セフレとセックス中だけ恋人気分に浸る、ちょっとしたひと手間

 特定の恋人を作らずにセフレとの関係を続けていると、周囲に「なぜ彼氏を作らないのか?」「セフレとは付き合わないのか?」と聞かれることがあります。

 私は、付き合うこととセフレでいることの違いは、「この先の未来の話をしたいと思うか思わないか」だと思っているので、相手に対してそう思わない限りはお付き合いには至りません。ゆえにセフレは「男友達よりは特別な感情があるからセックスしたい、でもこの人とこの先もずっと一緒にいたいというワケではない」という存在です。とはいっても、これは現時点での感情であり、今後セフレとずっと一緒にいたいという願望が芽生えて、「付き合いたい!」と思い始めるかもしれません。ロマンチックなことを言うようでキモイんですが、いつどんな時に恋に落ちるのかは自分でもわかりませんからね。

 そんなこんなで、セフレとはある意味刹那的な時間を過ごしているワケですが、その刹那的な時間の中だけは恋人のように過ごしたいと考えています。デートをしたいとか、定期的に連絡を取りたいという願望は一切ないのですが、セックス中はとにかくラブラブでいたい。ただただ欲望をぶつけ合うセックスも悪くはないんですが、できればイチャイチャ&ラブラブを味わいたいんです。「ベッドの上の数時間だけ、彼氏になってください!」という感じかもしれません。早い話が、いいとこ取りをしたい。これが自分だけでなく、セフレにとっても都合のいい関係性になっていれば一番いいのですが。

 なのでセフレにはその空気感を理解してもらえると非常に助かります。セックス中に異常にベタベタすると、「コイツ、彼女気どりか……!?」もしくは「これって、もう付き合ってるってことだよね?」と感じる男性もいるらしいのですが、そんな気は毛頭ありません。こうした考えなので、費用はかさむけれど女性向け風俗のほうが自分には合っているのかなと思った時期もあったのですが、一発目の経験で非常に嫌な思いをしたので二の足を踏んでいます……。

 そうして、ラブラブセックス願望をセフレにぶつけているワケですけれども、実際に恋愛感情があるワケではないので、どうしてもラブな雰囲気が足りない時もあります。「だったらちゃんと付き合ってラブラブセックスすればいいのでは」とも思うのですが、付き合った上でのラブラブセックスに付随してくる諸々の面倒なこと(嫉妬や束縛や将来)が嫌なので、まがい物であっても自分が浸れる即興ラブを求めてしまいます。面倒なことが嫌なくせに結局まがい物のラブを探すという、また違った面倒を自ら作る。結局、何かを求めている限りは面倒なことがあるんでしょうね。

 で、そのまがい物のラブ感を演出するのにものすごく手っ取り早いのは、「挿入中に手をつなぐこと」という着地点を見い出しました。正常位の時に、女性が手を顔の横に持ってきて手のひらを上にし、それを男性に恋人つなぎしてもらう。そのままピストン運動をしてもらうと、「ああ~なんかすごい愛し合いながらセックスしてる(っぽい)~~」と浸れるんです。

 この手つなぎセックス、男性側としては、自分の体重を支えにくくなるので長時間は避けたいらしいのですが、そのままフィニッシュまでいってもらうとなんだかすごく充実感があります。多分、本当に愛し合ってる恋人同士ならもっと愛を感じられるのかもしれませんね。それがどんなものなのか気にならないワケではありませんが、当面はまがい物のラブだけで十分満たされそうなので、次があるかわからないセフレとの時間を大切にしていきたいと思います。

(Lollipop-Rumiko)

25歳小麦肌ギャルが「ヴィクシー系美女」に変身する正統派のヘアメイク術

 ここまで、「日本国内の、しかも幼稚な精神性の男性にしかウケないヘアメイク」について3回にわたってdisってきました(苦笑)。では、どういったヘアメイクがオススメなのか……? 私は、まさに“世界基準の女”である、ミス・ユニバース日本代表、およびその候補生たちの佇まいを究極と考えています。

 雑誌やテレビ用には、もちろんオーダーされた通りのヘアメイクをタレントさんたちに施します。注文にお応えするのが、私のヘアメイクアップアーティストとしての仕事。でも一方で、一般の女の子たちには、そうしたマスメディア先導型のヘアメイクを真似してほしくないとも思ってる。だって、それぞれの顔に一番似合うヘアメイクがあるはずだから。

 さあ、今日は「活発ギャル」な25歳のyoshikoさんを、メイクで「極上のレディ」に仕上げます。素肌が丈夫で日焼けもし放題というyoshikoさんは、普段は目元を強調したメイクでカラコン有り、直線的な眉毛で若さ溢れる快活な印象。そのままでも十分かわいらしいですが、20代後半になってもこのままのメイクだと、子供っぽさは否めないかも。

「彼氏は派手系の美人が好みなんですけど、私は素の顔立ちが“パーツが派手”なので、ちょっとでも濃いめのメイクをするとただのケバい人になっちゃうんですよ。派手系の美人顔にするメイクってどうやるんですかね?」

 というyoshikoさん。確かに目鼻立ちがくっきりしていて、すっぴんでもさほど普段のメイク顔と変化ありません。では、そんな彼女がメイクによって、「ケバい」ではなく、「しっとり美しい」美女に変身するには? キイワードは、線。「アイライン」と「リップライン」です。

 ちなみにyoshikoさんの理想は、『ヴィクシー』エンジェルのブラジル出身モデル、アドリアナ・リマ。セクシーでカッコ良くてものすごくカワイくもあるラテン美女です。では、yooshikoさんのヘルシー・ビューティな魅力をさらに引き出して、ヴィクシーエンジェル風にいたしましょう!

◎ベースメイク編

 まずはベースメイクから。日焼けを繰り返してきたことでうっすら出来てしまったシミ、ソバカス、そしてニキビ跡も見せない。なのにナチュラルでつるんとした、水分たっぷりの桃肌をつくります。まずは、肌の内側の血液を巡らせるべく、スキンケア化粧品でマッサージをしていきましょう。yoshikoさんは瞳が大きく、クマの出来やすい体質。だからこそ滞った血液を流してあげることは重要です。明るい顔色はこの段階でキマります。

■化粧水
コットンでパッティング

■乳液
指でマッサージするようにつけて。血液を循環させるため指をすべらせながら浸透させましょう

 肌が潤ったら、透明の下地をつけていきます。

■下地
デジタル化にも対応、超おすすめ下地。無色透明で余計な香りもついていないシンプルさだけど、これを塗っただけで肌があっさり綺麗になる! ベタつかず、さらっさら・するっするで毛穴のひっかかりが全くない触り心地が実現します。

■リキッドファンデーション
手の甲に適量を出し、顔の面積の広い部分から塗っていきます。最初におでこ、両ほほの3点に置き、残りをあご、口元、目元、小鼻へ伸ばしていく。最初に出した量で十分に足りるはずだから、足さないこと。これが薄づき美ファンデの鉄則。つけすぎはヨレの原因になります。最後に何もつけていないスポンジで、余分なファンデを拭き取りましょう。

■コンシーラー
かためのテクスチャー。ニキビ跡にポンポンのせて。

■ルースパウダー
チャコットフォープロフェッショナルズ フィニッシングパウダー【クリア】を使用。このお粉はパッと見は白いけれど、肌にのせると透明になるので、肌が真っ白くなるコトはありません。yoshikoさんのような小麦色の日焼け肌にのせても全く違和感ないでしょう? どんな肌色の人にも合う万能パウダーです。

■シェーディング
顔の陰影をつけていきます。まず頬の外から内側に向けてブラシをすべらせて、輪郭を引き締め。眉から鼻筋にかけてのシェーディングも立体感を出すには大事です。

■ハイライト
顔の中心(おでこ~鼻筋)と、顔の外側(こめかみ~目尻側の頬・アゴ先)に。塗る部分の面積に合わせて、2種類の大きさのブラシを使い分けるとやりやすい。

 目鼻立ちがはっきりしていることと、骨格そのものの立体感は違います。yoshikoさんは各パーツが大きくてバランスも整っているけど、骨格をしっかり際立たせることで「美人感」は倍増させられるので、シェーディング&ハイライトのテクニックは使わないと損!

◎いよいよパーツメイク突入

 アーモンドアイの形がよりキレイに見えるよう、アイメイクは目尻に重点を置きました。

■アイブロウ
今回は地眉がしっかり生え揃っているから、地毛を生かしたアーチ型眉に仕上げます。眉頭から、パウダーを筆でのせていく。こまかいところ、特に眉の上下の輪郭は、ペンシルでなぞり形を整える。眉毛はその人の顔のパーツのバランス・骨格によって最適なカタチがあります。アーチ型の場合は、眉頭に「強」をつけ眉尻は「弱」ですっとぬける……といった具合に強弱をつけるとよいでしょう。最後にスクリューブラシで毛流れを整えて完成

■アイシャドウ
アイホール全体にラメ入りの薄いゴールドを塗り、明るさを出す。次に、アイホール幅より少し広めに、同じゴールド系のブラウンを塗り、彫り深いまなざしに。このブラウンを塗る範囲は、目を開いたとき、二重の幅よりちょっとだけ上にハミ出すくらいの広さで。

■アイライン(ペンシル)
ブラック系のペンシルとリキッドをダブル使いします。まずペンシルで目のきわ、まつげの隙間を埋めていきます。これは目を開いたときにアイラインが不自然に浮いてしまわないように。キワキワにラインを引くためには、目を閉じた状態で、上瞼を持ち上げると書きやすいですよ。

■アイライン(リキッド)
まずはキワキワに書いたペンシル線に、リキッドを重ねていきます。そのあと目を開いて、下の目尻ラインから“連続する道を描くように”ラインを引き、上のラインとつなげる。いわゆるキャットアイです。yoshikoさんの顔立ちなら、少し前に流行った垂れ目風メイクよりも、上目尻を吊り上げたキャットアイの方がずっと魅力的。仕上げに下アイラインの外側にブラウン系のシャドウで影をつくり、自然に見せます。

