敏腕編集者が、妻を殺害した容疑で逮捕。大手・講談社内に衝撃が走っている。 「警察が捜査で社にも出入りしているって話でしたが、まさか殺人事件とは……」 と、驚く社員がいるのも無理はない。 逮捕されたのは名もない末端の社員ではなく、カリスマ編集者ともいわれた人気漫画雑誌「モーニング」編集次長の朴鐘顕(パク・チョンヒョン)容疑者なのである。 容疑は昨年8月の深夜に、都内の自宅で当時38歳の妻の首を絞めて殺した疑いだ。警視庁によると、妻が自宅で倒れているのが見つかった際、朴容疑者は自ら119番に通報するも、警察官には「子どもの様子を見に行って、戻ったら妻が自殺していた」と説明していたという。 司法解剖の結果、頸部圧迫による窒息死と判明したが、遺体の状況に証言と矛盾する点が多く、捜査が続いていた。妻の首からは、朴容疑者のDNAが検出されたとしている。 朴容疑者は同社の人気雑誌「週刊少年マガジン」の副編集長を務めていたことがあり、創刊に深く携わった「別冊少年マガジン」にて大ヒット作の『進撃の巨人』をスタートさせたことで、内外からカリスマ視されていた敏腕編集者。 「女性読者を惹きつけるすべに長けていて、無意味なパンチラとかのエロや、オタクすぎるウンチク、不細工な登場人物をできるだけ排除して、友情や嫉妬、トラウマなど誰もが抱える身近な感情を強調する独特の手法が知られている」とは同社社員の話。 1999年入社で、過去『七つの大罪』『アルスラーン戦記』『将棋の渡辺くん』などの作品も担当。昨年6月から「モーニング」誌の編集次長を任され、新人賞の選考も行っていたという。 「人を育てるのが上手で、駆け出しの粗削りな漫画家や作家を相手にしても、その場で判断せず『10年先に成功する人材』と評価したりする先見の明があります」(同) 仕事の評価が高いだけに、関係者の間では、冤罪を信じる声も少なくないようだ。過去に同じ雑誌で仕事をしたことがあるという編集者は「本人がウソをつくような人ではなかったので、冤罪を信じて待つ」と話し、朴容疑者と付き合いのある漫画家アシスタントも「奥様が亡くなって、かなり落ち込んでいました。家庭の問題があったとかも聞かないし、妻以外の女性は知らないと断言する人。奥さんの死が本当におつらい様子だったので、朴さんが殺したなんて信じられない」と話した。 実際、関係者の間では「愛妻家」として知られていたという。 周囲には「僕が会社で最初に育児休暇を取ったんだ」と話し、妻が4人の子どもを産んだときに支えた体験談をもとに、妊娠した女性社員らへのアドバイスもしていたほどだという。「基本、妻を甘やかす」とも語っていたようで、作品にも妻の助言を取り入れるなどしていたという話もある。 「聞いた話では、本人は否認しているらしく、逮捕前にも『警察に疑われているので悔しい』と身近な人には漏らしていたとか」(前出社員) ただ、警察から状況だけ聞けば、家族全員がそろっている自宅内で妻が突発的に自殺したという話は信じ難いものではあるのも事実。一方で「女性目線」や「育て上手」「愛妻家」といった朴容疑者の人物評もまた、殺人事件とは無縁に思えるような話ばかり。いったい何があったのか、捜査の進展が待たれる。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)「モーニング 2017年6号」(講談社)
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意外に貯め込んでいた……SPEED・今井絵理子議員、政界進出の目的は「やっぱりカネ?」
4日、昨年7月に当選した参院議員の資産が公開されたが、今井絵理子氏(自民)が9,899万円で3位の資産額であることが明らかになった。女性議員では最多。 資産の内訳は預貯金が6,800万円、社債が450万円、東京都国分寺市の自宅と沖縄県の基地用地2カ所など。預貯金はSPEEDのメンバーとして活動していた10代の頃に稼いだもので、基地用地は親が賃料収入を目的に、今井氏の資産として購入したものだという。 「意外に貯め込んでいたんだな、というのが正直な感想です。今井氏が芸能人として絶頂期だったのは、SPEEDが解散した2000年頃まで。それ以降の芸能活動は鳴かず飛ばずでしたから、大した稼ぎもなかったはず。加えて、夫だったロックバンド175RのSHOGOと離婚してからは、シングルマザーとして障害を抱える子どもを育ててきたので、出費も多かったでしょうしね」(週刊誌記者) 今井氏はSPEED解散後、ソロ歌手に転じるも、グループ時代ほどの人気を得られず、期間限定も含め、何度もSPEEDの再結成を繰り返してきた。