
『Rom Cassette Disk In SUNSOFT
ディスクシステム編』
(シティコネクション)
「ゲームは1日1時間!」
と高橋名人も語っていた通り、かつてテレビゲームは一度始めたら止め時が分からなくなるほど麻薬的な魅力を放つエンタテインメントのひとつだった。
明るいニュースを聞くことの方が少ないような気がする昨今のテレビゲーム・シーンだが、1980年代から1990年にかけて、テレビゲームは、確実に日本のサブカルチャーの中心に位置していた。
「次はどんなすごいゲームが出てくるんだ!」
そんなあの時代の期待感と興奮をCDにパッケージして、21世紀によみがえらせるレトロゲーム専門レーベル「クラリスディスク」。
同レーベルが6月29日にリリースした『Rom Cassette In SUNSOFT』は、『アトランチスの謎』『かんしゃく玉なげカン太郎の東海道五十三次』『リップルアイランド』など、一度プレーしたら忘れられないサンソフト製ファミコンソフトのゲームミュージックを200曲以上収録。その濃い内容で、発売直後からゲームミュージックファンのみならず、当時ゲームキッズだった一般ユーザーの間でも大きな話題となった。
そこで今回も、前回から引き続きサンソフトが生んだファミコン末期の伝説的アクションゲーム『ギミック!』関係者から、ゲーム業界が熱く燃えていたあの時代のエピソードを聞いてみたいと思う。
イカしたゲームミュージックを生み出した影山雅司氏に話を伺った前回に続き、本作の生みの親であるプログラマー・酒井智巳氏から『ギミック!』誕生秘話を聞いてみよう。
■サンソフトの精鋭が集った『ギミック!』
学生時代からゲーム、プログラムに勤しんでいた酒井氏。
昼夜問わずプログラムソースを書きまくり、画家がデッサンの練習をするがごとくさまざまな物体の動きをコンピューター上で再現することを繰り返していたという彼は、ついにはゲーム上のあらゆるキャラクターの動きを、その目で見た瞬間にプログラムに起こせるようになっていたという。そんな彼の原点は「アーケードゲーム」だそうだ。
「アーケードは長時間遊ばれるともうからないので、すぐに難易度が上がって本気でプレーヤーを攻撃してきます。しかし、それをクリアするプレーヤーもいて、前人未踏の世界を垣間見せてくれる。そういうロマンがありました。当時(80年代初~中期)は、ゲームセンターで何人ギャラリーをつけるか、というのがゲーマーの指標みたいなものだったんです。本当にうまい人ってただゲームが上手なだけじゃなくて、ギャラリーを喜ばせるプレーをするんです。いかに魅せるかを知っているんですね。僕はそういう感覚がエンタテインメントの原点だと思っているんです」
その言葉を裏付けるように、彼が開発した『ギミック!』は腕を磨けば磨くほど「魅せる」プレーが可能となるアクションゲームだ。
だが、ライトユーザーにはクリアすらままならないほどの高難度のために、最有力ゲーム情報誌「ファミコン通信」(現「ファミ通」。エンターブレイン発行。当時の出版元はアスキー)では低評価を受けてしまったという不遇のタイトルである。
また、スーパーファミコンやメガドライブなど16ビットマシンの時代に移行しつつあった1992年という発売時期も、ゲームにとっては逆風となっていたようだ。
「当時、『ギミック!』は問屋がほとんど相手にしてくれませんでした。東京おもちゃショーとかに展示すると、「このゲームはスーパーファミコン用?」って聞いてくるんですが、ファミコン用だって分かると興味をなくして去ってしまうんです。僕からしたら、ファミコンで次世代機かと思うようなゲームを作ったことに対して評価してくれてもいいんじゃないかって思ったんですが(笑)」
この言葉にもあるように、『ギミック!』はファミコンの限界を超えるべく作り上げられた意欲作だったのだ。
「当時、『メタファイト』に参加していた岩田君と駕屋君というデザイナーがすごく上手で、いつか自分のオリジナルを手がける時に参加してもらいたいと思っていたんです。それで、けっこう根回しをしましたね(笑)。彼らのチームと同じタイミングで自分のチームのゲームを完成させればメンバーに入れやすいと思って、自分のタイトルのスケジュールを調整して完成させたりしました。岩田君はすでに『バットマン』に入っていたのもありますが、『ギミック!』には駕屋君の絵柄がとても合っていたんです。また当時はすでにサンソフトを退社していた諸田君という天才的なサウンドプログラマーにも、無理を言って外注で参加してもらいました」
と、優秀な人員を確保するために、かなりの無茶をしたのみならず、
「技術的な話をするとファミコンはキャラクターが256枚入るところがあるんですが、丸ごと切り替えると無駄ができてしまいます。2分割して128枚ずつにして、例えば主人公キャラと敵キャラというように分けて合理化する技術は出て来ていました。それを4分割の64枚ごとにすればさらに無駄が減らせるだけでなく、切り替えて背景の歯車や床のアニメーションに使えると考えてチップの仕様を決めたんです」
と、元々優れたプログラマーであった酒井氏は、このほかにも本作にさまざまなアイデアを投入していった。またゲームミュージックに対しても並々ならぬこだわりを見せた。
「当時、PCエンジンで開発していた『アウトライブ』というゲームの音楽を聴いて、『ギミック!』の音楽は(作曲していた)影山(雅司)さんしか考えられないと思って、彼にお願いしました。ただ、影山さんのコード感を再現するにはファミコンの音数では足りないんです。絵は駕屋がいるからOK。動きは僕が頑張ればOK。そう考えた時に、曲は影山さんならクオリティーは心配ないけど、鳴らすハードの音数が足りないのはなんとかしないと。そう思った時に、拡張音源を搭載することに決めました」
「スーパーファミコンに対抗するべく、とにかく最高のスタッフが必要だった」と酒井氏も語るように、サンソフトの精鋭を多数起用し『ギミック!』は完成した。
「評価されるのに10年以上もかかっちゃった」
当時を振り返りつつ酒井氏はそう苦笑する。
ポップなグラフィックと、フュージョンテイストのクールなゲームミュージックが当時の一部のゲームファンの間で話題となった『ギミック!』は、今もなおレトロゲーマーの間で愛され続け、ネット上の動画サイトなどでは達人たちの「魅せプレー」が多くのギャラリーを沸かせている。
■世界のミヤモトも唸った完成度
冒頭でも述べた通り、残念ながらヒットには至らなかった『ギミック!』だが、プレーヤーの心には大きな影響を及ぼしていたはずだ。その証拠のひとつとして意外な人物が評価していたらしい、と酒井氏は語った。
「『ギミック!』を作った後に、宮本茂さん(※注)の知り合いの方が、宮本さんが「『ギミック!』は遊べますね」って言ってたって教えてくれたんです。まず人の作品を褒めないそうですけど、「あの人がそう言うのはすごく悔しがってるんだと思いますよ」って。『マリオ』も含めたすべてのアクションゲームをしのぐものにしたいと思っていましたから、本当に嬉しかったですね」
※注 宮本茂...『スーパーマリオブラザーズ』『ぜルダの伝説』『星のカービィ』など、テレビゲーム史に多大な影響を及ぼした大ヒット作を数多く手がけるゲームクリエイター。
世界のミヤモトが評価したというエピソードだけでなく、『ギミック!』以降、他社ゲームに本作で使用されたアイデアが流用されていたことや、動画サイトで見かけた「『ギミック!』に感動して自分もプログラマーになった」という匿名のコメントを見かけたこともうれしかった、と酒井氏は語る。時代の流れに逆らい、信念を貫き通し完成した『ギミック!』と彼の魂は、確実に業界に一石を投じていたのだ。
■攻略するのに年齢は関係ない! 酒井氏の挑戦は続く
『ギミック!』発売後、独立した酒井氏は有限会社エレクトリックシープを設立。さまざまなゲームを開発した後、ゲーム業界からは離れライター、WEBエンジニアとして現在活躍している。また、プライベートでもバス釣り、語学、写真とさまざまな趣味をこなし、数年前からは楽器演奏を始めたそうだ。
「YouTubeを見ていて、作詞作曲と全パートの演奏をひとりでやってみたくなったんです」
その多趣味ぶりに驚かされるが、彼は「多趣味とは違う」と言い切る。
「自分にとってはゲームを攻略するのと同じなんです。ただそれが画面の外にあるだけ。次に挑戦したいことは小説ですね」
インベーダーゲーム時代からの生粋のゲーマーだった彼は、今は「人生」という名のゲームのイベントをひとつひとつ攻略している最中なのだ。
「当時は何でもありの時代でした。例えばアイレムの『スぺランカー』はちょっと落ちただけで死ぬんですが、デザイナーは人が落ちたら死ぬのは当然だと考えていたんでしょう。そういう自由さがあった。ファミコンが出て来たころのゲームは今ほど洗練されていなかったり、粗削りなものが多かったりしたんですが、その瞬間にしか体験できない刺激や毒がありました。どんなジャンルでも、カオスの時代がいちばん面白いですよね。ちょうどそんな時代にゲームに関われて幸せだったと思っています」
酒井氏は、『ギミック!』時代をこう回顧しつつ、最後に「久しぶりに(ゲームの)プログラムをしてもいいかな」とつぶやいた。
誰でも楽しめる、マイルドなゲームがもてはやされる今だからこそ、もう一度酒井氏の手掛ける「ガチ」のゲームで、生きるか死ぬかのスリルを楽しんでみたいものである。
(文=有田俊)
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不条理に満ちた世界で何ができる? 『未来を生きる君たちへ』

