
上海アリス幻樂団公式サイトより
ゲーム、音楽、小説、コミックなどさまざまな形態で展開され、若者を中心に絶大な人気を誇る「東方Project」。その原作者である、同人サークル・上海アリス幻樂団の代表・ZUN氏と、シリーズ初期から東方Projectと懇意にしてきた同人ショップ・ホワイトキャンバスの間で問題が発生。作品のファンや二次創作の作り手たちに波紋が広がっている。
事件の発端は、2011年12月20日付でZUNのブログ「博麗幻想書譜」にアップされた「冬コミとか業務連絡とかガイドラインの再確認とか」と題するエントリー(http://kourindou.exblog.jp/17092211/)。そこでZUNが次のように発表した。
「コミックマーケット80で発表した東方神霊廟(引用者注:「東方Project」のゲームのタイトル)の委託が9月から開始されていますが、ホワイトキャンバスについては取り扱いを一時休止しました」
理由としては、《委託販売している作品の売り上げが不払いなこと》と、《権利者であるZUNの監修を受けていない「東方Project」関連グッズを作成・販売したこと》の2点が挙げられている。
後者について補足すると、ZUNは自作の版権許諾について、ファン活動としての二次創作にはガイドラインを守ることを求めるのみで、広く許諾している。その一方で、企業による商業展開については、ZUN本人が監修したものだけを許諾。「東方Project」が隆盛を極めているのは、作品の魅力もさることながら、こうした版権の柔軟な運用によるところも大きい。
「未払いがあるままで新作の委託を開始してしまうと黄昏さん(引用者注:ZUNが「東方Project」の委託販売手続きを委任しているサークル・黄昏フロンティアのこと)に迷惑になりますし、皆さんがルールを守っているのに筋の通らないことをしているなぁということから、これらの問題が解決するまでは上海アリス幻樂団の作品をホワイトキャンバスさんで取り扱っていただくのはやめることにしました。これまで長い間色々とお世話になっていたショップだったので、今回の件は非常に残念に思っています」
という発言からも、金銭面での問題というより、「東方Project」という作品群を取り巻くコミュニティーを守るためのルール、仕組みを重要だと考えていることがうかがえる。
こうしたZUNの発言に対し、ホワイトキャンバス側も応答。「ZUNこと太田順也氏(同氏は株式会社香霖堂の現代表取締役。)が運営管理する、同人サークル上海アリス幻樂団公式Blogにおける「ホワイトキャンバスさんでの上海アリス幻樂団作品の取り扱い一時休止について」と題するコメント(2011年12月20日 13時11分)に対する弊社の見解」(http://w-canvas.com/html/WhiteCanvasComment20111221.pdf)を公開した。そこに記された主張は、《売上を払っていないのは、ZUNから作品の同人ショップへの委託販売を任されているサークル・黄昏フロンティア(=有限会社SUNFISH)と裁判にて係争中のため。不払いの金額相当額の全額は供託されている。ただの不払いではない》《ZUNとホワイトキャンバスの間では平成19年6月23日付で「商品化等許諾契約」が締結されており、その後、新しい契約の締結に至っていないので、この契約はまだ有効である。商品化等許諾契約の及ぶ範囲については、ZUNとホワイトキャンバスの間で代理人弁護士を通じて協議を重ねている最中だ》という2点に要約できる。つまり「これは法律の問題である」と主張した、と考えていいだろう。
日本の同人文化は、権利者のお目こぼしによって生じる、法的なグレーゾーンによって支えられてきた。先にも述べたとおり、「東方Project」は作者が明示的にグレーゾーンを目いっぱい広く設定することで盛り上がってきた作品だ。
法律を前面に押し出したホワイトキャンバスの行動は、「東方Project」のグレーゾーンを狭めかねないものだ。裁判に勝っても負けても、二次創作の作り手を含め、作品を取り巻くファンたちのホワイトキャンバスに対する信用は損なわれるのではないか。ただでさえホワイトキャンバスは、2009年に不特定多数の委託サークルに対し、計算ミスで過払いした売り上げを返還するよう通達するという不可解な行動を起こし、評判を損ねてもいる。
ホワイトキャンバスは12月29日~31日に開催される「コミックマーケット81」への企業参加が決まっている。裁判が進行中である以上、ホワイトキャンバスが自身の主張する商品化等許諾契約に則り、ZUN未監修の「東方Project」グッズを販売することは間違いないだろう。こうした行動が、「東方Project」のみならず、同人作家と一般企業の関係に対して、どのような影を落としていくのか。「東方Project」でなくとも、注視していただきたいところである。
(文=御船藤四郎)
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ハリウッドスターが続々登場 映画『ニューイヤーズ・イブ』が豪華すぎる!

