『男をこじらせる前に』湯山玲子×『ルポ 中年童貞』中村淳彦が語る“男の病理”

<p>「女らしさ」の呪縛が語られ解体が進み続ける中、不動の地位にあり続けた「男らしさ」という道標。しかしここに来て、その道標に警鐘を鳴らす2冊の本が刊行され、話題を呼んでいる。男の男ゆえの病理を古今東西の事例からこれでもかと説いていく湯山玲子氏『男をこじらせる前に 男がリアルにツラい時代の処方箋』(KADOKAWA)、30歳を越えても女性とセックス経験のない中年の姿から現代社会の歪みに迫った中村淳彦氏『ルポ 中年童貞』(幻冬舎新書)だ。湯山氏、中村氏の対談から、男の中に巣食う病とその背景を探っていく。</p>

“HARAJUKU”はデコラで時が止まっている――再び原宿が息を吹き返すために必要なこと

<p>(前編はこちら)――原宿のストリートファッションの勢いがなくなった転換点は、リーマンショックによる不況やファストファッションの台頭によるものと考えていいのでしょうか?</p>

「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?

<p> 原宿は若者の街。そのイメージが浸透するようになったのは、1960年代にさかのぼる。当時、外国文化にあこがれる若者たちが集い「原宿族」と呼ばれるようになったことに端を発する。78年、ファッションビル「ラフォーレ原宿」が開業。表参道の歩行者天国(ホコ天)には、個性的なファッションに身を包む若者が集結するようになり、93年になると、原宿系ファッションを紹介する月刊女性誌として「Zipper」(祥伝社)が創刊。しかし、その「Zipper」は、2014年12月号より季刊化され、いつしか「原宿のストリートファッションが下火になった」という声が聞こえるようになった。また、原宿に限らず「若者の服がつまらなくなった」「自己表現=ファッションという感覚がなくなった」という意見も散見される。果たして、本当に原宿のストリートファッションはつまらなくなったのか? ストリートファッションをスナップ形式で紹介する雑誌「STREET」や「FRUiTS」(ともにストリート編集室)の編集長である青木正一氏と、街ごとの若者のファッションを定点観測し続けてきた共立女子短期大学准教授の渡辺明日香氏に、原宿ファッションの過去、現在、未来を語ってもらった。</p>

「服なんてそんなにいらない」若者たち、原宿ストリートファッションは本当に衰退したのか?

<p> 原宿は若者の街。そのイメージが浸透するようになったのは、1960年代にさかのぼる。当時、外国文化にあこがれる若者たちが集い「原宿族」と呼ばれるようになったことに端を発する。78年、ファッションビル「ラフォーレ原宿」が開業。表参道の歩行者天国(ホコ天)には、個性的なファッションに身を包む若者が集結するようになり、93年になると、原宿系ファッションを紹介する月刊女性誌として「Zipper」(祥伝社)が創刊。しかし、その「Zipper」は、2014年12月号より季刊化され、いつしか「原宿のストリートファッションが下火になった」という声が聞こえるようになった。また、原宿に限らず「若者の服がつまらなくなった」「自己表現=ファッションという感覚がなくなった」という意見も散見される。果たして、本当に原宿のストリートファッションはつまらなくなったのか? ストリートファッションをスナップ形式で紹介する雑誌「STREET」や「FRUiTS」(ともにストリート編集室)の編集長である青木正一氏と、街ごとの若者のファッションを定点観測し続けてきた共立女子短期大学准教授の渡辺明日香氏に、原宿ファッションの過去、現在、未来を語ってもらった。</p>

「結婚しなければまともじゃない」男にとっての結婚の意味=“普通”の延命【男性学編】

<p> 4回シリーズで「男性と結婚」について考える当連載。初回となる前回は、結婚相談所に登録する男女の認識のズレと、理想を追いがちな男性の傾向について触れた。2回目となる今回は、武蔵大学で「男性学」の教鞭をとる田中俊之氏に、男性にとっての「結婚」の意味について話をうかがった。</p>

