風俗店男性スタッフの労働環境とは? 経営者が語る、体育会系でブラックな実態

<p> 「風俗店の男性スタッフは、労働時間が長くて体育会系」そう語るのは、M性感「男性機能鍛錬道場」を経営する鬼頭大輝氏。M性感とは、男性側が受け身になって、女性セラピストから性器や肛門へのマッサージを受けられる風俗店だ。風俗嬢の労働問題に関しては多くのインタビュー記事を見かけるが、男性スタッフがどのような仕事をしているかは、あまり知られていない。そこで、今回は、風俗店の男性スタッフの労働環境について、風俗業界に詳しい鬼頭氏に話を聞いた。</p>

「聞こえない人をわかって」とは思わない! ろうの映画監督が語る、健常者との“壁”

<p> ドキュメンタリー映画『Start Line(スタートライン)』は、生まれつき耳が聞こえず、健常者との交流を避けてきたという今村彩子監督が、そのコンプレックスを乗り越え次に進むために、自転車で沖縄から北海道まで日本縦断の旅をするロードムービー。各地で知り合った人々と積極的に話していこうとスタートしたのですが、映画は思いもよらない展開に。コミュニケーションは上手にならない、自転車の運転も危なっかしくて伴走者に叱られっぱなし……。「自分のダメさが映画にいっぱい出ています」と言う今村監督に、コミュニケーションの困難さについて、またろう者と健常者の溝について、手話通訳者を交えて語っていただきました。</p>

「聞こえない人をわかって」とは思わない! ろうの映画監督が語る、健常者との“壁”

<p> ドキュメンタリー映画『Start Line(スタートライン)』は、生まれつき耳が聞こえず、健常者との交流を避けてきたという今村彩子監督が、そのコンプレックスを乗り越え次に進むために、自転車で沖縄から北海道まで日本縦断の旅をするロードムービー。各地で知り合った人々と積極的に話していこうとスタートしたのですが、映画は思いもよらない展開に。コミュニケーションは上手にならない、自転車の運転も危なっかしくて伴走者に叱られっぱなし……。「自分のダメさが映画にいっぱい出ています」と言う今村監督に、コミュニケーションの困難さについて、またろう者と健常者の溝について、手話通訳者を交えて語っていただきました。</p>

高知東生が覚せい剤と一緒に大麻をやっていた理由 医療にも使われる植物の効果と危険性

yabetakeshi1.jpg
矢部武氏

 覚せい剤4gと大麻1.3gの所持と使用容疑で逮捕された高知東生被告の初公判が8月31日、東京地裁にて開かれる。所持量の多さと、同時に2種類を持っていたことにより、常習性が疑われている。なお、大麻については、7月の参議院選挙で新党改革から出馬した高樹沙耶氏が医療大麻解禁を公約に掲げていた。大麻とは覚せい剤同様に人を惑わす危険なものなのか、人を救う可能性を秘めた神様からの贈り物なのか。『大麻解禁の真実』(宝島社)の著者・矢部武氏に、大麻と覚せい剤の違い、また医療面での可能性を聞いた。

■覚せい剤と大麻の違い

――そもそも覚せい剤と大麻は、何が違うのでしょうか?

矢部武氏(以下、矢部) まず、覚せい剤はメタンフェタミンを主成分にした薬物であり、中枢神経を刺激し、神経伝達系のドーパミンの分泌を高めます。一言でいうと、元気になって24時間働き続けることができるんですね。ヘロイン、コカインと同様に耐性があり、常用すると効果が薄れてくるため、いつの間にか使用量が増え、過剰摂取で死に至る危険性もあります。1893年に日本人の薬学者・長井長義が合成に成功しており、長年、日本に蔓延しています。依存性が非常に高く、一度逮捕されても再犯率の高いことも特徴です。自分の力だけでは依存症から脱出するのは難しいのですが、日本には治療施設が少ないことも問題となっています。

 一方、大麻は植物です。葉と花の部分を乾燥させたマリファナ、葉や茎から採取した樹脂を固めたハシシの2種類があり、パイプなどで吸引します。気分がリラックスしてハイになり、多幸感があるのが特徴です。依存性は低く、カフェインと同程度。大量に摂取しても、死に至ることはありません。

――高知東生被告は、覚せい剤と大麻を所持・使用していました。興奮系の覚せい剤と、抑制する大麻を同時に使う理由とは、なんでしょうか?

