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「漫画・アニメのせいで子どもが犯される」「文章も禁止」過激発言満載の児ポ法規制推進派院内集会
2月14日、衆議院第一議員会館で院内集会「国際エクパット事務局長来日 今こそグローバルスタンダードへ! 児童買春・児童ポルノ禁止法(以下、児ポ法)の改正に向けて」がECPAT/ストップ子ども買春の会(以下、エクパット)の主催で開催された。エクパットの院内集会は、昨年の6月以来のことだ。
この日の集会は、撮影・録音・Twitter禁止、パソコンの使用も禁止というものものしい雰囲気で始まった。冒頭あいさつに立った、エクパット代表の宮本潤子氏は「ぜひとも今国会で改正を行い、子どもたちを残虐な虐待・性暴力から守る法律にしてもらうことを願っている。今一度、全部の政党が子どものために立ち上がってくれればと心から願います。この20年間、ひとつ進歩したことはNGOだけでなく、行政とNGO、ザ・ボディショップのような民間セクター、この問題を改善しようと思っている日本旅行業協会、インターネット協会、そしてスウェーデン大使館、日本ユニセフ協会、ヤフー株式会社のような様々な組織が私たちと共に立ち上がってくれていることです」と力強くあいさつした。続いて登壇した、スウェーデン大使館参事官のカイ・レイニウス氏は、児童ポルノの取締りには国際協調が欠かせないとして、次のように語る。
「世界中のインターネットで配信される児童ポルノだけでも、毎年10億ドルを売り上げていると思われる。犯罪組織は、積極的に子どもを犠牲にしている。捜査機関が働きやすい環境をつくるためには、国際協調が欠かせない。(児童ポルノについて)世界ではさまざまな解釈がなされているが、スウェーデン当局は単純所持禁止によって犯罪活動に対して以前よりも積極的に対応できるようになった。複雑な論点があるので、日本に単純所持に反対する意見があるのは不思議には思わない。スウェーデンでも国民による熱い議論の末に実施できるようになった。その中で出版の自由、表現の自由も論点になった。しかし、表現の自由以上に、子どもの人権擁護が重要だとして国民の合意が得られた。日本もスウェーデンと同じ議論のプロセスを歩んでいると思う」。
■漫画・アニメは性的虐待を「誘発している」どころか「利用されている」
さて、この集会のメインスピーカーともいえる、国際エクパット事務局長のキャサリン・スピーク氏は「子どもポルノ根絶に向けた国際ECPATの取り組み」と題して講演を行った。スピーク氏は、子どもの商業的性的搾取の定義を改めて解説した上で、正確な把握は不可能としながらも「ILO(国際労働機関)の報告によれば、2002年には世界中でおよそ180万人の子どもが買春またはポルノによる性的搾取の被害にあっているとされている」「子どもや青少年の性的搾取に対する社会的な許容も増加している」「商業目的の子どもポルノは年間数十億ドルの産業規模である」「インターネット上に100万枚以上の子どもポルノ画像が存在する」「児童虐待の既存の手法はインターネットの普及によって、より手軽で危険の少ないものになってしまっている」「ウェブサイトに提示されている画像の児童虐待の深刻さが増しており、被害に遭う子どもの年齢もより幼くなっている」と報告。その上で、日本政府に対しては「子どもを守るために、国際的な基準と最善の取り組みを参考にしながら、法案の作成を行うよう求める。
「表現の自由はあらゆる国において絶対的ではなく、制限の下にあるものである。社会全体が表現の自由に対する制限を認識するのは、特にそれが他の価値や権利と矛盾する場合である。子どもたちが性的搾取から自由な状態の中に生きる権利は、表現の自由に優先されるべき権利の一つである」
これに続く発言はさらに踏み込んだものだった。国際エクパットが、成人向け漫画やアニメに対するスタンスを明らかにしたからである。
「たとえ成人向け内容の物において描写される子どもが実在しないとしても、こうしたヴァーチャルの子ども虐待画像は実際に子どもたちが性的に虐待あるいは搾取を受ける危険を高めている」(スピーク氏)
すなわち、成人向け漫画などを通じて、実在の子どもたちが被害を受ける可能性があると指摘するのだ。スピーク氏は具体的な危険例として「子どもの性的搾取についての社会的許容を推奨している」「子どもとの性的行為を正常であるかのように思わせている」「画像が急速かつ広範囲に流布されるのに寄与している」「子どもの性的虐待描写物への需要を増大させている」そして最後に、「ヴァーチャルな子ども虐待画像は子どもを手なづけたり、誘惑する際に用いられている」とした。
■漫画・アニメだけではダメ! 「文章も音声も規制対象に」
続いて登壇した国際エクパットの法律担当スタッフ、フランソワ・エックセヴィエ・スーチェ氏も「子どもポルノ/子ども虐待画像と闘うための鍵となる法的な問題と課題への理解に向けて」と題した報告の中で「ヴァーチャルな子どもポルノ」について言及した。スーチェ氏は「児童の売買、児童買春及び児童ポルノに関する児童の権利に関する条約の選択議定書」「サイバー犯罪に関する条約」「欧州評議会子どもの性的搾取及び性的虐待からの保護条約」を論拠に、ヴァーチャルな画像や表現も犯罪にあたると主張する。そして、「ヴァーチャルな子どもポルノ」の問題点として、
「そのような視覚的画像は、虐待者の子どもへの不適切な感情や行為を増大し、また子どもの性的虐待や性的搾取に対する社会的許容を生み出す。さらに、これらの描写物が性目的のために子どもたちを誘い出す行為に用いられる」
と、先のスピーク氏の発言を補強する形で述べた。その上で、フィリピン・カナダ・アイルランド・ニュージーランドなどで既に「ヴァーチャルな子どもポルノ」が犯罪となっていると解説。
「子どもの性的行為への関与を助長する、あるいは描写する音声や文章は、犯罪とされるべきである。同時に、関連する国際的な法的基準によれば、子どもを表現した漫画、アニメ、コンピューターゲーム、デッサンなどは禁止されるべきである」(スーチェ氏)
最後に登壇した日本ユニセフ協会広報室長の中井裕真氏は、インターネットのブロッキングが非常に進んできたことに言及し、
「児童ポルノに対する取り組みは、止まっているのではなく進んでいる。ただ、法改正の部分だけは取り残されている」