一昨年には、同じ元SPEEDの島袋寛子と新ユニットERIHIROを結成したが話題にならず、CDセールス的にも惨敗だった。 「売れないと見るや、早々にやる気をなくしていましたね。そこへ降って湧いたような参院選出馬の話に乗っかった、というわけです。おかげで相方の島袋はハシゴを外された格好となり、ユニットとして行うことが決まっていたライブが急きょ、島袋のソロライブに差し替えられたこともありました。最近は落ち目の芸能人や文化人が知名度を利用して政治家に転身するケースが多いですが、ご多分に漏れず今井氏も『当選すれば、年収1億円だって!』などと、周囲に喜々として語っていたことがあったそうです」(同) 沖縄出身の今井氏は参院選で当選確実となった際、ジャーナリストの池上彰氏から沖縄の米軍基地問題について問われて「これから向き合いたい」と返答するなど、定見のなさが物議を醸した。政界転身は、カネ儲けや資産を増やすことが目的ではないと願いたいものだ。今井絵理子オフィシャルブログより
軍事ジャーナリスト「論点がずれている」墜落事故から飛行再開“オスプレイ問題”の本質とは
アメリカ海兵隊の輸送機・オスプレイが墜落事故を起こしながら、6日後の飛行再開となったことに批判が集中、メディアもこれに同調する記事を出したが、軍事ジャーナリストの青山智樹氏は「論点が意図的に歪められている」と指摘している。 「欠けているのは『どうすれば次の事故が防げるか』という観点です。各紙の報道を見ると、読売新聞は19日、オスプレイの飛行再開を伝えた記事で『13日の事故から1週間足らずの飛行再開に沖縄県民らからの反発がさらに強まるのは確実だ』と伝えていますが、事故原因や経緯、飛行停止解除までの流れは一切無視。同日の毎日新聞は、加えて『不時着事故の原因になった空中給油訓練は当面、見送る』ということを記していますが、沖縄県での米軍機事故は短期間で飛行を再開するケースが目立っているとしています。朝日新聞はもう少し詳しく、事故原因が空中給油中のトラブルであることを明記、在日米軍司令部の発表文も掲載していますが、翁長雄志知事や普天間爆音訴訟の原告団長らのコメントを加えていて、いずれも早期の飛行再開に反対の姿勢が強い論調ばかりです。世界的に見て航空機事故については『事故があったから二度と飛ばすな』なんて話にはなっていません。事故原因を徹底調査して次の事故を防ぐ方が有益という姿勢です。日本では社会全体がまず責任者を追求するベクトルになってますが、今回の事故原因は米軍から、C130空中給油機からの給油訓練中に起こったと説明されています。それであれば飛行停止ではなく空中給油を問題視すべき話でしょう」(同) 実は青山氏、かねてからオスプレイの空中給油を危惧していた人物だ。同機の導入に際し、飛行に反対せずとも空中給油については「危険が大きい」と警鐘を鳴らしていたのだ。 「空中給油は飛んでいる機体を別の機体とホースで結んでジェット燃料を供給する方法で、戦闘機などが給油する際、タンカーとも呼ばれる空中給油機と給油口をドッキングさせますが、オスプレイの空中給油の訓練となると、時速400キロの高速で行われ、上下左右に10センチでもズレたら給油は難しく、接近しすぎると空中衝突してどちらも墜落してしまうハイリスクなもの。特にオスプレイは非常に大きなローター(回転翼)が前方にあるので、巻き込む危険性も高いです」(同) 実際、米軍はオスプレイの飛行禁止は解除しても、空中給油訓練は中止したままで、こちらは現時点では解除の見込みも立てていない。原因不明のまま事故が再発して困るのは当の自分たちなのだから、当然といえる。 「この問題で、ちゃんと直視しないといけないのは、空中給油をしているのは米軍だけではないこと。自衛隊も空中給油機を保有していて、オスプレイの導入も決まっているわけです。このままだと自衛隊のオスプレイによる空中給油があってもおかしくないわけですから、どうやって事故を防ぐのかが一番重要なはず。事故の教訓を生かすのが最優先のはずで、これで飛行停止にするのは自動車事故で車を廃止にするようなもの」(同) 確かに事故が起きたから飛行を止めろ、というのでは航空機は成り立たなくなる。やみくもに飛行停止を叫ぶのは、それこそ“思考停止”というわけだ。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)イメージ画像 photo by D. Miller from Flicker.
