朝勃ちからの“毎朝セックス”が苦痛…断る時に使いたい交換条件

◎同棲を始めてからというもの、毎朝セックスするハメに。断りたい時はどうすれば?

<可奈子さん>26歳/埼玉県/独身女性

 半年前から付き合っている3個上の彼氏と先月同棲を始めました。私にとって人生初の同棲です。

 しかし、彼の朝勃ちについて悩んでいます。彼は今のところ毎日朝勃ちしていて、毎朝「よし、今日も勃ってる!」などと私に報告してきて、流れでセックスしています。

 でも今はお互い仕事で朝から出かけるし、今後も毎日セックスのために朝早く起きるのが正直辛いです。

 ギクシャクしない拒み方などあれば教えてください。

---------------------------------------

 「時間さえ合えばいつでもセックスできる」のは、同棲の醍醐味(?)でもありますが、可奈子さんは連日の朝セックスが悩みの種になっていると……。確かに、出勤前のセックスが毎日となると体力的にツライものがありそうですね。

 先月から同棲したばかりとのことですから、おそらく彼はいつでもセックスできるという新鮮な状況が楽しい時期なのでしょう。でも安心してください。これがこの先ずーっと続くわけではないですから。いくら好きな人とのセックスでも、回数をこなしていくうちに飽きてくることもあります。体力も衰えます。

 私も以前、元彼と半同棲をしていたことがありますが、毎朝&毎晩セックスしていたのは最初の2カ月のみで、その後は週3、週1と頻度が落ちていきました。周りの同棲経験者からも「セックスの回数が徐々に減った」という話を、むしろ悩みとして聞くことがとても多いです(ただセックスの回数は愛情と全く関係ないことも多いので、一概に悪いことではないと思います)。

 なので可奈子さんにも、ほっとけばそのうち朝セックスはなくなるよー! と伝えたいのですが……。しかし、可奈子さんの彼が元々性欲の強いタイプで、なおかつセックスに飽きるなんて考えられない! というタフ・ボーイであるかもしれませんし。ここから先は、彼が一般論の通じない朝勃ち魔人であると仮定して、どうしたら良いのか、地味でも現実的な対処法を考えてみましょう。

 私の場合ですが、どうしても性欲よりも眠気が勝ち、朝セックスがしたくなかった時はひたすら寝たフリを決め込んでいました。加えて毛布で自分の体を包むようにして、相手が体に触れられないようにします。「私はいま、眠りの世界から出られません」アピールです。フリとはいえ、こちらが眠っているのが相手に伝われば、物理的にセックスはできませんよね。彼が諦めざるを得ない状況を作りましょう。

 それでも相手がしつこい場合は、「夜、帰ってきたらしよう!」と、朝セックスをお休みする代わりにその日の夜セックスを約束してなだめます。「夜」ではなく「明日」や「休みの日」でもいいと思います。完全拒否ではなく、交換条件を出す形なので、相手が傷つく可能性は低いんじゃないでしょうか。

 同棲中に限らず、自分と相手の“セックスのタイミング”が合わないことは、お互いにストレスになります。なのでお互いが同じように「したい」と思った時にするのが一番いいのでしょうが、実際のところ、それぞれの「したい」の盛り上がりが完全一致することなんてそう多くはないのも事実です。だからといって、したい方に常に合わせる、またはしたくない方の意思ばかり優先するというのも違うと思います。

 難しいところですが、自分と相手の希望が半々に叶えられているという状況を保つのがいいかもしれません。誰でも、自分ばかりが我慢していると感じると苦痛になりますが、それを相手がくみ取ってくれているとわかれば、多少の我慢が苦ではなくなったりします。可奈子さんも、セックスを断った or 先延ばしにしたら、その後は自分から彼をセックスに誘うなどのちょっとした思いやりを忘れず、楽しい同棲生活を送って下さい!

朝勃ちからの“毎朝セックス”が苦痛…断る時に使いたい交換条件

◎同棲を始めてからというもの、毎朝セックスするハメに。断りたい時はどうすれば?

<可奈子さん>26歳/埼玉県/独身女性

 半年前から付き合っている3個上の彼氏と先月同棲を始めました。私にとって人生初の同棲です。

 しかし、彼の朝勃ちについて悩んでいます。彼は今のところ毎日朝勃ちしていて、毎朝「よし、今日も勃ってる!」などと私に報告してきて、流れでセックスしています。

 でも今はお互い仕事で朝から出かけるし、今後も毎日セックスのために朝早く起きるのが正直辛いです。

 ギクシャクしない拒み方などあれば教えてください。

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 「時間さえ合えばいつでもセックスできる」のは、同棲の醍醐味(?)でもありますが、可奈子さんは連日の朝セックスが悩みの種になっていると……。確かに、出勤前のセックスが毎日となると体力的にツライものがありそうですね。

 先月から同棲したばかりとのことですから、おそらく彼はいつでもセックスできるという新鮮な状況が楽しい時期なのでしょう。でも安心してください。これがこの先ずーっと続くわけではないですから。いくら好きな人とのセックスでも、回数をこなしていくうちに飽きてくることもあります。体力も衰えます。

 私も以前、元彼と半同棲をしていたことがありますが、毎朝&毎晩セックスしていたのは最初の2カ月のみで、その後は週3、週1と頻度が落ちていきました。周りの同棲経験者からも「セックスの回数が徐々に減った」という話を、むしろ悩みとして聞くことがとても多いです(ただセックスの回数は愛情と全く関係ないことも多いので、一概に悪いことではないと思います)。

 なので可奈子さんにも、ほっとけばそのうち朝セックスはなくなるよー! と伝えたいのですが……。しかし、可奈子さんの彼が元々性欲の強いタイプで、なおかつセックスに飽きるなんて考えられない! というタフ・ボーイであるかもしれませんし。ここから先は、彼が一般論の通じない朝勃ち魔人であると仮定して、どうしたら良いのか、地味でも現実的な対処法を考えてみましょう。

 私の場合ですが、どうしても性欲よりも眠気が勝ち、朝セックスがしたくなかった時はひたすら寝たフリを決め込んでいました。加えて毛布で自分の体を包むようにして、相手が体に触れられないようにします。「私はいま、眠りの世界から出られません」アピールです。フリとはいえ、こちらが眠っているのが相手に伝われば、物理的にセックスはできませんよね。彼が諦めざるを得ない状況を作りましょう。

 それでも相手がしつこい場合は、「夜、帰ってきたらしよう!」と、朝セックスをお休みする代わりにその日の夜セックスを約束してなだめます。「夜」ではなく「明日」や「休みの日」でもいいと思います。完全拒否ではなく、交換条件を出す形なので、相手が傷つく可能性は低いんじゃないでしょうか。

 同棲中に限らず、自分と相手の“セックスのタイミング”が合わないことは、お互いにストレスになります。なのでお互いが同じように「したい」と思った時にするのが一番いいのでしょうが、実際のところ、それぞれの「したい」の盛り上がりが完全一致することなんてそう多くはないのも事実です。だからといって、したい方に常に合わせる、またはしたくない方の意思ばかり優先するというのも違うと思います。

 難しいところですが、自分と相手の希望が半々に叶えられているという状況を保つのがいいかもしれません。誰でも、自分ばかりが我慢していると感じると苦痛になりますが、それを相手がくみ取ってくれているとわかれば、多少の我慢が苦ではなくなったりします。可奈子さんも、セックスを断った or 先延ばしにしたら、その後は自分から彼をセックスに誘うなどのちょっとした思いやりを忘れず、楽しい同棲生活を送って下さい!

今年もスピ界は盛りだくさんすぎました。☆トンデモオブザイヤー2015☆決定!

 年末の定番企画に乗っかり、当連載では今年キラキラ輝いていたスピ物件を振り返ってみましょう。

1位 トンデモ医の勢いが止まらない!