と、重ねて単純所持禁止の導入を訴えた。
■単純所持を禁止するために「ウラの人間関係を調整中」
これまでになく、漫画・アニメなど「ヴァーチャルな子どもポルノ」に対する規制にまで踏み込んだこの集会。その最大の目的は、国会議員に向けたアピールだ。日頃の活動の成果なのか、多くの国会議員の発言もあった。
公明党副代表の松あきら参議院議員は
「いったい何年、児童ポルノ法の会議をしなければならないのか。私たち公明党と自民党で単純所持禁止の改正案はもう出している。けれども、残念ながら、その法案が通らない。与野党関係なく、一刻も早く単純所持の禁止を盛り込んだ改定を行いたい」
と力強く述べる。同じく公明党の富田茂之衆議院議員は2年半前の児童ポルノ法改定をめぐる協議における合意点を振り返り、政権交代があってから民主党が、改定の協議に応じなくなったと批判する。
「2年半前の話し合いでは『みだりに児童ポルノを所持してはならない』『ことさらに児童の性的な部位が強調されていること。性的な部位はでん部なども含む』ことは合意していた。また、所持の禁止に関しても"自己の意志によって所持・保管するに至ったもの"であり、かつ当該者であることが明らかに認められるものに限るという文言を挿入することも合意していた。既に所持しているものの取り扱い以外は合意に達していた。協議ができれば、いつでも単純所持の罰則付き禁止は行える」
と、民主党への働きかけを呼びかけた。政権与党でもある民主党を力強く批判する自民・公明党の国会議員。中でも過激だったのが、衆議院の青少年問題に関する特別委員会の理事でもある、自由民主党のあべ俊子衆議院議員だ。質疑応答の際の「民主党に働きかければ、法改正はすぐに行われるのか」という質問に対して、あべ議員は次のように答えた。
「民主党の中に、何人かの表現の自由などを主張される方がいる。これは、その方々をみんなで嗅ぎつけて、なんとかなるものなのかも含めて、いま裏の人間関係を含めて調整しているところです。(表現の自由を主張する議員は)理論的なところではなく、個人的な価値観で指摘している」
いったい「裏の人間関係」とは、どういうものだろうか?
質疑応答では、「バーチャルな児童ポルノと子どもの相関関係を示している文献があれば、教えてほしい」という質問も。対する答えは「残念ながら、明確なものは存在しない」というものであった。
■規制に慎重な人々を閉め出した目的はどこにあるのか
今回の集会が昨年6月の集会と大きく異なったのは、まず第一に漫画やアニメなど「ヴァーチャルな子どもポルノ」にも、大きく踏み込む形で発言が行われたことだ。そして、もう一つ、集会参加が事前申込み制となっていたこと。その上で、児ポ法改定に慎重な立場を取る市民団体関係者の申込みに対しては「エクパットの趣旨に賛同している方向けの集会」であるという理由で、参加を拒否していることもわかっている。そこまで、集会を秘密にする必然性が、どこにあったのか甚だ疑問である。また、この日、幾人かの登壇者が発言したが、6月には児童ポルノ禁止の熱心な活動家であるスウェーデンのシルヴィア王妃が来日する予定だ。07年に彼女が来日した際にもスウェーデン大使館では児童ポルノの規制強化を求めるシンポジウムを開催している。6月には、ひとつの大きな山があるかもしれない。
(取材・文=昼間たかし)
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3.9復活の総合格闘技「リングス」に元K-1ファイター小比類巻太信が参戦
3月9日に東京・後楽園ホールで10年ぶりの復活興業を行う総合格闘技「リングス」の前田日明代表が都内で会見を行い、当日の対戦カードを一部発表。K-1などで活躍したキックボクサー・空手家の小比類巻太信が参戦することを明らかにした。 小比類巻は、K-1 MAX日本代表トーナメントで3度の優勝を誇り、「ミスターストイック」のニックネームで人気だったファイター。この2年ほどはリングから遠ざかっていたが、今回のリングスで現役復帰、総合初参戦となる。 「もともとリングスと前田日明さんに憧れて格闘技を始めた。去年、そのリングスが3月に復活するという話を聞いて、自分が総合をやるべきタイミングなんじゃないかと思った。打撃を生かして、総合の中でも一発で倒す試合をしていきたい」(小比類巻)

RINGS 1991-2002 [DVD] これからも。
ヒロイン全員が障害者の恋愛ゲーム「かたわ少女」開発チームインタビュー

「かたわ少女」公式サイトより
実は、完成を心待ちにしていた人が多かったのではないだろうか。1月4日、待ちに待った同人ビジュアルノベル「かたわ少女」完全版がついにリリースされた。タイトルが示す通り、本作は主要登場人物がほどんど障害者という、前代未聞の設定の18禁ビジュアルノベルだ。両足の膝から下がないツインテール少女。ろうあ者の生徒会長、両手がないけど絵を描くのが好きな少女......。物語は、先天性の心臓疾患を抱える主人公の視点で進んでいくことになる。
そして、本作のもう1つの特徴が、開発スタッフがほぼ日本人以外で進められたこと。開発の始まりは10年以上前に遡る。きっかけは、英語圏で著名な画像投稿掲示板である「4chan」に投稿された「こんなエロゲーあったらいいな」という趣旨の、日本の同人誌(RAITA氏の同人誌『Schuppen Harnische』)のスキャン画像だった。障害を持つヒロインたちの、たった1ページだけのイラスト。それを見た人々の間でゲーム化案は盛り上がり、幾度かの停滞を見せながらも、ついに1本の作品に仕上がったのだ。同人誌が作成されたのは2000年、実際にゲーム化の作業が本格化したのは07年頃からだというから、そこに開発者らの完成に向けた強い意志があったことは想像に難くない。
筆者もできない英語にヒィヒィしながらゲームをプレイしている最中だが、本作は単に障害をネタにして扱う作品では断じてない。本気で感情移入できるクオリティの高い作品なのだ。しかも、膨大なボリュームにもかかわらず無料配布しているのだから、驚く。一体、こんな驚きのゲームを開発したのはどのような人々なのか。日本語翻訳チームを通じて、開発者を取材した。
――最初、開発が呼びかけられたのは「4chan」だと聞いています。まったく、初対面の方々が集まったんですか?
