見るか、さもなくば死を! 死の気配漂う萌え4コマ原作アニメ『キルミーベイベー』

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『キルミーベイベー』公式サイトより
 「仲良き事は美しき哉」と、武者小路実篤は言った。  そう、友情って素晴らしい。それさえあれば、人は、過酷なセカイでも生き抜いていける……。『キルミーベイベー』(TBS系)は、見ているうちに思わずそんな気持ちを抱いてしまうアニメだ。  原作は「まんがタイムきららキャラット」(芳文社)にて好評連載中の、いわゆる「萌え4コマ」とカテゴライズされる作品だ。  メインの登場人物は普通の高校に通う殺し屋のソーニャと、そんなソーニャに何かとつきまとうクラスメイトの折部やすなの二人。準レギュラーとして、ソーニャと同じ組織に所属している忍者の呉織あぎりと、「没キャラ」(これが正式名称。原作では単行本にのみ登場だが、アニメでは準レギュラーに昇格されている)が登場する。  「萌え4コマ」の代表的な作品といえば、『ひだまりスケッチ』や『らき☆すた』、『けいおん!』といった名前が挙げられる。かわいらしい女の子たちの日常に起こる何気ない出来事を魅力的に切り取り、ときに流行りのアニメやマンガのパロディでオタク心をくすぐって笑いをとる。  この作品のキャラクターたちも、頭身低めで、コロコロとした愛らしいルックスをしている。『少女革命ウテナ』『おとめ妖怪ざくろ』を始め、数々の作品で魅力的な美少女を描いてきた長谷川眞也によるアニメ用キャラクターデザインは、シンプルで線一つでガラっと印象が変わってしまう原作の絵柄を、見事に再構成している。  んが、しかし。  かわいらしいキャラクターデザイン以外は、「殺し屋」という基本設定からもわかるように、この作品は「萌え4コマ」のパブリックイメージを大いに裏切る。アニメの中で展開されるのは、デンジャラスでバイオレンスでクルーエルでスラップスティックな、体を張った感のあるギャグなのだ。  基本的な流れはこう。  やすながソーニャにボケつつ絡む→ソーニャがつっこむ→つっこみに対してやすなはソーニャを煽るようなリアクションをとる→ソーニャがキレる→オチ  ……このショートエピソードの繰り返し。そこで繰り広げられるやすなのボケは破滅的で、ソーニャのつっこみはエグい。  たとえば、ある一エピソードの流れを具体的に書くと、 やすなが頭から一斗缶を被り、抜けなくなる→助けてくれるよう挑発的にソーニャに頼む→「熱すれば缶が大きくなって取れる!」という発想で、調理室のガスコンロの上にやすなを逆さ吊りにする→さすがにやすなが反発→次善の作として一斗缶の口から油を注ぎこんで滑らせて取ろうとする→取れない→油も入った状態で頭にハマった一斗缶をコンロで温めようとするソーニャ→なんやかんやで缶が外れる→「これで自在に着脱できるようになったはずだ」と思い込んだやすなが再び缶を被る→また取れなくなる  ……とまあ、こんな具合である。「油も入った状態で頭にハマった一斗缶をコンロで温めようとする」あたりに、「お前は『アウトレイジ』に出てくるヤクザか!」とか感じたりしないだろうか。「再び缶を被る」のあたりに「お前は箱男か! ルリヲか!」的な狂気を感じないだろうか。  ほかのエピソードでも、ソーニャのつっこみにもやすなのボケにも、タナトスの気配が漂っているのである。純真無垢なバイオレンスとでも形容したくなる、不思議な勢いがこの作品には存在している。  しかしながら、見終わったときに残るもっとも強い印象は、「こいつら仲良いよなー」なのである。まるで萌えの衣装をまとって現代に蘇った『トムとジェリー』。最新でありながら古典に通じるこの感覚、山川吉樹監督、恐るべしというほかない。仲良くケンカしな。友情さえあれば、死の気配すら、人生のスパイス。嗚呼、友情って素晴らしい。  最後になったが、本作はキャスト、音響面も実に気が利いている。  やすなのウザかわいさの5割くらいは、赤﨑千夏の好演による。ソーニャ役・田村睦心のキレ声バリエーション、あぎり役・高部あいの不思議なスローの節回し、没キャラ役・釘宮理恵の貫禄、番組レギュラー(番組内でさまざまな役を担当する)のチョー、新井里美という男女二大個性派声優の怪演……どれも聞き応えアリ。  さらに、主題歌&BGMを手がけるのは、『がんばれ森川君2号』『くまうた』などの異色ゲームなどで知られる山口優と、「おしりかじり虫」で知られるカリスマキーボーディスト・松前公高による伝説のモンド・ミュージックユニット「EXPO」という豪華さ。  どこをとっても『キルミーベイベー』を見ないで済ませる理由はないのだ。見るか、さもなくば死を! (文=麻枝雅彦)
キルミーベイベー (1) 初回版のみ豪華特典付き。 amazon_associate_logo.jpg
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日本語版Kindle登場目前で大問題……Amazonは消費税を払わないってホント!?