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8月13日TOHOシネマズシャンテ、新宿武蔵野館、シネマライズ他全国順次公開。
お盆休みを迎える今週末、帰省して家族とゆっくり過ごすという人も多いのでは? この時期、親子のあり方についてヒントをもらえる高評価の新作映画2本を紹介したい。
8月12日公開の『ツリー・オブ・ライフ』は、"伝説の映画監督"テレンス・マリックがブラッド・ピット、ショーン・ペンを迎えて描く、詩情豊かな人間ドラマ。1950年代半ば、オブライエン夫妻はテキサス州の田舎町で幸せな結婚生活を送っていた。だが長男のジャックは、信仰にあつく成功するためには「力」が必要だと説く厳格な父(ピット)と、自然を慈しみ子どもたちに深い愛情を注ぐ優しい母との間で葛藤する日々を過ごす。大人になり実業家として成功したジャック(ペン)は、自分の人生や生き方の根源となった少年時代を回想する......。
『天国の日々』(78)『シン・レッド・ライン』(98)など過去40年弱で監督作が4本と寡作ながらも、映画ファンと業界から絶大な支持を集める巨匠のマリック監督。通算5作目となる最新作では、俳優陣が味わい深く演じた家族の物語を軸に、自然を美しく捉えたショット、宇宙のはじまりと地球の進化を示唆する壮大な映像が交錯する。まさに映像詩と呼ぶにふさわしい表現スタイルで、印象的なショットの数々が説明を排して提示されることにより、受け手の経験と感性によってさまざまな解釈が可能。とはいえ、生命を未来へとつなぐ基本単位が「親と子」であり、親との関係が子の生き方に大きく影響するというシンプルな真実に改めて気づかせてもくれる。挿入曲のスメタナの交響詩「わが祖国」が情感を盛り上げ、第64回カンヌ国際映画祭でパルムドール(最高賞)を受賞したことも大きな話題になった。
続いては、8月13日に公開されるデンマーク・スウェーデン合作映画『未来を生きる君たちへ』。デンマークの学校でいじめられる日々を過ごす少年エリアスは、医師としてアフリカの難民キャンプに赴任中の父アントンを心の頼りにしていた。ある日、転校生クリスチャンがエリアスをいじめから守ったことで、2人は親交を深めていく。一方、エリアスの父・アントンは自身の離婚問題や、紛争地域で重傷を負った患者たちに心を痛めていた。そんな彼の前に、子どもや妊婦までも手にかける悪党が怪我をして運び込まれる......。
『アフター・ウェディング』(06)『悲しみが乾くまで』(08)のスサンネ・ビア監督が、暴力や憎しみという不条理に満ちた世界で、希望をつかもうとする人々の姿を描くドラマ。第83回米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞しており、こちらも折り紙付き。悲劇が繰り返され、不安に揺れるこの時代、未来の子どもたちに"より良い世界"を手渡すために何ができるか。平和に思いを馳せる機会が増える8月、幅広い層に見てもらいたい感動作だ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
「ツリー・オブ・ライフ」作品情報
<http://eiga.com/movie/53203/>
「未来を生きる君たちへ」作品情報
<http://eiga.com/movie/56122/>
別冊サイゾーvol.2「日本のタブー」好評発売中!