開発チーム氏(以下、開) そうですね。イラストレーターについては1人を除いて全員が知り合いでしたが、彼らはプロジェクトの途中から一緒に参加しました。彼ら以外は、お互いにまったく面識がありませんでした。
――開発者ブログで「かたわ少女の歴史」を読みました。ゲームの開発が呼びかけられるほど、RAITA氏のコンセプトアートには魅力があったのだと思いますが、具体的にはどういった部分ですか?
開 それは人それぞれです。初期の段階で人々が魅了された理由の多くは、元絵のアイデアが実際にゲームを作りたくなるほど異国情緒にあふれていて、ワクワクするような際だった内容だったという点にあると思います。また、今の日本の高校という舞台もなじみやすいもので、それでいて自由な想像の余地を残していました。キャラデザインもバラエティに富んでいて、多くの人たちが少なくとも1人はお気に入りのヒロインを見つけることができました。元気っ子キャラが好きな人は「笑美」に興味を抱く一方、ツンデレキャラが好きな人は「静音」に引かれる、といった具合です。

障害というアイデアはつかみとしては非常に有効でした。本当に珍しいものだし、潜在力を秘めていました。プロジェクトが最初に立ち上がったとき、障害というテーマにどのようにアプローチすべきか、誰もが異なる考え(荒々しい抜きゲーから、「narcissu」のような地に足の着いた現実的な鬱ゲーまで)を持っていました。
――開発にあたっては、どのような形でコミュニケーションを取っていたんですか? オフラインで会合を開くこともあったのでしょうか?
開 コミュニケーションは、主に掲示板(フォーラム)とIRCという2つの手段が使われました。掲示板は決まった情報を書き留めるには非常に役立ちました。一方、IRCはもっと自然な形で議論をするために徹底的に活用しました。掲示板は事務所のホワイトボードのようなもので、IRCは自分たちが仕事をする事務所そのもののようなものでした。開発中、常に話し合いを続けるというわけです。すべての開発者はIRCに毎日出入りをしていました。時差のために多少の困難はありましたが。
開発者同士がニアミスをしたことは何度かありましたが(数時間違いの差で別の飛行機に乗ったなど)、実際にオフラインで会って話をしたのは2回だけです。とても珍しいことで、偶然の出来事でした。すべての作業はオンライン上で行われています。
――「かたわ少女の歴史」によれば、07年の時点で一度、開発は停滞しました。それでも制作を続けようと思った理由はなんでしょうか?
開 07年に起きた重大な問題は、ライターはいても絵がまったくないということでした。いつか絵の描ける人が加わってくれるかもしれない、という希望だけで作業を続けていたようなものでした。その後、奇跡的に6人のイラストレーターが加わってくれました。こういう厳しい時期を「かたわ少女」プロジェクトが乗り越えられたのは、ほかの開発者仲間に対する責任感のためだと思います。誰かがプロジェクトから脱落したら、これまでに作り上げた成果を無駄にし、ほかのみんなをとても苦しい立場に追いやることになります。これは一種の仲間意識につながったといえるかもしれません。
――開発にあたって参考になった日本のゲームなどはありますか?
開 どの開発者も作業のやり方には外部からいろんな影響を受けています。プロジェクト全体にとって最も影響の大きかった2つの作品を上げると、「To Heart2」と「narcissu」だと思います。前者はイラストに、後者はテキストに影響を受けました。
絵描き集団がプロジェクトに加わったとき、最初に決めたことの1つがゲーム中の絵柄でした。各人がそれぞれの流儀を持った絵描き集団ですから、なんらかの共通の基準を決める必要がありました。いくらかの議論を経て、甘露樹(leafのイラストレーター)氏の作品を彷彿とさせる絵柄に落ち着きました。絵描きたち全員がとてもリスペクトしている作家です。「To Heart2」に似た絵柄はどの絵描きも描けるし、「かたわ少女」にも合うと全員が考えました。氏の絵柄はかわいらしく快活ですが、落ち着いていてどこか現実味のあるものでした。
「narcissu」はゲーム中の感情の使い方が、ライター陣の多くに影響を与えました。ゲーム全体が中心的なプロットを軸に、とても注意深く組み立てられています。そしてプレイヤー自身の気持ちをうまく利用することで、メロドラマ風に陥ったり、テンションを上げすぎたりすることなく、プレイヤーの関心をかき立て、感情を揺り動かすことができていました。

――システムが日本人にもなじみ深いビジュアルノベルの形式で違和感なくゲームを楽しむことができました。これまでも日本のゲームはプレイしたことはありましたか? また、海外では日本のゲームはどのような形で流通しているのですか?
開 すべての開発スタッフはビジュアルノベルをプレイしています。人によっては1、2本しかやっていませんし、たくさんプレイしている人もいます。お気に入りのブランドのウェブサイトや、「TECH GIAN」「G'sマガジン」などでビジュアルノベルの新作を常にチェックしている人もいます。ほとんどの場合、ゲームはインターネット経由で入手しています。そして英語・日本語の両方を話すファンによる翻訳パッチを使用しています。私自身のお気に入りはリトルウィッチの「Quartett! 」です。一部のスタッフの期待の作品は、天狐の「英雄*戦姫」です。
――ビジュアルノベル形式を選んだ理由は?