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Amazon UKより
 「日本語版Kindleは4月にドコモ回線で!」「角川グループとAmazonが契約締結か?」と、今年に入ってから期待を持たせるニュースが続き、日本語版Kindleの登場に向けていよいよ盛り上がってきた。紙の本より安く買えて、かさばらないし持ち運べる。そしてなにより、登録や購入方法が分かりづらくてイマイチな国内の電子書籍サービスに比べて格段に使いやすい、新たな読書ライフが始まるはず……。  ところが、このKindleの参入に際して問題になっているのが「Amazonは電子書籍の消費税を払わなくてもいい」ということだ。 「実は、海外の企業から実際にモノを買ったり、あるいは権利やデータベースといった形のないものを買ったりする場合、条件によっては日本の消費税を払わなくて済むんです。Kindle端末をはじめとした海外の品物を注文する場合、商品本体の代金や輸送費などはかかっていても、日本の消費税を払わなかったという経験がある人もいるはずです」(出版関係者)  Amazonと日本の出版社との契約内容は明らかにされていないが、もし、Amazonの日本法人ではなくアメリカ本社と契約する場合、電子書籍はアメリカのAmazonから配信されることとなる。すると、日本の読者は、電子書籍をアメリカのAmazonから買うことになり、その場合、消費税がかからなくなるというのだ。  たとえば、税抜1,000円の電子書籍を買う場合、ソニーや楽天や紀伊國屋書店などが運営する電子書店では1,050円で売られている。消費税分の50円は、電子書店や出版社など配信にかかわったそれぞれの事業者が、日本政府に納税する。一方、今後Kindle日本語版が上陸した場合、アメリカのAmazonは日本政府に消費税を払わなくてもいいので、そのまま1,000円で配信・販売することができる。 「実はこの問題、出版業界ではすでに問題視されているんです。2010年6月に行われた電子書籍についての懇談会で、紀伊國屋書店の高井昌史社長が『電子取引においては税制の不備がある。海外からのデジタル書籍の購入は消費税がかからず、日本のコンテンツ配信事業においては5%消費税がかかるため、ハンデがつけられている』と発言している記録も残っています」(同関係者)  日本最大級の書店チェーンの社長が、当時の閣僚や、文壇、出版界の重鎮たちが同席する中で「ハンデがある」と訴えたという事実は重い。だがこの1年半のあいだ、新聞・テレビはおろか、雑誌やネットでさえもこれまで報じてこなかった。  実際、Amazonが電子書籍の消費税を払わないとなると、読者は5%も安い値段で買えるし、日本の出版社も売り上げは変わらない上に余計な消費税を申告しなくて済む。さらに、Amazonは消費税分の利益を元に、日本語版Kindleでますます便利なサービスを展開してくれるかもしれない。いいことずくめのようにも見えるが、いったいどんな問題が起こるのだろうか。 「日本の作家や出版社が作った日本語で書かれた電子書籍を日本の読者が買っているのに、消費税を払わなくていいというのは通念として違和感がありますし、“常にAmazonが5%安い”となれば、国内の書店が電子書籍市場に参入できなくなります。消費税が10%、15%になったらハンデはさらに広がっていく。ただでさえ書店の消費が落ち込む中、電子書籍までAmazonの一人勝ちとなっては、この国から本屋さんがなくなってしまいますよ」(同関係者)  国内では市場規模も未知数な電子書籍分野へのKindleの参入、数年後には、この国の出版業界はまったく違う景色を見せているかもしれない。
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進化を続ける「ウルトラ」シリーズ 受け継がれる円谷プロのDNAとは?

