【エロメン☆タイム】ケンカ別れした一徹と久々の再会で“せつな気持ちいい”セックスの気配!?

 どうしても離れ離れにならざるを得ない事情があって、好きな人に対して素直になれない。そんなせつない想いを抱えたまま相手と再会した時に行うセックスって、嬉しいやら愛おしいやらでいつもよりすごく感じてしまいませんか? そんなせつな気持ちいい作品が「DMM.com」にあります!

 『一徹×アキノリ Re:逢いたい』は、一徹演じるサラリーマンの恭平と同棲中の彼女・沙希の恋物語。ある日、仕事から帰宅した恭平に対して、沙希が「来月の連休で温泉に行こう」と誘います。すでにチケットも手配済みで、沙希は行く気満々。しかし、恭平は仕事が忙しいようで、ちょっと浮かない顔です。

 その夜、沙希にキスされたり、服を脱がされても、なんだか気乗りしない様子の恭平。これには沙希も違和感を覚えたのか「いつもはチューしてくれるのに、疲れてる?」と問いかけます。しかし、恭平も徐々にスイッチが入ったのか、激しいキスをしつつ沙希をソファに押し倒し、甘いムードに。イチャイチャしながら「なんか久しぶりだね」と言う沙希に、恭平は「ごめんね、仕事忙しくて」と謝ります。このところの2人は恭平が多忙だったことで、なかなかセックスできていなかったのかもしれません。

 仕事で疲れているであろう恭平の負担を少しでも減らそうと思ったのか、沙希は率先して愛撫を行います。先に首筋や乳首を舐められて感じる恭平。その後パンツを脱がされ、手コキやフェラも。先っぽをペロペロと舐めたり、手コキ+フェラで恭平をもっともっと感じさせようとする沙希ですが、恭平はそれらをさりげなく制止し、「さっきの温泉のことなんだけど、考えさせてくれる?」と言い出したのです。結局、この日はセックスせずに眠ることに。

◎セックスを止めたワケ

 翌日、会社で上司に呼び出された恭平。ある重大なプロジェクトを任されているようです。一方の沙希は、自宅にかかってきた一本の電話で、なんと恭平が引っ越しする予定であることを知らされます! 恭平はそのプロジェクトのために、福岡に転勤することが決まっていたのです。

 帰宅した恭平に、沙希は「引っ越しするなんて聞いてないよ」「なんで言ってくれなかったの?」と詰め寄ります。しかし、恭平は「なんでそんなこと言わなきゃいけないの?」と冷たい返し。さらには、「私たち付き合ってるんだよ、なんで相談してくれなかったの?」という沙希に「俺の仕事のことだから沙希には関係ないし、結婚するわけでもないし別にいいじゃん」と突き放します。びえ~ん!! 恭平にビンタし、「もういい!」と出ていく沙希。そりゃそうだ!!

 数カ月後、福岡で順調に仕事をこなしていた恭平は、東京にある本社での会議に出席することに。東京といえば、ケンカ別れした沙希がいる場所です。恭平は沙希の自宅を訪れ、2人は数カ月ぶりに再会します。

 「久しぶりだね」「仕事はうまくいってるの?」ぎこちなく会話する2人。気まずい雰囲気のまま、飛行機の時間が迫り見送ろうとした沙希ですが、突然恭平が壁ドン&顎クイを……!

 後編では、ついに2人が久々に心と体を交わらせます。離れ離れの期間を経て、素直になれた2人の変化に注目です!!

えろ屋・紗倉まなが言うのもなんですが「エッチの最中に男は意外と冷静」と知って震えています

 男性にとっての最高のセックスってなんだろう――そんなことをふと考える時があります。さすがにマグロ状態で天井のシミを数えているような女を下にして、今この瞬間を最高のセックスだとは思わないだろうし、かといって、いくら女性が興奮して腰を激しく振り続けていても、男性の感情も一緒のところまで盛り上がっているのかはわからないし。

 女性が上になって積極的に動いたり、一生懸命舐めたり、セックスの技を巧みに繰り出す、いわゆる「床上手」だったら「最高のセックスだった」なんていう感想を抱いてくれるんでしょうか。はたまた女性側から口説かれたり、相手がとんでもなく綺麗な人だったとか、どちらかにとって初体験だったなどの思い入れ深いものだったとか、そういう内容ではなく形式に付加価値を感じたほうが最高のセックスになるのでしょうか。「男性の皆様、どうなんですかー!」と聞きたくなります。

 自分は女ですが、私だったら、ほろ酔いのまま崩れるように相手の部屋にお邪魔して、開放的な気分で楽しく狂ったようにセックスしちゃう、なんてハチャメチャな状況のほうが、意外にも記憶に残っているような気がするんです。本当に好きだった人が相手じゃなくて、何が惹かれる要素になっているのかよくわからないけど、すっごく気持ちよかったな、と印象に残っているセックスがあるように。「何をもって最高だと思うのか」は人によって違うからこそ、探りたくなってしまうんです。

◎“乱交”って狂っていませんか?

 それにしても、男性の「AV的なHへの憧れ」ってやっぱり強いですよね。学生の頃、やんちゃな先輩が「この間、カラオケに女の子たちを連れ込んで乱交しちゃってさ~、すごい楽しかったわ!」なんて田舎の匂いをぷんぷんに纏わせながら自慢げに話していたけれど、これって結構狂っているじゃないですか。え、えろ屋をやっている私が言うのもなんですけどね……(白目)。

 “複数プレイ”や“乱交”ってちょっと現実離れしていると思うんです。身近にいる友達を巻き込むプレイってAVでの出来事だけでとどめておくべき、と感じることもあって。やってみたらきっと楽しいんだろうけど、この仕事をしている私にとっても“乱交”ってすごく滑稽な光景で、こういう“変わったセックス”がどーんと打ち出されているパッケージに心を動かされている段階では、最高のセックスから離れたところにあるプレイのような気がします。

 「AV的なエッチ」って、実はパフォーマンスに酔っているだけで、心は動いていないんじゃないかなって。女性が「AVっぽいことされるの嫌だな」と嫌悪感を抱く瞬間があるのも、そういう疑問に縛られているせいなのかもしれません。

◎もはや、いやらしい

 ネット記事をさかのぼっていたら「エッチの最中に男子が考えている5つのこと」という記事を見つけました。私は男の子の気持ちを全部把握できるわけじゃないけど、確かに「逆の立場だったら……」って考えてみたらすごく頷けるものが多くて面白かったので、ちょっと紹介します。

 例えば「次の体位はどうするか」「彼女の声が隣の部屋に響いていないのだろうか」とか。これはよくありそう。「オナニーのほうが気持ちいいかも」っていう感想もありました。過去のセックスでの相手の表情や仕草を思い返したら、「あの時、考えてただろうなぁー」って納得できる瞬間があって、うう、なんだか悲しい……(白目)。イッたり感じている演技をしている女性のほうがセックスに冷めているような気がしていたけど、もしかしたら男の子も、別の側面ではすごく冷めているのかもって思ったら、ちょっとどきっとしますよね。

 以前、男優さんに「相手の女優さんを好きでもなく、タイプでもなく、たいして気持ちよくもないけど射精しなくちゃいけない時って、どうしているんですか?」なんてイタい質問を投げかけたことがありまして。すると「それはもう、最高だったセックスを思い返して出すよね」と答えてくださったのが印象的でした。

 身体の相性ってもはや決定的なもので、好きっていう気持ちとはまた異なるものじゃないですか。そのどちらでもないのに、過去を投影して射精ができるってひどくいやらしい話だなと思ったわけです。プロの男優さんならではのマインドコントロール法なのでしょうが、「男性って怖いんだなぁ」なんて不信感まで植え付けられてしまったお話でもありました……(震)。

 自分とのセックスを「最高だった」と思ってくれる人がこの先現れるのかはわかりませんが、誰かの脳内で思い返してもらえるようなセックスを死ぬまでに残したいな、と願うばかりです(南無)。

風俗界の格差が著しい現在、吉原の超人気ソープ嬢はなぜそんなに稼げるのか?

 待ち合わせは、東京・青山のカフェ。時間ちょうどにメールが届いた。「いま駐車場に停めたところなので、もうしばらくお待ちください」ーーソープランドのメッカ・吉原のなかでも最高級レベルの店に所属する風俗嬢・愛梨さんにとって、その日は休日。愛車に乗って移動し、都内の一等地にあるジムでパーソナルトレーナーの指導のもと身体をメンテナンスし、取材が終われば再び趣味の習いごとに出かけるという。優雅な暮らしぶりの一端がかいま見えた。

 数分後に現れた愛梨さんは、全身から淡い光を放っているようだった。長い髪もツヤツヤなら、肌もツヤツヤ。季節を先取りしたノースリーブのワンピースの胸元からは豊かな胸の谷間がのぞいているが、際立った健康美ゆえ、同性である筆者の目にもまぶしく映る。これぞ高級ソープのトップ嬢と誰もが納得するであろう愛梨さんに、挨拶もそこそこに「いまは月いくら稼いでるんですか?」と質問をぶつけた。不躾にもほどがあるが、彼女は笑顔を絶やさず答えてくれた。

愛梨さん(以下、愛梨)「月によって差はありますが、ベンツのそんなに上のクラスでないモデルなら即金で買えちゃうくらいですね。一般的な20~30代サラリーマンの年収を軽く超える額を1カ月で稼いだ時期もありますよ。当時は海外旅行に行くのが趣味で、年に3回ほど日本を脱出していたので、そのためのお金が必要だったんです。でも、月に25日もお店に出ると心身に無理がきて、次第に仕事に行くのがイヤになってきて、ひどいときは当日欠勤しちゃうんです。だから、いまは週4~5日のペースで出勤しています」

 女性の貧困、若者の貧困、子どもの貧困が問題視されてひさしいが、持たざる者の窮状は一向に解消されることなく、持てる者との差が広がるばかり。その格差は、風俗業界でも歴然としている。身体を売っても稼げない〈最貧困女子〉たちがいる一方で、愛梨さんのように毎月うなるほど稼いでいる女性もいる。両者を分けるものは一体何なのか? 彼女はルックスがいいから、高級店に勤められるスペックに恵まれているから、という単純な話ではなさそうだ。それを知るため、まずは彼女の風俗嬢としてのキャリアをふり返ってもらった。