 殿堂入りの〈トンデモ医〉たち、今年も大活躍です(悪い意味で)。反医療、反原発、反ワクチン、打倒砂糖牛乳添加物。まずはロイヤルストレートフラッシュ並みに香ばしい思想をお持ちでいらっしゃる自称キチガイ医こと、内海聡氏。今年も鼻息荒く「障害児の出産は親の責任」なる発言で大炎上。

 子宮頸がんは放置してよし! と主張する、ご自身が癌のような近藤誠医師は、川島なお美さんが亡くなると「死んだら守秘義務の対象じゃないもんね」とばかりに週刊誌にセカンドオピニオンの様子を暴露するというゲスッぷり。

 胎内記憶でおなじみの池川明医師は、今年10冊近い新刊を出し、勢い止まらずといったところ。しかしこの年末は覚せい剤を与えられたりゴミ箱に突っ込まれたりして乳児が亡くなる事件がありました。これでもまだ〈子どもは親を選んで生まれてくる〉説を貫くのか、ぜひその見解をお聞かせいただきたいです。

2位 母乳こそが至高……だと!? 母乳神話ヒートアップ

 そんな商売があるのか! と世間を驚愕させた、母乳のネット販売事件が話題になったのは今年の夏。〈粉ミルク育ちはキレやすくなる〉〈哺乳類なんだからがんばれば絶対に出る〉などの母乳神話は以前よりあるものの、自然派志向の影響からか、ここ数年ヒートアップしています。特に〈母乳育ちは目の輝きが違う〉という、どうやってジャッジするのか謎過ぎるお説がツボに入ってしまったので、年明け改めて、当連載にてご報告予定です。

 そういえば『げんしけん』の作者が(木尾士目)自身の育児体験をもとに描いた『ぢこぷり』(講談社)がありますが、その中でも主人公である母親が「母乳をやめるなんて私にはものすごい敗北」とか言っちゃってたな~。いかに追い詰められたかという状況の描写でマンガ自体はすごく面白かったけど、せめてあとがきでフォローなり入れませんかね。わかるわかる~と賛同する、おっぱい右翼(※『産婦人科医と小児科医ママの楽ちん授乳BOOK』(メタモル出版/宋美玄・森戸やすみ著)にて宋美玄先生が命名)が増えそうですよ。

3位 即身仏のススメ。不食男子が登場!

 一定期間食べない〈断食〉とは違い、食べない生き方という〈不食〉。エネルギーの摂取は食品からではなく、太陽と大地から得るとの摩訶不思議なお説でありますが、今年はこの〈不食の人〉がチラホラとメディアに姿をあらわすようになりました。30日間の実践後、枯れ木のような姿でネットを賑わせた俳優・榎木孝明や、スピッた健康誌『ゆほびか』が推す秋山弁護士は、今年輝いていた不食人と言えるでしょう。本人たちは健康! 幸せ! と主張するものの、傍から見たら心配になるレベルです。

4位 おまた界、大暴走

 世界の片隅で経血コントロール、子宮温暖化! と叫ぶ〈おまたマスター〉たちが、今年ついにおまたぢから協会を設立! その中心人物である立花杏衣加(たちばな・あいか)氏は、ノリにノリすぎたのか新生児に与えるK2シロップを否定しはじめ、巷から大ひんしゅくを買う始末。

 子宮の声に耳をすませると幸せになれるとうい子宮教も、大暴走が止まりません。今年の秋に著書を初出版した子宮委員長はる氏と、ひとり宇宙(マスターベーションのこと)推しの剱持奈央(けんもつ・なお)氏は、メジャーなスピ健康誌「ゆほびか」(マキノ出版)にも登場。子宮系女子がメジャーなメディアにとりあげられることでますます信者が増えたのか、子宮委員長はるの個人セラピー〈お宮様セッション〉は、当連載でご紹介したときは90分間10万円でしたが(その後60分10万になった)、ブログによると来年度は49万円に値上がりするそうです。でも子宮様がそうしろと言うのですから、仕方がありませんね。

5位 食育界も、無駄に元気いっぱい

 2015年、twitterでは食育周りもボウボウ燃え上がっておりました。つい最近では、食育イベントも行っているタニタの影響管理士が「生クリームはプラスチック」なる発言でネット民を唖然とさせ、子どものお弁当に冷食を使い幼稚園からお叱りの電話があったというお母さんのツイートは「冷食使うなんて、無理ゲー」との声でにぎわいました。

 また、〈愛情料理〉を発信する土岐山協子氏は、趣味に走ってみそ汁が不味くなったというご自身の母親の話を引き合いに、趣味に勤しむお母さんたちについて、ブログで「てめえ」「水に浸けてやろうか、このやろう」と汚い言葉で吠えまくりです(「すげえ腹立つわ」より)。頭に血が上ってしまったのか、世の子どもは「授かれない女性を代表しての命がけで産んだ大切な命じゃないのか」であるという持論にまで暴走。いや、あの、人様のために産んだわけじゃないんですけど……というお母さんたちの戸惑いが伝わっていそうです。

 いずれの事件も、〈食育にはこれが良いですよ〉なる情報を淡々と発信していればいいのに、自分と信念の異なる存在をフンガー叩くことに躍起になった末の、墓穴でありました。

6位 引き寄せ物件、大賑わい

 手帳に願望をしたためたり言葉づかいを断定的&ポジティブに変えたり、呼吸瞑想イメージワークetc.なんでもかんでも、運を〈呼び寄せる〉方法として、語られるシーンが多発!

 そんな中、今年のスーパームーンは皆既月食とコラボだったので、呼び寄せ界はさらなる祭り状態となったことでしょう。少し前に流行った、満月に向かって財布フリフリする金運アップ儀式は(お財布フリフリーゼの会なんてありましたね)最近下火になってきたような印象でしたが、今年のスーパームーンで少し勢いが甦ってきたのではないでしょうか。

7位 決着マダー? な水素水

 活性酸素を中和されると謳われ、美のカリスマ藤原美智子さまも愛用している水素水は今年勢いが加速してブームになったものの、一部ではトンデモだと指摘され、〈高濃度水素水〉を販売する伊藤園にも冷たい視線が集中。めざましテレビで紹介された水素美容にいたっては、またたく間にネット上で失笑が広がっておりました。来年あたり、決着がつきますかね?

8位 冷えとり界、着実に布教者拡大

 ホリスティック情報誌『mar mar magazine(マーマーマガジン)』の主催者である服部みれい氏が世に広めた冷えとり健康法は、今やすっかりポピュラーな存在に。今年の秋も都内の有名雑貨店や百貨店でも、冷えとり用の靴下セットを数多く見かけることができ、冷えとり教の拡大を実感しました。絹と綿(もしくは毛)の靴下を重ね履きするという独自のお作法により、靴下メーカーも大分恩恵にあずかっていそうです。

 とはいえ、未だに私には冷えとり健康法の魅力が理解できないため、ぜひプロの目からの評価をいただきたい……と考え、いま試してもらっているところです。その体験談&考察はまた追って報告いたします!

9位 ラブグッズ界にもスピの流れ

「ラブグッズにも、スピが流れこんできた」と教えてくれたのは、当サイトで連載を持つバイブコレクター桃子さん。なるほどそういえば、前出の剱持奈央氏も、潤滑油である〈インカローズ美容液30ml¥12,960〉をプロデュースしていたし、膣にパワーストーンを入れるジェムリンガも、広義のラブグッズといえなくもありません。そんなスピッたラブグッズの中で、桃子さんが注目したのはパワーストーン入りマッサージオイル。なんと、アメジストが入っている!? 高貴な雰囲気が漂い、叶姉妹が使っていたら違和感なさそうな佇まいです。

 「私はスピリチュアルとかパワーストーンとか一切詳しくないので、フランス製のマッサージオイルにこうしたものが含まれるのはかなり驚きました。信じるものは救われるという原理でいうと、パワーストーンの何たるかもわかっていない私は石のパワーにあやかれなさそうですが、これ、高品質で香りも上品でラグジュアリー感に浸れるオイルなので、まずは純粋にそちらの用途で楽しんでいただきたいです」(桃子さん)。