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円谷プロダクション公式サイトより
 日本を代表する特撮ヒーロー「ウルトラマン」。1966年の初代『ウルトラマン』以来、実に46年にわたり特撮のみならず、漫画、アニメなどメディアの壁を超えて新作が作り続けられている国民的ヒーローだ。  3月24日からは、AKB48が地球を守るという新機軸を打ち出し、各方面から話題を呼んでいる劇場最新作『ウルトラマンサーガ』が公開される。シリーズ初となる隊員がすべて女性という設定や3D公開、新旧3人のウルトラマンのコラボなど、誰も見たことがない「ウルトラマン」の仕掛けが満載だ。  映画のほかにも、ウルトラ怪獣がコントをする『ウルトラゾーン』や、「月刊ヒーローズ」で連載中のコミック「ULTRAMAN」、往年のテレビシリーズ『ウルトラQ』がカラーになって甦ったり……と次々に意表を突く驚きの展開を繰り広げている。  そこにきて、中学2年生の美少女ウルトラマンが登場するというライトノベル『ウルトラマン妹(シスターズ)』(PHP研究所、スマッシュ文庫)の発表には日本全土が衝撃に揺れた。我が国のテレビ史とともに歩んできた“メインカルチャー”の代表である「ウルトラマン」が、ライトノベル、萌え、妹などサブカルチャー的な手段で展開されるなんて!  「ウルトラ」シリーズを制作する円谷プロダクションは一体どうなってしまったのか? なぜ、今サブカルチャーとウルトラマンが急接近したのか!?   ということで、今回、円谷プロダクションの担当者にその真意を聞いてみた。 *** ──『ウルトラマン妹』のようなオタク的、二次創作的な作品が、円谷プロダクションから公式で発表されたことに非常に驚きました。 「『ウルトラマン妹』はPHP研究所との間で立ち上がったライトノベル企画ですが、当初はそこまで話題になるとは思ってはいませんでした。ただ、サブカルチャー的な方向性で『ウルトラマン』を展開するというのは『ウルトラマン妹』が最初というわけではなく、実は相当前からやっているんです」 ──例えば、どんな事例があるのでしょうか。
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コミケで発売された同人誌。
「まず、昨年夏に開催されたコミックマーケット80にて、ウルトラマンの同人誌的な本が頒布されました。そこで、現在『月刊ヒーローズ』(ヒーローズ)でコミック版『ULTRAMAN』を連載している清水栄一さんと下口智裕さんや、『GTO』の藤沢とおるさんやヒロモト森一さんがイラストを描き下ろしてくださいました。  そのコミック版『ULTRAMAN』のウルトラマンは、従来のツルッとした外見ではなく、メカ的な装甲をまとったデザインになっています。最近の映画でもウルトラマンゼロが装甲をまとい、武器を手にしています。これはマーチャンダイジングや映画の企画開発という側面もあるのですが、最近の、特にガンダムなどのロボットアニメを経てウルトラマンにたどりついた人からすると、そんなに違和感なく受け入れられているような気がします。  そういう意味で1980年代、平成になってからそれぞれの作り手が自分の得意とする技法を作品に盛り込んだり、著名な監督や脚本家の方々が『ウルトラ』シリーズに参加していることを考えると、すでに制作レベルでいい物を作ろう、面白い物を作ろう、今の若い人に受ける要素を取り込んでいこうと考えているから、こういう風な流れになっているんじゃないかと思います」 ──「面白いものを作ろう」という発想で「ウルトラ」シリーズを制作している、というお話から考えると、怪獣がコントを繰り広げる『ウルトラゾーン』(DVD Vol.1発売中)という番組が生まれた理由も分かる気がします。
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『ULTRAMAN』
(「月刊ヒーローズ」にて連載中)
「そうですね。この感覚はもともと、プロレス風のナレーションを入れて怪獣同士の格闘を流すという『ウルトラファイト』(1970年放送)が確立した時点から存在していて、知的な人がクールに笑ってくれるオフビートな感覚、言い換えれば、作家性と呼ばれる感覚は、常に意識しています。僕らみたいな40~50代の人たちが『ウルトラマンって絶対こうだよ』って言うかもしれないけど、20~30代くらいの作家さんたちは、彼らがその時に新しい、面白いと思う演出にいろいろと挑戦しているんです。その一方で、過去作品の演出などを上手に引用したりしているのを考えると、結局どれが本流だとか亜流だとかはあまり関係ないんじゃないかなと思います。そこに、メインカルチャーとサブカルチャーが絶妙にひっくり返る感覚を覚えますね」 ――なるほど。 「ネット上で企業が“エイプリルフールを遊ぶ”ということがまだ一般的ではなかった2005年に、“バルタン星人に円谷プロ公式HPがジャックされた”という企画を試したのが最初のエイプリルフール企画なのですが、以降、毎年その年の注目度の高いネタで作り込むようになりました。2010年は、1日限定でウルトラヒーローや怪獣たちがつぶやく円谷ッター(ツブッター)というものをTwitterと連動して行ったり、『ウルトラマンナイスの部屋』という番組をニコニコ生放送で配信しました。相当チャレンジングな企画でしたが、そのおかげでエイプリルフールのアワードを2つも受賞させていただきました。“セルフパロディで新しいカルチャーを生み出した”というところを評価していただけたのだと思います。エイプリルフールにこだわらず、これからも新しいことをやっていきたいと思っています」
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『ウルトラゾーン 1』(キングレコード)
──「ウルトラマン」は新しい作品やキャラクターを生み出すだけでなく、カルチャーそのものに対して大きな影響を与えているんですね。作品単体で考えても、以前のシリーズのヒーローが勢ぞろいした『ウルトラマンA(エース)』、海外で制作された『ウルトラマンG(グレート)』、あるいはイケメン俳優を主人公に据えた平成『ウルトラマン』シリーズなど、後のほかの特撮作品でも行われた試みが、実は相当早い段階で「ウルトラ」シリーズで行われていたわけですしね。 「創業者の円谷英二は『特撮の神様』と言われていますが、高度な特撮技術だけでなく、“誰もやったことのないことをやってしまう”という部分が真骨頂だったのだと思います。私たち現スタッフも、世の中の皆さんをあっと言わせたり、楽しませたいと考えています。もし、私たちが歴史ある作品を抱えて守りに入るようなことがあれば、天国の英二さんから『何やってるの?』と言われてしまうのではないかと思います。  時代は変わってゆきますし、新しいファンの方やウルトラマンをご覧になったことがない世代の方もいますので、常に新しい手法を模索していくことが必要だと思います」 ──劇場映画最新作『ウルトラマンサーガ』ではAKB48が全員女性隊員の防衛チームとして出演しますが、それも「新しいことへの挑戦」という文脈になるのでしょうか。 「『ウルトラ』シリーズの原点である『ウルトラQ』は、意外に子ども目線で描かれていたと思いませんか? その子どもの目線と、現場で状況に対処する大人の間に立って子どもたちを守ろうとする10代の女の子の原点が江戸川由利子だと考えると、『ウルトラ』シリーズの系譜から考えると正統な作り方だと思います。そういう意味では原点回帰している部分もあります」
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(c)「ウルトラマンサーガ」製作委員会
──確かに! 秋元才加さんなんて、見た目も格好いいしイメージ的に江戸川由利子を演じた桜井浩子さんに通じるものを感じます。新作と旧作の復刻という二輪で、これからも「ウルトラマン」は展開していくということですね。 「これは桜井浩子さんも言っていますが、今後も最初の『ウルトラQ』のDNAを少しでも受け継いで『ウルトラ』シリーズが続いてくれたらうれしいと思っています。キャラクター・マネジメントを考える時に一番怖いのがキャラクターの陳腐化です。つまり、普通になってしまうことなんです。例えばイベント会場で見られる光景ですが、怪獣やウルトラマンが出てくると、アイドルさながらに『キャー!』と言われますし、安心してCMにも使うことができる。それは登場以来、見てくださる方々に脈々と刻まれた信頼感や懐かしさ。言わば、親と一緒にいる気持ちのようなもので、日本人の本質に迫るものと言えます。40~50代の人には懐古的に訴えるし、若い人には新規性や革命的、チャレンジ精神を推し出す感じで表現できるといいんじゃないかなと考えています」 ***  『ウルトラマン妹』の登場は突然変異ではなく、「ウルトラ」シリーズ全体を貫くコンセプトの中から自然発生的に生まれた企画であり、そこに息づく「魂」はシリーズの原点『ウルトラQ』から何も変わらず存在しているのだ。担当者の言葉からは、それを強く感じることができた。  「新しいもの」「驚き」「好奇心」「探究心」……。そんなフロンティア精神に満ちた「ウルトラ」シリーズは、今後もさまざまなプラットホームで僕たちの心を魅了し続けることだろう。 (取材・文=有田シュン) ●『ウルトラマンサーガ』 謎の侵略者・バット星人によって占領されてしまった地球を舞台にウルトラマンゼロ・ウルトラマンダイナ・ウルトラマンコスモスが、地球人たちと力を合わせて希望と平和を取り戻す。 出演/DAIGO、つるの剛士、杉浦太陽 秋元才加、宮澤佐江、佐藤すみれ、梅田彩佳、増田有華、小林香菜、島田晴香ほか  声の出演/宮野真守、東国原英夫 監督/おかひでき 特技監督/三池敏夫  脚本/長谷川圭一  音楽/原文雄  制作/円谷プロダクション 配給/松竹 製作/「ウルトラマンサーガ」製作委員会 3月24日(土)全国ロードショーhttp://www.ultramansaga.com/
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【関連記事】 ・「これが円谷の本気!?」ローカル局限定のウルトラパロディー『ウルトラゾーン』が熱い!!合体のロマンに全国の男子がハマりまくった! 「合体シリーズ」「ミニ合体シリーズ」今昔物語男子だって着せ替えしたいんです、プロテクターを! 「聖闘士聖衣大系」今昔物語練り続けて25年! 家族の絆を繋ぐ遊べるお菓子「ねるねるねるね」秘話!「ブームはウチが作る!」TOKYO MXと"悪を許す"沖縄の方言ヒーロー『琉神マブヤー』の挑戦

進化を続ける「ウルトラ」シリーズ 受け継がれる円谷プロのDNAとは?