愛梨「まだ10代のときに地元でフラフラしていたら、ピンサロのお兄さんに声をかけられて体験入店しました。抵抗はまったくなかったですね。幼いころから性にものすごい興味があったし、もともと人と話すのが好きで初対面の人ともすぐに打ち解けられる性格なので、気づけば自然に接客していました(笑)。1日6~7万は稼いでましたよ。高校卒業後に上京して以降、ヘルスやデリヘルも経験しましたが、ソープランドがいちばん長くて、勤めるのはこれで4店舗目になります」

◎趣味を極めると、仕事もうまくいく

 お店を変わるごとにギャランティをアップさせ、現在のお店でもトップクラスの売上。風俗嬢としてこれ以上ないほどのキャリアを築いている彼女だが、身体を壊して思うように働けなかった時期もあるという。

愛梨「お客さまで心を病んだ方がいて、私に依存してきたんです。そんなにお金があるわけでもないのに、3日に1度は来店されていました。私も影響されてメンタルのバランスを崩し、体調も悪くなって、しまいには入院することに……。そこからは、身体作りに気を配るようになりましたね。この仕事は体力第一。稼ぎたくても、身体がついてこないとどうしようもない。メンタルまで影響されてしまいます。だから食事に気を配り、睡眠をしっかりとって、ジムでパーソナルトレーナーを付けて身体作りをはじめました。私、子どものころは肥満児だったんですよ。マラソン大会もサボるほど運動がニガテな子ども時代がウソじゃないかと思うほど、いまはトレーニングにハマっています」

 現在は、お尻を鍛えるジムと、腕や肩、背中を鍛えるジムに通い、それぞれパーソナルトレーナーを付けている。さらに、「エアリアルティシュー」という、天井から吊るした布を使って行う空中パフォーマンスのレッスンに通っているというから、なんともアクティブだ。全身を使ってパフォーマンスをすることで、プロポーションに磨きがかかった。

 また、趣味と実益を兼ねて撮りつづけているセルフ写真は、某有名美術誌で特集が組まれる(今夏予定)ほどの腕前。好きなことに夢中になって取り組んでいると自然と仕事もうまくいく、愛梨さんはいつしかそんな好循環のなかにいた。

愛梨「身体作りとか写真とか、自分の好きなことをブログに書くと、同じ趣味のお客さまが来てくれるんですよ。海外旅行に行った日記を見て、その国の方が日本にいらしたとき立ち寄ってくださったこともあります。共通点がある方は、リピーターになってくれやすいし、サービス中も話がはずみます。110分という枠のなかで、プレイをしているのはせいぜい30~40分。あとは服を脱ぎながらしゃべって、休憩しながらしゃべってという感じなので、そのおしゃべりが楽しくないと、お客さまのトータルの満足度は下がります。ブログって便利ですよね。興味があること、好きなことを発信していない子は、当たり障りない会話しかできなくて、お客さまの記憶に残りにくいんです」

 それにしても、よく笑う人だ。会話の隙間すべてが明るい笑いで埋められるから、いつまでも話していたくなる。リピーターが多いのもうなずける。そんな彼女を慕い、または目標とし、「どうしたら売れっ子になれるのか?」と助言を求める同業者女性もいる。

愛梨「20歳前後でふらっとこの業界に入ってきて、しばらくはスキルがなくても稼げたけど、25歳ぐらいになるとお客さまはさらに若い子に流れて途端に稼げなくなる。なんとかしたいけど、いままで何もしてこなかっただけに、何をしていいのかわからない……と焦る女の子は多いですね。そんな子には、仕事以外の楽しみを見つけ、週に一度はそれに思いっきり打ち込むようアドバイスします。そしてそれを、どんどん発信していく」

 アドバイスに従い、ポールダンスをはじめたソープ嬢がいる。当初はボディラインがぽっちゃり気味で愛梨さんも「高級店向きではないかな」と思ったそうだが、新たな趣味を見つけた彼女は目に見えて変わった。売れるためではなく、自分がかっこよく踊るために筋トレを始め、食事に気をつけるようになった。ブログにもその様子をつづるようになると、それが接客中の会話の糸口になる。

◎根性出して働いています。

愛梨「自分がいま与えられている仕事を、『私は向いていない』で終わらせるのはもったいない。『私はかわいくないから』『スタイルがよくないから』『お店のプロフィール欄に顔を出せないから』という子もいるけど、いまの時代はそんなの関係ないですよ。自己プロデュースして新規のお客さんをつかんで、LINEなりメルアドなりを交換し、それぞれのお客さまに合った営業をして、リピーターになってもらう。私は、そういう作業を淡々とくり返しているだけです。自分でもそれを楽しんでやっているからぜんぜん苦になりません。誰にとっても自分に100%マッチした仕事ってありませんよね。合わなくても、そこに楽しさややり甲斐を見つけれ自分で工夫するようになります。私は最初からラクして稼ごうなんて思っていないんで、根性出して毎日がんばってますよ」

 それでも、「ルックスがよくて、もともと人好きのする性格って、アドバンテージありすぎ」という人がいるかもしれない。だから高級店に勤められるのだ、と。

愛梨「アドバンテージがあったとしても、それだけではいずれ壁にぶち当たります。大事なのは、経験を積むこと。このお客さまはプレイ重視なのか、それともお年を召しているから会話を楽しんで癒やされたいのか……そういうことを肌で感じるようになるには、場数を踏むしかありません。ただルックスがいい嬢より、口に出さずとも願望をくみ取ってくれる嬢の方が好きというお客さまは大勢います」

 着実かつ堅実に風俗嬢としてのキャリアを積み重ねてきた愛梨さん。「何歳になったら引退しよう」という展望があったわけではない。しかし、趣味に打ち込みはじめてから、別のビジョンが見えてきた。いまの仕事を辞めた後、好きなことを仕事にしていければ……。後篇は、吉原のトップ・ソープ嬢は自身の将来をどう考えているのかをうかがう。
(三浦ゆえ)

風俗界の格差が著しい現在、吉原の超人気ソープ嬢はなぜそんなに稼げるのか?

 待ち合わせは、東京・青山のカフェ。時間ちょうどにメールが届いた。「いま駐車場に停めたところなので、もうしばらくお待ちください」ーーソープランドのメッカ・吉原のなかでも最高級レベルの店に所属する風俗嬢・愛梨さんにとって、その日は休日。愛車に乗って移動し、都内の一等地にあるジムでパーソナルトレーナーの指導のもと身体をメンテナンスし、取材が終われば再び趣味の習いごとに出かけるという。優雅な暮らしぶりの一端がかいま見えた。

 数分後に現れた愛梨さんは、全身から淡い光を放っているようだった。長い髪もツヤツヤなら、肌もツヤツヤ。季節を先取りしたノースリーブのワンピースの胸元からは豊かな胸の谷間がのぞいているが、際立った健康美ゆえ、同性である筆者の目にもまぶしく映る。これぞ高級ソープのトップ嬢と誰もが納得するであろう愛梨さんに、挨拶もそこそこに「いまは月いくら稼いでるんですか?」と質問をぶつけた。不躾にもほどがあるが、彼女は笑顔を絶やさず答えてくれた。

愛梨さん(以下、愛梨)「月によって差はありますが、ベンツのそんなに上のクラスでないモデルなら即金で買えちゃうくらいですね。一般的な20~30代サラリーマンの年収を軽く超える額を1カ月で稼いだ時期もありますよ。当時は海外旅行に行くのが趣味で、年に3回ほど日本を脱出していたので、そのためのお金が必要だったんです。でも、月に25日もお店に出ると心身に無理がきて、次第に仕事に行くのがイヤになってきて、ひどいときは当日欠勤しちゃうんです。だから、いまは週4~5日のペースで出勤しています」

 女性の貧困、若者の貧困、子どもの貧困が問題視されてひさしいが、持たざる者の窮状は一向に解消されることなく、持てる者との差が広がるばかり。その格差は、風俗業界でも歴然としている。身体を売っても稼げない〈最貧困女子〉たちがいる一方で、愛梨さんのように毎月うなるほど稼いでいる女性もいる。両者を分けるものは一体何なのか? 彼女はルックスがいいから、高級店に勤められるスペックに恵まれているから、という単純な話ではなさそうだ。それを知るため、まずは彼女の風俗嬢としてのキャリアをふり返ってもらった。

愛梨「まだ10代のときに地元でフラフラしていたら、ピンサロのお兄さんに声をかけられて体験入店しました。抵抗はまったくなかったですね。幼いころから性にものすごい興味があったし、もともと人と話すのが好きで初対面の人ともすぐに打ち解けられる性格なので、気づけば自然に接客していました(笑)。1日6~7万は稼いでましたよ。高校卒業後に上京して以降、ヘルスやデリヘルも経験しましたが、ソープランドがいちばん長くて、勤めるのはこれで4店舗目になります」

◎趣味を極めると、仕事もうまくいく

 お店を変わるごとにギャランティをアップさせ、現在のお店でもトップクラスの売上。風俗嬢としてこれ以上ないほどのキャリアを築いている彼女だが、身体を壊して思うように働けなかった時期もあるという。

愛梨「お客さまで心を病んだ方がいて、私に依存してきたんです。そんなにお金があるわけでもないのに、3日に1度は来店されていました。私も影響されてメンタルのバランスを崩し、体調も悪くなって、しまいには入院することに……。そこからは、身体作りに気を配るようになりましたね。この仕事は体力第一。稼ぎたくても、身体がついてこないとどうしようもない。メンタルまで影響されてしまいます。だから食事に気を配り、睡眠をしっかりとって、ジムでパーソナルトレーナーを付けて身体作りをはじめました。私、子どものころは肥満児だったんですよ。マラソン大会もサボるほど運動がニガテな子ども時代がウソじゃないかと思うほど、いまはトレーニングにハマっています」

 現在は、お尻を鍛えるジムと、腕や肩、背中を鍛えるジムに通い、それぞれパーソナルトレーナーを付けている。さらに、「エアリアルティシュー」という、天井から吊るした布を使って行う空中パフォーマンスのレッスンに通っているというから、なんともアクティブだ。全身を使ってパフォーマンスをすることで、プロポーションに磨きがかかった。

