少女マンガにおける、「女の性の解放」と「男の処女性信奉」の落としどころ

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『甘濡れ・Eve』(佐々木 柚奈、小
学館)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 女性の社会進出が進み、女もいろんなものが手に入るようになってきた。仕事、非婚の選択、年下男......。女の出世はまだまだ障害が多いものの(つい最近もアメリカで訴訟問題になっちゃったし)、女の性に対する大らかさの発展には目を見張るものがある。

完璧すぎるスペックと半ズボンが少子化社会を暗示する『CLAMP学園探偵団』

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『CLAMP学園探偵団』(角川書店)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 『毎日かあさん』(西原理恵子、毎日新聞社)を読むと、息子と娘の生物としての違いがよく分かる。母親にとって息子というのは、気が利かなくて乱暴者で、お洒落や勉強に興味がない、未開の地の生き物らしいのだ。この生物をしつけるのにどれだけ大変かという話がゴロゴロ書いてある。以前、ハーフの愛娘を生んだ武田久美子が、「レストランなんかでマナーの悪い子どもを見ると、いったいどんなしつけをしているのかと思う」というようなことを書いていたことを思い出し、きっと世の中の息子を持つ母親らから大バッシングを受けただろうと、目頭を熱くしてしまった。

出版不況の勝者・宝島社で、シンデレラ級のぶっ飛び昇格

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「mini」2011年4月号(宝島社)

「まさに"シンデレラストーリー"ですよ。一介のアルバイトから編集長ですからね。社員も全員驚いてましたよ。こんな人事があるんだってね」(宝島社ファッション誌編集者)

 現在、不況と言われる出版業界の中で、ひとり勝ちをしていると言われる宝島社。付録やムック本で売り上げを伸ばし、看板雑誌「sweet」の部数は100万部を突破している。

『覇王愛人』ほど、作者の脳内がダダ漏れになったマンガはない!

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『覇王愛人』(新條まゆ、小学館)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 『ムーンウォーカー』という映画をご存じだろうか。マイケル・ジャクソンが自由奔放な発想でのびのびと制作したファンタジー・ミュージカルである。突然の設定変更は当たり前、「こうだったらいいな」「これやっちゃおうかポーゥ!」と、次から次へとマイケルの脳みそからだだ漏れしたアイデアが詰め込まれているのだ。マイケルへの深い愛を持って見なければ、単なるC級映画である。

歌舞伎を舞台に『ぴんとこな』が描く、"努力"以外のスポ根像

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『ぴんとこな』(小学館)

――幼いころに夢中になって読んでいた少女まんが。一時期離れてしまったがゆえに、今さら読むべき作品すら分からないまんが難民たちに、女子まんが研究家・小田真琴が"正しき女子まんが道"を指南します!

<今回紹介する女子まんが>
嶋木あこ『ぴんとこな』1~3巻
小学館/420円

 少女マンガにおけるスポ根の一形態として「バックステージもの」があります。『ガラスの仮面』を筆頭に、宝塚をモデルとした藤田和子/氷室冴子『ライジング!』(小学館)など名作には事欠きません。歌舞伎を舞台とした嶋木あこ先生の『ぴんとこな』は、それら名作に比肩し得るポテンシャルを秘めた久々のイチオシ作品であります。