※アイライナーを使うと下まぶたに色落ちしてパンダ目になりがち……というお悩みを持つ人の場合は、ペンシルやリキッドではなく、ウォータープルーフのジェルライナーを使うのがおすすめ

■ビューラー&マスカラ
まつげを挟み、根元だけ食いっと力を入れるのではなく、根元から先端まで小刻みに挟みながらスライドさせ、綺麗なカーブをつくります。下まつげは、よほどの逆さでない限りは使わなくて良いでしょう。マスカラはゴキブリの足みたいな束感にならないように注意~

■再び・アイライン!
マスカラをつけてまつげの存在感が増したとき、「アイラインもう少し強くしてもイイかも?」と思ったら、先ほど引いた線の上に重ねてみて。今回は下まぶたのキワに、再びブラックのペンシルアイライナーを投入! しかし濃くいれすぎor範囲広くしすぎは、完全にギャルの囲み目になってしまうので加減して。ギャル感を抑えるべく、ゴールドのペンシルアイライナーを下まぶたの目頭側に軽~くプラスすると、輝きと華やかさが演出された程良い大人感が出ます

■チーク
正面から見える「ほっぺ」部分にちょっと色をのせる……はNG。浮きます。そうじゃなく、こめかみまでしっかりブラシをすべらせて色を入れれば、顔全体と馴染みが良くなります

■リップバーム&口紅
唇の縦じわが多いのが悩みだというyoshikoさん。これは乾燥によるものなので、常にリップバームは塗りまくっていてください! 口紅の色は、深紅、それともベージュ? と悩みましたが、今回は、ゴールド系ベージュとレッドの中間色を使いましょう。

上唇は女性らしさと美しさを証言する最大のポイント。上唇が薄い人は、リップペンシルで書き足しちゃえば全然OK!! そう、ペンシルはアウトラインをとるために使うだけじゃなく、どんどん唇を書き足して! yoshikoさんの唇のカタチは、中心から両サイドへの角度が急勾配の山みたいなタイプだったので、上唇が膨らんで見えるようにオーバー気味に両サイドを足し、なだらかな山にしました

■ヘアー
バストトップくらいの茶髪ロングヘアが基本のyoshikoさん。よく見ると結構痛んでパサついています。コテで熱を加えることによって輝くツヤが出るので、32mmの太めヘアアイロンでセットしていきましょう。セクシーに仕上げるべく、内巻きではなく外巻きをつくります。耳より下の位置で外巻きの縦ロールをたくさん。粗熱をとるために、すぐにほぐさず置いておくように。全体の髪を巻き終わってから、手ぐしでほぐします。最後に、ほぐした毛先だけ、あくまで毛先だけに固めるスプレーをシュー。トップの毛をかきあげて、ふわっと下ろすとイイ感じ。

 いかがでしょうか? 凛とした大人の女性らしさを表現する、「クール・ジャパン」なヘアメイクではないでしょうか。

 そうそう、アイブロウを描いている最中にyoshikoさんが「眉毛の下を描き足すのかと思ってた。上なんですね!」と驚いていたんだけど、松浦亜弥ちゃんがアイドル全盛だった時代あたりから、「目と眉毛の間を近づければ、かわいく見える」って思い込んでる日本女子が急増していて、未だに廃れていません……。いやー、目と眉毛のバランスも、骨格次第ですから! 確かにそこの幅がめちゃくちゃ近いとホリ深で迫力ある目元に見えるけれど、アンバランスな結果になっちゃってる残念顔の女の子、街でたくさん見かけますよ。貴女の顔は貴女だけのものであって、ほかの誰かの顔を真似ても変になるだけ。キメ角度の静止画ならカワイく見えるかもしれないけど動いたら不自然極まりないの。貴女独自のバランスを研究して、眉毛の位置や角度も検証を重ねたほうがいいですよ。

■千野根アディス実弓/フリーランスのメイクアップアーティスト&スタイリスト&トータルビューティープロデューサー。テレビや雑誌、広告、CMなどを手掛け、多くの女優、タレント、モデル、歌手を担当。豊富な人生経験から、独自の恋愛やモテテクニックのアドバイスを繰り出していく。

「専業主婦は仕事じゃないのか」という差別的な問いへの答え

私と沙世は、今、いくつかの出版社と仕事をしています。
今日は、つい先日、その中のひとつの出版社の男性編集者と原稿のやり取りをする中で、その方の女性差別をはっきり感じ取った話をします。
(イビサの話はまた今度)

その原稿は、一夫一妻制の日本社会の中で、試行錯誤しながらポリアモリー(責任ある非一夫一妻制)というライフスタイルを築き上げたことについてのものでした。
一夫一妻制の結婚をするかしないか迷い決断を下した私の体験を書いている重要な節の中で、私は、「恋愛やセックスとは別の理由でも、私は結婚を迷っていました。私は、自分にはやるべきことがあるとずっと思っていたのです。そのやるべきことは、専業主婦ではなく、使命のように思えるものや、仕事のようなものでした」と書いていました。

この部分に対して、男性の編集者が「『専業主婦は仕事じゃないのか』とクレームが来そうですが」と指摘してきたのです。
私は、絶句しました。こんな古風な差別発言をする人が、マスメディアの内部に未だに存在するとは思ってもいなかったからです。(化石かと思いました!)

もしかすると、この発言が、なぜ差別にあたるのか分からない人もいるかもしれませんので、説明しますね。

◎仕事は契約であり、自分で決めるべきもの

「専業主婦は私の仕事です」と、専業主婦をしている本人が言う。これは正当な意見です。本人がそれを仕事だと思っていれば、それがその人の仕事です。
ですから、仮にそのままの原稿を掲載したとして、読者から「専業主婦は仕事じゃないのか」と疑問を綴る投書があったとしても、これは私へのクレームではありません。個人的なモチベーション、個人的な体験に基づいた個人の価値観を語っているものです。

しかし、その読者からの投書が「専業主婦を仕事とみなさない著者の価値観はおかしい、改めるべきだ」という内容の「クレーム」となると、話は別です。そのクレームは女性差別になります。

クレームをつけるということは、私の個人的なモチベーション、個人的な体験に基づいた「専業主婦は“私の”仕事ではない」という価値観を否定しているわけです。
つまり、「専業主婦を自分の仕事だと思うべき」「専業主婦がこの世に必要不可欠な仕事だとみんなが思うべき」と言ってきていることになります。
「女が無償の労働にのみ従事する生き方(仕事としての専業主婦)をするのは当然のことで、それが女の仕事だ」ということを言っているわけですね。これは、私への意見ではなく、女性全体への差別意識の発露です。編集者がそのクレームを想定して「書き方を変更した方がいいのではないか」と提案することは、女性差別を容認することになります。ですから私は驚き、呆れたのです。

何を自分の仕事と思うのかは、人それぞれ異なります(当たり前のことです)。それは、ひとりひとりが自由に選んでいいものです。また、自由に表現しても構わないものです。女がみんな専業主婦を自分の仕事だと思わなければならないなんて、そんなことは決してありません。

ましてや、専業主婦が仕事だということは、主婦業が仕事だということとは異なり、それを専門にやることまでが仕事だということ。
なぜ、それを専門にやることまでが仕事だと言われなくてはならないのか。

仕事とは、契約に基づくもの。そして、その契約が独占契約なのかどうかは、仕事をする側が自分で決めていいものです。通常、独占契約であるなら、他の仕事を断るということで、相応の対価が求められます。そうしたことを含めて、専業主婦を仕事とするのかどうかは、ひとりひとりの自由となります。

◎無償労働がなければ成立しない社会は、おかしいのではないか

また、「専業主婦が必要不可欠な仕事かどうか」という問いについても、ひとりひとりが自分の意見を持っていて構わないものです。
専業主婦という役割がない社会システムでうまくいっている社会もたくさんあります。
(昔の日本でも、女は、農業やその他の家業を手伝っていていました。今でいう、専業主婦のような存在はとても稀でした。)

多様な社会システムがあり得る中で、「専業主婦という仕事を必要不可欠だと思わなければならない」という強制は、女性差別にあたります。

(もし同時に、専業主夫という仕事も必要不可欠だとみんなが思わなければならないと強制するのであれば、それはある意味、男女平等と言えます。しかし、それもまた、男女差別ではない、新たな差別を生み出す考え方です。専業主婦や専業主夫といった、無償で労働する存在がこの世に必要不可欠であるということは、無償の労働を強いられる存在がいても仕方がないということになるからです。)

もし、差別的な発言がクレームとしてきたとしても、クレームを受け入れる(つまり、差別に屈する)必要はありません。逆にそうした発言に対しては、こちらからクレームを投げ返しても良いのです。

繰り返しますが、「専業主婦は仕事じゃないのかとクレームが来そう」と私と沙世に言ってきたのは、男性の編集者でした。専業主夫という無償労働を経験した人間ではありません。本音を打ち明けてくる専業主婦がたくさんいるような立場でもありません。専業主婦の本音や鬱屈を知らないからこそ、「専業主婦は仕事だろう」なんて呑気な発言ができるのでしょう。

「専業主婦は女の仕事だ」。21世紀の今、まだそんなことを呑気に言っている男たちがいるなんて、おかしくて笑いがこみ上げてしまいます。

「だったらあなたたち男は、仕事としての正当な対価や、仕事以外の時間の完全な自由を女たちに与えてきましたか? そんなこともせずに、『専業主婦は女の仕事だ』と言うなんて、それは、アメリカ南部の奴隷制社会で、白人たちが黒人奴隷をタダでこき使っておきながら、『これが君たちの仕事だ』と言っていたのと、そう変わらない」と私は言い返します。

専業主婦は女の仕事だと言うのなら、まず、仕事としてきちんと契約し、正当な報酬を与え、仕事以外の時間の完全な自由を与えてから言ってほしいものです。

2ちゃんねるの書き込みならまだしも、マスメディアの内部にいる男たちがこうした差別発言を悪びれもせずに積極的にしているのですから、このままだと、日本の女の未来はとても暗いでしょう。