結婚出産だけが女の人生ではなかった――『江戸の女子図鑑』で知る、現代女性の“選択肢”

<p> 「江戸の女性は当時、世界で最も幸せだった」――そんなことをどこかで聞いたことがあるだろうか。先日、江戸時代の女性たちの風俗について、ビジュアルを駆使してわかりやすく解説した小図鑑『絵でみる江戸の女子図鑑 (時代小説のお供に)』(廣済堂出版)の刊行記念イベントが、東京・代々木上原にあるサロン「三峰」で行われた。</p>

サンリオが女子カルチャーに与えた影響と、「いちご新聞」が“教えてくれたこと”とは?

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『サンリオデイズ いちご新聞篇』(ビー・エヌ・エヌ新社)ではマイメロが表紙を飾った「いちご新聞」も紹介。(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN

(前編はこちら)

――『サンリオデイズ』を読むと、懐かしさから脳が一気に若返る気がします。書籍の中で、一番反響が大きかったページはどこでしょう? 

竹村真奈氏(以下、竹村) 懐かしグッズを集めた計20ページですね。現物はほとんどサンリオ内にも残っていなかったので、サンリオが発行している「いちご新聞」からスキャンして『サンリオデイズ』に掲載しました。この「いちご新聞」こそ、サンリオの財産なんですよ。キャラクターについて、「おともだちができました」「いもうとができました」「特技はクッキーづくりです」と新しい情報を教えてくれるのは、いつだって「いちご新聞」。ボツキャラだったゴロピカドンもいちごメイト(=読者)の反響によって救済されてスターになったり。キキララなどのキャラクターの名前を読者投票で決めたりもしていましたね。

――「いちご新聞」には、サンリオの社長さんが「いちごの王さま」というキャラクターとして、毎回登場していましたよね。

竹村 そう、いちごの王さまは優しさの塊なんです。かつて、サンリオショップのレジで「プレゼント用です」と伝えると、「プレミアム」と呼ばれるミニサイズのプレゼントをおまけで付けてもらえたんですね。それ欲しさに自分用に買ったものでも「プレゼント用」と嘘をつく小学生が増えてきたことに心を痛めた王さまは、「プレミアムはみんなにあげよう!」と決断したんです。ちょっといい話ですよね。ちなみに、この「プレミアム」は現在も続いています。それもすごいことだと思うんです。それに「いちご新聞」はいつも、王さまの真摯なメッセージから始まりました。「せんそうはダメだよ」「みんな仲良く」「いちごの王さまは平和を祈っています」といったような温かいメッセージです。そんな社長の元で誕生した子(キャラ)たちは、平和以外の何ものでもない! カワイイだけじゃなく、人として大切なことをサンリオは私たちに発信し続け、今もそれが全然ブレていないんです。


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「いちご新聞」で公開されたタキシードサムの履歴書も紹介。(『サンリオデイズ いちご新聞篇』より)(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN


――ところで『サンリオデイズ』の、10代、20代の読者からの反応はどうでしょうか?

竹村 70~80年代に絞った内容だったにもかかわらず、意外にも大好評でしたね。最近も「フレッシュパンチ」や「チアリーチャム」「マロンクリーム」のチェストやポーチといった復刻グッズが発売されましたが、ほんの数日で完売したんです。中でも特に人気だったのが「フレッシュパンチ」。当時のファンだけでなく、存在さえ知らなかったはずの90年代生まれの女の子たちも買っていたとか。今見ても、デザインがカワイイのはもちろんですが、彼女たちはあえて今、レトロなカワイイを楽しんでいる時期なんじゃないかなと思います。

――90年代生まれの女子のカワイイは、また違うんでしょうか?

竹村 80年代と90年代では、カワイイの基準が若干違っているような気がしますね。90年代は“強い女の子”や“女の子の毒っ気”に光が当たったのに対し、80年代は純粋に、カワイイものがそのまんま愛されていた時代。それが若い子たちには新鮮なのかもしれないですね。アニメとかなら今は昔の動画も気軽に見られるし、グッズなら復刻版も買える。自分が生まれた時代の中だけで無理して好きな物をみつけなくても、楽しく生きられるのが現代なんです。

――なるほど! 最後に、サンリオは、その後の女子カルチャーにどんな影響を与えたと思いますか?