これまでさまざまなタブーに挑み、関係各所で話題と失笑を振りまいてきた「月刊サイゾー」。その中でも人気特集をさらに掘り下げ、1冊にまとめた新しいワンテーマ・シリーズ『別冊サイゾー』の新作が発売されました。
バーニングプロダクションやジャニーズ事務所が牛耳る芸能界はもちろん、天皇制、創価学会、同和問題、アートまで、世にはびこる"タブー"のカラクリ、そして構造力学を徹底追及。
週刊誌名物編集長としてブイブイ言わせた、元木昌彦氏(元週刊現代)、加藤晴之氏(元週刊現代)、山口一臣氏(元週刊朝日)による特別鼎談「2011年上半期スクープ大賞」も併録。
サイゾーだからこそここまで書けた、刺激的なテーマをぜひご堪能ください。
主なトピックス
●スキャンダル編集長らが選ぶタブー破りの「週刊誌スクープ大賞2011」
●芸能界最大にして最強のタブー「バーニングプロダクション」ってなんだ?
●イチローが先鞭をつけたのか? スポーツ選手に食い込む魑魅魍魎たち
●現場学会員がマジで語る! 池田大作亡き後の創価学会跡目争い
●無期懲役と死刑 オトクな刑罰はどっちなの? 禁断の"死刑の経済学"
●元部落解放同盟書記長が語る知られざるもうひとつの同和問題
●東京電力"永久戦犯"の豪邸はどこだ!? スキャンダル出版社長、取次拒否の東電本を語る
●皇室報道の歪みきった問題----作られた雅子妃バッシングの真実
●日本一キケンな芸術概論 タブー破りのアート特集
「あのアクメ自転車も!」SODプロデュースのラブホテルでレッツAVプレイ!
「おい、そこの女! この扉を開けて欲しければ、今から言う合言葉を続けて言え! マ●コ。何!? 聞こえないぞ! もう一度言ってみろ!!」
そこは、ラブホテル「ホテルパークサイド」(さいたま市大宮区)にあるソフト・オン・デマンド(以下、SOD)プロデュースルーム。部屋のドアを開けようとするやいなや、どこからともなく男の声が流れ、早速、恥辱プレイがスタート。更にドアを開けると、SOD作品でおなじみの『アクメ自転車』をはじめ、大掛かりな拘束器具から、電マやボールギャグといった小物まで、あらゆる恥辱グッズがあちらこちらに設置されている。
今年4月末のオープン以来、連日予約が入るほどの人気を見せているこの一室。そもそもなぜAVメーカーがラブホテルのプロデュースを手掛けることになったのだろうか。
「ラブホテルって昔は回転ベッドがあったり、鏡張りだったりと、もっと"ここにしか無いサービス"を楽しみに来る場所だったと思うんですよ。でも風営法や各地の条例が厳しくなったことで、エロ色がどんどん排除されて"ただセックスする場所"になってしまった。そこで、今どきのラブホテルが面倒臭がってやらないことをSODはやろう、というコンセプトでチャレンジすることにしました。普通のセックスを楽しめていないカップルに来ていただけたら、きっと刺激になると思いますよ」(ソフト・オン・デマンド株式会社 友田氏)
近ごろはアダルトグッズの販売すらしない、いわゆる旅館業法で運営するラブホが増えているそうだが、わざわざ時代の風潮に逆らおうとは、エロの新時代を切り開いたSODらしい。ちなみにこの部屋の『アクメ自転車』や『正常位専用便女』などの器具は、実際にSODのAV撮影で使用されたものだとか。
「これらは実際に女優さんが使用したものですが、より一般の方が簡単に使えるように作り直しています。また、角を無くしたり、元々あった金具を取ったりと安全にも配慮しています」(友田氏)
筆者も実際に『後背位専用便女』に拘束されてみたところ、肌にあたる部分もソフトで、初心者にも優しい作りであることが実感できた。以下では、そんな器具の数々を、SODプロデュースホテルイメージガールの範田紗々ちゃんに紹介してもらう。
『アクメ自転車』
「アクメチャリは、座るところにディルドが付いていて、ペダルを漕ぐと上下に動くんです。激しい上下を楽しみたい人は思いっきり、ソフトなのがいいなって人はゆっくり漕ぐといいと思います。床に固定されてるので、紗々みたいに自転車に乗れない女の子でも大丈夫! 彼氏さんの前で是非乗ってみてください」
『正常位専用便女』
「これはすごいですよ! 普通の正常位よりもっと恥ずかしいポーズになっちゃいます。このお部屋にはグッズもいっぱいあるので、組み合わせて使うのもおすすめです。これで電マとかされたら、もう潮が止まらなくなるんじゃないかと(笑)。ちなみに前方に座ると深い挿入感が得られますよ」
『後背位専用便女』
「バック専門です。後ろで何をされてるか見えないので、ドMの女の子には喜んでもらえるんじゃないかなあ。最初は怖く感じる女の子もいるかもしれないですけど、相手を信頼していっぱいイジメてもらってください」
『尺八専用便女』
「フェラ好きな男性に使っていただきたいな。男性が立つ場所が一段高くなってて、女の子の口にアソコがちょうど合うようになってます。女の子も正座だけじゃなくて、M字開脚したりして楽しんでみてください」