 また、趣味と実益を兼ねて撮りつづけているセルフ写真は、某有名美術誌で特集が組まれる(今夏予定)ほどの腕前。好きなことに夢中になって取り組んでいると自然と仕事もうまくいく、愛梨さんはいつしかそんな好循環のなかにいた。

愛梨「身体作りとか写真とか、自分の好きなことをブログに書くと、同じ趣味のお客さまが来てくれるんですよ。海外旅行に行った日記を見て、その国の方が日本にいらしたとき立ち寄ってくださったこともあります。共通点がある方は、リピーターになってくれやすいし、サービス中も話がはずみます。110分という枠のなかで、プレイをしているのはせいぜい30~40分。あとは服を脱ぎながらしゃべって、休憩しながらしゃべってという感じなので、そのおしゃべりが楽しくないと、お客さまのトータルの満足度は下がります。ブログって便利ですよね。興味があること、好きなことを発信していない子は、当たり障りない会話しかできなくて、お客さまの記憶に残りにくいんです」

 それにしても、よく笑う人だ。会話の隙間すべてが明るい笑いで埋められるから、いつまでも話していたくなる。リピーターが多いのもうなずける。そんな彼女を慕い、または目標とし、「どうしたら売れっ子になれるのか?」と助言を求める同業者女性もいる。

愛梨「20歳前後でふらっとこの業界に入ってきて、しばらくはスキルがなくても稼げたけど、25歳ぐらいになるとお客さまはさらに若い子に流れて途端に稼げなくなる。なんとかしたいけど、いままで何もしてこなかっただけに、何をしていいのかわからない……と焦る女の子は多いですね。そんな子には、仕事以外の楽しみを見つけ、週に一度はそれに思いっきり打ち込むようアドバイスします。そしてそれを、どんどん発信していく」

 アドバイスに従い、ポールダンスをはじめたソープ嬢がいる。当初はボディラインがぽっちゃり気味で愛梨さんも「高級店向きではないかな」と思ったそうだが、新たな趣味を見つけた彼女は目に見えて変わった。売れるためではなく、自分がかっこよく踊るために筋トレを始め、食事に気をつけるようになった。ブログにもその様子をつづるようになると、それが接客中の会話の糸口になる。

◎根性出して働いています。

愛梨「自分がいま与えられている仕事を、『私は向いていない』で終わらせるのはもったいない。『私はかわいくないから』『スタイルがよくないから』『お店のプロフィール欄に顔を出せないから』という子もいるけど、いまの時代はそんなの関係ないですよ。自己プロデュースして新規のお客さんをつかんで、LINEなりメルアドなりを交換し、それぞれのお客さまに合った営業をして、リピーターになってもらう。私は、そういう作業を淡々とくり返しているだけです。自分でもそれを楽しんでやっているからぜんぜん苦になりません。誰にとっても自分に100%マッチした仕事ってありませんよね。合わなくても、そこに楽しさややり甲斐を見つけれ自分で工夫するようになります。私は最初からラクして稼ごうなんて思っていないんで、根性出して毎日がんばってますよ」

 それでも、「ルックスがよくて、もともと人好きのする性格って、アドバンテージありすぎ」という人がいるかもしれない。だから高級店に勤められるのだ、と。

愛梨「アドバンテージがあったとしても、それだけではいずれ壁にぶち当たります。大事なのは、経験を積むこと。このお客さまはプレイ重視なのか、それともお年を召しているから会話を楽しんで癒やされたいのか……そういうことを肌で感じるようになるには、場数を踏むしかありません。ただルックスがいい嬢より、口に出さずとも願望をくみ取ってくれる嬢の方が好きというお客さまは大勢います」

 着実かつ堅実に風俗嬢としてのキャリアを積み重ねてきた愛梨さん。「何歳になったら引退しよう」という展望があったわけではない。しかし、趣味に打ち込みはじめてから、別のビジョンが見えてきた。いまの仕事を辞めた後、好きなことを仕事にしていければ……。後篇は、吉原のトップ・ソープ嬢は自身の将来をどう考えているのかをうかがう。
(三浦ゆえ)

恋愛では男性にリードしてほしい? 男に頼りがいを求めることが「当たり前」でいいのか/男性学・田中俊之さん

 武蔵大学で男性学・キャリア教育論を専門に教鞭をとる田中俊之先生の新刊『男が働かない、いいじゃないか!』(講談社)は、主に20代の若者男性に向けて、「働きすぎる必要はない、君の人生なんだ」とエールを送る内容です。

 前編では日本人の多くが「働きすぎ」であること、男性は特に「働く」ことから逃れられない構造になっていること、女性もそれを期待していることなどがあげられ、人生の大半を仕事に奪われないよう考え方をシフトする重要性について話してきました。

 後編では仕事の面のみならず、男性が性役割として期待されている「女性をリードすること」にも焦点を当てます。ナンパと逆ナンパ、草食男子と肉食女子というワードがあるように、恋愛の局面になると、<男性=誘うもの、女性=ジャッジするもの>という性役割が固定化しています。テレビのお見合い番組でも、告白タイムは男性から女性へオンリー。プロポーズも同様で、女性が男性にすると「逆プロポーズ」として珍しがられます。なぜ男性が女性をリードしなければならないのでしょうか?

――私自身の身の回りでも、「自分から告白したくない、相手に言わせたい」という女性の声をすごく多く聞くので、いつも変だなと思ってきました。“男にリードされたい”ってベッドのプレイとしてなら別にいいと思いますが、恋愛の基本的な常識がそうなっているというのはおかしいと考えています。肉食女子、草食男子という言葉の使われ方をみても、ジェンダーロールと逆の傾向を示していることを揶揄されているのは明らかですよね。

田中「男性が女性に告白するのが正当な様式とされていると、男性側も困りますよね」

――田中先生はご結婚されていますが、様式はどうだったのですか。

田中「ええ、……妻もどちらかといえば『男性側から告白するように仕向ける』タイプで待ちの姿勢を示していたので、僕からお付き合いしましょうと伝えましたね。相手が待ちなら、もう自分から行かないとどこにも進まないですからね。でも男性だって、告白するのは勇気がいるものですし、『男らしく自分から告白するべき』なんて強制されても困ります。男らしさと女らしさって、セットにされているじゃないですか。女性が“女性らしく”男性を立てると物事がうまく進むことが多い、みんなそう思っていて、男性から女性へ告白させるってそれとセットです」

――男から告白されないと女として恥ずかしいと思っちゃう人もいるようです。

田中「そうなんですね。この問題は僕もどうすればいいのか継続的に考えていて……。専門書ですが『「男らしさ」の人類学』(デイヴィッド ギルモア/1994/春秋社)という本があります。どこの社会に行っても男には通過儀礼があるということが書かれているのですが、たとえば南アフリカのサン人(かつてブッシュマンと呼ばれました)は温厚な民族とされていますがそこでも“ムチで打たれても我慢して声を上げない”といった、男になるための儀式があります。同書には文化人類学的に観察していくと、東洋西洋を問わず、男は「勇敢で力強く経済的に優れ禁欲的で働き者であることが期待されて、他人に奉仕して社会を防衛し維持することが期待されている」とあるんですね。他方、女性はもっとバリエーションが豊富なのだそうです」

――理不尽な経験をさせて、「大人の男にする」と。

田中「はい、男というのは『なる』ものだと。放っておいたら男になれないから、厳しい訓練をして男に『なる』と考えられている文化が多いというんですね」

――それを言うなら女も「なる」じゃないですか? 女装ですよね。生まれた瞬間はどちらでもないんだと思います。

田中「もちろんそうだと思います。まさにジェンダーですよね。ここから降りる方法が見つかれば世界的に素晴らしい、意義のあることだと僕は思っています」

◎<やりたい>は本質的か

――ひとつ確認したいのですが、男性が出来るだけ魅力的な多くの女性とセックスしたいのは当然のことだと思われています……よね?

田中「思われてますよね、はい。そう思われている、ということは僕もわかりますよ、大丈夫です」

――<男は基本的に、隙あらばやりたいと思ってる>と。そういう前提で、女は「オオカミから身を守れ」と教育されます。特に女性が性犯罪の被害に遭ったとき、自衛意識を問われますよね。そのうえで女性は、最適な男性に最適なタイミングで体を提供して、結婚して、夫婦になったならば他の女に奪われないようにできる限り努力して防衛しましょうね……と。あーめんどくさいなって感じなんですけど。乙武さん不倫での奥さんのコメントにそれなりの賛同があるのって、そういうことなのかなと思うんですね。

田中「男がセックスしたいんだってことがさも本質的な自然現象ってことにされていますよね。僕は男ですが、<隙あらばやりたい>とは思わないですね……あまり自分のこういう話を開示するのが恥ずかしいのですが。僕が<隙あらばしたい>をあり得ないと思うのは、僕にとっては性ってかなり面倒くさいんですよ。不倫報道なんてのを見てもわかるように、トラブルの種でしかないじゃないですか。それから根本的に僕はお祭りとか非日常的なイベントが嫌いなのですが、セックスってやや非日常的なところがあるじゃないですか、だからうまいことなくせれば……いや、でも難しいですよね。

それについて日本で唯一深く考察したのは哲学者の森岡正博さんです。ちくま文庫から出された『感じない男』というタイトルの本で、ご自身の性について赤裸々に分析をされています。『気が付いちゃったんですけど、射精ってそんな気持ちよくない? 終わったあとムナしいしさぁ』『自分は女子高生がわりと好きな気がする。女子高生のはいている下着は白じゃないといけないような気がする。なぜ僕はそう思うのだろう』というようなことを、どんどん掘り下げる。これはもう素晴らしい本です。僕はできない。今こうやって取材されても自分の性や恋愛についてあまり話せないんです。プライベートで友人から、恋人の話とか聞かれてもしないんですよ、若い頃から。彼女とどうなの? とか話したくない」

――どうして恋人の話はしたくないんですか。

田中「社交辞令として振られてるだけじゃないかなと思って。本当は興味もないのにそんなこと聞かれても。あとやっぱり恥ずかしいのかもしれません。あと恥ずかしいのかもしれない。だから森岡さんはすごい。で、<隙あらばしたい>とか、<男はどうしても我慢できない>なんていうのは、絶対に嘘だと思いますね。性は自分でコントロールできると思います」