開 最初にプロジェクトの案が出たとき、多数の人の目を集めた要素の1つが、自分たち自身が大好きなジャンルのゲームを作る機会が得られる、ということでした。とても早い段階で、「かたわ少女」はビジュアルノベルの形で制作するという決定がなされました。以来、それを変えようという試みは一度もありませんでした。
――物語の舞台を日本にした理由を教えてください。
開 たくさんの人にとって、多くの作品で使われる日本という舞台設定はビジュアルノベルの魅力の1つなのです。異国情緒があって関心を抱かせる程度には物珍しさがありますが、珍しすぎてほとんどのプレイヤーになじみがない、というほどではありません。開発が進む中で、「現代日本の高校を舞台にしたビジュアルノベルは山ほどあるのだから、舞台設定を変えないか」という意見が一部のメンバーから出ましたが、変更するには時すでに遅しでした。
――さまざまな国籍の人が協力して制作していると聞いています。メンバーの国籍について、教えてください。
開 オーストラリア、アメリカ、フィンランド、イギリス、イタリア、ドイツ、カナダ、そしてインドネシアです。なかなかの顔ぶれですね。
――英語版を公開してから、ダウンロード数はどれくらいですか?
開 残念ながら、私たちにはダウンロード件数を計測する手段がありません。ただ言えることは、ゲームのインストーラファイルを直接ダウンロードできるようにしたことが3回あったのですが、そのたびにダウンロードしようとする人たちが殺到して、数分でサーバーが過負荷状態になってしまいました。なので、相当多くの人がプレイしているようです。
――これまでに寄せられている感想のうち、印象の強いものを教えてください。
開 ゲームをリリースした当初は、Act1(体験版)に反応したようなところから、ほどほどに好印象の驚きのような反応がきてそれでおしまいだろう、という程度に考えていました。リリース後の数日間、たまげるほどの感動的な反応が津波のような怒濤の勢いで盛り上がりました。これは私たちの想像をはるかに超えるものでした。私たちが感銘を受けた反応はいくつもあります。1つや2つの逸話では到底足りません。自分の人生をよりよいものにするために教育を受ける道に進み始めた人、とぎれた人間関係を取り戻した人たち、恵まれない人を助けるために寄付をする人たち。そして全般に、多くの人々が自分自身、そして周りの人たちの暮らしをよりよいものにしよう、と決心しました。「かたわ少女」が人々にこのような影響を与えるのを見るのはうれしいですね。
――ボリュームはフルサイズですが無料で提供されています。無料で提供することにした理由は?
開 私たちは「決して金銭をプロジェクトにかかわらせない」という理念のもとに開発を始めました。この理念を掲げたことにはたくさんの理由があります。一番大きいのは、一度お金がかかわり始めると、開発の雰囲気が大きく変わってしまうことです。これほど大人数、かつ外部からの協力者も多いチームで、誰がどれだけお金をもらうかを決めるのは非常に難しいことです。私たちがこのゲームを作り始めたのは、シナリオ書きや作曲や絵を描くこと等々が好きだったからです。その気持ちのおかげで、私たちはお金を必要とすることなく、最後までやり通すことができました。
――日本語版のリリースはいつ頃を予定していますか?
開 現時点ではなんとも言えません。日本語訳チームが鋭意翻訳中ですが、今のところ日本語版のリリース時期はかたわ少女本編と同じく、「完成したら」といえるでしょう。
――日本語版リリースのときには、コミックマーケットなどでの頒布も考えていらっしゃいますか?
開 可能性はあります。これまで、日本のイベントでの頒布は日本語訳チームが行っています。彼らは素晴らしい仕事をしてくれています。現地の即売会に私たちの作品が並ぶというのは本当にすごいですね。
――これまで、日本でも障害者を扱ったゲームはほとんどありません。そのため、まだ、もの珍しさで注目されていると思います。
ぜひ、多くの方々にプレイしてもらうためにも、日本のゲームファンに一言メッセージをいただけますか。
開 「かたわ少女」を作り始めたとき、私たちは自分たちが満足するだけのゲームを作ろうとしたのではありませんでした。自分のために書くだけでは自己満足の域を出ないと思いました。私たちの目標は人々を楽しませること、商業ビジュアルノベルに匹敵する記憶に残るゲームを作ること、ほかの誰とも違わない人たちについての、普段語られることのない物語を伝えることでした。この目標は達成することができたと思っています。そしてみなさんにも、「かたわ少女」に登場する興味深い人物たちの物語を読んでいただければと思います。
(取材・文=昼間たかし)
●「かたわ少女」オフィシャルサイト(日本語)
<http://katawa-shoujo.com/index.php>
※現在、英語版がダウンロード可能。
ニコニコ生放送『白石稔のアキバなう!』第1回レポート! from 「人生遊戯酒場 三叉路」

テレビアニメ『未来日記』の高坂王子役や『らき☆すた』の本人をモチーフにしたキャラクター・白石みのる役など、数多くのアニメで味のある演技を見せる人気声優であり、AKB48の佐藤亜美菜とのニコニコ放送番組『あみなとニコニコ。』にてMCを担当する、"声優界のスキマ産業"こと白石稔。
プライベートで秋葉原を練り歩くほどの「アキバ好き」声優である彼が、秋葉原の現在(いま)を伝えるアキバ情報バラエティ『白石稔のアキバなう!』(共演は漫画家・みずしな孝之、声優見習い・桃野はるな)のメインMCに就任!