矢部 高知被告がどれだけ理解していたかは疑問ですが、カリフォルニア大学バークレー校のアマンダ・レイマン博士は、大麻が覚せい剤依存症者の治療に役立つのではないかという研究を行っています。依存症者は薬が切れると「早くクスリを使え」という幻聴が現れるなど、脳の指令によって体が薬物を渇望するのですが、大麻を吸うと症状が落ち着き、幻聴がなくなるそうです。

 現在、研究は進行中なのですが、ハードドラッグ常習者が薬物を断ち切るために、一時的に依存性の低い大麻を使用することで回復できるのではないかと期待されています。高知容疑者がそれを知っていたかはわかりませんが、所持量から推察するに常習していたでしょうから、大麻の効果を体で知っていて、使い分けをしていたのかもしれません。

■暴走する危険ドラッグ

――相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件では、容疑者が大麻を所持していたという報道がありました。大麻と事件は関係があると思いますか?

矢部 一部には大麻使用と殺傷事件を関連づけた報道もありましたが、それは考えにくいですね。大麻を摂取すると暴力的な衝動は鈍くなり、ハイになって気持ちよく笑っている感じだと思います。もし犯行に関係があるとすれば、危険ドラッグなのではないでしょうか? 容疑者は、危険ドラッグも常用していたと報じられていました。危険ドラッグに含まれる合成カンナビノイドは大麻と似た成分ですが、ほかにさまざまな有害成分が混ざっているため、本物の大麻よりはるかに有害で危険です。意識障害、呼吸困難、痙攣などに襲われ、錯乱状態に陥り、多臓器不全で死に至るケースもあります。2014年の池袋暴走事件を起こした男も、これを使用していました。

■医療大麻は危険なのか?

――7月25日に亡くなった末期がん患者の山本正光さんは、治療のための大麻使用で逮捕され、公判で医療大麻の使用を認めるよう求めていました。また、今夏の参院選に新党改革から出馬した高樹沙耶氏は、医療大麻の解禁を公約に掲げていました。海外では医療大麻の使用を認める動きもあるようですが、医療大麻は、いわゆる嗜好品としての大麻とは、どのように違うのでしょうか?

矢部 本質的には同じものですが、用途が異なります。アメリカでは1996年にカリフォルニア州で医療大麻が合法化されました。現在25州、アメリカ全土の約半数が医療大麻を合法化しています。大麻には抗炎症・鎮痛作用があり、緑内障、リウマチ、多発性硬化症、てんかんの治療に用いられています。また現行の医薬品よりも副作用が少ないと判明しています。大麻を吸引することに抵抗がある高齢の方などは、クッキーやドリンクにして摂取しているようです。

――医療大麻が、それ以外の用途のために流出するという危険性はないのでしょうか?

矢部 全くないとは言い切れませんが、アメリカでは栽培者、販売者、使用者を登録制にして管理しています。さらに娯楽用大麻も4州が合法化、18州が非犯罪化しています。非犯罪化というのは、1オンス(約28g)以下の個人的な所持は交通違反程度の罰則で、逮捕・収監されることはありません。

――医療大麻に、副作用や毒性はないのでしょうか?

矢部 前述した通り、覚せい剤と比較すると、依存性、中毒性が軽微です。さらに、タバコのニコチンよりも、依存性がずっと低いんですね。注意すべきは、大麻を摂取すると軽い運動程度の心拍の上昇があるため、心臓に問題のある方は避けたほうがいいでしょう。またこれも研究段階ですが、未成年の脳には影響を与える可能性があるため、娯楽用を解禁しているアメリカのコロラド州でも21歳未満は使用を禁止しています。また動作が鈍くなるため、車の運転も避けたほうがいいでしょう。未成年禁止、服用時の運転も禁止というのは、アルコールに似ていますよね。娯楽用を解禁している州では、一定のルール内で使用すれば問題はないと考えられています。

■大麻は高齢化社会の希望?

――アメリカ以外で、医療用大麻を推進している国はありますか?

