恋愛において“ナカメ作戦”は果たして有効か? 星野源主演の劇場アニメ『夜は短し歩けよ乙女』

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オモチロイことが大好きな黒髪の乙女(声:花澤香菜)は、夜の京都で様々な変人奇人たちと遭遇する。
 純愛とストーカー行為は紙一重の違いであり、相手に受け入れられれば運命の恋として成就し、拒絶されれば変質者、もしくは犯罪者の烙印を押されることになる。日夜SMプレイに励んでいた熱愛カップルの場合、どちらか一方の恋愛感情が萎えてしまうと、その途端にSMプレイは忌わしいドメスティックバイオレンスと化してしまう。この世で恋愛ほど不条理なものはない。それでも、世の多くの人たちはそんな不条理な状況に自分が陥ることを願ってやまない。森見登美彦の人気小説を湯浅政明監督が劇場アニメーション化した『夜は短し歩けよ乙女』は、思い出すだけで恥ずかしさのあまり身悶えしてしまう、一方通行な恋愛あるあるストーリーが描かれている。  舞台は森見作品でおなじみの京都。原作小説の装画にもなっている中村佑介が描いた、ちょっとレトロな雰囲気を漂わせた美少女・黒髪の乙女(声:花澤香菜)が夜の京都をずんずんと歩き通す。大学で同じサークルに所属する先輩(声:星野源)は、そんな乙女に出逢ったときから一方的に想いを寄せ、“ナカメ作戦”を実行中だ。ナカメ作戦とは「なるべく彼女の目にとまるようにする作戦」のコードネーム。木屋町で開かれた春の宴会では、ひとり夜の先斗町へと繰り出していく乙女の後を追い掛けるも、次々と邪魔が入って思うように乙女に近づけない。下鴨神社で開かれる「下鴨納涼古本まつり」に乙女が出掛けるという情報をキャッチすれば、乙女がお目当ての本に手を伸ばした瞬間に自分も手を出し、紳士的に乙女に譲るという姑息な手段を考える。さらに秋の学園祭では、野外演劇の舞台に急遽出演することになった乙女の相手役の座を狙って野獣のように目を光らせる。すべては偶然を装って、自分こそが運命の男だと乙女の潜在意識に訴え掛けるためである。そんな先輩の苦労を乙女は露知らず、「また逢いましたね」とニコッと笑って、ずんずんずんと歩き去っていく。  森見原作&湯浅監督の顔合わせは、2010年にオンエアされたTVシリーズ『四畳半神話大系』(フジテレビ系)に続いての2度目。京都市左京区ならではのロケーション、森見作品特有のシュールさ、湯浅監督の鬼才ぶりが『四畳半神話大系』では見事に融合したことから、同作のスタッフを再び召集して『夜は短し歩けよ乙女』を劇場アニメーション化することが決まった。『四畳半神話大系』の登場人物そっくりなキャラクターも現われ、『夜は短し歩けよ乙女』と『四畳半神話大系』はパラレルワールド的な関係であることを思わせる。
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先輩役は星野源。多忙だった星野だが、湯浅監督の『マインド・ゲーム』の大ファンだったことから出演を快諾。
 オモチロイことが大好きな乙女は博愛主義者であり、かつ自分のかわいさには無自覚で、グラスに注がれた酒はきれいに飲み干すという気っ風の良さを併せ持つフィクションの世界ならではの聖女的な存在なのだが、多くの男性はこーゆー女の子を見つけると夢中になってしまうもの。偶然を装うために汗みどろになって先回りしようとする先輩の姿は、誰しも心当たりがあるはず。ようやく出逢っても「やぁ、たまたま通り掛かったものだから」とひと言交わしただけで別れてしまう。延々と外堀を埋め続ける日々。大坂夏の陣はいつまで経っても始まらない。湯浅監督いわく「踏み出さなくちゃいけないのに、なかなか踏み出せない迷いは僕にもよく分かる(笑)。先輩の場合はひどくこじらせてしまっているけど、それが面白く、みんな共感する部分でしょう」とのこと。そんなこじらせた先輩役に、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で大ブレイクした星野源を起用。『逃げ恥』の放送前に行なわれたキャスティング会議で先輩=星野源案が異様に盛り上がり、湯浅監督が星野宛てに手紙を送ることで理想のキャスティングを実現させた。  湯浅監督にとって『夜は短し歩けよ乙女』は劇場デビュー作『マインド・ゲーム』(04)以来となる劇場公開作品。『君の名は。』(16)の新海誠監督や『サマーウォーズ』(09)の細田守監督ほどの大ヒット作は放っていないものの、アニメ好きな間では天才アニメーターとして絶賛されている。『マインド・ゲーム』での性交渉時の絶頂シーン、脚本&絵コンテ&演出を担当した『ねこぢる草』(01)での臨死体験シーンなど、アニメーションでしか表現できない世界を描かせると他の追随を許さない異能ぶりを発揮する。『ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌』(92)の音楽パートの作画・演出を手掛けたことでも知られており、『夜は短し歩けよ乙女』でも学園祭シーンは原作では単に野外演劇だったのをミュージカルに仕立て、星野源に加え、歌手活動もしている花澤香菜、ミュージカル女優の新妻聖子、ロバートの秋山竜次らによる華々しいステージが繰り広げられる。音楽に合わせてキャラクターたちが歌い踊るこのシーンは、序盤の“詭弁踊り”と同様に観る者に心地よい陶酔感をもたらせてくれる。2018年に配信予定の完全版デビルマン『DEVILMAN crybaby』も話題の湯浅監督だが、5月19日(金)には劇場用オリジナルアニメ『夜明け告げるルーのうた』も公開待機中で、こちらはミュージカルパートがよりふんだんに盛り込まれ、湯浅監督の天才アニメーターぶりを存分に味わうことができる。
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下鴨神社糺の森で開かれる古本市。乙女は思い出の絵本『ラ・タ・タ・タム』を求めて、活字の海を泳ぐ。
 原作のテーマ性をうまく際立たせた形で劇場アニメーションにまとめ上げた湯浅監督と『四畳半神話大系』に続いての参加となった脚本家・上田誠(劇団『ヨーロッパ企画』主宰者)のアレンジ力もお見事。納涼古本まつりで古本市の神さまだと自称する少年(声:吉野裕行)は、先輩が気にしていたシャーロック・ホームズ全集を起点に、コナン・ドイル→ジュール・ベルヌ→アレクサンドル・デュマ→黒岩涙香→山田風太郎→横溝正史……と古本市に並ぶ本はすべて平等で、自在に繋がっていると説く。活字の世界はひとつの海であり、人間はその海で暮らすお魚みたいなものらしい。やがて京都に寒い冬が訪れる。『四畳半神話大系』の主人公だった“私”がひとりぼっちの四畳半でコドクの無限ループに迷い込んだように、我々の分身でもある『夜は短し歩けよ乙女』の先輩もまた重い風邪を患い、夜の四畳半部屋でコドクさを噛み締めることになる。春から延々と続けてきたナカメ作戦は、やはりまったくの徒労だったのか?  世の不条理さを呪う先輩だったが、不条理な世の中ゆえに想像もしなかった不思議なクライマックスが訪れる。フィクションならではのご都合主義と笑うなかれ。活字の世界だけでなく、どうやら人間の世界も有機的にひとつに繋がっているらしい。良くも悪くも、ナカメ作戦は100%の無駄ではなかったということ。先輩の上に重くのしかかっていたコドク感は、一杯の温かいたまご酒によってホロホロと溶きほぐされていく。長い長い夜がようやく明けようとしていた。 (文=長野辰次)
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『夜は短し歩けよ乙女』 原作/森見登美彦 脚本/上田誠(ヨーロッパ企画) キャラクター原案/中村佑介 監督/湯浅政明 声の出演/星野源、花澤香菜、神谷浩史、秋山竜次、中井和哉、甲斐田裕子、吉野裕行、新妻聖子、諏訪部順一、悠木碧、檜山修之、山路和弘、麦人 配給/東宝映像事業部 4月7日(金)より全国公開 (c)森見登美彦・KADOKAWA/ナカメの会 http://kurokaminootome.com
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『夜明け告げるルーのうた』 監督/湯浅政明 脚本/吉田玲子、湯浅政明 主題歌/「歌うたいのバラッド」斉藤和義 声の出演/谷花音、下田翔大、篠原新一、柄本明、斉藤壮馬、寿美菜子、大悟、ノブ 配給/東宝映像事業部 5月19日(金)より全国ロードショー (c)2017ルー製作委員会 http://lunouta.com
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『DEVILMAN crybaby』 原作/永井豪 音楽/牛尾憲輔(agraph) 監督/湯浅政明  2018年初春にNetflixにて配信 (c)Go Nagai Devilman Crybaby Project

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園児53名が体調不良に……中国の保育園で、給食への「劇薬混入テロ」が続発中

 園児53名が体調不良に……中国の保育園で、給食への「劇薬混入テロ」が続発中の画像1
病院で心電図を取る被害園児
 姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」が、市から年間約5,000万円の給付金を受け取りながら、給食では0~1歳児にスプーン1杯ほどのおかずしか与えていなかったことが明らかになったが、中国の保育園では給食に劇薬が混入され、園児が体調を崩す事件が頻発している。 「中国騰訊新聞」(3月12日付)によると9日、吉林省吉林市内の保育園に通う園児53名が嘔吐などの症状を訴え、病院に搬送された。検査の結果、園児たちの体内からは、殺鼠剤として使われる「ブロマジオロン」という非常に毒性の強い薬物が検出された。中には、鼻血や血尿が確認されるなど、重篤な症状の園児もいたという。地元当局はブロマジオロンがどのような経緯で園児たちの体内に入ったのか、事件の可能性も視野に入れ、調べを進めている。  広東省東莞市でも15日、市内の保育園に通う園児10名が、食事の後、突然体調不良を訴え、病院に搬送されている。「今日頭条」(22日付)によると、当初は食中毒が疑われていたが、検査の結果、園児たちの体内から「クロザピン」という薬物が検出された。これは統合失調症の治療に使用される薬物で、副作用も多いことから劇薬に指定されている。  地元当局は、何者かが食事にこの薬物を混入した可能性が高いとみて、捜査を開始。園内に設置された監視カメラの映像から、事件当日、怪しい行動を取る人物を発見、特定を進めたところ、この園で食事や清掃を担当する49歳の女性職員が容疑者として浮上した。    女は当局の事情聴取に対し、「園の給料が低く、増額について相談しても“勤務期間が1年に満たないため、応じられない”と言われた。園側の態度に腹が立ち、犯行を思いついた」と供述。薬物の入手ルートについては、「(自身の)統合失調症を治療するために、病院から処方されたもの」と話しているという。    どんな動機であれ、なんの罪もない子どもたちを標的とした無差別テロは、非道というほかない。 (文=青山大樹)