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円谷プロダクション公式サイトより
(c)円谷プロ
 日本を代表する特撮ヒーロー「ウルトラマン」。1966年の初代『ウルトラマン』以来、実に46年にわたり特撮のみならず、漫画、アニメなどメディアの壁を超えて新作が作り続けられている国民的ヒーローだ。  3月24日からは、AKB48が地球を守るという新機軸を打ち出し、各方面から話題を呼んでいる劇場最新作『ウルトラマンサーガ』が公開される。シリーズ初となる隊員がすべて女性という設定や3D公開、新旧3人のウルトラマンのコラボなど、誰も見たことがない「ウルトラマン」の仕掛けが満載だ。  映画のほかにも、ウルトラ怪獣がコントをする『ウルトラゾーン』や、「月刊ヒーローズ」で連載中のコミック「ULTRAMAN」、往年のテレビシリーズ『ウルトラQ』がカラーになって甦ったり……と次々に意表を突く驚きの展開を繰り広げている。  そこにきて、中学2年生の美少女ウルトラマンが登場するというライトノベル『ウルトラマン妹(シスターズ)』(PHP研究所、スマッシュ文庫)の発表には日本全土が衝撃に揺れた。我が国のテレビ史とともに歩んできた“メインカルチャー”の代表である「ウルトラマン」が、ライトノベル、萌え、妹などサブカルチャー的な手段で展開されるなんて!  「ウルトラ」シリーズを制作する円谷プロダクションは一体どうなってしまったのか? なぜ、今サブカルチャーとウルトラマンが急接近したのか!?   ということで、今回、円谷プロダクションの担当者にその真意を聞いてみた。 *** ──『ウルトラマン妹』のようなオタク的、二次創作的な作品が、円谷プロダクションから公式で発表されたことに非常に驚きました。 「『ウルトラマン妹』はPHP研究所との間で立ち上がったライトノベル企画ですが、当初はそこまで話題になるとは思ってはいませんでした。ただ、サブカルチャー的な方向性で『ウルトラマン』を展開するというのは『ウルトラマン妹』が最初というわけではなく、実は相当前からやっているんです」 ──例えば、どんな事例があるのでしょうか。
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コミケで発売された同人誌。
「まず、昨年夏に開催されたコミックマーケット80にて、ウルトラマンの同人誌的な本が頒布されました。そこで、現在『月刊ヒーローズ』(ヒーローズ)でコミック版『ULTRAMAN』を連載している清水栄一さんと下口智裕さんや、『GTO』の藤沢とおるさんやヒロモト森一さんがイラストを描き下ろしてくださいました。  そのコミック版『ULTRAMAN』のウルトラマンは、従来のツルッとした外見ではなく、メカ的な装甲をまとったデザインになっています。最近の映画でもウルトラマンゼロが装甲をまとい、武器を手にしています。これはマーチャンダイジングや映画の企画開発という側面もあるのですが、最近の、特にガンダムなどのロボットアニメを経てウルトラマンにたどりついた人からすると、そんなに違和感なく受け入れられているような気がします。  そういう意味で1980年代、平成になってからそれぞれの作り手が自分の得意とする技法を作品に盛り込んだり、著名な監督や脚本家の方々が『ウルトラ』シリーズに参加していることを考えると、すでに制作レベルでいい物を作ろう、面白い物を作ろう、今の若い人に受ける要素を取り込んでいこうと考えているから、こういう風な流れになっているんじゃないかと思います」 ──「面白いものを作ろう」という発想で「ウルトラ」シリーズを制作している、というお話から考えると、怪獣がコントを繰り広げる『ウルトラゾーン』(DVD Vol.1発売中)という番組が生まれた理由も分かる気がします。
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『ULTRAMAN』
(「月刊ヒーローズ」にて連載中)
「そうですね。この感覚はもともと、プロレス風のナレーションを入れて怪獣同士の格闘を流すという『ウルトラファイト』(1970年放送)が確立した時点から存在していて、知的な人がクールに笑ってくれるオフビートな感覚、言い換えれば、作家性と呼ばれる感覚は、常に意識しています。僕らみたいな40~50代の人たちが『ウルトラマンって絶対こうだよ』って言うかもしれないけど、20~30代くらいの作家さんたちは、彼らがその時に新しい、面白いと思う演出にいろいろと挑戦しているんです。その一方で、過去作品の演出などを上手に引用したりしているのを考えると、結局どれが本流だとか亜流だとかはあまり関係ないんじゃないかなと思います。そこに、メインカルチャーとサブカルチャーが絶妙にひっくり返る感覚を覚えますね」 ――なるほど。 「ネット上で企業が“エイプリルフールを遊ぶ”ということがまだ一般的ではなかった2005年に、“バルタン星人に円谷プロ公式HPがジャックされた”という企画を試したのが最初のエイプリルフール企画なのですが、以降、毎年その年の注目度の高いネタで作り込むようになりました。2010年は、1日限定でウルトラヒーローや怪獣たちがつぶやく円谷ッター(ツブッター)というものをTwitterと連動して行ったり、『ウルトラマンナイスの部屋』という番組をニコニコ生放送で配信しました。相当チャレンジングな企画でしたが、そのおかげでエイプリルフールのアワードを2つも受賞させていただきました。“セルフパロディで新しいカルチャーを生み出した”というところを評価していただけたのだと思います。エイプリルフールにこだわらず、これからも新しいことをやっていきたいと思っています」
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『ウルトラゾーン 1』(キングレコード)
──「ウルトラマン」は新しい作品やキャラクターを生み出すだけでなく、カルチャーそのものに対して大きな影響を与えているんですね。作品単体で考えても、以前のシリーズのヒーローが勢ぞろいした『ウルトラマンA(エース)』、海外で制作された『ウルトラマンG(グレート)』、あるいはイケメン俳優を主人公に据えた平成『ウルトラマン』シリーズなど、後のほかの特撮作品でも行われた試みが、実は相当早い段階で「ウルトラ」シリーズで行われていたわけですしね。 「創業者の円谷英二は『特撮の神様』と言われていますが、高度な特撮技術だけでなく、“誰もやったことのないことをやってしまう”という部分が真骨頂だったのだと思います。私たち現スタッフも、世の中の皆さんをあっと言わせたり、楽しませたいと考えています。もし、私たちが歴史ある作品を抱えて守りに入るようなことがあれば、天国の英二さんから『何やってるの?』と言われてしまうのではないかと思います。  時代は変わってゆきますし、新しいファンの方やウルトラマンをご覧になったことがない世代の方もいますので、常に新しい手法を模索していくことが必要だと思います」 ──劇場映画最新作『ウルトラマンサーガ』ではAKB48が全員女性隊員の防衛チームとして出演しますが、それも「新しいことへの挑戦」という文脈になるのでしょうか。 「『ウルトラ』シリーズの原点である『ウルトラQ』は、意外に子ども目線で描かれていたと思いませんか? その子どもの目線と、現場で状況に対処する大人の間に立って子どもたちを守ろうとする10代の女の子の原点が江戸川由利子だと考えると、『ウルトラ』シリーズの系譜から考えると正統な作り方だと思います。そういう意味では原点回帰している部分もあります」
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(c)2011「ウルトラマンサーガ」製作委員会
──確かに! 秋元才加さんなんて、見た目も格好いいしイメージ的に江戸川由利子を演じた桜井浩子さんに通じるものを感じます。新作と旧作の復刻という二輪で、これからも「ウルトラマン」は展開していくということですね。 「これは桜井浩子さんも言っていますが、今後も最初の『ウルトラQ』のDNAを少しでも受け継いで『ウルトラ』シリーズが続いてくれたらうれしいと思っています。キャラクター・マネジメントを考える時に一番怖いのがキャラクターの陳腐化です。つまり、普通になってしまうことなんです。例えばイベント会場で見られる光景ですが、怪獣やウルトラマンが出てくると、アイドルさながらに『キャー!』と言われますし、安心してCMにも使うことができる。それは登場以来、見てくださる方々に脈々と刻まれた信頼感や懐かしさ。言わば、親と一緒にいる気持ちのようなもので、日本人の本質に迫るものと言えます。40~50代の人には懐古的に訴えるし、若い人には新規性や革命的、チャレンジ精神を推し出す感じで表現できるといいんじゃないかなと考えています」 ***  『ウルトラマン妹』の登場は突然変異ではなく、「ウルトラ」シリーズ全体を貫くコンセプトの中から自然発生的に生まれた企画であり、そこに息づく「魂」はシリーズの原点『ウルトラQ』から何も変わらず存在しているのだ。担当者の言葉からは、それを強く感じることができた。  「新しいもの」「驚き」「好奇心」「探究心」……。そんなフロンティア精神に満ちた「ウルトラ」シリーズは、今後もさまざまなプラットホームで僕たちの心を魅了し続けることだろう。 (取材・文=有田シュン) ●『ウルトラマンサーガ』 謎の侵略者・バット星人によって占領されてしまった地球を舞台にウルトラマンゼロ・ウルトラマンダイナ・ウルトラマンコスモスが、地球人たちと力を合わせて希望と平和を取り戻す。 出演/DAIGO、つるの剛士、杉浦太陽 秋元才加、宮澤佐江、佐藤すみれ、梅田彩佳、増田有華、小林香菜、島田晴香ほか  声の出演/宮野真守、東国原英夫 監督/おかひでき 特技監督/三池敏夫  脚本/長谷川圭一  音楽/原文雄  制作/円谷プロダクション 配給/松竹 製作/「ウルトラマンサーガ」製作委員会 3月24日(土)全国ロードショーhttp://www.ultramansaga.com/
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【関連記事】 ・「これが円谷の本気!?」ローカル局限定のウルトラパロディー『ウルトラゾーン』が熱い!!合体のロマンに全国の男子がハマりまくった! 「合体シリーズ」「ミニ合体シリーズ」今昔物語男子だって着せ替えしたいんです、プロテクターを! 「聖闘士聖衣大系」今昔物語練り続けて25年! 家族の絆を繋ぐ遊べるお菓子「ねるねるねるね」秘話!「ブームはウチが作る!」TOKYO MXと"悪を許す"沖縄の方言ヒーロー『琉神マブヤー』の挑戦

