旦ジーンズを履いていたものの「派閥の大先輩と打ち合わせするのにジーンズはいかがなものか、と思って」、スカートで出かけていったという。男性の先輩から、急に誘われた食事の機会に、パンツスーツでもなくジーンズでもなくスカートで行くべきという慣習を吐露してしまうあたりに、女性活用を掲げている安倍政権の中にいる女性議員の意識が滲んでいる。中川議員は「男の中で働く女はこうあるのが正しい」という自らの古びた規範をついつい言い訳に使ってしまったのだ。

「『なんで』『どうして』『こうしたらいいのに』――。考えだしたら止まらない彼女たちは、ひた走りながら、味方を見つける。仲間に引き込む。この巻き込み力が起こす高次元の化学反応を私たちは、『おせっかい4.0』と名づけようと思う」特集「イノベーション女子」・イントロ文/『Forbes JAPAN』(2015年9月号)

 各界で活躍する、斬新な商品やビジネスを編み出した女性、どうしてそれらは漏れなく「女性が」という枕詞から語られるのだろうか。佐藤がやったらなら佐藤の仕事、田中がやったなら田中の仕事ではないか。いつになったら「女性ならではの目線」ではなく、佐藤の目線、田中の目線として語られるのか。企業の経営層を中心に読まれている経済誌『Forbes JAPAN』が革新的なビジネスを興した女性たちを紹介する特集を組んでいるが、女性たちが成し遂げた成功例を並べて、それらが女性性に起因しているかのように紹介している。

 「おせっかい4.0」という謎めいた定義が象徴するように、男性読者が多いビジネス誌は時折、実績をあげた女性たちを「ひた走り」「引き込む」「巻き込み力」程度の才気に閉じ込めようとする。今回の特集では、例えば、ドローンによる宅配サービスを進展させ、高齢者への介護サービスに繋げようと模索する企業の女性社長が登場しており、それは時代の潮流をいくつも分析した上での新たなビジネスモデルに思える。これらが「考えだしたら止まらない彼女たち」で括られることに抵抗感はないのだろうか。

 中年向けの男性ライフスタイル誌では時折「秘書特集」が組まれる。そこでは必ず、「秘書の○○さんは仕事のサポートをしてくれるだけではなく、こちらが思いあぐねている案件にアドバイスをくれたりすることも。サポーターではなくパートナーですね」などと、雇う側から秘書のクリエティブな一面についての言質を引き出す。しかしながら、そこに載る写真は、先述の議員と同じように押し並べてスカート姿である。アイドル顔負けのルックスを誇る秘書が並ぶ特集は、掲載基準がどこにあるのかを教えてくれる。

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 女性週刊誌が今回の安保法制について疑問を投げかける記事を毎週のように掲載している。女子高生向けの雑誌「Seventeen」(集英社)までもが「教科書の中だけのできごとじゃないから、今、私たちが考える。17sで考えよう“戦後70年”」という特集を組んだ。それは彼女たちが「考え出したら止まらない」性別だからではなく、ただただ考えなければならないという切迫感を持ったことに起因している。

 付け焼き刃な法制に流されようとしている現在、これっておかしくないかと立ち止まっているのは女性たちである。毎日新聞の最新世論調査で、安倍内閣支持率は全体で32%と出たのに対し、女性のみでは26%と出ていることからも見え透ける。ヘイトスピーチの定義すらあいまいな論客が女性論客として蔓延っているのはまったく残念だが、居丈高な「論男」の軽薄さにさすがに気付き始めた今、女性の働きかけをいつものように「おせっかい」と規定している場合ではない。それは何よりも具体的な声ではないか。

■武田砂鉄(たけだ・さてつ)/1982年生まれ。ライター、編集。2014年秋、出版社勤務を経てフリーへ。「CINRA.NET」「cakes」「マイナビ」「Yahoo!ニュース個人」「SPA!」「beatleg」「TRASH-UP!!」で連載を持ち、「週刊金曜日」「AERA」「STRANGE DAYS」などの雑誌でも執筆中。近著に『紋切型社会 言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社)がある。

嫉妬心は、嫉妬心を持つ本人が解決すべきもの。エンジョイ ジェラシー!

