"天才"いまおかしんじ監督の最新作はC・ドイル撮影のピンクミュージカル

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世界的な名カメラマンであるクリストファー・ドイルと
"ピンク映画界の天才"いまおかしんじ監督が"河童ミュージカル"で
奇跡のコラボレーションを果たした!
(c)2011 KOKUEI/RAPID EYE MOVIES/INTERFILM
 固定観念に縛られないしなやかな発想、名もなき人々の温かみを感じさせるユーモアと心のざわめき、そして死と隣り合わせのエロス......。"ピンク映画界の天才"いまおかしんじ監督作品は何でもない木箱を開けてみたら、実は宝石箱だったと思わせる驚きときらめきが詰まっている。最新作『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』はドイツとの合作であるだけでなく、大胆にもミュージカル仕立て。その上、ウォン・カーウァイ監督作などで知られるクリストファー・ドイルがカメラマンとして参加していることでも話題を呼んでいる。いまおか監督にドイルとのコラボレーション、さらには林由美香が主演した珠玉の名作『たまもの』(04)をはじめとする過去の代表作についても振り返ってもらった。 ――『おんなの河童』はドイツと日本の合作ピンク映画になるわけですが、ドイツでは日本のピンク映画が人気なんでしょうか? いまおかしんじ(いか、いまおか) 人気なのかなぁ、どうなんだろう(笑)。でも、海外の映画祭で日本のピンク映画を特集上映したり、監督を日本から呼ぶのはドイツがいちばん多いように思いますね。ボクがドイツのフランクフルト映画祭に初めて呼ばれて、女池充監督一緒に行ったのが2002年。それから毎年か1年おきくらいで、ピンク映画の監督が日本からドイツの映画祭に呼ばれているんです。ドイツを含めヨーロッパでは日本映画が人気で、その中でもピンク映画は変わったジャンルとして認められているみたいですね。 ――で、ドイツ側のプロデューサーが世界配給を念頭に置いて、クリストファー・ドイルをカメラマンに起用したわけですね。 いまおか そうですね。ボクがホームグランドにしている「国映」でピンク映画を作る場合、だいたい製作費は300~350万円なんですけど、ドイツのプロデューサーのステファン・ホールから「自分も同じくらい出資するから、倍額で作ってよ」と頼まれたんです。ステファンはドイルさんと過去に仕事をしたこともあって、付き合いがあったみたいですね。それで日本での製作はいつも通りに国映で、海外での配給権はステファンが持つという形で企画が進んだんです。
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ピンク映画では珍しいミュージカルであり、
なおかつ人間の女性と河童との恋の行方を
描いたファンタジックなストーリーが展開
される。
――しかし、日本のピンク映画に、ハリウッド作品も手掛けているクリストファー・ドイルが参加するとは驚きです。 いまおか ボクも冗談だと思ってました(笑)。撮影の3日前になって、本当にドイルさんが現われたんで「本人が来たんだ!?」とビックリしました。ステファンもそうだけど、ドイルさんも"ピンク映画"ということに興味があって参加してくれたみたいですね。日本のフツーの低予算映画だったら来てなかったんじゃないかな。ボクの勝手は想像だけど(笑)。変わったものが好きなんじゃないですか。 ――クリストファー・ドイルはどんな方でした? いまおか いやぁ、勝手にゆるい感じの人だろうなぁと思っていたら、会った初日から「この作品のテーマは?」「演出プランは?」と矢継ぎ早に質問されたので焦りました(苦笑)。とりあえず、その日は居酒屋で一緒に飲んで、翌日はロケ地としてボクが考えていた霞ヶ浦や千葉の富津をロケハンして回ったんです。で、撮影の前日に、ドイルさんが泊まっていた京王プラザに呼び出され、撮影プランをダァ~と話し出したんです。「あっ、この人、ちゃんとシナリオを読んでくれてるな」「こっちの演出の狙い、分かってるな」と驚きました。もっとテキトーな人かと思ってたんで(笑) ――やっぱり、世界で活躍するだけのことはあるなと。 いまおか そうそう。低予算なこともちゃんと理解していて、照明はどのくらい準備できるのか確認してたし、移動車がないならスケボーを用意してくれと。ドイルさんスケボーに座って、移動シーンを撮ってました。さすがでしたね。ウォン・カーウァイの作品で、広角の手持ちカメラでパーンするシーンがよくありましたけど、今回の現場でもドイルさんお腹にクッションを巻いて、広角レンズを付けたカメラを持って、くるっと回るんですよ。「あっ、今まで映画で見てきたヤツの本物だ!」と現場で盛り上がりました(笑)。ドイルさんはどんと構えるタイプじゃなくて、思い付きで手持ちカメラで撮りたいところを撮るラフな感じで、面白いし楽しかった。ボクは芝居に関しては自分で演出しますけど、撮り方はカメラマンにいつも任せているので問題なかった。まぁ、演出にまで口を出されるのはちょっと困ったけど(苦笑)。 ――それだけ積極的だったということですか。いまおかワールドとドイルの映像世界が『おんなの河童』として融合したわけですねぇ。 いまおか ドイルさんはもともとは、船乗りなんですよ。その後、ちょっとアシスタントしただけで、すぐカメラマンになった人。異業種的な型にハマらないところが、すごく良かった。前の現場では、朝から飲んで酔っぱらいながら撮っていたら叱られたらしく、「今は現場では飲まないようにしている」と話してましたね。でも、日が暮れてくるとソワソワしてくる。「あ~、飲みたいんだなぁ」と分かった(笑)。なので、ナイトシーンはほぼデイシーンに変えて撮りました。 ――清水崇監督の最新作『ラビット・ホラー3D』(公開中)でもドイルさんは撮影監督を務めていますが、清水監督とドイルさん、かなりぶつかったみたいですね。 いまおか う~ん、ピンク映画って最終的には男女の肉体を撮ればいいけど、ホラー映画は世界観をきっちり撮らなきゃいけないという違いがありますからねぇ。どうしても、カット割りとかで意見がぶつかることがあるんじゃないですか。今回、『おんなの河童』で「空が青いなぁ」というセリフがあるんですが、ドイルさんは空を撮らずに、川の水面に映った青空を撮るんですよ。「さすだなぁ」と感心したんですが、『ラビット・ホラー』でも空を撮るシーンでドイルさんは同じように水面を撮ろうとしたら、「いや、ちゃんと空を撮ってくれ」と言われて衝突したと聞いてます。よくは分からないですけど、3D撮影だと自由に撮れない制約もあるんじゃないかなぁ。 ――世界的名カメラマンのクリストファー・ドイルと松江哲明監督のドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュース』(08)で局地的に注目を浴びた"童貞2号"梅澤嘉朗くんが同じ現場を共にするというのも、いまおか監督ならでは!
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ドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュー
ス』に"童貞2号"として登場した梅澤嘉朗
が演技初挑戦。童貞の河童役を実にイキイキ
と演じている。
いまおか ドイルさんが撮るんだから、いつもよりちゃんとしたいなぁとは考えるんですけど、どっかで「それは無理」と思う部分もあるわけです(苦笑)。こちらも保守的にならず、攻めていこうと。逆に、ちゃんとしないで行こうと。まぁ、実験といえるのかどうか分かりませんが、「大丈夫かな」と心配になるくらい変わったことに挑みたくなるんです。梅ちゃんはプロの俳優じゃなくて、素人。でも童貞の河童役だし、何となく行けそうかなぁと(笑)。まぁ、いい意味で「うまくテキトーになろう」とは思いましたね。やっぱりピンク映画って、開き直らないとやれないんです。 ――異物をどんどん取り込んでいくのも、いまおかワールドではないでしょうか。 いまおか そうですね、ピンク映画って、そういう伝統があるんです。もちろん毎回、同じ役者を使う監督さんもいますけど、それってボクとしてはあんまり面白く感じられない。誰も知らないような人を連れてきて、芝居をやらせるのって面白いんじゃないかと思うんです。女優もそう。素人の女の子を連れてきて、脱がせちゃう。そういうのが面白いじゃないですかね。そうそう、梅ちゃんはブックオフ巡りが趣味なんだけど、今回も霞ヶ浦でのロケの夜、近くのブックオフまで出掛けて、100円で売ってた『ブエノスアイレス』(97)のパンフを見つけていましたね。ドイルさんにサインをもらおうとしていたので、「100円のシール、剥がさなきゃダメだよ」とか周りに言われてました(笑)。 ■自分にとって大切な人を忘れないために ――今回の『おんなの河童』もそうですが、いまおか作品はコメディ的要素が強い一方、『たまもの』(04)、『島田陽子に逢いたい』(10)、『若きロッテちゃんの悩み』(11)など主人公にとって大事な人を弔う、もしくは主人公自身の生前葬を扱った内容が多いように思います。これは意図的なものですか? いまおか そうですねぇ......、最近は多少意識している部分はありますね。何となくですけど。今回、死神役を演じている脚本家の守屋文雄とシナリオだけ書いて実現しなかった企画に『つちんこ』というのもあるんですけど、これは夫がツチノコに噛まれて死んでしまった奥さんの話。残された奥さんは1年くらいぷらぷらしてるんだけど、もう一度ツチノコを探し出して対決するんです。普通は大切な人が亡くなったら、忘れることで前向きになろうとすると思うんだけど、でもボクの場合は放っておいても忘れてしまうので、忘れないように何かできないかと考えるんです。『つちんこ』だとツチノコ探しが、自分にとっての大切な人のことを思い出す行為なんです。現実の話をすると、すごく仲の良かった友達が5年前くらい前に亡くなったんです。その人のことをネタにして、自分の映画の中に取り入れることで、その人のことを思い出しているように思いますね。 ――『ゴーストキス』(10)を撮るきっかけになった方ですね? いまおか そうそう、だから『おんなの河童』と『ゴーストキス』はストーリーがほとんど同じ(笑)。幽霊が河童になったくらいですね。亡くなった友達は大学時代の先輩だったんだけど、会うと一緒に酒を飲み、風俗へ遊びに行ったりしてたんです。結局、その友達は素人童貞のままでしたね。もし彼が河童になって甦ったら、やっぱり一緒に風俗に行くと思うんですよ(笑)。何となく、そんな感じ。一度死んで甦っても、また一緒に下らないことをやるんだろうなぁと思いますね。その友達も小柄だったので、ちょっと梅ちゃんと被るところがありますね。 ――いまおか監督のデビュー作『彗星まち』(95)は自身の青春を弔うような内容。 いまおか 『彗星まち』を撮る直前に、一緒に暮らしていた恋人と別れたんです。そのまま、それを映画にしたような感じですね。映画を作ることで自分自身を救うというか、気持ちを整理しているのかもしれないですね。でも、あんまり自分自身が体験したことばかり映画にしてると、スケールが小さくなっちゃう。 ――『彗星まち』を撮る前に、神代辰巳監督の遺作『インモラル・淫らな関係』(95)に助監督として就いていますが、そのことも影響あるんでしょうか? いまおか 神代さんは、ボクにとってずっと憧れの監督でした。短い間だったけど神代さんと最後に知り合いになれて、すごくうれしかった。神代さんは『インモラル』の撮影が終わって、ダビングを済ませた直後に亡くなりましたね。
