不倫はダメ。ゼッタイ。『きまぐれオレンジ☆ロード』に学ぶ、正しい優柔不断のススメ

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『きまぐれオレンジ☆ロード』(集英社)
 ここのところ、またワイドショーの話題は、芸能界の不倫のニュースで持ち切りになっています。それにしても、マスコミにすっぱ抜かれる時期が集中するというのは不思議です。不倫強化月間か何かでしょうか?  ところで、不倫も恋愛もこじれて大ごとになる原因は、たいていは優柔不断さからくる三角関係のもつれだったりしますよね。今回は、80年代の大ヒットラブコメ『きまぐれオレンジ☆ロード』の主人公であり、“天才的優柔不断ニスト”の春日恭介から優柔不断の極意について学んでみたいと思います。 『きまぐれオレンジ☆ロード』は、「週刊少年ジャンプ」(集英社)の黄金時代(1985~1995年頃まで)の作品でありながら「友情・努力・勝利」といういわゆるジャンプ三原則ではなく、「優柔不断・ツンデレ・三角関係」という、ラブコメ三原則を盛り込んで大ヒットとなった、まさしくラブがコメっている作品です。  主人公・春日恭介は、パッと見は至って普通の中学生。しかし、実は超能力を持つ一家の長男。妹が超能力を使ったところを他人に見られたため、引っ越しを余儀なくされ、高陵学園中等部に転校してきました。  ヒロイン・鮎川まどかは、若い頃の中森明菜をイメージさせる、ちょっとツッパってるクールな美人。授業をサボったり、タバコを吸ったり、飲酒したりする不良中学生なのですが、実は成績優秀で、音楽の才能もあるというミステリアスな存在。  サブヒロイン・檜山ひかるは、まどかを姉のように慕う、かわいい妹分。まどかとは真逆の天真爛漫な明るい性格で、恭介に一目惚れしたらもう一直線。「せんぱい」「ダーリン」などと呼んでガンガンアタックし、半ば強引に恭介を周囲公認の彼氏にしてしまいます。  ラブコメで不朽の名作と呼ばれている作品には「三角関係」がつきものです。本作でも根幹をなすのは、恭介・まどか・ひかるの三角関係。そして、その三角関係を引き起こす原動力となっているのが、恭介の圧倒的な「優柔不断」さです。恭介には「決断力」はまったくありませんが、「優柔不断力」が人並み外れているのです。  とにかく、恭介は絶対に決断しません。ひかるは恭介のことを完全に彼氏だと思い込んでいますが、恭介自身はひかるのことを彼女だと肯定もしないし、否定もしない。まるで政治家の答弁のようなスキルで、結論を先延ばしにします。そのため、ただでさえポジティブなひかるの勘違いが加速していきます。  恭介自身は最初からまどかしか眼中にないのですが、ひかるに気を使って、それを悟られまいとします。さらに、まどかも実は恭介のことが好きなのですが、妹分のひかるがいる手前、恭介に対して素直になれず、持ち前のヤンキー魂を発揮し、ツンツンしてしまう……。そう、まだツンデレという言葉がない時代にすでにツンデレを標準装備していたヒロイン、それがまどかです。リアルタイムで読んでいた読者でも、まどかの持つツンデレ属性のとりこになった人は多いのではないでしょうか。  本作のストーリー進行上、あまり意味がないと言われることが多い恭介の超能力者設定も、実は役に立っていました。ひかるとのデートが入っている日に、まどかともデートすることになってしまう……。そんな状況下、テレポーテーション能力を駆使して瞬間移動を行い、不可能と思われたダブルブッキングデートを成立させてしまうのです。こういった超能力で、恭介は修羅場となりそうなピンチを幾度となく乗り越えた結果、三角関係はさらに泥沼化していきます。さすが「春日恭介」とググると「春日恭介 クズ」ってキーワードが出てくるだけのことはありますね。  そんな感じで、まどかのミステリアスでツンデレなかわいさと、ひかるのピュアで元気で一途なかわいさ、どっちにも決めることができない美少女両天秤状態、『ドラクエ5』でいうところのビアンカとフローラみたいな感じですが、そんな甘酸っぱくもぜいたくな悩みを疑似体験しつつ、恭介の当代一といわれる優柔不断さにイラッとさせられながら読むのが、このマンガの正しいたしなみ方といえます。  もちろん、三角関係に永遠はありません。いつか終わりが来るものです。本作でも、ラストシーン近くで、ついにひかるが、恭介とまどかが実は両思いだったという残酷な真実を知る時が来ます。その時のひかるの表情は、かつてない完全ブチ切れ状態で鬼の形相。そのセリフがまた、実に痛々しいのです。 「あたしはなんなの…!? たんなるピエロだったわけ…!? 3年間も…ずっとみんなにだまされてきたってわけ…!?」  はい、そうです。3年間の見事なピエロっぷり、お疲れさまでした! このシーンを見た読者全員が、そう思っていたに違いないのであります。  そして、最終巻の有名なクライマックスのシーン。アメリカ留学が決まったまどかが今まさに飛び立とうとしている空港のシーンで、すべてを知ったひかると恭介が対峙。土下座する恭介、そしてひかるの強烈なビンタ。呆然と立ち尽くすまどか……これぞ、まさに修羅場です。ちなみにこのシーンは連載時、単行本、文庫本などでそれぞれバージョンが違っており、文庫本になると描き下ろしのシーンが追加され、修羅場のシーンが長くなっています。修羅場のシーンを描き下ろしでロングバージョンにしたマンガなんて、本作だけかもしれません。  というわけで、超能力を駆使した恭介ですら三角関係の修羅場から逃げることができなかったわけで、優柔不断もほどほどにしないと、身を滅ぼしますよ。「不倫はダメ。ゼッタイ。」ということでした。芸能人のみなさんは『きまぐれオレンジ☆ロード』を読んで、そのことを学ぶべきですね。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