赤坂 “ユニコ”菜生です。赤坂沙世がまだ台湾なので、今回も、私がひとりでお送りします。

今日は、以前、ポリアモリーを実践する方から寄せられた相談に答えます。

『ポリアモリーを実践しているときでも、恋人たちは私の中で明確に序列化されてしまいます。それは、恋愛やセックス以前に、私の中での人としての評価が違うため避けられません。でも、私の心の中にある序列を知った序列の低い女性が、強い嫉妬を感じているのが分かったりします。 菜生さんはどうしているのでしょうか。ポリアモリーを実践する人の中には、完全に平等に扱うべきだと主張する人もいますが、その点について菜生さんはどう考えますか。「なんで、あの女と、私を平等に扱えないのか」と言われたことがあるのです』

◎恋人同士が仲良くなるようにすることが、ジェラシーの解決方法のひとつ

私のポリアモリーのスタイルは、私に何人もの恋人がいるといったものではなく、網の目のようにみんなでトライブを形成するようなものです。そうした性質上、恋人同士が嫉みあったりすることはほとんどありません。男同士、女同士、 恋人同士が仲良くすることで、どんどん関係が良くなっていきます。

例えば私の場合、私の恋人たちが、男同士で話しているとき、それぞれ私とふたりでいるとき以上に楽しそうだったりします。「菜生ちゃん、下で寝てきたら」と、促され、私が席を離れなくてはいけないほどです。私も、恋人のガールフレンドと一緒にいるときはとてもウキウキします。恋人同士が親密な関係になれるよう、配慮してあげるといいでしょうね。 恋人たちの序列は、生活を共有する度合いや、社会的な能力、性的な能力、トライブ全体への貢献度などにより、誰もが納得せざるを得ない形で、その場その場で自然に形成されています。

また、完全に平等に扱うべきだと考えるかどうかという質問ですが、私は、恋愛においては、平等であることより、フェア(公平)であることが大切だと思っています。フェアであろうとし、また、それぞれがそれぞれに責任を負うことで、役割分担が生まれ、場面に応じて緩やかな序列が生まれるものだと思います。

「なんで、あの女と、私を平等に扱えないのか」などと言ってくる人には、同じことを言い返してあげればいいと思います。
「君は、私と、あの女を、平等に扱っているのか?」と。

◎合意した関係を守ることが鍵

また、ポリアモリーというのは、関係に参加する全員が、関係のあり方に合意しているものを指します。全員が合意した関係を守っている以上、その中で不満が生じたとしても、それは不満を感じている本人の責任だと言えます。不満があるなら関係を持たなければいいだけのことだからです。

もちろん、「デートの時間配分は均等に行い、セックスの頻度は全員全く同じにし、情熱は偏らないように心がける」などといったルールに全員が合意している関係の中なら、それを守る必要はあると思いますが、私や私の恋人たちなら、そんなルールには決して合意しないでしょう。

私自身は、恋人の生活の向上や心身の健康については、全員に対して互いに責任を持ちます。しかし、恋愛感情や性欲などに関わることは、自分も相手も、すべて、自由にしています。

ただ、もし、恋愛感情や性欲が強く湧かなくなったら、(そういうことは今までほとんど起こったことがないのですが)そういう相手にこそ、生活の向上や心身の健康のために出来るだけのことをしてあげたいな、と思います。この考え方は、愛人とも家族ともうまくやっている既婚者にも似ているかもしれません。また、私の場合、私と一緒にいるだけで幸せだと感じる人とお付き合いするので、「平等に扱え」 などと見返りのようなものを求められること自体があまりありません。

◎本来ジェラシーは、ジェラシーを感じる本人が解決すべきもの。「エンジョイ ジェラシー!」

「平等に扱え」「もっと好きになってくれ」などといった嫉みの多くは、自己評価の低さや、社会的成熟度の低さから生まれます。自己評価や社会的成熟度を高めていくのは、本人の意思、向上心です。

私の場合、私と出会ったことが、恋人にとってそうした向上心を持つきっかけとなり、どんどん成長して立派になっていくこともよくあります。それはとても嬉しいことですが、私自身は、相手にそうした意志や向上心を持つことを強要しません。

いずれにしても、そうした嫉みは、嫉みを持つ本人が解決すべき問題であり、嫉まれる側の問題ではないと私は考えます。世の中には、寝取られるのが大好きな方や、不幸な恋愛を求めるマゾヒストなど、嫉むこと自体が好きな方も沢山いるのです。「ひどいひどい」と言いながらも離れていかないのであれば、嫉むこと自体が大好きなのかもしれませんし、そうした喜びをわざわざ奪うこともありません。

■赤坂沙世/ 活動家。モデル、フォトグラファー、様々なアートディレクションを手掛ける。世界各国で活躍中。https://instagram.com/sayoakasaka/