――コントロールできるって私も思います。仕事でいくらでも頭を働かせて計算したりスケジュール組んで納期を守ったりしてるじゃないですか。セックスだけは男の本能だから仕方ないって言われると困る。

田中「本能どうこうとは話が少しずれるかもしれませんが、出張で地方のビジネスホテルに宿泊することがよくありまして。出張先でデリヘルを呼ぶ男性って多いですよね。ホテルにも<宿泊者以外はお断りですよ>って内容の軽い警告の看板があったりしますが、まあ黙認していますよね。明らかにデリヘル嬢さんだなという女性とエレベーターで一緒になることがよくあります。わかるじゃないですか、ちょっとした大きさのバッグを持っていて明らかに宿泊者ではない。既婚者なら浮気ですよね。で、別に独身男性なら性風俗を利用することは悪いことでも何でもないですが、出張先でちょっと羽をのばすという時に、そういうのばし方を選択する男性は多いのだなと。

僕だったら行く先々で美味しいものを食べることのほうが優先度が高い。だってデリヘル嬢を呼んじゃったら時間が拘束されるじゃないですか、自分で呼んでおいて拘束されるもないですけど。それだったら美味いものを食べたほうが、お金的にも」

――60分コースで2万円くらいですかね、デリヘルの利用。

田中「2万円あったら美味しいもの食べてお土産も買えるじゃないですか。すごい美味しいお寿司食べられますよね、2万円。でもそこで、“せっかくだから”と、美味しいものよりも性風俗の利用にそのお金や時間を費やすほうが羽をのばせるという男性もいらっしゃる。まったく意味がわかりません」

――そこは優先順位の違いというか。

◎掘り下げづらい「男とセックス」

――社会の中で男性たちが共有している幻想として「女はご褒美なんだ」「セックスはすごくいいものなんだ」「成功者にはすごく良い女がついてくるものだ」ってありませんか?

田中「ええ、ご褒美なんですよね。先ほどの文化人類学の話でも、通過儀礼を経て男になった暁には、そのご褒美にありつけるようになっています。ムチで打たれて耐えたから、じゃあお前は男として認めてやる、この女と結婚してもいいぞって流れになります」

――結婚してもいいってすなわちセックスしてもいいぞって意味ですよね、その場合。

田中「そうです。男になれば与えられる。モノ扱いですよね女性は。個々のいろんな文化をバカにしちゃいけないですけど、2016年にもなった市民社会である日本でそういう発想があってはいけないですよね。今日は清原の話ばっかりして恐縮ですけど、清原ってそういう考えをあからさまに見せていました。プロ野球選手になったら美味いもん食っていい女抱いていい車乗って、そうしたいのは当たり前だろっていう」

――当たり前だと思わずに、「ちょっと待って、自分はそうしたいかな?」って考えてみるのが必要。

田中「自分がしたいと思わされてることがあるんじゃないかなって疑う気持ちを持ちたいですよね。僕はこの本(男が働かない、いいじゃないか)を通じて若い人にそれを考えて欲しいと思っています。でもこの本で書けなかったこともあって、それはまさに先ほどから話している『男とセックス』について。いずれこの論点を掘り下げなければいけないとは思っています。僕も、もともとはこのことに興味があったのですが、『そんなこと研究しててもメシを食えないよ』と周囲に諭されて断念してしまいました」

――どういう研究をしようとしていたんですか。

田中「修士課程で性風俗に通う男性について調査していたんです。それで修士論文を書きました。でもその研究を続けて、『私は研究者です』とは言えないんですよね、大学の先生って」

――どうしてですか?

田中「どこかの大学に就職する際、自分がそれまでに書いた論文を5本くらい送って審査されるんですが、風俗に通った男性の調査をした論文って……」

――たいした情報じゃないと思われてる?

田中「たいした情報じゃないってのもあるし、性なんてアカデミックな場で語る必要がないと考えている高齢の先生方はまだたくさんいらっしゃいます。そういう面でも森岡さんは偉人です。他に類を見ないタイプの哲学者です。特に社会的な地位が一定程度ある場合、この分野に手を出す必要がない。性の話に手を出すとイロモノと見られますから。森岡さんは『もう大学教授なのになんであんな研究やってんだろうね』って知人の研究者が不思議がっていました」

――そういうものなんですね。

田中「男が縛られているものとして、仕事よりセックスのほうがさらに大きいかもしれない。生理現象だからで片付けられちゃいますしね。乙武さんの不倫騒動について、先ほど奥さんの謝罪コメントが~という話が出ましたよね。まず乙武さんは重度の障害者というマイノリティなので、論じにくい対象ですが、彼が『週刊新潮』の取材に応えた言葉は、マイノリティだということを抜きにして『妻が母になったから浮気してしまった』って理屈はクソですよ。多くの浮気男が言う、男の典型的な論理だけど、それは通らないと僕は思います。妻が母をしている間、我慢するって選択肢はないのか」

――夫婦仲を良くしましょうというテーマの女性に良妻の心得を説く本、いくつかありますけれども、基本的にそこには「旦那に我慢させちゃいけない」と書かれていますよ。女性カウンセラーが女性に向けてそれを書く。もちろん「旦那さんを立てましょう」と、散々書かれています。先ほど田中先生がおっしゃったように、男を立てることと男を頼ることは表裏一体です。旦那さんをホメて立てて育てましょう、とある。そりゃあ男女仲良くしていたいですが、上下の関係性で「良好です」って違うと思います。

田中「体感しにくいけどやっぱり日本の女性差別ってすごいですよ。今の話もそうだし、男性が育児休業とらないことも含めて、女性の我慢のうえに社会が成り立ってるんですよ本当に。女性がしたくないセックスを夫がしたいからって理由で我慢してやって、それで社会はうまく回っていきますって。乙武さんが浮気しました、妻が私にも悪いところがありますと謝罪して、それで丸くおさまると。奥さんが謝るのはおかしいって論調だけでいいはずなのに。女の人が我慢するのはよろしいことであるって認識が社会にありますよね。それじゃ女の人の人生ってなんなんだ」

――女性がそうやって我慢して、男性もたぶん仕事含めいろいろな面で我慢して、それで成り立っている社会って無理がありますよね。女の人が我慢するのはよろしいことであり、一方で男性がグイグイリードするのがよろしいことであるという共通認識、なくしたいです。既存の常識を維持するためだけに、みんな我慢しすぎじゃないでしょうか。

田中「まあそうは言っても、女性が男性に頼りがいを求める、頼りがいを求めるから私は立てるし我慢する、このセットで充足している人には届かないし、余計なお世話と言われてしまいます。これでうまく回ってるんだからいいじゃないかと」

――個別でうまく回っている事例があるにしても、全体を見たらうまく回っていないですからね。頼りがいなどの“男らしさ”が、モラハラやDVを招く側面も持っているんじゃないかという問題意識もあります。たとえば強引で引っ張ってくれる男性は、男らしさ・かっこよさ・決断力があって頼れる。しかし別の見方をすると、私の意志を尊重してくれない・思いやりのない・乱暴な人とも読めてしまう。逆に優しくていつも彼女を優先してくれる人は、男らしくないとか。仕事の稼ぎが少ないと家事育児の分担率が高くても甲斐性がないとか。

田中「強引という特性は、ある意味、相手の意思を無視するところに成り立ってるわけですから……この問題本当に難しいですよ、また別の機会にあらためて論じたい。たとえばある男性が強引に女性の腕を引っ張るシーン。それでキュンとくる女性がいるってことになっていますよね。少女マンガでそういうシチュエーションが描かれることも定番になっている」

――壁ドンとか。

田中「そうそう。僕は結構マンガ好きですけど、マンガってフィクションとして楽しめばいいけど現実に適用しはじめたら大きくおかしなことになるじゃないですか。マンガの登場人物がそういうことしているぶんにはいいけど、現実で強引に腕を引っ張られたら怖いじゃないですか。これはAVとかでもそうですけど。フィクションの登場人物でカッコイイとされる要素を、現実でそのまま適用することは出来ないと思います」

◎平凡な女性が働いていて何が悪いのか

――最後にもう一度、女性が経済力を持つことの重要性について。白河桃子さんの『専業主夫になりたい男たち』に収録されている小島慶子さんとの対談で、2つ気になる箇所がありました。「女性は自分の子供はいざ知らず、夫を養うマインドがない」なぜなら「日本ってまだまだ女性の経済的パワーが弱すぎる」からだと。

田中「ほとんどの男性が育児休業を取得せず時短勤務もしないのは、大抵、その家庭内では家計的にそのほうが都合が良いからですよね。育休とって出世コースをはずされるより、セーブしないで働いて昇給したほうが、家計全体を考えれば合理的だと。先ほども言いましたが、女性側からもそういう声はありますよね、夫は育児をやらなくていいからバリバリ働いて稼いでほしい、って」

――ありますよね。ですが繰り返すように、私生活を犠牲にして働いて成り立つような会社が「普通」とされてるのがおかしい。

田中「そうですね。もうひとつ僕がおかしいことだと思うのは、男性は特別有能じゃなくても辞めないで会社に居続けていいのに、女性の場合は優秀な女性しか働き続けられないことになっていることです。優秀な女だけは輝いてもいいよ、みたいな。男性は優秀じゃなくても働き続ける以外ないし、平凡だったりダメな奴でも『結婚して辞めればいいのに』なんて言われない。40歳を過ぎた平凡な、特別優秀じゃない女性が普通に正規で働いていると奇異の目で見られます。実は僕の友人の会社にいるそうなんです、独身で40代以上の優秀ではない一般職の女性社員さんが。ものすごい陰口を叩かれているんだそうです。早く結婚してやめればいいのに、とか。ひどい話ですよね。自分の生計を立てるために働いて何が悪いんだっていう。どうして肩身の狭い思いをしなくちゃならないのか。すさまじい女性差別ですよね。じゃあどうしろっていうんだ」

――「男が働かない、いいじゃないか」の対になるのって「女が産まない、いいじゃないか」だと思っているのですが、「女が働き続ける、いいじゃないか」もありますね。結婚して男に養ってもらえって、おかしい。

田中「まさにそれですね! 仕事って、お金を貰う以外にも様々な側面を持ちます。嫌なこともまああるけれど、面白い面もあるじゃないですか、いろいろな人に会うことができたり努力の結果が出たり。これを女性だからってだけで制限されるいわれはない。女性は除外ってないなあと思いますよね」