TBS『情熱大陸』に出たくてしょうがない漫画家が描く異色のコミックエッセイ『情熱大陸への執拗な情熱』

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『情熱大陸への執拗な情熱』(幻冬舎)
『情熱大陸への執拗な情熱』(幻冬舎)は、『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(新潮社)で話題を呼んだ漫画家・宮川サトシ氏がウェブサイト「オモコロ」で発表した、『情熱大陸』(TBS系)に出たくて出たくてしょうがない日々を描いたコミックエッセイを書籍化した1冊だ。  宮川氏は、『情熱大陸』に出演すること=“上陸”と呼び、いつでも上陸できるよう心がけている。まずは、毎朝のジョギングを始める。それは健康づくりでもなんでもなく、ただ『情熱大陸』っぽい、という理由から。車を運転する時も、左折しながら受け答えができるよう訓練済みだ。洗濯物をたたむ時も、「この男の朝は洗濯物をたたむことで始まる……」「意外と庶民的な朝である」などと窪田等さんのナレーションを当てる。そうやって、己の生活を『情熱大陸』に寄せながら、日々生きている。  そんなある日、故郷の岐阜県で小・中学校が一緒だった幼なじみ、海洋生物学者のワタナベ(渡辺佑基)氏が、生物学界のインディ・ジョーンズとして“上陸”を果たす。宮川氏は信じられない思いでオンエアを確認すると、そこには懐かしの彼の実家、そして母校まで映し出されていた。12回くらい見返した結果、ロードバイク通勤などのいかにも『情熱大陸』な“大陸感”がだんだんとしゃくに障ってきたため、「ほかの同級生たちもイラッとしていないか正直なところを聞いてくる!」と、東京の自宅を飛び出す。だが、故郷の町で待ち受けていたのは、同級生たちの称賛の嵐だった――。  あまりの『情熱大陸』への出たさに、当時連載していた妖怪ギャグ漫画の中に、己の情熱大陸への執着心をなんの脈絡もなくぶち込んだこともあった。しかし、担当編集の感想はいまひとつ。「次からはもっと普遍性のある話でお願いしますね」と言われ、大きなショックを受ける。誰しもが『情熱大陸』への愛があるわけではないのだ。  さらには「押してばかりではいけない。大陸側を引き寄せよう」と、『情熱大陸』と距離を置く、“離陸”生活を始めたり、『情熱大陸』とは相反する『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)に魂を売りそうになったりしながらも、尽きない『情熱大陸』への愛を描いていく。  最終話では、本書の担当編集・高部さんとの、こんなやりとりが描かれている。 高部「そもそもあの番組を好きになったきっかけって何なんですか?」 宮川「高部さんは毎日食べてる白いご飯を好きになったきっかけなんて覚えています?」  そろそろ、葉加瀬太郎氏の「Etupirka」は聴こえてきただろうか? その飽くなき『情熱大陸』への情熱を応援したくなる1冊だ。 (文=上浦未来) ●みやがわ・さとし 漫画家。1978年生まれ。岐阜県出身。東京で暮らす地方妖怪たちの悲哀を描いたギャグ漫画『東京百鬼夜行』(新潮社)で2013年デビュー。最愛の人を亡くした哀しみを描いて多くの共感の声を生んだエッセイ漫画『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(同)は、WEBマンガサイト「くらげパンチ」で累計500万PVを突破し、話題を呼んだ。著書に『宇宙戦艦ティラミス』(新潮社)、『そのオムツ、俺が換えます』(講談社)、『僕!! 男塾』(日本文芸社)など。