■赤坂“ユニコ”菜生/ テトラヒドロン人間関係研究所所長。日本におけるポリアモリーコーチングの第一人者としてPolyamory JPを運営。

最高のセックス以外はセックスじゃない?『an・an』夏恒例特集に食傷気味

 『an・an』夏のセックス特集についてmessyで書くのも、これが3度目となります。

 今年も8月に入ってからは「そういえばそろそろかな、今年は誰が表紙なのかな」とちらりと考えてもいました。しかしどうしたことでしょう、まったくワクワクしないんです。

 目次を見ても、「心も体も満たされた、最高のSEX」「わたしたちが感じる、あの瞬間」「気になる“ひとりHの世界をのぞき見”」……えっと、昨年も一昨年も同じことやっていませんでしたっけ。タイトルだけでなく中身も、「昨年のコピペですか?」と既視感ありまくり。セックスに関する読者アンケートの数値や、読者による「私の最高体験」のこまかいシチュエーションこそ違えども、ここまで代わり映えしない内容で押し切るって逆に見事だなと感心するほどです。

 今年は「愛と絆が深まる、最高のSEX」と副題に謳っていますが、「最高のSEX」「私史上最高のSEX」という言い回しはどの年においても頻出します。漫画家・湊よりこさんもインタビュー記事で、「つまらないSEXなら、しない方がマシ。するなら最高のものでないと」と発言されていました。同インタビューでは「エクスタシーを得るのにもっとも大切なのは、お互い正直に、自分を解放すること」とあり、お説しごくごもっともなのですが、「満たされていると、仕事にも私生活にもいい影響をおよぼす」「正直、レスになったら髭生えちゃいますよ」とまでなると、セックスを過大評価し、かつセックスに期待するものが大きすぎるという印象を受けます。セックスはめくるめくもの。我を忘れるもの。なんなら人生まで変わっちゃうもの……それってかえって、しんどくないですか?

 最高のセックスを目指すこと自体は、たいへんステキです。私も、どうせするなら満足度の高いセックスがいいです。でも、当連載でもたびたび書いているように、セックスやオナニーってそんな特別で最高でめくるめくものである以前に、「生活」に根ざしたものだとも思うのです。

◎最高じゃなければセックスじゃない?

 たとえば、「今夜はイマイチ気乗りしない……でも彼が求めてくるし、たしかにちょっとご無沙汰だから、応じておくか」というテンションでするセックスはたいへん現実的で、キラキラしていません。でも、それはそれでふたりのセックスを維持するために必要な行為です。「あまりに疲れていたから挿入中に寝てしまった。しかもすっぴんで髪もぐしゃぐしゃで寝顔超ブス」っていう夜もあるでしょう。美しくも何ともありませんが、長くつき合ったカップル、夫婦のセックスってそんなものではありませんか?

 「100点はすばらしい」と「100点じゃなきゃダメ」とは明らかに違います。毎年「最高のSEX」を強迫観念的に連呼する同誌の特集においては、どうしても後者のニュアンスを強く感じてしまうのです。

 そんな100点セックスを目指すための特集が満載なわけですが、2015年いちばんのツッコミどころは「究極の男性愛撫法 恥じらう淑女の愛撫の心得」でした。「愛する人と芯から萌えるようなセックスがしたいなら、まずはカレの性感を高め、あなたと“早く繋がりたい”と思われるような振る舞いから身につけるべき」とは、実に『an・an』的。すなわち、自分が愉しむより彼に奉仕しろ! ってことですね。

 そこで紹介されるのは、とにかく男性を癒やし、ケアし、翻弄するテク。ときに笑わせ、ときに〈乳首で男性の頬や手の甲を愛撫〉というビックリ技をくり出しながら、男性の性感を引き出すのが女性の務めだそうです。女性だって受け身じゃなくてもいいし、相手の快感を高めるため積極的に働きかける姿勢はすばらしいけれど、ここまでくると〈サービス〉っぽさしかありません。こんなに徹底的にお膳立てしてもらって初めて勃つ男性って、なんだかなぁ。

 そうしてやっと勃起したペニスの愛撫法を指南するパートが、2015年のハイライト! ペニスを〈チャペル〉に見立てるそうですが……なぜチンコ=教会!? 一部女性のあいだで熱狂的に支持されている〈子宮教〉では、〈子宮の「宮」は神社の「お宮」を表し、膣は参道の役割〉と考えられているそうですが、それに近い考えなのでしょうか? 私にはさっぱりわかりません。そして「各部位のキュートな呼び名に注目♡」として紹介されていたものの一部を、下記に抜き出しました。

 尿道口=亀頭の一つ目小僧
 亀頭=チャペルの屋根
 カリ=愛の果実(ドーム型チャペル)
 裏筋=愛の吊り橋、樹木ヴァージンロード
 睾丸=愛の細道へつづく……

 チャペル的な世界観で統一されるかと思いきや、「亀頭の一つ目小僧」といきなり妖怪が出てくることにまず驚きましたが、すべてどうツッコんでいいのかわからないほどのオモシロ物件です。

◎2015年は男性目線も取り入れました!