その第1回となるニコニコ生放送が1月26日、竹書房ニコニコ動画チャンネル「バンブーちゃんねる」にてスタートした。記念すべき第1回の放送は、昨年9月秋葉原にオープンしたばかりの「人生遊戯酒場 三叉路」店内から行われた。
■人生をもう一度やり直せる「人生遊戯システム」で大盛り上がり!
「30歳以上のオトナなお客さま向けの、ライフシミュレーションカフェ&バー」というコンセプトの同店最大のウリは、「人生を一度リセットして、全く別の新しいあなたに生まれ変わり、0歳から人生をやりなおしていく」という「人生遊戯システム」だ(30歳以上の客の同伴なら、30歳以下でも来店可)。

これは人生ゲームよろしくルーレットで時を進めつつ、その過程で起きるさまざまなイベント(テスト、授業、恋愛、就職等)をこなして、50年にわたる架空の人生をシミュレーションするという「三叉路」オリジナルのゲームシステムである。
「叉路女(サロメ)」と呼ばれる美人女子店員のガイドに従いつつ、習字や英語のテストなどパラメータに影響を与えるイベントをこなす3人は、早くも同店自慢の1,000種類を超えるお酒にほろ酔い気分。
白石に至っては、自身の夜の生活をカミングアウトし、思いの丈を半紙にぶつけるという習字の課題イベントでは「性交」の二文字を力強く書き上げるなどいきなりの大暴走。画面には「アウトー!」「しらんがなww」「おいwww」などなど、視聴者の弾幕コメントが流れた。
また番組後半では、クラスメイトに似顔絵を書いてあげていたというみずしなの学生時代の思い出や、「創作部」という謎の部活動を行っていた桃野の中学生時代のエピソードが飛び出し、番組を盛り上げた。
「あの時、こんな事をしていたよ」という風に、参加者がこれまで歩んできた人生の中で体験したエピソードを語り合うきっかけを与えてくれる「人生遊戯システム」。その面白さをしっかりと伝えていく出演者たちであった。
そんなこんなで『白石稔のアキバなう!』の第1回は、まるで飲み会の現場からのリポートのようなゆる~いノリの中で終了となった。多くの視聴者も「さぁ飲もうか」「氷結ちょーだい」など、その場に参加しているかのようなコメントを投稿し、番組の放つ独特の空気感を楽しんでいた。

生放送を終えたメインMCの白石は、
「1回目ということもあって、手探りでやらせていただいたのですが、素晴らしい共演者のおかげでなんとか放送を終えることができました。今後は回を追うごとにパワーアップしていきたいと思います。サブカルチャーを追求する上で、音楽やアート、食、そしてエロスは当然避けては通れないと思います。どこまで放送できるのかを探りつつ、この番組を通じて秋葉原という場所の面白さを視聴者の皆さんも僕らと一緒に知って、ますます好きになってもらいたいです」
と今後の放送に強い意欲をみせた。
なお、次回の放送は2月16日を予定(http://live.nicovideo.jp/gate/lv79901383)。「次はどこに遊びに行くんだろう?」と、気の置けない友達との外遊びを待ちわびる感じで、次回の放送を楽しみにしていよう。
■ここがおススメ! レギュラー's チェックポイント!
みずしな孝之 「『人生遊戯システム』では、テストや課題というものを学生時代以来に久しぶりにやって、自分はこんなにダメなのかと再確認しました(笑)。本気で自分の人生を最初からやり直したほうがいいなと思いました。
あと料理がおいしいですね。家庭の味というものが再現されていて、どれも温もりを感じられる料理ばかりでした。特に、芋が好きなので大学芋がよかったですね。お店のおススメポイントは、こもる感じがして居心地がいい点です。他のお客さんとあまり接することなく飲めるのが、僕にとっては高ポイントでした(笑)」
桃野はるな 「最初にお店のサイトを見た時は、どんなお店なのかよく分からなかったのですが、叉路女さんがお店のことを優しく教えてくれてうれしかったです。ゲームでは本当に学生の頃に戻ったような気持ちになれましたし、食べ物もおいしいし、女の子もかわいいしで、すごく楽しいお店です。保護者同伴でまた遊びに来たいと思います(笑)。
おススメ料理は、白石さんが注文してくれた「じゃがバタ塩辛」! これがめちゃくちゃおいしくてびっくりしました。お料理はお店の女の子が作ってくれるんですが、出勤される方によって出てくるお料理も変わってくるということで、毎日遊びに来たくなっちゃいます(はあと)」
白石稔 「30歳以上をターゲットとしたお店というで、30代の僕としてはメニュー一つをとってもとても楽しめました。年配の方が秋葉原でざっくばらんに飲める場所ということで、とてもいいお店だなと思いました。プライベートでまた来てみたいですね。おススメポイントは親戚とか友達の家に遊びに来ました的な、気軽な感じで来ることができるお店の雰囲気です。隠れ家的なノリもありますので、その辺も楽しんでいただければと思います」
ニコニコ生放送『白石稔のアキバなう!』第1回レポート! from 「人生遊戯酒場 三叉路」

テレビアニメ『未来日記』の高坂王子役や『らき☆すた』の本人をモチーフにしたキャラクター・白石みのる役など、数多くのアニメで味のある演技を見せる人気声優であり、AKB48の佐藤亜美菜とのニコニコ放送番組『あみなとニコニコ。』にてMCを担当する、"声優界のスキマ産業"こと白石稔。
プライベートで秋葉原を練り歩くほどの「アキバ好き」声優である彼が、秋葉原の現在(いま)を伝えるアキバ情報バラエティ『白石稔のアキバなう!』(共演は漫画家・みずしな孝之、声優見習い・桃野はるな)のメインMCに就任!
その第1回となるニコニコ生放送が1月26日、竹書房ニコニコ動画チャンネル「バンブーちゃんねる」にてスタートした。記念すべき第1回の放送は、昨年9月秋葉原にオープンしたばかりの「人生遊戯酒場 三叉路」店内から行われた。
■人生をもう一度やり直せる「人生遊戯システム」で大盛り上がり!