矢部 イスラエル政府が、医療用大麻の研究を支援しています。1960年代にヘブライ大学のラファエル・メコーラム教授(医療化学博士)が大麻から精神活性作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を抽出し、同大学のルース・ガリリー名誉教授(免疫学博士)がCBD(カンナビジオール)に抗炎症性や抗不安作用があることを発見しました。

 現在は、THCの含有率が低くCBDが多い、医療向けの品種の改良が進んでいます。また、高齢者特有の関節炎、不眠、食欲不振、痙攣などに、現行の医療では何種類もの薬を大量に飲む必要がありますが、イスラエルの老人ホームで医療大麻を導入したところ、処方薬がほとんど必要なくなったそうです。超高齢化社会を迎える日本において、高齢者のQOL(生活の質)や医療コスト削減の面でも、参考になるケースです。

――アメリカでは今後、すべての州で医療大麻が導入される流れになるのでしょうか?

矢部 その方向で進んでいます。オバマ大統領も、この問題に対して前向きに取り組んでいます。医療大麻は連邦法では禁止されていますが、このまま合法化する州が増えていけば、連邦レベルの合法化もあり得ると思います。また、11月の選挙ではカリフォルニア州で娯楽用大麻の合法化案が住民投票にかけられますが、それが可決されると、医療用・娯楽用を含め、大麻解禁の流れが一気に進むでしょうね。

 日本においては、1996年にカリフォルニア州で医療大麻が合法化された直後に厚生労働省の担当者に取材した際は、連邦法が改正されたら日本でも検討することになるかもしれないとコメントしていたのですが、最近ではその可能性が出てきたためか、逆に慎重な姿勢を見せています。日本でも戦前は、大麻の使用は認められていたわけですし、まずは議論を深めていくことが、医療大麻導入の第一段階になるでしょう。
(松田美保)

高知東生が覚せい剤と一緒に大麻をやっていた理由 医療にも使われる植物の効果と危険性

yabetakeshi1.jpg
矢部武氏

 覚せい剤4gと大麻1.3gの所持と使用容疑で逮捕された高知東生被告の初公判が8月31日、東京地裁にて開かれる。所持量の多さと、同時に2種類を持っていたことにより、常習性が疑われている。なお、大麻については、7月の参議院選挙で新党改革から出馬した高樹沙耶氏が医療大麻解禁を公約に掲げていた。大麻とは覚せい剤同様に人を惑わす危険なものなのか、人を救う可能性を秘めた神様からの贈り物なのか。『大麻解禁の真実』(宝島社)の著者・矢部武氏に、大麻と覚せい剤の違い、また医療面での可能性を聞いた。

■覚せい剤と大麻の違い

――そもそも覚せい剤と大麻は、何が違うのでしょうか?

矢部武氏(以下、矢部) まず、覚せい剤はメタンフェタミンを主成分にした薬物であり、中枢神経を刺激し、神経伝達系のドーパミンの分泌を高めます。一言でいうと、元気になって24時間働き続けることができるんですね。ヘロイン、コカインと同様に耐性があり、常用すると効果が薄れてくるため、いつの間にか使用量が増え、過剰摂取で死に至る危険性もあります。1893年に日本人の薬学者・長井長義が合成に成功しており、長年、日本に蔓延しています。依存性が非常に高く、一度逮捕されても再犯率の高いことも特徴です。自分の力だけでは依存症から脱出するのは難しいのですが、日本には治療施設が少ないことも問題となっています。

 一方、大麻は植物です。葉と花の部分を乾燥させたマリファナ、葉や茎から採取した樹脂を固めたハシシの2種類があり、パイプなどで吸引します。気分がリラックスしてハイになり、多幸感があるのが特徴です。依存性は低く、カフェインと同程度。大量に摂取しても、死に至ることはありません。

――高知東生被告は、覚せい剤と大麻を所持・使用していました。興奮系の覚せい剤と、抑制する大麻を同時に使う理由とは、なんでしょうか?

