今週取り上げる最新映画は、一風変わった愛が巻き起こす騒動を描く「大人のおとぎ話」ともいうべき2作品。片や往年のハリウッド恋愛喜劇を想起させるウェルメイドの娯楽作、片や幸福と不幸のはざまを独特のユーモアで描く新感覚の邦画と、対照的な2本でもある(いずれも、12月19日公開)。 『マイ・ファニー・レディ』は、『ペーパームーン』(1974年)の名匠ピーター・ボグダノビッチ監督による群像コメディ。演出家のアーノルド(オーウェン・ウィルソン)は舞台公演を控えたある夜、初対面のコールガール・イジー(イモージェン・プーツ)をデートに連れ出し、今の仕事を辞めることを条件に3万ドルをプレゼントする。女優になる夢を取り戻したイジーが新作舞台のオーディションに行くと、そこにはアーノルドと、彼の妻で主演女優のデルタ(キャスリン・ハーン)がいた。アーノルドの困惑に反し、イジーが役を得たことで、思わぬ騒動が繰り広げられる。 有名ブランドのモデルに抜擢される抜群のスタイル、派手な目鼻立ちの美女なのに天然のファニーな愛らしさも備えるプーツに、イジーは、まさにハマり役。ウィルソンとハーン、セラピスト役のジェニファー・アニストンも、少しずつズレたキャラクターを熱演して笑わせる。往年の名作やスターたちへのオマージュがちりばめられ、カメオ出演の顔ぶれも豪華。私生活では婚約者と死別したボグダノビッチ監督、自殺未遂歴のあるウィルソン、ブラッド・ピットと離婚したアニストンら、どん底からの再起を果たした面々が贈る、愛に満ちた人生賛歌としても味わい深い。 『友だちのパパが好き』(R15+指定)は、CM、演劇など多方面で活躍する山内ケンジ監督の長編第2作となる風変わりなラブコメディー。女子大生の箱崎妙子(岸井ゆきの)は、自分の父親・恭介(吹越満)に対する恋心を親友のマヤ(安藤輪子)から突然告白される。その話を聞き、母のミドリ(石橋けい)は笑い飛ばすが、恭介はうれしさを隠しきれない。しかし、恭介には長年の愛人がいて、そのため夫婦は離婚を決めていた。マヤが恭介へ猛アタックを開始したことで、箱崎家の3人と周囲の人間関係が大きく揺らぎ、崩れ始める。 不倫していながら第3の女性に心ときめかせるダメ男、父親の不実を許せない娘、常識外れのアプローチを仕掛ける人物といった具合に、山内監督のデビュー作『ミツコ感覚』(2011年)と多くの要素が共通する。それでいて、まったく異なるストーリーに仕立て、予想外の展開で観客を驚かせる手腕が見事。女たちの薄幸そうな表情を淡々と描き、そこに生まれる微妙な空気を笑いへ転化するセンスが抜群だ。数々の恋愛エピソードもカリカチュアライズされつつ、どこかしら普遍性を残していて共感を呼ぶ。愛人役の平岩紙、ミドリに言い寄る同僚役の宮崎吐夢という2人の大人計画所属俳優も、いいアクセントになっている。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『マイ・ファニー・レディ』作品情報 <http://eiga.com/movie/81148/> 『友だちのパパが好き』作品情報 <http://eiga.com/movie/83128/>(C)STTN Captial,LLC 2015
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人気連載「パンドラ映画館」が電子書籍化! 12月18日2冊同時リリース!