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ヒロイン・明日香(正木佐和)の前に現われ
た河童(梅澤嘉朗)は、高校時代に死んだ
同級生だった。生前、渡せなかった手紙を
手にしていた。
――『インモラル』に主演した柳憂怜さんをインタビューした際、「鼻に酸素チューブを挿してる神代監督が現場で頑張ってる姿を見て、自分もできないなりに何とか頑張ろうと初めて思うようになった」と話してたんです(※記事参照)。 いまおか へぇ~、そうなんだ。確かに神代さん、現場で酸素ボンベを持ち歩いてましたね。神代さん1カットが長いんですけど、長いカットのシーンだと酸素ボンベがピーピーと鳴り出すんですよ。呼吸をしてないと音が鳴るようになっていたんです。カメラが回り出すと、ピーピーって音がする。「すげぇなぁ。撮影に集中して、息しないんだ」と感心しました。ボクも柳さんと同じで、『インモラル』を撮り終わってから、「自分も作品を撮りたい」「監督デビューしたい」と自覚するようになりましたね。何かお返しできないかみたいなことを、神代さんが亡くなった時にスタッフ仲間で話したんです。瀬々敬久監督がボクの直の先輩だったんですけど、「ボクらは映画を撮ることでしか返せない。だから、お前は撮らなくちゃいけないんだよ」と言われたんです。それからですね、マジメに映画に向き合うようになったのは。 ■いまおか監督が手掛けたピンク映画の"たまもの"たち ――いまおか監督の代表作であり、林由美香主演作である『たまもの』についても聞かせてください。現在、『たまもの』が絶賛レンタル中です。林由美香さん演じるヒロインは、ほぼセリフなし。フェデリコ・フェリーニ監督作『道』(54)のジェルソミーナを彷彿させますね。 いまおか レンタル中なのは、平野勝之監督の『監督失格』(公開中)効果なのかな。フェリーニ監督の『道』は好きな映画ですけど、特にジェルソミーナは意識してませんでしたね。林さんをキャスティングする前に、脚本はいくつかのパターンを考えていたんですが、あまりしゃべらせないほうが『たまもの』のヒロインのキャラクターに合うかなと考えたんです。ほとんどしゃべらないから、代わりに何かやろうと考えて、"同録"にしたんです。ピンク映画は基本的にアフレコなんですけどね。それでピンク映画は35ミリだと同録できないので、16ミリで撮ってブローアップしたんです。同録にこだわったのは、ヒロインがしゃべらない分、息づかいとかノイズとか風の音とかをしっかり録りたいと思ったんです。 ――濡れ場は、ピンク映画では珍しい"本番"での撮影。 いまおか 同録でやろうというのとどちらが先のアイデアだったか忘れましたけど、SEXシーンも同録の臨場感をどうすれば出せるかを考えてですね。アダルトビデオは普通に"本番"やってるのに、なんでピンク映画は"前貼り"しなくちゃいけないんだと疑問に思っていた時期でもあったんです。 ――いまおか監督の実験精神と林由美香さんのナイーブな演技がうまく重なり合い、ピンク映画史に残る"たまもの"が生まれたわけですね。 いまおか そうですね。林さんも、あの頃は体調が良かったように思います。 ――愛染恭子さんと共同監督で撮った『白日夢』(09)はどうでした? 現場で愛染さんとかなり火花を散らし合ったと愛染さん本人から聞きました。 いまおか そうかなぁ。男優中心のパートはボク、女優中心のパートは愛染さんと、演出するパートは事前に分けていたんで、ケンカにはならなかったはずなんだけど。 ――ヒロインが死んだ親友を足で蹴って、穴に落とすシーンを、いまおか監督は「それは、やりすぎだ」と止めに入ったと愛染さんが話してました。「いまおかさんはロマンチストなのよ」と笑ってましたよ。 いまおか そんなこともあったかなぁ(苦笑)。でも、愛染さんの演出を近くで見ていて、面白いなぁと思いましたよ。ボクなんかはどうしても演出するときはリアリズムで考えるけど、愛染さんは度胸があるというか、派手なハッタリ感のある演出をするんです。夜の浜辺での主人公たちの絡みのシーンで後ろにかがり火が炊いてあったり、ケレン味がありましたね。リアリズムで考えると変なシーンなんだけど、完成した映画を観ると面白く仕上がっている。映画ってハッタリ感が大事なんだなと改めて思いました。 ――今回の『おんなの河童』はミュージカルですが、『かえるのうた』(05)もミュージカル的要素が効果的に使われていますね。下北沢の街中を歌い踊る、あのフィナーレはどのようにして生まれたんでしょうか? いまおか 最初はミュージカルっぽくする気はなかったんです。中盤で主人公2人が歌って踊るシーンがあるんで、最後にもう一度やるかということを打ち合わせていたら、助監督のアイデアだったのか「じゃあ、最後は全員出しましょう」ということに急になった。それでロケ地が下北沢だったんですが、下北沢の駅前なんて撮影許可降りないから、「じゃあ、ゲリラ撮影だな」「1カット一発撮りだな」となったんです。まぁ、ゲリラ撮影ならではの面白さはあったように思います。
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たそがれの海辺にたたずむ河童と親友の死神
(守屋文雄)。クリストファー・ドイルが
35ミリフィルムで美しく撮り上げている。
――ミュージカルシーンで歌い踊ることで、主人公たちは溜め込んでいた感情を解放させ、自分自身の過去を浄化させているかのようにも感じられますね。ピンク映画って予算も撮影スケジュールもキツいと思うんですが、いまおか監督が撮り続けている理由は何でしょうか? いまおか なんだろうなぁ~。最初にも話したように、今回の『おんなの河童』はピンク映画じゃなかったら、ドイルさんも参加してくれなかっただろうし、ドイツとの合作にもならなかったと思うんです。ボクが助監督になれたのも、ピンク映画じゃなかったらムリだったはず。助監督から3~5年で監督になれるのもピンク映画だから。ピンク映画に救われたという気持ちがありますね。ピンク映画って、敷居が低いんですよ。スタッフもキャストも。そーとーダメなヤツでも、何とかなる世界なんです(笑)。もともと芸能の世界も、河原乞食と呼ばれた人たちから始まった歴史があるわけだし。映画はアートじゃなくて、一種の"見せ物"だとボクは思ってるんです。 ――先輩の瀬々監督は『アントキノイノチ』(11月公開)などメジャー系でも撮っていますが、いまおか監督は......? いまおか いやぁ、ボクの場合はなかなか「ピンクスクール」から卒業できませんね(苦笑)。成績が悪いんで、一般社会に出れずに、もう10年くらい留年し続けたままの状態です。それでも何か変わった企画があると、つい乗っかりたくなるんですよ。『ゴーストキス』『若きロッテちゃん』の"青春Hシリーズ"は1本あたりの製作費50万円ですよ。1週間の撮影中、昼ご飯はノリ弁で夕食は菓子パン1個だけ。若いスタッフなんかノーギャラ同然。みんな、「たくさん現場を経験したい」と口にしながらも、「もっとギャラくれよ」と内心では思っているはず。その「コノ野郎~!」「コン畜生~!」という気持ちをぶつけながら現場に集まっている。ボクたち作る側には、2つの道しかないんです。やるか、やらないか。そのどっちかだけ。それで、もしやるんだったら、後は面白がってやるしかないんです。といっても、やっぱり製作費があまりに安すぎるのは問題ですけどね(苦笑)。 (取材・文=長野辰次) kappa06.jpg 『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』 監督/いまおかしんじ 撮影/クリストファー・ドイル 脚本/いまおかしんじ、守屋文雄 音楽/ステレオ・トータル 出演/正木佐和、梅澤嘉朗、成田愛、吉岡睦雄、守屋文雄、大西裕、佐藤宏  配給/SPOTTED PRODUCTIONS R?15 10月8日(土)よりポレポレ東中野、10月22日(土)より渋谷ユーロスペース、10月下旬よりドイツ6都市ほか全国順次ロードショー <http://uwl-kappa.com> ※10月8日(土)~21日(金)、ポレポレ東中野にて特集上映「いまおかしんじの世界+」開催。『かえるのうた』『ブエノスアイレス』などを連日上映。 ●いまおか・しんじ 1965年大阪府生まれ。横浜市立大学を中退後、ピンク映画の製作会社「獅子プロ」に入社。『彗星まち』(95)で監督デビュー。以後、"ピンク七福神"の筆頭的存在として活躍。『たまもの』(04)はドイツ・ニッポンコネクション、チョンジュ映画祭などに招待され、渋谷ユーロスペースでもレイトショー公開。同年のピンク大賞でベスト1ほか4部門で受賞。続く『かえるのうた』(05)もピンク大賞を受賞。その後も、デヴィッド・リンチ的なシュールな展開を見せる『おじさん天国』(06)、高齢者の性をテーマにした『たそがれ』(08)、愛染恭子と共同監督した『白日夢』(09)、島田陽子が島田陽子本人役で主演した『島田陽子に逢いたい』(10)、キャバ嬢と幽霊になった女子高生との友情を描いた『ゴーストキス』(10)、44歳の素人童貞を主人公にしたロードムービー『若きロッテちゃんの悩み』(11)など数多くの作品を手掛けている。
たまもの 絶賛レンタル中。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 若手映像作家・入江悠監督の覚悟「メジャーでやれないことをやる」 異色作を連発する天願大介監督が語る疑似共同体"デンデラ"とは何か? "人間失格"の道を選んだ映画監督の業 林由美香の最新主演作『監督失格』

"天才"いまおかしんじ監督の最新作はC・ドイル撮影のピンクミュージカル

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世界的な名カメラマンであるクリストファー・ドイルと
"ピンク映画界の天才"いまおかしんじ監督が"河童ミュージカル"で
奇跡のコラボレーションを果たした!