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病院で心電図を取る被害園児
 姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」が、市から年間約5,000万円の給付金を受け取りながら、給食では0~1歳児にスプーン1杯ほどのおかずしか与えていなかったことが明らかになったが、中国の保育園では給食に劇薬が混入され、園児が体調を崩す事件が頻発している。 「中国騰訊新聞」(3月12日付)によると9日、吉林省吉林市内の保育園に通う園児53名が嘔吐などの症状を訴え、病院に搬送された。検査の結果、園児たちの体内からは、殺鼠剤として使われる「ブロマジオロン」という非常に毒性の強い薬物が検出された。中には、鼻血や血尿が確認されるなど、重篤な症状の園児もいたという。地元当局はブロマジオロンがどのような経緯で園児たちの体内に入ったのか、事件の可能性も視野に入れ、調べを進めている。  広東省東莞市でも15日、市内の保育園に通う園児10名が、食事の後、突然体調不良を訴え、病院に搬送されている。「今日頭条」(22日付)によると、当初は食中毒が疑われていたが、検査の結果、園児たちの体内から「クロザピン」という薬物が検出された。これは統合失調症の治療に使用される薬物で、副作用も多いことから劇薬に指定されている。  地元当局は、何者かが食事にこの薬物を混入した可能性が高いとみて、捜査を開始。園内に設置された監視カメラの映像から、事件当日、怪しい行動を取る人物を発見、特定を進めたところ、この園で食事や清掃を担当する49歳の女性職員が容疑者として浮上した。    女は当局の事情聴取に対し、「園の給料が低く、増額について相談しても“勤務期間が1年に満たないため、応じられない”と言われた。園側の態度に腹が立ち、犯行を思いついた」と供述。薬物の入手ルートについては、「(自身の)統合失調症を治療するために、病院から処方されたもの」と話しているという。    どんな動機であれ、なんの罪もない子どもたちを標的とした無差別テロは、非道というほかない。 (文=青山大樹)

夫の不倫相手をフルボッコ!→人違だったことが判明するも、被害者に同情の声なし

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裸の無抵抗の女性を暴行。それを止めない野次馬たちも、なかなかの鬼畜だ
 愛人の存在がある種のステータスになっている中国では、浮気する男が後を絶たず、本妻が周囲の目もはばからず愛人に暴行を加えるケースがよくある。その模様を撮影した動画がインターネット上に広まることも、しばしばだ。  先日は、衆人環視のもと、衣服をはぎ取られてブラジャー1枚の姿で横たわる女性が、3人の女から暴行を受けている動画が公開され、話題となった。動画を見てみると、ブラジャー姿の女性が、不貞を働いたとして、女たちから責め立てられている。周りには野次馬が集まっているが、止める者は誰もいない。これだけならよくある光景なのだが、話はこれで終わらない。 「中国警察網」(3月27日付)などによると、騒動が起きたのは河北省ケイ台市。シュエさんと被害者の女性は、シュエさんの妻から不倫関係を疑われていた。頭に血が上った妻は、夫の親戚女性2人を呼び寄せ、共謀して被害女性に鉄槌を食らわせることに。車でこの女性を拉致し、暴行に及んだのだった。  騒ぎが大きくなったため、警察が現場に駆けつけ、加害者3人はすぐに拘束された。ところが、取り調べによると、この被害者とシュエさんは、どうやらやましい関係にはなかったという。つまり、無実の人間が、衆人環視のもとで辱めを受けたのだ。 ネットでは批判が殺到……かと思いきや、反応は意外と冷淡。濡れ衣を着せられた被害女性に対する同情の言葉はほとんど見られない。逆に「『疑わしきは必罰』。確証がなくても、隙を見せた方が悪い」との声もある。  一方で、愛人側が本妻に逆襲する事件(参照記事)も多発している中国。ただ囲うだけでなく、こうした種々のトラブルを丸く収められる人徳と財力があってこそ、愛人は男のステータス・シンボルといえるのではないだろうか? (文=中山介石)

「ポッキー」「かっぱえびせん」の次は、あのスナック!? 韓国でまたパクリ菓子が登場! 

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 韓国の製菓会社オリオンから「コブッチップ」というスナック菓子が発売された。韓国の製菓史上初の4層構造で、サクッとした軽い食感が特徴のコブッチップは、コーンスープとスイートシナモンの2種類の味で、「香ばしさを極限まで引き出している」という。  ところが、このコブッチップをよく見てみると、どこか見覚えのある気がしてならない。画像を見た読者なら、おわかりだろう。そう、日本の製菓会社ヤマザキビスケットの「エアリアル」にうり二つなのだ。  この件は韓国でも話題で、ネット民からは「エアリアルにそっくりですけど? またパクリか」「最近、日本のものを真似たお菓子が多いな。ハニーバターチップもそうだったし」といった声が上がっている。  確かに、韓国には日本の「ポッキー」(グリコ)や「かっぱえびせん」(カルビー)などをパクったお菓子が多数存在する。2014年に大ヒットした「ハニーバターチップ」も、「ポテトチップス しあわせバター」(同)に“インスパイア”された商品だ。  ただ、エアリアルとコブッチップの形はうり二つとはいえ、「エアリアルとは製造方法が違う」というのが、オリオン側の説明。「コブッチップは高温の練り物に圧力を加えて引き抜く方法であり、エアリアルは切り餅のように薄く伸ばした練り物を型で押す方法で作られている」といい、薄さなどが微妙に違うというのだ。ただ、製造方法についてここまで詳しいと、逆に怪しさ満点だが。  オリオンは2009年からコブッチップの開発に取り組んだものの、当時は技術的限界で断念。しかし、15年2月から再開発を進め、2年間の努力の末に、ようやく発売にこぎ着けたという。  そんな裏話もあってか、オリオンの公式SNSでは「魂をすり減らして開発に注ぎました」「現在、オリオンの魂が抜ける5秒前」「ここ60年間で最も気合を入れた商品」といった宣伝文句が見受けられる。 「韓国史上初」「パクリ疑惑」などで話題性は十分だが、果たしてハニーバターチップのように大ヒットとなるか!? (文=S-KOREA編集部) ●参考記事 ・飽きっぽい国民性の意外なメリット!? 新しい味を求め続ける韓国のお菓子業界 (http://s-korea.jp/archives/13366?zo) ・バレンタインデーよりも盛り上がる韓国の「ペペロデー」事情 (http://s-korea.jp/archives/10746?zo

スマホ決済で、小学生でも簡単にアクセス!? 中国「最新ドラッグ事情」

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警察に逮捕された、西安市の麻薬密売グループ(イメージ画像/以下同)
 中国の麻薬汚染が拡大している。国家禁毒委員会弁公室がこのほど発表した最新データによれば、2016年に摘発された麻薬事件は約14万件に上り、約16万8,000人を逮捕したという。麻薬使用者は約250万人となり、前年度より約10%増加した。一方、覚せい剤やヘロインなどの押収量は製造過程のものも含め、約1,660トンに達した。15年の日本における覚せい剤の押収量は約840キロだから、いかにその量が多いかがわかるだろう。  同データによれば、最近の中国の麻薬のトレンドは、覚せい剤とヘロインについては従来のゴールデントライアングル(タイ・ミャンマー・ラオスの国境エリアで、世界最大の麻薬密造地帯)から持ち込まれるルートに加え、ゴールデンクレセント(パキスタン・アフガニスタン・イランの国境エリア)というルートも増えているという。また、ゴールデントライアングルは近年、麻薬密造が活発化しており、生産量も増えているという。
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世界最大の麻薬生産地帯といわれるゴールデントライアングル
 中国・ミャンマー双方の当局の発表によると、ミャンマー北部ではケシの栽培面積は約4万4,300ヘクタールにも及んでおり、年間で約600トンのアヘン、もしくは約60トンのヘロインが製造可能だという。これは前年比3.7%増にもなり、年々増加している。 「数年前までは、原料を国内や海外から調達し、中国国内の薬物密造工場で製造するケースが多かったが、習近平政権に代わってから、そうした工場は次々と摘発に遭った。村人全員が密造に携わる“薬物村”なんていうのも、今ではほとんど聞かない。代わりに、中東系やアフリカ系がパキスタンやアフガニスタンから精製済みの薬物や、原料を持ち込む例が増えている。また、東南アジアルートに関しては、ゴールデントライアングルと国境を接する雲南省での押収量が16年に過去最高となったが、こちらは中国政府の投資もあって現地インフラが急速に発展した結果、皮肉にも麻薬の運搬ルートが整備されたと考えられる」(中国の麻薬事情に詳しい台湾在住の元暴力団員)
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違法薬物について学ぶ中国の中学生。薬物使用者の低年齢化がやまない
「産経新聞」(3月24日付)は、中国製覚せい剤の押収量が日本で急増する中、台湾マフィアも関与した日中台の「麻薬コネクション」が存在すると報じているが、中国製覚せい剤の原料の多くはゴールデントライアングルから来ている。  一昔前まで中国は麻薬製造大国として、その多くは海外へ輸出されていたが、現在では「経由・消費」のほうが増えている。中国が「世界の工場」から、「世界の市場」へと形を変える中、麻薬もまた同じ道をたどっているようだ。 「今回発表された麻薬使用者約250万人のうち、6割以上を35歳以下の若年層が占めており、近年、麻薬汚染の低年齢化が際立っている。スマホやSNSの発達で、小学生でも簡単にドラッグにアクセスできるような環境になってしまった。中国では、スマホ上での電子決済が普及していますが、ドラッグの売買でも活用されており、都市部ではSNSでコンタクトを取れば、すぐに届けてくれる売人もいて、はやっている」(北京在住の日本人大学講師)  変わりゆくドラッグ大国で、当局は有効な対策を取れるのか――。今後に注視したい。 (取材・文=金地名津)

動物保護法の罰則強化も意味なし!? 増え続ける動物虐待と、韓国人の心の闇

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イメージ画像(足成より)
 ペットを飼う家庭が450万世帯を超えた韓国。それに伴い、動物虐待に関する報道が加速度的に増えている。最近でも猫の惨殺死体が見つかったり、虐待動画がネットにアップされたりしている。さらに、昨年1年間に捨てられたペットは約9万匹に上ることが判明し、韓国人の動物愛護精神の欠如が問題視されている。  そんな現状を受けて、韓国では3月21日、動物保護法の処罰規定が強化されることに決まった。これまで動物虐待犯には1年以下の懲役または、1,000万ウォン(約100万円)以下の罰金が科されていたが、改定後は、2年以下の懲役、2,000万ウォン(約200万円)以下の罰金となる。  しかし、実際にこの動物保護法が施行されるのは1年後。そして、処罰強化が決定してからの数日間にも、動物虐待は繰り返されている。  3月23日、インスタグラムに「動物虐待」「助けてください」という文章とともに、あるペット用ホテルでの虐待動画がネット上にアップされた。見ると、ホテルの屋上で大型犬を壁に叩きつけたり、足で蹴りつけたりしている姿が鮮明に映されている。  これを見たネット民の怒りは大きく、警察が出動する事態となり、問題のホテルには「愛犬を預けたのに、虐待するなんて許せない」「言葉を話せない犬に向かって、なんてひどいことをするんだ!」などと、多くの批判が殺到した。事態を重く受け止めたホテル側は、この従業員を解雇した。  罰則強化が発表された週に起きた事件は、これだけでない。  蔚山(ウルサン)地方の公営駐車場では、息絶えた野良猫が発見された。外傷はほとんどなかったが、現場周辺では不凍液やガソリンのまかれた形跡が発見されていたことから、警察は明確な意思を持って猫を“毒殺”したとして、犯人を探している。なお、この駐車場では、以前にも同様な、野良猫の死体が2度も見つかっている。  果たして、動物保護法の罰則強化によって、本当に動物虐待が減るのかは疑問だ。犬食文化も残っている韓国の現状を鑑みると、見通しは暗い。 (文=S-KOREA) ●関連記事 ・「飼い主には一生のトラウマ」乗客の愛犬を射殺した仁川空港に批判続出!! (http://s-korea.jp/archives/12488?zo) ・イギリス人9万人が請願サイトに署名!! 非難を浴び続ける韓国の“犬食文化” (http://s-korea.jp/archives/7475?zo