2009年2月の「日刊サイゾー」での連載開始以来、記録的なPV(ページビュー)を叩き出し、映画ファンだけでなく監督や俳優ら映画の現場からも好評を集めている長野辰次氏の映画レビュー「深読みCINEMAコラム『パンドラ映画館』」が、待望の電子書籍化! メジャー系の話題作を『パンドラ映画館 美女と楽園 ベストセレクション』、インディペンデント寄りの個性的な作品を『パンドラ映画館 コドクによく効く薬 裏ベストセレクション』とし、各54本ずつ、計108本のコラムを収録しました。 【収録作品】 ■パンドラ映画館 美女と楽園 ベストセレクション 『モテキ』『ヤッターマン』『さよなら渓谷』『空気人形』『息もできない』『そこのみにて光輝く』『約束』『トガニ 幼き瞳の告発』『僕達急行』『それでも恋するバルセロナ』『インスタント沼』『川の底からこんにちは』ほか ■パンドラ映画館 コドクによく効く薬 裏ベストセレクション 『ホドロフスキーのDUNE』『暗闇から手をのばせ』『地球防衛未亡人』『キャタピラー』『名前のない女たち』『チェイサー』『平成ジレンマ』『ギララの逆襲』『愛しきソナ』『あの頃、君を追いかけた』『カリーナの林檎』『ポエトリー』ほか 【著者略歴】長野辰次 ザテレビジョン編集部在籍後、1995年からフリーランスライターに。現在、「DVD&ブルーレイビジョン」「映画秘宝」「キネマ旬報」などで執筆中。『激アツ!男の友情映画100』『新世紀SF映画100』(ともに洋泉社)、『俺たちの007』(日乃出出版)などにも寄稿。単独での著書は2001年に上梓した『バックステージヒーローズ 映像産業の裏方たち』以来となる。 ●商品情報 タイトル/『パンドラ映画館 美女と楽園 ベストセレクション』・『パンドラ映画館 コドクによく効く薬 裏ベストセレクション』 著 者/長野辰次 表 紙/川崎タカオ 発売元/サイゾー 発売日/2015年12月18日 価 格/各680円+税 ご購入はこちらから! Amazon Kindleストア 『パンドラ映画館 美女と楽園 ベストセレクション』 http://www.amazon.co.jp/dp/B019EXXUKK/ 『パンドラ映画館 コドクによく効く薬 裏ベストセレクション』 http://www.amazon.co.jp/dp/B019EXXUM8 楽天Kobo電子書籍ストア 『パンドラ映画館 美女と楽園 ベストセレクション』 http://books.rakuten.co.jp/rk/0353f50cd0323340a8ff08b2bd3f4a12/ 『パンドラ映画館 コドクによく効く薬 裏ベストセレクション』 http://books.rakuten.co.jp/rk/85bfbc8dd1f3330693faac1874d6af64/ ほか、各電子書籍取扱い書店にて順次発売開始!カバーイラスト/川崎タカオ
世界を変えるか!? 史上最年少ノーベル賞授賞者マララの半生に迫った『わたしはマララ』
今週取り上げる最新映画は、山田洋次監督が吉永小百合と二宮和也を主演に迎えて描くファンタジックなドラマと、ノーベル平和賞を最年少で受賞したパキスタンの少女を追ったドキュメンタリー。静かな語り口に込めた反戦の願いや、言葉の力で暴力に立ち向かう少女の勇気が、師走の心に温かな感動をもたらす力作たちだ。 『母と暮せば』(12月12日公開)は、劇作家の井上ひさしが広島を舞台にした戯曲『父と暮せば』と対になる物語として温めていたアイデアを、山田洋次監督が自ら脚本も手がけて映画化。1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子(吉永小百合)の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二(二宮和也)が現れる。2人は思い出話に花を咲かせながらも、一番の関心は浩二の恋人だった町子(黒木華)のこと。町子の幸せを願いながらも、諦めきれない浩二と、そんな息子を優しくなだめる伸子。2人が心を通わせる大切な時間は永遠に続くようにみえたが……。 山田監督初のファンタジー作品で、幽霊である浩二が透けて消える視覚効果などを違和感なく取り入れた。吉永と二宮の濃密な対話劇の部分と自然につながり、戦争に命を奪われた者と遺された者それぞれの感情に、観客も思わず引き込まれる。山田監督・吉永小百合主演作『母べえ』(2008)にも起用された浅野忠信のほか、小林稔侍、橋爪功ら山田組の常連も、短い出番ながら印象的な演技で脇を固めた。原爆で大切な人を大勢失った市民の日常と秘めた思いを描くことで、反戦の願いを語り継ぐスタッフ・キャストの意志が確かに伝わってくる。 『わたしはマララ』(公開中)は、ノーベル平和賞を史上最年少で受賞した17歳の少女マララを、『不都合な真実』(07)のデイビス・グッゲンハイム監督が追ったドキュメンタリー。