取材中、「紗々も早くこういうのを一緒に試せる人を見つけて、プライベートで来たい!」と本音を漏らしていた紗々ちゃん。最後にこの部屋のおすすめポイントを聞いた。
「実際にここにある器具を使った作品のDVDもいっぱい置いてあるので、パートナーと一緒に見ながらいろいろ試してみてください。あと、枕元にはエロい台本が置いてあるので、これを使えばAV撮影みたいな気分になれると思いますよ!」
SODが手掛ける部屋は現在この一室のみだが、各地のラブホテルからSODへプロデュースのオファーが来ているとのこと。是非、今後の広がりも期待したい。マンネリ気味のカップルも、「エロ界における世紀の大発明『アクメ自転車』をこの目に焼き付けたい!」というAVファンの皆様も、大宮のエロデ●ズニーランドことSODプロデュースルームを利用してみてはいかがだろうか。
(取材・文=林タモツ)
●ソフト・オン・デマンド プロデュースルーム
埼玉県さいたま市大宮区寿能町1-1 TEL:048-641-0549
http://www.sodc.co.jp/produce-hotel/
<範田紗々最新情報>
9/7(水)~11(日)、東京・赤坂レッドシアターにて
舞台『株式会社893』(脚本・演出:坂上忍、出演:木根尚登ほか)に出演!
前売チケットはこちらまで。 http://www.clarice.mobi/
劇場ホームページ http://www.red-theater.net/
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天井にはお馴染みのロゴがあやしく
光ります。
光ります。

スタンド付きなので、その場で漕げます。

両脚ぱっくりです。

身動き不能です。

実際には、範田さんのいるところに男性が起立して、
女性は穴から首を出す形になります。
女性は穴から首を出す形になります。

器具の使い方説明書もあります。

小物類も充実!

台本はソフトなものとハードなものの2種類。
「台本だから!」と開き直れば、恥ずかしいことも恥ずかしくなくなります。
「台本だから!」と開き直れば、恥ずかしいことも恥ずかしくなくなります。
人気ブログ「撲滅苦愛」が5カ月ぶりに更新 ふじこ、無事だった!

「撲滅苦愛」より
ヤンキー女子中学生・ふじこの日常を綴った人気ブログ「撲滅苦愛」(http://ameblo.jp/jyoutou/)。女子中学生チーム「撲滅苦愛」を率い、「地球上に存在する全ての男が嫌い」「アタシの機嫌を損ねた奴らは教師だろうが先輩だろうが全て撲滅してきた」と硬派なヤンキー精神あふれるふじこ。仲間が「撲滅苦愛」らしからぬ行動をとれば徹底的に説教し、ケンカを売られれば、たとえ実姉の友人でもタイマンで勝負。そのヤンチャぶりはもちろん学校でも健在で、新人教師にも怯えられる存在だ。
過去には、仮釈放されていた押尾学被告に偶然遭遇し、「あの険しい顔マジで笑えるよワラ」とコメント。今をときめくAKB48については、"AKB商法"を批判し、「金を稼ぐには、それなりのことしなきゃダメなんだよ」「48人全員ぶん殴ってやりてぇよ」と発言するなど、話題を集めていた。乱暴なモノ言いが目立つものの、ヤンキーならではの筋が通った言動や人情味あふれる一面が共感を呼び、ファンも多かった。
ブログのあまりの面白さに出版社から書籍化のオファーが来たこともあったようだが、「こんな誰でも見られるものを本にしてもしょうがない」「本にしたせいで、アタシの周りの人間が危険な目にあう可能性がある」と一蹴したエピソードも、ふじこ伝説となっていた。
そんなふじこのブログ、2009年の開設から毎月欠かさず更新されていたのだが、今年3月8日のエントリー以降、更新されなくなってしまったことから「震災の被害にあったのでは?」と、その安否が心配されていた。プロフィールには東京都出身と書かれているものの、本当は北関東の出身だったのではないか、身内に何かあったのではないか、はたまた撲滅苦愛のメンバーに何かあったのではとさまざまな憶測が飛び交っていた。卒業を間近に控えたふじことその仲間たちの、ちょっとしんみりするようなエピソードもアップされていただけに、彼女たちの"その後"を知りたがる声も多かった。
そんな中、約5カ月の沈黙を破り、ついにブログが更新された。アメンバー(承認した相手同士限定で記事や投稿が見られるサービス)限定記事のため一般の人は見られないが、7月30日、8月8日と続けて更新されており、再開されたのは間違いないようだ。
今年4月に高校に進学し、環境の変化はもちろんのこと、心境の変化もあり、ブログ熱が冷めてしまったのかもしれないが、まずはふじこの安全が確認されたということで、ネット上では安堵の声が広がっている。
はたして「撲滅苦愛」はその後どうなったのか。ふじこのブログが再び一般公開される日を楽しみに待ちたい。
『キック・アス』クロエ・モレッツが冷酷なモンスターを熱演! 『モールス』