(C) 2011 NEW LINE PRODUCTIONS, INC.
お正月映画の公開ラッシュもいよいよ大詰め。今週はラブロマンス、アクション、コメディーの3ジャンルから特にオススメの新作を紹介していきたい。
まずはハリウッドセレブたちが「これでもか!」といわんばかりに大挙出演したオールスターキャストが話題の『ニューイヤーズ・イブ』(12月23日公開)。おおみそかのニューヨークを舞台に、タイムズスクエアの名物カウントダウン"ボール・ドロップ"、レコード会社主催のライブパーティーといったイベントの関係者や参加者たちが織りなす恋愛と心の交流を描く群像劇だ。1年前に出会った女性が忘れられない男、偶然再会した元カップル、エレベーターに閉じこめられた見知らぬ男女など、年の瀬にそれぞれ"心残り"を抱えた8組の人々。彼らは果たして、ささやかな勇気と奇跡で願いをかなえ幸せな新年を迎えられるのか――。
『プリティ・ウーマン』(1990)のゲイリー・マーシャル監督が、当初『バレンタインデー』(2010)の続編として立ち上げた企画。方針変更により筋書き上のつながりはなくなったが、アシュトン・カッチャーとジェシカ・ビールが続投したほか、ロバート・デ・ニーロやミシェル・ファイファーらベテランからキャサリン・ハイグルにアビゲイル・ブレスリンといった若手まで、幅広い世代の人気俳優が豪華なムードを盛り上げる。ジョン・ボン・ジョビィと学園ミュージカルドラマ『グリー』のリー・ミシェルが劇中で歌声を披露するのも、音楽好きには高ポイント。心温まるエピソードの数々が新年への希望をもたらしてくれるロマンチックな娯楽作だ。
続いては、12月21日公開の和製ハードアクション大作『ワイルド7』。7人の元犯罪者で構成される警察の極秘部隊・通称「ワイルド7」は、強力な銃器で武装しカスタムバイクで事件現場へ急行、凶悪犯を超法規的措置で処刑する。その1人、飛葉(瑛太)は謎めいた美女(深田恭子)に心を動かされる。ある人物の巨大な悪事を知ったワイルド7は、かつてない絶体絶命の状況に追い込まれながら、反撃を開始する。
60年代末から「週刊少年キング」(少年画報社)に連載された望月三起也の漫画が原作で、テレビドラマやアニメも製作された人気コンテンツ。実写映画化のメガホンをとった『海猿』シリーズの羽住英一郎監督は、建設中の高速道路を使ったアクション場面や、商用イベントホールにバイクが乗り入れる場面、弾丸1,500発を撃ちまくったというガンアクションの数々など、邦画では前例のない撮影を敢行。瑛太や映画初出演の関ジャニ∞・丸山隆平、椎名桔平、宇梶剛士らワイルド7に扮した面々が自らバイクを駆って熱演した。和製アクションの常識を打ち破る豪快な活劇だ。
最後は12月23日公開の『宇宙人ポール』。SFオタクのイギリス人青年クライブとグレアムは、全米最大のコミックイベント「コミコン」を訪れた後、米中西部のUFOスポットをキャンピングカーで回っていた。途中でネバダ州の「エリア51」を通りかかった2人は、政府施設から逃げ出した宇宙人"ポール"と遭遇。追っ手をかわしながら、ポールを故郷の星に帰すため奮闘することになる。
日本でもファンの多い英国発コメディー映画、『ショーン・オブ・ザ・デッド』(04)『ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!』(07)のサイモン・ペッグとニック・フロストの名コンビが主演・脚本を担当。過去2作でゾンビ映画、ポリスアクションものにそれぞれオマージュを捧げて映画オタクぶりを発揮した2人らしく、今作でも『未知との遭遇』(77)『E.T.』(82)といった名作SFへのオマージュをユーモラスに盛り込んだ。監督は『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07)のグレッグ・モットーラ。陽気でジョーク好きの宇宙人ポール(セス・ローゲンが声を担当)とオタク青年コンビの掛け合いは爆笑の連続だが、アクションと感動の要素もしっかりと折り込まれて全体を引き締める。SFファンとコメディー好き、どちらが見ても心から楽しめる傑作だ。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ニューイヤーズ・イブ』作品情報
<http://eiga.com/movie/56275/>
『ワイルド7』作品情報
<http://eiga.com/movie/56073/>
『宇宙人ポール』作品情報
<http://eiga.com/movie/56163/>
インタビューされる快感がクセになる!? 「ザ・インタビューズ」って何?