パキスタンのスワート渓谷で小さな学校を運営する父と文字の読めない母の長女として生まれたマララは、幼い頃から遊び場代わりに父の学校へ通い、教育の重要性と意見を主張することの大切さを学んでいた。タリバンがスワートを支配し、暴力と破壊、女子教育禁止などで住民を苦しめるようになると、マララはブログやドキュメンタリー番組で窮状を訴える。これによりタリバンに命を狙われる身となったマララは、15歳の時に銃撃され、頭に大怪我を負う。奇跡的に一命を取りとめた彼女は、以前にもまして活発な活動を再開する。 かつてイギリスに攻め込まれたアフガニスタンの兵士たちを鼓舞し、前線に立って銃弾に倒れた少女マラライにちなんで父が名付けたという。そうした冒頭のエピソードや、両親の出会い、マララの少女時代などがアニメーションで描かれ、実写映像のパートを効果的に補っている。父親の影響も大きいとはいえ、教育普及に献身するマララ自身の強い意志と、暴力に屈しない勇気に感嘆させられる。現在放映中の大河ドラマ『花燃ゆ』と朝ドラ『あさが来た』(共にNHK)も、女性の教育と地位向上に取り組んだヒロインが描かれており、タイムリーなテーマでもある。女性が勇気づけられる内容だが、男性にとっても大いに見るべき価値がある傑作ドキュメンタリーだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『母と暮せば』作品情報 <http://eiga.com/movie/81537/> 『わたしはマララ』作品情報 <http://eiga.com/movie/82689/>(C) Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
世界を変えるか!? 史上最年少ノーベル賞授賞者マララの半生に迫った『わたしはマララ』
今週取り上げる最新映画は、山田洋次監督が吉永小百合と二宮和也を主演に迎えて描くファンタジックなドラマと、ノーベル平和賞を最年少で受賞したパキスタンの少女を追ったドキュメンタリー。静かな語り口に込めた反戦の願いや、言葉の力で暴力に立ち向かう少女の勇気が、師走の心に温かな感動をもたらす力作たちだ。 『母と暮せば』(12月12日公開)は、劇作家の井上ひさしが広島を舞台にした戯曲『父と暮せば』と対になる物語として温めていたアイデアを、山田洋次監督が自ら脚本も手がけて映画化。1948年8月9日、長崎で助産婦をして暮らす伸子(吉永小百合)の前に、3年前に原爆で死んだはずの息子・浩二(二宮和也)が現れる。2人は思い出話に花を咲かせながらも、一番の関心は浩二の恋人だった町子(黒木華)のこと。町子の幸せを願いながらも、諦めきれない浩二と、そんな息子を優しくなだめる伸子。2人が心を通わせる大切な時間は永遠に続くようにみえたが……。 山田監督初のファンタジー作品で、幽霊である浩二が透けて消える視覚効果などを違和感なく取り入れた。吉永と二宮の濃密な対話劇の部分と自然につながり、戦争に命を奪われた者と遺された者それぞれの感情に、観客も思わず引き込まれる。山田監督・吉永小百合主演作『母べえ』(2008)にも起用された浅野忠信のほか、小林稔侍、橋爪功ら山田組の常連も、短い出番ながら印象的な演技で脇を固めた。原爆で大切な人を大勢失った市民の日常と秘めた思いを描くことで、反戦の願いを語り継ぐスタッフ・キャストの意志が確かに伝わってくる。 『わたしはマララ』(公開中)は、ノーベル平和賞を史上最年少で受賞した17歳の少女マララを、『不都合な真実』(07)のデイビス・グッゲンハイム監督が追ったドキュメンタリー。パキスタンのスワート渓谷で小さな学校を運営する父と文字の読めない母の長女として生まれたマララは、幼い頃から遊び場代わりに父の学校へ通い、教育の重要性と意見を主張することの大切さを学んでいた。タリバンがスワートを支配し、暴力と破壊、女子教育禁止などで住民を苦しめるようになると、マララはブログやドキュメンタリー番組で窮状を訴える。これによりタリバンに命を狙われる身となったマララは、15歳の時に銃撃され、頭に大怪我を負う。奇跡的に一命を取りとめた彼女は、以前にもまして活発な活動を再開する。 かつてイギリスに攻め込まれたアフガニスタンの兵士たちを鼓舞し、前線に立って銃弾に倒れた少女マラライにちなんで父が名付けたという。そうした冒頭のエピソードや、両親の出会い、マララの少女時代などがアニメーションで描かれ、実写映像のパートを効果的に補っている。父親の影響も大きいとはいえ、教育普及に献身するマララ自身の強い意志と、暴力に屈しない勇気に感嘆させられる。現在放映中の大河ドラマ『花燃ゆ』と朝ドラ『あさが来た』(共にNHK)も、女性の教育と地位向上に取り組んだヒロインが描かれており、タイムリーなテーマでもある。女性が勇気づけられる内容だが、男性にとっても大いに見るべき価値がある傑作ドキュメンタリーだ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『母と暮せば』作品情報 <http://eiga.com/movie/81537/> 『わたしはマララ』作品情報 <http://eiga.com/movie/82689/>(C) Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