コミュ障だって大丈夫! Twitter抜きで同人誌の感想をもらう方法

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 コミケの叶姉妹のようにファビュラスな行列を作れる同人サークルなどまれで、私も含めほとんどの同人サークルは行列とは無縁だ。しかし、「50人が無言で買う」場合と「買うのは5人だが全員熱い感想をくれる」なら後者の方がいいと私は思うし、そう思う同人作家は少なくないだろう。そもそも金がモチベーションになるほど稼げる同人作家など全体の1%未満であり、たいていの同人作家のモチベーションは読者からの感想だ。ここでは同人作家の力水であり生命線でもある感想獲得のためにしたことと、その成果を数値も含めお伝えしたい。 ■「ツイ廃」はコミュ障どころか「包容力がある」と履歴書に書いていい  現代の同人活動には欠かせないツールはTwitterだ。同じ漫画やアニメのキャラクターが好きな「同担」のつぶやきを見るのは楽しいし、手軽にコミュニケーションができるので感想が欲しいならば本来Twitterは必携のツールだ。しかし私はTwitterをほぼしておらず、自分のペンネームでアカウントを持っていない。  それはなぜか。Twitterはストレスフルだからだ。私とて「同担」の語らいを見たいしあわよくばコミュニケーションがしたい。しかし他人はコントロールできない。同担の「もうほんと〇〇さん(自分以外の同人作家)の書く二次創作って神」とか、同担が他の二次創作作家の話を絶賛しているのを見ると妬ましいやら悔しいやらでものすごく暗い気持ちになるのだ。なお、私はそんなことはしないが「〇〇さんの話が理想!」的なつぶやきに気分を害した別の人が当てつけのような発言をすることもたまにあり、本来楽しみたくて始めたはずのTwitterが地獄絵図になるのはよくあることだ。  Twitterへの依存が強い人が自嘲的にツイ廃(ツイッター廃人)と自称することがあるが、こんな可燃性のあるSNSを長時間使える人は履歴書の長所に「包容力がある」と書いていいレベルだと思う。  そもそも、リアル世界でのコミュニケーション力が「さほど」程度しかない人間がTwitterをしたところでそのコミュニケーション能力は絶対に「さほど」止まりだ。道具は使う人間のレベル以上にはなれない。  また、リアルにしろネットにしろ、コミュニケーション能力が高く生活が充実しているように端から見える人は、人が好きな人が多い。人とつながることのデメリットよりもメリットを大切にできて、さらにそのふるまいに無理をしている感がない「大人ないい人」なのだ。そんな人、私だって友達になりたい。  私は人とつながることの面倒くささや鬱陶しさに着目しクローズアップするタイプだ。ならば「Twitterで同人イベントに参加した際、フォロワーさんから頂いた差し入れのお菓子の山の写真をアップして周囲をうらやま死させたい」という野望を持ってはいけないのだ。スタート地点からすさまじい矛盾が生じているものがうまくいくわけがない。  使いこなせないねたみからTwitterの悪口はいくら書いても尽きることはない(これでもだいぶ字数を削った)。Twitterを使わないのは2017年時点の同人活動において翼の折れたエンジェル状態だが、自分に合わないツールは使いたくない。かといって、悪口を言うだけで何もしないデモデモダッテ野郎が死ぬほど鬱陶しいのは言うまでもないことだ。そうなると感想がほしい同人女がやれることとは何か。  答えは「Twitter以外はものすごく前のめり」だろう。  pixivに作品をアップロードするタイミングや、同人誌を出す都度、私は「感想が欲しい」と口を酸っぱくして言っている。正直最初は「感想乞食と思われたら、恥ずかしいよぉ///」とためらいもあった。しかしよく考えれば感想が欲しくてたまらない感想乞食なのは揺ぎ無い事実だと気づいてからは吹っ切れた。 ■5年目(うちオフライン2年)の二次創作同人作家がもらえた感想の数  そして、以下が私の同人生活5年で得た感想の数になる。 【5年目の二次創作同人作家(私)がもらった文字での感想】 ・書いた話の数…オンラインでは20話、オフラインでは4話。イベントは過去5回参加 ・同人活動をしている友人はいない ・書いているものは漫画でなく小説 ・オンラインはpixivのみ(Twitterや個人サイトでアカウントを持たない) ◆直筆の手紙…1件 ◆メール…2件 ◆pixivのメッセージ…2件 ◆pixivの作品下に表示されるコメント…5件 ◆自分で作った感想フォームから…3件 ◆Twitter(ペンネームでエゴサーチした)…9件  同人誌の頒布部数と同様に、感想がどれだけ来たかというのもタブー視される話題の一つだ。さらに、同人活動の内容は100人いれば100通りなので単純な比較は難しい。ただ、上の数字は自分では「多くはないが、善戦している」とは思う。なお、頂いた感想はすべて暖かいもので、何度も読み返している。  なお、上記の中では「感想フォーム」だけが名乗らずに感想を送ることができる。名乗るのはプレッシャーかもしれないと思い最近用意したが、手軽さからわりと匿名で送ってくれる方がいるのでおすすめだ。 ■pixivでブックマーク数が多い話ほど感想が来るとは限らない~トキの法則~  pixivの人気指標の一つにブックマークがある。ブラウザのブックマークと同じでしおりの機能になり閲覧者は作品についたブックマークの数を確認できる。しかし、「ブックマークを多くもらえる話」と「感想をもらえる話」は私の場合必ずしもイコールではない。書いたもの中には500人以上のブックマークがついている話もあるが、一番感想をもらいやすく感じるのは、50ブックマーク前後の話だ。  これは二次創作ならではの事情がある。私ははまるキャラクターが毎回マイナーな“脇役好き”だ。例えば『桃太郎』の二次創作なら、「桃太郎」「鬼」は眼中なし。「犬、猿、キジ」くらいのメジャーな脇役にはまることもあるが、「桃が流れる川のせせらぎ」クラスにぐっとくるときすらある。自分が脇役好きなので、脇役のスピンオフを書くことが二次創作だと思っていたが、たいていの二次創作において一番人気は主人公を書いた話だ。  やはり桃太郎の二次創作の場合、「川のせせらぎ萌え」で書くよりは「桃太郎萌え」で書いた方がブックマーク数は集まりやすいだろうし、私の場合も500ブックマークを超えた話は「脇役の中では比較的人気のあるキャラクターの話(『桃太郎』なら「犬」レベルでメジャーな脇役)」だった。  しかし「川のせせらぎ」クラスを主役にした超マイナーの二次創作になると、「これしかない需要」というブースターがかかる。カラスとトキなら、トキの方が「なんとかしないとこいつら絶滅する」と周囲は思うはずだ。マイナー萌えは、ブックマーク数はさほど伸びないが、感想をもらいやすいのではないかと自分の経験から思う。 ■感想を送って感想はいらないとすぐに言われた悲しい話をしたい  感想が欲しい人が一番してはいけないのは「もらった感想にガタガタと言うこと」だろう。ここで悲しい話をしたい。私自身感想がほしいので、感想用のフォームを用意している他の同人作家の話に感動した際は、何かの役に立てればと極力感想を送るようにしていた。  ある同人作家の感想フォームから感想を送って間もなく、Twitterでその同人作家が「感想とか、送ってこなくて大丈夫なので……」という趣旨をつぶやいていた。よかれと思ってしたことで公開処刑されてしまった悲しみの深さを想像してほしい。  星条旗を前に誓えるが、感想を送るにあたりウザがられる以下のことはしていない。 ◆感想じゃなく単なる自分語りや日記 ◆返信を過度に要求する ◆仲良くなりたいと擦り寄る ◆長文すぎる ◆他をディスった感想を言う(例:ほかの人の描く桃太郎モノは苦手なのですが〇〇さんが描いたのはすごく萌えました!) ◆なぜか上から(例:ほかの人が描く桃太郎モノは苦手なのですが〇〇さんの描いたのは見れました!) ※上記はあくまで一般的な見解であり、個人的には長文の感想はむしろ大好物だ。  私の感想が何か地雷か逆鱗に触れたのか、もしくは言葉通り感想がいらなかったのか。しかし後者なら感想フォームなど自分から用意してはいけない。デートで、男の腕に胸を押し付けながら歩き、男がいざその気になったら「そんなつもりじゃない!」と怒りだす女のようなものだ。 「表情」「声の調子」がわからないオンライン上の文字のやりとりでは、分かりやすさがリアルのコミュニケーション以上に大切だ。感想がほしい私のようなタイプは「感想ください(pixivのスタンプ以外で)」とPRし、感想が不要なタイプはそれを直接言うと角が立つので「感想はお返事できないので結構です。作品を読んでいただければ」と、やんわりしっかりPRし、感想フォームなどは用意しない。スタンスを言葉と行動で明確にPRすることが読む側、書く側双方の、ひいては同人世界全体の平和につながる。 ■感想以外にも同人誌を書く理由はある  最後に、前回のイベント参加(2017年5月時点)から3カ月たっているが、この間は同人イベントに出ず同人誌の販社を通じ通販を行っていた。この間でどのくらい同人誌が頒布できたか部数の報告をしたい。 【前提条件】 ・同人誌A~Dを制作。全て二次創作。「A」と、「B~D」は元の作品が異なる ・書いているのは漫画でなく小説 ・A~Cは50部、Dは40部刷る ・B~Dを同人誌の販社を通じ通販している(Aも以前はそうしていたが、委託期間が過ぎて今は販売していない) 【前回、2017年5月の頒布冊数】 A 17冊 B 43冊 C 31冊 D 12冊 合計 103冊/190冊 【3カ月後、2017年8月の頒布冊数】 A 17冊 B 50冊(+7冊) C 37冊(+6冊) D 21冊(+9冊) 合計 123冊/190冊  毎日部数の動きを確認したところで動きのなさに暗くなるだけだが、数か月おきに確認するのは励みになっていいものだ。  同人誌Bは50部刷って50部頒布できたので本来完売のはずだが、印刷所は余計に刷った分を「余部」として渡してくれる。それが3部残っているのだ。これが頒布できたら晴れて「完売はわわ」だ。  しかし「完売はわわ」はニュアンスとして「イケると思った数よりはるかに少ない部数を刷り、イベント開始1時間程度で完売してしまって、並んだのに手に入れられず肩を落とす人を尻目に『完売ですごめんなさい><;;」とこみ上げる高笑いを必死でこらえつつTwitterでつぶやくこと」であり、一年と数カ月かけて通販とイベントで50部を完売させた私は「完売はわわ」などではなく「同人よくがんばったで賞」だ。完売したらおいしいものを食べに行きたい。  二次創作は原作の人気に左右されるし、また「原作と二次同人作家の相性」もある。好きな二次創作同人作家が対象とする原作を変えたら「今回は前のジャンルで同人活動をしていたときほど輝きがない」と読者として思うのは残酷だがよくあることだ。私の場合も「同人誌A」と「同人誌B~D」は異なる原作だ。書いている本人としては同人誌A~Dどれも愛しているが、オンライン、オフラインの反響を見ると、私も「同人誌B~D」の方が原作との相性がいいのだろう。  しかし相性のいい現ジャンルなのに、近日出る予定のイベントではジャンルを変える予定だ。気が付いたら同人誌を出したいと思うほど現ジャンルにはまってしまったのだから仕方ない。残念ながらオンラインの反響を見る限り「新ジャンルは現ジャンルよりも同人人気がなく」そのうえ「新ジャンルは現ジャンルより私と相性悪い」のも、現ジャンルにいた方がおそらく感想をもらいやすいのもわかっている。  感想は力水であり生命線だ。感想をもらえない同人活動はむなしい。しかし、感想が全てではなく、そもそも「書きたいから書く」のが同人活動だ。「一冊も頒布できなくてもその覚悟で来たのだからガタガタ言わない」を心に、次回、さわやかに玉砕したい。 (文/石徹白未亜 [http://itoshiromia.com/])