 セックスに飛び道具的テクニックはありません。特殊な技術は必要なく、基本を押さえつつ、その人に合った愛撫をするのがいちばん、という意味ですが、雑誌の特集などでは、とにかく「いままでないテクニックや知識」が求められます。私もたびたび「バイブの新しい使い方ってないんですか?」と訊かれますが、バイブの新商品はあっても、新しい使い方なんてそうそうあるわけがない。チャペルもヴァージンロードも斬新ではありますが、ただ奇を衒ってみただけという感が否めません。

 そして今年は、男性側に切り込む「男のSEX解体新書」が8ページにわたって展開されていました。AV男優のしみけんさんや、みうらじゅんさんがエロスの教祖として降臨し、男性の体や性感、性反応について教えてくれます。そのなかの「こんな男はこんなセックスをする」という企画を最初は楽しく読んでいたのですが、だんだん気持ちが萎えてしまいました。

・お腹がぽっこり出ている人は、淡白なセックスをする
・筋肉がググッと盛り上がったふくらはぎの持ち主は性欲強し
・肩を揺らして歩く男は、上手に腰を振れません

……のような小ネタが計50も紹介されていて、真偽のほどは別として根拠も記されているのですが、ルックスや行動の特徴で、セックスの巧拙や性癖を判断するのって、あまり上品な行為だと私は思えないのです。男性が、「こういう外見の女は、こういうセックスをする」「こういうクセのある女は、◯◯癖があるはず」「こういう女は、すぐヤラセる」というような会話をしているのって、すごく不快。ルッキズム的側面も強いし。されたらイヤなことをし返すことが、「愛と絆が深まる、最高のSEX」につながるのでしょうか?

 続いて、みうらじゅんさんの「エロフェッショナルな女の流儀2015」。エロフェッショナルとは、〈男が気持ちいいセックスとはなんたるかを理解している女〉を指すそうで、そこからして、あーはいはい、です。具体的な内容も、「男って馬鹿でスケベで幼稚なんです、すみません」を前提として女性からのサービスを求めるものばかり。でも、なんか面白いんですよ。「なるほど」と思っちゃうところも多いんですよ。さすがです。そして、「ドNになれ!」という提言には深くうなずきました。

 SやMや変態を気取りたい人はいるけど、たいていの人は凡人。つまり、N=ノーマルです。それを自覚して、「平凡な自分がどうしたらセックスを楽しめるかということを考えたほうがいい」というアドバイスは、特別で最高で、ときに逸脱しちゃって、常にめくるめく世界が花開く性体験しか認めない『an・an』的セックス観ではなく、フツウで平凡で人間くさくて、まったくオシャレじゃないけど「なんかいいよね」という、「生活」としてのセックスに通じるのではないか、と読めたのです。ということで、『an・an』さん、来年はドNなセックス特集でいきませんか?

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

「恋するように健康になって欲しい」練馬区の健恋7係プロジェクトはなぜ炎上した?

 「女子は、いくつになってもキレイでありたいと願いもの」なのでしょうか?

 東京都練馬区が「区民の皆さまに『恋』するように『健康』のことを思ってほしい、また、職員も『恋』するように熱い思いで伝えたい、という願い」を込めて、平成26年7月から始めた「健恋7係プロジェクト2015」に批判が殺到しています。冒頭のフレーズは、本プロジェクトで使用されているものです。

 「健恋7係プロジェクト」は、練馬区の健康推進課が、係を越えて実施する広報戦略。昨年も同様のキャッチコピーを掲げて活動していたようですが、プロジェクトの一環として、8月8日にフリーペーパーが創刊されたことで、注目を浴びたようです。

 すでに練馬区のサイトから削除されている本プロジェクトのチラシにはこのようなフレーズがあります。

「キレイ」は、素敵。
「健康」は、無敵。
自分を気遣える女子は、「できる女子」です。
健康7係は、すべての女子の「できる化」を応援します。

 「キレイ」「健康」でありたい女性は少なからずいるでしょう。もしかしたら多数派なのかもしれません。しかし、このような価値観を行政に掲げられたら、「キレイでない人」「健康でない人」はまるで「できない人」のように見えてしまう。突然のケガや病気を患い、健康でなくなってしまった人は「できない人」ということなのでしょうか? 身体の不調を自己管理の至らなさに押し込めてしまうことは、「自己責任論」や「自衛論」が大手をふるう空気を後押ししてしまいます。