矢部 高知被告がどれだけ理解していたかは疑問ですが、カリフォルニア大学バークレー校のアマンダ・レイマン博士は、大麻が覚せい剤依存症者の治療に役立つのではないかという研究を行っています。依存症者は薬が切れると「早くクスリを使え」という幻聴が現れるなど、脳の指令によって体が薬物を渇望するのですが、大麻を吸うと症状が落ち着き、幻聴がなくなるそうです。

 現在、研究は進行中なのですが、ハードドラッグ常習者が薬物を断ち切るために、一時的に依存性の低い大麻を使用することで回復できるのではないかと期待されています。高知容疑者がそれを知っていたかはわかりませんが、所持量から推察するに常習していたでしょうから、大麻の効果を体で知っていて、使い分けをしていたのかもしれません。

■暴走する危険ドラッグ

――相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で起きた殺傷事件では、容疑者が大麻を所持していたという報道がありました。大麻と事件は関係があると思いますか?

矢部 一部には大麻使用と殺傷事件を関連づけた報道もありましたが、それは考えにくいですね。大麻を摂取すると暴力的な衝動は鈍くなり、ハイになって気持ちよく笑っている感じだと思います。もし犯行に関係があるとすれば、危険ドラッグなのではないでしょうか? 容疑者は、危険ドラッグも常用していたと報じられていました。危険ドラッグに含まれる合成カンナビノイドは大麻と似た成分ですが、ほかにさまざまな有害成分が混ざっているため、本物の大麻よりはるかに有害で危険です。意識障害、呼吸困難、痙攣などに襲われ、錯乱状態に陥り、多臓器不全で死に至るケースもあります。2014年の池袋暴走事件を起こした男も、これを使用していました。

■医療大麻は危険なのか?

――7月25日に亡くなった末期がん患者の山本正光さんは、治療のための大麻使用で逮捕され、公判で医療大麻の使用を認めるよう求めていました。また、今夏の参院選に新党改革から出馬した高樹沙耶氏は、医療大麻の解禁を公約に掲げていました。海外では医療大麻の使用を認める動きもあるようですが、医療大麻は、いわゆる嗜好品としての大麻とは、どのように違うのでしょうか?

矢部 本質的には同じものですが、用途が異なります。アメリカでは1996年にカリフォルニア州で医療大麻が合法化されました。現在25州、アメリカ全土の約半数が医療大麻を合法化しています。大麻には抗炎症・鎮痛作用があり、緑内障、リウマチ、多発性硬化症、てんかんの治療に用いられています。また現行の医薬品よりも副作用が少ないと判明しています。大麻を吸引することに抵抗がある高齢の方などは、クッキーやドリンクにして摂取しているようです。

――医療大麻が、それ以外の用途のために流出するという危険性はないのでしょうか?

矢部 全くないとは言い切れませんが、アメリカでは栽培者、販売者、使用者を登録制にして管理しています。さらに娯楽用大麻も4州が合法化、18州が非犯罪化しています。非犯罪化というのは、1オンス(約28g)以下の個人的な所持は交通違反程度の罰則で、逮捕・収監されることはありません。

――医療大麻に、副作用や毒性はないのでしょうか?

矢部 前述した通り、覚せい剤と比較すると、依存性、中毒性が軽微です。さらに、タバコのニコチンよりも、依存性がずっと低いんですね。注意すべきは、大麻を摂取すると軽い運動程度の心拍の上昇があるため、心臓に問題のある方は避けたほうがいいでしょう。またこれも研究段階ですが、未成年の脳には影響を与える可能性があるため、娯楽用を解禁しているアメリカのコロラド州でも21歳未満は使用を禁止しています。また動作が鈍くなるため、車の運転も避けたほうがいいでしょう。未成年禁止、服用時の運転も禁止というのは、アルコールに似ていますよね。娯楽用を解禁している州では、一定のルール内で使用すれば問題はないと考えられています。

■大麻は高齢化社会の希望?

――アメリカ以外で、医療用大麻を推進している国はありますか?

