人生を左右する大学受験。それを通過してきた人の中には「まさか、あんな問題が出るとは……」という苦い思い出を持っている人も多いんじゃなかろうか? 筆者もそうである。「世界史で90点以上取れるから大丈夫だろう」と軽く合格を予測していた某大学の入試。問題用紙を開くと、掲載されていたのはスペインの19世紀末~20世紀前半を問う問題だった。教科書レベルを越える出題範囲でした、ハイッ! 『絶対に解けない受験世界史―悪問・難問・奇問・出題ミス集』(社会評論社)は、人生を左右する局面に登場した、とんでもない出題を集めた一冊である。大学受験の必須アイテムである赤本をイメージした装丁。掲載されているのは、さまざまな大学で実際に出題された難問・悪問、そして出題ミスなのである。いくつか引用してみよう。 ●慶応大学文学部<悪問> 問題3 (南ア戦争=ブール戦争)戦争は、イギリスにとっては(F)戦争以来の長期戦となった。 ●早稲田大学国際教養学部<出題ミス> 問題1 問3 下線部2の地(編註:現在のシリアの首都)を支配したことのない王朝はどれか。ア~エのうちから一つ選びなさい。 ア アッバース朝 イ ササン朝 ウ マルムーク朝 エ ウマイヤ朝 わかるだろうか? 前者はクリミア戦争が当てはまりそうだが、「長期戦」をどう捉えるかで回答が分かれてしまう問題だ。 後者はササン朝を答えにしたかったのだろうが、「支配したこと」は、すべての王朝があるのだから、一つは選べないのである。 作者は、こうした人生を左右する入試での、トンデモ問題にひとつひとつツッコミを入れていく。この問題でも「この作題者は多分ホスロー2世知らないよね」とか、容赦ない。またクラシックミュージックを扱った慶応大学の難問では「慶応大学の商学部を受けるような層にとっては“クラシックは一般教養の範囲内”という判断は可能かもしれない」と記す。 そして、この本は464ページもあるのだが、掲載されているのは2009年以降のもの。わずか5年あまりで、こんなにトンデモ問題が出題されていたというわけである。「人生懸かってるのに、何してるんだ!」そんな怒りを感じるのは、筆者だけではないハズだ。 (文=昼間たかし)『絶対に解けない受験世界史―悪問・難問・奇問・出題ミス集』(社会評論社)
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大胆濡れ場で“元天才子役”から脱却なるか――安達祐実が体当たりで挑む話題作『花宵道中』
今週取り上げる最新映画は、肉体派アクションスターのシュワちゃんが複雑な人物造形に挑んだサスペンスと、天才子役の面影がいまだ残る安達祐実が大胆な濡れ場を見せる時代劇。お馴染みの2人が新境地を切り拓く意欲作であり、時の流れを感じさせる2作品でもある。 『サボタージュ』(R15+/11月7日公開)は、麻薬取締局(DEA)をめぐる不正と連続殺人の謎を描く、アーノルド・シュワルツェネッガー主演のサスペンスアクション。DEA特殊部隊を率いるベテラン捜査官ジョンは、8人の屈強な部下とともに麻薬組織のアジトに突入し、巨額の闇資金の一部を山分けするつもりで現場に隠す。だがその夜、チームが現場に戻ると、隠したはずの札束が消えていた。やがてチームは謎の猟奇連続殺人の標的となり、1人また1人と惨殺される中、メンバー間に疑心暗鬼が募っていく。 監督は、犯罪多発地域でパトロールする警察官の危険な日常を徹底したリアリズムで描いた『エンド・オブ・ウォッチ』(2012年)のデビッド・エアー。本作でも法執行機関の暴力性と暗部を浮き彫りにしつつ、隠し金を盗んだのは誰か、連続殺人の犯人は、というミステリー要素で観客の興味を牽引する。特殊な叙述テクニックで観客をミスリードする試みがあり、その点は賛否が分かれそうだ。シュワちゃんは数シーンでガンファイトもこなすが、どちらかと言えば主人公の苦悩と葛藤を表現するソリッドな演技に重点を置き、見どころにもなっている。無敵のヒーローに脳天気な展開という、従来のアクション主演作とは一線を画するダークな内容に、往年のファンは衝撃を受けるかも。 『花宵道中』(R15+/11月8日公開)は、安達祐実が20年ぶりに映画主演を果たし、初の花魁(おいらん)役に挑んだ作品。江戸時代末期の吉原で、遊郭の女郎として空虚な日々を過ごしていた朝霧(安達)は、たまたま出かけた縁日で染物職人の半次郎(淵上泰史)と出会う。半次郎に秘かな恋心を抱き、生きる喜びを取り戻した朝霧。だが、そんな2人に過酷な運命が待ち構えていた。 原作は、新潮社「女による女のためのR-18文学賞」第5回大賞の宮木あや子による同名小説。監督は『裁判長!ここは懲役4年でどうすか』(10年)の豊島圭介。1994年のテレビドラマ『家なき子』で当時最も有名な子役スターになった安達祐実が、久しぶりの主演作で世間のイメージからかけ離れた役どころに挑戦。決意の裸身をさらし、濃密な濡れ場を熱演した。子役時代の安達を知る観客は、30歳を過ぎてもなお少女の面影がある彼女の姿を、感慨深く眺めることになりそうだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『サボタージュ』作品情報 <http://eiga.com/movie/80167/> 『花宵道中』作品情報 <http://eiga.com/movie/80041/>『花宵道中』(c)2014 東映ビデオ
今度はパンクラスだ! “不良の格闘技大会”THE OUTSIDERがプロとの交流戦を活発化!!