発券された席が存在しない……LCC・格安航空スクートの“トンデモ”トラブルと“雑すぎ”対応
11月にLCC(格安航空会社)のトランスアジア航空が経営不振により突然運航を停止し、解散してしまったが、奇しくも6月に同航空を利用したばかりの筆者は、11月末、別のLCC、スクート航空でトンデモない事態を目の当たりにした。 「席がないじゃないか!?」 「本当に乗れるんでしょうか!?」 多数の日本人客の抗議で機内の入り口がごった返していたのは、タイ・バンコクのドンムアン空港からたつ成田行きの便だ。困惑する乗客に聞くと、なんとチケットに明記された座席が機内に存在しないというのだ。航空会社がカウンターで手配したチケットには「5A」「6B」といった座席番号が記してあり、数字が縦の列番号でアルファベットが横列の順だ。しかし、客が手にした「7G」などのチケットが、実際の機内には「7E」までしかないなど、存在しない席番号が発行されていたのである。 乗務員が慌てて対応するも明確な説明がなく、日本語が話せる者もごく一部であったため、先行きの見えない十数名の乗客たちは出発時刻が過ぎても20分以上も入口周辺に立ち往生となった。同行したジャーナリストの片岡亮氏は60カ国以上の豊富な海外取材を経験しているが「スクートは初めて乗りましたが、こんなトラブルは見たことがない」と驚いていた。結果、宙に浮いた乗客たちは空席に振り替えられたことで、グループがバラバラになりながらも機内から締め出されずに済んだが、もっと混んでいたら最悪乗れないという事態があったかもしれなかった。 「僕たちは旅行会社に頼んでツアーを組んでもらったので、こういう格安だったこともよく知らなかったんですけど、添乗ガイドもいないのでどうしたらいいかわからなくて本当に焦りました」と被害に遭った男性。 まれに見るミステイクだったというなら海外旅行にはつきものののちょっとした珍事件で済んだが、そもそも、このスクート航空、筆者がバンコクを往復した際、行きも帰りも遅延する大失態をやらかしていた。成田出発の行きの便は、なんと2時間以上の遅延。「航空機が到着していない」というのがスクート航空からの説明だったが、おかげで筆者はバンコクで乗り換えるはずのラオス行きの便には間に合わず、チケットが無駄になり、改めて買いなおすハメに。それでもスクート航空のカウンターデスクは「当方では一切、責任を負えません」と冷たい一言。謝罪すらなかった。 その帰りの便が先の珍事だが、帰国便は航行中、機内が大きく揺れてもいないのに座席上部の荷物入れが突然開いて、荷物があやうく落ちそうになったのに、乗務員はそれをほったらかし。客が立ち上がって閉じるしかなかった。その上、到着チケットの発行ミスで遅延したわけだが、機内では到着直前に遅延を詫びる短いアナウンスがあっただけ。これぞ安かろう悪かろうの顛末というしかない。 成田空港で利用者たちに話を聞いていると、別の航空便から到着した日本人からは「スクートは遅延の常習犯なので、ちゃんと時間通りに到着したい場合は使えません」という話が聞けた。成田空港の職員にも話を聞いてみると「ハッキリ数を数えたわけではないですけど、最近かなりトラブルが増えているみたい」と言っていた。 確かにネット上のSNSなどを見ても、最近3時間半や6時間遅れがあったという客の報告が見られ、なかば炎上気味となっている様相だ。 航空機は我々乗客が命を預ける乗り物であり、座席トラブルや遅延など運行上の不祥事が相次ぐと、次に不安になるのはメンテナンスの不備や事故の心配だ。遅延して乗り換え便のチケットが無駄になった客にも謝罪ひとつない無責任な対応も含め、スクート航空はどう考えているのか取材してみたが、これまた呆れるものだった。 日本オフィスに電話すると、日本語対応と明記してある番号にもかかわらず、カタコトの日本語を話す女性が「私は日本語がわからないのでシンガポール本社に電話してください」と言う始末。そこで本社に問い合わせると、こちらは英語対応のみで、担当女性が「飛行機である以上、遅延はどうしようもないと上司が言っています」と伝言ゲームのような返答。その後、3時間を超えた遅延については補償の対象にあるという説明こそあったが、とても洗練された対応とは言い難かった。 スクート航空はシンガポール航空の出資で5年前に設立され、12年には「ベストLCC」に選ばれたこともあったが、エアアジアなどのほかLCCと比べても機内の飲食物の値段が高く、今回のようなトラブルも含めれば、体感的には解散したトランスアジアよりずっと質が低い印象だ。 同社は来年、タイガー・エアとの統合でブランディング価値を高める方針を打ち出しているが、そんなことよりまずは時間通りに客を運ぶ基本的な努力から始めたほうがよさそうだ。筆者は二度と利用しないと思うが……。 (文=ハイセーヤスダ/NEWSIDER Tokyo)大騒動になった機内の様子
『君の名は。』中国で90億円突破も、実入りは3億円だけ……“クールジャパン”の課題とは