麗しすぎるリングの華!『THE OUTSIDER 第20戦』ラウンドエンジェル大集合!!


TOS_RA_0216_12s.jpg  先月12日に東京・ディファ行われた“不良の格闘技大会”『THE OUTSIDER 第20戦』。そのリングを彩ったのは、麗しすぎるラウンドエンジェルたちだった。拳がうなり、関節がきしむ殺伐としたリングに舞い降りた美女、美女、美女の猛ラッシュをご覧あれ!!(大会の様子はこちらから

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(撮影=長谷英史)
ジ・アウトサイダー 第十三戦 in 横浜文化体育館 試合も見てね。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 セクシー過ぎるXmasプレゼント!「THE OUTSIDER第19戦」ラウンドエンジェルが繚乱!! つーか、これでしょ!「THE OUTSIDER第18戦」ラウンドエンジェル大鑑賞会! 言葉を失う艶やかさ! 「THE OUTSIDER第17戦」ラウンドエンジェルは浴衣だ!!!

賢いだけじゃない!? 新・ホームズが大暴れ『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』

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(C)2011 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED
 今週は、セクシーでダンディーな大人の男の魅力を堪能できる洋画の話題作2本を紹介したい(いずれも3月10日公開)。  まず1本目の『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』は、コナン・ドイルの古典的推理小説『シャーロック・ホームズシリーズ』をベースに、ガイ・リッチー監督がロバート・ダウニー・Jr.主演で映画化した『シャーロック・ホームズ』(2009)の続編。19世紀末、ヨーロッパ各地で頻発する爆破事件。探偵ホームズは、天才数学者のモリアーティ教授こそが黒幕だと推理する。助手の医師ワトソンと共に、事件の手がかりを求めてロンドンからフランス、ドイツ、そしてスイスへ。行く先々で命を狙われるが、国際会議が開催されるアルプス山中の別荘で、ついに2人の天才が対決の時を迎える。  ダウニーが演じるホームズは、知能だけでなく格闘能力にも優れたアクションヒーローとして描かれており、敵の攻撃を先読みして鮮やかに反撃する様子をスローモーションも駆使した映像でスタイリッシュに見せるのは前作同様。エキセントリックなホームズと、ジュード・ロウ演じる真面目なワトソンの皮肉混じりの会話も楽しく、派手なアクションシーンの緊張を笑いで緩和してくれる。やはり前作から続投のレイチェル・マクアダムスは出番が少なくて少々残念だが、初参加のノオミ・ラパス(『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』)がジプシー役で熱演。連続爆破事件の謎解きと、ダウニーとロウの色男2人が繰り広げる冒険活劇を合わせて楽しめる、ウェルメイドの娯楽大作だ。  一方の『SHAME シェイム』(R18+指定)は、セックス依存症のニューヨーカーの苦悩を描くドラマ。ハンサムで仕事でも成功しているブランドン(マイケル・ファスベンダー)は、バーで知り合った女性と裏通りで交わり、コールガールをアパートメントに呼び、さらに職場でも自宅でも暇さえあれアダルトサイトでポルノを眺めている。そんなブランドンのもとに、リストカット癖があり男と別れたばかりの妹シシー(キャリー・マリガン)が転がり込む。繰り返し衝突し気持ちがすれ違う2人は、ますます孤独を深めていく。  『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11)で若き日のマグニートーを演じたファスベンダーが、本作ではセックスの魔力にとらわれた男に。内面の渇きを繊細に表現し、昨年のベネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞した。本作でヌードを披露したマリガンは、ジャズバーで「ニューヨーク・ニューヨーク」を切々と歌うシーンが印象的。イギリスの新鋭スティーブ・マックイーン監督による固定カメラの長回しに、哀感を込めた声の演技で見事に応えた。セックス依存症が題材にはなっているが、心の渇きや虚しさから何かに頼ろうとする人間の普遍的な弱さを見つめた作品だ。  なお、米国人のダウニーがロンドンの名探偵に扮した『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』はハリウッド製で、ドイツ出身のファスベンダーがニューヨーカーを演じた『SHAME シェイム』はイギリス製作。こんな違いに注目して両作を見比べるのもまた一興だろう。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』作品情報 <http://eiga.com/movie/57187/> 『SHAME シェイム』作品情報 <http://eiga.com/movie/57624/>
シャーロック・ホームズの冒険 オールドスタイル。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 ・巨匠の溢れんばかりの映画愛がつまった『ヒューゴの不思議な発明』2大ヴァンパイア映画が激突! 『トワイライト』『アンダーワールド ピラミッドは古代からのメッセージ!? 歴史ミステリー『ピラミッドの謎』