6日、“不良の格闘技大会”『THE OUTSIDER』を主催するリングス代表の前田日明らが都内で会見を行い、12月7日に横浜文化体育館で開催される『RINGS/THE OUTSIDER ~SPECIAL~』について発表した。 今大会の目玉は、総合格闘技の老舗「パンクラス」からプロ選手を招聘し、アウトサイダーの“不良”たちが迎え撃つ『THE OUTSIDER×パンクラス対抗戦』。3名のパンクラシストが、アウトサイダーのリングに立つことになるという。 会見には、対抗戦に出場する2人も登壇。『THE OUTSIDER』に第1回大会から参戦し、同大会の顔ともいえる65-70級王者“格闘彫師”啓之輔は、パンクラス清水ダイキとの対戦に「パンクラスには自分のジムから移籍して頑張っている選手もいるので、よく知っている。今回はきっちり勝って、次はアウトサイダーの代表としてパンクラスのリングに上がりたい」と、冷静に語った。 また、同65-70kg級王者の樋口武大は、アウトサイダー出身の金太郎と対戦。両者は2011年に対戦し、樋口が腕十字で勝利しているが、「そのとき、(金太郎に)『あまり極まっていなかった』と言われて、ストップも少し早かったので、試合後すぐに再戦の約束をしました。いい試合がしたい」と気合を込めた。 さらにもう1試合、今年6月のプロ対抗戦でZSTの上田厚志を下した経験を持つRYOが、パンクラスで12年にネオブラッドトーナメント準優勝を果たした西川純矢と対戦する。 会見には、アウトサイダーで屈指の人気を誇る“ハマの狂犬”黒石高大も出席。今回は、米軍対抗戦でジョセフ・ハンと対戦することになるが、「(アメリカ人選手と)練習することもある。バネが強いし、イヤだな、怖いなというのもあるけど、今回は地元なのでスカッと勝ちたい。スカッと勝ちます!」と、爽やかな笑顔を見せた。 第1回大会から数えて7年目となるアウトサイダーについて、前田は「最初はチキンレースみたいな試合がほとんどだったが、腕力にプライドを持っている連中なので、自然と技術を研鑽してレベルが上がっている。今年をスタートラインにプロと交流させ、いずれは団体の王者クラスを下すようになっていくと思う」と、その未来像を語った。 また会見後の囲み取材では、前田が「問題を起こした選手」と呼ぶ元アウトサイダーの渋谷莉孔が、今年9月にパンクラス1位の古賀靖隆を大番狂わせで下したことに話題が及ぶと、「結果を聞いて驚いた」という前田に対し、黒石が「すごいっすよね!」と興奮気味にまくしたて、前田が「お前のほうが強いよ」と返す一幕もあった。 リングスによると、現在までに発表されているアウトサイダーとパンクラスのカードは3試合だが、さらに追加カードが発表される可能性もあるという。 ●RINGS/THE OUTSIDER ~SPECIAL~ 日時: 2014年12月7日(日) 13時開場・14時試合開始 会場: 横浜文化体育館(神奈川県横浜市中区不老町2-7) TEL 045-641-5741 チケット: VIP席 1万5,000円(SOLD OUT) SRS席 1万2,000円 RS席 1万円 A席(二階) 6,000円 チケットぴあ Pコード827-571 Lコード 33702 問い合わせ: 株式会社RINGS TEL/FAX 03-3461-6698(受付時間10時~18時)左から樋口武大、啓之輔、前田日明RINGS代表、黒石高大
またまた大物スター初参戦でヒートアップ!!!『エクスペンダブルズ3 』
今週取り上げる最新映画は、人気アクションシリーズ最新作と、ドラキュラ誕生を新解釈で描く歴史エンタテインメント。名だたるスターたちのリアルなファイトに熱くなる中、中世の戦場を舞台にVFXを駆使したバトルに驚嘆するか。好みに合わせて、スケールの大きなアクションをお楽しみいただきたい。 『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』(11月1日公開)は、シルベスター・スタローンが中心になって立ち上げた新旧アクションスター豪華共演『エクスペンダブルズ』シリーズの第3作。“使い捨て”の傭兵たちで構成されるエクスペンダブルズ(消耗品軍団)を率いるバーニーの前に、軍団結成時のメンバーだったが決別し、悪の武器商人になったコンラッド(メル・ギブソン)が現れる。チームの弱点を知り尽くした強敵に対し、エクスペンダブルズは崩壊の危機に直面する。 3作目でブルース・ウィリスが離脱したのは寂しいが、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレン、アーノルド・シュワルツェネッガーの面々は再々登場。