 私としては、スピという付加価値の分ちょいお高いという印象でしたが、高品質ならまあ納得できる範囲です。

10位 大丈夫か! 涙活

 積極的に泣くことでストレス解消を目指す〈涙活〉は、2015年の進化っぷりがすごかった。涙活は手軽で続けやすいソロ活動も推奨されますが、注目すべきはそのイベント。泣ける映画などを大人数で鑑賞し、人目をはばからずおいおい泣く癒しの時間……ってカルト教団の洗脳儀式みたいで怖いわ。魂の浄化! カルマ落とし! とかスピ的な色は全くありませんが、イベントの光景だけでも十分怪しいです。

 今年は感涙療法士なる資格を持ったイケメン男子が出張涙活してくれる驚きのサービス〈イケメソ宅配便〉が始まり、12月16日には〈泣き納め〉として、新宿のテルマー湯で泣こうと呼びかけられておりました。ありがとうという言葉で波動が変わる〈ありがとう水〉は有名珍物件ですが、その世界のお説に従うと皆がおいおい泣いた風呂の湯はどうなるんでしょう。

 この涙活を提唱した離婚式プランナーでもある寺井広樹氏は今、新コンテンツとしてボーッとする時間を過ごす〈呆活〉もプッシュ。話題づくりのためだけにやっている感が伝わってきて、ご本人が真剣に「これで人生変わる!」と布教しているわけではないのが救いですが、そのうち海外のテレビ番組で〈大丈夫か、日本人〉的にとりあげられそうな予感です。

 …………以上、勝手に選ばせていただいた☆トンデモオブザイヤー2015☆でした。それでは皆様、よいお年をお迎えください。

(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)

今年もスピ界は盛りだくさんすぎました。☆トンデモオブザイヤー2015☆決定!

 年末の定番企画に乗っかり、当連載では今年キラキラ輝いていたスピ物件を振り返ってみましょう。

1位 トンデモ医の勢いが止まらない!

 殿堂入りの〈トンデモ医〉たち、今年も大活躍です(悪い意味で)。反医療、反原発、反ワクチン、打倒砂糖牛乳添加物。まずはロイヤルストレートフラッシュ並みに香ばしい思想をお持ちでいらっしゃる自称キチガイ医こと、内海聡氏。今年も鼻息荒く「障害児の出産は親の責任」なる発言で大炎上。

 子宮頸がんは放置してよし! と主張する、ご自身が癌のような近藤誠医師は、川島なお美さんが亡くなると「死んだら守秘義務の対象じゃないもんね」とばかりに週刊誌にセカンドオピニオンの様子を暴露するというゲスッぷり。

 胎内記憶でおなじみの池川明医師は、今年10冊近い新刊を出し、勢い止まらずといったところ。しかしこの年末は覚せい剤を与えられたりゴミ箱に突っ込まれたりして乳児が亡くなる事件がありました。これでもまだ〈子どもは親を選んで生まれてくる〉説を貫くのか、ぜひその見解をお聞かせいただきたいです。

2位 母乳こそが至高……だと!? 母乳神話ヒートアップ

 そんな商売があるのか! と世間を驚愕させた、母乳のネット販売事件が話題になったのは今年の夏。〈粉ミルク育ちはキレやすくなる〉〈哺乳類なんだからがんばれば絶対に出る〉などの母乳神話は以前よりあるものの、自然派志向の影響からか、ここ数年ヒートアップしています。特に〈母乳育ちは目の輝きが違う〉という、どうやってジャッジするのか謎過ぎるお説がツボに入ってしまったので、年明け改めて、当連載にてご報告予定です。

 そういえば『げんしけん』の作者が(木尾士目)自身の育児体験をもとに描いた『ぢこぷり』(講談社)がありますが、その中でも主人公である母親が「母乳をやめるなんて私にはものすごい敗北」とか言っちゃってたな~。いかに追い詰められたかという状況の描写でマンガ自体はすごく面白かったけど、せめてあとがきでフォローなり入れませんかね。わかるわかる~と賛同する、おっぱい右翼(※『産婦人科医と小児科医ママの楽ちん授乳BOOK』(メタモル出版/宋美玄・森戸やすみ著)にて宋美玄先生が命名)が増えそうですよ。

3位 即身仏のススメ。不食男子が登場!

 一定期間食べない〈断食〉とは違い、食べない生き方という〈不食〉。エネルギーの摂取は食品からではなく、太陽と大地から得るとの摩訶不思議なお説でありますが、今年はこの〈不食の人〉がチラホラとメディアに姿をあらわすようになりました。30日間の実践後、枯れ木のような姿でネットを賑わせた俳優・榎木孝明や、スピッた健康誌『ゆほびか』が推す秋山弁護士は、今年輝いていた不食人と言えるでしょう。本人たちは健康! 幸せ! と主張するものの、傍から見たら心配になるレベルです。

4位 おまた界、大暴走

 世界の片隅で経血コントロール、子宮温暖化! と叫ぶ〈おまたマスター〉たちが、今年ついにおまたぢから協会を設立! その中心人物である立花杏衣加(たちばな・あいか)氏は、ノリにノリすぎたのか新生児に与えるK2シロップを否定しはじめ、巷から大ひんしゅくを買う始末。

 子宮の声に耳をすませると幸せになれるとうい子宮教も、大暴走が止まりません。今年の秋に著書を初出版した子宮委員長はる氏と、ひとり宇宙(マスターベーションのこと)推しの剱持奈央(けんもつ・なお)氏は、メジャーなスピ健康誌「ゆほびか」(マキノ出版)にも登場。子宮系女子がメジャーなメディアにとりあげられることでますます信者が増えたのか、子宮委員長はるの個人セラピー〈お宮様セッション〉は、当連載でご紹介したときは90分間10万円でしたが(その後60分10万になった)、ブログによると来年度は49万円に値上がりするそうです。でも子宮様がそうしろと言うのですから、仕方がありませんね。

5位 食育界も、無駄に元気いっぱい

 2015年、twitterでは食育周りもボウボウ燃え上がっておりました。つい最近では、食育イベントも行っているタニタの影響管理士が「生クリームはプラスチック」なる発言でネット民を唖然とさせ、子どものお弁当に冷食を使い幼稚園からお叱りの電話があったというお母さんのツイートは「冷食使うなんて、無理ゲー」との声でにぎわいました。

 また、〈愛情料理〉を発信する土岐山協子氏は、趣味に走ってみそ汁が不味くなったというご自身の母親の話を引き合いに、趣味に勤しむお母さんたちについて、ブログで「てめえ」「水に浸けてやろうか、このやろう」と汚い言葉で吠えまくりです(「すげえ腹立つわ」より)。頭に血が上ってしまったのか、世の子どもは「授かれない女性を代表しての命がけで産んだ大切な命じゃないのか」であるという持論にまで暴走。いや、あの、人様のために産んだわけじゃないんですけど……というお母さんたちの戸惑いが伝わっていそうです。

 いずれの事件も、〈食育にはこれが良いですよ〉なる情報を淡々と発信していればいいのに、自分と信念の異なる存在をフンガー叩くことに躍起になった末の、墓穴でありました。

6位 引き寄せ物件、大賑わい

 手帳に願望をしたためたり言葉づかいを断定的&ポジティブに変えたり、呼吸瞑想イメージワークetc.なんでもかんでも、運を〈呼び寄せる〉方法として、語られるシーンが多発!

 そんな中、今年のスーパームーンは皆既月食とコラボだったので、呼び寄せ界はさらなる祭り状態となったことでしょう。少し前に流行った、満月に向かって財布フリフリする金運アップ儀式は(お財布フリフリーゼの会なんてありましたね)最近下火になってきたような印象でしたが、今年のスーパームーンで少し勢いが甦ってきたのではないでしょうか。

7位 決着マダー? な水素水

 活性酸素を中和されると謳われ、美のカリスマ藤原美智子さまも愛用している水素水は今年勢いが加速してブームになったものの、一部ではトンデモだと指摘され、〈高濃度水素水〉を販売する伊藤園にも冷たい視線が集中。めざましテレビで紹介された水素美容にいたっては、またたく間にネット上で失笑が広がっておりました。来年あたり、決着がつきますかね?