(c)2011 KOKUEI/RAPID EYE MOVIES/INTERFILM
 固定観念に縛られないしなやかな発想、名もなき人々の温かみを感じさせるユーモアと心のざわめき、そして死と隣り合わせのエロス......。"ピンク映画界の天才"いまおかしんじ監督作品は何でもない木箱を開けてみたら、実は宝石箱だったと思わせる驚きときらめきが詰まっている。最新作『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』はドイツとの合作であるだけでなく、大胆にもミュージカル仕立て。その上、ウォン・カーウァイ監督作などで知られるクリストファー・ドイルがカメラマンとして参加していることでも話題を呼んでいる。いまおか監督にドイルとのコラボレーション、さらには林由美香が主演した珠玉の名作『たまもの』(04)をはじめとする過去の代表作についても振り返ってもらった。 ――『おんなの河童』はドイツと日本の合作ピンク映画になるわけですが、ドイツでは日本のピンク映画が人気なんでしょうか? いまおかしんじ(いか、いまおか) 人気なのかなぁ、どうなんだろう(笑)。でも、海外の映画祭で日本のピンク映画を特集上映したり、監督を日本から呼ぶのはドイツがいちばん多いように思いますね。ボクがドイツのフランクフルト映画祭に初めて呼ばれて、女池充監督一緒に行ったのが2002年。それから毎年か1年おきくらいで、ピンク映画の監督が日本からドイツの映画祭に呼ばれているんです。ドイツを含めヨーロッパでは日本映画が人気で、その中でもピンク映画は変わったジャンルとして認められているみたいですね。 ――で、ドイツ側のプロデューサーが世界配給を念頭に置いて、クリストファー・ドイルをカメラマンに起用したわけですね。 いまおか そうですね。ボクがホームグランドにしている「国映」でピンク映画を作る場合、だいたい製作費は300~350万円なんですけど、ドイツのプロデューサーのステファン・ホールから「自分も同じくらい出資するから、倍額で作ってよ」と頼まれたんです。ステファンはドイルさんと過去に仕事をしたこともあって、付き合いがあったみたいですね。それで日本での製作はいつも通りに国映で、海外での配給権はステファンが持つという形で企画が進んだんです。
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ピンク映画では珍しいミュージカルであり、
なおかつ人間の女性と河童との恋の行方を
描いたファンタジックなストーリーが展開
される。
――しかし、日本のピンク映画に、ハリウッド作品も手掛けているクリストファー・ドイルが参加するとは驚きです。 いまおか ボクも冗談だと思ってました(笑)。撮影の3日前になって、本当にドイルさんが現われたんで「本人が来たんだ!?」とビックリしました。ステファンもそうだけど、ドイルさんも"ピンク映画"ということに興味があって参加してくれたみたいですね。日本のフツーの低予算映画だったら来てなかったんじゃないかな。ボクの勝手は想像だけど(笑)。変わったものが好きなんじゃないですか。 ――クリストファー・ドイルはどんな方でした? いまおか いやぁ、勝手にゆるい感じの人だろうなぁと思っていたら、会った初日から「この作品のテーマは?」「演出プランは?」と矢継ぎ早に質問されたので焦りました(苦笑)。とりあえず、その日は居酒屋で一緒に飲んで、翌日はロケ地としてボクが考えていた霞ヶ浦や千葉の富津をロケハンして回ったんです。で、撮影の前日に、ドイルさんが泊まっていた京王プラザに呼び出され、撮影プランをダァ~と話し出したんです。「あっ、この人、ちゃんとシナリオを読んでくれてるな」「こっちの演出の狙い、分かってるな」と驚きました。もっとテキトーな人かと思ってたんで(笑) ――やっぱり、世界で活躍するだけのことはあるなと。 いまおか そうそう。低予算なこともちゃんと理解していて、照明はどのくらい準備できるのか確認してたし、移動車がないならスケボーを用意してくれと。ドイルさんスケボーに座って、移動シーンを撮ってました。さすがでしたね。ウォン・カーウァイの作品で、広角の手持ちカメラでパーンするシーンがよくありましたけど、今回の現場でもドイルさんお腹にクッションを巻いて、広角レンズを付けたカメラを持って、くるっと回るんですよ。「あっ、今まで映画で見てきたヤツの本物だ!」と現場で盛り上がりました(笑)。ドイルさんはどんと構えるタイプじゃなくて、思い付きで手持ちカメラで撮りたいところを撮るラフな感じで、面白いし楽しかった。ボクは芝居に関しては自分で演出しますけど、撮り方はカメラマンにいつも任せているので問題なかった。まぁ、演出にまで口を出されるのはちょっと困ったけど(苦笑)。 ――それだけ積極的だったということですか。いまおかワールドとドイルの映像世界が『おんなの河童』として融合したわけですねぇ。 いまおか ドイルさんはもともとは、船乗りなんですよ。その後、ちょっとアシスタントしただけで、すぐカメラマンになった人。異業種的な型にハマらないところが、すごく良かった。前の現場では、朝から飲んで酔っぱらいながら撮っていたら叱られたらしく、「今は現場では飲まないようにしている」と話してましたね。でも、日が暮れてくるとソワソワしてくる。「あ~、飲みたいんだなぁ」と分かった(笑)。なので、ナイトシーンはほぼデイシーンに変えて撮りました。 ――清水崇監督の最新作『ラビット・ホラー3D』(公開中)でもドイルさんは撮影監督を務めていますが、清水監督とドイルさん、かなりぶつかったみたいですね。 いまおか う~ん、ピンク映画って最終的には男女の肉体を撮ればいいけど、ホラー映画は世界観をきっちり撮らなきゃいけないという違いがありますからねぇ。どうしても、カット割りとかで意見がぶつかることがあるんじゃないですか。今回、『おんなの河童』で「空が青いなぁ」というセリフがあるんですが、ドイルさんは空を撮らずに、川の水面に映った青空を撮るんですよ。「さすだなぁ」と感心したんですが、『ラビット・ホラー』でも空を撮るシーンでドイルさんは同じように水面を撮ろうとしたら、「いや、ちゃんと空を撮ってくれ」と言われて衝突したと聞いてます。よくは分からないですけど、3D撮影だと自由に撮れない制約もあるんじゃないかなぁ。 ――世界的名カメラマンのクリストファー・ドイルと松江哲明監督のドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュース』(08)で局地的に注目を浴びた"童貞2号"梅澤嘉朗くんが同じ現場を共にするというのも、いまおか監督ならでは!
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ドキュメンタリー映画『童貞。をプロデュー
ス』に"童貞2号"として登場した梅澤嘉朗
が演技初挑戦。童貞の河童役を実にイキイキ
と演じている。
いまおか ドイルさんが撮るんだから、いつもよりちゃんとしたいなぁとは考えるんですけど、どっかで「それは無理」と思う部分もあるわけです(苦笑)。こちらも保守的にならず、攻めていこうと。逆に、ちゃんとしないで行こうと。まぁ、実験といえるのかどうか分かりませんが、「大丈夫かな」と心配になるくらい変わったことに挑みたくなるんです。梅ちゃんはプロの俳優じゃなくて、素人。でも童貞の河童役だし、何となく行けそうかなぁと(笑)。まぁ、いい意味で「うまくテキトーになろう」とは思いましたね。やっぱりピンク映画って、開き直らないとやれないんです。 ――異物をどんどん取り込んでいくのも、いまおかワールドではないでしょうか。 いまおか そうですね、ピンク映画って、そういう伝統があるんです。もちろん毎回、同じ役者を使う監督さんもいますけど、それってボクとしてはあんまり面白く感じられない。誰も知らないような人を連れてきて、芝居をやらせるのって面白いんじゃないかと思うんです。女優もそう。素人の女の子を連れてきて、脱がせちゃう。そういうのが面白いじゃないですかね。そうそう、梅ちゃんはブックオフ巡りが趣味なんだけど、今回も霞ヶ浦でのロケの夜、近くのブックオフまで出掛けて、100円で売ってた『ブエノスアイレス』(97)のパンフを見つけていましたね。ドイルさんにサインをもらおうとしていたので、「100円のシール、剥がさなきゃダメだよ」とか周りに言われてました(笑)。 ■自分にとって大切な人を忘れないために ――今回の『おんなの河童』もそうですが、いまおか作品はコメディ的要素が強い一方、『たまもの』(04)、『島田陽子に逢いたい』(10)、『若きロッテちゃんの悩み』(11)など主人公にとって大事な人を弔う、もしくは主人公自身の生前葬を扱った内容が多いように思います。これは意図的なものですか? いまおか そうですねぇ......、最近は多少意識している部分はありますね。何となくですけど。今回、死神役を演じている脚本家の守屋文雄とシナリオだけ書いて実現しなかった企画に『つちんこ』というのもあるんですけど、これは夫がツチノコに噛まれて死んでしまった奥さんの話。残された奥さんは1年くらいぷらぷらしてるんだけど、もう一度ツチノコを探し出して対決するんです。普通は大切な人が亡くなったら、忘れることで前向きになろうとすると思うんだけど、でもボクの場合は放っておいても忘れてしまうので、忘れないように何かできないかと考えるんです。『つちんこ』だとツチノコ探しが、自分にとっての大切な人のことを思い出す行為なんです。現実の話をすると、すごく仲の良かった友達が5年前くらい前に亡くなったんです。その人のことをネタにして、自分の映画の中に取り入れることで、その人のことを思い出しているように思いますね。 ――『ゴーストキス』(10)を撮るきっかけになった方ですね? いまおか そうそう、だから『おんなの河童』と『ゴーストキス』はストーリーがほとんど同じ(笑)。幽霊が河童になったくらいですね。亡くなった友達は大学時代の先輩だったんだけど、会うと一緒に酒を飲み、風俗へ遊びに行ったりしてたんです。結局、その友達は素人童貞のままでしたね。もし彼が河童になって甦ったら、やっぱり一緒に風俗に行くと思うんですよ(笑)。何となく、そんな感じ。一度死んで甦っても、また一緒に下らないことをやるんだろうなぁと思いますね。その友達も小柄だったので、ちょっと梅ちゃんと被るところがありますね。 ――いまおか監督のデビュー作『彗星まち』(95)は自身の青春を弔うような内容。 いまおか 『彗星まち』を撮る直前に、一緒に暮らしていた恋人と別れたんです。そのまま、それを映画にしたような感じですね。映画を作ることで自分自身を救うというか、気持ちを整理しているのかもしれないですね。でも、あんまり自分自身が体験したことばかり映画にしてると、スケールが小さくなっちゃう。 ――『彗星まち』を撮る前に、神代辰巳監督の遺作『インモラル・淫らな関係』(95)に助監督として就いていますが、そのことも影響あるんでしょうか? いまおか 神代さんは、ボクにとってずっと憧れの監督でした。短い間だったけど神代さんと最後に知り合いになれて、すごくうれしかった。神代さんは『インモラル』の撮影が終わって、ダビングを済ませた直後に亡くなりましたね。
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ヒロイン・明日香(正木佐和)の前に現われ
た河童(梅澤嘉朗)は、高校時代に死んだ
同級生だった。生前、渡せなかった手紙を
手にしていた。
――『インモラル』に主演した柳憂怜さんをインタビューした際、「鼻に酸素チューブを挿してる神代監督が現場で頑張ってる姿を見て、自分もできないなりに何とか頑張ろうと初めて思うようになった」と話してたんです(※記事参照)。 いまおか へぇ~、そうなんだ。確かに神代さん、現場で酸素ボンベを持ち歩いてましたね。神代さん1カットが長いんですけど、長いカットのシーンだと酸素ボンベがピーピーと鳴り出すんですよ。呼吸をしてないと音が鳴るようになっていたんです。カメラが回り出すと、ピーピーって音がする。「すげぇなぁ。撮影に集中して、息しないんだ」と感心しました。ボクも柳さんと同じで、『インモラル』を撮り終わってから、「自分も作品を撮りたい」「監督デビューしたい」と自覚するようになりましたね。何かお返しできないかみたいなことを、神代さんが亡くなった時にスタッフ仲間で話したんです。瀬々敬久監督がボクの直の先輩だったんですけど、「ボクらは映画を撮ることでしか返せない。だから、お前は撮らなくちゃいけないんだよ」と言われたんです。それからですね、マジメに映画に向き合うようになったのは。 ■いまおか監督が手掛けたピンク映画の"たまもの"たち ――いまおか監督の代表作であり、林由美香主演作である『たまもの』についても聞かせてください。現在、『たまもの』が絶賛レンタル中です。林由美香さん演じるヒロインは、ほぼセリフなし。フェデリコ・フェリーニ監督作『道』(54)のジェルソミーナを彷彿させますね。 いまおか レンタル中なのは、平野勝之監督の『監督失格』(公開中)効果なのかな。フェリーニ監督の『道』は好きな映画ですけど、特にジェルソミーナは意識してませんでしたね。林さんをキャスティングする前に、脚本はいくつかのパターンを考えていたんですが、あまりしゃべらせないほうが『たまもの』のヒロインのキャラクターに合うかなと考えたんです。ほとんどしゃべらないから、代わりに何かやろうと考えて、"同録"にしたんです。ピンク映画は基本的にアフレコなんですけどね。それでピンク映画は35ミリだと同録できないので、16ミリで撮ってブローアップしたんです。同録にこだわったのは、ヒロインがしゃべらない分、息づかいとかノイズとか風の音とかをしっかり録りたいと思ったんです。 ――濡れ場は、ピンク映画では珍しい"本番"での撮影。 いまおか 同録でやろうというのとどちらが先のアイデアだったか忘れましたけど、SEXシーンも同録の臨場感をどうすれば出せるかを考えてですね。アダルトビデオは普通に"本番"やってるのに、なんでピンク映画は"前貼り"しなくちゃいけないんだと疑問に思っていた時期でもあったんです。 ――いまおか監督の実験精神と林由美香さんのナイーブな演技がうまく重なり合い、ピンク映画史に残る"たまもの"が生まれたわけですね。 いまおか そうですね。林さんも、あの頃は体調が良かったように思います。 ――愛染恭子さんと共同監督で撮った『白日夢』(09)はどうでした? 現場で愛染さんとかなり火花を散らし合ったと愛染さん本人から聞きました。 いまおか そうかなぁ。男優中心のパートはボク、女優中心のパートは愛染さんと、演出するパートは事前に分けていたんで、ケンカにはならなかったはずなんだけど。 ――ヒロインが死んだ親友を足で蹴って、穴に落とすシーンを、いまおか監督は「それは、やりすぎだ」と止めに入ったと愛染さんが話してました。「いまおかさんはロマンチストなのよ」と笑ってましたよ。 いまおか そんなこともあったかなぁ(苦笑)。でも、愛染さんの演出を近くで見ていて、面白いなぁと思いましたよ。ボクなんかはどうしても演出するときはリアリズムで考えるけど、愛染さんは度胸があるというか、派手なハッタリ感のある演出をするんです。夜の浜辺での主人公たちの絡みのシーンで後ろにかがり火が炊いてあったり、ケレン味がありましたね。リアリズムで考えると変なシーンなんだけど、完成した映画を観ると面白く仕上がっている。映画ってハッタリ感が大事なんだなと改めて思いました。 ――今回の『おんなの河童』はミュージカルですが、『かえるのうた』(05)もミュージカル的要素が効果的に使われていますね。下北沢の街中を歌い踊る、あのフィナーレはどのようにして生まれたんでしょうか? いまおか 最初はミュージカルっぽくする気はなかったんです。中盤で主人公2人が歌って踊るシーンがあるんで、最後にもう一度やるかということを打ち合わせていたら、助監督のアイデアだったのか「じゃあ、最後は全員出しましょう」ということに急になった。それでロケ地が下北沢だったんですが、下北沢の駅前なんて撮影許可降りないから、「じゃあ、ゲリラ撮影だな」「1カット一発撮りだな」となったんです。まぁ、ゲリラ撮影ならではの面白さはあったように思います。