ザ・インタビューズ
2011年に登場したウェブサービスの中で際立って成長したものといえば、株式会社paperboy&co.(以下、ペパボ)の「ザ・インタビューズ」(http://theinterviews.jp/)だろう。
ユーザー同士がインタビュアー・回答者になって記事を作成するというシンプルなテキスト系サービスだが、8月にリリースしてわずか2カ月で会員数は22万人を突破、9月末より正式なペパボのサービスとして運営されるようになった。
しかし、ユーザーの中には「なかなか質問されない」といった悩みを抱えている人がいたり、波に乗り遅れて「今さら使い始めても誰も相手してくれないのでは?」と考えている人も多いようだ。そこで、「ザ・インタビューズ」の開発者であるペパボの福田大介氏と、ディレクターの蛭田悠介氏に、サービスの上手な使い方から、開発の秘話、今後の展開などについて話を聞いた。
――「ザ・インタビューズ」は短期間で数十万というユーザーを獲得しましたが、受けた要因は何だったのでしょうか?
福田大介氏(以下、福田) 使う人がインタビュアーになれる、質問がやってくる、というコンセプトがよかったのだと思います。このサービスは誰かに質問されないと始まらないサービスなので、ユーザーがTwitterやFacebookで「何か聞いてほしい」というアピールをし始めたため多くの人の目に留まるようになり、好循環が生まれました。
蛭田悠介氏(以下、蛭田) 普通の人もインタビューされる快感がある、というのは私たちにとっても発見でしたね。
――最初は、Twitterでもフォロアー数の多い人や、ライター・編集といった業界の人が使っている印象がありました。
福田 そうですね。プロのライターさんに多く使っていただいているのはうれしいですね。普段はインタビューする側の人が、質問に答えているという逆転が起きているのが面白いのではないかと思います。
――しかし逆に、本当に普通の人からは、「なかなか質問されない」という声も聞かれます。
福田 このサービスは自分で積極的に使わないと相手から質問されないし、気づかれない。最初に3つくらいの質問に答えてみて、それをTwitterなどにアウトプットすることから始めてみてほしいですね。
蛭田 ただ、有名な人や特定の人にばかり質問が集まりがちで、質問数の少ないユーザーに対するケアというのは今後の課題ではあります。
――「これから使ってみよう」という方に、上手に使うヒントを教えていただけますか。
蛭田 福田も言っていましたが、常にアウトプットすることですね。相手からの質問が来て、答えたことをアウトプットする。それが循環していくことを体感してもらいたいです。
福田 質問に「答える」という以外にも、いろいろな人に「質問する」、自分が質問されたことを「読む」という楽しさがあります。
蛭田 Twitterは140文字ですし、今、長文を書く機会が少なくなってきていると思うんです。だから、久しぶりに長い文章を書くのもいいものなのでは、と。後々、答えたことを自分で読み返すと「そんなことを考えていたんだ」ということが分かって、記録の役割も果たせるように思います。
――そもそも、このサービスが生まれるにあたってのきっかけは何だったのでしょうか?
福田 ペパボでは毎年「お産合宿」という開発合宿をやっているんですが、企業のコーポレートサイトで使えるようなサービスを考えていたところ、似ても似つかぬものができてしまったというか(笑)。「最終的には自社内で使えればいいか」という気持ちで企画書を出したんです。それが通って、準備期間の3日間と1泊2日の合宿で、開発は自分がやって、通販情報サイト「カラメル」(http://calamel.jp/)のデザイナーのはるなさんにビジュアルを作ってもらってできました。
――最初は会社内でのコミュニケーションツールとして想定されていたというのは興味深いですね。Twitterなどソーシャルメディアでの広がりは狙ったものでしたか?
福田 いや、予想外でびっくりしました。
――質問する・しない以外の機能がないというのも、場が荒れない理由ですね。
福田 当初から内部にコメント機能をつけない前提でやっていたので、最初からTwitterやFacebookと連携させることは決めていました。
――ユーザー層はどうでしょう?
蛭田 6対4で女性の方が多いです。年齢は20代の学生を中心に使っていただいてます。
――正式なサービスになってから、出版社とのコラボなども展開されていますね。
蛭田 講談社さんと『スティーブ・ジョブズ』(著 ウォルター・アイザックソン、翻訳 井口耕二)の刊行と合わせて「あなたの上司や先輩がジョブズだったらどうしますか?」といった質問をするようなコラボを実施しています。他にも、映画『怪物くん』(仲村義洋監督)に出演している川島海荷さんや、USTREAMの番組と合わせて声優の茅原実里さんへの質問を募集して、生放送で茅原さんご本人に答えてもらう企画をしました。これからも業種にこだわらず、いろいろなコラボをやってみたいです。
――11月には、英語・中国語でのサービスも開始されました。今後も海外を意識されるということでしょうか。
蛭田 そうですね。フランス語やスペイン語なども追加していきたいですね。
福田 思ったよりも中国や台湾の方が使ってくれています。日本発のウェブサービスで、海外でも使われているものはなかなかないので、世界で使われるサービスになりたいですね。
――今後、「ザ・インタビューズ」をどんなサービスに育てていきたいとお考えですか?
蛭田 私はそれこそ、プロの方にもインタビューする際に使っていただきたいな、と思っていますね。
――そうすると、われわれの仕事がなくなってしまいます(苦笑)。福田さんはいかがですか?
福田 まだ具体的ではないんですが、弊社の電子書籍の「パブー」(http://p.booklog.jp/)との連携も視野に入れています。シンプルなサービスなので、インタビューされる楽しさ、する楽しさの両方をより多くのユーザーに体感してもらえるように、これからもより使いやすくしていきたいと考えています。
(取材・文=ふじいりょう)
"あのプール"で恵比寿マスカッツのTシャツに水鉄砲を噴射してきた!!
「いやーん、食べられちゃう~♪」とキャッキャウフフな3人は、恵比寿マスカッツの永作あいりちゃん、桜木凛ちゃん、栗山夢衣ちゃん(写真左から)。プールサイドで美女がTシャツに水鉄砲を噴射される姿なんて、そうそう見られるものではない。しかもこの取材場所は、紳士な読者諸氏にはすっかりおなじみの"あのプール"じゃないか......!
20日、都内で行われた映画『ピラニア』のDVD&Blu-ray応援団結成記者発表が行われ、恵比寿マスカッツから上記3人が登壇。下半身はセクシーサンタ、上半身には『ピラニア』Tシャツといういでたちで記者団の前に現れた。
『ピラニア』は、ビクトリア湖畔で行われていた"ウェット・Tシャツ・コンテスト"の最中に数万匹もの太古のピラニアが現れ、キャッキャウフフな水着美女(と、それに群がる男)たちを食いまくるというパニック・スペクタクル。今年8月に『ピラニア 3D』として公開されるやいなや、大きな反響を呼んだ快作である。
その『ピラニア』が、21日にDVD&Blu-rayで登場。「Blu-ray 3D コンプリートエディション」には、3D版も収録されている。
そんな『ピラニア』の応援のために、Tシャツをウェットにされるべく駆け付けたのが、永作あいりちゃん、桜木凛ちゃん、栗山夢衣ちゃんの恵比寿マスカッツ選抜3人組なのだ!
ところで応援団のみなさん、実際にピラニアに襲われたらどうする?
永作あいりちゃん 「私は特技がチアリーディングで、"オリジナル・ダッフンダ"が得意なので、身体のキレを生かして逃げ切りたいと思います!」
桜木凛ちゃん 「私は『おねマス』で"プルカワ"っていうユニットを組んでいるので、相方の瑠川リナちゃんに助けてもらいたいと思います」
栗山夢衣ちゃん 「私はもちろん、縄を持ち歩いていますので(※記事参照)、縄でピラニアを亀甲縛りしたいと思います!」
そして、質疑応答もそこそこに水鉄砲タイムに突入! 取材陣もテンションが上がってまいります。




そんなわけで、『ピラニア』DVD&Blu-rayは21日発売! 以上です、編集長!

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これがオリジナル・ダッフンダだ!!

他人任せな桜木さんでした

僕もピラニアになりたい!

Tシャツの「ピラニア部分」に水鉄砲を集中噴射!

すると、ピラニアが......(それにしても楽しい)

溶けてきたよ!

さらに噴射するよ!

ふぅ......。
ピラニア3D コンプリート・エディション 発売日:発売中 税込価格:¥6,090 発売元:ブロードメディア・スタジオ 販売元:ポニーキャニオン ©2010 THE WEINSTEIN COMPANY,LLC.ALL RIGHTS RESERVED.
最新アイドルから石野真子まで "八重ガ"の魅力に迫った本『八重歯ガール』