8位 冷えとり界、着実に布教者拡大

 ホリスティック情報誌『mar mar magazine(マーマーマガジン)』の主催者である服部みれい氏が世に広めた冷えとり健康法は、今やすっかりポピュラーな存在に。今年の秋も都内の有名雑貨店や百貨店でも、冷えとり用の靴下セットを数多く見かけることができ、冷えとり教の拡大を実感しました。絹と綿(もしくは毛)の靴下を重ね履きするという独自のお作法により、靴下メーカーも大分恩恵にあずかっていそうです。

 とはいえ、未だに私には冷えとり健康法の魅力が理解できないため、ぜひプロの目からの評価をいただきたい……と考え、いま試してもらっているところです。その体験談&考察はまた追って報告いたします!

9位 ラブグッズ界にもスピの流れ

「ラブグッズにも、スピが流れこんできた」と教えてくれたのは、当サイトで連載を持つバイブコレクター桃子さん。なるほどそういえば、前出の剱持奈央氏も、潤滑油である〈インカローズ美容液30ml¥12,960〉をプロデュースしていたし、膣にパワーストーンを入れるジェムリンガも、広義のラブグッズといえなくもありません。そんなスピッたラブグッズの中で、桃子さんが注目したのはパワーストーン入りマッサージオイル。なんと、アメジストが入っている!? 高貴な雰囲気が漂い、叶姉妹が使っていたら違和感なさそうな佇まいです。

 「私はスピリチュアルとかパワーストーンとか一切詳しくないので、フランス製のマッサージオイルにこうしたものが含まれるのはかなり驚きました。信じるものは救われるという原理でいうと、パワーストーンの何たるかもわかっていない私は石のパワーにあやかれなさそうですが、これ、高品質で香りも上品でラグジュアリー感に浸れるオイルなので、まずは純粋にそちらの用途で楽しんでいただきたいです」(桃子さん)。

 私としては、スピという付加価値の分ちょいお高いという印象でしたが、高品質ならまあ納得できる範囲です。

10位 大丈夫か! 涙活

 積極的に泣くことでストレス解消を目指す〈涙活〉は、2015年の進化っぷりがすごかった。涙活は手軽で続けやすいソロ活動も推奨されますが、注目すべきはそのイベント。泣ける映画などを大人数で鑑賞し、人目をはばからずおいおい泣く癒しの時間……ってカルト教団の洗脳儀式みたいで怖いわ。魂の浄化! カルマ落とし! とかスピ的な色は全くありませんが、イベントの光景だけでも十分怪しいです。

 今年は感涙療法士なる資格を持ったイケメン男子が出張涙活してくれる驚きのサービス〈イケメソ宅配便〉が始まり、12月16日には〈泣き納め〉として、新宿のテルマー湯で泣こうと呼びかけられておりました。ありがとうという言葉で波動が変わる〈ありがとう水〉は有名珍物件ですが、その世界のお説に従うと皆がおいおい泣いた風呂の湯はどうなるんでしょう。

 この涙活を提唱した離婚式プランナーでもある寺井広樹氏は今、新コンテンツとしてボーッとする時間を過ごす〈呆活〉もプッシュ。話題づくりのためだけにやっている感が伝わってきて、ご本人が真剣に「これで人生変わる!」と布教しているわけではないのが救いですが、そのうち海外のテレビ番組で〈大丈夫か、日本人〉的にとりあげられそうな予感です。

 …………以上、勝手に選ばせていただいた☆トンデモオブザイヤー2015☆でした。それでは皆様、よいお年をお迎えください。

(謎物件ウォッチャー・山田ノジル)

厚労省さんは「貧乏人は栄養バランスを考えろ」って言うけど、私、お水が主食でしたよ?

 先月の東京行きでの思い出に浸っている中、担当編集者から「上原さん、料理できないでしょ?」と言われ、心の底からびっくりしました。掃除苦手オーラだけでなく、料理苦手オーラも身にまとっているようです。シングルマザー女子大生・上原由佳子です。

 ご存知の通り、いま「所得が低い人達ほど栄養バランスの良い食事が取れていない」というニュースが話題になっています。特に、12月13日のNHKニュースで報じられた、厚生労働省の「所得が低い人はバランスのよい食事をとる余裕がなくなっているのではないか。食事の内容を見直すなど健康への関心を高めてほしい」というコメントが炎上気味に注目されています。

 厚生労働省のコメントに対しTwitterでは、「『パンがなければケーキを食べればいいじゃない』を200年ぶり更新するすごい名言だと思う」「持たざる者を煽る文章としてこれ以上ないであろう後世に残る名文」など面白い批判の声があがっていましたね。みなさんセンス良すぎて……楽しく読ませていただきました!!!

 妊娠中にライフライン全滅事件を経験し、いまでも白菜4分の1サイズの金額に一喜一憂している上原は、厚生労働省のコメントを見て「その発想は無かった! しかしまあ、極貧生活の中でどうやって健康への関心を高めるんだ?」不思議に思いました。

 ということで、所得が低く、バランスの悪い食生活を送っていた当事者として、「ライフライン全滅前後の食事事情」について今回は書いてみます。

◎毎日チョコを食べていた

 ライフラインが全滅するほど貧困状態にあった当時、まともな食事は1日1食でした。当時、元夫と住んでいた家は、祖母宅から徒歩5分圏内にありました。普段は水とチョコレートで空腹を紛らわせ、まともな食事は祖母宅でとっていました。頻繁に通うと電気水道ガスが止まっているのが祖母にバレるので、毎日は通えなかったのですが……(ちなみにチョコレートも祖母宅から拝借していました)。

 コンビニ弁当を食べた日は、この上なくハッピーで「明日もお弁当食べられたら嬉しいな♪」と思っていたし、“健康”とか“栄養バランス”とか考える余裕なんてありませんでした。まともな食事に一日一回でもありつけるだけで嬉しかったくらいですから……。

◎健康保険税が支払えなかった

 当時、結婚してからも実家に居座っていた上原は母の扶養を抜け、母と同一住所で世帯分離していました。だから国民保険の請求も、たいしたことないと思っていたんです。しかし、家に届いた健康保険税の請求額をみて驚愕しました。その額、ひと月に数万円……なんと母の所得で請求が来ていたんです。働いてない妊婦がどうやって払うんだろう……? 払えるわけがない!! 妊婦検診には行かないと子どもに何かあったら大変だ!!! でも「健康保険税払えないから払って♪」なんてママに言えない!!!!!

 請求額に困惑しつつも役所に確認してみたところ、「水道メーターがひとつしかないと同一住所の人の中で最も所得が高い人をベースに計算して請求している」そうです。ようするに、働いていない妊婦の上原の所得ではなく、母の所得ベースで健康保険税の請求額が決まっていたのです(苦笑)。

 結局、健康保険税を完納するまでの間、1カ月の期間限定で使える短期の保険証を発行してもらいに役所まで行っていました。バス代を健康保険税の支払いに当てるため、往復2時間半かけて役所まで歩き、役所の窓口で「すみません……、今日は千円しか払えません」とひたすら謝って、なんとか短期証をゲットしました。帰宅するころには精神的にも肉体的にもクタクタです(苦笑)。

 往復2時間半かけて歩いたわけですから、お腹もペコペコでした。家に帰りながら考えていたのは「あの千円があれば……」

 ああ、千円支払わずに短期証だけ発行してもらって帰る強いメンタルを持っていたら、今日も明日もご飯食べられたのに……。どうしてあのとき、罪悪感から千円を払ってしまったんだろう……。

 ローションで滑って転んだからといって、風俗店のキャッシャーをやめなければよかった……。そしたら、ご飯も食べれるし、病院も行けたし、健康保険税も払えたかもしれいのにな……(白目)。

◎明日のことも考えられない日々

 お察しの通り、ライフラインが全滅する直前から“栄養バランス”と“健康”について考える余裕なんてありませんでした。それよりも「あの千円……」とか、「何を食べよう……というか何なら買えるんだろう」とか、「(元)夫は何処に行ったんだろう」とかばかり考えていました。

 その後、ライフライン停止とともに上原の思考も停止しました。当時のことはよく覚えていません。

 ところで、たまに出てくる元夫は、ライフラインが全滅するちょっと前から、家にほとんど帰ってこなくなりました。あのときは上原も生きるのに必死で、(元)夫が何をしているのか聞く余裕もありませんでした。

 離婚前、少しだけ落ち着いた頃、(元)夫「あのとき家に戻らないで何をしていたの?」と、聞きました。「始めのうちは実家にいたけど、だんだん実家に居づらくなって公園にいた」そうです。そして、公園では、「実家から味塩持って出たから味塩舐めて公園の水を飲んでた」らしいです。

 そうか……、家に戻ると上原が「お金ない!」って発狂するからね、ごめんね。

 そんな優しいこと思うわけないじゃないですか!!! なんだそれ! 上原を放置して何してんだ!!!!