――まず男も女も自分で自分を養える経済力が必要だと思います。「男だから家族を養う経済力を得なきゃダメ」っていうのは性差別。女性が「私は家の中にいたい。だから男が働かないなんて困るよ」って言ってたら、男性も変われませんから、私としては女性側も考えをあらためてほしいと思っています。

(構成/下戸山うさこ)

恋愛では男性にリードしてほしい? 男に頼りがいを求めることが「当たり前」でいいのか/男性学・田中俊之さん

 武蔵大学で男性学・キャリア教育論を専門に教鞭をとる田中俊之先生の新刊『男が働かない、いいじゃないか!』(講談社)は、主に20代の若者男性に向けて、「働きすぎる必要はない、君の人生なんだ」とエールを送る内容です。

 前編では日本人の多くが「働きすぎ」であること、男性は特に「働く」ことから逃れられない構造になっていること、女性もそれを期待していることなどがあげられ、人生の大半を仕事に奪われないよう考え方をシフトする重要性について話してきました。

 後編では仕事の面のみならず、男性が性役割として期待されている「女性をリードすること」にも焦点を当てます。ナンパと逆ナンパ、草食男子と肉食女子というワードがあるように、恋愛の局面になると、<男性=誘うもの、女性=ジャッジするもの>という性役割が固定化しています。テレビのお見合い番組でも、告白タイムは男性から女性へオンリー。プロポーズも同様で、女性が男性にすると「逆プロポーズ」として珍しがられます。なぜ男性が女性をリードしなければならないのでしょうか?

――私自身の身の回りでも、「自分から告白したくない、相手に言わせたい」という女性の声をすごく多く聞くので、いつも変だなと思ってきました。“男にリードされたい”ってベッドのプレイとしてなら別にいいと思いますが、恋愛の基本的な常識がそうなっているというのはおかしいと考えています。肉食女子、草食男子という言葉の使われ方をみても、ジェンダーロールと逆の傾向を示していることを揶揄されているのは明らかですよね。

田中「男性が女性に告白するのが正当な様式とされていると、男性側も困りますよね」

――田中先生はご結婚されていますが、様式はどうだったのですか。

田中「ええ、……妻もどちらかといえば『男性側から告白するように仕向ける』タイプで待ちの姿勢を示していたので、僕からお付き合いしましょうと伝えましたね。相手が待ちなら、もう自分から行かないとどこにも進まないですからね。でも男性だって、告白するのは勇気がいるものですし、『男らしく自分から告白するべき』なんて強制されても困ります。男らしさと女らしさって、セットにされているじゃないですか。女性が“女性らしく”男性を立てると物事がうまく進むことが多い、みんなそう思っていて、男性から女性へ告白させるってそれとセットです」

――男から告白されないと女として恥ずかしいと思っちゃう人もいるようです。

田中「そうなんですね。この問題は僕もどうすればいいのか継続的に考えていて……。専門書ですが『「男らしさ」の人類学』(デイヴィッド ギルモア/1994/春秋社)という本があります。どこの社会に行っても男には通過儀礼があるということが書かれているのですが、たとえば南アフリカのサン人(かつてブッシュマンと呼ばれました)は温厚な民族とされていますがそこでも“ムチで打たれても我慢して声を上げない”といった、男になるための儀式があります。同書には文化人類学的に観察していくと、東洋西洋を問わず、男は「勇敢で力強く経済的に優れ禁欲的で働き者であることが期待されて、他人に奉仕して社会を防衛し維持することが期待されている」とあるんですね。他方、女性はもっとバリエーションが豊富なのだそうです」

――理不尽な経験をさせて、「大人の男にする」と。

田中「はい、男というのは『なる』ものだと。放っておいたら男になれないから、厳しい訓練をして男に『なる』と考えられている文化が多いというんですね」

――それを言うなら女も「なる」じゃないですか? 女装ですよね。生まれた瞬間はどちらでもないんだと思います。

田中「もちろんそうだと思います。まさにジェンダーですよね。ここから降りる方法が見つかれば世界的に素晴らしい、意義のあることだと僕は思っています」

◎<やりたい>は本質的か

――ひとつ確認したいのですが、男性が出来るだけ魅力的な多くの女性とセックスしたいのは当然のことだと思われています……よね?

田中「思われてますよね、はい。そう思われている、ということは僕もわかりますよ、大丈夫です」

――<男は基本的に、隙あらばやりたいと思ってる>と。そういう前提で、女は「オオカミから身を守れ」と教育されます。特に女性が性犯罪の被害に遭ったとき、自衛意識を問われますよね。そのうえで女性は、最適な男性に最適なタイミングで体を提供して、結婚して、夫婦になったならば他の女に奪われないようにできる限り努力して防衛しましょうね……と。あーめんどくさいなって感じなんですけど。乙武さん不倫での奥さんのコメントにそれなりの賛同があるのって、そういうことなのかなと思うんですね。

田中「男がセックスしたいんだってことがさも本質的な自然現象ってことにされていますよね。僕は男ですが、<隙あらばやりたい>とは思わないですね……あまり自分のこういう話を開示するのが恥ずかしいのですが。僕が<隙あらばしたい>をあり得ないと思うのは、僕にとっては性ってかなり面倒くさいんですよ。不倫報道なんてのを見てもわかるように、トラブルの種でしかないじゃないですか。それから根本的に僕はお祭りとか非日常的なイベントが嫌いなのですが、セックスってやや非日常的なところがあるじゃないですか、だからうまいことなくせれば……いや、でも難しいですよね。

それについて日本で唯一深く考察したのは哲学者の森岡正博さんです。ちくま文庫から出された『感じない男』というタイトルの本で、ご自身の性について赤裸々に分析をされています。『気が付いちゃったんですけど、射精ってそんな気持ちよくない? 終わったあとムナしいしさぁ』『自分は女子高生がわりと好きな気がする。女子高生のはいている下着は白じゃないといけないような気がする。なぜ僕はそう思うのだろう』というようなことを、どんどん掘り下げる。これはもう素晴らしい本です。僕はできない。今こうやって取材されても自分の性や恋愛についてあまり話せないんです。プライベートで友人から、恋人の話とか聞かれてもしないんですよ、若い頃から。彼女とどうなの? とか話したくない」

――どうして恋人の話はしたくないんですか。

田中「社交辞令として振られてるだけじゃないかなと思って。本当は興味もないのにそんなこと聞かれても。あとやっぱり恥ずかしいのかもしれません。あと恥ずかしいのかもしれない。だから森岡さんはすごい。で、<隙あらばしたい>とか、<男はどうしても我慢できない>なんていうのは、絶対に嘘だと思いますね。性は自分でコントロールできると思います」

――コントロールできるって私も思います。仕事でいくらでも頭を働かせて計算したりスケジュール組んで納期を守ったりしてるじゃないですか。セックスだけは男の本能だから仕方ないって言われると困る。

田中「本能どうこうとは話が少しずれるかもしれませんが、出張で地方のビジネスホテルに宿泊することがよくありまして。出張先でデリヘルを呼ぶ男性って多いですよね。ホテルにも<宿泊者以外はお断りですよ>って内容の軽い警告の看板があったりしますが、まあ黙認していますよね。明らかにデリヘル嬢さんだなという女性とエレベーターで一緒になることがよくあります。わかるじゃないですか、ちょっとした大きさのバッグを持っていて明らかに宿泊者ではない。既婚者なら浮気ですよね。で、別に独身男性なら性風俗を利用することは悪いことでも何でもないですが、出張先でちょっと羽をのばすという時に、そういうのばし方を選択する男性は多いのだなと。

僕だったら行く先々で美味しいものを食べることのほうが優先度が高い。だってデリヘル嬢を呼んじゃったら時間が拘束されるじゃないですか、自分で呼んでおいて拘束されるもないですけど。それだったら美味いものを食べたほうが、お金的にも」

――60分コースで2万円くらいですかね、デリヘルの利用。

田中「2万円あったら美味しいもの食べてお土産も買えるじゃないですか。すごい美味しいお寿司食べられますよね、2万円。でもそこで、“せっかくだから”と、美味しいものよりも性風俗の利用にそのお金や時間を費やすほうが羽をのばせるという男性もいらっしゃる。まったく意味がわかりません」

――そこは優先順位の違いというか。

◎掘り下げづらい「男とセックス」

――社会の中で男性たちが共有している幻想として「女はご褒美なんだ」「セックスはすごくいいものなんだ」「成功者にはすごく良い女がついてくるものだ」ってありませんか?

田中「ええ、ご褒美なんですよね。先ほどの文化人類学の話でも、通過儀礼を経て男になった暁には、そのご褒美にありつけるようになっています。ムチで打たれて耐えたから、じゃあお前は男として認めてやる、この女と結婚してもいいぞって流れになります」

――結婚してもいいってすなわちセックスしてもいいぞって意味ですよね、その場合。

田中「そうです。男になれば与えられる。モノ扱いですよね女性は。個々のいろんな文化をバカにしちゃいけないですけど、2016年にもなった市民社会である日本でそういう発想があってはいけないですよね。今日は清原の話ばっかりして恐縮ですけど、清原ってそういう考えをあからさまに見せていました。プロ野球選手になったら美味いもん食っていい女抱いていい車乗って、そうしたいのは当たり前だろっていう」

――当たり前だと思わずに、「ちょっと待って、自分はそうしたいかな?」って考えてみるのが必要。

田中「自分がしたいと思わされてることがあるんじゃないかなって疑う気持ちを持ちたいですよね。僕はこの本(男が働かない、いいじゃないか)を通じて若い人にそれを考えて欲しいと思っています。でもこの本で書けなかったこともあって、それはまさに先ほどから話している『男とセックス』について。いずれこの論点を掘り下げなければいけないとは思っています。僕も、もともとはこのことに興味があったのですが、『そんなこと研究しててもメシを食えないよ』と周囲に諭されて断念してしまいました」

――どういう研究をしようとしていたんですか。

田中「修士課程で性風俗に通う男性について調査していたんです。それで修士論文を書きました。でもその研究を続けて、『私は研究者です』とは言えないんですよね、大学の先生って」

――どうしてですか?

田中「どこかの大学に就職する際、自分がそれまでに書いた論文を5本くらい送って審査されるんですが、風俗に通った男性の調査をした論文って……」

――たいした情報じゃないと思われてる?