さらにメルギブのほかにも、アントニオ・バンデラス、ハリソン・フォードら大物スターが初参加でお祭りムードを盛り上げる。脱税で収監され昨年出所したウェズリー・スナイプスにとっては久々のメジャー復帰作だが、前科をネタにした設定でしっかり笑いを取る。すでに第4作の出演者の候補に元007役のピアース・ブロスナン、日本でも人気を博した元プロレスラーのハルク・ホーガンの名が挙がっており、まだまだ続きそうな夢の共演を熱く応援していきたい。 『ドラキュラZERO』(10月31日公開)は、実在した中世ヨーロッパの君主がなぜ吸血鬼ドラキュラと呼ばれるようになったかを、新たな解釈で描く歴史アクション娯楽作。15世紀、トランシルバニア地方を治める君主ヴラド3世は、民衆に慕われ、愛する家族と平穏に暮らしていた。だが圧倒的な兵力でヨーロッパ侵略を狙うオスマン帝国の皇帝から、息子を含む1000人の少年を差し出せと要求されたヴラドは、これを拒否。帝国軍の侵攻から愛する家族と領民を守るために、険しい山の洞窟に囚われていた闇の力と契約を結び、恐ろしい代償と引き換えに強大な魔力を手にいれる。 ヴラド3世は、19世紀末に発表されたブラム・ストーカーの古典小説『ドラキュラ』に登場する吸血鬼ドラキュラ伯爵のモデルとも言われる人物。『ホビット』シリーズの弓の達人バルト役で人気を博した英俳優ルーク・エバンスが、苦渋の決断で悪魔と取引してしまう主人公を熱演した。歴史スペクタクルとしても十分通用するセット、コスチュームや戦闘シーンと、最新VFXを駆使して描くヴラドの超絶な戦いぶりの組み合わせが新鮮で、従来のバンパイア物とは一線を画する重厚なスケール感とスタイリッシュなアクションを楽しめる。監督は、CMディレクターとしてキャリアを築き、これが長編映画デビューとなるゲイリー・ショア。『アンチヴァイラル』(2012年)、『複製された男』(13年)などで印象的な役どころを演じてきたサラ・ガドンが、本作でも主人公の妻ミレナ役でピュアな魅力を放っている点もポイントだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』作品情報 <http://eiga.com/movie/79776/> 『ドラキュラZERO』作品情報 <http://eiga.com/movie/80610/>(C)EX3 Productions, Inc. All Rights Reserved.
9年ぶりの日本シリーズ進出でも……野村克也が明かす「阪神の黄金時代が永遠に来ない理由」とは?
今シーズン、クライマックスシリーズに進んだ阪神タイガースは、巨人を4連勝で下し、パ・リーグの覇者・福岡ソフトバンクホークスと9年ぶりの日本シリーズを戦っている。10月30日現在、勝ち星は3対1と崖っぷちに立たされてはいるものの、2012年の和田豊監督就任から3年、「猛虎復活」という当初のコンセプトが実現したといってもいい成績だろう。 はたして85年以来29年ぶりの日本一に輝くことができるのか? それとも……と、全国の阪神ファンがかたずをのんで見守っている中、この熱狂を斜めから眺めている人物がいる。元阪神タイガース監督・野村克也だ。彼は、この阪神の好調を一過性の出来事として考えている。今年9月に発売された、その名も『阪神タイガースの黄金時代が永遠に来ない理由』(宝島社新書)の冒頭で、野村は「阪神タイガースが強くなることは絶対にない。阪神に黄金時代は永遠に来ないと断言できる」と書き記しているのだ。 いったい、どういうことだろうか? 99年から3年間阪神の監督を務めた野村。当時は3年連続最下位と芳しくない成績に終わっているが、その経験から、野村は阪神の「悪い伝統」の内幕をつぶさに観察することができた。まず、彼が告発するのは、その人気ぶりから来る弊害だ。 「弱くても人気があり、周囲からチヤホヤされるから、選手が“お坊ちゃん”なのだ。甘えの体質が染みついていた」 サッカーW杯がどんなに盛り上がろうとも、関西のスポーツ紙は阪神ネタばかりが1面を飾る。そして、その人気をあおっているのが、「虎番」と呼ばれるスポーツ新聞の阪神担当記者たち。勝てば選手を大々的に持ち上げるが、負けた場合はその後の関係を考慮して選手ではなく、監督や球団へバッシングの矛先を向ける。調子に乗った選手たちは、キャンプ中にミーティングをしていても、練習後の遊びのことを考えて、気もそぞろ。タニマチからの食事のお誘いや、OB会の接待など、阪神選手は球場の外でも忙しいのだ。 