『ザ・ディフェンダーズ』配信前に要チェック! NETFLIXのマーベルドラマ4選

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『Marvel ザ・ディフェンダーズ』NETFLIX公式サイトより(以下同)
 近年ますます活況を見せるアメコミ映画のユニバーサル化。DCもマーベルも映画・ドラマでそれぞれにユニバーサル展開しているが、やはり要注目なのはNETFLIXのマーベル・ドラマ・シリーズ。8月18日には各作品のヒーローが集結する『Marvel ザ・ディフェンダーズ』の配信もスタートする。それに先駆け、デアデビル役のチャーリー・コックスとアイアン・フィスト役のフィン・ジョーンズも来日し、放送前から大いに盛り上がっている。  見るからに仲の良さそうな雰囲気に、ドラマでのチームワークもバッチリだった様子。それぞれに強烈な個性を持つヒーローたちがどのようなタッグを組んでヴィランと対峙していくのか、そしてそのヴィランを演じるのがシガニー・ウィーバーとあって、期待は高まるばかりだ。もっとも、NETFLIXのマーベル・ユニバースは『ザ・ディフェンダーズ』単体で見るより、事前にこれまでのシリーズを見ておくのがマスト! 各作品とのつながりも時系列的に見たほうがより楽しめる作りになっているので、放送スタート順に紹介しよう。
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『デアデビル』
 NETFLIXが制作するマーベル・シネマティック・ユニバースに属するドラマ・シリーズ第1弾は『デアデビル』。映画のキャラクターが登場することはないが、世界観は共有しており、ニューヨーク決戦後の世界が舞台になっている。弁護士のマット・マードックは少年時代に視力を失った代わりに得た超感覚を生かし、夜は盲目のヒーローとしてヘルズ・キッチンの犯罪者たちと闘っていた。シーズン1ではヘルズ・キッチンの再開発計画を推し進める企業家ウィルソン・フィスクとの戦いを通して、マットがデアデビルとなるまでが描かれ、シーズン2では復讐に燃えるパニッシャーことフランク・キャッスルとの死闘を経て、大物麻薬ディーラーをめぐる攻防から闇の組織ヤミノテとの戦いへと発展していく。  マットの昔の恋人エレクトラの登場、謎の中国人マダム・ガオの存在、ヤミノテが探すブラックスカイとはなんなのか、そうした事柄が『ザ・ディフェンダーズ』へとつながり、さらなる広がりを見せていく。ちなみに『デアデビル』に登場する看護師のクレアは、唯一全シリーズに登場するキャラクター。クレアが各ヒーローたちとどう関わっていくようになるのかも、サイド・ストーリーとして要チェックだ。
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ジェシカ・ジョーンズ
 第2弾の『ジェシカ・ジョーンズ』はマーベル・シリーズ唯一の女性ヒーロー作品だ。主人公のジェシカは驚異的な身体能力を持つ人物。かつてはその力で世界を守ろうとしていたこともあるが、ある事件がトラウマとなり、ヒーロー稼業を断念。今では私立探偵としてヘルズ・キッチンを拠点に活動していた。そんな彼女の元に、行方不明の少女探しの依頼が舞い込み、調査を進める中、事件の背後に彼女のトラウマの原因となったキルグレイブの存在が浮かび上がる。他人を意のままに操れるキルグレイブという強敵と対峙し、トラウマを克服するというのがひとつのテーマ。  クリステン・リッター演じるハードボイルドなヒロイン像は、これまでのアメコミ作品にはない新鮮さがあり、ダークだが人間ドラマとしての見どころも大きい。シリーズ第3弾の主人公ルーク・ケイジが元彼として登場したり、ジェシカに仕事を斡旋する弁護士ホガースが、後に『デアデビル』のフォギーを雇ったり、アイアン・フィストの弁護を務めることになるなど、他シリーズとのつながりも多い。ヤミノテとの直接的な関わりはなかったが、『ザ・ディフェンダーズ』では、同じヘルズ・キッチンを拠点とするマット・マードックと探偵稼業の流れで関わるようになり、ヒーローチームに参加することになる。
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『ルーク・ケイジ』
マーベル・シリーズ第3弾『ルーク・ケイジ』では、『ジェシカ・ジョーンズ』の最後から数カ月後、ハーレムに移ったルークとストリート・ギャング、コットンマウスとのバトルが描かれる。鋼の肉体を持つルークだが、『ジェシカ・ジョーンズ』での出来事が尾を引き、ヒーローとして活動する気は一切なく、能力を隠して生きようとしていた。そんな彼の想いとは裏腹に、コットンマウスによってハーレムの状況は悪化の一途をたどり、彼は否応なくストリートの抗争に身を投じていくことになる。これまでのシリーズとは雰囲気もガラリと変わり、70年代の犯罪ドラマのようなグルーヴ感のある仕上がりで、他と一線を画す個性を作り上げている。 『ハウス・オブ・カード』のレミーことマハーシャラ・アリがコットンマウスを演じ、ルークの前に立ちはだかるヴィランとして強烈な存在感を見せているのも見どころだ。『ザ・ディフェンダーズ』ではハーレムの子どもたちが関わる汚れ仕事を追ううちに、アイアン・フィストことダニーと知り合い、ヒーローチームに参加する。
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『アイアン・フィスト』
 そして第4弾となる『アイアン・フィスト』は『デアデビル』シーズン2と並んで『ザ・ディフェンダーズ』とのつながりが最も濃い作品だ。幼い頃に飛行機事故で亡くなったと思われていた大富豪の息子ダニー・ランドが15年ぶりにニューヨークに戻ってくるところからドラマは始まる。事故で両親を失った彼は、秘境の地クン・ルンの寺院で育てられ、厳しい東洋武術の訓練を積み、闇の組織ヤミノテと戦うアイアン・フィストとなっていた。両親の死の真相を突き止めるためニューヨークにやってきた彼だったが、父が経営していた会社は今では従兄弟のウォードが実権を握り、ウォードはダニーを偽物と断じ、冷酷にあしらう。 家族同然だった者たちとの愛憎劇を挟みながら、紆余曲折の末、偶然出会った道場経営者のコリーンの世話になるダニーは、彼女とともにヤミノテを追うことになるわけだが、完全無欠のヒーローとは縁遠いNETFLIXのマーベル・ユニバース作品の中でも、ダニーは最も未熟なヒーローといえる。秘境で育った彼は世事に疎く、見た目は大人でも中身は子どものまま。アイアン・フィストの力をまだ上手くコントロールできず、何かうまくいかないことがあるとかんしゃくを起こす。だが、そんな未熟な青年がいかにして成長していくかというのがシリーズの見どころとなる。シーズン1ではまだその入り口に立ったばかり。『ザ・ディフェンダーズ』で他のヒーローと接し、それがシーズン2でどう反映され、成長していくのか注目だ。 ●まくた・ちひろ 映画・海外ドラマライター。『日経エンタテインメント!海外ドラマSpecial』『ゲーム・オブ・スローンズ パーフェクト・ガイド』(日経BP社)、『海外ドラマTVガイド WATCH』(東京ニュース通信社)、『映画秘宝EXドラマ秘宝vol.2~マニアのための特濃ドラマガイド』(洋泉社)等に寄稿。Twitterアカウントは@charumin