実は今回、男性編集者から、女性やマイノリティに対する侮辱的な発言を、他にもたくさんされました。
例えば、私が「こどもの親はふたりでは足りません」と書いた文章に対して、「見守る人はという意味ですか? 親は親なので……」という指摘をされました。
私はその前の文章で、父親がたくさんいる社会について書いていました。血の繋がっている人だけを親とする考え方は、とても差別的です。
例えば、アンジェリーナジョリーとブラッドピット夫妻は、これまでも養子を迎え入れてきて(実子もいます)、先日はシリアの難民孤児を養子にすることも明らかになりましたが、その難民孤児にとっては、血の繋がった両親も、アンジェリーナジョリーとブラッドピットも親となります。

これらの差別発言の数々に対し、私と沙世が苦情を言うと、この編集者は、「自分は一線級の著者と仕事してきたプロの編集者として言っている」と返してきました。
この返答に、またまた私は絶句しました。

日本に、恋愛の分野で一線級の著者はいません。今流行している恋愛は基本的にすべて、西洋文化からの輸入モノです。オノヨーコは、世界の恋愛の第一線を押し進めたアーティストですが、基本的に国外での活動でした。(注:エロは別ですね。日本のエロはオリジナルが多く、昔から世界の第一線でした。タコと女がまぐわう江戸時代の春画などは未だに世界の第一線です。)
沙世は、「一線級とは、ジャック・アタリ(図説「愛」の歴史 の著者)級のことを指す。そして、私たちもその一線にいる」と言いました。私も同感です。

結局私たちの抗議や質問はスルーされました。そこで、私と赤坂沙世は、知人たちとも相談し、今回、messyでこの件について、ほんの一部を書くことにしました。

ちなみに、私と沙世の周りには、「専業主婦は女の仕事」といった考え方をする化石のような男はほとんどいません。私の恋人たちは皆、家事が得意です。彼らはおいしいご飯をつくってくれます。自然栽培農法をしている知人らから直接購入しているオーガニック野菜を調理して、みんなで食べています。自分たちのことを自分たちでやるのは、当たり前のことですね。

■赤坂“ユニコ”菜生/テトラヒドロン人間関係研究所所長。日本におけるポリアモリーコーチングの第一人者としてPolyamory JPを運営。
■赤坂沙世/活動家。モデル、フォトグラファー、様々なアートディレクションを手掛ける。世界各国で活躍中。

女子が春画を見るべき理由。むずかしいこと考えずエロ娯楽として愉しんで!

 日本で初めてとなる『SHUNGA 春画展』が、ついに開幕しました! 東京・目白の永青文庫で12月23日まで開催されます。

 というニュースを、すでにあちこりの媒体で見てご存知の方も多いでしょう。なぜかテレビではあまり報道されませんでしたが……。実は私、ひと足早く内覧会で拝見したのですが、各種メディアが殺到するなかで、映像メディアはほとんど見られませんでした。そして、この報道の偏りこそ、これまで私たちがナマで春画を鑑賞できなかった理由です。おそらく、テレビで報道するには春画は〈性表現が直接すぎる〉と考えられているのでしょう。この展示は、HPを見ても「18歳情の入場は禁止されています」とあります。テレビではそうしたゾーニングをできないから、ということなのでしょうが、でもそうやってスルーすればするほど、〈いかがわしい〉ものとして春画の価値を貶めてしまっています。

 実際の春画展をひと目見れば、〈いかがわしい〉で片づけるのはまったくのお門違いだとわかります。美術史上の意義や文化史的位置づけは私のような素人が語るべきことではありませんが、そこをまったく無視して、性器や挿入部にばかりこだわるって、かえって心根がいやらしく見えますよね。

◎普遍的な性愛の図

 春画にも性器や挿入部が描かれていない作品は数多くあります。今回、導入部として展示されていたもののなかに、寝転んだ男性が女性の手を取り、そっと引き寄せている場面を描いた作品があります。ふたりとも着衣で、肌の露出はほとんどありません。おそらくまだ肉体的には結ばれていない男女の、でもとうとう訪れたその瞬間を描いたもので、もうその表情がたまらない! 恥じらいと戸惑い、でも隠しきれない期待と相手への想い……性愛の何たるかを理屈抜きで教えてくれる、普遍性をともなった1枚でした。

 テレビで性器や挿入部を映してほしいわけじゃないんです。ただ、春画という、たいへん豊かな文化が日本にあり(そのこと自体は18歳未満の少年少女も知っていていいと思います)、それを体感できる絶好のチャンスがついにやってきたことすら伝えないメディアって何なの、と残念な気持ちになるのです。

 と、のっけから不満を並べてしまいましたが、今回の展覧会を見ての感想をひと言でいうと、たいへんハッピーな体験だった、これに尽きます。

 先ほど「美術史上の意義や文化史的位置づけ」と書きましたが、そんなむずかしいこと考えなくていいから、まずはmessyを読んでいる世代の女性たちが列をなして永青文庫に向かってほしい! もちろん、そういう視点があるとより深く春画を愉しめることはまちがいないでしょうが、そこを強調して敷居が高くなってしまうとなると、たいへん惜しい。それよりも、ミーハー丸出しで見ていただきたいんです。もしくは、「ここに描かれているのは、私自身だ」という視点で鑑賞してもいいと思うのです。

 だって、そこで描かれているのは、私たちもしているセックス。シチュエーションこそ違えど、やっていることは同じです。好きな人と抱き合うって、それだけでもううれしい。それは特別なことでなくはなくて、散らかった部屋で抱き合うときもある。彼が覆いかぶさってきたけれど、明日のことを考えるとせめて髪が乾いてからにしてほしい。って、いってるのに触ってくるから、気持ちよくなっちゃってズルズルと身体を開いてしまう……そんな絵だってあるんです。

 なんて大らかな性文化だろう、と快哉を叫びたくなりました。若い母親が赤ちゃんを抱き、父親がその子をあやす。でも、そのふたりの下半身はしっかりつながっている。これって、いまのママカルチャーのなかでは大炎上必至ですが、江戸っ子なら「1歳にもならねェ赤子に何がわかるってェんだい! ケツの穴の小せェこといいなさんな」というでしょう(適当な江戸っ子言葉でスミマセン)。住文化の影響もあるのでしょうが、のぞいたりのぞかれたりは日常茶飯事。笑いながら抱き合っている男女の絵も多く、セックスとはめくるめくもの、ロマンチックでなければいけないもの、というハードルの高いもののではなく、日常のひとコマだったのだろうと想像がつきました。「あー、私だったらこういうセックスしたいな」「この場面みたいに彼と抱きあいたいな」と思いながら見ると、江戸の男女がぐっと身近に感じられます。

◎なんでもアリな春画の世界

 フェティッシュな視点で見るのもいいでしょう。BLあり、百合あり、触手モノあり……と性嗜好のデパート状態な春画の世界。私は以前から〈美女がエグい坊さんとかジジイとかに犯されている〉という春画が好きです。今回、その手の作品は少なめでしたが、1点ものすごい構図で描かれたものがあって「これはヌケる!」と心のなかでガッツポーズいたしました。絵自体のインパクトもさることながら、裏に広がるストーリーが果てしないのです。

 また、これまで〈触手〉はどうも苦手だった私が、葛飾北斎の『喜能会之故真通(きのえのこまつ)』でその魅力に開眼しそうなのです。美女に大ダコ小ダコが1匹ずつ足を這わせ、吸い付いているという、あまりに有名な版画作品。まずその美女の悩ましげな表情と、アゴの角度にエロスを感じ、そうして見入るほどに、触手という表現もどんどんなまめかしく迫ってくる……。いつしか興奮している自分に気づくのに、時間はかかりませんでした。新しい性嗜好の扉、開いちゃいましたよ。

 文化的価値のあるものをそんなふうに見るなんて、けしからん! という人がいたらナンセンスにもほどがあります。江戸の人たちだって、そうやって愉しんでいたのはまちがいないし、それ自体が文化なんですから。

 1点1点をハッピーな気持ちで鑑賞し、「あー、セックスしたいなぁ」と思いながら会場をあとにしました。大らかな気持ちで、好きな人と笑いながら抱きあいたい。そんな多幸感あふれるセックスをしたくてたまらなくなったのです。それもこれも春画をとおして、かつての日本が性というものを絶対的に肯定していたことが伝わってきたからです。そして、性を表現することもまた尊重されていました。だからこそ当代きっての名のある絵師たちがこぞって描いたわけですが、作る側も見る側も認められているって、なんて気持ちいい! そんなストレスフリーな性の発露を、セックスで、あるいは女性という性で窮屈な思いをしたことのある女性にこそ見てほしいのです。

 最後にバイブコレクター的見どころを。江戸時代にもラブグッズがあるんですよ。〈張り型〉といって、いまでいうディルドのようなのですが、それを販売するショップもあったんです。女子が連れ立ってその店を訪れ、ウキウキしながらお気に入りの1本を探す作品。女性同士のセックスで、いままさに片方の女性がもう片方の女性に張り型を挿れようとしている作品。そして、ペニスリングなど、バラエティ豊かなペニス周りのグッズを描いたカタログのような作品! 展示を見にいかれる方は、ぜひこの3点をチェックしてください。

■桃子/オトナのオモチャ約200種を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。

精力もお金も潔さもなく毎朝しぼむ四十七歳

◎枡野浩一 神様がくれたインポ/第一回
「精力もお金も潔さもなく毎朝しぼむ四十七歳」

 お笑い芸人トリオ「屯田兵」から誕生日プレゼントとしてきのう貰った甘いラスクを、自分で豆から淹れた砂糖ぬきのコーヒーにひたして食べながら、これから書く文章は小説だということにしたいと私は強く思いました。