 ただ、掲げられているフレーズだけで、内容はしっかりしている可能性もあります。

 8月8日に創刊されたフリーペーパーには、7月に実施された「『夏の温活女子講座』のダイジェストをメインに、その他女性に喜んでいただける内容」が書かれています。中面には、室内外の寒暖差が激しく自律神経のバランスに影響がでやすい夏は「冷え」対策が大切ということで、「冷えない女子の『温活』な1日」を描いています。

 ポイントは「食べること」「冷房対策」「お風呂の入り方」「質のいい睡眠」の4つ。健康に過ごすためのよくある方法で、突っ込みどころは見つかりません。

 あえて言えば、女性に限らず、「冷えにお悩みの方」に向けたアプローチをすれば良かったのでは? という点。あるいは行政であれば個人レベルの対策ではなく、「冷えやすい」環境をどう変えていくかを提言すべきだったのではないかという点でしょうか。個人レベルの対策は、それぞれが女性誌や健康美容業界の発信を参考にすれば良いわけで、行政が個人に押し付けることではないでしょう。「クールビス」はもちろん、「練馬区内は、冷房の設定温度を○○度に推奨します!」といった対策を掲げることも出来たはずです。

◎批判の対象は「練馬区」

 以前、批判の際には「主語」に気をつけたほうがいいと思う、といった旨の記事を書きましたが、健恋7係プロジェクトに対するSNSでの批判は、「練馬区」に対するものが多く、「これだからおっさんは」的な批判はあまり見かけませんでした。

 このプロジェクトが、男性によるアイディアなのか、女性によるアイディアなのか、その実態はわかりません。ステレオタイプな男性職員が、「女性はこうあるべきだろう」と考えてしまったのかもしれませんし、あるいは個人レベルで「キレイで健康でありたい」と考える女性職員が、本プロジェクトを推進したのかもしれません。

 練馬区は博報堂社員と、任期付きの職員として2013年4月から2年間の契約を結び、練馬区へのアピールを行っています「東京・練馬は『親しみをベースに』 元広告マン区職員に」。また、都政新報の「恋するようにドキドキ・ワクワク/健恋7係奮闘中!」によれば、

「練馬区の広聴広報課には、広告代理店出身の『ねりまプロモーション係長』がいる。我々は、ポスターやチラシなど様々な広報を行う際、係長にアドバイスをもらう。係長からGOサインが出れば、健康推進課長の決裁も太鼓判付きで一発OKとなる」

 ともあります。 ちなみに練馬区のチラシによれば、「健恋7係」のプロジェクトメンバーは全員女性です。

 犯人探しは望ましいことだと思いませんが、以上からわかることは、どの課が、どの性別が、どの年齢が、このプロジェクトを推進し、広報戦略を決めたのかはわからないということとです。ここで大切なのは「わからない」ということ、そして、いずれにせよ「練馬区がこのプロジェクトを行った」という点だと思います。

 フリーペーパーは冬に第二号を発行する予定だそうです。練馬区健康推進課のtwitterを見る限り、批判はちゃんと届いています。どのような内容になるのか、期待して待ちたいと思います。
(水谷ヨウ)

「恋するように健康になって欲しい」練馬区の健恋7係プロジェクトはなぜ炎上した?

 「女子は、いくつになってもキレイでありたいと願いもの」なのでしょうか?

 東京都練馬区が「区民の皆さまに『恋』するように『健康』のことを思ってほしい、また、職員も『恋』するように熱い思いで伝えたい、という願い」を込めて、平成26年7月から始めた「健恋7係プロジェクト2015」に批判が殺到しています。冒頭のフレーズは、本プロジェクトで使用されているものです。

 「健恋7係プロジェクト」は、練馬区の健康推進課が、係を越えて実施する広報戦略。昨年も同様のキャッチコピーを掲げて活動していたようですが、プロジェクトの一環として、8月8日にフリーペーパーが創刊されたことで、注目を浴びたようです。

