「日経ウーマン」が大震災を通して気付いた、本当に大切なものとは?

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「日経ウーマン」5月号(日経BP社)

 「日経ウーマン」5月号は、映画のPRの疲れが出てしまったのか、"ほほ笑み"というにはちょっと苦しい中谷美紀が表紙です。そしてなんと、今月は創刊23周年記念特別号! ほかのファッション誌なら高級ブランドから提供してもらった読者プレゼントを大放出しようものですが、「日経ウーマン」に限っては浮かれたような特別企画があるわけでもなく、いつもと同じテンションでお金の大切さを語っているところはさすがです。"ファッション誌じゃない"という自負がそうさせるのでしょか。それでは早速中身を見ていきましょう。

永作博美が「婦人公論」で、"若くあらねば"プレッシャーについて語る

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「婦人公論」2011年4月22日号(中
央公論新社)

 今号の「婦人公論」の特集は「40代からが女の人生の本番です」。表紙にその文字がデカデカと書かれています。そしてその横には、38歳で結婚、39歳で第一子を出産した永作博美が......。なんかイヤ~な予感がします。女優としてすんごく美形というわけでもなく、グラマーでもなく、しばしば「ナチュラル」「自然体」といった形容詞で語られることが多いにも関わらず、「魔性の女」のイメージも併せ持つ永作博美は、しばしば「憧れの女性」として名前が挙がります。しかし、現実には一般の中年女性が「ナチュラル」と「魔性の女」を両立させるなんてぜーーったい無理。だって「ナチュラル」と「魔性の女」を両立させようと目論むその計算高さ自体、全然ナチュラルじゃないですもん。ストレートにナチュラル婆さんを目指すか、魔性婆さんを目指すかどっちかにしたほうが、よほど素直で好感が持てます。筆者個人は、「憧れの女性は永作博美」と言って、男をチラ見しながら無邪気にクシャッと笑うような女は信用しないことにしていますよ。

「VERY」が「ミセスオーガニックさんって誰なんだ!?」って聞いてますけど?

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「VERY」5月号(光文社)

 未曾有の大震災後、人々の価値観がガラリと変わりました。節電から波及した「無駄」への冷やかな目は、「自粛」「自重」という言葉に代わって、社会を停滞させています。そんな中で苦慮しているのが、華やかさと、ある意味での「無駄」を謳歌する役割の女性誌。震災後に発売された女性誌にはさまざまなメッセージが並んでますが、「VERY」のメッセージは端的。多くを語らずに伝えるってことは、非常に難しいことだと実感しました。というわけで、今回からはレビューも端的に伝えられるように、一層努力します。

完璧すぎるスペックと半ズボンが少子化社会を暗示する『CLAMP学園探偵団』

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『CLAMP学園探偵団』(角川書店)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてきぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史に燦然と輝く「迷」作を、紐解いていきます。

 『毎日かあさん』(西原理恵子、毎日新聞社)を読むと、息子と娘の生物としての違いがよく分かる。母親にとって息子というのは、気が利かなくて乱暴者で、お洒落や勉強に興味がない、未開の地の生き物らしいのだ。この生物をしつけるのにどれだけ大変かという話がゴロゴロ書いてある。以前、ハーフの愛娘を生んだ武田久美子が、「レストランなんかでマナーの悪い子どもを見ると、いったいどんなしつけをしているのかと思う」というようなことを書いていたことを思い出し、きっと世の中の息子を持つ母親らから大バッシングを受けただろうと、目頭を熱くしてしまった。

「"女"な気分でパンツが着たい」、意味をなさない「Domani」のポエムが痺れる!

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「Domani」5月号(小学館)

 今月号の女性誌はとにもかくにも「CLASSY.」の「結婚できる服」が話題の振りまいてますが、筆者としては「Domani」もなかなかいい味を出していると踏んでいます。「STORY」「美STORY」「VERY」など光文社のキャッチのセンスは一般常識をはるかに飛び越えたオリジナリティー溢れるものですが、「Domani」の言葉選びは小学館特有のちょっと田舎臭いセンスで愛おしくなります。例えば今月号の靴特集「Shoes Tell Everything! 靴は、女の、もうひとつの名刺です!」。あちゃー。きっとこれを「ステキ!」と思う人は、映画『プラダを着た悪魔』とか見ちゃうんだろうなー。心酔しちゃうんだろうなー。そして、「オンナなら、靴は妥協できないよね」とドヤ顔でワイングラス回しちゃってんだろなー。でもなんか憎めない。そんな「Domani」信者を心の深淵をのぞきこむべく、今月も細かく雑誌を見ていきましょう。