 元夫へのイライラを抑えて冷静に考えると、私と元夫の共通点が見えてきます。二人とも時間軸が短いんです。「今日どうしよう」としか考えていません。明日のことなんて考えられない。

 短絡的で、向こう見ずで、何も考えていないように見るかもしれません。賢い買い物をして、少しでも余裕を作って、ちょっとでも貯金すればいい。そういうことをしないから貧困になるんだ。そんなことをお考えの方もいるかもしれません。でもそんなこと考えられなかったんです。困窮すると、そういう思考しかできなくなるんです。前述した上原のケースをまとめると、お金がないから保健税が払えない。保健税を払わないと病院に行けないから、どうにかして払う。すると食費が減ってしまい“栄養バランス”なんて考えられない。その結果、体調崩しやすくなるけど病院代と食費の二択で、どちらかを我慢しなきゃいけない。どちらかを優先して、さらに健康状態が悪くなる。誰かに相談するなんて発想もできなくなる。そして……。

 金銭的な余裕がなくなると“今日を生きる事”が最優先になってしまいます。生活を立て直すためには、たくさんの人から色んなことを言われないといけません。ただでさえ精神的に追いつめられているのに、強い口調で責められたらなにも言い返せません。今回の厚労省のように、国が自己責任論を助長するようなコメントしてしまえば、「まともなご飯が食べたい」「病院に行きたい」と言うのすら許されなくなっていくのではないでしょうか。

 ガチ困窮していたころ、まともなご飯にありつけなかった上原ですが、今は白菜の値段で一喜一憂できるくらいの余裕はあります!! それに、最近はアラサー独身男子の担当編集者からいろいろなレシピを教わって、娘ちゃんと一緒に作るようにしています(笑)。いちおう、自分の名誉のために言っておきますが……。なーべーらー汁とか、イナムドゥチは昔から作れますよ?

デンジャラス・ビューティ 女性器に毒を仕込む女たちの事情

「社会の窓」って言い方は、女のチャックに使えるのかな?――お手入れしたらしたで“ビッチ”扱いされ、お手入れしないならしないで“だらしない女”扱いされる不思議なパーツ、女性器。人類が女性器に加えてきた、美白・脱毛・装飾などなどの“女性器カスタマイズ”の歴史をふりかえる連載、今回は「女性器に毒を仕込む女たち」のお話です。(連載・全10回予定)

◎中世フランスの媚薬は、○○の毒でできていた!?

SMのSのほう、「サディズム」の語源となったことで知られる、元祖ドSの人・サド伯爵。

彼は18世紀フランスに実在した貴族ですが、一度バスチーユの牢獄に入れられています(1)。容疑はいろいろありましたが、中でもちょっと見過ごせないのがこちらです。

「プレイ後に相手の女性が亡くなった」

いったい何をしたんだサド伯爵、っていう感じですが、原因は当時の未熟な医学にありました。スペインバエという虫の持つ毒に、熱感・血流増加作用があったことから、「この虫の毒を使えば女性器が熱く感じやすくなる!!」と、中世フランスで媚薬として大人気だったのです(2)。

スペインバエの毒は「パスティーユ・ドゥ・リシュリュー」なんていう、オシャレな洋菓子みたいな名前で呼ばれていました。この「パスティーユ・ドゥ(以下略)」を、サド伯爵が相手の女性に使わせた結果、致死量を超えてしまい死亡事故に至った……というわけです。

そうです、“死亡事故”です。裁判の結果、「サド伯爵には女性を殺すつもりはなかった」という判決が下されました。よって、数百年前にフランスで起こったこの件は、死亡事故だということにされているわけですが……どうでしょうね。

サド伯爵が貴族であったのに対し、相手の女性が社会的に弱い立場の娼婦であったことを考えると、私はこれが公平な裁判だったのかどうかも疑ってしまいます。「そもそも金にモノを言わせて他人に変なもん飲まてせる時点でアウトじゃね」、と。

こういうことが起こっていたのは、フランスだけではありません。昔の日本にも、やむをえない事情で女性器に毒を仕込まなければならない人々がいました。

◎遊女たちが女性器に毒を仕込んでいた理由とは

中世フランスの娼婦たちは、性感増進のためにスペインバエの毒を使わされていました。では日本の遊女たちがどうしていたかというと、ホオズキの毒を使っていたんです。それも、中絶のために。

その方法というのがまた、思わず股間を押さえたくなってしまうようなものでした。

“ほうずきの根を紐でくくって五本ばかり、お秘所に刺しこみ、子の出る道を開きます”
――竹内智恵子「鬼追い: 続昭和遊女考」未來社 p.140より

お秘所というのが、つまりは、女性器のことですね。ってなんか冷静っぽく書いてみましたけど、私はいま、めっちゃ内股になってます。

今すぐタイムマシンに乗って遊郭に避妊リングやコンドームを広めに行きたい気持ちですが、別にタイムマシンに乗らなくても現代でも安全な避妊・中絶にアクセスできない女性というのはたくさんいるわけなので、なんかもう、なんていうかもう、もっとちゃんと女性器を語り合おうよ! 大事なことだもん!! っていう気持ちです(引き続き内股になりながら)。

未発達な医療と社会的不平等から、女性器に毒を仕込まざるをえなかった女性たち。現代人である私たちの手には、スペインバエの毒のかわりに温感ローションがありますし、ホオズキの毒のかわりに避妊や中絶の方法がありますね。

ですが、現代でも、女性器に毒を仕込んだ女性の例はあるんです。最後に、2013年のブラジルで起こった出来事をご紹介しましょう。

◎「女性器の匂いがいつもと違う」病院に行ってみたら……!?

2013年1月、ブラジルの病院でこんな出来事が起こりました。「妻の性器の匂いがおかしいんです」と、ある男性がパートナーの女性を連れて受診したところ、女性器の中から毒が見つかったのです!(3)

「女性器に毒を仕込んでから、舐めて欲しいと頼んだ。夫を殺すつもりだった」

そうして殺害計画を明らかにした彼女自身も、もし受診が遅れていたら、膣から毒を吸収して自分まで死んでしまうところだったそうです。

模倣を防ぐため、毒の種類は明らかにされていません。ただ、その毒の分量は、彼女自身とその夫との両方が死に至るのに充分な量だったといいます。

彼女が夫の殺害を決意した理由は、「離婚を切り出したのにそうさせてもらえなかったから」でした。ということはつまり、相手の男性のことを「離婚はしてくれないけどクンニはしてくれそうな男」だととらえていたわけですね。

フランス、日本、そしてブラジル。それぞれの事情で女性器に毒を仕込んできた女性たちの歴史を前に、私は、考え込んでしまうのです。彼女たちはそれぞれ、女性器に毒を仕込んだのか、それとも、仕込まされたんだろうか……と。そして、医療が発達した現代において、なぜ彼女は女性器に毒を仕込まなければならなかったのか、と。

(1)Iwan Bloch, “Marquis de Sade: His Life and Works”, The Minerva Group, Inc, p.162-167
(2) Ronald Hayman, “Marquis de Sade: The Genius of Passion”, Tauris Parke Paperbacks, p.64
(3)Huffington Post UK(http://www.huffingtonpost.co.uk/2013/01/29/vagina-murder-plot-brazilian-man-wife-poisoning-_n_2572836.html)、International Business Times(http://www.ibtimes.com/vagina-poison-murder-plot-brazilian-man-claims-wife-put-toxic-substance-inside-her-kill-him-1044046)ほか