矢部 イスラエル政府が、医療用大麻の研究を支援しています。1960年代にヘブライ大学のラファエル・メコーラム教授(医療化学博士)が大麻から精神活性作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)を抽出し、同大学のルース・ガリリー名誉教授(免疫学博士)がCBD(カンナビジオール)に抗炎症性や抗不安作用があることを発見しました。

 現在は、THCの含有率が低くCBDが多い、医療向けの品種の改良が進んでいます。また、高齢者特有の関節炎、不眠、食欲不振、痙攣などに、現行の医療では何種類もの薬を大量に飲む必要がありますが、イスラエルの老人ホームで医療大麻を導入したところ、処方薬がほとんど必要なくなったそうです。超高齢化社会を迎える日本において、高齢者のQOL(生活の質)や医療コスト削減の面でも、参考になるケースです。

――アメリカでは今後、すべての州で医療大麻が導入される流れになるのでしょうか?

矢部 その方向で進んでいます。オバマ大統領も、この問題に対して前向きに取り組んでいます。医療大麻は連邦法では禁止されていますが、このまま合法化する州が増えていけば、連邦レベルの合法化もあり得ると思います。また、11月の選挙ではカリフォルニア州で娯楽用大麻の合法化案が住民投票にかけられますが、それが可決されると、医療用・娯楽用を含め、大麻解禁の流れが一気に進むでしょうね。

 日本においては、1996年にカリフォルニア州で医療大麻が合法化された直後に厚生労働省の担当者に取材した際は、連邦法が改正されたら日本でも検討することになるかもしれないとコメントしていたのですが、最近ではその可能性が出てきたためか、逆に慎重な姿勢を見せています。日本でも戦前は、大麻の使用は認められていたわけですし、まずは議論を深めていくことが、医療大麻導入の第一段階になるでしょう。
(松田美保)

「ペットブームは嘘」減少たどる犬の飼育頭数、ペット産業が抱える“悪循環”のウラ側

<p>「ペットブーム」真っ盛りの今、メディアでは犬や猫がもてはやされ、ネット上にはペットの愛らしい動画が次々とアップされています。しかしその一方で、子犬を繁殖させるブリーダーが、何十匹もの犬たちを抱えたまま倒産する「ブリーダー崩壊」は後を絶たず、飼い主の見つからない動物の殺処分が問題視されているのも事実。それを受けて、行政が「殺処分ゼロ」を目標に掲げたというニュースも日々流れるなど、なにかとペット業界の動きを耳にします。</p>

障がい者の婚活事情 受け入れる結婚相談所は少なく、特に男性が厳しい現実

bridalsupporter1_mini.jpg
結婚相談NPO理事長・影山頼央氏

 2016年3月、週刊誌に不倫をスクープされた乙武洋匡氏。6月に別居状態であることが報じられた際、ネット上では、「献身的に介護もしてくれている奥さんを裏切るなんて」といった批判的な意見も多数見られた。騒ぎが大きくなったのは、乙武氏の知名度や衆議院出馬のうわさも原因と考えられるが、「障がい者の不倫」であることが注目を集め、それを強調した報道が多かったのは事実だ。「障害者差別解消法」が4月に施行されたものの、まだまだ世間では、障がい者と健常者の結婚には好奇の目が向けられている。

 そこで、障がい者向けのプランを用意している結婚相談所「ブライダルサポーター」を運営する、結婚相談NPOの理事長・影山頼央氏に、障がい者の結婚事情について話を聞いた。

■男性障がい者の婚活は、特に厳しい

――まず、障がい者といっても、人によっていろいろな障がいがありますが、ブライダルサポーターに来られる方々の障がいには、何か傾向があるのでしょうか?

影山頼央氏(以下、影山) 当方に来られる障がい者の方々は、本当にまちまちですね。相談所を始めた初期の頃には発達障がいの方が多かったですが、今は聴覚障がいや視覚障がい、精神障がいなど、各種障がいをお持ちの方が満遍なく相談に来られています。私たちは、障がい者の方の受け入れを表明している以外は、ごく普通の結婚相談所なのですが、現在の健常者と障がい者の相談の比率は大体8:2となります。

――障がい者の相談は、全体の2割ですか。割と多いように感じますが、何か要因があるのでしょうか?