そして、なぜか阪神はドラフトにおいて有力選手を獲得することができない。野村は、近年の阪神のドラフト1位で即戦力としてチームの柱になったのは、鳥谷敬、能見篤史と、藤浪晋太郎ぐらいしかいない、と語っている。野村のヤクルト監督時代、阪神には選手を入団までこぎ着けると、担当スカウトに球団から数十万円のボーナスが支給される制度があったという。取りたい選手ではなく、取れる選手を……そんなスカウトの姿勢では、実力のある若手選手を獲得することは難しいだろう。 さらに、FAで阪神が獲得した選手たちのほとんどは、実力を発揮せずに終わると野村。その原因は、阪神の中にある「空気」だという。 「あのチームでは、ヨソ者扱いされて馴染めないのだ。FAで加入した選手や、城島(健司)、福留(孝介)、西岡(剛)も、それで力を発揮できない面もあるのだろう」 と、独特の「伝統」を持つ阪神タイガースならではの事情が、「黄金時代が永遠に来ない」と断言する野村の根拠となっているようだ。そして、その「伝統」に対する批判だけでなく、現役選手や監督個人についても、野村の批判はやむことがない。 野村の監督時代に現役選手だった和田監督には「オーラのようなものがない」と苦言を呈する。「和田はマジメな性格で、コーチとしては手腕を発揮するが、残念ながら監督の器ではない。(略)あまりしゃべるタイプではないし、ベンチでも、いるのかいないのかわからない感じがする」。さらにオ・スンファンの150kmのストレートに「スピードの割には打者は早く感じない」、新井貴浩に「フルスイングではなくムチャ振り」、鳥谷は「キャプテンというより脇役タイプ」と、同書では批判的な分析が展開されているのだ。 そもそも、野村は、監督時代に当時のオーナーであった久万俊二郎オーナーに対して、クビを覚悟で阪神タイガースの球団改革を訴えていた。しかし、それから14年が経過しても球団全体からの「毎年優勝してやろう」という気概は一向に感じられないという。だからこそ、「勝ったところで決して本質が改善されているわけではない」と、この好調が一過性のものであると予言しているのだ。 ただし、野村も、ただただぼやき続けているわけではない。サッカーに押され、野球人気が低迷する今だからこそ、野村は関西を中心に絶大な人気を誇る阪神タイガースの活躍に、プロ野球界の未来を見ている。 「関係者にとっては相当厳しいことを書いてきたが、それは3年間お世話になり阪神の内情を知る私があえて低減することで、少しでもいい方向に進んでくれればという思いからだ」 はたして、そんな野村の思いが通じる日は来るのだろうか? (文=萩原雄太[かもめマシーン])相も変わらず、ボヤいてます。
前田慶次カード、バトルシーン別冊特集……「月刊コミックゼノン」4周年記念号が熱すぎる!

「月刊コミックゼノン12月号」(税込670円)
気になるのは『戦国大戦』における前田慶次の強さ。本人の武力こそ低めだが、自軍を編成する際に必要となる“武将コスト”が少ないのが大きな魅力。さらに織田軍の強力な武将を中心に構成したデッキであれば、前田慶次の使える計略で、味方武将の力を大幅アップすることもできる。 なお、前回2周年記念号で『戦国大戦×いくさの子』コラボでは、売り切れ店が続出。多くの読者が辛酸をなめることになった。今号も、絶対に手に入れたいという読者は書店やコンビニエンスストアに急いでほしい。 さらに今号では、『いくさの子』『義風堂々!!直江兼続 -前田慶次 花語り-』をはじめとした、「ゼノン」が誇る“傾き”漫画の熱い「バトルシーン」を凝縮した「別冊コミックゼノン激」も付録として付いてくる。総ページ数は190オーバーという読み応えにも、期待したいところだ。 また、今号からは新連載も2本スタートすることになる。 第7回「コミックゼノン漫画大賞」で準入選を果たした桑佳あさによる『老女的少女ひなたちゃん』は、どくだみ茶大好き、方言全開、知恵袋も持っているという、かわいらしい保育園児なのにどこかおばあちゃんの面影を感じさせる不思議な少女の物語。 もう1本は、期待の新人・白石純の『ドードーマ』。一面を木と壁で囲まれた国に暮らすシノとマナの兄弟に訪れた数奇な運命を描く一大巨編だ。 4周年を迎え、さらに“傾き”を加速させる「コミックゼノン」から目が離せない。 コミックゼノンWEBサイト http://www.comic-zenon.jp/『いくさの子 ‐織田三郎信長伝‐』漫画/原哲夫 原作/北原星望 (C)原哲夫・北原星望/NSP 2010
これぞ一点モノ!「本物の木」を使ったスタイリッシュすぎるメガネを手に入れる!!