6年間で約100人の収容者が死亡……肺結核や梅毒がまん延する“殺人福祉施設”

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死亡した少年。事件が大きく報道されたことにより、両親は見つかったが……
 姫路市の私立認定こども園「わんずまざー保育園」が、市から年間約5,000万円の給付金を受け取りながら、給食では0~1歳児にスプーン1杯ほどのおかずしか与えていなかったことが明らかとなり、社会に衝撃を与えた。  一方、中国では、生活困窮者や育児放棄された子どもたちを保護するべき社会福祉施設の運営者が、補助金を横領するために食事や衛生管理をないがしろにした結果、100人以上の収容者が死亡していたことが判明した。    国営メディア「央視網」(3月22日付)によると、広東省韶関市内にある社会福祉施設で、15歳の自閉症の少年が死亡した。この事件をきっかけに、施設内で起こった不可解な出来事が次々と発覚しているという。
6年間で約100人の収容者が死亡……肺結核や梅毒がまん延する殺人福祉施設の画像2
入居当初の少年(左)は体格がよかったが、病院で撮影された際の少年(右上)はガリガリにやせてしまっていた
 2016年8月、少年は自宅の場所がわからなくなり、広州市内の路頭をさまよっていたところ行政に保護され、この施設に送られた。施設で生活を始めた少年だったが、昨年11月に体調不良となり、施設付近にある人民病院に入院することとなった。当時の担当医師によると、少年は入院当時、栄養失調で立っていることもできない状況だったという。  精密検査の結果、少年の体は細菌性の病原体に侵されていることが判明。治療のかいもなく、入院から9日後、腸チフスが原因で死亡してしまった。病院は少年の詳しい死因を調査するため、提供されていた食事に関する記録を求めたが、施設側はこれを拒否。不信感を覚えた病院が行政に連絡し、調査が行われると、衝撃の実態が明らかになった。
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6年間で収容者の半数が死亡した施設。外からもわかるほどの悪臭が漂っていたという
 10年から運営されているこの施設では、昨年までの6年間で約200名が入居し、その半数に上る約100名の収容者が死亡していることがわかったのだ。さらに、今年1月から2月の間には20名の収容者が死亡していることもわかり、地元警察による捜査が開始された。  すると、施設で死亡した収容者たちが、梅毒、肺結核、チフス、肝炎に感染していたことや、現在の収容者の中には、HIVに感染している者も確認されたという。施設関係者のひとりは、施設内では個室サイズの狭い部屋に複数の収容者が押し込まれて生活しており、刑務所よりひどい環境だと証言している。トイレの下水管からは悪臭が漂い、衛生状態は最悪だったという。  地元当局は、政府から与えられる補助金を運営者らが横領し、劣悪な施設運営がされていたと断定。現在までに、施設の運営者や地元政府の民生部(日本の総務省に相当)の責任者ら4名が逮捕された。政府は施設に毎年200万元(約3,200万円)を補助金として支給しており、逮捕された施設の運営者とその家族は、この金を不正に流用していたとされる。  中国メディアは、施設を《地獄の収容所》と形容し、事実上の大量殺人事件だと厳しく非難している。だが、100名近い収容者が亡くなるまで発覚しなかった事件の闇は、もっと深いのかもしれない。 (文=青山大樹)