 今年の六月まで丸二年、お笑い芸人の事務所に所属して、コントや漫才に取り組んでいました。三人とも年下である屯田兵は、芸人としては先輩にあたります。一年前に彼らが誕生日プレゼントをくれたので、そのお返しをしなくてはならないと一年間思いつづけて、やっとお返しのプレゼントを持って彼らの出るライブに足を運ぶことができました。が、またもや彼らからお返しを貰ってしまった。そのお返しをする機会はいつ、つくれるだろう。それを気にしつつラスクをほおばり、ひらがなの「め」のところが馬鹿になっているボロボロのノートパソコンと格闘している私は、九月二十三日で四十七歳になる予定です。

 さっき近所の本屋で村上春樹の新刊『職業としての小説家』を買いました。大嫌いな小説家なのですが、大嫌いであることをあらめて確認したくて読みます。「あらためて」は「あらた」まで書いたら予測変換で「改めて」と出たので「改」をひらがなに変えました。

 村上春樹の新刊は字が小さかった。私はもう老眼で、こんな小さな字は読みにくい。村上春樹は私より年上だと思うのですが、いつもマラソンで体を鍛えていると老眼にもなりにくいのでしょうか。私はパソコンの画面の字も巨大になるよう設定しています。紙の資料を読むときは近視眼鏡を外し、パソコンの画面を見るときは近視眼鏡をかけます。遠近両用眼鏡を買うお金もなく、ノートパソコンも修理に出せません。「画面」と書くときは「映画面白い」と書いてから余分な字を消しました。眼鏡は「眼科の鏡」と書きました。

 なかなか本題に入らない文章だと、いらいらしている読者もいるかと思います。この文章に本題はありません。あるのかもしれませんが今はわかりません。だから小説だということにしたいと思いました。などと書くと、小説のほうがエッセイなどの文章より高級だと信じている読者のほうがこの世では多数派だから、「こんなの小説じゃない」というツッコミの大合唱が聞こえてきます。空耳で。

 実際、私が書いた『結婚失格』という小説は、「事実しか書いてないから小説ではなくエッセイだ」と評されていました。事実しか書いてないなんてこと、なぜわかるのでしょうか。どのように裏をとったのでしょうか。百歩ゆずって仮に事実しか書いてないとしても、事実ばかりをもっぱら書く「私小説」というジャンルの存在を知らないのでしょうか。

 私の書いた本で最も売れたのは『ショートソング』という小説です。一時は吉祥寺のブックオフに三カ所くらい山積みされていたほど売れました。漫画化もされました。売れなかった『結婚失格』と売れた『ショートソング』、事実と虚構の混ぜ具合は一緒くらいだと著者本人は思っています。『ショートソング』をエッセイだと言った人は全然いません。

 芸人の又吉直樹さんの小説『火花』が芥川賞をとりました。私は又吉直樹さんの作品や存在のファンで『火花』も面白かったけれど、二年前に出た本『東京百景』のほうがもっと好きです。『東京百景』は小説ともエッセイとも書かれていません。ただ「文章」と書かれていました。潔い。エッセイなのか小説なのか関係なく、すみずみまで美しい一冊です。

 物書き業に行き詰まりを感じてお笑い芸人をめざしていた私は、しかし体力と経済力が追いつかなくなって元の物書きに戻りました。最後のほうは月に二十数本のステージに立って漫才をしていました。けれどもちっとも黒字にならない。生活費を稼ぐための時間が欲しい。漫才の稽古をする小さな公園で泣きながらそう訴えた私に、相方である先輩芸人は「又吉さんは芸人をやりながら小説を書いたじゃないか」と言いました。十歳年下ながら芸歴十五年めの先輩芸人は正しいことしか言いません。大好きな又吉さんをうらみました。号泣する四十六歳の男を、公園にいた小さな子供たちが、不思議そうに見つめていました。

 その様子をもうひとりの相方がニヤニヤ笑いながらスマートフォンで撮影していました。私たちはトリオだった。自分の号泣する姿はあとで冷静に観たら笑えるかもしれないと頭の片隅で考えていました。しかしもうひとりの相方はいざというときに何もできない男で、号泣動画は一秒も撮れていなかったのでした。

 私には生き別れの息子がいます。今年十五歳になりましたが十二年ほど会っていません。『結婚失格』が文庫本になるとき、映画評論家の町山智浩さんが解説を書いてくれました。最初から最後まで全否定の解説でした。ふつうは前半でけなしたら後半でフォローするとかするのが文庫解説というものだと思っていました。町山さんを招いてのトークイベントも企画し、それをインターネット中継したら、イベントと文庫解説は大評判になりました。でもみんな解説だけ立ち読みして文庫本を買わなかったみたいです。以後の私は「町山さんに叱られた男」として広く知られています。

 枡野くんが面白い人でいたら、息子さんも会いたくなると思うよ。町山さんに言われたことをまにうけて私は芸人になろうと思いました。ほかにも理由はありましたがそれが自分の背中をいちばん押してくれた言葉です。でも無理でした。私は面白い人じゃなかった。

 又吉さんのようには才能もないし、まったく潔くない。この文章は小説なんですと、言い張りたい。なぜかというと世間の多数派の人が、小説は虚構でエッセイは実話だと思い込んでいるから、それを利用したいのです。

 実際には歌人の穂村弘さんのように、エッセイとうたっておきながら、「西荻窪」という地名を「花荻窪」という架空の地名にしたりするなど、どこまで実話なのかがわからなくなるような嘘のエッセイを書く人もいます。

 芸人の話す「実話」も半分くらい嘘です。嘘というのは言い過ぎだとしても、話が盛られ過ぎています。私は嘘が苦手です。嘘をつくなら墓場まで持っていく覚悟でつきたい。

 この文章のタイトルは『神様がくれたインポ』です。自分で考えました。数年前、酒を飲んでいるときになにげなく口にしたフレーズですが、作家の伏見憲明さんがやっている新宿二丁目のバーで、中村うさぎさんが面白がってくれたので記憶にメモしました。数年がたちましたが、私のものは今も立ちません。

 うまいこと言おうとしたわけではないです。

 いや、たまに立つ日もあってそんなときはスマートフォンで記念写真を撮るのですが、それで何が起きるわけでもなく、気がつくとしぼんでいます。写真も死んだあと発見されると気まずいので、すぐに消してしまいます。

 この文章はインターネットに掲載されます。『神様がくれたインポ』。このタイトルを背負って生きていくことができるでしょうか。息子が「本当の父親」をさがして検索したとき、最初に出てきたのがこの文章だったら。これでも私は高校の国語教科書に短歌が載っているほど現代日本を代表する歌人なのです。

 息子が高校に進学したのかどうかは知りません。進学していたとしても、私の短歌が載った教科書をつかわない高校である可能性のほうが高いでしょう。万一この文章が評判になって、私の代表作になってしまったら。単行本化してヒットしてしまい、家を建てたとしたら「インポ御殿」と呼ばれてしまいます。

 そんなリスクを負って、眼鏡をかけたり外したりして、「め」の打てないノートパソコンに向かったところで、どんな未来が待っているというのでしょう。わかっているのは原稿料が貰えるということだけです。長く書いても短く書いても原稿料は一回いくらなので、短く書こうと思っていたのにこんなに書いてしまいました。コーヒーは冷め、ラスクのかすがキーボードの隙間につまっていきます。

 この文章の発表の場をくれた女性編集長は、打ち合わせのために予約してくれた神楽坂の店で、「私の思う枡野さんのいいところは男らしくないところ。悪いところは男らしさにあこがれているところです」と言いました。

 それは当たっていると思いました。芸人になりたかったのも、芸人の世界に混じれば、いわゆる乱交パーティなどに混じれるのではないかと少し期待していたところがあったし。

 実際、私の所属していた芸人事務所の先輩かどうかは言えないし、これは小説だから関係ない事務所の話にしておきますが、ある一世を風靡した芸人さんが飲み会の席で、別のコンビの芸人さんと、男二人女一人の3Pをしたことがあると話していたことがあります。

 立ちもしないくせに乱交パーティだとか3Pだとか、検索でここに辿り着いた十五歳の君は心底あきれるかもしれない。これには長い伏線があったんだ。わかってくれなくてもいいから、続きを読んではくれないだろうか。

 私は生まれてからずっと、世間の多数派の求める「男らしさ」とは無縁だった。それゆえ「男らしさ」にあこがれてきたけれど、結局その「男らしさ」になじむことはできず挫折を繰り返し、かといって女になりたいわけでもなくて、恥の多い生涯を送って来ました。

(つづく)

【messy調査】おっぱいを揉まれるのって、本当に気持ちいいですか?

 初めてセックスした日から15年くらい経つのですが、未だに解けない謎があります。messy編集長の下戸山うさこです。

 セックスの前戯や、挿入中でも愛撫として、男性は女性のおっぱいを揉もうとしますよね(私は女性で、これまで男性としか性交経験がないのでこういう書き方にしております)。アダルト動画でも、18禁コミックでもそうですし、現実の経験でも、そうです。男は女のおっぱいを揉む。乳房を、です。それによって、揉まれた側の女性が気持ちよくなっていく、という……。

 乳首を指先で撫でられるとかならまあ、わからなくもないんですよ。というか、皮膚は性感帯だと思っているので、乳房自体も「皮膚として」撫でられるところまではアリ。あとは、これはセックスを覚えた初期段階(それこそ初エッチとかね)でなければナシかもしれませんけど、「あ~私いま、おっぱいをさらけ出している~~~~!」という“非日常的”な興奮も、性的快感に結びつくかも。

 でもねえ。乳房を「揉む」って行為はさ。女性のみなさん、気持ちいいの? 私が巨乳(ABCD「Eカップ」くらいの)じゃないから、揉まれても「うーん痛いかも。てか何も感じないんですけど。でも少しくらいは控えめな喘ぎ声出さないと雰囲気悪くなる? アッ……とか言っといたほうがいい?」なんてグルグル考えるだけなんですかね? ちなみに乳首を口に含まれて舐めまわされたり吸われたりするのも、私は特に快感を覚えません。そして控えめな喘ぎ声で誤魔化す……。

 こんな素朴かつ個人的な疑問でごめんなさいね。でもmessy女性読者の方々の、本音が知りたいんです。男性からの「ボクの彼女はおっぱいを触ると狂ったように感じます!」的な回答は今回お待ちしてませんので。
※投票はmessyにて!