『八重歯ガール』(朝日新聞出版)
昭和の時代は小柳ルミ子や河合奈保子、今時はAKB48の板野友美や、アナウンサーの杉崎美香がその代表格ともいえる八重歯美女たち。コンプレックスとチャームポイントのはざまで揺れ動く当人の乙女心とは裏腹に、「八重歯はかわいい」「八重歯は若く見える」「八重歯は元気をくれる」と好意的に受け取る八重歯ファンは多い。
そもそも八重歯の定義とは何だろうか。素人は単純に「外側に出っ張っている犬歯」と捉えがちだが、正しくは「歯列からずれて重なったように生える歯」のことで、それが犬歯に多く起きるという。好き嫌いに個人差はあれど、「八重歯=魅力の一つ」という感覚を受け入れやすい日本人。しかし世界的には、歯列矯正が当たり前の欧米や韓国をはじめ多くの国が綺麗な歯並びを好む文化のため、八重歯萌えは日本特有の美的センスといわれている。
特に今年は「付け八重歯」や「八重歯ガール」という言葉があらゆるメディアでクローズアップされ、ネットでは八重歯フリークのブロガー・前川ヤスタカ氏による『八重ガ~八重歯ガールの全て~』(http://yaebasuperstar.blog123.fc2.com/)のアクセス数が急上昇。「八重歯がかわいいのは、パンダがかわいいのと同じくらい当たり前の価値観」と言い切る前川氏は、ブーム以降、雑誌の八重歯特集の監修や、付け八重歯を取り上げた『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)への出演、『八重歯決起集会』なるイベントの開催など、幅広い活躍をみせている。

『八重歯ガール』より(以下、同)
さらに12月20日には、前川氏による初の著書『八重歯ガール』(朝日新聞出版)が発売。表紙はローティーン誌のカリスマモデルで、片八重歯がキラリと光る荻野可鈴。内容は、街で見つけた八重歯ガール10名のグラビア&インタビュー、八重歯ガールの歴史&年表、八重歯Q&A、八重歯座談会、日本人と八重歯、元祖付け八重歯クリニックインタビュー、"八重歯ガール界のレジェンド"こと石野真子インタビューなど、230ページ以上に渡り八重歯! 八重歯! 八重歯!
その胃もたれする程の内容に、もうなんか難しいこととかどうでもよくなるほどの、最上級の八重歯トリップが味わえることだろう。
何よりも民衆を正しい道へ導くかの如く、熱く熱く八重歯の素晴らしさを綴る著者のパッションに感動すら覚える。さらに「素敵な八重歯ガールの八重歯を守りたい!」とか「日本の八重歯文化を全力で守りたい!」という心の叫びが、文章の端々に溢れ出ている点も愛らしい。
ちなみに前川氏は理想の八重歯について、「重視しているのは前歯と犬歯の間の歯(いわゆる右上2番と左上2番)。ここが八重歯と前歯に押されて引っこんでいると、ぐっと八重歯度が上がります。さらに犬歯が鋭角で、末広がりだったりするとかなり理想の八重歯に近づきます」とブログで語っている。
そんな前川氏が独自に定める"現役八重歯ガール"のランキングがこちら。
1位:板野友美(当代随一のカリスマ)
2位:杉崎美香(孤高のキャスター八重歯)
3位:豊崎愛生(声優界最強の八重歯)
4位:小池唯(片八重歯未完の大器)
5位:荻野可鈴(知る人ぞ知る逸材)
6位:元AKB48・小野恵令奈(復活の両八重歯)
7位:スマイレージ・和田彩花(たぬき顔八重歯の系譜)
8位:渡部香生子(スポーツ八重歯新星)
9位:鈴木理沙(八重歯プロボウラー)
10位:小山幸恵(バナナマンマネージャー)
この他に、世代を超えた"歴代八重歯ガール"のランキングも発表しており、1位の石野真子に続き、2位に皇室の雅子妃がランクインしている点など、実にジャンルレスな八重歯ウォッチャーであることが分かる。
そんなわけで、八重歯ガールが少しでも気になっている男性は、世界唯一(?)の八重歯美女研究本『八重歯ガール』をチェックしてみてはいかがだろうか。読み終わった頃には、今まで意識していなかった職場の女性の口元で八重歯がポロリした瞬間、胸が高鳴り、何かが始まるかもしれないぞ。
(文=林タモツ)
最新アイドルから石野真子まで "八重ガ"の魅力に迫った本『八重歯ガール』

『八重歯ガール』(朝日新聞出版)
昭和の時代は小柳ルミ子や河合奈保子、今時はAKB48の板野友美や、アナウンサーの杉崎美香がその代表格ともいえる八重歯美女たち。コンプレックスとチャームポイントのはざまで揺れ動く当人の乙女心とは裏腹に、「八重歯はかわいい」「八重歯は若く見える」「八重歯は元気をくれる」と好意的に受け取る八重歯ファンは多い。
そもそも八重歯の定義とは何だろうか。素人は単純に「外側に出っ張っている犬歯」と捉えがちだが、正しくは「歯列からずれて重なったように生える歯」のことで、それが犬歯に多く起きるという。好き嫌いに個人差はあれど、「八重歯=魅力の一つ」という感覚を受け入れやすい日本人。しかし世界的には、歯列矯正が当たり前の欧米や韓国をはじめ多くの国が綺麗な歯並びを好む文化のため、八重歯萌えは日本特有の美的センスといわれている。
特に今年は「付け八重歯」や「八重歯ガール」という言葉があらゆるメディアでクローズアップされ、ネットでは八重歯フリークのブロガー・前川ヤスタカ氏による『八重ガ~八重歯ガールの全て~』(http://yaebasuperstar.blog123.fc2.com/)のアクセス数が急上昇。「八重歯がかわいいのは、パンダがかわいいのと同じくらい当たり前の価値観」と言い切る前川氏は、ブーム以降、雑誌の八重歯特集の監修や、付け八重歯を取り上げた『タモリ倶楽部』(テレビ朝日系)への出演、『八重歯決起集会』なるイベントの開催など、幅広い活躍をみせている。