『おそ松さん』よりブラック! 六つ子の厳しい現実を描く、学習マンガ『ニャロメのおもしろ性教室』
赤塚不二夫先生の生誕80周年記念作として、大人になった現代版『おそ松くん』のアニメ、『おそ松さん』(テレビ東京系)が10月から放送されていますが、皆さんはご覧になりましたか? 六つ子が全員ニートでハローワーク通いをしていたり、声優がことごとくイケメンだったり、あまりのブラックさに、1話目がお蔵入りになったりと、何かと話題に事欠かないアニメ作品で、すでに、2016年からの第2クールの放送も決まっているとか。とにかく、すごい勢いです。 今回は、そんな『おそ松さん』ファンなら必読の『ニャロメのおもしろ性教室』(角川書店)をご紹介しましょう。本作は赤塚先生が手がけた学習マンガシリーズのひとつで、ほかにも『ニャロメのおもしろ数学教室』『ニャロメのおもしろ宇宙論』などが出版されています。学習マンガでありながら、赤塚キャラのシュールさと随所にちりばめられたギャグで、小難しい内容を、まるで『天才』バカボンを読んでるかのように楽しく学べてしまうという、実に画期的な学習本。もちろん『ニャロメのおもしろ性教室』も、基本的にはマジメに性を考える本になっています。あくまでも、基本的に……なのですが。 本シリーズは作品の枠を超えて、赤塚キャラがオールキャストで登場するのが魅力です。バカボンやバカボンパパはもちろん、ひみつのアッコちゃん、ウナギイヌやイヤミ、チビ太、おまわりさんなどのサブキャラ、そしてもちろん、おそ松くんも登場しています。 バカボンがニャロメ先生に勃起や性病について教わったかと思えば、SMやスワッピング、ゴム&革フェチといった、学習マンガでそこまでやらなくていいだろ! というレベルまで紹介されています。さすが赤塚先生、単なる学習マンガとは一味も二味も違う内容になっています。 なんといっても、本作品最大の被害者は、ひみつのアッコちゃんです。紅一点として、ありとあらゆる赤塚キャラからセクハラされまくり。 女性の体の紹介のために全裸にさせられたり、おそ松くんにボインタッチされたり、バカボンに「子どもをつくろう」と言われたり、チビ太に処女膜の話を振られたり……。もはや、同情したくなるレベルです。 そして、おそ松くんはといえば、思春期の多感な男の子としての役回りが課せられており、男子特有の現象がおそ松くんの体に起こります。 朝起きると、パンツの中に白い液体がベットリとついているおそ松くん。おそ松くんの体に、いったい何が起こったというのでしょうか!? ここでズバリ、ニャロメ先生のマジメな解説です。 「これを射精というニャロメ!」 そうです。おそ松くんは、この作品で初めて射精というものを知ったのです。初めての射精の瞬間をネタにされるギャグマンガの主人公って、なかなかレアですよね。 また、おそ松くんが木登りをしたり、鉄棒や相撲をやっている時に刺激されて思わず射精してしまった現象については……。 「これを遺精(いせい)というニャロメ!」 これまた、ニャロメ先生の明快な解説です。なるほど、相撲を取る時は要注意なんですね! とにかく、おそ松くんが作品中で射精したり遺精したりと、本当の意味で「お粗末」な感じになっていくわけです。 「避妊」を解説する章では、おそ松くんのパパが、若気の至りで子どもを6人もつくったことで経済的に苦しく、後悔しているという、おそらく『おそ松くん』ファンが一番見たくなかったリアルなシーンが描かれています。 「なんて馬鹿なセックスをしてしまったんだろう…」 「妊娠しても、人工中絶しときゃよかった」 おそ松くんのパパの、現実的すぎるこのセリフ……。いろんな意味でブルーになりますね。「人工中絶」とか、もはやおそ松くんという作品の存在意義に関わる問題です。もし実行していたら、当然『おそ松さん』も存在し得なかったわけですからね。 そんな生々しい話の流れから、避妊の大切さについての話に展開するわけですが、ここでは性教育のお約束、コンドームの着け方についてイラスト付きで解説されています。ちなみに、イボ付きコンドームは使っても意味がないんだそうです。割と大きなお世話ですね。 そのほか、ラブドールを通して性の未来について語ったりとか、とにかく子ども向け学習マンガとは思えないレベルの解説がふんだんに盛り込まれている『ニャロメのおもしろ性教室』。ぜひ、『おそ松さん』鑑賞のお供に読んでみてはいかがでしょうか? (文=「BLACK徒然草」管理人 じゃまおくん<http://ablackleaf.com/>)『ニャロメのおもしろ性教室』(角川書店)
吉本ばななをはじめ、作家、漫画家、ミュージシャンら著名人が“酒場愛”をディープに語る新雑誌「酒場人」創刊!