「売春婦という職業は望ましいのか」という問い自体が偏見にまみれている 『職業は売春婦』

 ここ数年、性風俗に関する本が数多く出版されている。『援デリの少女たち』(宝島社)などで、援助交際をする少女たちの背景にある貧困問題を描き出すライターの鈴木大介、ワリキリをして生活する女性100名以上へのインタビューを積み重ね、彼女らがワリキリに至るのには、社会に引力と斥力があることを鋭く指摘した荻上チキ著『彼女たちの売春(ワリキリ)』(扶桑社)、また荻上とともに、性にまつわる様々なデータを収集・分析した飯田泰之・荻上チキ著『夜の経済学』(扶桑社)、現役風俗嬢として風俗を肯定的に捉えた水嶋かおりん著『風俗で働いたら人生変わったwww』(コアマガジン)など、読んだことがある人もいるだろう。

 こうした本の中には、読み手を「これが現実なのだろうか?」と懐疑的にさせるものがある。それは「ここまで過酷な世界が、現代日本にあるのか」と驚愕させるという意味でもあり、「ただ過激なものだけをとりあげているだけではないか」と疑念を抱かせるという意味でもあるのだが、いずれにせよ、こうした印象を私たちが抱くのは、「性風俗」を特殊な世界として捉えてきたことの証拠なのだろう。それほどまでに「性風俗」の実態を私たちは知らない。

 さらにこの性風俗関連書籍の出版バブルは、今まで私たちが「性風俗」とひと言で片付けてきた夜の世界が、非常に多様であり、十把一絡げに語れるものでもないということも、次第に露わにしてきた。貧困が故に性風俗で働かざるをえない人もいれば、自ら望んで性風俗という職業に就く人もいる。当然ながら、彼ら彼女らの人間性もそれぞれ違う。これらを一様に「性風俗」と片付けてしまうのは単純で暴力的である。

 あた「性風俗」で括ってしまうと、そこで支援を必要としている人に対して、ニーズにそぐわない支援を行いかねない。例えば、貧困に陥ったために仕方なく身体を売る人と、誇りをもって働いているが労働環境が劣悪なために生きにくいと考える人では、届けるべき支援はまったく異なる。そして当然のことだが、これはどちらか一方のみを行えばいい、というものではない。

 しかし、私たちはなぜ「性風俗は、不幸なものである」と考えがちなのだろうか。いま私は「望む/望まないセックスワーク」という2項対立で、必要な支援について書いたが、この構図を安易に使ってしまうことも、実は「性風俗」を特別視している証左になるのかもしれない。

 このような社会が「性風俗」にどのような欲望を抱いてきたのかを描いたのが、今年8月に訳された、元セックスワーカー(本書の中でこのことを能弁には語らない)であり、ライター・ジャーナリストのメリッサ・ジラ・グラントが書いた『職業は売春婦』(青土社、桃井緑美子訳)だ。

 本著を読み進めていくうちに、自身が「性風俗」に抱く価値観が露わになっていく。書籍タイトルにあるように、「売春婦」が「職業」であるならば、「望む/望まないセックスワーク」という単純な二項対立は、乱暴なものだ。なぜなら、セックスワークとは異なる他の職業について、私たちはこのような二項対立を用いることはあまりない。仕事が辛いとき、「こんな仕事、早く辞めたい」と考えることはあるが、同時に仕事が順風満帆に捗っているときは充実感を覚える。おそらく多くの人が、この両極のどこかを行ったりきたりしながら働いているのであり、「○○という職業は望ましいのか」という問いを立てることはあまりないだろう。

 本書は、このような私たちが持つ「風俗観」を露わにしていく。同時に、「性風俗」という世界の一筋縄でいかなさに気がつく。だがそれは、私たちがこの世界のことをまだよくわかっていないし、どこから手をつければいいのかも暗中模索の段階にあるということなのだろう。200ページ弱の本書の中で、あなたはおそらく何度も、執拗に、否応なく、自問自答を繰り返すことになるだろう。自身と社会の偏見に気がつくはずだ。
(門田ゲッツ)

これでスッキリ♡最新陰毛スタイルカタログ

初めてハミ毛を抜いた日の、あの恥ずかしさはなんだろう? ――お手入れしたらしたで“ビッチ”扱いされ、お手入れしないならしないで“だらしない女”扱いされる不思議なパーツ、まんこ。人類がまんこに加えてきた、美白・脱毛・整形・装飾などなどの“まんこカスタマイズ”の歴史を、その背景や具体的方法とともに見ていきましょう!(連載・全10回予定)

◎で、でたーwww「陰毛処理=ビッチ」みたいなこと言う奴wwwww

「欧米では当たり前ですよ!」といって日本人女性に売り込まれるものランキング堂々第1位が、陰毛処理だと思います。

「あのパリス・ヒルトンもやってる!」
「欧米ではボーボーなんてありえない!!」

やたらアメリカンなテンションで迫ってくる脱毛サロンのノリに、どうしてもこんな言葉が浮かんできてしまう方はきっとおられるのではないでしょうか。

「ビッチ」

なんかこう、やっぱ、いかにも処理してます風の角ばった陰毛▼で女湯に入りづらいみたいなところはまだまだあるじゃないですか。いや、別に本人が全然オッケーでも、やっぱりヒップでクールなアンダーヘア♥な人がババァーンって銭湯入ってきたら「あっらぁ~」ってなるおばちゃんがいるであろうこととか想像つくじゃないですか。陰毛処理っていうのは、まだまだこういうイメージから自由になりきれていないと思うんですよね。すなわち、「欧米」および「ビッチ」と。

そんな陰毛処理観の起源は、じつは江戸までさかのぼるんです。

◎陰毛処理の秘密兵器「湯屋の石」とは

江戸時代、人々は陰毛処理を「湯屋の石」なるもので行っていました。いま脳内に「お湯屋なんだよ!!」と迫る湯婆婆が浮かんだ方は少なくないでしょうが(※「千と千尋の神隠し」)、別にジブリは関係なくて、こういうことです。

ゆやのいし〈湯屋の石〉
江戸時代、銭湯や遊女屋の風呂場に用意されていた毛切り石のこと。
――「好色艶語辞典」453ページより(笹間雄彦・著、雄山閣)

軽石のような石ふたつで陰毛をはさみ、ゴリゴリして陰毛を擦りきる。そうすればハサミなどで切った時と違い、陰毛の先が丸くなるので、チクチクしなくていい感じ……というお江戸の知恵です。

これは「フンドシから毛が出てたらイヤよね」というだけの話ではなく、性交時に毛が巻き込まれて性器に傷がついたり病気の元となったりしてしまう「毛切れ」を防ぐためのもの。つまり自分の身体はもちろん、セックス相手の身体も思いやる行為として、江戸時代の人々は陰毛処理を行っていたというわけなのです。

そんな思いやりがいったいなぜ、ビッチ扱いを受けることになったのか。それはおそらく、この湯屋の石によるお手入れを、「男性」もしくは「遊女」が行っていたという記録しかほとんど残っていないからだと思います。

◎なぜ性感染症予防がビッチ扱いを受けるのか?

遊女(セックスワーカー)でない女性を、当時の言葉では“地女”と言いました。で、彼女らの陰毛について、こういうあまりにもわかりやすすぎる図式が打ち立てられたわけですね。

遊女=めっちゃヤる=性感染症予防の必要あり=陰毛スッキリ
地女=あんまヤんない=性感染症とかそんな意識しない=陰毛ボンバー

はい。

もうこの時点で突っ込みたいことが色々ありますけど、今は飲み込んで話を進めます。そんな江戸から時代は進み、明治時代に西洋キリスト教的価値観が流入、「エッチなことはいけないと思います!」みたいな空気が日本を覆います。そして明治5年、身売りされた女性たちを自由の身とする芸娼妓解放令が出され、「遊女など(表向きには)いない!」ということになるわけですね。

それでもいわゆる風俗店の営業を続けるため、色々と素敵なストーリーが考え出されることになります。「カフェーに入ったらたまたま女給さんと恋に落ちちゃって、その女給さんが偶然そこの2階に住んでたのでそこのベッドでセックスしました」とか「お風呂屋さんに入ったらたまたま女性従業員と恋に落ちちゃったのでセックスしました、払った○万円はお風呂の入浴料です」みたいなね。

で、「え、遊女? そんなの日本にはもういないよ(笑)。毛ぇ処理してるなんて日本の女らしくないなぁ、まるでビッチか欧米じゃん?」みたいなこの空気が、めでたく醸成されることとなったわけです。

私は言いたい。

もう、アホかと。

ブチギレすぎてお言葉づかいがお汚くなりそうなので、箇条書きで突っ込みますよ。

・なぜ「女は遊女でもない限りそんなにセックスしないだろ」前提なのか
・百歩譲って「そんなにセックスしない」にしたって、いったいなぜ性病予防をおろそかにしていいと言うのか
・そもそも陰毛の処理はセックス相手のためだけじゃなく、単純にモサモサしてウザいからとか処理した方が衛生管理しやすいからとかいうことで他ならぬ女性自身のためにもやるものなのだということをなぜわからないのか

頭の毛がモサッと伸び放題だったら「うわぁ」ってなるのに、なぜ下の毛はそのままでいいというのか! もちろん、もともと薄いとか生えてないって人もいるでしょうけど、生えてる人は放っておいたら陰毛にも白髪出てくるし、一生全くノータッチでノープロブレムってことのほうがたぶんレアケースよ!!