老人を木に縛って焼き殺し、5歳女児の喉をナイフで切り裂く──ミャンマー政府軍「ロヒンギャ虐殺」の現実

老人を木に縛って焼き殺し、5歳女児の喉をナイフで切り裂く──ミャンマー政府軍「ロヒンギャ虐殺」の現実の画像1
「週刊文春」(3/30号、文藝春秋)
今週の注目記事・第1位 「籠池泰典独白 60分」(「週刊文春」3/30号) 同・第2位 「ミャンマー 語られざる民族浄化」(「ニューズウイーク日本版」3/28号) 同・第3位 「安倍ゴッドマザー洋子氏が激怒 日本の恥 昭恵は総理夫人失格です」(「週刊現代」4/8号) 同・第4位 「トクホの大嘘」(「週刊新潮」3/30号) 同・第5位 「東芝『潰すか救うか』メガバンクのトップたちが語る」(「週刊現代」4/8号) 同・第6位 「『がんばれ! アサヒ芸能』TSUTAYA傘下で絶体絶命」(「週刊文春」3/30号) 同・第7位 「『大原麗子』にベッドインを拒否された『渡瀬恒彦』」(「週刊新潮」3/30号) 同・第8位 「東大合格ママ 徹底指南『男子と女子は受験勉強が違う』」(「週刊文春」3/30号) 同・第9位 「金正恩『斬首作戦』トランプ決断目前!」(「週刊文春」3/30号) 同・第10位 「石原・浜渦『逃げ恥』を許したおバカ都議」(「週刊文春」3/30号) 同・第11位 「小池新党『候補者』263人の名前」(「週刊ポスト」4/7号) 同・第12位 「アレク『妻・川崎希を裏切る不倫カーセックス』衝撃撮!」(「フライデー」4/7号) 今週のワースト記事 「桜田淳子からの手紙」 「原子力発電所は『安全神話』から訣別できるのか?」(ともに「週刊ポスト」4/7号) 【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!  先週金曜日は現代とポストの発売日だったが、この2誌のタイトルを見ていると、つくづくこの国は平和ボケしていることがよくわかる。  安倍首相の祖父・岸信介は安保反対運動が全国的に広がっているにもかかわらず、「それでも後楽園球場は満員だ」と言ったといわれる。それでいえば、安倍は「現代、ポストを見てみろ。日本人は籠池問題なんかより、株や死ぬまでセックスのほうに関心があるんだ」といいたいのではないか。  現代の巻頭特集は「私はこの株、この投信でこんなに儲けました」、第2特集は「病気別行ってはいけない有名病院」。ポストは「小池新党『候補者』263人の実名」と「『あれっ?』と思ったら“隠れ難聴”を疑え」である。  株は論外だが、病院採点も難聴問題も年寄りには大きな関心事ではある。私もだいぶ前から聞こえが悪くなってきて、テレビの音はもちろんのこと、寄席でぼそぼそ話す噺家の声が聞こえないので困っている。だが、ジャーナリズムを自称する週刊誌なら、籠池・安倍昭恵問題を大きく取り上げないのはなぜか。  その点、文春が籠池インタビューを喚問の当日にもってきたのはさすがである。ポストも現代も、この問題を扱っていないわけではない。ポストは鴻池祥筆を直撃したり、この間、籠池側のスポークスマンのようになっている菅野完に、大メディア批判をさせているが、片手間感は否めない。  現代の行ってはいけない有名病院にちょっぴりだけ触れておこう。現代が言いたいのは、どんな有名病院でも得手不得手があるということだ。例えば、食道がんでは市立札幌病院、名古屋第二赤十字病院、兵庫県立尼崎総合医療センター、金沢医科大学病院、東京都立墨東病院などはポイントが低く、順天堂医院や神戸大学医学部付属病院はポイントが高い。  すべてのがん手術に対して圧倒的なポイントを稼いだのは、がん研究会有明病院。先日、私の友人が肝臓がんで入院したので見舞いに行ったが、威容を誇る大病院だった。この評価が正しいのかどうかはわからないが、一つの指標にはなるだろう。  ポストがおかしい。巻頭からあれれれ……。いきなりカラーで「桜田淳子からの手紙」だ。4月に何年かぶりの公演をやるらしい。18、19のころの愛らしい写真が載っていて、彼女からの手紙もある。だが待ってくれよ。彼女はいまだに深刻な問題を抱えている統一教会、今は世界平和統一家庭連合というらしいが、そこの信者で広告塔である。  私のところへも、娘が入信して困っている、なんとかならないかという母親からの切実な相談が来ている。なくとも、彼女のそうした経歴を書くべきではないか。桜田のコンサートを見て入信する人間が出てくるかもしれないのだ。一切触れていないというのは、ポストらしからぬ扱いだと思う。  そのついでにいえば、ポストの「原子力発電所は『安全神話』から訣別できるのか?」という記事にも「喝!」である。「原発の利点をどう考えるか」「安全性を追求しているのは原発の現場だけではない」「柏崎刈羽原発でも美浜原子力緊急事態支援センターでも、安全対策の取り組みは新たなステージへ踏み出している」「原発停止に伴う火力発電燃料の輸入増加が日本経済の足枷となっていることもまた、日本人が直視しなければならない現実である」  まるで東京電力が作成したパンフレットのようである。私のところへ送られてくる「Enelog」という電気事業連合会が出している小雑誌がある。  今月は特別号で「福島第一原子力発電所と地域の『いま』をお知らせします」とある。そこには「現在は各号機とも安定冷却を続けています」「放射線量の低減と労働環境の改善」「原子力の安全性向上に向けた取り組み」「緊急事態への対応能力の向上」「経営トップによるリスクガバナンスの強化」などと、私たちは一生懸命やっていますからご安心くださいという、電力側に都合の良いいい分が載っている。  これは電事連が出しているから致し方ないが、ポストの記事も受け取りようによっては電事連が金を出しているペイドパブ(記事広告)と受け取られかねないのではないか。もちろんPRとは入っていない。いまだに福島第一原発事故は収束してはいないのだ。放射能の除染も道半ばである。今日本人が考えなければいけないのは、「被災リスクに正対する姿勢」ではなく、どうしたら原発をなくし、それに代わるエネルギーを生み出すために何をしなければいけないのかということに「正対」することだと思う。  桜田のグラビアといい、この記事といい、今週のポストには首を傾げざるを得ない。  まずはフライデーから1本。私には、さっぱりわからないアレク(34)という男が妻・川崎希(29)を裏切る「不倫カーセックス」をしていたというお話。  アレクなる人物、元モデルで、元AKB48の川崎と13年に結婚したそうだ。当初は「格差婚」といわれていたが、バラエティで「外車や豪邸を妻に買わせておいて浮気しまくるゲス&ヒモキャラ」でブレイクしたそうだ。妻が不妊治療しているにもかかわらず、ファンの女を車に連れ込み、セックスしていたというのだ。こんなばかばかしい男を張りこまなきゃならないフライデーに同情する。  川崎は亭主の浮気がばれるたび、「ニンジンを尻に刺す」「自分の小便を飲む」などのペナルティを科すことで許してきたそうだが、今度は、そうしたシーンを撮らせてもらったらどうか。  小池都知事が都議選に候補者を多数擁立して、意のままに動く多数派を作ろうと画策していることはよく知られている。ポストは、その候補者リストを入手したと特集しているが、263人というのは、いくらなんでも多すぎるだろう。この中から70人程度が選ばれるとポストは見ているようだが、メンツはバラエティに富んではいるが、政治家としては未知数である。  例えば、スピリチュアルカウンセラーで国民的美魔女コンテストのファイナリスト。グラフィックデザイナー。元キャビンアテンダント。80年代に流行したファッションブランドの創業者などで、その中でも目玉候補が東京MXテレビの元看板アナの天野ひかり、IQ145以上を売り物にする秀才タレントの利咲、美人歯科医の照山裕子、マンガ雑誌「ヤングマガジン」などのグラビアを飾った穴繁あすかたちだという。  私には、なぜこの人たちが都議選の「目玉」なのか全くわからない。あるネットメディアが行った支持率では、小池への支持が都内全域で平均85.3%となったという。  これまた安倍自民と同じように、対抗軸がないからという理由が一番多いのではないか。ようやく小池都知事は「豊洲移転問題を都議選の争点にはしない」と言いだしたが、当然である。何度も言うが、豊洲移転問題に結論を出して、そのことの是非も都議選で問うというのが真っ当な考え方であろう。  その結論の出し方によっては、支持率が急降下することも十分考えられる。それは盤石だと見えていた安倍政権が、籠池疑惑で揺らいでいるのを見ればわかる。小池の地盤は安倍よりもっと弱い。  文春は、百条委員会に石原元都知事、浜渦元副知事を呼んだが、なんのことはない、記憶にない、忘れた、挙句には恫喝までされるという体たらくであったことを「おバカ都議」と揶揄している。当選6回のベテラン古賀俊昭都議のこの言葉が、すべてを物語っている。 「(追及が)緩いと言いますが、別に百条委は追及する場ではない。私たちは今まで豊洲移転の予算に賛成してきたが、その判断が間違っていなかったというのが、証人喚問を通して明らかになれば良いと思います」  百条委は追及する場ではなかったというのだ。証人が誰でもよかったのだ。「豊洲移転は正しい」ということを証明しようとしたというのだから、豊洲移転の経緯の真相など明らかになりっこなかったのである。時間の無駄だった。  さて、文春で今売り出しのジャーナリスト・山口敬之のレポートで、トランプが「金正恩の斬首作戦」を計画しているというのである。  在韓米軍が中心となって北朝鮮有事の際のシミュレーションをいくつかつくっているという。その中には「5015」というのがあるそうだが、トランプが実行しようとしているのは、それよりもより過激な作戦だそうだ。 「特殊部隊がターゲットの居場所に突入してターゲットを殺害し、DNAなどを使って本人確認をする暗殺方法を言う。ミサイル攻撃など手っ取り早い殺害方法をとらないのは、ターゲットが死亡したという事実を客観的に確認して内外に公表することが重要だからである」(山口)  そして金正恩に代えて金正男を据える予定だった。しかしそれを察知した北朝鮮は、正男を暗殺することで、アメリカの目論見を潰したのかもしれない。こうしたスパイ物語はおもしろい。世界で唯一といってもいいほどの独裁国家の北朝鮮のドンを、CIAの秘密工作員が潜入して寝首を掻く。  だが、こうした計画が実行に移される可能性は低いと、私は考える。なぜなら、我々が知るかぎり北朝鮮内の情報は極めて少ない。仮に金正恩を斬首したとしても、第2、第3の金正恩が生まれ、核をアメリカ、韓国、日本へ使う可能性が極めて高い。韓国は陸続き、日本は至近距離である。もし北朝鮮が本当に核開発に成功していて、それを搭載したミサイルを撃つ能力を持っていたとするならば、アジアは火だるまになる。  そんな危険なことをトランプがやろうとしていれば、安倍は死ぬ気で止めなくてはいけないはずである。オサマ・ビン・ラディン暗殺とは難易度が違い過ぎる。それにオバマケアさえ破棄できないトランプの現状では、それほどの重大事を周囲に納得させることは、トランプには無理であろう。  圧力と対話。北風と太陽政策しか北朝鮮にはないのだ。金正恩暗殺などすれば、火薬庫が爆発して大惨事になる。トランプもそこまでバカではないと、私は思いたい。同じ文春に、3人の息子たちをみな東大へ入れた佐藤亮子が、3月10日に、娘も東大に合格させたという記事がある。  彼女のユニークなのは、子どもたちの教育は100%母親の責任だとして、父親には一切手を出させないというところだろう。3回間違えた問題は壁や天井に貼っておく。手製の暗記ノートを作り、食事する子どもたちの横でページを繰って覚えさせるなどは、珍しいやり方ではない。  だが、男の子の勉強は短期決戦型でいいが、娘は体力的に難しいため、中1から塾に通わせ、6年かけてコツコツと勉強させる方法を取ったそうだ。髪をドライヤーで乾かす間も、母親がドライヤーを持ち、娘に国語の問題集を解かせていたという。要は、母親が子どもたちの勉強に主導的に関与し、子どもたちもそれに従順に従うということができれば、なんとかなるというのだろうが、これがきっと、やってみると難しいのではないだろうか。私の乏しい経験からだが、思春期の子どもはなかなか手ごわい。腸内フローラを整えるために、毎日ヤクルトを1本とヨーグルトを食べさせた。各予備校が実施する東大模試の過去問をひたすら解かせたそうだ。  私が興味あるのは、こうして母親主導で東大に入った子どもたちが、社会に出てからどう生きていくかだ。親離れするのか。反発するのか、これからも母親べったりで生きていくのか。ぜひ10年後に、そのことを詳しく書いてもらいたいと思う。  昨夜は渡瀬恒彦が出ている映画『仁義なき戦い 代理戦争』(1973)を観た。度胸のいいチンピラをやらせたら抜群だ。空手の有段者だから、実生活でも喧嘩は強かったという。  新潮で大原麗子の弟、政光が、「お互い一目惚れで、特に姉さんのほうが渡瀬さんを好きになったみたいです」といっている。仲睦まじかった2人だが、渡瀬の実父が亡くなり実母を引き取ってから、隙間風が吹くようになったそうだ。それも渡瀬が家にいればよかったのだが、売れっ子になって家に帰れない日が続いたという。  大原が森進一と浮気をしていると週刊現代ですっぱ抜いたのは私だったが、離婚する1年ほど前から、「姉は渡瀬さんが浮気をしているんじゃないかと疑い始めた。そんな事実はなかったようですが、それでも、対抗策として長いことセックスを拒否したんです」(政光)。  あんないい女がすぐそばにいるのに、手を出せないのはつらかっただろうな。躁鬱状態にある大原は、渡瀬の自宅にも電話をかけ、渡瀬の奥さんが取り次いで話し、大原は会いたいとこぼしていたそうだ。  ところで、徳間書店がレンタルビデオなどで有名なTSUTAYAを運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」の子会社に買収された。CCCは「エスクァィア日本版」を傘下に収めたり(09年に休刊)、「ニューズウイーク日本版」も出している。文春は、ヤクザ記事が多く、裏の世界の情報誌として有名なアサヒ芸能は、存続できるのかと疑問を呈している。  しかし、アサ芸の持ち味である「戦後裏面史」はもっと評価されていいし、現在も厳然としてあるヤクザ社会、裏社会を記録していくことは重要である。アサ芸に苦言を呈すれば、編集部がこうした役割を積極的に担っていくことをもっと自覚し、誌面を作っていってくれることを期待したい。そうすれば、まともな経営者なら、その意義を理解し、積極的に支援してくれるはずだ。  次は、もだえ苦しむ巨竜・東芝がどうなるのかというお話。確かに苦しい状況だが、現代によれば、メインバンクは東芝支援をこれからもやっていくと、腹を決めたというのである。それは、東芝がインフラ事業や鉄道、道路標識などに深く関わっているからという理由がある。  もし東芝が潰れれば、オフィスビルやタワーマンションでエレベーターが止まり、鉄道が運休し、交通標識が誤作動を起こす。東芝社員は19万人だが、東芝の取引先は1万社を超えるといわれ、全国1万件の連続倒産にでもなれば、日本経済にも大打撃である。それに事故を起こした原発の廃炉、軍需産業と、東芝は「国策企業」である。これを放置したままにすれば、日本だけではなく、国際的な外交問題にもなりかねないのだ。  だからメインの三井住友銀行も、東芝への不満はいうが、手を引くことはないようだ。