田中「たいした情報じゃないってのもあるし、性なんてアカデミックな場で語る必要がないと考えている高齢の先生方はまだたくさんいらっしゃいます。そういう面でも森岡さんは偉人です。他に類を見ないタイプの哲学者です。特に社会的な地位が一定程度ある場合、この分野に手を出す必要がない。性の話に手を出すとイロモノと見られますから。森岡さんは『もう大学教授なのになんであんな研究やってんだろうね』って知人の研究者が不思議がっていました」

――そういうものなんですね。

田中「男が縛られているものとして、仕事よりセックスのほうがさらに大きいかもしれない。生理現象だからで片付けられちゃいますしね。乙武さんの不倫騒動について、先ほど奥さんの謝罪コメントが~という話が出ましたよね。まず乙武さんは重度の障害者というマイノリティなので、論じにくい対象ですが、彼が『週刊新潮』の取材に応えた言葉は、マイノリティだということを抜きにして『妻が母になったから浮気してしまった』って理屈はクソですよ。多くの浮気男が言う、男の典型的な論理だけど、それは通らないと僕は思います。妻が母をしている間、我慢するって選択肢はないのか」

――夫婦仲を良くしましょうというテーマの女性に良妻の心得を説く本、いくつかありますけれども、基本的にそこには「旦那に我慢させちゃいけない」と書かれていますよ。女性カウンセラーが女性に向けてそれを書く。もちろん「旦那さんを立てましょう」と、散々書かれています。先ほど田中先生がおっしゃったように、男を立てることと男を頼ることは表裏一体です。旦那さんをホメて立てて育てましょう、とある。そりゃあ男女仲良くしていたいですが、上下の関係性で「良好です」って違うと思います。

田中「体感しにくいけどやっぱり日本の女性差別ってすごいですよ。今の話もそうだし、男性が育児休業とらないことも含めて、女性の我慢のうえに社会が成り立ってるんですよ本当に。女性がしたくないセックスを夫がしたいからって理由で我慢してやって、それで社会はうまく回っていきますって。乙武さんが浮気しました、妻が私にも悪いところがありますと謝罪して、それで丸くおさまると。奥さんが謝るのはおかしいって論調だけでいいはずなのに。女の人が我慢するのはよろしいことであるって認識が社会にありますよね。それじゃ女の人の人生ってなんなんだ」

――女性がそうやって我慢して、男性もたぶん仕事含めいろいろな面で我慢して、それで成り立っている社会って無理がありますよね。女の人が我慢するのはよろしいことであり、一方で男性がグイグイリードするのがよろしいことであるという共通認識、なくしたいです。既存の常識を維持するためだけに、みんな我慢しすぎじゃないでしょうか。

田中「まあそうは言っても、女性が男性に頼りがいを求める、頼りがいを求めるから私は立てるし我慢する、このセットで充足している人には届かないし、余計なお世話と言われてしまいます。これでうまく回ってるんだからいいじゃないかと」

――個別でうまく回っている事例があるにしても、全体を見たらうまく回っていないですからね。頼りがいなどの“男らしさ”が、モラハラやDVを招く側面も持っているんじゃないかという問題意識もあります。たとえば強引で引っ張ってくれる男性は、男らしさ・かっこよさ・決断力があって頼れる。しかし別の見方をすると、私の意志を尊重してくれない・思いやりのない・乱暴な人とも読めてしまう。逆に優しくていつも彼女を優先してくれる人は、男らしくないとか。仕事の稼ぎが少ないと家事育児の分担率が高くても甲斐性がないとか。

田中「強引という特性は、ある意味、相手の意思を無視するところに成り立ってるわけですから……この問題本当に難しいですよ、また別の機会にあらためて論じたい。たとえばある男性が強引に女性の腕を引っ張るシーン。それでキュンとくる女性がいるってことになっていますよね。少女マンガでそういうシチュエーションが描かれることも定番になっている」

――壁ドンとか。

田中「そうそう。僕は結構マンガ好きですけど、マンガってフィクションとして楽しめばいいけど現実に適用しはじめたら大きくおかしなことになるじゃないですか。マンガの登場人物がそういうことしているぶんにはいいけど、現実で強引に腕を引っ張られたら怖いじゃないですか。これはAVとかでもそうですけど。フィクションの登場人物でカッコイイとされる要素を、現実でそのまま適用することは出来ないと思います」

◎平凡な女性が働いていて何が悪いのか

――最後にもう一度、女性が経済力を持つことの重要性について。白河桃子さんの『専業主夫になりたい男たち』に収録されている小島慶子さんとの対談で、2つ気になる箇所がありました。「女性は自分の子供はいざ知らず、夫を養うマインドがない」なぜなら「日本ってまだまだ女性の経済的パワーが弱すぎる」からだと。

田中「ほとんどの男性が育児休業を取得せず時短勤務もしないのは、大抵、その家庭内では家計的にそのほうが都合が良いからですよね。育休とって出世コースをはずされるより、セーブしないで働いて昇給したほうが、家計全体を考えれば合理的だと。先ほども言いましたが、女性側からもそういう声はありますよね、夫は育児をやらなくていいからバリバリ働いて稼いでほしい、って」

――ありますよね。ですが繰り返すように、私生活を犠牲にして働いて成り立つような会社が「普通」とされてるのがおかしい。

田中「そうですね。もうひとつ僕がおかしいことだと思うのは、男性は特別有能じゃなくても辞めないで会社に居続けていいのに、女性の場合は優秀な女性しか働き続けられないことになっていることです。優秀な女だけは輝いてもいいよ、みたいな。男性は優秀じゃなくても働き続ける以外ないし、平凡だったりダメな奴でも『結婚して辞めればいいのに』なんて言われない。40歳を過ぎた平凡な、特別優秀じゃない女性が普通に正規で働いていると奇異の目で見られます。実は僕の友人の会社にいるそうなんです、独身で40代以上の優秀ではない一般職の女性社員さんが。ものすごい陰口を叩かれているんだそうです。早く結婚してやめればいいのに、とか。ひどい話ですよね。自分の生計を立てるために働いて何が悪いんだっていう。どうして肩身の狭い思いをしなくちゃならないのか。すさまじい女性差別ですよね。じゃあどうしろっていうんだ」

――「男が働かない、いいじゃないか」の対になるのって「女が産まない、いいじゃないか」だと思っているのですが、「女が働き続ける、いいじゃないか」もありますね。結婚して男に養ってもらえって、おかしい。

田中「まさにそれですね! 仕事って、お金を貰う以外にも様々な側面を持ちます。嫌なこともまああるけれど、面白い面もあるじゃないですか、いろいろな人に会うことができたり努力の結果が出たり。これを女性だからってだけで制限されるいわれはない。女性は除外ってないなあと思いますよね」

――まず男も女も自分で自分を養える経済力が必要だと思います。「男だから家族を養う経済力を得なきゃダメ」っていうのは性差別。女性が「私は家の中にいたい。だから男が働かないなんて困るよ」って言ってたら、男性も変われませんから、私としては女性側も考えをあらためてほしいと思っています。

(構成/下戸山うさこ)

「オナニーは女性を幸せにするべき!」SF官能作家が担う、“女のエロを解放する”という使命

<p>“セックス”をテーマの1つに小説を執筆している女性作家たち。彼女たちは恋愛、セックスに対して、人よりも強い思い入れ、時に疑問やわだかまりを抱えていることも。小説にして吐き出さずにはいられなかった、女性作家の思いを、過去の恋愛や作品の話とともに聞く。</p>

エロメンの次はラブメン! 大注目男優・杉崎春くんの素顔☆

 一徹や月野帯人を筆頭とする女性向けAVメーカーSILK LABOの専属男優・エロメンは、今や女性の性に欠かせない存在です。今日もどこかでシャツのボタンを片手で外し、優しい愛撫と甘い言葉で世の女性を癒やしていることでしょう。

 そんな中、女性のためのアダルト動画サイト・GIRL’S CHでは、「AVデビューさせたい!」というイケメンを発掘し、ユーザー投票によってデビューを決めるプロジェクトが進行しているのはご存知でしょうか? その名は、「ラブメン」。

 デビューしたての彼らは、エロメンほどの器用さをまだ持ちあわせていないはず……ウブなうちに色々知りたい!!! ということで、早速彼らを直撃取材! 寝起きから私服姿など、AVでは見ることのできない彼らの素の魅力をグラビアと一問一答でお届けしま〜す!

 第1回は、ラブメンプロジェクトにて真っ先にデビューが決まった杉崎 春(すぎさき しゅん)くん。その屈託のない笑顔で年上女性の心を鷲掴みしそうな、やんちゃ系男子です! 写真を撮られることに慣れておらず、「こんな感じっすか?」「うーん、こう? こう?」と真っ直ぐな瞳で聞いてくれる素直さ。でも、撮影中に下着を脱ごうとした際、女性スタッフが退室しようとすると「あ、全然いーっすよ! 僕気にしないんで☆」と言ってのける肝っ玉。彼はビッグになる予感がプンプンします。そんな春くんの笑顔と身体に癒やされてくださいまし~!

(写真はmessyにてお楽しみください)

【ラブメンファイル No.1】

名前
杉崎 春(すぎさき しゅん)

血液型
A型。掃除は得意です!

よく遊ぶ場所
新宿や表参道によくいきます!

休日の過ごし方
ファッションが好きなので洋服を買い物に行ったり、ダンスの練習をしたりしています

前職
学生です。今も大学に通っています。

ラブメンになろうと思った一番の理由
自分が出ている作品がどのような評価を受けるのか知りたかったから。あとCHの撮影(SEXY PHOTOやハーレムカフェ)が楽しかったので、また出てみたいなと思っていたところにAVデビューの話をもらったのでオッケーしました!

ラブメンになって一番嬉しかったこと/辛かったこと
【嬉しかったこと】
動画を見てくれた人から、コメント・レビューをもらえること。いろんなコメントを見るとまた次も頑張ろうっと思えます!