ということで、最新のアンダーヘアカタログを見てみましょう。

◎定番からトレンドまで! アンダーヘアスタイル

形でも色々遊べます。サロンではもちろん、陰毛をいい感じの形に処理するための型紙まで市販されていますよ。

またアメリカでは、陰毛を染めるための専用カラー剤「ベティ・ビューティ」も売られています。お色は白髪染めに使える黒とブラウンのほか、ピンク・ゴールド・パープル・レッド・ブルーなどなど、5人で陰毛戦隊が組めそうなくらいバリエーション豊かです。

戦隊デビューはしないにしても、「ちょっと量を減らしたいなぁ」って思う事だってありますよね。そういう時はシェービングフォームでしっかり保護した後、T字カミソリで毛流れに沿ってそっと撫でると、全剃りにはならずに量が減りますよ。

あなたのまんこは、あなたのもの。少なくとも、そのまんこを衛生的に健康的に保つのは誰であるかという意味において、あなたのまんこのオーナーはあなたをおいてほかにないのです。

自分の陰毛くらい、自分の思うままにしたいですよね。よかったらあなたのアンダーヘア事情も、コメント欄で教えてくださいね!

牧村朝子
1987年生まれ。タレント、文筆家。2013年にフランス人女性と同性婚、現在フランス在住。セクシャリティをテーマに、各種メディアで執筆・出演を行う。将来の夢は「幸せそうな女の子カップルに”レズビアンって何?”って言われること」。twitter:@makimuuuuuu ブログ:http://yurikure.girlfriend.jp/yrkr/

「16歳になった瞬間から常に働いています」週休1日、26歳フリーターが抱える葛藤

 現代社会を生き抜くリアル・ウーマンたちのどこよりもリアルな財布事情に迫る『女の給料明細』。

 今回ご登場いただく女性は、幼少期にご両親が離婚し、母、姉、兄の4人家族の末っ子として育ったRさん(26)。「16歳になった瞬間から今まで、常に働いています」と語るRさんは、現在都内スポーツ用品店“レディースマネージャー”の販売員として週5~6日アルバイトをする傍ら、週1日はキャバクラに出勤するという二足のわらじを履くフリーターです。Rさんの外見は、まさかそんなに働き詰めの日々を送っているとは思えないような、小麦肌で髪の明るいギャル系。そんな彼女の家計簿を公開していただきました。

◎生活保護支援家庭でした

――16歳から働いているとのことですが、当時の収入と支出を教えてください。

R「初バイトは高校生の時。コンビニで最低でも月10万は稼いでました。学校が長期休みの時はもっと働いてましたね。当時は洋服代、美容院代、化粧品代、あとは友達との交際費で消えてました」

――実家暮らしで家賃はかかってなかったんですね。ちなみに健康保険はお母さんの扶養家族として加入されてたんですか?

R「扶養状態はわからないですけど、自分では払ってませんでした。というか保険証自体持ってませんでしたね」

――となると、医療費はすべて自己負担していたんですか?

R「いや、うちの家族は母と子供3人で、母のパート代じゃ生活がキツかったので、母子家庭手当と生活保護を受けていたんです。なので、もし怪我や病気をした時は、決められた病院に行けば、無料で診察してくれて薬ももらえました」

――医療費の上限金額はありましたか?

R「そこまで大病にかかったことはないのですが、軽度の診察であれば上限はなかったです。ちなみに眼科で眼鏡を作るのも無料でした。コンタクトは適応外でしたし、選べる眼鏡の種類も決まってましたけどね。なので、バイトを始めたことも役所に申請していました」

――申請すると支援内容が変わると。

R「そうです。生活保護は世帯の人数や収入によって手当の内容が決まるので、子供が収入を得ると金額によっては打ち切られる場合もあって」

――なるほど。いつまで生活保護支援を受けていたんですか?

R「私が末っ子だったので、私の高校卒業と同時に打ち切られました。母子家庭手当は兄妹3人ともフリーターだったので、私が20歳になるまで減額しながら続いてましたね。お母さんが役所の担当者に『お子さん何やってるんですかー? ちゃんと働いてくださいね!』ってよく言われてましたけど」

◎突然届いた“赤い紙”

R「高校を卒業してからは、コンビニ→保育園→焼肉屋→居酒屋→リゾートバイト→スポーツ用品店でバイトしてきました。その間、常にキャバクラと掛け持ちですね。基本的には週5~6日勤務で、平均20万円前後稼いでいました」

――10代までは全額使いたい放題ですが、20歳になるとまず住民税がかかりますよね。

R「そうなんですよ。でも、私それ知らなくて。20歳になった時に突然請求書が届いて、初めて住民税の存在を知りました。国民健康保険に関しても、同時期に保育園のバイト中に怪我して知りましたね。腰を打ってしまって、病院でMRI検査を受けたんです。そしたら『保健証がないので実費になります』って言われて3万円請求されたんです。その時は全額支払ったんですが、『保険に入って後から保険証を提示すれば差額を戻します』と言われたので、その足で区役所に行って保険に加入しました」

――その後はずっと国保ですか?

R「はい。でも、住民税と健康保険料は払ったり払わなかったりで。払いそびれて延滞金もプラスされてたり、今どこまで払ってるのか把握できてません。『とりあえず催促来たら払おうかな』と思っていたら、催促通知が来なくて1年間くらい払ってなかったこともありました。それが今どうなってるのかも……」

――住民税と健康保険料の滞納分と次回納税分の請求書が同時期に届くこともあるので、一度わからなくなってしまうと、どれがどれだか把握するのが難しくなってしまいますよね。

R「そうなんです。それ以外にも、私『どうせもらえないし』って年金を1回も払ってなくて、通知も無視してるんですね。そしたら『差し押さえるぞ』っていう“赤い紙”が届いたみたいで……」

――「みたい」ということは、ご自分で読んでないんですか?

R「読んでません。というのも、お母さんが再婚して、私も戸籍上は連れ子としてその人の子供になったんです。そういう事情もあって、私は24歳から一人暮らしをしてるんですが、住民票を移してないので、そういった請求書は全部再婚相手と母が暮らす家に届くんですね。いつもはスルーしてたんですけど、その“赤い紙”の宛名は再婚相手の名義だったので、お母さんが『これはさすがにまずい』と思ったらしく連絡が来たんです。金額を聞いたら60万近くて……急に言われても無理じゃないですか。貯金なんてしたこともないですし。なので、『とりあえず今すぐ15000円払えば大丈夫』ということにしてもらって差し押さえは間逃れました。お母さんが役所の人と話をつけてくれたので、何をしたのかはわからないんですけどね」

――それって分割支払いかお母さんが立て替えてくださったのではないですか?

R「お母さんは一応パートで働いてましたけど、そんな余裕はなかったはずなので、立て替えてくれてはいないと思います。でも、わからないんですよね。本当に何も把握してないんです。今も滞納中ですし……」

◎柔軟剤6本、洗剤4本は常備

――では現在の話に移りましょう。今、スポーツ用品店とキャバクラ勤務を合わせると月収はいくらですか?

R「スポーツ用品店は時給1050円で週5~6日勤務なので、大体月21万円前後です。あと、毎月ではないんですが個人やお店の売上が良かった月は5000~10000円の手当が出ます。キャバクラは派遣で働いてるのでお店によってバラバラですけど、大体1日9000~15000円。今は週1くらいしか行ってません」

ここから雇用保険、社会保険、所得税が引かれます。
ここから雇用保険、社会保険、所得税が引かれます。
――手取りで25万強の収入、バイトでも雇用保険、社会保険、所得税が引かれてるんですね。

R「そうなんです。なので、辞めた時には失業保険が出ます」

――なるほど。では収入の主な使い道は何ですか?

R「まず一人暮らしの家賃62000円、水道代6000円、ガス代5000円、電気代5000円、携帯代15000円、煙草代(2日で1箱)6750円は必要経費です。水道はしょっちゅう流しっぱなしだし、電気もつけっぱなしなことが多くて……。私、変なところが贅沢なんですよ。洗剤、柔軟剤もこだわりは強いと思います。常に洗剤は4つ、柔軟剤なんて6つくらいあります」

――……どうやって使い分けるんですか?

R「『今日はこの匂い嗅ぎたいな』っていう気分です。こだわると言っても普通の薬局で買うので、ひとつ500円くらいなんですよ。だからついいろいろ買っちゃって……。洗剤と柔軟剤だけで、確実に月5000円は使ってます」

――匂いフェチなんですね。香水も好きですか?

R「大好きです。今は『VICTRIA’S SECRET・PINK』の250ml/2500円のボディミストを使ってるんですけど、月に2本使い切りますね。でもこれはしょうがなくて、私接客業なのに煙草吸うので、お昼休みから帰るたびに10回以上プッシュするんです」

――いくら何でも臭くないですか?

R「うちの店員はみんな同じくらいつけてるので麻痺してきちゃって。あとボディクリームも毎月1000円分は買ってるので……」

――匂いへのこだわり【洗剤・柔軟剤・ボディミスト・ボディクリーム】だけで毎月11000円!

R「(笑)。あと、カラーコンタクト(以下カラコン)の出費もバカにならないんですよ。基本的には1dayのディファインを使ってるんですけど、1箱30枚入りで3000円くらいなんですね。私は両目の視力が違うので2箱買うんです。その時点で6000円じゃないですか。でも、ディファイン以外のコンタクトをつけたい日もあって、いろんな種類を試してみたいので10000円分くらい買っちゃう月もあったり……」

――コンタクトだけで16000円……! ディファインと他のカラコンをつける日の差は何ですか?

R「これも気分です。ちょっと盛りたい時にカラコンつけて、『このコンタクト調子いいな』と思ったら買い溜めしておきます」

◎食費と趣味にはケチりません

――化粧品や美容にもこだわりが強そうですね。

R「それが全然で。下地は化粧水、乳液、下地とか1個で8役を担ってくれるオールインワンジェルで、ファンデーションとパウダーはKATE、コンシーラーとマスカラはメイベリン。他の化粧品なんて特に決めてなくて、毎回適当に薬局で買ってます」

――意外とプチプラコスメ。

R「そうなんです。なので、化粧品は2.3カ月に5000~6000円くらいの出費ですね。あとマツエクはしないですし、ネイルも自分でベタ塗りします。美容院に関しては年に1回しか行きませんよ。今も今年の2月から行ってません」

――いい感じのロングで、色も7カ月放置している髪とは思えないですよ!