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たそがれの海辺にたたずむ河童と親友の死神
(守屋文雄)。クリストファー・ドイルが
35ミリフィルムで美しく撮り上げている。
――ミュージカルシーンで歌い踊ることで、主人公たちは溜め込んでいた感情を解放させ、自分自身の過去を浄化させているかのようにも感じられますね。ピンク映画って予算も撮影スケジュールもキツいと思うんですが、いまおか監督が撮り続けている理由は何でしょうか? いまおか なんだろうなぁ~。最初にも話したように、今回の『おんなの河童』はピンク映画じゃなかったら、ドイルさんも参加してくれなかっただろうし、ドイツとの合作にもならなかったと思うんです。ボクが助監督になれたのも、ピンク映画じゃなかったらムリだったはず。助監督から3~5年で監督になれるのもピンク映画だから。ピンク映画に救われたという気持ちがありますね。ピンク映画って、敷居が低いんですよ。スタッフもキャストも。そーとーダメなヤツでも、何とかなる世界なんです(笑)。もともと芸能の世界も、河原乞食と呼ばれた人たちから始まった歴史があるわけだし。映画はアートじゃなくて、一種の"見せ物"だとボクは思ってるんです。 ――先輩の瀬々監督は『アントキノイノチ』(11月公開)などメジャー系でも撮っていますが、いまおか監督は......? いまおか いやぁ、ボクの場合はなかなか「ピンクスクール」から卒業できませんね(苦笑)。成績が悪いんで、一般社会に出れずに、もう10年くらい留年し続けたままの状態です。それでも何か変わった企画があると、つい乗っかりたくなるんですよ。『ゴーストキス』『若きロッテちゃん』の"青春Hシリーズ"は1本あたりの製作費50万円ですよ。1週間の撮影中、昼ご飯はノリ弁で夕食は菓子パン1個だけ。若いスタッフなんかノーギャラ同然。みんな、「たくさん現場を経験したい」と口にしながらも、「もっとギャラくれよ」と内心では思っているはず。その「コノ野郎~!」「コン畜生~!」という気持ちをぶつけながら現場に集まっている。ボクたち作る側には、2つの道しかないんです。やるか、やらないか。そのどっちかだけ。それで、もしやるんだったら、後は面白がってやるしかないんです。といっても、やっぱり製作費があまりに安すぎるのは問題ですけどね(苦笑)。 (取材・文=長野辰次) kappa06.jpg 『UNDERWATER LOVE -おんなの河童-』 監督/いまおかしんじ 撮影/クリストファー・ドイル 脚本/いまおかしんじ、守屋文雄 音楽/ステレオ・トータル 出演/正木佐和、梅澤嘉朗、成田愛、吉岡睦雄、守屋文雄、大西裕、佐藤宏  配給/SPOTTED PRODUCTIONS R-15 10月8日(土)よりポレポレ東中野、10月22日(土)より渋谷ユーロスペース、10月下旬よりドイツ6都市ほか全国順次ロードショー <http://uwl-kappa.com> ※10月8日(土)~21日(金)、ポレポレ東中野にて特集上映「いまおかしんじの世界+」開催。『かえるのうた』『ブエノスアイレス』などを連日上映。 ●いまおか・しんじ 1965年大阪府生まれ。横浜市立大学を中退後、ピンク映画の製作会社「獅子プロ」に入社。『彗星まち』(95)で監督デビュー。以後、"ピンク七福神"の筆頭的存在として活躍。『たまもの』(04)はドイツ・ニッポンコネクション、チョンジュ映画祭などに招待され、渋谷ユーロスペースでもレイトショー公開。同年のピンク大賞でベスト1ほか4部門で受賞。続く『かえるのうた』(05)もピンク大賞を受賞。その後も、デヴィッド・リンチ的なシュールな展開を見せる『おじさん天国』(06)、高齢者の性をテーマにした『たそがれ』(08)、愛染恭子と共同監督した『白日夢』(09)、島田陽子が島田陽子本人役で主演した『島田陽子に逢いたい』(10)、キャバ嬢と幽霊になった女子高生との友情を描いた『ゴーストキス』(10)、44歳の素人童貞を主人公にしたロードムービー『若きロッテちゃんの悩み』(11)など数多くの作品を手掛けている。
たまもの 絶賛レンタル中。 amazon_associate_logo.jpg
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現代版『トムとジェリー』!? 蚊とハゲ親父が繰り広げるドタバタ劇『ちーすい丸』

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(c)ラレコ/ファンワークス
 蚊をモチーフにしたアニメ『ちーすい丸』(キングレコード)のDVDが9月21日に発売された。このアニメは、日本テレビ系で先月まで放送されていた同作の1stシーズンをまとめたもの。作者は、シュールかわいいネットアニメとして話題になった『やわらか戦車』を手掛けたラレコ氏。本作も『やわらか戦車』の作風は健在で、丸っこくてかわいらしいキャラクターたちがシュールな行動を起こす、1話あたり1分程度のショートアニメである。  本作は蚊の「ちーすい丸」が、ハゲ上がったサラリーマン「ノブオ」の血をあの手この手で吸い尽くすドタバタ劇。ノブオの血を吸うためならば、いかなる無茶や苦労も厭わないちーすい丸。ときにはノブオの働くオフィスで、ときにはガールフレンドとデート中のノブオを狙い、ノブオがいくら逃げようとも最後には必ず全身の血を吸う。  しかし、なぜ蚊が主人公なのか。そしてなぜ、頭髪の寂しいおじさんに付きまとうのか。尽きない疑問を作者のラレコ氏にぶつけるべく取材現場に赴くと、出てきたのは中年男性! まさか、こんなにかわいらしいイラストを描いているのが男性だったとは......。 *** ――なぜ蚊をモチーフにしたんですか?
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ラレコ氏(以下、ラレコ) ちーすい丸は、ボンヤリとラクガキをしていて生まれたキャラクターなんです。蚊のキャラクターを作ろうと思って描いたわけではなく、適当に描いてみたら蚊になった(笑)。キティちゃんやリラックマのような正統派キャラクターを作ろうと思っても、そう簡単には敵わない。だから、普通はこんなものをキャラクターにしない、というのを作りたかったんです。戦車をモチーフにした『やわらか戦車』では世界初の戦車のぬいぐるみを出すことができたので、今回も世界初の蚊のぬいぐるみを出すことをひとつの目標にしています。 ――血を吸われる人間キャラのノブオも丸々としていて愛くるしいですよね。でも、なぜおじさんなんですか?  ラレコ パイロット版を作ったときに、「おじさんじゃなくて、子どものキャラクターにした方がいいのでは?」と周りから言われたんですが、僕は「ノブオじゃなきゃ絶対ダメだ」と言い張ったんです。なぜなら、ちーすい丸が血を吸うときに「全身の血を吸い尽くす」感を出すためにも、頭のてっぺんから吸う絵にしたかった。だから、髪の毛があったら都合が悪いんです。そうすると、ちーすい丸に血を吸われる人間は必然的にハゲでなければならなくなるわけです。
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ラレコ氏。
―― なるほど(笑)。さて、イラスト、ストーリー、そして音楽まですべてひとりで作っているそうですが、1本作るのにどれくらいの時間がかかるのでしょうか? ラレコ 徹夜して作り続けて、丸2日くらいですね。放送中は週に1本作って、制作会社とやり取りして微調整して......と、作ってからの諸作業も多かったので、1週間ほぼ休みなく『ちーすい丸』につきっきりでした。 ――蚊といえば嫌われもののイメージですが、制作に没頭しているうちに愛着も湧いてきましたか? ラレコ いえ、今でも蚊は大嫌いです(笑)。でも、蚊のいない夏って、それはそれで寂しいような気がするんです。夏の風物詩が1つなくなるというか。もし蚊がいなくなったら、蚊がプーンと周囲を飛んで、「ええい! もう!」とか言いながらバチンと潰す、という蚊とのコミュニケーションがひとつなくなってしまいますから。
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(c)ラレコ/ファンワークス
 ちーすい丸って赤ちゃんに似てるなって思うんですよね。1stシーズンの制作当時、ちょうど僕の息子が2歳だったんですが、制作しながらも子育てにも追われ......。赤ん坊というのは悪気なく人を踏みつけてきたり、夜泣きして大騒ぎしたり。でも、なにげないしぐさがかわいくて憎めないんですよね。ノブオもちーすい丸に対してそんな気持ちを抱いていると思います。腹は立つけどかわいい相手と、ケンカしながら寄り添って生きていく『トムとジェリー』のような関係性を、蚊というモチーフを通して描いているんです。みなさんが今後、蚊を見たときに、「あ、ちーすい丸だ!」って一瞬だけでも思ってくれたらうれしいですね。もちろん、その後はパチッと潰していただいて全然構わないです(笑)。少々多く潰したところで、絶滅するようなタマではないですしね。 ***  ちーすい丸とノブオも、容赦なく吸ったり潰したりとやり合いつつも、ときには一緒に花火をして遊んだり(28話「夏の終わりに」)、お互いの風邪の看病をしたり(40話「風邪」)するほほえましいシーンも描かれている。初めて見る花火に感動するちーすい丸のキラキラした目や、風邪をひいたノブオにそっと布団をかけるちーすい丸の姿を見ると、憎くてたまらなかった蚊も少しかわいく見えてこなくもない。と思いつつも、目の前にプンプン飛んでたら結局潰すのでしょうけれども。人類と蚊のせめぎ合いは終わらない......。 (取材・文=朝井麻由美) ●『ちーすい丸』公式サイト <http://www.chisuimaru.com/>
ちーすい丸 1st season DVD 2010年2~11月まで日本テレビ系で放映されていたものを収録。DVD特典に、「ちーすい絵描き歌 2ver.」、「オリジナルエピソード ちーすいライフ」、「TVスポット」、「未公開 パンダ蚊」が収録されている。特に、「オリジナルエピソード ちーすいライフ」はノブオとちーすい丸の幼少期から老年期までが描かれていて、作者のラレコ氏もイチオシ。 定価 2,625円(税込)/本編 46分+映像特典/発売・販売元 キングレコード amazon_associate_logo.jpg
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稀代の革命家・見沢知廉が現代社会に投げかけるもの

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 6年前、ある男が自宅マンションから飛び降り、帰らぬ人となった。彼の名は見沢知廉。10代より新左翼運動に目覚め、その後、右翼に転向。さらには内ゲバで殺人事件を起こして投獄、獄中で執筆した処女小説『天皇ごっこ』(新潮社)が出所後に高い評価を獲得......と、その人生はスキャンダルに満ちている。  そんな彼を追ったドキュメンタリー映画『天皇ごっこ -見沢知廉・たった一人の革命-』が、10月29日より新宿K'sシネマにて公開される。はたして、見沢知廉とは一体何者だったのだろうか? そして、彼を通して浮かび上がる現代社会とは? この作品のメガホンを取った大浦信行監督にお話をうかがった。 ■見沢には未完成の魅力があった ――今回の作品では、なぜ見沢知廉に焦点を当てようと考えたんでしょうか? IMG_6643_.jpg 大浦信行監督(以下、大浦) 見沢知廉と自分に似た部分を感じたんです。生前の見沢さんにお会いしたことはないんですが、彼の抱えている生きづらさみたいなものに共感しました。彼自身、あまりにも感受性が強く、社会に対する違和感を普通の人より何十倍も過敏に受け取ってしまったのでしょうね。 ――今、このタイミングで見沢知廉を取り上げることに意義を感じますか? 大浦 見沢を捉えることで、"生きづらい"といわれてるような若い人たちの希望になりうるんじゃないかと思います。こういう人物が存在したという事実にはとても励まされると思うんです。映画には雨宮処凛さんにも登場してもらっていますが、彼女もリストカットやオーバードーズを経験し、社会からドロップアウトするしかなかった。けれども見沢さんと出会ったことをきっかけに、今ではプレカリアートや反貧困問題の旗手として活躍されています。 ――"生きづらさ"というのはここ数年にわたって大きな問題となっていますね。 大浦 見沢の中にあった革命意識や破壊衝動、もしくは生きづらさといったテーマは、例えば秋葉原事件にも共通すると思います。犯人である加藤智大被告の中にあった事件への動機は承認願望でした。そんな願望はきっと見沢の中にもあったんじゃないでしょうか。 ――そして、やはりそんな"生きづらさ"が彼を自殺へ追いやったのでしょうか? 大浦 関係はあると思いますが、100%イコールでは結べないと思います。というのも、見沢知廉は刑務所に服役中に精神病院で処方されて以来、さまざまな精神薬を服用していました。晩年は、いわば薬漬けのような状態だったようです。 ――映画の中では、新右翼団体「一水会」顧問の鈴木邦男氏や統一戦線義勇軍議長の針谷大輔氏、そして、北海道大学准教授の中島岳志氏ら、錚々たる人物が見沢知廉を語っていますが、誰もがとても楽しそうに見えます。こんなにも人に語らせたがる見沢知廉の魅力とは何だったのでしょうか?