牧村朝子
1987年生まれ。タレント、文筆家。2013年にフランス人女性と同性婚、現在フランス在住。セクシャリティをテーマに、各種メディアで執筆・出演を行う。将来の夢は「幸せそうな女の子カップルに”レズビアンって何?”って言われること」。twitter:@makimuuuuuu

男友達が「あいつはセックス上手い」と豪語する人とヤッてみた

 セックスで感じるポイントが千差万別であることは周知の事実(であってほしい)。従って、第三者の「あいつはセックスがうまい」という評価、または「自称セックスうまい人間の言葉」なんて信じられたものではなく、実際ヤッてみなければその判断はできません。そんなことはわかりきっているはずだったのに……。

 ある日の合コンでのことです。その日は私と私の男友達が幹事となり、4対4の宴が始まりました。宴はわりと盛り上がって、終電を逃してみんなでカラオケに行き、その後もう一度居酒屋に入りダラダラと実りのない話が続きました。この日の合コンでは、ワンナイトラブ寸前ないい雰囲気というより、全員友達として仲よくなれたという感じ。私も性的な魅力を感じる男性とは巡り合えなかったものの、カラオケで一緒にラップバトルをしてくれた方がいたので、「いいラップ友達ができたなあ」と感じていました。

 そうして居酒屋で時間をつぶし、一人帰り、二人帰り、気付けば時間は深夜3時……最終的に私と幹事を務めた男友達の2人きりになっていました。

 いつもの私であれば、深夜に男性と2人きりになった場合はなんとなくラブホに行く流れに仕向けます。しかし、この男友達とは過去に2~3回ヤッていて、その結果お互いリピートしたいと思わなかった関係なので、ラブホに行く雰囲気にはならず。ただ裸の付き合いをしたせいか、私たちの友情はやけに深まり、いまではなんでも話せる間柄になりました。なので、この男友達は私が性欲の権化であることを知っています。

◎男性から見た“上手そうなセックス”

 そして今日の合コンについて反省点などを述べ合っていると、彼は「お前、あいつのことどう思った?」と合コンに参加していたある男性メンバーについて聞いてきました。

 男友達の地元仲間・よっくん(29)のことです。よっくんとは、合コン中の席が遠かったためにあまり絡めず、「ジムとかランニングに行く時は、絶対財布持ってっちゃダメだよね! 財布があると帰り道に飲みに行ったり、最悪の場合タクシー乗っちゃって運動した意味なくなるから!」「わかるわかる!」という会話しかしていませんが、カラオケでは一緒にラップを歌いまくった仲です。前述の「いいラップ友達ができた」と思っていたよっくん。

 なので、そのままの印象を男友達に伝えたところ「あいつセックス上手いから一回ヤッてみたらいいかもよ」と言うのです! また、別の合コン参加メンバーだった男性について「あいつは本当雑なセックスするからしないほうがいい」とも……。

 男同士の「セックスうまい認定」ってどういうことだ……? と思い詳細を聞くと、その男友達は乱交のような状況で、よっくんや「雑なセックス」をする男性のセックスを見たことがあるというのです。その際によっくんは「細かく前戯してて、女の子も気持ちよさそうにしてた」とのこと。

 とはいえ、その女性が演技していたという可能性もありますし、よっくんのセックスが私にとっても気持ちいいものであるかどうかはわかりません。第三者の情報だとしても、自称だとしても、「セックスがうまい」なんてガセネタであることがほとんどでしょう。ただ、男性から見た上手そうなセックスって実際どんなものなのか――私は男友達によっくんの連絡先を聞き、後日セックスしてみることにしました。とてもスピーディーな流れです。

 よっくんと2人で飲みに行き、終電を逃してお決まりの流れでラブホへ。居酒屋の時点でキスをしたのですが、よっくんはホロホロに煮込まれたスペアリブのような柔らかい唇の持ち主でした。「この唇でクンニされたら気持ちよさそう……」と期待をしながらいざセックスへ。

 確かに、男友達が言ったように、よっくんの前戯は丁寧でソフトタッチ。親の仇でも討っているかのような激しく痛い手マンやクンニをする人がいることを考えると、クオリティーの高い愛撫だったことは間違いありません。ちんちんは私の感覚的に大きくもなく小さくもなくといった感じで、そして早漏でもなく遅漏でもなく、特に問題なく気持ちよくなれました。

 しかし私は、少しだけ不完全燃焼な気持ちにもなりました。私は男友達の「よっくんはセックス上手い」という言葉を信じないとしつつも、どこかで「死ぬほど気持ちよくてイキまくったらどうしよう」なんて考えていたんだと思います。愚か者です。

 おそらく、男友達の事前情報がなければ、よっくんのセックスはセフレ関係を申し込んでいたレベルだと思います。でも、「確かに下手ではないし上手いほうだとは思うけど、他人に『上手い』って言われるほどのレベルなのか?」とやけに厳しい目線になってしまったのです。男友達はよかれと思って、よっくんのセックスの素晴らしさを教えてくれたのかもしれませんが、もはや逆効果。この場合、過度な期待を持たれたよっくんが一番の被害者です。私自身は、それなりに気持ちいいセックスができたのですから。セックスに限らず、何事もハードルを上げすぎるのはよくないなと感じた一件でした。

■Lollipop-Rumiko/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。

男友達が「あいつはセックス上手い」と豪語する人とヤッてみた

 セックスで感じるポイントが千差万別であることは周知の事実(であってほしい)。従って、第三者の「あいつはセックスがうまい」という評価、または「自称セックスうまい人間の言葉」なんて信じられたものではなく、実際ヤッてみなければその判断はできません。そんなことはわかりきっているはずだったのに……。

 ある日の合コンでのことです。その日は私と私の男友達が幹事となり、4対4の宴が始まりました。宴はわりと盛り上がって、終電を逃してみんなでカラオケに行き、その後もう一度居酒屋に入りダラダラと実りのない話が続きました。この日の合コンでは、ワンナイトラブ寸前ないい雰囲気というより、全員友達として仲よくなれたという感じ。私も性的な魅力を感じる男性とは巡り合えなかったものの、カラオケで一緒にラップバトルをしてくれた方がいたので、「いいラップ友達ができたなあ」と感じていました。

 そうして居酒屋で時間をつぶし、一人帰り、二人帰り、気付けば時間は深夜3時……最終的に私と幹事を務めた男友達の2人きりになっていました。

 いつもの私であれば、深夜に男性と2人きりになった場合はなんとなくラブホに行く流れに仕向けます。しかし、この男友達とは過去に2~3回ヤッていて、その結果お互いリピートしたいと思わなかった関係なので、ラブホに行く雰囲気にはならず。ただ裸の付き合いをしたせいか、私たちの友情はやけに深まり、いまではなんでも話せる間柄になりました。なので、この男友達は私が性欲の権化であることを知っています。

◎男性から見た“上手そうなセックス”

 そして今日の合コンについて反省点などを述べ合っていると、彼は「お前、あいつのことどう思った?」と合コンに参加していたある男性メンバーについて聞いてきました。

 男友達の地元仲間・よっくん(29)のことです。よっくんとは、合コン中の席が遠かったためにあまり絡めず、「ジムとかランニングに行く時は、絶対財布持ってっちゃダメだよね! 財布があると帰り道に飲みに行ったり、最悪の場合タクシー乗っちゃって運動した意味なくなるから!」「わかるわかる!」という会話しかしていませんが、カラオケでは一緒にラップを歌いまくった仲です。前述の「いいラップ友達ができた」と思っていたよっくん。

 なので、そのままの印象を男友達に伝えたところ「あいつセックス上手いから一回ヤッてみたらいいかもよ」と言うのです! また、別の合コン参加メンバーだった男性について「あいつは本当雑なセックスするからしないほうがいい」とも……。

 男同士の「セックスうまい認定」ってどういうことだ……? と思い詳細を聞くと、その男友達は乱交のような状況で、よっくんや「雑なセックス」をする男性のセックスを見たことがあるというのです。その際によっくんは「細かく前戯してて、女の子も気持ちよさそうにしてた」とのこと。