今夏に公開された新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』が、12月2日に中国でも公開され、日本でのヒット作という前評判も手伝って公開初日にアニメ映画としては歴代2位の224万人を動員する大ヒット。その翌日の興行収入で早くも24億円に達し、公開2週間で日本アニメの同国での最高益87億円を記録した『STAND BY ME ドラえもん』を超える90億円を突破した。 しかし、映画関係者からは「おそらく、どれほど収益を上げようと、日本に入ってくる利益はわずか2,000万元(約3億3,000万円)だといわれている」という話が出ている。興行収入と比べて、あまりに少ない額なのはなぜか? 「中国の映画輸入システムは、諸外国にとってかなり不利なんです。中国で放映される海外作品は主に、あらかじめ分配率を定めるロイヤリティ方式と、一定額で買い取ってしまう2種類があるんですが、それぞれに年間の本数制限が設けられて、ロイヤリティを選びたくても枠が埋まっていて仕方なく買い取りを選ぶケースもあります。映画の場合、ヒットするかどうか不透明な部分もあるので高値が付きにくいんですが、聞いたところ『君の名は。』は買い取り式で、中国映画製作大手の光線伝媒が権利を獲得して、中国でどんなにヒットしても日本サイドに大金が落ちてこないそうです」(同) 政府がクールジャパンで海外にコンテンツを売り出すことをぶち上げているが、自国にまっとうな利益が落ちる仕組み作りには着手できていないようだ。 「しょせん、海外戦略なんていってもその程度。アメリカのディズニーみたいにバカ高い著作料を取るようなビジネスができていないのは、特に中国のような特殊な国だと民間企業ではどうにもならない部分が多く、それこそ政府に助けてほしいんですよ」(同) そもそも中国では、当局の情報統制が強いことから興行関係には制約が多く、日本企業が自力で現地商売をするのは、ほぼ不可能。プロレスや格闘技の大会、音楽コンサートの分野でも、開催直前に役人の茶々が入って中止に追い込まれたことが何度もある。ただ、そもそも日本側が海外相手の商売を不得手とする部分も大きい。「そこは昭和の時代から変わっていない」と話すのは、古いアニメ制作会社の経営者だ。 「その昔、鉄腕アトムがアメリカで『アストロボーイ』として放映されたとき、原作者の手塚治虫には1円も報酬が入ってこなかったということがありました。これは、アメリカの権利会社から『アメリカの法律で一部の表現が問題視され契約違反だ』という難癖がつき、屈したから。このあたりのいきさつは当時、アトムのシナリオライターだった豊田有恒さんが自著にも詳しく書き残していますよ」(同) アトムの海外ヒットは結果的に手塚治虫の名を世界中に知らしめ、現在の日本アニメの世界的人気となる礎を築いたとはいえるのだが、「もともと外交下手な日本の政府も、この部分には特に無関心」と経営者。 実際、著作権を中心とした知的財産を売るコンテンツビジネスは、日本が苦手といわれてきた分野でもある。日本のアニメやマンガを海外に売り込む際、その権利を行使するノウハウがアメリカなどに比べてもかなり弱く、正当な利益を還元できていないというケースはいくらでもある。 「日本人は、良いものを作れば、あとは勝手に売れてくれる、というビジネス交渉に無頓着な職人気質があって、そのノウハウを成熟させてこなかったんですよね。いろいろなジャンルで先進国とは思えないパクリが横行していても、コンテンツを売る側に専門知識がなく、やられ損になることが多いのは、権利の管理が下手だからでしょう」(同) 著作権の認識が発達していなかった60年前ならともかく、この現在でもお人好しな商売のおかげで製作費を下回る金額でコンテンツを手離し、他人にばかり儲けさせているのは傍目にももどかしく、ただでさえ苦しいアニメ制作現場をより疲弊させることにもつながる。この点はまったく「クール」ではない話ではないか。 (文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)『君の名は。』公式サイトより
『君の名は。』中国で90億円突破も、実入りは3億円だけ……“クールジャパン”の課題とは