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大浦 映画にも登場した蜷川正大氏(二十一世紀書院代表)は見沢について、「あの程度では本物の右翼とは言えない」と語っていましたが、見沢は未完成な人間だったんです。同じ右翼でも三島由紀夫や野村秋介氏(朝日新聞東京本社で自殺した新右翼の論客)などのように完成されてはいませんでした。右翼に転向してもすぐに刑務所に入ってしまったし、作家としても熱望していた文学賞を獲ることができなかった。いつも到達できないであがいている見沢が魅力的です。 ――語ることによって、それぞれの見沢知廉像を補うことができるんでしょうね。 大浦 見沢知廉は"色"とか"華"を持っている人でした。見沢の母親は、若いころとても美人だったんですが、今お話しをうかがっていても、とても魅力に溢れた人柄が伝わってきます。見沢もそんな母親の影響を受けているんでしょうね。 ――見沢の母親はかつて『ゆきゆきて、神軍』(1987)の奥崎謙三からも猛烈なアプローチを受けていたようですね。 大浦 そのアプローチにはずいぶん困ったらしいですよ(笑)。 ■革命と映画の共通点 ――大浦監督自身が映画の中で、最も印象に残っている言葉は何でしょうか? 大浦 設楽秀行氏は早稲田中学からの同級生で、ずっと見沢と共に行動し、一緒に殺人を犯してしまった人物なんですが、彼は「見沢の殺人を止めることは自分には考えられなかった」と言っていました。彼にとって、見沢がやられたら自分がやられたと同じこと。そういう関係はなかなか得られるものではありません。理屈を超えた任侠のような関係ですよね。 ――今作には、通常のドキュメンタリーと一線を画すようなイメージシーンが多く挿入されますが、この意図を教えて下さい。 大浦 僕の作り方はいつもそうなんです。映画の中にイメージの世界と現実の世界が混ぜ合わされ、それらが織り成すリズムで構成されています。 ――そのような構成のため、この作品を見ていると、実際に存在していたはずの見沢知廉がフィクショナルな人物に感じられてきます。
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大浦 それは意図したことではないんですが、そう感じていただけるとうれしいですね。現実と想像が渾然一体となる瞬間が映画を媒介にでき上がり、見ている人の中にも変化が起きた。それは祝祭の場です。もしかしたら革命というものも、その積み重ねの中から生まれるのかもしれませんね。革命も人の心に何かを創りだして現実を乗り越える行為でしょう。 ――美術家としても活躍する大浦監督は、「遠近を抱えて」で天皇の写真をコラージュし、社会的な物議を醸しました。今回の映画でも、最初はこの作品を取り上げようと考えられたそうですね。 大浦 今回の映画のタイトルにも使用している見沢の小説は『天皇ごっこ』というタイトルでした。"ごっこ・遊び"にすることで、歴史を反転させようとしたわけです。一方、僕の場合は自画像を作ろうとして、天皇の写真を使用しました。そのプロセスは違うけれども、僕と見沢の天皇に対しての視線が重なる瞬間があるんじゃないかと考え、「遠近を抱えて」を使おうと当初は思ったんです。見沢を描くためには、監督として、しっかりと見沢に応答することが必要でした。決して過去の問題を蒸し返すことが目的ではありませんでした。 ――脱原発デモを始め、徐々に若者が政治に対して声を上げ始めています。もし、見沢が生きていたらどのような行動を取っていると思いますか? 大浦 映画ではカットしたんですが、雨宮さんも「もし見沢さんが生きていたら一緒に活動をしてくれているんじゃないか」と語っていました。右か左かという次元ではなく、人間として、みんなと一緒になって政治に取り組んでいると思います。見沢はすごくアジテーションがうまかったんです。もしかしたら、雨宮さんとの"師弟コンビ"として、デモ隊でアジっているかもしれませんね。 (取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]) chiren00.jpg ●『天皇ごっこ -見沢知廉 たった一人の革命-』 監督・脚本・編集:大浦信行 撮影・編集:辻智彦 録音:川嶋一義 出演:あべあゆみ/設楽秀行/鈴木邦男/森垣秀介/針谷大輔/雨宮処凛/蜷川正大/中島岳志/高橋京子 特別協力:高木尋士(劇団再生)/濱田康作 協力:プロダクション花城 製作:国立工房 配給:太秦 (c)『天皇ごっこ』製作委員会 <http://www.tenno-gokko.com> ●おおうら・のぶゆき 1949年富山県生まれ。19歳から画家を志し、絵画制作を始める。その後、76~86年までニューヨークに滞在。帰国後、天皇をモチーフにした版画シリーズ「遠近を抱えて」が問題となり、作品は富山県立近代美術館によって売却、図録470冊が焼却処分となる。その後、この事件を契機に、同名の映画作品『遠近を抱えて』(95)を制作。映画作品としては他に『日本心中』(02)、『9・11-8・15日本心中』(05)を手掛けている。
天皇ごっこ 今読むべき1冊。 amazon_associate_logo.jpg
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バカバカしいほどド派手なシーンの連続!『ワイルド・スピード MEGA MAX』

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(c) 2011 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
 厳しい残暑もようやく終わり、過ごしやすくなった今日このごろ。まったり秋ムードに浸るのも悪くないが、ガツン! と強烈な刺激を求める向きにおススメの大人気シリーズ最新作2本を取り上げたい。  まず1本目に紹介するのは、車好きを中心に幅広い支持を得てきたカーアクションシリーズの第5弾『ワイルド・スピード MEGA MAX』(10月1日公開)。強盗団の元リーダーで護送車から脱走したドミニク(ヴィン・ディーゼル)と、その脱走を助けた元捜査官ブライアン(ポール・ウォーカー)は、アメリカから高飛びしてブラジル・リオのスラム街に潜伏していた。ドミニクらは麻薬取締局が押収した高級車を貨物列車から盗む計画を実行に移すが、リオの裏社会を牛耳る黒幕レイエス(ヨアキム・デ・アルメイダ)と敵対する羽目に。2人は逃亡生活を終わらせ自由を得るため、レイエス一味から1億ドルを強奪する作戦を立て、世界中から凄腕ドライバーを招集。FBIから派遣された切れ者の特別捜査官ホブス(ドウェイン・ジョンソン)も立ちはだかる中、ドミニクらのチームは厳重に守られた大金を奪うことができるのか。  シリーズを通じての見どころは何と言っても、公道で超絶ドライビングテクニックを駆使しながら繰り広げる過激なカーアクションだが、今作では荒野を貨物車と併走しながらのスタントや、スラム街での追跡と銃撃戦など新たな趣向も追加。終盤のカーチェイスでは、巨大な金庫を引きずりながらスポーツカーが高速走行、追走する車も街並みも大破し、爆発しまくる。バカバカしいほどにド派手なシーンの連続には、緊張と興奮を超えてもはや爆笑するしかない。シリーズお馴染みのオリジナルキャストに加え、紅一点ドライバー役のモデル出身ガル・ギャドット、地元女性警官役のエルサ・パタキーら、ワイルドでセクシーな美女たちの参戦もうれしいポイントだ。  もう1本は、やはりシリーズ5作目を数えるアトラクション系ホラー映画『ファイナル・デッドブリッジ』(10月1日公開、R18+指定、2D/3D上映)。会社の慰安旅行に向かうバスの中で、橋の崩落事故を白昼夢で予見したサムは、同僚らに危険を知らせていち早く行動し、間一髪で8人が事故から生き残った。だが、犠牲者らの葬儀に現れた謎の男から警告された通り、8人は次々と予測不能な"死のトラップ"に襲われる。恐怖におびえるサムらは、再び現れた男から「死を他人に贈る」ことで恐ろしい運命から逃れられると告げられ、究極の選択を迫られる......。  この『ファイナル・デスティネーション』シリーズのお約束は、仲間たちと連れだって出掛けた主人公が大惨事の予知夢を見て、いったんは命拾いするものの、生存者たちを次々に襲う死の運命から逃れようと苦闘するというもの。スピード感あふれる演出と不謹慎なユーモアで独自のスタイルを確立し、惨死シーンの容赦ない描写にもかかわらず根強いファンも多い。本作でも、冒頭のつり橋崩落事故のスペクタクルな衝撃シーンと、眼科手術でのレーザー照射やハリ治療を受けている最中の落下など体にゾクゾク来るイメージが好対照で、あの手この手でホラー好きを楽しませてくれる。遊園地のお化け屋敷と絶叫マシンを合体させたアトラクション感覚の痛快な刺激は、今回も変わらず健在だ。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 「ワイルド・スピード MEGA MAX」作品情報 <http://eiga.com/movie/55916/> 「ファイナル・デッドブリッジ」作品情報 <http://eiga.com/movie/56675/>
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声優ユニットゆいかおり、 出会いから現在までを振り返るロングインタビュー

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 歌とダンスと演技を高いレベルでこなす声優ユニット、ゆいかおり(小倉唯&石原夏織)が1stアルバム『Puppy』(キングレコード)を9月21日に発売した。  インディーズデビューからのシングル全曲に新曲を多数追加してのフルアルバムは、作曲に前山田健一、俊龍らを迎えた、2人の集大成ともいえる。その内容に加え、これまでの歩みから、11月27日に決まった初のワンマンライブにかける意気込みまでを語ってもらった。  最新アニメのメーンヒロイン役が増え、アニメファン内での認知度も上昇。ブレーク間近の気配が漂ってきたゆいかおりを今のうちにチェック! ──まずは1stアルバム発売おめでとうございます。 小倉唯 最初はゆいかおりの2人でアルバムを出すなんて想像していなかったので、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。この1枚にこれまでのゆいかおりの曲がたくさん入っているので、今まで応援してくださった方はもちろん、今回のアルバムから聴いてくださる方にも楽しんでいただける内容になっています! とにかくたくさんの方に聴いていただけたらなと思います。 石原夏織 自分たちのアルバムを作るのは、きっとすごく難しいことなんだろうなとか、だいぶ先のことなんだろうなって思っていたので、いざ制作が決まったときはすごくうれしかったです。いい作品にしたいという気持ちが強かったですね。早くみなさんの手に取ってもらいたい、聴いてもらいたいなっていう気持ちでいっぱいです。 ──2008年に2人が出会ってから3年、短かったですか? それとも長かったですか? 小倉 私はもう、あっという間ですね。 石原 私も短かったかな。 小倉 思い返すと、いろんなことがあって長かったなと思うんです。でも、その時間が過ぎていく感覚はすごく短かったです。あっという間に次から次へと進んでいって。 石原 私もあっという間でした。特にメジャーデビューしてからは余計に早く感じました。たくさんのことに触れ合って自分の中の容量が大きくなったことによって、以前よりもスムーズにお仕事ができるようになったからなのかもしれません。 ──なるほど。ゆいかおりを結成してメジャーデビューする前と後とでは体感速度が違った。 小倉 それはあるかもしれないですね。まずはメジャーデビューするという目標に向かっていって、それがかなってからまたいろんな課題や目標が見えてきて、めちゃくちゃスピードが早かったですね。 石原 そうですね。目標ができて、それを達成する喜びがメジャーデビューの前よりも多くなったからかもしれないです。そのおかげで充実しているからこそ、早く感じるんじゃないかと思います。 ──この夏に楽しかったことは? 小倉 舞台(『Q―あなたはだぁれ?―』)が楽しかったです。 石原 舞台だねー! 