また現代によれば、政府系の「産業革新機構」が出資するシナリオもあり、政府系として生き残る可能性もあるようだ。  確かに、これだけの企業を潰すわけにいかないことはわかる。だが、それと、東芝の経営陣の放漫経営、経営責任をおろそかにしてはならない。すべての膿を出し、経営陣を一新し、不要な部分はそぎ落として新生東芝として厳しい再建への道を歩む。東芝で起きていることは氷山の一角であるはずだ。第2、第3のシャープや東芝はこれからもっと出てくる。そのためには徹底的な東芝の再建策を、国民にわかるように見える形でやってもらいたいと思う。  第4位。新潮が、CMで喧伝されているトクホ(特定保健用食品)には「大嘘」のものが多いという特集を組んでいる。トクホとして販売するには製品ごとに有効性や安全性について審査を受け、表示について消費者庁の許可を得る必要がある。3月20日時点でトクホは1,168品目あるという。そのうち販売されていないものもあるから、現在販売、準備中のトクホは454品目。2015年度の市場規模は6,391億円もあるそうだ。  まずは、脂肪の吸収抑制・排出増加を謳っている「からだすこやか茶W」「キリンメッツコーラ」などに入っている難消化性デキストリン(以下、難デキ)は「効き目ゼロだった」というのである。これはトクホ全体の3分の1を占める「魔法の成分」といわれるそうで、難デキは水溶性の食物繊維で、デンプンを加工処理した物質だという。国が許可した難デキの効用は20年ほどの間、整腸効果や血糖値だけだった。そこに2011年に「脂肪」の文字が加わる。そのために脂肪の多い食事を摂りがちな人や中性脂肪が気になる人の食生活改善になると爆発的な売れ筋になる。  だが、筑波大学の鈴木正成名誉教授らが2010年に、日常的な食事を摂った場合に、難デキ6グラムが含有された茶飲料、グァバ葉茶ポリフェノールが70ミリグラム以上含有された茶飲料、普通の水出し煎茶と、それと合わせてダンベル体操をやった後の食後血糖値上昇抑制効果を調べた結果、どの茶も血糖値の上昇を抑制したものはなく、有意差が出たのはダンベル体操だけだったという。  さらに、千葉大学の山本敬一名誉教授によると、このトクホの根拠論文がいずれも松谷化学工業という会社の研究者が作成した論文に依拠しているそうで、ここは難デキの国内シェア8割を誇る会社だというのである。  山本名誉教授は、その論文で難デキを摂取すれば脂肪が排便として多く排出されるとしているが、「そこに表れた1・2%の差は生物学の世界では誤差の範囲。このことから難デキには脂肪を抑制する効果はない」というのである。10億本を突破したお化け商品「伊右衛門 特茶」は、謳い文句とは逆に体脂肪率も体重も増加するという。これもサントリー食品インターナショナルのHPにあるグラフがミスリードしていて、首を傾げざるを得ないと高橋久仁子群馬大学名誉教授が話している。  高橋名誉教授が特茶の主な論拠論文を当たったところ、特茶を飲み続けると体重が減らないばかりではなく、体重も脂肪率も増えていたというのである。これなら飲まないほうがいい。  トクホの許可は消費者庁の管轄で、その有効性や安全性の評価は「消費者委員会新開発食品調査部会」で審議される。しかし特茶が関与成分としているのは「ケルセチン配糖体」だが、審議を担当する専門家ですら解釈に困る代物だったというのである。  そのためメーカーには再度の説明が求められ、結局、お腹回り、ウエストサイズ、肥満という文言が削除されてしまったそうだ。  リカルデントというガムに添加されている人工甘味料は、「90年代後半には、米国の複数の研究者が脳腫瘍を引き起こす可能性を指摘」(科学ジャーナリストの渡辺雄二)しているという。  生きたまま腸に届くという「ヤクルトAce」も意味がないとニベもない。「この手の乳酸菌飲料でなくても健康は維持されますし、特定の乳酸菌でないとダメということもない。無理して高価なトクホを買うよりも、バーゲンセールで買ったヨーグルトを選べば十分ですよ」(秋津医院の秋津壽男院長)。  日本ケロッグの「オールブラン オリジナル」も、「その人数(被験者=筆者中)も、たった11人ですから、どんな量を何日間摂取したらどのような効用があるのか、納得できる証明になっていない」(唐木英明東京大学名誉教授)。  日清オイリーの「ヘルシーコレステ」に入っている植物コレステロールには思わぬ副作用が発覚したという。  したがって、ドイツやEU全域でこれを使った加工食品には「血中コレステロール値が普通の人や子どもは摂取するな」という警告表示が完全に義務付けられたそうである。新潮がいうように「聞こえのいい効果ばかりが喧伝され、そこに潜むリスクが周知されているとは言い難い」のだ。新潮はこの問題を引き続き追いかけるそうだから、要注目である。  森友学園の籠池理事長の証人喚問は終わったが、安倍首相の妻・昭恵の証人喚問を求める声が大きくなっている。新聞各紙も「関与を全否定してきた首相の説明とも食い違う。解明のため昭恵氏を国会に招致する必要がある」(朝日新聞)、「昭恵氏は(中略)証人喚問の場で真相を語るべきである」(東京新聞)、「籠池氏の証言が事実かどうか、昭恵氏本人の口から説明が聞きたい。記者会見などをしないのなら国会への招致が必要となる」(毎日新聞)。  安倍寄りの2紙、読売新聞は「双方がさらに誠実に説明を尽くすしかあるまい」、産経新聞は100万円寄付問題は2人が対立している以上、「予算委員会として夫人に直接、事実関係を確認する作業も必要となろう」と、やんわり。だが、一方を偽証罪に問われる証人喚問で、昭恵を予算委員会の参考人とは、理解しがたい。  そのうえ、建設費が異なる工事請負契約書を提出していた件で、違法性が問われる問題であれば「本人の証言を待たず」司直の手で徹底的に解明すべきであると、まるで安倍のいい分をそのまま代弁しているようだ。ともあれ、籠池の証言を昭恵はフェイスブックで否定しているようだが、コトはそんな簡単なことではない。このへんにもこの女性の「甘さ」がよく出ている。  現代は、安倍首相の母、ゴッドマザー洋子が昭恵に対して「日本の恥 昭恵は総理夫人失格です」と激怒していると報じている。もともと嫁姑の仲はよくはなかったようだ。それがこの頃は、昭恵が「お義母さんに叱られるのが怖い。憂うつだ」と愚痴っているというし、安倍と昭恵が顔を合わせる機会はほとんどなくなり、安倍家は崩壊しているといっても過言ではないそうだ。  それに今回の籠池問題勃発だ。夫の心妻知らずと、安倍は嘆いているかもしれない。この記事の中で注目すべきは、政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大学教授が、こういう指摘をしているところだ。 「調べてみると、昭恵夫人が塚本幼稚園を訪れた’15年9月5日の1週間前、8月28日付で、安倍総理が代表を務める地元・自民党山口県第四選挙区支部から、総理の政治資金団体のひとつ『晋和会』に、ちょうど100万円が寄付されています」  このタイミングで100万円が動いた! 推測だがと上脇教授は断わったうえで、万が一、昭恵夫人が晋和会から人件費としてカネを受け取っていたとすれば、それが籠池に渡った可能性があるのではないかと指摘する。  現代によれば、籠池が「安倍首相から100万円の寄付を受け取った」と爆弾発言をした日、これを聞いた山本一太参院議員が安倍にすぐ連絡を入れると、「安倍総理は瞬間湯沸かし器のように怒って、『証人喚問だ! 籠池を国会に呼べ!』と大興奮で指示を出した。参考人招致をすっ飛ばしていきなり証人喚問になった裏には、こんな経緯がありました」とある官邸スタッフが語っている。  これまで証人喚問されたのは政治家が多い。もちろん「耐震強度偽装事件」や「年金資産詐取事件」で民間人も呼ばれてはいるが、国民生活に関わる重大事件である。籠池が、国会の喚問の後、外国特派員協会でも記者会見を開いている。そこで「(総理の)悪口をいっただけで喚問される。この国には言論の自由はあるのか」という趣旨の発言をしている。これこそメディアが追及するべき重大事であるはずだ。  第2位。これだけは読んでほしいという記事を紹介しよう。ニューズウィーク日本版が、ミャンマーで今も続くイスラム系少数民族、ロヒンギャに対する大虐殺についての特集を組んでいる。  勉強不足でこのことについて知らなかった。ロヒンギャとは、ミャンマー南西部のレカイン州を主な居住地とするイスラム系少数民族。  ロヒンギャに対する迫害は18世紀から始まるというが、これは省く。直近の悲劇は昨年10月に始まった。ロヒンギャの武装集団による国境警察の殺害事件を口実に、ミャンマー政府軍が攻撃を開始し、彼らが住む3つの村で合計430の住居が軍隊に破壊され、村全体が焼き討ちされた。上空から軍のヘリが飛来し、手りゅう弾を投げ込み、家から飛び出てきた住民たちを地上部隊がライフルで狙い撃ちした。動けない老人たちも家から引きずり出され、木に縛られ焼き殺された。11歳の少女は、家に押し入った兵士が父親を殺し、母親を代わる代わる強姦したのを目の当たりにした。別の家では、泣きじゃくっていた乳児に兵士がナイフを突き刺した。5歳の少女は、強姦されている母親を助けようとしてナイフでのどを切られて殺されたという。焼き払われる前と後の村の写真が載っている。村はすっかり更地になってしまっている。ボスニア紛争中に起きた虐殺事件では8,000人が殺されたというが、この村ではそれ以上が殺されたそうである。  ロヒンギャ迫害は48年にミャンマーがイギリスから独立してから始まった。ロヒンギャは虐殺だけではなく、法的な手段でも排斥されているという。82年に制定された「国籍法」で、ロヒンギャはミャンマー国籍までも奪われた。  ロヒンギャの総数は200万とも300万ともいわれるそうだが、そのうち迫害から逃れるために国外へ脱出したのは160万人もいると見られている。日本にも迫害を逃れたロヒンギャが暮らしている。必死に日本語を覚え、スクラップ工場を経営しているロヒンギャもいる。  読んでいて泣いた。民主化したはずのミャンマーで、あのアウンサン・スーチーが元首の国で、いまだにこんな虐殺が行われているなんて、信じられない。だが現実である。この瞬間にも、ロヒンギャが虐殺され、シリアなどの難民は野垂れ死にしている。こうした世界へ眼を開いてくれる記事が、日本の雑誌には少なすぎる。安倍や小池がどうした。そう考えるところから日本を見つめなおす。つくづくそう思わされた特集であった。  さて、3月23日、午前10時から始まった森友学園の籠池泰典の国会での証人喚問中継を、スマホのインターネットテレビAbemaTVで見た。正直に言うと、籠池の思想信条には辟易しているが、ここでの話しぶりは堂々としていて、こやつはただ者ではないと思った。  証人喚問といえば昔、田中角栄の刎頚の友だった国際興業の小佐野賢治や日商岩井の海部八郎が喚問されたときのことを思い出す。2人ともメディアの前では居丈高で無礼だったのに、国会では、小佐野は消え入るような声で「記憶にない」を繰り返し、海部は書類にサインする手がぶるぶる震えて書けなかった。  籠池は、事実関係については自分のいうことに嘘はないという自信があったのだろう。冒頭こういった。 「国有地の大幅な値引きなど、一連の経緯の真相を明らかにするためにも、私だけトカゲのしっぽ切りで罪をかぶせようとするのではなくて、まず私がこうして国会の場で正直にお話しさせていただきますので、どうぞぜひ、その他の関係の方々を国会に呼んで、事実関係をお聞きいただき、真相究明を進めていただきますよう、心からお願い申し上げます」  それに比べて自民党の西田昌司議員などは、安倍首相や妻・昭恵の代理人のごとくふるまい、真相解明しようという姿勢を全く見せなかったのは見苦しく、かえって安倍や昭恵の疑惑を深めてしまった。籠池は西田が「100万円授受はなかった」と何度も否定するのにも全く動じなかった。また、民進党の福山哲郎議員が、もしそれが嘘だった場合に偽証罪に問われるがと再度質しても、間違いないと言い切った。安倍首相と昭恵は中継を見ながら、とんでもない奴と関わったと臍をかんでいるに違いない。  文春は籠池電話インタビューを巻頭でやっている。そこでも昭恵からの100万円寄付について詳しく語っているので、要約してみよう。2015年の9月5日、昭恵が3度目の塚本幼稚園訪問をし、講演した。講演の前に園長室で2人だけになったとき、彼女が封筒を差し出した。 「まずいただいて、『これは何でしょうか』とうかがいましたら、『一人で(小学校建設を)させてすいません』と。『これはいただいていいんですか』とお尋ねしますと、『どうぞ、安倍晋三からです』というふうにおっしゃいましたね」(籠池)  その際、昭恵に講演の謝礼として10万円を菓子袋と一緒に渡し、彼女も受け取った。だが、昭恵が車で出た後に電話をよこして「寄付金は匿名にしてほしい」と言われたという。  さらに、安倍首相が2月28日に国会答弁で、「妻は講演料も受け取っていない」と発言した直後に、籠池の妻に「本当に記憶から飛んでしまって」という謝り(?)メールを送ってきていることも明らかにした。籠池は喚問で、昭恵とのメールもこれから全部公開するといっていたから、昭恵のウソもばれるはずだ。証人喚問ではさらに、昭恵の関与を示す物証が出てきた。彼女の秘書役として経産省から派遣されている谷という女性からのFAXがあり、そこにはいろいろ各方面に聞いてみたが、お役に立てなくて申し訳ない。そのことは昭恵にも伝えてあるという文面だ。  このFAXを手に籠池が読み上げた時、国会内がどよめいた。この秘書役の女性は経産省からの出向である。彼女が昭恵の意を受けて動いたことは間違いない。この女性、噂だが外国の大使として異動させる話が急遽持ち上がったという。もしそうだとすれば悪どい「証拠隠し」である。  彼は松井一郎への怒りも隠さなかった。安倍や松井の意を受けた議員たちは何度も籠池を「偽証だ」と脅しているが、嘘をついているのは間違いなく安倍首相や妻の昭恵、稲田防衛相、松井知事側のようだ。  これに安倍の刎頚の友の加計学園問題が火を噴けば、政権は火だるまになるのではないか。千丈の堤も蟻の一穴から崩壊する。それも低レベルの安倍のお友達たちの不祥事から一強政権が崩れるかもしれないのだ。今こそ週刊誌の力を見せる時だ。 【巻末付録】  ポストの桜田淳子については冒頭で書いた。現代は巻頭が「週刊現代が撮った『旬で潤な』女優たち」。後半は「門外不出の写真がいま甦る 女優の湯」。これは篠山紀信が撮った湯船の中の女優達。萬田久子、浅野ゆう子など。「女優 佐々木心音 連続写真」。袋とじは「本誌独占『鷲尾老人コレクション』。淫靡という言葉がぴたり。  もう一つの袋とじは、フライデーにも出ているが、電通で働いていた女の子が「全裸フルヌード」になっているグラビア「さようなら、電通」。電通のメディア部門の契約社員だそうだ。  なかなかかわいいし、カラダも豊満でそそる娘だ。顔もはっきり写っているから、今頃は電通社内で、男性社員が広げて見入っていることだろう。  ポストは「飛び出す『VRエロ動画』の裏側」。袋とじは「見たくありませんか? この女のセックス」「新連載 “国民的愛人”の日常が丸裸 橋本マナミ『私生活』銭湯編」。  もう一本はやはり温泉系「柳いろは いい乳だな」。いいねこんな美人と温泉に入ってシッポリ……。  今週はやはり電通の契約社員の裸が一番よかった。ということで現代の勝ち! (文=元木昌彦)