影山 当方に連絡を下さる障がい者さまは、わらにもすがるといったご様子です。「ブライダルサポーターがなくなると、行くところがない」との声もいただきますが、実際に障がい者を受け入れる結婚相談所は非常に少ないのが現状なんです。

 結婚相談所に行って「障がい者だから」と直接拒否されることはめったにないのですが、所得や職業といった「入会条件」で落とされてしまうんです。そうなると、職場や友人からの紹介といった狭い範囲での婚活、もしくは、ネットの掲示板などを通じて結婚相手を探すことになりますが、匿名掲示板のため、詐欺やいたずらに遭うなど、高いリスクに晒されてしまうことになります。つまり障がい者にとっては、婚活を始めるにも、非常に高いハードルがあるのです。

――では、入会できたとして、あとは一般の方と同様に順調に婚活が進むのでしょうか?

影山 健常者の方と同様に、人それぞれの部分はありますが、いくつかハードルがあります。例えば、障がいに対する無知です。「障がいがあってもよい」とおっしゃっていた人が、実際に相手の障がい者に会って拒否することもあります。そうなると障がい者の方も傷つきますから、お見合いをする前に当方で確認し、障がいについて、詳細にではなくとも、ある程度具体的に触れておくことを推奨しています。

 もう一つ例を挙げますと、男女比についてです。障がいの種類によっては遺伝学上、例えば聴覚障がいなど男性の比率が非常に高いものがあるとお聞きしています。つまり障がい者全体では男性の方が人数が多いため、障がい者同士だと男性が余ってしまうんです。さらに別の問題がありまして、健常者の女性で障がい者と結婚してもよいと言われる方が、非常に少ないんです。男性健常者は、障がいがあっても問題ないと話される方や、障がい者の相手がよいと言われる方もおられるのですが、女性ではめったにいらっしゃいません。なので、男性の障がい者の婚活は、特に厳しいのが現実なのです。

■障がい者でも、偏見で拒絶する人は多い

bridalsupporter2_mini.jpg
「ブライダルサポーター」のHP

――健常者と障がい者のカップリングについては課題が多いようですが、障がい者同士ではどうなのでしょうか?

影山 実は当方では、障がい者同士の成婚が、まだ1件もないのです。障がい者と健常者の成婚は数件あるのですが、障がい者同士となると、さらに難しいのが現状です。障がい者の方は、健常者の結婚相手を求めることが非常に多いのです。それには、障がいを持っていて、現在でも生活を送るのすら困難なのに、障がい者同士で結婚してもプラスになるとは思えないことが理由にあります。要は、「お互いの足を引っ張ってしまう」と考えているんです。確かに相性の悪い障がいというものは存在しています。例えば、視覚障がいと聴覚障がいの方々です。視覚障がい者は相手の手話を読むことができませんし、逆に聴覚障がい者は相手の言葉が聞こえず、コミュニケーションが非常に困難なのです。ですが私は、障がいをお互いに補い合うこともできますし、協力して克服することも可能だと信じています。

 また朗報がありまして、障がい者同士で結婚が成立しそうなカップルはいるんです。ですから、障がい者同士の結婚についての最大の問題は、自分とは別の障がい種別に対しての理解がないことなんだと考えています。障がい者の方は、自身のハンディキャップを克服する必要があるため、余裕がないのが原因だと思いますが、相談を受けた際に「私は視覚障がいがあるのですが、精神障がいの方は無理です。何をするかわからないので、怖いんです」と言われたこともあります。これは極端な例になりますが、偏見で拒絶される方が、健常者と同様に障がい者でも多いのです。ですから障がい者の方々には、婚活を行うのでしたら、自身と異なる障がい種別についても広く知っていただくことをお勧めしています。そして、この障がいならば助け合えるかもと、一度自分で考えてみていただきたいです。せっかく婚活を行うのですから、相手に会う前に自ら間口を狭めるのは、もったいないと思います。

――今後の取り組みについて聞かせてください。

影山 お話ししたように、障がい者が入会できる結婚相談所は、非常に少ないです。そして当方の相談所でも、実はこの部門は赤字となっており、どこもそれが理由だと思います。ですが、やめるつもりはありません。結婚したい人は誰でも利用できる結婚相談所を作ろうという決意から始めたので、初心の「門前払いしない」という考えをやめてしまっては、相談所を運営している意味がないんです。一歩ずつ手探りですが、良い環境を整えて黒字化し、当方とは別に障がい者の相談できる新たな結婚相談所も生まれるよう、結果を出していきたいと考えています。