『八重歯ガール』より(以下、同)
さらに12月20日には、前川氏による初の著書『八重歯ガール』(朝日新聞出版)が発売。表紙はローティーン誌のカリスマモデルで、片八重歯がキラリと光る荻野可鈴。内容は、街で見つけた八重歯ガール10名のグラビア&インタビュー、八重歯ガールの歴史&年表、八重歯Q&A、八重歯座談会、日本人と八重歯、元祖付け八重歯クリニックインタビュー、"八重歯ガール界のレジェンド"こと石野真子インタビューなど、230ページ以上に渡り八重歯! 八重歯! 八重歯!
その胃もたれする程の内容に、もうなんか難しいこととかどうでもよくなるほどの、最上級の八重歯トリップが味わえることだろう。
何よりも民衆を正しい道へ導くかの如く、熱く熱く八重歯の素晴らしさを綴る著者のパッションに感動すら覚える。さらに「素敵な八重歯ガールの八重歯を守りたい!」とか「日本の八重歯文化を全力で守りたい!」という心の叫びが、文章の端々に溢れ出ている点も愛らしい。
ちなみに前川氏は理想の八重歯について、「重視しているのは前歯と犬歯の間の歯(いわゆる右上2番と左上2番)。ここが八重歯と前歯に押されて引っこんでいると、ぐっと八重歯度が上がります。さらに犬歯が鋭角で、末広がりだったりするとかなり理想の八重歯に近づきます」とブログで語っている。
そんな前川氏が独自に定める"現役八重歯ガール"のランキングがこちら。
1位:板野友美(当代随一のカリスマ)
2位:杉崎美香(孤高のキャスター八重歯)
3位:豊崎愛生(声優界最強の八重歯)
4位:小池唯(片八重歯未完の大器)
5位:荻野可鈴(知る人ぞ知る逸材)
6位:元AKB48・小野恵令奈(復活の両八重歯)
7位:スマイレージ・和田彩花(たぬき顔八重歯の系譜)
8位:渡部香生子(スポーツ八重歯新星)
9位:鈴木理沙(八重歯プロボウラー)
10位:小山幸恵(バナナマンマネージャー)
この他に、世代を超えた"歴代八重歯ガール"のランキングも発表しており、1位の石野真子に続き、2位に皇室の雅子妃がランクインしている点など、実にジャンルレスな八重歯ウォッチャーであることが分かる。
そんなわけで、八重歯ガールが少しでも気になっている男性は、世界唯一(?)の八重歯美女研究本『八重歯ガール』をチェックしてみてはいかがだろうか。読み終わった頃には、今まで意識していなかった職場の女性の口元で八重歯がポロリした瞬間、胸が高鳴り、何かが始まるかもしれないぞ。
(文=林タモツ)
地上800メートルの超高層ビルをよじ登れ! 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』

(C)2011 PARAMOUNT PICTURES. All Rights Reserved.
おなじみのテーマ曲とともに、不可能を可能にするエリートスパイ、イーサン・ハントが帰ってきた! 12月16日公開の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、トム・クルーズ主演のスパイアクションシリーズ第4作。ロシア政府が置かれるモスクワのクレムリン宮殿で爆破事件が起き、イーサン・ハントが率いるチームは容疑者にされてしまう。政府と組織の後ろ盾を失い孤立無援のハントら4人は、テロリストが狙う核ミサイル発射による世界の破滅を未然に防ぐ困難なミッションに挑む。
本作の目玉の1つは、テレビCMなどでも流れているドバイの超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」の外壁で繰り広げられるド迫力のアクションシークエンス。当初はセットを組んで安全な環境で撮影したショットを実景と合成する計画だったというが、クルーズ本人の希望により本物のビルでロケを敢行した。高度800メートル以上の壁面を上から見下ろすショットだけでもゾクゾク来るのに、ワイヤー1本を頼りに垂直に駆け下りたり、特殊グローブの吸着力が失われて落下したりと、文字通り手に汗握るシーンの連続。イーサン・ハントの役柄そのままにクルーズが自らの限界に挑む姿は、本シリーズの一貫した魅力にもなっている。
監督を務めたのは、ピクサー製作の『Mr.インクレディブル』(2004)『レミーのおいしいレストラン』(07)でアカデミー長編アニメーション賞を2度獲得した鬼才ブラッド・バード。実写映画では初の監督作となるが、シリーズ旧作の名シーンのパロディー化や約束事をわざと外すユーモアで巧みに緩急をつけたかと思えば、終盤の立体駐車場でのシーンで複雑な装置の動きと俳優のアクション、カメラワークを緻密にコントロールする構成力も見事。ブライアン・デ・パルマ、ジョン・ウー、J・J・エイブラムスという大御所や気鋭の監督たちが手がけた過去のシリーズ3作にも引けを取らない傑作で、ぜひ仲間やカップル、家族と一緒に鑑賞して大いに盛り上がっていただきたい。
一方で、こんな季節は心に染みる映画とじっくり向き合いたいという方にオススメなのが、12月17日公開の『サラの鍵』だ。1942年、ナチス占領下のパリ。フランス警察がユダヤ人を一斉検挙した日、幼い弟を納戸に隠したサラは、納戸の鍵を手にしたまま両親と共に収容所へ送られてしまう。そして2009年、現代のパリ。フランス人の夫を持つ米国人ジャーナリストのジュリアは、ユダヤ人迫害事件を取材するうち、サラとその家族の悲劇を知り、真実を突き止めようと決意する。
パリ在住のユダヤ人1万3000人が逮捕され、水もトイレもない屋内競輪場に詰め込まれた事件に着想を得たタチアナ・ド・ロネの同名ベストセラー小説を、37歳の新鋭監督ジル・パケ=ブレネールが映画化。ジュリア役のクリスティン・スコット・トーマス(『ずっとあなたを愛してる』)の安定した演技もさることながら、過酷な運命に翻弄される少女を迫真の演技で表現したメリュジーヌ・マヤンスが素晴らしい。戦時と現代を交互に行き来する中で、現在が歴史の真実の上に成り立っていること、また人の生が過去から現在へ、そして未来へと受け継がれていくことを浮かび上がらせる構成も効果的。過去の民族問題だけに限らない、家族愛、大衆心理、ジェンダー、勇気といった多様なテーマを内包する示唆的な作品であり、多くの観客にメッセージが届くことを心から願う。
(文=映画.com編集スタッフ・高森郁哉)
『ミッション:インポッシブル ゴースト・プロトコル』作品情報
<http://eiga.com/movie/55154/>
『サラの鍵』作品情報
<http://eiga.com/movie/56118/>
「僕たちが住んでいる社会はやっぱりおかしい」小説家・高橋源一郎と3.11

