仕事でも“誰にも嫌われたくない”現代人の救いの書『督促OL 修行日記』

tokusokuol.jpg
『督促OL 修行日記』(榎本まみ、
文藝春秋)

 「人を笑顔にする仕事」「お客様からの『ありがとう』という言葉がやり甲斐です」……就職サイトをめぐれば簡単に見つけられる、この種の言葉。でも、働いたことがある人には言うまでもなく、どんな仕事に就いたとしても、常に周りから感謝されるとは限らない。むしろ懸命に仕事をすることで、他人から嫌われることすらある。そんな時、その仕事とどう向き合っていけばいいのか?

 実在のOLが、自分の仕事について綴った『督促OL 修行日記』(榎本まみ、文藝春秋)は、あまり表で語られることのない「仕事で人に嫌われること」に明るく向き合った一冊だ。

鬼との禁じられた恋を描く『銀の鬼』、大掛かりなテーマに潜む“うっかり”の罠

ginnnooni.jpg
『銀の鬼』/ 朝日ソノラマ

――西暦を確認したくなるほど時代錯誤なセリフ、常識というハードルを優雅に飛び越えた設定、凡人を置いてけぼりにするトリッキーなストーリー展開。少女マンガ史にさんぜんと輝く「迷」作を、ひもといていきます。

 他人から「いい人だ」と評価されるには、どうしたらいいだろう。休日にはボランティアとかに行って笑顔を振りまいたり、せっせと他人に金つぎ込んだりすればいいだろうか。「他人に優しくする」っていうのは相手の望むことをしてやらなければいけないわけだから、実はとても高度な技術が必要なのである。しかも結構地味な作業だし。

 しかし、いとも簡単に「いい人」を強調できる方法がある。すっごい悪い男に好かれることだ。例えば『王家の紋章』(秋田書店)のキャロル。ひどい暴君メンフィス王に追いかけ回され、「そんな人はイヤ」とか拒絶しながらも、「そんなひどいことをしてはダメよ」とか偉そうに説教するだけでいい人 度跳ね上がり。いい人どころか「悪を許さないから神聖」だ、という簡単な法則ができあがってるんである(まあ彼女の場合は彼女をつけ回す権力者たちからのDVに耐えたり、20世紀の知識を披露して神業発揮したりしてますが )。故に少女マンガでは、悪い男が主人公を追いかけ回す話が結構ある。『花より男子』(集英社)の道明寺も、決して優等生ではないしね。

辛口コーデかオバチャンか、「HERS」が五十路の“豹柄”問題に斬り込む

hers201212.jpg
「HERS」2012年12月/光文社

 なんと、今月の「HERS」(光文社)には、「女モテ」という文字がどどーんと踊っています。先月号の萬田久子さんのニューヨーク企画でクローズアップされた、「辛口スタイル」と「女から見てカッコいい人」という要素がミックスされ、今月号の特集「増えてます!女モテ『新・辛口』族」になったようです。萬田さんもアルマーニのパンツスーツを着たり、黒のドレスを着崩したりしています。

 その後も、「『新・辛口』族が同性ウケする理由」「少年風がモテる!」「関西読者の“ピリ辛化”現象をSNAP」などと、脱・可愛い系のキーワードが躍っています。

 そもそも、「女モテ」や「同性ウケ」は、女性誌全体の傾向としてはなんら珍しくはないのですが、50代向けの「HERS」は、バブル全盛期の人々が読者なので、あくまでも雑誌にはコミュニケーションの話題よりも物欲を刺激するものを求めてきました。そのため、昨今の若い女子たちが気にするほど、「HERS」読者は女目線を気にしない傾向があり、 女の友情についての特集はあっても、「女モテ」「女ウケ」に対しては、表立って取り上げたことはなかったように思われます。この「女モテ」という時代の流れを受け入れたというのは、結構な事件です。

<トピック>
◎増えてます!女モテ「新・辛口」族
◎愛される豹柄vsお出かけ迷彩
◎「4人組」なら一生つき合える

ノッポン兄がキャラ業界に一言「必要なのはアイデンティティの確立」

noppon02.jpg
ノッポン兄(右)とノッポン弟

――2012年も残すところあと1カ月。芸能界、政界、スポーツ界、あらゆる世界で激動続きだったこの1年を、個性豊かな著名人の方々に振り返ってもらいます! 一発目となる今回は、キャラクター界から東京タワーのノッポン兄弟が登場☆ 