R「ですよね! 美容院に行くのが本当に面倒くさいので、グラデーションに染めてるんです。最近は洋服も全然買いません。既に『これ着てないや』って服がいっぱいで、買ったとしてもH&M、FOREVER 21、Bershkaなどのファストブランドかバイト先で割安で買うので毎月1万もいきません」

――なるほど。では他に思い当たる出費はありますか?

R「食費ですかね。月に7万円くらい食費で使ってます。朝は食べたり食べなかったりですけど、昼はほぼ毎日外食です。夜は自炊は週3回くらい、ひとりで外食することもあります。あとは、お店の後輩とよく飲みに行くんですけど、その場合、私が多く払うんですね。なので結構かかるんです。でも、ご飯で節約しようとは思ってません。

あと、私、サーフィン、スノーボード、スケートボードが趣味なんです。今は特にスケートボードにハマってて週1回は行きます。いつも行くパークは丸1日いると2000円くらい場所代で取られて、交通費や食事代など諸々合わせて1回5000円は使うので、月に2万は使うんです。趣味のためにクレジットカードを作ったくらい、遊びにもお金はケチりません」

――そのクレジットカードは多用されてますか?

R「いや、自分の中で『カード払いは月15000円まで』『リボ払いNG/1回か2回払い』って決めています。そもそも24歳の冬にスノーボード用具がどうしてもほしくて作ったんですけど、クレジットカードに恐怖心があるので、あまり使わないようにしてますね」

――返済地獄に陥ってしまう……という恐怖ですか?

R「そうです。ドラマとかであるじゃないですか。アレが怖くて。あとは、いわゆるCHANELなどのハイブランドに全然興味がないっていうのも関係してそうですよね。CHANELのチェーンバッグより、NIXONのリュックのほうが好きなんです」

◎4時間は「徒歩圏内」

――長年フリーター生活を続けていますが、健康診断は受けてますか?

R「高校卒業してから一度も受けてないですね。あまり病院も行かないですし。なので適度な運動は心がけてます。とはいえ、ジムとかではなくランニングです。あと、運動と言えるかわかりませんが、タクシーに自分のお金だけでは絶対に乗らないので、人より歩いているかもしれないです。タクシーほど無駄なものはないですよ」

――……柔軟剤は6個買うけど、タクシーは無駄なんですね。

R「(笑)例えばキャバクラ出勤の時も、送りがでない(=帰りに車で家まで送ってもらえない)お店に最近よく行くんです。そういう時は歩いて帰ります」

――何分くらい歩くんですか?

R「4時間です。なので、家につくのは大体朝の5時くらいですね。でも、タクシー代払うくらいなら、歩いて帰れるし歩いちゃいます」

――4時間かかる距離でも「歩いて帰れる」と思えることがすごいですね。

R「せっかくその日1万稼いだとしても、移動するだけのために半分くらいなくなるのは嫌じゃないですか。あと、もともと歩くのは好きなので、疲れますけど苦ではないんです。とはいえ、正直に言えばタクシー乗りたいですよ。でも『もったいないでしょ』って思い留まります。そういうところは節約できるんです(笑)」

◎Rさんの本音

――基本的に休みは週1日の生活ですが、「カレンダー通り休める会社の正社員になろう」とは思わないんですか?

R「今働いているお店で正社員になろうとは思ってないですし、興味もありません。本当は土日祝日、お盆、年末年始休みの仕事がしたいんです。友達もこの歳になると、大体カレンダー通りの休みになってきていて」

――私の周りの女性でも、25歳あたりから土日休みの仕事に就く人が増えた気がします。

R「そうですよね。しかも、楽しそうなイベントって大体土日に開催されるじゃないですか。でも、私はレディースのマネージャーを任されちゃってるので休めないですし、しょうがないとは思ってるんですけど……。今、自分の中で葛藤しているところです」

――就職活動をしたことはあるんですか?

R「ちょっとだけあります。今のお店で働く前に『土日休み』『未経験者歓迎』など求人に書いてある総務の仕事を受けましたね。でも4社受けて、ことごとく全部落ちたんです(笑)。私、自分で要領悪いと思ってないので、どんな仕事もこなせる自信があるんですよ。なので、面接でも『元気が取り柄です!』『テキパキやります!』なんて言ってたんです。そしたら落ちました(笑)。後からわかったんですが、総務って髪も服装も自由なので倍率が高いらしくて。もちろん、何もやったことない人よりも、事務職経験者のほうが優先されるじゃないですか。その時点でそっちの道を一回諦めて今のお店を受けたんです」

――なるほど。ちなみに結婚願望はありますか?

R「お姉ちゃんが21歳で結婚して、ずっと専業主婦なんですね。なので、昔から私も結婚願望はあって、フリーターを始めた時は、『とりあえず今これで食いつないどけば大丈夫だろ』っていう気持ちもなきにしもあらずでした。でも、最近は結婚したいですし子供もほしいですけど、それに向けて何かしてるかって言われたら別に何もしてないんですよね。そこまで『結婚したい!』って強い意思があるワケではないんです。結婚よりもやりたいことがありすぎるんです。例えば海外旅行したいとか、スケートもスノーボードもサーフィンももっと上手くなりたいとか。まだまだ自由に遊びたいんですよね」

――では当面は、葛藤を抱えつつも今の生活を続けると。

R「変えようとは思ってません。もうこの生活スタイルで育ってきちゃったので現状に慣れてるんですよね。危機感もないですし。でも、やっぱり心の奥底では『定職に就きたいな』とは思ってます。まあ、それもそこまでガチではないんでしょうけどね」

―――

 「目の前のほしい物、やりたいことを優先して働いていたら、気付けば20代後半に突入していた」「結婚はいつかしたいけど、まだ独身のうちにやっておきたいことがある」というRさんのような女性、実は少なくないのではないでしょうか。

また、「タクシー代や化粧品代を倹約できるのであれば、柔軟剤や食費をどうにかすれば、ここまで働かなくても良いのでは?」「キャバ収入の月4万円は貯蓄しといたほうが良いはず」」という声もあるかもしれませんが、“人生の妥協点”とは本当に人それぞれだな、と改めて実感いたしました。

 Rさん、赤裸々にお話いただきありがとうございました!

【Rさん1カ月の家計】
家賃 62,000円
食費 70,000円
水道・ガス・電気代 16,000円
洋服 10,000円
携帯 15,000円
交際費 20,000円
コンタクト 16,000円
日用雑貨費 11,000円
クレジットカード返済 15,000円
交通費 5,000円
(舞生G子)

恋はデイドリーミング!必要なものは、美貌でもお金でもない。夢を見る力だけ。

 私たちは、恋はデイドリーミングだと思っている。私たちデイドリーマーにとっては、人生のすべてがデイドリーミングなのだけれど、恋と呼ばれるものは、その中でも極上のもの。

 恋をするのに必要なものは、美貌でもお金でもない。夢を見る力だけ。愛する人と、一緒に夢を見る力。それさえあれば、他には何も必要ない。人類が、その長い夢の中で恋というものを発明してからずっとそれは変わらない。

◎赤坂 ユニコ 菜生のデイドリーム By 赤坂 ユニコ 菜生

 2001年11月18日。私の17歳の誕生日に、「しし座流星群」が来ると言われていた。それも、32年に一度の規模、もしかしたら、100年に一度の規模、それ以上になるかもしれないと言われていた。その頃、私はよくお父さんの天体観測に付き合っていて、星に詳しかった。当時、私とお父さんはよく、夜8時になると照明が消えて真っ暗になる、滝野霊園の駐車場近くに車を停めて星を見ていた。

 しし座流星群が来る当日、札幌の空は厚い雲に覆われていた。32年に一度とも100年に一度とも言われる規模のしし座流星群を見逃してしまうのかと私は残念な思いでいた。ちょうど次の日が中間試験だったから、私は試験勉強をしながらチラチラ天気予報を気にしていた。

 私には当時、7歳年上の交際相手がいた。彼は星に詳しいわけじゃないけど、音楽フェスティバルで奇跡的なライブに居合わせる、みたいなことは大好きだったから、何日も前からしし座流星群に期待していた。当日の昼、彼は「もしかしたら見れるかもしれないよ。俺はスタンバイしてる」と言っていた。

 私はソワソワしながら勉強していた。晴れる気配はなかった。

 夜になると、お父さんが、「しし座流星群を見に行くぞ」と言いだした。「車で千歳のほうまで行けば見えるかもしれない」と。そして、私とお父さんは車で千歳方面に向かった。ところが、千歳方面も雲が厚く、星ひとつ見えなかった。しし座流星群が来る時間は近づいていた。私とお父さんは焦っていた。

 その時、7歳年上の彼から電話が来た。「今、どこにいる?」「千歳方面」「そっちどう?」「全然ダメ。曇ってる」「今、俺、滝野霊園方面に向かってるんだけど、こっち少しずつ晴れてきたよ。こっち来いよ」私とお父さんはUターンして滝野霊園に向かった。

 滝野霊園に近づくと、だんだん星が見えてきた。午前1時くらいだったと思う。既に、星はじゃんじゃん流れていた。

 彼は、私も一緒に遊んだことのある彼の悪友を連れていた。星はじゃんじゃん流れ続けていて、それはだんだん雨のようになっていった。彼と彼の悪友は、「ドーン!」と両手を空にあげ、どちらが星を多く降らすことが出来るか勝負していた(その勝負は彼の勝ちだった)。

 午前3時半頃。ピークタイムの予想通り、雨のように降り注ぐ星は激しくなっていった。降り注ぐ星で照らされた空は夜とは思えない明るさだった。彼は車の陰で、私にキスをしてきた。私は目を閉じた。その間だけ、世界が暗闇になった。