地震でも停電でもキャンセル不可! 外国人男性との婚活パーティに潜入

――「踊る阿呆に見る阿呆、同じアホなら踊らにゃ損々」と言うけれど、どうせ同じなら「見るだけ」の方がだんぜん楽でしょ! ということで、日本中、いえ世界中の「変な大会」をナナメ切り。参加者、観客まで余すことなくウォッチング。

 先日の「婚活雪かきボランティア」が予想以上にしょっぱかったおかげで、俄然婚活に前のめりになった。次は、「男性は医者限定」のパーティとかに行ってみたい。しかし悲しいことに、「男は医師限定」パーティには女28歳までと年齢制限があったり、女性の参加費1万5,000円(男は1,000円なのに)であったりと、本気じゃないと敷居が高い場合が多かった。まあ敷居が高いどころか、まず年齢で参加資格すら喪失してんですが。

今まで「STORY」が避けてきたババァ問題の扉を、泉ピン子がこじ開けた!

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「STORY」(光文社)2011年5月号

 今月の「STORY」は特別定価880円(通常価格800円)。80円分は義援金として被災地に寄付されます。実は今年の1月号でも同じシステムを用いて、読者にチャリティーを呼び掛けていた「STORY」。さすが、動きが早い。その時は、実売約11万4,000冊で900万円、それにチャリティーオークションやら編集部からの寄付やらを足してぴったり1,000万、ユニセフ経由でマダガスカルの学校支援に寄付されたようです。驚いたのが、撮影料10万円をそのまま寄付したカメラマンさん。義援金の金額を云々言うのは野暮ですが、同業他種として頭が下がります。今の私に出来ることは、「STORY」の素晴らしさをサイゾーウーマンのユーザーの方々に知って頂くことと肝に銘じ、仕事に邁進致します。「STORY」的には全く望んでいないかもしれませんが。

男のインチキ自己肯定を見抜け! 二村ヒトシが恋愛至上主義を一刀両断

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『恋とセックスで幸せになる秘密』
(イースト・プレス)

 モノが売れないこのご時世、出版界では「恋愛マニュアル本」や「セックスハウツー本」が百花繚乱。お金で買えない「オンナの自己実現」に着目する著作が激増しています。そんな中、AV監督・二村ヒトシ氏が『恋とセックスで幸せになる秘密』(イースト・プレス)を刊行。帯には「なぜか恋愛がうまくいかない女性へ」とじんわり響くボディーブローのような名言が......。これはオンナたちの救世主となるのか?! 二村氏にお話を伺ってみました。

女友だちはこうあるべし? 「MORE」のノイローゼ一歩前の"友情"像

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「MORE」(集英社)2011年5月号

 春の訪れを少しずつ感じる今日この頃。「4月からは社会人だから、OLさんのバイブル「MORE」(集英社)を読み始めなきゃ♪」という品行方正な新社会人の方も多くいらっしゃるでしょう。結婚を決めたら「ゼクシィ」(リクルート)、子どもができたら「たまひよ」(ベネッセ)......。自分へのセレブレーションを形にすることで、社会での立ち位置を明確にする。そこから生まれる消費活動が社会経済を活発化していくわけですから、雑誌って大事~。「あおり」っていうのも、雑誌の持つ役割の一つなんですよね。

真面目な「GINGER」が、電車にいるオジサンとの妄想を推奨してるぞ!

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「GINGER」(幻冬舎)5月号

 今月の「GINGER」(幻冬舎)は、「創刊2周年記念特大号」! どこら辺が「特大」なのかは最後まで分かりませんでしたが、記念号であっても付録作戦などに走らず、誌面で勝負しようとするストイックな姿勢に好感♪ 創刊以降、方向性はクネクネと彷徨ってみたこともありますが、「"感覚やノリ"ではなく"脳みそ"100%で作ってます!」という日本人的な真面目さはずっとブレません。赤文字系、青文字系に続く新たなジャンル"左脳系"ファッション誌「GINGER」を、今月もチェックしましょう。