賢いだけじゃない!? 新・ホームズが大暴れ『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』

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 今週は、セクシーでダンディーな大人の男の魅力を堪能できる洋画の話題作2本を紹介したい(いずれも3月10日公開)。  まず1本目の『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』は、コナン・ドイルの古典的推理小説『シャーロック・ホームズシリーズ』をベースに、ガイ・リッチー監督がロバート・ダウニー・Jr.主演で映画化した『シャーロック・ホームズ』(2009)の続編。19世紀末、ヨーロッパ各地で頻発する爆破事件。探偵ホームズは、天才数学者のモリアーティ教授こそが黒幕だと推理する。助手の医師ワトソンと共に、事件の手がかりを求めてロンドンからフランス、ドイツ、そしてスイスへ。行く先々で命を狙われるが、国際会議が開催されるアルプス山中の別荘で、ついに2人の天才が対決の時を迎える。  ダウニーが演じるホームズは、知能だけでなく格闘能力にも優れたアクションヒーローとして描かれており、敵の攻撃を先読みして鮮やかに反撃する様子をスローモーションも駆使した映像でスタイリッシュに見せるのは前作同様。エキセントリックなホームズと、ジュード・ロウ演じる真面目なワトソンの皮肉混じりの会話も楽しく、派手なアクションシーンの緊張を笑いで緩和してくれる。やはり前作から続投のレイチェル・マクアダムスは出番が少なくて少々残念だが、初参加のノオミ・ラパス(『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』)がジプシー役で熱演。連続爆破事件の謎解きと、ダウニーとロウの色男2人が繰り広げる冒険活劇を合わせて楽しめる、ウェルメイドの娯楽大作だ。  一方の『SHAME シェイム』(R18+指定)は、セックス依存症のニューヨーカーの苦悩を描くドラマ。ハンサムで仕事でも成功しているブランドン(マイケル・ファスベンダー)は、バーで知り合った女性と裏通りで交わり、コールガールをアパートメントに呼び、さらに職場でも自宅でも暇さえあれアダルトサイトでポルノを眺めている。そんなブランドンのもとに、リストカット癖があり男と別れたばかりの妹シシー(キャリー・マリガン)が転がり込む。繰り返し衝突し気持ちがすれ違う2人は、ますます孤独を深めていく。  『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(11)で若き日のマグニートーを演じたファスベンダーが、本作ではセックスの魔力にとらわれた男に。内面の渇きを繊細に表現し、昨年のベネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞した。本作でヌードを披露したマリガンは、ジャズバーで「ニューヨーク・ニューヨーク」を切々と歌うシーンが印象的。イギリスの新鋭スティーブ・マックイーン監督による固定カメラの長回しに、哀感を込めた声の演技で見事に応えた。セックス依存症が題材にはなっているが、心の渇きや虚しさから何かに頼ろうとする人間の普遍的な弱さを見つめた作品だ。  なお、米国人のダウニーがロンドンの名探偵に扮した『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』はハリウッド製で、ドイツ出身のファスベンダーがニューヨーカーを演じた『SHAME シェイム』はイギリス製作。こんな違いに注目して両作を見比べるのもまた一興だろう。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 『シャーロック・ホームズ シャドウゲーム』作品情報 <http://eiga.com/movie/57187/> 『SHAME シェイム』作品情報 <http://eiga.com/movie/57624/>
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「割安感はイマイチ」「表示はモッサリ」日本語版発売が待たれるKindleはちょっと不安? 