 新しい取り組みとしては、誰にも相談内容を聞かれたくないという要望をかなえるために、個室で話せるよう新しい事務所を開設しました。また、車いすなどで移動が難しい方からの相談をお受けしたり、外出しなくてもお見合いができる、モニター越しに対面できるビデオチャットのようなシステムの構築を行っています。少しずつでも改善を行い、入会者の皆様により良い提案を提供できるように、これからも活動を続けていくつもりです。
(三好洋輝)

・結婚相談NPO「ブライダルサポーター

障がい者の婚活事情 受け入れる結婚相談所は少なく、特に男性が厳しい現実

bridalsupporter1_mini.jpg
結婚相談NPO理事長・影山頼央氏

 2016年3月、週刊誌に不倫をスクープされた乙武洋匡氏。6月に別居状態であることが報じられた際、ネット上では、「献身的に介護もしてくれている奥さんを裏切るなんて」といった批判的な意見も多数見られた。騒ぎが大きくなったのは、乙武氏の知名度や衆議院出馬のうわさも原因と考えられるが、「障がい者の不倫」であることが注目を集め、それを強調した報道が多かったのは事実だ。「障害者差別解消法」が4月に施行されたものの、まだまだ世間では、障がい者と健常者の結婚には好奇の目が向けられている。

 そこで、障がい者向けのプランを用意している結婚相談所「ブライダルサポーター」を運営する、結婚相談NPOの理事長・影山頼央氏に、障がい者の結婚事情について話を聞いた。

■男性障がい者の婚活は、特に厳しい

――まず、障がい者といっても、人によっていろいろな障がいがありますが、ブライダルサポーターに来られる方々の障がいには、何か傾向があるのでしょうか?

影山頼央氏(以下、影山) 当方に来られる障がい者の方々は、本当にまちまちですね。相談所を始めた初期の頃には発達障がいの方が多かったですが、今は聴覚障がいや視覚障がい、精神障がいなど、各種障がいをお持ちの方が満遍なく相談に来られています。私たちは、障がい者の方の受け入れを表明している以外は、ごく普通の結婚相談所なのですが、現在の健常者と障がい者の相談の比率は大体8:2となります。

――障がい者の相談は、全体の2割ですか。割と多いように感じますが、何か要因があるのでしょうか?

影山 当方に連絡を下さる障がい者さまは、わらにもすがるといったご様子です。「ブライダルサポーターがなくなると、行くところがない」との声もいただきますが、実際に障がい者を受け入れる結婚相談所は非常に少ないのが現状なんです。

 結婚相談所に行って「障がい者だから」と直接拒否されることはめったにないのですが、所得や職業といった「入会条件」で落とされてしまうんです。そうなると、職場や友人からの紹介といった狭い範囲での婚活、もしくは、ネットの掲示板などを通じて結婚相手を探すことになりますが、匿名掲示板のため、詐欺やいたずらに遭うなど、高いリスクに晒されてしまうことになります。つまり障がい者にとっては、婚活を始めるにも、非常に高いハードルがあるのです。

――では、入会できたとして、あとは一般の方と同様に順調に婚活が進むのでしょうか?

影山 健常者の方と同様に、人それぞれの部分はありますが、いくつかハードルがあります。例えば、障がいに対する無知です。「障がいがあってもよい」とおっしゃっていた人が、実際に相手の障がい者に会って拒否することもあります。そうなると障がい者の方も傷つきますから、お見合いをする前に当方で確認し、障がいについて、詳細にではなくとも、ある程度具体的に触れておくことを推奨しています。

 もう一つ例を挙げますと、男女比についてです。障がいの種類によっては遺伝学上、例えば聴覚障がいなど男性の比率が非常に高いものがあるとお聞きしています。つまり障がい者全体では男性の方が人数が多いため、障がい者同士だと男性が余ってしまうんです。さらに別の問題がありまして、健常者の女性で障がい者と結婚してもよいと言われる方が、非常に少ないんです。男性健常者は、障がいがあっても問題ないと話される方や、障がい者の相手がよいと言われる方もおられるのですが、女性ではめったにいらっしゃいません。なので、男性の障がい者の婚活は、特に厳しいのが現実なのです。

■障がい者でも、偏見で拒絶する人は多い

bridalsupporter2_mini.jpg
「ブライダルサポーター」のHP

――健常者と障がい者のカップリングについては課題が多いようですが、障がい者同士ではどうなのでしょうか?