 とはいえ、その女性が演技していたという可能性もありますし、よっくんのセックスが私にとっても気持ちいいものであるかどうかはわかりません。第三者の情報だとしても、自称だとしても、「セックスがうまい」なんてガセネタであることがほとんどでしょう。ただ、男性から見た上手そうなセックスって実際どんなものなのか――私は男友達によっくんの連絡先を聞き、後日セックスしてみることにしました。とてもスピーディーな流れです。

 よっくんと2人で飲みに行き、終電を逃してお決まりの流れでラブホへ。居酒屋の時点でキスをしたのですが、よっくんはホロホロに煮込まれたスペアリブのような柔らかい唇の持ち主でした。「この唇でクンニされたら気持ちよさそう……」と期待をしながらいざセックスへ。

 確かに、男友達が言ったように、よっくんの前戯は丁寧でソフトタッチ。親の仇でも討っているかのような激しく痛い手マンやクンニをする人がいることを考えると、クオリティーの高い愛撫だったことは間違いありません。ちんちんは私の感覚的に大きくもなく小さくもなくといった感じで、そして早漏でもなく遅漏でもなく、特に問題なく気持ちよくなれました。

 しかし私は、少しだけ不完全燃焼な気持ちにもなりました。私は男友達の「よっくんはセックス上手い」という言葉を信じないとしつつも、どこかで「死ぬほど気持ちよくてイキまくったらどうしよう」なんて考えていたんだと思います。愚か者です。

 おそらく、男友達の事前情報がなければ、よっくんのセックスはセフレ関係を申し込んでいたレベルだと思います。でも、「確かに下手ではないし上手いほうだとは思うけど、他人に『上手い』って言われるほどのレベルなのか?」とやけに厳しい目線になってしまったのです。男友達はよかれと思って、よっくんのセックスの素晴らしさを教えてくれたのかもしれませんが、もはや逆効果。この場合、過度な期待を持たれたよっくんが一番の被害者です。私自身は、それなりに気持ちいいセックスができたのですから。セックスに限らず、何事もハードルを上げすぎるのはよくないなと感じた一件でした。

■Lollipop-Rumiko/通称ロリルミ。中学1年で済ませた初体験を皮切りにビッチ街道を突っ走ってきたが、ここ数年それに疑問を感じ始めている26歳。しかしまだ完全にビッチを卒業することはできず。好きな男性のタイプは、ちょっとSなクンニスト。最近の悩みは、夕方になるにつれてクッキリしてくるほうれい線と、過度の飲酒と白米の食べ過ぎによってできた腰回りのぜい肉。

おっぱいは誰のもの? セックスワーカーを差別する「おっぱい募金反対署名」は善なのか

 今から約1週間前にchange.orgで立ち上がった『「募金」「社会貢献」にかこつけて女性の体で人とお金を集める「おっぱい募金」は2015年で終わりにしてください!』という署名活動が話題になりました。

 この署名活動は、「STOP!AIDS」の啓蒙と、ストップエイズ啓蒙活動団体を助成している「一般社団法人 未来支援委員会」への募金を目的とし、BSスカパー!の番組企画で毎年行われている、「募金(1000円以上)をするとAV女優のおっぱいが生で揉める」ことがウリの『おっぱい募金』というイベントの中止を訴えています。署名活動のステイトメントやコメントを読む限りでは、「おっぱいは誰のもの?」と憤りを覚えました。

 署名活動のステイトメントには、

“エロコンテンツ産業自体をなくしたり、人々が性的なことに興味を持つこと、性を商売道具にすること自体を否定はしません。”

 とありましたが、その後には、

“「募金」とは名ばかりで、寄付する人はおっぱいを触るための対価としてのお金を払っているだけだからです。実際には、おっぱいを触らせている女性たちがその対価として受け取るはずの「報酬」を(全部か一部かはわかりませんが)放棄することで、お金が集まっているだけではないでしょうか?”

“募金は本来、支援先に共感してお金を出してもらうものです。しかし来場者はおっぱいが揉みたくてお金を出しただけです。このような、偽善的で、性差別的なイベントを公に行う理由づけとしてエイズ撲滅を謳われては、エイズ対策のために真剣に戦っている世界中の人たちに対しても失礼ではないでしょうか?”

 というような言葉が並んでいるのですから、性嫌悪や職業差別と言われても仕方が無いように思いますし、コメント欄には、「もし自分がエイズ患者だったら、こんなイベントで得たお金で助けて欲しくない」「醜悪」という、あからさまに職業差別である言葉もありました。そのほかにも、「女性の身体で人を集めて募金と言う名の女性搾取金儲けをするのは許せない」というような意見が目立ちます。でも、その「女性の身体」は誰のものでしょうか。架空の誰かのものではなく、おっぱい募金に参加したAV女優その人のものであるはずです。

◎裸を商売道具にする女性は全員「搾取されている」のか

 おっぱい募金の反対署名には、企画におっぱい提供者として参加したAV女優の個人の意思を尊重せず、彼女たちを一方的に「搾取される女性」と決めつけるものが目立ち、AV女優が自らのスキルを生かして社会貢献することへの視線がありませんでした。

 AV女優にとって、裸は商売道具であり、「おっぱいを揉まれること」は仕事スキルの一つです。性産業従事者が、自分たちがより安全に仕事をするために自分のスキルを生かして行動するという視点がはじめからないというのは、自らの意思で性産業に従事し、誇りを持って仕事をしている女性の存在を無視することであり、「個人の意思」を尊重しないことであり、女性の人権の向上を目指すこととは真逆の発想です。

 鈴木涼美『AV女優の社会学』などを読むと、性産業の中には、女性を言いくるめたりすることで半ば無理矢理仕事をさせるなど、女性を搾取する場合もあり、こうしたことは改善されるべきことです。また、AV女優には、仕事に関するネガティブな感情を言葉にしづらい状況や、業界の悪い部分を指摘しにくい点もあるでしょう。AV女優がAV業界を悪く言うことは、一般企業で例えれば、営業が営業先で自社製品や自社の悪口を言い、それが上司にも筒抜けになるようなものなのですから。

 ですが、いくらそうしたケースがあるからといって、自らの意思で性産業に従事し、誇りを持って仕事をしている女性もいることを忘れてはならないのです。女性の人権の向上を目指すなら尚更にです。

 署名のステイトメントには、「エイズ対策のために真剣に戦っている世界中の人たちに対しても失礼」とありますが、セックスワーカーにとって、AIDSに関する知識や予防法が広まることは、仕事における危険を減らすことにつながりますし、「STOP!AIDS」の募金であるからこそ、性に関心はあるけど、真面目な募金には関心があまりないというような人たちにも広くアピールできることは悪いことではないと思います。

 「おっぱいを触らせている女性たちがその対価として受け取るはずの「報酬」を(全部か一部かはわかりませんが)放棄する」ともありますが、おっぱい募金におっぱい提供者として参加することは、AV女優にとっても宣伝活動になりますし、「手を消毒してからおっぱいを揉む」「入場者は写真付きの身分証の提示が必要」「会場は中継される」など、おっぱいを揉まれる女性への安全対策も比較的しっかりしているのではないでしょうか。

 それに、「募金活動がスカパーやAV女優の宣伝にもなることはけしからん」「100%下心がない募金活動以外募金と認めません」というなら、「音楽を聴きたい」という気持ちにつけ込んだチャリティーコンサートや、「ものが欲しい」という気持ちにつけ込んだチャリティーオークションなどは、全て「やるべきではないこと」になってしまいます。

 売名行為が全くなく、所属する団体の利益や環境改善も全くない募金だけが“正しい”募金なのだとしたら、募金の主催者は匿名顔出しNGで行わなければならなくなります。顔も名前もどういうことを行っているのかもわからない団体にお金を出すことを躊躇する人は少なくないように思いますので、良い活動のあり方とは思えません。

 おっぱい募金の中止を求める自由はありますし、AV女優をはじめとしたセックスワーカーたちがより安全に仕事が出来るようにするきっかけを作りたいというのであれば、それは有意義なことです。でも、今回の「おっぱい募金反対署名」のようなやり方は、はたして有用な方法でしょうか?