小倉 あと私は『アニメロサマーライブ2011』に出させていただいたので、それも楽しかったです。 石原 アルバム制作もすごく楽しかったです。 小倉 夏はひたすら歌ってた(笑)。 石原 ねっ! スタジオで歌ったり、MUSIC CLIPを撮りに行ったり。シングルと違ってレコーディングの数も多くて、自分たちの楽曲がどんどん増えていくので、「次はどんな曲ができるんだろう」とか、「ゆいかおりにはこんな新しいジャンルの曲が歌えるんじゃないか」とか、そういうことが考えられて楽しかったです。アルバムが完成に近づいていく過程や、夢だったことが形になっていくのが幸せでした。 ──1曲(「未来形アイドル」)だけカバーなんですよね。 小倉 これは私たち2人がメジャーデビュー前にステージで初めて歌わせていただいた曲だったので、思い入れがあります。これがきっかけでゆいかおりが結成されたと言っても過言じゃないくらい。そういうきっかけの曲なんです。 石原 2人とも大好きな曲で、事務所の社長に「2人でこの歌を歌いたいんです」話したら、「チャレンジしてみよう」って言ってもらって。そこから2人で歌うようになったから。すごく思い出深い曲ですね。 ──社長の包容力の大きさを感じる(笑)。 石原 即決だったよね。「前座で歌う?」「そうしまーす!」って。 小倉 2人で楽しんで歌ってた。懐かしいな。 石原 しかも唯ちゃん、この曲が最初の振り付けだったんだよね。 小倉 そうなんです。いちばん最初に振りを付けた曲でもあるので、やっぱりね、大切な曲だよね。でもまさかあのときは、自分たちのアルバムに収録されるなんて思ってもみなかったよね。 石原 ね。思ってなかったよ、本当に。 小倉 ちょうどこの「未来形アイドル」が主題歌であるアニメ『VS騎士ラムネ&40炎』のメーンヒロイン2人のキャラクターがピンクと青で、そういうところでも運命を感じるよね。 ──アルバムリード曲の「PUPPY LOVE!!」はどんな曲ですか。 小倉 アルバム名の『Puppy』は、私たちがいつも子犬のようにはしゃいでいる、っていうところが由来の"ぱぴー"なんです。「PUPPY LOVE!!」は初めての恋という意味で、初めて恋をした女の子が、びっくりしておどおどしちゃったりとか、あわあわしている様子を描いた曲になっているので、ドタバタ感がすごく耳に残るかわいい曲です。 石原 歌詞もすごい早口だったり、ドタバタ感が表されていたり......。困惑して「わけ分かんない!」って言っているサビとか、すごく「PUPPY LOVE!!」っぽくてお気に入りです。ゆいかおりのいつものドタバタ感もこの中に表れているなと。ゆいかおりらしい曲になったんじゃないかなと思いますね。 ──唯ちゃんのソロ曲(「キュッ!キュッ!CURIOSITY!!」)は前山田健一さんが手掛けていますね。 小倉 (眼を丸くして)いやもう、初体験でしたね、この曲に関しては。未知の世界というか。初めに歌資料をいただいたときにびっくりし過ぎて、「これはどうしよう」みたいな。 石原 私にも言ってたよね。 小倉 いろんな人に「どうしたらいいと思いますか?」って相談しました。すごくノリのいい曲だし、語りかける感じのRAPが多いので、テンションを上げてやるのがいちばんだと思って臨んだんです。1回この曲が耳に入るとすぐ口ずさめて、頭に残るので、録っているときはすごく楽しかったです。前山田さんもすごくレコーディングを楽しんでくださっていたので(一同笑)。(収録の)一発目から椅子ごと後ろに吹っ飛んでいっちゃったみたいで。 石原 萌えるとバーン! と、後ろにいっちゃうんですよ(笑)。 小倉 「いいねー! いいねー!」と言ってもらって(笑)、すごく楽しくできました。 ──それまでの蓄積がまったく通用しない(笑)。 小倉 そうなんです。しかもいろんなアドバイスというか、お願いが来るんですよ。「もうちょっとここはこういう感じでお願いします」「もっと語って、ささやいて」みたいな。なので、アドリブみたいなものもけっこうあったんですが、現場の雰囲気が良かったので、楽しく歌えることができました! 今までに聴いたことのないジャンルの曲だと思うので、ぜひみなさんに聴いていただきたいですね。歌詞も私がいつも物事に興味津々なので、そういうところを汲んで好奇心旺盛な女の子の歌詞になっています。私の好きなラムネやアルパカも歌詞の中に入れていただいているので、私らしい曲になっているんじゃないかなと思います。 ──キャリー(石原)のソロ曲(「Magic starter」)は作曲者の俊龍さんがインディーズデビュー曲の「恋のオーバーテイク」以来のお付き合いということで、よく分かってくれているみたいなところがありますね。 石原 そうですね。「Shooting☆Smile」のハモりのパートでファルセットを使う部分があって、それがすごくきれいだったのを俊龍さんが覚えていてくださって、今回の間奏の静かな部分ではファルセットを入れたんです。今まで一緒にやってきたからこそ、ピンポイントで得意なものを入れてくださっているのは、俊龍さんだからこそだなって思いますね。  私自身も、やりたいことがあっても自信がなくて一歩を踏み出せずに落ち込んだりすることもあるので、それをコンセプトに入れて、"やりたいことがあるなら勇気を出して一歩を踏み出さないとその先が見られないから、頑張ろうっていう"って背中を押すソングなんです。だから唯ちゃん同様、私のソロも自分の感情とかが入っている曲で。きっと私のことも分かっていただけるんじゃないかなと思います。 ──ドタバタとシリアスと分かれたかな。 小倉 そうなんですよ、もう差がすごくて。びっくりしました。 石原 私のは伸びやかに歌うような歌で。ダーク調だったり、今までにないようなかっこいい感じの曲なので、唯ちゃんから私の曲に入るときのギャップに毎度笑っちゃうんですよ(笑)。「おお、なんだこれは!」って。 小倉 そう、でも逆にそれがすごいなって思います。ゆいかおりはお互いの特徴や個性がまったく違うのに、2人で歌うとすごくいいハーモニーになるので。 ──磁石の両極みたいなのにね。 石原 そう、だから今まで出してきたシングルはよく重なりあったな、って思ってあらためて思いましたね。 ──これまでシングルを4枚リリースしてきましたが、振り返ってみてどんな変化がありましたか? 小倉 歌に対するレコーディングのときの気持ちというか、考え方が大きく変わった気がします。「Our Steady Boy」はメジャーデビューとしていちばん最初に録った曲だったんですが、このときはうれしさと頑張らなきゃっていう気持ちがいちばん強かったので、本当に2人が一生懸命頑張って歌いました! という感じになっているんです。それ以降は歌詞の構成や意味を考えられるようになってきて、Aメロだったらしっとり歌って、Bメロからちょっと上がってサビで爆発する、とかちゃんと段階を踏んで歌えるようになったことは、いちばん変わった点じゃないかと思います。あとDメロの雰囲気の付け方とかが、昔に比べるとできるようになったかなって。 石原 私も最初のころは「とりあえず上手に歌おう!」みたいな感じだったんですが、歌っていくうちに、徐々にああしていきたいな、こうしていきたいなという気持ちが出てきたことによって、うまくできないと悔し涙を流したりするようになりました。心も体も成長しているんだなとすごく実感しましたね。 ──メジャーデビュー直後は体力が課題とも言っていたけれど、いろいろと克服してきた感じですね。あらためてこの1年で成長したのはどんなところでしょう。 小倉 今年は声優さんのお仕事もたくさんやらせていただいたので、声優業に対する気持ちも大きく成長したんじゃないかなと思います。でもまだまだ課題はあるし、ゆいかおりとしても目指していけることはたくさんあるので、むしろこれからだなって感じがします。  自分の課題とか、これからもっとこうしたいということが、アルバムを出してはっきりしたんですね。体力もそうですし、声優としての演技力にも課題が見つかってきて、いろいろと頑張らなきゃなという感じがします。 石原 メジャーデビュー直後に比べたらタフになりましたし、歌も自分に合う方法を見つけられるようになりました。そのおかげで以前は歌えなかった高いキーまで歌えるようになったり、目に見えるところではそういう部分が成長したと思います。  精神的にも強くなりましたね。悔しいなと思ったら次は絶対にうまくなるとか、次こそは絶対みんなにいいと思ってもらえるように切り替えられるようになりました。あきらめないし、自分で決めたことは必ずやろうって意志が強くなりましたね。  あとは声優さんとしても徐々にいろいろと決まってきているので、さらにステップアップして頑張っていきたいと思います。 ──確かに2人とも、いい役がめぐってきていますね。 小倉 初めて主役を射止めたときはうれしさもすごく大きくて、同じくらいプレッシャーや緊張も大きくて。私がメーンヒロインとして最初に演じた役は難しいものだったので、楽しさとかもあったんですが、この役をどうこなしていくか、どう向き合っていこうかなと、そういう役作りの面で今まででいちばん苦労したなという感じです。でもその分、現場で学べたこともたくさんあったし、これからにつなげていけることもたくさん発見できました。 石原 私がこの春に演じたのは無口な役だったので、一言一言が重要だから、感情を少なめにしてどうやって乗せれば、見てくださっている方に印象付けられるのかなとすごく考えました。どうしても感情が乗ってしまうので、その抜き方がすごく勉強になりましたね。来年の作品で演じる役は自分とは正反対なので、どう演じたら完全になりきれるのか。今度はメーンヒロインなので緊張するかと思ったんですけど、テンションを上げた方がいい役柄だったので、本番ではまったく緊張せず素直に楽しんでやれました。自分でもびっくりしたんですけど、楽しくてしょうがなかったですね。 ──年末には初の単独ライブがあります。 石原 ゆいかおりでワンマンライブということは初めてですし、きっと今までに歌ってきたライブイベントよりも歌う曲数が多いので、いくら体力が前より増えたと言っても、絶対まだ足りない部分があると思うんですよ。そういう部分を増やしていって。ファーストライブは人生で1回しかないので、そのファーストライブを素敵で最高のものにできるようにしていきたいです。ぜひみなさんに来ていただいて、盛り上がって素敵なものを作っていけたらなと思います。頑張ります! 小倉 ずっと夢見てきたのがアルバムとワンマンライブだったので、アルバムを出した後にすぐワンマンライブを開催できることを、本当にうれしく思ってます。みなさんぜひ『Puppy』を聴いて予習をしてもらって、ライブで盛り上がりましょう! 出演側としては体力がいちばん重要というか。ゆいかおりはほとんどの曲で振り付けが激しいので。 ──結局そうだよね(笑)。 小倉 そうなんです、結局ほとんど激しいので、歌とダンスの体力を上げていって、ぜひ素敵なライブを成功できるように頑張りたいと思います。よろしくお願いしまーす!! (取材・文=後藤勝) ●ゆいかおり1st LIVE「PUPPY LOVE!!」 日時:2011年11月27日(日)    [DAY]開場13:30/開演14:00    [NIGHT]開場17:30/開演18:00  会場:原宿アストロホール<http://www.astro-hall.com/> 料金:前売り:¥4,000(税込)当日券:¥4,500(税込)    *オールスタンディング    *入場時、ドリンク代\500別途必要となります。    *整理番号順のご入場となります。    *3歳以上有料 <一般発売> 2011年10月1日(土)10:00より以下各プレイガイドにて受付いたします。 ローソンチケット 0570-000-777 Lコード 75442 イープラス <http://eplus.jp/> *詳細は "ゆいかおり"公式HPをご確認下さい。 【ゆいかおり公式HP】<http://cnt.kingrecords.co.jp/yuikaori/index.html>
Puppy(初回限定盤)(DVD付) よろしくね♪ amazon_associate_logo.jpg
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「みんなをドキドキさせたい♪」アキバアイドルが"絶対領域"の先まで見せちゃう!?