老人を木に縛って焼き殺し、5歳女児の喉をナイフで切り裂く──ミャンマー政府軍「ロヒンギャ虐殺」の現実

老人を木に縛って焼き殺し、5歳女児の喉をナイフで切り裂く──ミャンマー政府軍「ロヒンギャ虐殺」の現実の画像1
「週刊文春」(3/30号、文藝春秋)
今週の注目記事・第1位 「籠池泰典独白 60分」(「週刊文春」3/30号) 同・第2位 「ミャンマー 語られざる民族浄化」(「ニューズウイーク日本版」3/28号) 同・第3位 「安倍ゴッドマザー洋子氏が激怒 日本の恥 昭恵は総理夫人失格です」(「週刊現代」4/8号) 同・第4位 「トクホの大嘘」(「週刊新潮」3/30号) 同・第5位 「東芝『潰すか救うか』メガバンクのトップたちが語る」(「週刊現代」4/8号) 同・第6位 「『がんばれ! アサヒ芸能』TSUTAYA傘下で絶体絶命」(「週刊文春」3/30号) 同・第7位 「『大原麗子』にベッドインを拒否された『渡瀬恒彦』」(「週刊新潮」3/30号) 同・第8位 「東大合格ママ 徹底指南『男子と女子は受験勉強が違う』」(「週刊文春」3/30号) 同・第9位 「金正恩『斬首作戦』トランプ決断目前!」(「週刊文春」3/30号) 同・第10位 「石原・浜渦『逃げ恥』を許したおバカ都議」(「週刊文春」3/30号) 同・第11位 「小池新党『候補者』263人の名前」(「週刊ポスト」4/7号) 同・第12位 「アレク『妻・川崎希を裏切る不倫カーセックス』衝撃撮!」(「フライデー」4/7号) 今週のワースト記事 「桜田淳子からの手紙」 「原子力発電所は『安全神話』から訣別できるのか?」(ともに「週刊ポスト」4/7号) 【巻末付録】現代とポストのSEXYグラビアの勝者はどっちだ!  先週金曜日は現代とポストの発売日だったが、この2誌のタイトルを見ていると、つくづくこの国は平和ボケしていることがよくわかる。  安倍首相の祖父・岸信介は安保反対運動が全国的に広がっているにもかかわらず、「それでも後楽園球場は満員だ」と言ったといわれる。それでいえば、安倍は「現代、ポストを見てみろ。日本人は籠池問題なんかより、株や死ぬまでセックスのほうに関心があるんだ」といいたいのではないか。  現代の巻頭特集は「私はこの株、この投信でこんなに儲けました」、第2特集は「病気別行ってはいけない有名病院」。ポストは「小池新党『候補者』263人の実名」と「『あれっ?』と思ったら“隠れ難聴”を疑え」である。  株は論外だが、病院採点も難聴問題も年寄りには大きな関心事ではある。私もだいぶ前から聞こえが悪くなってきて、テレビの音はもちろんのこと、寄席でぼそぼそ話す噺家の声が聞こえないので困っている。だが、ジャーナリズムを自称する週刊誌なら、籠池・安倍昭恵問題を大きく取り上げないのはなぜか。  その点、文春が籠池インタビューを喚問の当日にもってきたのはさすがである。ポストも現代も、この問題を扱っていないわけではない。ポストは鴻池祥筆を直撃したり、この間、籠池側のスポークスマンのようになっている菅野完に、大メディア批判をさせているが、片手間感は否めない。  現代の行ってはいけない有名病院にちょっぴりだけ触れておこう。現代が言いたいのは、どんな有名病院でも得手不得手があるということだ。例えば、食道がんでは市立札幌病院、名古屋第二赤十字病院、兵庫県立尼崎総合医療センター、金沢医科大学病院、東京都立墨東病院などはポイントが低く、順天堂医院や神戸大学医学部付属病院はポイントが高い。  すべてのがん手術に対して圧倒的なポイントを稼いだのは、がん研究会有明病院。先日、私の友人が肝臓がんで入院したので見舞いに行ったが、威容を誇る大病院だった。この評価が正しいのかどうかはわからないが、一つの指標にはなるだろう。  ポストがおかしい。巻頭からあれれれ……。いきなりカラーで「桜田淳子からの手紙」だ。4月に何年かぶりの公演をやるらしい。18、19のころの愛らしい写真が載っていて、彼女からの手紙もある。だが待ってくれよ。彼女はいまだに深刻な問題を抱えている統一教会、今は世界平和統一家庭連合というらしいが、そこの信者で広告塔である。  私のところへも、娘が入信して困っている、なんとかならないかという母親からの切実な相談が来ている。なくとも、彼女のそうした経歴を書くべきではないか。桜田のコンサートを見て入信する人間が出てくるかもしれないのだ。一切触れていないというのは、ポストらしからぬ扱いだと思う。  そのついでにいえば、ポストの「原子力発電所は『安全神話』から訣別できるのか?」という記事にも「喝!」である。「原発の利点をどう考えるか」「安全性を追求しているのは原発の現場だけではない」「柏崎刈羽原発でも美浜原子力緊急事態支援センターでも、安全対策の取り組みは新たなステージへ踏み出している」「原発停止に伴う火力発電燃料の輸入増加が日本経済の足枷となっていることもまた、日本人が直視しなければならない現実である」  まるで東京電力が作成したパンフレットのようである。私のところへ送られてくる「Enelog」という電気事業連合会が出している小雑誌がある。  今月は特別号で「福島第一原子力発電所と地域の『いま』をお知らせします」とある。そこには「現在は各号機とも安定冷却を続けています」「放射線量の低減と労働環境の改善」「原子力の安全性向上に向けた取り組み」「緊急事態への対応能力の向上」「経営トップによるリスクガバナンスの強化」などと、私たちは一生懸命やっていますからご安心くださいという、電力側に都合の良いいい分が載っている。  これは電事連が出しているから致し方ないが、ポストの記事も受け取りようによっては電事連が金を出しているペイドパブ(記事広告)と受け取られかねないのではないか。もちろんPRとは入っていない。いまだに福島第一原発事故は収束してはいないのだ。放射能の除染も道半ばである。今日本人が考えなければいけないのは、「被災リスクに正対する姿勢」ではなく、どうしたら原発をなくし、それに代わるエネルギーを生み出すために何をしなければいけないのかということに「正対」することだと思う。  桜田のグラビアといい、この記事といい、今週のポストには首を傾げざるを得ない。  まずはフライデーから1本。私には、さっぱりわからないアレク(34)という男が妻・川崎希(29)を裏切る「不倫カーセックス」をしていたというお話。  アレクなる人物、元モデルで、元AKB48の川崎と13年に結婚したそうだ。当初は「格差婚」といわれていたが、バラエティで「外車や豪邸を妻に買わせておいて浮気しまくるゲス&ヒモキャラ」でブレイクしたそうだ。妻が不妊治療しているにもかかわらず、ファンの女を車に連れ込み、セックスしていたというのだ。こんなばかばかしい男を張りこまなきゃならないフライデーに同情する。  川崎は亭主の浮気がばれるたび、「ニンジンを尻に刺す」「自分の小便を飲む」などのペナルティを科すことで許してきたそうだが、今度は、そうしたシーンを撮らせてもらったらどうか。  小池都知事が都議選に候補者を多数擁立して、意のままに動く多数派を作ろうと画策していることはよく知られている。ポストは、その候補者リストを入手したと特集しているが、263人というのは、いくらなんでも多すぎるだろう。この中から70人程度が選ばれるとポストは見ているようだが、メンツはバラエティに富んではいるが、政治家としては未知数である。  例えば、スピリチュアルカウンセラーで国民的美魔女コンテストのファイナリスト。グラフィックデザイナー。元キャビンアテンダント。80年代に流行したファッションブランドの創業者などで、その中でも目玉候補が東京MXテレビの元看板アナの天野ひかり、IQ145以上を売り物にする秀才タレントの利咲、美人歯科医の照山裕子、マンガ雑誌「ヤングマガジン」などのグラビアを飾った穴繁あすかたちだという。  私には、なぜこの人たちが都議選の「目玉」なのか全くわからない。あるネットメディアが行った支持率では、小池への支持が都内全域で平均85.3%となったという。  これまた安倍自民と同じように、対抗軸がないからという理由が一番多いのではないか。ようやく小池都知事は「豊洲移転問題を都議選の争点にはしない」と言いだしたが、当然である。何度も言うが、豊洲移転問題に結論を出して、そのことの是非も都議選で問うというのが真っ当な考え方であろう。  その結論の出し方によっては、支持率が急降下することも十分考えられる。それは盤石だと見えていた安倍政権が、籠池疑惑で揺らいでいるのを見ればわかる。小池の地盤は安倍よりもっと弱い。  文春は、百条委員会に石原元都知事、浜渦元副知事を呼んだが、なんのことはない、記憶にない、忘れた、挙句には恫喝までされるという体たらくであったことを「おバカ都議」と揶揄している。当選6回のベテラン古賀俊昭都議のこの言葉が、すべてを物語っている。 「(追及が)緩いと言いますが、別に百条委は追及する場ではない。私たちは今まで豊洲移転の予算に賛成してきたが、その判断が間違っていなかったというのが、証人喚問を通して明らかになれば良いと思います」  百条委は追及する場ではなかったというのだ。証人が誰でもよかったのだ。「豊洲移転は正しい」ということを証明しようとしたというのだから、豊洲移転の経緯の真相など明らかになりっこなかったのである。時間の無駄だった。  さて、文春で今売り出しのジャーナリスト・山口敬之のレポートで、トランプが「金正恩の斬首作戦」を計画しているというのである。  在韓米軍が中心となって北朝鮮有事の際のシミュレーションをいくつかつくっているという。その中には「5015」というのがあるそうだが、トランプが実行しようとしているのは、それよりもより過激な作戦だそうだ。 「特殊部隊がターゲットの居場所に突入してターゲットを殺害し、DNAなどを使って本人確認をする暗殺方法を言う。ミサイル攻撃など手っ取り早い殺害方法をとらないのは、ターゲットが死亡したという事実を客観的に確認して内外に公表することが重要だからである」(山口)  そして金正恩に代えて金正男を据える予定だった。しかしそれを察知した北朝鮮は、正男を暗殺することで、アメリカの目論見を潰したのかもしれない。こうしたスパイ物語はおもしろい。世界で唯一といってもいいほどの独裁国家の北朝鮮のドンを、CIAの秘密工作員が潜入して寝首を掻く。  