吉本ばななとユザーンが、ゆる~く酒場対談!? 『東京都北区赤羽』の清野とおるが“赤くない街”ではしご酒!? 作家、漫画家、ミュージシャンなどの著名人たちが、独断と偏見たっぷりに酒場愛を語る新雑誌「酒場人」(オークラ出版)が、12月8日に新創刊される。 酒好きならば、並んだ名前を見ただけでピンとくるであろう通好みのラインナップは、対談企画に、吉本ばなな(作家)×ユザーン(タブラ奏者)、押切蓮介(漫画家)×山本さほ(漫画家)。インタビューに、ラズウェル細木(漫画家)、吉田戦車(漫画家)、かせきさいだぁ(ミュージシャン)、坂崎重盛(作家)。飲み歩き企画に、清野とおる(漫画家)。実際に居酒屋で酒を飲みながら、ほろ酔い状態で語られる、お気に入りの酒場、些細なこだわり、酒にまつわる失敗談など、この本でしか読めないエピソードが満載だ。 例えば、吉本ばなな、ユザーンらは、吉本ばななの実家を改装して営業される紹介制の料理屋「猫屋台」を舞台に、のんびりモードの鼎談を行う。料理の腕を振るうのは、吉本ばななの実姉であり漫画家のハルノ宵子。そもそもの2人の関係から、それぞれの記憶に強く刻まれている思い出深い酒場まで、まるで親戚の集まりのような和やかな雰囲気の中で語られるエピソードの数々からは、ファンでもなかなか知ることのできなかった新たな一面、魅力を感じられることだろう。 また、今年、俳優・山田孝之主演でドキュメントドラマ化もされた大人気漫画『東京都北区赤羽』の作者、清野とおるは「もう“赤”はたくさん!」と、地名に別の色が入っているという理由のみから「白山駅」周辺を飲み歩く。変わったウワサなど聞かない、ごく一般的な街に思える白山だが、清野氏ならではの磁場が普通では考えられないような出来事や人物を引き寄せて……。 各界で活躍するライター陣による幅広い読みものも見どころのひとつで、せんべろ古本トリオ(安田理央/とみさわ昭仁/柳下毅一郎)は、電車を乗り継ぎながら古本屋と大衆酒場を交互にめぐる「せんべろ古本ツアー」をレポート。ほかにも立ち食いそば屋、焼肉店、回転寿司、公営ギャンブル場、銭湯などなど、さまざまなシチュエーションにおける至福の飲み方を考察するコラムや、レポ漫画なども充実している。 取材班が実際に飲み歩いた酒場を紹介する「エリア特集」は、鎌倉・湘南・横浜(野毛)が舞台。有名店や、押さえておくべき名店のみにはこだわらず、地元民が愛する大衆酒場、定食屋、バーなど、他誌ではあまり見られないようなディープな酒場が多数登場する。 全体の監修は、居酒屋ライターであり、ミュージシャンや漫画家といった顔も持つパリッコが務め、よくある“居酒屋データ本”とは一味違う、酒場へのこだわりと愛がたっぷり詰まった、濃厚な1冊となっている。「酒場人」(オークラ出版)
吉本ばななをはじめ、作家、漫画家、ミュージシャンら著名人が“酒場愛”をディープに語る新雑誌「酒場人」創刊!
