ガワだけ押し付けられるイクメンブームと、つるの剛士の神格化のワケ

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「LEE」4月号(集英社)

 今月号の「LEE」の表紙&インタビューには、『毎度おさわがせします』(TBS系)、『パーティー野郎ぜ!』(テレビ朝日系)から大出世して、いまはフランスを語っちゃう大女優になったミポリンこと中山美穂です。インタビューではフランスに住んでからの10年の変化、とくに昨年の東日本大震災によって大きく価値観が変わったという話をしています。食べ物は新鮮さ、ケミカルなものではなく自然なものに注目するようになり、化粧品に関しても自然素材なものを選ぶようになったとか。パリではノーメークの女性も多いらしく、

「その影響なのか、私もふだんは、日焼け止めとマスカラをさっとつけるくらいです」
「アンチエイジングに興味なくはないけれど、私はシミもシワもあっていいと思っている」

本物のマダム・岸惠子、「家庭画報」における新連載がギャグのような内容

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「家庭画報」2012年4月号(世界文化
社)

 「家庭画報」4月号は、創刊650号記念号。特別2大付録が付いています。ひとつは、誌面の企画と連動した「魅惑のフェルメール 名画ポストカード」12枚セット。美術展のおみやげみたいな、アレです。もうひとつは、銀座にあるビューティブランドを紹介する綴じ込み付録「銀座ビューティ」。抽選で97名様にサロンで"とっておきのおもてなし"が体験できるというプレゼントも付いています。

 この冊子の中で、スキンケアカウンセラーの鶴岡悦子さんはこう語ります。「(銀座は)先人たちの間で行き交った美のエネルギーがいつしか土地に宿り、世界でも希な、上質でエネルギッシュな風土がつくり上げられたのでしょう」。また、美容アドバイザーの佐伯チズさんは「銀座にふさわしいきちんとしたドレスコードや礼儀、立居振舞いなど、この街には"見えない敷居"があります。(中略)この街には伝統文化を継承する古きよきものと世界の最先端を行く新しいものの両方が存在しますが、共通しているのは一流だということ」と銀座という街を分析。

 現在はファストファッションとアジア系観光客のショッピングスポットとして知られる銀座ではありますが、ある世代、ある種の人々の銀座=一流信仰って根強いですよね。おふたりの言葉、このまんまいくつか単語を換えれば、別の意味で渋谷や原宿、六本木、秋葉原などについても語れるんじゃないかしら。思わず佐伯チズ先生の真っ白いお顔が、「渋谷という街が私をつくった......」とマジ顔して語るマンバギャル(死語?)に見えちゃいましたよ。肌の色は違うけど、"聖地"を熱く信仰している点では同じ。ラブ&ピース、みんなで分かり合おうよ!
 
<トピック>
◎創刊650号特別企画 咲き誇れ桜
◎岸惠子「日本再発見の旅」
◎創刊650号特別企画 女優・賀来千香子さんがまとう「家庭画報コレクション」

女性誌の禁句「美人じゃない」を使っても、出オチ感が否めない「Domani」

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「Domani」4月号(小学館)

 今月から新連載がスタートしました。モデルのSHIHOプレゼンツ"私の日々語り"、タイトルは「mothermoon」。タイトルもベタですが、リードもスゴイです。「SHIHO―女として、妻として、母として..."私たち、いつだって、あなたの生き方が大好きです!"」。坊主憎けりゃ袈裟まで憎いと申しますが、その反対で「SHIHOが好きなら生き方まで大好き」ということでしょうか。「ヨガを初めてから、そして子供を授かってからというもの、ますます体の感覚に敏感になってきた私がいます」という書き出しで始まり、終始「育児を通じて自分が高められる」というママタレントのキラーフレーズを連発。「娘と出会って知った、心から溢れる愛を周りにいてくれるすべての人にも向けて、育み育まれ、一生懸命生きていきたい」と締めくくっておられました。ご神託ですか。

 SHIHOといえば、シレっとカリスマモデルを語り、ギラっとした夫と結婚したくらいの認識が一般的。「35歳、『仕事』も『女』も、これからがもっと楽しい!」という「Domani」にあって、SHIHOはまさにドンピシャの世代(1976年生まれ)であり、これくらいのウットリは必要悪なのかもしれません。ただ「聞いて......育児ってね、神様からのご褒美なの」という話を、読者層である三十路をとうに超えた女たちが聞いて喜ぶのかっていう疑問が付いて回るのです。

<トピックス>
◎2012年・春の"きちんといい女系"vs"こなれたいい女"系はこうなる!
◎"美人じゃないけど、努力とセンスだけでここまでできる!"BOOK
◎川越達也の男時間

今度のセット商品はなんと"フライパン"!! 話題のカフェが解禁したパンケーキ作りの秘訣とは!?