 主催者がAV女優の安全やAIDSに関する知識や予防法をより効果的に周知するために内容を再考することは悪いことではありません。

 しかし、それを訴える手段として、「もし自分がエイズ患者だったら、こんなイベントで得たお金で助けて欲しくない」「醜悪」というような言葉が書かれた「おっぱい募金反対署名の言葉(コメント含む)」のように、性産業やAV女優への差別意識があらわになっているものは適切ではないと思いますし、そこにある職業差別は無視して良いものでは到底ありません。

 いくらその差別的な言葉が「おっぱい募金」を企画した会社に対してのものであったとしても、企画に関わったAV女優の方への配慮に欠けることは明らかです。参加したAV女優の方のTwitterを拝見する限り、そうした職業差別や嫌悪の感情は、彼女たちに伝わっています。

◎身体は個人のものである

 おっぱいは、おっぱいのくっついた身体の当事者それぞれのもの。「お父ちゃんのもの/赤ちゃんのもの」なんて歌った歌もありましたが、どちらのものでもなく、おっぱいがくっついた身体で生きている人それぞれのものです(母親や父親に課される義務は、子供を虐待せずに育てることであり、“完全母乳”にこだわる必要はありませんから)。

 女性の人権を真に考えるのであれば、「女性の身体が搾取されている!ハイ!性差別!」というような脊髄反射だけではなく、「おっぱい募金のおっぱい提供者たちがどのような条件や心境でその仕事をしているか」を考えてみても良いのではないかと思います。

 「おっぱいで募金を募る行為自体の暴力性」や、参加AV女優のおっぱいだけでなく世の一般女性たちのおっぱいまで“消費して良いもの”と誤解される懸念、ひいては「女の体は消費物」という概念が社会に存在することについては今回は論じません。現行の日本社会が男女の権利について非対称であることは根深い問題で、たとえば「男性が美女の胸を揉む募金」は成立するのに、「女性がイケメンの股間を揉む募金」は成立しません。おそらく「股間を触らせてくれるイケメン」が待ちの姿勢で立っていても、そのイケメンの女性ファンの多くは、彼の股間を触りたいわけではないかもしれません。そうしたことに関しては、またいつか。

 さて、「おっぱい募金」は結構前(今年で13回目のイベント)からあったのに、ここにきて反対署名活動が起こるというのは、最近の社会の性嫌悪傾向や、2020年オリンピックに向けての都市のジェントリフィケーションなど、ここ最近の社会の過剰クリーン化路線と関連しているように思います。

 こうした問題で「外国人に見られても恥ずかしくない○○」と言われる場合、そこで想定される外国人は決まって西洋白人であることにも違和感があります。いくら日本のジェンダーギャップ指数が世界104位であり、ジェンダーギャップ指数の少ない国に西欧が多いとはいえ、文化やコンテンツにはその国独自の価値観や歴史があるのだから、西欧の価値観をそのまま輸入するよりは、適宜ローカライズした方が有用であると個人的には考えています。特に都市のジェントリフィケーションに関しては、「日本に観光にくる外国人」は、西欧の白人よりもアジア人が圧倒的に多いにも関わらす、未だに「西欧の白人」を基準にし続けるのはなぜなのでしょう。

 私は今回の『おっぱい募金』反対意見に対して、「やらない善よりやる偽善、やる偽善を批判する善よりやる偽善」の方が社会貢献になると思いますし、「おっぱいは、おっぱいのくっついた身体の当事者それぞれのもの」であると思います。

 尚、“募金でお金を集めている以上、この募金を受けてどのような活動が実現したか、募金先の団体はその活動結果も公表するべきです。”という視点だけは、「おっぱい募金反対署名」の中で妥当なものだと思いました。

柴田英里
現代美術作家、文筆家。彫刻史において蔑ろにされてきた装飾性と、彫刻身体の攪乱と拡張をメインテーマに活動しています。Book Newsサイトにて『ケンタッキー・フランケンシュタイン博士の戦闘美少女研究室』を不定期で連載中。好きな肉は牛と馬、好きなエナジードリンクはオロナミンCとレッドブルです。現在、様々なマイノリティーの為のアートイベント「マイノリティー・アートポリティクス・アカデミー(MAPA)」の映像・記録誌をつくるためにCAMPFIREにてクラウドファンディングを実施中。

プロポーズされたのですが、たいして嬉しくありません

●さんぴん茶(28)

初めまして。いつも楽しく拝見しています。

この間、9年間付き合ったり別れたりを繰り返してきた彼にプロポーズされました。彼は6歳年上で、私にとって初めての彼氏です。

しかし、彼には今まで3回振られたことがあるので、正直びっくりしています。過去に振られた理由は「もっと他の男を見たほうがイイ」「(私のことが)尊敬できない」と言われ一方的に別れたのが2回と、私の浮気がバレた時です。

今はもう浮気はしていません。でも、私は彼のことが好きというか当たり前の存在で、プロポーズされた時も嬉しさではなく、「まあそろそろだよな」と冷静な気持ちが上回りました。

『結婚と恋愛は別』とは言いますが、結婚ってこんなものですか? 今の私には、もうちょっと恋愛したいなって気持ちがあります。でも何となくですが、プロポーズを断って別れたら、今度こそ彼は違う女性を真剣に探すだろうなと思うんです……。彼と結婚したほうが良いのでしょうか?

―――

さんぴん茶さん
ごきげんよう。アタシがKENJIよ。

あらあら、殿方からプロポーズをされたですって? 
いいじゃないのよ!

でも、9年間の間に付き合ったり別れたりを繰り返しているなんて不安定ね。
「もっと他の殿方を見たほうがイイ」「アナタのことが尊敬できない」「アナタの浮気」……

決まりました!! 
汚ブスのトリプルトウループ!!!!

って、決めさせないわよ!!!!!!!!!!!!! 
KENJI足払い〜ぃ!!!!!!!!!!!!!!!
からの〜ぉ♪
KENJI美ンタ!!!! ビターーーーーーーーーーーーーーーーン
「今まで、どれだけ浮ついていたのよ!!」

プロポーズされて「まあそろそろだよなぁ」……っじゃないわよ!!
アナタには早めに落ち着いて欲しいわ。

「まだ恋愛したい」とおっしゃいますけど……
一度恋愛無限ループにハマってしまうと、なかなか抜け出せなくなる女性も多いのよ。
「パーティーピーポー最高〜ぉ♪」ってズルズルと時はすぎ、気が付いたらアラフォーになってて「あの時、結婚しておけば良かった」と後悔……なんて方を大勢見てきたわ。

KENJI美タミン注入〜♪
「ご結婚は計画的に!」

まず、アナタはまだ汚ブスではないわ!! 
ただ……立派な汚ブス予備軍ね!
すべて無計画すぎるのよ!!!!

すべてはアナタの“ゆるゆる”な性格が災いしているの。
流され上手な海月女なのよ!
自分の意思をしっかり持って生きていかないと、とんでもないところに打ち上げられて干からびてしまうわ。

自分の人生なんだから、ちゃんと見つめ直しなさい。
長く付き合えば結婚も恋愛も目くそ鼻くそよ。
さっさとこだわりを脱ぎ捨てなさい。

KENJI拝

◎KENJI新刊「汚ブスの呪縛」発売したわよ~!!!

 連載開始から約2年……ついに「女子会の帝王・KENJIの美タミン注入☆」が書籍化しました! その名も「汚ブスの呪縛」。これまでKENJIが美タミン注入してきた中から【愛って何だと思う?】をテーマに、選りすぐりの“汚ブス事案”を詰め込んだ最強恋愛指南書です。様々な立場で「呪縛」に取りつかれている汚ブスたちが「好かれる人=美ーナス」に生まれ変わる方法を“笑い”と“愛毒舌”でレクチャーしています!  12月18日(金)、19日(土)には刊行記念イベントを開催! お楽しみに~!

■KENJI/年間400回以上の女子会をプロデュースし、内面汚(お)ブスの本音を炙り出す。おネエキャラでテレビ、雑誌、イベントMCなど多数活躍!高校、大学ではマナー講師も。FBS『クロ女子白書』(深夜0:54)レギュラー出演中/著書『女子会のお作法』(産学社)