Photo Credit: Saeed Adyani (C)2010 Fish Head Productions,
LLC All Rights Reserved.
夏バテ気味の軟弱な草食系男子に喝! とばかりに、暑さたけなわの8月、危険な魅力漂うコワくてパワフルな女子たちがスクリーンで大暴れ。鮮烈な刺激とひとときの涼を味わえる新作映画3本を紹介したい。
まず先陣を切るのは、8月5日公開の『モールス』(R15指定)。雪に閉ざされた田舎町で、クラスメートからのいじめに遭っている12歳の少年オーウェンは、アパートの隣室に引っ越してきた美少女アビーと出会う。ともに孤独な2人はやがて心を通わすようになるが、アビーは雪の中でも常に裸足、青白い顔色、日中は決して姿を見せないなど、多くの謎に包まれていた。時を同じくして、町では少年が生きたまま血を抜かれて殺された事件を皮切りに、猟奇殺人が立て続けに起きる。アビーから驚愕の秘密を明かされたオーウェンは、ある決断を下す......。
本作のオリジナルは、スウェーデン製ホラー『ぼくのエリ 200歳の少女』(2008)で、『クローバーフィールド HAKAISHA』(同)のマット・リーブス監督が舞台をアメリカに移してリメイク。アビー役を演じるのは、『キック・アス』の超過激なスーパーヒロイン役で世界を魅了したキュートな女の子、クロエ・モレッツ。過酷な宿命を背負った憂いの表情、冷たい刃物のような鋭い視線、ひとときのデートで見せるあどけない笑顔など、卓越した演技力で難役を演じきり、思春期の切なさとモンスターホラーの恐怖が絶妙に共存した傑作に仕上がっている。
続いて参戦するのは、8月27日公開のサスペンスアクション『ハンナ』。フィンランドの山奥で、元CIA工作員の父に高度な戦闘技術と数カ国の言語を徹底的にたたき込まれて育った16歳の少女ハンナ。彼女はある目的のため父と別れ、自らCIAに捕らえられる。厳重に警備された地下施設に拘禁されたハンナだったが、身に付けた戦闘能力を発揮して任務を遂行し、いとも簡単に施設を脱出。だが、父の昔の同僚でCIA捜査官のマリッサが、非情な工作員を操りながらハンナを次第に追いつめていく......。
主演は、『つぐない』(07)で弱冠13歳にしてアカデミー助演女優賞にノミネートされるなど大ブーイクしたシアーシャ・ローナン。すでに定評ある演技力に加え、今作では初の本格アクションに挑戦。格闘や銃撃で大の男たちをバッタバッタとなぎ倒す場面の連続にゾクゾクする。冷酷な殺人マシンとして育てられたハンナだが、旅の途中で出会った家族とふれあい、年頃の女の子らしい感情が生まれる過程もしっかり描写。監督のジョー・ライトは、ローナンと最初にタッグを組んだ『つぐない』で、撤退する連合軍兵士たちがあふれる海岸シーンを5分間の長回しで収めたショットで映画ファンを驚かせたが、本作の後半にも、父親役のエリック・バナが躍動する印象的な長回しのアクションシーンがある。ローナンの熱演と合わせ、じっくり味わってほしいポイントだ。
しんがりを務めるのは、韓国発の官能サスペンス『ハウスメイド』(8月27日公開、R15指定)。上流階級の邸宅にメイドとして雇われたウニ(チョン・ドヨン)は、優しい主人、双子を妊娠中の妻と6歳の娘の世話をするため、先輩メイドと共に忙しく日々働いていた。ある日、ウニは主人から求められるまま肉体関係を結んでしまうが、それ以降、彼女の身にさまざまな異変が降りかかる。無垢な愛情が裏切られたと悟った時、ウニは復讐を決意する......。
韓国映画界の名作『下女』(60)をイム・サンス監督がリメイクした作品で、第63回カンヌ国際映画祭にも正式出品されるなど、完成度の高さは折り紙付き。前述の2本のヒロインたちが怖さ、強さを外に発散するのに対し、本作では内にこもる狂気の強さと恐ろしさがじわじわと心に染み込むかのよう。終盤でウニが実行する異様な"復讐"に、誰しも肝を冷やすはず。映画館で三者三様のコワい女子を見比べて心身共にクールダウンし、節電で冷房も控え目の今夏を涼やかに乗り切っていただきたい。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『モールス』作品情報
<http://eiga.com/movie/55782/>
『ハンナ』作品情報
<http://eiga.com/movie/56063/>
『ハウスメイド』作品情報
<http://eiga.com/movie/56059/>
ドクター苫米地が徹底解説! ホストや恋愛にハマるのは宗教と同じ?