今夏に公開された新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』が、12月2日に中国でも公開され、日本でのヒット作という前評判も手伝って公開初日にアニメ映画としては歴代2位の224万人を動員する大ヒット。その翌日の興行収入で早くも24億円に達し、公開2週間で日本アニメの同国での最高益87億円を記録した『STAND BY ME ドラえもん』を超える90億円を突破した。 しかし、映画関係者からは「おそらく、どれほど収益を上げようと、日本に入ってくる利益はわずか2,000万元(約3億3,000万円)だといわれている」という話が出ている。興行収入と比べて、あまりに少ない額なのはなぜか? 「中国の映画輸入システムは、諸外国にとってかなり不利なんです。中国で放映される海外作品は主に、あらかじめ分配率を定めるロイヤリティ方式と、一定額で買い取ってしまう2種類があるんですが、それぞれに年間の本数制限が設けられて、ロイヤリティを選びたくても枠が埋まっていて仕方なく買い取りを選ぶケースもあります。映画の場合、ヒットするかどうか不透明な部分もあるので高値が付きにくいんですが、聞いたところ『君の名は。』は買い取り式で、中国映画製作大手の光線伝媒が権利を獲得して、中国でどんなにヒットしても日本サイドに大金が落ちてこないそうです」(同) 政府がクールジャパンで海外にコンテンツを売り出すことをぶち上げているが、自国にまっとうな利益が落ちる仕組み作りには着手できていないようだ。 「しょせん、海外戦略なんていってもその程度。アメリカのディズニーみたいにバカ高い著作料を取るようなビジネスができていないのは、特に中国のような特殊な国だと民間企業ではどうにもならない部分が多く、それこそ政府に助けてほしいんですよ」(同) そもそも中国では、当局の情報統制が強いことから興行関係には制約が多く、日本企業が自力で現地商売をするのは、ほぼ不可能。プロレスや格闘技の大会、音楽コンサートの分野でも、開催直前に役人の茶々が入って中止に追い込まれたことが何度もある。ただ、そもそも日本側が海外相手の商売を不得手とする部分も大きい。「そこは昭和の時代から変わっていない」と話すのは、古いアニメ制作会社の経営者だ。 「その昔、鉄腕アトムがアメリカで『アストロボーイ』として放映されたとき、原作者の手塚治虫には1円も報酬が入ってこなかったということがありました。これは、アメリカの権利会社から『アメリカの法律で一部の表現が問題視され契約違反だ』という難癖がつき、屈したから。このあたりのいきさつは当時、アトムのシナリオライターだった豊田有恒さんが自著にも詳しく書き残していますよ」(同) アトムの海外ヒットは結果的に手塚治虫の名を世界中に知らしめ、現在の日本アニメの世界的人気となる礎を築いたとはいえるのだが、「もともと外交下手な日本の政府も、この部分には特に無関心」と経営者。 実際、著作権を中心とした知的財産を売るコンテンツビジネスは、日本が苦手といわれてきた分野でもある。日本のアニメやマンガを海外に売り込む際、その権利を行使するノウハウがアメリカなどに比べてもかなり弱く、正当な利益を還元できていないというケースはいくらでもある。 「日本人は、良いものを作れば、あとは勝手に売れてくれる、というビジネス交渉に無頓着な職人気質があって、そのノウハウを成熟させてこなかったんですよね。いろいろなジャンルで先進国とは思えないパクリが横行していても、コンテンツを売る側に専門知識がなく、やられ損になることが多いのは、権利の管理が下手だからでしょう」(同) 著作権の認識が発達していなかった60年前ならともかく、この現在でもお人好しな商売のおかげで製作費を下回る金額でコンテンツを手離し、他人にばかり儲けさせているのは傍目にももどかしく、ただでさえ苦しいアニメ制作現場をより疲弊させることにもつながる。この点はまったく「クール」ではない話ではないか。 (文=藤堂香貴/NEWSIDER Tokyo)『君の名は。』公式サイトより
初の全国一斉調査も意味なし!? 裏オプがまん延する「JKコミュ」の実態
警察庁は15日、女子高生が接客するJKビジネスについて、来年度に初の全国一斉調査を行うことを発表した。 「JKビジネス」が世間で認知され始めたのは2013年のことだった。1月27日、秋葉原と池袋を中心とする都内のJKリフレ18店舗が、労働基準法違反で一斉摘発され、中学3年生を含む15~17歳の少女76人が保護された。また、同年末には、捜査員が100人体制で秋葉原に出動し、「JK散歩」と称されるデートサービスを行う15~17歳の少女13人を補導した。 しかしその後も、規制の網の目をかいくぐるようにして、女子高生がプロレス技を仕掛ける店やら、女子高生の匂いを嗅ぐ店、さらには女子高生が折り鶴を折るのを眺める「JK作業所」が誕生したりと、新手のJKビジネスは絶えることがなかった。警察の捜査や法の規制が、それに追いついていないのが現状だ。 都内でJKビジネスの店を営む関係者のK氏は、その実態を次のように語る。 「例えば、新宿に『P』というJKコミュ店(JKコミュニケーションの略)があったんですけど、そこは“16~18歳のリアルな女子高生とトークができる”とうたう店でした。リフレのように肉体的な接触があるとダメなんですけど、トークだけだったら法に触れません。でも実際には、カーテンで仕切られた一室の中では、女子高生たちが客と直接交渉して、フェラや手コキ、本番といった性的サービスを行っていて、店もそれを黙認していました。仮に警察が踏み込んできても、店側は『女の子たちが勝手にやっていること』と言い逃れするためです。