だが、こうした計画が実行に移される可能性は低いと、私は考える。なぜなら、我々が知るかぎり北朝鮮内の情報は極めて少ない。仮に金正恩を斬首したとしても、第2、第3の金正恩が生まれ、核をアメリカ、韓国、日本へ使う可能性が極めて高い。韓国は陸続き、日本は至近距離である。もし北朝鮮が本当に核開発に成功していて、それを搭載したミサイルを撃つ能力を持っていたとするならば、アジアは火だるまになる。  そんな危険なことをトランプがやろうとしていれば、安倍は死ぬ気で止めなくてはいけないはずである。オサマ・ビン・ラディン暗殺とは難易度が違い過ぎる。それにオバマケアさえ破棄できないトランプの現状では、それほどの重大事を周囲に納得させることは、トランプには無理であろう。  圧力と対話。北風と太陽政策しか北朝鮮にはないのだ。金正恩暗殺などすれば、火薬庫が爆発して大惨事になる。トランプもそこまでバカではないと、私は思いたい。同じ文春に、3人の息子たちをみな東大へ入れた佐藤亮子が、3月10日に、娘も東大に合格させたという記事がある。  彼女のユニークなのは、子どもたちの教育は100%母親の責任だとして、父親には一切手を出させないというところだろう。3回間違えた問題は壁や天井に貼っておく。手製の暗記ノートを作り、食事する子どもたちの横でページを繰って覚えさせるなどは、珍しいやり方ではない。  だが、男の子の勉強は短期決戦型でいいが、娘は体力的に難しいため、中1から塾に通わせ、6年かけてコツコツと勉強させる方法を取ったそうだ。髪をドライヤーで乾かす間も、母親がドライヤーを持ち、娘に国語の問題集を解かせていたという。要は、母親が子どもたちの勉強に主導的に関与し、子どもたちもそれに従順に従うということができれば、なんとかなるというのだろうが、これがきっと、やってみると難しいのではないだろうか。私の乏しい経験からだが、思春期の子どもはなかなか手ごわい。腸内フローラを整えるために、毎日ヤクルトを1本とヨーグルトを食べさせた。各予備校が実施する東大模試の過去問をひたすら解かせたそうだ。  私が興味あるのは、こうして母親主導で東大に入った子どもたちが、社会に出てからどう生きていくかだ。親離れするのか。反発するのか、これからも母親べったりで生きていくのか。ぜひ10年後に、そのことを詳しく書いてもらいたいと思う。  昨夜は渡瀬恒彦が出ている映画『仁義なき戦い 代理戦争』(1973)を観た。度胸のいいチンピラをやらせたら抜群だ。空手の有段者だから、実生活でも喧嘩は強かったという。  新潮で大原麗子の弟、政光が、「お互い一目惚れで、特に姉さんのほうが渡瀬さんを好きになったみたいです」といっている。仲睦まじかった2人だが、渡瀬の実父が亡くなり実母を引き取ってから、隙間風が吹くようになったそうだ。それも渡瀬が家にいればよかったのだが、売れっ子になって家に帰れない日が続いたという。  大原が森進一と浮気をしていると週刊現代ですっぱ抜いたのは私だったが、離婚する1年ほど前から、「姉は渡瀬さんが浮気をしているんじゃないかと疑い始めた。そんな事実はなかったようですが、それでも、対抗策として長いことセックスを拒否したんです」(政光)。  あんないい女がすぐそばにいるのに、手を出せないのはつらかっただろうな。躁鬱状態にある大原は、渡瀬の自宅にも電話をかけ、渡瀬の奥さんが取り次いで話し、大原は会いたいとこぼしていたそうだ。  ところで、徳間書店がレンタルビデオなどで有名なTSUTAYAを運営する「カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)」の子会社に買収された。CCCは「エスクァィア日本版」を傘下に収めたり(09年に休刊)、「ニューズウイーク日本版」も出している。文春は、ヤクザ記事が多く、裏の世界の情報誌として有名なアサヒ芸能は、存続できるのかと疑問を呈している。  しかし、アサ芸の持ち味である「戦後裏面史」はもっと評価されていいし、現在も厳然としてあるヤクザ社会、裏社会を記録していくことは重要である。アサ芸に苦言を呈すれば、編集部がこうした役割を積極的に担っていくことをもっと自覚し、誌面を作っていってくれることを期待したい。そうすれば、まともな経営者なら、その意義を理解し、積極的に支援してくれるはずだ。  次は、もだえ苦しむ巨竜・東芝がどうなるのかというお話。確かに苦しい状況だが、現代によれば、メインバンクは東芝支援をこれからもやっていくと、腹を決めたというのである。それは、東芝がインフラ事業や鉄道、道路標識などに深く関わっているからという理由がある。  もし東芝が潰れれば、オフィスビルやタワーマンションでエレベーターが止まり、鉄道が運休し、交通標識が誤作動を起こす。東芝社員は19万人だが、東芝の取引先は1万社を超えるといわれ、全国1万件の連続倒産にでもなれば、日本経済にも大打撃である。それに事故を起こした原発の廃炉、軍需産業と、東芝は「国策企業」である。これを放置したままにすれば、日本だけではなく、国際的な外交問題にもなりかねないのだ。  だからメインの三井住友銀行も、東芝への不満はいうが、手を引くことはないようだ。また現代によれば、政府系の「産業革新機構」が出資するシナリオもあり、政府系として生き残る可能性もあるようだ。  確かに、これだけの企業を潰すわけにいかないことはわかる。だが、それと、東芝の経営陣の放漫経営、経営責任をおろそかにしてはならない。すべての膿を出し、経営陣を一新し、不要な部分はそぎ落として新生東芝として厳しい再建への道を歩む。東芝で起きていることは氷山の一角であるはずだ。第2、第3のシャープや東芝はこれからもっと出てくる。そのためには徹底的な東芝の再建策を、国民にわかるように見える形でやってもらいたいと思う。  第4位。新潮が、CMで喧伝されているトクホ(特定保健用食品)には「大嘘」のものが多いという特集を組んでいる。トクホとして販売するには製品ごとに有効性や安全性について審査を受け、表示について消費者庁の許可を得る必要がある。3月20日時点でトクホは1,168品目あるという。そのうち販売されていないものもあるから、現在販売、準備中のトクホは454品目。2015年度の市場規模は6,391億円もあるそうだ。  まずは、脂肪の吸収抑制・排出増加を謳っている「からだすこやか茶W」「キリンメッツコーラ」などに入っている難消化性デキストリン(以下、難デキ)は「効き目ゼロだった」というのである。これはトクホ全体の3分の1を占める「魔法の成分」といわれるそうで、難デキは水溶性の食物繊維で、デンプンを加工処理した物質だという。国が許可した難デキの効用は20年ほどの間、整腸効果や血糖値だけだった。そこに2011年に「脂肪」の文字が加わる。そのために脂肪の多い食事を摂りがちな人や中性脂肪が気になる人の食生活改善になると爆発的な売れ筋になる。  だが、筑波大学の鈴木正成名誉教授らが2010年に、日常的な食事を摂った場合に、難デキ6グラムが含有された茶飲料、グァバ葉茶ポリフェノールが70ミリグラム以上含有された茶飲料、普通の水出し煎茶と、それと合わせてダンベル体操をやった後の食後血糖値上昇抑制効果を調べた結果、どの茶も血糖値の上昇を抑制したものはなく、有意差が出たのはダンベル体操だけだったという。  さらに、千葉大学の山本敬一名誉教授によると、このトクホの根拠論文がいずれも松谷化学工業という会社の研究者が作成した論文に依拠しているそうで、ここは難デキの国内シェア8割を誇る会社だというのである。  山本名誉教授は、その論文で難デキを摂取すれば脂肪が排便として多く排出されるとしているが、「そこに表れた1・2%の差は生物学の世界では誤差の範囲。このことから難デキには脂肪を抑制する効果はない」というのである。10億本を突破したお化け商品「伊右衛門 特茶」は、謳い文句とは逆に体脂肪率も体重も増加するという。これもサントリー食品インターナショナルのHPにあるグラフがミスリードしていて、首を傾げざるを得ないと高橋久仁子群馬大学名誉教授が話している。  高橋名誉教授が特茶の主な論拠論文を当たったところ、特茶を飲み続けると体重が減らないばかりではなく、体重も脂肪率も増えていたというのである。これなら飲まないほうがいい。  トクホの許可は消費者庁の管轄で、その有効性や安全性の評価は「消費者委員会新開発食品調査部会」で審議される。しかし特茶が関与成分としているのは「ケルセチン配糖体」だが、審議を担当する専門家ですら解釈に困る代物だったというのである。  そのためメーカーには再度の説明が求められ、結局、お腹回り、ウエストサイズ、肥満という文言が削除されてしまったそうだ。  リカルデントというガムに添加されている人工甘味料は、「90年代後半には、米国の複数の研究者が脳腫瘍を引き起こす可能性を指摘」(科学ジャーナリストの渡辺雄二)しているという。  生きたまま腸に届くという「ヤクルトAce」も意味がないとニベもない。「この手の乳酸菌飲料でなくても健康は維持されますし、特定の乳酸菌でないとダメということもない。無理して高価なトクホを買うよりも、バーゲンセールで買ったヨーグルトを選べば十分ですよ」(秋津医院の秋津壽男院長)。  日本ケロッグの「オールブラン オリジナル」も、「その人数(被験者=筆者中)も、たった11人ですから、どんな量を何日間摂取したらどのような効用があるのか、納得できる証明になっていない」(唐木英明東京大学名誉教授)。  日清オイリーの「ヘルシーコレステ」に入っている植物コレステロールには思わぬ副作用が発覚したという。  したがって、ドイツやEU全域でこれを使った加工食品には「血中コレステロール値が普通の人や子どもは摂取するな」という警告表示が完全に義務付けられたそうである。新潮がいうように「聞こえのいい効果ばかりが喧伝され、そこに潜むリスクが周知されているとは言い難い」のだ。新潮はこの問題を引き続き追いかけるそうだから、要注目である。  森友学園の籠池理事長の証人喚問は終わったが、安倍首相の妻・昭恵の証人喚問を求める声が大きくなっている。新聞各紙も「関与を全否定してきた首相の説明とも食い違う。解明のため昭恵氏を国会に招致する必要がある」(朝日新聞)、「昭恵氏は(中略)証人喚問の場で真相を語るべきである」(東京新聞)、「籠池氏の証言が事実かどうか、昭恵氏本人の口から説明が聞きたい。