7月28日、新宿の紀伊國屋サザンシアターにて、苫米地英人氏、中村うさぎ氏共著の『騙されない生き方』(日本文芸社)の刊行を記念してトークショーが行われた。登壇したのは、脳機能学者である苫米地英人氏、作家の中村うさぎ氏、そして、特別ゲストの漫画家・倉田真由美(以下、くらたま)氏だ。異色の組み合わせに思える3人だが、実は10年ほど前には、みんなで深夜のファミリーレストランに集まり、朝方まで話し込んでいた仲だという。
そのファミレストークの雰囲気でトークショーは進み、話はくらたま氏の過去の恋愛話へ。くらたま氏は「あまり好きでない人とも、今まで付き合ってきた」と発言。それを受けて、中村氏が「くらたまは、本当に好きな男となかなか付き合えない。過去に本当に好きな男がいたけど、その彼とは月に1度しか会えなかった」などと暴露。そこに脳機能学者らしく苫米地氏が「人間は叶わない愛の方がうれしい。それは扁桃体と前頭前野の連携プレー」と解説。くらたま氏は、本当に好きだった男が家に来たときには、彼が吸ったタバコの吸殻や、セックスの後の精液のついたティッシュまで大事にしていた過去までさらけ出した。
終始、くらたま氏の過去の恋愛話が話題の中心となりながらトークは進行。別れた男のことをどう思っているのかという話題では、「自分の子どもには、どこにいても幸せになってほしいと思う。でも、別れた男は、例えどんなに好きであった男であっても、私と一緒にいないならば不幸せになってほしい」とくらたま氏が女心を吐露。加えて、一時期ホストクラブにハマっていた中村氏は、「ホストと別れるときは、呪いをかけるように別れる」と発言。
気になる3人の関係性については、「苫米地さんが言うことはすごいと思うが、たまにこの人は大丈夫か? と思う」と中村氏。中村氏自身のセックス観については、「男は好きでもない女とセックスできるから、人間の中で下。女は愛と交換にセックスをするから、人間の中でも上」と独自のセックス観を披露。くらたま氏は「すごい好きな男にはセックスしていただく感じ」と、こちらも独自の考えを披露した。
終盤では、かつて中村氏がシャネルやホストにハマった経験やくらたま氏の恋愛経験を、苫米地氏が脳の機能から解説するという展開に。ホストや恋愛にハマるとき、宗教と同じ脳の部位が発火していると苫米地氏が指摘。途中、中村氏が「苫米地さんの話は抽象的すぎて分からない。私たちのことをバカだと思っているの?」とキレる場面も。すると「IQと知識は別の問題。突然、ラットのようにホストや恋愛にハマる。そういうことに対して客観的にならないと」と苫米地氏。それに対して、中村氏は「恋愛は客観的になんてなれなくて、バカになるもの。そんなことを言っている苫米地氏は不幸」と言うと、場内は爆笑に包まれた。
今回のトークショーの発端となった苫米地氏と中村氏の共著『騙されない生き方』の内容はといえば、恋愛や自分、お金、メディア、神にダマされないことをテーマに対談形式で中村氏と苫米地氏が話しながら、ときに苫米地氏が脳の機能の面から解説する流れになっている。多数の著書がある苫米地氏の著書の中でも異色の本ではないだろうか。10年前に、深夜のファミレスで繰り広げたトークが再現されており、今まで苫米地氏や中村氏の著作を読んだことがない人でも十分に楽しめる内容になっている。
(文=本多カツヒロ)
『家なき子』『宝島』……超名作アニメを無料配信!!「ムービースクエア」サマーキャンペーン
アニメ配信ポータル「ムービースクエア」が、8月1日より「日本の夏、アニメの夏 名作アニメを見よう!」をテーマに"2011サマーキャンペーン"を実施。『家なき子』『宝島』『ムーの白鯨』『レッドバロン』の4作品を無料配信している。
「ムービースクエア」は、傑作・名作アニメを多数配信している動画配信ポータル。PCだけでなく、iPhone・iPadからの閲覧も可能で、上記作品のほかにも『天才バカボン』『じゃりン子チエ』『ガンバの冒険』『ルパン三世』『巨人の星』『あしたのジョー2』『ベルサイユのばら』など、タイトルを耳にするだけでも懐かしくなってしまう作品群がラインナップされている。
今回のキャンペーンでは、4月7日に急逝されたアニメ監督・出崎統の代表作となる『家なき子』『宝島』を含む4作品、30話を会員登録不要で無料配信。さらに、会員登録(無料)で計60話が視聴できるうえ、往年の名作アニメーションのキャラクターがオシャレ&キュートに変身したスペシャルな壁紙がプレゼントされるという。
また、「ムービースクエア」の姉妹サイトにあたる、アニメ情報サイト「ムビマガ!」では、出崎統監督作品を徹底解剖する特集記事「追悼特別企画・出崎統の魅力に迫る!」を8月より順次公開される。
日刊サイゾーでは、このキャンペーンにあわせて、SKE48メンバーによる短期集中連載を掲載予定。こちらも期待されたし。
・動画配信ポータルサイト『ムービースエクア』
http://www.moviesquare.jp/
・キャンペーン詳細
http://www.moviesquare.jp/campaign/
物語とは何か? 日本人とは何か? 内田樹と高橋源一郎が語る「この国のかたち」