吉本ばななとユザーンが、ゆる~く酒場対談!? 『東京都北区赤羽』の清野とおるが“赤くない街”ではしご酒!? 作家、漫画家、ミュージシャンなどの著名人たちが、独断と偏見たっぷりに酒場愛を語る新雑誌「酒場人」(オークラ出版)が、12月8日に新創刊される。 酒好きならば、並んだ名前を見ただけでピンとくるであろう通好みのラインナップは、対談企画に、吉本ばなな(作家)×ユザーン(タブラ奏者)、押切蓮介(漫画家)×山本さほ(漫画家)。インタビューに、ラズウェル細木(漫画家)、吉田戦車(漫画家)、かせきさいだぁ(ミュージシャン)、坂崎重盛(作家)。飲み歩き企画に、清野とおる(漫画家)。実際に居酒屋で酒を飲みながら、ほろ酔い状態で語られる、お気に入りの酒場、些細なこだわり、酒にまつわる失敗談など、この本でしか読めないエピソードが満載だ。 例えば、吉本ばなな、ユザーンらは、吉本ばななの実家を改装して営業される紹介制の料理屋「猫屋台」を舞台に、のんびりモードの鼎談を行う。料理の腕を振るうのは、吉本ばななの実姉であり漫画家のハルノ宵子。そもそもの2人の関係から、それぞれの記憶に強く刻まれている思い出深い酒場まで、まるで親戚の集まりのような和やかな雰囲気の中で語られるエピソードの数々からは、ファンでもなかなか知ることのできなかった新たな一面、魅力を感じられることだろう。 また、今年、俳優・山田孝之主演でドキュメントドラマ化もされた大人気漫画『東京都北区赤羽』の作者、清野とおるは「もう“赤”はたくさん!」と、地名に別の色が入っているという理由のみから「白山駅」周辺を飲み歩く。変わったウワサなど聞かない、ごく一般的な街に思える白山だが、清野氏ならではの磁場が普通では考えられないような出来事や人物を引き寄せて……。 各界で活躍するライター陣による幅広い読みものも見どころのひとつで、せんべろ古本トリオ(安田理央/とみさわ昭仁/柳下毅一郎)は、電車を乗り継ぎながら古本屋と大衆酒場を交互にめぐる「せんべろ古本ツアー」をレポート。ほかにも立ち食いそば屋、焼肉店、回転寿司、公営ギャンブル場、銭湯などなど、さまざまなシチュエーションにおける至福の飲み方を考察するコラムや、レポ漫画なども充実している。 取材班が実際に飲み歩いた酒場を紹介する「エリア特集」は、鎌倉・湘南・横浜(野毛)が舞台。有名店や、押さえておくべき名店のみにはこだわらず、地元民が愛する大衆酒場、定食屋、バーなど、他誌ではあまり見られないようなディープな酒場が多数登場する。 全体の監修は、居酒屋ライターであり、ミュージシャンや漫画家といった顔も持つパリッコが務め、よくある“居酒屋データ本”とは一味違う、酒場へのこだわりと愛がたっぷり詰まった、濃厚な1冊となっている。「酒場人」(オークラ出版)
ダニエル・クレイグ版ボンド、最後となるか!? シリーズ最高傑作『007 スペクター』
今週取り上げる新作映画は、イギリスが誇るスパイアクションの先駆けで世界最長の映画シリーズでもある『007』の最新作と、日本・トルコ合作で両国友好のいしずえとなった2つの史実をドラマチックに描く感動作。年末年始の観賞にふさわしい、見応え十分の2作品だ。 『007 スペクター』(公開中)は、英諜報機関MI6のエリートスパイ、ジェームズ・ボンドが活躍する『007』シリーズの第24作。ボンド(ダニエル・クレイグ)は生家スカイフォールでの攻防で絶命した前任の上司Mの遺言に従い、単身でメキシコ、ローマに渡って危険なミッションを遂行する。MI6の廃止と主要9カ国の情報統合をもくろむ陰謀が進むなか、ボンドは余命わずかの旧敵ホワイトに託された娘マドレーヌ(レア・セドゥー)を伴い、強大な犯罪組織スペクターとその首領オーベルハウザー(クリストフ・ワルツ)を突き止める。 1,500人ものエキストラを動員してメキシコの奇祭「死者の日」を再現したオープニングの流麗な長回しから、「映画史上最大の爆破シーン」としてギネス世界記録に認定されたというモロッコの巨大施設の爆破まで、観客の目を釘付けにするスペクタクルが満載。前作『007 スカイフォール』(2012)からの続投のサム・メンデス監督は、『アメリカン・ビューティー』(1999)、『ロード・トゥ・パーディション』(2002)など人間ドラマに定評があり、ボンドと周辺人物のキャラクターを的確に描写することで、アクション場面とのエモーショナルな相乗効果に成功している。