【辛かったこと】
緊張してしまい、思ったような演技ができなかったこと。緊張してもきちんと演技ができるように頑張っていきます。

杉崎さんの売り
普段の顔と笑った顔のギャップ(笑)。笑った顔は癒し系だと言われたこともあるので、ギャップを楽しんでほしいです。

自分がイケメンだと気づいた時期/出来事
この仕事を始めてからです。撮影の時にスタッフさんたちにイケメンだと言ってもらったので、イケメンなのかなと気付きました。

“俺のモテ伝説”があったら教えてください
保育園の時に、毎日いろんな女の子からキスされてました。あと、僕が誰と遊ぶかで女の子がケンカになったりしていました。今思い返すと、人生で一番モテてたなと思います。あとは友達と遊んでいたら、一日で5回逆ナンされたことですかね。

好きな女性のタイプ
【芸能人】
綾瀬はるか。基本的には年上の女性が好き。

【タイプの詳細】
ロングでもショートでもいいけど、ショートヘアの人のほうが好き。綺麗系よりは可愛い系が好みです。性格は、一緒にいて楽な人がタイプ。

初体験について
【いつ】
高校生の時

【どこで】
部活の部室で

【誰と】
当時付き合っていた彼女。同じ部活に入っていました。

【感想】
彼女のことがすごい好きだったので、初めてのエッチはとても嬉しかった。けど、意外とあっけなかったです。お互い初めてだったので、どうやったらいいのかわからなくて、とてもぎこちなかったかと思います。

最後にプライベートでセックスした日
半年くらい前。何回かデートして、いい感じになったのでホテルに誘いました。でも結局付き合えませんでした……。

最後にプライベートでオナニーした日/頻度
3日前くらい。週2回くらいのペースでオナニーします。

オナニーのおかず
スマホでアダルト動画サイトを見ています。脚フェチなので、艶っぽい脚を見ると興奮します!

今後、どんなタイトル/内容の作品に出たい?
コスプレに興味があるので、変わった格好をしてみたいです。執事と高校生はやらせてもらえたので、次は医者役を演じてみたいですね!

将来の夢
いろんな動画に出演して、もっといろんな人に動画を見てもらえるようになりたいです。

(写真/尾藤能暢)

妊婦の性欲、どうしたものか。オナニーor不倫セックスor性風俗、全部ダメなら…

 妊娠中、オナニーしたことありますか?

 私はあります。

 1日1回は必ず。仕事後と思いつつ我慢できなくなって仕事中(在宅フリーライターです)動画サイトをうろちょろしオカズ吟味して。夫と長男が寝静まったその隣でスマホ広告をクリックし。起きれば先程の淫夢の余韻を昼まで引きずりまたまた……。

 数年前に長男を。そして先日、第二子を無事出産。私は人生で二回、妊婦を体験しました。その間、自分の性欲と向き合い悶々とする日々を送っていたことを今、ここに告白します。

◎してもいいけどイッたらダメ

 はじまりは、つわりが落ち着いた妊娠中期でした。

 毎日夢に男が現れては、性行為をしかけてくるようになりました。相手は家族以外の、性的対象に見たことすらない身近な人から、10年ぶりに思い出したような人から、定番のイケメン俳優まで。要するに「ちんこがありゃ誰でもいい状態」であり、性欲が暴発寸前になっていることに気づいたのであります。

 ほかの妊婦はどんなもんか? 検索してみると……。

<妊娠してから強くなった性欲に困っています>
<妊娠中はイくと子宮が収縮されるので駄目だと聞いていたのですが、イきたくて、イきたくて、仕方ありません。イかないときが狂いそうになります>
<夫には口でしていますが、私とのセックスは出産するまでは心配だからやりたくないといわれさらに欲求不満が募っています>
<お腹も出てたらムラムラこないし、仕方ないとはわかってますが、したくなります。おかしいのかな……>

 私以外にも、性欲暴発寸前の妊婦はいた! どれも「恥ずかしながら……」という枕詞を添えて、同じような悩みがズラリとヒット。そしてお悩みへの回答には「私も」と同意が並んでいます。

 まず、妊娠中に性欲が強くなるのには理由があります。別件で取材した医師に、「実は妊娠中なんですが性欲がですね……なんでですかね?」と質問してみたところ、明快な回答を得られました。

「妊娠中期から、乳房などを大きくするため、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が多くなるんです。エストロゲンは別名“発情ホルモン”。分泌されると脂肪合成を盛んにし、皮下脂肪をたくさん作り、皮膚の水分保有量を増加させ、肌はぴちぴちに。涙腺も多くなり、いつも瞳はうるうる。こうして男性を受け入れる体を作る役割を持つエストロゲンですから、たとえ妊娠中でも性欲が強くなってもおかしくありません」

 それならば、恥ずかしがらずにオナニーでイッて解決だ! と言いたいところですが、そうもいかないのが妊婦。先に紹介した一般妊婦さんのお悩みにも<妊娠中はイくと子宮が収縮されるので駄目だと聞いていたのですが>とある通り、妊娠中のオナニーは、リスクがともなうのです。

 私はかかりつけの産婦人科医に、妊婦検診で「オナニーしてもいいですかね?」と聞きました。

「オナニー? してもいいけど、あまり何度もオーガスムスに達しないでね。子宮が収縮して切迫早産になる可能性もあるから」

 え、イカなかったらオナニーの意味なくね!? そんなの拷問以外の何物でもない……。

◎セックス紳士、現る

 オナニーじゃなくても、旦那とのセックスで性欲解消すればいいじゃないか、と普通は思いますよね。でも、これまた先ほど紹介した妊婦のお悩みにあるように、<夫には口でしていますが、私とのセックスは出産するまでは心配だからやりたくないといわれさらに欲求不満が募っています>。これ、このパターン、あるあるじゃないですかね?

 「妻の体が変わった」からとセックスを拒み、あげく口で射精に導いてもらっておいて「おまえの体が心配だから(キリッ)と、妻への愛撫を断る夫もいるようで、正直怒りに震えます……。はあ? 心配?? おっ勃ててフェラさせておいて何言ってんのコイツ??? 風俗来ておいて嬢に説教するおっさん並の滑稽さなんですけど。

 かく言う私の夫は、「フェラだけヨロシク」なんてのたまうことはありませんでしたが、「赤ちゃんに何かあったら怖いから」という理由で、腹が大きくなりはじめてからレスになっていました。そりゃ私だって赤ちゃんに悪い影響を及ぼしたくないけど、でも性欲が半端なく急上昇しちゃってるんですよ。もう、どうしようもないのか……?

 平時よりは大きくなった妊娠中期のお腹を抱え、性欲の路頭に迷っていた私の前に、タイミングよく、ある男性が現れたのです。

 女なら老いも若きも誰にでも、穴があるなら埋めましょう、わたしの愚息で埋めましょう……とばかりに女性経験豊富な、通称“セックス紳士”。こう書くとただの変態のようだけれど、その男性は“キモくなくて好感度の高い身元のしっかりした岡田斗司夫”といったところ。岡田斗司夫は絶対イヤなんですが、なぜかこの紳士になら、私の妊娠した体を委ねてもいいかもしれないと思わせる説得力が、この男性にはありました。もしかしたら、イカずとも火照りを抑えてくれる技術を持っているかもしれない、と期待してしまったんですね。

 挿入なしの性風俗で火照りを鎮めるような感覚をイメージし、なるほど、これはアリかもしれないぞと身を乗り出した、ものの……もう一度Google先生に、「セックス紳士の手で解消できました!」的な経験談はありますかねと問うたところ……、それはこの一言で片付けられていた。

 不倫

 あっ、そうなる。そして「妊婦 不倫」と検索すると、出るわ出るわの罵詈雑言。

<軽蔑>
<気持ち悪いですね。お腹の赤ちゃんも何かを感じていますよ〜>
<腐ってる。吐き気します>

 性欲増加のお悩みには同意ばかりなのに、性欲解消に旦那以外の男を利用したらここまで言われるのか……。一応、リアル友人にも「セックス紳士がいるんだけど、どう思う?」と聞いてみると、

「バレて色々取り返しのつかないことになったらどうするの?」

 と、マジ顔で説教される始末。そりゃそうだ、独身でも一発で芸能界追放レベルなのに私は既婚だし長男もすでに産んでるし、おまけに妊婦という一番神聖な存在じゃなきゃいけないっぽい体で不倫なんて、社会的抹殺レベルでもおかしくない。こっちに不倫なんて意識はなくても、「セックス=不倫」が常識で、挿入していようがいまいがきっと関係いないんだろうし。

 というわけで倫理的な側面から、セックス紳士によって性欲解消を図ることはあきらめました。そして「一日一回ならまぁいいだろう」と、冒頭のオナニー生活に戻るのです。なるべく派手にイかないよう、遠慮がちにですが……。

◎セックスレス中の風俗利用、女もしたいなあ

 男性同様、風俗店のように合法的に解決できる手段が用意されていれば良いのですが、妊娠中の体を得体の知れない初対面のオッサンに晒すなんて不安や緊張で性欲解消とは程遠いだろうし、何より恐ろしすぎてちょっと無理。こんなこともあるし……(挿入NGのはずが…「女性向け性感マッサージ」で体験した恐怖)。

 二度の妊娠中、私は持て余した性欲の行き場が、どこにもありませんでした。妊娠中でも旦那と問題なくばっちりセックスしていたご夫婦はいるでしょうけど、そこで旦那に拒否されてしまうと結構困ります。

 逆に妊婦側からの「妊娠中はお腹の赤ちゃんに何かあったら怖いから全然セックスをしたくならなかった」とか、「旦那の求めに応じてやってたけど、赤ちゃんが気になって楽しめなかった」といった声もあるので、妻の妊娠中に妻側の拒否によってレスになり、悶々とした夫、というパターンも多いかと思います。

 その結果、「妻は家族だから、セックスとかそういうんじゃなくてさ」という口説き文句で、女性を不倫に誘う男性に、私自身も会ったことがあります。そういえば今年は、相手が5人とも50人とも言われている乙武洋匡さんの不倫騒動が話題になりましたが、彼は「週刊新潮」の取材に対し、不倫のきっかけを「妻が母になり、夫婦らしさみたいなものが次第に失われていって」と答えていましたしね。乙武さんがどういうつもりで不倫していたのかはわかりません。ですが、どうしようもない性欲解消の手段だったとしたら……と思うと、“セックス紳士”にぐらついた私は、はたして彼を糾弾できるのでしょうか。

 やりたい妊婦、やりたくない妊婦、やりたい夫、やりたがらない夫、どれもあります。で、それぞれのカップルが抱える問題を解消すべく、安心安全に利用できる性風俗が(女性用も)あればいいのになあ〜、と思うのでした。

 特段妊婦については、妊婦ってだけで「ひとりの体じゃないんだから」とか「お腹の赤ちゃんを虐待してます!」とか何とか言われるなど、ただでさえ色々な我慢が強いられます。その間、夫は一切変わらず生活できるのに。将来、産婦人科併設の医師お墨付き妊婦専用風俗店ができることを、願ってやみません。

 と言いつつ、出産後はエストロゲンがカラッカラになり、比例してプロゲステロン、別名“ブスホルモン”が増加。可愛い可愛い赤ちゃん以外の世の中全てに嫌悪感を抱き、性欲どころか夫がゴミ製造機(毛とか足の裏の皮膚とかすごい落とすから)に見えてヤバいことになるのですが、それはまた、別のおはなし。

妊婦の性欲、どうしたものか。オナニーor不倫セックスor性風俗、全部ダメなら…

 妊娠中、オナニーしたことありますか?