震災後、その発言がこれまで以上に注目されている2人。
インターネット上で募集したショートストーリーをまとめた『嘘みたいな本当の話』(イースト・プレス)が話題を呼んでいる。「戻ってくるはずがないのに、戻ってきたものの話」「犬と猫の話」「あとからぞっとした話」などさまざまなジャンルごとに応募された1,000文字以内の掌編作品が詰め込まれた本書。アメリカ人作家・ポール・オースターがラジオで作品を募集して大成功を収めた『ナショナル・ストーリー・プロジェクト』の日本版だ。
本書に収められた149にも及ぶ作品は、そのどれもが、誰もが人生で一度は経験があるような、ちょっと感動させられる話や、ひやっとした気持ちにさせるもの、くすっと笑わされてしまうものなど、日常の些細な出来事を追った物語ばかり。しかし、一般的な読者投稿本よりもレベルが一段上なのは、選者である内田樹と高橋源一郎による功績が大きいのだろう。
そして、「ナショナル・ストーリー・プロジェクト(以下、NSP)」という名前の通り、本書から浮かび上がってくるのは日本人にとっての「物語観」だ。
■まるで『世間』が書いているみたい

高橋源一郎氏。
この本の発売を記念して東京・築地本願寺で開催されたイベントに登場した内田樹氏と高橋源一郎氏。「嘘みたいな本当の話がたくさん起こってるけど......」と、現在の日本の状況を踏まえてスタートしたこのイベントでメインテーマとなったのは、「日本人にとっての物語とは何か」。
「日本版はアメリカ版よりも『かわいい』んですよ」と語るのは高橋氏。「アメリカ版とは違い、年齢や住んでいる場所などの違いがありません。それに、どんなテーマでも深刻な話ではなくちょっといい話にまとまっちゃう。センスはいいんだけど深みがないんです」とやや不満げな表情を浮かべる。一方の内田氏も「物語がしっかりと定型に収まっていて破綻がない。定型を楽しむことにはとても優れているけど、荒々しさや生々しさ、手触りが抜け落ちてしまっているんですね。ほとんどの作品が視覚情報ばかりで、"痛み"や"におい"といった身体性が描かれていないんです」と厳しい意見を繰り出す。
そして、小説家として、フランス文学研究者としての立場から真摯に「物語」に向き合ってきた彼らの視線が149編の作品から浮かび上がらせるのは「個人」を主張することのない日本人の姿だ。
「『誰かと誰かが取り替え可能』であるみたいな作品がすごく多いんです。けれども、アメリカ人だったら恐怖を感じてしまうようなそんな物語も、日本人は定型の物語に収めてしまうから怖い話じゃなくなっちゃう。本音で語らなければならない場面でも、定型句で語ってしまうのと一緒です」と分析する内田氏。高橋氏は「個人が書いているというよりも、まるで『世間』が書いているみたいだね」と日本人の書く物語の特徴を看破する。

内田樹氏。
ではどうして、日本人は「世間」が話すような「かわいい」物語を好むのだろうか? その原因を求める2人は、日本人と「信仰」との関係にまで話が及ぶ。
「原因と結果の因果律がなくなっちゃうような不条理な話を日本人は書けないんです。アメリカ人は信仰があるから、意味の解体されたような不条理な世界を書くことができるんじゃないでしょうか。どんなに不条理な状況でも、一神教ならば神様に文句を言えばいい。けれども僕らは一神教じゃないから『何でこんなことをするんだ』って文句を言う相手がいないんです。比較宗教学的にもNSPは面白い資料になるんじゃないかな」(内田)
「アメリカ版とは違って、日本版には深刻な話が少ないんです。アメリカ人は神様と自分との関係で深刻になることはあるけど、自分自身に対して本当に深刻になることは少ない。だからアメリカ人は日本人から見れば深刻過ぎると思えるような物語を書けるんじゃないでしょうか」(高橋)
最後に「人間は物語をよりどころにして生きているけれども、普通考えられているような『生きる意味を与える』とか『人生を支える』といった物語ばかりじゃなく、その核にはすごく変な物語を抱えているんだと思います」と、人間の抱える物語の奇妙さを語る内田氏。物語とは何か? そして日本人とは何か? 本書が綴る149編の作品たちは、震災を機に改めて見つめ直さなければならない「この国のかたち」をほんのりと浮かび上がらせているようだ。
(取材・文=萩原雄太[かもめマシーン])
●うちだ・たつる
1950年、東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒。東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。神戸女学院大学名誉教授。専門はフランス現代思想、映画論、武道論。2006年に刊行した『私家版・ユダヤ文化論』(文藝春秋)で、第6回小林秀雄賞を受賞。
●たかはし・げんいちろう
1951年、広島県生まれ。横浜国立大学経済学部除籍。文芸評論家、作家。1981年、第4回群像新人長編小説賞優秀賞を受賞した『さようなら、ギャングたち』(講談社)で作家デビュー。1988年、『優雅で感傷的な日本野球』(河出書房新社/河出文庫)で第1回三島由紀夫賞を受賞。2002年、『日本文学盛衰史』(講談社/講談社文庫)で第13回伊藤整文学賞を受賞。2005年より明治学院大学国際学部教授。
『星守る犬』村上たかしが大健闘! 『第4回ギャグ漫画家大喜利サバイバル!!』リポート