高橋源一郎の最新作『恋する原発』(講談社)は、「不謹慎」の塊のような小説だ。「3.11のチャリティーAVをつくる」「靖国神社は韓国も中国も関係なく祀られるようになった」「学校では文字を教えずに、セックスを教える」などなど、軽妙な語り口ながら、そこには思わず眉をひそめてしまうような描写が連発されている。世間の自粛ムードをまるで無視したかのようなその不謹慎さは、作家からの挑発にも読めてくる。
どうしてこんな小説が生まれてしまったのか? なぜ、彼はこの作品を書かずにはいられなかったのか? そして、ここに描かれているものは、一体何なのか? 高橋氏を直撃した。
――そもそも、この小説はどのような意図で書かれたものなのでしょうか?
高橋源一郎(以下、高橋) 10年くらい前に、『群像』(講談社)で、『メイキングオブ同時多発エロ』という小説を2年くらい連載していました。これは2001年に発生した9.11米同時多発テロのチャリティーAVを作るという話でした。でも、全然うまくいかず、途中で連載を終わらせてしまった。その後、ずっと寝かせておいたんですが、この小説を途中で止めた理由がずっと分らなかった。でも、3.11が起こって、これを書けなかった理由が分かったような気がしたんですね。
――「書けなかった理由」というのは?
高橋 ひとことで言うと、9.11は他人事だったからです。だから、逆にすごく真面目な小説になってしまった。でも3.11は僕もある意味で当事者と言える。だからこそ、「原発なんて関係ないよ」とか「被災地なんて知らん」とも堂々と言えるんです。「しょせん他人事ですよ」と言えるのは、実は自分が"外"ではなく"中"にいる時なんです。そういう発言をすれば、当然、問題になるでしょう。何を言っても問題が発生するというのは、非常にいいことです。言論とはそういうことなんです。
――ご自身の"事件との距離感"というものが左右した、と。
高橋 3.11から最初の数日間のこと、覚えてます? 結構、明るかった。ニューヨーク・タイムズに東浩紀や村上龍とともに寄稿したんですが、論調はほぼ同じでした。「すさまじい被害にあったけど、国民はパニックに陥っていない。日本には閉塞感があったけど、これを機会に変われるかもしれない」。でも、そんな空気もいつの間にかもとに戻ってしまい、前よりひどくなってしまう。
――どういった部分で、前よりもひどくなったと感じますか?
高橋 暗くなってると思います。僕はTwitterをやっています。3.11の前のTwitterはまったりしていて、つまんないことを言える空間だったんです。でも、3.11以降、Twitterが「戦場」になってしまった。他人を攻撃するような言論が多くなり、みんながそういう相手を求めるようになった。
――「まったりする」余裕がなくなったことによって、他者を攻撃するようになってしまった。
高橋 もともとそんなに余裕はなかったんだけど、なんとなくあるような気がしてたんですね。「お金ないし景気悪いし、嫌だよね」と言いながらも、カタストロフィーは起こっていなかった。
例えば、ある家族がいたとするでしょう。楽しく暮らしていたんだけど、ある日、お父さんの浮気がバレた。おじいちゃんの多額の借金がバレた。お母さんは難病だった。子どもは非行に走っていました。みんな実は隠してたんだけど、1つバレたらみんなバレちゃった(笑)。そうしたら「浮気したのはお前が悪いんだ」「よかれと思って借金したんだ」と罵り合いになってしまう。今回は、お父さんがラブホテルの鍵を落としたから発覚したんだけど、落とさなくても、遅かれ早かれ、すべて分かるはずだった。
――まさに、みんなが犯人探しのために互いを攻撃し合っているような雰囲気ですね。
高橋 みんな、「自分は悪くない」と言いたいんです。誰かをディスる言論の中身は、「誰が悪い」っていうことと「俺は悪くない」っていうことの2つでできています。政府が悪い、エネルギーどうするんだって。沈没船の中で「誰が船を壊したんだ!」と首を絞め合いながら沈んでいくんです。
――つまり、高橋さんの見方としては、3.11以降、何かが変わったわけじゃないんですね。
高橋 もともと日本の社会には展望などなく、破滅を先伸ばしにしていただけなのかもしれない。原発って、その意味でとても典型的ですよね。放射性廃棄物をどうするんだという問題があったのに、「なんとかなる」って言い続けてきた。原発から出たゴミは東北のどこかに置いて、その代わりに金をばら撒いておけば、あとはもう知らない。沖縄の米軍基地も同じ構造ですよね。だったら、東京に置けばいい。基地も原発も全部東京に置いたら地産地消でしょ(笑)。成田を米軍基地にして、皇居や国会議事堂の地下を原発にすればいい。そうしたら厳重に管理するようになるでしょう、怖いから。
■「ヤバいものを見せない」という社会構造が創造力を奪う
――そのような現状認識で書かれた『恋する原発』ですが、作品自体はネガティブになることなく、とてもポジティブです。こうなったのは必然性があったのでしょうか?
高橋 小説は楽しくなきゃいけないと思います。今回の目標は「笑い」でした。怒りや悲しみにも、いい面はあります。けれども、それらは直截的な感情だから、思考停止になったり何も見えなくなってしまうこともある。「笑い」は俯瞰的になるんですよね。どんなことでも距離を取ればおかしいでしょ? 下がれば下がるほど、いろんなモノが見えてくるんです。
――いわゆる「カメラを引く」ような作業ですね。
高橋 血まみれで、倒れている人がいたら胸が痛む。けれども、カメラが下がっていくと、それは映画かもしれない。さらに下がれば「目指せ、(芦田)愛菜ちゃん」とか言っているママがいるかもしれない。
カメラを引いていくことは、周囲を「認識」をしていく作業なんです。騙されてて本当に馬鹿だったねと、自分を笑うこと。そうしないと、今のこの空気に対抗できないだろうと思ったんです。
――一方で、『恋する原発』では、作品中に「服喪」についての言及もなされています。震災によって2万人が命を落とした今、死を考えることによって何を見いだせるのでしょうか?
高橋 さっきの話の続きで言うと、平穏な家庭はいろいろな問題を隠しています。お金とか、セックスとかを見せないようにして、日常生活を楽しく過ごしている。その中の1つが「死」ですね。テレビだと、陰部にモザイクがかかるでしょ。それから、死体と手錠にもかかる。陰部、死体、手錠。客観的に見たらすごく変な組み合わせです。あらゆる場所は映すのに、この国では、その3つは絶対に映らない。