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 子どものころ、童話『ぐりとぐら』で描かれる大きなパンケーキに誰もが憧れた。巨大なフライパンで焼かれ、ふっくらきつね色。「ぐりとぐらのパンケーキ」というメニューがあるカフェまであるくらいだから、それだけ人々の記憶に残るのだろう。しかし、母親にねだって作ってもらうと、想像していたようにはいかない。形がまん丸じゃなかったり、色がまだらだったり、焦げてしまったり......。どうしてウチのパンケーキは本の世界に出てくるものと違うんだろう......?

 きつね色でまん丸でふっくらした、理想のパンケーキを作るには、簡単だけどちょっとしたコツがいる。それを教えてくれるのが、今回紹介する『パンケーキママカフェVoiVoiのしあわせパンケーキのつくりかた』だ。若い女子を中心に起こったパンケーキブームの先駆けと言われ、三軒茶屋のカフェ・パンケーキママカフェ VoiVoiのオーナーである、阿多笑子さんが教えてくれるパンケーキレシピブックなのだ。まず、失敗しないパンケーキの焼き方として、「ひっくり返すタイミング」や「濡れふきんを用意し、生地を流す前に、一度ふきんの上にパンケーキパンを置く」などの小技をレクチャー。誰でも出来る簡単な一手間で、憧れのふっくらパンケーキが作れるので必見です。レシピ紹介では「苺のパンケーキ」「ふわふわレモンチーズ・パンケーキ」など、目がハートになっちゃいそうなスイーツ系パンケーキはもちろん、「レンコンのパンケーキ」や「豆腐のパンケーキ」、しまいには「きんぴらパンケーキバーガー」なども載っていて、全てのレシピがパンケーキ主体とは思えないくらい、バラエティー豊かなのだ。

家族愛だけでは解決できない、「STORY」が直面する介護の理想と現実

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「STORY」2012年4月号(光文社)

 今月号の大特集は「もはや最大派閥!『無糖派層』に私も、春から合流」。現在の「STORY」を象徴する「無糖派」企画です。かつての主流派だったバブル世代が徐々に姿を消し、変わって参入してきたのがDKJ(団塊ジュニア)と呼ばれる世代。そんなDKJファッションの特徴と言えば「シンプル&カジュアル」であり、「STORY」ではそのスタイルを敢えて世代では分類せず「無糖派層」と呼ぶようになりました。ブリっとしたコンサバスーツに身を包みPTA活動に勤しんでいた奥さまが、黒・グレー・カーキーなどの地味目裏方ファッションに。と同時に、バブル世代を支えていた「私が一番」というプライドは、「同性に認められたい」というANEGO志向にチェンジ。ここ1年ほどでさり気なく姿を変えつつある「STORY」、今月も注意深く拝見いたしましょう。

激しいベッドシーンで思わず号泣!高崎翔太&新井裕介が語るBL映画の本音

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プライベートも知れた仲? 高崎くん(左)と新井くんが登場☆

 1994年のシリーズ開始以来、19年に渡って人気を博しているボーイズラブ小説シリーズが、待望の実写映画化! 『富士見二丁目交響楽団シリーズ 寒冷前線コンダクター』に主出演するのは、高崎翔太くんと新井裕介くん。富士見二丁目交響楽団のコンサートマスター守村悠季の前に現れたのは、天才指揮者の桐ノ院圭。悠季には恋い焦がれる女性がいるというのに、会ったばかりの圭にいきなり押し倒されて......!? BL映画史上かつてないほど激しいと言われるベッドシーンもこなしたふたりに、インタビューを敢行。実際はとても仲の良い高崎くんと新井くん。もしかして実生活もBL風味なの!?

ヨーカドーの服が好き、美容院は禁止!?  寂寥感漂う「MORE」娘の貯蓄生活

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「MORE」4月号(集英社)

 韓国人男性を彼に持つ女の子が、朝から韓国海苔を頬張ったり、夜はマッコリバーに繰り出したりするというストーリー......先月の「MORE」の着回しコーデが"不自然なまでの韓国推し"としてネットの話題に上がっていました。あらためて読み返したのですが、これくらいの「ありえへん」は毎度のことのため筆者は完全にスルーしておりました。

 トンデモな設定を打ち出し、力技で○○daysを駆け抜ける。モンスター級の「そんなヤツおらへんやろ~」が割拠する。女性誌内のシチュエーションコント、それが着回し企画です。不自然過ぎ! というツッコミ自体がこの企画には虚しく響きます。そもそも着回しコーデに"自然"など存在しませんから! 個人的には愛されOLみっこ(矢野未希子)の「OLからスイーツコラムニストへ華麗なる転身!」の方がひっくり返りました。韓国大好きOLの設定にびっくらこいた方々は、是非これを機会にさまざまな女性誌の着回しコーデをチェックしてみてくださいまし。ちなみに今月のみっこは「スイート江戸っ娘みっこ」として着回し企画を賑わしておりますよ。どんな江戸っ子!!