記者会見などをしないのなら国会への招致が必要となる」(毎日新聞)。  安倍寄りの2紙、読売新聞は「双方がさらに誠実に説明を尽くすしかあるまい」、産経新聞は100万円寄付問題は2人が対立している以上、「予算委員会として夫人に直接、事実関係を確認する作業も必要となろう」と、やんわり。だが、一方を偽証罪に問われる証人喚問で、昭恵を予算委員会の参考人とは、理解しがたい。  そのうえ、建設費が異なる工事請負契約書を提出していた件で、違法性が問われる問題であれば「本人の証言を待たず」司直の手で徹底的に解明すべきであると、まるで安倍のいい分をそのまま代弁しているようだ。ともあれ、籠池の証言を昭恵はフェイスブックで否定しているようだが、コトはそんな簡単なことではない。このへんにもこの女性の「甘さ」がよく出ている。  現代は、安倍首相の母、ゴッドマザー洋子が昭恵に対して「日本の恥 昭恵は総理夫人失格です」と激怒していると報じている。もともと嫁姑の仲はよくはなかったようだ。それがこの頃は、昭恵が「お義母さんに叱られるのが怖い。憂うつだ」と愚痴っているというし、安倍と昭恵が顔を合わせる機会はほとんどなくなり、安倍家は崩壊しているといっても過言ではないそうだ。  それに今回の籠池問題勃発だ。夫の心妻知らずと、安倍は嘆いているかもしれない。この記事の中で注目すべきは、政治資金に詳しい上脇博之神戸学院大学教授が、こういう指摘をしているところだ。 「調べてみると、昭恵夫人が塚本幼稚園を訪れた’15年9月5日の1週間前、8月28日付で、安倍総理が代表を務める地元・自民党山口県第四選挙区支部から、総理の政治資金団体のひとつ『晋和会』に、ちょうど100万円が寄付されています」  このタイミングで100万円が動いた! 推測だがと上脇教授は断わったうえで、万が一、昭恵夫人が晋和会から人件費としてカネを受け取っていたとすれば、それが籠池に渡った可能性があるのではないかと指摘する。  現代によれば、籠池が「安倍首相から100万円の寄付を受け取った」と爆弾発言をした日、これを聞いた山本一太参院議員が安倍にすぐ連絡を入れると、「安倍総理は瞬間湯沸かし器のように怒って、『証人喚問だ! 籠池を国会に呼べ!』と大興奮で指示を出した。参考人招致をすっ飛ばしていきなり証人喚問になった裏には、こんな経緯がありました」とある官邸スタッフが語っている。  これまで証人喚問されたのは政治家が多い。もちろん「耐震強度偽装事件」や「年金資産詐取事件」で民間人も呼ばれてはいるが、国民生活に関わる重大事件である。籠池が、国会の喚問の後、外国特派員協会でも記者会見を開いている。そこで「(総理の)悪口をいっただけで喚問される。この国には言論の自由はあるのか」という趣旨の発言をしている。これこそメディアが追及するべき重大事であるはずだ。  第2位。これだけは読んでほしいという記事を紹介しよう。ニューズウィーク日本版が、ミャンマーで今も続くイスラム系少数民族、ロヒンギャに対する大虐殺についての特集を組んでいる。  勉強不足でこのことについて知らなかった。ロヒンギャとは、ミャンマー南西部のレカイン州を主な居住地とするイスラム系少数民族。  ロヒンギャに対する迫害は18世紀から始まるというが、これは省く。直近の悲劇は昨年10月に始まった。ロヒンギャの武装集団による国境警察の殺害事件を口実に、ミャンマー政府軍が攻撃を開始し、彼らが住む3つの村で合計430の住居が軍隊に破壊され、村全体が焼き討ちされた。上空から軍のヘリが飛来し、手りゅう弾を投げ込み、家から飛び出てきた住民たちを地上部隊がライフルで狙い撃ちした。動けない老人たちも家から引きずり出され、木に縛られ焼き殺された。11歳の少女は、家に押し入った兵士が父親を殺し、母親を代わる代わる強姦したのを目の当たりにした。別の家では、泣きじゃくっていた乳児に兵士がナイフを突き刺した。5歳の少女は、強姦されている母親を助けようとしてナイフでのどを切られて殺されたという。焼き払われる前と後の村の写真が載っている。村はすっかり更地になってしまっている。ボスニア紛争中に起きた虐殺事件では8,000人が殺されたというが、この村ではそれ以上が殺されたそうである。  ロヒンギャ迫害は48年にミャンマーがイギリスから独立してから始まった。ロヒンギャは虐殺だけではなく、法的な手段でも排斥されているという。82年に制定された「国籍法」で、ロヒンギャはミャンマー国籍までも奪われた。  ロヒンギャの総数は200万とも300万ともいわれるそうだが、そのうち迫害から逃れるために国外へ脱出したのは160万人もいると見られている。日本にも迫害を逃れたロヒンギャが暮らしている。必死に日本語を覚え、スクラップ工場を経営しているロヒンギャもいる。  読んでいて泣いた。民主化したはずのミャンマーで、あのアウンサン・スーチーが元首の国で、いまだにこんな虐殺が行われているなんて、信じられない。だが現実である。この瞬間にも、ロヒンギャが虐殺され、シリアなどの難民は野垂れ死にしている。こうした世界へ眼を開いてくれる記事が、日本の雑誌には少なすぎる。安倍や小池がどうした。そう考えるところから日本を見つめなおす。つくづくそう思わされた特集であった。  さて、3月23日、午前10時から始まった森友学園の籠池泰典の国会での証人喚問中継を、スマホのインターネットテレビAbemaTVで見た。正直に言うと、籠池の思想信条には辟易しているが、ここでの話しぶりは堂々としていて、こやつはただ者ではないと思った。  証人喚問といえば昔、田中角栄の刎頚の友だった国際興業の小佐野賢治や日商岩井の海部八郎が喚問されたときのことを思い出す。2人ともメディアの前では居丈高で無礼だったのに、国会では、小佐野は消え入るような声で「記憶にない」を繰り返し、海部は書類にサインする手がぶるぶる震えて書けなかった。  籠池は、事実関係については自分のいうことに嘘はないという自信があったのだろう。冒頭こういった。 「国有地の大幅な値引きなど、一連の経緯の真相を明らかにするためにも、私だけトカゲのしっぽ切りで罪をかぶせようとするのではなくて、まず私がこうして国会の場で正直にお話しさせていただきますので、どうぞぜひ、その他の関係の方々を国会に呼んで、事実関係をお聞きいただき、真相究明を進めていただきますよう、心からお願い申し上げます」  それに比べて自民党の西田昌司議員などは、安倍首相や妻・昭恵の代理人のごとくふるまい、真相解明しようという姿勢を全く見せなかったのは見苦しく、かえって安倍や昭恵の疑惑を深めてしまった。籠池は西田が「100万円授受はなかった」と何度も否定するのにも全く動じなかった。また、民進党の福山哲郎議員が、もしそれが嘘だった場合に偽証罪に問われるがと再度質しても、間違いないと言い切った。安倍首相と昭恵は中継を見ながら、とんでもない奴と関わったと臍をかんでいるに違いない。  文春は籠池電話インタビューを巻頭でやっている。そこでも昭恵からの100万円寄付について詳しく語っているので、要約してみよう。2015年の9月5日、昭恵が3度目の塚本幼稚園訪問をし、講演した。講演の前に園長室で2人だけになったとき、彼女が封筒を差し出した。 「まずいただいて、『これは何でしょうか』とうかがいましたら、『一人で(小学校建設を)させてすいません』と。『これはいただいていいんですか』とお尋ねしますと、『どうぞ、安倍晋三からです』というふうにおっしゃいましたね」(籠池)  その際、昭恵に講演の謝礼として10万円を菓子袋と一緒に渡し、彼女も受け取った。だが、昭恵が車で出た後に電話をよこして「寄付金は匿名にしてほしい」と言われたという。  さらに、安倍首相が2月28日に国会答弁で、「妻は講演料も受け取っていない」と発言した直後に、籠池の妻に「本当に記憶から飛んでしまって」という謝り(?)メールを送ってきていることも明らかにした。籠池は喚問で、昭恵とのメールもこれから全部公開するといっていたから、昭恵のウソもばれるはずだ。証人喚問ではさらに、昭恵の関与を示す物証が出てきた。彼女の秘書役として経産省から派遣されている谷という女性からのFAXがあり、そこにはいろいろ各方面に聞いてみたが、お役に立てなくて申し訳ない。そのことは昭恵にも伝えてあるという文面だ。  このFAXを手に籠池が読み上げた時、国会内がどよめいた。この秘書役の女性は経産省からの出向である。彼女が昭恵の意を受けて動いたことは間違いない。この女性、噂だが外国の大使として異動させる話が急遽持ち上がったという。もしそうだとすれば悪どい「証拠隠し」である。  彼は松井一郎への怒りも隠さなかった。安倍や松井の意を受けた議員たちは何度も籠池を「偽証だ」と脅しているが、嘘をついているのは間違いなく安倍首相や妻の昭恵、稲田防衛相、松井知事側のようだ。  これに安倍の刎頚の友の加計学園問題が火を噴けば、政権は火だるまになるのではないか。千丈の堤も蟻の一穴から崩壊する。それも低レベルの安倍のお友達たちの不祥事から一強政権が崩れるかもしれないのだ。今こそ週刊誌の力を見せる時だ。 【巻末付録】  ポストの桜田淳子については冒頭で書いた。現代は巻頭が「週刊現代が撮った『旬で潤な』女優たち」。後半は「門外不出の写真がいま甦る 女優の湯」。これは篠山紀信が撮った湯船の中の女優達。萬田久子、浅野ゆう子など。「女優 佐々木心音 連続写真」。袋とじは「本誌独占『鷲尾老人コレクション』。淫靡という言葉がぴたり。  もう一つの袋とじは、フライデーにも出ているが、電通で働いていた女の子が「全裸フルヌード」になっているグラビア「さようなら、電通」。電通のメディア部門の契約社員だそうだ。  なかなかかわいいし、カラダも豊満でそそる娘だ。顔もはっきり写っているから、今頃は電通社内で、男性社員が広げて見入っていることだろう。  ポストは「飛び出す『VRエロ動画』の裏側」。袋とじは「見たくありませんか? この女のセックス」「新連載 “国民的愛人”の日常が丸裸 橋本マナミ『私生活』銭湯編」。  もう一本はやはり温泉系「柳いろは いい乳だな」。いいねこんな美人と温泉に入ってシッポリ……。  今週はやはり電通の契約社員の裸が一番よかった。ということで現代の勝ち! (文=元木昌彦)