「30歳以上のオトナなお客さま向けの、ライフシミュレーションカフェ&バー」というコンセプトの同店最大のウリは、「人生を一度リセットして、全く別の新しいあなたに生まれ変わり、0歳から人生をやりなおしていく」という「人生遊戯システム」だ(30歳以上の客の同伴なら、30歳以下でも来店可)。

これは人生ゲームよろしくルーレットで時を進めつつ、その過程で起きるさまざまなイベント(テスト、授業、恋愛、就職等)をこなして、50年にわたる架空の人生をシミュレーションするという「三叉路」オリジナルのゲームシステムである。
「叉路女(サロメ)」と呼ばれる美人女子店員のガイドに従いつつ、習字や英語のテストなどパラメータに影響を与えるイベントをこなす3人は、早くも同店自慢の1,000種類を超えるお酒にほろ酔い気分。
白石に至っては、自身の夜の生活をカミングアウトし、思いの丈を半紙にぶつけるという習字の課題イベントでは「性交」の二文字を力強く書き上げるなどいきなりの大暴走。画面には「アウトー!」「しらんがなww」「おいwww」などなど、視聴者の弾幕コメントが流れた。
また番組後半では、クラスメイトに似顔絵を書いてあげていたというみずしなの学生時代の思い出や、「創作部」という謎の部活動を行っていた桃野の中学生時代のエピソードが飛び出し、番組を盛り上げた。
「あの時、こんな事をしていたよ」という風に、参加者がこれまで歩んできた人生の中で体験したエピソードを語り合うきっかけを与えてくれる「人生遊戯システム」。その面白さをしっかりと伝えていく出演者たちであった。
そんなこんなで『白石稔のアキバなう!』の第1回は、まるで飲み会の現場からのリポートのようなゆる~いノリの中で終了となった。多くの視聴者も「さぁ飲もうか」「氷結ちょーだい」など、その場に参加しているかのようなコメントを投稿し、番組の放つ独特の空気感を楽しんでいた。

生放送を終えたメインMCの白石は、
「1回目ということもあって、手探りでやらせていただいたのですが、素晴らしい共演者のおかげでなんとか放送を終えることができました。今後は回を追うごとにパワーアップしていきたいと思います。サブカルチャーを追求する上で、音楽やアート、食、そしてエロスは当然避けては通れないと思います。どこまで放送できるのかを探りつつ、この番組を通じて秋葉原という場所の面白さを視聴者の皆さんも僕らと一緒に知って、ますます好きになってもらいたいです」
と今後の放送に強い意欲をみせた。
なお、次回の放送は2月16日を予定(http://live.nicovideo.jp/gate/lv79901383)。「次はどこに遊びに行くんだろう?」と、気の置けない友達との外遊びを待ちわびる感じで、次回の放送を楽しみにしていよう。
■ここがおススメ! レギュラー's チェックポイント!
みずしな孝之 「『人生遊戯システム』では、テストや課題というものを学生時代以来に久しぶりにやって、自分はこんなにダメなのかと再確認しました(笑)。本気で自分の人生を最初からやり直したほうがいいなと思いました。
あと料理がおいしいですね。家庭の味というものが再現されていて、どれも温もりを感じられる料理ばかりでした。特に、芋が好きなので大学芋がよかったですね。お店のおススメポイントは、こもる感じがして居心地がいい点です。他のお客さんとあまり接することなく飲めるのが、僕にとっては高ポイントでした(笑)」
桃野はるな 「最初にお店のサイトを見た時は、どんなお店なのかよく分からなかったのですが、叉路女さんがお店のことを優しく教えてくれてうれしかったです。ゲームでは本当に学生の頃に戻ったような気持ちになれましたし、食べ物もおいしいし、女の子もかわいいしで、すごく楽しいお店です。保護者同伴でまた遊びに来たいと思います(笑)。
おススメ料理は、白石さんが注文してくれた「じゃがバタ塩辛」! これがめちゃくちゃおいしくてびっくりしました。お料理はお店の女の子が作ってくれるんですが、出勤される方によって出てくるお料理も変わってくるということで、毎日遊びに来たくなっちゃいます(はあと)」
白石稔 「30歳以上をターゲットとしたお店というで、30代の僕としてはメニュー一つをとってもとても楽しめました。年配の方が秋葉原でざっくばらんに飲める場所ということで、とてもいいお店だなと思いました。プライベートでまた来てみたいですね。おススメポイントは親戚とか友達の家に遊びに来ました的な、気軽な感じで来ることができるお店の雰囲気です。隠れ家的なノリもありますので、その辺も楽しんでいただければと思います」
過激なピンク描写が男子の下半身を直撃!『アマガミSS+ plus』
「恋愛」--。その響きだけで胸が甘酸っぱい思いでいっぱいになってしまいそうな、青春の1ページをテーマにしたのがラブコメアニメだ。普遍的なテーマを扱うジャンルだけに、毎クール、コンスタントに作品が制作されている。
今回は、今冬放送がスタートした定番ジャンル・ラブコメアニメの中で、特に注目の作品を紹介してみよう。
毎回、過剰なお色気シーンでアニメファンの度肝を抜いているのが、現在大好評放送中のテレビアニメ『アマガミSS+ plus』(TBS系)だ。
本作は男子高校生・橘純一と同じ高校に通う女子生徒との、甘酸っぱい恋模様を描くオムニバス形式のアニメである。女の子との出会い、そして付き合うまでを描いた2010年放送の『アマガミSS』の続編にあたる本作は、恋人同士となってからの2人を描く内容となっており、もっとも恋愛が楽しい時期のカップルの姿を視聴者は見続けることになる。
そこでどんな甘~い睦言が囁かれるのかと思いきや、健全な男子の下半身を思い切り直撃するピンク描写がビシバシと画面に登場するのだ。
生徒会長がスクール水着でお風呂に入ってきて、背中におっぱいを押し付けたり体を洗ってくれる。ぽっちゃり巨乳な幼なじみの胸囲をメジャーで測る。M字開脚した後輩の股間を枕にして子守唄を歌ってもらう......。