本戦へのチケットは誰の手に!?
ギャグ漫画家・おおひなたごうの呼び掛けで始まった『ギャグ漫画家大喜利バトル!!』が、今年で4回目を迎える。過去にはとり・みき、うすた京介、江口寿史ら大物作家たちが参戦し、知名度もスケールも広がりつつあるイベントだ。
7月9日、阿佐ヶ谷ロフトAにて、優勝者1名のみが本戦バトルの出場枠をゲットできる『第4回ギャグ漫画家大喜利サバイバル!!』が開催された。
今回は初めて「公開審査」のスタイルが取られる。
客席の前方に審判席が設けられており、ジャッジする様子はまる見え。これにより判の不透明さが払しょくされ、バトルがヤラセなしのガチンコ対決であることを証明付ける。大会側の大喜利への本気度をうかがわせるシステムだ。
審判員を務めるのは「サイゾー」本誌記者とライターの3人。スタート前から、客席から無言のプレッシャーがかかってくるよう。大喜利の勝敗を決めるのは審判員でも、観客からはその判断をジャッジされる立場でもある。3人とも熱戦を期待しながら、選手たちとは別の意味の緊張を感じていた。
『~サバイバル!!』のエントリー選手は8名。ピョコタン、村上たかし、古泉智浩、堀道広、イクタケマコト、浦田☆カズヒロ、森繁拓真、宮下拓也という、若手とベテランが入り混じった濃い顔ぶれ。
立ち見も出る大盛況の中、熱いバトルが始まった。
まず注目は、森繁拓真。東村アキコの実弟であり、もし優勝すれば、本戦バトルで夢の姉弟対決が実現する可能性もあった。しかし、一回戦であっさり浦田☆カズヒロに敗れ、会場の笑いを誘った。

解説を務めたおおひなたごう氏(左)と
「ヤングジャンプ」編集者。
当イベントのプロデューサーであるピョコタンは、定評(?)のあるゲスい下ネタで畳みかける。女性器の潮吹きをもじった回答で、「エクセレント!」(最高得点)をゲットすると、審判席へ大ブーイングが巻き起こった。
審判の女性記者は「こ、こわい......」と苦笑い。主審を務める記者は「ジャッジを任された以上、会場の同調圧力に屈したらダメだ!」と、骨のある発言をして、自己判断を貫くことを決意した。
会場の空気と審判員の評価が必ずしも一致しないのが大喜利ライブの醍醐味。選手と客と審判員、三つ巴のリアルファイトの様相となったバトルが以後も続く。
解説のおおひなたごうが「今回は手数が多いですね」と感心したように、1回戦から爆笑回答がマシンガンのように繰り出さた。動物デッサンで手がピタリと止まる堀。妙に怖い暗黒ワールドを開花させた宮下など、若手たちの新たなキャラの誕生も楽しめた。
そんな中決勝に勝ち進んだのは、村上たかしと浦田☆カズヒロ。
「ヤングジャンプ」(集英社)の新人賞でデビューした3年目の新人と、「ヤングジャンプ」出身の大ベテラン。集英社が育てた才能の、新旧決戦となった。
決勝戦は1問目から、村上・浦田とも画力を生かした回答で、真っ向からぶつかり合う。今回のイベントは映像化されないので、スタジオジブリ作品など、権利的にアンタッチャブルなパロディーもやり放題。村上と浦田の持つ、毒っ気とギャグセンスがフルに発揮された。
開始10分を過ぎると、村上のファインプレーが続出。<「なぜそれを?」思わず首を傾げた、彼女が最後に残したルージュの 伝言とは>の問題の答え<あやまんJAPANに入ります>など「エクセレント!」回答を着実に重ねる。ベテランのキャリアに達しながら最新の芸能ネタをキャッチしているアンテナの鋭さに、誰もが驚嘆した。一方、浦田も画力を生かした回答で、着実にポイントを加える。決勝戦にふさわしい、追いつ追われつの接戦となった。
結果は14対13の僅差で、村上が勝利!
優勝候補筆頭の呼び声に応え、見事に本戦の出場枠を勝ち取った。
村上はバトルの前に「ギャグをまともに考えるのは何年かぶりで、どこまでやれるか挑戦者の気分です」と謙遜していたが、80~90年代にギャグの一時代を築いた才能は、まったく衰えていなかった。
エンディングは全出場者が壇上に上がって、互いの健闘を讃え合った。優勝者の村上には「本戦の台風の目になってください!」と、全員でエールを贈る。
そして今イベントの司会進行をつとめた歌手・千葉山貴公のムーディーな歌唱で、無事に閉幕。
公開審査の重責を担ったサイゾーの記者とライターは、へとへとになりながらも充実た気持ちで、本戦への期待を膨らませるのだった。
(取材・文=浅野智哉)
※原稿に誤りがありましたので、訂正いたしました。関係者の皆様には大変ご迷惑をおかけしました。謹んでお詫び申し上げます。
●ギャグ漫画家大喜利バトル公式サイト
<http://www.gagmanga.com/2011/ >