 すでに練馬区のサイトから削除されている本プロジェクトのチラシにはこのようなフレーズがあります。

「キレイ」は、素敵。
「健康」は、無敵。
自分を気遣える女子は、「できる女子」です。
健康7係は、すべての女子の「できる化」を応援します。

 「キレイ」「健康」でありたい女性は少なからずいるでしょう。もしかしたら多数派なのかもしれません。しかし、このような価値観を行政に掲げられたら、「キレイでない人」「健康でない人」はまるで「できない人」のように見えてしまう。突然のケガや病気を患い、健康でなくなってしまった人は「できない人」ということなのでしょうか? 身体の不調を自己管理の至らなさに押し込めてしまうことは、「自己責任論」や「自衛論」が大手をふるう空気を後押ししてしまいます。

 ただ、掲げられているフレーズだけで、内容はしっかりしている可能性もあります。

 8月8日に創刊されたフリーペーパーには、7月に実施された「『夏の温活女子講座』のダイジェストをメインに、その他女性に喜んでいただける内容」が書かれています。中面には、室内外の寒暖差が激しく自律神経のバランスに影響がでやすい夏は「冷え」対策が大切ということで、「冷えない女子の『温活』な1日」を描いています。

 ポイントは「食べること」「冷房対策」「お風呂の入り方」「質のいい睡眠」の4つ。健康に過ごすためのよくある方法で、突っ込みどころは見つかりません。

 あえて言えば、女性に限らず、「冷えにお悩みの方」に向けたアプローチをすれば良かったのでは? という点。あるいは行政であれば個人レベルの対策ではなく、「冷えやすい」環境をどう変えていくかを提言すべきだったのではないかという点でしょうか。個人レベルの対策は、それぞれが女性誌や健康美容業界の発信を参考にすれば良いわけで、行政が個人に押し付けることではないでしょう。「クールビス」はもちろん、「練馬区内は、冷房の設定温度を○○度に推奨します!」といった対策を掲げることも出来たはずです。

◎批判の対象は「練馬区」

 以前、批判の際には「主語」に気をつけたほうがいいと思う、といった旨の記事を書きましたが、健恋7係プロジェクトに対するSNSでの批判は、「練馬区」に対するものが多く、「これだからおっさんは」的な批判はあまり見かけませんでした。

 このプロジェクトが、男性によるアイディアなのか、女性によるアイディアなのか、その実態はわかりません。ステレオタイプな男性職員が、「女性はこうあるべきだろう」と考えてしまったのかもしれませんし、あるいは個人レベルで「キレイで健康でありたい」と考える女性職員が、本プロジェクトを推進したのかもしれません。

 練馬区は博報堂社員と、任期付きの職員として2013年4月から2年間の契約を結び、練馬区へのアピールを行っています「東京・練馬は『親しみをベースに』 元広告マン区職員に」。また、都政新報の「恋するようにドキドキ・ワクワク/健恋7係奮闘中!」によれば、

「練馬区の広聴広報課には、広告代理店出身の『ねりまプロモーション係長』がいる。我々は、ポスターやチラシなど様々な広報を行う際、係長にアドバイスをもらう。係長からGOサインが出れば、健康推進課長の決裁も太鼓判付きで一発OKとなる」

 ともあります。 ちなみに練馬区のチラシによれば、「健恋7係」のプロジェクトメンバーは全員女性です。

 犯人探しは望ましいことだと思いませんが、以上からわかることは、どの課が、どの性別が、どの年齢が、このプロジェクトを推進し、広報戦略を決めたのかはわからないということとです。ここで大切なのは「わからない」ということ、そして、いずれにせよ「練馬区がこのプロジェクトを行った」という点だと思います。

 フリーペーパーは冬に第二号を発行する予定だそうです。練馬区健康推進課のtwitterを見る限り、批判はちゃんと届いています。どのような内容になるのか、期待して待ちたいと思います。
(水谷ヨウ)

初めて韓国人の彼氏ができました。で、浮かれて騙される女性留学生たち

 韓国に語学留学に来て、韓国人男と親密になって、浮かれて、だまされて、泣くーー。この15年、だまされ方に少しずつ変化はあるが、いまだに「えっ、そんな嘘も見抜けなかったの?」というほどしょうもない嘘でだまされている日本人女性が多い。

 〈韓国留学初心者あるある〉とばかりによく聞くのが、「俺、事故で入院してるんだけどお金なくてさ……。お金振り込んでもらっていい? こんなこと頼めるのお前しかいなくて」といわれ、金銭を要求されるケース。これをいってくるのは、だいたい知り合って1カ月ぐらい、一度エッチしたぐらいの男だ。

 アラフォーで留学歴5カ月のチサトさん(仮名)も、7歳下の韓国男にこういわれ、最近100万ウォン(約10万円)を振り込んだばかり。入金した後、(案の定!)彼からの連絡はなくなり、チサトさんが何度電話しても出てくれないという。ほら~、チサトさん、いったよね、振り込まないほうがいいよって何度も何度も!