竹村 やっぱり幼少期のうちに、カワイイの基準を植え付けてくれたのがサンリオだと思うので、現在カワイイカルチャーにまつわる何らかの作品を発信している方たちも、根底には同じ血が流れていると感じます。かつての“いちごメイト”たちが発信する側に成長し、心の原風景に従って、純粋に好きなものを作っているのかもと想像が膨らみますね。「女の子に生まれてよかった!」と幸福な気持ちになれる、カワイイの原風景は、サンリオからもらった一番の“プレミアム”なのです。  
(取材・文/城リユア)

竹村真奈(たけむら・まな)
1976年、高知県生まれ。ミニコミ誌「ヒヨコア」、雑誌「Far」(コアグラフィックス)編集長、グラフィックデザイナーを経て、2002年に編集プロダクション「タイムマシンラボ」を設立。女性カルチャー誌「Girlie」(アスペクト)の編集長を務める。著書に『サンリオデイズ』『サンリオデイズ いちご新聞篇‐「いちご新聞」から生まれたキャラクターのヒミツがいっぱい』『魔女っ子デイズ』(BNN新社)、『小さなお店、はじめました』(翔泳社)、『ファンシーメイト』(ギャンビット)など、著書多数。

「カワイイの原風景はサンリオ」女子のノスタルジーをくすぐる魅力の秘密

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左から、『サンリオデイズ』、『サンリオデイズ いちご新聞篇‐『いちご新聞』から生まれたキャラクターのヒミツがいっぱい』(ともにBNN新社)(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN

 少女時代を振り返ると、そこにはいつもサンリオキャラクターがいた―—。「けろけろけろっぴ」の缶ペンケース、「ぽこぽん日記」のレターセット、「みんなのたあ坊」のポストカード。そんな懐かしのサンリオキャラクターやグッズなどをまとめた書籍『サンリオデイズ』『サンリオデイズ いちご新聞篇』(BNN新社)が、発刊から数年がたった現在でもいまだ女性たちに人気だという。折しも今年は、「リトルツインスターズ(キキララ)」と「マイメロディ」の誕生40周年(ハローキティは昨年)。この『サンリオデイズ』をテーマにした展覧会「サンリオデイズ フィーチャリング マイメロディ」も、3月25日(水)から東京・西武渋谷で開催される。サンリオの何が、女たちをうずかせるのか? その後の女子カルチャーにどんな影響を与えたのか? 同書の著者であり編集者でもある竹村真奈さんに会いに行った。

――書籍がヒットしています。まずは竹村さんが『サンリオデイズ』を制作した経緯を教えていただけますか?

竹村真奈氏(以下、竹村) 最初のきっかけは、かつて私が編集長をしていたカルチャー誌「Girlie」(アスペクト)で、2004年にマイメロディを表紙にしたことでした。ひと足先に発売されていた某カルチャー誌のキャラクター特集の表紙が泣き顔のミッフィーだったんですけど、私はそれを見て「日本人なら絶対マイメロでしょ!」と奮起(笑)。鼻息荒くサンリオさんに打診したら、運良く特集を組ませてもらえることになったんです。サンリオ本社にお邪魔して、泣き顔のミッフィーに対抗したい一心で、必死に泣いているマイメロの図版を探しました。世の中にはディズニーなどのビッグネームがいくつもありますが、私は日本のサンリオだって全然負けていないと思っています。キティやマイメロなど、ミッキー同様、世界の第一線で愛されているキャラの後ろには、ものすごい数のキャラたちが控えているのだから。これは、もう日本の誇りですよ!

――竹村さんご自身もサンリオ育ちなんですか?