『ザ・ディフェンダーズ』配信前に要チェック! NETFLIXのマーベルドラマ4選

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『Marvel ザ・ディフェンダーズ』NETFLIX公式サイトより(以下同)
 近年ますます活況を見せるアメコミ映画のユニバーサル化。DCもマーベルも映画・ドラマでそれぞれにユニバーサル展開しているが、やはり要注目なのはNETFLIXのマーベル・ドラマ・シリーズ。8月18日には各作品のヒーローが集結する『Marvel ザ・ディフェンダーズ』の配信もスタートする。それに先駆け、デアデビル役のチャーリー・コックスとアイアン・フィスト役のフィン・ジョーンズも来日し、放送前から大いに盛り上がっている。  見るからに仲の良さそうな雰囲気に、ドラマでのチームワークもバッチリだった様子。それぞれに強烈な個性を持つヒーローたちがどのようなタッグを組んでヴィランと対峙していくのか、そしてそのヴィランを演じるのがシガニー・ウィーバーとあって、期待は高まるばかりだ。もっとも、NETFLIXのマーベル・ユニバースは『ザ・ディフェンダーズ』単体で見るより、事前にこれまでのシリーズを見ておくのがマスト! 各作品とのつながりも時系列的に見たほうがより楽しめる作りになっているので、放送スタート順に紹介しよう。
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『デアデビル』
 NETFLIXが制作するマーベル・シネマティック・ユニバースに属するドラマ・シリーズ第1弾は『デアデビル』。映画のキャラクターが登場することはないが、世界観は共有しており、ニューヨーク決戦後の世界が舞台になっている。弁護士のマット・マードックは少年時代に視力を失った代わりに得た超感覚を生かし、夜は盲目のヒーローとしてヘルズ・キッチンの犯罪者たちと闘っていた。シーズン1ではヘルズ・キッチンの再開発計画を推し進める企業家ウィルソン・フィスクとの戦いを通して、マットがデアデビルとなるまでが描かれ、シーズン2では復讐に燃えるパニッシャーことフランク・キャッスルとの死闘を経て、大物麻薬ディーラーをめぐる攻防から闇の組織ヤミノテとの戦いへと発展していく。  マットの昔の恋人エレクトラの登場、謎の中国人マダム・ガオの存在、ヤミノテが探すブラックスカイとはなんなのか、そうした事柄が『ザ・ディフェンダーズ』へとつながり、さらなる広がりを見せていく。ちなみに『デアデビル』に登場する看護師のクレアは、唯一全シリーズに登場するキャラクター。クレアが各ヒーローたちとどう関わっていくようになるのかも、サイド・ストーリーとして要チェックだ。
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ジェシカ・ジョーンズ
 第2弾の『ジェシカ・ジョーンズ』はマーベル・シリーズ唯一の女性ヒーロー作品だ。主人公のジェシカは驚異的な身体能力を持つ人物。かつてはその力で世界を守ろうとしていたこともあるが、ある事件がトラウマとなり、ヒーロー稼業を断念。今では私立探偵としてヘルズ・キッチンを拠点に活動していた。そんな彼女の元に、行方不明の少女探しの依頼が舞い込み、調査を進める中、事件の背後に彼女のトラウマの原因となったキルグレイブの存在が浮かび上がる。他人を意のままに操れるキルグレイブという強敵と対峙し、トラウマを克服するというのがひとつのテーマ。  クリステン・リッター演じるハードボイルドなヒロイン像は、これまでのアメコミ作品にはない新鮮さがあり、ダークだが人間ドラマとしての見どころも大きい。シリーズ第3弾の主人公ルーク・ケイジが元彼として登場したり、ジェシカに仕事を斡旋する弁護士ホガースが、後に『デアデビル』のフォギーを雇ったり、アイアン・フィストの弁護を務めることになるなど、他シリーズとのつながりも多い。ヤミノテとの直接的な関わりはなかったが、『ザ・ディフェンダーズ』では、同じヘルズ・キッチンを拠点とするマット・マードックと探偵稼業の流れで関わるようになり、ヒーローチームに参加することになる。
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『ルーク・ケイジ』
マーベル・シリーズ第3弾『ルーク・ケイジ』では、『ジェシカ・ジョーンズ』の最後から数カ月後、ハーレムに移ったルークとストリート・ギャング、コットンマウスとのバトルが描かれる。鋼の肉体を持つルークだが、『ジェシカ・ジョーンズ』での出来事が尾を引き、ヒーローとして活動する気は一切なく、能力を隠して生きようとしていた。そんな彼の想いとは裏腹に、コットンマウスによってハーレムの状況は悪化の一途をたどり、彼は否応なくストリートの抗争に身を投じていくことになる。これまでのシリーズとは雰囲気もガラリと変わり、70年代の犯罪ドラマのようなグルーヴ感のある仕上がりで、他と一線を画す個性を作り上げている。 『ハウス・オブ・カード』のレミーことマハーシャラ・アリがコットンマウスを演じ、ルークの前に立ちはだかるヴィランとして強烈な存在感を見せているのも見どころだ。『ザ・ディフェンダーズ』ではハーレムの子どもたちが関わる汚れ仕事を追ううちに、アイアン・フィストことダニーと知り合い、ヒーローチームに参加する。
『ザ・ディフェンダーズ』配信前に要チェック! NETFLIXのマーベルドラマ4選の画像5
『アイアン・フィスト』
 そして第4弾となる『アイアン・フィスト』は『デアデビル』シーズン2と並んで『ザ・ディフェンダーズ』とのつながりが最も濃い作品だ。幼い頃に飛行機事故で亡くなったと思われていた大富豪の息子ダニー・ランドが15年ぶりにニューヨークに戻ってくるところからドラマは始まる。事故で両親を失った彼は、秘境の地クン・ルンの寺院で育てられ、厳しい東洋武術の訓練を積み、闇の組織ヤミノテと戦うアイアン・フィストとなっていた。両親の死の真相を突き止めるためニューヨークにやってきた彼だったが、父が経営していた会社は今では従兄弟のウォードが実権を握り、ウォードはダニーを偽物と断じ、冷酷にあしらう。 家族同然だった者たちとの愛憎劇を挟みながら、紆余曲折の末、偶然出会った道場経営者のコリーンの世話になるダニーは、彼女とともにヤミノテを追うことになるわけだが、完全無欠のヒーローとは縁遠いNETFLIXのマーベル・ユニバース作品の中でも、ダニーは最も未熟なヒーローといえる。秘境で育った彼は世事に疎く、見た目は大人でも中身は子どものまま。アイアン・フィストの力をまだ上手くコントロールできず、何かうまくいかないことがあるとかんしゃくを起こす。だが、そんな未熟な青年がいかにして成長していくかというのがシリーズの見どころとなる。シーズン1ではまだその入り口に立ったばかり。『ザ・ディフェンダーズ』で他のヒーローと接し、それがシーズン2でどう反映され、成長していくのか注目だ。 ●まくた・ちひろ 映画・海外ドラマライター。『日経エンタテインメント!海外ドラマSpecial』『ゲーム・オブ・スローンズ パーフェクト・ガイド』(日経BP社)、『海外ドラマTVガイド WATCH』(東京ニュース通信社)、『映画秘宝EXドラマ秘宝vol.2~マニアのための特濃ドラマガイド』(洋泉社)等に寄稿。Twitterアカウントは@charumin