「1カ月ぐらい前に日韓合コンで彼と出会って、その日にすぐエッチして、それからは毎日LINEをくれたり、カフェでデートしました。彼は務めていた会社を辞めたばかりで、友だちと起業の準備をしてるのでお金がないのも知ってましたし、地方出身でソウルにあまり知り合いも多くなさそうでしたし、私以外に頼れる人がいないんだと思って。日本人女子がよくだまされるとは聞いていましたが、私は違うと思ったんですよね……」

 チサトさん、ちなみに彼はどこの病院に入院してるって? 家族や知り合いが地方にいたって振込はできるけど?

「そうなんですよ~。お見舞いに行くといっても、『わかりづらい場所だから』と病院の場所を教えてくれないし、よく考えれば地方にいても振り込みはできますよね。いま思えば明らかに怪しいのですが、初めてできた韓国人の彼氏に浮かれて、簡単に信用しちゃいました。100万ウォンは人生勉強代だと思うようにします」

◎「起業するから」というケース

 この日チサトさんと一緒にいたキヨミさん(アラフォー、留学歴1年)も、彼氏だと思っていた10歳下の韓国男に最近だまされたばかり。キヨミさんのケースもよくあるもの。「俺、日本人相手のショッピングサイトを起ち上げようと思って。お前と一緒にやりたいんだよね。お金、出し合わない?」とかなんとかいわれて、金銭を要求されるパターン。

「トンデモン(東大門)で服を仕入れるから現金が必要といわれて、最初は50万ウォン(約5万円)。次に手続きしないといけないとか、撮影しないといけないとかいわれて100万ウォン(約10万円)。いまだにサイトは完成していませんし、仕入れた洋服も見ていません。でも、彼は『準備で忙しい』といってなかなか会おうとしてくれなくて……」

 そして、なんか嫌な予感がするな~、と思い始めたころ。

「留学生仲間の別の日本人の子が、私の彼から同じようにいわれてお金を取られてことが発覚! だまされたことに気がつきました。そもそも洋服を仕入れるお金もない男がショッピングサイトを起ち上げるなんて、あり得ない話ですよね。10歳も下だからついつい心配になって助けてあげたくなって……。初めての韓国人彼氏に浮かれてたのは間違いありません」

 こうやってだまされた日本人女性が口をそろえていうのは、「日本にいて、日本人男にこんなこといわれたら怪しく思って、すぐにはお金を渡さないんですけどねぇ……」だ。これから韓国留学を計画中の日本人女性のみなさん、どうぞ参考に~~~。

■韓 美姫/先日スーパーで買い物中のペ・ヨンジュンに遭遇。顔がまん丸、体も少しぽっちゃりしてたから二度見しちゃいましたけどww

朝性活は三文の徳! 紗倉まなの「目が覚める朝オナ」

 皆様~こんにちは、紗倉です! 酷暑が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか?

 仕事でくたくたになって帰ってきて、そのままソファで倒れるように眠り、気づけば朝(白目)。最近、紗倉はそんな日々を過ごしています。目覚ましアラームは10分おきに鳴るよう設定しつつも、もっと寝ていたい……。「さっさと起きなくては!」と頭の中ではわかっていても、身体から根っこが生えてベッドと繋がってしまったかのようにまったく動けないんですよね……。睡魔、辛し!

 もちろん、必ず余裕をもって起きて、優雅な朝を迎えている方もいらっしゃるかとは思いますが、枕元に翌日の下着や洋服を置いて準備万端にしておき、ぎりぎりまで睡眠時間を確保する「朝まじ無理なんですけど」タイプの方もいらっしゃるかと思います。そして私は後者です……。

 そんな朝に弱い私ですが、海外サイトで面白い記事を見つけました。それは「起きぬけにコーヒーを飲むよりもSEXをしたほうが精神的に良い」という内容のものです。寝ぼけ眼を覚ますために、カフェインを燃料のように注ぎ込むという朝の過ごし方をしていると、起きてすぐにセックス……なんてタフなの!? セックスしようなんて気力も体力もないよ!? え? 何で? どうして!? と驚きました。ただ、この記事を読んでいてひとつ思い出したことが。