というように、まるで酔っぱらった中年親父のような香ばしいスメルほとばしる、趣向を凝らした「エロス」に満ちている本作のお色気シーンだが、それを実行するのがごく普通の男子高校生というギャップが「こんな高校生いるのかよ!」と突っ込みたくなるような絶妙な笑いを生み出し、同時に「こんな高校生いるのかよぉ......」という、言いようのない嫉妬心に思わず壁をパンチしたくなること必至である。
10代のアニメファンには、現在進行形の学生生活に夢と希望を抱かせつつも、いい歳をしたロートルアニメファンは心の奥底に封印していた学生時代のトラウマを叩き起こされ、胸を掻き毟られるような思いを抱くことだろう。世代によって受ける印象がまったく変わる、リトマス試験紙のようなアニメが『アマガミSS+ plus』である。
もうひとつ、話題のラブコメ作品『あの夏で待ってる』(TOKYO MXほか)を挙げておこう。
2000年代前半に放送され、アニメの舞台となった場所を実際に訪問するという「聖地巡礼」ブームの火付け役となった作品のひとつ『おねがいティーチャー』スタッフと、『とらドラ!』『あの日見た花の名前をまだ知らない。』など思春期の瑞々しい感性をフィルムに描き出した長井龍雪監督ががっつりタッグを組んだ本作は、宇宙人(らしき)の美少女とごく普通の男子高校生を中心とした6名の男女が経験するひと夏のドラマを描く青春ラブコメである。
多数の三角関係が螺旋階段のように連なる複雑な人間関係から生み出されるもどかしい恋模様と、SF要素を交えたハイブリッドな構造を持つ『あの夏で待ってる』で、長井監督は昨年の『あの花』に続いて『あの夏』ブームを起こすことはできるのだろか。注目していたい。
人肌寂しいこの季節。さまざまな「恋愛ドラマ」を鑑賞しながら、恋する美少女たちの表情に萌えたり、妄想力全開の主人公達の姿に感情移入しながら胸を熱くしてみてはいかがだろうか。
(文=龍崎珠樹)
暴力とエロスとフェティシズムが炸裂『ドラゴン・タトゥーの女』

『ドラゴン・タトゥーの女』
今週紹介する映画は、スリリングな展開に思わず引き込まれて時が経つのを忘れてしまう、ハリウッド傑作サスペンスの2作品だ。
2月10日に封切られる『ドラゴン・タトゥーの女』は、スウェーデン発の世界的ベストセラー・ミステリーを映画化した『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)のハリウッドリメイク。オピニオン誌『ミレニアム』のジャーナリスト・ミカエルは、富豪一族の長・ヘンリックから40年前に少女ハリエットが失踪した事件の真相究明を依頼される。調査に乗り出したミカエルは、パンクファッションの下にドラゴンのタトゥーを忍ばせた天才女性ハッカーのリスベットと共に、一族の巨大な闇に迫っていく。
監督は『セブン』(1995)『ファイト・クラブ』(99)のデビッド・フィンチャー。ミカエル役のダニエル・クレイグは期待通りの安定した演技で存在感を示すが、さらに出色なのが、『ソーシャル・ネットワーク』(10)に続きフィンチャー作品のヒロインを演じたルーニー・マーラ。前作の清楚な美人女子大生役から一転、モヒカンに眉脱色に鼻ピアスという超過激な変身ぶりに加え、レイプやセックスの場面ではフルヌードも披露。まさに渾身の演技は、先月発表された第84回アカデミー賞主演女優部門ノミネートも当然。本作はさらに撮影賞、編集賞、録音賞、音響編集賞と計5部門にノミネートされている。作品冒頭では、音楽ビデオ畑出身のフィンチャー監督らしい、暴力・エロス・フェティシズムのイメージが炸裂する官能的なタイトルロールにもぜひ注目してほしい。
続いては、2月17日公開の近未来SFアクションサスペンス『TIME タイム』。科学技術の進歩によりすべての人間の成長が25歳で止まり、その先は腕に埋め込まれた体内時計が示す余命時間だけ生きられる時代。時間が唯一の"通貨"になり、貧困層は余命が限られる一方、富裕層はほぼ永遠に 生きながらえる。貧困街で暮らす青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、ある裕福な男を助けたことで100年の時間を譲り受け、富裕層の居住区に潜入。大富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)と出会い、時間監視局員に追跡されながらも、時間に支配された世界に立ち向かおうとする。
『ガタカ』(97)『トゥルーマン・ショー』(98)のアンドリュー・ニコル監督が、SF的な設定とサスペンスフルな筋立てに哲学的なテーマを盛り込む独特の作風を今回も発揮。ことわざの「時は金なり」を文字通りに受け止めて映像化したらこうなった、というだけでなく、「限られた時間の人生にはどんな意義があるのだろう」「そもそもお金ってなんだろう。通貨ってなんだろう」といった問いを観客に投げかける。とはいえ、難しいことを考えなくても、気軽にアクションサスペンスを楽しむのももちろん自由。キリアン・マーフィ、オリビア・ワイルドといった助演陣もそれぞれ魅力的で、演技のアンサンブルも合わせて味わいたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ドラゴン・タトゥーの女』作品情報
<http://eiga.com/movie/56065/>
『TIME タイム』作品情報
<http://eiga.com/movie/57415/>
暴力とエロスとフェティシズムが炸裂『ドラゴン・タトゥーの女』

『ドラゴン・タトゥーの女』
今週紹介する映画は、スリリングな展開に思わず引き込まれて時が経つのを忘れてしまう、ハリウッド傑作サスペンスの2作品だ。