――「ニューヨーク・タイムズ」のウェブサイトには遺体の写真がいくつも掲載されていて、国内でも話題になりました。
高橋 2万人が亡くなったのに、「大災害」という言葉だけで、日本には遺体の写真が1枚もない。死体を1体も見せないっていうのは異常ですよね。この社会の妙な雰囲気は、「ヤバいものは見せない」という社会の構造が原因なのかもしれない。空気なんて見えないのに、それを感じろっていうのはダメでしょう。ものを見ないということが、逆に想像力を失くしてしまうんです。
――本作で言及されている「1,000年後の子ども」というモチーフも、「死」と同じように普段は隠れている存在ですよね。前作『悪と戦う』(河出書房新社)でも、同じくまだ生まれていない子どもがモチーフにされていました。
高橋 こういうことを考えるのは、子育て中だからかもしれません。今、僕は60歳で、子どもたちは5歳と7歳。彼らが30歳くらいになった時には、僕はもういない。だから、彼らの未来は想像するしかない。この子たちはあと80年くらい生きるんだから、僕が死んだらバイバイっていうわけにはいかないでしょ。僕は、自分が死んでから50年後の世界について責任があるんです。
僕たちは共同体の中に生きています。共同体は今生きている人だけのものじゃない。歴史的にいえば過去の人もいるし、未来の人もいる。現在の人間がエネルギーが足りないといって原発を使い、処理することのできない放射性廃棄物を生み出したり、国の借金を増やし続けたりしていたら、同じ共同体の未来の人たちに迷惑がかかるでしょう。
■3.11後に小説を書くということの意味
――震災後、あらためて、小説の役割が問われているように思います。高橋さんは、どのように考えていらっしゃるのでしょうか?
高橋 「小説の特性とは何か」と考えると、この世界にいること、この世界があることの不条理、人間はなぜ生きねばならないのか、といった形而上的な問題を扱うことだと思います。「この人が好き」という感情を表現することや、歴史の変動を描くのは映画でも可能かもしれない。楽しいコメディーは韓流ドラマでもいいかもしれない。こういう危機的な状況において、形而上的な問題を扱えるという小説の特性は、より発揮されるんじゃないでしょうか。
――ただ、震災を受けて、「フィクションよりも現実のほうがすごい」という言説が説得力を持ってきています。
高橋 3.11以降、読める小説と読めない小説が出てきました。実は、それは3.11以後に書かれたのか以前に書かれたのかは関係ありません。3.11以前に書かれていても、まるでこの現実に対応しているかのように書かれているものがあります。「僕たちが住んでいる世界はやっぱりおかしくないか?」という認識が根底にある小説は、3.11以降に読んでもやっぱり面白いんです。
――高橋さんはTwitterでも積極的に発言をされていますが、小説の言葉とTwitterの言葉に違いはあるのでしょうか?
高橋 Twitterでやっている「小説ラジオ」(不定期に深夜0時から行われる高橋自身の連続ツイートのシリーズ)の言葉ってストレートですよね。フィクションのように、多義的な言葉ではありません。フィクションのいいところは「これはどういう意味」と聞かれても、答えなくてもいいこと。読者は「作者の考えをもとにした別のこと」を考えることができるんです。だから、日常ではない舞台で考えられる、想像できる、という「空間」を提供するのが小説家の仕事だと思います。いわば、喫茶店みたいなもの。ものを考えるカフェ。ただ、横に死体が転がってたり、後ろのカップルがセックスを始めるかもしれないけど(笑)
――全然くつろげませんね(笑)
高橋 だから、日常じゃないんだけど、「結構面白いかも」って思ってもらえたらいいよね。
――お話を伺っていて、やはり『恋する原発』は、高橋さんの作品群の中でもとても意味のある作品なのではないかと感じました。例えば、デビュー作の『さようなら、ギャングたち』(講談社)では、「執筆時のことをほとんど覚えている」とおっしゃってられていましたが、『恋する原発』も、それと同じくらい高橋さんにとって重要な作品でしょうか?
高橋 僕の実質的なデビューは『さようなら〜』ではなく、『ジョン・レノン対火星人』(講談社)という作品です。『さようなら〜』は、優しさと美しさを求めて書いた小説でしたが、『ジョン・レノン〜』はできるだけ汚く書こうとしていた。文学も作家もみんな死ねばいいと思って書いたんですよ。
そう、だから、自分を間違えていたのかもしれない。僕はやっぱり『さようなら〜』のほうではなく、こっち側だった。今の僕は、妙に作家っぽいし、評論もいっぱい書くし、社会的発言もする。キモいよね(笑)
――その意味では『恋する原発』は、『ジョン・レノン〜』の原点に戻ろうとした作品なんですね。ちなみに、次回作のご予定はあるんですか?
高橋 実は、いま少々ウツ気味なんです。何も書きたくない。この小説は世間のひんしゅくを買うかもしれない。でも書いているときは楽しかったんですよね。その反動ですごく疲れてしまって......。こういうことを楽しく書いちゃう自分は人としてどうなんだろう、と思うところもあって。書いているときはこれしかない、こういう方法が正しいと思って書いているんですが、ときどきカメラを引いてみると、「これでいいの?」と自問自答してしまう。これ自体、爆笑だって思ってしまう。そういう意味では、作家ってみんな、二重人格なんですね。
(取材・文=萩原雄太[かもめマシーン]/撮影=尾藤能暢)
●たかはし・げんいちろう
1951年広島生まれ。81年、『さようなら、ギャングたち』で「群像」(講談社)新人長編小説賞優秀賞受賞。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で第1回三島由紀夫賞受賞。著書に『虹の彼方に』、『ジョン・レノン対火星人』、『ペンギン村に陽は落ちて』、『日本文学盛衰史』など。05年より明治学院大学国際学部教授を務めている。
「股間で感じろ! カモーン!」蝶野も絶叫したAVの祭典「SOD大賞2011」レポ