生活必需品としてもファッションアイテムとしても欠かせないメガネ。毎日かけるものだからこそ、強いこだわりを持つ人も多いのではないだろうか。
昨今、そんな“メガネにこだわる大人の男”たちの注目を一身に集めているのが、メガネのタナカが9月26日に発売した「wood BY TANAKA」だ。
「ナチュラル。なのに、スタイリッシュ。」をコンセプトに掲げるこのメガネ、テンプルの部分に本物の天然木があしらわれ、クールな印象を残しながらも自然な温もりを感じさせる。
天然木のカラータイプは6種類。フレームとの組み合わせで、計25種類のバリエーションを楽しめるうえ、木目がすべて異なる完全な“一点モノ”であることも、大人のこだわりを満たしてくれる特長だ。
●「かける楽しさを追求したい」
「軽い」「壊れにくい」など機能面や実用性ばかりが強調される近年のメガネ業界において、異端ともいえる今回の企画。「wood BY TANAKA」には、「今までのメガネとは少し違うメガネを開発することで、かけることの楽しさを感じてほしい」(メガネのタナカ営業企画部宣伝課課長・山野誠司氏)という同社の思いが込められているという。
「フレーム全体が木でできたメガネもありますが、かなり高額で、かかり具合の調整もできないため、一般的ではありませんでした。今回発売した『wood BY TANAKA』は、テンプルのみ天然木を使用することで、かけ心地もよく、一般的な価格で提供することができます」(山野氏)
だが、「開発には苦労も伴った」と明かすのは、商品企画部次長の垰隆一氏だ。
「お客様一人ひとりの顔を思い浮かべてデザインを進めました。ビジネスにさりげなく、クラシカルには振りすぎない……そうして5型×5色を仕上げたものの、木の素材の選定や、仕上がったが飛行機が飛ばずに商品が届かないなど、ギリギリまで納期に追われました」
また、「汚れが目立つ白色を使用することに不安があった」という垰氏だが、実際には白色が最も「木」であることがよく分かり“みんなと違う感じ”を、それとなく醸し出せることが発見だったという。
「店頭に並べても、黒系は木かプラスチックか見分けがつきにくい。スタッフの間でも『白がいい!』と好評でしたね」(垰氏)
●「ふと感じる違い」「今までと違う、軽い衝撃」
一見、普通のメガネに見える「wood BY TANAKA」だが、垰氏が求めたのは「店頭でフレームをかけてみたときに、ふと感じる違い」だという。
「今までと違う軽い衝撃をお客様に与えたいと考えました。さりげなく、異素材。ここに興味を持っていただきたいと」(垰氏)
スーツ姿のビジネスシーンにもカジュアルな休日にも、さりげなく、かつオシャレに寄り添ってくれそうな「wood BY TANAKA」。山野氏は、「特に、人と話をする機会があるときに使ってほしい」と提案する。
「『実はこのメガネ、本物の木でできてまして』なんて感じで、話題のきっかけにしていただけたらうれしいですね」(山野氏)
あからさまではなく、さりげなく男心をくすぐる“本物の天然木”メガネ「wood BY TANAKA」。まずは全国のタナカ取扱店で、実際に触れてみたいところだ。
スペシャルサイト:http://www.tanaka-megane.co.jp/special/wood/
早くも続編決定か!? デンゼル・ワシントンが英国版・必殺仕事人に『イコライザー』
今週取り上げる最新映画は、いわば米国版『必殺仕事人』と、英国版『Shall we ダンス?』。日本の観客になじみ深いシチュエーションと、それぞれのお国柄が反映された細部の描写やストーリー展開を楽しめる痛快な2作品だ。 『イコライザー』(10月25日公開)は、オスカー俳優のデンゼル・ワシントンが、合法的に処罰できない極悪人たちを鮮烈なテクニックで抹殺する元CIAエージェントに扮したサスペンスアクション。ホームセンターで働く中年男性のマッコール(ワシントン)は、温厚な性格と面倒見の良さで同僚から信頼され、静かで質素な生活を送っていた。だがある夜、近所の食堂で、ロシアンマフィアに囲われた未成年の娼婦テリー(クロエ・グレース・モレッツ)の絶望的な境遇を知り、封印していた正義感と特殊技能を覚醒させる。マフィアの拠点に単身乗り込んだマッコールは、部屋にあった灰皿や花瓶などを武器に変え、屈強な男たち5人をほんの十数秒で倒してしまう。しかし、これはマッコールと強大な組織との壮絶な戦いの始まりに過ぎなかった。 原案は80年代に米国で放映された同タイトルの連続ドラマで、日本でも『ザ・シークレット・ハンター』の題で放映された。イコライザーとは、もともと「等しくする、たいらにする(物や人)」という意味で、本作では社会の悪を抹消し世の平穏を保つ仕事人を指す。監督は、『トレーニング デイ』(2001年)でワシントンにアカデミー主演男優賞をもたらしたアントワン・フークワ。13年ぶりのコンビ復活で、穏やかな日常から冷徹なバイオレンスへと主人公が豹変するさまをスリリングに表現してみせた。まるで居合いの達人のような、瞬時の状況把握と素早いレスポンス、正確無比な攻撃の描写は、演出にうるさいアクションマニアをもうならせるはず。『ボーン』シリーズのスピーディーでスタイリッシュなアクションと、『96時間』シリーズの“無敵のオジサマ”の良いとこ取りをしたような快作で、米国ですでに大ヒットしていることから、続編製作の可能性も大だ。 もう1本の『カムバック!』(10月25日公開)は、『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(08年)、『宇宙人ポール』(11年)などサイモン・ペッグとの共演でも知られる俳優ニック・フロストが、製作総指揮・原案・主演の3役を務めたダンスコメディ。