<トピックス>
◎かわいい!使える!「ほめられ春服」誌上展示会
◎スペシャル本音トーク 赤西仁 Here I am
◎貯蓄エキスパートの「貯まる生活」30Days

産んだだけで全部チャラ? 「婦人公論」誌上で母性神話のタブーに切り込む

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「婦人公論」(中央公論新社)3月
7日号

 「婦人公論」3月7日号の特集は、「心と体の免疫力を上げる」です。作家の曽野綾子、建築家の安藤忠雄らが自分の病歴と健康法を語っています。昨年10月に心臓の手術を受けた武田鉄矢のインタビューも掲載されています。タイトルは、「『僕は死にません!』と誓ったあの日から」。シャレがきいてておもしろいタイトルではありますが、いくらなんでも20年も昔のドラマにひっかけなくても......と思ったら、なんとっ! 今年3月に舞台『時代劇版 101回目のプロポーズ』が上演され、主演するのだそうです。もちろん相手役は浅野温子。62歳と50歳、合わせて112歳のプロポーズ。いや〜、特集の内容よりこの舞台のほうが気になっちゃいます。特集についてはご興味のある方は各自ご覧下さい。このレビューでは特集以外についてお伝えしたいと思います! SAY YES! 

<トピックス>
◎信田さよ子×村山由佳 「神」として私を支配する母の呪縛から逃れるまで
◎嵐 魔法より軌跡より強く思ってる ここからきっと世界が変わる
◎韓流! 未体験ゾーン

設定の壮大さゆえに、ストーリーが小じんまり見られるメイ作『アーシアン』

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『完結版 アーシアン 1』(創美社)

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてけぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史にさんぜんと輝く「迷」作を、ひもといていきます。

 マンガというのは、つくづく多様な作業の組み合わせで成り立っていると思う。設定を考え、ストーリーを組み立て、キャラクターを作って絵を描く。しかも1ページに何コマも。漫画が文化として認められるくらいに市場が膨れ上がるにつれて、どんどんとマンガは進化した。そうしていつしかマンガ家には多様な能力が求められるようになってしまったのだ。

 こうなるともちろん、「話は面白いけど絵はヘタクソ」とか「絵は上手いけど話はイマイチ」という、一点集中型の才能を持った作家が登場してくる。概して話が面白ければ絵は二の次、名作となる。話がイマイチなら迷作だ。そして今回紹介する『アーシアン』(高河ゆん、集英社)は、話でも絵でもなく、なんと「設定が素晴らしく面白そう」なメイ作なのである。

 主人公のちはやと影艶(かげつや)は、こんな和風な名前なのに、天使である(ちなみにほかの天使達はミカエルとかラファエルとか、普通に天使の名前なのですが)。ふたりは、地球人(アーシアン)を滅ぼすべきか存続させるべきかを決めるため、影艶がアーシアンのマイナスな点を、ちはやがプラスな点をチェックするために、地球に舞い降りたのだった。プラスを1万個チェックできれば、アーシアンたちは生き残れる......。なんとしてもいい点をいっぱい上げて、アーシアンを救いたい。ちはやはそう思った。

『ヤング≒アダルト』のメイビスは、都会と故郷どちらでも勝てない惨めな女?

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(C)2011 Paramount Pictures and Mercury Productions, 
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 37歳、バツイチ独身女・メイビスの朝は二日酔いで始まる。デカいペットボトルのコーラをグラスにも注がず直飲みしては、シリーズ終了が決まった少女小説のゴーストライター仕事に取りかかるという、絵に描いたような冴えない朝。そんな彼女のもとに、学生時代の元カレから赤ん坊の写真が添付されたメールが届いたことから事件が始まる。

 ただ赤ん坊の誕生を知らせただけのメールなのに、メイビスは「元カノにこんなメールをわざわざ送ってくるなんて、彼はきっと私に未練があるんだわ! 赤ん坊の世話に追われる毎日がつらすぎて私に救いを求めてるのかも!?」と怪電波ばりのSOSサインを勝手に読み取ってしまい、元カレとよりを戻すべく、普段着のヨレヨレのキティちゃんTシャツを脱ぎ捨ててゴージャスでセクシーな胸元開きまくりのドレスに着替え、実家のある(そして元カレの住んでいる)田舎町へと降り立った!