 結局夜が明け始める頃まで私たちは空を見続けた。朝起きると彼から「お誕生日おめでとう」とメールがあった。「ほんとはもっと激しいキスがしたかったけど、お父さんがいたからさすがにね」と。

 私はぼーっと夢心地で中間試験を受けたのだと思う。「昨日勉強した?」とクラスメイトに聞かれて、「いや、しし座流星群を見に行って夜明けまで見てたから。すごかったよ」と言って、「さすが菜生。やる気ないじゃん」と、笑われた記憶だけがある。

 次に同じくらいの規模の「しし座流星群」が来るのは32年後と言われていた。私は流れ星に、「32年後も彼と見ることが出来ますように」とお願いしていた。最新の情報では、2033年から2037年のしし座流星群は、2001年ほどの規模にはならないんじゃないかと言われている(2001年のしし座流星群は、1時間あたり1000個以上の星が流れていた)。でも、きっと、彼と、みんなで見ることは出来ると思う。私と彼は、昔も今もずっと親密で、それは、私に何人恋人がいても、彼に何人恋人がいても、ずっと変わらないことだから。

◎赤坂沙世のデイドリーム By 赤坂沙世

 大きな大きなお風呂でみんなで遊んで、自家用ジェットでいつでも気軽にみんなに会いに行く。 豪華客船で数週間の旅。ブラジル、キューバ、イビサ、スペイン、オランダに家があって、私たちは移動して暮らす。……これは今少しずつ現実になっていっている、私の理想の付き合い方。
(このコラムが公開されるときには、ちょうど、私はイビサで菜生と菜生の恋人たちと過ごしている。休息と仕事を兼ねて。もしかしたら、ロンドンに住む私の恋人も仕事が終われば来てくれるかも)

 私は音楽がないと生きていけない。

 だから好きな人が歌を歌ってくれる。

 今でも覚えている。バンドセットがあるバーで飲んでいたら彼が突然舞台に立って歌を歌ってくれた。私のためのサプライズ。

 ついこの間は、ミュージシャンの彼が、私たちのロンドンでの思い出を曲にしていた。彼は現在アルバム製作中。

 photographerの彼と数年前にモンサンミッシェルに行った時のこと。私はモンサンミッシェル内のホテルを予約していたのだけれどダブルブッキングになっていて、私と彼は違うホテルへ行かなくてはならなくなった。2時間程バスを待っている間、彼は、路上でオペラを歌ってくれた。

 同じ地元の彼と口論をした次の日。下北沢をお散歩していたら、いきなりはぐれてしまった。ぐるぐる道を回って探す私の前に急に姿を現した彼は、道化になって路上パフォーマンスをした。わざわざ紙芝居を用意していて、幼稚園児が歌うようなおふざけの歌を恥ずかしげもなく路上で披露した。

 一緒にお風呂に入りながら彼らの歌を聴くのは至福の時。

 私はサンタクロースが本当に大好き。中二まで信じていたくらい。

 だから、恋人たちは全員渾身のサプライズをしてくれる。

 文化服装学院の専門学生の頃、ある彼は一週間ずっとサンタクロースになってくれた。1日目は小学生の頃の私に。2日目は中学生の頃の私に。3日目 は10代後半の頃の私に。……そして、7日目は今の私に。一週間毎日サンタが私に会いにやってくる。

 高校時代の彼はサンタクロースと連絡をとりあったみたいで、ある日、サンタクロースから私に手紙が届いた。その手紙の最後には私の机の引き出しを開けて、と書いてある。開けてみると小さなメモがあって、そのメモの指示に従ってどこか別の場所を開けると、また次のメモに辿りつく。迷路のように家中を駆け、最後には指輪が出てきた。私じゃなくて、私のおかんと、妹が感動して泣いていたのを覚えてる。

 お笑い芸人の彼とはヘリで空中散歩のあと、車に戻るとバラの花束とダイヤモンドが私の席に置いてあった。私はとても興奮していて、全く気付かずその上に座ってしまった。まったく面白くないつっこみを入れられた。お笑い芸人失格だなと思った。

 職人の彼が東京近郊の観覧車全てに電話して、「私たちが頂上に登った時に大きなサンタのバルーンを飛ばしてくれないか」とかけあってくれたこともある。結局、たったひとつの遊園地だけokを出してくれた。

 魚座の彼には、「最強にダサいオタクの格好をして新宿に来て」と言われた。私は何かのオタクが大好きなので、完全にオタクになりきって新宿に到着したら彼はタキシードで登場した。そのあとドレスを選びに行ってシンデレラごっこをした。

 そうそう、これは私は特に望んだわけでも頼んだわけでもないんだけど、物心ついた時から必ず 送り向かえをしてくれる子がいた。高校の頃は自宅の方向が真反対なのに、わざわざうちまで送り迎えしてくれる謎の男の子がいた。彼がストレートなのかゲイなのかはわからなくって、それは未だに謎だったりする。文化服装学院に通っていた 時は、夜まで課題を学校でやって、彼が迎えに来て食事を済ませて、そのまま車で寝てしまう日々が続いた。彼も社会人になったばかりでいっぱいいっぱいだったと思うけど私に尽くしてくれた。文化服装学院同級生の彼は毎日お弁当を作ってくれた。

 私には愛する彼女達もいる。彼女達は私が心身ともに疲れてる時に美味しいご飯を作ってくれて最高のパジャマを用意してくれて一緒に手をつなぎながら眠った。

 私は心底癒された。

 異国の地に慣れなくて戸惑っていた時、魚座の彼女と毎日違うホテルを泊まり歩いた。

 彼女はたくさんの素敵な場所に私を連れて行ってくれた。彼女が出張で一緒にいれない時は彼女の仲間達が私を違う街へ連れて行ってくれた。They care about me a lot.

 今はメイドが私の家の全てを助けてくれているので私は仕事に専念することができている。

 共通して言えることは、彼らはみんながみんなリッチではないし、ナルシスト気質でもなく、むしろ超シャイ。お互い学生だった頃は、どの彼もとても自立していた。生活費、学費、私を旅行に連れていくお金をしっかり稼ぎながら、しっかり学生もしていた。愛する人がいれば人はどんなことだってできるの。もちろん、彼等は私には彼等以外の愛する人がいるということも承知していた。

 私もそう。とてもたくさんのloversが肉体的にも精神的にも私を高めてくれているから、私は質の高い仕事が出来ている。ひとりひとりが持つ使命を遂行するために、そして、ただ愛し合うために、このような人間関係のシステムは自然と出来上がっていく。

◎恋はデイドリーミング by 赤坂 ユニコ 菜生

 恋は、人類の偉大な発明品。人類が夢の中で見つけ、夢の中で発明し、夢の中で洗練させてきました。古代ギリシャ文明、古代ローマ文明、騎士道文化、ルネッサンス、リベルタン、啓蒙主義、印象派…こうした文化をリードした偉大な芸術家や思想家たちが、恋という文化もリードしてきました。

 私たちは、恋に美貌やお金が必要だとは全く思いません。恋に必要なのは、愛する人と共に夢を見る力、それだけだと考えます。もし、自分か愛する人のどちらかに美貌とお金がどうしても必要なら、愛する人と共に美貌という夢を見ればいい。愛する人と共にお金という夢を見ればいい。

 恋の歴史を振り返ってもそれは明らかです。

 もし、恋というデイドリームがなければ、男女の性的な関係は、ただの交尾、もしくは、性と財を交換する行為……あるいは、社会の慣習をただコピーしただけの行為となってしまいます。つまり、恋に美貌やお金が必要なのではなく、デイドリームが欠けているから男女の関係に美貌やお金が必要となるということですね。

 夢を見る力をつけるには、まず何よりも、強烈な力を持つアートに触れることが大切だと私たちは考えます。文学、自然科学、哲学、音楽、絵画、写真、衣服、建築物、家具、広大な自然。例えばダイエットを頑張るよりもシェイクスピアを読むほうがずっと、実りある人間関係の構築に繋がりますね。私が特におすすめなのは、ソネット集で、その中でも特に135がお気に入りです。

 また、ダンスミュージックもデイドリーミングを促します。人類の長い歴史の中で、ダンスと恋はセットでした。私の恋人のひとりは、両親がダンスホールで出逢い、恋をした結果生まれてきた「ダンスホールベイビー」です。私もまた、ジャズ喫茶で出逢った両親が、フリージャズの中で恋をして出来たこどもです。

 私は今回、Tiesto featuring Christian Burns/In the Dark (from Elements of Life 2007) と Tiesto/Forever Today (from Just Be 2004) を繰り返し聴きながら書きました。Tiestoは、DJで初めてオリンピックでのプレイを成し遂げたDJ。Silence by Delirium (DJ Tiesto’s In Search Of Sunrise Remix) という、悪魔と取引したんじゃないかと思うくらい凄いRemixを出し、2001年、イギリスで大ヒット。一瞬で世界のトップDJに躍り出、そのままアテネオリンピックへと駆け抜けました。TiestoがDJをしたアテネオリンピックの開会式は、本当に素晴らしいものだった。私が大好きなのは2008年までのTiesto。パウダースノーにふわりと腰をおろすときのような、流星雨が流れるような、世界がふわりと、きらりと、白く輝いて、新しく生まれ変わる瞬間を、何度でも私たちにもたらしてくれる。

(蛇足:日本政府が本当に出生率を向上させたいなら、ダンスホールをたくさん作れるようにすべきだ、と私は思います。日本政府は、税収を増やすために子どもの数を増やさなくてはいけなくなり、その手段として、街コン婚活推進事業に、今年度、総額30億円もの予算を組んでいます。待機児童問題など、子どもの数を増やす前に解決すべきことを解決しないままにです。そもそも子どもの数を増やすのに、結婚は必須ではないですね)

■赤坂“ユニコ”菜生/テトラヒドロン人間関係研究所所長。日本におけるポリアモリーコーチングの第一人者としてPolyamory JPを運営。

■赤坂沙世/活動家。モデル、フォトグラファー、様々なアートディレクションを手掛ける。世界各国で活躍中。