2月10日に封切られる『ドラゴン・タトゥーの女』は、スウェーデン発の世界的ベストセラー・ミステリーを映画化した『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)のハリウッドリメイク。オピニオン誌『ミレニアム』のジャーナリスト・ミカエルは、富豪一族の長・ヘンリックから40年前に少女ハリエットが失踪した事件の真相究明を依頼される。調査に乗り出したミカエルは、パンクファッションの下にドラゴンのタトゥーを忍ばせた天才女性ハッカーのリスベットと共に、一族の巨大な闇に迫っていく。
監督は『セブン』(1995)『ファイト・クラブ』(99)のデビッド・フィンチャー。ミカエル役のダニエル・クレイグは期待通りの安定した演技で存在感を示すが、さらに出色なのが、『ソーシャル・ネットワーク』(10)に続きフィンチャー作品のヒロインを演じたルーニー・マーラ。前作の清楚な美人女子大生役から一転、モヒカンに眉脱色に鼻ピアスという超過激な変身ぶりに加え、レイプやセックスの場面ではフルヌードも披露。まさに渾身の演技は、先月発表された第84回アカデミー賞主演女優部門ノミネートも当然。本作はさらに撮影賞、編集賞、録音賞、音響編集賞と計5部門にノミネートされている。作品冒頭では、音楽ビデオ畑出身のフィンチャー監督らしい、暴力・エロス・フェティシズムのイメージが炸裂する官能的なタイトルロールにもぜひ注目してほしい。
続いては、2月17日公開の近未来SFアクションサスペンス『TIME タイム』。科学技術の進歩によりすべての人間の成長が25歳で止まり、その先は腕に埋め込まれた体内時計が示す余命時間だけ生きられる時代。時間が唯一の"通貨"になり、貧困層は余命が限られる一方、富裕層はほぼ永遠に 生きながらえる。貧困街で暮らす青年ウィル(ジャスティン・ティンバーレイク)は、ある裕福な男を助けたことで100年の時間を譲り受け、富裕層の居住区に潜入。大富豪の娘シルビア(アマンダ・セイフライド)と出会い、時間監視局員に追跡されながらも、時間に支配された世界に立ち向かおうとする。
『ガタカ』(97)『トゥルーマン・ショー』(98)のアンドリュー・ニコル監督が、SF的な設定とサスペンスフルな筋立てに哲学的なテーマを盛り込む独特の作風を今回も発揮。ことわざの「時は金なり」を文字通りに受け止めて映像化したらこうなった、というだけでなく、「限られた時間の人生にはどんな意義があるのだろう」「そもそもお金ってなんだろう。通貨ってなんだろう」といった問いを観客に投げかける。とはいえ、難しいことを考えなくても、気軽にアクションサスペンスを楽しむのももちろん自由。キリアン・マーフィ、オリビア・ワイルドといった助演陣もそれぞれ魅力的で、演技のアンサンブルも合わせて味わいたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ドラゴン・タトゥーの女』作品情報
<http://eiga.com/movie/56065/>
『TIME タイム』作品情報
<http://eiga.com/movie/57415/>
ボクシング統一戦"井岡vs八重樫"でTBS vs テレ東の代理戦争が勃発!

井岡一翔公式ブログより
WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔が、次戦でWBA同級王者・八重樫東と4月に統一戦を行う可能性が高まっている。
昨年、国内最短となるデビュー7戦目で世界王座を獲得した井岡は、大みそかに1ラウンドTKOで2度目の防衛に成功。TBSでは総合格闘技や亀田兄弟を差し置いて抜擢されゴールデンタイム放映、同局スポーツ部門のトップスターとして売り出されている。
広告代理店の営業マンも「井岡はテレビのバラエティ番組での露出も増えていて世間の知名度も長谷川穂積より上」と話しており、八重樫との対決は「世界王者対決というより、辰吉丈一郎と薬師寺保栄や、内藤大助と亀田興毅のように世間の注目を集める日本人対決として高視聴率が期待できる」という。
しかし、ネックとなるのが対戦相手の八重樫所属の大橋ジムが長くテレビ東京と契約してきたことだ。
ジム関係者によると「特に八重樫は早くからテレ東さんが次期スター候補として試合を中継してきた選手で、昨年の世界獲得試合もゴールデンタイムで流してくれました。井岡戦は八重樫の価値を上げるチャンスなので実現させたいですが、テレビ放送はTBSに譲ることになりそう」だという。
実際、井岡側の関係者に聞いてみても「試合場所は大阪、放送局はTBS、あくまでこっちがホームでやることが条件。それは譲れない」という声が聞かれた。
こうなると八重樫陣営は、今回を特例としてテレ東に背を向ける形になる可能性が高いわけだが、そもそもTBSとテレ東には昨年からの因縁があった。
昨年の大みそか、井岡のタイトルマッチの裏番組にぶつけたのがテレ東のプロボクシング中継で、先に発表されたのは井岡のほうだったが、テレ東はWBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志の防衛戦をぶつけ、近年では稀に見るボクシング中継バトルが勃発していた。
「結果、TBSが6%台、テレ東が4%台でともに低視聴率で、明らかにファンを食い合った形だった」(前出・営業マン)
「例年の平均値が低いテレ東にダメージはないですが、ビートたけし司会で金をかけたTBSからすれば"おまえのせいだ"と言いたくなるような状況。井岡と八重樫の試合を放送するのは、そのときの反撃みたいなもの」(同)
すでに両陣営の交渉は大詰めだという話だが、昨年の段階ですでに大橋ジムがTBSと交渉を始めていたというウワサもあり、どうやら井岡側の要求は通りそうだ。これにはテレ東関係者も「八重樫が勝って戻ってきてくれることを願うだけですよ」と残念そうな表情。
今月中旬までには結論が出るという統一戦交渉。実現すれば放送局は片方でも、TBSとテレ東の代理戦争というべき試合になる。