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 「4月にも電子ブックリーダー・Kindle日本語版が発売」――と日本経済新聞が報じて以来、多くの人が公式アナウンスを心待ちにしているKindle日本語版。日経に続いて、出版業界紙「新文化」では角川グループ傘下の出版社がAmazonと契約締結に至ったと報じており、いよいよ現実味を増している。「リブリエ」「シグマブック」「GALAPAGOS」「FLEPia」(「FLEPia」は世界初のカラー電子ペーパーを利用した富士通の製品。現在も販売中だが価格は9万9,750円!)と、数々の電子ブックリーダーが現れては消えていった日本の電子ブックリーダー市場。果たして、Kindleは確固たる市場をつくることができるのか。  日経によれば、日本でのKindleのリリースは、1万円台の「Kindle Touch」が主力だと報じられている。  現在、日本国外で販売されているKindleの種類はさまざまで、キーボード付きのKindle Keyboard(Kindle3)や、薄くて軽いKindle4、TouchやFireなども出ている。昨年発売されたfireは、画面がカラーで価格は1万円台。「激安のタブレットPCだ」と話題になっている。  日本語版発売を待ちきれず、まずは1台購入してみるしかないと考えた筆者だが、この時点でどれを買うべきかかなり迷う。「新しくなればなるほど、全機種の機能がアップデートされ多機能化される」と考えがちだが、Kindleは機種ごとに個性があるのだ。簡単にまとめると次のようになる。 ・Kindle Keyboard(Kindle3) キーボードがあるので文字入力が確実。英語の読み上げ機能がある。 ・Kindle4 薄くて軽い。Kindle3よりもページ送りが早い。読み上げ機能なし。 ・Kindle Touch タッチパネルに好き嫌いが分かれる。iPadに比べると、レスポンスのモッサリ感が否めない。 ・Kindle Fire 日本語化させるのはちょっと難しい。  ネット上のさまざまなレビューをまとめるとこんな感じだ。じっくりと検討した結果、Kindle Keyboard(Kindle3)をAmazonで注文。中国から香港経由で成田空港着、そこから自宅へ。月曜の夕方に注文したら木曜日の午後に到着した。早い!  セットアップ方法などは、あえてここで説明しなくてもよいだろう。USBケーブルをPCにつないで充電。ケーブルを外し、パワースイッチをスライドさせたら起動!  ……で、ウェルカムメッセージが表示されるわけだが、このメッセージが長い! 筆者の英語力だと亀の歩みで先に進めないので、読み飛ばしてページを送っているが、ページの進みがモッサリとした感覚でイラっとくるし、ガッカリ感が漂ってくる。前述の通り事前情報で知っていたところではあるが、それ以上に違和感があるのが、ページが切り替わる時に画面が一瞬、白黒反転することだ。電子ペーパーそのものはまったく目に刺激がなくて、その技術力に目を見張るばかりなのだが、白黒反転する時の妙な刺激は違和感がぬぐえない。現時点で2週間ほど使用しているが、そのうち慣れるのだろうか?  Kindleからの書籍の購入はごく簡単に行うことができる。出荷時点でアカウント設定も完了しているので、目当ての本を検索して購入すれば、すぐに読むことができる。ちなみに、英和辞典「英辞郎」を購入してインストールすれば、分からない単語にカーソルをあてると単語の意味を日本語で表示してくれる。こちらも表示が少しモッサリとしているが、紙の本を読みながら辞書を引いている時に比べれば格段に楽だ。  さて、さっそく何かを買ってみることに。こんなに簡単に本を購入できるようになったテクノロジーの進歩を記念して、テッド・ネルソンの『リテラリーマシン――ハイパーテキスト原論』の原書でも購入してみるかと検索したものの、売っていなかった。すでに数多くの書籍がKindleで販売されているが、やはり紙の「売れ筋」から販売されるようになっている様子。マニアックなものは後回し、ということらしい。この感覚、iTunes Storeで音楽がダウンロード販売されるようになった時も味わったような。まぁ、営利企業だから売れるものから売っていくのは、当然だろう。  というワケで、記念すべき1冊目はスタンリー・コーエンの『Folk Devils and Moral Panics』(いい加減、誰か日本語訳してよ)を購入。さらに、ここ2週間ばかりで何冊か購入してみているのだが、紙の本よりは2~3割安いといっても、もともとが高価な本はあまり割安感は感じられない。Kindleを「買ってよかった」と思えるのは、ペーパーバックを多読したいという読書好きな人だろう。また、読み上げ機能を利用したオーディオブックというものも販売されているので、リスニングに重点を置いた英語学習者にも便利かもしれない。  筆者の場合、今のところはKindleに洋書やら青空文庫を入れておき、同時に紙の本もカバンに入れて持ち歩いている。利点としては、電車に揺られながら堅い本を読むのに疲れた時に、すぐに別の本に切り替えられることだ。紙の本を何冊も持ち歩くよりは、軽くてよい。それでも、本を購入するたびに「思ったよりも安くなかった」というガッカリ感が先行してしまうのをぬぐえない。日本語版発売にあたっては、どのような値段設定になるのだろうか。2~3割の値段の違いならば紙と電子書籍、どっちを選ぶ人が多いのか? (文=昼間たかし@Kindleは自腹で購入)
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「激しいのをいっぱいされたいです♪」Mで工場萌えな大型新人、紗倉まなが登場!!

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 2月9日に『紗倉まな AVDebut』でSODからAVデビューを果たした"工場萌えアイドル"紗倉まなちゃん。そのロリータフェイスと巨乳のギャップ、そしてすべすべした美肌で、早くも大型新人としてファンの注目を集めている。  なぜ、こんなにも初々しくおとなしそうな子がAVに!? その真相にググっと迫った! ──どうしてAVに出ようと思ったんですか? 紗倉まな(以下、まな) もともとAV女優さんになるのが夢だったんですよ。小さいときから憧れていて、それが一番の理由です。 ──えっ、どうやってAVを見たんですか? まな たぶん、父が持っていたものだと思うんですが......。たまたま見ちゃった感じです(笑)。 ──そのときはどう思ったんですか? まな 子どもながらに、女優さんがすごくキレイだなぁと思いました。テレビで見ている女優さんとはまた違ったキレイさで、すごく刺激的で。その時はセックスってなんなのかも知らなかったんですが、映像に惹かれて、自分もこんな表現をしてみたいと思ったんです。 120302bt_0001.jpg ──デビューのきっかけは? まな 18歳未満だと出演できないというのはわかっていたので、18歳の誕生日を迎えた次の日くらいに「面接させてください!」とメールを送って、直接出向いて......。その後は、自分でもびっくりするくらいのスピードでどんどん進んでいっちゃいました。学校では土木を専攻しているんですけど、エッチの次に好きなものが工場だったので、"工場萌えアイドル"っていうキャッチコピーになりました(笑)。 ──作品の中でのエッチは、プライベートとどう違いました? まな 周りに人がいっぱいいて、セットとかもいっぱいあるところかな。どっちもすごく気持ちいいんですけど(笑)。撮影の時は静まり返って緊張する部分もあるし、エッチに入るまでと終わった後の雰囲気は違いますね。でも、撮影でもけっこう入り込んじゃいます♪ ──素の感じが出ているのがすごくいいですね。 まな 私、こんなんでいいのかっていうくらい、素を出しちゃってて(笑)。作品の中ではもう少し演技したほうがいいんじゃないか、って思うときもあります。 ──プライベートのエッチではおとなしい? まな そうですね......けっこう私、Mなんで。「オラオラオラ!」って言われると感じちゃいます(笑)。普通だったら泣いちゃうくらいイジワルなことを言われても、ニヤケちゃうんです。 120302bt_0016.jpg ──どんなセックスが好きですか? まな 前戯とかよりも、いっぱい入れてもらうのが好きで(笑)。けっこう激しくされるのが好きなんです。何回しても大丈夫なので、激しいのをいっぱいされたいです♪ ──今どのくらい撮影が進んでいるんですか? まな ちょうど4本目を撮り終わったところです。デビュー作は男優の方にフォローしてもらったり、あまり苦戦する部分はなかったんですが、2作目以降は積極的に自分からいかないといけない作品だったので、そこが変わったかなと思います。 ──プレイの中身も変わってきましたか? まな そうですね。2作目はソープものなんですが、実は私、ソープ嬢のこともよく知らなくて。「こういうプレイがあるよ」ってプロのソープ講師に教わるシーンもあるんですが、潜り椅子とかマットとか初めての体験ばかりでドキドキでした♪ ──見どころはどんなところですか? まな あまりにもハードなプレイばかりだったので、どこが見どころか自分ではよくわからないですね(笑)。でもあえて言うなら、デビュー作では緊張もあってあまりカメラを見られなかったんですが、今回はかなりカメラを意識してプレイすることができたので、そこがポイントというか......。注目してほしいと思います! (取材・文=後藤勝/撮影=尾藤能暢)
紗倉まな 超高級新人ソープ嬢 新人AV女優・紗倉まなが、2作目にして超高級ソープ嬢に挑戦!! プロのソープ講師から男を悦ばせるテクを学び、一人前のAV女優へと進化してゆく姿は必見。計3時間以上にわたる、特別長尺作品。 販売元:ソフト・オン・デマンド/価格:2,980円(税込) amazon_associate_logo.jpg
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「なんでもアリ」はどこまで許されるか―― 秋葉原・地域活性化シンポジウム