 そういえば私……ちょっと前まで朝起きて一発オナニーしていたわ(白目)。

 朝オナを始めたのは確か高校生。溢れる性の強欲さがその行為に至らせていたのだと思っていたのですが「あ、なるほどね、情緒の不安定を落ち着けるために本能的にやっていたのかも!」と考えも変わり(確かに当時は結構病んでいたぞ……!!)、なんだか納得。いやいや、でもどうしてセックスをすることで一日を快適に過ごすことに繋がるのでしょうか? テルミーワイ?? ということで、その記事を熟読のうえ、「朝性活の良さ」を紗倉なりにまとめてみました。

・朝性活はエクササイズ

 セックスは1分当たり5キロカロリーを消費する運動量。座ってコーヒーを飲むよりも4キロカロリーも多く消費する。
→「適度な運動は体調を整えてくれる」とは言いますが、セックスも然り! 仮に20分間行為に及んだとしたら、単純計算だと100キロカロリーも消費することになります。これはなんと、体重50kgの女性が、同じ時間ゴルフをするのと同等のカロリー消費量になるんです。セックスも、立派なエクササイズなんですね。

・セックスをすることで心の余裕も

 性的興奮やオーガズムで得られる“神経伝達物質”は心にも働きかけてくれるので、精神的にも心のゆとりを与えてくれる。
→泣いたり、どこかに出かけたりとストレス発散法はいろいろありますが、確かにセックスすることでモヤっとした感情が一度リセットされることってありますよね。なんか嫌なことがあった時に「寝たら忘れる」なんて人もいらっしゃいますが、寝ても冷めても忘れられない人にはいいですね。

・徐々に覚醒できる朝セックスの良さ

 完全に目覚めていない状態でのセックスは感覚も快感も鈍っているが、徐々に覚醒して集中することができると、夜よりも満足感を得られる。
→寝ぼけ眼の、まだ顔を洗っていない&歯も磨いていない&よだれの跡や目やにがついてるかもしれない状態でセックスが始まってしまうというのは、女子としてはなかなか抵抗があるのではないでしょうか。そんな恥じらいをも新しい刺激として楽しむことができれば、夜よりも一層気持ちよく感じられるのかもしれませんね。

 ふむふむ……。「早起きは三文の徳」という言葉がありますが、朝性活の良さも「徳」の一部に含まれていたのですね(すげ~!)。パートナーと起床時間が合わず“朝セックスできる状況”が作れなかったり、そもそもセックスする相手なんていなかったり(白目)……いろいろな問題点もあったりして、何を優先するかはその時の状況や相手によっても変わりそうですが、「頑張って早起きして前みたいに朝オナニーをする」ことなら実践できそうです……!

◎いざ、朝性活~紗倉セレクション~

 「朝起きて一発オナニー=朝性活」をこれから始めてみようかな! という方に、私からおすすめのオナニーグッズを紹介しようかと思います(ぺこり)。

 まずはこちら「iroha mini」! 以前もご紹介しましたが、女性用のオナニーグッズとしてTENGAさんから発売されているものです。見た目はとってもかわいらしいのに、実際に使用してみると振動の強さに驚きます。意外性のある素敵な一品なんです(ちなみに防水性なので、お風呂の中でも使えて大変便利です)。私のお気に入りは黄色&水色タイプ! “ふなっし~カラー”なのがカワユスです……。

 そしてもうひとつが「乳首吸引器」!

 理科室においてある実験器具みたいな形をしています。自分で押し当ててハンドルを回すというアナログな作りで、乳首だけではなくクリちゃんにも愛用できるんです。「中よりもクリ派!」という方には大変おすすめ! 仰向けに寝て、乳首とクリの三点責めで愛用すると(まるでお灸を据えているみたいに見えて滑稽なのですが)とっても気持ち良いです。ネットで調べてみると、種類もたくさんあって面白いので、興味のある方はフィットしそうなものをぜひ探してみてくださいね☆

 汗ばむ季節ではありますが「早起き→朝性活→シャワーを浴びて気分爽快!→出勤!!」という新しい流れもアリかもしれませんね……! う~ん、レッツ、朝性活!!!!

 それでは、あぢゅ~~!

■紗倉まな/ 高等専門学校の土木科出身。18歳の誕生日の翌日に事務所に応募し、所属が決定。2011年にイメージビデオデビュー、翌年2月にAVデビューするや否や人気沸騰! SOD大賞2012では最優秀女優賞、優秀女優賞、最優秀セル作品賞、最優秀ノンパッケージ作品賞などなどを総なめで6冠を達成する。『ゴッドタン』キス我慢選手権でも「かわいすぎる」と話題☆