 私はあります。

 1日1回は必ず。仕事後と思いつつ我慢できなくなって仕事中(在宅フリーライターです)動画サイトをうろちょろしオカズ吟味して。夫と長男が寝静まったその隣でスマホ広告をクリックし。起きれば先程の淫夢の余韻を昼まで引きずりまたまた……。

 数年前に長男を。そして先日、第二子を無事出産。私は人生で二回、妊婦を体験しました。その間、自分の性欲と向き合い悶々とする日々を送っていたことを今、ここに告白します。

◎してもいいけどイッたらダメ

 はじまりは、つわりが落ち着いた妊娠中期でした。

 毎日夢に男が現れては、性行為をしかけてくるようになりました。相手は家族以外の、性的対象に見たことすらない身近な人から、10年ぶりに思い出したような人から、定番のイケメン俳優まで。要するに「ちんこがありゃ誰でもいい状態」であり、性欲が暴発寸前になっていることに気づいたのであります。

 ほかの妊婦はどんなもんか? 検索してみると……。

<妊娠してから強くなった性欲に困っています>
<妊娠中はイくと子宮が収縮されるので駄目だと聞いていたのですが、イきたくて、イきたくて、仕方ありません。イかないときが狂いそうになります>
<夫には口でしていますが、私とのセックスは出産するまでは心配だからやりたくないといわれさらに欲求不満が募っています>
<お腹も出てたらムラムラこないし、仕方ないとはわかってますが、したくなります。おかしいのかな……>

 私以外にも、性欲暴発寸前の妊婦はいた! どれも「恥ずかしながら……」という枕詞を添えて、同じような悩みがズラリとヒット。そしてお悩みへの回答には「私も」と同意が並んでいます。

 まず、妊娠中に性欲が強くなるのには理由があります。別件で取材した医師に、「実は妊娠中なんですが性欲がですね……なんでですかね?」と質問してみたところ、明快な回答を得られました。

「妊娠中期から、乳房などを大きくするため、女性ホルモンのエストロゲンの分泌が多くなるんです。エストロゲンは別名“発情ホルモン”。分泌されると脂肪合成を盛んにし、皮下脂肪をたくさん作り、皮膚の水分保有量を増加させ、肌はぴちぴちに。涙腺も多くなり、いつも瞳はうるうる。こうして男性を受け入れる体を作る役割を持つエストロゲンですから、たとえ妊娠中でも性欲が強くなってもおかしくありません」

 それならば、恥ずかしがらずにオナニーでイッて解決だ! と言いたいところですが、そうもいかないのが妊婦。先に紹介した一般妊婦さんのお悩みにも<妊娠中はイくと子宮が収縮されるので駄目だと聞いていたのですが>とある通り、妊娠中のオナニーは、リスクがともなうのです。

 私はかかりつけの産婦人科医に、妊婦検診で「オナニーしてもいいですかね?」と聞きました。

「オナニー? してもいいけど、あまり何度もオーガスムスに達しないでね。子宮が収縮して切迫早産になる可能性もあるから」

 え、イカなかったらオナニーの意味なくね!? そんなの拷問以外の何物でもない……。

◎セックス紳士、現る

 オナニーじゃなくても、旦那とのセックスで性欲解消すればいいじゃないか、と普通は思いますよね。でも、これまた先ほど紹介した妊婦のお悩みにあるように、<夫には口でしていますが、私とのセックスは出産するまでは心配だからやりたくないといわれさらに欲求不満が募っています>。これ、このパターン、あるあるじゃないですかね?

 「妻の体が変わった」からとセックスを拒み、あげく口で射精に導いてもらっておいて「おまえの体が心配だから(キリッ)と、妻への愛撫を断る夫もいるようで、正直怒りに震えます……。はあ? 心配?? おっ勃ててフェラさせておいて何言ってんのコイツ??? 風俗来ておいて嬢に説教するおっさん並の滑稽さなんですけど。

 かく言う私の夫は、「フェラだけヨロシク」なんてのたまうことはありませんでしたが、「赤ちゃんに何かあったら怖いから」という理由で、腹が大きくなりはじめてからレスになっていました。そりゃ私だって赤ちゃんに悪い影響を及ぼしたくないけど、でも性欲が半端なく急上昇しちゃってるんですよ。もう、どうしようもないのか……?

 平時よりは大きくなった妊娠中期のお腹を抱え、性欲の路頭に迷っていた私の前に、タイミングよく、ある男性が現れたのです。

 女なら老いも若きも誰にでも、穴があるなら埋めましょう、わたしの愚息で埋めましょう……とばかりに女性経験豊富な、通称“セックス紳士”。こう書くとただの変態のようだけれど、その男性は“キモくなくて好感度の高い身元のしっかりした岡田斗司夫”といったところ。岡田斗司夫は絶対イヤなんですが、なぜかこの紳士になら、私の妊娠した体を委ねてもいいかもしれないと思わせる説得力が、この男性にはありました。もしかしたら、イカずとも火照りを抑えてくれる技術を持っているかもしれない、と期待してしまったんですね。

 挿入なしの性風俗で火照りを鎮めるような感覚をイメージし、なるほど、これはアリかもしれないぞと身を乗り出した、ものの……もう一度Google先生に、「セックス紳士の手で解消できました!」的な経験談はありますかねと問うたところ……、それはこの一言で片付けられていた。

 不倫

 あっ、そうなる。そして「妊婦 不倫」と検索すると、出るわ出るわの罵詈雑言。

<軽蔑>
<気持ち悪いですね。お腹の赤ちゃんも何かを感じていますよ〜>
<腐ってる。吐き気します>

 性欲増加のお悩みには同意ばかりなのに、性欲解消に旦那以外の男を利用したらここまで言われるのか……。一応、リアル友人にも「セックス紳士がいるんだけど、どう思う?」と聞いてみると、

「バレて色々取り返しのつかないことになったらどうするの?」

 と、マジ顔で説教される始末。そりゃそうだ、独身でも一発で芸能界追放レベルなのに私は既婚だし長男もすでに産んでるし、おまけに妊婦という一番神聖な存在じゃなきゃいけないっぽい体で不倫なんて、社会的抹殺レベルでもおかしくない。こっちに不倫なんて意識はなくても、「セックス=不倫」が常識で、挿入していようがいまいがきっと関係いないんだろうし。

 というわけで倫理的な側面から、セックス紳士によって性欲解消を図ることはあきらめました。そして「一日一回ならまぁいいだろう」と、冒頭のオナニー生活に戻るのです。なるべく派手にイかないよう、遠慮がちにですが……。

◎セックスレス中の風俗利用、女もしたいなあ

 男性同様、風俗店のように合法的に解決できる手段が用意されていれば良いのですが、妊娠中の体を得体の知れない初対面のオッサンに晒すなんて不安や緊張で性欲解消とは程遠いだろうし、何より恐ろしすぎてちょっと無理。こんなこともあるし……(挿入NGのはずが…「女性向け性感マッサージ」で体験した恐怖)。

 二度の妊娠中、私は持て余した性欲の行き場が、どこにもありませんでした。妊娠中でも旦那と問題なくばっちりセックスしていたご夫婦はいるでしょうけど、そこで旦那に拒否されてしまうと結構困ります。

 逆に妊婦側からの「妊娠中はお腹の赤ちゃんに何かあったら怖いから全然セックスをしたくならなかった」とか、「旦那の求めに応じてやってたけど、赤ちゃんが気になって楽しめなかった」といった声もあるので、妻の妊娠中に妻側の拒否によってレスになり、悶々とした夫、というパターンも多いかと思います。

 その結果、「妻は家族だから、セックスとかそういうんじゃなくてさ」という口説き文句で、女性を不倫に誘う男性に、私自身も会ったことがあります。そういえば今年は、相手が5人とも50人とも言われている乙武洋匡さんの不倫騒動が話題になりましたが、彼は「週刊新潮」の取材に対し、不倫のきっかけを「妻が母になり、夫婦らしさみたいなものが次第に失われていって」と答えていましたしね。乙武さんがどういうつもりで不倫していたのかはわかりません。ですが、どうしようもない性欲解消の手段だったとしたら……と思うと、“セックス紳士”にぐらついた私は、はたして彼を糾弾できるのでしょうか。

 やりたい妊婦、やりたくない妊婦、やりたい夫、やりたがらない夫、どれもあります。で、それぞれのカップルが抱える問題を解消すべく、安心安全に利用できる性風俗が(女性用も)あればいいのになあ〜、と思うのでした。

 特段妊婦については、妊婦ってだけで「ひとりの体じゃないんだから」とか「お腹の赤ちゃんを虐待してます!」とか何とか言われるなど、ただでさえ色々な我慢が強いられます。その間、夫は一切変わらず生活できるのに。将来、産婦人科併設の医師お墨付き妊婦専用風俗店ができることを、願ってやみません。

 と言いつつ、出産後はエストロゲンがカラッカラになり、比例してプロゲステロン、別名“ブスホルモン”が増加。可愛い可愛い赤ちゃん以外の世の中全てに嫌悪感を抱き、性欲どころか夫がゴミ製造機(毛とか足の裏の皮膚とかすごい落とすから)に見えてヤバいことになるのですが、それはまた、別のおはなし。