中二病だよ、全員集合!? 伝説の暴走族マンガ『疾風伝説 特攻の拓』

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『疾風伝説 特攻の拓(1)』(講談社)
「“ムカつき”が止まんねーよ…」  なんだ、二日酔いか!? と思った方もいるかもしれませんが、違います。これは暴走族マンガのレジェンド『疾風伝説 特攻の拓』に出てくる名ゼリフのひとつです。  このマンガのどのへんが“レジェンド”なのか? 次々と登場する、スーパーサイヤ人級の強さを持ったヤンキーたちのバトル、そして一度見たら忘れることができない、中二病丸出しの“セリフ回し”の数々……どこを切り取っても、レジェンドとしか言いようがないのです。今回はそんな『疾風伝説 特攻の拓』のすごさに迫りたいと思います。  そもそもタイトルからして、普通じゃありません。普通の人なら「しっぷうでんせつ とっこうのたく」と読んでしまうところですが、正しくは「かぜでんせつ ぶっこみのたく」です。「疾風」と書いて「かぜ」、「特攻」と書いて「ぶっこみ」と読めなければ、立派なヤンキーにはなれませんよ!  では、問題です。次の単語は、なんと読むでしょうか? 1 朧童幽霊 2 魔覇裸邪 3 麓沙亜鵺 4 妖艶童子  答えは…… 1 ロードスペクター 2 マハラジャ 3 ロクサーヌ 4 セクシー  でした。ちなみにこれ、すべて作品中に登場する暴走族のチーム名です。  本作の主人公は、高校1年生の浅川拓。マジメでチビでケンカが弱く、パシリに使われる、典型的ないじめられっ子です。しかし、鳴神秀人という転校生が現れたことで、運命がガラリと変わります。  秀人は横浜の暴走族「外道」のリーダーで、ケンカが強いことで有名でした。そんな秀人に憧れ、自らもツッパリデビューする拓。その後、拓は神奈川県下一の不良高校・聖蘭高校に転校し、マー坊こと鮎川真里率いる「爆音小僧」という暴走族に所属することに。作中では爆音小僧のマー坊、朧童幽霊のリューヤ、魍魎(もうりょう)の武丸といった暴走族のヘッドを中心にさまざまなチームが登場してはケンカに明け暮れるのですが、なぜか拓は「いろいろな暴走族のヘッドに、やたらと気に入られる」「ここぞという時に、奇跡のラッキーパンチが飛び出す」という独自アビリティにより、数々のラッキーが積み重なって、ケンカが弱いまま、横浜・湘南・横須賀など県下の暴走族の中で一目置かれる存在となっていきます。しかし、本作が“レジェンド”たるゆえんは、実はこういった本筋とは違うところにあります。 ■登場キャラがほぼ全員、一瞬にしてキレる!  暴走族のマンガなので、ある意味、当然なのですが、登場キャラクターがとにかくすぐにキレます。登場キャラ全員、カルシウム不足なんでしょう。  拓独特のキレ表現として「!?」という感嘆疑問符が多用されるんですが、セリフの後ではなく、単独使用で「!?」と使われるのがポイントで、だいたい相手にガンをつけてる時です。眉間にシワを寄せて、顔をユガめて、口を斜めに半開きにして「!?」。これが作品の至るところに出てきます。  加えて、作品を特徴付ける、化け物じみたパワーを持つ登場キャラたち。体格とか関係ありません。チビだろうとガリだろうと、その瞬間に一番キレたヤツが強いのがこのマンガ。ジャッキー・チェンは酒を飲めば飲むほど強くなりますが、本作の登場キャラは、キレればキレるほど強くなるのです。  その中でも魍魎の武丸は、作中1、2を争うヤバさ。ケンカになると片手でツルハシやらバスの停留所を引っこ抜いてブン回し、大型トラックにはね飛ばされても普通に生きています。『北斗の拳』だったら、ラオウクラスの存在ですね。 ■ページを開くたびに名ゼリフが飛び出す! バイオレンス感あふれる“族”ポエム  そして『特攻の拓』といえば、インパクトがありすぎる名ゼリフの数々が挙げられます。あまりに多すぎるため、特に有名なものを厳選して紹介しておきます。 「俺らに“上等”コクんだら “10万光年”早ぇーんだよ!!」  拓と同じ爆音小僧のメンバー、カズのセリフです。「上等コクんだら」というフレーズからしてすでに難解ですが、「ケンカ上等こいてんじゃーよ」ってことだと思います。もうここから先はフィーリングで理解するしかありません。 「俺らァ死んでも“狂乱麗舞”(キョーランレーブ)…」  朧童幽霊のリーダー、リューヤの名ゼリフです。よくラーメン屋さんが「一杯入魂」みたいな信条を店内に掲げていることがありますが、朧童幽霊の信条は「狂乱麗舞」というわけです。言葉の意味はよくわかりませんが、字面はカッコイイですね。 「てめェの頭ぁ…潰れたトマトみてーにしてくれんゾ…?」  爆音小僧7代目頭、マー坊の名ゼリフです。チビで金髪で子どもっぽいルックスのため、知らないヤツからは舐められがちなマー坊ですが、「相原勇に似てる」と言われると激ギレ。悪魔のような凶暴さを見せます。ちなみに、ほかにも「あんまチョーシくれてっと ひき肉にしちまうよ!」というのもあります。トマトとかひき肉とか、ちょっと洋食屋のシェフっぽいですよね。 「オレが手に入れてやる…! “その領域”…“スピードの向こう側”を… !?」  これもマー坊のセリフです。「スピードの向こう側」というキーワード自体は本作品のいろいろなキャラクターがこぞって使っており、バイク乗りとして真の速さに目覚めたものだけが到達できる(らしい)領域として都市伝説的に語られています。たぶん死にそうな時に、三途の川が見えるのと同じような感じです。 「“支配する者”、“統べる者”、“武丸”さんがお帰りになりましたってよォ…」  目を合わせると即ボコられるようなアブない人ばっかり出てくるイメージのある本作ですが、やはりその中でもダントツのアブなさを誇るのが魍魎の武丸です。その武丸のキングたる貫禄を象徴するセリフがこちら。でも、一番の驚きは武丸さんが「統(す)べる」などといった高度な漢字の“読み”を知っていることなんですが……。 「“事故”る奴は…“不運”(ハードラック)と“踊”(ダンス)っちまったんだよ…」  名ゼリフの多すぎる本作ですが、その中でナンバーワンを挙げるとしたらこれでしょう。横浜最大の族「夜叉神(やしゃがみ)」を統率する総会長、鰐淵春樹さんのセリフ。このセリフのポイントは、「不運」を「ハードラック」、「踊る」を「ダンス」と当てて読ませるところにあります。「ダンスっちまう」とか……どう考えても普通に読んだほうが読みやすいんですが、無理やり押し通すあたりがワニブチさんらしさなのです。  ここまで読んですでにお気づきとは思うのですが、セリフの目立たせたい単語を「“ ”」でくくる技法も本作の特徴となっています。  そんなわけで、伝説の暴走族マンガ『疾風伝説 特攻の拓』をご紹介しました。この作品はヤンキーマンガ、ツッパリマンガを敬遠している人ほど、むしろ読んでほしいです。読み終わる頃にはあなたも、ちょっとしたことですぐキレる、中二病マインドあふれる素敵な大人になれるかもしれません。 (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>) 「ザオリク的マンガ読み」過去記事はこちらから

藤井聡太フィーバーで「芸人顔負け」の将棋棋士に注目 “ポスト加藤一二三”は誰だ!?