司会を務めた範田紗々、山中秀樹氏とゲストの蝶野正洋氏。
毎年、ソフト・オン・デマンド(以下、SOD)グループのアダルトDVDをはじめとする映像作品の中で優れた作品を表彰する日本最大級のAVの祭典「SOD大賞2011」授賞式が、六本木のニコファーレで行われた。これまでは業界関係者による投票で大賞が決定し、マスコミのみを招待し行われていた授賞式だったが、10年目を迎えた今年は初のファン参加型。式典はニコニコ生放送で生配信され、放送時間中に締め切られるファン投票によってNo.1映像作品が決まるのだ。

横山美雪

音羽レオン

片桐えりりか

水城奈緒

SARAH

北川瞳
授賞式は、フリーアナウンサーの山中秀樹氏、元SOD専属女優で現在はタレントとして活躍している範田紗々の2人が司会を務め、ゲストにはなんと、プロレスラーの蝶野正洋氏が登壇。「今は小さな子どもがいてなかなかAVを見る機会がないので、この日を楽しみにしていた。AVは若い人にとってはエネルギーの源。自分も若いころはよく世話になった」と意気込みを語った。
優秀女優賞を受賞した12名がセクシーなドレスをまとい、ファッションショーさながらのウォーキングを披露すると、会場の熱気はヒートアップ。「待ってました!」とばかりに一斉にカメラのフラッシュがたかれた。昨年、同受賞式で「新人賞」を受賞した羽田あいは、「来年はロウソクとかで誰かをいじめるような作品に出たい」とコメント。一方、今年ニコ生の"生主"からAV女優へと華麗な転身を遂げた片桐えりりかは、「来年はSMっぽい激しいのをやりたい」と来年の抱負を語ってくれた。

かすみりさ

ほしのあすか

琥珀うた

羽田あい

Nina

めぐり

桜りお

周防ゆきこ

成瀬心美

水嶋あずみ

大槻ひびき
式典の目玉であるSOD大賞ノミネート作品には、SODの作品はもちろん、今年話題となった各メーカーの力作16作品が勢ぞろい。天井と壁面4面に設置された大型のLEDモニターにそれぞれの作品のダイジェスト版が流れると、男性マスコミ陣はモニターにくぎ付け。ゲストの蝶野氏も例にもれず舞台袖から各作品をくまなくチェックしていたようで、「『180以上の女』(AKNR)と『美少女キャットファイト』(ROCKET)が気になった。『180以上の女』はやっぱり俺がデカイから背の高い女が気になる。『美少女キャットファイト』は俺の技が出てくるのかと思ったんだけど出てこなかった」と会場の笑いを誘った。

そんな中、大賞に選ばれたのは、『めぐりちゃんタオル一枚男湯入ってみませんか?HARD』(SOD)。作品紹介ではダイジェスト版のほか、実際にめぐりがタオル1枚で登場するなど、まさに身体を張った演出もあり、会場を大いに盛り上げてくれた。受賞しためぐりは、「まさかこんな賞がいただけるとは思っていなかったのですごくうれしい。カメラの目線が痛くて、どこ見たらいいのか分からないほど恥ずかしかった」と目をうるませながら語ってくれた。
そのほか、優秀セル作品賞では、ほしのあすかが3作品で受賞。「最優秀グッズ賞」には、まるでオブジェのようなビジュアルでオナホール界に革命を起こした「TENGA 3D」が選ばれた。
(撮影=尾藤能暢)
アラフォー男の心にもグサり!? クリスタル ケイが話題のドラマ挿入歌を発売!

クリスタル ケイのユニバーサル ミュージック移籍第1弾シングル「Superman」が12月14日、ついに発売となる。今回の楽曲は「空を飛べるわけじゃないし、時を止めることもできない それでもyou are my heroずっと」と、どんな人にでもいいところがあり、自分にとっての"Superman"だと、平凡な男性にいつの間にか惹かれていく自分に気づく女性の気持ちを、ポップかつグルーヴィなメロディーに乗せて歌っている(トラックはカリスマ的な信頼のあるBACHLOGICの制作)。
そんな歌詞の内容が共感を呼び、「この曲を聴いてると恋愛をしたくなる!」「同じクラスの人気者じゃない目立たない彼の魅力に気づかせてくれた」「毎日稼いできてくれる旦那サマ! ありがとう! 今日も頑張れ!」「私にとってあなたはスーパーマンだよ、と。。きゃぁ~素敵っ☆」「私の大事なスーパーマンは、柴犬のタロ」など、Twitterや歌詞サイト、iTunes Storeなどに書き込まれ、話題となっている。
恋愛感情だけでなく、あらゆる人間関係に当てはまる普遍的なテーマを歌っていることもあり、ティーンエイジャーからサラリーマン世代、夫を支える妻など世代を越えて支持されているようだ
この楽曲は、現在放送中のフジテレビ系ドラマ『僕とスターの99日』の挿入歌にもなっている。このドラマは『僕とスターの99日』は来日した韓国のトップ女優(キム・テヒ)と、彼女のボディーガードを務めることになったアラフォー独身男(西島秀俊)との、99日間限定の秘密の恋を描いたラブコメ。そんなドラマの内容ともリンクし、最終回に向けますます目が離せなくなっている二人の恋を、この曲がさらに盛り上げている。
クリケイのファンといえば、一般的には10代や20代の若い女性のイメージがあるが、ドラマの主人公・アラフォー独身男と自分を重ねる人も多いようで、「特別な力もない普通の僕の心に響く歌詞です。勇気をもらいました。結論、この歌は男子が聴くべし!」と、40代の男性など新たなファンとみられる層からも支持されているという。
CDの発売に先駆け、12月7日から世界35カ国のiTunes Storeで配信がスタート。クリケイにとって今回が初のiTunes Storeでの配信になるが、インターナショナルなファンや友人が多い彼女にとっても、ファンにとっても待望の出来事。イギリス・フランス・ドイツ・イタリアなどのヨーロッパでは14日より、アメリカ・カナダ・メキシコでは20日より配信が順次スタートする。また、iTunes Store以外にも、フランスや南米、アジア各国など世界の各配信サイトでも「Superman」の販売が行われる予定となっている。
来年3月には、東京・名古屋・大阪・福岡でライブハウスツアーが決定。日本はもとより、ワールドワイドな活動を続ける歌姫・クリケイから今後も目が離せない!

●クリスタル・ケイ オフィシャルサイト
<http://www.crystalkayonline.com/>
●iTunes Store
<iTunes.com/crystalkay>