ダニエル・クレイグ版ボンドが本作で最後になる可能性もあり、シリーズのファンならずとも見逃せない屈指の話題作だ。 『海難1890』(12月5日公開)は、日本とトルコの友好の基礎となった海難事故と、95年後のイランでの邦人救出劇を描くヒューマンドラマ。1890年9月、オスマン帝国の親善使節団を乗せたエルトゥールル号が和歌山県樫野崎沖で台風に遭遇し、座礁して蒸気機関が爆発。500人以上の犠牲者が出るなか、医師・田村(内野聖陽)ら住民たちの懸命な救助活動で69人が生き残り、手厚い介護を受けたのち帰国する。時は流れて1985年、イラン・イラク戦争で緊張が高まるテヘランに、邦人300人以上が取り残される。日本大使館から救出を依頼されたトルコの首相は、救援機の追加派遣を決断。知らせを聞いて空港に集まった邦人215人は、ロビーを埋めつくすトルコ人たちが搭乗券を求めカウンターに詰め寄る姿を見て、希望を失いかける。 今から125年前に、海難事故に遭ったトルコ人たちを貧しい漁村の村人たちが献身的に助けた史実と、イランでの邦人の窮状を救ったトルコ人による「世紀を越えた恩返し」は、もっと広く知られるべき両国友好のハイライトだ。監督は『火天の城』(2009)、『利休にたずねよ』(2013)の田中光敏。『マイ・バック・ページ』(2011)の忽那汐里と、トルコ人俳優のケナン・エジェが、それぞれ二役で海難救助編とテヘラン救出編の主要な男女を演じ、2国間の運命的な絆を象徴している。テロや紛争、宗教や難民の問題で世界が揺れる今だからこそ、人種や国境を超えた真心の交流を描く本作から学ぶことは多い。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 「007 スペクター」作品情報 <http://eiga.com/movie/78967/> 「海難1890」作品情報 <http://eiga.com/movie/79893/>SPECTRE (C) 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights
ダニエル・クレイグ版ボンド、最後となるか!? シリーズ最高傑作『007 スペクター』
今週取り上げる新作映画は、イギリスが誇るスパイアクションの先駆けで世界最長の映画シリーズでもある『007』の最新作と、日本・トルコ合作で両国友好のいしずえとなった2つの史実をドラマチックに描く感動作。年末年始の観賞にふさわしい、見応え十分の2作品だ。 『007 スペクター』(公開中)は、英諜報機関MI6のエリートスパイ、ジェームズ・ボンドが活躍する『007』シリーズの第24作。ボンド(ダニエル・クレイグ)は生家スカイフォールでの攻防で絶命した前任の上司Mの遺言に従い、単身でメキシコ、ローマに渡って危険なミッションを遂行する。MI6の廃止と主要9カ国の情報統合をもくろむ陰謀が進むなか、ボンドは余命わずかの旧敵ホワイトに託された娘マドレーヌ(レア・セドゥー)を伴い、強大な犯罪組織スペクターとその首領オーベルハウザー(クリストフ・ワルツ)を突き止める。 1,500人ものエキストラを動員してメキシコの奇祭「死者の日」を再現したオープニングの流麗な長回しから、「映画史上最大の爆破シーン」としてギネス世界記録に認定されたというモロッコの巨大施設の爆破まで、観客の目を釘付けにするスペクタクルが満載。前作『007 スカイフォール』(2012)からの続投のサム・メンデス監督は、『アメリカン・ビューティー』(1999)、『ロード・トゥ・パーディション』(2002)など人間ドラマに定評があり、ボンドと周辺人物のキャラクターを的確に描写することで、アクション場面とのエモーショナルな相乗効果に成功している。ダニエル・クレイグ版ボンドが本作で最後になる可能性もあり、シリーズのファンならずとも見逃せない屈指の話題作だ。 『海難1890』(12月5日公開)は、日本とトルコの友好の基礎となった海難事故と、95年後のイランでの邦人救出劇を描くヒューマンドラマ。1890年9月、オスマン帝国の親善使節団を乗せたエルトゥールル号が和歌山県樫野崎沖で台風に遭遇し、座礁して蒸気機関が爆発。500人以上の犠牲者が出るなか、医師・田村(内野聖陽)ら住民たちの懸命な救助活動で69人が生き残り、手厚い介護を受けたのち帰国する。時は流れて1985年、イラン・イラク戦争で緊張が高まるテヘランに、邦人300人以上が取り残される。