影山 実は当方では、障がい者同士の成婚が、まだ1件もないのです。障がい者と健常者の成婚は数件あるのですが、障がい者同士となると、さらに難しいのが現状です。障がい者の方は、健常者の結婚相手を求めることが非常に多いのです。それには、障がいを持っていて、現在でも生活を送るのすら困難なのに、障がい者同士で結婚してもプラスになるとは思えないことが理由にあります。要は、「お互いの足を引っ張ってしまう」と考えているんです。確かに相性の悪い障がいというものは存在しています。例えば、視覚障がいと聴覚障がいの方々です。視覚障がい者は相手の手話を読むことができませんし、逆に聴覚障がい者は相手の言葉が聞こえず、コミュニケーションが非常に困難なのです。ですが私は、障がいをお互いに補い合うこともできますし、協力して克服することも可能だと信じています。

 また朗報がありまして、障がい者同士で結婚が成立しそうなカップルはいるんです。ですから、障がい者同士の結婚についての最大の問題は、自分とは別の障がい種別に対しての理解がないことなんだと考えています。障がい者の方は、自身のハンディキャップを克服する必要があるため、余裕がないのが原因だと思いますが、相談を受けた際に「私は視覚障がいがあるのですが、精神障がいの方は無理です。何をするかわからないので、怖いんです」と言われたこともあります。これは極端な例になりますが、偏見で拒絶される方が、健常者と同様に障がい者でも多いのです。ですから障がい者の方々には、婚活を行うのでしたら、自身と異なる障がい種別についても広く知っていただくことをお勧めしています。そして、この障がいならば助け合えるかもと、一度自分で考えてみていただきたいです。せっかく婚活を行うのですから、相手に会う前に自ら間口を狭めるのは、もったいないと思います。

――今後の取り組みについて聞かせてください。

影山 お話ししたように、障がい者が入会できる結婚相談所は、非常に少ないです。そして当方の相談所でも、実はこの部門は赤字となっており、どこもそれが理由だと思います。ですが、やめるつもりはありません。結婚したい人は誰でも利用できる結婚相談所を作ろうという決意から始めたので、初心の「門前払いしない」という考えをやめてしまっては、相談所を運営している意味がないんです。一歩ずつ手探りですが、良い環境を整えて黒字化し、当方とは別に障がい者の相談できる新たな結婚相談所も生まれるよう、結果を出していきたいと考えています。

 新しい取り組みとしては、誰にも相談内容を聞かれたくないという要望をかなえるために、個室で話せるよう新しい事務所を開設しました。また、車いすなどで移動が難しい方からの相談をお受けしたり、外出しなくてもお見合いができる、モニター越しに対面できるビデオチャットのようなシステムの構築を行っています。少しずつでも改善を行い、入会者の皆様により良い提案を提供できるように、これからも活動を続けていくつもりです。
(三好洋輝)

・結婚相談NPO「ブライダルサポーター

「忍者部屋やキッチン完備」「海外旅行者の観光地化」――日本の性愛空間“ラブホテル”はいま

<p> 恋人たちが“こっそり”と愛を育む場ラブホテル。1960年代、アメリカの「モーテル」が日本に輸入され、自動車のまま入る=人目に触れることなく入館できるという新しい宿泊施設のスタイルが確立、70年代には、「ラブホテル」という呼び方が一般的となり、その後、一般の旅館やホテルとは違う、テーマパーク的な趣向を凝らしたラブホテルが全国に広まった。</p>

介護現場でセクハラが多い理由 見て見ぬ振りをされた高齢者の性

<p> 2010年代に入ってから男性週刊誌が盛んにプッシュしている「死ぬまでセックス」特集には、高齢になっても性を楽しみたいという素直な願いや、若いころに満たされなかった欲求を充足させたいという思いや、自らの男性性への執着など、いろんな感情が渦巻いている。しかし、年齢を重ねたからといって、誰もが豊かなセックスライフを送れるとは限らない。健康体である保証はどこにもないし、受け入れてくれるパートナーが見つからないことも十分ありえる。</p>