その店は雑誌で書かれると、すぐに移転して、『A』と名前を変えて、また同じような形態の店を立ち上げました」 表向きは「お話だけ」などと銘打ち、法に触れないように留意しつつ、世間で注目され始めて危ないと感じたら、すぐに店を閉めてしまう。今のJKビジネスは、より巧妙にアングラ化しているようだ。 ■今の主流は、お散歩店 JKビジネスの現状は、どうなっているのか? さらにK氏に尋ねてみた。 「15年はJKコミュが乱立して児童買春の温床になっていたんですけど、今年6月に新宿のJKコミュ店、制服相席屋が摘発を食らってから、今はお散歩が主流になっています。制服相席屋の女の子たちは、摘発後、都内のお散歩店に大量移籍しました」 “お散歩少女”は13年末に一斉補導されたはずであり、警視庁は、お散歩少女を「補導対象」だとうたっている。それなのになぜ、今、18歳未満を雇用するお散歩店が、堂々と営業できているのか? 「お散歩は少女たちが補導対象になっているんですけど、今の法律だと、なかなか店側に踏み込めないんです。池袋の『G』というお散歩店が都内の“援交斡旋店”として有名だったんですけど、警察はその実情をずっと前から知りながら、2年近くも店に踏み込めなかった。結局、今年7月、その店の店長が、店で働く高校2年生の女の子に手を出したことで、児童福祉法違反の疑いで逮捕されたんですけど、これだって店の経営が問題視されたわけではありません。お散歩だったらまだ大丈夫ということで、今もなおアンダー(18歳未満)を雇っている店はあります」 女子高生たちが売春する現状を、このまま放置していいはずがない。アングラ化しているJKビジネスの現状を把握するのは大変かもしれないが、警察庁には本腰を入れて調査してもらいたいものだ。 もっとも、K氏は、いくら取り締まったところで無意味なのではないかとも語る。 「仮にJKコミュもお散歩も全て摘発したとしても、結局、体を売ってでも稼ぎたいという女の子と、リスクがあってもJKとやりたいって客がいるわけじゃないですか。絶対、このビジネスはなくなりません。試しにTwitterとかで、ハッシュタグを付けて、『JK』『援』『円』『サポ』とかで検索してみてくださいよ。援交してるJKや男が、腐るほど出てきますよ」 今はJKビジネスが児童買春の温床のひとつになっているが、結局のところ氷山の一角にすぎないのかもしれない。 (文=井川楊枝)イメージ画像(Thinkstockより)
プミポン前国王死去で自粛ムードのタイ、観光客減少で“チップ詐欺”横行中!
プミポン前国王が10月に死去したことでタイ国内は自粛ムードが広がり、国内で予定されていた一部コンサートやムエタイといった娯楽イベントも続々中止となった。 商店などは大半が営業を再開しているものの、衣料店では喪服が並べられ、悲しみのムードから観光客も減っている様相なのだが、夜の街ではその減収を取り戻そうと、違法なチップ詐欺が横行している。現地取材で当事者を直撃した。 首都バンコクでは、日本人向けの店も多い歓楽街パッポンなどが有名だが、ぼったくり店なども少なくないため、仲介役のガイドが安全な店を斡旋することもある。あるベテラン観光ガイドのタイ人が勧めるのは別の地区で、にぎやかな通りからは外れる「プラザ・エンターテイメント・コンプレックス」なる雑居ビル。複数の風俗店が「マッサージパーラー」として入っている。 サービスは日本のソープランドに近いもので、90分の代金は接客する女性の質により、おおよそ1,500~4,000バーツ(約4,500円~1万2,000円)となっており、ほかに飲み物代100バーツ(約300円)がかかるというシステム。あとは女性には気持ち程度のチップを渡す習慣がある。 「客の多くは中国系やアラブ系の客で、日本人も珍しくはありません」とガイド。 客はひな壇に並んだ数十名の女性から好みのタイプを選んで個室へ移動する形式で、タイの夜を楽しむ男性にはおなじみのものだが、国王の訃報以降で増えているのが、店とは無関係に単独で客から金を奪う詐欺コンパニオンだ。 店のひとつ「CUPIDY」(日本語表記・キューピット)から出てきた韓国人の中年男性が必死になってクレームをつけている場面に出くわした。ガイドによると、「女性コンパニオンが、客のクレジットカードから不正に金を落として逃げた」という。 「店側もまったく関与していないところで女性が勝手にやったことで、店は女性をクビにすると言っているけど、客の方は店側に賠償を求めているようです。当の女性は店から逃げてしまっていて、連絡がつかない状況」(同ガイド) 被害者は店側の関与も疑っていたが、グループで来店した韓国人客の、ほかの3人は何も問題はなかった。ガイドによると、このパターンでの詐欺が国王の死去以降、増えているのだという。 