十代の頃サルサダンスの才能を開花させながら、いじめが原因で踊らなくなり、25年後の今はすっかりメタボ体型の会社員ブルース。新任の美人上司ジュリア(ラシダ・ジョーンズ)に憧れるが、たまたまジュリアがプライベートでサルサダンスを踊っていることを知り、彼女の気を引くためにダンサーとして返り咲くことを決意する。 会社勤めのさえない中年男性が、ダンスでいきいきとした人生を取り戻すという構図は、1996年の周防正行監督作品で世界的に大ヒット、ハリウッド版リメイクも製作された『Shall we ダンス?』そのもの。ただし本作の主人公がおデブキャラ、音楽がサルサという2点のおかげで、ユーモラスで陽気なムードあふれる楽しさいっぱいのコメディに仕上がった。終盤に入り、太い体にもかかわらずキレの良い見事なパフォーマンスを披露するフロストに、思わず拍手喝采を送りたくなるはず。ダンス好きなら必見の1本で、単調な仕事や生活に疲れ気味の方にも、ぜひ鑑賞して元気になっていただきたい。“相棒”サイモン・ペッグが一瞬だけ登場する場面もお見逃しなく。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『イコライザー』作品情報 <http://eiga.com/movie/78782/> 『カムバック!』作品情報 <http://eiga.com/movie/80276/>『イコライザー』(10月25日公開/配給: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント)
「女って怖えぇ」は通じない。男性は嫁姑問題や自身に潜む「女」とどう向き合うべきか
「表面上は仲がいいのに陰口を言い合う」「感情的に『敵』『味方』を決める」――。こういった男性が理解しにくいといわれる女性のネガティブな側面を「女」と定義し、「女」度が高い人間との付き合い方を記した、精神科医・水島広子氏の『女子の人間関係』(サンクチュアリ出版)が話題を集めている。一見、男性には無関係に思われる内容だが、あらゆる分野において女性活用が進む昨今においては、女性同士の人間関係や「女」度が高い人間との付き合い方は男性にとっても大きな課題なはず。特に、男性が頭を抱える女性の人間関係といえば、嫁姑問題である。男性はこの問題にどう対処すべきなのか、また「女」度の高い人間は女性だけなのか。水島氏に話を聞いた。
(嫁と姑の「争い」の正体を探るインタビューはこちら)
――人間の「女」な部分に対し、過剰な苦手意識を持っている男性が多いと思いますが、一般的に男性が一番間近で見る「女」の戦いといえば、嫁姑問題があります。しかし、水島さんは『女子の人間関係』の中で、嫁姑は「女」の問題ではないと指摘されていますね。
水島広子(以下、水島) 親離れ・子離れに要因があると思います。妻に対して「お袋とうまくやっておいてくれよ」というような、男性の優柔不断さが問題としてすごく大きい。ただ姑を「選ばれる性」(※編注)の女性として考えたときに、その立場もわかるんです。結婚するまでは姑は男性にとって一番の女性だったのが、違う人に取られてしまったと考えると、意地悪な気持ちにもなるでしょうし。嫁としては夫に自分を一番に考えてほしいのに、「なんで姑を優先するの?」と思うでしょうし。
――現在の30代以上は、父親は「昭和のモーレツ・サラリーマン」、母親はそれを支える専業主婦という家庭で育った人も多く、父親不在の家庭ゆえに母息子の絆が深くなったという社会的な要因もあるのでしょうか。
水島 そうなんでしょうね。本来、夫から満たしてもらうべき感情を息子から満たしてもらっていた母親は、息子が結婚したことによって「嫁に取られた!」と思う人も多いので、嫁姑問題がこじれやすくなるのかもしれません。
――親離れしないというのもポイントだと思います。父親不在だったゆえに、息子の精神的な「父親殺し」や反抗期がなくなっているんでしょうか?
水島 どうなんでしょうか。ただ、このごろの若い人たちは親と異常に仲がいいんですよ。あれも気持ち悪い現象ですよね。反抗期がなく親子の距離が近いまま大人になってしまうと、より複雑になるんです。昔は子どもに反抗期が来て、その時期に親離れが済む。そして、自分が一緒に生きていきたい人を選ぶという感じだったのが、今では結婚相手すら親の意見に左右される。それはこれからの心配なところですよね。
――男性が母親との関係に気がつかないのは、どうしてでしょう?
水島 私も息子がいるので思うんですが、息子と母親の関係は特別ですよね。考えていることが全部わかるというか……。娘は神秘的なんですよ、なに考えているかがわからないし。きっと娘と父親も同じ感覚なのでしょう。異性ということもあるのかもしれない。私は自分に息子ができたときに、世間のあらゆるマザコン男性を許すことにしましたね(笑)。やっぱり特殊な感覚ですよ。だから嫁姑が「どっちが選ばれるのか」と争うのが不毛。一番は、「大人の男としてやっていくためには、自分の妻と子を守らなきゃいけない」と姑が夫を後押しする形で接してくれるのが望ましいんですが、それが無理だったら、嫁は夫を通して褒めながら姑をコントロールする。あとは、妻が心の病になって初めて、夫が反省するというパターンもあります。
――反省してくれる男性が多ければいいのですが……。
水島 でも、反省してくれないような人と、いつまでも結婚生活を続けていてもしょうがないですよね。
――そう考えると、表立っては「性格の不一致」「価値観の違い」といいつつも、嫁姑問題が離婚原因になっている人も多いのでしょうね。
水島 そう思いますし、それでいいんだと思います。つまり、親離れできていないというのは、結婚する準備ができていないということですから。それで妻に離婚されてしまうのはしょうがないんですよ。
――男性は親離れしにくく、「家族を持つ」という概念自体が持ちにくい?