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『アキバ妄撮』より(以下、同)
「かわいい女の子の服の下をのぞき見してみたい!」  そんな中学生男子レベルの妄想を叶えるグラビア企画「妄撮」の最新刊『アキバ妄撮』(発行=プレビジョン/発売=角川グループパブリッシング)が発売され、大きな話題を呼んでいる。  モデルとなったのは、アキバ系アイドルの夢眠ねむちゃん。  秋葉原のライブ&バー「ディアステージ」で働きつつ、アイドルユニット「でんぱ組.inc」に所属する他、DJねむきゅんとしてクラブでも活躍しているマルチアイドルだ。  そんな彼女が、ディアステージ、中央通りの交差点、とらのあななど秋葉原を象徴するさまざまなスポットで、鉄壁の衣装の下に隠れた肢体を惜しげもなく見せつけてくれるのである。  「絶対領域」「チラリズム」など、見えそうで見えない侘び寂びの精神を粋とするアキバカルチャーに真っ向から挑んだ彼女に、『アキバ妄撮』に至るまでのエピソードや見どころを聞いてみた。 mosatsu02.jpg ■二次創作の元ネタになりたかった ──ねむちゃんはどういう経緯でアキバカルチャーと出会ったんですか? 「小さい頃からマンガやライトノベルにどっぷり浸かって過ごしていたんですが、自分はオタクだっていう自覚がないまま育っていたんです。その後、たまたま秋葉原に遊びに行ったときにメイド喫茶でメイドさんたちのステージを見て衝撃を受けたりしつつ、美術系の大学に入ったんですが、『美術って何だろう』って行き詰まったときに、メイドさんやファンの方の盛り上がりから受けた衝撃を思い出してアキバに流れ着いたんです」 ──アキバが創作の刺激になったという感じですか? 「そうですね。大学では『創作するぞ』っていう、意識的な人しか創作をしていないイメージなんですが、アキバってそういうことを意識せずとも、『俺の好きなアイドルが何日に誕生日だから、その日のためにシャツを作ってあげよう』みたいに、自然な形で何かを発信したり、創作したりしている人が多いんですよ。遊んだり生きたりするために何かを作る人が多くて、そのピュアなところに心惹かれるものがありました。普通に生活していたら出てこないようなエネルギーが街全体を包んでいて面白いと思いますね」 ──作らざるを得ない人達が集まってる。 mosatus04.jpg 「そうなんです。『創作しないとどうしようもない!』『いろいろ抱えているから出さないといけない!』みたいな強迫観念に駆られて作ってる方もいて、非常に影響を受けました」 ──元々はどんなアートを志していたんですか? 「最初はインタラクティブアートをやっていたんですが、アイドルが歌ってお客さんがそれに反応をするっていうのがすごくインタラクティブなアートだと思ったんです。誰かのために盛り上がったりみんなの幸せを考えてあげるといった、それまで現代美術に感じることのなかった熱だったり、『愛情』というものをアイドルに見出すことができたんです。あと、メディアアートの勉強をしていたんですが、自分がメディアになれるという喜びをアイドルになろうと思った時に感じたんです。何かを表現する誰かのツールになれるっていうのが自分の中でのメディアアートだなって思って活動しています」 ──自分が二次創作の元ネタになりたい、みたいな? 「はい。そういうアキバ的な面白さが『妄撮』というテーマにバッチリはまったと思います」 mosatus05.jpg ■大きな話題を呼んだ『アキバ妄撮』 ──普段は脱いだりしない、身近なアイドルとして活躍しているねむちゃんが、「妄撮」されるのってかなりの冒険だったんじゃないですか? 「最初、周囲から猛反対を受けるだろうなって予想はしていました。私は普通のグラビアアイドルの方と違って、普段は歌ったりディアステージでご飯を運んだりする、本当にファンに近い存在のアイドルなんです。だから極端に言ったら、ファンのみなさんにとっては自分の彼女や女友達が脱いだような感覚だろうから、絶対嫌だと思うだろうってすごく悩んだんです。でも、そこは私が乗り越えなきゃいけない壁だと思ったんです。アキバってそういうキレイなままでいること、絶対領域の向こう側を見せないことが美しさみたいな部分があると思うんですけど、そこで終わってしまったら、その大切さも分からないままだと思ったんです。だから、私がポリシーを持ってやればきっとみんなも分かってくれるって信じて撮影に臨みました。ちなみにディアステージの女の子たちは、みんなオタク気質があるので、『萌える!』って喜んでくれました(笑)」 ──オタク女子的には大絶賛だったんですね。 「そういえば、ある知人のライターさんがブログで『アキバ妄撮』を見て、『知ってる子が脱いでいるのを見るのがすごく嫌だ』と批判してたんですが、この本を買ってくれたある女子高生がその人に激しく抗議してくれていたんです。この子なりに私を守ってくれてるんだって感動したんですけど、そのライターさんも普段は頑張ってる方だからねって思ったり......(苦笑)。でも、そのライターさんも女子高生もきっとピュアな人たちで、そんなピュアな人達を攻撃的にさせることができた。そこまで心を動かすことができた、というのがすごくうれしいんです」 ──確かに、現代美術って問題提起することが目的という側面もありますから、そうやって話題に上った時点で勝ち、みたいなところはありますよね。Twitterでも、『アキバ妄撮』に端を発した「アキバ系アイドルの肌の露出は是か非か」という話題が非常に盛り上がりました。 「はい。だからどの賛否もすごくうれしくて、この作品を作れて本当に良かったなって思います」 mosatsu01.jpg ■真の主役は「秋葉原」! ──アキバを舞台に写真を撮ったことで、秋葉原の見方って変わりました? 「変わりませんね。生活の一部を切り取ってもらったという感覚があるので、アキバを一から見直すというよりは、改めてやっぱ面白い場所だなと再確認しました。女の子とか文化とか、いろんな要素が交差していて......なんだか国っぽいですよね。アキバだけコスプレして街を歩いていても変じゃない。ディズニーランドとかに近いのかも。例えばミッキーの耳をつけて電車に乗ってる人を見ると『あ、舞浜からの帰りなんだ』って思うのと同じように、メイドの服を着て電車に乗っている人を見ると『アキバっぽい』って思っちゃう。そういう街のアイコンというものがあるのは、アキバならではなのかなと思います」 ──ちなみに「妄撮」シリーズって、男子がグッとくるシチュエーションを集めたシリーズですが、実は『アキバ妄撮』は秋葉原という街が主役ですよね。 「そうですね。『妄撮』では場所をテーマにしたことってないですよね。その街らしさっていうのは色んな街にあると思うんですけど、破って見てみたい街なんてアキバしか今は思いつかないですね」 ──では、最後にサイゾー読者の健全な男子に向けてメッセージをお願いします。 「いろいろな楽しみ方ができる本だと思います。アキバに対して距離を感じるオシャレ男子さんにも、反対にオシャレっぽい本だなって抵抗のある方にもすごく面白く見ることのできる仕上がりになっていると思います。ねむはツンデレな方にも対応しているので、『こんなの見たくない』『嫌だ!』とTwitterで書かれた方も、ぜひAmazonをポチっていただければと思います!」 (取材・文=有田シュン) nemutop.jpg ●ゆめみ・ねむ 三重県出身。美大卒。電波ソングや萌え系アニメソングを主に歌う不思議系アイドル。ゲームやマンガが大好きで、特にマンガは1950年代の作品に熱中するなど深い造詣を誇る。「DJねむきゅん」名義でエレクトロとアニソンを結ぶ女性DJとしても活躍中。 公式HP <http://nemu.dearstage.com/> 秋葉原ディアステージ<http://moejapan.jp/dearstage/
アキバ妄撮 ポチっとな。 amazon_associate_logo.jpg
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理想と現実のギャップをどう生きる? 向井理初主演『僕たちは世界を変えることができない。』

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(C)2011「僕たち」フィルムパートナーズ
 今週紹介する新作映画は、青春期の重大テーマであり往々にして悩みの種にもなる「恋愛」「生きがい」「個性と自己表現」を扱った、広い意味での"青春ムービー"3本だ(いずれも9月23日公開)。  まず1本目のオススメは、原作コミックとテレビドラマ版が大人気で、豪華女優陣の競演も話題の映画版『モテキ』。三十路前まで非モテの人生を送ってきた派遣社員の幸世が、突然女性たちからモテはじめる時期、いわゆる"モテ期"を迎えて騒動に巻き込まれたドラマ版から、1年後の設定で描かれる。ニュースサイトのライターとして正社員になった幸世に、ある日"第2のモテキ"が到来。新たに現れたタイプの異なる4人の美女たちに翻ろうされる幸世は、真の恋愛を成就させることができるのか。  映画版のストーリーは、原作者の久保ミツロウが書き下ろしたオリジナル。『演技者。』(フジテレビ系)『アキハバラ@DEEP』(TBS系)など個性的な深夜ドラマの演出で知られ、ドラマ版『モテキ』も手掛けた大根仁が本作で映画監督デビューを果たした。主演もドラマ版に続き森山未來。長澤まさみ、麻生久美子、仲里依紗、真木よう子という新たなヒロインたち4人との濃厚なキスシーンもあり、主人公に嫉妬しつつも感情移入してしまう男性観客が続出しそうだ。ポップな音楽や唐突に挿入されるダンスシーンも、青春の躍動感や非日常感を巧みに表現している。  2本目は、現役大学生が自費出版した体験記が原作の『僕たちは世界を変えることができない。 But, We wanna build a school in Cambodia.』。医大生のコータは、「150万円の寄付で、カンボジアに学校が建ちます!」と書かれた海外支援案内の資料に触発され、仲間の協力を得て資金集めのチャリティーイベントを開催する。続いて、現地視察のためカンボジアの村を訪問し、子どもたちと触れ合う。だが、そこでは厳しい現実を目の当たりにし、帰国後もさらなる困難に遭遇。はたしてコータたちはカンボジアに学校を建てることができるのか。  『バトル・ロワイアルII(鎮魂歌)』(03)『完全なる飼育 メイド、for you』(10)の深作健太監督がメガホンを取り、主人公のコータ役には『BECK』(10)『パラダイス・キス』(11)の向井理。意外にも本作が映画初主演という向井が、ありきたりの学生生活に物足りなさを感じ、ふとしたきっかけから海外支援活動に生きがいを見出す今どきの青年を好演している。さまざまな試練に直面し、理想と現実のギャップに悩みながら成長していく主人公の姿は、ボランティアや社会貢献に興味を持つ若者たちをはじめ、この困難な日本の状況で「社会のために何かしたい」と感じている大勢の共感を呼ぶことだろう。  最後に紹介するのは、アメリカ発の大人気学園ミュージカルドラマ『glee グリー 踊る♪合唱部!?』の出演陣によるコンサートを3D映画化した『glee グリー ザ・コンサート 3Dムービー』(3D上映のみ)。ドラマの目玉だったハイクオリティーの歌とダンスがさらにショーアップされ、臨場感たっぷりの3D映像で満喫できる。個性派ぞろいのキャストたちがそれぞれ魅力を発揮する中、イチオシは「I'm A Slave 4 U」でダンスと歌とセクシーな衣装を披露するヘザー・モリス。ドラマでは天然ボケでエッチ好きのブリトニー役を演じているが、実はビヨンセやティナ・ターナーなど大物アーティストのバックで踊ってきた筋金入りのダンサーで、映画の振り付け師としても活躍中だ。  ドラマ版では、人種、ハンディキャップ、同性愛、体型などの理由で"負け犬"扱いされていた高校生たちが、合唱部で歌に真剣に向き合ううちに仲間ができ、自分の個性に自信を持てるようになるというストーリーが、若い世代を中心に世界中から共感を集めた。そうした背景を踏まえ、このコンサート映画にはドキュメンタリー・パートとして、『glee』から勇気をもらい前向きになれたと語る3人のマイノリティーたちも登場。ジャーニーの名曲で番組の代名詞でもある「Don't Stop Believin'」の、「夢をあきらめるな、自分を信じ続けよう」というメッセージが、ひとりでも多くの悩める若者に伝わればと願ってやまない。 (文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉) 「モテキ」作品情報 <http://eiga.com/movie/56148/> 「僕たちは世界を変えることができない。 But, We wanna build a school in Cambodia.」作品情報 <http://eiga.com/movie/55817/> 「glee グリー ザ・コンサート 3Dムービー」作品情報 <http://eiga.com/movie/56849/>