日本大使館から救出を依頼されたトルコの首相は、救援機の追加派遣を決断。知らせを聞いて空港に集まった邦人215人は、ロビーを埋めつくすトルコ人たちが搭乗券を求めカウンターに詰め寄る姿を見て、希望を失いかける。 今から125年前に、海難事故に遭ったトルコ人たちを貧しい漁村の村人たちが献身的に助けた史実と、イランでの邦人の窮状を救ったトルコ人による「世紀を越えた恩返し」は、もっと広く知られるべき両国友好のハイライトだ。監督は『火天の城』(2009)、『利休にたずねよ』(2013)の田中光敏。『マイ・バック・ページ』(2011)の忽那汐里と、トルコ人俳優のケナン・エジェが、それぞれ二役で海難救助編とテヘラン救出編の主要な男女を演じ、2国間の運命的な絆を象徴している。テロや紛争、宗教や難民の問題で世界が揺れる今だからこそ、人種や国境を超えた真心の交流を描く本作から学ぶことは多い。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 「007 スペクター」作品情報 <http://eiga.com/movie/78967/> 「海難1890」作品情報 <http://eiga.com/movie/79893/>SPECTRE (C) 2015 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc., Danjaq, LLC and Columbia Pictures Industries, Inc. All rights
中島知子、今は男の裸に夢中? エロメン男優陣らとセクシー劇団立ち上げ
※本記事はPR記事です 元オセロの中島知子が発案し、総合プロデュースを担当した劇団Rexyの旗揚げ公演「ロミオとジュリエットですが…」が21日から24日まで新宿シアターモリエールで上演された。公演前日の20日には報道陣に向けた公開ゲネプロが行われ、ゲネ後に中島自身も登壇。“男の裸を舞台で見せる”ことをコンセプトとした本舞台に「感動しております。素敵でした」と感想を述べた。 劇団Rexyは女性向けセクシーコンテンツを代表する「SILK LABO」、「GIRL’S CH」で活躍するイケメン若手男優をメンバーに立ち上げられた劇団。本公演には一徹、月野帯人、有馬芳彦、北野翔太、渡部拓哉、小田涼、北澤剛ら人気俳優が多数出演し、シェイクスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の上演に携わる男たちのドタバタ劇を文字通り“体を張って”熱演した。
中島はそもそも「GIRL’S CH」で女性向けセクシー動画の監督を5作品演出(5作品目は今後同サイトで配信予定)し、「演出中に、一徹くんや渡部くんが女優とぶつかり合う姿を見て、『自分も服を脱いで中に入っていきたい』と思うくらい、監督としていつも萌えていた」と告白すると、「人の恋愛を横で覗き見しているような臨場感を、現場の自分だけでなく、多くの女性にも感じてもらいたかった」と立ち上げ理由を説明。 「いい男を一人の女性が閉じ込めておくような時代はこれからの時代、どうかと思う」とも述べ、「男の裸は何人もの女性が見たいはず。もっと生でいい男の裸と息づかいみたいなのを感じてもらえたら。目の前で女の人が手を伸ばせば彼らの息づかいに触れられる機会や、汗散るくらいの臨場感を作れれば」としみじみ。
主演を務めた一徹は中島のスピーチを緊張の面持ちで聞いていたが、マイクを向けられると、「とりあえず無事終わってホッとしています」とにっこり。「舞台自体は2回目。今回座長を初めてやらせてもらって、みんなをまとめるのにはまだまだ不十分だなって少し思いました」と控えめな感想を述べたが、中島はそんな一徹に「後ろで見ていて、何よりも首がエロ過ぎて、出て行ってしがみつきたくなった」と笑顔でエール。改めて「この舞台を通じてどんどん女性たちを萌えさせてほしい」と俳優らに激を入れた。
「女性だけでなく、男の人にも『なんだよ、あれだけ腹割れていないと女にモテないのかよ』って思って見ていただきたい」と中島。「この公演を実現していただいて本当に感謝しています」とスタッフら製作陣に感謝の気持ちを述べると、「女性たちもこれからはディフェンスでなく、オフェンスで行くべき。この仕事を通じて“オフェ女”を世の中に広めていきたい」と意気込んでいた。 (取材・文=名鹿祥史)