 いまや、日本を象徴するひとつのブランドとなった秋葉原。「電気街」や「萌え」というキーワードで示される秋葉原の多様な顔を使って、今後地域をどのように盛り上げていくか。3月5日、秋葉原に関わるさまざまな人を招いた「地域オープンミニシンポジウム IN 秋葉原」が開催された。  このシンポジウムは、野村総合研究所の経済産業省委託事業の一環。これまで、「クールジャパン」を一つの柱として「中国への日本の住まい方の展開」「キャラクター・ビジネスの現状と課題」といったテーマで開催されている。  秋葉原をテーマに扱った今回、まず目を引いたのは登壇者の顔ぶれ。妹尾堅一郎氏(特定非営利活動法人 産学連携推進機構理事長。秋葉原再開発計画に秋葉原クロスフィールドのプロデューサーとして参画)、福嶋麻衣子氏(モエ・ジャパン代表取締役。アイドルが給仕する店・ディアステージなどを運営)、小野一志氏(秋葉原電気街振興会会長/オノデン代表取締役社長)、鈴木雄一郎氏(メイドカフェ・めいどりーみんを運営する、ネオディライト インターナショナル代表取締役社長)、パトリック・W・ガルバレス(『外国人のためのヲタク・エンサイクロペディア』著者)、右高靖智(LittleBSDなどを運営するライトクリエート代表取締役)と多様な面々がそろった。  平日の午後開催ということもあり、参加者の顔ぶれも、やはり地域の人々、あるいは事業などを通じて秋葉原に関わっている人が目立った。  まず、基調講演を行った妹尾氏は、秋葉原地域の歴史と多様性を丁寧に解説する。妹尾氏によれば、ヨドバシカメラができても秋葉原の街が滅びなかったこともまた、秋葉原の多様性を象徴する出来事だという。最先端のパソコンを売る店があり、メイド喫茶がある一方で、江戸時代から続く老舗も残っている。また、プロのための電気部品を扱っている店もある。そうしたいくつものジャンルの店が複合的に重なっていることが、秋葉原が滅びないカギであり「大阪の日本橋との違い」であると、妹尾氏は指摘する。 そして、いまやあらゆる企業がテストマーケティングの舞台として注目するほど情報が集積する秋葉原を「現代の高野山」だと説く。中世の頃、多くの巡礼者が訪れることによって、高野山の僧侶は昼寝をしていても世間の動向を把握し、最先端の情報を得ることができた。そのことを指す「高野の午睡」になぞらえて、交通の利便性が高く、テクノロジーと文化の最先端の情報を得られる秋葉原では「秋葉原の午睡」という現象が起こっているというわけだ。  しかし、もはやあぐらをかいていても、誰もが「秋葉原」を信仰して巡礼に訪れ、感動して帰って行くか......といえば、そうもいかない。続いて行われたディスカッションでは、そうした秋葉原の困難な側面にも触れられた。  自身も『ドラゴンボール』の悟空のコスプレで秋葉原に現れるなどして注目を集めたことのあるガルバレス氏は、外国人のための秋葉原ツアーを行った経験から「この街は、美少女オタクの街の側面もあります。それは素晴らしいものだが、必ずしもほかの人がそう思うとは限りません」とコメント。彼自身もかなりディープなオタクであるだけに、「さじ加減」にはかなり困った経験がある様子だ。  これを受けて小野氏は、 「最近ではアダルトグッズ専門店が店頭にお菓子なんかを陳列するようになりました。外国人がそれを見て、"なんの店だろう"と入っていって驚いている光景も見られます。これじゃ、日本は酷い国だという印象を持たれてしまいます。やはり、交通整理は必要ではないでしょうか」  と、率直な意見を述べた。秋葉原の魅力の根源が多様性であり「なんでもアリ」なのは間違いない。ただ、それもさじ加減を間違えると、とんでもないことになってしまう。 「秋葉原の活性化にあたって"24時間都市"という意見もありますが、私は反対です。なぜなら、暴力団が入り込んでくるからです。これまでも、秋葉原の人々はそうした勢力が入り込んでこないように戦っているんですから。もしも、そうしたものまでアリになってしまうと、歌舞伎町になってしまいます。今の六本木はまさにそう」(妹尾氏)  暴力団はともかく、さじ加減は難しいところ。「萌え」系の店を運営している鈴木氏や右高氏は、地域住民と断絶せず調和していくことの困難さについて述べた。  ただ、小野氏は「最先端」な店と地域住民、古くからの商店会が断絶し、対立しているわけではないという。 「歩行者天国の再開にあたって、1年あまりは地域の住民とも意見が食い違っていましたが、話し合いの場を持ち再開することができました。話し合いの場なんて、連続殺傷事件の前にはなかった。それだけでも随分と違ってきていると思います」  秋葉原を愛してやまないのは誰もが一緒。それをどう発展させていくか、まずは常設的な話し合い「場」が必要なのではないだろうか。 (取材・文=昼間たかし)

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