 のっけから「ゆるキャラでひとくくりにされるのは不本意」とボヤきながら登場したノッポン兄は、もうすぐ14回目の10歳を迎える“永遠の10歳”☆ 仕事熱心で真面目な性格のノッポン弟を「鬱気味だ」と心配するよき兄のモットーは、 「冷めた仕草で熱く見ろ」、好きなアーティストは「ディープ・パープル」と「浜田省吾」というオシャレボーイ♪ 数年前の時点で「なんだかもう『ゆるキャラ』多すぎ」とボヤいていたけど、2012年のゆるキャラ界はどうだったの? いざ直撃~☆

ノロケしかない「年下婚」特集にみる、「STORY」世代のオカン力の強み

story201301.jpg
「STORY」2013年1月号/光文社

 今月の大特集は「40代の12月は、毎日がキラキラしてる☆」ということで、いつもの「無糖派=スタイリストさんの私服的オシャレ」は少々お休みし、イルミネーションに負けない華やかなファッションを提唱しています。とはいえ、実際にはシックな色合いのワンピースにすこ~し光沢があるとか、トップスにラメやビジューをあしらうとか、レザーやファーで高級感を出すとか、あくまでも玄人オシャレ風な“キラキラ”。くるよ師匠の「どやさ~」的な華やぎを期待したら出鼻をくじかれます。今年は紅白に幸子は出ないし、「STORY」は相変わらずオシャレだし(ファッション誌ですからね)、年末らしいパ~ッと感がないわとお嘆きの貴女、今号で最終回を迎える「悩んだらピン子に訊け! 最終回スペシャル」をどうぞ。「親友に会う&キレイになる韓国ツアー」で、以前ドラマで共演したリュ・シウォンに会い、韓国美容を楽しみ、おいおい悩みはどこいった!? という自分勝手な内容になっております。極め付きは「顔と腹に150本の針を刺すピン子」。パ~っとというよりヒィィと腰抜かす、衝撃カットに年も己も忘れそうです!

<トピックス>
◎大特集 40代の12月は、毎日がキラキラしてる☆
◎2013年の目標は、「“ゆるキャリ”でCome Back!」
◎私たちのCHALLENGE STORY「年下婚」で、やっと素の私になりました

「あの苦労も私には必要だった」と思うために、「婦人公論」がしつこく断捨離特集

fujinkouron20121207.jpg
「婦人公論」12月7日号/中央公論新社

 今号の「婦人公論」(中央公論新社)の特集は、「人生は『断捨離』の連続です 賢く捨てて、新しい私に出会う」です。「婦人公論」は、今年3月22日号と5月22日号でも断捨離企画を組んでいます。大好きなんですね。断捨離は、単にモノを捨てて整理することではなく、モノといっしょに人間関係や人生をスッキリさせることに重きを置いていることが、いつも人生のことばかり考えている「婦人公論」的にツボなんでしょう。

 今号も「断捨離」の提唱者で“クラター・コンサルタント”のやましたひでこが登場して、森昌子と対談し、人生のスッキリ論を語っています。……ちょっと待って! “クラター・コンサルタント”ってなんスか? ググってみたら、「クラター」とは「clutter」のことで、「散らかっているもの」「乱雑、混乱」といった意味があるそうです。ハァ、まずその肩書きをもっとスッキリしましょうよ。自分が何者か他人に端的に伝えるための肩書きに、一般人が聞き慣れない単語をあえて使うなんて、ねぇ。もしかして他人を煙に巻こうとしているんじゃないですか? 筆者は汚部屋住人代表として宣言します、断捨離にはだまされませんヨ!!

<トピック>
◎特集 人生は「断捨離」の連続です 賢く捨てて、新しい私に出会う
◎江原啓之 人生、苦があるから幸がある
◎「糖質制限」で、老けない、太らない

80年代「なかよし」のクッキングレシピ集の“カワイイ”クオリティが超絶☆ 

少女だった頃、心をときめかせてくれた少女マンガ雑誌……と、その横にいつも一緒にいた「ふろく」という名の相棒。そばにいるのが当たり前だったから気付けなかった、あの頃の「ふろく」の魅力を、「昭和的ガーリー文化研究所」所長のゆかしなもん(通称・ゆかしな)がお届け☆