被害者男性に話を聞くと、プレイ後にチップを要求され、100バーツの現金を渡そうとしたところ女性から「2人分の飲み物代を入れて340バーツ、支払いはカードのみ」と言われ、カードを渡したのだというが、暗がりでサインさせられたレシートをあとで確認すると、1ケタ多い3,400バーツと表記されていて、詐欺に気付いたという。店側はすでに代金は別途受け取っており「店としては追加料金は求めない」と言っていた。 被害者はプレイ代として2,500バーツを支払っており、本来は総額9,000円程度で済むところを2万円近くも取られた形。 「女性は『明日以降、店の外で直接、遊ばないか』と言い、そのことを店側に告げ口しないよう求めてきました。しかし私は『明日、帰国するから無理だ』と言ったんです」(前出被害者男性) 女性はおそらく、この客が帰国してしまえば被害届も出せないと踏んでの犯行だったのだろう。後日、この女性は11月に他店でもこうしたチップ詐欺を行っていたことがわかったが、ガイドによると「バンコクでは旅行者の安全を守るツーリスト・ポリスがいますが、カードの詐欺だとカード会社に説明してくれという程度で終わり。カード会社も支払いにサインがある以上、対応できないことが多く、ほとんどの被害者は泣き寝入り」だという。 タイでは国王の死から1年間、国民全体で喪に服すことになっており、不敬罪が定められていることから、観光局は外国人にも派手な服装をしないよう呼び掛けている。そのため観光客は減少し「風俗店も通常の6割ぐらいしか客がいない」とガイド。その分を取り戻そうとする者が、犯罪に走っているという悪循環だ。 「数日前、日本人男性の被害もありました。こちらも店側に2,000バーツ(約6,000円)を支払ったのに、女性からさらにカードを悪用され4,000バーツも巻き上げられていたんです。男性は『女性の吸うテクニックがすごかったけど、財布の中身もバキュームされてしまった』なんて涙目でジョークを言っていた」(同ガイド) 近年、発展が目覚ましいバンコクは東南アジアの旅行先でダントツの人気を誇り、昨年タイを訪れた日本人は約138万人。リピーターも多いが、浮かれて遊んでいると、思わぬ落とし穴にはまりそうだ。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)イメージ画像 Photo By taylorandayumi from Flickr.
ホームレス迫害器!? 渋谷に“奇妙な突起物”出現で炎上! 国土交通省が撤去も、生々しい痕跡残る
「ホームレスへの迫害だ」としてネットで炎上した、東京都渋谷区の交差点に突如設置された“奇妙な突起物”。これが、13日に全て撤去された。 問題となったのは、首都高速3号渋谷線の高架下から数メートルほど離れた道玄坂上交差点の一角。周囲をぐるりと道路に囲まれた小さな広場には、これまで青々とした生垣が作られていたが、11月下旬に突然、植物を撤去。土があった地面はコンクリートで固められ、さらにゴツゴツとした突起物が大量に埋め込まれた。 今月、この写真がTwitterに投稿されると、東京五輪・パラリンピックへ向けた、強引な“ホームレス対策”ではないかとの臆測が浮上。「非人道的」「怖すぎる」「なんて意地悪で貧しい発想だろう」「ホームレス減らしたいなら、日本の根本を変えるべき」などと批判が殺到した。 また、著名人もこれに同調。戦史・現代史研究家の山崎雅弘氏は、「冷暖房完備の清潔な役所の部屋で、スーツ姿の役人が考え、公的に承認された『合理的なホームレス対策』がこれか」と呆れた様子で綴り、作詞家の及川眠子も「オリンピックまでにホームレスを『撲滅』したいってことなのね。でもさ、ものすごい醜いよ、このオブジェらしきものは。これを考案した人の心をそのまま映してる」と批判的だ。 さらに、騒ぎは海外にも飛び火。多くの外国人がこの写真をリツイートし、「無力な人々を傷つけるための、日本政府の対策だ」などと批判している。 この騒動後、突起物を取り付けた国土交通省・東京国道は、12日と13日に撤去工事を実施。現在は、突起物があった痕跡は残っているものの、ほぼフラットな状態となっている。Twitterより
そもそも、なぜ突起物を設置したのか? 東京国道事務所に問い合わせると、「以前よりゴミが投棄され、撤去と清掃が大変でした。地元の方にも清掃に協力いただいており、ゴミが捨てられないようにと考え、突起物を施工しました」との回答。あくまでも、“ゴミ対策”だと主張している。 また、撤去工事を行った理由については、「ゴミを捨てられないように設置しましたが、頂いたご意見を踏まえ、景観・安全性に配慮して、なるべく突起物のない違う形で整備することにしました」と説明。“ゴミ対策”の代替案については、「地元の方々と相談して、安全性や景観に考慮した対策について検討していきます」としている。 東京五輪を4年後に控え、さまざまな問題が浮上している東京。国民の行政への不信感は募る一方だが、今回の“奇妙な突起物”はその序章に過ぎないのかもしれない。撤去後
木下優樹菜推薦の“ゴッドハンド”逮捕の衝撃! 持ち上げたマスコミの罪は……?