水島 男性側にとって、「家族を持つ」というのは、ちゃんとお給料を稼いで家族を養うとか、家を買うとか、そういうことだと思っているんじゃないでしょうか。それが、親離れの最終形という感覚なんでしょう。ただ、
夫側もかわいそうで、嫁姑の板挟みになって駅の線路に飛び降りた人がいると報道で知りました。その人は無事だったみたいですけど、「すべて自分が悪いんだ」と抱えてしまったみたいです。
――男性側も嫁姑に関して、あきらめる気持ちを持っていたほうがいいんでしょうか?
水島 あきらめるというか、「すべてが解決できるわけじゃない」という心づもりはあったほうがいい。どっちかといえば、嫁に付くのが本筋で、その上で余力があれば母の面倒を見る。そのあたりがいいバランスだと思います。
――嫁に付くのが本筋だと理解している男性は少ないと思うのですが……。
水島 親不孝のように感じてしまうんでしょうね。実際に自分が大人の男として子どもを持ち、ちゃんと立派になっていくことこそ、親孝行なんですよ。「親に愛してもらったから、それを返していかなきゃいけない」じゃなくて、「親に愛してもらったら、自分の子どもを愛す」べきで、その理解が不十分だと思います。「あんなにかわいがってくれた母親を見捨てられない」という男性もいますけど、そのときに自分の家庭はどうなっているのかをちゃんと見たほうがいい。妻がイライラして、子どもが劣悪な環境で育っている、なんてケースも少なくないですよ。
――「配偶者は親とは違う」ことを自覚していないと危険ですね。
水島 そう! 配偶者は常に努力していないと離れてしまう存在だし、親は逆に親離れしようと努力しても絶対に離れない存在だから、配偶者にこそ努力を向けなきゃいけない。だって、配偶者は他人ですからね。
■「選ばれる」立場になると、男性も「女」度が高くなる
――本の中で「他人を嫉妬し、裏表がある」といった人間のネガティブな側面を「女」と定義されていましたが、「女」の部分は男性にもありますよね。男性の「女」の部分が表面的には無視され、女性の「女」の部分が取り沙汰されてきたのは、どうしてなんでしょうか?
水島 「男の嫉妬は女より怖い」とよくいわれますが、基本的に閉鎖社会の中で「選ばれる」立場に置かれると、男も女も「女」になる。だから永田町は嫉妬が渦巻くといいますよね。ああいう場所ではすでに表面化しているわけですよ。そうではないところだと、男性は自分で努力して社会的地位を上げていくことができるので、「相手に勝つ」ことより「自分自身に力をつける」ということにエネルギーが向けられていく。ただ、男性もひとたび「選ばれる」という立場に置くと、限りなく「女」度が高くなると思います。
――今の時代、高学歴であれば大企業に入れる、年功序列で給料が上がるといった方程式が崩れています。そういった事象を大局的に見ると、男性の「女」度が……。
水島 高くなっているじゃないでしょうかね。
――個人的な意見ですが、ネット上の「男性による女性叩き」の声が最近大きくなっているのも、男性が自分たちが「選ばれる」立場になった反動なのかなと。
水島 もし本当にネット上で女性叩きが多いのだとしたら、女性たちが入ってくることによって自分の選ばれる難易度が高くなったと男性が思い始めたのではないでしょうか。昔だったらそれこそ男性と女性は住む世界が違ったわけです。いわば「男性の世界」に女性が入ってきたので、男性が女性の足を引っ張るということなのかもしれない。
――それは、女性が男性の世界へ入っていくことによって、男性が「割を食っている」と思っているということですか?
水島 そういう被害者意識があるのかなと思います。
―― 一方で、男性は女性の「女」の部分を見ると、「女って怖えぇ」と冷笑するのをネットでもよく見かけるのですが、あれはどういう心理なのでしょうか。
水島 その男性の「女」度が高いんじゃないでしょうかね。「女」度が低ければ、わざわざ「女って怖えぇ」と書かないですもの。
――男性は自分の「女」の部分とどう向き合い、癒やしていけばいいのでしょうか?