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公益社団法人日本将棋連盟公式サイトより
 ここ数カ月、バラエティ番組に引っ張りだこなのが、“将棋界のレジェンド”ひふみんこと加藤一二三九段だ。強烈すぎるキャラクターに、藤井聡太四段の“藤井フィーバー”が重なり、いまやテレビで見ぬ日はないひふみんだが、将棋界にはまだまだ濃いキャラクターの持ち主がいるという。  ひふみんの出現により、多くの人が「将棋の棋士って、こんなに面白いんだ」と、気づいたはず。将棋の棋士といえば、寡黙な人柄が想像されがちだが、将棋界に詳しい週刊誌記者に言わせれば、「それは大きな間違い」だという。 「プロ棋士は、ただ将棋を指していればいいわけではなく、『将棋の普及に努める』という重要な使命があります。だから、タイトル戦の時に大きな将棋盤を使って局面を解説する『大盤解説』、将棋愛好者や企業の将棋部などへのお稽古、子どもたちに将棋を教える将棋教室など、ファンと触れ合う機会が頻繁にあります。そういった場では、やはり気の利いたことの1つや2つは言わなくてはいけない。お呼びがかかれば、収入に直結するわけですから。若い頃からそのような経験を積むことで、トークのスキルが磨かれているのです」(同)  ひふみんの場合、トーク力よりは“超”の付くマイペースぶりが面白がられているフシがあるが、「将棋の棋士が面白い」ということは世に知れ渡った。“第2のひふみん”はいないのか?  「関西出身のプロ棋士には、それこそ芸人顔負けのトークスキルを持つ棋士がいます。2011年に引退した神吉宏充七段などは、トークが達者すぎて、初めて見た人は絶対(元)プロ棋士だとは思わないでしょう。同じく関西の福崎文吾九段は、モジャモジャ頭のルックスも強烈ですが、ボケとボヤキで畳み掛ける将棋解説は、もはや漫談です。若手では、木村一基九段の解説も聞かせますね。一人でボケとツッコミをこなしつつ、そこに毒舌を挟み込む解説は、将棋がわからない人でも楽しめます。このほか、テレビ中継されるNHK杯戦にカツラをかぶって登場した“サトシン”こと佐藤紳哉七段、同じくNHK杯戦に金髪・パンチパーマで登場した橋本崇載八段なども、バラエティ番組で十分通用すると思います」(同)  昨今のテレビ界が一度ブームとなった人物と似たようなキャラクターを起用するのは、オネエやハーフのタレントの隆盛を見れば一目瞭然。数カ月後には、将棋の棋士がバラエティ番組を席巻している可能性は十分にありそうだ。

どこかに行きたければ、ひとまずは中央本線で……「青春18きっぷ」で過酷ではない旅立ちを

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 この夏は、どこへ旅をするのか。  今年も「青春18きっぷ」の販売が始まっている(発売期間:7月1日~8月31日、利用期間:7月20日~9月10日)。  北は北海道から南は九州まで、JR全線の普通列車が乗り放題になる、お得な切符。料金は1万1,850円。一回あたり2,370円で、一日乗り放題になる計算だ。 「青春18きっぷ」とは名がついているものの、最近は、いつまでも青春を忘れないオッサンの利用も当たり前である。筆者もご多分に漏れず、シーズンのたびにワクワクしていたら、すっかりオッサンになってしまったワケだが。  実のところ、全線普通車が乗り放題とはいえ、利用できる区間は随分と寂しくなってしまった。長野新幹線の開通によって、信越本線の横川以降長野までの区間が一部廃止の上、第三セクターのしなの鉄道に移行。さらに、北陸新幹線の開通で、ごっそりと利用できる区間が削減されてしまったり……。  とはいえ、利用できない区間を別料金を払って通過するか。あるいは、迂回するかなどを考えるのも旅行の醍醐味なのだとポジティブに考えよう。  この「青春18きっぷ」、極端な利用の仕方をすれば、一日でかなり遠方まで行くことが可能だ。東京駅を4時41分始発でスタートすれば、その日のうち(正確には翌日0時04分)に、小倉駅まで到達することが可能。乗車時間は長いが、乗り換えはタイトである。東京都を出て10分以上の乗り換え時間があるのは、大垣駅で11分、姫路駅で16分、糸崎駅で25分の3回。逆に小田原駅では1分、米原駅では3分の乗り換え時間なので、休む暇もない。大垣駅でギリギリ駅弁を買って、姫路駅で名物の駅そばを啜る時間があるかないかというところか。  逆に北へ向かおうと考えた場合、上野駅を5時10分に出発すれば青森駅に22時50分に到着することができる。こちらの場合、新庄駅では56分、大館駅では78分と、乗り継ぎのための長い待ち時間があるという具合だ。  こんな限界に挑戦する旅行も、一度は楽しいけれども二度、三度とはやりたくないもの。そこで長年「青春18きっぷ」を愛好するベテラン勢に聞くと、オススメなのは一度に5回ぶっ通しではなく、2度に分けて近場を旅行するということ。 「各駅停車で耐えることができる時間内で、ちょっと遠いところを探すのがポイントです」(ベテランユーザー)  そこでオススメされたのが、まず長野方面への利用。例えば、長野方面であれば温泉地もある下諏訪駅は、東京からだと普通運賃で3,672円。「青春18きっぷ」を使えば、ちょっとよいところに泊まっても、なかなかオトク感がありそうだ。乗車時間も3時間程度。同じ路線を走る特急「あずさ」に比べると時間はかかるが、我慢できる範疇である。  また、途中の甲府駅から乗り換えて、こんな機会でもなければ永遠に乗ることもなさそうな身延線を楽しむという方法も。  ほかの方面でも考えてみたが、伊豆の温泉地に向かおうと思うと、JRは伊東線の伊東駅まで。その先に向かうには別料金が必要。伊東までは東京から2,268円なのでビミョーに損してしまう。軽井沢で避暑をと考えれば、信越本線(名前倒れ)の群馬県側の終点・横川駅までは同じく2,268円。ここから軽井沢行きのバスは500円なので、やはり損をする。  東京を中心に見た場合、やはり手軽かつ、非日常を味わうには中央本線経由で長野方面へと向かうのが適している様子。どこか遠くへ行きたいと思うけど、お金がないと嘆いている諸君。時刻表を広げれば、存外に短時間で到達することのできる見たこともない土地が待っているはずだ。 (文=昼間たかし)