ゴッドハンドの逮捕に、一部の女性タレントたちが戦々恐々としている。11月に女性客へのワイセツ行為で逮捕された人気整体師に「盗撮のウワサ」があるからだという。 「あの先生、『施術の一部を研究用に撮る』とか言っていたことがあって、万が一、そういうのが外に漏れたらつらい……」 こう話すのは、雑誌の読者モデルをしている20代女性。タレントを目指しているとあって、将来に傷がつかないかとおびえているわけだ。 現時点でそのような録画があったという話はないが、信頼が崩れた現在、女性客がゴッドハンド逮捕の“副作用”を恐れているようだ。 ゴッドハンドと呼ばれた人気整体師は銀座で「磯部美容整体Vセンター」を開業していた磯部昭弘容疑者。今年9月、20代の女性客に施術した際、全裸にして胸や下半身を触った準強制わいせつの疑い。容疑者は否認しているが、ほか複数の客から似たような被害届が出ているという。 「美尻、くびれ、美脚の骨盤トリプル美人ダイエット」などというメディア受けしそうな施術法でテレビ出演もこなし、知名度を上げた磯部容疑者は、1日3分の小顔マッサージ法などをまとめたDVDを3万円で販売するなど商売上手でもあった。 公式ホームページには「著名人、モデル、ライター、編集者など業界人からの支持も高い骨格美容家」と書かれ、著書で絶賛していた木下優樹菜の推薦も併記。 著名な来店者として、元宝塚の白羽ゆりほか、女優の和希詩織、タレントの熱田久美、モデルの佐藤優里亜、伊東亜里沙、水野佐彩、筧沙奈恵、土屋香織、永田明華、垰智子らの写真も掲載されており、前出の読者モデルも掲載されている。こうした宣伝手法により1回5分5万円という超高額な治療費にもかかわらず客が殺到し、月商700万円という触れ込みだった。 しかし、今年6月に消費者庁から、その効果に根拠がないとされる措置命令も受けていた。同庁によると「小顔矯正」を売りにした表示で商売をしていた磯部容疑者ら9事業者に効果の裏付けを示す資料を求めたところ、合理的な根拠がひとつも示されなかったという。 磯部容疑者に指摘された不当表示は「1回の施術から効果実感」「アフターケア2~3回で固定するのが特長です。何十回も通う必要はありません」「1回の施術で顔の横幅が数センチ縮まる」など。人気雑誌の「ViVi」(講談社)や「Tarzan」(マガジンハウス)、「Hanako」(同)などの雑誌でも紹介されたとする評判の施術は、まるでインチキ同然だったわけである。 そのため、最近では磯部容疑者に返金を求める動きまであったというが、今回の容疑でますますゴッドハンドへの不信感は高まった形だ。その中には当のゴッドハンドを「大先生」と呼び、密かに性の悩みまで相談に乗ってもらっていたタレントもいるという。 「昨年解散したアイドリング!!!のXちゃんが、自分が不感症じゃないかと悩んでいて、『前に骨盤が歪んでいると診断された磯部先生に思い切って打ち明けたら、まさにその通りだった』とか言っていたんですよ。それ以来、通院を増やしていたみたいだったんですけど、先生に話した内容が漏らされたらどうしようって、泣きそうになってます」(前出モデル) 何しろ、約4万人を施術したといわれる磯部容疑者。もっと言えば、その「磯部式」を、そのまま受け継いで看板にしていた全国の整体師たちも同様に怪しい目で見られ始めていて、逮捕の影響は小さくない。容疑の行方は別に、ワイセツの被害者でなくとも何かしら不利益があるかもしれないと不安になる女性が増えており、モデル女性は「怪しい整体師を持ち上げたマスコミも恨みます」と話している。 (文=片岡亮/NEWSIDER Tokyo)