水島 まずは、自分の「女」度が高くなっていることに気づくのが第一歩です。そして、「女」度が高いことは長い目で見ると決して良い結果を生まないので、「女」度を下げる努力をする。その努力とは、「自分には心の傷があって、こういう場面でうずくのだな」とか、「選ばれなければ自分の価値がないと思い込んでいる。案外自己肯定感が低いんだな」と自分を優しい目で見ることから始まります。あとは、できるだけ「女」度の低い人と付き合うようにする。そうやって人生全般に安心感を持っていくのがポイントだと思います。
(取材・文=小島かほり)
※「選ばれる性」としての女性
水島氏は本書の中で、女性の中の「女」度が高くなっていく要因のひとつとして、女性が「男性から選ばれる性」であることを指摘している。「どの男性に選ばれるか」によって女性の社会的な地位が決まるという風潮は、結婚だけでなく、あらゆる面で今なお残っている。
水島広子(みずしま・ひろこ)
精神科医。対人関係療法専門クリニック院長、慶應義塾大学医学部非常勤講師(精神神経科)、アティテューディナル・ヒーリング・ジャパン(AHJ)代表。2000年~05年には、衆議院議員として児童虐待防止法の抜本的改正をはじめ、数々の法案の修正実現に尽力。
『整理整頓 女子の人間関係』
「嫉妬して張り合ってくる『女』」「ママ友で仲間はずれに」「男性にだけいい顔をする後輩」などの人間関係のつまずきに、それぞれ「とりあえずの対処法」「攻撃を受けない方法」「本来の意味での良い関係を築くには」という3ステップで解説。自身の中に渦巻く嫉妬や被害者意識を癒やし、相手への尊敬と適度な距離感を保つためのアプローチが書かれている。女性だけでなく、男性にも新たな発見がある1冊。
相性バッチリ! 瑛太と松田龍平の脱力バディムービー第2弾『まほろ駅前狂騒曲』
今週取り上げる最新映画は、瑛太と松田龍平がW主演するバディームービー続編と、深夜バラエティ番組で生まれた人気企画の映画化第2弾。スクリーンとテレビでおなじみのキャストたちが織りなすドラマやドタバタを楽しめる邦画2作品だ。 『まほろ駅前狂騒曲』(10月18日公開)は、三浦しをんの人気連作小説『まほろ駅前』シリーズの映画化第2弾で、第1作『まほろ駅前多田便利軒』の主要キャスト・スタッフが再結集したドラマ。まほろ市で便利屋を営む多田(瑛太)のもとに、中学の同級生だった行天(松田龍平)が転がり込み、助手兼同居人になってから3年目。多田は行天の元妻・凪子(本上まなみ)から、海外出張の間、行天の実娘を預かってほしいと頼まれる。一方、まほろの裏社会で暗躍する星(高良健吾)からは、新興宗教団体を前身とする謎の野菜販売集団の極秘調査を押しつけられる。厄介な依頼に悪戦苦闘する2人は、さらに地元の路線バスで起きたバスジャック事件に巻きこまれる。 前作に続き大森立嗣が監督を務め、主演2人による脱力気味のやりとりが最大の魅力になっている点は揺るがない。キャストはほかにも真木よう子、大森南朋、麿赤兒、松尾スズキなどシリーズのレギュラー組がそろうほか、行天の秘密を知る集団のリーダー役・永瀬正敏が謎めいた存在感で後半のサスペンスを盛り上げる。お気楽なバディムービーを装いながらも、現代的な家族と疑似家族の姿や、新興宗教の問題も含む共同生活の光と影を描き出し、見る人それぞれの楽しみ方、感じ方が可能な印象深い快作に仕上がった。 『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ』(公開中)は、テレビ東京のバラエティ番組『ゴッドタン』から生まれた、劇団ひとりのアドリブ演技が人気の企画「キス我慢選手権」の映画化第2弾。目隠しをされ、とある高校の校舎に連れて来られた制服姿の劇団ひとり。ボロボロの制服を着た女子高生・亜衣に連れられて屋上に出ると、血まみれの生徒たちが多数倒れていた。劇団ひとりだけが設定もせりふも知らされず、共演者たちの演技を頼りにシナリオに沿ったアドリブを繰り広げるチャレンジの幕が切って下ろされる。 監督は前作に続き、佐久間宣行。キャストは番組レギュラーのおぎやはぎとバナナマンの芸人たちに加え、福士誠治、中尾明慶、伊藤英明ら俳優陣、上原亜衣、小島みなみ、白石茉莉奈のセクシーアイドル3人などバラエティ豊かだ。ストーリー的にも学園青春ものをベースに、超能力やタイムトラベルといったSF要素、お色気シーンを含む恋愛要素を盛り込み、決して多くはないであろう予算の範囲でかなり頑張った印象。2013年公開の新感覚ホラー『キャビン』を思わせる、筋書きを操作する側とされる側の構造も映画ファンには楽しい。予期せぬキャストの登場や特殊効果が作動した時の驚きの表情、求められる演技を瞬時に察知し巧みにせりふを繰り出す様子など、劇団ひとりのリアクションとアドリブ力を満喫できる1本だ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『まほろ駅前狂騒曲』作品情報 <http://eiga.com/movie/79711/> 『ゴッドタン キス我慢選手権 THE MOVIE2 サイキック・ラブ』作品情報 <http://eiga.com/movie/80750/>(C)2014「まほろ駅前狂騒曲」製作委員会