竹村 はい、ガッツリ(笑)。小学生だった80年代はサンリオ全盛期で、サンリオショップや近所のファンシーショップに通っては、お小遣いでちょっとずつちょっとずつグッズを買い集める日々でした。当時、ハマってない女子小学生なんていなかったですよね? 熱狂とまではいかなくても、みんな普通にゴロピカドンのシールとか、ハンギョドンのノートとか持っていました。私が特にハマっていたのは、ザ ボードビル デュオと、ザシキブタ。子どもだてらにピンク系がなんとなく苦手で、「(当時)キティやキキララを持ってる子はガキンチョだ!」「落ち着いたトーンの、大人っぽいキャラの方がイケてる!」なんて思ってた(笑)。今は、キキララもキティちゃんも大好きですけどね。女の子の種類によって、不思議とキティ・キキララ・マイメロ派か、その他派に割れたものです。それくらい強いキャラクターなんですよね。


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『サンリオデイズ いちご新聞篇』(BNN新社)より(C)2013 SANRIO CO., LTD, JAPAN


――サンリオは海外でも大人気ですね。

竹村 特にキティ人気はすごいですよね。90年代後半にデザイナーが山口裕子さんに替わり、ファッショナブル路線になってからは人気が爆発。キティの可能性はますます大きく広がっていきました。しばらくすると、当時絶好調だった朋ちゃん(華原朋美)をはじめ、ギャルやハリウッドセレブまでが“キティラー”に。そうして、70年代から活躍するキティが時代にのまれず第一線を走り続ける様子は圧巻ですよ。でも、私が求めるサンリオの魅力は「どこか懐かしい、ノスタルジー感」。だからこそ、『サンリオデイズ』を編集する際は、90年以降のキャラは断固として載せないと、こだわったんです。もちろん近年のサンリオキャラクターもカワイイですけど、80年代と比較するとデザインの方向性が急にぐっと今っぽくなるんですよね。そこは絶対に混在させたくなかった。

――書籍の帯には、「サンリオに夢中だった少女たちに捧げます。」と書かれていますね。やはり読者は80年代に小学生だった、30代女性が中心ですか?

竹村 そうですね。お母さんになり、サンリオグッズを子どもに買い与えるうちに、かつてのサンリオ愛を思い出す方も多いです。かつて少女時代にサンリオキャラを見てときめいた“カワイイの原風景”は、絶対に揺るがないものだから。私は普段の格好はカジュアルな方ですけど、例えばパステルカラーやさりげないラメが入っている女の子らしいものを見ると、テンションが上がるんですよ。「なんだろう、この感覚?」と脳内検索したら、あの頃サンリオショップに入ってワクワクした、“私だけ”の思い出に行き当たった。これって女の子だけの特権だし、きっとおばあちゃんになっても変わらない、サンリオが教えてくれたカワイイの基準なんですよね。忘れ去っていたあの頃の自分と再会し、思わず本を手に取ってくださる方が多いのではないでしょうか。

(後編につづく)

男は「自分を変えない」女は「年齢を甘く見てる」――男は結婚に何を夢見る【婚活編】

<p> 仕事に燃える国家公務員で、結婚後も自分の仕事を邪魔されたくない女と、自分を食わせてくれる女を探すニート男が結婚相談所で巡り合う『デート~恋とはどんなものかしら~』(フジテレビ系)。夫を支える良妻だが、実は結婚しておらず、「子どもを作らない」「年収の20%を支払う」などの契約書に基づいた夫婦生活を送る『○○妻』(日本テレビ系)。今クールのドラマでは、結婚生活を手に入れようとする男を描く両作品が話題を集めている。<br /> </p>

「我が家には たいした遺産はないけれど」相続トラブルを百首詠む、『相続百人一首』の魅力

<p>――人間の最後の仕事でもある「相続」に起こりがちなトラブルや疑問を、上記をはじめとした百首の歌に詠んだ人がいる。『相続百人一首』(文藝春秋)の著者であり、司法書士・行政書士の森欣史(もり・よしふみ)氏だ。人間の悲喜こもごもが詰まった、味わい深い句が誕生した背景とそこから見えた現代の家族模様を、森氏にうかがった。</p>