「警察庁長官狙撃事件」の真犯人はなぜ黙殺された? 凶悪犯たちの肉声を聞け!『昭和・平成 日本の凶悪犯罪100』

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『昭和・平成 日本の凶悪犯罪100』(宝島社)
 いつの時代も、殺人、強姦、強盗、放火など、スキャンダラスな事件が起こるたびに報道合戦は過熱、疑者の生い立ちや精神分析、近所の住人のコメントなど、さまざまな側面が取り沙汰される。だが、過熱するメディアの報道が、本人の声を取り上げることは少ない。そして、一定の時間がたつと、「世間を震撼させた」事件のニュースバリューはなくなり、別の話題へと移り変わっていく。  別冊宝島編集部による『昭和・平成 日本の凶悪犯罪100』(宝島社)は、凶悪犯罪の犯人たちの肉声を取材したルポライターによる記事を集めた一冊。塀の中で、凶悪犯たちは深い反省に沈むばかりでなく、時に冤罪を主張し、時に意気揚々と自分の「功績」を語っている。そんな彼らの素顔を、本書からのぞいてみよう。  2015年、淡路島で5人を殺害した平野達彦は、神戸拘置所の面会室でルポライター・片岡健に対面すると、真顔で事件の真相を「ブレインジャック」と答えた。犯行の数年前からFacebookやTwitterなどで「日本政府は何十年も前から各地で電磁波犯罪とギャングストーキングを行っている」と訴え、近隣住民を「日本政府の工作員」と中傷。裁判では「被害者は私であり、私の家族です」と語っている。判決公判で死刑を宣告されるも、顔色ひとつ変えなかった理由について「電磁波攻撃という、死刑以上のことを何年もされていますからね」と、悪びれる様子もない。彼は、いまだ被害者に謝罪するどころか、電磁波攻撃という妄想をまくし立てている。 「桶川ストーカー殺人事件」は、一定以上の年代であれば、ほとんどの人が覚えている事件だろう。1999年、JR桶川駅前で女子大生の猪野詩織さんが、元交際相手・小松和人の配下の男によって刺殺されたこの事件。主犯である和人が屈斜路湖で自殺したことにより、真相解明は困難を極めた。裁判の結果、和人の兄である小松武史がこの事件の首謀者のひとりとされたものの、彼はその容疑を否認し続けている。取材に対して、武史は「脅しをかけられた」「恐ろしい」と、弟に対する恨みつらみを証言。また、実行犯である久保田祥史も、裁判の中で「武史からの依頼であると、虚偽の供述をしていた」と認め、冤罪の可能性は高まる。この事件では、埼玉県警上尾署が詩織さんからの被害相談に対してずさんな対応をしていたことから批判にさらされたが、その裁判の結果も同様にずさんなものだった可能性が持ち上がっているのだ。   地下鉄サリン事件の直後となる、95年3月30日に、当時の警察庁長官・國松孝次が狙撃され、重傷を負った事件は、犯人が見つからないまま、10年に時効を迎えた。しかし、この事件の「真犯人」だと自ら主張しているのが中村泰という人物。02年に名古屋で現金輸送車を襲撃し、無期懲役刑に服している中村は、チェ・ゲバラに憧れ、ニカラグア革命戦争に参加すべくアメリカで射撃の腕を磨く。そんな彼は、地下鉄サリン事件以降も、容疑者を検挙できない警察の対応に業を煮やし、オウム信者を装って警察庁長官を狙撃することで警察のオウムに対する危機感を煽ろうとした。長官狙撃事件をオウムによる犯行と踏んだ警察は、次々と信者を逮捕。中村のもくろみは成功を収めた。だが、「世に知られないままに消えてしまうことに多少とも心残りを覚えていた」という中村は、時効成立前から狙撃事件の犯人であることを自供する。しかし、そんな「真犯人の証言」は、警視庁公安部がかたくなに否定したといわれている。真相は、いまだ闇の中だ。  凶悪犯たちの胸の内は、必ずしも裁判だけで明らかにされるものではない。塀の中までを取材し、事件の真相を解明しようとするルポライターたちの執念に脱帽するばかりだ。 (文=萩原雄太[かもめマシーン])

た、たまらん! ちっぱいから巨乳まで、全男子の夢をかなえる写真集『原寸大おっぱい図鑑』がヤバい!!

た、たまらん! ちっぱいから巨乳まで、全男子の夢をかなえる写真集『原寸大おっぱい図鑑』が爆誕!!の画像1
『原寸大おっぱい図鑑』(一迅社)
 人気グラビアアイドル総勢30人のおっぱいを原寸大で掲載した写真集『原寸大おっぱい図鑑』(写真:須崎祐次/一迅社)が、ネット上を中心に話題となっている。  8月1日の「おっぱいの日」の翌日に発売された本書は、菜乃花や青山ひかる、森田ワカナをはじめ、A~Kカップまでを網羅。さらに、独自の“π周り”データ(脇から谷間までの距離)や“やわらかさ”まで掲載されているというから、まさに男性にとっては夢のような写真集だ。  担当編集の前田さん(女性)によると、「もともとは職人さんやお相撲さんの手のひらを原寸大で載せて比べるという企画を考えていたんですが、それでは面白くないということで、『じゃあ、おっぱいだったらどうですか?』と提案したら、編集部内ですごい盛り上がりまして……」という。  実は前田さん、これまでに天木じゅんの写真集『もしもうちの猫がかわいい女の子になったら』や、『なぞって楽しむ おっぱい練習ドリル』『wrap the BOOBs 着衣巨乳写真集』などを手がける、一迅社の“おっぱい担当”。本書には、女性ならではのこだわりも光っているようで……。 「“図鑑”ということで、あまりゲスい感じにならないよう、資料みたいな感じで、きれいめなデザインにしました。また、おっぱいを美しく見せるために、見開きではなく単ページにおっぱいを掲載しました。その結果、B4サイズという、かなり大きめの書籍になってしまいましたが(笑)」(同)  今回登場する30人のグラドルは、ネットなどで人気をリサーチし、最終的に50人からセレクトしたという。AカップからKカップまで網羅するというコンセプトだったが、意外にもAカップは少なく、見つけるのに苦労したとか。逆に一番多いのはEカップだったという。  ちなみに、本書に掲載されている“π周りデータ”とは、いったいなんなのか? 「これは完全にオリジナルなんですが、結局、カップ数って、トップとアンダーの差になるので、トップがすごくあってもアンダーが大きかったりすると、カップ数も下がってしまうんです。でも、今回は純粋におっぱいの大きさが知りたいということで、おっぱいの円周というか半周を測りました。あとは、やわらかさもあったほうが妄想しやすいかなと(笑)。やっぱり紙の難点は触れられないことなので……」  そのほか、巻末ではおっぱいの形についても解説。前田さんいわく、「しずく型(正面から見るとしずくが垂れているように見えるおっぱい)って、あまりいいイメージがない方もいると思うのですが、大きくなればなるほど、しずく型になる傾向にあるので、実は幸せな形なんです。また、今回登場したグラドルの中には、なかなかお目にかかれない半球型(全体に均等のふくらみがあり、バランスのとれたおっぱい)の方や、マンガでしか見たことのないつりがね型もいらっしゃいました」とのこと。  現在、第2弾も構想中で、「今度はグラドルではないバージョン」ということなので、楽しみに待ちたい。