クイック・ジャパン 93 QJも大プッシュ! amazon_associate_logo.jpg
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キャラクター原案・redjuice氏も衝撃の「"鬼"すぎる」制作現場

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(c)ギルティクラウン製作委員会
 10月期からのノイタミナで放映が決定しているテレビアニメ『ギルティクラウン』(フジテレビ系)は、謎の能力を獲得した主人公が、政府と抵抗勢力との争いに巻き込まれて行く、近未来の東京を舞台にしたアクションエンターテインメント。本編公開前から話題となっている同作のキャラクター原案を担当するのが、クリエイター集団・supercellのメンバーでもあるイラストレーター・redjuice氏だ。アニメ制作に携わるのは初となる同氏に、その制作秘話を聞いた。 ――『ギルティクラウン』への参加の経緯を教えていただけますか? redjuice スタッフの方々が多くのイラストレーター、アニメーターの候補者の中から、最終的に絵を見て作品コンセプトとの相性などで選んでいただいたと聞いています。挿入歌を担当されるのはryo(supercell)さんですが、僕はsupercellの括りで参加したわけではなく、それぞれが選ばれたという感じです。ryoさんは場面やシチュエーションに合わせてテーマソングを作ることにかけて天才的なので、この作品にはベストチョイスだと思います。 ――キャラクター原案として『ギルティクラウン』に携わっておられるredjuiceさんですが、今回は実際に制作スタジオに通われているとうかがっています。アニメ制作の現場の空気はいかがですか? redjuice 元々アニメの現場は大変だろうとはずっと思っていたけど、みんな鬼ですね(笑)。魔法のように絵を描いていて、うまいだけでなく仕事への覚悟、気迫がすさまじい。1日8時間以上、365日絵を描き続けることは究極のトレーニングといえますが、それを実践するための集中力やタフさを身に付けるのは並大抵のことではない。普通の人だったら発狂しますよ、本当に。アニメスタジオのスタッフはアーティスト集団であり、職人集団ですね。スタジオに入ると、自然と気が引き締まります。 ――制作に携わる中で、本業であるイラストレーターと、アニメーターの違いは感じますか? redjuice 技術的な部分では、空間の把握力には絶対的な違いがありますね。画面の中の奥行き感を直感で感じ取って、各要素を画面の中に配置できるという資質がアニメではすごく重要なんです。単体のイラストは、常に一瞬しか切り取らない。画面全体の整合性よりも、ドラマティックさが優先され、精密なカメラ設定も必要とされないのが平面構成です。アニメの場合は立体的に動かすので、空間把握を正確にできないといけないので、勉強になります。  僕は自分のオリジナルイラストで描くキャラクターは風景の一部でしかないと思っていますが、アニメのキャラクターはまず個性ありきで、それに違和感のないようにデザインを肉付けしていく。技術的な手法の違いもありますが、イラストとアニメでは思考的なプロセスの違いが大きいです。
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メーンヒロイン・楪いのり
――個性的な数多くのキャラクターが既に公開されていますよね。スタッフの方々からはやはり、メーンヒロインの歌姫にしてレジスタンス組織・葬儀社のメンバーでもある「楪(ゆずりは)いのり」ちゃんが人気だと耳にしました。redjuiceさんはお気に入りのキャラクターはいますか? redjuice お気に入りというか、ヒロインのいのりは別にすると、なぜか一番多く描いたのは葬儀社のオペレーターのツグミです。別にリテークが出たわけではなく、勝手に描いてましたね(笑)。特に指示が出たわけではないのですが、ネコ耳を付けたら、スタッフからは何の疑問もなくOKが出ました。そういう意味では、僕の趣味が詰まってます。  あとは、黒髪ショートメガネ委員長! の草間花音。実は、シナリオにはそもそも存在しなかったのに、勝手にキービジュアルを描いたら即採用されました(笑)。 ――redjuiceさんの熱意に圧倒されたんでしょうか(笑)。そういう、信頼関係というか、共同作業であるアニメ制作では、呼吸の合ったチームワークがやはり必要ですよね。 redjuice もちろんチームワークなしでは成立しない世界です。だから現場にも席をいただいて、多い日で週3日通っていました。空気感を共有している中で作業をするのは1人とは全然違って、好き勝手やっていても監督がまとめてくれるという安心感はあります。なんだかんだでアニメも個人プレーの積み重ねとはいえ、現場で作業をするのは刺激的だし効率的で、そんな感覚的部分も表現に影響していますね。 ──スタンドアローン・コンプレックスですね(笑)。それこそ『攻殻機動隊』制作などで知られるProduction I.Gとのタッグということもあり、本作においては3D技術も注目だといわれています。 redjuice 僕もイラストでCGを使いますが、あくまで3DCGをイラストの味付け程度に使っているだけです。この機会にプロフェッショナルの仕事から学ばせてもらいたいくらい。例えばいのりが連れている「ふゅーねる」くんというロボットがいるんですけど、3DCGでモックアップ(模型)を作って、「これを参考にお願いします」という感じで提出することはあります。やはり、『イノセンス』など押井守監督作品参加をはじめとする、業界トップクラスの3DCGやVFXの技術を持っているチームと一緒に制作できるのは心強いですね。 ──制作はProduciton I.G 6課という、中でも勢いのあるスタジオだというのも大きいですね。「ふゅーねる」くんは、『攻殻機動隊』の「タチコマ」を彷彿とさせます。 redjuice タチコマと同じく、糸を吐きますからね(笑)。実際、「マスコット的ロボットは欲しい」という話はあって、結構タチコマという存在は意識しました。健気なふゅーねるの演技も見所です。 ――最後に、『ギルティクラウン』PRを一言っ! redjuice 今回、アニメの現場で学んだことは多く、楽しいですけど大変です。僕自身のイラストレーターとしての創作にフィードバックされる部分も大きい。スタッフの意気込みも伝わると思いますので、皆さんにも『ギルティクラウン』を楽しんで見てもらえたらうれしいです。 (取材・文 新見直[KAI-YOU/http://kai-you.net/]) ●redjuice ニックネームは「しる」。Webデザイナーとして活躍すると同時に、インディーズCDのジャケットイラストなど徐々に活動の場を広げる。08年、クリエイター集団・supercellのメンバーとして『ワールドイズマイン』のPVイメージイラスト等を手がけて話題となって以降、国内外で高い評価を得る。アニメ制作に携わるのは本作が初となる。 ●『ギルティクラウン』 監督/荒木哲郎 シリーズ構成/吉野弘幸 副シリーズ構成/大河内一楼 キャラクター原案/redjuice 音楽/ryo(supercell) 制作/プロダクションI.G 6課 放映/2011年10月よりフジテレビ<ノイタミナ>にて アポカリプスウィルスの蔓延によって無政府状態となった日本。超国家間で組織された"GHQ"と、レジスタンス組織"葬儀社"の戦いが続いていた。平凡な高校生・集は、ネット上で絶大な人気を誇る歌姫・いのりと出会うが、いのりは"葬儀社"の一員だった。彼女に導かれるうち、集の右手には「王の刻印」が現れる。しかしそれはまた、彼が背負った「罪の王冠(ギルティクラウン)」の物語の始まりでもあった......。
東京マグニチュード8.0 ノイタミナといえば。 amazon_associate_logo.jpg
【関連記事】 いよいよ最終回!『東京マグニチュード8.0』が描いたリアル(前編) 絶賛と拒否反応が渦巻くハイブリッドアニメ『空中ブランコ』の果てなき挑戦(前編) テレビシリーズに残された数々の謎が明らかに! 劇場版『東のエデン』

【TGS2011】日本を元気にする「東京ゲームショウ2011」極美コンパニオンさん一挙大放出!(後)

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Android Application Awardから。ショートが似合うよぅ!
 9月15~18日に、千葉・幕張メッセで開催されたゲームの祭典「東京ゲームショウ2011」(TGS2011)。日刊サイゾーでは主にゲーム業界の未来を感じさせるような講演・ブースを取材レポートしましたが、もちろんコンパニオンさんも忘れていませんよ。しかも今回は大豊作につき、昨日、今日と2回にわけて一挙大公開!  日本を元気する美女の艶姿をご覧あれ!
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こちらはバンナム!
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コナミ!
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さらにコナミ!
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もひとつコナミ!
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CIA!
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アークシステムワークス!
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コーエーテクモ!
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Edia!
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東京デザイナー学院/東京ネットウエイブ!
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東京コミュニケーションアート専門学校!
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日本工学院クリエイターカレッジ!
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CyAC!
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AQUIRE!
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新潟コンピュータ専門学校!
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