 80年代の「なかよし」(講談社)……。それは、ゆかしなにとっては、乙女の憧れ。近くにあるのに、決して手に入れることのできない、永遠の片思い雑誌なのである。

 なぜって?? ゆかしなには3歳上の意地悪なクソ姉がおり、姉妹間で絶対的な権力を握っていた。普通の仲のいい姉妹なら、お互いの買ったまんがや雑誌は貸し借りし、文化を共有するのが「当たり前」……だよね!? しかし、あたしら姉妹は違った。姉からの「圧力」により、姉が好むマンガや音楽、雑誌etc……には、妹は触れてはいけない、姉が独占的に楽しむ! という暗黙のクソルールがあったのである! なんてドイヒーな!!! しかし、そんな極悪女の恐怖政治の下でも、ゆかしなちゃんはめげることなく、「なかよし」の本誌やふろくをそ~っと、しかし、しっかりと盗み見ていたのだ、鬼姉の居ぬ間に。表向き「りぼん少女」、「ちゃおっ子」を標榜していたゆかしなは、実はあの時からずっとずっと、「なかよし」のまんが作品のあまりのかわゆさ、ふろくのクオリティの高さに、人知れずメロメロになっていたのである。バカヤローッ!!!(意味不明)

「MORE」男子座談会、「結婚に焦る女はみっともない」の幼稚過ぎる論拠

more201301.jpg
「MORE」2013年1月号/集英社

 今号発売の11月28日、「MORE」(集英社)専属モデルとして4年目の篠田麻里子が念願の表紙を飾った記念すべきこの日、AKB48・増田有華がDA PUMPのISSAとのお泊まり愛をスクープされ、脱退を発表していました。麻里子様が「ゆっぱい」と名付ける程のナイスバディで将来を嘱望されていたのに、しかもお相手が平成の火野正平……。通常は女優かアーティストしか飾らない表紙に抜擢された篠田麻里子の8ページにわたる記念インタビューを、ぜひとも増田さんにも読んでいただきたかったです。アイドルという仕事とは何なのかを、考えさせられたはずでしょう。しかし相手がISSAとはね……。そんなわけで全AKBさん必読、ドライブする成り上がり魂“篠田麻里子イズム”から、さっそく拝見したいと思います。

<トピックス>
◎毎日がイベント! 12月の「女子力UPコーデ」112連発
◎モアだけに語る、篠田麻里子のSTRONG WORDS
◎カレに直撃!なんで結婚してくれないの?

恋愛がすべてじゃない……クリスマスの“墓場”を設けた「Ray」の意図

Ray201301.jpg
「Ray」2013年1月号/主婦の友社

 先月号のレビューで、「Ray」(主婦の友社)がクリスマスに浮かれすぎていると書きましたが、引き続き今月号も、クリスマス・ハイは続行中。来たる12月15日には、サマンサタバサと「Ray」ガールズたちが、クリスマス女子会を開催するんだとか。クリスマスパーティーにしては早すぎる日程と思われるかもしれませんが、イベント大好き「Ray」読者たちが、現時点で12月の休日に予定が入ってないなんて、ありえないんです! しかしこのパーティー、よくよく見てみると、15時開始の18時終了。女友達と、昼過ぎにファミレスでダベる程度の会か……と、一瞬そのハードルの低さに安堵したのですが、なんと、ご丁寧に「ピンク・リボン・ハートのいずれかを含んだコーディネート」というドレスコードが指定されていました。この3つこそが、「Ray」のガールズイズムの象徴なのでしょうか? そこを突き詰めると、大助花子の花子師匠に行き着くような気がしなくもありませんが、早速「Ray」12月号を読んでいきましょう。

<トピック>
◎聖なる一夜のためにしたいこと
◎THE プリ(はぁと)クラGossip!
◎うれし、はずかしクリスマスSTORY

タキシード仮面が体現した、乙女の性エネルギー“オカズ”としてのヒーロー像

『美少女戦士セーラームーンR
~未来に向かって~』/コロムビア
ミュージックエンタテインメント

有名無名、年齢、国籍関係なしに、あらゆる「男子」に恋焦がれ、過剰なまでに愛でまくってはまた次へ――終わらない探求の道中でみつけた「男子」の魅力を少年アヤちゃんが語る! 異常性欲を振りかざし、あらゆる男子を消費します☆

 あなたはタキシード仮面、と聞いてまず何を思いますか?

 「懐かしい」ですか? それとも、「ツッコまなきゃ、ツッコまなきゃ」と焦った挙げ句、野暮なツッコミを入れて悦に浸りますか? そしてそれを笑ってくれる仲間に囲まれていますか? ……幸せですね。けど、無理して笑いを取らなくても良いんですよ。どうかリラックスしてください。そしてリラックスした身体でもう一度、史上最強のイケメン・タキシード仮面様についてよく考えてみましょう。いいですか?